(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ファンクション・キーは、対応するキー・ステータスを有し、該キー・ステータスは、前記ファンクション・キーがロック状態又はロック解除状態にあることを示すために使用され、
前記端末によって指紋収集命令を得た後に、当該方法は、前記端末によって、前記ファンクション・キーの前記キー・ステータスを前記ロック状態にセットすることを更に有する、
請求項1に記載の方法。
前記端末によって指紋収集命令を得ることは、前記端末によって、前記ユーザが対象アプリケーションにおいて指紋応用機能をトリガすると決定される場合に、前記指紋収集命令を生成することを有する、
請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の方法。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、指紋収集方法及び端末を提供する。指紋センサが端末のいずれかのファンクション・キーに統合されている場合に、ユーザがファンクション・キーを無意図的に操作するときに引き起こされる指紋応用機能の失敗が回避され得る。
【0006】
上記の目的を達成するよう、以下の技術的解決法が、本発明の実施形態において使用される。
【0007】
第1の態様に従って、本発明の実施形態は、端末によって、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される指紋収集命令を得ることと、前記端末によって、前記指紋収集命令に基づき前記指紋センサを使用することによって、前記ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集することと、前記端末によって、前記指紋情報を収集する如何なる時点でも前記ファンクション・キーにおいて、前記ユーザによってトリガされる第1キー事象を得ることとを含み、前記第1キー事象は指紋記録事象以外の如何なる動作でもある、指紋収集方法を提供する。この場合において、前記端末は、前記第1キー事象を捨ててよい。すなわち、ユーザの指紋情報を収集するプロセスにおいて、ファンクション・キーの関連する機能は、一時的に無効にされ得る。このようにして、指紋センサがファンクション・キーに統合される場合に、ファンクション・キーの関連する機能は、指紋情報を収集するプロセスに干渉せず、それによって、指紋収集プロセスに関連した指紋応用機能がこれ以上実行され得ないという問題を回避する。
【0008】
可能な設計において、前記端末によって前記第1キー事象を捨てることは、前記端末によって、前記第1キー事象の優先度及び前記指紋情報を収集することの優先度を決定することと、前記端末によって、前記指紋情報を収集することの優先度が前記第1キー事象の優先度よりも高い場合に前記第1キー事象を捨てることとを含む。従って、ファンクション・キーの元の機能と指紋収集機能との間の相互干渉は、種々の応用シナリオで回避され得る。
【0009】
可能な設計において、前記ファンクション・キーは、対応するキー・ステータスを有し、該キー・ステータスは、前記ファンクション・キーがロック状態又はロック解除状態にあることを示すために使用される。前記端末によって指紋収集命令を得た後に、当該方法は、前記端末によって、前記ファンクション・キーの前記キー・ステータスを前記ロック状態にセットすることを更に含む。このように、端末の指紋駆動モジュールが指紋収集命令を得た後、ファンクション・キーのキー・ステータスは、ファンクション・キーの夫々の関連する機能がその後の指紋収集プロセスにおいて無効にされることを確かにするために、ロック状態にセットされ得る。
【0010】
可能な設計において、前記端末によって前記第1キー事象を捨てることは、前記端末によって、前記第1キー事象に基づき、該第1キー事象に対応する第1動作命令を生成することと、前記端末によって、前記キー・ステータスの状態が前記ロック状態であると決定することと、更には、前記端末によって、前記第1動作命令を捨てることとを含む。
【0011】
可能な設計において、当該方法は、前記端末によって、前記ユーザの前記指紋情報が収集された後に前記キー・ステータスを前記ロック解除状態にセットして、前記ファンクション・キーの関連する機能が平常に戻るようにすることを更に含む。
【0012】
可能な設計において、前記端末によって前記ファンクション・キーにおいて前記ユーザによってトリガされる第1キー事象を得た後に、当該方法は、前記端末によって、前記第1キー事象に基づき、該第1キー事象に対応する第1動作命令を生成することと、前記端末によって、前記第1動作命令を記憶することとを更に含む。前記端末によって前記キー・ステータスを前記ロック解除状態にセットした後に、当該方法は、前記端末によって、前記第1動作命令を実行することを更に含む。すなわち、キー・ステータスをロック解除状態にセットした後、端末は更に、第1動作命令を実行し得る。このように、端末は、指紋収集プロセスにおいてファンクション・キーの元の機能によって干渉されないようにされ得るだけでなく、ユーザによってトリガされる第1キー事象を完了することもできる。
【0013】
可能な設計において、前記端末によって前記キー・ステータスを前記ロック解除状態にセットした後に、当該方法は、前記ファンクション・キーにおいて前記ユーザによってトリガされる第2キー事象を得ることと、前記端末によって前記第2キー事象に基づき、該第2キー事象に対応する第2動作命令を生成することとを更に含む。更に、キー・ステータス・ビットの状態がロック解除状態であると決定する場合に、端末は、第2動作命令を直接実行することができる。
【0014】
可能な設計において、前記端末によって指紋収集命令を得ることは、前記端末によって、前記ユーザが対象アプリケーションにおいて指紋応用機能をトリガすると決定される場合に、前記指紋収集命令を生成することを含む。
【0015】
第2の態様に従って、本発明の実施形態は、端末によって、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される指紋収集命令を得ることと、前記端末によって、前記指紋収集命令に基づき前記指紋センサを使用することによって、前記ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集することと、前記端末によって、前記指紋情報を収集する如何なる時点でも前記ファンクション・キーにおいて、前記ユーザによってトリガされるキー操作を得ることと、前記端末によって、前記キー操作のキー継続期間に基づき、前記キー操作を捨てるべきかどうかを判定すること、すなわち、指紋収集プロセスにおいて前記ファンクション・キーの元のキー機能との衝突を回避するために、前記キー操作が不測のタッチ操作であるかどうかを判定することとを含む指紋収集方法を提供する。
【0016】
可能な設計において、前記端末によって、前記キー操作のキー継続期間に基づき、前記キー操作を捨てるべきかどうかを判定することは、前記キー操作の前記キー継続期間が第1プリセット継続期間よりも短い場合に、
前記端末によって前記キー操作を捨てることを含む。前記キー継続期間が比較的短いので、前記キー操作
は、ユーザによって誤って実行されたと見なされ得
る。すなわち、この場合におけるユーザの意図は依然として、ファンクション・キーの元のキー機能を実行するのではなく、ファンクション・キーにおいて指紋収集機能を実行することである。従って、端末は、キー操作を捨ててよく、それによって、間違えようのないタッチ機能を実装する。
【0017】
可能な設計において、当該方法は、前記キー操作の前記キー継続期間が第1プリセット継続期間よりも長くかつ第2プリセット継続期間よりも短い場合に、前記キー操作は有効な短押し操作と見なすことができ、前記端末によって、前記短押し操作に対応する動作命令を実行することと、前記キー操作の前記キー継続期間が前記第2プリセット継続期間よりも長い場合に、前記キー操作は有効な長押し操作と見なすことができ、前記端末によって、前記長押し操作に対応する動作命令を実行することとを更に含む。
【0018】
可能な設計において、当該方法は、前記端末によって、現在の応用シナリオに基づき前記第1プリセット継続期間の値を調整することを更に含む。
【0019】
可能な設計において、前記端末によって、前記指紋収集命令に基づき前記指紋センサを使用することによって、前記ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集した後に、当該方法は、前記端末によって、前記収集された指紋情報を使用することによって前記ユーザの身元を認証することを更に含む。
【0020】
第3の態様に従って、本発明の実施形態は
、ファンクション・キーにおいて統合された指紋センサを使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される指紋収集命令を得るよう構成される取得ユニットと、前記指紋収集命令に基づき前記指紋センサを使用することによって、前記ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集するよう構成される収集ユニットであり、前記取得ユニットが
、前記指紋情報を収集する如何なる時点でも前記ファンクション・キーにおいて、前記ユーザによってトリガされる第1キー事象を得るよう更に構成され、該第1キー事象は指紋記録事象以外の如何なる動作でもある、前記収集ユニットと、前記第1キー事象を捨てるよう構成されるシールドユニットとを含む端末を提供する。
【0021】
可能な設計において、前記シールドユニットは、前記第1キー事象の優先度及び前記指紋情報を収集することの優先度を決定し、前記指紋情報を収集することの優先度が前記第1キー事象の優先度よりも高い場合に前記第1キー事象を捨てるよう特に構成される。
【0022】
可能な設計において、前記ファンクション・キーは、対応するキー・ステータスを有し、該キー・ステータスは、前記ファンクション・キーがロック状態又はロック解除状態にあることを示すために使用される。当該端末は、前記ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットをロック状態にセットするよう構成される設定ユニットを更に含む。
【0023】
可能な設計において、前記シールドユニットは、前記第1キー事象に基づき、該第1キー事象に対応する第1動作命令を生成し、前記キー・ステータス・ビットの状態が前記ロック状態であると決定し、前記第1動作命令を捨てるよう特に構成される。
【0024】
可能な設計において、前記設定ユニットは、前記ユーザの前記指紋情報が収集された後に前記キー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットするよう更に構成される。
【0025】
可能な設計において、当該端末は、前記第1キー事象に基づき、該第1キー事象に対応する第1動作命令を生成し、該第1動作命令を実行するよう構成される実行ユニットを更に含む。
【0026】
可能な設計において、前記取得ユニットは、前記ファンクション・キーにおいて前記ユーザによってトリガされる第2キー事象を得るよう更に構成される。第2キー事象は、第1キー事象と同じか、又はそれとは異なる。前記実行ユニットは、前記第2キー事象に基づき、該第2キー事象に対応する第2動作命令を生成し、前記キー・ステータスが前記ロック解除状態であると決定し、前記第2動作命令を実行するよう更に構成される。
【0027】
可能な設計において、前記取得ユニットは、前記ユーザが対象アプリケーションにおいて指紋応用機能をトリガすると決定される場合に、前記指紋収集命令を生成するよう特に構成される。
【0028】
第4の態様に従って、本発明の実施形態は
、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される指紋収集命令を得るよう構成される取得ユニットと、前記指紋収集命令に基づき前記指紋センサを使用することによって、前記ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集するよう構成される収集ユニットであり、前記取得ユニットが
、前記指紋情報を収集する如何なる時点でも前記ファンクション・キーにおいて、前記ユーザによってトリガされるキー操作を得るよう更に構成される、前記収集ユニットと、前記キー操作のキー継続期間に基づき、前記キー操作を捨てるべきかどうかを判定するよう構成される判定ユニットとを含む端末を提供する。
【0029】
可能な設計において、前記判定ユニットは、前記キー操作の前記キー継続期間が第1プリセット継続期間よりも短い場合に、前記キー操作を捨てるよう特に構成される。
【0030】
可能な設計において、当該端末は、
前記キー操作の前記キー継続期間が第1プリセット継続期間よりも長くかつ第2プリセット継続期間よりも短い場合に、短押し操作に対応する動作命令を実行し、前記キー操作の前記キー継続期間が前記第2プリセット継続期間よりも長い場合に、長押し操作に対応する動作命令を実行するよう構成される実行ユニットを更に含む。第2プリセット継続期間は、第1プリセット継続期間よりも長い。
【0031】
可能な設計において、前記実行ユニットは、当該端末の現在の応用シナリオに基づき前記第1プリセット継続期間の値を調整するよう更に構成される。
【0032】
可能な設計において、前記実行ユニットは、前記収集された指紋情報を使用することによって前記ユーザの身元を認証するよう更に構成される。
【0033】
第5の態様に従って、本発明の実施形態は、プロセッサ、メモリ、バス、及び通信インターフェイスを含む端末を提供する。前記メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するよう構成され、前記プロセッサは、前記バスを使用することによって前記メモリへ接続され、当該端末が作動する場合に、前記プロセッサは、当該端末に上記の設計のうちのいずれか1つに従う指紋収集方法を実行させるよう、前記メモリに記憶されているコンピュータ実行可能命令を実行する。
【0034】
第6の態様に従って、本発明の実施形態は、上記の端末によって使用されるコンピュータ・ソフトウェア命令を記憶するよう構成されるコンピュータ記憶媒体を提供する。当該コンピュータ記憶媒体は、上記の端末が上記の態様を実行するために設計されたプログラムを含む。
【0035】
第7の態様に従って、本発明の実施形態は、コンピュータ・プログラムを提供する。当該コンピュータ・プログラムは命令を含む。当該コンピュータ・プログラムは、コンピュータによって実行される場合に、該コンピュータに第1の態様の設計のうちのいずれか1つに従う指紋収集方法を実行させる。
【0036】
本発明の実施形態において、端末の名称は、デバイス又は機能モジュールへの制限を構成しない。実際の実施の間、デバイス又は機能モジュールは他の名称で存在してもよい。デバイス又は機能モジュールは、デバイス又は機能モジュールの機能が本発明におけるデバイス又は機能モジュールの機能と同様であるという条件で、本発明の続く特許請求の範囲及びそれらの同等の技術の適用範囲の中にある。
【0037】
その上、第2の態様乃至第7の態様の設計のうちのいずれか1つの技術的効果については、第1の態様の種々の設計の技術的効果を参照されたい。詳細は、再びはここで記載されない。
【0038】
本発明におけるそれらの態様又は他の態様は、以下の実施形態における記載において、より簡潔であり、かつ、容易に理解可能である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
語「第1」及び「第2」は以下で、記載の目的を意図されているにすぎず、示されている技術的特徴の相対的な重要性の指示若しくは暗示又はその量の暗示的な指示として理解されるべきではない。従って、「第1」又は「第2」によって限定されている特徴は、明示的又は暗黙的に1つ以上の特徴を含んでよい。本発明の実施形態の記載において、別なふうに述べられない限り、「複数の〜」は2つ以上を意味する。
【0041】
本発明の実施形態は、指紋収集機能を備えている如何なる端末にも適用され得る指紋収集方法を提供する。端末は、携帯電話機、タブレット・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、UMPC(Ultra-mobile Personal Computer,ウルトラモバイル・パーソナル・コンピュータ)、ネットブック、PDA(Personal Digital Assistant,パーソナル・デジタル・アシスタント)、などであってよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0042】
図1に示されるように、携帯電話機100が一例として使用される。本発明のこの実施形態で提供される指紋収集方法において、指紋センサ11は、携帯電話機のいずれかのファンクション・キー、例えば、電源キー12、ホーム・キー、又はボリューム調整キーに統合されてよい。ファンクション・キーは、物理的なキー又は仮想的なキーであってよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0043】
光学式指紋識別技術を一例として用いると、指紋センサ11は具体的に、光検知ダイオード又はフォトトランジスタによって形成されてよい。
図2に示されるように、
図2は、電源キー12の断面図である。複数の指紋センサ11が電源キー12に統合されてよい。背面光源13は面光源であり、背面光源13によって放射される光は、指に照射された後に拡散反射される。一部の光は、指紋センサ11によって受光される。指紋センサ11は、受光された光信号を、対応する電気信号に変換する。光は、指紋の波底(以降、谷と呼ばれる。)及び波頭(以降、尾根と呼ばれる。)を通るときに反射され、反射された光の光エネルギは異なる。通常、光が谷で反射された後に得られる光エネルギは、光が尾根で反射された後に得られる光エネルギよりも低い。そのような違いに基づき、異なる位置で指紋センサ11によって出力される電圧又は電流の値は異なる。更に、指紋の谷及び尾根の相対位置は、ユーザの指紋情報を得るために、識別される。
【0044】
この実施形態において、光学式指紋識別技術は、記載のために例として使用されていることが留意されるべきである。容量性センサ又は超音波センサが代替的に指紋識別のために使用されてもよいことが理解され得る。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0045】
更に、
図2を参照して、
図3に示されるように、携帯電話機100は、プロセッサ380、メモリ330、RF(radio frequency,無線周波数)回路320、入力ユニット340、及び表示ユニット350のような構成要素を更に含む。当業者は、
図3に示される携帯電話機の構造が携帯電話機への制限を構成しないと理解することができ、携帯電話機は、図示されているよりも多い構成要素又は少ない構成要素を含んでよく、あるいは、いくつかの構成要素は結合されてもよく、あるいは、異なるコンポーネント配置が使用されてもよい。
【0046】
アプリケーション・ストア(アプリケーション・ソフトウェアがダウンロード若しくは購入され得る。)・クライアント、Alipay、WeiPay、又は銀行クライアントのような、指紋応用機能を備えているアプリケーションが、携帯電話機100にインストールされてよい。このように、ユーザが、入力ユニット340を使用することによって、対応する操作をアプリケーションの操作インターフェイスに対して実行する場合に、対応する動作命令、例えば、ロック解除命令又は支払い命令が生成される。動作命令を得た後、プロセッサ380は、動作命令を実行すべく、関連するソフトウェア・プログラム又はモジュールをメモリ330から呼び出してよい。
【0047】
プロセッサ380は、携帯電話機100の制御センターであり、様々なインターフェイス及びラインを使用することによって携帯電話機全体の様々な部分へ接続されることが知られ得る。メモリ330に記憶されているソフトウェア・プログラム及び/又はモジュールを起動又は実行し、メモリ330に記憶されているデータを呼び出すことによって、プロセッサ380は、携帯電話機100の様々な機能及びデータ処理を実行し、それによって、携帯電話機に対する全体的なモニタリングを実行する。任意に、プロセッサ380は、アプリケーション・プロセッサ及びモデム・プロセッサを組み込んでよい。アプリケーション・プロセッサは主として、オペレーティング・システム、ユーザ・インターフェイス、アプリケーション・プログラム、などを処理する。モデム・プロセッサは主として、ワイヤレス通信を処理する。確かに、上記のモデム・プロセッサは、代替的に、プロセッサ380に組み込まれなくてもよい。
【0048】
メモリ330は、ソフトウェア・プログラム及びモジュールを記憶するよう構成されてよい。プロセッサ380は、携帯電話機100の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実施するよう、メモリ330に記憶されているソフトウェア・プログラム及びモジュールを実行する。メモリ330は主として、プログラム記憶エリア及びデータ記憶エリアを含んでよい。プログラム記憶エリアは、オペレーティング・システム(例えば、システム・ファームウェア)、少なくとも1つの機能(例えば、指紋支払い機能及び画像表示機能)によって必要とされるアプリケーション・プログラム、ドライバ(例えば、指紋駆動モジュール)、などを記憶してよい。
【0049】
入力ユニット340は、入力された数字又は文字情報を受け、携帯電話機100のユーザ設定及び機能制御に関連したキー信号入力を生成するよう構成されてよい。具体的に、入力ユニット340は、タッチ・パネル341及び他の入力デバイス342を含んでよい。タッチ・パネルとも呼ばれるタッチ・パネル341は、タッチ・パネル上又はその近くでのユーザのタッチ操作(例えば、指又はスタイラスのような何らかの適切な物又はアクセサリを使用することによるタッチ・パネル341上又はその近くでのユーザの操作)を集め、前もってセットされたプログラムに基づき、対応する接続装置を駆動してよい。タッチ・パネル341に加えて、入力ユニット340は、他の入力デバイス342を更に含んでもよい。具体的に、他の入力デバイス342は、物理キーボード、ファンクション・キー(例えば、ボリューム制御キー又はスイッチ・キー)、トラックボール、マウス、及びジョイスティックを含んでよいが、それらに限られない。
【0050】
表示ユニット350は、ユーザによって入力された情報又はユーザに提供される情報、及び携帯電話機100の様々なメニューを表示するよう構成されてよい。表示ユニット350は、表示パネル351を含んでよい。タッチ・パネル341は、表示パネル351を覆ってよい。タッチ・パネル341がタッチ・パネル314上又はその近くでのタッチ操作を検出する場合に、タッチ・パネル341は、タッチ事象のタイプを決定するようタッチ操作をプロセッサ380に伝える。次いで、プロセッサ380は、タッチ事象のタイプに基づき、対応する視覚出力を表示パネル351において供給する。
図3では、タッチ・パネル341及び表示パネル351は、携帯電話機100の入力及び出力機能を実装するよう、2つの別々の構成要素として使用されているが、いくつかの実施形態では、タッチ・パネル341及び表示パネル351は、携帯電話機100の入力及び出力機能を実装するよう一体化されてもよい。
【0051】
RF回路320は、情報の送信及び受信又は変換の間信号を受信及び送出するよう構成されてよい。一般に、RF回路は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、トランシーバ、結合器、LNA(low noise amplifier,低雑音増幅器)、デュプレクサ、などを含むが、それらに限られない。その上、RF回路320はまた、ワイヤレス通信によってネットワーク及び他のデバイスと通信してもよい。如何なる通信標準又はプロトコルも、ワイヤレス通信のために使用されてよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0052】
加えて、携帯電話機100は、重力センサ、光センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、及び赤外線センサのようなセンサ、様々な構成要素へ電力を供給する電源、WiFi(wireless fidelity,ワイヤレス・フィデリティ)モジュール、ブルートゥース・モジュール、などを更に含んでよい。詳細は、ここでは記載されない。
【0053】
具体的に、携帯電話機100の略構造図に基づき、
図4に示されるように、本発明のこの実施形態で提供される指紋収集方法において、ユーザがアプリケーションの指紋応用機能をトリガする場合に、例えば、ユーザが買い物アプリケーションにおいて指紋支払いオプションをクリックする場合に、アプリケーションは指紋収集命令を生成し、指紋収集命令をプロセッサ380へ送る。指紋収集命令は、電源キー12において統合されている指紋センサ11を使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される。この場合において、プロセッサ380は、電源キー12においてユーザによって記録される指紋情報を収集するよう指紋センサ11を駆動すべく、指紋駆動モジュールを呼び出す。ユーザの指が電源キー12にタッチする場合に、指紋センサ11において異なる位置にある検知ユニット(例えば、上述された光検知ダイオード又はフォトトランジスタ)は夫々、受光された光信号を、対応する電気信号に変換し、電気信号をメモリ330に格納する。このように、指紋駆動モジュールは、指紋センサ11において異なる位置にある検知ユニットによって出力された電気信号に基づき、ユーザの指紋情報を決定することができる。
【0054】
しかし、
図5に示されるように、指紋情報を収集する如何なる時点でも、ユーザが電源キー12において第1キー事象をトリガするとプロセッサ380が検出する場合には、例えば、ユーザが指を用いて電源キー12において短押し又は長押しを行う場合に、第1キー事象がロック画面、シャットダウン、又は再起動のような動作を引き起こし得るので、プロセッサ380は、ユーザの指紋情報が成功裏に収集されるまで、第1キー事象を捨ててよい。すなわち、ユーザの指紋情報を収集するプロセスにおいて、電源キー12の関連する機能は一時的に無効化又はロックされ得る。このように、指紋センサ11が電源キー12において統合されている場合に、電源キー12の関連する機能は、指紋情報を収集するプロセスに干渉せず、それによって、指紋収集に関連した指紋応用機能がこれ以上実行され得ないという問題を回避する。
【0055】
同様に、指紋センサ11が他のファンクション・キー(例えば、ホーム・キー)において統合される場合に、指紋センサ11が指紋情報を収集するときにユーザが指紋収集プロセスを中断するか又はそれと干渉するようファンクション・キーの対応する機能をトリガすることを防ぐために、上記の解決法が使用されてよい。プロセッサ380は、ファンクション・キーにおいてユーザによってトリガされる第1キー事象を検出した後に、第1キー事象を捨てる。
【0056】
その上、他の機能を有するセンサが更に、ファンクション・キーにおいて統合されてもよい。ホーム・キーが一例として使用される。圧力センサが、ユーザの指の押力を検知するためにホーム・キーに更に配置されてもよい。この場合において、指紋情報を収集する如何なる時点でも、ユーザがホーム・キーにおいて第1キー事象をトリガするよう圧力センサを起動する必要があると検出される場合には、第1キー事象は捨てられてよく、あるいは、圧力センサの作動状態は無効状態又はロック状態にセットされてよく、それによって、指紋センサが指紋情報を収集するときにユーザが指紋収集プロセスを中断するか又はそれと干渉するようファンクション・キーの対応する機能をトリガすることを防ぐ。
【0057】
本発明のこの実施形態で提供される指紋収集方法は、
図1乃至3で提供された、指紋センサ11がいずれかのファンクション・キーにおいて統合されている端末を参照して以下で詳細に記載される。
図6に示されるように、方法は次のステップを含む。
【0058】
101:端末は、指紋収集命令を得る。このとき、指紋収集命令は、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される。
【0059】
具体的に、ユーザが、指紋応用機能を備える対象アプリケーションを開く場合に、ユーザが対応する指紋応用機能、例えば、指紋支払い、指紋ロック解除、又は指紋ジェスチャをトリガするならば、端末のプロセッサは、ユーザのトリガ操作に基づき指紋収集命令を生成し、指紋収集命令を端末指紋駆動モジュールへ送ってよい。指紋収集命令は、指紋駆動モジュールに、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによってユーザの指紋を収集するよう命令するために、使用される。
【0060】
確かに、端末のシステムにおけるいくつかの指紋応用機能、例えば、指紋ロック解除、又は異なる指紋を使用することによって異なるアプリケーションを開くことについては、ユーザが指紋応用機能をトリガすることを検出した後に、端末は上記の指紋収集命令を生成してよい。
【0061】
代替的に、指紋収集命令はまた、他の端末又は外部デバイスによって送られてもよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。例えば、ユーザによって使用されるウェアラブル・デバイスが端末を使用することによって指紋を収集する必要がある場合に、ウェアラブル・デバイスは、指紋収集命令を端末へ送ってよい。
【0062】
102:端末は、ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットをロック状態にセットする。このとき、キー・ステータス・ビットは、ファンクション・キーの機能がロック状態又はロック解除状態にあることを示すために使用される。
【0063】
端末のメモリにおいて、キー・ステータス・ビットは、ファンクション・キーのためにセットされてよい。キー・ステータス・ビットは、ファンクション・キーの機能がロック状態又はロック解除状態にあることを示すために使用される。ファンクション・キーが電源キーであることが、一例として使用される。1ビットが、電源キーのキー・ステータス・ビットとして使用されてよい。ビットが0であるとき、それは、電源キーの機能がロック解除状態にあることを示す。すなわち、電源キーの夫々の関連する機能(例えば、電源キーの短押しによってトリガされるロック画面若しくはウェイクアップ機能、又は電源キーの長押しによってトリガされるスクリーンショット機能)は、通常動作状態にある。ビットが1であるとき、それは、電源キーの機能がロック状態にあることを示す。すなわち、電源キーの夫々の関連する機能は無効にされるか、又は電源キーは一時的に作動を停止する。
【0064】
ステップ102で、端末の指紋駆動モジュールが指紋収集命令を得た後、ファンクション・キーの夫々の関連する機能がその後の指紋収集プロセスにおいて無効にされることを確かにするために、ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットはロック状態にセットされ得る。
【0065】
103:端末は、指紋収集命令に基づき指紋センサを使用することによって、ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集する。
【0066】
ステップ103で、指紋駆動モジュールは、ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集するよう指紋センサを起動してよい。例えば、指紋駆動モジュールは、ユーザがファンクション・キーにおいて指紋を記録することを待つよう、指紋センサが電源オンされるように、指紋センサをレディ(Ready)状態にセットする。
【0067】
104:端末が、指紋情報を収集する如何なる時点でもファンクション・キーにおいて、ユーザによってトリガされる第1キー事象を得る場合には、端末は、第1キー事象に対応する第1動作命令を生成する。
【0068】
第1キー事象は、指紋記録事象以外のあらゆる動作、例えば、ファンクション・キーの押下操作であってよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0069】
具体的に、ステップ103が実行中である場合に、すなわち、指紋情報が収集中である場合に、ユーザによってトリガされる第1キー事象がファンクション・キーにおいて得られるならば、端末のプロセッサは、第1キー事象に対応する第1動作命令を生成するようメモリ内のシステム・ファームウェアを呼び出す。
【0070】
例えば、ファンクション・キーが電源キーであることが、依然として一例として使用される。ユーザの指が指紋情報を入力するよう電源キーをタッチする場合に、電源キーにおいてユーザによってトリガされる第1キー事象、例えば、電源キーの長押し又は電源キーの短押しが検出されると、プロセッサは、第1キー事象に対応する第1動作命令を生成すべくシステム・ファームウェアを呼び出すようトリガされる。例えば、画面ウェイクアップ状態で、電源キーの長押しに対応する第1動作命令は、スクリーンショット命令であり、電源キーの短押しに対応する第1動作命令は、ロック画面命令である。
【0071】
105:端末は、キー・ステータス・ビットの状態をチェックする。
【0072】
106:端末は、キー・ステータス・ビットがロック状態にある場合に第1動作命令を捨てる。
【0073】
先行技術とは異なり、第1キー事象に対応する第1動作命令を生成した後、端末は、キー・ステータス・ビットの状態をクエリすることによって、第1動作命令を実行すべきかどうかを決定する。
【0074】
具体的に、キー・ステータス・ビットがロック状態にある場合に、それは、目下の端末が指紋センサを使用することによってユーザの指紋情報を収集中であることを示す。ファンクション・キーの夫々の関連する機能は無効にされるか、又はファンクション・キーは一時的に作動を停止する。この場合において、端末は、直接に、第1動作命令を捨てて、すなわち、第1キー事象を捨ててよい。
【0075】
このように、ユーザの指紋情報を収集するプロセスにおいてファンクション・キーの関連する機能を一時的に無効にする機能は、システム・ファームウェアを呼び出すことによって対応する動作命令を生成する既存のプロシージャに基づき実装され得、それによって、端末内のシステム・ファームウェアのような関連するプログラムの変更を減らし、かつ、本発明のこの実施形態で提供される端末の実施費用を削減する。
【0076】
任意に、ステップ106で、キー・ステータス・ビットがロック状態にある場合に、端末は、第1キー事象に対応する動作(例えば、画面ロック、シャットダウン、再起動、又はスタンバイ)を実行すべきかどうかをユーザにプロンプトするよう、プロンプト・ダイアログ・ボックスを表示する。第1キー事象に対応する動作を実行することをユーザが選ぶ場合に、端末は、第1キー事象に対応する動作を実行する。第1キー事象に対応する動作を実行しないことをユーザが選ぶ場合には、端末は、第1動作命令を捨てる。
【0077】
例えば、指紋支払い認証プロセスにおいて、ユーザは電源キーを押す(指紋センサは電源キーに統合されている。)。この場合において、ユーザは、指紋支払いを断念したいと望むことがあり(例えば、ユーザが製品の購入を中止するので、ユーザは支払いを断念する。)、端末は、指紋支払いを続けるか又はロック画面動作を実行するかどうかをユーザにプロンプトする。ロック画面動作を実行することをユーザが選ぶ場合には、端末は支払い動作を終了し、画面をロックする。指紋支払い動作を実行することをユーザが選ぶ場合には、端末は、指紋支払い動作を実行することを継続し、電源キー事象を捨てる。
【0078】
代替的に、キー・ステータス・ビットがロック状態にある場合に、端末は、直ぐには第1動作命令を捨てずに、第1動作命令を一時的に記憶してもよい。例えば、キー・ステータス・ビットがロック状態にある場合に、端末は、計時のためにタイマをセットしてよい。前もってセットされた期間内は、生成された第1動作命令はバッファに格納され、そして、前もってセットされた期間の終わりに、第1動作命令は捨てられる。
【0079】
このように、ユーザの指紋情報の収集が、前もってセットされた期間内に完了する場合には、端末は、第1動作命令に基づき依然として第1動作命令を実行することができ、それによって、ユーザによってトリガされた第1キー事象をリストアする。
【0080】
更に、第1キー事象を得た後、端末は更に、第1キー事象の優先度及び指紋情報を収集することの優先度を決定してよい。任意に、第1キー事象及び指紋収集事象は、異なる優先度の値(すなわち、priority value)を有する。より大きい優先度の値は、より低い優先レベルを示す。
【0081】
例えば、端末は、端末で実行されているシステム・メッセージに基づき、目下の端末が画面オン状態、画面オフ状態、又はロック画面状態にあることを決定してよい。
【0082】
この場合において、端末が画面オン状態にあるときには、ユーザは、直接に電源キーにおいて指紋情報を記録してよい。この場合において、電源キーにおいてユーザによってトリガされる第1キー事象は、指紋記録プロセスと干渉する。従って、指紋情報を収集することの優先度の値が1であり、第1キー事象の優先度の値が2であると決定され得る(優先度の値1によって示される優先レベルは、優先度の値2によって示される優先レベルよりも高い。)。
【0083】
端末が画面オフ状態又はロック画面状態にあるときには、端末は、最初に、第1キー事象を実行することによって画面を起動する必要があり、次いで、電源キーにおいて指紋情報を記録することができる。従って、指紋情報を収集することの優先度の値は2であり、第1キー事象の優先度の値は1であると決定され得る。
【0084】
この場合において、ステップ106で、端末は更に、第1キー事象の優先度及び指紋情報を収集することの優先度に基づき、第1動作命令が捨てられる必要があるかどうかを判定してよい。
【0085】
例えば、指紋収集命令を受けた後、端末は、ユーザが長時間動作を実行しない場合に自動的に画面オフ状態へ切り替わる。この場合において、電源キーにおいてユーザによってトリガされる第1キー事象、例えば、電源キーの短押し操作が端末の画面を起動することができるとして、電源キーの短押しが得られるならば、かつ、第1キー事象に対応する第1動作命令が直接に捨てられるならば、端末は、ある期間画面オフ状態であった後にロック画面状態へ切り替わる。この場合において、ユーザは指紋情報を記録することができない。従って、端末は、最初に、指紋情報を収集することの優先度の値が2であり、第1キー事象の優先度の値が1であると決定し、更には、第1キー事象の優先度と指紋情報を収集することの優先度とを比較し、より高い優先度を有する第1キー事象を実行してよい。
【0086】
107:端末は、ユーザの指紋情報を収集した後に、キー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットする。
【0087】
ユーザの指紋情報を収集する場合に、指紋センサは、生成された電気信号をメモリに記憶する。指紋駆動モジュールは、記憶された電気信号を、ユーザによって事前に記憶された指紋情報と照合する。照合が成功する場合には、それは、ユーザの身元の認証が成功することを意味する。照合が失敗する場合には、それは、ユーザの身元の認証が失敗することを意味する。身元の認証が成功か又は失敗かを問わず、認証結果は、指紋収集プロセスをトリガする対象アプリケーションへ送られる必要がある。この場合において、ユーザの指紋情報は成功裏に収集されたと見なされ得る。更に、端末は、ファンクション・キーの関連する機能が平常に戻るように、キー・ステータス・ビットをロック状態からロック解除状態へ変更することができる。
【0088】
図7に示されるように、指紋支払い機能が上記の指紋応用機能であることは、一例として使用される点が留意されるべきである。ユーザによって実行される指紋支払いプロシージャにおける時系列順に基づき、指紋支払いプロシージャは、対象アプリケーションを開くことと(対象アプリケーションは指紋支払い機能を含む。)、指紋支払い機能をトリガすることと(
図1に示されるように、ユーザは指紋支払いオプションをクリックする。)、指紋を収集することと、指紋認証と、指紋支払い結果とに分けられ得る。
【0089】
この場合において、
図7に示されるように、端末は、ユーザが対象アプリケーションを開く時点T1で、ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットをロック状態にセットしてよく、ユーザが指紋支払い機能をトリガする時点T2で、ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットをロック状態にセットしてよく、あるいは、指紋タッチが検出されて指紋が収集され始める時点T3で、ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットをロック状態にセットしてよい。すなわち、端末は、ファンクション・キーの夫々の関連する機能がその後の指紋収集プロセスにおいて無効にされることを確かにするために、ユーザが対象アプリケーションを開く時点から、指紋が収集され始める時点まで(すなわち、
図7におけるT1からT3の期間)の如何なる時点でも、ファンクション・キーのキー・ステータス・ビットをロック状態にセットしてよい。
【0090】
相応して、端末は、指紋収集が終了する時点T4で、キー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットしてよく、指紋認証が実行される時点T5で、キー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットしてよく、あるいは、指紋支払い結果が得られるときに、すなわち、指紋支払いが完了される時点T6で、キー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットしてよい。すなわち、端末は、指紋収集が終了する時点から、指紋支払いが完了する時点まで(すなわち、
図7におけるT4からT6の期間)の如何なる時点でも、キー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットしてよく、それによって、ファンクション・キーの元の機能をリストアする。
【0091】
指紋収集が終了するときに端末がキー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットする場合には、ファンクション・キーの関連する機能は、可能な限り直ぐにユーザのためにリストアされ得る。指紋認証後に端末がキー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットする場合には、指紋収集プロセス及び指紋認証プロセスにおいてファンクション・キーの元の機能からの干渉がないことが確かにされ得る。指紋支払いが完了するときに端末がキー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットする場合には、指紋支払いが完了する前にファンクション・キーの元の機能からの干渉がないことが確かにされ得、それによって、支払いの信頼性を改善する。確かに、ユーザは、実際の要件に基づき、キー・ステータス・ビットを変更する時をセットしてよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0092】
更に、端末がステップ106で第1動作命令を既に記憶している場合には、ステップ107が実行された後に、すなわち、端末がキー・ステータス・ビットをロック解除状態にセットした後に、端末は更に、第1動作命令を実行してよい。このように、端末は、指紋収集プロセスにおいてファンクション・キーの元の機能によって干渉されないようにされ得るだけでなく、ユーザによってトリガされる第1キー事象を完了することもできる。
【0093】
任意に、
図5に示されるように、指紋支払いプロセスにおいて、端末は、通常は、現在の支払いステータスをリアルタイムでユーザに表示する。この場合において、端末が指紋収集を完了した後に、端末が直ちに第1動作命令、例えば、端末デスクトップへ戻る命令を実行するならば、ユーザによる指紋支払いの支払い結果の学習は影響を及ぼされる。従って、
図7に示されるように、端末は、指紋支払いが完了した時点T6で又はその後で第1動作命令を実行してよい。このように、端末は、指紋支払いを完了して支払い結果をユーザに表示した後に第1動作命令を実行することが確かにされ得、ユーザ経験が改善される。端末は、表示ユニット350(
図3)を使用すること、例えば、“支払い成功”のテキスト・コンテンツを含むユーザ・インターフェイスを表示することによって、時点T6で指紋支払い結果を表示する。
【0094】
確かに、他の指紋応用機能、例えば、指紋ロック解除、又はユーザの指紋が収集される必要がある指紋ジェスチャのような応用機能については、指紋収集プロセスにおけるファンクション・キーの元の機能からの干渉が、上記の方法に基づきキー・ステータス・ビットをセットすることによって回避され得る。
【0095】
続いて、更に
図6に示されるように、端末は更に、次のステップ201乃至ステップ204を実行して、すなわち、ファンクション・キーの関連する機能をトリガしてよい。
【0096】
201:端末は、ファンクション・キーにおいてユーザによってトリガされる第2キー事象を得る。
【0097】
第2キー事象は、第1キー事象と同じか又は異なる。例えば、第2キー事象は、ファンクション・キーの短押し又は長押しであってよい。
【0098】
202:端末は、第2キー事象に基づき、第2キー事象に対応する第2動作命令を生成する。
【0099】
ステップ104と同様に、ファンクション・キーにおいてユーザによってトリガされる第2キー事象、例えば、電源キーの長押しが検出されると、プロセッサは、第2キー事象に対応する第2動作命令を生成すべくメモリ内のシステム・ファームウェアを呼び出すようトリガされる。例えば、電源キーの長押しに対応する第2動作命令は、スクリーンショット命令である。
【0100】
203:端末は、キー・ステータス・ビットの状態をチェックする。
【0101】
204:端末は、キー・ステータス・ビットがロック解除状態にある場合に第2動作命令を実行する。
【0102】
ステップ105及びステップ106と同様に、第2キー事象に対応する第2動作命令を生成した後に、端末は、やはりキー・ステータス・ビットの状態をクエリすることによって、第2動作命令を実行すべきかどうかを決定することができる。
【0103】
ステップ106とは異なり、キー・ステータス・ビットはステップ107でロック解除状態にセットされているので、すなわち、ファンクション・キーの夫々の関連する機能は通常動作状態にある。すなわち、第2動作命令を実行することと、指紋情報を収集することとは、この場合において互いと衝突しない。従って、端末は、直接に、第2動作命令を実行することができる。
【0104】
このように、本発明のこの実施形態は、ユーザの指紋情報を収集するプロセスにおいて、指紋センサを組み込むファンクション・キーの関連する機能が一時的に無効にされるように、指紋収集方法を提供する。このように、ファンクション・キーの関連する機能は、指紋センサを使用することによって指紋情報を収集するプロセスに干渉せず、それによって、指紋収集プロセスに関連した指紋応用機能がこれ以上実行され得ないという問題を回避する。
【0105】
例えば、
図8は、タブレット・コンピュータ200の略アーキテクチャ図である。指紋収集方法は、一例としてタブレット・コンピュータ200を使用することによって、以下で記載される。
【0106】
タブレット・コンピュータ200は、Windowsオペレーティング・システムを有してよい。Windows生体認証サービス(Windows biometric service)のために使用されるコンポーネント42、及び指紋応用機能を有する指紋アプリケーション(Application,APP)43は、Windowsオペレーティング・システムのコア41で実行される。コンポーネント42は、指紋プロバイダによって提供される指紋駆動モジュール、例えば、エンジン・アダプタ(Engine Adapter)44を含む。エンジン・アダプタ44は、指紋センサ48のステータス情報を検出するよう構成されてよい。例えば、エンジン・アダプタ44は、ユーザがファンクション・キー47において指紋を記録することを待つよう、指紋センサ48が電源オンされるように、指紋センサ48のステータスをレディ(Ready)状態にセットしてよい。
【0107】
本発明のこの実施形態において、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ(Dynamic Link Library,DLL)45及びEC(Embedded Control,組み込み制御)システム・ファームウェア46が、タブレット・コンピュータ200に更に導入されてよい。
【0108】
第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45は、エンジン・アダプタ44によって送られる指紋センサのステータス情報を得ることができ、かつ、Windowsシステムによって生成されるロック画面、ハイバネーション、スタンバイ、又は再起動メッセージなどを検出すること、すなわち、タブレット・コンピュータ200の応用シナリオを得ることができる。
【0109】
この場合において、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45は、指紋センサ48のステータス情報及び応用シナリオ情報に基づき、ファンクション・キー47の関連する機能をロック又はロック解除するようECシステム・ファームウェア46を呼び出すことができる。
【0110】
例えば、ユーザが指紋アプリケーション43の指紋支払い機能をトリガする場合に、指紋アプリケーション43は指紋収集命令を生成し、コンポーネント42をトリガして、指紋センサ48を使用することによってユーザがファンクション・キー47において指紋を記録することを待つ。この場合に、エンジン・アダプタ44は、指紋センサ48をレディ状態にセットし、指紋センサ48のレディ状態を第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45へ送ってよい。この場合において、目下のタブレット・コンピュータ200が画面オン状態にあると第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45が検出する、すなわち、指紋情報を収集することの優先度が第1キー事象の優先度よりも高いならば、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45は、ファンクション・キー47の関連する機能をロックするようECシステム・ファームウェア46を呼び出す。
【0111】
このように、指紋情報を収集するプロセスにおいて、ユーザによってトリガされる第1キー事象がファンクション・キー47において得られる場合に、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45は、直接に第1キー事象を捨てるか、あるいは、第1キー事象を一時的に記憶してよく、そして、ユーザの指紋情報が収集された後に、第1キー事象に対応する第1動作命令を実行し、それによって、指紋情報を収集するプロセスにおけるファンクション・キー47の関連する機能からの干渉を回避する。
【0112】
更に、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45が、Windowsシステムによって生成されるロック画面メッセージを検出する、すなわち、タブレット・コンピュータ200がロック状態にある場合に、ユーザは、タブレット・コンピュータ200をロック解除する必要があり、次いで、通常は指紋アプリケーション43のような機能を使用することができる。この場合において、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45は、ファンクション・キー47の関連する機能をロック解除するようECシステム・ファームウェア46を呼び出す。
【0113】
同様に、Windowsシステムによって生成されるハイバネーション、スタンバイ、又は再起動メッセージを検出する場合に、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45はまた、ファンクション・キー47の関連する機能をロック解除するようECシステム・ファームウェア46を呼び出してよい。
【0114】
加えて、
図8に示されるように、第2のダイナミック・リンク・ライブラリ
40がタブレット・コンピュータ200において更に設けられてもよい。Windowsオペレーティング・システムと協働して、第2のダイナミック・リンク・ライブラリ
40は、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45とECシステム・ファームウェア46との間の読み出し/書き込み(Read/Write)インターフェイスを提供してよく、それによって、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45とECシステム・ファームウェア46との間の通信チャネルを確立する。
【0115】
更に、
図8に示されるように、指紋情報実行可能プログラム49がタブレット・コンピュータ200において更に設けられてもよい。実行可能プログラム49は、ユーザに現在の指紋ステータスを知らせ、かつ、ユーザのための使いやすいマン−マシン・インターフェイスを確立するために、指紋センサ48のステータス情報と、第1のダイナミック・リンク・ライブラリ45によって得られる応用シナリオ情報とに基づくアニメーションを使用することによって、ユーザによって指紋を記録すること及び指紋認証の各ステータス、又は支払い結果、例えば、支払い成功/失敗のような情報を表示してよい。
【0116】
本発明の実施形態は、指紋収集方法を提供する。
図9に示されるように、方法は、次のステップを含む。
【0117】
301:端末は、指紋収集命令を得る。このとき、指紋収集命令は、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによって指紋を収集するよう命令するために使用される。
【0118】
302:指紋収集命令に応答して、端末は、指紋センサを使用することによって、ファンクション・キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集する。
【0119】
具体的に、ステップ301で、ユーザが対応する指紋応用機能、例えば、指紋支払い、指紋ロック解除、又は指紋ジェスチャをトリガする場合に、端末のプロセッサは、ユーザのトリガ操作に基づき指紋収集命令を生成し、指紋収集命令を端末の指紋駆動モジュールへ送ってよい。指紋収集命令は、指紋駆動モジュールに、ファンクション・キーに統合された指紋センサを使用することによってユーザの指紋を収集するよう命令するために、使用される。
【0120】
例えば、次の実施形態では、電源キーが上記のファンクション・キーとして使用されるところの例を使用することによって、記載が与えられる。ファンクション・キーは代替的に、ホーム・キー、ボリューム調整キー、などであってよいことが理解され得る。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0121】
ステップ302で、端末は、指紋駆動モジュールを使用することによって、電源キーにおいてユーザによって記録される指紋情報を収集するよう指紋センサを呼び出してよい。例えば、指紋駆動モジュールは、ユーザが電源キーにおいて指紋を記録することを待つよう、指紋センサが電源オンされるように、電源キーにある指紋センサをレディ(Ready)状態にセットする。
【0122】
303:端末は、指紋情報を収集する如何なる時点でもファンクション・キーにおいて、ユーザによってトリガされるキー操作を得る。
【0123】
304a:端末は、キー操作のキー継続期間が第1プリセット継続期間よりも短い場合に、キー操作を捨てる。
【0124】
304b:端末は、キー操作のキー継続期間が第1プリセット継続期間よりも長くかつ第2プリセット継続期間よりも短い場合に、短押し操作に対応する動作命令を実行する。
【0125】
304c:端末は、キー操作のキー継続期間が第2プリセット継続期間よりも長い場合に、長押し操作に対応する動作命令を実行する。
【0126】
指紋センサは電源キーに統合されているので、電源キーは、指紋収集機能及び電源キーの元のキー機能(例えば、画面ロック機能又はシャットダウン機能)の両方を備える。この場合において、指紋収集プロセスにおいて元のキー機能との衝突を回避するために、ユーザの指紋情報が収集される場合に、ユーザによってトリガされるキー操作が電源キーで得られるならば、端末は、電源キーに対応するキー操作のキー継続期間に基づき、キー操作が偶発的なタッチ操作であるかどうかを判定し得る。
【0127】
具体的に、
図10に示されるように、端末の電源キー401は、PMIC(power management integrated circuit,電力管理集積回路)の入力端402aへ接続され、PMICの出力端402bは、EC(Embedded Control,組み込み制御)システム・ファームウェアの入力端403aへ接続され、ECシステム・ファームウェアの出力端403bは、システムバスを使用することによって端末のプロセッサ380へ接続される。
【0128】
この場合において、指紋情報を収集する如何なる時点でも、ユーザは、通常は、指を使用することによって、電源キー401の表面に配置された指紋センサにタッチし、それにより、指紋センサは指紋情報を収集する。ユーザが電源キー401においてキー操作をトリガすると、電源キー401は閉じられ、
図10に示される回路は、電源キー401が閉じられた後に導通される。この場合において、電源キー401は、電源キー信号(例えば、電源キー信号はローレベル信号である。)を生成し、電源キー信号をPMICの入力端402aへ送る。PMICは、PMICの出力端402bを使用することによって、電源キー信号をECの入力端403a送る。ECは、電源キー401においてユーザによって行われているキー操作のキー継続期間を得るために、電源キー信号を得た後に計時を開始する。
【0129】
この場合において、
図11において(a)によって示されるように、電源キー信号(すなわち、
図11の(a)におけるローレベル信号)のキー継続期間が第1プリセット継続期間よりも短い場合には、キー継続期間は比較的に短いので、キー操作はユーザによって誤って行われたと見なされ得る。すなわち、この場合におけるユーザの意図は依然として、電源キーの元のキー機能を実行することではなく、電源キーにおいて指紋収集機能を実行することである。従って、端末はキー操作を捨ててよく、それによって、しくじりようのないタッチ機能を実装する。
【0130】
相応して、
図11において(b)によって示されるように、電源キー信号(すなわち、
図11の(b)におけるローレベル信号)のキー継続期間が第1プリセット継続期間よりも長くかつ第2プリセット継続期間よりも短い場合には、キー操作は有効な短押し操作であると見なされ得る。この場合に、端末は、システムバスを使用することによって電源キー信号をプロセッサ380へ報告してよい。プロセッサ380は、短押し動作に対応する動作命令、例えば、ハイバネーション命令、スリーピング命令、又は表示オフ命令を実行する。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0131】
加えて、
図11において(c)によって示されるように、電源キー信号(すなわち、
図11の(c)におけるローレベル信号)のキー継続期間が第2プリセット継続期間よりも長い場合には、キー操作は有効な長押し操作であると見なされ得る。この場合に、端末は、システムバスを使用することによって電源キー信号をプロセッサ380へ報告してよい。プロセッサ380は、長押し動作に対応する動作命令、例えば、強制シャットダウン命令又はスクリーンショット命令を実行する。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0132】
第2プリセット継続期間は、第1プリセット継続期間よりも長い。例えば、第2プリセット継続期間と第1プリセット継続期間との間の時間差は4秒である。確かに、当業者は、実際の経験又は実際の応用シナリオに基づき、第1プリセット継続期間及び/又は第2プリセット継続期間をセットしてよい。その上、対応する設定インターフェイスが端末において更に設けられてもよく、それにより、ユーザは、設定インターフェイスを使用することによって第1プリセット継続期間及び/又は第2プリセット継続期間の値を調整してよい。これは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0133】
このように、ステップ301乃至ステップ304(ステップ304は304a乃至304cを含む。)で示された指紋収集方法に基づき、端末は、指紋収集プロセスにおいて、比較的に短いキー継続期間を有するキー操作(通常は、偶発的なタッチ操作である。)を捨ててよい。このように、比較的に短いキー継続期間を有するキー操作は、通常の指紋収集プロセスと干渉しない。しかし、キー操作のキー継続期間が比較的に長い場合に、キー操作は、通常は、ユーザによって意図的に実行されている。この場合において、端末は、電源キーの元のキー機能をトリガしてよく、それによって、指紋センサが電源キーに統合されているときに指紋収集機能と電源キーの元のキー機能との間の衝突を回避する。
【0134】
更に、現在のキー操作が偶発的なタッチ操作であるかどうかを判定する前に、端末は、最初に、現在の画面ステータスを得てよい。画面が画面オン状態である場合に(この場合に、画面はロック解除状態又はロック状態にあってよく、これは本発明のこの実施形態において制限されない。)、現在のキー操作が偶発的なタッチ操作であるかどうかが更に、上記のキー継続期間に基づき判定されてよい。画面が画面オン状態にない場合に(例えば、画面オフ状態)、端末は、確実なタッチ操作を実行する必要はなく、システムバスを使用することによって直接に、電源キー401によって生成される電源キー信号をプロセッサ380へ報告する。プロセッサ380は、端末の電力消費を削減するよう、電源キー信号に対応する動作命令を実行する。
【0135】
その上、ECは更に、指紋駆動モジュールと相互に作用してよい。ユーザが電源キーにおいてキー操作をトリガする場合に、ECは、キー操作に関する情報を指紋駆動モジュールに報告する。指紋駆動モジュールは、目下の端末の応用シナリオを決定してよい。例えば、目下の端末は、ロック画面状態、指紋記録状態、又は指紋識別状態のような、対象の応用シナリオにある。この場合において、
図12に示されるように、端末がロック画面状態にあるとき、指紋駆動モジュールは、ECに、第1プリセット継続期間の値を調整するよう、例えば、現在の指紋ロック解除動作が完了されるまで第1プリセット継続期間の値を増大させることを、命令してよい。
【0136】
このように、端末がロック解除、指紋記録、又は指紋支払いのような指紋関連機能を実行する場合に、実行中である指紋収集(又は指紋識別)プロセスは、電源キーにおいてユーザによってトリガされるキー操作により中断又は干渉されない。
【0137】
上記の機能を実装するために、端末のような上記の様々なネットワーク要素は、様々な機能に対応するハードウェア構造及び/又はソフトウェア・モジュールを含むことが理解され得る。当業者は、本明細書で開示される実施形態において記載される例におけるユニット及びアルゴリズム・ステップと組み合わせて、本発明がハードウェア又はハードウェアとコンピュータ・ソフトウェアとの組み合わせによって実装され得ることに容易に気付くはずである。機能がハードウェア又はハードウェアを駆動するコンピュータ・ソフトウェアによって実行されるかどうかは、技術的解決法の特定の用途及び設計制約条件に依存する。当業者は、夫々の特定の用途ごとに、記載される機能を実装するよう、異なる方法を使用してよいが、実施が本発明の適用範囲を超えることは、考えられるべきではない。
【0138】
本発明の実施形態において、機能モジュール分割は、方法の例に基づき端末において実行されてよい。例えば、様々な機能モジュールは、対応する機能に基づき分割されてよく、あるいは、2つ以上の機能は、1つの処理モジュールに一体化されてよい。一体化されたモジュールは、ハードウェアの形で実装されてよく、あるいは、ソフトウェア機能モジュールの形で実装されてよい。本発明の実施形態におけるモジュール分割は例であり、単に論理機能分割である点が留意されるべきである。実際の実施では他の分割方法が存在し得る。
【0139】
様々な機能モジュールが対応する機能に基づき分割される場合に、
図13は、上記の実施形態における端末の可能な略構造図である。端末は、取得ユニット31、収集ユニット32、シールドユニット33、設定ユニット34、及び実行ユニット35を含む。
【0140】
取得ユニット31は、
図6におけるプロセス101及び201並びに
図9におけるプロセス301及び303を実行することにおいて端末を支援するよう構成される。収集ユニット32は、
図6におけるプロセス103及び
図9におけるプロセス302を実行することにおいて端末を支援するよう構成される。シールドユニット33は、
図6におけるプロセス104乃至106を実行することにおいて端末を支援するよう構成される。設定ユニット34は、
図6におけるプロセス102及び106を実行することにおいて端末を支援するよう構成される。実行ユニット35は、
図6におけるプロセス202乃至204及び
図9におけるプロセス304a乃至304cを実行することにおいて端末を支援するよう構成される。上記の方法の実施形態におけるステップの全ての関連する内容は、対応する機能モジュールの機能的記載について参照されてよい。詳細は、再びはここで記載されない。
【0141】
一体化されたユニットが使用される場合に、図
14は、上記の実施形態における端末の可能な略構造図である。端末は、処理モジュール1302及び通信モジュール1303を含む。処理モジュール1302は、端末の動作を制御及び管理するよう構成される。例えば、処理モジュール1302は、
図6におけるプロセス101乃至107及び201乃至204を実行することにおいて端末を支援するよう構成され、かつ/あるいは、本明細書中で記載される技術における他のプロセスを実行するよう構成される。通信モジュール1303は、他のネットワーク・エンティティと通信することにおいて端末を支援するよう構成される。端末は、端末のプログラム・コード及びデータを記憶するよう構成される記憶モジュール1301を更に含んでもよい。
【0142】
処理モジュール1302は、プロセッサ又はコントローラであってよく、例えば、中央演算処理装置(Central Processing Unit,CPU)、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)若しくは他のプログラム可能な論理デバイス、トランジスタ論理デバイス、ハードウェア部品、又はそれらのあらゆる組み合わせであってもよい。コントローラ/プロセッサは、本発明において開示される内容を参照して記載されるロジック・ブロック、モジュール、及び回路の様々な例を実装又は実行することができる。プロセッサはまた、例えば、1つのマイクロプロセッサ若しくは複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、又はDSP及びマイクロプロセッサの組み合わせを含め、計算機能を実装する組み合わせであってよい。通信モジュール1303は、トランシーバ、送信/受信回路、通信インターフェイス、などであってよい。記憶モジュール1301は、メモリであってよい。
【0143】
端末が携帯電話機であることは、一例として使用される。処理モジュール1302がプロセッサであり、通信モジュール1303が通信インターフェイスであり、記憶モジュール1301がメモリであるとき、本発明の実施形態における端末は、
図3に示される携帯電話機100、又は
図8に示されるタブレット・コンピュータ200であってよい。
【0144】
上記の実施形態の全て又は一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらのあらゆる組み合わせによって実装されてよい。ソフトウェアが実施形態を実装するために使用される場合には、実施形態は、完全に又は部分的に、コンピュータ・プログラム製品の形をとってよい。コンピュータ・プログラム製品は、1つ以上のコンピュータ命令を含む。コンピュータ・プログラム命令がコンピュータにロードされ実行される場合に、本発明の実施形態に従うプロシージャ又は機能は、全てが又は部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータ・ネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、あるいは、コンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体へ送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータ・センタから、他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータ・センタへ有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、若しくはデジタル加入者回線(DSL))又は無線(例えば、赤外線、ラジオ、及びマイクロ波、など)で送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の使用可能な媒体を組み込むサーバ又はデータ・センタのようなコンピュータ又はデータ記憶デバイスによってアクセス可能な如何なる使用可能な媒体であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば。ソフト・ディスク、ハード・ディスク、又は磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、固体状態ディスク(SSD))、などであってよい。
【0145】
上記の記載は、本願の具体的な実施にすぎず、本願の保護範囲を制限する意図はない。本願で開示される技術範囲内の如何なる変形又は置換も、本願の保護範囲の中にあるべきである。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
【0146】
本願は、「FINGERPRINT COLLECTION METHOD AND TERMINAL」と題されて2016年12月14日付けで中国特許庁に出願された国際出願番号第PCT/CN2016/109839号に基づく優先権を主張する。この国際出願は、その全文を参照により本願に援用される。