(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の基本サービスセット(BSS)に関連付けられたワイヤレスネットワークをサウンディングする方法であって、前記方法が、第1のBSSに対応する第1のアクセスポイントによって実行され、
前記第1のアクセスポイントに関連付けられていない第1の局から、前記第1の局と前記第1のアクセスポイントとの間のチャネル状態を示すとともに前記第1の局と第2のBSSに対応する第2のアクセスポイントとの間のチャネル状態を示す第1のビームフォーミング情報を含む第1のメッセージを受信するステップと、
前記第1のビームフォーミング情報に基づいて前記第1の局と前記第1のアクセスポイントとの間の第1の通信経路に関する第1のサウンディング情報を決定するステップと、
前記第1のビームフォーミング情報に基づいて前記第1の局と前記第2のアクセスポイントとの間の第2の通信経路に関する第2のサウンディング情報を決定するステップと、
前記第2のアクセスポイントに、前記第1のサウンディング情報および前記第2のサウンディング情報のうちの一方または両方を送信するステップと
を備える方法。
前記第2のアクセスポイントのBSS識別子を決定するために前記第2のアクセスポイントと通信するステップであって、前記トリガフレームが、前記第1のアクセスポイントおよび前記第2のアクセスポイントのBSS識別子のセットを含む、ステップをさらに備える、請求項8に記載の方法。
前記識別子は、前記トリガフレームからの、クラスタ識別子、媒体アクセス制御(MAC)アドレス、基本サービスセット識別子のリストのうちの1つまたは複数を含む、請求項15に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面を参照しながら、新規のシステム、装置、および方法の様々な態様について、以下でより十分に説明する。しかしながら、本開示の教示は、多くの異なる形態で具現化され得、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられるものである。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるか、または本開示の任意の他の態様と組み合わされるかにかかわらず、本明細書で開示する新規のシステム、装置、および方法の任意の態様を包含するものであることを当業者は認識されたい。加えて、範囲は、本明細書に記載の他の構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法を包含するものである。本明細書で開示する任意の態様が請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
【0020】
特定の態様について本明細書で説明するが、これらの態様の多くの変形および置換が、本開示の範囲内に入る。好ましい態様のいくつかの利益および利点が述べられるが、本開示の範囲は、特定の利益、用途、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、異なるワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および送信プロトコルに広く適用可能であるものであり、そのうちのいくつかが例として図および好ましい態様の以下の説明において示される。詳細な説明および図面は、限定ではなく本開示の例示にすぎず、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその等価物によって定義される。
【0021】
「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書で説明するいかなる実装形態も、必ずしも他の実装形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。以下の説明は、いかなる当業者も本明細書で説明する実施形態を作成および使用することができるように提示される。以下の説明では、説明の目的で、詳細が記載される。実施形態がこれらの具体的な詳細を使用せずに実施され得ることを当業者は了解するであろうことを諒解されたい。他の事例では、開示される実施形態の説明を不要な詳細で不明瞭にしないために、よく知られている構造およびプロセスは詳述されない。したがって、本出願は、示される実装形態によって限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0022】
ワイヤレスアクセスネットワーク技術は、様々なタイプのワイヤレスローカルエリアアクセスネットワーク(WLAN)を含み得る。WLANは、広く使用されているアクセスネットワーキングプロトコルを用いて、近くのデバイスを一緒に相互接続するために使用され得る。本明細書で説明する様々な態様は、Wi-Fi、またはより一般的には、ワイヤレスプロトコルのIEEE802.11ファミリーの任意のメンバーなど、任意の通信規格に適用され得る。
【0023】
いくつかの実装形態では、WLANは、ワイヤレスアクセスネットワークにアクセスする様々なデバイスを含む。たとえば、アクセスポイント(「AP」)およびクライアント(局、または「STA」とも呼ばれる)がある場合がある。一般に、APは、WLANにおいてSTAのハブまたは基地局として働く。STAは、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、モバイルフォンなどであってもよい。一例では、STAは、インターネットまたは他のワイドエリアアクセスネットワークへの一般的な接続性を得るために、Wi-Fi(たとえば、802.11ahなどのIEEE802.11プロトコル)準拠のワイヤレスリンクを介してAPに接続(たとえば、AP「と通信」)する。いくつかの実装形態では、STAはAPとして使用される場合もある。
【0024】
アクセスポイント(「AP」)は、ノードB、無線アクセスネットワークコントローラ(「RNC」)、eノードB(「eNB」)、基地局コントローラ(「BSC」)、基地トランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の用語を含むか、それらのいずれかとして実装されるか、またはそれらのいずれかとして知られることがある。
【0025】
局(「STA」)も、ユーザ端末、アクセス端末(「AT」)、加入者局、加入者ユニット、移動局、リモート局、リモート端末、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器、または何らかの他の用語を含むか、それらのいずれかとして実装されるか、またはそれらのいずれかとして知られることがある。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の適切な処理デバイスを含み得る。したがって、本明細書で教示する1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラーフォンまたはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、ポータブル通信デバイス、ヘッドセット、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、携帯情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽デバイスもしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、ゲームデバイスまたはゲームシステム、全地球測位システムデバイス、ノードB(基地局)、あるいはワイヤレス媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスに組み込まれ得る。
【0026】
本明細書で説明する技法は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)ネットワークなどの様々なワイヤレス通信ネットワークに使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(W-CDMA)および低チップレート(LCR)を含む。cdma2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E-UTRA)、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、Flash-OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRA、E-UTRA、およびGSM(登録商標)は、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。ロングタームエボリューション(LTE)は、E-UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E-UTRA、GSM(登録商標)、UMTSおよびLTEは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。これらの様々な無線技術および規格は、当技術分野で知られている。
【0027】
図1は、APおよびSTAを有する多元接続多入力多出力(MIMO)システム100を示す図である。簡単にするために、1つのみのAP104が
図1に示されている。上記で説明したように、AP104は、STA106a〜d(本明細書ではまとめて「STA106」、または個別に「STA106」とも呼ばれる)と通信し、基地局と呼ばれるか、または何らかの他の用語を使用して呼ばれることもある。また、上記で説明したように、STA106は、固定またはモバイルであってもよく、ユーザ端末、移動局、ワイヤレスデバイスと呼ばれるか、または何らかの他の用語を使用して呼ばれることもある。AP104は、ダウンリンクまたはアップリンク上で任意の所与の瞬間において1つまたは複数のSTA106と通信することができる。ダウンリンク(すなわち、順方向リンク)は、AP104からSTA106への通信リンクであり、アップリンク(すなわち、逆方向リンク)は、STA106からAP104への通信リンクである。STA106は、別のSTA106とピアツーピアで通信することもできる。
【0028】
以下の本開示の部分は、空間分割多元接続(SDMA)を介して通信することが可能なSTA106について説明する。したがって、そのような態様の場合、AP104は、SDMA STAと非SDMA STAの両方と通信するように構成され得る。この手法は、適切と見なされた場合により新しいSDMA STAが導入されることを可能にしながら、SDMAをサポートしないより古いバージョンのSTA(たとえば、「レガシー」STA)が企業において展開されたままであることを便宜上可能にし、それらの耐用年数を延長することができる。
【0029】
システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のために複数の送信アンテナおよび複数の受信アンテナを用いる場合がある。AP104は、Nap個のアンテナを備え、ダウンリンク送信のための多入力(MI)およびアップリンク送信のための多出力(MO)を表す。K個の選択されたSTA106のセットは、ダウンリンク送信のための多出力およびアップリンク送信のための多入力を集合的に表す。純粋なSDMAの場合、K個のSTAのためのデータシンボルストリームが何らかの手段によって符号、周波数または時間において多重化されない場合、Nap≦K≦1であることが望まれる。データシンボルストリームが、TDMA技法、CDMAの場合は異なるコードチャネル、OFDMの場合はサブバンドの独立セットなどを使用して多重化され得る場合、KはNapよりも大きくてもよい。選択された各STAは、ユーザ固有のデータをAPに送信し得、および/またはユーザ固有のデータをAPから受信し得る。一般に、選択された各STAは、1つまたは複数のアンテナ(すなわち、Nut≧1)を備え得る。K個の選択されたSTAは同じ数のアンテナを有することができ、または、1つもしくは複数のSTAは異なる数のアンテナを有し得る。
【0030】
SDMAシステム100は、時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムであり得る。TDDシステムの場合、ダウンリンクおよびアップリンクは、同じ周波数帯域を共有する。FDDシステムの場合、ダウンリンクおよびアップリンクは、異なる周波数帯域を使用する。MIMOシステム100はまた、送信のために単一のキャリアまたは複数のキャリアを利用することができる。各STAは、(たとえば、コストを低く抑えるために)単一のアンテナまたは(たとえば、追加のコストがサポートされ得る場合)複数のアンテナを備え得る。STA106が、送信/受信を異なるタイムスロットに分割し、各タイムスロットが異なるSTA106に割り当てられ得ることによって、同じ周波数チャネルを共有する場合、システム100はTDMAシステムでもあり得る。
【0031】
図2は、ワイヤレス通信システム100内で用いられ得るワイヤレスデバイス202において利用され得る様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス202は、本明細書で説明する様々な方法を実装するように構成され得るデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス202は、AP104またはSTA106を実装し得る。
【0032】
ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202の動作を制御する電子ハードウェアプロセッサ204を含み得る。プロセッサ204は、中央処理装置(CPU)と呼ばれることもある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得る電子ハードウェアメモリ206は、命令およびデータをプロセッサ204に提供する。メモリ206の一部分はまた、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)を含み得る。プロセッサ204は、メモリ206内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算および算術演算を実行し得る。メモリ206中の命令は、本明細書で説明する方法を実装するように実行可能であり得る。
【0033】
プロセッサ204は、1つまたは複数の電子ハードウェアプロセッサを用いて実装される処理システムの構成要素を備えるか、またはその構成要素であってもよい。1つまたは複数のプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、専用ハードウェア有限状態機械、または情報の計算もしくは他の操作を実行することができる任意の他の適切なエンティティの任意の組合せを用いて実装され得る。
【0034】
処理システムはまた、ソフトウェアを記憶するための機械可読媒体を含み得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかにかかわらず、任意のタイプの命令を意味するものと広く解釈されなければならない。命令は、(たとえば、ソースコード形式、バイナリコード形式、実行可能コード形式、または任意の他の適切なコード形式の)コードを含み得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、本明細書で説明する様々な機能を処理システムに実行させる。
【0035】
ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202と遠隔地との間のデータの送信および受信を可能にするための送信機210および受信機212を含み得るハウジング208を含む場合もある。送信機210および受信機212は、組み合わされてトランシーバ214になる場合がある。単一のまたは複数のトランシーバアンテナ216は、ハウジング208に取り付けられ、トランシーバ214に電気的に結合され得る。ワイヤレスデバイス202はまた、複数の送信機、複数の受信機、および複数のトランシーバを含み得る(図示せず)。
【0036】
ワイヤレスデバイス202はまた、トランシーバ214によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る、信号検出器218を含み得る。信号検出器218は、そのような信号を、総エネルギー、シンボル当たりのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度、および他の信号として検出し得る。ワイヤレスデバイス202はまた、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)220を含み得る。いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスはまた、ユーザインターフェース構成要素222、セルラーモデム234、およびワイヤレスLAN(WLAN)モデムのうちの1つまたは複数を含み得る。セルラーモデムは、CDMA、GPRS、GSM(登録商標)、UTMSなどのセルラー技術、または他のセルラーネットワーキング技術を使用して、通信を提供し得る。WLANモデム238は、IEEE802.11プロトコル規格のいずれかなどの1つまたは複数のWiFi技術を使用して、通信を提供し得る。
【0037】
ワイヤレスデバイス202の様々な構成要素は、バスシステム222によって互いに結合される場合があり、バスシステム222は、データバスに加えて、電力バス、制御信号バス、およびステータス信号バスを含み得る。
【0038】
本開示のいくつかの態様は、1つまたは複数のSTAとAPとの間でアップリンク(UL)信号またはダウンリンク(DL)信号を送信することをサポートする。いくつかの実施形態では、信号は、マルチユーザMIMO(MU-MIMO)システムにおいて送信され得る。代替的に、信号は、マルチユーザFDMA(MU-FDMA)システムまたは同様のFDMAシステムにおいて送信され得る。いくつかの態様では、これらの信号は、送信機210およびWiFiモデム238のうちの1つまたは複数を介して送信され得る。
【0039】
図3は、各基本サービスセット(BSS)が、それぞれ、アクセスポイント104a〜dを含む、4つのBSS302a〜dを示す。各アクセスポイント104a〜dは、そのそれぞれのBSS302a〜d内の少なくとも2つの局に関連付けられる。AP104aは、STA106a〜bに関連付けられる。AP104bは、STA106c〜dに関連付けられる。AP104cは、STA106e〜fに関連付けられる。AP104dは、STA106g〜hに関連付けられる。STAに関連付けられたAPは、本開示全体にわたって、STAのためのBSS APと呼ばれることがある。同様に、特定のSTAとの関連付けがないAPは、本開示全体にわたって、STAのためのOBSS APと呼ばれることがある。APと1つまたは複数の局との間の関連付けは、APおよびその関連するSTAによって定義された基本サービスセット(BSS)内のデバイス間の通信の協調を部分的に提供する。たとえば、各BSS内のデバイスは、互いに信号を交換し得る。信号は、それぞれのAP104a〜dおよびAPのBSS302a〜d内の局からの送信を協調させるように機能し得る。当業者が諒解するように、クライアントデバイス(たとえば、STA)は、APに属するBSSと「関連付ける」ことができる。当業者がさらに諒解するように、STAは、1つまたは複数の規格(たとえば、802.11)に記載されている場合があるように、APと正式に「関連付ける」ことなしに、任意の数の方法で(たとえば、メッセージをAPに送ることによって、APからメッセージを受信することによって、など)、別のデバイス(たとえば、AP)に「接続する」か、別のデバイス(たとえば、AP)と「通信する」ことができる。
【0040】
AP104a〜dおよびSTA106a〜hを含む、
図3に示すデバイスはまた、ワイヤレス媒体を共有する。ワイヤレス媒体の共有は、いくつかの態様では、キャリア検知媒体アクセス/衝突検出(CSMA/CD)を使用することによって容易になる。開示される実施形態は、知られているシステムと比較すると、BSS302a〜dが同時に通信する能力の増加をもたらす、CSMA/CDの修正バージョンを提供し得る。
【0041】
BSS302a〜d内の局106a〜hは、それらのそれぞれのBSS(OBSS)の外のその他のAPおよび/または局に対するそれらの位置に少なくとも部分的に基づいて、それらの関連するAPからの送信を受信する異なる能力を有し得る。たとえば、局106a、106d、106e、および106hはOBSS APから比較的遠くに位置するので、これらの局は、OBSS APまたはOBSS STAが送信している場合でも、それらのBSS APからの送信を受信する能力を有し得る。そのような受信特性を有する局は、本開示全体にわたって、再利用(Reuse)STAと呼ばれることがある。
【0042】
対照的に、STA106b、106c、106f、および106gは、OBSS APに比較的近い位置に示されている。したがって、これらの局は、OBSS APおよび/またはOBSS STAからの送信の間にそれらのBSS APからの送信を受信する能力をあまり有しない場合がある。そのような受信特性を有する局は、本開示全体にわたって、非再利用(non-reuse)STAまたはエッジSTAと呼ばれることがある。いくつかの態様では、開示される方法およびシステムは、他のOBSSデバイスもワイヤレス媒体上で通信している間に、非再利用STAが並行して通信する改善された能力を提供し得る。
【0043】
開示される態様の少なくともいくつかでは、AP104a〜dのうちの2つ以上は、アクセスポイントのクラスタを形成するようにネゴシエートし得る。他の態様では、クラスタ構成は手作業の構成を介して定義され得る。たとえば、各APは、APが1つまたは複数のクラスタの一部であるかどうかを示す構成パラメータを維持することができ、そうである場合、そのようなAPは、クラスタのクラスタ識別子も維持することができる。いくつかの態様では、クラスタ構成はまた、APがクラスタのクラスタコントローラであるかどうかを示し得る。本明細書で開示する実施形態のうちのいくつかでは、クラスタコントローラは、クラスタの一部であるがクラスタコントローラではないAPとは異なる機能を実行し得る。したがって、いくつかの態様では、AP104a〜dのうちの2つ以上は、同じクラスタに含まれ得る。クラスタに含まれるAPに関連付けられたSTAは、それらの関連するAPのクラスタに含まれると見なされる場合もある。したがって、いくつかの態様では、AP104a〜dのうちの2つ以上が同じクラスタに含まれ得るので、いくつかの態様では、STAa〜hも同じクラスタに含まれ得る。
【0044】
したがって、上記で説明した特徴によれば、2つ以上のAPは、それらの近傍(たとえば、ネットワーク、チャネル状態、BSS、トラフィックパターンなど)についての情報を収集し、クラスタを形成するために協調することができる。上記で説明したように、クラスタは、APと接続しているおよび/またはAPに関連しているSTAのうちの1つ、複数、またはすべてをさらに含み得る。いくつかの態様では、外部エンティティ(たとえば、コントローラまたは「クラスタコントローラ」)は、クラスタを形成するのを容易にすることができる。いくつかの実施形態では、APのうちの1つは、クラスタコントローラとして機能し得る。
【0045】
いくつかの態様では、クラスタ中のAPは、クラスタの間のいくつかのセキュリティ問題を考慮するように構成され得る。たとえば、AP104a〜dはすべて、特定の会場または場所に物理的に位置し得る。たとえば、AP104a〜cはすべて、第1の事業者(たとえば、T-Mobileなどの第1のモバイルネットワーク事業者)のメンバーである場合があり、AP104dは、第2の事業者(たとえば、Verizonなどの第2のモバイルネットワーク事業者)のメンバーである場合がある。いくつかの態様では、APは、第1の事業者に属するAPと第2の事業者に属するAPとの間の1つまたは複数の通信を(たとえば、暗号化を介して)保護するかどうかを決定し得る。決定および本明細書で説明する特徴に従って、クラスタのAPのすべてが同じ事業者のメンバーではないにもかかわらず、AP104a〜dはこのようにしてクラスタを形成し得る。
【0046】
いくつかの態様では、クラスタ中のAPは、それら自体とそれらの関連するAPおよび/またはSTAとの間の送信を協調させ得る。いくつかの態様では、クラスタ識別子は、クラスタ中のアクセスポイントのグループを一意に識別し得る。いくつかの態様では、局とクラスタ中のAPのうちのいずれかとの関連付けの間に、クラスタ識別子は、たとえば、フレームにおいて、局に送信され得る。一態様では、フレームは、管理フレーム、たとえば、関連付け応答フレーム、プローブ応答フレーム、ビーコンフレームなどであり得る。次いで、局は、クラスタ内の通信を協調させるためにクラスタ識別子を利用し得る。たとえば、ワイヤレスネットワークを介して送信される1つまたは複数のメッセージは、クラスタ識別子を含んでもよく、受信STAは、メッセージがSTAに宛てられているかSTAに宛てられていないかを決定するために、クラスタ識別子を使用し得る。
【0047】
別の態様では、クラスタ中のAPのリストは、関連付けの間に局に提供され得る。APのリストは、媒体アクセス制御(MAC)アドレスに従ってAPを識別し得る。局は、ワイヤレスネットワークを介して、たとえば、1つのAPまたは複数のAPからのビーコン中の広告を介して、異なるタイプの管理フレーム(たとえば、プローブ応答フレームまたは関連付け応答フレーム)においてなどで、リストを受信し得る。次いで、局は、クラスタ内の通信を協調させるためにAPのリストを利用し得る。他の非限定的な例として、STAは、クラスタに属するOBSS APを識別するために、(もしあれば)OBSS APからのどのフレームを復号するかを決定するために、(もしあれば)OBSS APからのどのフレームを破棄するかを決定するために、またはそれらの何らかの組合せのために、APのリストを利用し得る。
【0048】
いくつかの実装形態では、STAがAPに関連付けるとき、APは一意のクラスタSTA識別子をSTAに割り当てることができる。そのようなクラスタSTA識別子は、クラスタに属する各STAに固有のものであり得る。一態様では、各APは、クラスタ中の2つのSTAが同じクラスタSTA識別子を有しないように、クラスタSTA識別子を共有し、協調させ得る。この場合、OBSS APは、関連しない局(たとえば、OBSS APに関連付けられていない局)に割り当てられたクラスタSTA識別子に従って、関連しない局に宛てることができる。そのような特徴は任意の数の組合せに組み込まれ得ることを理解されたい。いくつかの非限定的な例として、フレームは、クラスタSTA識別子ならびにクラスタIDを含む、クラスタSTA識別子を含むがクラスタIDを含まない、クラスタIDを含むがクラスタSTA識別子を含まない、などの場合がある。したがって、フレームがクラスタSTA識別子とクラスタIDの両方を含む事例では、一例では、フレームを受信するSTAは、フレームがOBSS APからのものであることと、フレームが分散(たとえば、またはジョイント)MIMO通信に関連することとを通知され得る。
【0049】
他の実装形態では、クラスタ中の1つまたは複数のAPは、それらのそれぞれの関連するSTAのMACアドレスを共有し得る。たとえば、AP104aは、AP104b〜dをさらに含むクラスタの一部であり得る。AP104aは、局106aおよび106bに関連付けられ得る。この例では、AP104b〜dは、局106aまたは局106bに関連付けられていない(unassociated)(または「関連付けられていない(not associated)」)(たとえば、局106aおよび局106bから見ると、AP104b〜dは「OBSS AP」である)。この例では、したがって、AP104aは、クラスタの間で、局106aおよび局106bの識別子を共有し得る。たとえば、識別子は、局106aおよび106bの各々のクラスタSTA識別子を含み得る。局106aおよび106bのクラスタSTA識別子は、それぞれ、局106aおよび106bのMACアドレスを含み得る。AP104aがそのような識別子を共有することに応答して、AP104b〜d(この例では、OBSS AP)は、有向フレームを局106aおよび106bの一方または両方に送ることを可能にされ得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、上記で説明したクラスタ識別子の代わりに、(たとえば、クラスタを識別するために)APの上記で説明したリストが利用されてもよい。いくつかの実施形態では、APの上記で説明したリストの代わりに、(たとえば、クラスタを識別するために)上記で説明したクラスタ識別子が利用されてもよい。いくつかの実施形態では、たとえば、クラスタを識別するために、APのリストとクラスタ識別子のどちらも利用されてもよく、どちらも利用されなくてもよい。したがって、クラスタを識別するために、本明細書で説明する異なる方式または代替の方式が利用されてもよい。
【0051】
いずれの場合も、そのようなクラスタ識別(たとえば、クラスタ識別子、APのリスト、1つまたは複数のクラスタSTA識別子の分散)のうちの1つまたは複数を利用することによって、非AP STA(たとえば、STA106a)は、クラスタに属するOBSS AP(たとえば、AP104d)によって送られた特定のフレームを復号し、特定のフレームに応答することができる。さらに、STA106aは、クラスタに属していないAPからのフレームを破棄する(たとえば、無視する)ように構成され得る。
【0052】
アクセスポイントのクラスタはまた、クラスタ内のSTAを識別するために様々な方法を利用し得る実施形態。たとえば、関連付け識別子(AID:association identifier)を生成する知られている方法は、アクセスポイントにわたって一意性を提供しないことがあるので、いくつかの態様では、適切な場合、局を識別するために媒体アクセス制御(MAC)アドレスが利用されてもよい。たとえば、局を識別するために関連付け識別子を利用するユーザ情報フィールドを含む知られているメッセージは、開示される実施形態では、局MACアドレスから導出されたデータを含むように修正され得る。代替的に、関連付け識別子を生成する方法は、アクセスポイントのクラスタ内の一意性を保証するように修正され得る。たとえば、関連付け識別子の一部分は、クラスタ内のアクセスポイントを一意に識別し得る。そのアクセスポイントに関連付けられた局は、一意の識別情報を含む関連付け識別子を割り当てられることになる。これは、クラスタ内のアクセスポイントにわたって一意の関連付け識別子を提供する。いくつかの他の態様では、クラスタ内の関連付け識別子はクラスタ識別子を含み得る。これは、通信の将来のクラスタ間協調を容易にするために、クラスタにわたって一意性を提供し得る。
【0053】
図4は、ワイヤレス媒体を
図3の通信システム300とアービトレーションする3つの例示的な手法を示す。手法405は、シングルBSSマルチユーザ送信を実行するためにキャリア検知媒体アクセス(CSMA)を利用する。たとえば、送信420a〜dの各々は、それぞれ、
図3のBSS302a〜dによって実行され得る。手法405における従来のCSMAの使用により、媒体は任意の時点で1つのみのBSSによって利用される。
【0054】
媒体アービトレーション手法410は、協調ビームフォーミングを利用する。協調ビームフォーミング410により、AP104a〜dは、それらのそれぞれのBSSの間で送信を協調させることができる。いくつかの態様では、この協調は、ワイヤレス媒体を介して実行されてもよく、またはいくつかの態様では、バックホールネットワークを介して実行されてもよい。これらの態様では、バックホールネットワークを介した協調トラフィックは、ワイヤレス媒体の改善された利用を実現する。
【0055】
この手法により、異なるBSSのための再利用STAは、データを並行して送信または受信するようにスケジュールされ得る。たとえば、STA106aとAP104aとの間の通信チャネルの相対強度は、これらの2つのデバイスが、たとえば、AP104bおよびSTA106dなどのOBSSデバイスとの通信と同時にデータを交換することを可能にし得る。加えて、手法410は、非再利用STAがOBSSデバイスと並行して送信するようにスケジュールされ得ることを実現する。たとえば、BSS302a内にあるSTA106bは、BSS302dのAP104dとSTA106hとの間の通信と同時に通信するようにスケジュールされ得る。(STA106bなどの)非再利用STAと、たとえば、AP104dとの間のそのような同時通信は、STA106hへのAP104dの送信と同時に、信号をSTA106bに送信するようにAP104dをスケジュールすることによって容易にされ得る。たとえば、AP104dは、支配的干渉信号に対するヌル信号をSTA106bに送信し得る。したがって、第1の信号をSTA106hに送信している間、AP104dは、第1の信号をヌル化する信号をSTA106bに同時に送信し得る。AP104dによるそのような同時送信は、送信の各々に対してAP104dによって提供される複数のアンテナのうちの個々のアンテナを選択することによって実現され得る。
【0056】
アービトレーション手法415は、BSS302a〜d内のアクセスポイント104a〜dにわたる例示的なジョイントマルチユーザ通信または分散MIMO通信を示す。この手法により、(AP104a〜dなどの)APのクラスタはN個の1〜SS STAに同時にサービスすることができ、ここで、Nは、クラスタ内のすべてのAPにわたるアンテナの総数の約3/4である。分散MIMO通信は、クラスタ内の局に送信するために、クラスタ内の複数のAPにわたるアンテナの集合を協調させることができる。したがって、従来のMIMO方法は、単一のBSS内の送信アンテナをそのBSS内の局に割り振るが、分散MIMOは、BSS内の局との通信を容易にするために、そのBSSの外の送信アンテナの割振りを行う。
【0057】
分散MIMO通信では、あるBSS中の局は、別の異なるBSS中の1つまたは複数のアクセスポイントと通信することができる。したがって、たとえば、
図3のBSS302aの局106aは、BSS302d中にあるアクセスポイント104dと通信することができる。この通信は、STA106aと、STA106aのBSS APであるAP104aとの間の通信と同時に行われ得る。アップリンク分散MIMO通信のいくつかの態様では、STA106aは、AP104dと同時にAP104aへの1つまたは複数のアップリンク通信を実施することができる。代替的に、ダウンリンク分散MIMO通信は、AP104dからSTA106aへの送信と同時に、AP104aがデータをSTA106aに送信することを含み得る。
【0058】
したがって、分散実施形態のうちの1つまたは複数は、複数の対応する基本サービスセットを維持する複数のアクセスポイントが、1つまたは複数のSTA106とのそれぞれの協調通信またはジョイント通信を実施することができる、多地点協調(CoMP(Cooperative Multipoint)、たとえば、ネットワークMIMO(N-MIMO(Network MIMO))、分散MIMO(D-MIMO(Distributed MIMO))、または協調MIMO(Co-MIMO(Cooperative MIMO))などとも呼ばれる)送信の形態でMIMOを利用し得る。STAとAPとの間のCoMP通信は、たとえば、局に関連付けられたアクセスポイント(BSS AP)および局に関連付けられていないアクセスポイント(OBSS AP)が、ダウンリンクデータをSTAに送信することおよび/またはSTAからアップリンクデータを共同で受信することに関与するように協調する、ジョイント処理方式を利用することができる。追加または代替として、STAと複数のアクセスポイントとの間のCoMP通信は、OBSS APがBSS APおよび、いくつかの態様では、その関連する局の少なくとも一部分から離れた送信のための空間ビームを形成し、それにより、BSS APがその関連する局のうちの1つまたは複数と低減された干渉で通信することを可能にするように、BSS APおよびOBSS APが協調することができる、協調ビームフォーミングを利用することができる。
【0059】
協調ビームフォーミング手法410またはジョイントMIMO手法415を容易にするために、アクセスポイントとOBSSデバイスとの間のチャネル状態の理解は、より良いワイヤレス通信効率をもたらし得る。
【0060】
図5は、アクセスポイントと複数の局との間で交換されるメッセージを示すタイミング図である。
図5は、アクセスポイント104a〜bと、
図3に示すBSS302a〜bを有する、それらの関連する局STA106a〜bおよび106c〜dとを示す。
図5は、単一のアクセスポイント104aと複数の局106a〜dとの間のワイヤレスメッセージ交換を示しているが、同様の交換がAP104bなどの任意の数の追加のアクセスポイントによって実行され得ることを当業者は理解されよう。
【0061】
図5は、AP104aがサウンディング告知メッセージ502を送信することを示す。サウンディング告知メッセージは、サウンディングフレームが送信されることを示し、ワイヤレス媒体上の他のデバイスがサウンディングフレームを受信し、AP104と受信デバイスとの間のチャネル状態についての情報を収集する準備をする機会を提供する。いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージは、ヌルデータパケット告知メッセージ(NDP-A)であり得る。いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージ502は、クラスタ識別子、サウンディングメッセージが関係する基本サービスセット識別子(BSSID)のリスト(たとえば、クラスタに含まれるAPのBSSID)、または送信機アドレス(サウンディング告知メッセージ502を送信するデバイスのアドレス)のうちの1つまたは複数を含み得る。この情報は、いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージを受信するデバイスが、サウンディング告知メッセージが受信デバイスが含まれるクラスタに対するものであるかどうかを決定することを可能にし得る。たとえば、クラスタ内のSTAは、それらのアクセスポイントとの関連付けの間にクラスタ識別子を提供され得る。したがって、STAがクラスタ識別子を含むサウンディング告知メッセージ502を受信するとき、STAは、以下で説明するサウンディングフレーム504に基づいてチャネル特性を測定する準備をすべきかどうかを決定することができる。いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージの送信アドレスは、サウンディング告知メッセージを送信するAPの媒体アクセス制御アドレスまたは局アドレスであり得る。この局アドレスはまた、APのBSSIDであり得る。APがクラスタに含まれる場合、クラスタ中の局は、クラスタに含まれるAPのBSSIDのリストを有し得る。STAは、そのAPとの関連付けの間に、この情報を受信していてもよい。ついで、局は、APの局アドレスを含むサウンディング告知メッセージがSTAクラスタ内のAPからのものであるかどうかを識別することができる。
【0062】
次いで、AP104aはサウンディングフレーム504を送信する。いくつかの態様では、サウンディングフレーム504は、ヌルデータパケット(NDP)であり得る。STA106a〜bおよびSTA106c〜dの各々は、サウンディングフレーム504を受信し得る。サウンディングフレーム504の受信に基づいて、STA106a〜bおよび/またはSTA106c〜dのうちの1つまたは複数は、AP104aと受信STAとの間のチャネル状態を決定し得る。いくつかの態様では、サウンディングフレーム504は、たとえば、サウンディングフレーム中のフィールドを介して、AP104aおよびAP104bを含むクラスタのクラスタ識別子を識別する。STA106a〜dの各々は、その中でSTA106a〜dが動作するクラスタに気づいていることもある。たとえば、前に説明したように、STA106a〜dは、それらのそれぞれのBSS APとの関連付けプロセスの一部として、クラスタ識別子を受信し得る。代替的に、サウンディングフレーム504は、サウンディングフレームを送信するデバイスの送信機アドレスを識別することができ、送信機アドレスは、いくつかの態様では、サウンディングフレーム504を送信するアクセスポイントのBSSIDに等しい場合がある。いくつかの態様では、受信局は、サウンディングフレームが作用を受けるべきかどうかを決定するために送信機アドレスを利用し得る。他の実施形態では、サウンディングフレーム504は、クラスタに含まれるアクセスポイントのBSSIDのリストを含み得る。局はまた、たとえば、そのホームアクセスポイントとの関連付けプロセスの結果として、それ自体のBSSIDを知る場合がある。次いで、局は、サウンディングフレームがそれ自体のBSSIDに適用されるかどうかを決定するために、サウンディングフレーム中のBSSIDのリストをそれ自体のBSSIDと比較し得る。
【0063】
いくつかの他の態様では、AP104aおよびAP104bは、AP104aおよびAP104bを含むクラスタ内のAPのBSS識別子(BSSID)のリストを維持し得る。STA106a〜dは、パケットに含まれるBSSIDをBSSIDのリストと比較することによって、受信されたパケットがクラスタ内のデバイスからのものであるかどうかを決定するために、受信されたパケットを復号し得る。これらの実施形態のうちのいくつかでは、サウンディングフレーム504は、クラスタ内のAPのBSSIDのリストを含み得る。
【0064】
次いで、AP104aはトリガメッセージ506を送信する。トリガメッセージ506は、局106a〜dに、ビームフォーミング報告をAP104aに送信すべきであることを示すように構成される。トリガフレーム506を受信すると、局106a〜dの各々は、それぞれ、ビームフォーミング報告510a〜dを送信する。いくつかの実施形態では、メッセージ(たとえば、「フレーム」、「トリガフレーム」、「第1のメッセージ」、「第1のフレーム」、「第1のトリガフレーム」など)は、クラスタの構成要素から(たとえば、複数のアクセスポイントのうちの1つのアクセスポイントから、または複数の局のうちの1つの局から)送信され得る。一例として、トリガフレーム506は、1つのAPから複数のAPに送られ得る。いくつかの態様では、図示のように、ビームフォーミング報告510a〜dは、AP104aへのアップリンクOFDMA送信をまとめて形成する。他の態様では、個々のビームフォーミング報告510a〜dは、別個のシングルユーザ送信として、AP104aに個別に送信され得る。AP104aによって受信されたビームフォーミング報告は、AP104aと個々の局106a〜dの各々との間の経路損失または受信信号強度指示(RSSI)などの、チャネル状態の指示を提供し得る。チャネル状態のこれらの指示は、
図3に関して前に説明した協調ビームフォーミング方法および/またはジョイントMIMOアービトレーション方法を実行するために利用され得る。本明細書で説明するように、トリガフレーム(たとえば、トリガフレーム506)は、特定の規格に記載されているフレームの拡張、たとえば、IEEE802.11axに記載されている(たとえば、複数のSTAに宛てるための)「Trigger-Frame」であり得る。例示的な実装形態では、Trigger-Frameは、複数のSTAに宛てるためのものであり得る。代替のおよび/または後続の実装形態では、トリガフレーム506は、1つまたは複数の後続の規格に記載されている(たとえば、複数のAPに宛てるための)フレームまたはフレームの拡張であり得る。
【0065】
ビームフォーミング報告510a〜dのマルチユーザアップリンクを容易にするために、トリガ506がAP104aおよびAP104bを含むクラスタ内のAPのクラスタ識別子を含むようにAP104aによって生成され得る。代替的に、トリガフレームは、クラスタ内のAPのBSSIDのリストを含み得る。この情報は、受信デバイスがトリガフレーム506によって宛てられるかどうかを決定することを可能にする。いくつかの態様では、デバイスは、たとえば、サウンディング告知フレーム502および/またはサウンディングフレーム504を検出するために、OBSSデバイスの送信を継続的に監視するように構成され得る。いくつかの他の態様では、クラスタ内のAPは、サウンディングプロセスを協調させ得る。協調に応答して、APは、サウンディングプロセスが時間期間内に開始することを、そのBSS内のデバイスにシグナリングし得る。この信号は、BSS内のデバイスがOBSSトラフィックの監視を開始することを選択的に可能にし得る。
【0066】
図6は、2つのアクセスポイントと複数の局との間で交換されるメッセージを示す別のタイミング図である。
図6は、アクセスポイント104a〜bと、
図3に示すBSS302a〜bを有する、それらの関連する局STA106a〜bおよび106c〜dとを示す。
図6は、AP104aがサウンディング告知メッセージ602を送信することを示す。サウンディング告知メッセージ602は、サウンディングフレーム604a〜bなどの1つまたは複数のサウンディングフレームが送信され得ることを示す。サウンディング告知メッセージ602は、たとえば、1つまたは複数の所定の値に設定された1つまたは複数のフィールドを介して、どのAPがサウンディング告知メッセージ602に応答してサウンディングメッセージを生成すべきかを示し得る。たとえば、いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージは、サウンディング告知メッセージ602に応答してサウンディングメッセージを送ることになるAPのBSSIDを含み得る。
【0067】
サウンディング告知メッセージ602はまた、ワイヤレス媒体上の他のデバイスがサウンディングフレームを受信し、サウンディングフレームの送信機(たとえば、AP104a〜b)と受信デバイスとの間のチャネル状態についての情報を収集する準備をする機会を提供し得る。いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージ602は、ヌルデータパケット告知メッセージ(NDP-A)であり得る。
【0068】
次いで、AP104aはサウンディングフレーム604aを送信する。いくつかの態様では、サウンディングフレーム604aは、ヌルデータパケット(NDP)であり得る。STA106a〜bおよびSTA106c〜dの各々は、サウンディングフレーム604aを受信し得る。サウンディングフレーム604aの受信に基づいて、STA106a〜bおよび/またはSTA106c〜dのうちの1つまたは複数は、AP104aと受信STAとの間のチャネル状態を決定し得る。AP104bは、AP104aによって送信されたサウンディング告知メッセージ602に応答して、サウンディングメッセージ604bを送信する。STA106a〜bおよびSTA106c〜dの各々は、サウンディングフレーム604bを受信し得る。サウンディングフレーム604bの受信に基づいて、STA106a〜bおよび/またはSTA106c〜dのうちの1つまたは複数は、AP104bと受信STAとの間のチャネル状態を決定し得る。
【0069】
次いで、AP104aはトリガメッセージ606aを送信する。トリガメッセージ606aは、トリガを送信するAP104aと同じBSS内にある局106a〜bに、ビームフォーミング報告をAP104aに送信すべきであることを示すように構成される。トリガフレーム606aを受信すると、局106a〜bの各々は、それぞれ、個々のビームフォーミング報告610a〜bを送信する。いくつかの態様では、図示のように、ビームフォーミング報告610a〜bは、AP104aへのアップリンクOFDMA送信をまとめて形成する。他の態様では、個々のビームフォーミング報告610a〜bは、AP104aに個別に送信され得る。AP104aによって受信されたビームフォーミング報告は、AP104aと個々の局106a〜bの各々との間のチャネル状態の指示を提供し得る。ビームフォーミング報告610a〜bはまた、AP104bと個々の局106a〜bの各々との間のチャネル状態の指示を提供し得る。いくつかの態様では、ビームフォーミング報告610a〜bは、クラスタ内のすべてのAPに関するサウンディング情報を含み得る。チャネル状態のこれらの指示は、
図3に関して前に説明した協調ビームフォーミング方法および/またはジョイントMIMOアービトレーション方法を実行するために利用され得る。AP104aは、ビームフォーミング報告610a〜bの少なくとも部分を他のアクセスポイントに送信し得る。たとえば、いくつかの態様では、ビームフォーミング報告610aまたは610bに含まれ得る、局STA106aまたは106bとAP104bとの間の経路に関するビームフォーミング情報は、AP104aによってAP104bに送信され得る。この送信は
図6に示されていない。
【0070】
AP104bはトリガメッセージ606bを送信する。トリガメッセージ606bは、トリガを送信するAP104bと同じBSS内にある局106c〜dに、ビームフォーミング報告をAP104bに送信すべきであることを示すように構成される。トリガメッセージ606bは、いくつかの方法でどの局がそれに応答するかを示し得る。たとえば、トリガメッセージ606bはAP104bを識別し得る。AP104bは局106c〜dと同じBSS内にあるので、いくつかの実施形態では、局はこの同等のBSSに基づいて応答し得る。他の実施形態では、トリガメッセージ606bは、トリガメッセージに応答すべき局を明示的にリストし得る。たとえば、媒体アクセス制御アドレスまたは関連付け識別子のリストがトリガメッセージにおいて提供され得る。
【0071】
トリガフレーム606bを受信すると、局106c〜dの各々は、それぞれ、個々のビームフォーミング報告610c〜dを送信する。いくつかの態様では、図示のように、ビームフォーミング報告610c〜dは、AP104bへのアップリンクOFDMA送信をまとめて形成する。他の態様では、個々のビームフォーミング報告610c〜dは、AP104bに個別に送信され得る。AP104bによって受信されたビームフォーミング報告は、AP104bと個々の局106c〜dの各々との間のチャネル状態の指示を提供し得る。ビームフォーミング報告610c〜dはまた、AP104aと個々の局106c〜dの各々との間のチャネル状態の指示を提供し得る。チャネル状態のこれらの指示は、
図3に関して前に説明した協調ビームフォーミング方法および/またはジョイントMIMOアービトレーション方法を実行するために利用され得る。
【0072】
図6によって説明されるサウンディングプロセスを達成するために、いくつかの態様では、サウンディング告知メッセージ602は、AP104a BSSの外(すなわち、
図3のBSS302aの外)にあるどの局が、サウンディング告知メッセージ602に応答して送信されたサウンディングフレーム604aに基づいてサウンディング情報を決定すべきかを識別し得る。さらに、複数のBSSにわたる局の識別子の間の一意性を保証するために、トリガフレーム606a〜bおよびビームフォーミング報告610a〜bのうちの1つまたは複数は、局を識別するために局のMACアドレスを利用し得る。たとえば、トリガフレーム606aは、局106a〜bのMACアドレスを介して、ビームフォーミング報告610a〜bを送信すべきであることを示し得る。同様に、トリガフレーム606bは、局106c〜dのMACアドレスを介して、これらの局がビームフォーミング報告610c〜dを送信すべきであることを示し得る。ビームフォーミング報告610a〜dの各々は、それぞれの局のMACアドレスに基づいて、これらのビームフォーミング報告が適用されるそれぞれの局を識別し得る。
【0073】
いくつかの態様では、AP104aによるサウンディング告知メッセージ602の送信は、AP104bと協調される。たとえば、AP104a〜bは、AP104bによって送信され得るサウンディング告知メッセージ602および別のサウンディング告知メッセージ(図示せず)の送信のための時間を決定するようにネゴシエートし得る。当業者は、
図6の説明がAP104aに関する例示的なものであることを理解するであろうが、説明したプロセスは、AP104bがSTA106a〜dからビームフォーミング報告を収集することを可能にするために使用されることも可能である。
【0074】
図7は、2つのアクセスポイントと複数の局との間で交換されるメッセージを示す別のタイミング図である。
図7は、アクセスポイント104a〜bと、
図3に示すBSS302a〜bを有する、それらの関連する局STA106a〜bおよび106c〜dとを示す。タイミング図は、AP104aが、BSS302aとBSS302bの両方内の局(それぞれ、例示的な局STA106a〜bおよびSTA106c〜dとして
図7に示す)がそれらのビームフォーミング報告をAP104aに送信すべきであることを示す単一のトリガフレーム708を送信することを除いて、
図6のタイミング図と同様に動作する。いくつかの態様では、図示のように、ビームフォーミング報告710a〜dは、それぞれ、STA106a〜dによって、マルチユーザアップリンク送信の一部としてAP104aに送信され得る。いくつかの他の態様では、個々のビームフォーミング報告710a〜dのうちの1つまたは複数は、シングルユーザメッセージとして、AP104aに送信され得る。
【0075】
したがって、トリガフレーム708に応答して、STA106a〜dは、それらのビームフォーミング報告710a〜dをAP104aに送信する。
図6に関して上記で説明したように、ビームフォーミング報告は、それぞれ、サウンディングフレーム704a〜bに基づいて、それぞれのSTAと、AP104aとAP104bの両方との間のチャネル状態に関するサウンディング情報を含む。AP104aは、たとえば、いくつかの態様では、バックホールネットワーク通信チャネルを介して、ビームフォーミング報告710a〜dに含まれている情報をAP104bと共有し得る。
【0076】
図7に示すサウンディングプロセスを達成するために、STA106c〜dは、STA106c〜dのBSSの外にあるAP104aによって送信された、サウンディング告知メッセージ702、サウンディングフレーム704a、およびトリガフレーム708を受信し、処理するように構成され得る。
【0077】
図8は、2つのアクセスポイントと複数の局との間で交換されるメッセージを示す別のタイミング図である。
図8は、アクセスポイント104a〜bと、
図3に示すBSS302a〜bを有する、それらの関連する局STA106a〜bおよび106c〜dとを示す。タイミング図は、サウンディングフレーム804a〜bがジョイントMIMO送信の一部としてAP104a〜bによって同時に送信されることを除いて、
図7のタイミング図と同様に動作する。いくつかの態様では、AP104a〜bは、インターリーブされたトーン、またはいくつかの態様では、Q行列を使用して、2つのNDPフレームを送信し得る。
【0078】
いくつかの態様では、AP104a〜bは、サウンディング告知フレーム802の送信に基づいて、サウンディングフレーム804a〜bの送信を同期させ得る。たとえば、AP104a〜bは、サウンディング告知フレーム802の送信の後のショートフレーム間スペース(SIFS)時間に、サウンディングフレーム804a〜bを送信するように構成され得る。より詳細には、AP104a〜bは、ヌルデータパケット(NDP)フレームを同時に送信し得る。いくつかの態様では、各APからのNDPフレームは、インターリーブされたトーンおよび/またはQ行列を使用して、周波数領域および/または空間領域において分離され得る。
【0079】
図9は、2つのアクセスポイントと複数の局との間で交換されるメッセージを示す別のタイミング図である。
図9は、アクセスポイント104a〜bと、
図3に示すBSS302a〜bを有する、それらの関連する局STA106a〜bおよび106c〜dとを示す。
図9のタイミング図は、AP104aのBSS(たとえば、
図3のBSS302a)内の少なくともいくつかの局と、AP104a〜bなどの2つ以上のアクセスポイントとの間の通信経路に関するサウンディング情報をAP104aに提供するように機能する。
【0080】
図9は、AP104aがサウンディングトリガフレーム902を送信することを示す。サウンディングトリガフレームは、たとえば、所定の値を有するフィールドを介して、AP104a BSS(たとえば、
図3のBSS302a)内の1つまたは複数の局がサウンディングフレーム904a〜cを送るべきであることを示す。いくつかの態様では、トリガフレーム902は、サウンディングフレームを送信すべきである局を識別する。いくつかの態様では、局は、関連付け識別子のリスト、またはトリガフレーム中の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを介して示され得る。
【0081】
いくつかの態様では、AP104aおよびAP104b(および、いくつかの態様では、追加のアクセスポイント)は、サウンディングトリガ902のタイミングを協調させ得る。たとえば、APは、2つ以上のAPによって開始される別個のサウンディングプロセスが重複しないようにタイミングを協調させ得る。
【0082】
いくつかの態様では、AP104は、再利用STAまたは非再利用STAとしてのSTAの特徴づけに基づいて、サウンディングトリガ902が宛てられるSTAを決定する。たとえば、いくつかの態様では、AP104とSTAとの間の通信経路の経路損失または信号強度は、少なくとも部分的に、STAが再利用STAであるか非再利用STAであるかを決定し得る。たとえば、経路損失がしきい値よりも大きい場合、STAは非再利用STAであり得る。
【0083】
サウンディングトリガ902を受信すると、宛てられたSTAはサウンディングフレームを送信し得る。
図9は、STA106bがサウンディングトリガ902によって宛てられ、サウンディングフレーム906を送信することによって応答することを示す。いくつかの態様では、図示のように、サウンディングフレーム906は、ヌルデータフレームまたはパケット(NDP)であり得る。
【0084】
サウンディングフレーム906の受信に基づいて、AP104a〜bの各々は、STA106とAP104aおよび/またはAP104bとの間の通信経路の1つまたは複数の特性を決定し得る。AP104bは、ビームフォーミング報告914中のこの情報をAP104aに送信し得る。いくつかの態様では、この情報は、2つ以上のアクセスポイントの間でバックホールネットワークを介して送信され得る。
【0085】
図10は、ワイヤレスネットワークをサウンディングする例示的な方法のためのフローチャートである。いくつかの態様では、
図10に関して以下で説明するプロセス1000は、デバイス202によって実行され得る。たとえば、いくつかの態様では、メモリ206に記憶された命令は、以下で説明する機能のうちの1つまたは複数を実行するようにハードウェアプロセッサ204を構成し得る。
【0086】
図10に関して以下で説明するプロセス1000は、アクセスポイントと、局に関連付けられていない場合がある1つまたは複数の局との間の通信経路についての情報の収集を行う。言い換えれば、アクセスポイントおよび局は、異なる基本サービスセット中にあり得る。通信経路についての情報は、場合によっては、デバイスによって受信されたときに信号の品質の向上をもたらすために、通信経路を介して宛先デバイスに信号を送信する最良の方法を決定する際に、送信デバイスを支援することができる他の情報とともに、チャネル係数、経路損失情報、およびRSSI指示のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0087】
関連しないデバイスの間の通信経路についての情報は、上記で説明したように、単一のチャネルを介した送信のために複数のBSSを同時に利用してジョイントMIMO通信のうちの1つまたは複数を実行するときに利用され得る。複数のBSSからの信号は互いに干渉するので、通信経路についての情報は、複数のBSS内の送信デバイスが、いくつかの状況においてこの干渉を低減するために、それらの送信信号を調整することを可能にすることができる。通信経路についての情報はまた、協調ビームフォーミング送信のために利用され得る。そのような送信は、やはり同時に送信されている第2の信号によって引き起こされている干渉をヌル化する信号の送信を含み得る。ヌリング信号は、第2の信号によって引き起こされる、デバイスにおける干渉を低減し得る。
【0088】
いくつかの態様では、
図10に関して以下で説明するプロセス1000は、アクセスポイントのクラスタ内の局とそのクラスタ内のアクセスポイントとの間の通信経路に関するサウンディング情報の収集を容易にするために、アクセスポイントによって利用され得る。アクセスポイントは、サウンディングフレームを少なくともOBSS局に送信してもよく、OBSS局は、アクセスポイントと受信局との間の通信経路を特徴づけるためにサウンディングフレームを利用する。次いで、アクセスポイントは、そのBSS局またはすべての局のいずれかが、そのサウンディング情報をそれ自体またはそのBSSアクセスポイントのいずれかに報告することを要求してもよい。いくつかの態様では、プロセス1000を実行するアクセスポイントは、サウンディング情報が送信されることを要求しない。代わりに、クラスタ中の別のアクセスポイントがこれを達成してもよい。
【0089】
ブロック1010において、第1のメッセージは、第1のアクセスポイントによって受信される。第1のアクセスポイントは、基本サービスセットのための通信を協調させ得る。第1のアクセスポイントは、1つまたは複数の局に関連付けられ得る。第1のメッセージは、基本サービスセットの外にある第1の局から受信される。言い換えれば、第1の局は、第1のアクセスポイントに関連付けられていない(たとえば、関連付け要求/応答メッセージの交換など、第1の局およびアクセスポイントが関連付けメッセージを交換する関連付け手順を実行していない)。第1のメッセージは、OBSSの第1の局についてのビームフォーミング報告を含む。ビームフォーミング報告は、OBSSの第1の局とアクセスポイントとの間のチャネル状態に関する情報を含み得る。
【0090】
ブロック1020において、第2のメッセージは、ビームフォーミング報告に基づいてOBSSの第1の局に送信される。いくつかの態様では、OBSSの第1の局は、第1のアクセスポイントとは異なるアクセスポイントに関連付けられた局であり得る。いくつかの態様では、第2のメッセージは、第1のアクセスポイントのBSS内のデバイスへの第1のアクセスポイントによる第3のメッセージの送信によって引き起こされた干渉をヌル化するように構成され得る。たとえば、
図3に関して上記で説明したように、OBSSデバイスは、異なるアクセスポイントに関連付けられたた非再利用局であり得る。OBSSデバイスについてのビームフォーミング報告は、第1のアクセスポイントが第2のアクセスポイントと同時送信を協調させ、第2のアクセスポイントが、少なくとも第1のデバイスに送信し、第1のアクセスポイントが、第1のデバイス(OBSS)および第3のデバイス(BSS)に送信することを可能にし得る。
【0091】
プロセス1000のいくつかの態様は、ビームフォーミングトリガメッセージを第1の局に送信することを含む。ビームフォーミングトリガメッセージは、たとえば、所定の値を有するフィールドを介して、第1の局、および、いくつかの態様では、第1のアクセスポイントのBSSの外の他の局が、トリガメッセージを受信すると、そのビームフォーミング報告を第1のアクセスポイントに送信すべきであることを示すために、第1のアクセスポイントによって生成され得る。いくつかの態様では、第1のアクセスポイントは、トリガメッセージの送信の前にサウンディングフレームを送信する。いくつかの態様では、ビームフォーミングトリガメッセージは、受信デバイスによるサウンディングフレームの分析から生じるビームフォーミング情報の収集を促すので、サウンディングフレームの送信に応答して送信される。いくつかの態様では、サウンディングフレームは、ヌルデータパケットまたはフレーム(NDP)である。しかしながら、サウンディングフレームは、受信デバイスがフレームの送信機と受信機との間の通信経路の1つまたは複数の特性を測定するためのテストフレームを提供するように構成された任意のフレームであり得る。
【0092】
サウンディングフレームは、第1のアクセスポイントと第1の局との間の通信経路の1つまたは複数の特性を決定するために第1の局によって使用され得る。特性は、チャネル係数、経路損失指示、およびチャネルに関する受信信号強度指示(RSSI)のうちの1つまたは複数を含み得る。通信経路は、(特定の空間チャネルまたは周波数チャネルなどの)ワイヤレス媒体の特定のチャネルであり得る。特定のチャネルは、第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントの両方によって上記で説明した同時送信のために使用され得る。
【0093】
いくつかの態様では、第1のアクセスポイントは、サウンディングフレームの送信の前にサウンディング告知メッセージを送信し得る。サウンディング告知メッセージは、たとえば、所定の値に設定されたフィールドを介して、受信デバイスが、サウンディングメッセージを受信する準備をし、前記サウンディングメッセージを受信すると、送信側の第1のアクセスポイントから受信デバイスまでの通信経路を特徴づけるべきであることを示し得る。
【0094】
いくつかの態様では、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントは、アクセスポイントクラスタの一部であるように事前構成される。代替的に、クラスタの形成は、第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとの間の電子メッセージの交換を介して、動的に達成され得る。クラスタは識別子を割り当てられ得る。この識別子は、たとえば、関連付け要求/応答メッセージの交換を含む関連付けプロセスを介して、第1のアクセスポイントに関連付けられた局に分散され得る。代替的に、関連付けプロセスは、たとえば、第1のアクセスポイントから1つまたは複数の関連する局に送信される管理フレーム(たとえば、関連付け応答フレーム)において、関連付けプロセスの一部としてクラスタ内のAPの1つまたは複数のBSSIDのリストを送信することによって、クラスタ情報を関連する局に通信し得る。
【0095】
いくつかの態様では、第1のアクセスポイントに関連付けられた局の関連付け識別子の生成は、クラスタ内のアクセスポイントにわたって一意である関連付け識別子の一部分を含み得る。これは、クラスタ内の局がそれぞれ、一意の関連付け識別子を有することを保証し得る。
【0096】
いくつかの態様では、サウンディングフレームは、クラスタの指示を含むように、第1のアクセスポイントによって生成される。指示は、いくつかの態様では、クラスタ識別子であり得る。代替的に、指示は、クラスタに含まれるAPの1つまたは複数のBSSIDを含み得る。これは、サウンディングフレームを受信するデバイスが、サウンディングフレームによって識別されたクラスタにそれらのデバイスが含まれるかどうかを決定し、必要に応じて通信チャネル統計を生成することを可能にし得る。
【0097】
プロセス1000のいくつかの態様では、第1のアクセスポイントは、基本サービスセットの外の第2のデバイスから第2のビームフォーミング報告を受信する。このデバイスはOBSS局であり得る。いくつかの態様では、第1のビームフォーミング報告および第2のビームフォーミング報告は、マルチユーザアップリンク通信の一部として第1のアクセスポイントに送信され得る。
【0098】
プロセス1000のいくつかの態様では、ビームフォーミング報告は、第1の局の媒体アクセス制御(MAC)アドレスを介して第1の局を識別する。たとえば、マルチユーザアップリンク通信は、マルチユーザアップリンクに参加する各デバイスについてのユーザ別情報(per user info)フィールドを含み得る。このフィールドの以前の実装形態は、通信に参加するデバイスを識別するために関連付け識別子を利用し得る。これらの以前の関連付け識別子は、クラスタ内のアクセスポイントおよびそれらの関連する局にわたって一意ではないことがある。したがって、局を識別するために媒体アクセス制御(MAC)アドレスを使用することは、関連付け識別子の知られているフォーマットに対してその長さが増加しているにもかかわらず、好ましい場合がある。代替的に、いくつかの態様は、アクセスポイントのクラスタ内で一意である関連付け識別子を生成する開示される方法のうちの1つを利用し得る。これらの態様では、マルチユーザアップリンク送信のユーザ別情報フィールドは、アップリンク通信に参加する局を、新しい形態の関連付け識別子を介して識別し得る。
【0099】
開示される別の態様は、実行されると、ワイヤレスネットワークをサウンディングする方法を電子ハードウェアプロセッサに実行させる命令を備える非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。方法は、第1のアクセスポイントによって、第1のアクセスポイントに関連付けられた第1の局についてのビームフォーミング報告を含む第1のメッセージを受信するステップと、第2のアクセスポイントに関する第1の局のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップと、サウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信するステップとを含む。
【0100】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントを含むクラスタを形成するために第2のアクセスポイントとネゴシエートするステップと、クラスタ識別子をクラスタに割り当てるステップと、クラスタ識別子に基づいて第2の局に関連付けるステップと、サウンディングフレームのフィールド(たとえば、送信識別情報(Transmit Identity)フィールド)にクラスタ識別子を含むようにサウンディングフレームを生成するステップと、サウンディングフレームを送信するステップとをさらに備える。
【0101】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、クラスタ識別子を含むようにサウンディング告知メッセージを生成するステップと、サウンディング告知メッセージを送信するステップとをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントを含むクラスタを形成するために第2のアクセスポイントとネゴシエートするステップと、クラスタに含まれるアクセスポイントの基本サービスセット識別子を含むようにサウンディングフレームを生成するステップと、サウンディングフレームを送信するステップとをさらに備える。
【0102】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、クラスタに含まれるアクセスポイントの基本サービスセット識別子を含むように関連付けメッセージを生成するステップと、アクセスポイントを第2の局に関連付けるために関連付けメッセージを第2の局に送信するステップとをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、クラスタに含まれるアクセスポイントの基本サービスセット識別子を含むようにサウンディング告知メッセージを生成するステップと、サウンディング告知メッセージを送信するステップとをさらに備える。
【0103】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、デバイスと第2のアクセスポイントとの間の通信経路に関するサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、デバイスとアクセスポイントとの間の第2の通信経路に関する第2のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、アクセスポイントに関連付けられていない第2のデバイスから第2のビームフォーミング報告を受信するステップをさらに備える。そのような態様では、第1のビームフォーミング報告および第2のビームフォーミング報告は、マルチユーザアップリンク送信において受信される。
【0104】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、ビームフォーミングトリガメッセージをデバイスに送信するステップであって、トリガメッセージがデバイスからのビームフォーミング報告の送信を要求する、ステップをさらに備える。そのような態様では、ビームフォーミングトリガメッセージの送信は、サウンディングフレームの送信に応答したものである。さらに、そのような態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、クラスタ識別子を決定するために第2のアクセスポイントとネゴシエートするステップであって、クラスタ識別子が第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントを関連付ける、ステップと、クラスタ識別子を含むようにトリガメッセージを生成するステップとをさらに備える。さらに、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第1のアクセスポイントと第2のアクセスポイントとの間の関連付けを決定するために第2のアクセスポイントとネゴシエートするステップと、関連付けに基づいて第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントの基本サービスセット識別子(BSSID)を含むようにトリガメッセージを生成するステップとをさらに備える。
【0105】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、デバイスの媒体アクセス制御アドレスを決定するためにビームフォーミング報告のユーザ情報フィールドを復号するステップをさらに備える。そのような態様では、方法は、アクセスポイントの識別子を含むように第2の局の関連付け識別子を生成するステップと、関連付け識別子に基づいて第2の局に関連付けるステップと、第2の局の関連付け識別子を決定するために第1のメッセージ中のユーザ情報フィールドを復号するステップとをさらに備える。
【0106】
図11は、ワイヤレスネットワークをサウンディングする例示的な方法のためのフローチャートである。いくつかの態様では、
図11に関して以下で説明するプロセス1100は、デバイス202によって実行され得る。たとえば、いくつかの態様では、メモリ206に記憶された命令は、以下で説明する機能のうちの1つまたは複数を実行するようにハードウェアプロセッサ204を構成し得る。
【0107】
図11に関して以下で説明するプロセス1100は、アクセスポイントと、局に関連付けられていない場合がある1つまたは複数の局との間の通信経路についての情報の収集を行う。言い換えれば、アクセスポイントおよび局は、異なる基本サービスセット中にあり得る。通信経路についての情報は、場合によっては、デバイスによって受信されたときに信号の品質の向上をもたらすために、通信経路を介して宛先デバイスに信号を送信する最良の方法を決定する際に、送信デバイスを支援することができる他の情報とともに、チャネル係数、経路損失情報、およびRSSI指示のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0108】
関連しないデバイスの間の通信経路についての情報は、上記で説明したように、単一のチャネルを介した送信のために複数のBSSを同時に利用してジョイントMIMO通信のうちの1つまたは複数を実行するときに利用され得る。複数のBSSからの信号は互いに干渉するので、通信経路についての情報は、複数のBSS内の送信デバイスが、いくつかの状況においてこの干渉を低減するために、それらの送信信号を調整することを可能にすることができる。通信経路についての情報はまた、協調ビームフォーミング送信のために利用され得る。そのような送信は、やはり同時に送信されている第2の信号によって引き起こされている干渉をヌル化する信号の送信を含み得る。ヌリング信号は、第2の信号によって引き起こされる、デバイスにおける干渉を低減し得る。
【0109】
いくつかの態様では、プロセス1100は、局と、その局が関連付けられていない1つまたは複数のアクセスポイントとの間の通信経路についてのサウンディング情報を提供するために、局によって利用され得る。局は、OBSSアクセスポイントからサウンディングフレームを受信し、得られたサウンディング情報を、それらのBSSアクセスポイント、またはいくつかの態様では、サウンディング情報の収集を協調させているOBSSアクセスポイントのいずれかに報告し得る。たとえば、いくつかの態様では、クラスタ内の1つのアクセスポイントは、率先してサウンディング情報を収集し、必要に応じて、サウンディング情報をクラスタ中のアクセスポイントに分散することができる。いくつかの他の態様では、クラスタ中の各アクセスポイントは、それ自体のBSS内の局に関するサウンディング情報を収集することを担い得る。このサウンディング情報は、BSS局と(異なるBSSの)他のアクセスポイントとの間の通信経路の特徴づけを含む。BSSアクセスポイントは、情報を収集した後、サウンディング情報をクラスタ中のその他のアクセスポイントに分散し得る。
【0110】
ブロック1110において、サウンディングメッセージは、第1のアクセスポイントから局によって受信される。サウンディングメッセージは、局が、局とアクセスポイントとの間の通信経路を特徴づけることを可能にする、任意のメッセージであり得る。いくつかの態様では、サウンディングメッセージは、ヌルデータパケット(NDP)である。第1のアクセスポイントは、局に関連付けられていない。言い換えれば、第1のアクセスポイントは、第1のBSSのための通信を定義するかまたは協調させることができるが、局は、第2のBSSの通信を管理するかまたは協調させる第2のアクセスポイントに関連付けられ得る。
【0111】
ブロック1120において、ビームフォーミング報告は、サウンディングメッセージに基づいて局によって生成される。上記で説明したように、チャネル係数、経路損失情報、およびRSSI指示のうちの1つまたは複数は、第1のアクセスポイントからのサウンディングメッセージに基づいて生成され得る。この情報の少なくとも一部分は、ビームフォーミング報告に含まれ得る。
【0112】
ブロック1130において、ビームフォーミング報告は、局によって第1のアクセスポイントに送信される。
【0113】
プロセス1100のいくつかの態様は、局によって、第1のアクセスポイントからサウンディング告知メッセージを受信することであって、サウンディング告知メッセージが、たとえば、1つまたは複数の所定の値に設定された1つまたは複数のフィールドを介して、局がアクセスポイントからの通信をサウンディングすべきであることを示す、受信することを含む。通信は、いくつかの態様では、サウンディングメッセージである。
【0114】
プロセス1100のいくつかの態様は、局によって、第1のアクセスポイントからビームフォーミング報告トリガメッセージを受信することを含む。ビームフォーミング報告トリガメッセージは、たとえば、1つまたは複数の所定の値に設定された1つまたは複数のフィールドを介して、局がビームフォーミング報告を第1のアクセスポイントに送信すべきであることを示す。ビームフォーミング報告は、これらの態様では、ビームフォーミング報告トリガメッセージに応答して送信される。いくつかの態様では、ビームフォーミング報告は、第1のアクセスポイントへのジョイントアップリンクマルチユーザ通信の一部として、第1のアクセスポイントに送信される。
【0115】
トリガメッセージを受信するいくつかの態様では、トリガメッセージは、局がトリガによって識別されるかどうかを決定するために復号され、ビームフォーミング報告は、局が識別されるかどうかに基づいて送信される。いくつかの態様では、トリガは、クラスタ識別子の値、媒体アクセス制御アドレス、およびBSSIDのリストを決定するために復号されてもよく、局が識別されるかどうかを決定することは、復号された値に基づく。たとえば、トリガメッセージが、トリガメッセージに応答すべきであるデバイスのうちの1つとして局のMACアドレスを指定する場合、ビームフォーミング報告は、トリガに応答して送信され得る。
【0116】
開示される別の態様は、実行されると、ワイヤレスネットワークをサウンディングする方法であって、局によって、第1のアクセスポイントからサウンディングメッセージを受信するステップであって、局が、第1のアクセスポイントとは異なる第2のアクセスポイントに関連付けられる、ステップと、局によって、サウンディングメッセージに基づいてビームフォーミング報告を生成するステップと、局によって、ワイヤレスネットワークを介してビームフォーミング報告を送信するステップとを備える方法を電子ハードウェアプロセッサに実行させる命令を備える非一時的コンピュータ可読媒体である。
【0117】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、局によって、第1のアクセスポイントからサウンディング告知メッセージを受信するステップであって、サウンディング告知メッセージが、局がアクセスポイントからの通信をサウンディングすべきであることを示し、サウンディングメッセージが通信である、ステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、局によって、局に関連付けられていない第3のアクセスポイントから第2のサウンディングメッセージを受信するステップと、局によって、第2のサウンディングメッセージに基づいてビームフォーミング報告を生成するステップとをさらに備える。
【0118】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第1のサウンディングメッセージおよび第2のサウンディングメッセージが、第1のアクセスポイントおよび第3のアクセスポイントからジョイントMIMO通信において受信されるステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、インターリーブされたトーン上でまたは2つのサウンディングメッセージを符号化するQ行列として第1のサウンディングメッセージおよび第2のサウンディングメッセージを受信するステップをさらに備える。
【0119】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第1のサウンディングメッセージが、第2のサウンディングメッセージの後のショートフレーム間スペース(SIFS)時間に受信されるステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、局によって、第1のアクセスポイントからビームフォーミング報告トリガメッセージを受信するステップであって、ビームフォーミング報告トリガメッセージが、局がビームフォーミング報告を第1のアクセスポイントに送信すべきであることを示し、局によるビームフォーミング報告の送信が、第1のアクセスポイントを識別するビームフォーミング報告トリガメッセージに応答して、第1のアクセスポイントに宛てるものである、ステップをさらに備える。
【0120】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、局によって、局に関連付けられた第2のアクセスポイントからビームフォーミング報告トリガメッセージを受信するステップであって、ビームフォーミング報告トリガメッセージが、局がビームフォーミング報告を第2のアクセスポイントに送信すべきであることを示し、ビームフォーミング報告の送信が、第2のアクセスポイントを識別するビームフォーミング報告トリガメッセージに応答して、第2のアクセスポイントに宛てるものである、ステップをさらに備える。
【0121】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、ビームフォーミング報告をジョイントアップリンクマルチユーザ通信の一部として送信するステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、局がビームフォーミング報告トリガメッセージによって識別されるかどうかを決定するためにビームフォーミング報告トリガメッセージを復号するステップと、局が識別されるかどうかに基づいてビームフォーミング報告を送信するステップとをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、ビームフォーミング報告トリガメッセージから、クラスタ識別子、媒体アクセス制御アドレス、および基本サービスセット識別子のリストのうちの1つまたは複数を復号するステップと、復号に基づいて局が識別されるかどうかを決定するステップとをさらに備える。
【0122】
図12は、ワイヤレスネットワークをサウンディングする例示的な方法のためのフローチャートである。いくつかの態様では、
図12に関して以下で説明するプロセス1200は、デバイス202によって実行され得る。たとえば、いくつかの態様では、メモリ206に記憶された命令は、
図12に関して以下で説明する機能のうちの1つまたは複数を実行するようにハードウェアプロセッサ204を構成し得る。
【0123】
図12に関して以下で説明するプロセス1200は、アクセスポイントと、局に関連付けられていない場合がある1つまたは複数の局との間の通信経路についての情報の収集を行う。言い換えれば、アクセスポイントおよび局は、異なる基本サービスセット中にあり得る。通信経路についての情報は、場合によっては、デバイスによって受信されたときに信号の品質の向上をもたらすために、通信経路を介して宛先デバイスに信号を送信する最良の方法を決定する際に、送信デバイスを支援することができる他の情報とともに、チャネル係数、経路損失情報、およびRSSI指示のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0124】
関連しないデバイスの間の通信経路についての情報は、上記で説明したように、単一のチャネルを介した送信のために複数のBSSを同時に利用してジョイントMIMO通信のうちの1つまたは複数を実行するときに利用され得る。複数のBSSからの信号は互いに干渉するので、通信経路についての情報は、複数のBSS内の送信デバイスが、いくつかの状況においてこの干渉を低減するために、それらの送信信号を調整することを可能にすることができる。通信経路についての情報はまた、協調ビームフォーミング送信のために利用され得る。そのような送信は、やはり同時に送信されている第2の信号によって引き起こされている干渉をヌル化する信号の送信を含み得る。ヌリング信号は、第2の信号によって引き起こされる、デバイスにおける干渉を低減し得る。
【0125】
いくつかの態様では、プロセス1200は、第1のアクセスポイントが関連する局(そのBSS内の局)からサウンディング情報を収集することを実現する。サウンディング情報は、それらの局と他のアクセスポイントとの間の通信経路の特徴づけを含む。サウンディング情報を受信した後、受信アクセスポイントは、サウンディング情報をその他のアクセスポイントに送信してもよく、その他のアクセスポイントは、たとえば、
図3に関して上記で説明したように、ジョイントMIMO通信または協調ビームフォーミング通信を容易にするために、この情報を利用し得る。
【0126】
ブロック1210において、第1のメッセージは、ワイヤレスネットワークから第1のアクセスポイントによって受信される。第1のメッセージは、第1のアクセスポイントに関連付けられた第1の局についてのビームフォーミング報告を含む。いくつかの態様では、ビームフォーミング報告は、第1の局と第2のアクセスポイントとの間のワイヤレスネットワーク上の通信経路の特性を示すデータを含む。たとえば、チャネル係数、経路損失情報、および/またはRSSI指示のうちの1つまたは複数は、ビームフォーミング報告に含まれ得る。
【0127】
ブロック1220において、ビームフォーミング報告は、上記で説明した第2のアクセスポイントに関係する第1の局に関するサウンディング情報を取得するために復号される。
【0128】
ブロック1230において、サウンディング情報は、第2のアクセスポイントに送信される。いくつかの態様では、サウンディング情報は、ワイヤレスネットワークを介して送信され得る。代替的に、第1のアクセスポイントは、たとえば、ワイヤードネットワーキングリンクを介して、(たとえば、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントを接続する)バックホールネットワークなどの別のネットワークを介してサウンディング情報を送信し得る。第2のアクセスポイントは、
図3に関して説明したように、協調ビームフォーミング送信またはジョイントMIMO送信を実行するときにサウンディング情報を利用し得る。たとえば、第2のアクセスポイントは、サウンディング情報に基づいて、第1の局への信号の送信を調整し得る。信号は、たとえば、第2のアクセスポイントに関連付けられた(すなわち、第2のアクセスポイントのBSS内の)局に対する、第2のアクセスポイントによって実行された別の送信によって引き起こされた第1の局における干渉をヌル化し得る。
【0129】
いくつかの態様では、第1の局からのビームフォーミング報告は、第3のアクセスポイントに関するサウンディング情報を決定するために復号される。この情報は、第1のアクセスポイントによって第3のアクセスポイントに送信され得る。第3のアクセスポイントは、上記で説明したように、第1の局を含む協調ビームフォーミング送信またはジョイントMIMO送信を送信するときにこの情報を利用し得る。
【0130】
プロセス1200のいくつかの態様は、第1のアクセスポイントによって、第2のビームフォーミング報告を含む第2のメッセージを受信することを含む。第2のメッセージは、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第2の局からのものであり得る。第2のメッセージは、第2の局に関するサウンディング情報を決定するために第1のアクセスポイントによって復号され得る。第2の局に関するサウンディング情報は、第2の局と第2のアクセスポイントとの間の通信チャネルの特徴づけを含み得る。このサウンディング情報はまた、第2のアクセスポイントに送信され得る。いくつかの態様では、第1のメッセージおよび第2のメッセージは、マルチユーザ通信の一部として受信される。
【0131】
いくつかの態様では、プロセス1200は、第1のアクセスポイントによって、サウンディングフレームを送信することを含む。サウンディングフレームは、いくつかの態様では、ヌルデータフレームまたはパケット(NDP)であり得る。いくつかの態様では、サウンディングフレームの送信は、たとえば、所定の値を有するフィールドを介して、第1のアクセスポイントがサウンディングフレームを送信すべきであることを示すサウンディング告知メッセージの受信に応答したものであってもよい。
【0132】
いくつかの態様では、プロセス1200は、第1のアクセスポイントによって、サウンディング告知メッセージを送信することを含む。サウンディング告知メッセージは、たとえば、所定の値を有するフィールドを介して、サウンディング告知メッセージによって宛てられたまたは他の方法で示された受信デバイスがNDPフレームなどのサウンディングメッセージを送信すべきであることを示すように構成され得る。たとえば、サウンディング告知メッセージは、クラスタ識別子、またはサウンディング告知メッセージの受信時にサウンディングフレームを送信すべきデバイスのリストを含み得る。サウンディングフレームの送信は、サウンディング告知メッセージに応答したものであってもよい。
【0133】
プロセス1200のいくつかの態様は、第1のアクセスポイントによって、ビームフォーミング報告トリガフレームを第1の局に送信することを含む。ビームフォーミング報告トリガフレームは、たとえば、1つまたは複数の対応する値を有する1つまたは複数のフィールドを介して、(たとえば、クラスタIDもしくはBSSのリスト、またはMACアドレスもしくはAIDのリストを介して)トリガフレームによって宛てられたデバイスがそれらのそれぞれのビームフォーミング報告を第1のアクセスポイントに送信すべきであることを示すように構成される。いくつかの態様では、トリガフレームは、第1のアクセスポイントのBSSの外の局がビームフォーミング報告を送信すべきであることを示す。これは、上記で説明したように、クラスタIDまたはBSSIDリストを介して示され得る。
【0134】
いくつかの態様では、第1のアクセスポイントは、サウンディングフレームが1つまたは複数の他のアクセスポイントによるサウンディングフレームの送信と同時に送信されるように、第2のアクセスポイントなどのそれらの他のアクセスポイントとサウンディングフレームの送信を協調させる。いくつかの態様では、協調は、インターリーブされたトーンを使用して複数のサウンディングフレームが同時に送信されるように、インターリーブされたトーンのセットを第1のアクセスポイントおよび他のアクセスポイントに割り当てることを含む。他の態様では、複数のアクセスポイントによるサウンディングフレームの同時送信を実行するためにQ行列が使用される。
【0135】
開示される別の態様は、第1のアクセスポイントによって、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第1の局についてのビームフォーミング報告を含む第1のメッセージを受信するステップと、第2のアクセスポイントに関する第1の局のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップと、サウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信するステップとを備える、ワイヤレスネットワークをサウンディングする方法である。方法は、第3のアクセスポイントに関する第1の局の第2のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップと、第1の局の第2のサウンディング情報を第3のアクセスポイントに送信するステップとをさらに備える。
【0136】
別の態様では、方法は、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第2の局についての第2のビームフォーミング報告を含む第2のメッセージを受信するステップと、第2のアクセスポイントに関する第2の局のサウンディング情報を決定するために第2のビームフォーミング報告を復号するステップと、第2の局のサウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信するステップとをさらに備える。別の態様では、方法は、マルチユーザアップリンク送信として第1のメッセージおよび第2のメッセージを受信するステップをさらに備える。
【0137】
別の態様では、方法は、サウンディングフレームを送信するステップをさらに備える。別の態様では、方法は、第2のアクセスポイントからサウンディング告知メッセージを受信するステップであって、サウンディングフレームの送信がサウンディング告知メッセージに応答したものである、ステップをさらに備える。別の態様では、方法は、サウンディング告知メッセージがヌルデータパケット(NDP)であるステップをさらに備える。別の態様では、方法は、サウンディング告知メッセージを第2のアクセスポイントに送信するステップであって、サウンディングフレームの送信がサウンディング告知メッセージに応答したものである、ステップをさらに備える。
【0138】
別の態様では、方法は、第1のアクセスポイントによって、トリガフレームを第1の局に送信するステップであって、トリガフレームが、第1の局がサウンディング情報を送信すべきであることを示す、ステップをさらに備える。別の態様では、方法は、トリガフレームが、OBSS局がビームフォーミング報告を送信すべきであることをさらに示すステップをさらに備える。別の態様では、サウンディングフレームは、第2のアクセスポイントからの第2のサウンディングフレームと同時に送信される。別の態様では、方法は、2つのサウンディングフレームを符号化するためにインターリーブされたトーンまたはQ行列を利用して、第2のアクセスポイントからの第2のサウンディングフレームとともにサウンディングフレームを送信するステップをさらに備える。
【0139】
開示される別の態様は、電子ハードウェアプロセッサと、電子ハードウェアプロセッサに動作可能に接続され、電子ハードウェアプロセッサによって実行されると、第1のアクセスポイントによって、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第1の局についてのビームフォーミング報告を含む第1のメッセージを受信することと、第2のアクセスポイントに関する第1の局のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号することと、サウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信することとを電子ハードウェアプロセッサに行わせる命令を記憶する電子ハードウェアメモリとを備える、ワイヤレスネットワークをサウンディングするための装置である。一態様では、装置は、第3のアクセスポイントに関する第1の局の第2のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号し、第1の局の第2のサウンディング情報を第3のアクセスポイントに送信するようにさらに構成される。
【0140】
一態様では、装置は、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第2の局についての第2のビームフォーミング報告を含む第2のメッセージを受信し、第2のアクセスポイントに関する第2の局のサウンディング情報を決定するために第2のビームフォーミング報告を復号し、第2の局のサウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信するようにさらに構成される。一態様では、装置は、マルチユーザアップリンク送信として第1のメッセージおよび第2のメッセージを受信するようにさらに構成される。一態様では、装置は、サウンディングフレームを送信するようにさらに構成される。
【0141】
一態様では、装置は、第2のアクセスポイントからサウンディング告知メッセージを受信することであって、サウンディングフレームの送信がサウンディング告知メッセージに応答したものである、受信することを行うようにさらに構成される。一態様では、サウンディング告知メッセージは、ヌルデータパケット(NDP)である。一態様では、装置は、サウンディング告知メッセージを第2のアクセスポイントに送信することであって、サウンディングフレームの送信がサウンディング告知メッセージに応答したものである、送信することを行うようにさらに構成される。一態様では、装置は、第1のアクセスポイントによって、トリガフレームを第1の局に送信することであって、トリガフレームが、第1の局がサウンディング情報を送信すべきであることを示す、送信することを行うようにさらに構成される。一態様では、トリガフレームは、OBSS局がビームフォーミング報告を送信すべきであることをさらに示す。一態様では、サウンディングフレームは、第2のアクセスポイントからの第2のサウンディングフレームと同時に送信される。一態様では、装置は、2つのサウンディングフレームを符号化するためにインターリーブされたトーンまたはQ行列を利用して、第2のアクセスポイントからの第2のサウンディングフレームとともにサウンディングフレームを送信するようにさらに構成される。
【0142】
開示される別の態様は、実行されると、第1のアクセスポイントによって、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第1の局についてのビームフォーミング報告を含む第1のメッセージを受信するステップと、第2のアクセスポイントに関する第1の局のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップと、サウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信するステップとを備える、ワイヤレスネットワークをサウンディングする方法を電子ハードウェアプロセッサに実行させる命令を備える、非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第3のアクセスポイントに関する第1の局の第2のサウンディング情報を決定するためにビームフォーミング報告を復号するステップと、第1の局の第2のサウンディング情報を第3のアクセスポイントに送信するステップとをさらに備える。
【0143】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)第2の局についての第2のビームフォーミング報告を含む第2のメッセージを受信するステップと、第2のアクセスポイントに関する第2の局のサウンディング情報を決定するために第2のビームフォーミング報告を復号するステップと、第2の局のサウンディング情報を第2のアクセスポイントに送信するステップとをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、マルチユーザアップリンク送信として第1のメッセージおよび第2のメッセージを受信するステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、サウンディングフレームを送信するステップをさらに備える。
【0144】
別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第2のアクセスポイントからサウンディング告知メッセージを受信するステップであって、サウンディングフレームの送信がサウンディング告知メッセージに応答したものである、ステップをさらに備える。別の態様では、サウンディング告知メッセージは、ヌルデータパケット(NDP)である。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、サウンディング告知メッセージを第2のアクセスポイントに送信するステップであって、サウンディングフレームの送信がサウンディング告知メッセージに応答したものである、ステップをさらに備える。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、第1のアクセスポイントによって、トリガフレームを第1の局に送信するステップであって、トリガフレームが、第1の局がサウンディング情報を送信すべきであることを示す、ステップをさらに備える。一態様では、トリガフレームは、OBSS局がビームフォーミング報告を送信すべきであることをさらに示す。一態様では、サウンディングフレームは、第2のアクセスポイントからの第2のサウンディングフレームと同時に送信される。別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体によって実行される方法は、2つのサウンディングフレームを符号化するためにインターリーブされたトーンまたはQ行列を利用して、第2のアクセスポイントからの第2のサウンディングフレームとともにサウンディングフレームを送信するステップをさらに備える。
【0145】
図13は、ワイヤレスネットワークをサウンディングする例示的な方法のためのフローチャートである。いくつかの態様では、
図13に関して以下で説明するプロセス1300は、デバイス202によって実行され得る。たとえば、いくつかの態様では、メモリ206に記憶された命令は、
図13に関して以下で説明する機能のうちの1つまたは複数を実行するようにハードウェアプロセッサ204を構成し得る。
【0146】
図13に関して以下で説明するプロセス1300は、アクセスポイントと、局に接続されて(および/または局「と通信して」)いない場合がある1つまたは複数の局との間の通信経路についての情報の収集を行う。言い換えれば、アクセスポイントおよび局は、異なる基本サービスセット中にあり得る。通信経路についての情報は、場合によっては、デバイスによって受信されたときに信号の品質の向上をもたらすために、通信経路を介して宛先デバイスに信号を送信する最良の方法を決定する際に、送信デバイスを支援することができる他の情報とともに、チャネル係数、経路損失情報、およびRSSI指示のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0147】
関連しないデバイスの間の通信経路についての情報は、上記で説明したように、単一のチャネルを介した送信のために複数のBSSを同時に利用してジョイントMIMO通信のうちの1つまたは複数を実行するときに利用され得る。複数のBSSからの信号は互いに干渉するので、通信経路についての情報は、複数のBSS内の送信デバイスが、いくつかの状況においてこの干渉を低減するために、それらの送信信号を調整することを可能にすることができる。通信経路についての情報はまた、協調ビームフォーミング送信のために利用され得る。そのような送信は、やはり同時に送信されている第2の信号によって引き起こされている干渉をヌル化する信号の送信を含み得る。ヌリング信号は、第2の信号によって引き起こされる、デバイスにおける干渉を低減し得る。
【0148】
いくつかの態様では、プロセス1300は、アクセスポイントがそのBSS内の1つまたは複数の局についてのサウンディング統計値を計算することを可能にする。いくつかの態様では、アクセスポイントは、非再利用STAとして特徴づけられ得る、そのBSS内の局のみについてのサウンディング統計値を計算する。次いで、この情報は、他のアクセスポイントに送信されてもよく、他のアクセスポイントは、少なくともいくつかの態様では、それらの非再利用STAに対して他のアクセスポイントが引き起こす干渉をなくすために、情報を利用し得る。
【0149】
ブロック1310において、サウンディングフレームは、第1のアクセスポイントによって受信される。サウンディングフレームは、第1のアクセスポイントに関連付けられていない第1の局から受信される。言い換えれば、第1の局は、第1のアクセスポイントに対するOBSS局である。
【0150】
ブロック1320において、ビームフォーミング報告は、サウンディングフレームに基づいて第1のアクセスポイントによって局のために生成される。ビームフォーミング報告は、OBSS局と第1のアクセスポイントとの間の通信経路に関するサウンディング情報を含み得る。たとえば、サウンディングフレームを受信すると、アクセスポイントは、サウンディングフレームを送信/受信するために使用されるチャネル係数、経路損失、および/またはチャネルに関するRSSI情報のうちの1つまたは複数を決定し得る。この情報は、ビームフォーミング報告に含まれ得る。
【0151】
ブロック1330において、ビームフォーミング報告は、第2のアクセスポイントに送信される。
【0152】
プロセス1300のいくつかの態様では、第1のアクセスポイントおよび第2のアクセスポイントは、サウンディング時間を決定するために協調する。いくつかの態様では、この協調は、2つのアクセスポイントが共同でサウンディング時間を定義することになる、少なくとも2つのアクセスポイントの間のメッセージの交換を含む。次いで、第1のアクセスポイントは、サウンディング時間に基づいてOBSS局からサウンディングフレームを受信する準備をすることができる。たとえば、第1のアクセスポイントは、OBSS局から受信されたメッセージが、デバイス内の受信機ハードウェアまたはソフトウェアの下位レイヤによってドロップされず、代わりに、サウンディング情報が決定され得るようにデバイスの追加のハードウェア/ソフトウェア機能によって処理されることが可能にされるように、受信フィルタを構成し得る。
【0153】
プロセス1300のいくつかの態様は、サウンディング時間に基づいてトリガフレームを(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)1つまたは複数の局に送信することを含む。トリガフレームは、たとえば、1つまたは複数の所定の値を有する1つまたは複数のフィールドを介して、トリガフレームによって宛てられた局がサウンディングフレームを送信すべきであることを示し得る。局は、上記で説明した方法のうちのいずれかにおけるトリガによって、たとえば、第1のアクセスポイントのBSSIDをトリガフレームに含めることによって、宛てられ得る。(第1のアクセスポイント以外の)1つまたは複数のAPは、トリガフレームから生じるサウンディングフレームに基づいてサウンディング統計値を計算し得る。これらのAPは、(たとえば、第1のアクセスポイントと接続された)1つまたは複数の局を含む協調ビームフォーミング送信またはジョイントMIMO送信を実行するときに統計値を使用し得る。
【0154】
開示される別の態様は、基本サービスセットを有するアクセスポイントによって、基本サービスセットの外の局からサウンディングフレームを受信するステップと、サウンディングフレームに基づいて局についてのビームフォーミング報告を生成するステップと、ビームフォーミング報告を第2のアクセスポイントに送信するステップとを備える、ワイヤレスネットワークをサウンディングする方法である。一態様では、方法は、サウンディング時間を決定するために第2のアクセスポイントとネゴシエートするステップと、サウンディング時間に応答してサウンディングフレームを受信するステップとをさらに備える。一態様では、方法は、サウンディング時間に基づいてトリガを(たとえば、アクセスポイントと接続された)局に送信するステップであって、トリガメッセージが、局がサウンディングフレームを送信すべきであることを示す、ステップをさらに備える。
【0155】
開示される別の態様は、電子ハードウェアプロセッサと、電子ハードウェアプロセッサに動作可能に接続され、電子ハードウェアプロセッサによって実行されると、基本サービスセットを有するアクセスポイントによって、基本サービスセットの外の局からサウンディングフレームを受信することと、サウンディングフレームに基づいて局についてのビームフォーミング報告を生成することと、ビームフォーミング報告を第2のアクセスポイントに送信することとを電子ハードウェアプロセッサに行わせる命令を記憶する電子ハードウェアメモリとを備える、ワイヤレスネットワークをサウンディングするための装置である。一態様では、電子ハードウェアメモリは、サウンディング時間を決定するために第2のアクセスポイントとネゴシエートすることと、サウンディング時間に応答してサウンディングフレームを受信することとを行うように電子ハードウェアプロセッサを構成するさらなる命令を記憶する。一態様では、電子ハードウェアメモリは、サウンディング時間に基づいてトリガを(たとえば、アクセスポイントと接続された)局に送信することであって、トリガメッセージが、局がサウンディングフレームを送信すべきであることを示す、送信することを行うように電子ハードウェアプロセッサを構成するさらなる命令を記憶する。
【0156】
開示される別の態様は、実行されると、ワイヤレスネットワークをサウンディングする方法であって、基本サービスセットを有するアクセスポイントによって、基本サービスセットの外の局からサウンディングフレームを受信するステップと、サウンディングフレームに基づいて局についてのビームフォーミング報告を生成するステップと、ビームフォーミング報告を第2のアクセスポイントに送信するステップとを備える方法を電子ハードウェアプロセッサに実行させる命令を備える非一時的コンピュータ可読記憶媒体である。一態様では、方法は、サウンディング時間を決定するために第2のアクセスポイントとネゴシエートするステップと、サウンディング時間に応答してサウンディングフレームを受信するステップとをさらに備える。一態様では、方法は、サウンディング時間に基づいてトリガを(たとえば、アクセスポイントと接続された)局に送信するステップであって、トリガメッセージが、局がサウンディングフレームを送信すべきであることを示す、ステップをさらに備える。
【0157】
本明細書で使用する「決定する」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含み得る。さらに、本明細書で使用する「チャネル幅」は、いくつかの態様では帯域幅を包含することがあるか、または帯域幅と呼ばれることもある。
【0158】
本明細書で使用する、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-cを包含するものとする。
【0159】
上記で説明した方法の様々な動作は、様々なハードウェア構成要素および/もしくはソフトウェア構成要素、回路、ならびに/またはモジュールなどの、動作を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行され得る。一般に、図に示す任意の動作は、動作を実行することが可能な対応する機能手段によって実行され得る。
【0160】
本開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたは状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0161】
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装され得る。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読媒体を介して送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含むことができる。また、いかなる接続も、コンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を含み得る。加えて、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を含み得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0162】
本明細書で開示する方法は、説明した方法を実現するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えられてもよい。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
【0163】
説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装され得る。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令として、コンピュータ可読媒体上に記憶されてもよい。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。
【0164】
したがって、いくつかの態様は、本明細書で提示する動作を実行するためのコンピュータプログラム製品を含み得る。たとえば、そのようなコンピュータプログラム製品は、本明細書で説明する動作を実行するように1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令がその上に記憶された(および/または符号化された)コンピュータ可読媒体を含み得る。いくつかの態様の場合、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料を含み得る。
【0165】
ソフトウェアまたは命令はまた、送信媒体を介して送信されてもよい。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、送信媒体の定義に含まれる。
【0166】
さらに、本明細書で説明する方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明する方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合され得る。いくつかの態様では、受信するための手段は、受信機212、トランシーバ214、DSP220、プロセッサ204、メモリ206、信号検出器218、セルラーモデム234、WLANモデム238、またはそれらの等価物のうちの1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの態様では、送信するための手段は、送信機210、トランシーバ214、DSP220、プロセッサ204、メモリ206、セルラーモデム234、WLANモデム238、またはそれらの等価物のうちの1つまたは複数を含んでもよい。いくつかの態様では、決定するための手段、利用するための手段、除外するための手段、シグナリングするための手段、開始するための手段、測定するための手段、別々に決定するための手段、調整するための手段、導出するための手段、結合するための手段、または評価するための手段は、DSP220、プロセッサ204、メモリ206、ユーザインターフェース222、セルラーモデム234、WLANモデム238、またはそれらの等価物のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0167】
代替的に、本明細書で説明する様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が、記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)をデバイスに結合または提供すると様々な方法を取得することができるように、記憶手段を介して提供され得る。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用され得る。
【0168】
特許請求の範囲は上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、上記で説明した方法および装置の構成、動作および詳細において様々な修正、変更および変形が行われてもよい。
【0169】
上記は本開示の態様を対象としているが、本開示の他の態様およびさらなる態様が本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本開示の範囲は以下の特許請求の範囲によって決定される。