特許第6982084号(P6982084)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982084
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】パンツ型吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/496 20060101AFI20211206BHJP
   A61F 13/49 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   A61F13/496
   A61F13/49 100
   A61F13/49 313Z
【請求項の数】22
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-538859(P2019-538859)
(86)(22)【出願日】2017年8月31日
(86)【国際出願番号】JP2017031418
(87)【国際公開番号】WO2019043885
(87)【国際公開日】20190307
【審査請求日】2020年6月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】只井 智浩
(72)【発明者】
【氏名】川口 宏子
(72)【発明者】
【氏名】奥田 泰之
【審査官】 津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−047225(JP,A)
【文献】 特開2008−131968(JP,A)
【文献】 特開2016−112165(JP,A)
【文献】 特開2016−182158(JP,A)
【文献】 特開2000−093461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15−13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、吸収性本体とを具備し、該腹側部と該背側部の両側縁部に、該腹側部と該背側部とが接合されて形成された一対のサイドシール部を有するパンツ型吸収性物品であって、
前記腹側部及び前記背側部はそれぞれ、前記吸収性本体の各側縁上を通る長手方向に延びる仮想線よりも幅方向外方へ延出したサイドパネルを有し、
前記サイドパネルは外側シート及び内側シートを備えた複合シートを有し、該複合シートは幅方向に伸縮可能になっているとともに、長手方向に延びる襞部を幅方向に複数列有し、
前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方の前記サイドパネルにおいては、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、長手方向における所定の位置において幅方向にずれており、
前記サイドパネルは、その幅方向にわたって、前記襞部が形成されていない襞部非形成帯を有し、
前記襞部非形成帯を境に、それよりもウエスト開口部側に位置する襞部に対して、それよりも股下部側に位置する襞部が幅方向にずれている、パンツ型吸収性物品。
【請求項2】
前記サイドパネルは、その長手方向に沿って、前記物品のウエスト開口部を含むウエスト領域と、股下部側に位置する股下領域と、両領域間に位置する中間領域とに区分され、
前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方の前記サイドパネルにおいて、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、前記中間領域において幅方向にずれている、請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項3】
前記襞部が幅方向へずれている前記位置が、前記サイドシール部の長手方向の長さに対して、該サイドシール部の下端から15%以上85%以下の範囲にある請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項4】
前記サイドパネルはその幅方向の全域にわたって前記襞部を有し、
前記サイドパネルの幅方向の全域にわたって、前記位置において前記襞部が幅方向へずれている請求項1ないし3のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項5】
前記襞部が幅方向へずれている前記位置を境に、該位置よりもウエスト開口部側に位置する襞部のピッチと、該位置よりも股下部側に位置する襞部のピッチとが同じになっている請求項1ないし4のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項6】
前記襞部非形成帯の長手方向の長さが、前記サイドシール部の長手方向の長さに対して3%以上50%以下である請求項1ないし5のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項7】
前記サイドパネルは、前記襞部非形成帯以外の領域において、該サイドパネルを構成する前記外側シートと前記内側シートとの間に、幅方向に延びる複数本の弾性部材を有する請求項1ないし6のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項8】
前記サイドパネルが、前記外側シートと、前記内側シートと、両シート間に配された幅方向に延びる複数本の弾性部材とを備え、
前記外側シート及び前記内側シートは、前記サイドパネルの幅方向に沿って間欠的に形成された接合部において接合されており、
前記外側シート及び前記内側シートそれぞれが、複数本の前記弾性部材にわたって連続して延びる複数列の前記襞部を形成している請求項1ないしのいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項9】
前記外側シート及び前記内側シートは、前記サイドパネルの長手方向及び幅方向に沿って間欠的に形成された接合部において接合されており、
前記弾性部材は、前記接合部を通らないように伸長状態で配されており且つその両端部において両シートに固定されているとともに該両端部間の領域において前記外側シート及び前記内側シートのいずれにも非接合状態になっている請求項7又は8に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項10】
前記外側シートが外方に向けて膨らむように変形し、且つ、前記内側シートが着用者の身体側に向けて膨らむように変形して、該外側シート及び該内側シートからなる襞部がそれぞれ生じており、
前記外側シートと前記内側シートとの間に、前記襞部に周囲を囲まれた中空部が形成されている請求項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項11】
前記腹側部のサイドパネルにおける前記襞部の幅方向に沿うずれの程度を1mm以上20mm以下に設定する請求項1ないし10のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項12】
前記背側部のサイドパネルにおける前記襞部の幅方向に沿うずれの程度を1mm以上20mm以下に設定する請求項1ないし11のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項13】
前記サイドパネルは、その長手方向に沿って、前記物品のウエスト開口部を含むウエスト領域と、股下部側に位置する股下領域と、両領域間に位置する中間領域とに区分され、
前記腹側部及び前記背側部の前記サイドパネルにおいて、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、前記中間領域において幅方向にずれている、請求項1ないし12のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項14】
前記腹側部のサイドパネルにおける前記襞部が幅方向へずれている前記位置である境界P、及び前記背側部のサイドパネルにおける前記襞部が幅方向へずれている前記位置である境界Qは、それぞれ独立に、前記サイドシール部の長手方向の長さに対して、該サイドシール部の下端から15%以上離れており、
前記境界P,Qは、それぞれ独立に、前記サイドシール部の下端から85%以内である請求項1ないし13のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項15】
境界Qの位置が、境界Pの位置よりも股下部側にある請求項14に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項16】
前記腹側部の前記サイドパネルと前記背側部の前記サイドパネルとで、前記襞部が幅方向にずれている位置が、前記物品の装着状態で同じになるようになされている請求項1ないし14のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項17】
前記腹側部を構成する腹側シート部材及び前記背側部を構成する背側シート部材を有しており、
前記背側シート部材の方が、前記腹側シート部材よりも、長手方向の長さが長くなっている請求項1ないし16のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項18】
前記外側シート及び前記内側シートはそれぞれ独立に非伸縮性シートからなる請求項1ないし17のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項19】
前記外側シート及び前記内側シートのうちのいずれか一方が伸縮性シートからなる請求項1ないし18のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項20】
前記外側シートが伸縮性シートからなり、前記内側シートが非伸縮性シートからなる請求項1ないし19のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項21】
長手方向にわたる前記襞部の連続性が途切れる位置が複数箇所である請求項1ないし20のいずれか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
【請求項22】
前記腹側部のサイドパネルにおいては、境界P1及びP2を境にその上下で長手方向にわたる前記襞部の連続性が途切れており、
前記背側部のサイドパネルにおいては、境界Q1及びQ2を境にその上下で長手方向にわたる前記襞部の連続性が途切れており、
境界P1と境界P2との間に位置する前記襞部の長手方向に沿う長さ、及び境界Q1と境界Q2との間に位置する前記襞部の長手方向に沿う長さは、それぞれ独立に、前記サイドシール部の長さに対して5%以上60%以下である請求項21に記載のパンツ型吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパンツ型吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
パンツ型使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品においては、着用者の身体へのフィット性を高める目的で、ウエスト周り及びそれよりも下方の領域にわたり幅方向への伸縮性を付与する場合がある。伸縮性を付与するためには一般に、伸縮性を付与したい部位を構成するシートに、複数本の弾性部材を幅方向に延びるように伸長状態で固定することが行われている。弾性部材のこのような固定によってシートには縦方向に延びる複数本の襞部が幅方向にわたって形成される。例えば本出願人は先に、おむつの外面をなす外側シートと、該外側シートの内面に配された内側シートと、該外側シートと該内側シートとの間に横方向に伸長状態で配された複数本の糸状の弾性部材とを備えた外装体を有し、該外装体が、外側シート及び内側シートを複数の接合部により互いに接合し、接合部を通らないように弾性部材を配することによって、複数本の弾性部材にわたって縦方向に連続して延びる複数本の襞部を有しているパンツ型使い捨ておむつを提案した(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−131968号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明は、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、吸収性本体とを具備し、該腹側部と該背側部の両側縁部に、該腹側部と該背側部とが接合されて形成された一対のサイドシール部を有するパンツ型吸収性物品を提供するものである。
前記腹側部及び前記背側部はそれぞれ、前記吸収性本体の各側縁よりも幅方向外方へ延出したサイドパネルを有する。
前記サイドパネルは外側シート及び内側シートを備えた複合シートを有し、該複合シートは幅方向に伸縮可能になっているとともに、長手方向に延びる襞部を幅方向に複数列有している。
前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方の前記サイドパネルにおいては、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、長手方向における所定の位置において幅方向にずれている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを示す斜視図である。
図2図2は、図1に示すおむつを展開して引き伸ばした状態を肌当接面側から見た平面図である。
図3図3は、図2に示すIII―III線断面図である。
図4図4は、図2に示すIV―IV線断面図である。
図5図5は、図1に示すおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図である。
図6図6は、図1に示すおむつにおける腹側サイドパネルの要部を示す一部破断斜視図である。
図7図7は、図1に示すおむつの着用状態を示す模式図である。
図8図8は、本発明の別の実施形態のおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図(図5相当図)である。
図9図9は、本発明の別の実施形態のおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図(図5相当図)である。
図10図10は、本発明の更に別の実施形態のおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図(図5相当図)である。
図11図11は、本発明の更に別の実施形態のおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図(図5相当図)である。
図12図12は、本発明のまた更に別の実施形態のおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図(図5相当図)である。
図13図13は、本発明のまた更に別の実施形態のおむつを、サイドシール部を中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図(図5相当図)である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
パンツ型吸収性物品を着用する着用者の身体、特に乳幼児の身体は、腰から臀部にかけて膨らみを持つ一方、腹部から下腹部にかけて湾曲しているという複雑な形状をしている。しかし現在工業的に生産されているパンツ型吸収性物品は一般に略円筒形の形状をしているので、その装着状態において着用者の身体にフィットさせようとすると、前記の襞部に歪みが生じて逆にフィット性が低下したり、装着感が悪化したりするおそれがある。したがって、本発明は、そのような不都合が解消されたパンツ型吸収性物品を提供することを課題とする。
【0007】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつ1が示されている。おむつ1は、着用状態において着用者の腹側に配される腹側部Aと、着用者の背側に配される背側部Bとを具備している。腹側部A及び背側部Bは、両者間に位置する股下部Cから長手方向Xの前後方向に延びる部位である。おむつ1は更に吸収性本体3を具備している。吸収性本体3はおむつ1の腹側部Aから背側部Bに向かう長手方向X及びこれに直交する幅方向Yを有する略矩形形状のものであり、吸収性本体3の長手方向Xは、おむつ1の長手方向Xと一致している。
【0008】
おむつ1は、腹側部Aを構成する腹側シート部材2A及び背側部Bを構成する背側シート部材2Bを有している。先に述べた吸収性本体3は、腹側シート部材2Aと背側シート部材2Bとの間に架け渡してこれらのシート部材2A,2Bに固定されている。おむつ1は、腹側部Aを構成する腹側シート部材2Aの両側縁2a1,2a1を含む側部域と、背側部Bを構成する背側シート部材2Bの両側縁2b1,2b1を含む側部域とが接合されて形成された一対のサイドシール部S,Sを有している。更におむつ1は、ウエスト開口部WO及び一対のレッグ開口部LO,LOを有している。
【0009】
吸収性本体3は、図2及び図3に示すとおり、液透過性の表面シート31、液不透過性又は撥水性の裏面シート32、及び両シート31,32間に介在配置された液保持性の吸収体33を有している。吸収体33は、パルプ繊維や不織布等の繊維の集合体からなる吸収性コア331又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コア331と、該吸収性コア331を被覆するコアラップシート332を有している。
【0010】
図2及び図3に示すとおり、吸収性本体3の幅方向Yの両側部には、長手方向Xに延びる防漏カフ34,34が配置されている。防漏カフ34は、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性のシート部材から構成されている。各防漏カフ34の自由端の近傍には、防漏カフ弾性部材35が伸長状態で配されている。おむつ1の着用状態においては、防漏カフ弾性部材35が収縮することによって防漏カフ34が着用者の身体へ向けて起立するようになっている。それによって、吸収性本体3の側縁から外方への液の流出が効果的に阻止される。
【0011】
図3に示すとおり、吸収性本体3は、その股下部Cにおける該吸収性本体3の非肌対向面側に、裏面シート32に重ねてアウターシート36が配置されている。アウターシート36は、裏面シート32の強度を補強する目的又はおむつ1の肌触りを向上させる目的で用いられる。この目的のためにアウターシート36として例えば不織布やフィルム等を用いることができる。
【0012】
吸収性本体3は、各防漏カフ34よりも幅方向Yの外方の位置に、長手方向Xに沿って延びるレッグカフ37,37を有している。レッグカフ37の自由端には、長手方向Xに延びるレッグカフ弾性部材38が伸長状態で取り付けられている。レッグカフ37は、おむつ1の着用状態において、着用者の脚周りにフィットするようになっている。
【0013】
図2及び図4に示すとおり、吸収性本体3は、長手方向Xの一端側において背側シート部材2Bと重なっている。重なり部分において両者は接着剤39を介して固定されている。同様に吸収性本体3は、長手方向Xの他端側において腹側シート部材2Aと重なっており、重なり部分において両者は接着剤(図示せず)を介して固定されている。
【0014】
図2に示すとおり、腹側シート部材2A及び背側シート部材2Bはいずれも略矩形をしている。これらの部材2A,2Bは幅方向Yの長さは略同一であり、長手方向Xの長さは、背側シート部材2Bの方が腹側シート部材2Aよりも長くなっている。そして、両シート部材2A,2Bは、それらの両側縁2a1,2b1の上端部を一致させた状態下に両側部域を接合してサイドシール部Sを形成している。したがって、長手方向Xに沿うサイドシール部Sの長さは、長手方向Xに沿う腹側シート部材2Aの長さと一致している。一方、背側シート部材2Bについては、これを長手方向Xに沿って見たとき、サイドシール部Sが形成されている領域と、サイドシール部Sよりも股下部C側に向けて延出した領域とに区分される。以下の説明においては、背側シート部材2Bを長手方向Xに沿ってみたとき、サイドシール部Sが形成されている領域のことと背側本体部20bと呼び、サイドシール部Sよりも下方に延出した領域のことを背側延出部21bと呼ぶ。背側延出部21bのうち、吸収性本体3の側縁よりも幅方向Yの外方に位置する部位は、おむつ1の着用状態において、着用者の臀部を被覆する臀部カバー部となる。
【0015】
おむつ1の腹側部A及び背側部Bはそれぞれ、吸収性本体3の各側縁3a上を通る長手方向に延びる仮想線3bよりも幅方向Yの外方へ延出した腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bを有している。腹側サイドパネル29Aは、幅方向Yに関しては、腹側シート部材2Aの側縁2a1と、吸収性本体3の側縁3aとの間にわたっている。長手方向Xに関しては、腹側シート部材2Aの一方の端縁2a2と、他方の端縁2a3との間にわたっている。一方、背側サイドパネル29Bは、幅方向Yに関しては、背側シート部材2Bの側縁2b1と、吸収性本体3の側縁3aとの間にわたっている。長手方向Xに関しては、背側シート部材2Bにおけるウエスト開口部側の端縁2b2から、背側本体部20bと背側延出部21bとの境界までの間にわたっている。
【0016】
腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bはそれぞれ腹側シート部材2A及び背側シート部材2Bの一部を構成している。腹側サイドパネル29Aを含む腹側シート部材2Aは、おむつの外面をなす外側シート22と、外側シート22の内面側に配された内側シート23とを備えた複合シートを有している。同様に背側サイドパネル29Bを含む背側シート部材2Bも、おむつの外面をなす外側シート22と、外側シート22の内面側に配された内側シート23とを備えた複合シートを有している。外側シート22及び内側シート23はそれぞれ独立に、例えば非伸縮性シートを用いることができる。また外側シート22及び内側シート23のうちのいずれか一方に伸縮性シートを用いることもできる。例えば、外側シート22に伸縮性シートを用い、内側シート23に非伸縮性シートを用いた場合には、内側シート23のみに襞部が形成するので、フィット性及び通気性が向上するという利点がある。外側シート22及び内側シート23の双方が伸縮性シートである場合には、伸長率が互いに異なるものであればよい。
【0017】
腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bを構成する前記の複合シートは、外側シート22と内側シート23の間に配された、幅方向Yに沿って延びる複数本の弾性部材24を備えている。各弾性部材24は伸長状態で固定されている。それによって腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bを含む複合シートは幅方向Yに伸縮可能になっている。ただし弾性部材24のうち、吸収性本体3と重なる部位24aは、伸縮性が発現しないような加工が施されている。そのような加工としては、例えば当該部位24aにおいて弾性部材24を細かく切断する加工などが挙げられるが、これに限られない。
【0018】
図2及び図5に示すとおり、腹側サイドパネル29Aにおいては、外側シート22及び内側シート23は、該サイドパネル29Aの長手方向X及び幅方向Yに沿って間欠的に形成された接合部25,27において接合されている。弾性部材24は、接合部25,27を通らないように配されている。また弾性部材24は、幅方向Yの両端部間の領域において外側シート22及び内側シート23のいずれにも非接合状態になっており、幅方向Yの両端部においてのみ外側シート22及び内側シート23と固定されている。なお図5は、図1に示すおむつ1を、サイドシール部Sを中心として平らに引き伸ばした状態の要部を示す平面図である。
【0019】
同様に、背側サイドパネル29Bにおいても、外側シート22及び内側シート23は、該サイドパネル29Bの長手方向X及び幅方向Yに沿って間欠的に形成された接合部26,28において接合されている。弾性部材24は、接合部26,28を通らないように配されている。また弾性部材24は、幅方向Yの両端部間の領域において外側シート22及び内側シート23のいずれにも非接合状態になっており、幅方向Yの両端部においてのみ外側シート22及び内側シート23と固定されている。
【0020】
上述の接合部25,27及び接合部26,28は、例えばホットメルト接着剤等の各種接着剤やヒートシール等の融着によって形成することができる。ホットメルト接着剤を用いる場合にはストライプコーターによる塗工が好ましいが、サミット又はスパイラルなどを長手方向Xに沿って塗工してもよい。一方、ヒートシールの場合、接合部は連続していてもよいが、各サイドパネル29A,29Bの柔らかさを維持し、また通気性を向上させる観点から、長手方向Xに沿って間欠的に接合部を設けることが好ましい。
【0021】
腹側サイドパネル29Aに形成された接合部25は、複数の該接合部25が、腹側サイドパネル29Aの長手方向Xに沿って直線状の接合部列25Lをなすように配置されている。接合部列25Lは、腹側サイドパネル29Aの幅方向Yにわたって間隔を置いて複数列形成されている。同様に、接合部27も、複数の該接合部27が、腹側サイドパネル29Aの長手方向Xに沿って直線状の接合部列27Lをなすように配置されている。接合部列27Lは、腹側サイドパネル29Aの幅方向Yにわたって間隔を置いて複数列形成されている。
【0022】
一方、背側サイドパネル29Bに形成された接合部26は、複数の該接合部26が、背側サイドパネル29Bの長手方向Xに沿って直線状の接合部列26Lをなすように配置されている。接合部列26Lは、背側サイドパネル29Bの幅方向Yにわたって間隔を置いて複数列形成されている。同様に、接合部28も、複数の該接合部28が、背側サイドパネル29Bの長手方向Xに沿って直線状の接合部列28Lをなすように配置されている。接合部列28Lは、背側サイドパネル29Bの幅方向Yにわたって間隔を置いて複数列形成されている。
【0023】
腹側サイドパネル29Aにおいては、伸長状態で配された弾性部材24が、おむつ1の弛緩状態、すなわち自然状態において収縮することによって、図6に示すとおり、幅方向Yに隣接する接合部列25L,25Lどうしの間の外側シート22が外方に向けて膨らむように変形し、且つ、内側シート23が着用者の身体側に向けて膨らむように変形する。そして、隣接する接合部列25L,25Lどうしの間に、外側シート22及び内側シート23からなる襞部29a,29aが生じる。換言すれば、外側シート22及び内側シート23それぞれが、複数本の弾性部材24にわたって連続して延びる複数列の襞部29aを形成している。また外側シート22と内側シート23との間には、襞部29aと襞部29aとに周囲を囲まれた中空部2Hが形成される。襞部29a及び中空部2Hは、サイドパネル29Aの長手方向Xに沿って延びている。
【0024】
同様に、図6に示すとおり、幅方向Yに隣接する接合部列27L,27Lどうしの間の外側シート22が外方に向けて膨らむように変形し、且つ、内側シート23が着用者の身体側に向けて膨らむように変形する。そして、隣接する接合部列27L,27Lどうしの間に、外側シート22及び内側シート23からなる襞部29b,29bが生じる。また外側シート22と内側シート23との間には、襞部29bと襞部29bとに周囲を囲まれた中空部(図示せず)が形成される。襞部29b及び中空部(図示せず)は、サイドパネル29Aの長手方向Xに沿って延びている。
【0025】
腹側サイドパネル29Aと同様に、背側サイドパネル29Bに関しても、接合部列26L,26Lどうしの間、及び接合部列28L,28Lどうしの間の外側シート22が外方に向けて膨らむように変形し、且つ、内側シート23が着用者の身体側に向けて膨らむように変形する。それによって、隣接する接合部列26L,26Lどうしの間、及び接合部列28L,28Lどうしの間に、外側シート22及び内側シート23からなる襞部(図示せず)が生じるとともに中空部(図示せず)が形成される。この襞部(図示せず)及び中空部(図示せず)は、サイドパネル29Bの長手方向Xに沿って延びている。
【0026】
ところで、図2及び図5に示すとおり、腹側サイドパネル29Aに形成されている接合部列25Lと接合部列27Lとはいずれも長手方向Xに沿って延びているものの、両接合部列25L,27Lは同一直線状に存在しておらず、幅方向Yに関してずれた状態になっている。その結果、図6に示すとおり、接合部列25Lによって形成される襞部29aと、接合部列27Lによって形成される襞部29bとは同一直線状に存在しておらず、両襞部29a,29bは幅方向Yに関してずれた状態になっている。換言すれば、腹側サイドパネル29Aにおいては、襞部29aと襞部29bとは、その長手方向Xにおける所定の位置において幅方向Yにずれて、長手方向Xにわたる連続性が途切れている。本実施形態において、所定の位置は、図5及び図6に示すとおり、接合部列25Lと接合部列27Lとの境界Pに位置している。接合部列25Lと接合部列27Lとの境界Pは、幅方向Yに沿って直線状に延びている。
【0027】
一方、背側サイドパネル29Bに関しても、図2及び図5に示すとおり、背側サイドパネル29Bに形成されている接合部列26Lと接合部列28Lとはいずれも長手方向Xに沿って延びているものの、両接合部列26L,28Lは同一直線状に存在しておらず、幅方向Yに関してずれた状態になっている。その結果、接合部列26Lによって形成される襞部(図示せず)と、接合部列28Lによって形成される襞部(図示せず)とは同一直線状に存在しておらず、両襞部は幅方向Yに関してずれた状態になっている。換言すれば、背側サイドパネル29Bにおいては、両襞部は、その長手方向Xにおける所定の位置(図5参照)において幅方向Yにずれて、長手方向Xにわたる連続性が途切れている。本実施形態において、所定の位置は、図5に示すとおり、接合部列26Lと接合部列28Lとの境界Qに位置している。接合部列26Lと接合部列28Lとの境界Qは、幅方向Yに沿って直線状に延びている。境界Qと、上述した境界Pとは、おむつ1の長手方向Xに沿って見たとき同じ位置にある。そして境界Qと境界Pとは、幅方向Yに沿って延びる同一直線状にある。境界P及び境界Qは、おむつ1の長手方向Xに沿って見たときに、サイドシール部Sが形成されている範囲内のいずれかに位置することが好ましい。前記の「同じ位置」とは、腹側シート部材2Aの端縁2a2から境界Pまでの距離と、背側シート部材2Bの端縁2b2から境界Qまでの距離とが等しいこと、及び両距離の差が乳幼児用のおむつにおいては10mm以内であること、大人用のおむつにおいては20mm以内であることを言う。
【0028】
本実施形態において、境界P,Qを境に長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れているとは、襞部の頂部が境界P,Qを境に屈曲していることを言う。境界P,Qを境に長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れるようにするためには、接合部列25Lと接合部列27Lとの幅方向Yに沿うずれの程度、及び接合部列26Lと接合部列28Lとの幅方向Yに沿うずれの程度を、それぞれ独立に1mm以上20mm以下に設定することが好ましく、2mm以上15mm以下に設定することが更に好ましく、3mm以上10mm以下に設定することが一層好ましい。
【0029】
本実施形態のおむつ1を装着すると、着用者の身体の凹凸に対応した形状に各サイドパネル29A、29Bが変形する。その変形に伴い、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bに形成された長手方向Xにわたる襞部も境界P,Qにおいて屈曲する。この際、装着状態における境界P,Qの位置が同じであると図7に示すとおり、境界P,Qにおいて屈曲した箇所が連続するようになる。その結果、おむつ1は、その装着状態においてフィット性が良好になるとともに、良好な装着感を呈するものとなる。この観点から、腹側サイドパネル29Aと背側サイドパネル29Bとで、襞部が幅方向Yにずれている位置が、おむつ1の装着状態で同じになるようになされていることが好ましい。
【0030】
境界P,Qの位置は、おむつ1における各サイドパネル29A、29Bのフィット性等を考慮して適切に決定することができる。例えば図2に示すとおり、各サイドパネル29A、29Bを、それらの長手方向Xに沿って、おむつ1のウエスト開口部WOを含むウエスト領域D1と、股下部側に位置する股下領域D2と、両領域間に位置する中間領域D3とに区分したとき、各サイドパネル29A,29Bにおいて、長手方向Xに延びる複数列の襞部のうちの少なくとも一部が、中間領域D3において幅方向Yにずれて、襞部の長手方向Xにわたる連続性が途切れていることが好ましい。各サイドパネル29A,29Bにおけるウエスト領域D1と、股下領域D2と、中間領域D3との区分は、例えばサイドシール部の下端部から15%以上85%以下の範囲を中間領域D3とすることが好ましく、中間領域D3よりもウエスト開口部側に位置する領域をウエスト領域D1とすることが好ましく、中間領域D3よりも股下部C側に位置する領域を股下領域D2とすることが好ましい。
【0031】
襞部が幅方向Yへずれている位置である境界P,Qは、それぞれ独立に、サイドシール部Sの長手方向Xの長さに対して、サイドシール部の下端から15%以上離れていることが好ましく、特に20%以上、とりわけ25%以上離れていることが好ましい。また境界P,Qは、それぞれ独立に、サイドシール部Sの下端から85%以内であることが好ましく、特に70%以内、とりわけ60%以内であることが好ましい。具体的には、境界P,Qはそれぞれ独立に、サイドシール部Sの下端から15%以上85%以下の範囲にあることが好ましく、特に20%以上70%以下、とりわけ25%以上60%以下の範囲にあることが好ましい。この範囲内に境界P,Qを設けることで、おむつ1の装着状態でのフィット性が一層高くなり、且つおむつ1が一層良好な装着感を呈するようになる。
【0032】
腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bにおいては、それらに形成されている襞部のうちの少なくとも一部が長手方向Xにおける所定の位置において幅方向Yにずれて、該襞部の長手方向Xにわたる連続性が途切れていてもよい。あるいは、おむつ1の装着状態でのフィット性を一層高くし、且つおむつ1の装着感を一層良好にする観点から、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bの幅方向Yの全域にわたって襞部を形成し、各サイドパネル29A,29Bの幅方向Yの全域にわたって、長手方向Xにおける所定の位置において襞部を幅方向Yへずらして、該襞部の長手方向Xにわたる連続性を途切らせてもよい。
【0033】
図5に示すとおり、腹側サイドパネル29Aにおいては、襞部が幅方向Yへずれている位置である境界Pを境に、境界Pよりもウエスト開口部側に位置する襞部のピッチL1と、境界Pよりも股下部側に位置する襞部のピッチL2とが同じになっている。ピッチが同じとは、ピッチL1とピッチL2とが等しいこと、及び両ピッチの差が乳幼児用のおむつにおいては2mm以内であること、大人用のおむつにおいては4mm以内であることを言う(以下に述べるピッチL3とピッチL4についても同じ)。背側サイドパネル29Bにおいても同様であり、襞部が幅方向Yへずれている位置である境界Qを境に、境界Qよりもウエスト開口部側に位置する襞部のピッチL3と、境界Pよりも股下部側に位置する襞部のピッチL4とが同じになっている。こうすることで、おむつ1の装着状態でのフィット性が一層高くなり、且つおむつ1が一層良好な装着感を呈するようになる。この場合、ピッチL1とピッチL3とは同じであってもよく、又は異なっていてもよい。なお、襞部はおむつ1の弛緩状態で生じるものであるところ、図5はおむつ1を引き伸ばした状態を示すものであることから、ピッチL1〜L4は接合部列のピッチを示しており、該ピッチは実際の襞部のピッチと相違する。しかし一般に襞部のピッチは接合部列のピッチと相関していることから、接合部列のピッチに着目して襞部のピッチの説明に代えた。
【0034】
なお、腹側サイドパネル29AにおけるピッチL1及び背側サイドパネル29BにおけるピッチL3は、接合部列25Lと接合部列27Lとの幅方向Yに沿うずれの程度、及び接合部列26Lと接合部列28Lとの幅方向Yに沿うずれの程度が上述した範囲であることを条件として、それぞれ独立に、1mm以上20mm以下であることが好ましく、3mm以上15mm以下であることが更に好ましく、5mm以上10mm以下であることが一層好ましい。
【0035】
図8ないし図13には本発明のパンツ型吸収性物品の他の実施形態が示されている。これらの実施形態については、図1ないし図7に示す実施形態と異なる点についてのみ説明し、特に説明しない点については図1ないし図7についての説明が適宜適用される。また図8ないし図13において、図1ないし図7と同じ部材には同じ符号を付してある。
【0036】
図1ないし図7に示す実施形態においては、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bの双方において長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れていたが、これに代えて、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bのいずれか一方のみにおいて長手方向Xにわたる襞部の連続性を途切らせてもよい。例えば図8に示す実施形態においては、腹側サイドパネル29Aにおいては、境界Pを境にその上下で襞部の長手方向Xにわたる連続性が途切れるように、接合部列25Lの形成位置と、接合部列27Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。一方、背側サイドパネル29Bにおいては、その長手方向Xの全域にわたって接合部列26Lのみが形成されているので、該接合部列26Lによって生じる襞部は、背側サイドパネル29Bの長手方向Xの全域にわたって連続性が維持されている。
【0037】
また図1ないし図7に示す実施形態においては、腹側サイドパネル29Aにおいて長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れる位置である境界Pと、背側サイドパネル29Bにおいて長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れる位置である境界Qとは、長手方向Xに沿って見たときに同じ位置に設けられていたが、これに代えて図9に示すとおり、境界Pと境界Qとを、長手方向Xに沿って見たときに異なる位置に設けてもよい。同図に示す実施形態においては、境界Pの方が境界Qよりもウエスト開口部側に位置している。この場合、境界Pの位置は、サイドシール部Sの下端から5%以上70%以下の範囲にあることが好ましく、10%以上60%以下の範囲にあることが更に好ましく、15%以上50%以下の範囲にあることが一層好ましい。一方、境界Qの位置は、境界Pの位置よりも股下部側にあることを条件として、サイドシール部Sの下端から10%以上80%以下の範囲にあることが好ましく、15%以上70%以下の範囲にあることが更に好ましく、20%以上60%以下の範囲にあることが一層好ましい。本実施形態は、装着状態でのフィット性が一層高くなり、且つおむつ1が一層良好な装着感を呈する点で好ましいものである。
【0038】
また図1ないし図7に示す実施形態では、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bそれぞれにおいて、長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れる位置が1箇所のみ、すなわち境界P及び境界Qのみであったが、襞部の連続性が途切れる位置は複数箇所であってもよい。例えば図10に示すとおり、腹側サイドパネル29Aにおいては、境界P1及びP2を境にその上下で長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れるように、接合部列25Lの形成位置と、接合部列27Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。具体的には、境界P1を境にその上側に位置する接合部列25Lの形成位置と、その下側に位置する接合部列27Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。更に境界P2を境にその上側に位置する接合部列27Lの形成位置と、その下側に位置する接合部列25Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。
【0039】
同様に、背側サイドパネル29Bにおいては、境界Q1及びQ2を境にその上下で長手方向Xにわたる襞部の連続性が途切れるように、接合部列26Lの形成位置と、接合部列28Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。具体的には、境界Q1を境にその上側に位置する接合部列26Lの形成位置と、その下側に位置する接合部列28Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。更に境界Q2を境にその上側に位置する接合部列28Lの形成位置と、その下側に位置する接合部列26Lの形成位置とが幅方向Yにずれている。本実施形態は、装着状態でのフィット性が一層高くなり、且つおむつ1が一層良好な装着感を呈する(おむつ1がより体に沿った形状になる)点で好ましいものである。
【0040】
図10に示す実施形態においては、おむつ1を長手方向Xに沿って見たときに、腹側サイドパネル29Aに形成されている境界P1と、背側サイドパネル29Bに形成されている境界Q1とは同じ位置にあるが、これに代えて、境界P1と境界Q1との形成位置を長手方向Xにおいて異ならせてもよい。また、腹側サイドパネル29Aに形成されている境界P2と、背側サイドパネル29Bに形成されている境界Q2とは同じ位置にあるが、これに代えて、境界P2と境界Q2との形成位置を長手方向Xにおいて異ならせてもよい。
【0041】
図10に示す実施形態においては、境界P1と境界P2との間に位置する襞部の長手方向に沿う長さ、及び境界Q1と境界Q2との間に位置する襞部の長手方向に沿う長さは、それぞれ独立に、サイドシール部Sの長さに対して5%以上60%以下であることが好ましく、10%以上50%以下であることが更に好ましく、15%以上40%以下であることが一層好ましい。
【0042】
図11に示す実施形態においては、腹側サイドパネル29Aにおいて境界Pを境に、境界Pよりもウエスト開口部側に位置する接合部列25LのピッチL1と、境界Pよりも股下部側に位置する接合部列27LのピッチL2とが異なっている。詳細には、ピッチL1の方がピッチL2よりも大きくなっている。その結果、接合部列25Lによって生じる襞部のピッチは、接合部列27Lによって生じる襞部のピッチよりも大きくなっている。
【0043】
一方、背側サイドパネル29Bにおいては、境界Qを境に、境界Qよりもウエスト開口部側に位置する接合部列26LのピッチL3と、境界Qよりも股下部側に位置する接合部列28LのピッチL4とが異なっている。詳細には、ピッチL3の方がピッチL4よりも大きくなっている。その結果、接合部列26Lによって生じる襞部のピッチは、接合部列28Lによって生じる襞部のピッチよりも大きくなっている。
【0044】
図11に示す実施形態においては、腹側サイドパネル29AにおけるピッチL1と、背側サイドパネル29BにおけるピッチL3とは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。同様に、腹側サイドパネル29AにおけるピッチL2と、背側サイドパネル29BにおけるピッチL4とは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。
【0045】
図12に示す実施形態は、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bの幅方向Yの全域にわたって襞部が形成されておらず、サイドシール部Sの近傍に襞部非形成領域を有している。詳細には、腹側サイドパネル29Aにおいては、境界Pを境にそれよりもウエスト開口部側に襞部非形成領域M1が形成されているとともに、境界Pよりも股下部側に襞部非形成領域M2が形成されている。一方、背側サイドパネル29Bにおいては、境界Qを境にそれよりもウエスト開口部側に襞部非形成領域M3が形成されているとともに、境界Qよりも股下部側に襞部非形成領域M4が形成されている。各襞部非形成領域M1−M4は、サイドシール部Sと接している。各襞部非形成領域M1−M4は、例えば該領域M1−M4に弾性部材24を配置せず、且つ外側シート22と内側シート23とをそれらの対向面の全域で接合することによって形成することができる。
【0046】
図13に示す実施形態においては、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bの双方が、それらの幅方向Yにわたって、襞部が形成されていない襞部非形成帯Z1,Z2を有している。襞部非形成帯Z1,Z2は、長さ及び幅を有する矩形の横長の領域である。襞部非形成帯Z1,Z2は、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bの幅方向Yの全域にわたって形成されている。そして腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bにおいては、襞部非形成帯Z1,Z2を境に、それよりもウエスト開口部側に位置する接合部列25L,26Lに対して、それよりも股下部側に位置する接合部列27L,28Lが幅方向Yにずれて、接合部列の長手方向Xにわたる連続性が途切れている。その結果、腹側サイドパネル29A及び背側サイドパネル29Bにおいては、襞部非形成帯Z1,Z2を境に、それよりもウエスト開口部側に位置する襞部に対して、それよりも股下部側に位置する襞部が幅方向にずれて、該襞部の長手方向Xにわたる連続性が途切れている。本実施形態において、襞部の長手方向Xにわたる連続性が途切れているとは、襞部の頂部が、襞部非形成帯Z1,Z2を境に繋がっていないことを言う。
【0047】
本実施形態によれば、襞部に起因する長手方向Xに沿う通気性が確保されることに加えて、襞部非形成帯Z1,Z2に起因する幅方向Yに沿う通気性も確保され、おむつが一層蒸れにくくなるという利点がある。また、襞部非形成帯Z1,Z2の位置に指を掛けることが容易になることで、おむつの引き上げ動作を円滑に行うことができるという利点もある。この利点を一層顕著なものとする観点から、襞部非形成帯Z1,Z2の長手方向Xに沿う長さは、サイドシール部Sの長手方向に沿う長さに対して、それぞれ独立に3%以上であることが好ましく、5%以上であることが更に好ましく、7%以上であることが一層好ましい。また、襞部非形成帯Z1,Z2の長手方向Xに沿う長さは、サイドシール部Sの長手方向に沿う長さに対して、それぞれ独立に50%以下であることが好ましく、25%以下であることが更に好ましく、20%以下であることが一層好ましい。具体的には、襞部非形成帯Z1,Z2の長手方向Xに沿う長さは、サイドシール部Sの長手方向に沿う長さに対して、それぞれ独立に3%以上50%以下であることが好ましく、5%以上25%以下であることが更に好ましく、7%以上20%以下であることが一層好ましい。
【0048】
本実施形態において、内側シート23に伸縮性シートを用い、且つ外側シート22に非伸縮性シートを用いた場合には、外側シート22のみに襞部が形成するので通気性及び襞部非形成帯Z1,Z2における指の引っ掛けやすさが向上するので好ましい。
【0049】
襞部非形成帯Z1,Z2の形成位置は、おむつの長手方向Xに沿って見たときに、上述した中間領域D3に形成されていることが、おむつのフィット性を高める点から好ましい。特におむつを着用した状態において、着用者の腸骨稜から上前腸骨棘にかけての部位に当接する領域に襞部非形成帯Z1,Z2が形成されていることが好ましい。
【0050】
各サイドパネル29A,29Bは、襞部非形成帯Z1,Z2以外の領域において、各サイドパネル29A,29Bを構成する外側シート22と内側シート23との間に、幅方向Yに延びる複数本の弾性部材24を有するとともに、襞部非形成帯Z1,Z2においては弾性部材24を非配置とすることが好ましい。このようにすることで、襞部非形成帯Z1,Z2によるおむつのフィット性及び装着感が一層向上するので好ましい。
【0051】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態のおむつは、腹側部Aを構成するシート部材と、背側部Bを構成するシート部材が別材であり、吸収性本体3が両シート部材間に架け渡されるように配置されていたが、これに代えて、吸収性本体の外面側に、腹側部から背側部にわたる単一のシート部材を配置してもよい。
【0052】
また前記実施形態においては、背側部Bに背側延出部21bが形成されていたが、該背側延出部21bを形成しなくてもよい。
【0053】
また前記実施形態はパンツ型使い捨ておむつに係るものであったが、これに代えて使い捨て生理用ショーツ等の他のパンツ型吸収性物品に本発明を適用してもよい。
【0054】
また前記実施形態においては、外側シート22及び内側シート23の双方が外方に膨らんで襞部を形成したが、これに代えて、外側シート22及び内側シート23のうちの一方のみが外方に膨らんで襞部を形成してもよい。あるいは外側シート22及び内側シート23の双方が一体的に波形に変形して襞部を形成してもよい。
【0055】
また前記実施形態においては、外側シート及び内側シートは、サイドパネルの長手方向X及び幅方向Yに沿って間欠的に形成された接合部において接合されており、弾性部材は、該接合部を通らないように配されており且つその両端部において両シートに固定されていたが、これに代えて、外側シート及び内側シートを、サイドパネルの長手方向Xに沿って連続し且つ幅方向Yに沿って間欠的に形成された複数条の接合部において接合し、弾性部材が、該接合部と交差するように両シートに固定する実施形態を採用してもよい。いずれの実施形態を採用する場合であっても、外側シート及び内側シートは、少なくとも、サイドパネルの幅方向に沿って間欠的に形成された接合部において接合されることで、外側シート及び内側シートそれぞれが、複数本の弾性部材にわたって連続して延びる複数列の襞部を形成することが好ましい。
【0056】
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下のパンツ型吸収性物品を開示する。
<1>
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、吸収性本体とを具備し、該腹側部と該背側部の両側縁部に、該腹側部と該背側部とが接合されて形成された一対のサイドシール部を有するパンツ型吸収性物品であって、
前記腹側部及び前記背側部はそれぞれ、前記吸収性本体の各側縁上を通る長手方向に延びる仮想線よりも幅方向外方へ延出したサイドパネルを有し、
前記サイドパネルは外側シート及び内側シートを備えた複合シートを有し、該複合シートは幅方向に伸縮可能になっているとともに、長手方向に延びる襞部を幅方向に複数列有し、
前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方の前記サイドパネルにおいては、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、長手方向における所定の位置において幅方向にずれている、パンツ型吸収性物品。
【0057】
<2>
前記サイドパネルは、その長手方向に沿って、前記物品のウエスト開口部を含むウエスト領域と、股下部側に位置する股下領域と、両領域間に位置する中間領域とに区分され、
前記腹側部及び前記背側部の少なくとも一方の前記サイドパネルにおいて、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、前記中間領域において幅方向にずれている、前記<1>に記載のパンツ型吸収性物品。
<3>
前記襞部が幅方向へずれている前記位置が、前記サイドシール部の長手方向の長さに対して、該サイドシール部の下端から15%以上85%以下の範囲にある前記<1>又は<2>に記載のパンツ型吸収性物品。
<4>
前記サイドパネルはその幅方向の全域にわたって前記襞部を有し、
前記サイドパネルの幅方向の全域にわたって、前記位置において前記襞部が幅方向へずれている前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<5>
前記襞部が幅方向へずれている前記位置を境に、該位置よりもウエスト開口部側に位置する襞部のピッチと、該位置よりも股下部側に位置する襞部のピッチとが同じになっている前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<6>
前記サイドパネルは、その幅方向にわたって、前記襞部が形成されていない襞部非形成帯を有し、
前記襞部非形成帯を境に、それよりもウエスト開口部側に位置する襞部に対して、それよりも股下部側に位置する襞部が幅方向にずれている前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0058】
<7>
前記襞部非形成帯の長手方向に沿う長さは、前記サイドシール部の長手方向に沿う長さに対して、3%以上であることが好ましく、5%以上であることが更に好ましく、7%以上であることが一層好ましく、
前記襞部非形成帯の長手方向に沿う長さは、前記サイドシール部の長手方向に沿う長さに対して、50%以下であることが好ましく、25%以下であることが更に好ましく、20%以下であることが一層好ましい前記<6>に記載のパンツ型吸収性物品。
<8>
前記サイドパネルは、前記襞部非形成帯以外の領域において、該サイドパネルを構成する前記外側シートと前記内側シートとの間に、幅方向に延びる複数本の弾性部材を有する前記<6>又は<7>に記載のパンツ型吸収性物品。
【0059】
<9>
前記サイドパネルが、前記外側シートと、前記内側シートと、両シート間に配された幅方向に延びる複数本の弾性部材とを備え、
前記外側シート及び前記内側シートは、前記サイドパネルの幅方向に沿って間欠的に形成された接合部において接合されており、
前記外側シート及び前記内側シートそれぞれが、複数本の前記弾性部材にわたって連続して延びる複数列の前記襞部を形成している前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<10>
前記外側シート及び前記内側シートは、前記サイドパネルの長手方向及び幅方向に沿って間欠的に形成された接合部において接合されており、
前記弾性部材は、前記接合部を通らないように伸長状態で配されており且つその両端部において両シートに固定されているとともに該両端部間の領域において前記外側シート及び前記内側シートのいずれにも非接合状態になっている前記<1>ないし<9>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<11>
前記外側シートが外方に向けて膨らむように変形し、且つ、前記内側シートが着用者の身体側に向けて膨らむように変形して、該外側シート及び該内側シートからなる襞部がそれぞれ生じており、
前記外側シートと前記内側シートとの間に、前記襞部に周囲を囲まれた中空部が形成されている前記<10>に記載のパンツ型吸収性物品。
<12>
前記腹側部のサイドパネルにおける前記襞部の幅方向に沿うずれの程度を1mm以上20mm以下に設定することが好ましく、2mm以上15mm以下に設定することが更に好ましく、3mm以上10mm以下に設定することが一層好ましい前記<1>ないし<11>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<13>
前記背側部のサイドパネルにおける前記襞部の幅方向に沿うずれの程度を1mm以上20mm以下に設定することが好ましく、2mm以上15mm以下に設定することが更に好ましく、3mm以上10mm以下に設定することが一層好ましい前記<1>ないし<12>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<14>
前記サイドパネルは、その長手方向に沿って、前記物品のウエスト開口部を含むウエスト領域と、股下部側に位置する股下領域と、両領域間に位置する中間領域とに区分され、
前記腹側部及び前記背側部の前記サイドパネルにおいて、長手方向に延びる複数列の前記襞部のうちの少なくとも一部が、前記中間領域において幅方向にずれている、前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0060】
<15>
前記腹側部のサイドパネルにおける前記襞部が幅方向へずれている前記位置である境界P、及び前記背側部のサイドパネルにおける前記襞部が幅方向へずれている前記位置である境界Qは、それぞれ独立に、前記サイドシール部の長手方向の長さに対して、該サイドシール部の下端から15%以上離れていることが好ましく、特に20%以上、とりわけ25%以上離れていることが好ましく、
前記境界P,Qは、それぞれ独立に、前記サイドシール部の下端から85%以内であることが好ましく、特に70%以内、とりわけ60%以内であることが好ましい前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<16>
境界Qの位置が、境界Pの位置よりも股下部側にある前記<15>に記載のパンツ型吸収性物品。
<17>
前記腹側部の前記サイドパネルと前記背側部の前記サイドパネルとで、前記襞部が幅方向にずれている位置が、前記物品の装着状態で同じになるようになされている前記<1>ないし<15>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<18>
前記腹側部を構成する腹側シート部材及び前記背側部を構成する背側シート部材を有しており、
前記背側シート部材の方が、前記腹側シート部材よりも、長手方向の長さが長くなっている前記<1>ないし<17>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<19>
前記外側シート及び前記内側シートはそれぞれ独立に非伸縮性シートからなる前記<1>ないし<18>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<20>
前記外側シート及び前記内側シートのうちのいずれか一方が伸縮性シートからなる前記<1>ないし<18>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0061】
<21>
前記外側シートが伸縮性シートからなり、前記内側シートが非伸縮性シートからなる前記<1>ないし<18>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<22>
長手方向にわたる前記襞部の連続性が途切れる位置が複数箇所である前記<1>ないし<21>のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
<23>
前記腹側サイドパネルにおいては、境界P1及びP2を境にその上下で長手方向にわたる前記襞部の連続性が途切れており、
前記背側サイドパネルにおいては、境界Q1及びQ2を境にその上下で長手方向にわたる前記襞部の連続性が途切れており、
境界P1と境界P2との間に位置する前記襞部の長手方向に沿う長さ、及び境界Q1と境界Q2との間に位置する前記襞部の長手方向に沿う長さは、それぞれ独立に、前記サイドシール部の長さに対して5%以上60%以下であることが好ましく、10%以上50%以下であることが更に好ましく、15%以上40%以下であることが一層好ましい前記<22>に記載のパンツ型吸収性物品。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上、詳述したとおり本発明によれば、装着状態でのフィット性が高く、且つ良好な装着感を呈するパンツ型吸収性物品が提供される。
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