特許第6982092号(P6982092)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982092洗剤組成物およびアルミニウム変色防止方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982092
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】洗剤組成物およびアルミニウム変色防止方法
(51)【国際特許分類】
   C11D 7/32 20060101AFI20211206BHJP
   C11D 7/22 20060101ALI20211206BHJP
   C11D 7/12 20060101ALI20211206BHJP
   C11D 7/06 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   C11D7/32
   C11D7/22
   C11D7/12
   C11D7/06
【請求項の数】19
【全頁数】50
(21)【出願番号】特願2019-551705(P2019-551705)
(86)(22)【出願日】2018年3月29日
(65)【公表番号】特表2020-510132(P2020-510132A)
(43)【公表日】2020年4月2日
(86)【国際出願番号】US2018025162
(87)【国際公開番号】WO2018183690
(87)【国際公開日】20181004
【審査請求日】2019年9月19日
(31)【優先権主張番号】62/478,127
(32)【優先日】2017年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】ジョン マンサーグ
(72)【発明者】
【氏名】リサ エム.サンダーズ
(72)【発明者】
【氏名】カーター エム.シルバーネール
【審査官】 横山 敏志
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−508821(JP,A)
【文献】 特表2016−538380(JP,A)
【文献】 特表2012−528225(JP,A)
【文献】 特開2014−162806(JP,A)
【文献】 特表2016−536426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 1/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体のアルカリ性非汚染洗剤組成物であって、
アルカリ源と、
アルカリ金属ケイ酸塩と、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはそれらの塩の混合物を含むアミノカルボキシレートと、
少なくとも1つの水質調整ポリマーと、
消泡剤と、を含み、
前記組成物に含まれるニトリロ三酢酸(NTA)が0.5重量%未満であり、
前記アミノカルボキシレートの、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩とメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはその塩との比が、少なくとも1:1、1:1〜3:1、1:1〜5:1、または1:1〜10:1である、洗剤組成物。
【請求項2】
前記アルカリ源が、アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属水酸化物である、請求項1に記載の洗剤組成物。
【請求項3】
前記アルカリ源が、炭酸ナトリウムである、請求項1または2に記載の洗剤組成物。
【請求項4】
前記アルカリ金属ケイ酸塩が、ケイ酸ナトリウムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項5】
前記水質調整ポリマーが、ポリマレイン酸ホモポリマー、ポリアクリル酸ホモポリマー、またはそれらの組み合わせであり、前記ポリアクリル酸ホモポリマーが、500〜50,000g/molの分子量を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項6】
前記消泡剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項7】
前記アルカリ金属ケイ酸塩と前記アミノカルボキシレートとの比が、1:1〜3:1である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項8】
前記アルカリ金属ケイ酸塩と前記アミノカルボキシレートとの比が、1:1〜2:1である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項9】
前記アルカリ金属ケイ酸塩と前記アミノカルボキシレートとの比が、1:1〜1.6:1である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項10】
前記アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の前記水質調整ポリマーとの比が、1:1〜5:1である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項11】
前記アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の前記水質調整ポリマーとの比が、2:1〜5:1である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項12】
前記アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の前記水質調整ポリマーとの比が、2:1〜3.5:1である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項13】
前記組成物が、50重量%〜75重量%のアルカリ金属アルカリ源、5重量%〜20重量%の前記アルカリ金属ケイ酸塩、5重量%〜15重量%の前記アミノカルボキシレート、1重量%〜20重量%の一つ又は複数の前記水質調整ポリマー、および1重量%〜5重量%の前記消泡剤を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項14】
追加の機能性成分をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
【請求項15】
洗剤組成物を用いて汚れおよび染みを洗浄する方法であって、
汚れた表面を、固体のアルカリ性非汚染洗剤組成物と接触させることと、
前記表面の変色を引き起こすことなく前記表面から汚れを除去することと、を含む、方法であって、前記洗剤組成物は、
アルカリ源と、
アルカリ金属ケイ酸塩と、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはそれらの塩の混合物を含むアミノカルボキシレートと、
少なくとも1つの水質調整ポリマーと、
消泡剤と、を含み、
前記組成物に含まれるニトリロ三酢酸(NTA)が0.5重量%未満であり、
前記アミノカルボキシレートの、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩とメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはその塩との比が、少なくとも1:1、1:1〜3:1、1:1〜5:1、または1:1〜10:1である、方法。
【請求項16】
前記洗剤組成物の前記接触が、前記固体のアルカリ性非汚染洗剤組成物の使用溶液を生成する最初のステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記表面が、アルミニウム表面であり、前記アルミニウムが1050、1060、1100、1199、2014、2219、3003、3004、3102、4041、5005、5052、5083、5086、5154、5356、5454、5456、5754、6005、6005A、6060、6061、6063、6066、6070、6082、6105、6162、6262、6351、6463、7005、7022、7068、7072、7075、7079、7116、7129、7178アルミニウム系合金、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記洗剤組成物の前記表面への前記接触が、少なくとも500ppm、少なくとも1000ppm、または少なくとも2000ppmの濃度での前記洗剤組成物の使用溶液によるものである、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記洗剤組成物の前記表面への前記接触が、500ppm〜3000ppm、500ppm〜4000ppm、1000ppm〜4000ppm、1500ppm〜3000ppm、または2000ppm〜4000ppmの濃度での前記洗剤組成物の使用溶液によるものである、請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年3月29日に出願された米国仮出願第62/478,127号に対する、米国特許法第119条に基づく優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。この特許出願の全内容は、限定されないが、明細書、特許請求の範囲、および要約、ならびにそれらの任意の図、表、または図面を含め、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本出願はまた、「ALKALINE WAREWASH DETERGENT FOR ALUMINUM SURFACES」と題する米国特許出願第15/939,571号[Ecolab E10956US01]に関連する。この特許出願の全内容は、限定されないが、明細書、特許請求の範囲、および要約、ならびにそれらの任意の図、表、または図面を含め、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0003】
本発明は、アルミニウムの変色を防止しながら、汚れおよび染みに対して高い洗浄性能を与えるように設計された洗剤組成物に関する。特に、本明細書に開示される洗剤組成物は、ニトリロ三酢酸(NTA)を実質的に含まない。洗剤組成物は、表面上の変色を引き起こすことなく、アルカリ感受性金属アルミニウムまたはアルミニウム含有合金を含む硬質表面に効果的な洗浄を提供する。
【背景技術】
【0004】
食器洗浄に使用される従来の洗剤としては、アルカリ性洗剤が挙げられる。アルカリ性洗剤、特に施設内での使用を意図したものは、金属、特にアルミニウムなどの軟質金属の外観に影響を与える可能性がある。例えば、アルカリ性洗剤は、アルミニウム鍋の変色を引き起こす可能性があり、これは表面の審美性に有害であり、顧客に懸念を与える。従来、アルカリ性洗剤は、アルミニウムを含む軟質金属の変色を減らし、他の利点を提供するために、リン酸塩およびニトリロ三酢酸(NTA)を含有していた。しかしながら、これらの材料の使用の規制の増加、ならびにより安全で持続可能な洗剤組成物への増え続ける傾向は、金属基材を変色させることなく高レベルの洗浄効果を提供する代替組成物を特定する必要性を生み出した。これは、主にリン含有化合物の代わりに使用される代替の錯化剤、ビルダー、閾値剤、腐食防止剤などの開発をもたらした。例えば、リン酸塩は、カルシウムおよびマグネシウムイオンを結合し、アルカリ性を与え、閾値剤として作用し、アルミニウムおよびアルミニウム含有合金などのアルカリ感受性金属を保護することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、特許請求される洗剤組成物の目的は、上記の問題の少なくとも1つに対処すること、ならびに/または使用法および/もしくは環境上の利点を有する改善されたもしくは代替の洗剤組成物を提供することである。
【0006】
本明細書に開示される洗剤組成物のさらなる目的は、アルミニウム表面の変色を引き起こすことなく汚れおよび染みを除去するための改善された食器洗浄および他の硬質表面洗浄組成物を提供することである。
【0007】
本明細書に開示される洗剤組成物のさらなる目的は、特許請求される洗剤組成物を使用するための方法およびプロセスを提供することである。
【0008】
本明細書に開示される洗剤組成物の他の目的、利点および特徴、ならびに/またはその使用は、添付の図面と併せて以下の明細書から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書に開示される洗剤組成物の利点は、アルミニウム表面の変色を引き起こすことなく、特許請求されるアルカリ性洗剤組成物によって提供される改善された食器洗浄および他の硬質表面洗浄である。
【0010】
一態様では、アルカリ源と、アルカリ金属ケイ酸塩と、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびとメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはそれらの塩の混合物を含むアミノカルボキシレートと、少なくとも1つの水質調整ポリマーと、任意に消泡剤とを含む、固体のアルカリ性非汚染(non-staining)洗剤組成物が本明細書で提供され、この組成物は、ニトリロ三酢酸(NTA)を実質的に含まない。いくつかの実施形態では、洗剤組成物は、少なくとも約1:1のアミノカルボキシレートエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩とメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはその塩との比をもたらし、約1:1〜約3:1のアルカリ金属ケイ酸塩とアミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩との比をもたらし、約1:1〜約5:1のアルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の水質調整ポリマー、好ましくはポリマレイン酸ホモポリマーおよびポリアクリル酸ホモポリマーとの比をもたらす。
【0011】
いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、約50重量%〜約75重量%のアルカリ金属アルカリ源、約5重量%〜約20重量%のアルカリ金属ケイ酸塩、約5重量%〜約15重量%のアミノカルボキシレート、約1重量%〜約20重量%の少なくとも1種の水質調整ポリマー、および約1重量%〜約5重量%の消泡剤を含む、固体のアルカリ性非汚染洗剤組成物を提供する。
【0012】
別の態様では、汚れおよび染みを洗剤組成物で洗浄する方法が本明細書で提供され、汚れた表面を、本明細書に開示される洗剤組成物と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される方法は、表面の変色を引き起こすことなく表面から汚れを除去することをさらに含む。
【0013】
複数の実施形態が開示されているが、本明細書に開示される洗剤組成物のさらに他の実施形態は、本明細書に開示される洗剤組成物の例示的な実施形態を示し、記載する、以下の詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例示的であり限定的ではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
特許または出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面または写真を含む。カラー図面を伴う本特許または特許出願公開のコピーは、請求および必要な料金の支払いにより、官庁によって提供されるであろう。
【0015】
図1】汚染’および変色を評価するために市販の対照配合物で処理されたアルミニウムクーポンの写真を示す。
図2】汚染’および変色を評価するために市販の対照配合物で処理されたアルミニウムクーポンの写真を示す。
図3】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図4】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図5】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図6】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図7】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図8】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図9】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図10】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図11】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図12】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図13】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図14】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図15】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図16】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図17】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図18】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図19】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図20】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図21】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図22】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図23】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図24】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図25】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図26】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
図27】本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態による汚染および変色を評価するために、様々な濃度(左側2枚のクーポンは1500ppm;右側2枚のクーポンは2000ppm)の実験配合物EXP1〜EXP25で処理したアルミニウムクーポンの写真を示す。
【0016】
本明細書に開示される洗剤組成物の様々な実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、いくつかの図を通して、同じ参照番号は同じ部分を表す。様々な実施形態への言及は、本明細書に開示される洗剤組成物の範囲を限定しない。本明細書に表される図は、本明細書に開示される洗剤組成物による様々な実施形態を限定するものではなく、本明細書に開示される洗剤組成物の例示的な説明のために提示される。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態は、アルミニウム金属/合金に対して非着色効果を有する特定の洗剤組成物に限定されず、これは変化し得、当業者によって理解される。さらに、本明細書で使用されるすべての専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、いかなる様式または範囲においても限定することを意図するものではないことを理解されたい。例えば、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、その内容が別途明確に示さない限り、複数の指示対象を含み得る。さらに、すべての単位、接頭辞、および記号は、そのSI許容形式で表すことができる。
【0018】
本明細書内に列挙された数値範囲は、定義された範囲内の数を含む。本開示を通して、本明細書に開示される組成物および方法の様々な態様または実施形態は、範囲形式で提示されている。範囲形式での説明は、単に便宜上および簡潔さのためであり、本明細書に開示される洗剤組成物の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の説明は、すべての可能な部分範囲とともに、その範囲内の個々の数値(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)を具体的に開示しているとみなすべきである。
【0019】
本明細書に開示される洗剤組成物がより容易に理解され得るように、ある特定の用語が最初に定義される。別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本明細書で開示される洗剤組成物の実施形態が属する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載される洗剤組成物の実施形態の実施において、過度の実験をすることなく、本明細書に記載されているものと類似、修正、または等価の多くの方法および材料を使用することができ、好ましい材料および方法が、本明細書に記載される。本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態を説明および特許請求する際に、以下の専門用語は、以下に示される定義に従って使用されるであろう。
【0020】
本明細書で使用される「約」という用語は、例えば、現実の世界で濃縮物または使用溶液を作製するために使用される典型的な測定および液体取扱い手順により、これらの手順における不注意な誤りにより、組成物の作製または方法の実施に使用される成分の製造、供給源、または純度の違いにより起こり得る数量の変動を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物についての異なる平衡条件に起因して異なる量も包含する。「約」という用語によって修飾されているか否かにかかわらず、特許請求の範囲は、その量と同等のものを含む。
【0021】
「活性物質」または「パーセント活性物質」または「重量パーセント活性物質」または「活性物質濃度」という用語は、本明細書では互換的に使用され、パーセンテージとして表される洗浄に関与する成分から水または塩などの不活性成分を引いた濃度を指す。
【0022】
本明細書で使用されるとき、「アルキル」または「アルキル基」という用語は、直鎖アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど)、環状アルキル基(または「シクロアルキル」または「脂環式」または「炭素環」基)(例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど)、分岐鎖アルキル基(例えば、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチルなど)、およびアルキル置換アルキル基(例えば、アルキル置換シクロアルキル基およびシクロアルキル置換アルキル基)を含む、1個以上の炭素原子を有する飽和炭化水素を指す。
【0023】
特に明記しない限り、「アルキル」という用語は、「非置換アルキル」および「置換アルキル」の両方を含む。本明細書で使用されるとき、「置換アルキル」という用語は、炭化水素骨格の1個以上の炭素上の1個以上の水素を置換する置換基を有するアルキル基を指す。そのような置換基としては、例えば、アルケニル、アルキニル、ハロゲノ、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、アルキルスルフィニル、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、複素環式、アルキルアリール、または芳香族(複素芳香族を含む)基を挙げることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、置換アルキルは、複素環式基を含むことができる。本明細書で使用されるとき、「複素環式基」という用語は、環中の1個以上の炭素原子が炭素以外の元素、例えば、窒素、硫黄、または酸素である炭素環式基に類似の閉環構造を含む。複素環式基は、飽和でも不飽和でもよい。例示的な複素環式基としては、アジリジン、エチレンオキシド(エポキシド、オキシラン)、チイラン(エピスルフィド)、ジオキシラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ジオキセタン、ジチエタン、ジチエート、アゾリジン、ピロリジン、ピロリン、オキソラン、ジヒドロフラン、およびフランが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
「再付着防止剤」とは、洗浄中の物体上に再付着するのではなく、水中に懸濁したままにするのを助ける化合物を指す。再付着防止剤は、本明細書に開示される洗剤組成物において、除去された汚れが洗浄される表面に再付着するのを低減するのを助けるのに有用である。
【0026】
本明細書で使用されるとき、「洗浄」という用語は、汚れの除去を容易にするかまたは助けるために使用される方法を指す。
【0027】
「硬質表面」という用語は、カウンタートップ、タイル、床、壁、パネル、窓、配管器具、キッチンおよびバスルームの家具、電気器具、エンジン、回路基板、ならびに皿などの実質的に非可撓性の固体表面を指す。硬質表面は、例えば、ヘルスケア表面および食品加工表面を含み得る。
【0028】
本明細書で使用されるとき、「ポリマー」という用語は、限定されないが、一般に、ホモポリマー、コポリマー(例えば、ブロック、グラフト、ランダムおよび交互コポリマーなど)、ターポリマー、ならびにより高い「x」マーを含み、さらにそれらの誘導体、組み合わせ、およびブレンドを含む。さらに、別途具体的に限定されない限り、「ポリマー」という用語は、限定されないが、アイソタクチック、シンジオタクチック、およびランダム対称性、ならびにそれらの組み合わせを含む、分子のすべての可能な異性体配置を含むものとする。さらに、別途具体的に限定されない限り、「ポリマー」という用語は、分子のすべての可能な幾何学的配置を含むものとする。
【0029】
本明細書で使用されるとき、「汚れ」という用語は、炭水化物、タンパク質、脂肪、油などを含むがこれらに限定されない極性または非極性の有機または無機物質を指す。これらの物質は、それらの有機状態で存在するか、または金属と錯体化して無機錯体を形成し得る。
【0030】
本明細書で使用されるとき、「染み」という用語は、金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水酸化物、粘土、砂、塵埃、天然物、カーボンブラック、グラファイトなどの粒子状物質を含有してもしなくてもよい極性または非極性物質を指す。
【0031】
本明細書で使用されるとき、「を実質的に含まない」、「を含まない」、「実質的に含まない」、または「含まない」という用語は、構成要素を完全に欠く、または構成要素が組成物の性能に影響を及ぼさないほど少量の構成要素を有する組成物を指す。構成要素は、不純物としてまたは汚染物質として存在してもよく、0.5重量%未満でなければならない。別の実施形態では、構成要素の量は、0.1重量%未満であり、さらに別の実施形態では、構成要素の量は、0.01重量%未満である。本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態によれば、特許請求される洗剤組成物は、実質的にNTAを含まない。
【0032】
「実質的に類似の洗浄性能」という用語は、一般に、ほぼ同程度(または少なくとも著しく低い程度ではない)の洗浄度の、または一般に同じ労力(または少なくとも著しく低い労力ではない)を伴う、または両方による代替洗浄製品または代替洗浄システムによる達成を指す。本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態によれば、特許請求される洗剤組成物は、リン酸塩および/またはNTAを含有する従来の洗剤と比べて向上したまたは実質的に同様の洗浄性能を提供する。
【0033】
「閾値剤」という用語は、溶液からの水硬度イオンの結晶化を抑制するが、水硬度イオンと特定の錯体を形成する必要がない化合物を指す。閾値剤としては、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、オレフィン/マレイン酸コポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
本明細書で使用されるとき、「食器」という用語は、食器および調理器具、皿、ならびにシャワー、流し台、トイレ、浴槽、カウンタートップ、窓、鏡、輸送車両、および床などの他の硬質表面などの品目を指す。本明細書で使用されるとき、「食器洗浄」という用語は、食器の洗浄、洗浄、またはすすぎを指す。「食器」という用語は、一般に、食器および調理器具、皿、ならびに他の硬質表面などの品目を指す。食器はまた、ガラス、セラミック、陶磁器、水晶、金属、プラスチックまたは天然物質(限定されないが、粘土、竹、大麻など)を含む様々な基材で作製された品目を指す。本明細書に開示される洗剤組成物を用いて洗浄することができるプラスチックの種類としては、ポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シレンアクリロニトリル(SAN)、ポリカーボネート(PC)、メラミンホルムアルデヒド樹脂またはメラミン樹脂(メラミン)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、およびポリスルホン(PS)が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される洗剤組成物を使用して洗浄することができる他の例示的なプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)ポリスチレンポリアミドが挙げられる。
【0035】
本明細書で使用される「重量パーセント」、「重量%」、「重量パーセント」、「%重量」という用語、およびそれらの変形は、物質の重量を、組成物の総重量で割り、100を掛けたものとしての物質の濃度を指す。本明細書で使用されるとき、「パーセント」、「%」などは、「重量パーセント」、「重量%」などと同義であることが意図されていることが理解される。
【0036】
本明細書に開示される洗剤組成物は、本明細書に開示される構成要素および成分、並びに本明細書に記載されていない他の成分を含み、本質的にそれからなり、またはそれらからなり得る。本明細書で使用されるとき、「から本質的になる」とは、方法および組成物が、追加のステップ、構成要素、または成分を含み得ることを意味するが、それらの追加のステップ、構成要素、または成分が、特許請求される方法および洗剤組成物の基本的特性および新規の特性を物質的に変更しない場合に限る。
【0037】
洗剤組成物
本明細書に開示される洗剤組成物は、様々な工業用および消費者用表面を洗浄するためのアルカリ金属アルカリ性洗剤を提供する。有益には、洗剤組成物は、実質的にNTAを含まない組成物を提供しながら、アルミニウムを含む金属表面の変色を引き起こさない。本発明に従って開示された洗剤組成物に使用されるアミノカルボキシレートなどの高濃度のキレート剤を含有する配合物は、表面への変色を引き起こすことが知られているため、これはアルカリ性洗剤の配合における予想外の進歩である。本明細書に開示される洗剤組成物の理論の特定の機序に限定されることなく、アミノカルボキシレートの好ましい比率を、アルカリ金属ケイ酸塩とアミノカルボキシレートとの好ましい比率、およびアルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の水質調整ポリマーとの好ましい比率とともに用いる洗剤組成物は、金属表面、すなわちアルミニウム表面の変色を引き起こすことなく、意外にも高レベルの洗浄性能を提供する。
【0038】
特許請求される洗剤組成物は、アルカリ金属炭酸塩および/または水酸化物アルカリ源、アルカリ金属ケイ酸塩、アミノカルボキシレートの組み合わせ、および少なくとも1種の水質調整ポリマーを含む、それらからなる、および/または本質的になる。さらなる実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、アルカリ金属炭酸塩および/または水酸化物アルカリ源、アルカリ金属ケイ酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とメチレングリシン−N,N−二酢酸(MGDA)との混合物を含むアミノカルボキシレートまたはその塩、ポリマレイン酸ホモポリマーおよび/またはポリアクリル酸ホモポリマー、ならびに消泡剤を含む、それからなる、および/または本質的になる。またさらなる実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、アルカリ金属炭酸塩および/または水酸化物アルカリ源、アルカリ金属ケイ酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とメチレングリシン−N,N−二酢酸(MGDA)との混合物を含むアミノカルボキシレートまたはその塩、ポリマレイン酸ホモポリマー、ポリアクリル酸ホモポリマー、消泡剤、ならびに任意に、少なくとも1つの追加の機能性成分を含む、それからなる、および/または本質的になる。なおもさらなる実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、アルカリ金属炭酸塩アルカリ源、アルカリ金属ケイ酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とメチレングリシン−N,N−二酢酸(MGDA)との混合物を含むアミノカルボキシレートまたはその塩、ポリマレイン酸ホモポリマー、ポリアクリル酸ホモポリマー、ならびに消泡剤を含む、それからなる、および/または本質的になる。
【0039】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物の使用溶液は、洗剤組成物により洗浄された金属表面のいかなる変色も引き起こさない。いくつかの他の実施形態では、1,500ppmを超える濃度の、本明細書に開示される洗剤組成物を有する使用溶液は、洗剤組成物によって洗浄された金属表面のいかなる変色も引き起こさない。さらにいくつかの他の実施形態では、2,000ppmを超える濃度の、本明細書に開示される洗剤組成物を有する使用溶液は、洗剤組成物によって洗浄化された金属表面のいかなる変色も引き起こさない。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物の使用溶液は、特許請求される洗剤組成物によって洗浄された金属表面の金属仕上げをもたらす。
【0040】
本発明による洗剤組成物の例示的な範囲を、固体洗剤組成物の重量%で表1に示す。
【表1】
【0041】
いくつかの実施形態では、アルカリ金属ケイ酸塩とアミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩との比は、約1:1〜約3:1、約1:2〜約3:1、約1:1〜約2:1、約1:2〜約4:1、または好ましくは約1:1〜約1.6:1である。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物に従って限定されることなく、列挙された比率のすべての範囲は、その範囲を定義する数を含み、定義された比率の範囲内の各整数を含む。
【0042】
いくつかの実施形態では、アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の水質調整ポリマー、好ましくはポリマレイン酸ホモポリマーおよびポリアクリル酸ホモポリマーとの比は、約1:1〜約5:1、約2:1〜約5:1、または好ましくは約2:1〜約3.5:1である。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物に従って限定されることなく、列挙された比率のすべての範囲は、その範囲を定義する数を含み、定義された比率の範囲内の各整数を含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、固体組成物中のアミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩とメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはその塩との比は、約1:1〜約10:1、約1:3〜約10:1、約1:3〜約5:1、約1:3〜約3:1、約1:2〜約2:1、約1:2〜約5:1、約1:1〜約5:1、または好ましくは約1:1〜約3:1である。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物に従って限定されることなく、列挙された比率のすべての範囲は、その範囲を定義する数を含み、定義された比率の範囲内の各整数を含む。
【0044】
固体洗剤組成物は、固体濃縮組成物を含み得る。「固体」組成物は、粉体、粒子、凝集体、フレーク、顆粒、ペレット、錠剤、ロゼンジ、パック、ブリケット、レンガ、固体ブロック、単位用量、または当業者に既知の他の固体形態を指す。「固体」という用語は、固体洗剤組成物の予想される貯蔵および使用条件下での洗剤組成物の状態を指す。一般に、洗剤組成物は、100°F、112°F、および好ましくは120°Fの高温に曝されたときに、固体形態のままであろうと予想される。注型、圧縮、または押出された「固体」は、ブロックを含む任意の形態を取り得る。注型、圧縮、または押出された固体に言及するとき、硬化した組成物は、知覚できるほどには流れず、適度な応力、圧力、または単なる重力の下でその形状を実質的に保持することを意味する。例えば、型から取り外されたときの型の形状、押出機からの押出時に形成される物品の形状などである。固体注型組成物の硬度は、コンクリートと同様に比較的緻密で硬い溶融固体ブロックの硬度から、コーキング材料と同様に展性がありスポンジ状であると特徴付けられる粘稠度までの範囲であり得る。
【0045】
アルカリ性洗剤組成物は、様々な表面、すなわち硬質表面に適用するための使用溶液を提供するために、使用前または使用時点で希釈される濃縮物として(または希釈され、組み合わされる複数の濃縮物として)利用可能になり得る。特定の実施形態では、アルカリ性洗剤組成物は、アルカリ感受性金属への適用に適している。後で組み合わせられる濃縮物を提供することの利点は、使用溶液よりも濃縮物を出荷および貯蔵するのがより安価であり、またより少ない包装が使用されるため持続可能であることから、出荷および貯蔵コストが削減され得ることである。
【0046】
アルカリ源
実施形態では、洗剤組成物は、アルカリ源を含む。実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属炭酸塩から選択される。適切なアルカリ金属水酸化物および炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に開示される洗剤組成物のいくつかの実施形態では、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物は、重炭酸塩およびセスキ炭酸塩を含むとさらに理解される。本明細書に開示される洗剤組成物によれば、あらゆる「灰系」または「アルカリ金属炭酸塩」もまた、すべてのアルカリ金属炭酸塩、重炭酸塩、および/またはセスキ炭酸塩を含むと理解されるべきである。
【0047】
好ましい実施形態では、アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩である。いくつかの他の好ましい実施形態では、アルカリ源は、いかなる未反応アルカリ金属水酸化物も含まないアルカリ金属炭酸塩である。さらに好ましい実施形態では、アルカリ性洗浄組成物は、有機アルカリ源を含まない。
【0048】
アルカリ源は、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約11、または少なくとも約12のpHを有する、本明細書に開示される洗剤組成物の使用溶液を提供するのに十分な量で提供される。使用溶液のpH範囲は、好ましくは約8.0〜約13.0、より好ましくは約10〜12.5である。
【0049】
実施形態では、洗剤組成物は、約20重量%〜約80重量%のアルカリ源、約30重量%〜約75重量%のアルカリ源、約40重量%〜約75重量%のアルカリ源、約60重量%〜約75重量%のアルカリ源、好ましくは約50重量%〜約75重量%のアルカリ源を含む。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物により限定されることなく、列挙されるすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0050】
ケイ酸塩源
実施形態では、洗剤組成物は、ケイ酸塩源を含む。好ましい実施形態では、ケイ酸塩源は、アルカリ金属ケイ酸塩である。ケイ酸塩は、アルカリ金属ケイ酸塩またはそれらの水和物を含み得る。別の実施形態では、ケイ酸塩は、メタケイ酸塩であり得るかまたはそれを含み得る。特に適切なケイ酸塩源の例は、ケイ酸ナトリウムを含むがこれに限定されない。例示的なアルカリ金属ケイ酸塩は、以下の表2〜4に提供される。
【表2】
【表3】
【表4】
【0051】
実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、約0.1重量%〜約25重量%のケイ酸塩源、約0.1重量%〜約20重量%のケイ酸塩源、約1重量%〜約20重量%のケイ酸塩源、約10重量%〜約20重量%のケイ酸塩源、好ましくは約5重量%〜約20重量%のケイ酸塩源を含む。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物により限定されることなく、列挙されるすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0052】
アミノカルボキシレート
実施形態では、洗剤組成物は、アミノカルボキシレート(またはアミノカルボン酸材料)の組み合わせを含む。好ましい実施形態では、アミノカルボキシレートは、NTAをほとんど含有しないかまたは含有しないアミノカルボン酸材料を含む。アミノカルボキシレートの例としては、例えば、N−ヒドロキシエチルアミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、N−ヒドロキシエチル−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、グルタミン酸N,N−二酢酸(GLDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、およびカルボン酸置換基を有するアミノ基を有する他の類似の酸が挙げられる。
【0053】
実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とメチルグリシン二酢酸(MGDA)との組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、固体組成物中のアミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩とメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはその塩との比は、約1:2〜約2:1、約1:1〜約2:1、約1:1〜約10:1、約1:1〜約5:1、約1:2〜約4:1、約1:3〜約4:1、約1:3.5〜約4:1、約1:3〜約3:1、または好ましくは約1:1〜約3:1である。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物により限定されることなく、列挙されるすべての比の範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された比の範囲内の各整数を含む。
【0054】
有利には、特許請求される洗剤組成物は、NTA含有化合物を実質的に含まないキレート剤を使用しながら強い洗浄性能を提供し、特許請求される洗剤組成物をより環境的に許容可能にする。
【0055】
実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、約1重量%〜約25重量%のアミノカルボキシレート、約1重量%〜約20重量%のアミノカルボキシレート、約1重量%〜約15重量%のアミノカルボキシレート、好ましくは約5重量%〜約15重量%のアミノカルボキシレートを含む。別の実施形態では、組成物は、MGDAに加えて、約1重量%〜約15重量%のEDTA、約1重量%〜約10重量%のEDTA、約5重量%〜約15重量%のEDTA、好ましくは約5重量%〜約10重量%のEDTAを含む。さらに別の実施形態では、組成物は、EDTAに加えて、約1重量%〜約15重量%のMGDA、約1重量%〜約10重量%のMGDA、約5重量%〜約15重量%、好ましくは約5重量%〜約10重量%のMDGAである。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物により限定されることなく、列挙されるすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0056】
水質調整ポリマー
実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、少なくとも1つの水質調整ポリマー、好ましくは2つの水質調整ポリマーを含む。好ましい実施形態では、洗剤組成物は、ポリマレイン酸ホモポリマーおよびポリアクリル酸ホモポリマーを含む。好ましい実施形態では、洗剤組成物は、ポリマレイン酸ホモポリマー、ポリアクリル酸ホモポリマー、および任意に1つ以上の追加のポリマーを含む。適切なポリマレイン酸ホモポリマーは、約2,000g/mol未満の分子量を有するものを含む。適切なポリアクリル酸ホモポリマーは、約500〜50,000g/mol、より好ましくは約1,000〜25,000g/mol、最も好ましくは約1,000〜15,000g/molの分子量を有するものを含む。
【0057】
追加の水質調整ポリマーはまた、リン非含有ビルダーとも呼ばれ得る。追加の水質調整ポリマーとしては、ポリカルボキシレートが挙げられるが、これに限定されない。ビルダーおよび/または水質調整ポリマーとして使用することができる例示的なポリカルボキシレートとしては、ペンダントカルボキシレート(−CO2−)基を有するもの、例えばポリアクリル酸ホモポリマー、ポリマレイン酸ホモポリマー、マレイン酸/オレフィンコポリマー、スルホン化コポリマーまたはターポリマー、アクリル/マレイン酸コポリマーまたはターポリマー、ポリメタクリル酸ホモポリマー、ポリメタクリル酸コポリマーまたはターポリマー、アクリル酸−メタクリル酸コポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、加水分解ポリアミド−メタクリルアミドコポリマー、加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解ポリメタクリロニトリル、加水分解アクリロニトリル−メタクリロニトリルコポリマー、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。キレート剤/金属イオン封鎖剤のさらなる考察については、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,Third Edition,volume 5,pages 339−366 and volume 23,pages 319−320(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。これらの材料はまた、化学量論量以下の量で使用されて、結晶改質剤として機能し得る。
【0058】
実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、約0.1重量%〜約25重量%の一つ又は複数の水質調整ポリマー、約1重量%〜約20重量%の一つ又は複数の水質調整ポリマー、約1重量%〜約15重量%の一つ又は複数の水質調整ポリマー、好ましくは約1重量%〜約10重量%の一つ又は複数の水質調整ポリマーを含む。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物により限定されることなく、列挙されるすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0059】
消泡剤
実施形態では、洗剤組成物は、任意に消泡剤を含んでもよい。別の実施形態では、洗剤組成物は、消泡剤を含む。好ましい実施形態では、消泡剤は、非イオン性界面活性剤である。好ましい実施形態では、消泡剤は、非イオン性アルコキシル化界面活性剤である。別の好ましい実施形態では、消泡剤は、式RO−(PO)0〜5(EO)1〜30(PO)1〜30、またはRO−(PO)1〜30(EO)1〜30(PO)1〜30を有する非イオン性界面活性剤であり、式中、Rは、C8〜18直鎖または分岐アルキル基であり、EOは、エチレンオキシドであり、POは、プロピレンオキシドである。例示的な適切なアルコキシル化界面活性剤としては、PluronicまたはPlurafac(登録商標)の名称で入手可能なものなどのエチレンオキシド/プロピレンブロックコポリマー(EO/POコポリマー)、キャップEO/POコポリマー、部分キャップEO/POコポリマー、完全キャップEO/POコポリマー、アルコールアルコキシレート、キャップアルコールアルコキシレート、それらの混合物などが挙げられる。
【0060】
他の消泡剤としては、シリコーン化合物、例えばポリジメチルシロキサン中に分散されたシリカ、ポリジメチルシロキサン、および官能化ポリジメチルシロキサン、例えばAbil B9952の名称で入手可能なもの、脂肪アミド、炭化水素ワックス、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、脂肪酸石鹸、エトキシレート、鉱油、ポリエチレングリコールエステル、アルキルリン酸エステル、例えばリン酸モノステアリルなどを挙げることができる。消泡剤の議論は、例えば、Martinらの米国特許第3,048,548号、Brunelleらの米国特許第3,334,147号、およびRueらの米国特許第3,442,242号に見ることができ、これらの開示はあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
非イオン性界面活性剤は、一般に、有機疎水性基および有機親水性基の存在を特徴とし、典型的に、有機脂肪族、アルキル芳香族、またはポリオキシアルキレン疎水性化合物と、慣習ではエチレンオキシドまたはその多水和生成物、ポリエチレングリコールである、親水性アルカリ酸化物部分との縮合により生成される。反応性水素原子を有するヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、またはアミド基を有する実際的にいかなる疎水性化合物も、エチレンオキシドもしくはその多水和付加物、またはプロピレンオキシドなどのアルコキシレンとのその混合物と縮合して、非イオン界面活性剤を形成することができる。任意の特定の疎水性化合物と縮合される親水性ポリオキシアルキレン部分の長さは、親水性と疎水性との間の所望の程度のバランスを有する水分散性または水溶性化合物を生じるように容易に調節され得る。本明細書に開示される洗剤組成物によれば、組成物に有用な非イオン性界面活性剤は、低発泡性非イオン性界面活性剤である。本明細書に開示される洗剤組成物に有用な非イオン性低発泡性界面活性剤の例には、以下のものが含まれる。
【0062】
1.開始剤反応性水素化合物としてのプロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、およびエチレンジアミンに基づくブロックポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンポリマー化合物。開始剤の逐次プロポキシル化およびエトキシル化から作製されるポリマー化合物の例は、BASF Corp.によって製造された商品名Pluronic(登録商標)およびTetronicoで市販されている。Pluronic(登録商標)化合物は、エチレンオキシドを、プロピレングリコールの2個のヒドロキシル基へのプロピレンオキシドの付加により形成された疎水性塩基と縮合することによって形成された二官能性(2個の反応性水素)化合物である。分子のこの疎水性部分は、1,000〜4,000の重量がある。次いで、エチレンオキシドを付加して、この疎水性物質を親水性基の間に挟み込み、最終分子の約10重量%〜約80重量%を構成するように長さによって制御される。Tetronic(登録商標)化合物は、エチレンジアミンへのプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの逐次付加から誘導される四官能性ブロックコポリマーである。プロピレンオキシドハイドロタイプの分子量は、500〜7,000の範囲であり、親水性のエチレンオキシドは、分子の10重量%〜80重量%を構成するように付加される。
【0063】
2.直鎖もしくは分岐鎖構成の、または単一もしくは二重アルキル構成のアルキル鎖が8〜18個の炭素原子を含む、1モルのアルキルフェノールと、3〜50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルキル基は、例えば、ジイソブチレン、ジ−アミル、重合プロピレン、イソ−オクチル、ノニル、およびジ−ノニルによって表すことができる。これらの界面活性剤は、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびアルキルフェノールのポリブチレンオキシド縮合物であり得る。この化学の市販化合物の例は、Rhone−Poulencによって製造されたIgepal(登録商標)およびDowによって製造されたTriton(登録商標)の商品名で市場で入手可能である。
【0064】
3.6〜24個の炭素原子を有する1モルの飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖アルコールと、3〜50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。アルコール部分は、上に示した炭素範囲内のアルコールの混合物からなり得るか、またはこの範囲内の特定数の炭素原子を有するアルコールからなり得る。同様の市販の界面活性剤の例は、Shell Chemical Co.によって製造されたNeodol(登録商標)およびVista Chemical Co.によって製造されたAlfonic(登録商標)の商品名で入手可能である。
【0065】
4.8〜18個の炭素原子を有する1モルの飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖カルボン酸と、6〜50モルのエチレンオキシドとの縮合生成物。酸部分は、上記で定義された炭素原子範囲の酸の混合物からなり得るか、またはその範囲内の特定数の炭素原子を有する酸からなり得る。この化学の市販化合物の例は、Henkel Corporationによって製造されたNopalcol(登録商標)およびLipo Chemicals,Inc.によって製造されたLipopeg(登録商標)の商品名で市場で入手可能である。
【0066】
5.以下の構造:RO−(PO)0〜5(EO)1〜30(PO)1〜30を有する化合物であって、式中、Rは、C8〜18直鎖または分岐アルキル基であり、EOは、エチレンオキシドであり、POは、プロピレンオキシドである。
【0067】
6.指定された分子量の親水性物質を提供するためにエチレンオキシドをエチレングリコールに付加すること、次いでプロピレンオキシドを付加して分子の外側(末端)に疎水性ブロックを得ることによって、修飾、本質的に逆転されている(1)からの化合物。分子の疎水性部分は、1,000〜3,100の重量であり、中心親水性物質は10重量%〜80重量%の最終分子を含む。これらの逆Pluronics(登録商標)は、Pluronic(登録商標)R界面活性剤の商品名でBASF Corporationによって製造されている。
【0068】
7.エチレンジアミンへのプロピレンオキシドおよびエチレンオキシドの逐次付加により生成されたアルコキシル化ジアミン分子の疎水性部分は、250〜6,700の重量であり、中心親水性物質は、0.1重量%〜50重量%の最終分子を含む。この化学の市販化合物の例は、Tetronic(商標)界面活性剤の商品名でBASF Corporationから入手可能である。
【0069】
8.エチレンジアミンへのエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの逐次付加により生成されたアルコキシル化ジアミン。分子の疎水性部分は、250〜6,700の重量であり、中心親水性物質は、0.1重量%〜50重量%の最終分子を含む。この化学の市販化合物の例は、Tetronic R(商標)界面活性剤の商品名でBASF Corporationから入手可能である。
【0070】
9.(多官能性部分の)1個または複数の末端ヒドロキシ基を「キャッピング」または「末端封鎖」することにより修飾されて、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ベンジルクロリドなどの疎水性小分子との反応による発泡を低減する(1)、(2)、(3)および(4)の群からの化合物、および1〜5個の炭素原子を含む短鎖脂肪酸、アルコールまたはハロゲン化アルキル、およびそれらの混合物。末端ヒドロキシ基を塩化物基に変換する塩化チオニルなどの反応物も含まれる。末端ヒドロキシ基へのそのような修飾は、全ブロック、ブロック−ヘテロ、ヘテロ−ブロック、または全ヘテロ非イオン性物質をもたらし得る。
【0071】
10.本発明の組成物において有利に使用されるポリオキシアルキレン界面活性剤は、式P[(CO)(CO)H]に対応し、式中、Pは、8〜18個の炭素原子を有し、x個の反応性水素原子を含有する有機化合物の残基であり、xは、1または2の値を有し、nは、ポリオキシエチレン部分の分子量が少なくとも44となるような値を有し、mは、分子のオキシプロピレン含有量が10重量%〜90重量%となるような値を有する。いずれの場合においても、オキシプロピレン鎖は、任意に、しかし有利には、少量のエチレンオキシドを含有してもよく、オキシエチレン鎖は、任意に、しかし有利には、少量のプロピレンオキシドを含有してもよい。
【0072】
11.アルコキシル化アミン、または最も具体的にはアルコールアルコキシル化/アミノ化/アルコキシル化界面活性剤。これらの非イオン性界面活性剤は、少なくとも部分的に以下の一般式によって表すことができ、
20−−(PO)N−(EO)H、
0−−(PO)N−(EO)H(EO)H、および
20−−N(EO)H、
式中、R20は、アルキル、アルケニル、もしくは他の脂肪族基、または8〜20個、好ましくは12〜14個の炭素原子のアルキル−アリール基であり、EOは、オキシエチレンであり、POは、オキシプロピレンであり、sは、1〜20、好ましくは2〜5であり、tは、1〜10、好ましくは2〜5であり、uは、1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物の範囲に関する他の変形は、以下の代替式によって表すことができ、
20−−(PO)−−N[(EO)H][(EO)H]
式中、R20は、上に定義したとおりであり、vは、1〜20(例えば、1、2、3、または4(好ましくは2))であり、wおよびzは、独立して1〜10、好ましくは2〜5である。これらの化合物は、Huntsman Chemicalsによって非イオン性界面活性剤として販売されている一連の製品によって商業的に表されている。このクラスの好ましい化学物質としては、Surfonic PEA25アミンアルコキシレートが挙げられる。
【0073】
実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、約0.5重量%〜約15重量%の消泡剤、約0.5重量%〜約10重量%の消泡剤、約0.5重量%〜約5重量%の消泡剤、約0.5重量%〜約3重量%、約1重量%、約3重量%、約5重量%、または約10重量%の消泡剤を含む。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物により限定されることなく、列挙されるすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0074】
追加の機能性成分
特許請求される洗剤組成物の成分はさらに、食器洗浄およびアルカリ性洗剤または洗浄組成物を用いる他の用途における使用に適した様々な機能性成分と組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、アミノカルボキシレート、ケイ酸塩、アルカリ源、一つ又は複数の水質調整ポリマー、および任意に消泡剤を含む洗剤組成物は、洗剤組成物の総重量の大部分、または実質的に全部さえも構成する。例えば、いくつかの実施形態では、追加の機能性成分がその中にほとんどまたは全く配置されていない。
【0075】
他の実施形態では、1つ以上の追加の機能性成分を、特許請求される洗剤組成物に含めることができる。機能性成分は、組成物に所望の性質および機能性を付与する。本出願の目的のために、「機能性成分」という用語は、用途および/または水溶液などの濃縮溶液中に分散または溶解したときに、特定の用途において有益な特性を提供する材料を含む。機能性材料のいくつかの特定の例を以下にさらに詳細に説明するが、説明した特定の材料は、例としてのみ示されており、多種多様な他の機能性成分を使用することができる。例えば、以下に説明される機能性材料の多くは、洗浄、特に食器洗浄用途に使用される材料に関する。しかしながら、他の実施形態は、他の用途における使用のための機能性成分を含み得る。
【0076】
好ましい実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、キレート剤NTAを含まない。他の実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、アルカリ金属ホウ酸塩、リン酸塩、および過炭酸塩などの追加のアルカリ源を含んでもよい。組成物はまた、追加の消泡剤、再付着防止剤、漂白剤、溶解度調整剤、分散剤、リンス助剤、金属保護剤、酵素、安定化剤、腐食防止剤、金属触媒、追加の金属イオン封鎖剤および/またはキレート剤、芳香剤および/または染料、レオロジー改質剤または増粘剤、ヒドロトロープまたはカプラー、緩衝剤、溶媒などを含んでもよい。
【0077】
ホスホン酸塩
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、ホスホン酸塩を含む。ホスホン酸塩の例としては、米国特許第8,871,699号および同第9,255,242号に記載されているホスフィノコハク酸オリゴマー(PSO);2−ホスフィノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、CHC(OH)[PO(OH);アミノトリ(メチレンホスホン酸)、N[CHPO(OH);アミノトリ(メチレンホスホン酸塩)、ナトリウム塩(ATMP)、N[CHPO(ONa);2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸)、HOCHCHN[CHPO(OH);ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、(HO)POCHN[CHCHN[CHPO(OH);ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸塩)、ナトリウム塩(DTPMP)、C(28−x)Na15(x=7);ヘキサメチレンジアミン(テトラメチレンホスホン酸塩)、カリウム塩、C10(28−x)12(x=6);ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(ペンタメチレンホスホン酸)、(HO)POCHN[(CHN[CHPO(OH);モノエタノールアミンホスホン酸塩(MEAP);ジグリコールアミンホスホン酸塩(DGAP)およびリン酸、HPOが挙げられるが、これらに限定されない。好ましいホスホン酸塩は、PBTC、HEDP、ATMP、およびDTPMPである。ホスホン酸塩が付加されるときに中和反応によって発生する熱またはガスがほとんどまたは全くないように、混合物に付加される前の、中和もしくはアルカリホスホン酸塩、またはホスホン酸塩とアルカリ源との組み合わせが好ましい。しかしながら、一実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、リンを含まない。
【0078】
本明細書に開示される洗剤組成物に含まれるホスホン酸塩の適切な量は、組成物の約0重量%〜約25重量%、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、約0重量%〜約15重量%、約0重量%〜約10重量%、約0重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約10重量%、約0.5重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約15重量%である。
【0079】
界面活性剤
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、界面活性剤を含む。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、非イオン性消泡界面活性剤を含む。いくつかの他の実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、非イオン性消泡界面活性剤とともに追加の界面活性剤を含む。本明細書に開示される洗剤組成物とともに使用するのに適した界面活性剤としては、追加の非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、および双性イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。さらにいくつかの他の実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、1種または複数種の非イオン性消泡界面活性剤以外のいかなる追加の界面活性剤も含まない。
【0080】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される洗剤組成物は、非イオン性消泡界面活性剤または薬剤に加えて、約0重量%〜約50重量%の界面活性剤、約0重量%〜約25重量、約0重量%〜約15重量%、約0重量%〜約10重量%、約0重量%〜約5重量%、約0重量%、約0.5重量%、約1重量%、約3重量%、約5重量%、約10重量%、または約15重量%の追加の界面活性剤を含む。
【0081】
アニオン界面活性剤
疎水性基上の電荷が負であるためにアニオン性界面活性剤として分類される界面活性物質、またはpHが中性以上に上昇しない限り、分子の疎水性部分が電荷を帯びていない界面活性剤(例えばカルボン酸)もまた、本明細書に開示される洗剤組成物に有用である。カルボキシレート、スルホン酸塩、硫酸塩、およびリン酸塩は、アニオン性界面活性剤に見られる極性(親水性)可溶化基である。これらの極性基と会合したカチオン(対イオン)のうち、ナトリウム、リチウム、およびカリウムは、水溶性を付与し、アンモニウムおよび置換アンモニウムイオンは、水溶性および油溶性の両方を提供し、カルシウム、バリウム、およびマグネシウムは、油溶性を促進する。当業者に理解されるように、アニオン性界面活性剤は、優れた洗浄性界面活性剤であり、したがって、強力な洗剤組成物への付加が好ましい。
【0082】
本発明の組成物に使用するのに適したアニオン性硫酸塩界面活性剤は、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、直鎖および分岐第一級および第二級アルキル硫酸塩、アルキルエトキシ硫酸塩、脂肪オレイルグリセロール硫酸塩、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテル硫酸塩、C〜C17アシル−N−(C〜Cアルキル)および−N−(C〜Cヒドロキシアルキル)グルカミン硫酸塩、ならびにアルキル多糖類の硫酸塩、例えばアルキルポリグルコシドの硫酸塩などを含む。また、アルキル硫酸塩、アルキルポリ(エチレンオキシ)エーテル硫酸塩、および芳香族ポリ(エチレンオキシ)硫酸塩、例えば硫酸塩またはエチレンオキシドとノニルフェノールとの縮合生成物(通常1分子当たり1〜6個のオキシエチレン基を有する)も含まれる。
【0083】
本組成物での使用に適したアニオン性スルホン酸塩界面活性剤には、アルキルスルホン酸塩、直鎖および分岐第一級および第二級アルキルスルホン酸塩、ならびに置換基を有するまたは有しない芳香族スルホン酸塩も含まれる。
【0084】
本組成物での使用に適したアニオン性カルボキシレート界面活性剤には、アルカン酸(およびアルカン酸塩)、エステルカルボン酸(例えば、アルキルコハク酸塩)、エーテルカルボン酸などのカルボン酸(および塩)、スルホン化オレイン酸などのスルホン化脂肪酸などが含まれる。そのようなカルボキシレートとしては、アルキルエトキシカルボキシレート、アルキルアリールエトキシカルボキシレート、アルキルポリエトキシポリカルボキシレート界面活性剤、および石鹸(例えば、アルキルカルボキシ)が挙げられる。本組成物に有用な第二級カルボキシレートには、第二級炭素に接続したカルボキシル単位を含有するものが含まれる。第二級炭素は、例えば、p−オクチル安息香酸と同様に、またはアルキル置換シクロヘキシルカルボン酸塩と同様に、環構造中にあり得る。第二級カルボキシレート界面活性剤は、典型的にはエーテル結合、エステル結合、およびヒドロキシル基を含まない。さらに、それらは典型的には頭部基(両親媒性部分)中に窒素原子を欠く。適切な第二級石鹸界面活性剤は、典型的には11〜13個の総炭素原子を含有するが、より多くの炭素原子(例えば、最大16個)が存在し得る。適切なカルボキシレートとしてはまた、例えば、アシルグルタメート、アシルペプチド、サルコシネート(例えば、N−アシルサルコシネート)、タウレート(例えば、N−アシルタウレートおよびメチルタウリドの脂肪酸アミド)などのアシルアミノ酸(および塩)が挙げられる。
【0085】
適切なアニオン性界面活性剤としては、以下の式のアルキルまたはアルキルアリールエトキシカルボキシレートが挙げられ、
R−O−(CHCHO)(CH−COX(3)
式中、Rは、C〜C22アルキル基であるか、または
【化1】
、Rは、C〜C16アルキル基であり、nは、1〜20の整数であり、mは、1〜3の整数であり、Xは、水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムなどの対イオン、またはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、もしくはトリエタノールアミンなどのアミン塩である。いくつかの実施形態では、nは4〜10の整数であり、mは1である。いくつかの実施形態では、Rは、C〜C16アルキル基である。いくつかの実施形態では、Rは、C12〜C14アルキル基であり、nは4であり、mは1である。
【0086】
他の実施形態では、Rは、
【化2】
であり、Rは、C〜C12アルキル基である。またさらに他の実施形態では、Rは、Cアルキル基であり、nは10であり、mは1である。
【0087】
そのようなアルキルおよびアルキルアリールエトキシカルボキシレートは、市販されている。これらのエトキシカルボキシレートは、典型的には酸形態として入手可能であり、これは容易にアニオン形態または塩形態に変換することができる。市販のカルボキシレートとしては、Neodox 23−4、C12〜13アルキルポリエトキシ(4)カルボン酸(Shell Chemical)、およびEmcol CNP−110、Cアルキルアリールポリエトキシ(10)カルボン酸(Witco Chemical)が挙げられる。カルボキシレート、例えば製品Sandopan(登録商標)DTC、C13アルキルポリエトキシ(7)カルボン酸もまた、Clariantから入手可能である。
【0088】
カチオン性界面活性剤
カチオン性第四級界面活性剤/第四級アルキルアミンアルコキシレート
カチオン性第四級界面活性剤は、正味の正の変化を伴う窒素中心カチオン性部分に基づく物質である。適切なカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム基を含有する。適切なカチオン性界面活性剤は、特に一般式:N(+)(−)のものを含み、式中、R、R、R、およびRは、互いに独立して、アルキル基、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、Hイオン表し、それぞれが1〜22個の炭素原子を有し、基R、R、R、およびRのうちの少なくとも1個が、少なくとも8個の原子を有することを条件とし、X(−)が、アニオン、例えば、ハロゲン、酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、またはアルキル硫酸塩、好ましくは塩化物を表す。脂肪族基はまた、炭素原子および水素原子に加えて、架橋または他の基、例えば追加のアミノ基も含有し得る。
【0089】
特定のカチオン性活性成分としては、例えば、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド(ADBAC)、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、塩化ベンゼトニウム、N,N−ビス−(3−アミノプロピル)ドデシルアミン、グルコン酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジンの有機および/または有機塩、PHMB(ポリヘキサメチレンビグアニド)、ビグアニドの塩、置換ビグアニド誘導体、第四級アンモニウム含有化合物の有機塩、または第四級アンモニウム含有化合物の無機塩、またはそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
カチオン性界面活性剤は、好ましくは、少なくとも1個の長炭素鎖疎水性基および少なくとも1個の正電荷を帯びた窒素を含有する化合物を含み、より好ましくはこれらを指す。長い炭素鎖基は、単純な置換によって窒素原子に直接、あるいはより好ましくは、架橋官能基またはいわゆる中断アルキルアミンおよびアミドアミン中の基によって間接的に結合され得る。そのような官能基は、分子をより親水性および/またはより水分散性にし、共界面活性剤混合物によってより容易に水可溶化し、および/または水溶性にすることができる。水溶性を高めるために、追加の第一級、第二級、または第三級アミノ基を導入することができ、またはアミノ窒素を低分子量アルキル基で四級化することができる。さらに、窒素は、様々な不飽和度の分岐鎖もしくは直鎖部分、または飽和もしくは不飽和複素環式環の一部であり得る。さらに、カチオン性界面活性剤は、1個を超えるカチオン性窒素原子を有する複雑な結合を含み得る。
【0091】
アミンオキシド、両性イオン、および双性イオンとして分類される界面活性剤化合物は、それ自体典型的には中性に近いpHから酸性pHの溶液中でカチオン性であり、界面活性剤の分類と重複し得る。ポリオキシエチル化カチオン性界面活性剤は、一般に、アルカリ性溶液中では非イオン性界面活性剤のように、また酸性溶液中ではカチオン性界面活性剤のように挙動する。
【0092】
最も単純なカチオン性アミン、アミン塩、および第四級アンモニウム化合物は、このように概略的に描くことができ、
【化3】
式中、Rは、長いアルキル鎖を表し、R′、R″、およびR″′は、長いアルキル鎖、またはより小さなアルキルもしくはアリール基、または水素のいずれかであり得、Xは、アニオンを表す。アミン塩および第四級アンモニウム化合物は、それらの高度の水溶性のために本発明における実用上の使用に好ましい。
【0093】
好ましいカチオン性第四級アンモニウム化合物は、以下のように概略的に示すことができ、
【化4】
式中、Rは、C8〜C18アルキルまたはアルケニルを表し、RおよびRは、C1〜C4アルキル基であり、nは10〜25であり、xはハロゲン化物または硫酸メチルから選択されるアニオンである。
【0094】
大容量の市販のカチオン性界面活性剤の大部分は、当業者に知られている4つの主要なクラスおよび追加の下位群に細分され、″Surfactant Encyclopedia″,Cosmetics&Toiletries,Vol.104(2)86−96(1989)に記載されている。第1のクラスは、アルキルアミンおよびそれらの塩を含む。第2のクラスは、アルキルイミダゾリンを含む。第3のクラスは、エトキシル化アミンを含む。第4のクラスは、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンゼン塩、複素環式アンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などのような四級物を含む。カチオン性界面活性剤は、本組成物において有益となり得る様々な特性を有することが知られている。これらの望ましい特性は、中性pH以下の組成物中での洗浄力、抗菌効果、他の薬剤と協調しての増粘またはゲル化などを含むことができる。
【0095】
本明細書に開示される洗剤組成物において有用なカチオン性界面活性剤としては、式RYLZを有するものであって、式中、各Rは、最大3個のフェニルまたはヒドロキシ基で任意に置換され、以下の構造のうちの最大4個によって任意に中断された直鎖または分岐アルキルまたはアルケニル基を含有する有機基、
【化5】
または8〜22個の炭素原子を含有する、これらの構造の異性体もしくは混合物が挙げられる。R基は、さらに最大12個のエトキシ基を含むことができ、mは、1〜3の数である。好ましくは、分子中の1個以下のR基は、mが2であるとき、16個以上の炭素原子、またはmが3であるとき、12個より多くの炭素原子を有する。各Rは、1〜4個の炭素原子を含有するアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、または分子中の1個以下のRがベンジルであるベンジル基であり、xは0〜11、好ましくは0〜6の数である。Y基上の任意の炭素原子位置の残りは、水素で満たされている。
【0096】
Yは、以下を含むがこれらに限定されない基、
【化6】
またはそれらの混合物であり得る。
【0097】
好ましくは、Lは1または2であり、Lが2であるとき、Y基は、1〜22個の炭素原子および2個の遊離炭素単結合を有するRおよびR類似体(好ましくはアルキレンまたはアルケニレン)から選択される部分によって隔てられている。Zは、カチオン性構成要素の電気的中性を与える数で、硫酸、メチル硫酸、水酸化物、または硝酸アニオンなどの水溶性アニオンであり、特に硫酸またはメチル硫酸アニオンであることが好ましい。
【0098】
洗浄組成物中のカチオン性第四級界面活性剤の適切な濃度は、洗浄組成物の約0重量%〜約10重量%を含み得る。
【0099】
両性界面活性剤
両性または両性電解質界面活性剤は、塩基性および酸性親水性基および有機疎水性基の両方を含む。これらのイオン性実体は、他の種類の界面活性剤について本明細書に記載されているアニオン性基またはカチオン性基のいずれであってもよい。塩基性窒素および酸性カルボキシレート基は、塩基性および酸性親水性基として用いられる典型的な官能基である。いくつかの界面活性剤では、スルホン酸塩、硫酸塩、ホスホン酸塩、またはリン酸塩が負電荷を与える。
【0100】
両性界面活性剤は、脂肪族第二級および第三級アミンの誘導体として広く記載することができ、ここで脂肪族ラジカルは、直鎖または分岐であってよく、脂肪族置換基のうちの1個は、約8〜18個の炭素原子を含み、1個は、アニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホ、スルファト、ホスファト、またはホスホノを含む。両性界面活性剤は、当業者に知られており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる″Surfactant Encyclopedia″Cosmetics&Toiletries,Vol.104(2)69−71(1989)に記載されている2つの主なクラスに細分される。第1のクラスには、アシル/ジアルキルエチレンジアミン誘導体(例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体)およびそれらの塩が含まれる。第2のクラスには、N−アルキルアミノ酸およびそれらの塩が含まれる。いくつかの両性界面活性剤は、両方のクラスに適合すると想定され得る。
【0101】
両性界面活性剤は、当業者に知られている方法によって合成することができる。例えば、2−アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンは、長鎖カルボン酸(または誘導体)とジアルキルエチレンジアミンとの縮合および閉環によって合成される。市販の両性界面活性剤は、その後の加水分解およびアルキル化によるイミダゾリン環の開環によって、例えばクロロ酢酸または酢酸エチルを用いて誘導体化される。アルキル化中に、1個または2個のカルボキシ−アルキル基が反応して、第三級アミンおよび異なるアルキル化剤とのエーテル結合を形成し、異なる第三級アミンを生じる。
【0102】
本明細書に開示される洗剤組成物において用途を有する長鎖イミダゾール誘導体は、一般的に以下の一般式を有し、
【化7】
式中、Rは、約8〜18個の炭素原子を含有する非環式疎水性基であり、Mは、アニオンの電荷を中和するためのカチオン、一般的にはナトリウムである。本組成物に用いることができる商業的に有名なイミダゾリン由来両性化合物としては、例えば、ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシ−プロピオネート、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシ−グリシネート、ココアンホプロピル−スルホネート、およびココアンホカルボキシ−プロピオン酸が挙げられる。アンホカルボン酸は、脂肪族イミダゾリンから生成することができ、ここで、アンホジカルボン酸のジカルボン酸官能基は、二酢酸および/またはジプロピオン酸である。
【0103】
本明細書で上記のカルボキシメチル化化合物(グリシネート)は、しばしばベタインと呼ばれる。ベタインは、双性イオン界面活性剤と題した以下の節において、本明細書で以下に説明される特別なクラスの両性化合物である。
【0104】
長鎖N−アルキルアミノ酸は、容易に、反応RNHによって調製され、Rは、C〜C18直鎖または分岐鎖アルキル、ハロゲン化カルボン酸を有する脂肪アミンである。アミノ酸の第一級アミノ基のアルキル化は、第二級および第三級アミンをもたらす。アルキル置換基は、複数の反応性窒素中心を提供する追加のアミノ基を有してもよい。最も市販されているN−アルキルアミン酸は、β−アラニンまたはβ−N(2−カルボキシエチル)アラニンのアルキル誘導体である。本発明に適用される市販のN−アルキルアミノ酸両性電解質の例としては、アルキルβ−アミノジプロピオネート、RN(CCOOM)およびRNHCCOOMが挙げられる。実施形態では、Rは、約8〜約18個の炭素原子を含有する非環式疎水性基であり得、Mは、アニオンの電荷を中和するためのカチオンである。
【0105】
適切な両性界面活性剤は、ココナッツ油またはココナッツ脂肪酸などのココナッツ製品から誘導されるものを含む。追加の適切なココナッツ由来界面活性剤は、それらの構造の一部として、エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分、例えばグリシン、またはそれらの組み合わせ、および約8〜18個(例えば12個)の炭素原子の脂肪族置換基を含む。そのような界面活性剤はまた、アルキルアンホジカルボン酸と考えることができる。これらの両性界面活性剤は、C12−アルキル−C(O)−NH−CH−CH−N(CH−CH−CONa)−CH−CH−OHまたはC12−アルキル−C(O)−N(H)−CH−CH−N(CH−CONa)−CH−CH−OHとして表される化学構造を含み得る。ココアンホジプロピオン酸二ナトリウムは、1つの適切な両性界面活性剤であり、Rhodia Inc.(Cranbury,N.J.)から商品名Miranol(商標)FBSで市販されている。化学名ココアンホ二酢酸二ナトリウムを有する別の適切なココナッツ由来両性界面活性剤は、同様にRhodia Inc.(Cranbury,N.J.)から商品名Mirataine(商標)JCHAで販売されている。
【0106】
両性クラスの典型的なリストおよびこれらの界面活性剤の種は、1975年12月30日にLaughlin and Heuringに発行された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、″Surface Active Agents and Detergents″(Vol.I and II by Schwartz,Perry and Berch)に記載されている。これらの参考文献のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0107】
双性イオン界面活性剤
双性イオン界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットと考えることができ、アニオン電荷を含み得る。双性イオン界面活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式第二級および第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、または第三級スルホニウム化合物の誘導体として広く記載することができる。典型的には、双性イオン性界面活性剤は、正荷電第四級アンモニウム、または場合によってはスルホニウムもしくはホスホニウムイオン、負荷電カルボキシル基、およびアルキル基を含む。双性イオン性化合物は、一般に、分子の等電領域においてほぼ同程度にイオン化し、正−負電荷中心間に強い「内部塩」誘引を生じ得るカチオン性基およびアニオン性基を含有する。このような双性イオン性合成界面活性剤の例としては、脂肪族基が直鎖または分岐であり得る、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体が挙げられ、脂肪族置換基のうちの1個が、8〜18個の炭素原子を含み、1個がアニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、またはホスホン酸塩を含む。
【0108】
ベタインおよびスルタイン界面活性剤は、本明細書で使用するための双性イオン界面活性剤の例である。これらの化合物の一般式は、以下のとおりであり、
【化8】
式中、Rは、0〜10個のエチレンオキシド部分および0〜1個のグリセリル部分を有する、8〜18個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキルラジカルを含み、Yは、窒素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群から選択され、Rは、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基またはモノヒドロキシアルキル基であり、Yが硫黄原子であるとき、xは1であり、Yが窒素原子またはリン原子であるときは2であり、Rは、1〜4個の炭素原子のアルキレンまたはヒドロキシアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、Zは、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、ホスホン酸基、およびリン酸基からなる群から選択されたラジカルである。
【0109】
上に挙げた構造を有する双性イオン界面活性剤の例としては、4−[N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−N−オクタデシルアンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、5−[S−3−ヒドロキシプロピル−S−ヘキサデシルスルホニオ]−3−ヒドロキシペンタン−1−スルフェート、3−[P,P−ジエチル−P−3,6,9−トリオキサテトラコサンホスホニオ]−2−ヒドロキシプロパン−1−ホスフェート、3−[N,N−ジプロピル−N−3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル−アンモニオ]−プロパン−1−ホスホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−プロパン−1−スルホネート、3−(N,N−ジメチル−N−ヘキサデシルアンモニオ)−2−ヒドロキシ−プロパン−1−スルホネート、4−[N,N−ジ(2(2−ヒドロキシエチル)−N(2−ヒドロキシドデシル)アンモニオ]−ブタン−1−カルボキシレート、3−[S−エチル−S−(3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピル)スルホニオ]−プロパン−1−ホスフェート、3−[P,P−ジメチル−P−ドデシルホスホニオ]−プロパン−1−ホスホネート、およびS[N,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)−N−ヘキサデシルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−ペンタン−1−スルフェートが挙げられる。当該洗剤界面活性剤に含まれるアルキル基は、直鎖または分岐および飽和または不飽和であり得る。
【0110】
本組成物における使用に適した双性イオン界面活性剤は、一般構造のベタインを含む。
【化9】
これらの界面活性剤ベタインは、典型的には、極端なpHにおいて強いカチオン性またはアニオン性を示さず、またそれらは等電点範囲で低い水溶性を示さない。「外部の」第四級アンモニウム塩とは異なり、ベタインはアニオン性物質と相溶性がある。適切なベタインの例としては、ココナッツアシルアミドプロピルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、C12〜14アシルアミドプロピルベタイン、C8〜14アシルアミドヘキシルジエチルベタイン、4−C14〜16アシルメチルアミドジエチルアンモニオ−1−カルボキシブタン、C16〜18アシルアミドジメチルベタイン、C12〜16アシルアミドペンタンジエチルベタイン、およびC12〜16アシルメチルアミドジメチルベタインが挙げられる。
【0111】
本明細書に開示される洗剤組成物に有用なスルタインとしては、式(R(RSO3−を有する化合物が挙げられ、式中、Rは、C〜C18ヒドロカルビル基であり、各Rは、典型的に、独立してC〜Cアルキル、例えばメチルであり、Rは、C〜Cヒドロカルビル基、例えばC〜Cアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。
【0112】
双性イオン性クラスおよびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、1975年12月30日にLaughlin and Heuringに発行された米国特許第3,929,678号に記載されている。さらなる例は、″Surface Active Agents and Detergents″(Vol.I and II by Schwartz,Perry and Berch)に記載されている。これらの参考文献のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0113】
酵素
本発明による固体アルカリ性組成物はさらに、汚れの除去の向上、再付着の防止、さらに洗浄組成物の使用溶液中の泡の低減をもたらすための酵素を含み得る。酵素の目的は、汚れた表面に典型的に見られ、洗剤組成物によって洗浄水源に除去される、デンプンまたはタンパク性材料などの付着性の汚れを分解することである。酵素組成物は、基質から汚れを除去し、基質表面上の汚れの再付着を防止する。酵素は、消泡などの追加の洗浄および洗浄力の利点を提供する。
【0114】
洗剤組成物または洗剤使用溶液に組み込むことができる例示的な種類の酵素としては、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、クチナーゼ、グルコナーゼ、ペルオキシダーゼおよび/またはそれらの混合物が挙げられる。本発明による酵素組成物は、植物、動物、細菌、真菌、または酵母起源などの任意の適切な起源からの、2つ以上の酵素を用いることができる。しかしながら、本明細書に開示される洗剤組成物の好ましい実施形態によれば、酵素はプロテアーゼである。本明細書で使用されるとき、「プロテアーゼ」または「プロテイナーゼ」という用語は、ペプチド結合の加水分解を触媒する酵素を指す。
【0115】
当業者が確認するように、酵素は、特定の種類の汚れに作用するように設計されている。例えば、本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態によれば、食器洗浄用途は、食器洗浄機の高温で有効であり、タンパク質系の汚れを低減するのに有効であるため、プロテアーゼ酵素を使用し得る。プロテアーゼ酵素は、血液、皮膚の鱗屑、粘液、草、食品(例えば、卵、牛乳、ほうれん草、肉残渣、トマトソース)などのタンパク質を含む汚れを洗浄するのに特に有利である。プロテアーゼ酵素は、アミノ酸残基の高分子タンパク質結合を切断し、水性使用溶液中に容易に溶解または分散される小さな断片に基質を変換することができる。プロテアーゼは、加水分解として知られている化学反応によって汚れを破壊する能力があるため、しばしば洗浄性酵素と呼ばれている。プロテアーゼ酵素は、例えば、Bacillus subtilis、Bacillus licheniformis、およびStreptomyces griseusから得ることができる。プロテアーゼ酵素はまた、セリンエンドプロテアーゼとして市販されている。市販のプロテアーゼ酵素の例は、次の商品名で入手可能である:Esperase、Purafect、Purafect L、Purafect Ox、Everlase、Liquanase、Savinase、Prime L、Prosperase、およびBlap。
【0116】
本明細書に開示される洗剤組成物によれば、酵素は、特定の洗浄用途および洗浄を必要とする汚れの種類に基づいて変動し得る。例えば、特定の洗浄用途の温度は、本明細書に開示される洗剤組成物による酵素組成物用に選択された酵素に影響を与えるだろう。食器洗浄用途、例えば、およそ60℃を超える、またはおよそ70℃を超える、またはおよそ65℃〜80℃の温度で基材を洗浄し、プロテアーゼなどの酵素は、そのような高温で酵素活性を保持するそれらの能力のために望ましい。
【0117】
本明細書に開示される洗剤組成物による酵素は、独立した実態であり得る、および/または洗剤組成物と組み合わせて配合され得る。さらに、酵素組成物は、種々の遅延放出製剤または制御放出製剤に配合することができる。例えば、固体成形洗剤組成物は、熱を加えることなく調製することができる。当業者が理解するように、酵素は、熱を加えることによって変性する傾向があり、したがって、洗剤組成物内での酵素の使用は、固化などの形成プロセスにおける工程として熱に頼らない洗剤組成物を形成する方法を必要とする。
【0118】
酵素はさらに、固体(すなわちパック、粉末など)または液体配合物で商業的に入手されてもよい。市販の酵素は、一般に安定剤、緩衝剤、補因子、および不活性ビヒクルと組み合わされる。実際の活性酵素含量は、当業者に周知の製造方法に依存し、そのような製造方法は、本明細書に開示される洗剤組成物にとって重要ではない。
【0119】
あるいは、一つ又は複数の酵素は、洗剤組成物とは別に提供されてもよく、特定の用途、例えば食器洗浄機の洗浄液または洗浄水に直接添加されてもよい。
【0120】
本明細書に開示される洗剤組成物での使用に適した酵素組成物のさらなる説明は、例えば、米国特許第7,670,549号、同第7,723,281号、同第7,670,549号、同第7,553,806号、同第7,491,362号、同第6,638,902号、同第6,624,132号、および同第6,197,739号、ならびに米国特許公開第2012/0046211号および同第2004/0072714号に開示されており、それぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらに、参考文献″Industrial Enzymes″,Scott,D.,in Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,3rd Edition(editors Grayson,M.and EcKroth,D.)Vol.9 pp.173−224,John Wiley&Sons,New York,1980は、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0121】
好ましい実施形態では、酵素組成物は、本明細書に開示される固体洗剤組成物中に、約0.01重量%〜約40重量%、約0.01重量%〜約30重量%、約0.01重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.5重量%〜約1重量%の量で提供される。
【0122】
使用方法
本明細書に開示されている洗剤組成物は、アルカリ感受性金属を含む様々な工業用および消費者用表面を洗浄するためのアルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属水酸化物アルカリ性洗剤を提供する。実施形態では、アルカリ感受性金属は、アルミニウムである。アルカリ性洗剤組成物とともに使用することができる例示的な金属としては、アルミニウム1050、1060、1100、1199、2014、2219、3003、3004、3102、4041、5005、5052、5083、5086、5154、5356、5454、5456、5754、6005、6005A、6060、6061、6063、6066、6070、6082、6105、6162、6262、6351、6463、7005、7022、7068、7072、7075、7079、7116、7129、および7178が挙げられ、これらのすべてがアルミニウム系合金である。本明細書で使用されるとき、「アルカリ感受性金属」という語句は、溶液中のアルカリ性洗剤に曝されたときに腐食および/または変色を示す金属を特定する。アルカリ性溶液は、7より大きい、または好ましくは8より大きいpHを有する水溶液である。例示的なアルカリ感受性金属としては、アルミニウム、ニッケル、スズ、亜鉛、銅、真鍮、青銅、およびそれらの混合物などの軟質金属が挙げられる。アルミニウムおよびアルミニウム合金は、本発明のアルカリ洗剤組成物によって洗浄することができる一般的なアルカリ感受性金属である。
【0123】
本明細書に開示される洗剤組成物によるそのような洗浄を必要とする物品は、アルミニウムまたはアルミニウム含有合金などのアルカリ感受性金属を含む表面を有するあらゆる物品を含む。そのような物品は、金属製品、および食器洗浄機内の金属を含み得る。さらに、本明細書に開示される洗剤組成物は、食器洗浄機の内部以外の環境で使用することができる。洗浄を必要とするアルカリ感受性金属は、いくつかの場所で見られる。
【0124】
物品はまた、様々な工業用途、食品および飲料用途、ヘルスケア、テキスタイルケアおよび洗濯、紙加工、炭酸塩系アルカリ性洗剤(あるいは水酸化物系アルカリ性洗剤)が用いられる他のあらゆる消費者市場においても見られ得る。適切な物品としては、工業用プラント、保守および修理サービス、製造施設、キッチン、およびレストランを挙げることができる。アルカリ感受性金属を含有する表面を有する例示的な機器としては、流し台、調理器具、用具、機械部品、車両、タンカートラック、車両ホイール、作業面、タンク、液浸容器、スプレー洗浄機、および超音波浴槽が挙げられる。例示的な場所には、トラック、車両の車輪、食器類、および施設も含まれる。アルカリ感受性金属を洗浄するためのアルカリ感受性金属洗浄用洗剤組成物の1つの例示的な用途は、車両洗浄施設内の車両ホイールの洗浄に見ることができる。新規の変色防止成分を含む組成物は、これらの用途などのいずれにも使用することができる。
【0125】
固体洗剤組成物は、固体濃縮組成物を含み得る。固体組成物を希釈して、使用組成物を形成する。一般に、濃縮物は、所望の洗浄、すすぎ等を提供するために対象物と接触する使用溶液を提供するために水で希釈されることが意図されている組成物を指す。洗浄される物品と接触する洗剤組成物は、本発明による方法で用いられる配合物に応じて濃縮物または使用組成物(または使用溶液)と呼ぶことができる。洗剤組成物中の、アミノカルボキシレート、一つ又は複数の水質調整ポリマー、アルカリ源、ケイ酸塩、および他の任意の機能性成分を含む活性成分の濃度が、洗剤組成物が濃縮物として提供されるかまたは使用溶液として提供されるかによって変わることを理解されたい。
【0126】
使用溶液は、所望の洗浄特性を有する使用溶液を提供する希釈比で濃縮物を水で希釈することによって濃縮物から調製することができる。濃縮物を希釈して使用組成物を形成するのに使用される水は、希釈水または希釈剤と呼ぶことができ、場所によって異なり得る。典型的な希釈係数は、およそ1〜およそ10,000であるが、水の硬度、除去される汚れの量等を含む要素に依存するであろう。実施形態では、濃縮物は、約1:10〜約1:10,000の濃縮物対水の比率で希釈される。具体的には、濃縮物は、約1:100〜約1:5,000の濃縮物対水の比率で希釈される。より具体的には、濃縮物は、約1:250〜約1:2,000の濃縮物対水の比率で希釈される。
【0127】
実施形態では、特許請求される洗剤組成物は、好ましくは少なくとも約500ppm、好ましくは少なくとも1000ppm、さらにより好ましくは2000ppm以上の使用濃度で使用される。いくつかの実施形態では、アルカリ性洗剤組成物は、好ましくは約500ppm〜4000ppm、約1000ppm〜4000ppm、約1500ppm〜4000ppm、または約2000ppm〜4000ppmの使用濃度で使用される。
【0128】
実施形態では、アルカリ性洗剤組成物は、7を超える、または好ましくは8を超える、または好ましくは9を超える、または好ましくは10を超えるpHで洗浄を必要とする表面に接触させるための使用溶液を提供する。
【0129】
十分な期間接触すると、非汚染または非変色の洗浄を必要とする物品または表面上の汚れおよび/または染みが、物品または表面から緩められおよび/または除去される。いくつかの実施形態では、製品または物品は、アルカリ性組成物が汚れおよび/または染みに浸透するために一定期間「浸される」必要があり得る。いくつかの実施形態では、汚れおよび/または染みの除去を必要とする製品または他の物品を浸すことなどの接触工程は、少なくとも数秒間、好ましくは少なくとも約45秒〜24時間、好ましくは少なくとも約45秒〜6時間、より好ましくは少なくとも約45秒〜1時間にわたって染みと接触するプレソーク溶液を形成するための温水の使用をさらに含む。プレソークが食器洗浄機内で適用されるいくつかの実施形態では、浸漬時間は、施設用機械では約2秒〜20分、任意に消費者用機械ではより長くてもよい。好ましい実施形態では、プレソークは、少なくとも60秒間、好ましくは少なくとも90秒間適用される(例えば、製品はアルカリ性脂肪酸石鹸溶液に浸される)。有益なことに、本発明による製品または他の汚れたまたは染みのある物品の浸漬は、撹拌を必要としないが、汚れのさらなる除去のために撹拌の使用を採用することができる。
【0130】
当業者が本発明の開示から確かめるように、この方法は、ここで説明されたよりも多いステップまたは少ないステップを含むことができる。
【0131】
製造方法
本発明のアルカリ性洗剤組成物は、本明細書に開示されている重量パーセントおよび比率で構成要素を組み合わせることによって形成することができる。アルカリ性組成物は、固体として提供され、使用溶液は、食器洗浄プロセス(または他の用途)の間に形成される。
【0132】
凝固マトリックスを用いて形成された固体アルカリ性洗剤組成物は、バッチ式または連続式混合システムを用いて生成される。例示的な実施形態では、一軸または二軸スクリュー押出機を使用して、高剪断で1種以上の薬剤を組み合わせて混合し、均質な混合物を形成する。いくつかの実施形態では、処理温度は、構成要素の溶融温度以下である。処理された混合物は、形成、注型または他の適切な手段によってミキサーから分配されてもよく、その結果、洗剤組成物は、固体形態に硬化する。マトリックスの構造は、その硬度、融点、材料分布、結晶構造、および当技術分野で既知の方法による他の同様の特性に従って特徴付けることができる。一般に、本発明の方法に従って処理された固体洗剤組成物は、その質量全体にわたる成分の分布に関して実質的に均質であり、寸法的に安定である。
【0133】
具体的には、形成プロセスにおいて、液体成分および固体成分を、最終混合システムに導入し、構成要素が、その質量全体に分布している実質的に均質な半固体混合物を形成するまで連続的に混合する。例示的な実施形態では、構成要素は、混合システム内で少なくともおよそ5秒間混合される。次いで、混合物は、混合システムからダイまたは他の成形手段の中にまたはそれを通って放出される。次いで、製品が包装される。例示的な実施形態では、形成された組成物は、およそ1分〜およそ3時間で固体形態に硬化し始める。特に、形成された組成物は、およそ1分〜およそ2時間で固体形態に硬化し始める。より具体的には、形成された組成物は、およそ1分〜およそ20分で固体形態に硬化し始める。
【0134】
圧縮は、錠剤または他の従来の固体組成物を形成するのに使用される従来の圧力と比較して低い圧力を使用することができる。例えば、実施形態では、本方法は、約5000psi以下の固体に対する圧力を用いる。ある特定の実施形態では、本方法は、約3500psi以下、約2500psi以下、約2000psi以下、または約1000psi以下の圧力を使用する。ある特定の実施形態では、本方法は、約1〜約1000psi、約2〜約900psi、約5psi〜約800psi、または約10psi〜約700psiの圧力を用いることができる。
【0135】
具体的には、注型プロセスにおいて、液体成分および固体成分を、最終混合システムに導入し、成分がその質量全体に分布している実質的に均質な半固体混合物を形成するまで連続的に混合する。例示的な実施形態では、成分は、混合システム内で少なくともおよそ60秒間混合される。混合が完了したら、製品を包装容器に移し、そこで固化させる。例示的な実施形態では、注型組成物は、およそ1分〜およそ3時間で固体形態に硬化し始める。特に、注型組成物は、およそ1分〜およそ2時間で固体形態に硬化し始める。より具体的には、注型組成物は、およそ1分〜およそ20分で固体形態に硬化し始める。
【0136】
「固体形態」という用語は、硬化した組成物が流動せず、適度な応力もしくは圧力または単なる重力下でその形状を実質的に保持することを意味する。固体注型組成物の硬度は、例えば、コンクリートのように比較的緻密で硬い溶融固体製品の硬度から、硬化したペーストであると特徴付けられる粘稠度までの範囲であり得る。さらに、「固体」という用語は、固体洗剤組成物の予想される貯蔵および使用条件下での洗剤組成物の状態を指す。一般に、洗剤組成物は、最大およそ100°F、特におよそ120°Fを超える温度に曝されたときに、固体形態のままであろうと予想される。
【0137】
得られる固体洗剤組成物は、圧縮固体、注型固体製品、押出、成形、もしくは形成された固体ペレット、ブロック、錠剤、粉末、顆粒、フレークを含むが、これらに限定されない形態をとることができるか、あるいは形成された固体をその後粉砕するか、または粉末、顆粒、もしくはフレークに形成することができる。例示的な実施形態では、凝固マトリックスによって形成された押出ペレット材料は、およそ50グラム〜およそ250グラムの重量を有し、凝固マトリックスによって形成された押出固体は、およそ100グラム以上の重量を有し、凝固マトリックスによって形成された固体ブロック洗剤は、およそ1〜およそ10キログラムの質量を有する。固体組成物は、機能性材料の安定化供給源を提供する。いくつかの実施形態では、固体組成物は、例えば、水性媒体または他の媒体に溶解されて、濃縮および/または使用溶液を作り出すことができる。溶液は、後の使用および/または希釈のために貯蔵リザーバに向けられてもよく、または使用箇所に直接塗布されてもよい。あるいは、固体アルカリ性洗剤組成物は、典型的には注型固体、押出ペレット、またはおよそ1グラム〜およそ100グラムのサイズを有する錠剤として提供される単位用量の形態で提供される。別の代替案では、ブロックまたは複数のペレットなどの複数回使用の固体を提供することができ、それらを繰り返し使用して複数サイクルの水性洗剤組成物を生成することができる。
【0138】
本明細書におけるすべての刊行物および特許出願は、本発明が属する分野の当業者の水準を示している。すべての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が具体的かつ個々に参照により組み込まれるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例】
【0139】
本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態は、以下の非限定的な実施例においてさらに定義される。これらの実施例は、本明細書に開示される洗剤組成物のある特定の実施形態を示しているが、例示としてのみ与えられていることを理解されたい。上記の考察およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、その趣旨および範囲から逸脱することなく、それを様々な用途および条件に適合させるために、本明細書に開示される洗剤組成物の実施態様の種々の変更および修正を行うことができる。したがって、本明細書に示され、記載されるものに加えて、本明細書に開示される洗剤組成物の実施形態の様々な修正は、前述の説明から当業者に明らかとなるであろう。そのような修正もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されている。
【0140】
実施例1
本明細書に概説される手順に従って、種々の対照配合物および実験配合物1〜27をアルミニウムクーポンの汚染および変色について評価した。およそ3″×1″×1/16″のアルミニウム金属クーポンを得て、番号を刻印した。クーポンを中性液体洗剤で洗浄し、脱イオン水およびアセトンでよくすすいだ後、周囲温度で30分間乾燥した。試験溶液(1500ppmおよび2000ppmの評価した各配合物)とともにクーポンを瓶に入れた。完全浸漬試験を実施して、160°Fで8時間の浸漬期間中に溶液に曝される表面積の量を最大にした。試験の終わりに、クーポンを脱イオン水ですすぎ、乾燥させる。クーポンを視覚的に分析し、合否基準で等級付けした。
【0141】
評価した配合物は、対照配合物1(炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸(NTA)系洗剤)、対照配合物2(炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)系洗剤)、表5A〜5Fに示される実験配合物1〜27を含んでいた。一般名または商品名を参照する場合、用いられる様々な有効成分には以下が含まれる。
重灰−炭酸ナトリウム;
Plurafac(登録商標)SLF−180;消泡剤または非イオン性界面活性剤;
Trilon M顆粒−メチルグリシン−N,N−二酢酸ナトリウム塩、78%活性;
EDTA−エチレンジアミン四酢酸、99%活性;
BWA Water Additivesから入手可能なBelclene 200−ポリマレイン酸、50%活性;
DOW Chemicalから入手可能なAcusol 445−ポリアクリル酸、45%活性。
【表5A】
【表5B】
【表5C】
【表5D】
【表5E】
【表5F】
【0142】
評価した様々な配合物についての合否評価の結果を表6に示す。不合格は、アルミニウム変色が起こったことを示し、合格は、アルミニウム変色がないことを示した。本明細書に記載される浸漬試験後の目視評価を示す写真を図1図27に示す。
【0143】
図1は、対照1組成物がキレート剤としてアミノカルボキシレートまたはEDTAの代わりにNTAを含有するという事実により、対照1組成物が変色を引き起こすことを示す。図2は、対照2組成物がいかなる変色も引き起こさないことを示す。しかしながら、図2は、対照2組成物によって洗浄された金属表面が、特許請求される洗剤組成物によって洗浄された他の表面ほど光沢がないことを示している。対照2組成物は、MGDAを含有するがEDTAを含有しない。図3図27に使用される例示的な組成物は、MGDAおよびEDTAの両方を含む。
【0144】
図1図2図3図27と比較すると、低濃度の特許請求される洗剤組成物の大部分が、洗浄後にいかなる変色もなく/変色を伴って光沢のある金属表面を生じ、対照1および対照2よりも向上した性能をもたらし得ると結論付けることができる。EXP1〜EXP3は、これらの例示的な組成物において、SiO(ケイ酸ナトリウム)とEDTAとの比が約2.10であり、EDTAとMGDAとの比が約1:1より大きいという事実におそらく起因して、光沢のある金属洗浄表面を生じる。より高い濃度では、特許請求される洗剤組成物の大部分は、変色することなく光沢のある金属表面を生じ、対照1および対照2組成物よりも明らかに向上した性能をもたらす。これら2つの例示的な組成物中のEDTAとMGDAとの比が、1:3.5未満であるという事実に起因して、EXP13およびEXP23は、変色のない表面をもたらすことができない。例示的なEXP1〜EXP25組成物は、アルカリ源、アルカリ金属ケイ酸塩、エチレンジアミン−N,N−四酢酸(EDTA)およびMGDAを含むアミノカルボキシレート、少なくとも2つの水質調整ポリマー、ならびに消泡剤を含む。対照1および対照2は、それぞれアミノカルボキシレートまたはEDTAを含有しない。
【表6】
【0145】
本明細書に開示される洗剤組成物はこのように記載されているが、それが多くの方法で変更され得ることは明らかであろう。そのような変形は、本明細書に開示される洗剤組成物の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、すべてのそのような変更は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
【0146】
上記の明細書は、開示された組成物の製造および使用方法の説明を提供する。本明細書に開示される洗剤組成物の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの実施形態が作製され得るため、本発明は、特許請求の範囲に属する。以下の項目[1]〜[20]に、本発明の実施形態の例を列記する。
[1]
固体のアルカリ性非汚染洗剤組成物であって、
アルカリ源と、
アルカリ金属ケイ酸塩と、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはそれらの塩の混合物を含むアミノカルボキシレートと、
少なくとも1つの水質調整ポリマーと、
消泡剤と、を含み、
上記組成物が、ニトリロ三酢酸(NTA)を実質的に含まない、洗剤組成物。
[2]
上記アルカリ源が、アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属水酸化物である、項目1に記載の洗剤組成物。
[3]
上記アルカリ源が、炭酸ナトリウムである、項目1または2に記載の洗剤組成物。
[4]
上記アルカリ金属ケイ酸塩が、ケイ酸ナトリウムである、項目1〜3のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[5]
上記アミノカルボキシレートエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩とメチルグリシン−N,N−二酢酸(MGDA)またはその塩との比が、少なくとも約1:1、約1:1〜約3:1、約1:1〜約5:1、または約1:1〜約10:1である、項目1〜4のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[6]
上記水質調整ポリマーが、ポリマレイン酸ホモポリマー、ポリアクリル酸ホモポリマー、またはそれらの組み合わせであり、好ましくは、上記ポリマレイン酸ホモポリマーが、約2,000g/mol未満の分子量を有し、上記ポリアクリル酸ホモポリマーが、約500〜50,000g/mol、より好ましくは約1,000〜25,000g/mol、最も好ましくは約1,000〜15,000g/molの分子量を有する、項目1〜5のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[7]
上記消泡剤が、非イオン性界面活性剤である、項目1〜6のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[8]
上記アルカリ金属ケイ酸塩と上記アミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩との比が、約1:1〜約3:1である、項目1〜7のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[9]
上記アルカリ金属ケイ酸塩と上記アミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩との比が、約1:1〜約2:1である、項目1〜7のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[10]
上記アルカリ金属ケイ酸塩と上記アミノカルボキシレート、好ましくはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩との比が、約1:1〜約1.6:1である、項目1〜7のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[11]
上記アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の上記水質調整ポリマー、好ましくは上記ポリマレイン酸ホモポリマーおよびポリアクリル酸ホモポリマーとの比が、約1:1〜約5:1である、項目1〜10のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[12]
上記アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の上記水質調整ポリマー、好ましくは上記ポリマレイン酸ホモポリマーおよびポリアクリル酸ホモポリマーとの比が、約2:1〜約5:1である、項目1〜10のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[13]
上記アルカリ金属ケイ酸塩と一つ又は複数の上記水質調整ポリマー、好ましくは上記ポリマレイン酸ホモポリマーおよびポリアクリル酸ホモポリマーとの比が、約2:1〜約3.5:1である、項目1〜10のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[14]
上記組成物が、約50重量%〜約75重量%の上記アルカリ金属アルカリ源、約5重量%〜約20重量%の上記アルカリ金属ケイ酸塩、約5重量%〜約15重量%の上記アミノカルボキシレート、約1重量%〜約20重量%の一つ又は複数の上記水質調整ポリマー、および約1重量%〜約5重量%の上記消泡剤を含む、項目1〜13のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[15]
追加の機能性成分をさらに含む、項目1〜14のいずれか一項に記載の洗剤組成物。
[16]
洗剤組成物を用いて汚れおよび染みを洗浄する方法であって、
汚れた表面を項目1〜15のいずれか一項に記載の洗剤組成物と接触させることと、
上記表面の変色を引き起こすことなく上記表面から汚れを除去することと、を含む、方法。
[17]
上記洗剤組成物の上記接触が、上記固体洗剤組成物の使用溶液を生成する最初のステップを含む、項目16に記載の方法。
[18]
上記表面が、アルミニウム表面であり、上記アルミニウムが1050、1060、1100、1199、2014、2219、3003、3004、3102、4041、5005、5052、5083、5086、5154、5356、5454、5456、5754、6005、6005A、6060、6061、6063、6066、6070、6082、6105、6162、6262、6351、6463、7005、7022、7068、7072、7075、7079、7116、7129、7178アルミニウム系合金、またはそれらの任意の組み合わせを含む、項目16または17に記載の方法。
[19]
上記洗剤組成物の上記表面への上記接触が、少なくとも約500ppm、少なくとも1000ppm、または少なくとも約2000ppmの濃度での上記洗剤組成物の使用溶液によるものである、項目16〜18のいずれか一項に記載の方法。
[20]
上記洗剤組成物の上記表面への上記接触が、約500ppm〜約3000ppm、約500ppm〜約4000ppm、約1000ppm〜約4000ppm、約1500ppm〜約3000ppm、または約2000ppm〜約4000ppmの濃度での上記洗剤組成物の使用溶液によるものである、項目16〜18のいずれか一項に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27