(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数枚の原稿を順次に搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路上に位置し、搬送中の前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、搬送中の前記原稿に関する物理的な情報を検出する検出センサと、を備える読取実行部であって、前記イメージセンサの出力信号に基づく読取画像データを出力する前記読取実行部の制御装置であって、
特定画像に関する情報である特定画像情報を取得する情報取得部であって、前記特定画像は、前記原稿に重なって固定される特定の固定物に示される画像であり、前記特定画像情報は、前記特定の固定物に対して前記特定画像が配置される位置を示す位置情報を含む、前記情報取得部と、
前記検出センサの出力信号に基づいて、搬送中の前記原稿のうちの前記検出センサによる検出部位が他の物と重畳されている重畳部位であるか否かを判断する第1の重畳判断部と、
前記原稿のうちの前記検出部位の画像を少なくとも含む対象画像を示す対象画像データであって前記読取実行部から出力される前記読取画像データに基づく前記対象画像データを取得する画像取得部と、
前記対象画像データを用いて前記対象画像内の前記特定画像を特定し、前記対象画像内の前記特定画像の位置と前記位置情報とに基づいて前記対象画像内の前記特定の固定物を示す領域を特定し、前記特定の固定物を示す前記領域の特定結果に基づいて前記原稿の前記検出部位に前記特定画像を含む前記特定の固定物が存在するか否かを判断する第2の重畳判断部と、
前記検出センサの出力信号に基づいて前記検出部位が前記重畳部位であると判断され、かつ、前記検出部位に前記特定の固定物が存在しないと判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を中断し、前記検出センサの出力信号に基づいて前記検出部位が前記重畳部位であると判断され、かつ、前記検出部位に前記特定の固定物が存在すると判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を継続する搬送制御部と、
を備える、制御装置。
複数枚の原稿を順次に搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路上に位置し、搬送中の前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、搬送中の前記原稿に関する物理的な情報を検出する検出センサと、を備える読取実行部であって、前記イメージセンサの出力信号に基づく読取画像データを出力する前記読取実行部の制御装置であって、
第1の特定画像に関する情報である第1の特定画像情報と、第2の特定画像に関する情報である第2の特定画像情報と、を取得する情報取得部であって、前記第1の特定画像は、前記原稿に重なって固定される第1の特定の固定物に示される画像であり、前記第2の特定画像は、前記原稿に重なって固定される第2の特定の固定物に示される画像である、前記情報取得部と、
前記検出センサの出力信号に基づいて、搬送中の前記原稿のうちの前記検出センサによる検出部位が他の物と重畳されている重畳部位であるか否かを判断する第1の重畳判断部と、
前記原稿のうちの前記検出部位の画像を少なくとも含む対象画像を示す対象画像データであって前記読取実行部から出力される前記読取画像データに基づく前記対象画像データを取得する画像取得部と、
前記第1の特定画像情報を用いて前記対象画像データを解析することによって、前記原稿の前記検出部位に前記第1の特定画像を含む前記第1の特定の固定物が存在するか否かを判断し、前記第2の特定画像情報を用いて前記対象画像データを解析することによって、前記原稿の前記検出部位に前記第2の特定画像を含む前記第2の特定の固定物が存在するか否かを判断する第2の重畳判断部と、
前記検出センサの出力信号に基づいて前記検出部位が前記重畳部位であると判断され、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記第1の特定の固定物と前記第2の特定の固定物とのいずれも存在しないと判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を中断し、前記検出センサの出力信号に基づいて前記検出部位が前記重畳部位であると判断され、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記第1の特定の固定物と前記第2の特定の固定物とのいずれかが存在すると判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を継続する搬送制御部と、
を備える、制御装置。
複数枚の原稿を順次に搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路上に位置し、搬送中の前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、搬送中の前記原稿に関する物理的な情報を検出する検出センサと、を備える読取実行部であって、前記イメージセンサの出力信号に基づく読取画像データを出力する前記読取実行部の制御装置であって、
特定画像に関する情報である特定画像情報を生成する情報生成部であって、前記特定画像は、前記原稿に重なって固定される特定の固定物に示される画像であり、前記特定画像情報は、前記特定の固定物が固定される前記原稿であるサンプル原稿を、前記読取実行部を用いて読み取ることによって得られるサンプル画像データを解析することによって生成される、前記情報生成部と、
前記検出センサの出力信号に基づいて、搬送中の前記原稿のうちの前記検出センサによる検出部位が他の物と重畳されている重畳部位であるか否かを判断する第1の重畳判断部と、
前記原稿のうちの前記検出部位の画像を少なくとも含む対象画像を示す対象画像データであって前記読取実行部から出力される前記読取画像データに基づく前記対象画像データを取得する画像取得部と、
生成済みの前記特定画像情報を用いて前記対象画像データを解析することによって、前記原稿の前記検出部位に前記特定画像を含む前記特定の固定物が存在するか否かを判断する第2の重畳判断部と、
前記検出センサの出力信号に基づいて前記検出部位が前記重畳部位であると判断され、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記特定の固定物が存在しないと判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を中断し、前記検出センサの出力信号に基づいて前記検出部位が前記重畳部位であると判断され、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記特定の固定物が存在すると判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を継続する搬送制御部と、
を備える、制御装置。
複数枚の原稿を順次に搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路上に位置し、搬送中の前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、搬送中の前記原稿に関する物理的な情報を検出する検出センサと、を備える読取装置であって、前記イメージセンサの出力信号に基づく読取画像データを出力する前記読取装置と接続される情報処理装置のコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、
特定画像に関する情報である特定画像情報を取得する情報取得機能であって、前記特定画像は、前記原稿に重なって固定される特定の固定物に示される画像であり、前記特定画像情報は、前記特定の固定物に対して前記特定画像が配置される位置を示す位置情報を含む、前記情報取得機能と、
前記検出センサの出力信号に基づくセンサ情報であって、搬送中の前記原稿のうちの前記検出センサによる検出部位が他の物と重なっている重畳部位であるか否かを示す前記センサ情報を取得するセンサ情報取得機能と、
前記原稿の画像のうち、前記原稿の前記検出部位の画像を少なくとも含む対象画像を示す対象画像データであって前記読取装置から受信される前記読取画像データに基づく前記対象画像データを取得する画像取得機能と、
前記対象画像データを用いて前記対象画像内の前記特定画像を特定し、前記対象画像内の前記特定画像の位置と前記位置情報とに基づいて前記対象画像内の前記特定の固定物を示す領域を特定し、前記特定の固定物を示す前記領域の特定結果に基づいて前記原稿の前記検出部位に前記特定画像を含む前記特定の固定物が存在するか否かを判断する重畳判断機能と、
前記センサ情報が前記検出部位は前記重畳部位であることを示し、かつ、前記検出部位に前記特定の固定物が存在しないと判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を中断するための中断コマンドを前記読取装置に送信し、前記センサ情報が前記検出部位は前記重畳部位であることを示し、かつ、前記検出部位に前記特定の固定物が存在すると判断される場合に、前記中断コマンドを前記読取装置に送信しない搬送制御機能と、
前記読取装置から受信される前記読取画像データを用いて前記原稿の画像を示す原稿画像データを生成する生成機能と、
を前記コンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
複数枚の原稿を順次に搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路上に位置し、搬送中の前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、搬送中の前記原稿に関する物理的な情報を検出する検出センサと、を備える読取装置であって、前記イメージセンサの出力信号に基づく読取画像データを出力する前記読取装置と接続される情報処理装置のコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、
第1の特定画像に関する情報である第1の特定画像情報と、第2の特定画像に関する情報である第2の特定画像情報と、を取得する情報取得機能であって、前記第1の特定画像は、前記原稿に重なって固定される第1の特定の固定物に示される画像であり、前記第2の特定画像は、前記原稿に重なって固定される第2の特定の固定物に示される画像である、前記情報取得機能と、
前記検出センサの出力信号に基づくセンサ情報であって、搬送中の前記原稿のうちの前記検出センサによる検出部位が他の物と重なっている重畳部位であるか否かを示す前記センサ情報を取得するセンサ情報取得機能と、
前記原稿の画像のうち、前記原稿の前記検出部位の画像を少なくとも含む対象画像を示す対象画像データであって前記読取装置から受信される前記読取画像データに基づく前記対象画像データを取得する画像取得機能と、
前記第1の特定画像情報を用いて前記対象画像データを解析することによって、前記原稿の前記検出部位に前記第1の特定画像を含む前記第1の特定の固定物が存在するか否かを判断し、前記第2の特定画像情報を用いて前記対象画像データを解析することによって、前記原稿の前記検出部位に前記第2の特定画像を含む前記第2の特定の固定物が存在するか否かを判断する重畳判断機能と、
前記センサ情報が前記検出部位は前記重畳部位であることを示し、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記第1の特定の固定物と前記第2の特定の固定物とのいずれも存在しないと判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を中断するための中断コマンドを前記読取装置に送信し、前記センサ情報が前記検出部位は前記重畳部位であることを示し、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記第1の特定の固定物と前記第2の特定の固定物とのいずれかが存在すると判断される場合に、前記中断コマンドを前記読取装置に送信しない搬送制御機能と、
前記読取装置から受信される前記読取画像データを用いて前記原稿の画像を示す原稿画像データを生成する生成機能と、
を前記コンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
複数枚の原稿を順次に搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送経路上に位置し、搬送中の前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、搬送中の前記原稿に関する物理的な情報を検出する検出センサと、を備える読取装置であって、前記イメージセンサの出力信号に基づく読取画像データを出力する前記読取装置と接続される情報処理装置のコンピュータによって実行されるコンピュータプログラムであって、
特定画像に関する情報である特定画像情報を生成する情報生成機能であって、前記特定画像は、前記原稿に重なって固定される特定の固定物に示される画像であり、前記特定画像情報は、前記特定の固定物が固定される前記原稿であるサンプル原稿を、前記読取実行部を用いて読み取ることによって得られるサンプル画像データを解析することによって生成される、前記情報生成機能と、
前記検出センサの出力信号に基づくセンサ情報であって、搬送中の前記原稿のうちの前記検出センサによる検出部位が他の物と重なっている重畳部位であるか否かを示す前記センサ情報を取得するセンサ情報取得機能と、
前記原稿の画像のうち、前記原稿の前記検出部位の画像を少なくとも含む対象画像を示す対象画像データであって前記読取装置から受信される前記読取画像データに基づく前記対象画像データを取得する画像取得機能と、
生成済みの前記特定画像情報を用いて前記対象画像データを解析することによって、前記原稿の前記検出部位に前記特定画像を含む前記特定の固定物が存在するか否かを判断する重畳判断機能と、
前記センサ情報が前記検出部位は前記重畳部位であることを示し、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記特定の固定物が存在しないと判断される場合に、前記搬送部による前記原稿の搬送を中断するための中断コマンドを前記読取装置に送信し、前記センサ情報が前記検出部位は前記重畳部位であることを示し、かつ、前記対象画像データを解析することによって前記検出部位に前記特定の固定物が存在すると判断される場合に、前記中断コマンドを前記読取装置に送信しない搬送制御機能と、
前記読取装置から受信される前記読取画像データを用いて前記原稿の画像を示す原稿画像データを生成する生成機能と、
を前記コンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
A.第1実施例:
A−1.スキャナ100の構成
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。
図1は、第1実施例のスキャナの概略構成を示すブロック図である。
【0015】
スキャナ100は、スキャナ100の全体を制御するコントローラとしてのCPU110と、DRAM等の揮発性記憶装置120と、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置130と、液晶ディスプレイなどの表示部140と、各種のボタンやタッチパネルなどの操作部150と、原稿を示す読取画像データを出力する画像読取部160と、他の装置(例えば、ファイルサーバ300やユーザの端末装置(図示省略))と通信するための通信インタフェース180と、を備えている。
【0016】
揮発性記憶装置120は、CPU110が処理を行う際に一時的にデータを格納するバッファ領域として用いられる。不揮発性記憶装置130には、コンピュータプログラムPGと、コード画像情報群CIと、が格納されている。コンピュータプログラムPGは、例えば、予め製造時に不揮発性記憶装置130にインストールされる形態で提供される。これに代えて、DVD−ROMなどに格納される形態や、サーバからダウンロードされる形態で提供されても良い。CPU110は、コンピュータプログラムPGを実行することによって、後述するコード画像情報生成処理および読取制御処理を含むスキャナ100の制御処理を実行する。コード画像情報群CIは、コード画像情報生成処理において生成され、読取制御処理において利用される。
【0017】
画像読取部160は、原稿を搬送する搬送部20と、搬送中の原稿を光学的に読み取るイメージセンサ40と、重送センサ30と、を備えている。
【0018】
図2は、スキャナ100における搬送経路、および、その周辺の構成の説明図である。
図2(A)には、搬送経路11、および、その周辺の概略構成が示されている。搬送経路11は、筐体10の内部に設けられ、原稿Sが搬送される経路である。以下、上流、下流という場合には、搬送経路11の搬送方向Dの上流、下流を意味する。イメージセンサ40は、搬送経路11上に位置している。搬送部20は、搬送経路11の上流に設けられた給紙トレイ71から、搬送経路11の下流に設けられた排紙トレイ72まで、搬送経路11に沿って、複数枚の原稿Sを順次に搬送する。ここで、X方向は、搬送方向Dと垂直な方向であって、かつ、搬送中の原稿Sと平行な方向であり、主走査方向とも呼ぶ。
【0019】
搬送部20は、複数枚の原稿Sを自動で1枚ずつ搬送可能な、いわゆるADF(Auto Document Feederの略)である。搬送部20は、図示しないモータの動力によって駆動される複数個のローラ、具体的には、上流側から順に、給紙ローラ23、一対の搬送ローラ22、一対の排紙ローラ21を備えている。給紙ローラ23は、給紙トレイ56の下流方向の端部の近傍に配置されている。給紙ローラ23は、分離パッド21と協働して、給紙トレイ71内の複数枚の原稿Sを1枚ずつ分離して、分離された1枚の原稿Sを搬送経路11に上流側から送り込む。排紙ローラ21は、搬送経路11において、排紙トレイ72の上流方向の端部の近傍に配置されている。搬送ローラ22は、搬送経路11における排紙ローラ21と給紙ローラ23との間に配置されている。給紙ローラ23によって搬送経路11に送り込まれた原稿Sは、搬送ローラ22と排紙ローラ21とによって搬送経路11に沿って搬送され、排紙トレイ72に排出される。
【0020】
搬送部20は、さらに、配置された位置における原稿Sの有無を検出する原稿センサとしてのフロントセンサ50およびリアセンサ60を備えている。
【0021】
フロントセンサ50は、給紙トレイ71における給紙ローラ23の近傍の位置に配置されている。フロントセンサ50は、X方向と平行な軸51を中心に回動する回動部材52を含む。当該回動部材52は、原稿Sが給紙トレイ71にある状態では、
図2(A)に示す位置にある。回動部材52は、原稿が給紙トレイ71にない状態では、
図2(A)に示す位置から反時計まわりに回動した位置にある。フロントセンサ50は、回動部材52の位置を検出することによって、原稿Sがフロントセンサ50の配置位置にあるか否か、すなわち、原稿Sが給紙トレイ71上に載置されているか否かを検出する。
【0022】
リアセンサ60は、搬送ローラ22と排紙ローラ21との間で、かつ、イメージセンサ40よりも上流側の搬送経路11上の位置に配置されている。リアセンサ60は、フロントセンサ50と同様に、軸61を中心に回動する回動部材62を含む。当該回動部材62は、原稿Sが、リアセンサ60の配置位置にない状態では、
図2(A)に示す位置にある。そして、回動部材62は、原稿Sがリアセンサ60の配置位置にある状態では、
図2(A)に示す位置から時計まわりに回動した位置にある。リアセンサ60は、回動部材62の位置を検出することによって、原稿Sがリアセンサ60の配置位置にあるか否かを検出する。
【0023】
フロントセンサ50が、その配置位置に原稿があることを検出している状態にあることを、「センサ50がON状態である」とも表現する。フロントセンサ50が、その配置位置に原稿がないことを検出している状態にあることを、「フロントセンサ50がOFF状態である」とも表現する。リアセンサ60についても同様である。
【0024】
イメージセンサ40は、X方向と平行に一列に並んだCCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて、搬送部20によって搬送される原稿を読み取るラインセンサ(例えば、いわゆるCIS(Contact Image Sensorの略))である。イメージセンサ40は、搬送経路11における排紙ローラ21と搬送ローラ22との間の排紙ローラ21側に配置されている。画像読取部160は、イメージセンサ40の出力信号に基づく読取画像データをラインごとに生成して、ラインごとに出力する。
【0025】
重送センサ30は、原稿Sの重送を検出するためのセンサである。重送は、1枚ずつ搬送すべき原稿が、他の原稿と重畳して搬送される不具合である。重送センサ30は、搬送ローラ22の上流側であって、かつ、搬送ローラ22の近傍に配置されている。重送センサ30は、超音波を送信する送信部31と、送信部31から送信される超音波を受信する受信部32と、を備える。受信部32は、受信される超音波の強度(音圧)Wpを示す電気信号を出力する。強度Wpと、超音波の初期強度と、に基づいて、超音波の減衰率DRが測定できる。送信部31は、搬送経路11を搬送される原稿Sの表面(読取対象の面)側に配置され、受信部32は、該原稿Sの裏面側に配置される。搬送経路11において、重送センサ30の配置位置に原稿Sが存在している場合には、送信部31から送信される超音波は、原稿Sを透過して、受信部32に受信される。原稿Sの重送が発生している場合には、超音波の減衰率DRが、原稿Sの重送が発生していない場合と比較して、大幅に高くなる。このために、原稿Sの重送が発生している場合には、2枚以上の原稿Sが重畳する部分を透過する超音波の減衰率DRは、閾値THより大きくなる。後述するラベルなどが重畳、固定されていない原稿Sでは、原稿Sを透過する超音波の減衰率DRは、閾値THより小さくなる。また、後述するラベルなどが重畳、固定されている原稿Sでは、原稿Sを透過する超音波の減衰率DRは、閾値THより大さくなる。
【0026】
図2(B)には、搬送中の原稿Sを裏面側から見た場合における原稿Sに対するイメージセンサ40、フロントセンサ50、リアセンサ60の相対的な位置が示されている。この図から解るように、本実施形態では、重送センサ30による検出対象となるX方向の位置は、搬送中の原稿SのX方向の中心の位置、すなわち、
図2(B)の一点破線で示す検出ラインDL上の位置である。
【0027】
A−2.コード画像情報生成処理
コード画像情報生成処理は、コード画像情報群CI(
図1)を生成する処理である。
図3は、コード画像情報生成処理のフローチャートである。コード画像情報生成処理は、ユーザから操作部150を介して入力される当該処理の開始指示が取得された場合に、開始される。ユーザは、サンプル原稿SSが給紙トレイ71に載置された状態で、コード画像情報生成処理の開始指示を入力する。
【0028】
図4は、サンプル原稿SSの一例を示す図である。このサンプル原稿SSには、3種の矩形のラベルLBa、LBb、LBcが、貼り付けられることによって、重畳されて固定されている。ここでいう矩形は、4個の角がある程度丸められているものも含む。これらのラベルには、1以上のコード画像が示されている。コード画像は、所定のルールに従うパターンによって、符号化された情報(符号化情報)を表現する画像である。コード画像には、交互に並ぶ複数本の白線と黒線のパターンによって情報を示すバーコードなどの一次元コードや、複数個のセルで形成されるパターンによって情報を示すQRコード(登録商標)などの二次元コードが含まれている。例えば、ラベルLBaには、バーコードCDaが示され、ラベルLBbには、QRコードCDbが示されている。ラベルLBcには、QRコードCDcとバーコードCDdとが示されている。
【0029】
これらのラベルLBa、LBb、LBcに示される各バーコードやQRコードは、例えば、特定の商品を識別する情報、例えば、品番や商品名を示している。より具体的な例としては、薬局などで、ある顧客に、N種(Nは1以上の整数)の薬を販売した場合には、該N個の薬に対応するN種のバーコードを含むN枚のラベルを、1枚のシートに貼り付けておく。該シートをスキャナ100に読み取らせて、各バーコードの情報を抽出することで、販売された薬を顧客ごとに管理できる。
【0030】
開始指示が取得されると、S10では、CPU110は、画像読取部160を制御して、サンプル原稿SSを画像読取部160に読み取らせることによって、画像読取部160に、サンプル原稿画像データを生成させ、サンプル原稿画像データを取得する。
【0031】
S20では、CPU110は、サンプル原稿画像データを取得して、サンプル原稿画像によって示されるサンプル原稿画像SI内のコード画像CDa〜CDdを特定する。画像内のバーコードやQRコードなどのコード画像を特定する処理は、例えば、これらのコード画像の読取装置で行われている公知の処理である。コード画像CDa〜CDdの特定結果として、
図4にて黒丸で示す各コード画像の4個ずつの頂点の座標が特定される。
【0032】
S30では、サンプル原稿画像データに対して、エッジ抽出処理を実行して、サンプル原稿画像SI内のエッジを示すエッジ画像データを生成する。エッジ抽出処理は、例えば、公知のエッジ抽出フィルタ、具体的には、sobelフィルタやPrewittフィルタを各画素の値に適用する処理である。該エッジ抽出処理によって、サンプル原稿画像SI内の矩形の複数個のラベルLBa〜LBcのそれぞれの外縁を示すエッジと、複数個のコード画像CDa〜CDdのそれぞれの外縁を示すエッジと、が抽出される。
【0033】
S40では、CPU110は、各コード画像CDa〜CDdを含む矩形のラベルLBa〜LBcに対応する矩形のラベル領域LIa〜LIcを特定する。具体的には、まず、CPU110は、公知の直線検出アルゴリズム(例えば、ハフ変換や最小二乗法)を用いて、サンプル原稿画像SI内の複数本の候補直線を特定する。CPU110は、コード画像CDa〜CDdの4個ずつの頂点の座標に基づいて、これらの複数本の候補直線から、コード画像CDa〜CDdの外縁や内部の直線を除外する。CPU110は、残りの候補直線を用いて形成される矩形の領域であって、コード画像CDa〜CDdのうちの1以上の画像を囲む矩形を特定することで、該矩形の領域を、ラベル領域LIa〜LIcとして特定する。
図4の例では、バーコードCDaを含むラベル領域LIaと、QRコードCDbを含むラベル領域LIbと、QRコードCDcとバーコードCDdを含むラベル領域LIcと、が特定される。ラベル領域LIa〜LIcの特定結果として、
図4にて黒丸で示す複数個のラベル領域LIa〜LIcのそれぞれの4個ずつの頂点の座標が特定される。
【0034】
S50では、CPU110は、特定済みのラベル領域ごとに、コード画像情報を生成する。具体的には、CPU110は、ラベル領域に含まれるコード画像が1個である場合には、矩形のラベル領域の4辺のそれぞれと、該ラベル領域に含まれる矩形のコード画像の対応する辺と、の間隔を算出する。CPU110は、ラベル領域に含まれるコード画像が複数個である場合には、先ず、該複数個のコード画像の外接矩形を特定し、該矩形のラベル領域の4辺のそれぞれと、該外接矩形の対応する辺と、の間隔を算出する。
【0035】
図4の例では、ラベル領域LIaについて、ラベル領域LIaの右辺とバーコードCDaの右辺との間隔Raと、ラベル領域LIaの上辺とバーコードCDaの上辺との間隔Uaと、ラベル領域LIaの左辺とバーコードCDaの左辺との間隔Laと、ラベル領域LIaの下辺とバーコードCDaの下辺との間隔Baと、が算出される。同様にして、ラベル領域LIbについて、4個の間隔Rb、Ub、Lb、Bbが算出される。また、ラベル領域LIcについて、先ず、QRコードCDcとバーコードCDdとの外接矩形CSが特定される。そして、ラベル領域LIcの右辺と外接矩形CSの右辺との間隔Rcと、ラベル領域LIcの上辺と外接矩形CSの上辺との間隔Ucと、ラベル領域LIcの左辺と外接矩形CSの左辺との間隔Lcと、ラベル領域LIcの下辺と外接矩形CSの下辺との間隔Bcと、が算出される。
【0036】
図5は、コード画像情報群CIの一例を示す図である。
図5に示すように、CPU110は、ラベル領域LIaに対応する第1コード画像情報CIaとして、4個の間隔Ra、Ua、La、Baから成る間隔データを生成する。同様にして、ラベル領域LIbに対応する第2コード画像情報CIbとして、4個の間隔Rb、Ub、Lb、Bbから成る間隔データが生成され、ラベル領域LIcに対応する第3コード画像情報CIcとして、4個の間隔Rc、Uc、Lc、Bcから成る間隔データが生成される。生成されるコード画像情報CIa〜CIcを含むコード画像情報群CIは、不揮発性記憶装置130に格納される(
図1)。
【0037】
以上説明したコード画像情報生成処理によれば、特定の固定物としてのラベルLBa〜LBcが固定される原稿であるサンプル原稿SS(
図4)を、画像読取部160を用いて読み取ることによって得られるサンプル画像データを解析することによって、サンプル原稿画像SIに固定されたラベルLBa〜LBcに示されるコード画像CDa〜CDdに関するコード画像情報CIa〜CIcが生成される(S20〜S50)。この結果、サンプル原稿SSを用いて、容易にコード画像情報を生成できる。
【0038】
A−3.読取制御処理
読取制御処理は、ユーザからの読取開始指示に基づいて、給紙トレイ71に載置されたM枚(Mは2以上の整数)の原稿を読み取り、M枚の原稿を示すM個の読取画像データを生成する処理である。読取制御処理は、イメージセンサ40を制御して搬送中の原稿Sを読み取る読取処理と、搬送部20を制御して複数枚の原稿Sを順次に搬送する搬送処理と、を含む。読取処理と搬送処理とは並行して行われる。
【0039】
A−3−1.読取処理
次に読取処理について説明する。フローチャートを省略するが、読取処理では、CPU110は、リアセンサ60に原稿Sの搬送方向Dの下流端が到達したことを検出すると、該検出を契機に、読み取りを開始し、リアセンサ60に原稿Sの搬送方向Dの上流端が到達したことを契機に読み取りを終了する。これを繰り返すことによって、CPU110は、1枚ずつ読取画像データを生成する。CPU110は、読み取り中には、イメージセンサ40の出力信号に基づく読取画像データをラインごとにイメージセンサ40から取得して、揮発性記憶装置120に保存する。最終的に複数枚の原稿Sを示す複数個の読取画像データが揮発性記憶装置120に保存されると、複数個の読取画像データは、例えば、1個の読取画像ファイル(例えば、PDFファイル)に保存される。該読取画像ファイルは、例えば、ファイルサーバ300に出力され、ファイルサーバ300において保存される。
【0040】
A−3−2.搬送処理
次に搬送処理について説明する。
図6は、搬送処理のフローチャートである。S105では、CPU110は、操作部150を介してユーザからの読取開始指示を取得する。S110では、CPU110は、重送センサ30による測定を開始する。これ以降、CPU110は、連続的に、重送センサ30からの出力信号に基づく超音波の減衰率DRを取得する。CPU110は、具体的には後述するが、減衰率DRに基づいて、重送センサ30による検出対象の部位(以下、検出部位と呼ぶ)、すなわち、原稿Sにおいて送信部31からの超音波が透過する部位が重畳部位であるか否かを判断できる。S115では、CPU110は、1枚の原稿Sの搬送を開始する。
【0041】
ここで、重畳部位は、原稿Sのうち、他の物と重畳されている部位である。本実施例では、重畳部位は、後述するラベルが重畳されて固定されている部位を含む。また、重畳部位は、原稿Sの重送が発生して、原稿Sに対して他の原稿が重畳している部位を含む。
【0042】
図7、
図8は、原稿S1に対する重送センサによる測定結果の一例を示す図である。
図7の原稿S1には、3個のラベルLBe、LBf、LBgが重畳されて固定されている。重送センサ30による検出部位は、
図7の一点破線DL上の部位であり、原稿S1の搬送に伴って、搬送方向Dの下流端(
図7の上端)から上流に向かって移動する。
【0043】
S120では、CPU110は、減衰率DRが閾値TH以上である部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えたか否かを判断する。例えば、
図7の例では、検出部位の搬送方向Dの位置が位置P1に達した時点から、減衰率DRが閾値THを超える。この時点から減衰率DRが閾値THを越えた状態のまま、検出部位の搬送方向Dの位置が、位置P1から基準長Lthだけ上流側の位置P2に達すると、減衰率DRが閾値TH以上である部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えたと判断される。本実施例では、減衰率DRが閾値TH以上である部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えた場合に、現在の検出部位は、重畳部位であると判断される、と言うことができる。このとき、例えば、検出部位が、位置P1から位置P2に達したか否かは、例えば、位置P1に達した時点(すなわち、減衰率DRが閾値THを超えた時点)からの搬送ローラ22の回転量に基づいて、原稿Sの搬送量が基準長Lthに達したか否かによって判断できる。以下、S120にて、重畳部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えたと判断される時点における重送センサ30による検出部位、すなわち、重畳部位であると判断された検出部位を注目検出部位とも呼ぶ。
【0044】
重畳部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えた場合には(S120:YES)、S122にて、CPU110は、注目検出部位(例えば、位置P2)を含む部分画像を示す部分画像データを取得する。具体的には、CPU110は、イメージセンサ40による読み取りが進んで、注目検出部位(例えば、位置P2)を含み、所定幅B1を有する部分画像を示す部分画像データが、揮発性記憶装置120に格納されるまで待機する。所定幅B1は、当該注目検出部位にラベル画像が存在する場合に、部分画像内に当該ラベル画像の全体が含まれるように十分に大きな幅とされる。
【0045】
S125にて、CPU110は、取得済みの部分画像データによって示される部分画像内において、コード画像(例えば、バーコードやQRコード)の特定を行う。コード画像の特定は、
図3のS20と同様に公知の手法で行われる。この結果、例えば、
図7の例では、矩形のバーコードCDaの4個の頂点(黒丸)の座標と傾きθとが特定される。
【0046】
S130では、CPU110は、部分画像内にコード画像が特定されたか否かを判断する。部分画像内にコード画像が特定されない場合には(S130:NO)、重送が発生していると考えられる。この場合には、注目検出部位には、ラベルが重畳されて固定されていないと考えられるために、ラベルが重畳していることに起因して、注目検出部位が重畳部位であると判断されている訳ではない。したがって、実際に原稿Sの重送が発生していることに起因して注目検出部位が重畳部位であると判断されていると判断できる。したがって、この場合には、S145にて、CPU110は、排紙ローラ21、搬送ローラ22、給紙ローラ23の駆動を停止して、原稿Sの搬送を中断する。さらに、S150にて、CPU110は、重送の発生をユーザに通知する。例えば、CPU110は、表示部140に、重送が発生していることを示すメッセージと、重送が発生している原稿Sのページ番号と、を含む通知画面を表示する。S150の実行後に、搬送処理は、異常終了される。この場合には、並行して実行される読取処理も同時に、異常終了される。
【0047】
部分画像内にコード画像が特定される場合には(S130:YES)、S135にて、CPU110は、ラベル判断処理を実行する。ラベル判断処理は、読取画像データの少なくとも一部を解析することによって、注目検出部位に、バーコードやQRコードなどのコード画像を含むラベルが存在するか否かを判断する処理である。
【0048】
S140では、CPU110は、ラベル判断処理の結果、注目検出部位にラベルが存在すると判断されたか否かを判断する。注目検出部位にラベルが存在すると判断された場合には(S140:YES)、原稿Sの重送が発生していないと考えられる。この場合には、注目検出部位には、ラベルが重畳されて固定されているので、注目検出部位にラベルが重畳していることに起因して、注目検出部位が重畳部位であると判断されていると判断できる。したがって、この場合には、S145やS150の処理を行わずに、CPU110は、S155に処理を進める。
【0049】
注目検出部位にラベルが存在しない場合には(S140:NO)、部分画像内にコード画像が特定されない場合(S130:NO)と同様に、注目検出部位には、ラベルが重畳されて固定されていないと考えられる。このために、実際に原稿Sの重送が発生していることに起因して注目検出部位が重畳部位であると判断されていると判断できる。したがって、この場合には、上述したS145、S150の処理が行われる。
【0050】
重畳部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えない場合には(S120:NO)、原稿Sの重送が発生していないと考えられる。したがって、この場合には、CPU110は、S155に処理を進める。
【0051】
S155では、CPU110は、1枚の原稿Sの搬送が終了したか否かを判断する。リアセンサ60が、リアセンサ60の配置位置に原稿Sが存在することを示すON状態から、配置位置に原稿Sが存在しないことを示すOFF状態に切り替わり、その後に、当該原稿Sの所定量の搬送が行われた場合には、当該原稿Sは、排紙トレイ72に排出されたと考えられる。この場合には、当該原稿Sの搬送が終了したと判断される。
【0052】
1枚の原稿Sの搬送が終了していない場合には(S155:NO)、CPU110は、S120に戻る。1枚の原稿Sの搬送が終了した場合には(S155:YES)、S160にて、CPU110は、給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがあるか否かを判断する。フロントセンサ50が、給紙トレイ71に原稿Sが存在することを示すON状態である場合には、給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがあると判断される。給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがある場合には(S160:YES)、CPU110は、S115に戻って、次の1枚の原稿Sの搬送を開始する。給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがない場合には(S160:NO)、CPU110は、搬送処理を終了する。
【0053】
A−3−3.ラベル判断処理
次に、
図6のS135のラベル判断処理のフローチャートである。
図9は、ラベル判断処理のフローチャートである。S200では、CPU110は、重送センサ30に基づく固定物の搬送方向Dの長さL1を算出する。具体的には、CPU110は、減衰率DRが閾値THを超えた時点から、減衰率DRが閾値THを下回った時点までの搬送ローラ22の回転量に基づいて、原稿Sの搬送量を算出する。そして、当該搬送量を、固定物の搬送方向Dの長さL1とする。例えば、
図6のS120にて重畳部位の搬送方向Dの長さが閾値THを超えたと判断された時点での検出部位が、
図7のラベルLBeが位置する搬送方向Dの位置にある場合には、固定物の搬送方向Dの長さL1として、
図7の長さL1eが算出される。
【0054】
S205では、CPU110は、不揮発性記憶装置130に格納済みのコード画像情報群CIに含まれるコード画像情報CIa〜CIc(
図5)の中から、1個の注目コード画像情報を取得する。
【0055】
S210では、CPU110は、注目コード画像情報を用いて、ラベル領域を決定する。ラベル領域の特定結果として、該ラベル領域の4個の頂点の座標が算出される。
図10は、コード画像情報を用いたラベル領域の特定の説明図である。
図10の例では、
図6のS125にて特定済みのコード画像が、
図7のバーコードCDeである場合を想定している。この場合に、注目コード画像情報が第1コード画像情報CIa(
図4、
図5)である場合には、バーコードCDeを含むように決定されるラベル領域は、
図10(A)のラベル領域IAaである。
図10(A)に示すように、ラベル領域IAaは、その4辺がバーコードCDeの対応する4辺と平行であり、かつ、その4辺とバーコードCDeの対応する4辺との間隔が、第1コード画像情報CIaに含まれる対応する間隔Ua、Ra、Ba、Laである領域である。注目コード画像情報が第2コード画像情報CIb(
図4、
図5)である場合には、バーコードCDeを含むように決定されるラベル領域は、
図10(B)のラベル領域IAbである。
図10(B)に示すように、ラベル領域IAbは、その4辺がバーコードCDeの対応する4辺と平行であり、かつ、その4辺とバーコードCDeの対応する4辺との間隔が、第2コード画像情報CIbに含まれる対応する間隔Ub、Rb、Bb、Lbである領域である。注目コード画像情報が第3コード画像情報CIc(
図4、
図5)である場合には、バーコードCDcを含むように決定されるラベル領域は、
図10(C)のラベル領域IAcである。
図10(C)に示すように、ラベル領域IAcは、その4辺がバーコードCDeの対応する4辺と平行であり、かつ、その4辺とバーコードCDeの対応する4辺との間隔が、第3コード画像情報CIcに含まれる対応する間隔Uc、Rc、Bc、Lcである領域である。
【0056】
ここで、
図10(B)に示すように、ラベル領域IAb内のバーコードCDeの4個の頂点の座標を(x1,y1), (x2,y2), (x3,y3), (x4,y4)とし、バーコードCDeの傾きをθとする。この場合に、
図10(B)に示す算出すべきラベル領域IAbの4個の頂点の座標を(cx1,cy1), (cx2,cy2), (cx3,cy3), (cx4,cy4)は、以下の式(1)〜(8)を用いて、表される。
cx1 = x1 + Ub*sinθ - Lb*cosθ…(1)
cy1 = y1 + Ub*cosθ + Lb*sinθ…(2)
cx2 = x2 + Ub*sinθ + Rb*cosθ…(3)
cy2 = y2 + Ub*cosθ - Rb*sinθ…(4)
cx3 = x3 - Lb*cosθ - Bb*sinθ…(5)
cy3 = y3 + Lb*sinθ - Bb*cosθ…(6)
cx4 = x4 - Bb*sinθ + Rb*cosθ…(7)
cy4 = y4 - Bb*cosθ - Rb*sinθ…(8)
これらの式(1)〜(8)から解るように、バーコードCDeなどのコード画像の4個の頂点と、ラベルに対してコード画像が配置される位置を示す位置情報である間隔(例えば、Rb、Ub、Lb、Bb)と、に基づいて、ラベル領域の4個の頂点が特定される。この結果、ラベル領域を精度良く特定できるので、後述するS215〜S240において、注目検出部位にラベルが存在するか否かを精度良く判断できる。
【0057】
この例では、
図7のバーコードCDeを含むラベルLBeに対応するラベル領域LIeは、第1コード画像情報CIaに対応するラベルであるので、バーコードCDeの4辺とラベル領域LIeの対応する4辺との間隔は、第1コード画像情報CIaに含まれる間隔Ua、Ra、Ba、Laと一致する。一方、ラベル領域LIeは、第2コード画像情報CIbおよび第3コード画像情報CIcには対応しないので、バーコードCDeの4辺とラベルLBeの対応する4辺との間隔は、第2コード画像情報CIbに含まれる間隔Ub、Rb、Bb、Lbや第3コード画像情報CIcに含まれる間隔Uc、Rc、Bc、Lcとは一致しない。したがって、原稿S1上で実際に特定すべきラベル領域LIe(
図7)は、第1コード画像情報CIaを用いて特定されるラベル領域IAa(
図10(A))と一致し、第2コード画像情報CIbや第3コード画像情報CIcを用いて特定されるラベル領域IAb(
図10(B))、IAc(
図10(C))とは、一致しない。
【0058】
S215では、特定済みのラベル領域の4辺のうち、重送センサの検出ラインDLと交差する2辺を特定する。すなわち、2辺の特定は、検出部位(検出ラインDL)が位置するX方向(搬送方向Dと垂直な方向)の位置に基づいて、行われる。例えば、
図10(A)のラベル領域IAaが特定されたラベル領域であるとし、ラインDL1が検出ラインDLであると仮定すると、左辺SDLと下辺SDBとの2辺が特定される。ラベル領域IAaが特定されたラベル領域であるとし、ラインDL2が検出ラインDLであると仮定すると、上辺SDUと下辺SDBとの2辺が特定される。ラベル領域IAaが特定されたラベル領域であるとし、ラインDL3が検出ラインDLであると仮定すると、右辺SDRと下辺SDBとの2辺が特定される。検出ラインDLは、検出部位を通り搬送方向Dと平行な仮想線である、ということができる。
【0059】
S220では、CPU110は、特定済みの2本の辺と検出ラインDLとの2個の交点間の長さL2を算出する。この2個の交点間の長さL2は、S205〜S220のコード画像情報CIa〜CIcを用いた画像解析に基づく固定物の長さL2とも言うことができる。例えば、
図10(A)のラベル領域IAaが特定されたラベル領域であるとし、ラインDL1が検出ラインDLであると仮定すると、2個の交点d1、d2間の長さ(距離)L21が特定される。ラベル領域IAaが特定されたラベル領域であるとし、ラインDL2が検出ラインDLであると仮定すると、2個の交点d3、d4間の長さL22が特定される。ラベル領域IAaが特定されたラベル領域であるとし、ラインDL3が検出ラインDLであると仮定すると、2個の交点d5、d6間の長さL23が特定される。
【0060】
このように、S215にて2辺を特定し、S220にて2辺と検出ラインDLとの交点の長さを、長さL2として特定するので、例えば、ラベルが搬送方向Dに対して傾いている場合であても、後述するS225〜S240にて、注目検出部位にラベルが存在するか否かを高い精度で判断することができる。
【0061】
S225では、S200にて算出済みの重送センサ30に基づく固定物の長さL1と、S220にて算出済みの2個の交点間の長さL2と、が実質的に等しい(L1≒L2)か否かを判断する。例えば、長さL1と長さL2との差分(L1−L2)の絶対値が、特定の閾値ΔE以下である場合には、長さL1と長さL2とが実質的に等しいと判断される。
【0062】
注目検出部位にラベルがあり、長さL2が、該ラベルに対応するラベル領域に対応するコード画像情報を用いて算出された(S210〜S220)場合には、長さL1と長さL2とは、実質的に等しくなると考えられる。したがって、長さL1と長さL2とが実質的に等しい場合には(S225:YES)、S240では、CPU110は、注目検出部位に、ラベルが存在すると判断する。
【0063】
長さL1と長さL2とが実質的に等しくない場合には(S225:NO)、S230にて、CPU110は、コード画像情報群CIに含まれる全てのコード画像情報を注目コード画像情報として処理したか否かを判断する。未処理のコード画像情報がある場合には(S230:NO)、CPU110は、S205に戻って、未処理のコード画像情報を注目コード画像情報として取得する。
【0064】
全てのコード画像情報を処理した場合には(S230:YES)、いずれのコード画像情報を用いても長さL1と長さL2とが実質的に等しくなることは無かったことになる。この場合には、CPU110は、S235に注目検出部位に、ラベルが存在しないと判断する。
【0065】
S235またはS245を終えると、ラベル判断処理は、終了される。
【0066】
以上説明した本実施例によれば、重送センサ30の出力信号に基づいて、搬送中の原稿Sのうちの検出部位が重畳部位であるか否かが判断される(
図6のS120)。そして、原稿Sのうちの注目検出部位の画像を含む部分画像を示す部分画像データが取得され(
図6のS122)、コード画像情報CIa〜CIcを用いて部分画像データを解析することによって、注目検出部位にコード画像を含むラベルが存在するか否かが判断される(
図6のS125〜S135、
図9)。そして、重送センサ30の出力信号に基づいて注目検出部位が重畳部位であると判断され(
図6のS120:YES)、かつ、部分画像データを解析することによって中央検出部位にラベルが存在しないと判断される場合に(
図6のS140:NO)、原稿Sの搬送が中断される(
図6のS145)。重送センサ30の出力信号に基づいて注目検出部位が重畳部位であると判断され(
図6のS120:YES)、かつ、部分画像データを解析することによって注目検出部位にラベルが存在すると判断される場合に(
図6のS140:YES)、原稿の搬送が継続される(
図6のS145が実行されない)。この結果、原稿Sにラベルが固定されていることに起因して、原稿Sの重送が発生していないにも拘わらずに、原稿Sの搬送が中断される不具合を抑制できる。仮に、重送センサ30の出力信号に基づいて注目部位が重畳部位であると判断される場合には、常に、原稿Sの搬送が中断されるとすると、ラベルが貼り付けられた原稿Sが用いれる場合には、原稿Sの重送が発生していなくても、原稿Sの重送が発生していると誤判断されて、原稿Sの搬送が中断され得る。本実施例では、そのような不具合の発生を抑制できる。
【0067】
図7を参照して、原稿Sの重送が発生していない場合について説明する。この場合には、S200にて算出される重送センサ30に基づく固定物の長さL1は、例えば、ラベルLBe、LBf、LBgに対応するラベル領域LIe、LIf、LIgについて、それぞれ、L1e、L1f、L1gである。そして、S205〜S220にて算出される画像解析に基づく固定物の長さL2は、ラベル領域LIe、LIf、LIgについて、それぞれ、L2e、L2f、L2gである。そして、これらは、L1e≒L2e、L1f≒L2f、L1g≒L2gを満たす。このために、原稿Sの重送が発生していない場合には、搬送方向Dの位置P2、P3、P4の3箇所にて、重畳部位の長さが基準長Lthを越える(
図6のS120:YES)にも拘わらずに、
図6のS135のラベル判断処理にて、注目検出部位にラベルが存在すると判断される(
図9のS225:YES、S240、
図6のS140:YES)。この結果、
図6のS145、S150は実行されず、原稿Sの搬送の中断は発生しない。このように、原稿Sの重送が発生していなくても、原稿Sの重送が発生していると誤判断されて、原稿Sの搬送が中断される不具合が発生していないことが解る。
【0068】
図8を参照して、原稿Sの重送が発生している場合について説明する。
図8の例では、
図7と同様の原稿S1に対して、他の原稿S2が重畳して搬送される重送が発生している。この場合には、S200にて算出される重送センサ30に基づく固定物の長さL1は、
図8の上側のラベル領域LIeについて、L1eであり、
図8の下側のラベル領域LIfと原稿S1と原稿S2とが重畳する部分について、L1hである。そして、S205〜S220にて算出される画像解析に基づく固定物の長さL2は、ラベル領域LIeについて、L2eであり、ラベル領域LIfについて、L2fである。そして、これらは、L1e≒L2eであるが、L1h≠L2fである。この結果、このために、原稿Sの重送が発生している場合には、搬送方向Dの位置P5、P6の2箇所では、重畳部位の長さが基準長Lthを越える(
図6のS120:YES)。そして、搬送方向Dの位置P5を注目検出部位とする処理では、L1e≒L2eであるために、
図6のS135のラベル判断処理にて、注目検出部位にラベルが存在すると判断される(
図9のS225:YES、S240、
図6のS140:YES)。この結果、
図6のS145、S150は実行されず、原稿Sの搬送の中断は発生しない。一方、搬送方向Dの位置P5を注目検出部位とする処理では、L1h≠L2fであるために、
図6のS135のラベル判断処理にて、注目検出部位にラベルが存在しないと判断される(
図9のS225:NO、S230:YES、S235、
図6のS140:NO)。この結果、
図6のS145、S150は実行されて、原稿Sの搬送が中断される。このように、原稿Sの重送が発生している場合には、適切に原稿Sの搬送が中断される。
【0069】
さらに、本実施例では、
図6のS125〜S135、
図9では、読取画像データの全体ではなく、原稿のうちの一部分を示す部分画像データが解析される。この結果、例えば、読み取りの始めから読み取られた読取画像データを全て解析する場合と比較して、解析の負荷を低減できる。
【0070】
さらに、本実施例では、コード画像情報CIa〜CIcは、ラベルLBa、LBb、LBcに対してバーコードやQRコードなどのコード画像が配置される位置を示す位置情報である間隔(例えば、Ra、Ua、La、Ba)を含んでいる(
図4、
図5)。そして、CPU110は、原稿S1を示す画像内のコード画像を特定し(
図6のS130)、画像内のコード画像の位置と位置情報である間隔とに基づいて画像内のラベル領域を特定する(
図6のS135、
図9のS210)。CPU110は、ラベルの特定結果に基づいて注目検出部位にラベルが存在するか否かを判断する(
図9のS215〜S240)。この結果、ラベルに対してコード画像が配置される位置を示す位置情報を用いて、注目検出部位にラベルが存在するか否かを精度良く判断できる。
【0071】
さらに、本実施例によれば、注目検出部位を含む重畳部位の搬送方向Dの長さL1と、ラベル領域の搬送方向Dに対応する方向の長さL2とに基づいて、注目検出部位にラベルが存在するか否かが判断される(
図9のS200、S220〜S240)。これによって、注目検出部位にラベルが存在するか否かをより高い精度で判断することができる。
【0072】
また、
図9のラベル判断処理のS210〜S225の処理は、第1コード画像情報CIa、第2コード画像情報CIb、第3コード画像情報CIcのそれぞれについて繰り返され得る。すなわち、CPU110は、第1コード画像情報CIaを用いて注目検出部位に
図4のラベルLBaと同等のラベルが存在するか否かを判断し、第2コード画像情報CIbを用いて注目検出部位に
図4のラベルLBbと同等のラベルが存在するか否かを判断する。そして、CPU110は、注目検出部位に、これらのラベルLBa〜LBcのいずれも存在しないと判断される場合に、原稿Sの搬送を中断し、注目検出部位にラベルLBa〜LBcのいずれかが存在すると判断される場合に、原稿Sの搬送を継続する(
図9のS205〜S240)。この結果、原稿SにこれらのラベルLBa〜LBcとのいずれかが固定されていることに起因して、原稿Sの重送が発生していないにも拘わらずに、原稿Sの搬送が中断される不具合を抑制できる。
【0073】
以上の説明から解るように、第1実施例の画像読取部160は、読取実行部の例であり、CPU110と揮発性記憶装置120とは、制御装置の例である。
【0074】
B.第2実施例
B−1.システム1000Bの構成
図11は、第2実施例のシステム1000Bのブロック図である。システム1000Bは、スキャナ100Bと、スキャナ100BとネットワークNTを介して通信可能に接続された端末装置200Bと、を備えている。
【0075】
スキャナ100Bは、第1実施例のスキャナ100(
図1)とは、不揮発性記憶装置130Bの構成が異なる。不揮発性記憶装置130Bには、
図1のコンピュータプログラムPGとは異なるコンピュータプログラムPG1が格納されている。不揮発性記憶装置130Bには、コード画像情報群CIは格納されていない。スキャナ100Bの他の構成は、
図1、
図2に示す第1実施例のスキャナ100の構成と同一である。このため、
図11では、第1実施例のスキャナ100と同一の構成については、
図1と同一の符号が付された。
【0076】
CPU110は、コンピュータプログラムPG1を実行することによって、後述するスキャナ側の読取制御処理を実行する。
【0077】
端末装置200Bは、パーソナルコンピュータなどの公知の計算機である。端末装置200Bは、端末装置200Bの全体を制御するコントローラとしてのCPU210と、DRAM等の揮発性記憶装置220と、ハードディスク等の不揮発性記憶装置230と、液晶ディスプレイなどの表示部240と、マウスやキーボードなどの操作部250と、他の装置(例えば、スキャナ100B)と通信するための通信インタフェース280と、を備えている。
【0078】
揮発性記憶装置220は、CPU210が処理を行う際に一時的にデータを格納するバッファ領域として用いられる。不揮発性記憶装置230には、コンピュータプログラムPG2と、コード画像情報群CI(
図5)と、が格納されている。コンピュータプログラムPG2は、サーバからダウンロードされる形態で提供される。これに代えて、コンピュータプログラムPG2は、例えば、予め製造時に不揮発性記憶装置130にインストールされる形態で提供されても良く、DVD−ROMなどに格納される形態で提供されても良い。CPU110は、コンピュータプログラムPG2を実行することによって、後述する端末装置側の読取制御処理を実行する。コード画像情報群CIは、読取制御処理において利用される。
【0079】
本実施例では、スキャナ100Bと端末装置200Bとが協働して、第1実施例のスキャナ100が実行する読取制御処理を実行する。
【0080】
B−2.スキャナ側の読取制御処理
スキャナ側の読取制御処理は、イメージセンサ40を制御して搬送中の原稿Sを読み取る読取処理と、搬送部20を制御して複数枚の原稿Sを順次に搬送する搬送処理と、を含む。読取処理と搬送処理とは並行して行われる。
【0081】
B−2−1.読取処理
次に読取処理について説明する。第1実施例と同様に、読取処理では、CPU110は、リアセンサ60に原稿Sの搬送方向Dの下流端が到達したことを検出すると、該検出を契機に、読み取りを開始し、リアセンサ60に原稿Sの搬送方向Dの上流端が到達したことを契機に読み取りを終了する。これを繰り返すことによって、CPU110は、1枚ずつ原稿Sを読み取る。CPU110は、読み取り中には、イメージセンサ40の出力信号に基づく読取画像データをラインごとにイメージセンサ40から取得して、揮発性記憶装置120に保存する。これらの読取画像データは、後述する搬送処理のS345にて、減衰率DRとともに、端末装置200Bに送信される。
【0082】
B−2−2.搬送処理
次に搬送処理について説明する。
図12は、搬送処理のフローチャートである。S305では、CPU110は、端末装置200Bから送信される開始コマンドを受信する。S310では、CPU110は、重送センサ30による測定を開始する。これ以降、CPU110は、連続的に、重送センサ30からの出力信号に基づく超音波の減衰率DRを取得する。これらの減衰率DRは、一時的に、揮発性記憶装置120に格納される。S315では、CPU110は、1枚の原稿Sの搬送を開始する。
【0083】
S320では、CPU110は、端末装置200Bから後述する重送通知を受信したか否かを判断する。重送通知が受信された場合には(S320:YES)、S345にて、CPU110は、
図6のS145と同様に、ローラ21、22、23の駆動を停止して、原稿Sの搬送を中断する。さらに、S350にて、CPU110は、
図6のS250と同様に、重送の発生をユーザに通知する。S150の実行後に、搬送処理は、異常終了される。この場合には、並行して実行される読取処理も同時に、異常終了される。
【0084】
重送通知が受信されない場合には(S320:NO)、S355にて、CPU110は、揮発性記憶装置120に一時的に格納された上述した読取画像データを、減衰率DRと、ページ情報と、同期させてラインごとに、端末装置200Bに送信する。
図2(B)に示すように、イメージセンサ40と重送センサ30とは搬送方向Dの位置が異なるので、読取画像データと減衰率DRとは同期しておらず、減衰率DRが遅れて取得されるが、本ステップにて、読取画像データと減衰率DRとは同期されて、端末装置200Bに送信される。
【0085】
S360では、CPU110は、
図6のS155と同様に、1枚の原稿Sの搬送が終了したか否かを判断する。1枚の原稿Sの搬送が終了していない場合には(S360:NO)、CPU110は、S320に戻る。1枚の原稿Sの搬送が終了した場合には(S360:YES)、S365にて、CPU110は、1枚の原稿Sの搬送が終了したことを示す1枚完了通知を、端末装置200Bに送信する。S370では、CPU110は、
図6のS160と同様に、給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがあるか否かを判断する。給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがある場合には(S370:YES)、CPU110は、S315に戻って、次の1枚の原稿Sの搬送を開始する。給紙トレイ71に未搬送の原稿Sがない場合には(S370:NO)、S375にて、CPU110は、全ての原稿Sの搬送が終了したことを示す全完了通知を、端末装置200Bに送信して、搬送処理を終了する。
【0086】
B−3.端末装置側の読取制御処理
端末装置側の読取制御処理は、スキャナ100Bから読取画像データと減衰率DRとページ情報とを受信し、読取画像ファイルを生成する処理である。端末装置側の読取制御処理は、原稿Sの重送の発生をスキャナ100Bに通知する処理を含む。
【0087】
図13は、端末装置側の読取制御処理のフローチャートである。S405では、端末装置200BのCPU210は、操作部250を介してユーザからの読取開始指示を取得する。S410では、CPU210は、読取開始指示に応じて、開始コマンドを、スキャナ100Bに送信する。これによって上述したスキャナ側の搬送処理が開始される。S415では、CPU210は、スキャナ100Bから、読取画像データと減衰率DRとページ情報の受信を開始する。これらは、
図12のS355にてスキャナ100Bから送信される。これらは、揮発性記憶装置220に格納される。
【0088】
S420では、受信される減衰率DRに基づいて、
図6のS120と同様に、減衰率DRが閾値TH以上である部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えたか否かを判断する(
図7等参照)。S420にて、重畳部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えたと判断される時点における重送センサ30による検出部位、すなわち、重畳部位であると判断された検出部位を注目検出部位とも呼ぶ。
【0089】
S422〜S440は、
図6のS122〜S140と同一の処理である。これらの処理の説明は省略する。
【0090】
S430にて部分画像内にコード画像が特定されない場合(S430:NO)、および、S440にて注目検出部位にラベルが存在しない場合には(S440:NO)、原稿Sの重送が発生していると考えられる。この場合には、S450にて、CPU110は、原稿Sの重送の発生を示す重送通知を、スキャナ100Bに送信する。これによって、上述したように、原稿Sの搬送が中断される(
図12のS345)。
【0091】
重畳部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えない場合には(S420:NO)、原稿Sの重送が発生していないと考えられる。したがって、この場合には、CPU210は、S455に処理を進める。
【0092】
S440にて注目検出部位にラベルが存在すると判断された場合には(S440:YES)、原稿Sの重送が発生していないと考えられる。したがって、この場合には、CPU210は、S455に処理を進める。
【0093】
S455では、CPU110は、1枚完了通知を受信したか否かを判断する。1枚完了通知が受信されていない場合には(S455:NO)、CPU210は、S420に戻る。1枚完了通知が受信された場合には(S455:YES)、S460にて、CPU210は、全完了通知を受信したか否かを判断する。全完了通知が受信されていない場合には(S460:NO)、CPU210は、S420に戻る。全完了通知が受信された場合には(S460:YES)、この時点までに全ての原稿Sを示す読取画像データを受信済みである。CPU210は、これらの読取画像データを用いて、1個の原稿画像データ(例えば、PDFファイル)を生成して、端末装置側の読取制御処理を終了する。
【0094】
以上説明した第2実施例によれば、端末装置200Bとスキャナ100Bとが協働して、第1実施例と同様の読取制御処理を実行することができる。このために、第2実施例によれば、第1実施例と同様の作用・効果を奏する。
【0095】
以上の説明から解るように、本実施例のスキャナ100Bは、読取装置および読取実行部の例である。また、本実施例の重送通知は、中断コマンドの例である。また本実施例の端末装置200Bは、制御装置、情報処理装置の例である。
【0096】
C.変形例:
(1)上記各実施例では、重送センサ30は、搬送中の原稿を透過する超音波の減衰率DRを検出する。これに代えて、例えば、搬送中の原稿を透過する光の透過率を検出するセンサが用いられても良い。あるいは、搬送中の原稿の厚みを測定するマイクロ変位センサが用いられても良い。一般的には、搬送中の原稿Sに関する物理的な情報を検出する各種のセンサが用いられ得る。
【0097】
(2)上記各実施例では、原稿Sに重畳されて固定される特定の固定物として、ラベルが用いられている。これに代えて、ICタグ、シール、テープ、布などであっても良い。また、各実施例では、これらの特定の固定物に示される特定画像として、バーコードやQRコードなどのコード画像が用いられている。これに代えて、例えば、特定の文字やマーク、目印などの画像が用いられてもよい。
【0098】
(3)上記各実施例では、特定画像情報として、特定画像としてのコード画像の4辺と、ラベルの4辺と、の間の間隔を示す情報(
図5)が用いられている。これに代えて、例えば、特定画像が文字である場合には、該文字の種類、サイズ、数を示す情報であっても良いし、文字の種類や数に応じて異なる固定物の形状、サイズを示す情報であっても良い。一般的には、特定画像情報は、特定画像に関する情報、例えば、特定画像を特定するため、あるいは、特定画像を含む固定物を特定するための各種の情報が用いられ得る。
【0099】
(4)上記各実施例では、S120にて、減衰率DRが閾値TH以上である部位の搬送方向Dの長さが基準長Lthを超えた場合に、注目検出部位を含む部分画像を示す部分画像データが取得され(S122)、該部分画像内でコード画像が特定される(S125)。これに代えて、読取画像データの全体を常に解析対象として、原稿Sを示す画像の全体にて、コード画像が特定されても良い。
【0100】
(5)上記各実施例では、ラベルは、矩形であるが、他の形状、例えば、円形であっても良い。この場合には、コード画像情報は、円形のラベル内におけるコード画像の配置位置を示す情報であっても良い。
【0101】
(6)上記各実施例では、注目検出部位が重畳部位であると判断され(
図6のS120:YES)、かつ、
図9のS200にて算出される重送センサ30に基づく固定物の長さL1と、
図9のS220にて算出される画像解析に基づく固定物の長さL2と、が実質的に等しい場合に(S225:YES)、注目検出部位にラベルが存在すると判断される。これに代えて、例えば、注目検出部位が重畳部位であると判断され、かつ、画像解析によって、注目検出部位の近傍に特定画像(例えば、コード画像や特定の文字)が特定された場合に、注目検出部位に、該特定画像を含むラベルが存在すると判断されても良い。
【0102】
(7)上記実施例では、コード画像情報群CIは、3個のコード画像情報CIa〜CIcを含んでいる。これに代えて、コード画像情報の個数は、任意の数であって良く、例えば、1個でも良いし、2個でも良いし、5個でも良い。またラベル判断処理は、複数のコード画像情報群CIの中から、ユーザが指定した1個ないし複数個のコード画像情報を用いてラベルが存在するかを判断し、ユーザが指定しないコード画像情報を用いてラベルが存在するかを判断しなくてもよい。コード画像情報群CIは、サンプル原稿SSを読み取ることによって得られるサンプル原稿画像データを解析することによって生成される(
図3)。これに代えて、コード画像情報群CIは、例えば、所定のUI画面を介して、ユーザが4個の間隔(例えば、Ua、La、Ra、Ba)を入力することによって生成されても良い。
【0103】
(8)上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、上記各実施例の読取処理の一部または全部の処理は、ASICなどのハードウェアによって実行されても良い。
【0104】
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。