特許第6982282号(P6982282)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982282イベント参加システム、イベント管理装置、およびイベント参加プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982282
(24)【登録日】2021年11月24日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】イベント参加システム、イベント管理装置、およびイベント参加プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20211206BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20211206BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06F3/0481
【請求項の数】15
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-45091(P2020-45091)
(22)【出願日】2020年3月16日
(65)【公開番号】特開2021-149135(P2021-149135A)
(43)【公開日】2021年9月27日
【審査請求日】2020年6月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】503454713
【氏名又は名称】有限会社トピックメーカー
(74)【代理人】
【識別番号】100083677
【弁理士】
【氏名又は名称】日比 恆明
(72)【発明者】
【氏名】草薙 裕二
【審査官】 阿部 陽
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−042164(JP,A)
【文献】 特開2019−141162(JP,A)
【文献】 株式会社Jストリーム,Jストリーム、動画視聴者の反応を可視化する「Goodボタン」機能をオンデマンド動画でも提供開始,日本,online,2021年07月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベントに参加するユーザーのイベント参加端末と、
前記イベント参加端末とネットワークを介して通信可能なイベント管理装置と、
を備えたイベント参加システムであって、
前記イベント参加端末は、前記ユーザーが前記イベントの進行状況に応じた応援入力操作を行うと、前記応援入力操作に基づいて、前記ユーザーが前記応援入力操作を開始してから前記応援入力操作が終了するまでの応援入力回数をカウントし、前記応援入力操作を開始した応援開始時刻と、前記応援入力回数と、応援内容と、を含む応援入力情報を生成し、
前記イベント管理装置は、複数の前記イベント参加端末において生成されたそれぞれの前記応援入力情報に基づき、前記ユーザーの感情を示すための波形の画像を含むデジタルウェーブをそれぞれの前記イベント参加端末に表示させるデジタルウェーブデータを生成
前記イベントが開始されると、所定の応援入力情報集計期間を順次設定し、前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の投稿者数が、所定のデジタルウェーブ発生閾値以上の場合、前記デジタルウェーブが発生したと判定し
それぞれの前記応援入力情報に含まれる応援開始時刻に基づいて、それぞれの前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の前記投稿者数をカウントし
前記応援入力回数により前記波形の画像の表示態様を異ならせるように、前記デジタルウェーブを表示させる、
イベント参加システム。
【請求項2】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント参加端末は、連続する前記応援入力操作の間隔が所定の連続応援入力判定時間を超えた場合、前記応援入力操作の終了を検知する、
イベント参加システム。
【請求項3】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント参加端末は、連続する前記応援入力操作の間隔が所定の連続応援入力操作判定時間内であって、前記応援入力回数が所定の連続応援入力回数上限値に達した場合、
前記応援入力操作の終了を検知する、
イベント参加システム。
【請求項4】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の前記投稿者数が、所定のデジタルウェーブ発生閾値以上の場合、前記デジタルウェーブが発生したと判定する、
イベント参加システム。
【請求項5】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、前記デジタルウェーブの発生を検出すると、前記デジタルウェーブの発生を検出した前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報のすべての投稿者の前記応援入力回数の平均値である応援入力回数平均値を算出し、前記応援入力回数平均値に基づき、前記デジタルウェーブの継続時間を応援持続時間として設定し、集計中の前記応援入力情報集計期間における前記投稿者数をデジタルウェーブ作成用データに設定する、
イベント参加システム。
【請求項6】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、集計中の前記応援入力情報集計期間において前記デジタルウェーブの継続が検知され、集計中の前記応援入力情報集計期間が以前の前記応援入力情報集計期間において設定された前記応援持続時間内である場合、集計中の前記応援入力情報集計期間の前記投稿者数に、以前の前記応援入力情報集計期間の前記投稿者数を加算することで、集計中の前記応援入力情報集計期間の前記デジタルウェーブ作成用データを生成する、
イベント参加システム。
【請求項7】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、集計中の前記応援入力情報集計期間において前記デジタルウェーブの終了が検知され、集計中の前記応援入力情報集計期間が以前の前記応援入力情報集計期間において設定された前記応援持続時間内である場合、以前の前記応援入力情報集計期間の前記投稿者数を合算することで、集計中の前記応援入力情報集計期間の前記デジタルウェーブ作成用データを生成する、
イベント参加システム。
【請求項8】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、集計中の前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の前記投稿者数が所定のデジタルウェーブ終了閾値以下の場合、前記デジタルウェーブの終了を検知する、
イベント参加システム。
【請求項9】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、前記デジタルウェーブの終了を検知すると、それぞれの前記応援入力情報集計期間の前記デジタルウェーブ作成用データに基づき、前記デジタルウェーブデータを生成する、
イベント参加システム。
【請求項10】
請求項に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、それぞれの前記応援入力情報集計期間の前記デジタルウェーブ作成用データを波形データに変換し、
前記デジタルウェーブデータには、それぞれの前記応援入力情報集計期間に含まれる応援開始時刻と、それぞれの前記応援入力情報集計期間に対応する前記デジタルウェーブの表示時間と、それぞれの前記表示時間おける前記波形データに対応する波形コードとを対応させる表示時間−波形コード対応表とが含まれる、
イベント参加システム。
【請求項11】
請求項10に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント参加端末は、前記デジタルウェーブデータに含まれる前記表示時間と、対応する前波形コードとに基づき前記デジタルウェーブをアニメーション表示する、
イベント参加システム。
【請求項12】
請求項1に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、前記応援入力回数が多いほど、前記波形の画像を表示する時間を長くするように、前記デジタルウェーブを表示させる、
イベント参加システム。
【請求項13】
請求項1に記載のイベント参加システムにおいて、
前記イベント管理装置は、前記応援入力回数が多いほど、前記波形の画像を表示する領域を増やすように、前記デジタルウェーブを表示させる、
イベント参加システム。
【請求項14】
イベントに参加するユーザーのイベント参加端末とネットワークを介して通信可能なイベント管理装置であって、
前記イベント管理装置は、
前記イベント参加端末によって生成された応援入力情報であって、前記ユーザーが応援入力操作を開始してから前記応援入力操作が終了するまでのカウントされた応援入力回数と、前記応援入力操作を開始した応援開始時刻と、応援内容と、を含む前記応援入力情報を取得し、
複数の前記イベント参加端末において生成されたそれぞれの応援入力情報に基づき、前記ユーザーの感情を示すための波形の画像を含むデジタルウェーブをそれぞれの前記イベント参加端末に表示させるデジタルウェーブデータを生成し、
前記イベントが開始されると、所定の応援入力情報集計期間を順次設定し、前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の投稿者数が、所定のデジタルウェーブ発生閾値以上の場合、前記デジタルウェーブが発生したと判定し
それぞれの前記応援入力情報に含まれる前記応援開始時刻に基づいて、それぞれの前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の前記投稿者数をカウントし
前記応援入力回数により前記波形の画像の表示態様を異ならせるように、前記デジタルウェーブを表示させる、
イベント管理装置。
【請求項15】
イベント参加端末と、前記イベント参加端末とネットワークを介して通信可能なイベント管理装置とを用いて前記イベント参加端末のユーザーをイベントに参加させるイベント参加プログラムであって、
前記イベント参加端末が、前記ユーザーが前記イベントの進行状況に応じた応援入力操作を行うと、前記応援入力操作に基づいて、前記ユーザーが前記応援入力操作を開始してから前記応援入力操作が終了するまでの応援入力回数をカウントし、前記応援入力操作を開始した応援開始時刻と、前記応援入力回数と、応援内容と、を含む応援入力情報を生成する工程と、
前記イベント管理装置が、複数の前記イベント参加端末において生成されたそれぞれの前記応援入力情報に基づき、前記ユーザーの感情を示すための波形の画像を含むデジタルウェーブをそれぞれの前記イベント参加端末に表示させるデジタルウェーブデータを生成する工程と、
前記イベントが開始されると、所定の応援入力情報集計期間を順次設定し、前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の投稿者数が、所定のデジタルウェーブ発生閾値以上の場合、前記デジタルウェーブが発生したと判定する工程と
それぞれの前記応援入力情報に含まれる前記応援開始時刻に基づいて、それぞれの前記応援入力情報集計期間における前記応援入力情報の前記投稿者数をカウントし
前記応援入力操作の数により前記波形の画像の表示態様を異ならせるように、前記デジタルウェーブを表示させる工程と、をプロセッサで実行させる、
イベント参加プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベント参加システム、ベント管理装置、およびイベント参加プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、スポーツ、コンサート、観劇等のイベントでは、ヤマ場になると来場者の感情が揺さぶられ、来場者に高揚感がもたらされる。このように、イベント会場への来場者は、その場の雰囲気を存分に感じることができる。これに対し、テレビやネットワークを介したイベントの視聴者は、イベント会場にいるわけではないので、来場者が感じるような雰囲気を十分に感じることができない。このため、イベント会場への来場者とイベントの視聴者とが会場の雰囲気を共有することは難しい。そこで、視聴者がイベント会場の来場者と一体となってイベントを楽しむためのシステムが提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、スポーツの試合を観戦するための端末において、スタジアムにいるかのような試合の熱狂をユーザーが効果的に味わうことを可能とする試合観戦装置等が開示されている。具体的に述べると、特許文献1には、ユーザー端末の観戦画面に、選択したチームを応援するユーザーの反応が、非言語的なエモーションアイコンによって表現される旨記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019−24157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、同じイベントを視聴するユーザーの人数が多くなると、エモーションアイコンの表示が煩雑となったり、表示内容が制限される等、試合観戦しているユーザーの感情を適切に表示することができない。これでは、イベント会場への来場者とイベントの視聴者とが会場の雰囲気を共有できようになるとは言えない。
【0006】
そこで、本発明は、イベントの参加者の感情を適切に表現することが可能なイベント参加システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0008】
本発明の代表的な実施の形態によるイベント参加システムは、イベントに参加するユーザーの携帯端末と、ネットワークを介して携帯端末と通信可能なイベント管理装置と、を備えている。携帯端末は、ユーザーがイベントの進行状況に応じた応援入力操作を行うと、応援入力操作に基づく応援入力情報を生成する。イベント管理装置は、複数の携帯端末において生成されたそれぞれの応援入力情報に基づき、ユーザーの感情を示すデジタルウェーブを携帯端末に表示させるデジタルウェーブデータを生成する。
【発明の効果】
【0009】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0010】
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、イベントの参加者の感情を適切に表現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施の形態に係るイベント参加システムの一例を示す概略構成図である。
図2】本発明の一実施の形態に係るイベント参加方法の一例を示すシーケンス図である。
図3】本発明の一実施の形態に係るイベント参加方法の一例を示すシーケンス図である。
図4】イベント参加アプリケーション実行時における携帯端末の表示内容を例示する図である。
図5】デジタルウェーブ発生およびデジタルウェーブ終了の検知方法を説明する図である。
図6】応援入力回数平均値と応援持続時間との関係を例示する図である。
図7】デジタルウェーブ作成用データの生成方法を説明する図である。
図8】デジタルウェーブデータの生成方法を説明する図である。
図9】携帯端末に表示されるデジタルウェーブの例を示す図である。
図10】イベント参加アプリケーション実行時における携帯端末の表示内容を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する各実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明の技術範囲を限定するものではない。なお、実施例において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は、特に必要な場合を除き省略する。
(一実施の形態)
<イベント参加システムの構成>
【0013】
イベント参加システムは、イベントを視聴する複数の視聴者から送信された応援入力情報に基づき、視聴者の感情をデジタルウェーブとして各視聴者の携帯端末に表示させるシステムである。図1は、本発明の一実施の形態に係るイベント参加システムの一例を示す概略構成図である。イベント参加システム1は、図1に示すように、サーバー(イベント管理装置)10、携帯端末(イベント参加端末)30、ネットワーク50を備えている。
《サーバー》
【0014】
サーバー10は、イベントに参加する複数のユーザー(視聴者等)の携帯端末30から送信されるそれぞれの応援入力情報をネットワーク(例えばインターネット)50を介して受信し、それぞれの応援入力情報に基づき、ユーザーの感情を示すデジタルウェーブを携帯端末30に表示させるためのデジタルウェーブデータを生成する。また、サーバー10は、生成したデジタルウェーブデータをそれぞれの視聴者の携帯端末30へ送信し、携帯端末30にデジタルウェーブデータに基づくデジタルウェーブを表示させる。
【0015】
サーバー10は、図1に示すように、処理ユニット11、メモリ15、通信インタフェース19を備えている。
【0016】
処理ユニット11は、サーバー10の各部の制御や、テレビやネットワークを介してイベントを視聴する視聴者から送信される応援入力情報の処理を行う。処理ユニット11は、例えば、CPU等のプロセッサ12、RAM13、およびROM14を有する。プロセッサ12は、例えばメモリ15に格納されたイベント参加プログラムをRAM13に展開し、展開したプログラムをプロセッサ12で実行する。これにより、プロセッサ12上に、イベント管理に関わる各種処理を実行する機能ブロックが実現される。その際、プロセッサ12は、ROM14に格納された各種設定情報を用いることができる。
【0017】
なお、処理ユニット11は、FPGA(Field−Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等で構成されてもよい。
【0018】
メモリ15は、サーバー10が取り扱う各種情報を格納する記憶装置である。メモリ15は、例えば、イベント参加プログラムやサーバー10の各部を制御する装置制御プログラム等を格納するプログラム記憶領域16、イベント管理に関わる各種情報を格納するイベント管理情報記憶領域17等の各記憶領域を有する。
【0019】
通信インタフェース19は、ネットワーク50を介し、携帯端末30との間で情報の送受信を行う通信装置である。通信インタフェース19は、処理ユニット11の指示に基づき、携帯端末30から受信した応援入力情報を処理ユニット11、またはメモリ15のイベント管理情報記憶領域17へ出力する。また、通信インタフェース19は、処理ユニット11からまたはメモリ15から出力されるデジタルウェーブデータ等の各種情報を携帯端末30へ送信する。なお、通信インタフェース19は、携帯端末30と個別に通信することが可能であるし、複数の携帯端末30と同時に通信することも可能である。
《携帯端末》
【0020】
携帯端末30は、イベントに参加する視聴者等のユーザーが使用する端末であり、例えばスマートフォンやタブレット端末等である。携帯端末30は、イベントの参加者がイベントの進行状況に応じた応援入力操作を行うと、応援入力操作に基づく応援入力情報を生成する。また、携帯端末30は、同じイベントを視聴する複数の視聴者の応援入力情報に基づくデジタルウェーブを表示することで、イベントの視聴者にイベント会場への来場者と会場の雰囲気を共有させる。
【0021】
図1に示すように、同じイベントの視聴者は複数人存在しているため、以下では、必要に応じて、各視聴者の携帯端末に、30A、30B等の符号を適宜付すことで各視聴者の携帯端末を区別する場合がある。
【0022】
携帯端末30は、図1に示すように、処理ユニット31、メモリ35、表示ユニット38、通信インタフェース39を備えている。
【0023】
処理ユニット31は、携帯端末30の各部の制御、携帯端末30のユーザーであるイベントの視聴者の入力操作に基づく応援入力情報の生成、サーバー10から送信されるデジタルウェーブデータに基づくデジタルウェーブ表示等、イベント参加に関わる各種処理を行うユニットである。
【0024】
処理ユニット31は、例えば、CPU等のプロセッサ32、RAM33、およびROM34を有する。プロセッサ32は、例えばメモリ35に格納またはインストールされた、イベント参加アプリケーション(イベント参加プログラム)をRAM33に展開し、展開したプログラムをプロセッサ32で実行する。これにより、プロセッサ32上に、イベント参加に関わる各種処理を実行する機能ブロックが実現される。その際、プロセッサ32は、ROM34に格納された各種設定情報を用いることができる。
【0025】
メモリ35は、携帯端末30が取り扱う各種情報を格納する記憶装置である。メモリ35は、例えば、イベント参加アプリケーションや携帯端末30の各部を制御する端末制御プログラム等を格納するプログラム記憶領域36、イベント参加に関わる各種情報を格納するイベント参加情報記憶領域37等の各記憶領域を有する。
【0026】
通信インタフェース39は、ネットワーク50を介し、サーバー10との間で情報の送受信を行う通信装置である。通信インタフェース39は、処理ユニット31またはメモリ15から出力される情報を携帯端末30へ送信する。携帯端末30から送信される情報には、例えば視聴者のログイン情報、イベント視聴中の応援入力情報等が含まれる。また、通信インタフェース39は、処理ユニット31の指示に基づき、サーバー10から受信したデジタルウェーブデータ等の情報を処理ユニット31またはメモリ35のイベント参加情報記憶領域37へ出力する。
【0027】
表示ユニット38は、例えばタッチパネル機能を備えた液晶パネルや有機ELパネル等の表示パネルを有し、処理ユニット31から出力される情報に基づき、携帯端末30の操作に関わる情報やイベント参加に関わる情報等の各種情報を表示パネルに表示する。ユーザーは、表示パネルへのタップやフリック等を行うことで、携帯端末30の操作を行うことができる。
<イベント参加方法>
【0028】
次に、イベント参加方法について説明する。なお、以下では、サッカー観戦を例に挙げたイベント参加方法を説明する。
【0029】
図2図3は、本発明の一実施の形態に係るイベント参加方法の一例を示すシーケンス図である。図2図3には、サーバー10が行う工程と、携帯端末30が行う工程とがそれぞれ示されている。図2図3に示すように、サーバー10が行う工程はステップS101〜S117を含み、携帯端末30が行う工程はステップS301〜S318を含む。図4は、イベント参加アプリケーション実行時における携帯端末の表示内容を例示する図である。図4には、主にイベント開催中の携帯端末の表示内容が示されている。
【0030】
まず、ステップS301において、ユーザーはイベント参加システムのアカウントを作成する。ユーザーは、ネットワーク50を介してサーバー10へアクセスし、サーバー10からイベント参加アプリケーションをダウンロードする。ダウンロード完了後、ユーザーは、図4(a)に示す表示内容を見ながら、イベント参加アプリケーションのインストールを行う。インストール完了後、ユーザーは、図4(b)に示す各項目(名前、メールアドレス、ログインパスワード等)を入力し、さらに図4(c)に示す各項目(性別、生年月日。職業、スポーツ経験等)を入力し、サーバー10へ送信する。
【0031】
ステップS101において、サーバー10は、携帯端末30から受信した各項目をユーザーのプロファイルとしてメモリ15に格納すると、イベント参加システムのアカウント作成処理が完了する。なお、サーバー10は、アカウント作成完了通知を携帯端末30へ送信してもよい。なお、2回目以降は、ステップS301、S101を省略することができる。
【0032】
その後、ユーザーは、イベント参加システムへログインし、図4(d)に示す表示内容を見ながら参加するイベント(サッカーの試合)を選択し(ステップS302)、図4(e)に示す観戦方法の選択画面を見ながら競技場での観戦か、テレビやインターネットによる視聴かを選択する(ステップS303)。また、ステップS303において選択された観戦方法は、サーバー10へ送信される。サーバー10は、携帯端末30から受信した各ユーザーの視聴方法をメモリ15に格納する。なお、ステップS303において、携帯端末30のGPS機能を用いて、携帯端末30の位置情報と、サッカーの試合が行われる競技場の位置情報とを比較することで観戦方法が自動で選択されるようにしてもよい。
【0033】
そして、ユーザーは、図4(f)に示す応援チーム選択画面を見ながら応援チームを選択する(ステップS304)。
【0034】
次に、ステップS305について説明する。試合が開始されると、携帯端末30には、図4(g)に示す応援入力画面が表示される。ユーザーは、応援内容選択部38aから応援内容を選択する。応援内容の選択は、例えば応援内容選択部38aのタップやフリック、あるいはジェスチャー等で行われる。なお、以下では、応援内容として「拍手」が選択された場合について説明するが、これ以外の応援内容が選択されても構わない。
【0035】
ユーザーは、試合を観戦しながら、図4(h)に示すように、選択した応援内容(ここでは「拍手」)の入力を行う。例えば、応援するチームの選手がファインプレー等の良いプレーをした場合、ユーザーは、携帯端末30の表示パネルをタップする応援入力操作を行う。応援入力操作において、ユーザーは、プレイ内容に応じて応援入力回数や応援入力頻度を適宜調整することができる。一方、選手が反則をする等の良くないプレイをした場合、ユーザーは、応援内容として、例えばブーイングを選んで入力をすることもできる。
【0036】
その間、処理ユニット31は、ユーザーが応援入力操作(タップ)を開始してからの応援入力回数(タップ回数)をカウントする。
【0037】
次に、ステップS306について説明する。処理ユニット31は、応援入力操作の終了を検知すると、応援入力回数のカウントを終了する。そして、処理ユニット31は、図4(i)に示すように、カウントした応援入力回数を表示パネルに表示させる。
【0038】
応援入力操作終了の検知は、例えば連続する応援入力操作の間隔が所定の連続応援入力判定時間を超えた場合、あるいは、連続する応援入力操作の間隔が所定の連続応援入力操作判定時間内であって、応援入力回数が所定の連続応援入力回数上限値に達した場合に行われる。
【0039】
なお、連続応援入力判定時間は、任意の値(例えば0.5秒)に設定可能である。また、連続応援入力回数上限値も、任意の値(例えば30回)に設定可能である。なお、以下では、ユーザーが応援入力を開始してから、処理ユニット11が応援入力操作の終了を検知するまでの期間を連続応援入力期間と称することがある。
【0040】
処理ユニット31は、応援入力操作の終了を検知した時点での応援入力回数と、応援内容と、応援入力操作を開始した応援開始時刻(すなわち連続応援入力期間の開始時刻)と、応援終了時刻と、を含む応援入力情報を生成し、生成した応援入力情報をサーバー10へ送信する。また、処理ユニット31は、生成した応援入力情報をメモリ35に格納しておいてもよい。応援入力情報の生成およびサーバー10への送信は、同じ試合を観戦するログインユーザーの各携帯端末30において行われる。
【0041】
なお、携帯端末30における端末時刻と、サーバー10におけるサーバー時刻とが異なる場合があるので、処理ユニット31は、端末時刻に代えて補正した補正後端末時刻を応援入力情報に含めてもよい。例えば、端末時刻とサーバー時刻との時間差が所定の時間差許容範囲内の場合、処理ユニット31は、端末時刻の補正は必要ないと判断する。一方、端末時刻とサーバー時刻との時間差が所定の時間差許容範囲外の場合、処理ユニット31は、端末時刻の補正が必要であると判断する。
【0042】
例えば、ログイン時、処理ユニット31は、サーバー10からサーバー時刻を取得し、端末時刻とサーバー時刻との時間差を算出し、時間差と時間差許容範囲とを比較する。時間差が時間差許容範囲外の場合、処理ユニット31は、算出した時間差を時刻補正値として保持またはメモリ35に格納しておく。そして、処理ユニット31は、時刻補正値を用いて補正後端末時刻を算出し、補正後時刻を用いて応援入力情報を生成する。もちろん、時間差許容範囲を設定することなく、処理ユニット31は、時間差を用いた補正後端末時刻を用いて応援入力情報を生成してもよい。
【0043】
ステップS103およびその後の工程では、複数のログインユーザーの各携帯端末30から送信された応援入力情報の集計処理等が行われる。まず、ステップS103では、サーバー10の処理ユニット11は、イベントが開始されると、イベントが終了するまで、所定の応援入力情報集計期間を順次設定し、応援入力情報集計期間ごとに応援入力情報の受信件数(すなわち応援入力情報の投稿者数)をカウントする。このとき、処理ユニット11は、各応援入力情報に含まれる応援開始時刻に基づいて、各応援入力情報集計期間における応援入力情報の投稿者数をカウントする。なお、応援入力情報集計期間は、任意の値(例えば3秒)に設定可能であり、イベントの内容に応じて適宜変更可能である。
【0044】
図5は、デジタルウェーブ発生およびデジタルウェーブ終了の検知方法を説明する図である。図5の横軸は時間を示している。また、図5には、応援入力情報集計期間(T0、T1、…)も併せて示されている。一方、図5の縦軸は、各応援入力情報集計期間における投稿者数を示している。
【0045】
処理ユニット11は、投稿者数に基づいて各応援入力情報集計期間におけるデジタルウェーブの発生の有無を判定する。例えば、応援入力情報集計期間における応援入力情報の受信件数(投稿者数)が、所定のデジタルウェーブ発生閾値Pw1より小さい場合、処理ユニット11は、デジタルウェーブが発生していないと判定する。一方、応援入力情報集計期間における応援入力情報の受信件数が、所定のデジタルウェーブ発生閾値Pw1以上の場合、処理ユニット11は、デジタルウェーブが発生したと判定する(ステップS104)。なお、デジタルウェーブ発生閾値Pw1は、任意の値(例えば総ログインユーザー数の20%や、総ユーザー数の20%等)に設定されるが、イベントの内容に応じて適宜変更可能である。このとき、応援内容が同一の応援入力情報の受信件数を基にデジタルウェーブ発生の有無を判定してもよいし、応援内容に関わらず全受信件数を基にデジタルウェーブ発生の有無を判定してもよい。
【0046】
図5の例では、例えば応援入力情報集計期間T0において、選手がシュートを放ったとする。ただし、シュートを放ってからの所定期間(例えば応援入力情報集計期間T1まで)、応援入力情報の投稿数は上昇しない。これは、各携帯端末30において応援入力回数のカウントや応援入力情報の生成等が行われるため、選手がシュートを放ってからサーバー10が応援入力情報を受信するまでにタイムラグが生じるからである。このため、投稿者数のカウントのために参照される応援開始時刻は、対応する応援入力情報集計期間に含まれるサーバー時刻とは合致しない。よって、各応援入力情報集計期間には、集計を行う対象となる応援開始時刻がそれぞれ規定される。なお、各応援入力情報集計期間には、集計を行う対象となる応援終了時刻が規定されてもよい。
【0047】
図5の例では、応援入力情報集計期間T2において、投稿者数がデジタルウェーブ発生閾値Pw1以上となっているため、応援入力情報集計期間T2において、デジタルウェーブ発生が検出される。
【0048】
デジタルウェーブの発生を検出すると、処理ユニット11は、デジタルウェーブの発生を検出した応援入力情報集計期間(図5では応援入力情報集計期間T2)における、応援内容が同一の全投稿者の応援入力回数平均値(平均タップ数)を算出する(ステップS105)。そして、処理ユニット11は、ステップS106で算出した応援入力回数平均値に基づき、デジタルウェーブの継続時間(応援持続時間)を設定する(ステップS106)。また、ステップS106では、現在集計中の応援入力情報集計期間における投稿者数をデジタルウェーブ作成用データに設定する。処理ユニット11は、設定した応援持続時間およびデジタルウェーブ作成用データを保持するかメモリ15に格納する。
【0049】
図6は、応援入力回数平均値と応援持続時間との関係を例示する図である。図6の横軸は時間を示している。図6(a)は、応援内容が同一の総投稿者数が例えば2万人で、応援入力回数平均値が16回以上21回未満である場合を示している。この場合、処理ユニット11は、例えば、応援入力回数平均値を算出した期間を含めた4回分の応援入力情報集計期間に相当する時間を応援持続時間として設定する。各応援入力情報集計期間が3秒に設定されていれば、応援持続時間は12秒となる。また、デジタルウェーブ作成用データの値は20,000である。
【0050】
図6(b)は、応援内容が同一の総投稿者数が例えば2万人で、応援入力回数平均値が6回以上11回未満である場合を示している。この場合、処理ユニット11は、例えば、応援入力回数平均値を算出した期間を含めた2回分の応援入力情報集計期間に相当する時間を応援持続時間として設定する。各応援入力情報集計期間が3秒に設定されていれば、応援持続時間は6秒となる。また、デジタルウェーブ作成用データの値は20,000である。
【0051】
図6(c)は、応援内容が同一の総投稿者数が例えば5千人で、応援入力回数平均値が11回以上16回未満である場合を示している。この場合、処理ユニット11は、例えば、応援入力回数平均値を算出した期間を含めた3回分の応援入力情報集計期間に相当する時間を応援持続時間として設定する。各応援入力情報集計期間が3秒に設定されていれば、応援持続時間は9秒となる。また、デジタルウェーブ作成用データの値は5,000である。
【0052】
図6(d)は、応援内容が同一の総投稿者数が例えば5千人で、応援入力回数平均値が26回以上30回以下である場合を示している。この場合、処理ユニット11は、例えば、応援入力回数平均値を算出した期間を含めた6回分の応援入力情報集計期間に相当する時間を応援持続時間として設定する。各応援入力情報集計期間が3秒に設定されていれば、応援持続時間は18秒となる。また、デジタルウェーブ作成用データの値は5,000である。
【0053】
図6では、応援入力回数平均値のみで応援持続時間が設定される例が示されているが、総投稿者数と応援入力回数平均値とに基づいて応援持続時間が設定されてもよい。
【0054】
次に、ステップS307について説明する。ステップS306において応援入力操作の終了を検知した後も、携帯端末30は、応援入力操作を受け付ける。処理ユニット31は、応援入力操作の終了を検知する度に応援入力情報を生成し、生成した応援入力情報をサーバー10へ送信する。
【0055】
次に、ステップS107について説明する。ステップS106において応援持続時間を算出すると、処理ユニット11は、次の応援入力情報集計期間において受信した応援入力情報の集計処理等を行う。ステップS107において、処理ユニット11は、この応援入力情報集計期間における応援入力情報の受信件数が、所定のデジタルウェーブ終了閾値Pw2以下の場合、処理ユニット11は、デジタルウェーブは終了したと判定する。一方、応援入力情報集計期間における応援入力情報の受信件数が、所定のデジタルウェーブ終了閾値Pw2より大きい場合、処理ユニット11は、デジタルウェーブが継続していると判定する。
【0056】
なお、デジタルウェーブ終了閾値Pw2は、任意の値(例えば総ログインユーザー数の10%や、総ユーザー数の10%等)に設定されるが、イベントの内容に応じて適宜変更可能である。また、デジタルウェーブ発生閾値Pw1とデジタルウェーブ終了閾値Pw2とが同じ値でも構わない。この応援入力情報集計期間における応援入力情報の集計処理は、デジタルウェーブの継続検知を除き、前回の応援入力情報集計期間における処理と類似している。
【0057】
また、ステップS107では、現在集計中の応援入力情報集計期間においてデジタルウェーブの継続が検知された場合、現在集計中の応援入力情報集計期間が、以前の応援入力情報集計期間において設定された応援持続時間内である場合、処理ユニット11は、現在集計中の応援入力情報集計期間の投稿者数に、以前の各応援入力情報集計期間の投稿者数(デジタルウェーブ作成用データ)を加算することで、現在集計中の応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データを設定する。
【0058】
具体的に述べると、現在集計中の応援入力情報集計期間においてデジタルウェーブの継続が検知された場合、すなわち投稿者数がデジタルウェーブ継続閾値Pw2より大きい場合、現在集計中の応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データは、現在集計中の応援入力情報集計期間の投稿者数に、以前の各応援入力情報集計期間の各投稿者数が加算されたものとなる。
【0059】
処理ユニット11は、このような処理を各応援入力情報集計期間に対して行うことで、デジタルウェーブ継続時における各応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データを順次生成する(ステップS108)。
【0060】
なお、デジタルウェーブ発生時または継続時以外の期間においてもデジタルウェーブ作成用データが生成されてもよいが、これらの期間における投稿者数は、デジタルウェーブ作成用データに反映されない。
【0061】
図7は、デジタルウェーブ作成用データの生成方法を説明する図である。図7は、図6と対応させたものとなっている。また、応援入力情報集計期間T2に対応する応援持続時間は、応援入力情報集計期間T4までの3回分の応援入力情報集計期間に相当する時間とする。応援入力情報集計期間T3に対応する応援持続時間は、応援入力情報集計期間T6までの4回分の応援入力情報集計期間に相当する時間とする。応援入力情報集計期間T4に対応する応援持続時間は、応援入力情報集計期間T6までの3回分の応援入力情報集計期間に相当する時間とする。応援入力情報集計期間T5に対応する応援持続時間は、応援入力情報集計期間T7までの3回分の応援入力情報集計期間に相当する時間とする。応援入力情報集計期間T6に対応する応援持続時間は、応援入力情報集計期間T8までの3回分の応援入力情報集計期間に相当する時間とする。
【0062】
図5の例では、応援入力情報集計期間T6までデジタルウェーブが継続しており、応援入力情報集計期間T7においてデジタルウェーブ終了が検知される。
【0063】
したがって、図7に示すように、デジタルウェーブの発生を検出した応援入力情報集計期間T2のデジタルウェーブ作成用データは、応援入力情報集計期間T2における総投稿者数N2となる。応援入力情報集計期間T3のデジタルウェーブ作成用データは、応援入力情報集計期間T2における総投稿者数N2と応援入力情報集計期間T3における総投稿者数N3とを合算したものとなる(N2+N3)。応援入力情報集計期間T4のデジタルウェーブ作成用データは、N2+N3+N4となる。応援入力情報集計期間T5のデジタルウェーブ作成用データは、N3+N4+N5となる。応援入力情報集計期間T6のデジタルウェーブ作成用データは、N3+N4+N5+N6となる。応援入力情報集計期間T7のデジタルウェーブ作成用データは、N5+N6となる。応援入力情報集計期間T8のデジタルウェーブ作成用データは、N6となる。
【0064】
ステップS109では、デジタルウェーブの終了が検知されたときの処理内容を規定している。
【0065】
次の応援入力情報集計期間における応援内容が同一の応援入力情報の投稿者数が、所定のデジタルウェーブ終了閾値Pw2以下の場合、処理ユニット11は、デジタルウェーブの終了を検知する。この場合、現在集計中の応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データは、以前の各応援入力情報集計期間における投稿者数を合算することでデジタルウェーブ作成用データを生成する。しかし、この場合、現在集計中の応援入力情報集計期間の総投稿者数はデジタルウェーブ作成用データには反映されない。
【0066】
デジタルウェーブの終了を検知すると、処理ユニット11は、ウェーブ発生を検知した最初の応援入力情報集計期間から、ウェーブ終了を検知した応援入力情報集計期間までの応援データ(応援入力情報)を用いてデジタルウェーブ作成用データを生成する。
【0067】
デジタルウェーブの終了を検知すると、処理ユニット11は、各応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データに基づき、携帯端末30へデジタルウェーブを表示させるためのデジタルウェーブデータを生成し、生成したデジタルウェーブデータをログインしている全ユーザーの携帯端末30へ送信する(ステップS110)。
【0068】
デジタルウェーブデータを生成する際、処理ユニット11は、各応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データ(総投稿者数)を波形データに変換する処理を行う。図8は、デジタルウェーブデータの生成方法を説明する図である。図8(a)には、波形データに変換された各応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データが示されている。図8(a)は、図7に示すデジタルウェーブ作成用データを用いた仮想的な波形と類似している。図8(b)には、各応援入力情報集計期間に対応するデジタルウェーブの表示時間(D0、D1、…)と、各表示時間おける波形データに対応する波形コード(C0、C0、…)とを対応させる表示時間−波形コード対応表が示されている。
【0069】
生成されるデジタルウェーブデータには、例えば、各応援入力情報集計期間に含まれる応援開始時刻と、図8(b)に示す表示時間−波形コード対応表、波形が最も高いときの総投稿者数、デジタルウェーブ発生時における投稿者数の割合等の各種情報が含まれる。なお、各応援入力情報集計期間に含まれる応援開始時刻は、各応援入力情報集計期間における最も早い応援開始時刻、および応援入力情報集計期間の時間とで構成されてもよい。
【0070】
ステップS308において、携帯端末30の処理ユニット31は、受信したデジタルウェーブデータを加工する。処理ユニット31は、例えば、各表示時間におけるデジタルウェーブの表示時間を短縮する加工を行う。具体的に述べると、処理ユニット31は、各応援入力情報集計期間を短縮(例えば1/3)するようデジタルウェーブデータを加工する。これにより、デジタルウェーブの波形を激しく変化させることができ、イベントを視聴するユーザーの感情をより適切に表示することができる。
【0071】
ステップS309では、携帯端末30のユーザーがデジタルウェーブ発生期間内に応援入力情報を投稿したかどうかが判断される。処理ユニット31は、デジタルウェーブデータに含まれる各応援入力情報集計期間の集計を行った最も早い応援開始時刻、応援入力情報集計期間の設定値(時間)、およびメモリ35に格納された、あるいは保持しているユーザーの応援開始時刻に基づき、携帯端末30のユーザーがデジタルウェーブ発生期間内に応援入力情報を投稿したかどうかを判断する。
【0072】
携帯端末30のユーザーがデジタルウェーブ発生期間内に応援入力情報を投稿したと判断した場合、処理ユニット31は、このユーザーにウェーブポイントを付与し、付与したウェーブポイントを保持するかメモリ35に格納する。
【0073】
また、ユーザーが応援入力情報を投稿した時刻が、デジタルウェーブの発生が検出された最初の応援入力情報集計期間内である場合、処理ユニット31は、リーダーポイントをユーザーに付与し、付与したリーダーポイントを保持するかメモリ35に格納する(ステップS310)。
【0074】
そして、処理ユニット31は、デジタルウェーブ、ユーザーに付与したウェーブポイント、リーダーポイントを携帯端末30に表示させる(ステップS311)。このとき、雰囲気を盛り上げるような効果音が携帯端末30から再生されてもよい。
【0075】
図9は、携帯端末に表示されるデジタルウェーブの例を示す図である。図9(a)は、表示コードC0に対応するデジタルウェーブの表示画面である。図9(a)は、デジタルウェーブが発生していないときに対応しているので、デジタルウェーブは表示されない。図9(b)は、表示コードC1に対応するデジタルウェーブの表示画面である。図9(b)では、例えば表示領域の下から1/5までの領域にデジタルウェーブが表示される。図9(c)は、表示コードC2に対応するデジタルウェーブの表示画面である。図9(c)では、例えば表示領域の下から2/5までの領域にデジタルウェーブが表示される。
【0076】
図9(d)は、表示コードC3に対応するデジタルウェーブの表示画面である。図9(d)では、例えば表示領域の下から3/5までの領域にデジタルウェーブが表示される。図9(e)は、表示コードC4に対応するデジタルウェーブの表示画面である。図9(e)では、例えば表示領域の下から4/5までの領域にデジタルウェーブが表示される。図9(f)は、表示コードC5に対応するデジタルウェーブの表示画面である。図9(f)では、例えば表示領域の全域にデジタルウェーブが表示される。携帯端末30には、応援入力情報集計期間ごとに波形を変化させながらデジタルウェーブがアニメーション表示される。
【0077】
ここまでの一連の処理は、携帯端末30がサーバー10から受け取ったデジタルウェーブデータに基づくデジタルウェーブの表示を終了するまで継続される。
【0078】
デジタルウェーブの表示が終了すると、携帯端末30は、メモリ35に格納または保持している今回のイベントに関わる応援入力情報、ウェーブポイント、リーダーポイントをイベント参加報告としてサーバー10へ送信する(ステップS313)。そして、サーバー10は、各ユーザーの携帯端末30から受信したイベント参加報告を各ユーザーのイベント参加履歴としてメモリ15に格納する(ステップS112)。
【0079】
図10は、イベント参加アプリケーション実行時における携帯端末の表示内容を例示する図である。図10には、イベント終了後の携帯端末の表示内容が示されている。
【0080】
ステップS113において、処理ユニット11は、今回のイベントにおける各ユーザーの獲得ウェーブポイントを集計し、各ユーザーの獲得ウェーブポイントをメモリ15に格納する。その際、処理ユニット11は、以前のイベントでユーザーが獲得したウェーブポイントと今回のイベントで獲得したウェーブポイントとを合算してもよい。
【0081】
また、処理ユニット11は、全ユーザーの獲得ウェーブポイントを参照し、図10(a)に示すような、今回のイベントにおける獲得ウェーブポイントランキングリストを生成し、各ユーザーに獲得ウェーブポイントランキングリストを送信する。なお、獲得ウェーブポイントウェーブポイントランキングリストには、ランキング上位の結果のみが含まれてもよいし、全ユーザーの結果が含まれてもよい。
【0082】
ステップS314において、携帯端末30は、受信した獲得ウェーブポイントランキングリストを表示する。そして、ユーザーは、表示される獲得ウェーブポイントランキングリストを閲覧することができる。ただし、ステップS314は適宜省略可能である。例えば、ユーザーが端末操作することで獲得ウェーブポイントランキングリストが表示されるようにしてもよい。
【0083】
ステップS114において、サーバー10の処理ユニット11は、各ユーザーの獲得ウェーブポイントに基づき、図10(b)に示すような、各ユーザーのウェーブポイント獲得証明書を発行し、各ユーザーの携帯端末30にウェーブポイント獲得証明書を送信する。
【0084】
ステップS315において、携帯端末30は、受信したウェーブポイント獲得証明書を表示する。そして、ユーザーは、表示されるウェーブポイント獲得証明書を閲覧することができる。ウェーブポイント獲得証明書により、ユーザーは、アプリケーションを配信する主催者から、獲得したウェーブポイントに応じた各種サービスを受けることができる。ただし、ステップS315も適宜省略可能である。例えば、ユーザーが端末操作することでウェーブポイント獲得証明書が表示されるようにしてもよい。
【0085】
ステップS316において、ユーザーは、獲得したウェーブポイントを使用して、応援する選手に対する感謝の気持ちを伝える拍手ポイントを送ることができる。ユーザーは、携帯端末30を操作し、図10(c)に示すような、サーバー10上の選手一覧ページにアクセスする。そして、ユーザーは、図10(d)に示すような、個別の選手紹介ページを開き、選手紹介ページを介して拍手ポイントを選手へ送ることで、選手を評価することができる。なお、選手の評価は特定の選手に限定されるものではなく、複数の選手を評価することも可能である。
【0086】
また、ユーザーは、図10(e)に示すような、コメント入力画面から選手へのコメントを入力することもできる。このように、拍手ポイントやコメント入力により、選手を評価することが可能である。
【0087】
ステップS115において、処理ユニット11は、各選手へ送られるウェーブポイント(例えば拍手ポイント)を随時集計し、集計結果をメモリ15に格納する。また、集計結果は、選手紹介ページに表示されてもよい。また、ユーザーが入力したコメントも、選手紹介ページに表示されてもよい。
【0088】
そして、処理ユニット11は、今回のイベントにおける各選手の拍手ポイント獲得ランキングを作成し、作成した拍手ポイント獲得ランキングを公開する。拍手ポイント獲得ランキングは、例えば、サーバー10上のページ公開されてもよいし、イベントに参加した各ユーザーの携帯端末30に送信されてもよい。
【0089】
ステップS317において、ユーザーは、拍手ポイント獲得ランキングを閲覧することで、どの選手がユーザーからよい評価を受けているかを知ることができる。
【0090】
ステップS318では、アプリケーションを終了する場合の処理が規定される。ユーザーは、携帯端末30を操作し、図10(f)に示すようなアプリケーション終了画面を表示させる。そして、ユーザーは、アプリケーション終了画面からアプリケーション終了要求をサーバー10へ送信する。
【0091】
アプリケーション終了要求を受信すると、サーバー10は、ユーザーのログアウト処理を実行する。ログアウト処理が完了すると、サーバー10は、携帯端末30へログアウト完了通知を送信する(ステップS117)。
<本実施の形態による主な効果>
【0092】
本実施の形態によれば、携帯端末30は、ユーザーの応援入力操作に基づく応援入力情報を生成し、サーバー10は、複数のユーザーの応援入力情報に基づき、ユーザーの感情を示すデジタルウェーブをそれぞれの携帯端末30に表示させるデジタルウェーブデータを生成する。
【0093】
この構成によれば、ユーザーの感情がデジタルウェーブとして携帯端末30に表示されるので、イベントの参加者の感情を適切に表現することが可能となる。また、これにより、ユーザー(TV視聴者等)は、イベントを視聴しながらイベント会場の臨場感を味わうことができ、イベント会場の来場者と感情を共有することが可能となる。また、イベントの観戦の楽しみ方を増やすことができる。
【0094】
この構成によれば、複数のユーザーの携帯端末30において生成された応援入力情報をサーバー10で集計するので、ユーザーは、他のユーザーの感情を即座に知ることができ、他のユーザーとも感情を共有することが可能となる。
【0095】
また、波形の大小により感情の強さを端的に示すことができるので、携帯端末30の表示が煩雑にならず、また表示内容を制限する必要がなくなる。
【0096】
また、本実施の形態によれば、携帯端末30は、連続する応援入力操作の間隔が所定の連続応援入力判定時間を超えた場合、応援入力操作の終了を検知する。この構成によれば、1つの応援入力情報に係る応援入力時間を短縮し、応援入力情報を生成する機会を増やすことが可能となる。
【0097】
また、本実施の形態によれば、携帯端末30は、連続する応援入力操作の間隔が所定の連続応援入力操作判定時間内であって、応援入力回数が所定の連続応援入力回数上限値に達した場合、応援入力操作の終了を検知する。この構成によれば、1つの応援入力情報に係る応援入力回数を抑えることができ、応援入力情報を生成する機会を増やすことが可能となる。
【0098】
また、本実施の形態によれば、サーバー10は、集計中の応援入力情報集計期間においてデジタルウェーブの継続が検知され、集計中の応援入力情報集計期間が以前の応援入力情報集計期間において設定された応援持続時間内である場合、集計中の前記応援入力情報集計期間の投稿者数に、以前の応援入力情報集計期間の投稿者数を加算することで、集計中の応援入力情報集計期間のデジタルウェーブ作成用データを生成する。この構成によれば、デジタルウェーブ発生時における波形を大きくすることができ、ユーザーの感情をより適切に表現したデジタルウェーブを携帯端末30に表示させることが可能となる。
【0099】
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。なお、図面に記載した各部材や相対的なサイズは、本発明を分かりやすく説明するため簡素化・理想化しており、実装上はより複雑な形状となる場合がある。
【符号の説明】
【0100】
1…イベント参加システム、10…サーバー(イベント管理装置)、11、31…処理ユニット、30…携帯端末(イベント参加端末)、50…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10