特許第6982421号(P6982421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982421情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982421
(24)【登録日】2021年11月24日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20211206BHJP
   G06Q 30/08 20120101ALI20211206BHJP
【FI】
   G06Q30/02 382
   G06Q30/08
【請求項の数】7
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2017-134615(P2017-134615)
(22)【出願日】2017年7月10日
(65)【公開番号】特開2019-16262(P2019-16262A)
(43)【公開日】2019年1月31日
【審査請求日】2020年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大野 薫敬
(72)【発明者】
【氏名】舩水 達哉
(72)【発明者】
【氏名】高橋 亮介
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−059747(JP,A)
【文献】 特開2017−076167(JP,A)
【文献】 特表2014−522060(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0041748(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103748605(CN,A)
【文献】 特開2016−177779(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/029702(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0166666(US,A1)
【文献】 特表2014−532238(JP,A)
【文献】 特開2015−230717(JP,A)
【文献】 特開2014−067438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オークションに関するユーザの履歴情報を取得する取得部と、
前記履歴情報に基づいて、前記オークションで発生した落札が、前記オークションで最後の入札を行う前に所定のイベントが発生したユーザによる落札か判別する判別部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判別部は、前記履歴情報に基づいて、前記オークションで発生した落札が、前記オークションで最後の入札を行う前の所定期間内に前記所定のイベントが発生したユーザによる落札か判別する、
ことを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判別部は、前記履歴情報に基づいて、前記オークションで発生した落札が、前記オークションで最後の入札を行う前の所定期間内に前記所定のイベントが何ら発生していないユーザによる落札か判別する、
ことを特徴とする請求項又はに記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定のイベントは、前記ユーザによる前記オークションに関する広告若しくは通知への接触である、
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定のイベントは、前記ユーザによる前記オークションに関する検索若しくは登録である、
ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
オークションに関するユーザの履歴情報を取得する取得工程と、
前記履歴情報に基づいて、前記オークションで発生した落札が、前記オークションで最後の入札を行う前に所定のイベントが発生したユーザによる落札か判別する判別工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
オークションに関するユーザの履歴情報を取得する取得手順と、
前記履歴情報に基づいて、前記オークションで発生した落札が、前記オークションで最後の入札を行う前に所定のイベントが発生したユーザによる落札か判別する判別手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを使用したオークション等、ネットワークを使用したサービスが活発に行われている。効果的にユーザをサービスに呼び込むこと等を目的として、サービスの運営者は、広告等の「施策」を実行することがある。効果が高い施策を実行することでサービスは活発となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−310699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
効果の高い施策を実現するため、運営者は、ユーザの履歴情報(例えば、ウェブサイト閲覧履歴)に基づいて、サービスに関する分析を行うことがある。しかしながら、履歴情報から単純に情報を抽出するだけでは、精度の高い分析を行うことは困難である。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、サービスに関する精度の高い分析を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、第1のコンバージョンの後に第2のコンバージョンが発生するサービスに関するユーザの履歴情報を取得する取得部と、履歴情報に基づいて、サービスで発生した第2のコンバージョンが、第1のコンバージョンに至る前に所定のイベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する判別部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、サービスに関する精度の高い分析を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理システムの動作を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るサービス提供サーバを介して行われるオークションの様子を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係るサービス提供サーバの構成例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図6図6は、履歴情報データベースに格納される情報の一例を示す図である。
図7図7は、集計情報データベースに格納される情報の一例を示す図である。
図8図8は、集計処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理装置の動作〕
最初に、本実施形態の情報処理装置の一例である情報処理装置30を備える情報処理システム1を例に、情報処理装置の動作を説明する。
【0011】
〔1−1.情報処理システムについて〕
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の動作を示す図である。情報処理システム1は、端末装置10、10、10と、サービス提供サーバ20と、情報処理装置30と、を備える。なお、図1の例では、端末装置10が3つ示されているが、端末装置は3つより少なくてもよいし、3つより多くてもよい。以下の説明では、端末装置10、10、10等を総称して端末装置10と記載することがある。
【0012】
端末装置10は、例えば、スマートデバイス(スマートフォン、或いはタブレット)、携帯電話、パーソナルコンピュータ等のユーザ端末である。端末装置10はユーザAが使用する端末であり、端末装置10はユーザBが使用する端末であり、端末装置10はユーザCが使用する端末である。端末装置10は、ネットワークを介してサービス提供サーバ20と通信する。例えば、端末装置10は、サービス提供サーバ20からネットワークを使用したオークション(以下、単にオークションという。)に関するページの情報を取得する。また、端末装置10は、ユーザがオークションに参加するための情報(例えば、参加するオークションの識別情報、及び入札金額の情報)をサービス提供サーバ20に送信する。
【0013】
サービス提供サーバ20は、クライアント端末に対して各種サービスを提供するサーバ用ホストコンピュータである。サービス提供サーバ20は、ポータルサイト、ゲーム情報配信サイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト等として機能する。
【0014】
本実施形態の場合、サービス提供サーバ20は、オークションサイトとしての機能を有し、ユーザに対してオークションに関するサービスを提供する。具体的には、サービス提供サーバ20は、複数の異なるオークションに関し、出品管理、入札管理、落札管理、期限管理等を行う。例えば、サービス提供サーバ20は、オークション毎にオークションの開始日、終了日、落札予定者、及び落札予定金額の情報を記憶する。そして、サービス提供サーバ20は、オークションの開始日、終了日等の情報に基づいて該当のオークションがオークション期間内か否かを判別する。ユーザからの入札があった場合には、サービス提供サーバ20は、現在がオークション期間内か否かの情報に基づいて、ユーザからの入札を受け入れるか否かの判別を行う。入札を受け入れる場合には、サービス提供サーバ20は、端末装置10から入札金額等の情報を取得するとともに、入札金額が落札予定金額を上回っている場合には、落札予定金額の情報を更新する。また、サービス提供サーバ20は、オークション期間が終了した場合には、最高値を付けたユーザに落札させる旨の処理を行う。例えば、サービス提供サーバ20は、オークション期間が終了したタイミングで最高値を付けていたユーザを落札者、そのユーザの最後の入札金額を落札金額として記憶する。
【0015】
また、サービス提供サーバ20は、ユーザに対し、オークションに関する通知を行う。例えば、サービス提供サーバ20は、オークションに参加しているユーザに対し、オークションが設定期間後(例えば、24時間後)に締め切られる旨の通知(以下、締切通知という。)を行う。サービス提供サーバ20が通知を行うユーザは、該当オークションに過去入札したことがあるユーザであってもよい。また、サービス提供サーバ20は、ユーザがオークションの監視を可能にするための機能を有していてもよい。例えば、サービス提供サーバ20は、ユーザが監視したいオークションをユーザがシステムに登録しておくためのウォッチリスト機能を備え、ウォッチリストに登録されているオークションに動きがあった場合に(例えば、他のユーザから入札があった場合に)、該当オークションを登録したユーザに対し、その登録したオークションに動きがあった旨の通知を行ってもよい。サービス提供サーバ20は、設定期間後に締め切られるオークションをウォッチリストに登録しているユーザに対し、締切通知を行ってもよい。なお、サービス提供サーバ20は、ユーザに対する通知をメールで行ってもよいし、ユーザ毎に用意された専用ページを介して行ってもよい。通知はプッシュ通知であってもよい。
【0016】
また、サービス提供サーバ20は、オークションに関するユーザの行動やユーザに対して行われた処理の履歴(以下、履歴情報という。)を取得する。例えば、サービス提供サーバ20は、ユーザから入札が行われた場合に、そのユーザの入札情報を履歴情報として収集する。入札情報は、例えば、ユーザが入札したオークションの識別情報(以下、オークション識別情報という。)、入札日時、及び入札金額の情報である。また、サービス提供サーバ20は、各種サーバがユーザに対して行った通知へのユーザの接触情報(例えば、通知の識別情報、及び通知日時の情報)を履歴情報として収集してもよい。サービス提供サーバ20は、収集した履歴情報をユーザの識別情報と紐付けて記憶する。
【0017】
なお、サービス提供サーバ20は、検索サーバとしての機能を有し、ユーザの検索に関する情報を履歴情報として取得してもよい。例えば、サービス提供サーバ20は、ユーザがオークションに関する検索クエリを指定して検索サイトで検索を行った場合に、その検索が行われた日時、ユーザが指定した検索クエリの情報を履歴情報として収集してもよい。このとき検索クエリは、オークション名(例えば、“Yオークション”といった、オークションサイトの名前)であってもよいし、オークションに頻繁に出品される商品のカテゴリーや名前であってもよい。勿論、検索クエリは、単に“オークション”であってもよい。収集した履歴情報はユーザの識別情報と紐付けられて記憶されてもよい。
【0018】
また、サービス提供サーバ20は、オークションに関する広告にユーザが接触した場合に、ユーザの広告への接触情報(例えば、接触したユーザの識別情報、接触日時、広告の識別情報等)を履歴情報として取得してもよい。なお、広告はサービス提供サーバ20以外のサーバ(以下、広告配信サーバという。)が配信してもよい。広告配信サーバが広告を配信する場合、サービス提供サーバ20は広告配信サーバから、接触情報を取得してもよい。なお、サービス提供サーバ20が広告配信サーバとしての機能を有していてもよい。また、サービス提供サーバ20は、オークションに関する通知にユーザが接触した場合に、その通知の情報を履歴情報として取得してもよい。例えば、サービス提供サーバ20は、ユーザが通知に接触した日時、接触した通知の種類(例えば、オークションの“締切通知”)の情報を履歴情報として収集してもよい。
【0019】
情報処理装置30は、ネットワークを使用したサービスに関する分析を可能とするための情報を生成する装置である。効果の高い施策(広告等)の実現のため、サイトの運営者は、ユーザの履歴情報に基づいて、サービスに関する分析を行うことがある。例えば、運営者は、イベント毎(例えば、広告の種類毎)に落札の発生数を集計することで、現実に、コンバージョンに貢献しているイベント(広告)が何であるかを分析することがある。ここでコンバージョンとは、ネットワークを使用したサービスにおける成果のことである。サービスがオークションなのであれば、コンバージョンは、例えば、オークションでの落札である。
【0020】
しかしながら、コンバージョンに至ったユーザの履歴情報の中に分析対象のイベントの発生履歴(例えば、分析対象の広告への接触履歴)があったとしても、コンバージョンは必ずしもそのイベントによるものとは限らない。例えば、オークションで商品を落札したユーザの履歴情報の中に“入札後”にオークションの広告をみた履歴があったとする。この場合、ユーザがその広告を見てその入札を行っていないのは明らかである。この場合、分析対象の広告は、当該ユーザのオークションでのコンバージョン(落札)に何ら貢献していない。本実施形態の情報処理装置30は、「入札」を仮コンバージョン(第1のコンバージョン)、「落札」を最終コンバージョン(第2のコンバージョン)とし、以下で説明する処理を行うことで、運営者等が、最終コンバージョンに貢献したイベントが何であるかを精度よく分析することを可能にする。
【0021】
以下、図1を参照しながら、情報処理装置30を備える情報処理システム1の動作を説明する。情報処理装置30の動作を説明する前に、サービス提供サーバ20と端末装置10との間で行われるオークションに関する処理について説明する。
【0022】
〔1−2.オークションに関する処理〕
まず、サービス提供サーバ20は、ユーザにオークションサービスを提供するため、ユーザが操作する端末装置10とオークションに関する通信を行う(ステップS1a〜ステップS1c)。図2は、実施形態に係るサービス提供サーバ20を介して行われるオークションの様子を示す図である。図2の例では、ユーザA、ユーザB、ユーザCの3人が、オークションA或いはオークションBに参加している。
【0023】
オークションAは自動車を商品とするオークションである。図2の例では、ユーザAとユーザBの2人が入札に参加している。ユーザAは、入札C11、C12、C13の3回の入札を経て、オークションAで落札C21に至っている。また、ユーザBは、オークションAで、入札C14、C16の2回の入札を行っているが、最終的にオークションAでは落札に至っていない。サービス提供サーバ20は、オークションAの締切一定期間前に、締切通知を行っている。サービス提供サーバ20は、ユーザAには通知E11を行い、ユーザBには通知E12を行っている。通知E11と通知E12は、同じタイミング及び/又は同じ内容であってもよいし、異なるタイミング及び/又は異なる内容であってもよい。なお、ユーザの広告への接触のみならず、ユーザの通知への接触もイベントの一種である。
【0024】
また、オークションBはノートPCを商品とするオークションである。図2の例では、ユーザBとユーザCの2人が入札に参加している。ユーザBは、オークションBで、入札C15、C17の2回の入札を行っているが、最終的にオークションBでは落札に至っていない。また、ユーザCは、入札C18、C19の2回の入札を経てオークションBで落札C22に至っている。サービス提供サーバ20は、オークションBの締切一定期間前に、締切通知を行っている。サービス提供サーバ20は、ユーザBには通知E21を行い、ユーザCには通知E22を行っている。通知E21と通知E22は、同じタイミング及び/又は同じ内容であってもよいし、異なるタイミング及び/又は異なる内容であってもよい。
【0025】
ユーザA、B、Cは、それぞれウェブ上の広告に接触してオークションサイトにアクセスしている。ユーザAとユーザBは、広告Aに接触してオークションサイトにアクセスしており、ユーザCは広告Aとは異なる広告Bに接触してオークションサイトにアクセスしている。広告A、Bは、例えば、サービス提供サーバ20が配信するオークションページへのリンクが張られた広告である。広告A、Bは、例えば、ポータルサイト等、オークションサイト以外のサイトに掲載される。勿論、広告A、Bは、オークションサイトに掲載されてもよい。ユーザA、B、Cは、広告A或いは広告Bをクリックすることでオークションページの配信を受ける。広告A、Bは、オークションサイトの運営者等により行われる「施策」の1つである。
【0026】
ユーザA、B、Cは、それぞれ端末装置10を使って、サービス提供サーバ20と通信する。例えば、ユーザA、B、Cは、入札情報をサービス提供サーバ20に送信するとともに、サービス提供サーバ20から各種情報(例えば、締切通知等の通知や、落札者、落札金額等の落札情報)を取得する。
【0027】
図1に戻り、サービス提供サーバ20は、オークションに関するユーザの履歴情報を収集する(ステップS2)。サービス提供サーバ20は、複数のユーザの履歴情報を取得する。このとき、サービス提供サーバ20は、オークションに参加したことがある全てのユーザの履歴情報を取得してもよいし、オークションで落札に至ったユーザの履歴情報のみを取得してもよい。
【0028】
サービス提供サーバ20が履歴情報を取得する方法は様々な方法を採用可能である。例えば、サービス提供サーバ20は、端末装置10にインストールされているブラウザのクッキーに、オークションでユーザを識別するための識別情報(以下、ユーザ識別情報という。)を保存する。ユーザ識別情報は同一の運営者(会社等の組織を含む。)により運営される複数のサイトで同一のIDであってもよい。そして、サービス提供サーバ20は、ユーザがオークションで入札した場合に、入札情報を端末装置10から取得するとともに、ユーザ識別情報をクッキーから取得する。そして、サービス提供サーバ20は、ユーザ識別情報に入札情報を関連付けた情報を履歴情報として取得する。
【0029】
また、履歴情報はユーザの通知への接触情報であってもよい。例えば、サービス提供サーバ20がユーザにオークションに関する通知を行うと、サービス提供サーバ20は、通知を行ったユーザに割り当てられているユーザ識別情報に、通知の種類と配信日時とを関連付けた情報を履歴情報として取得する。
【0030】
また、履歴情報はユーザの広告への接触情報であってもよい。例えば、ユーザがオークションに関する広告をクリックすると、広告配信サーバはクッキーからユーザ識別情報を取得する。そして、広告配信サーバは、ユーザ識別情報に、配信した広告の識別情報と配信日時の情報とを関連付けてサービス提供サーバ20に送信する。サービス提供サーバ20は、広告配信サーバから受信した情報を履歴情報として取得する。
【0031】
〔1−3.オークションの分析に関する処理〕
サービス提供サーバ20と端末装置10との間で行われるオークションに関する処理を説明したが、次に、情報処理装置30が実行するオークションの分析に関する処理を説明する。情報処理装置30は、情報処理装置30を操作するユーザ(以下、解析者という。)から、オークションの分析に関する処理の開始命令を受け取ると、以下に示す処理を開始する。解析者は、オークションの運営者であってもよい。
【0032】
まず、情報処理装置30は、履歴情報をサービス提供サーバ20から取得する(ステップS3)。そして、情報処理装置30は、落札とイベントとの関係を示す集計情報を生成する(ステップS4)。集計情報の生成手順は以下のとおりである。
【0033】
〔1−3−1.落札の分析〕
まず、情報処理装置30は、ステップS3で取得した複数の履歴情報の中から、オークションで落札に至ったユーザの履歴情報を1つ取得する。図2の例であれば、情報処理装置30は、オークションAで落札C21に至っているユーザAの履歴情報、或いは、オークションBで落札C22に至っているユーザCの履歴情報を取得する。なお、ユーザBはオークションAでもオークションBでも落札に至っていない。図2の例の場合、情報処理装置30は、ユーザBを分析対象とはしない。
【0034】
そして、情報処理装置30は、取得した履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する。すなわち、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。
【0035】
どのイベントを設定イベントとするかは、解析者が任意に設定可能である。例えば、設定イベントは、ユーザの広告Aへの接触、ユーザの広告Bへの接触、及びユーザの通知への接触であってもよい。また、設定イベントは、ユーザのオークションに関する検索であってもよいし、ユーザのオークションに関する登録であってもよい。
【0036】
このとき、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで“最初の入札”を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。例えば、情報処理装置30が図2に示すユーザAの履歴情報を取得したとする。ユーザAは、オークションAで落札C21に至っている。そして、ユーザAは、最初の入札C11(仮コンバージョン)を行う前に、広告Aへの接触(設定イベント)が発生している。従って、情報処理装置30は、ユーザAのオークションAでの落札C21は、オークションで最初の入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札であると判別する。
【0037】
また、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで“最後の入札”を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。例えば、情報処理装置30が図2に示すユーザAの履歴情報を取得したとする。ユーザAは、オークションAで落札C21に至っている。そして、ユーザAは、最後の入札C13(仮コンバージョン)を行う前に、通知E11への接触(設定イベント)と広告Aへの接触(設定イベント)とが発生している。従って、情報処理装置30は、ユーザAのオークションAでの落札C21は、オークションで最後の入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札であると判別する。
【0038】
また、情報処理装置30は、取得した履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前の“設定期間”内に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別してもよい。すなわち、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。
【0039】
このとき、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最初の入札を行う前の“設定期間”内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。
【0040】
例えば、情報処理装置30が図2に示すユーザAの履歴情報を取得したとする。ユーザAは、オークションAで落札C21に至っている。そして、ユーザAは、最初の入札C11(仮コンバージョン)を行う前の設定期間T1内に、広告Aへの接触(設定イベント)が発生している。従って、情報処理装置30は、ユーザAのオークションAでの落札C21は、オークションで最初の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札であると判別する。
【0041】
一方、情報処理装置30が図2に示すユーザCの履歴情報を取得したとする。ユーザCは、オークションBで落札C22に至っているものの、最初の入札C18(仮コンバージョン)を行う前の設定期間T2内に、広告Bへの接触(設定イベント)が発生していない。従って、情報処理装置30は、ユーザCのオークションBでの落札C22は、オークションで最初の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札でないと判別する。
【0042】
また、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最後の入札を行う前の“設定期間”内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。
【0043】
例えば、情報処理装置30が図2に示すユーザAの履歴情報を取得したとする。ユーザAは、オークションAで落札C21に至っている。そして、ユーザAは、最後の入札C13(仮コンバージョン)を行う前の設定期間T3内に、通知E11への接触(設定イベント)が発生している。従って、情報処理装置30は、ユーザAのオークションAでの落札C21は、オークションで最後の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札であると判別する。
【0044】
一方、情報処理装置30が図2に示すユーザCの履歴情報を取得したとする。ユーザCは、オークションBで落札C22に至っているものの、最後の入札C19(仮コンバージョン)を行う前の設定期間T4内に、何ら設定イベントが発生していない。従って、情報処理装置30は、ユーザCのオークションBでの落札C22は、オークションで最後の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札でないと判別する。
【0045】
なお、設定期間は、解析者が任意に設定可能である。例えば、設定期間は二週間であってもよい。勿論、設定期間は、二週間より長くてもよいし、短くてもよい。設定期間は、オークション毎に異なっていてもよいし、同じであってもよい。例えば、設定期間T1と設定期間T2は異なっていてもよいし、同じであってもよい。同様に、設定期間T2と設定期間T4は異なっていてもよいし、同じであってもよい。また、最初の入札に設定される設定期間と最後の入札に設定される設定期間は異なっていてもよいし、同じであってもよい。例えば、設定期間T1とT3は異なっていてもよいし、同じであってもよい。同様に、設定期間T2とT4は異なっていてもよいし、同じであってもよい。
【0046】
情報処理装置30は、ステップS3で取得した複数の履歴情報に含まれる全ての落札について上記判別を行う。情報処理装置30は、上記判別に加えて、最終コンバージョン(落札)が、仮コンバージョン(入札)に至る前の設定期間内に設定イベントが何ら発生していないユーザによるコンバージョンか判別してもよい。
【0047】
〔1−3−2.落札の集計〕
続いて、情報処理装置30は、判別結果の集計を行う。情報処理装置30は判別結果に基づいて図1に示す集計情報を生成する。図1に示す集計情報を見ればわかるように、情報処理装置30は、初回入札ベースの集計と最終入札ベースの集計の双方を行う。初回入札ベースの集計とは、最初の入札前に発生したイベントの貢献による落札を集計することをいう。また、最終入札ベースの集計とは、最後の入札前に発生したイベントの貢献による落札を集計することをいう。なお、以下の説明では、情報処理装置30は、仮コンバージョン前の“設定期間”内に設定イベントが発生した最終コンバージョンを集計対象とするものとする。
【0048】
最初に初回入札ベースの集計について説明する。
【0049】
まず、図2の落札C21に注目する。上述したように、落札C21は、最初の入札C11前に広告Aに接触したユーザAの落札である。ユーザAの“広告Aへの接触”というイベントは、ユーザAが最初の入札C11を行う前の設定期間T1内に発生しており、落札C21に貢献したといえる。そのため、情報処理装置30は、図1の集計情報の「落札(初回入札ベース)」の「広告A」の項目にポイントとして1コンバージョン(以下、CVという。)を付与する。このとき、情報処理装置30は、落札C21の落札金額が分かっているのであれば、落札金額の項目を別途設け、「広告A」の貢献による落札金額を集計してもよい。
【0050】
次に、図2の落札C22に注目する。上述したように、落札C22は、最初の入札C18前に広告Bに接触したユーザCの落札である。ユーザCの“広告Bへの接触”というイベントは、ユーザCが最初の入札C18を行う前の設定期間T2内には発生しておらず、落札C22に貢献したとはいえない。そのため、情報処理装置30は、図1の集計情報の「落札(初回入札ベース)」の「広告B」の項目には何らポイントを付与しない。
【0051】
なお、図2の例の場合、最初の入札C18前の設定期間T2内に設定イベントは何ら発生していない。この場合、情報処理装置30は、設定イベント以外の何らかのイベントが落札C22に貢献したものとして、「落札(初回入札ベース)」の「その他」の項目に1CVを付与する。
【0052】
情報処理装置30は、以上の処理を履歴情報に含まれる全ての落札について繰り返し実行する。
【0053】
次に最終入札ベースの集計について説明する。
【0054】
まず、図2の落札C21に注目する。上述したように、落札C21は、最後の入札C13前に通知E11に接触したユーザAの落札である。ユーザAの“通知E11への接触”というイベントは、ユーザAが最後の入札C13を行う前の設定期間T3内に発生しており、落札C21に貢献したといえる。そのため、情報処理装置30は、図1の集計情報の「落札(最終入札ベース)」の「通知」項目にポイント1CVを付与する。このとき、情報処理装置30は、落札C21の落札金額が分かっているのであれば、落札金額の項目を別途設け、「通知E11」の貢献による落札金額を集計してもよい。
【0055】
次に、図2の落札C22に注目する。上述したように、落札C22は、最後の入札C19前に通知E22に接触したユーザCの落札である。ユーザCには“通知E22への接触”というイベントが発生しているものの、それはユーザCが最後の入札C19を行う前には発生していない。そのため、情報処理装置30は、図1の集計情報の「落札(初回入札ベース)」の「通知」の項目には何らポイントを付与しない。
【0056】
なお、図2の例の場合、最後の入札C19前の設定期間T4内に設定イベントは何ら発生していない。この場合、情報処理装置30は、設定イベント以外の何らかのイベントが落札C22に貢献したものとして、「落札(最終入札ベース)」の「その他」の項目に1CVを付与する。
【0057】
情報処理装置30は、以上の処理を履歴情報に含まれる全ての落札について繰り返し実行する。
【0058】
〔1−3−3.結果情報の生成〕
続いて、情報処理装置30は、集計情報に基づいて解析者に出力する結果情報を生成する(ステップS5)。結果情報は解析者の指定する施策の効果を示す情報であってもよい。例えば、解析者が、効果を知りたい施策として広告Aを指定したとする。このとき、情報処理装置30は、集計情報から「広告A」の「落札(初回入札ベース)」の項目に格納されているポイント数と、「広告A」の「落札(最終入札ベース)」の項目に格納されているポイント数と、を結果情報として生成する。また、情報処理装置30は、全落札数に対する「広告A」の貢献による落札が占める割合を結果情報として生成してもよい。例えば、情報処理装置30は、「広告A」の「落札(初回入札ベース)」の項目に格納されているポイント数を分子、全落札数を分母とした割合を結果情報として生成してもよい。勿論、情報処理装置30は、集計情報をそのまま結果情報としてもよい。
【0059】
結果情報の生成が完了したら、情報処理装置30は、結果情報を解析者に出力する。情報処理装置30が、液晶ディスプレイ等の出力装置を備えるのであれば、情報処理装置30が備える出力装置に結果情報を出力してもよい。また、解析者がネットワークを介して情報処理装置30にアクセスしたのであれば、情報処理装置30は、ネットワークを介して解析者が操作する端末装置に結果情報を送信(出力)してもよい。
【0060】
以上のように、情報処理装置30は、オークションに関する履歴情報を取得する。そして、情報処理装置30は、「入札」を仮コンバージョン、「落札」を最終コンバージョンとして履歴情報を分析する。具体的には、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、入札に至る前に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する。落札に至ったユーザの履歴情報中に設定イベントの発生履歴があったとしても、その落札は必ずしも履歴中の設定イベントによるものとは限らない。情報処理装置30は、仮コンバージョンの前に設定イベントが発生している最終コンバージョンを分析対象としているので、オークションに関する精度の高い分析を可能とすることができる。
【0061】
〔2.情報処理システムの構成例〕
以上、本実施形態の情報処理装置の一例である情報処理装置30を備える情報処理システム1を例に、情報処理装置の動作を述べたが、以下、本実施形態の情報処理装置の構成を説明する。以下の説明では、情報処理システム1を例に情報処理装置の構成を説明する。上述したように、情報処理システム1は、端末装置10と、サービス提供サーバ20と、情報処理装置30と、を備える。端末装置10、サービス提供サーバ20、及び情報処理装置30は、ネットワークを介して接続される。ネットワークは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0062】
〔3.端末装置の構成例〕
図3は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。端末装置10は、ユーザがページの閲覧に使用する情報表示装置(情報処理装置)である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話等の通信端末である。通信機能を備えるのであれば、端末装置10は、パーソナルコンピュータ(ノートPC、デスクトップPC)、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理端末であってもよい。この場合、情報処理端末も通信端末の一種である。端末装置10は、ネットワークを介してサービス提供サーバ20と接続する。端末装置10は、図3に示すように、通信部11と、入力部12と、記憶部13と、出力部14と、制御部15と、を備える。なお、図3に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
【0063】
(通信部11)
通信部11は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部11は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等のLANインタフェースであってもよいし、USB(Universal Serial Bus)ホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部11は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部11は、端末装置10の通信手段として機能する。通信部11は、制御部15の制御に従ってサービス提供サーバ20と通信する。
【0064】
(入力部12)
入力部12は、外部から各種入力を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、キーボードやマウスや操作キー等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。入力部12は、端末装置10の入力手段として機能する。なお、端末装置10にタッチパネルが採用される場合には、タッチパネルも入力部12に含まれる。この場合、ユーザは、指やスタイラスで画面をタッチすることにより各種操作を行う。
【0065】
(記憶部13)
記憶部13は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部13は、端末装置10の記憶手段として機能する。記憶部13は、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトのデータが格納されている。ユーザはアプリケーションソフトを介してサービス提供サーバ20と通信する。
【0066】
(出力部14)
出力部14は、音、光、振動、画像等、外部に各種出力を行う装置である。出力部14は、端末装置10の出力手段として機能する。出力部14は、各種情報を表示する表示部を備える。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイである。なお、端末装置10にタッチパネルが採用される場合には、表示装置は入力部12と一体であってもよい。出力部14は、制御部15の制御に従って、画面に画像を表示する。
【0067】
(制御部15)
制御部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部15は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0068】
〔4.サービス提供サーバの構成例〕
次に、サービス提供サーバ20の構成について詳細に説明する。サービス提供サーバ20は、端末装置10、情報処理装置30等のクライアントコンピュータからの要求を処理するサーバ用ホストコンピュータ(以下、単に「サーバ」という。)である。サービス提供サーバ20は、PCサーバであってもよいし、ミッドレンジサーバであってもよいし、メインフレームサーバであってもよい。また、サービス提供サーバ20は、1つのサーバにより構成されていてもよいし、協同して処理を実行する複数のサーバにより構成されていてもよい。サービス提供サーバ20が複数のサーバで構成される場合、これらサーバの設置場所は離れていてもよい。設置場所が離れていたとしても、協同して処理を実行するのであれば、これらサーバは1つのサービス提供サーバとみなすことができる。
【0069】
図4は、実施形態に係るサービス提供サーバ20の構成例を示す図である。サービス提供サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備える。なお、図4に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
【0070】
(通信部21)
通信部21は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部21は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部21は、NIC等のLANインタフェースであってもよいし、USBホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部21は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部21は、サービス提供サーバ20の通信手段として機能する。通信部21は、制御部23の制御に従って端末装置10と通信する。
【0071】
(記憶部22)
記憶部22は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部22は、サービス提供サーバ20の記憶手段として機能する。記憶部22は、ユーザのオークションに関する履歴情報を記憶する。履歴情報は、例えば、入札情報、落札情報、広告への接触情報、通知への接触情報である。
【0072】
(制御部23)
制御部23は、コントローラであり、例えば、CPU、MPU等のプロセッサによって、サービス提供サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0073】
〔5.情報処理装置の構成例〕
次に、情報処理装置30の構成について詳細に説明する。情報処理装置30は、オークションに関する分析を行うコンピュータである。情報処理装置30は端末装置であってもよいしサーバ装置であってもよい。情報処理装置30を端末装置とする場合、情報処理装置30は、スマートフォン、タブレット、携帯電話、パーソナルコンピュータ、PDA等の情報処理端末であってもよい。また、情報処理装置30をサーバ装置とする場合、情報処理装置30は、PCサーバであってもよいし、ミッドレンジサーバであってもよいし、メインフレームサーバであってもよい。このとき、情報処理装置30は、1つのサーバにより構成されていてもよいし、協同して処理を実行する複数のサーバにより構成されていてもよい。サービス提供サーバ20が複数のサーバで構成される場合、これらサーバの設置場所は離れていてもよい。設置場所が離れていたとしても、協同して処理を実行するのであれば、これらサーバは1つのサーバ装置とみなすことができる。
【0074】
図5は、実施形態に係る情報処理装置30の構成例を示す図である。情報処理装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備える。なお、図5に示した構成は機能的な構成であり、ハードウェア構成はこれとは異なっていてもよい。
【0075】
(通信部31)
通信部31は、外部の装置と通信する通信インタフェースである。通信部31は、ネットワークインタフェースであってもよいし、機器接続インタフェースであってもよい。例えば、通信部31は、NIC等のLANインタフェースであってもよいし、USBホストコントローラ、USBポート等により構成されるUSBインタフェースであってもよい。また、通信部31は、有線インタフェースであってもよいし、無線インタフェースであってもよい。通信部31は、情報処理装置30の通信手段として機能する。通信部31は、制御部33の制御に従って端末装置10及びサービス提供サーバ20と通信する。
【0076】
(記憶部32)
記憶部32は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部32は、情報処理装置30の記憶手段として機能する。記憶部32は、履歴情報データベース321、集計情報データベース322を記憶する。
【0077】
履歴情報データベース321は、情報処理装置30がサービス提供サーバ20から受信したユーザの履歴情報を記憶するデータベースである。図6は、履歴情報データベース321に格納される情報の一例を示す図である。図6に示した例では、履歴情報データベース321は、ユーザID、日時、内容、金額等の項目を有している。
【0078】
「ユーザID」は、オークションサービスを受けるユーザを識別するためのユーザ識別情報である。ユーザIDは、同一の運営者により運営される複数のサイトで同一のIDであってもよい。図6の例では、“A”、“B”、“C”等の情報が項目値として格納されている。“A”はユーザAのユーザIDであり、“B”はユーザBのユーザIDであり、“C”はユーザCのユーザIDである。ユーザIDはアルファベット1文字に限られず、運営者が定めた任意のフォーマットのIDであってもよい。
【0079】
「日時」は、後述の内容で示すイベント或いはコンバージョンが発生した日時を示す。図6の例では、“2017/10/1 10:01”、“2017/10/3 12:34”等の情報が項目値として格納されている。“2017/10/1 10:01”は、2017年10月1日の10時01分を示す。“2017/10/3 12:34”は、2017年10月3日の12時34分を示す。
【0080】
「内容」は、イベント或いはコンバージョンの内容を示す。図6の例では、“広告Aクリック”、“オークションA入札”、“オークションA締切通知”、“オークションA落札”等の情報が項目値として格納されている。“広告Aクリック”はユーザIDで特定されるユーザがウェブページ等で広告Aをクリックしたことを示す。“オークションA入札”は、ユーザIDで特定されるユーザがオークションAで入札したことを示す。“オークションA締切通知”は、ユーザIDで特定されるユーザに対してオークションAの締切通知がなされたことを示す。“オークションA落札”は、ユーザIDで特定されるユーザがオークションAで落札したことを示す。
【0081】
「金額」は、オークションでのユーザの入札金額或いは落札金額を示す。図6の例では、“200000”、“500000”等の情報が項目値として格納されている。ユーザAの2行目の“200000”は、ユーザAがオークションAで行った入札の金額が200000円であることを示す。ユーザAの6行目の“500000”は、ユーザAのオークションAでの落札の金額が500000円であることを示す。
【0082】
集計情報データベース322は、情報処理装置30が履歴情報データベース321に格納された履歴情報に基づき生成した集計情報を記憶するデータベースである。図7は、集計情報データベース322に格納される情報の一例を示す図である。図7に示した例では、集計情報データベース322は、「イベント」、初回入札ベースの「落札」、初回入札ベースの「金額」、最終入札ベースの「落札」、最終入札ベースの「金額」等の項目を有している。
【0083】
「イベント」は、解析者等が集計対象として設定したイベントを示す。図7の例では、“広告A”、“広告B”、“通知”、“その他”等の情報が項目値として格納されている。“広告A”は、ユーザの広告Aへの接触を示す。“広告B”は、ユーザの広告Bへの接触を示す。“通知”は、ユーザの通知への接触を示す。“その他”は、解析者等が集計対象として設定したイベントのいずれにも属さないイベント(不明なイベント)を示す。
【0084】
初回入札ベースの「落札」は、初回入札ベースの集計による落札のポイント数を示す。図7の例では、“456”、“234”等の情報が項目値として格納されている。“広告A”の行の“456”は、仮コンバージョン(最初の入札)前に広告Aへの接触していたユーザによる落札のポイントが456CVであることを示す。“その他”の行の“234”は、仮コンバージョン(最初の入札)前に何ら設定イベントが発生していないユーザによる落札のポイントが234CVであることを示す。このとき、ポイントは初回入札ベースの落札の落札数と一致していてもよい。
【0085】
初回入札ベースの「金額」は、初回入札ベースの集計による落札の落札金額の合計を示す。図7の例では、“7654321”、“6543210”等の情報が項目値として格納されている。“広告A”の行の“7654321”は、仮コンバージョン(最初の入札)前に広告Aへの接触していたユーザによる落札の合計金額が7654321円であることを示す。“その他”の行の“6543210”は、仮コンバージョン(最初の入札)前に何ら設定イベントが発生していないユーザによる落札の合計金額が6543210円であることを示す。
【0086】
最終入札ベースの「落札」は、最終入札ベースの集計による落札のポイント数を示す。図7の例では、“901”、“342”等の情報が項目値として格納されている。“通知”の行の“901”は、仮コンバージョン(最後の入札)前に通知への接触していたユーザによる落札のポイントが901CVであることを示す。“その他”の行の“342”は、仮コンバージョン(最後の入札)前に何ら設定イベントが発生していないユーザによる落札のポイントが342CVであることを示す。このとき、ポイントは最終入札ベースの落札の落札数と一致していてもよい。
【0087】
最終入札ベースの「金額」は、最終入札ベースの集計による落札の落札金額の合計を示す。図7の例では、“8765432”、“5432109”等の情報が項目値として格納されている。“通知”の行の“8765432”は、仮コンバージョン(最後の入札)前に通知への接触していたユーザによる落札の合計金額が8765432円であることを示す。“その他”の行の“5432109”は、仮コンバージョン(最後の入札)前に何ら設定イベントが発生していないユーザによる落札の合計金額が5432109円であることを示す。
【0088】
(制御部33)
図5に戻り、制御部33は、コントローラであり、例えば、CPU、MPU等のプロセッサによって、情報処理装置30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0089】
制御部33は、図5に示すように、取得部331と、判別部332と、集計部333と、生成部334と、出力制御部335と、を備える。制御部33を構成するブロック(取得部331〜出力制御部335)はそれぞれ制御部33の機能を示す機能ブロックである。これら機能ブロックはソフトウェアブロックであってもよいし、ハードウェアブロックであってもよい。例えば、上述の機能ブロックが、それぞれ、ソフトウェア(マイクロプログラムを含む。)で実現される1つのソフトウェアモジュールであってもよいし、半導体チップ(ダイ)上の1つの回路ブロックであってもよい。勿論、各機能ブロックがそれぞれ1つのプロセッサ或いは1つの集積回路であってもよい。機能ブロックの構成方法は任意である。なお、制御部33は上述の機能ブロックとは異なる機能単位で構成されていてもよい。
【0090】
取得部331は、仮コンバージョン(第1のコンバージョン)の後に最終コンバージョン(第2のコンバージョン)が発生するサービスに関するユーザの履歴情報を取得する。例えば、取得部331は、入札(仮コンバージョン)の後に落札(最終コンバージョン)が発生するオークションに関するユーザの履歴情報を取得する。
【0091】
判別部332は、履歴情報に基づいて、サービスで発生した最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する。例えば、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。
【0092】
また、判別部332は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する。例えば、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。
【0093】
また、判別部332は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前の設定期間内に設定イベントが何ら発生していないユーザによるコンバージョンか判別する。例えば、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前の設定期間内に設定イベントが何ら発生していないユーザによる落札か判別する。
【0094】
また、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最初の入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。このとき、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最初の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。
【0095】
また、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最後の入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。このとき、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最後の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別してもよい。
【0096】
また、判別部332は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に、サービスに関する広告若しくは通知へ接触したユーザによるコンバージョンか判別する。例えば、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前に、オークションに関する広告若しくは通知へ接触したユーザによるコンバージョンか判別する。このとき、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前の設定期間内に、オークションに関する広告若しくは通知へ接触したユーザによるコンバージョンか判別してもよい。
【0097】
また、判別部332は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に、サービスに関する検索若しくは登録をしたユーザによるコンバージョンか判別する。例えば、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前に、オークションに関する検索若しくは登録をしたユーザによるコンバージョンか判別する。このとき、判別部332は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前の設定期間内に、オークションに関する検索若しくは登録をしたユーザによるコンバージョンか判別してもよい。
【0098】
集計部333は、判別部332の判別結果の集計を行う。具体的には、集計部333は、判別部332の判別結果に基づいて集計情報を生成する。このとき、集計部333は、判別部332の判別結果に基づいて、初回入札ベースの集計及び/又は最終入札ベースの集計を行う。
【0099】
生成部334は、集計部333が生成した集計情報に基づいてユーザ(解析者等)に出力するための結果情報を生成する。結果情報は集計情報そのものであってもよい。
【0100】
出力制御部335は、生成部334が生成した結果情報をユーザ(解析者等)に出力する。
【0101】
〔6.情報処理装置の処理フロー〕
次に、図8を参照しながら、情報処理装置30が実行する処理の手順について説明する。図8は、集計処理の一例を示すフローチャートである。情報処理装置30は、情報処理装置30を操作するユーザから処理の開始命令を受け取ると、集計処理を開始する。
【0102】
まず、情報処理装置30は、ユーザのオークションに関する履歴情報をサービス提供サーバ20から取得する(ステップS11)。このとき、情報処理装置30は、オークションサービスを利用したことがある全てのユーザの履歴情報を取得してもよい。
【0103】
続いて、情報処理装置30は、ステップS11で取得した複数のユーザの履歴情報の中から落札履歴をサーチするとともに、未だ以下の処理(ステップS12〜ステップS16の処理)を実行していない新たな落札履歴があるか判別する(ステップS12)。
【0104】
サーチの結果、新たな落札履歴を発見した場合(ステップS12:Yes)、情報処理装置30は、落札履歴で示される落札が“最初の入札”前にイベントが発生した落札か判別する(ステップS13)。例えば、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、落札履歴で示される落札が、“最初の入札”前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。最初の入札前にイベントが発生した落札でない場合(ステップS13:No)、情報処理装置30はステップS15に処理を進める。
【0105】
最初の入札前にイベントが発生した落札の場合(ステップS13:Yes)、情報処理装置30は、図7に示す集計情報データベース322に判別結果を登録する(ステップS14)。例えば、設定イベントがユーザの広告Bへの接触なのであれば、情報処理装置30は、初回入札ベースの「落札」のうち「広告B」の項目の数値に1CVを加算する。なお、落札履歴に落札金額の情報が含まれるのであれば、情報処理装置30は、初回入札ベースの「金額」のうちの「広告B」の項目の数値に落札金額を加算してもよい。また、落札履歴で示される落札が最初の入札前にイベントが発生した落札でない場合(ステップS13:No)、情報処理装置30は、ステップS15に処理を進める前に、初回入札ベースの「落札」のうち「その他」の項目の数値に1CVを加算してもよい。このとき、落札履歴に落札金額の情報が含まれるのであれば、情報処理装置30は、初回入札ベースの「金額」のうちの「その他」の項目の数値に落札金額を加算してもよい。
【0106】
続いて、情報処理装置30は、落札履歴で示される落札が“最後の入札”前にイベントが発生した落札か判別する(ステップS15)。例えば、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、落札履歴で示される落札が、“最後の入札”前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。最後の入札前にイベントが発生した落札でない場合(ステップS15:No)、情報処理装置30は本落札を処理した旨を記憶部32に記録するとともに、ステップS12に処理を戻す。
【0107】
最後の入札前にイベントが発生した落札の場合(ステップS15:Yes)、情報処理装置30は、集計情報データベース322に判別結果を登録する(ステップS16)。例えば、設定イベントがユーザの通知への接触なのであれば、情報処理装置30は、最終入札ベースの「落札」のうち「通知」の項目の数値に1CVを加算する。なお、落札履歴に落札金額の情報が含まれるのであれば、情報処理装置30は、最終入札ベースの「金額」のうちの「通知」の項目の数値に落札金額を加算してもよい。また、落札履歴で示される落札が最後の入札前にイベントが発生した落札でない場合(ステップS15:No)、情報処理装置30は、ステップS12に処理を戻す前に、最終入札ベースの「落札」のうち「その他」の項目の数値に1CVを加算してもよい。このとき、落札履歴に落札金額の情報が含まれるのであれば、情報処理装置30は、最終入札ベースの「金額」のうちの「その他」の項目の数値に落札金額を加算してもよい。
【0108】
ステップS12に戻り、サーチの結果、新たな落札履歴を発見しない場合(ステップS12:No)、情報処理装置30は、図7に示す集計情報データベース322に格納されている集計情報に基づいて結果情報を生成する(ステップS17)。結果情報はユーザが指定するイベントの初回入札ベース或いは最終入札ベースの「落札」と「金額」であってもよい。勿論、結果情報は集計情報そのものであってもよい。
【0109】
結果情報の生成が完了したら、情報処理装置30は、ユーザに結果情報を出力する(ステップS18)。出力が完了したら、情報処理装置30は、集計処理を終了する。
【0110】
〔7.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0111】
例えば、上述の実施形態では、最初の入札前のイベントはユーザの広告への接触であるものとしたが、最後の入札前のイベントは、ユーザの広告への接触に限られない。例えば、最後の入札前のイベントは、ユーザの通知への接触であってもよいし、ユーザのオークションに関する検索若しくは登録であってもよい。
【0112】
また、上述の実施形態では、最後の入札前のイベントはユーザの通知への接触であるものとしたが、最後の入札前のイベントは、ユーザの通知への接触に限られない。例えば、最後の入札前のイベントは、ユーザの広告への接触であってもよいし、ユーザのオークションに関する検索若しくは登録であってもよい。
【0113】
なお、広告への接触は広告のクリックに限られない。広告への接触は、単に、ユーザが広告掲載ページを開いただけであってもよい。
【0114】
また、上述の実施形態ではページはウェブページであるものとしたが、ページはウェブページに限定されない。例えば、ページは、ユーザインタフェース画面に表示されることを目的として作成されたページ(例えばアプリの画面)であってもよい。この場合、ページは必ずしもネットワークを介して配信されたものでなくてもよい。ページは、端末装置10に予めインストールされた画面であってもよい。
【0115】
また、上述の情報処理装置30は履歴情報をサービス提供サーバ20から取得したが、サービス提供サーバ20以外のサーバから取得してもよい。
【0116】
また、上述の実施形態では、設定イベントとする通知は締切通知であるものとしたが、通知は締切通知に限られない。例えば、通知は、オークションの開始通知であってもよい。通知はメールであってもよいし、プッシュ通知であってもよい。
【0117】
また、上述の実施形態では、情報処理装置30はイベントに付与するポイントを1落札あたり1CVであるものとした。しかしながら、イベントに付与するポイントは1落札あたり1CVでなくてもよい。例えば、情報処理装置30はイベント毎に異なるポイントを付与してもよい。
【0118】
また、上述の実施形態では、情報処理装置30は、仮コンバージョンは最初の入札或いは最後の入札としたが、仮コンバージョンは最初の入札と最後の入札に限られない。仮コンバージョンは最初の入札と最後の入札の中間に位置する中間の入札であってもよい。
【0119】
また、上述の実施形態では、情報処理装置30は、初回入札ベースの集計と最終入札ベースの集計を行ったが、情報処理装置30は、これら以外の集計を行ってもよい。情報処理装置30は、仮コンバージョンを中間の入札とした判別結果に基づく集計を行ってもよい。
【0120】
上述の実施形態では、情報処理装置30は仮コンバージョン前の“設定期間”内に設定イベントが発生した最終コンバージョンを集計情報の集計対象とした。しかし、情報処理装置30は、単に、仮コンバージョン前に設定イベントが発生した最終コンバージョンを集計情報の集計対象としてもよい。
【0121】
本実施形態の情報処理装置30を制御する制御装置は、専用のコンピュータシステムによって実現してもよいし、通常のコンピュータシステムにより実現してもよい。例えば、上述の動作を実行するためのプログラムを、光ディスク、半導体メモリ、磁気テープ、フレキシブルディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、該プログラムをコンピュータにインストールし、上述の処理を実行することによって制御装置を構成してもよい。制御装置は、情報処理装置30の外部の装置(例えば、パーソナルコンピュータ)であってもよいし、内部の装置(例えば、制御部33)であってもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク上のサーバ装置が備えるディスク装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションソフトとの協働により実現してもよい。この場合には、OS以外の部分を媒体に格納して配布してもよいし、OS以外の部分をサーバ装置に格納しておき、コンピュータにダウンロード等できるようにしてもよい。
【0122】
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0123】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0124】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0125】
〔8.ハードウェア構成〕
実施形態及び変形例に係る情報処理装置30は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によっても実現可能である。図9は、情報処理装置30の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1100、RAM1200、ROM1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インタフェース(I/F)1500、入出力インタフェース(I/F)1600、及びメディアインタフェース(I/F)1700を有する。
【0126】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0127】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インタフェース1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0128】
CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インタフェース1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インタフェース1600を介して出力装置へ出力する。
【0129】
メディアインタフェース1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインタフェース1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0130】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0131】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0132】
〔9.効果〕
本実施形態によれば、情報処理装置30は、取得部331は、仮コンバージョン(第1のコンバージョン)の後に最終コンバージョン(第2のコンバージョン)が発生するサービスに関するユーザの履歴情報を取得する。判別部332は、履歴情報に基づいて、サービスで発生した最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する。最終コンバージョンに至ったユーザの履歴情報中に設定イベントの発生履歴があったとしても、その最終コンバージョンは必ずしも履歴中の設定イベントによるものとは限らない。情報処理装置30は、仮コンバージョンの前に設定イベントが発生している最終コンバージョンを分析対象としているので、仮コンバージョンの後に最終コンバージョンが発生するサービスに関する精度の高い分析を可能とすることができる。
【0133】
また、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによるコンバージョンか判別する。仮コンバージョン前に設定イベントがあったとしても、仮コンバージョンと設定イベントとの間隔があまりに離れていたのでは、設定イベントがユーザの仮コンバージョンに貢献したとはいえない。情報処理装置30は、仮コンバージョンの前の“設定期間”内に設定イベントが発生している最終コンバージョンを分析対象としているので、精度の高い分析を可能とすることができる。
【0134】
また、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前の設定期間内に設定イベントが何ら発生していないユーザによるコンバージョンか判別する。これにより、解析者は、ユーザが設定イベント以外の要因で最終コンバージョンに至っていることを知ることができる。
【0135】
また、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に、サービスに関する広告若しくは通知へ接触したユーザによるコンバージョンか判別する。これにより、解析者は、広告若しくは通知の最終コンバージョンに対する貢献を知ることができる。
【0136】
また、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、最終コンバージョンが、仮コンバージョンに至る前に、サービスに関する検索若しくは登録をしたユーザによるコンバージョンか判別する。これにより、解析者は、検索若しくは登録の最終コンバージョンに対する貢献を知ることができる。
【0137】
また、情報処理装置30は、オークションに関する履歴情報を取得する。そして、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札(最終コンバージョン)が、オークションで入札(仮コンバージョン)を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。例えば、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで入札に至る前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。落札に至ったユーザの履歴情報中に設定イベントの発生履歴があったとしても、その落札は必ずしも履歴中の設定イベントによるものとは限らない。情報処理装置30は、仮コンバージョンの前に設定イベントが発生している落札を分析対象としているので、オークションに関する精度の高い分析を可能とすることができる。
【0138】
また、情報処理装置30は、オークションに関する履歴情報を取得する。そして、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最後の入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。例えば、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最後の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。これにより、解析者は、最後の入札前に発生したイベントの落札への貢献を知ることができる。
【0139】
また、情報処理装置30は、オークションに関する履歴情報を取得する。そして、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最初の入札を行う前に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。例えば、情報処理装置30は、履歴情報に基づいて、オークションで発生した落札が、オークションで最初の入札を行う前の設定期間内に設定イベントが発生したユーザによる落札か判別する。これにより、解析者は、最初の入札前に発生したイベントの落札への貢献を知ることができる。
【0140】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0141】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、判別部は、判別手段や判別回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0142】
1…情報処理システム
10、10、10、10…端末装置
11、21、31…通信部
12…入力部
13、22、32…記憶部
14…出力部
15、23、33…制御部
20…サービス提供サーバ
30…情報処理装置
321…履歴情報データベース
322…集計情報データベース
331…取得部
332…判別部
333…集計部
334…生成部
335…出力制御部
C11〜C19…入札
C21、C22…落札
E11、E12、E21、E22…通知
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9