(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発電電力決定部は、前記総発電電力が前記第2発電電力以上である場合に、前記総発電電力を前記複数の燃料電池の総運転台数で除算した電力を、前記複数の燃料電池それぞれの発電電力に決定する、請求項1に記載の燃料電池システム。
前記発電電力決定部は、前記運転台数を前記第1運転台数に決定した場合に、前記総発電電力から前記第1運転台数に前記第1発電電力を乗算した電力を減算した電力と、前記第1発電電力とを加算した加算電力を、前記発電を行わせる燃料電池の中のいずれか1台の発電電力に決定する、請求項1に記載の燃料電池システム。
前記発電電力決定部は、前記運転台数を前記第1運転台数に決定した場合に、前記総発電電力を前記第1運転台数で除算した電力を、前記発電を行わせる燃料電池それぞれの発電電力に決定する、請求項1に記載の燃料電池システム。
前記発電電力決定部は、前記運転台数を前記第2運転台数に決定した場合に、前記第2運転台数に前記第1発電電力を乗算した電力から前記総発電電力を減算した電力を、前記第1発電電力から更に減算した電力を、前記発電を行わせる燃料電池の中のいずれか1台の発電電力に決定する、請求項1に記載の燃料電池システム。
前記発電電力決定部は、前記運転台数を前記第2運転台数に決定した場合に、前記総発電電力を前記第2運転台数で除算した電力を、前記発電を行わせる燃料電池それぞれの発電電力に決定する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態に係る距離計測装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号又は類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る燃料電池システム1の概略的な全体構成を示す図である。この
図1に示すように燃料電池システム1は、複数の燃料電池により発電行い、排熱回収が可能なシステムである。より具体的には、この燃料電池システム1は、複数の燃料電池10と、指示装置20と、操作装置22と、熱交換器30と、循環水管32と、を備えて構成されている。
【0011】
燃料電池10は、水素を用いて電力を発生し、部分負荷時に発電効率が最大となる燃料電池である。この燃料電池10は、熱回収水管102と、を有している。熱回収水管102は、循環水管32に接続され、内部を流れる水により、燃料電池10の発電により発生した排熱を回収する水管である。
【0012】
指示装置20は、複数の燃料電池10それぞれの発電量を指示する。燃料電池10及び指示装置20の詳細な構成は後述する。操作装置22は、例えばパーソナルコンピュータであり、燃料電池10の発電効率の情報及び排熱回収効率の情報などを保存するとともに、例えば、発電効率の情報及び排熱回収効率の情報、総発電量の情報、モードの選択情報などを指示装置20に供給する。
【0013】
熱交換器30は、複数の燃料電池10から回収した排熱を熱交換により放出する。循環水管32は、熱交換器30に接続されその内部を流れる水を熱交換器30に供給する。ポンプ34は、循環水管32に設けられ、循環水管32の内部の水を循環させる。
【0014】
図2は、燃料電池10の詳細な構成を示すブロック図である。
図1と同等の構成には同一の番号を付して説明を省略する。
【0015】
この
図2に示すように、この燃料電池10は、例えば固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)であり、熱回収水管102と、調整弁104と、燃料供給配管106と、燃料排出配管108と、大気供給配管110と、大気排出配管112と、燃料電池スタック114と、熱回収部116と、インバータ118と、制御部120とを備えて構成されている。
【0016】
燃料供給配管106は、燃料電池スタック114の吸気口に接続されている。この燃料供給配管106は、水素ガスを燃料電池スタック114のアノード114Aに供給する管である。燃料排出配管108は、燃料電池スタック114のアノード114Aの排出口に接続されている。この燃料排出配管108は、燃料電池スタック114のアノード114Aから排出されたガスを排出する。大気供給配管110は、燃料電池スタック114のカソード114Bの吸気口に接続され、大気中の酸素ガスをカソード114Bに供給する。大気排出配管112は、燃料電池スタック114のカソード114Bの排出口に接続されている。これにより、カソード114Bから排出されたガスは、燃料電池10の外部に排出される。
【0017】
燃料電池スタック114は、電解質膜を挟んで設けられたアノード114Aとカソード114Bとを備えている。すなわち、この燃料電池スタック114は、燃料供給配管106を介してアノード114Aに供給された水素ガスと、大気供給配管110を介してカソード114Bに供給された大気中の酸素ガスとを用いて発電する。
【0018】
熱回収部116は、燃料電池スタック114の発電により発生した排熱を回収する。例えば、熱回収部116は、熱回収水管102の内部を流れる水を介して回収した排熱を熱交換器30(
図1)に供給する。
【0019】
インバータ118は、燃料電池スタック114の電極に接続され、燃料電池スタック114の発電量を調整する。このインバータ118、例えば燃料電池スタック114が発電した直流電力を交流電力に変換する。つまり、インバータ118は、交流電力に変換する電力を調整することにより、燃料電池スタック114の発電量を調整する。
【0020】
制御部120は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、指示装置20(
図1)から指示された発電量の電力をインバータ118に発電させる。
【0021】
図3は、指示装置20の詳細な構成を示すブロック図である。この
図3に示すように、本実施形態に係る指示装置20は、情報取得部200と、電力取得部202と、発電電力決定部204と、記憶部206と、指示部208とを、備えて構成されている。
【0022】
情報取得部200は、複数の燃料電池10それぞれの発電効率の情報を取得する。また、情報取得部200は、複数の燃料電池10それぞれの排熱回収効率の情報を取得する。例えば、
情報取得部200は、操作装置22(
図1)から発電効率の情報及び排熱回収効率の情報を取得する。なお、複数の燃料電池10それぞれの発電効率の情報、及び複数の燃料電池10それぞれの排熱回収効率の情報を記憶部206に予め記憶させておいてもよい。この場合、情報取得部200は、記憶部206に記憶させているこれらの情報を用いて複数の燃料電池10それぞれの発電効率の情報、及び複数の燃料電池10それぞれの排熱回収効率の情報を取得してもよい。
【0023】
図4は、燃料電池10の発電効率の情報及び排熱回収効率の情報の一例を示す図である。横軸は、燃料電池10の発電量を示し、縦軸は、発電効率と排熱回収効率とを示している。この
図4に示すように、この燃料電池10の発電効率は、特定の負荷時に最大となる。ここで、燃料電池10の定格は、最大の発電電力を意味し、部分負荷は、発電電力よりも小さい発電電力を意味する。この燃料電池10の発電効率は、発電電力が増加するにしたがい単調増加し、部分負荷時に最大値を示した後、発電電力が増加するにしたがい単調減少する。一方で、この燃料電池10の排熱回収効率は、発電電力が増加するにしたがい単調増加する。
【0024】
図3に示すように、電力取得部202は、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力を取得する。この電力取得部202は、例えば、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力を操作装置22(
図1)から取得する。
【0025】
発電電力決定部204は、情報取得部200が取得した複数の燃料電池10それぞれの発電効率の情報と、電力取得部202が取得した複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力とに基づき、運転台数と、複数の燃料電池それぞれに対する発電指示量とを決定する。例えば、発電電力決定部204は、(2)式を拘束条件として、(1)式で示す発電効率Eを最大とする発電指示量を決定する。
【0026】
【数1】
【数2】
ここでは、Viは燃料電池iの発電指示量を示す表記であり、関数Fi(Vi)は燃料電池iの発電指示量Viに対する発電効率を示す関数の表記であり、nは複数の燃料電池10の数を示す表記である。また、Tallは、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力の表記である。この評価関数Eを最大とする発電指示量は、一般的な最適化問題を解く手法を用いて解くことが可能である。また、Vi=0の場合は、燃料電池iは発電しないことを示している。発電電力決定部204の詳細な処理例は後述する。
【0027】
記憶部206は、発電電力決定部204で決定した運転台数と、複数の燃料電池10それぞれの発電指示量を記憶する。記憶部304は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。
【0028】
指示部208は、記憶部に記憶された複数の燃料電池10それぞれに発電指示量を指示する。燃料電池10の発電を停止させる場合の発電指示量は0である。
【0029】
なお、本実施形態に係る指示装置20は、例えば、プロセッサにより構成される。ここで、プロセッサという文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit: ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device: SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device: CPLD)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array: FPGA)等の回路を意味する。プロセッサは、記憶部206に保存されたプログラムを読み出して実行することにより機能を実現する。なお、記憶部206にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成して構わない。
【0030】
ここで、発電電力決定部204の詳細な処理例を説明する。この発電電力決定部204は、複数の燃料電池10それぞれの発電効率が最大となる最大効率電力に基づき、複数の燃料電池それぞれの発電指示量を決定する。以下では、計算を高速化するための簡易的な方法を説明する。また、説明を簡単にするために、最大効率電力は、複数の燃料電池10それぞれで共通の第1発電電力として説明する。
【0031】
発電電力決定部204は、第1発電電力に複数の燃料電池10の全台数を乗算した第2発電電力よりも総発電電力が小さいか否かを判定し、総発電電力が第2発電電力以上の場合に、総発電電力を全台数で除算した均等電力により、複数の燃料電池10それぞれの発電指示量とする。
【0032】
一方で、発電電力決定部204は、第2発電電力よりも総発電電力が小さい場合に、複数の燃料電池10の中で発電を行わせる運転台数を決定する。より具体的には、発電電力決定部204は、運転台数に第1発電電力を乗算した電力が総発電電力よりも小さく且つ最大となる第1運転台数、又は運転台数に第1発電電力を乗算した電力が総発電電力よりも大きく且つ最小となる第2運転台数の中の発電効率が大きくなる方を、運転台数として決定する。例えば、発電電力決定部204は、燃料電池10それぞれの発電指示量が異なる第1発電効率E1、第2発電効率E2、第3発電効率E3、及び第4発電効率E4を演算し、この四つの発電効率E1、E2、E3、E4の中で最も高い発電効率を選択し、選択した発電効率を得るための運燃料電池10それぞれの発電指示量を、最終的な発電指示量として決定する。すなわち、発電電力決定部204は、(1)式で示す評価関数を4つの発電効率E1、E2、E3、E4に限定することで、処理を簡易に高速化する。
【0033】
より詳細に4つの発電効率E1、E2、E3、E4を説明すると、発電電力決定部204は、第1発電効率E1の演算では、第1運転台数に第1発電電力を乗算した電力と、総発電電力との差分の差分電力を求め、差分電力と第1発電電力とを加算した加算電力を、1台の発電指示量とする。そして、運転させる燃料電池10の中でこの1台を除く燃料電池10それぞれの発電指示量を燃料電池10の発電効率が最大となる第1発電電力とする。
【0034】
第2発電効率E2の演算では、発電電力決定部204は、総発電電力を第1運転台数で除算した均等電力を、発電を行わせる燃料電池それぞれの発電指示量とする。
【0035】
第3発電効率E3の演算では、第2運転台数に第1発電電力を乗算した電力から総発電電力を減算した電力を、第1発電電力から更に減算した電力を、1台の発電指示量とする。そして、運転させる燃料電池10の中でこの1台を除く燃料電池10それぞれの発電指示量を第1発電電力とする。このように、第2運転台数とすると、運転させる燃料電池10の中で1台を除く燃料電池10それぞれの発電指示量を燃料電池10の発電効率が最大となる第1発電電力とすることが可能となる。
【0036】
第4発電効率E4の演算では、発電電力決定部204は、総発電電力を第2運転台数で除算した均等電力を、発電を行わせる燃料電池それぞれの発電指示量とする。
【0037】
例えば、
図4に示すように、発電効率は、電力が第1発電電力に達するまで、電力の増加に対して単調増加し、電力が第1発電電力に達した後は単調減少する。これらから分かるように、複数の燃料電池10の中で運転させる運転台数を第1運転台数、又は第2運転台数とすると、運転させる燃料電池10全体の発電効率を最大化させることが可能となる。
【0038】
換言すると、第1発電電力に複数の燃料電池10の全台数を乗算した第2発電電力よりも総発電電力が小さい場合に、(1)、(2)式により最適解を得ると、運転台数は第1運転台数、又は第2運転台数となる。本実施形態に係る発電電力決定部204は、発電効率E1、E2、E3、E4の中で最大の発電効率を選択することで、簡易に演算処理を高速化している。これにより、複数の燃料電池10全体の発電効率の低下が抑制される。
【0039】
図5は本実施形態に係る燃料電池システム1の発電処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、複数の燃料電池10それぞれの発電性能を同一とし、複数の燃料電池10の台数を10台とし、発電効率が最大となる第1発電電力を50キロワットとし、燃料電池10の定格電力を100キロワットとし、燃料電池システム1の定格電力を1000キロワットとして説明する。
【0040】
この
図5に示すように、電力取得部202は、操作装置22から複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力を取得する(ステップS100)。
【0041】
次に、発電電力決定部204は、総発電電力が燃料電池システム1の定格電力か否かを判断する(ステップS102)。総発電電力が燃料電池システム1の定格電力1000キロワットである場合(ステップS102のYES)、発電電力決定部204は、運転台数を全台数10とし、複数の燃料電池10のそれぞれの発電指示量を最大電力100キロワットに決定する。指示部208は、この発電指示量100キロワットに基づき、10台の燃料電池10のそれぞれに最大出力、すなわち定格100キロワットによる発電を指示し(ステップS104)、全処理を終了する。
【0042】
一方で、総発電電力が定格電力1000キロワットでない場合(ステップS102のNO)、発電電力決定部204は、総発電電力が燃料電池10の発電効率が最大となる第1発電電力50キロワットに複数の燃料電池10の台数10を乗算した第2発電電力500キロワット以下か否かを判断する(ステップS106)。例えば、総発電電力が270キロワットである場合、総発電電力270キロワットは、第2発電電力500キロワット以下であるので(ステップS106のYES)、発電電力決定部204は、総発電電力が270キロワットを発電効率が最大となる第1発電電力50キロワットで除算する(ステップS108)。総発電電力270キロワットを発電効率が最大となる第1発電電力50キロワットで除算すると5.4であるので、発電電力決定部204は、第1運転台数を5台、第2運転台数を6台とする(ステップS110)。
【0043】
図6は、ステップS110の処理内容を説明するフローチャートである。この
図6に示すように、第1発電効率E1の演算では、第1運転台数5に第1発電電力50キロワットを乗算した電力250キロワットと総発電電力270キロワットとの差分の差分電力20キロワットと、第1発電電力50キロワットとを加算した加算電力70キロワットを、発電を行わせる燃料電池の中のいずれか1台の発電指示量とし、第1発電電力50キロワットを、発電を行わせる燃料電池の中のいずれか4台の発電指示量とする(ステップS1100)。
【0044】
第2発電効率E2の演算では、発電電力決定部204は、総発電電力270キロワットを運転台数5で除算した均等電力54キロワットを、発電を行わせる燃料電池それぞれの発電指示量とする(ステップS1102)。
【0045】
第3発電効率E3の演算では、発電電力決定部204は、第2運転台数6に第1発電電力50キロワットを乗算した電力300キロワットと総発電電力270キロワットとの差分の差分電力30キロワットを、第1発電電力50キロワットから減算した減算電力20キロワットを、発電を行わせる燃料電池の中のいずれか1台の発電指示量とし、第1発電電力50キロワットを、発電を行わせる燃料電池の中のいずれか5台の発電指示量とする(ステップS1104)。
【0046】
第4発電効率E4の演算では、発電電力決定部204は、総発電電力270キロワットを運転台数6で除算した均等電力45キロワットを、発電を行わせる燃料電池それぞれの発電指示量とする(ステップS1106)。この例では、第1発電効率が最も高いので、発電電力決定部204は、5台に発電を行わせる。5台中の1台の発電指示量を70キロワットとし、4台それぞれの発電指示量を燃料電池10の発電効率が最大となる第1発電電力50キロワットとする(ステップS1108)。
【0047】
図5に示すように、指示部208は、これらの発電指示量50キロワットの発電を4台の燃料電池10に指示し、発電指示量70キロワットによる発電を1台の燃料電池10に指示し(ステップS112)、全処理を終了する。
【0048】
一方で、総発電電力が第2発電電力500キロワット以下でない場合(ステップS106のNO)、例えば、総発電電力が700キロワットである場合、発電電力決定部204は、運転台数を全台数の10台とする(ステップS114)。次に、発電電力決定部204は、総発電電力700キロワットを全台数の10で除算して、全燃料電池10それぞれの発電指示量を70キロワットとする(ステップS116)。そして、指示部208は、これらの発電指示量70キロワットによる発電を10台の燃料電池10に指示し(ステップS118)、全処理を終了する。
【0049】
このように、発電電力決定部204は、燃料電池10の発電効率が最大となる第1発電電力効率の情報と、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力に基づき、運転台数及び発電指示量を決定する。
【0050】
図7は、
図5及び
図6のフローチャートにしたがい運転台数及び発電指示量を決定した場合の発電効率と排熱回収効率の例を示す図である。横軸は、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力を示し、縦軸は、発電効率と排熱回収効率を示している。丸印の点線は、複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合の発電効率を示し、丸印の実線は、
図5及び
図6のフローチャートにしたがい運転台数及び発電指示量を決定した場合の発電効率を示している。□印の点線は、複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合の排熱回収効率を示し、□印の実線は、
図5及び
図6のフローチャートにしたがい運転台数及び発電指示量を決定した場合の排熱回収効率を示している。この
図7に示すように、上述の第1発電電力に複数の燃料電池10の全台数を乗算した第2発電電力よりも総発電電力が小さい領域において、従来のように複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合の発電効率より高くなる。また、排熱回収効率も複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合よりも高くなる。
【0051】
以上のように本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、発電電力決定部204が複数の燃料電池10それぞれの発電効率の情報と、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力とに基づき、複数の燃料電池10それぞれに対する発電指示量を決定することとした。これにより、複数の燃料電池10に総発電電力を発電させる際に、複数の燃料電池10全体の発電効率をより高くすることが可能となる。
【0052】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る燃料電池システム1は、指示装置20が更に評価部210と回復制御部212を更に備える点で第2実施形態に係る燃料電池システム1と相違する。他の構成は第1実施形態と同等なので説明を省略する。
【0053】
図8は、第2実施形態に係る指示装置20のブロック図である。この
図8に示すように、評価部210は、複数の燃料電池10それぞれの発電性能を評価する。より具体的には、評価部210は、発電時の電圧と電流の関係を示すI−V特性を複数の燃料電池10それぞれから取得し評価する。例えば、I−V特性において、所定の電圧に対して電流の値が低くなる程、燃料電池10の性能が低下していることを示す。
【0054】
回復制御部212は、評価部210の性能評価に基づき、複数の燃料電池10の回復制御を行う。より具体的には、回復制御部212は、評価部210の性能評価により、性能が低下した燃料電池10の発電時電流の上昇を抑制しつつ、発電時電圧を上昇させる制御を行う。これにより、性能が低下した燃料電池10の性能を回復させることが可能となる。
【0055】
図9は、第2実施形態に係る発電電力決定部204及び評価部210の処理例を示すフローチャートである。
図5と同等の処理は、同一の番号を付して説明を省略する。
図9に示すように、発電指示量を指示する場合に、まず、評価部210は、複数の燃料電池10それぞれのI−V特性を取得する(ステップS200)。
【0056】
次に、評価部210は、複数の燃料電池10それぞれのI−V特性に基づき、複数の燃料電池10それぞれの評価を行い、評価が高い順に複数の燃料電池10の優先度を高くする(ステップS202)。次に、発電電力決定部204は、発電に使用する燃料電池を、優先度が高い順に選択する(ステップS204)。指示部208は、選択した燃料電池に指示量を指示する(ステップS112)。
【0057】
以上のように本実施形態に係る燃料電池システム2によれば、発電電力決定部204が、評価部210が評価した燃料電池10の発電性能に基づき、複数の燃料電池10の中から発電に使用する燃料電池を決定することとした。これにより、複数の燃料電池10の中かから発電効率の高い順に燃料電池10を選択して使用可能となり、複数の燃料電池10全体の発電効率をより高くすることが可能となる。
【0058】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る燃料電池システム1は、指示装置20が更にモード選択部214を更に備える点で第2実施形態に係る燃料電池システム1と相違する。他の構成は第2実施形態と同等なので説明を省略する。
【0059】
図10は、第3実施形態に係る指示装置20のブロック図である。この
図10に示すように、モード選択部214は、操作装置22からの操作に基づき、複数の燃料電池10の発電効率が最大となるように運転する発電効率モードと、複数の燃料電池10の排熱回収効率が最大となるように運転する排熱回収効率モードと、を選択する。
【0060】
図11は、第3実施形態に係る発電電力決定部204及びモード選択部214の処理例を示すフローチャートである。
図5と同等の処理は、同一の番号を付して説明を省略する。
図11に示すように、まず、モード選択部214は、操作装置22からモード選択指示を取得する(ステップS300)。
【0061】
次に、モード選択部214は、操作装置22からのモード選択指示が、発電効率モードであるか否かを判断し(ステップS302)、発電効率モードが選択された場合であれば(ステップS302のYES)、発電電力決定部204は、ステップS108からの処理を行う。
【0062】
一方で、発電効率モードが選択されていない場合であれば(ステップS302のNO)、発電電力決定部204は、複数の燃料電池10それぞれの排熱回収効率の情報に基づき、複数の燃料電池10それぞれの発電指示量を決定し(ステップS306)、処理全体を終了する。
(ステップS304)
【0063】
図12は、排熱回収効率モードにより燃料電池10それぞれの発電量を決定した場合の発電効率及び排熱回収効率の例を示す図である。横軸は、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力を示し、縦軸は、発電効率と排熱回収効率とを示している。
【0064】
□印で示す実線は、排熱回収効率モードにより発電指示量を決定した場合の発電効率の例を示し、□印で示す点線は、複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合の排熱回収効率を示している。丸印で示す実線は、排熱回収効率モードにより発電指示量を決定した場合の発電効率の例を示し、丸印で示す点線が、複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合の発電効率を示している。この
図12に示すように、熱回収効率は総発電電力の全領域にわたり改善されている。一方で、発電効率は、総発電電力が相対的に小さな領域において、従来のように複数の燃料電池10に均等に発電を指示した場合の発電効率より高くなる。
【0065】
以上のように本実施形態に係る燃料電池システム2によれば、発電電力決定部204が、モード選択部214により選択されたモードにしたがい複数の燃料電池10それぞれの発電指示量を決定することとした。これにより、複数の燃料電池10が発電すべき総発電電力が同一であっても、発電効率を優先する発電と、排熱回収効率を優先する発電とを選択可能となる。
【0066】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。