特許第6982470号(P6982470)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982470
(24)【登録日】2021年11月24日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】モジュール式骨プレート
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/58 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   A61B17/58
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-217916(P2017-217916)
(22)【出願日】2017年11月13日
(65)【公開番号】特開2018-110842(P2018-110842A)
(43)【公開日】2018年7月19日
【審査請求日】2020年8月18日
(31)【優先権主張番号】62/421,683
(32)【優先日】2016年11月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511211737
【氏名又は名称】ビーダーマン・テクノロジーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】BIEDERMANN TECHNOLOGIES GMBH & CO. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】マルック ビーダーマン
【審査官】 宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/004439(WO,A1)
【文献】 特表2014−524774(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の穴(12)を備える第1の連結部(11)を含む第1のプレート部材(1)と、
第2の穴(112)を備える第2の連結部(111)を含む第2のプレート部材(1’,1’’)であって、
前記第1のプレート部材(1)と前記第2のプレート部材(1’,1’’)とが配置されて、前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とが重なり合うときに、前記第1のプレート部材(1)が前記第2のプレート部材(1’,1’’)に連結可能である、第2のプレート部材(1’,1’’)と、
前記第1の穴と前記第2の穴とが重なり合って、前記第1のプレート部材(1)と前記第2のプレート部材(1’,1’’)とが連結されるときに、前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とに挿入可能なコネクタ部材(2,2’,2’’)であって、
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、その中に骨アンカー(100,100’,100’’)の一部を収容するように構成された通路(22)を備え、前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、前記骨アンカーのヘッド用の座部(23,23’)を備え、前記座部(23,23’)は、前記骨アンカー(100,100’,100’’)が前記第1のプレート部材(1)及び前記第2のプレート部材(1’,1’’)に対して様々な角度を取ることを可能にするための球状部分を備える、コネクタ部材(2,2’,2’’)と、
を含む、モジュール式骨プレート。
【請求項2】
前記第1の穴(12)は、ねじ切りされた部分を備え、前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、前記第1の穴(12)のねじ部と協働するように構成された外側ねじ面部を備える、請求項1に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項3】
前記第2の穴(112)はねじ切りされていない、請求項2に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項4】
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、第1の骨アンカー(100,100’)の一部を収容するように構成された第1のコネクタ部材(2,2’)であり、前記第1の骨アンカーとは異なる第2の骨アンカー(100’’)の一部を収容するように構成された第2のコネクタ部材(2’’)が設けられ、前記第1のコネクタ部材(2,2’)及び前記第2のコネクタ部材(2’’)は、前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とが重なり合ったときに前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)に交換可能に挿入されるように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項5】
前記第1のコネクタ部材(2,2’)と前記第2のコネクタ部材(2’’)とは、前記第1の骨アンカー及び前記第2の骨アンカーを収容する通路(22,22’’)について異なり、前記第1の骨アンカーと前記第2の骨アンカーとは、シャンク(101)の直径及び/又はヘッド(102)のサイズについて異なる、請求項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項6】
前記第1の穴(12)は、中心軸(C)及び縁部(13)を有し、前記縁部の第1の部分には、前記第1のプレート部材(1)の自由端を形成する突出部(14)が設けられ、前記第1の部分の反対側の前記縁部(13)の第2の部分には、前記第1のプレート部材(1)内に延在し、前記モジュール式骨プレートの前記第2のプレート部材(1’,1’’)の突出部(114)をその中に収容するように構成された溝部(15)が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項7】
前記第2の穴(112)は、中心軸(C’)及び縁部(113)を有し、前記縁部の第1の部分には、前記第2のプレート部材の自由端を形成する突出部(114)が設けられ、前記第1の部分の反対側の前記縁部の第2の部分には、前記第2のプレート部材(1’,1’’)内に延在し、前記モジュール式骨プレートの前記第1のプレート部材(1)の突出部(14)をその中に収容するように構成された溝部(115)が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項8】
前記突出部(14,114)は、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)の前記中心軸(C)を実質的に横断する平面内に延在しており、前記突出部(14,114)はそれぞれ、前記第1のプレート部材(1)の最大幅及び前記第2のプレート部材(1’,1’’)の最大幅よりもそれぞれ小さい、前記平面内の幅を有する、請求項又はに記載のモジュール式骨プレート。
【請求項9】
前記突出部の前記幅は、前記第1の穴(12)の前記中心軸に垂直な平面内の前記縁部(13,113)のそれぞれの周りの半円より小さく、前記突出部(14,114)は、ラグとして形成されている、請求項8に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項10】
前記突出部の前記幅は、前記第1の穴(12)の前記中心軸に垂直な平面内の前記縁部(13,113)のそれぞれの周りの1/4円弧より小さい、請求項9に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項11】
前記突出部(14,114)がそれぞれの溝部(15,115)と係合するときに、前記第1及び第2の穴(12,112)の前記中心軸(C、C’)に垂直な平面内で、前記第1のプレート部材(1)が前記第2のプレート部材(1’,1’’)に対して角度を付けて配置可能となるように、前記溝部(15,115)は、前記突出部(14,114)の幅よりもそれぞれ広い幅を有する、請求項10のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項12】
前記第1のプレート部材(1)が前記第2のプレート部材(1’,1’’)に対して取ることができる角度の範囲を制限するストッパ(16,16a、116,116a)が設けられている、請求項11に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項13】
前記第1及び第2の連結部(11,111)のそれぞれは、それらの表面に凹部(16,116)を有し、前記凹部(16,116)は、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)から、前記第1及び第2の穴の前記中心軸(C、C’)に垂直な方向に、前記溝部(15,115)内にそれぞれ挿入され、前記凹部の側壁(16a、116a)は、前記ストッパを形成する、請求項12に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項14】
前記第1のプレート部材(1)は、頂面(1a)及び底面(1b)を有する第1のプレート部(10)を有し、前記頂面と前記底面との間の距離は、前記第1のプレート部材(1)の厚さを画定し、前記第1のプレート部材の前記第1の連結部(11)は、前記底面(1b)から、前記頂面(1a)からのある距離まで延びており、前記第2のプレート部材(1’,1’’)は、頂面(1a)及び底面(1b)を有する第2のプレート部(10)を有し、前記第2のプレート部材の前記第2の連結部(111)は、前記頂面(1a)から、前記頂面からのある距離まで延びており、前記第1の連結部(11)及び前記第2の連結部(111)は、インターロック接続を形成する実質的に相補的な形状を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項15】
前記第1のプレート部材(1)及び前記第2のプレート部材(1,1’)は、互いに対して横方向に移動することによって連結可能であり、前記第1のプレート部材(1)の前記第1のプレート部(10)は、前記第2のプレート部材(1’,1’’)の前記第2の連結部(111)のためのストッパを形成し、前記第2のプレート部材(1’,1’’)の前記第2のプレート部(10)は、前記第1のプレート部材(1)の前記第1の連結部(11)のためのストッパを形成する、請求項14に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項16】
前記第1のプレート部材(1)は、第2の穴(112)を有する第2の連結部(111)を含み、前記第1のプレート部材(1)の前記第2の連結部(111)は、前記第2のプレート部材(1’,1’’)の前記第2の連結部(111)と同一形状であ、請求項14又は15に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項17】
前記第2のプレート部材(1’,1’’)は、第1の穴(12)を有する第1の連結部(11)を含み、前記第1の連結部(11)は、前記第1のプレート部材(1)の前記第1の連結部(11)と同一形状である、請求項16に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項18】
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)に挿入可能であり、前記骨アンカーのヘッド(102,102’)のための当接部を形成するように構成されたロック部材が設けられている、請求項1〜17のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【請求項19】
前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とが重なり合ったときに、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)を閉止するために、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)に挿入されるように構成されたプラグ部材(4)をさらに備える、請求項1〜18のいずれか1項に記載のモジュール式骨プレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール式骨プレート及びこのようなモジュール式骨プレートの部材に関する。このようなモジュール式骨プレート及びその部材により、断片骨の骨接合及び骨の安定化のために使用される様々な形状及びタイプの骨プレートを生成するためのプレートシステムが提供され得る。
【背景技術】
【0002】
断片骨の骨接合及び骨の安定化のために使用される種々の形状及びタイプの骨プレートが知られている。骨プレートの形状、サイズ及びタイプは、通常、安定化又は固定化されるべき骨に適合する。従って、異なる場所で多くの異なる種類の骨折又は他の不具合を治療することができるためには、通常、骨プレートの大量の在庫が必要である。
【0003】
特許文献1には、モジュール式骨プレートと、モジュール式骨プレートの少なくとも2つの部材を連結することによって様々な形状及びタイプの骨プレートを生成することを可能にする、このようなモジュール式骨プレートの部材が記載されている。モジュール式骨プレートの少なくとも2つの部材は、第1の部材の連結部の突出部が第2の部材の連結部の溝部に導入されるように、それぞれの連結部で連結される。組み立てられた構成では、連結部の穴は、互いに同心に配置される。穴を通して、骨プレートを骨に固定する骨アンカーを挿入することができる。又は、ねじを使用してプレート部材を互いに連結することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2014/081269号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、モジュール式骨プレート及びこのようなモジュール式骨プレートの部材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
目的は、請求項1に記載のモジュール式骨プレートによって解決される。従属請求項にさらなる進展が示されている。
【0007】
一実施形態において、モジュール式骨プレートは、第1及び第2のプレート部材を含み、各プレート部材は、穴との連結部を有する。連結部は、それぞれ突出部と溝部とを有し、骨プレートは、プレート部材を互いに向かって横方向に移動させることによって、一方のプレート部材の突出部を他方のプレート部材の溝部内に挿入するように組み立てられる。突出部の幅は、プレート部材の幅よりも小さくてもよい。この設計により、骨プレートに作用する曲げ力を、一方のプレート部材から他方のプレート部材に伝達することができる。突出部は、連結部から突出するラグ(lugs)として形成されてもよい。これにより、曲げに対する骨プレートの剛性を高めることができる。
【0008】
一実施形態では、コネクタ部材は、プレート部材同士を一緒に連結するために穴に挿入可能である。コネクタ部材は、コネクタ部材に挿入されたときに骨アンカーが骨プレートに対して様々な角度を取ることができるように、骨アンカーの一部を収容するように構成することができる。異なる骨アンカーを収容するようにそれぞれ構成された異なるコネクタ部材を設けることができる。骨アンカーは、それらのシャンク(shank)直径及び/又はヘッド直径又は他の特徴について異なっていてもよい。コネクタ部材は、骨アンカー用の座部及び/又は骨アンカーのシャンクを通って案内するための通路のサイズ等、その内部形状についてのみ異なる。連結部と協働する外形は同じである。従って、モジュール式骨プレートの用途の多様性が増加する。
【0009】
コネクタ部材を使用すると、プレート部材間の連結の強度が増加する。別の実施形態では、コネクタ部材の代わりに、コネクタ部材の重なり合う穴を閉止するためのプラグ部材を使用することができる。さらに別の実施形態では、骨アンカーは、コネクタ部材と協働するロック部材によって後退側に固定されてもよい。
【0010】
プレート部材は、特定の使用条件に適合する骨プレートを生成することを可能にする様々な形状及びサイズを有することができる。モジュール性のため、必要な在庫が減少し、骨プレートセットの価格を下げることが可能になり得る。また、カスタムプレートは、ケースバイケースで特定の患者のニーズを満たすために組み立てることができる。
【0011】
さらなる特徴及び利点は、添付の図面による実施形態の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、モジュール式骨プレートの一実施形態の分解斜視図を示す。
図2図2は、組み立てられた状態の図1の骨プレートの斜視図を示す。
図3図3は、図2の骨プレートの上面図を示す。
図4図4は、図3の線A−Aに沿った図2及び図3の骨プレートの断面図を示す。
図5図5は、図1図4のモジュール式骨プレートのプレート部材の上部からの斜視図を示す。
図6図6は、図5のプレート部材の底部からの斜視図を示す。
図7図7は、図5及び図6のプレート部材の上面図を示す。
図8図8は、図7のB−B線に沿った図5図7のプレート部材の断面図を示す。
図9図9は、図1図4による骨プレートの第1のコネクタ部材の上部からの斜視図を示す。
図10図10は、図9のコネクタ部材の底部からの斜視図を示す。
図11図11は、図9及び図10のコネクタ部材の上面図を示す。
図12図12は、図11のE−E線に沿った図9図11のコネクタ部材の断面図を示す。
図13図13は、第2のコネクタ部材の底面からの斜視図を示す。
図14図14は、図13の第2のコネクタ部材の断面図を示す。
図15図15は、図1図4による骨プレートのプラグ部材の頂部からの斜視図を示す。
図16図16は、図15のプラグ部材の底部からの斜視図を示す。
図17図17は、図15のプラグ部材の上面図を示す。
図18図18は、図17の線F−Fに沿った図15図17のプラグ部材の断面図である。
図19図19は、図1図4による骨プレートの第1の端部ピースの頂部からの斜視図を示す。
図20図20は、図19の第1の端部ピースの断面図を示す。
図21図21は、図1図4の骨プレートの第2の端部ピースの頂部からの斜視図を示す。
図22図22は、図21の第2の端部ピースの断面図を示す。
図23図23は、異なるコネクタ部材及び異なる骨アンカーを有しプラグ部材を有する、図1図4の骨プレートの分解斜視図を示す。
図24図24は、複数のプレート部材から組み立てられた骨プレートの第1の角度付き構成の上面図を示す。
図25図25は、図24の骨プレートの断面図を示す。
図26図26は、複数のプレート部材から組み立てられた骨プレートを第2の角度付き構成で示す。
図27図27は、図26の骨プレートの断面図を示す。
図28図28は、実質的にT字形である別のタイプのプレート部材を有するモジュール式骨プレートの修正された実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図4に示すように、一実施形態によるモジュール式骨プレートは、少なくとも第1のプレート部材1と、第2のプレート部材1’と、選択的に、第3のプレート部材1’’又は互いに連結される別のプレート部材と、を含む。骨アンカー100,100’,100’’の少なくとも一部を受け入れるように構成されたプレート部材1,1’,1’’を連結するために、コネクタ部材2,2’,2’’が設けられている。骨アンカーは、例えば、コネクタ部材2,2’,2’’にそれぞれ挿入されるように構成されたロック部材3,3’,3’’を介して骨内に植え込まれると後退側に固定することができる。コネクタ部材2,2’,2’’を用いる代わりに、プレート部材を連結するために1つ以上のプラグ部材4を設けてもよい。さらに、必要に応じて、骨プレートの端部を形成するためにプレート部材に接続されるように構成された端部ピース5,5’を設けることができる。
【0014】
図1には、2つの異なるタイプの骨アンカーが示されている。骨アンカー100,100’は、第1のシャンク直径を有するシャンク101と、第1の最大ヘッド直径を有するヘッド102,102’とを有する。骨アンカー100’’は、第1のシャンク直径より小さい第2のシャンク直径を有するシャンク101’’と、第1のヘッド直径より小さい第2のヘッド直径を有するヘッド102’’とを有する。図に示すように、ヘッド102,102’’は、球形の外面部分を有する。
【0015】
図2図4に示すように、骨プレートは、コネクタ部材2,2’,2’’及びプラグ部材4によって連結されたプレート部材1,1’,1’’から組み立てることができる。次に、骨アンカー100,100’,100’’をコネクタ部材2,2’,2’’に挿入し、ロック部材3,3’,3’’によって固定することができる。
【0016】
次に、図5図8をさらに詳しく説明すると、プレート部材1について説明する。この実施形態における他のプレート部材1’,1’’は、プレート部材1と同一である。プレート部材1は、頂面1aと反対側の底面1bとを有する中央プレート部10を備える。底面1bとして、骨プレートが骨に取り付けられるときに、骨表面に対面する表面が画定される。従って、プレート部材1は、プレート部10において、頂面1aと底面1bとの距離に相当する厚さを有する。示された実施形態ではプレート部10が一定の厚さを有するが、プレート部10は変化する厚さを有してもよく、又は表面の一方又は両方が湾曲してもよく、又は一定の厚さからの他の偏差が考慮されてもよい、ことが言及されるべきである。
【0017】
プレート部材1は、プレート部10から横方向に延び、プレート部材1を他のプレート部材1’に連結するように働く第1の連結部11をさらに備える。連結部11は、中心軸Cを有する第1の穴12を備え、第1の穴は、コネクタ部材2の雄ねじと協働するために少なくとも部分的にねじ切りされている。第1の穴の周りには、連結部11は、縁13を形成する実質的に円形の外形を有する。特に図6及び図8に示すように、第1の連結部11の下面は、プレート部10の底面1bと同一平面上である。しかしながら、第1の連結部11の高さは、プレート部10の高さよりも小さく、第1の連結部11の上面は、プレート部10の頂面1aよりも下方に位置している。第1の連結部11のプレート部10とは反対側の外端には、プレート部材1の最外端を構成する突出部14が形成されている。突出部14は、第1の穴12の中心軸Cに対して垂直又は少なくとも実質的に横断する平面内に延在し、この平面内のプレート部材の最大幅よりも小さいこの平面内の幅を有する。より具体的には、突出部14は、ラグとして形成され、実質的に円形の外形を有し、円の半径は、第1の穴12の半径よりかなり小さい。円周方向において、突出部14は、第1の穴12の円周の1/4円弧よりも小さい幅を有する。高さ方向、即ち、第1の穴12の中心軸Cに平行な方向において、突出部14は、第1の連結部11の上面から、上面からのある距離まで延びている。
【0018】
プレート部10の突出部14に対向する位置には、縁部13からある距離をおいてプレート部10内に延びる溝部15が設けられている(図25及び図27も参照)。溝部15は、第1の連結部11の頂面11aに切り欠かれ、第1の穴12の中心軸Cを実質的に横断して延びる凹部16の端部を形成している。凹部16の長手方向軸に垂直な、中心軸Cに垂直な方向における凹部のひいては溝部15の幅も、突出部14の幅よりも大きい。溝部15及び凹部16は、突出部14の高さに対応する底面1bから測定された高さにある。凹部16の側壁16aは、以下により詳細に説明するように、他のプレート部材に設けられた突出部のためのストッパを形成する。
【0019】
さらに、プレート部10は、第1の連結部11に対面する側に、プレート部材が組み立てられるときに他のプレート部材の一部のためのストッパを形成する凹部10aを備える。
【0020】
プレート部材1は、第1の連結部とは反対側の面に、中心軸C’を有する第2の穴112を有する第2の連結部111と、第2の穴112を取り囲む略円形の輪郭を有する縁部113とを備える。第2の穴112は、ねじ切りされていない。第2の穴112には、以下に説明するように、コネクタ部材2のためのストッパを形成する上面からある距離をおいて円周状の肩部112aが設けられている。
【0021】
第2の連結部111の上面は、プレート部10の頂面1aと同一平面上であり、下面は、プレート部10の下面1bから高さ方向にある距離を有する。第2の連結部111の最外端には、プレート部材1の最外端を構成する突出部114が形成されている。突出部114は、第2の連結部111の下面に、第1の連結部11の突出部14と同じ高さを有するように配置される。プレート部材1の底面から見ると、突出部114は、丸い縁を有する実質的に長方形の形状を有する。突出部114の最も外側の部分の厚さは図6に示されており、突出部114は、リブ114aを介して第2の連結部111の縁部113に接続されている。突出部14と同様に、突出部114は、第2の穴(112)の中心軸(C’)を実質的に横断する平面内に延びており、前記平面内のプレート部材の最大幅よりも小さい前記平面内の幅を有する。プレート部10は、他のプレート部材の第1の連結部11の当接部を形成する第2の連結部111に対面する他の凹部10bを備える。
【0022】
第2の穴112に対する突出部114の反対側には、縁部113からある距離をおいてプレート部10内に延びるプレート部10に溝部115が設けられている(図25及び図27も参照)。溝部115は、第2の連結部111の下面の凹部116の端部を形成し、凹部の中心軸は、第2の穴112の中心軸にほぼ垂直である。この設計により、連結部11,111は、類似しているが、第2の連結部111が他のプレート部材1’の第1の連結部11と協働するように構成され、第1の連結部11が他のプレート部材1’’の第1の連結部111と協働するように構成されるように、逆の形状となっている。
【0023】
プレート部材1のプレート部10は、様々な形状及び長さを有することができることに留意されたい。異なる形状のプレート部10を有するプレート部材を組み合わせて骨プレートを形成することができる。しかしながら、第1及び第2の連結部は、各プレート部材1,1’,1’’に対して常に同じ形状を有する。
【0024】
ここで図9図12を参照すると、コネクタ部材2は、頂面2aと反対側の底面2bとを有する実質的に円筒形の部品である。コネクタ部材2の外面の少なくとも一部に雄ねじ21が設けられており、雄ねじ21は、プレート部材1のねじ切りされた第1の穴12と協働するように構成されている。さらに、コネクタ部材2は、頂面2aから底面2bまで延びてコネクタ部材2を完全に貫通する通路22を備える。通路22は、骨アンカー10,10’,10’’のシャンク101を挿通させる。通路22において、底面2bからある距離を置いて、骨アンカーのヘッド102のための座部23が形成される。座部23は、ヘッド102がコネクタ部材2の下側の開口部を通過できないように、頂面2aに向かって径が大きくなるように球状のセグメント形状を有する。頂面2aに隣接して、少なくとも一部にロック部材3をねじ込むための雌ねじ24aを有する実質的に円筒形の凹部24が設けられている。凹所24の内径は、ロック部材3を骨アンカーのヘッド102の上に挿入して配置できるように、座部23の最大内径より大きくてもよい。頂面2aには、円周状に延びるリム25が形成されており、リム25は、雄ねじ21を越えて外側に延びている。リム25は、外部に開放され、コネクタ部材の把持及び挿入を容易にするために役立つ凹部26を備えてもよい。リム25の下面25aは、連結部11,111の穴12,112にコネクタ部材2を挿入する際の当接部又はストッパとして機能する。
【0025】
図12にさらに示すように、骨アンカー100がまだ骨にねじ込まれていないときに、骨アンカー100が座部23内で旋回できるようにするために、底面2bに隣接して、円錐状に広がるセクション27を設けてもよい。コネクタ部材の軸方向の全長は、頂面2aがプレート部材の頂面1aと同一平面上に組み立てられた状態であり、コネクタ部材2の底面2bがプレート部材の底面1bと同一平面上である、ようになっていてもよい。
【0026】
図13及び14を参照すると、図1から図4にも示されている第2のコネクタ部材2’’が示されている。第2のコネクタ部材2’’は、図9図12に示す第1のコネクタ部材と、通路22’のサイズが異なるのみである。より詳細には、球状座部23’’の最小直径及び最大直径、並びに、円錐状拡幅部27’’の最小直径及び最大直径は、座部23の最大内径及び最小内径、並びに、第1のコネクタ部材2の円錐状拡幅部27の最大内径及び最小内径に比べて小さい。その他の部分及びその大きさは、第1のコネクタ部材2と同じである。これにより、第2のコネクタ部材2’’は、ヘッド及びシャンクのサイズについて異なる骨アンカー100’’を収容するように構成される。このような設計では、第2及び第1のコネクタ部材は、交換可能且つ選択的に使用することができる。
【0027】
図15図18に見られるように、プラグ部材4は、頂面4aと反対側の底面4bとを有する中実円筒を備えた実質的に円筒形の部分として形成されている。プラグ部材の外面には、雄ねじ40が形成されており、プラグ部材は、図1図4に示すように、第1の穴12及び第2の穴112が組み立てられた状態で重なり合ったときに、第1の穴12及び第2の穴112に挿入することができるサイズを有する。これにより、プラグ部材は、第1の連結部11の第1の穴12の雌ねじと雄ねじ40とを係合させる。頂面4aにおいて、プラグ部材4は、雄ねじ40を越えて径方向に延びる環状リム41を備える。リムの下面41aは、プラグ部材4が第1の穴12及び第2の穴112に挿入されたときの当接部又はストッパとして機能する。また、プラグ部材4の頂面4aには、円周状に配置された凹部42の形態の複数の係合部が設けられている。凹部42は、リム41の外縁からある距離を置いて、且つ頂面4aの中心の外側に位置してもよい。上面図では、凹部42は、細長い円形セグメント形状を有していてもよい。係合部分は、コネクタ部材のリム25の凹部26のような形状であってもよいし、プラグ部材4の中央の多角形の凹部として実現されてもよいことに留意されたい。プラグ部材の全高は、頂面4a及び底面4bが、それぞれ、プレート部材1の頂面1a及び底面1bと同一平面上になるような高さであればよい。
【0028】
図1図4を参照して、ロック部材3についてより詳細に説明する。ロック部材3は、頂面3aと底面3bとを有し、コネクタ部材2の雌ねじ24aと協働するように構成された雄ねじ30を有するほぼ円筒形の部品である。底面3bに隣接して、そこに骨アンカーのヘッドの一部を収容するために機能する凹部31が設けられている。ロック部材3がコネクタ部材2に挿入されたときに、ロック部材3がヘッドに接触してヘッドに圧力を加えることができるように、凹部31は、骨アンカー100のヘッド102の形状に適合した球状のセグメント形状を有することができる。頂面3aには、ロック部材3の中心の周りで且つロック部材3の外縁からある距離を置いた環状線上に配置された、ポケットの形態の複数の凹部32が設けられている。凹部32は、ロック部材3を挿入して締め付けるために使用されるドライバ等の工具との係合に役立つ。また、頂面3aには、中心穴33が設けられていてもよい。ロック部材3の高さは、頂面3aがプレート部10の頂面1aと実質的に同一平面上であるか、又はプレート部10の頂面1aの上にわずかに突出するような高さであってもよい。
【0029】
ここで図19及び図20を参照すると、第1の端部ピース5は、頂面5a及び底面5b及び雌ねじ50を有する実質的にリング状の部品である。一方の側には、第1の連結部の突出部14に対応するサイズ及び形状を有する突出部51が設けられている。即ち、突出部51は、上面5aから外側に向かって延びるとともに、下面5bからある距離を置いて高さ方向に延びる、ラグとして形成されている。突出部51の反対側には、プレート部材1の第1の連結部11の凹部16の形状及び大きさに対応する第1の端部ピース5の頂面5aに、凹部又は切り欠き52が設けられている。即ち、凹部52は、連結部51の幅よりも大きく、リングの中心軸に垂直に延びる幅を有する。凹部52の深さも、突出部51の厚さに実質的に対応する。第1の端部ピース5は、プレート部材1の第2の連結部111と協働するように構成される。
【0030】
図21及び図22を参照すると、第2の端部ピース5’も、頂面5a及び底面5bを有するリング形状部品である。一方の側面において、突出部51’は、下面5bの下から外側に延びる。突出部51’は、プレート部材1の突出部114と同様の丸い縁部を有する、細長く実質的に長方形の形状を有する。より詳細には、突出部51’の厚さは、突出部51’がプレート部材1の第1の連結部11の溝部15に挿入可能な厚さである。第2の端部ピース5’のリングの内壁には、コネクタ部材のためのストッパとして機能する環状段部又は当接部52aが形成されている。第2の端部ピース5’は、第1の連結部11と協働するように構成される。
【0031】
プレート部材、コネクタ部材、プラグ部材及びロック部材並びに骨アンカーは、それぞれ、例えばチタン又はステンレス鋼である生体適合性材料から、例えばニチノールであるNiTi等の生体適合性合金から、マグネシウム若しくはマグネシウム合金から、又は、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)若しくはポリ−L−ラクチド酸(PLLA)等の生体適合性プラスチック材料から、製造されてもよい。さらに、これらの部品は、同一又は異なる材料で作ることができる。
【0032】
ここで、モジュール式骨プレートの組み立てについて、図1図4を参照して説明する。プレート部材1,1’,1’’を連結するために、プレート部材が配向され、第1のプレート部材1の第1の連結部11が第2のプレート部材1’の第2の連結部111と重なり合う、又は、3つのプレート部材の場合に、第2のプレート部材1’の第1の連結部11が第3のプレート部材1’’の第2の連結部111と重なり合う。これにより、第2の連結部の突出部114は、凹部16を通って第1の連結部11の溝部15に入り込む。同時に、第1の連結部の突出部14が凹部116を通って第2の連結部111の溝部115に入り込む。突出部が溝部に完全に導入されると、第1の穴12と第2の穴112とは同心である。特に図2及び図4に示すように、底面1b及びプレート部10の頂面1a及び連結部11,111は、実質的に同一平面上にある。縁部13,113の最も外側の部分は、プレート部10の凹部10a、10bに当接する。
【0033】
その後、下面25aが第2の連結部111の段差部112aに当接するまで、第1の連結部のねじ切りされた第1の穴12にコネクタ部材がねじ込まれる。これにより、プレート部材同士が強固に連結される。段差部112aに対するコネクタ部材の当接は、コネクタ部材2が隣接するプレート部材の第1の連結部11に向かって第2の連結部111に及ぼす圧縮力をもたらす。これにより、連結の強度が向上する。さらに、突出部及び溝部の設計は、骨プレート上に作用する曲げ力に対する強化された剛性をもたらす。
【0034】
ここで図23を参照すると、モジュール式骨プレートの変形例が示されている。第1のコネクタ部材2は、第1のシャンク直径及び第1のヘッド直径を有する第1の骨アンカー100とともに使用することができる。臨床用途に応じて、第1のコネクタ部材2の代わりに、第2のコネクタ部材2’’を、より小さなシャンク直径及びより小さなヘッド直径を有する第2の骨アンカー102’’とともに使用することができる。さらに、骨アンカーが骨プレートの特定の位置に必要でない場合、コネクタ部材の代わりにプラグ部材4を使用して穴を閉止することができる。
【0035】
骨プレートがプレート部材及びコネクタ部材から組み立てられると、モジュール式骨プレートは、部材が崩壊することなく骨に配置され得る。モジュール式骨プレートが骨に配置されると、各骨アンカーの球状ヘッドが対応するコネクタ部材2,2’,2’’の座部23,23’に着座するように、骨アンカー100,100’,100’’を挿入することができる。各骨アンカーは、ヘッドがボール・ソケットジョイントによって座席内に収容されるので、骨プレートに対して様々な角度位置を取ることができる。
【0036】
1つ又は複数の骨アンカーが配置されると、ロック部材3をコネクタ部材2にねじ込んで、骨アンカー100をプレートに固定し、骨アンカーからの後退を防止することができる。ロック部材3は、骨アンカーのヘッド102に押し付けるために使用されてもよいし、ヘッドに接触することなくコネクタ部材2内の通路22の閉止を提供するために使用されてもよい。
【0037】
再び図1図4を参照すると、端部ピース5,5’を使用して、骨プレートの他の領域と同じ又は実質的に同じ厚さを有する骨プレートの端部領域を形成することができる。第1の連結部に類似する第1の端部ピース5は、その突出部51でプレート部材1の第2の連結部111の溝部115に連結され、端部ピース5の穴と第2の連結部111の穴とが重なり合う。第2の端部ピース5’は、その突出部51’を第1の連結部11の溝部15に連結して、端部ピース5’の穴と第1の連結部11との穴とが重なり合うようにする。
【0038】
図24及び図25において、図1のモジュール式骨プレートは、湾曲した構成で示されている。これを達成するために、第2の連結部111の突出部114が、凹部16へ遷移する第1の連結部11の溝部15の壁に当接するまで、プレート部材1,1’は、一方が他方に対して一方向に回転する。同時に、第1の連結部の突出部14は、凹部16へ遷移する第2の連結部111の溝部115の壁に当接する。また、第1の端部ピース5は、第1のプレート部材1に対して、その突出部51が第2の連結部111の溝部115の壁に当接するように回転する。第2の端部ピース5’は、骨プレートの必要条件に応じて、回転してもしなくてもよい。骨プレートの最大曲率は、上述した当接によって制限され、プレート部材を互いに対して回転させるときに達成され得る最大角度によって画定される。
【0039】
図26及び図27において、図1のモジュール式骨プレートは、図24及び図25に示すモジュール式骨プレートの曲率とは反対の湾曲を有する湾曲構成で示されている。これを達成するために、プレート部材は、図24及び図25に示されたものとは反対の方向に他方に対して相対的に回転され、突出部は、凹部へ遷移する溝部の反対側の壁にそれぞれ当接する。
【0040】
一方で、図24及び図25に示された2つの最大角度と、他方で図26及び図27に示された2つの最大角度と、の間の任意の角度付き構成を配置することができることに留意されたい。骨プレートの全長に沿って様々な曲率を有することも可能である。
【0041】
図28は、実質的にT字形である別のタイプのプレート部材1’’’’を備えたモジュール式骨プレートの修正された実施形態を示す。プレート部材1’’’は、一端に第2の連結部111と、第2の連結部111に対して実質的に横断して延びる端部110と、を備える。端部110は、内部に配置されるコネクタ部材2を有する、1つ以上の穴120を有することができる。
【0042】
プレート部材は多くの構成で設計することができ、上述の特定の実施形態に限定されないことは明らかである。例えば、プレート部材の輪郭は変化してもよく、プレート部材は、穴の軸に垂直な平面内で、又は穴の軸を含む平面内でも角度を付けられてもよい。穴は、プレート部の頂面及び/又は底面に対して傾斜した軸を有することができる。
【0043】
コネクタ部材の座部は、球状以外の形状、例えば円錐形であってもよい。座部はまた、骨アンカーの傾斜した挿入を防止する形状を有してもよく、又は特定の方向又は特定の平面においてのみ角度付けされた挿入を可能にしてもよい。この場合、骨アンカーは、他の形状のヘッドを有することもできる。
【0044】
ロック部材は省略されてもよいし、他の形状で設計されてもよい。端部ピースは省略することができる。
【0045】
(付記)
(付記1)
第1の穴(12)を備える第1の連結部(11)を含む第1のプレート部材(1)と、
第2の穴(112)を備える第2の連結部(111)を含む第2のプレート部材(1’,1’’)であって、
前記第1のプレート部材(1)と前記第2のプレート部材(1’,1’’)とが配置されて、前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とが重なり合うときに、前記第1のプレート部材(1)が前記第2のプレート部材(1’,1’’)に連結可能である、第2のプレート部材(1’,1’’)と、
前記第1の穴と前記第2の穴とが重なり合って、第1のプレート部材(1)と前記第2のプレート部材(1’,1’’)とが連結されるときに、前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とに挿入可能なコネクタ部材(2,2’,2’’)であって、
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、その中に骨アンカー(100,100’,100’’)の一部を収容するように構成された通路(22)を備える、コネクタ部材(2,2’,2’’)と、
を含む、モジュール式骨プレート。
【0046】
(付記2)
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、前記骨アンカーのヘッド用の座部(23,23’)を備える、付記1に記載のモジュール式骨プレート。
【0047】
(付記3)
前記座部(23,23’)は、骨アンカー(100,100’,100’’)が前記第1のプレート部材(1)及び前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)に対して様々な角度を取ることを可能にするための球状部分を備える、付記2に記載のモジュール式骨プレート。
【0048】
(付記4)
前記第1の穴(12)は、ねじ切りされた部分を備え、前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、前記第1の穴(12)のねじ部と協働するように構成された外側ねじ面部を備え、好ましくは前記第2の穴(112)はねじ切りされていない、付記1〜3のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0049】
(付記5)
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)は、第1の骨アンカー(100,100’)の一部を収容するように構成された第1のコネクタ部材(2,2’)であり、前記第1の骨アンカーとは異なる第2の骨アンカー(100’’)の一部を収容するように構成された第2のコネクタ部材(2’’)が設けられ、前記第1のコネクタ部材(2,2’)及び前記第2のコネクタ部材(2’’)は、前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とが重なり合ったときに前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)に交換可能に挿入されるように構成されている、付記1〜4のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0050】
(付記6)
前記第1のコネクタ部材(2,2’)と前記第2のコネクタ部材(2’’)とは、第1の骨アンカー及び第2の骨アンカーを収容する通路(22,22’’)について異なり、前記第1の骨アンカーと第2の骨アンカーとは、前記シャンク(101)の直径及び/又は前記ヘッド(102)のサイズについて異なる、付記5に記載のモジュール式骨プレート。
【0051】
(付記7)
前記第1の穴(12)は、中心軸(C)及び縁部(13)を有し、前記縁部の第1の部分には、前記第1のプレート部材(1)の自由端を形成する突出部(14)が設けられ、前記第1の部分の反対側の前記縁部(13)の第2の部分には、前記第1のプレート部材(1)内に延在し、前記モジュール式骨プレートの前記第2のプレート部材(1’,1’’)の突出部(114)をその中に収容するように構成された溝部(15)が設けられている、付記1〜6のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0052】
(付記8)
前記第2の穴(112)は、中心軸(C’)及び縁部(113)を有し、前記縁部の第1の部分には、前記第2のプレート部材の自由端を形成する突出部(114)が設けられ、前記第1の部分の反対側の前記縁部の第2の部分には、前記第2のプレート部材(1’,1’’)内に延在し、前記モジュール式骨プレートの前記第1のプレート部材(1)の突出部(14)をその中に収容するように構成された溝部(115)が設けられている、付記1〜7のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0053】
(付記9)
前記突出部(14,114)は、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)の前記中心軸(C)を実質的に横断する平面内に延在しており、前記突出部(14,114)はそれぞれ、前記第1のプレート部材(1)の最大幅及び前記第2のプレート部材(1’,1’’)の最大幅よりもそれぞれ小さい、前記平面内の幅を有し、前記平面内で、前記突出部の前記幅は、好ましくは半円より小さく、より好ましくは前記第1の穴(12)の前記中心軸に垂直な平面内の前記縁部(13,113)のそれぞれの周りの1/4円弧より小さく、前記突出部(14,114)は、好ましくはラグとして形成されている、付記7又は8に記載のモジュール式骨プレート。
【0054】
(付記10)
前記突出部(14,114)がそれぞれの溝部(15,115)と係合するときに、前記第1及び第2の穴(12,112)の前記中心軸(C、C’)に垂直な平面内で、前記第1のプレート部材(1)が前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)に対して角度を付けて配置可能となるように、前記溝部(15,115)は、前記突出部(14,114)の幅よりもそれぞれ広い幅を有する、付記7〜9のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0055】
(付記11)
前記第1のプレート部材(1)が前記第2のプレート部材(1’,1’’)に対して取ることができる角度の範囲を制限するストッパ(16,16a、116,116a)が設けられている、付記10に記載のモジュール式骨プレート。
【0056】
(付記12)
前記第1及び第2の連結部(11,111)のそれぞれは、それらの表面に凹部(16,116)を有し、前記凹部(16,116)は、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)から、前記穴の前記中心軸(C、C’)に垂直な方向に、前記溝部(15,115)内にそれぞれ挿入され、前記凹部の側壁(16a、116a)は、前記ストッパを形成する、付記11に記載のモジュール式骨プレート。
【0057】
(付記13)
前記第1のプレート部材(1)は、頂面(10a)及び底面(1b)を有するプレート部(10)を有し、前記頂面と前記底面との間の距離は、前記第1のプレート部材(1)の厚さを画定し、前記第1のプレート部材の前記第1の連結部(11)は、前記底面(1b)から、前記頂面(1a)からのある距離まで延びており、前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)は、頂面(1a)及び底面(1b)を有するプレート部(10)を有し、前記第2のプレート部材の前記第2の連結部(111)は、前記頂面(1a)から、前記頂面からのある距離まで延びており、前記第1の連結部(11)及び前記第2の連結部(111)は、インターロック接続を形成する実質的に相補的な形状を有する、付記1〜11のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0058】
(付記14)
前記第1のプレート部材(1)及び前記第2のプレート部材(1,1’)は、互いに対して横方向に移動することによって連結可能であり、前記第1のプレート部材(1)の前記第1のプレート部(10)は、前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)の前記第2の連結部(111)のためのストッパを形成し、前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)の前記第2のプレート部(10)は、前記第1のプレート部材(1)の第1の連結部(11)のためのストッパを形成する、付記13に記載のモジュール式骨プレート。
【0059】
(付記15)
前記第1のプレート部材(1)は、第2の穴(112)を有する第2の連結部(111)を含み、前記第1のプレート部材(1)の前記第2の連結部(111)は、前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)の前記第2の連結部(111)と同一形状であり、前記第2のプレート部材(1,1’,1’’)は、好ましくは第1の穴(12)を有する第1の連結部(11)を含み、前記第1の連結部(11)は、前記第1のプレート部材(1)の前記第1の連結部(11)と同一形状である、付記13又は14に記載のモジュール式骨プレート。
【0060】
(付記16)
前記コネクタ部材(2,2’,2’’)に挿入可能であり、骨アンカーのヘッド(102,102’)のための当接部を形成するように構成されたロック部材が設けられている、付記1〜15のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0061】
(付記17)
前記第1の穴(12)と前記第2の穴(112)とが重なり合ったときに、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)を閉止するために、前記第1の穴(12)及び前記第2の穴(112)に挿入されるように構成されたプラグ部材(4)をさらに備える、付記1〜16のいずれか1つに記載のモジュール式骨プレート。
【0062】
(付記18)
モジュール式骨プレートの部材であって、
頂部平面を画定する頂面(1a)と、
底部平面を画定する底面(1b)と、
前記頂部平面及び前記底部平面と交差する中心軸(C)と、縁部(13)と、を有する第1の穴(12)を含む第1の連結部(11)と、を備え、
前記第1の穴(12)の前記縁部(13)の第1の部分には、前記部材の第1の自由端を形成する第1の突出部(14)が設けられており、
前記第1の穴の前記縁部(13)の第2の部分には、第1の溝部(15)を有する第1の穴が設けられており、前記第1の溝部(15)は、前記第1の穴(12)の前記中心軸(C)を実質的に横断するように延在し、前記モジュール式骨プレートの他の部材の第2の突出部(114)を収容するように構成されており、
前記第1の突出部(14)と前記第1の溝部(15)とは、前記穴(12)の反対側に配置され、
前記突出部(14)は、前記第1の穴(12)の前記中心軸(C)を実質的に横断する平面内に延在し、前記突出部(14)は、前記平面内の前記部材の最大幅よりも小さい前記平面内の幅を有する、
モジュール式骨プレートの部材。
【0063】
(付記19)
前記第1の穴(12)の周りの円周方向の前記第1の突出部(14)の幅は、前記穴の前記円周の半分より小さい、付記18に記載の部材。
【0064】
(付記20)
前記第1の突出部(14)は、ラグ状の形状を有する、付記18又は19に記載の部材。
【0065】
(付記21)
前記第1の溝部(15)は、前記第1の穴(12)の中心軸を実質的に横断して延在し、前記第1の溝部(15)の幅は、前記第1の突出部(14)の前記幅より大きい、付記18〜20のいずれか1つに記載の部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28