(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982610
(24)【登録日】2021年11月24日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】ファンモーターおよびこれを含む車両
(51)【国際特許分類】
H02K 5/10 20060101AFI20211206BHJP
H02K 7/14 20060101ALI20211206BHJP
F04D 29/70 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
H02K5/10 Z
H02K7/14 A
F04D29/70 N
【請求項の数】16
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-503297(P2019-503297)
(86)(22)【出願日】2017年7月19日
(65)【公表番号】特表2019-523625(P2019-523625A)
(43)【公表日】2019年8月22日
(86)【国際出願番号】KR2017007762
(87)【国際公開番号】WO2018016870
(87)【国際公開日】20180125
【審査請求日】2020年5月28日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0092828
(32)【優先日】2016年7月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【弁理士】
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】ピョン,テキル
【審査官】
谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭61−000476(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/10
H02K 7/14
F04D 29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸;
前記回転軸が配置されるホールを含むステータ;
前記ステータの外側に配置されるロータ;
前記回転軸と結合するファン;および
前記ステータおよび前記ロータが配置されるハウジングを含み、
前記ロータはヨークと前記ヨークと結合する第1マグネットを含み、
前記第1マグネットと前記ステータの間に配置される磁性流体をさらに含み、
前記磁性流体は前記第1マグネットの下端部に配置され、
前記ヨークは前記ヨークの下端で前記回転軸方向に折り曲げられて延びる飛散防止部を含む、ファンモーター。
【請求項2】
前記飛散防止部の一部は、前記磁性流体と前記回転軸方向にオーバーラップされる、請求項1に記載のファンモーター。
【請求項3】
前記飛散防止部は、前記回転軸方向に前記第1マグネットより突出されている、請求項1又は2に記載のファンモーター。
【請求項4】
前記飛散防止部の上面と前記第1マグネットの下面は面接触する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項5】
前記ハウジングは前記ハウジングの下面から円筒状に上側に突出して内周面を有する柱部を含み、
前記柱部は前記回転軸と前記ステータの間に配置される、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項6】
前記ファンは前記回転軸および前記ロータと結合するハブを含み、
前記ロータの前記ヨークは前記ハブと前記ステータの間に配置され、
前記ロータの前記第1マグネットは前記ヨークと前記ステータの間に配置される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項7】
回転軸;
前記回転軸が配置されるホールを含むステータ;
前記ステータの外側に配置されるロータ;
前記回転軸と結合するファン;および
前記ステータおよび前記ロータが配置されるハウジングを含み、
前記ロータはヨークと前記ヨークと結合する第1マグネットを含み、
前記ハウジングの底面において前記回転軸を中心に円周方向に沿って第2マグネットが配置され、
前記第2マグネット上に配置される磁性流体をさらに含み、
前記ハウジングは底面から前記回転軸方向に突出する飛散防止部をさらに含み、
前記飛散防止部は前記回転軸の中心から、半径方向に、前記ファンの外側と前記第2マグネットの間に配置される、ファンモーター。
【請求項8】
前記第2マグネットは表面の一部が外部に露出するように前記ファンに結合する、請求項7に記載のファンモーター。
【請求項9】
前記ハウジングは前記ファンモーターの下端部と向かい合う底面を含み、
前記第2マグネットは露出した表面が前記ハウジングの前記底面に向かうように前記ファンの下端部に結合する、請求項7又は8に記載のファンモーター。
【請求項10】
前記ハウジングは前記ファンモーターの下端部と向かい合う底面を含み、
前記第2マグネットは表面の一部が外部に露出するように前記ハウジングの前記底面に結合する、請求項7乃至9のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項11】
前記ハウジングは、
前記飛散防止部は、前記ファンの下側に配置され、前記回転軸の方向に、前記ファンと離隔配置される、請求項7乃至10のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項12】
前記飛散防止部の最上段は、露出された前記第2のマグネットの表面の一部よりも高く配置される、請求項7乃至11のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項13】
前記飛散防止部は前記回転軸の中心を基準として円周方向に沿って前記ハウジングの前記底面から上側に突出する、請求項7乃至12のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項14】
前記第2マグネットは前記回転軸を中心として前記ファンの半径内に配置される、請求項7乃至13のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項15】
前記磁性流体は前記回転軸方向に前記第2マグネットと一部がオーバーラップされる、請求項7乃至14のいずれか1項に記載のファンモーター。
【請求項16】
回転軸;
前記回転軸が配置されるホールを含むステータ;
前記ステータの外側に配置されるロータ;
前記回転軸と結合するファン;および
前記ステータおよび前記ロータが配置されるハウジングを含み、
前記ロータはヨークと前記ヨークと結合する第1マグネットを含み、
前記第1マグネットと前記ステータの間に配置される磁性流体をさらに含むファンモーターを含み、
前記磁性流体は前記第1マグネットの下端部に配置され、
前記ヨークは前記ヨークの下端で前記回転軸方向に折り曲げられて延びる飛散防止部を含む、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例はファンモーターおよびこれを含む車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファンモーターはロータにブレードが結合されて空気を供給または排出する送風用装置である。ファンモーターはロータとステータとブレードを含み、ステータの外側にロータが設置される。そして、ステータには回転磁界を形成するコイルが巻線され得、ロータとの電気的な相互作用を誘発してロータの回転を誘導する。ロータが回転するとロータに結合されたブレードが回転する。
【0003】
ファンモーターのハウジングは内部にロータ、ステータおよびファンを含む。ただし、ファンモーターのハウジングは送風口が具現されて開放された状態である。したがって、塩分を含む水分(以下、塩水という)が浸透してマグネットが含まれたロータまたはステータを腐食させる問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、実施例は前記した問題点を解決するためのものであって、塩水が流入することを防止するファンモーターおよびこれを含む車両を提供することをその目的とする。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するための実施例は、回転軸と、前記回転軸が配置されるホールを含むステータと、前記ステータの外側に配置されるロータと、前記回転軸と結合するファンおよび前記ステータおよび前記ロータが配置されるハウジングを含み、前記ロータはヨークと前記ヨークと結合する第1マグネットを含み、前記第1マグネットと前記ステータの間に配置される磁性流体をさらに含むことができる。
【0007】
好ましくは、前記磁性流体は前記第1マグネットの下端部に塗布され得る。
【0008】
好ましくは、前記ヨークは前記ヨークの下端で前記回転軸方向に折り曲げられて延びる飛散防止部を含むことができる。
【0009】
好ましくは、前記飛散防止部の上面と前記第1マグネットの下面は面接触することができる。
【0010】
好ましくは、前記ハウジングは前記ハウジングの下面から円筒状に上側に突出して内周面を有する柱部を含み、前記柱部は前記回転軸と前記ステータの間に配置され得る。
【0011】
好ましくは、前記ファンは前記回転軸および前記ロータと結合するハブを含み、前記ロータの前記ヨークは前記ハブと前記ステータの間に配置され、前記ロータの前記第1マグネットは前記ヨークと前記ステータの間に配置され得る。
【0012】
前記目的を達成するための他の実施例は、回転軸と、前記回転軸が配置されるホールを含むステータと、前記ステータの外側に配置されるロータと、前記回転軸と結合するファンおよび前記ステータおよび前記ロータが配置されるハウジングを含み、前記ロータはヨークと前記ヨークと結合する第1マグネットを含み、前記ファンまたは前記ハウジングのうち少なくとも一つに第2マグネットが配置され、前記第2マグネット上に配置される磁性流体をさらに含むことができる。
【0013】
好ましくは、前記第2マグネットは表面の一部が外部に露出するように前記ファンに結合することができる。
【0014】
好ましくは、前記ハウジングは前記ファンモーターの下端部と向かい合う底面を含み、前記第2マグネットは露出した表面が前記ハウジングの前記底面に向かうように前記ファンの下端部に結合することができる。
【0015】
好ましくは、前記ハウジングは前記ファンモーターの下端部と向かい合う底面を含み、前記第2マグネットは表面の一部が外部に露出するように前記ハウジングの前記底面に結合することができる。
【0016】
好ましくは、前記ハウジングは、前記底面から前記回転軸方向に突出する飛散防止部をさらに含むことができる。
【0017】
好ましくは、前記飛散防止部は前記回転軸の中心を基準として前記ファンの外側と前記第2マグネットの間に配置され得る。
【0018】
好ましくは、前記飛散防止部は前記回転軸の中心を基準として円周方向に沿って前記ハウジングの前記底面から上側に突出され得る。
【0019】
好ましくは、前記第2マグネットは前記回転軸を中心として前記ファンの半径内に配置され得る。
【0020】
好ましくは、前記磁性流体は前記回転軸方向に前記回転軸と一部がオーバーラップされ得る。
【0021】
前記目的を達成するための実施例は、回転軸と、前記回転軸が配置されるホールを含むステータと、前記ステータの外側に配置されるロータと、前記回転軸と結合するファンおよび前記ステータおよび前記ロータが配置されるハウジングを含み、前記ロータはヨークと前記ヨークと結合する第1マグネットを含み、前記第1マグネットと前記ステータの間に配置される磁性流体をさらに含むファンモーターを含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
実施例によると、ステータとロータのマグネットとの隙間に充填された磁性流体がモーターの内部を密閉することによって、塩水や異物がモーターの内部に流入することを防止する有利な効果を提供する。
【0023】
実施例によると、ファンの下端とハウジングの底面との隙間に充填された磁性流体がモーターの内部を密閉することによって、塩水や異物がモーターの内部に流入することを防止する有利な効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施例に係るファンモーターを図示した図面。
【
図2】
図1のA−Aを基準とするファンモーターの断面図。
【
図3】第1変形例に係るファンモーターを図示した図面。
【
図4】
図3のファンモーターでステータとロータのマグネットとの隙間に位置する磁性流体を図示した図面。
【
図5】第2変形例に係るファンモーターを図示した図面。
【
図6】
図5のファンモーターでハウジングの底とファンのマグネットの隙間に位置する磁性流体を図示した図面。
【
図7】第3変形例に係るファンモーターを図示した図面。
【
図8】
図7のファンモーターでハウジングのマグネットとファンの下端部との隙間に位置する磁性流体を図示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。本発明の目的、特定の長所および新規の特徴は添付された図面と関連する以下の詳細な説明と好ましい実施例からさらなる明白になるはずである。そして、本明細書および特許請求の範囲に使用された用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自分の発明を最も最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って、本発明の技術的思想に符合する意味と概念に解釈されるべきである。そして、本発明の説明において、本発明の要旨を不要に曖昧にさせる恐れがある関連した公知の技術についての詳細な説明は省略する。
【0026】
図1は実施例に係るファンモーターを図示した図面であり、
図2は
図1のA−Aを基準とするファンモーターの断面図である。
【0027】
図1および
図2を参照すると、実施例に係るファンモーター10は、ハウジング100と、回転軸200と、ステータ300と、ロータ400と、ファン500を含むことができる。
【0028】
ハウジング100は吸い込んだ空気を排出する送風口とこれに対応する流路が設けられ得る。そして、ハウジング100は柱部101を含むことができる。柱部101はハウジング100の底面から垂直に突出して形成され得る。そして、柱部101は中空型で内部が空いているように形成され得る。
【0029】
柱部101の内部にはベアリング111が設置され得る。
【0030】
回転軸200はベアリング111に差し込まれて柱部101の内部で回転可能に配置される。回転軸200はロータ400と連結される。そして、回転軸200の上端はファン500と連結され得る。
【0031】
ステータ300は柱部101に差し込まれて結合され得る。ステータ300はロータ400の電気的な相互作用を誘発してロータ400体の回転を誘導する。ロータ400と相互作用を誘発するためにステータ300にコイルが巻かれ得る。コイルが巻かれるためのステータの具体的な構成は次の通りである。
【0032】
ステータ300は複数個のティスを含むステータコアを含むことができる。ステータコアは環状のヨークが設けられ、ヨークから外側へ向かうティスが設けられ得る。ティスはヨークの周りに沿って一定の間隔で設けられ得る。一方、ステータコアは薄い鋼板形態の複数個のプレートが相互に積層されて構成され得る。
【0033】
ロータ400はステータ300の外側に配置される。ロータ400はヨーク410と第1マグネット420を含むことができる。ヨーク410はファン500のハブ510の内側に結合する。ヨーク410の側面部の内周面には第1マグネット420が付着され得る。
【0034】
ファン500のハブ510は回転軸200と結合する。回転軸200が回転するにつれてファン500が回転して送風する。
【0035】
印刷回路基板600のファン500の下に配置され、ハウジング100に結合できる。
【0036】
図3は第1変形例に係るファンモーターを図示した図面であり、
図4は
図3のファンモーターでステータとロータのマグネットとの隙間に位置する磁性流体を図示した図面である。
【0037】
図3および
図4を参照すると、ロータ400の第1マグネット420に磁性流体700が塗布され得る。磁性流体は、液体の中に磁性粉末をコロイド状に安定および分散させた後、沈殿や凝集が発生しないように界面活性剤を添加した流体である。
【0038】
磁性流体700は第1マグネット420の下端部に塗布され得る。これは、第1マグネット420の下端部とステータ300の間隔が塩水が流入する入口となり得るため、塩水の流入を効果的に遮断するためである。
【0039】
ステータ300と第1マグネット420の間隔が非常に小さいため、第1マグネット420の表面に磁性流体700が塗布されると、第1マグネット420の下端部とステータ300の間隔を磁性流体700が埋めることによって、ファンモーターの内部に塩水や異物が流入することを防ぐことになる。
【0040】
図4を参照すると、ヨーク410は飛散防止部411を含むことができる。飛散防止部411はヨーク410の下端で内側に折り曲げられて延長形成され得る。このような飛散防止部411はステータ300と第1マグネット420の下端部の隙間に位置した磁性流体700がロータ400の回転によってヨーク410の外に飛散することを物理的に防止する役割をする。
【0041】
図5は第2変形例に係るファンモーターを図示した図面であり、
図6は
図5のファンモーターでハウジングの底とファンのマグネットの隙間に位置する磁性流体を図示した図面である。
【0042】
図5および
図6を参照すると、別途の第2マグネット800がファン500のブレードの下端部に設置され得る。この時、第2マグネット800は表面の一部810が露出するようにファン500のブレードに設置され得る。露出した第2マグネット800の表面の一部810はハウジング100の底面110を向くことになる。第2マグネット800はファン500にインサートモールディングを通じて一体に成形され得る。第2マグネット800はファン500のすべてのブレードに設置され得る。
【0043】
磁性流体700は露出した第2マグネット800の表面の一部810に塗布される。ハウジング100の底面110と第2マグネット800との隙間が非常に小さいため、第2マグネット800の表面に磁性流体700が塗布されると、第2マグネット800とハウジング100の底面110との隙間を磁性流体700が埋めながらファンモーターの内部に塩水や異物が流入することを防ぐことになる。
【0044】
図6を参照すると、ハウジング100は飛散防止部120を含むことができる。飛散防止部120はハウジング100の底面110から突出し、半径方向を基準として第2マグネット800とファン500の外郭との間に位置する。このような飛散防止部120は回転軸(
図5の200)を中心に円周方向に沿って形成され得る。
【0045】
このような飛散防止部120は第2マグネット800とハウジング100の底面110との隙間に位置した磁性流体700がロータ400の回転によってファン500の外に飛散することを物理的に防止する。
【0046】
図7は第3変形例に係るファンモーターを図示した図面であり、
図8は
図7のファンモーターでハウジングのマグネットとファンの下端部との隙間に位置する磁性流体を図示した図面である。
【0047】
図7および
図8を参照すると、別途の第2マグネット800がハウジング100の底面110に設置され得る。この時、第2マグネット800は表面の一部810が露出するようにハウジング100の底面110に設置され得る。露出した第2マグネット800の表面の一部810はファン500の下端部を向くことになる。第2マグネット800はハウジング100にインサートモールディングを通じて一体に成形され得る。第2マグネット800は回転軸(
図7の200)を中心に円周方向に沿って形成され得る。そして、第2マグネット800は回転軸(
図7の200)を中心に半径方向にファン500の半径内に配置される。
【0048】
磁性流体700は露出した第2マグネット800の表面の一部810に塗布される。ハウジング100の底面110と第2マグネット800との隙間が非常に小さいため、第2マグネット800の表面に磁性流体700が塗布されると、第2マグネット800とファン500の下端部との隙間を磁性流体700が埋めながらファンモーターの内部に塩水や異物が流入することを防ぐことになる。
【0049】
図8を参照すると、ハウジング100は飛散防止部120を含むことができる。飛散防止部120はハウジング100の底面110から突出し、半径方向を基準として第2マグネット800とファン500の外郭との間に位置する。このような飛散防止部120は回転軸(
図7の200)を中心に円周方向に沿って形成され得る。
【0050】
このような飛散防止部120は第2マグネット800とファン500の下端部との隙間に位置した磁性流体700がロータ400の回転によってファン500の外に飛散することを物理的に防止する。
【0051】
以上、本発明の好ましい一実施例に係るファンモーターおよびこれを含む車両について添付された図面を参照して詳察した。
【0052】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で多様な修正、変更および置換が可能である。したがって、本発明に開示された実施例および添付された図面は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであって、このような実施例および添付された図面によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は下記の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0053】
10:ファンモーター
100:ハウジング
101:柱部
110:底面
120、411:飛散防止部
200:回転軸
300:ステータ
400:ロータ
410:ヨーク
420:第1マグネット
500:ファン
600:印刷回路基板
700:磁性流体
800:第2マグネット