特許第6982630号(P6982630)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982630ネットワーク機器を制御する、及び制御情報又はデータを送信する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982630
(24)【登録日】2021年11月24日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】ネットワーク機器を制御する、及び制御情報又はデータを送信する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/16 20090101AFI20211206BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20211206BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20211206BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20211206BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20211206BHJP
【FI】
   H04W28/16
   H04W4/44
   H04W16/28
   H04W72/12
   H04W72/04 131
【請求項の数】21
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-552558(P2019-552558)
(86)(22)【出願日】2017年9月27日
(65)【公表番号】特表2020-519046(P2020-519046A)
(43)【公表日】2020年6月25日
(86)【国際出願番号】CN2017103760
(87)【国際公開番号】WO2019061104
(87)【国際公開日】20190404
【審査請求日】2019年11月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】521093299
【氏名又は名称】達闥機器人有限公司
【氏名又は名称原語表記】CLOUDMINDS (SHANGHAI) ROBOTICS CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】黄暁慶
(72)【発明者】
【氏名】王振凱
(72)【発明者】
【氏名】江海濤
【審査官】 青木 健
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/181378(WO,A1)
【文献】 特表2010−537542(JP,A)
【文献】 特開2015−089133(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/115061(WO,A1)
【文献】 Nokia, Nokia Shanghai Bell,Interference Detection for Aerial Vehicles[online],3GPP TSG RAN WG2 #99 R2-1708665,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99/Docs/R2-1708665.zip>,2017年08月21日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機器を制御する方法であって、制御機器に適用され
空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定することと、
各ネットワーク機器に制御情報を送信し、前記制御情報はタイムグリッドごとに、当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器を作動させ、且つ当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合以外のネットワーク機器の作動を停止することを指示することと、を含み、
空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定することは、
いずれかの空域に位置する端末装置が前記各ネットワーク機器に対する受信電力を取得し、または、前記各ネットワーク機器におけるネットワーク機器ごとといずれかの位置の端末装置との間の空間伝搬損失モデル、及び当該ネットワーク機器と当該端末装置との間の距離に基づいて、当該ネットワーク機器により提供されたネットワークサービスのカバレッジエリア内のいずれかの位置の受信電力を決定し、前記受信電力は、基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の少なくとも1つ信号の受信電力を含むことと、
前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加することと、
前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することと、を含み、
前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することは、
前記候補ネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとにより提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアを決定することと、
前記候補ネットワーク機器集合における第1ネットワーク機器により提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアが、第2ネットワーク機器により提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアをカバーする場合、前記候補ネットワーク機器集合から前記第2ネットワーク機器を削除し、それによって最小化されたネットワーク機器集合を取得し、そのうち、前記第1ネットワーク機器及び前記第2ネットワーク機器は前記候補集合における任意の2つの異なるネットワーク機器であることと、
前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することと、を含む
ことを特徴とするネットワーク機器を制御する方法。
【請求項2】
前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することは、
シームレスなカバレッジ原則に基づいて、前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定し、そのうち、前記シームレスなカバレッジ原則は空域ごとにおけるいずれかの位置に、相応的なネットワーク機器より提供されたネットワークサービスを有することを意味することと、を含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、空域ごとに位置する端末装置のサービス要求の数及び/又はサービス要求の遅延に基づいて、制御周期に含まれる各タイムグリッドそれぞれ各空域に分配することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
一つの制御周期において、当該空域が対応するネットワーク機器集合に分配するタイムグリッドの数は、当該空域の端末装置のサービス要求の数と正比例にして、または、
一つの制御周期において、当該空域が対応するネットワーク機器集合に分配するタイムグリッドの数は、当該空域の端末装置のサービス要求に含まれる最低サービス遅延値と反比例にすることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記空域は高度レベルの区間又は高度数値の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
制御情報を送信する方法であって、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のネットワーク機器を制御する方法におけるネットワーク機器に適用され
制御機器より送信された制御情報を受信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器作動させるか又は作動を停止するかということを指示することに用いられることと、
前記制御情報に基づいて相応的な操作を実行し、且つ前記制御情報を端末装置に送信することと、を含むことを特徴とする制御情報を送信する方法。
【請求項7】
データを送信する方法であって、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のネットワーク機器を制御する方法に適用され
前記端末装置がネットワーク機器より送信された制御情報を受信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器作動させるか又は作動を停止するかということを指示することに用いられることと、
前記制御情報に基づいて、対応するタイムグリッドで前記端末装置が位置する空域にネットワークサービスを提供する端末装置へデータを送信することと、を含むことを特徴とするデータを送信する方法。
【請求項8】
ネットワーク機器を制御する装置であって、制御機器に適用され
空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定するために用いられる決定モジュールと、
各ネットワーク機器に制御情報を送信するために用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器作動させ、且つ当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合以外のネットワーク機器作動を停止することを指示することに用いられる送信モジュールと、を含み、
前記決定モジュールは、
いずれかの空域に位置する端末装置が前記各ネットワーク機器に対する受信電力を取得するために用いられる取得用サブモジュール、または、前記各ネットワーク機器におけるネットワーク機器ごとといずれかの位置の端末装置との間の空間伝搬損失モデル、及び当該ネットワーク機器と当該端末装置との間の距離に基づいて、当該ネットワーク機器により提供されたネットワークサービスのカバレッジエリア内のいずれかの位置の受信電力を決定することに用いられる第2決定サブモジュールと、
前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加することに用いられる第2追加サブモジュールと、
前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられる第3決定サブモジュールと、
前記候補ネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとにより提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアを決定することに用いる第5決定サブモジュールと、
前記候補ネットワーク機器集合における第1ネットワーク機器により提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアが、第2ネットワーク機器により提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアをカバーする場合、前記候補ネットワーク機器集合から前記第2ネットワーク機器を削除し、それによって最小化されたネットワーク機器集合を取得することに用いられ、そのうち、前記第1ネットワーク機器及び前記第2ネットワーク機器は前記候補集合における任意の2つの異なるネットワーク機器である削除用サブモジュールと、
前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられる第6決定サブモジュールと、を含み、
前記受信電力は基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の少なくとも1つの信号の受信電力を含む
ことを特徴とするネットワーク機器を制御する装置。
【請求項9】
前記第6決定サブモジュールは、
シームレスなカバレッジ原則に基づいて、前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられ、そのうち、前記シームレスなカバレッジ原則は空域ごとにおけるいずれかの位置に、相応的なネットワーク機器より提供されたネットワークサービスを有することを意味することを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、
空域ごとに位置する端末装置のサービス要求の数及び/又はサービス要求の遅延に基づいて、制御周期に含まれる各タイムグリッドそれぞれ各空域に分配することに用いられる分配モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項11】
制御情報を送信する装置であって、請求項8ないし10のいずれか1項に記載のネットワーク機器を制御する装置におけるネットワーク機器に適用され
制御機器より送信された制御情報を受信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器作動させるか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる受信モジュールと、
前記制御情報に基づいて、相応的な操作を実行し、且つ前記制御情報を端末装置に送信することに用いられる処理モジュールと、を含むことを特徴とする制御情報を送信する装置。
【請求項12】
データを送信する装置であって、請求項8ないし10のいずれか1項に記載のネットワーク機器を制御する装置に適用され
ネットワーク機器より送信された制御情報を受信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器作動させるか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる受信モジュールと、
前記制御情報に基づいて、対応するタイムグリッドで前記端末装置が位置する空域にネットワークサービスを提供する端末装置へデータを送信することに用いられる送信モジュールと、を含むことを特徴とするデータを送信する装置。
【請求項13】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法を実行するための1つ又は複数のプログラムを含むことを特徴とする非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
ネットワーク機器を制御する装置であって、
請求項13に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体におけるプログラムを実行するための1つ又は複数のプロセッサと、を含むことを特徴とするネットワーク機器を制御する装置。
【請求項15】
制御機器であって、請求項ないし10のいずれか1項に記載のネットワーク機器を制御する装置を含み、そのうち、前記制御機器はネットワーク管理システム機器又はマスタ基地局であることを特徴とする制御機器。
【請求項16】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、請求項に記載の方法を実行するための1つ又は複数のプログラムを含むことを特徴とする非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
制御情報を送信する装置であって、請求項16に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体におけるプログラムを実行するための1つ又は複数のプロセッサと、を含むことを特徴とする制御情報を送信する装置。
【請求項18】
ネットワーク機器であって、請求項11に記載の制御情報を送信する装置を含み、そのうち、前記ネットワーク機器は基地局であることを特徴とするネットワーク機器。
【請求項19】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、請求項に記載の方法を実行するための1つ又は複数のプログラムを含むことを特徴とする非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
データを送信する装置であって、請求項19に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体におけるプログラムを実行するための1つ又は複数のプロセッサと、を含むことを特徴とするデータを送信する装置。
【請求項21】
端末装置であって、請求項12に記載のデータを送信する装置を含ことを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術分野に関し、特に、ネットワーク機器を制御する、及び制御情報又はデータを送信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、個人用及び商用の無人航空機の生産量が急速に増加し、無人航空機は人々の日常生活に加えて、映画、メディア、農業、石油及び天然ガス監視等の分野にも広く適用されている。適用分野の継続的な拡大に伴い、無人航空機の通信への要求がますます高まっている。ネットワークオペレータ、無人航空機製造業者及び管理監督部門は無人航空機が出荷された時にSIMカードを予め挿入して、無人航空機が始動される時に実名で登録し、管理監督と通信の一体化を実現することを積極的に協議を行っている。したがって、将来、4G及び5G技術に基づくネットワークドローン通信はホットな技術になる。
【0003】
現在、無人航空機の飛行高度は最高300メートルで、水平飛行する際の最高速度は160km/hである。しかし、既存のLTEシステム基地局はいずれもダウンチルト角を有して地上向けのサービスを提供したが、空向けのサービスを提供しておらず、かつ、端末が地上と基地局との間の伝搬モデルは、無人航空機が飛行している際に基地局との間の伝搬モデルと大きく異なり、既存のLTEシステムを利用して無人航空機にサービスを提供すると多くの問題がある。
【0004】
従来のLTEシステムにおいて、同一基地局は地上での端末にネットワークサービスを提供するだけでなく、空中を飛行する無人航空機にネットワークサービスを提供する。同じ時刻に、一つの基地局が地上での端末又は空中を飛行する無人航空機にネットワークサービスを提供する時に、別の基地局がほかの地上での端末又は空中を飛行する無人航空機にネットワークサービスを提供することを干渉する可能性がある。同様に、同じ時刻に、地上での端末又は空中を飛行する無人航空機が一つの基地局へデータを送信する時に、他の地上での端末又は空中を飛行する無人航空機が別の基地局へデータを送信することを干渉する可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
関連技術に存在する信号干渉の問題を解決するために、本開示はネットワーク機器を制御する、及び制御情報又はデータを送信する方法及び装置を提供することを主な目的とする。
【0006】
前記の目的を達成するために、本開示の第1方面では、ネットワーク機器を制御する方法を提供し、ネットワーク機器に適用して、
空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定することと、
各ネットワーク機器に制御情報を送信し、前記制御情報はタイムグリッドごとに、当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器を作動し、且つ当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合以外のネットワーク機器の作動を停止することを指示することと、を含む。
【0007】
本開示の第2方面では、制御情報を送信する方法を提供し、ネットワーク機器に適用して、
制御機器より送信された制御情報を受信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられることと、
前記制御情報に基づいて相応的な操作を実行し、且つ前記制御情報を端末装置に送信することと、を含む。
【0008】
本開示の第3方面では、データを送信する方法を提供し、端末装置に適用して、
ネットワーク機器より送信された制御情報を受信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられることと、
前記制御情報に基づいて、対応するタイムグリッドで前記端末装置が位置する空域にネットワークサービスを提供する端末装置へデータを送信することと、を含む。
【0009】
本開示の第4方面では、ネットワーク機器を制御する装置を提供し、制御機器に適用して、
空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定するために用いられる決定モジュールと、
各ネットワーク機器に制御情報を送信するために用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとに当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器を作動して、且つ当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合以外のネットワーク機器の作動を停止することを指示することに用いられる送信モジュールと、を含む。
【0010】
本開示の第5方面では、制御情報を送信する装置を提供し、ネットワーク機器に適用して、
制御機器すより送信された制御情報を受信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる受信モジュールと、
前記制御情報に基づいて相応的な操作を実行し、且つ前記制御情報を端末装置に送信することに用いられる処理モジュールと、を含む。
【0011】
本開示の第6方面では、データを送信する装置を提供し、端末装置に適用して、
ネットワーク機器より送信された制御情報を受信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる受信モジュールと、
前記制御情報に基づいて、対応するタイムグリッドで前記端末装置が位置する空域にネットワークサービスを提供する端末装置へデータを送信することに用いられる送信モジュールと、を含む。
【0012】
本開示の第7方面では、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、本開示の第1方面に記載の方法を実行するための1つ又は複数のプログラムを含む。
【0013】
本開示の第8方面では、ネットワーク機器を制御する装置を提供し、本開示の第7方面に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体におけるプログラムを実行するための1つ又は複数のプロセッサとを含む。
【0014】
本開示の第9方面では、制御機器を提供し、本開示の第4方面に記載のネットワーク機器を制御する装置を含み、そのうち、前記制御機器はネットワーク管理システム機器又はマスタ基地局である。
【0015】
本開示の第10方面では、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、本開示の第2方面に記載の方法を実行するための1つ又は複数のプログラムを含む。
【0016】
本開示の第11方面では、制御情報を送信する装置を提供し、本開示の第10方面に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体におけるプログラムを実行するための1つ又は複数のプロセッサと、を含む。
【0017】
本開示の第12方面では、ネットワーク機器を提供し、本開示の第5方面に記載の制御情報を送信する装置を含み、そのうち、前記ネットワーク機器は基地局である。
【0018】
本開示の第13方面では、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、本開示の第2方面に記載の方法を実行するための1つ又は複数のプログラムを含む。
【0019】
本開示の第14方面では、データを送信する装置を提供し、本開示の第13方面に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体におけるプログラムを実行するための1つ又は複数のプロセッサと、を含む。
【0020】
本開示の第15方面では、端末装置を提供し、本開示の第6方面に記載のデータを送信する装置を含み、そのうち、前記ネットワーク機器は無人航空機または携帯端末である。
【0021】
上記技術考案を用いて、異なる空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器を異なるタイムグリッドにスケジューリングし、さらに異なる空域に位置する端末装置が異なるタイムグリッドでそれぞれ対応するネットワーク機器にデータを送信するようにする。それにより信号干渉を回避し、ネットワーク品質を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の実施例又は従来技術の技術考案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に使用される図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は本開示の実施例の一部であり、当業者であれば、これらの図面に基づいて創造的な労働をすることなく他の図面を得ることが出来る。
図1図1は本開示の実施例に係るネットワーク機器を制御する方法のフローチャートである。
図2図2は本開示の実施例に係るタイムグリッドとネットワーク機器集合との間の対応関係の模式図である。
図3図3は本発明の実施例に係る制御情報を送信する方法のフローチャートである。
図4図4は本開示の実施例に係るデータを送信する方法のフローチャートである。
図5図5は本開示の実施例に係るネットワーク機器を制御する装置の模式図である。
図6図6は本開示の実施例に係る制御情報を送信する装置の模式図である。
図7図7は本開示の実施例に係るデータを送信する装置の模式図である。
図8図8は本開示の例示的な実施例に基づいて示された端末装置のブロック図である。
図9図9は本開示の例示的な実施例に基づいて示された電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施例の目的、技術考案、利点をより明確にするために、以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術考案を明確かつ充分に説明する。明らかに、それは本開示の実施例の一部のみであって、全ての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をしない下で得られる他の全ての実施例はいずれも本開示の保護範囲に入る。
【0024】
本開示の以下の実施例に係る技術考案は、無線通信ネットワーク、例えば、長期的な進化(long term evolution、LTEと略す)システム、先進的かつ長期的な進化(long term evolution advanced、LTE−Aと略す)システム及び更なる進化ネットワーク、例えば5Gネットワークに適用されることができる。
【0025】
無線通信ネットワークには、基地局(base station、BSと略す)とユーザ機器(user equipment、UEと略す)が含まれても良い。そのうち、基地局は、ユーザ機器又は他の通信サイト、例えば中継サイトと通信する設備であってもよい。基地局は特定の物理的領域に対して通信カバレッジを提供することができる。例えば、基地局は、具体的に、LTEにおける進化型基地局 (evolutional node B、ENB又はeNodeBと略す)であってもよいし、無線通信ネットワークにおいてアクセスサービスを提供する他のアクセスネットワーク設備であってもよい。
【0026】
一般的に言えば、無線通信ネットワークは、基地局に対し機能配置を行うためのネットワーク管理システムを含む。分散型無線通信システムの場合、基地局はマスタ基地局とセカンダリ基地局に分けられており、マスタ基地局はセカンダリ基地局に対し機能配置を行うことに用いられ、セカンダリ基地局は関連情報をマスタ基地局に報告することに用いられる。
【0027】
本開示の実施例では、UEは空中を飛行する端末装置とすることができる。例えば、無人航空機とする。無線ネットワーク全体において、空中を飛行する端末装置はそれぞれ異なる空域に分布されることができる。空域は高度レベルの区間又は高度数値の範囲である。
【0028】
具体的に実施する際に、空域は空中を飛行する端末装置の飛行能力に基づいて予め設定されることができ、例えば、複数の高度レベル及び複数の高度レベルにおける高度レベルごとの範囲を予め設定すると、空中を飛行する端末装置の位置情報を取得した後、当該端末装置がどの高度レベルの範囲に位置するかを判断することにより、当該端末装置がどの高度レベルにあるかを決定することができる。また、空中を飛行する端末装置の位置情報を取得した後、予め定めた粒度に基づいて空域を区画することができ、例えば、区画粒度が10メートルであると、垂直方向の高さが10メートル毎に1つの空域とすることができる。
【0029】
本開示の実施例は、ネットワーク機器を制御する方法を提供し、制御機器に適用する。制御機器はネットワーク管理システムとすることができる。この場合、被制御機器(すなわち、ネットワーク機器)は基地局である。また、制御機器はマスタ基地局とすることができ、この場合、被制御機器はセカンダリ基地局とする。図1に示すとおり、図1は、本開示の実施例に係るネットワーク機器を制御する方法のフローチャートである。図1に示すように、当該方法は以下のステップを含む。
【0030】
ステップS11:空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定する。
【0031】
ステップS12:各ネットワーク機器へ制御情報を送信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器が作動し、且つ当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合以外のネットワーク機器の作動を停止することを指示することに用いられる。
【0032】
本開示の実施例において、空域ごとは一つのネットワーク機器集合に対応する。一つの空域が対応するネットワーク機器集合は、この空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合と指す。
【0033】
ネットワーク機器集合ごとは対応する空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器の識別子を含む。選択できるように、ネットワーク機器集合ごとに、当該ネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとにおいて、当該空域にネットワークサービスを提供するビームシーケンスの識別子をさらに含む。
【0034】
例を挙げて示すと、空域1が対応するネットワーク機器集合は、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、及びネットワーク機器3を含む。すなわち、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、及びネットワーク機器3はすべて空域1にネットワークサービスを提供する。また、例えば、空域1が対応するネットワーク機器集合は、ネットワーク機器1+ビームシーケンス2、ネットワーク機器2+ビームシーケンス2、ネットワーク機器3+ビームシーケンス1を含む。すなわち、ネットワーク機器1のビームシーケンス2、ネットワーク機器2のビームシーケンス2、及びネットワーク機器3のビームシーケンス1はすべて空域1にネットワークサービスを提供する。
【0035】
本開示の実施例において、一つのネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとは対応する空域にサービスを提供することに専用され、すなわち対応する空域に専用され、ほかの空域はほかのネットワーク機器集合よりネットワークサービスを提供する。従って、一つのネットワーク機器に対して、当該ネットワーク機器は、それが所属するネットワーク機器集合が対応する空域にネットワークサービスを提供するだけであり、ほかの空域にネットワークサービスを提供しない。
【0036】
例を挙げて示すと、空域1が対応するネットワーク機器集合は、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、及びネットワーク機器3を含む。すなわち、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、及びネットワーク機器3はすべて空域1に専用される。ほかの空域(例えば、空域2)は、ほかのネットワーク機器集合(例えば、ネットワーク機器集合2)によってネットワークサービスを提供する。ネットワーク機器1に対して、ネットワーク機器1は空域1だけにネットワークサービスを提供し、ほかの空域(例えば、空域2)にネットワークサービスを提供しない。
【0037】
本開示の実施例において、タイムグリッドは固定長の時間帯を指す。時間領域分割により、時間を複数のタイムグリッドに分割する。タイムグリッドごとは、一つの空域に対応するネットワーク機器集合に対応する。すなわち、一つのタイムグリッドで、当該タイムグリッドに対応する空域が対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器ごとが作動し、ほかのネットワーク機器が作動を停止する。これによって、異なる空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器を異なるタイムグリッドにスケジューリングし、複数のネットワーク機器が同時にそれぞれ対応する空域にネットワークサービスを提供して相互的に干渉することを回避し、ネットワーク品質を向上させることが実現できる。
【0038】
例を挙げて示すと、図2は本開示の実施例に係るタイムグリッドとネットワーク機器集合との間の対応関係の模式図である。図2に示すように、タイムグリッド1は、空域1にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合1に対応し、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、及びネットワーク機器3を含む。従って、タイムグリッド1において、空域1にネットワークサービスを提供するために、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、及びネットワーク機器3はすべて作動する(図2にネットワーク機器の作動を網掛けで示している)。そうすると、空域1に位置する端末装置は、タイムグリッド1で、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2及びネットワーク機器3へデータを送信することができる。かつ、タイムグリッド1において、ネットワーク機器4の作動が停止される(図2にネットワーク機器の作動を停止することは空白で示している)。したがって、ネットワーク機器4はネットワーク機器1、ネットワーク機器2及びネットワーク機器3に対して干渉しなく、ネットワーク品質を向上させる。
【0039】
選択できるように、一つのタイムグリッドと一つの空域が対応するネットワーク機器集合との間の対応関係は、以下の方式で決定することができる。
【0040】
空域ごとに位置する端末装置のサービス要求の数及び/又はサービス要求の遅延に基づいて、制御周期に含まれる各タイムグリッドはそれぞれ各空域に対応するネットワーク機器集合に分配する。
【0041】
選択できるように、一つの制御周期において、当該空域が対応するネットワーク機器集合に分配するタイムグリッドの数は、当該空域の端末装置のサービス要求の数と正比例にする。または、一つの制御周期において、当該空域が対応するネットワーク機器集合に分配するタイムグリッドの数は、当該空域の端末装置のサービス要求に含まれる最低サービス遅延値と反比例にする。
【0042】
つまり、一つの空域に位置する端末装置のサービス要求の数が多いほど及び/又はサービス要求遅延の要件が高いほど、一つの制御周期において、当該空域が対応するネットワーク機器集合に分配するタイムグリッドの数が多い。
【0043】
例えば、ある空域に位置する端末装置のサービス要求の数又はスケジューリング対象の送信データ量が高い場合、当該高度レベルが対応するネットワーク機器集合よりネットワークサービスを提供するタイムグリッドの数を増加させる。ある空域に位置する端末装置のサービス要求遅延の要件が高い場合には、当該高度レベルが対応するネットワーク機器集合よりネットワークサービスを提供するタイムグリッドの数を増加させる。
【0044】
選択できるように、ステップS11は以下の2種類の具体的な実施形態があるが、これに限定されるものではない。
【0045】
第1実施形態は、以下のステップを含む。
【0046】
いずれかの空域に位置する端末装置が前記各ネットワーク機器に対する受信電力を取得し、前記受信電力は、基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の少なくとも1つ信号の受信電力を含む。前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加する。前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定する。
【0047】
第2実施形態は、以下のステップを含む。
【0048】
前記各ネットワーク機器におけるネットワーク機器ごとがいずれかの位置の端末装置との間の空間伝搬損失モデル、及び当該ネットワーク機器と当該端末装置との間の距離に基づいて、当該ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリア内のいずれかの位置の受信電力を決定し、前記受信電力は、基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の少なくとも1つ信号の受信電力を含む。前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加する。前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定する。
【0049】
基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の受信電力はいずれも一定の程度でビームシーケンスが端末装置に対するネットワークカバレッジ品質を反応させる。本開示の実施例の可能な実現形態において、以下の方式で基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の受信電力を決定する。
【0050】
ネットワーク機器が初期起動する時に全てのビームシーケンスが完全にオープンされる。そうすると、いずれかの空域の端末装置は、いずれかのネットワーク機器のいずれかのビームシーケンスの信号を検出した後に、チャネル測定を行い、且つ測定された測定情報を当該ネットワーク機器にフィードバックし、当該ネットワーク機器より測定情報をネットワーク管理システム又はマスタ基地局に送信する。かつ、ネットワーク機器は初期起動時に、さらに自体のすべてのビームシーケンスの識別情報をネットワーク管理システム又はマスタ基地局に送信することができる。
【0051】
本開示の実施例における別の可能な実現形態において、以下の方式によって基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の受信電力を決定する。
【0052】
ネットワークシミュレーションソフトウェアを介して、ネットワーク機器ごとが参照信号、同期信号、チャネル状態基準信号を送信することを制御でき、且つ当該ネットワーク機器がいずれかの位置の端末装置との間の空間伝搬損失モデルを利用して、これが提供されたネットワークサービスのカバレッジエリア内のいずれかの位置の受信電力を計算する。
【0053】
基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の受信電力を決定した後に、基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号のうちの1つ又は複数の受信電力閾値を予め設定することができ、測定された受信電力が対応する受信電力閾値より大きい場合、受信電力が予め設定された電力閾値より大きなビームシーケンスが所属するネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加し、ここで、候補ネットワーク機器集合は初期化時に空であり、すなわち、いかなるネットワーク機器も含まれない。
【0054】
最後に、候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定する。
【0055】
受信電力値の大きさによって当該ネットワーク機器がいずれかの空域が対応するネットワーク機器集合に属するかどうかを判断し、例示的に説明するだけであるが、実際に実施する時に、本開示の実施例は具体的には以下の2種類の方式によって前記測定情報に基づいて空域ごとがネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定する。
【0056】
方式1、シームレスなカバレッジ原則に基づき、前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定する。そのうち、前記シームレスなカバレッジ原則は空域ごとにおけるいずれかの位置に、相応的なネットワーク機器より提供されたネットワークサービスを有することを意味する。
【0057】
上記方式はネットワーク品質を確保する前提で、空域ごとにおけるいずれかの位置にネットワークカバレッジを有し、端末装置が空域ごとにおけるいずれかの位置にネットワークにアクセスできるように確保する。
【0058】
方式2、前記候補ネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとより提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアを決定する。前記候補ネットワーク機器集合における第1ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアが、第2ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアをカバーする場合、前記候補ネットワーク機器集合から前記第2ネットワーク機器を削除し、それによって最小化されたネットワーク機器集合を取得する。そのうち、前記第1ネットワーク機器及び前記第2ネットワーク機器は前記候補集合における任意の2つの異なるネットワーク機器である。前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定する。
【0059】
上述の方法で、最小化されたネットワーク機器集合を取得することができる。それによってネットワーク機器のコストを低減させ、ネットワーク計画及び端末装置の移動によるセル再選択及び切り替えを減少させ、管理の複雑さを低減させる。
【0060】
なお、本開示の実施例は上記方式1と方式2を組み合わせて空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することができる。例えば、前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなビームシーケンスが所属するネットワーク機器を決定し、候補ネットワーク機器集合が得られた後、方法2に基づいて、前記候補ネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとより提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアを決定し、前記候補ネットワーク機器集合における第1ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアが、第2ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアをカバーする場合、前記候補ネットワーク機器集合から前記第2ネットワーク機器を削除し、最小化されたネットワーク機器集合を取得し、さらに、シームレスなカバレッジ原理に基づいて、前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定する。すなわち、シームレスなカバレッジを実現する前提で、空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器の数が最小になり、ネットワークサービスに影響を与えない状況で、ネットワーク機器のコストを減少させる。
【0061】
本発明の実施例は、同じ発明概念に基づいて制御情報を送信する方法をさらに提供する。当該方法は被制御機器に適用され、即ちネットワーク機器に適用する。制御機器はネットワーク管理システムとすることができる。この場合、被制御機器(すなわち、ネットワーク機器)は基地局である。また、制御機器はマスタ基地局とすることができる。この場合、被制御機器はセカンダリ基地局とする。図3に示すとおり、図3は、本開示の実施例に係る制御情報を送信する方法のフローチャートである。図3に示すように、当該方法は以下のステップを含む。
【0062】
ステップS31:制御機器より送信された制御情報を受信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる。
【0063】
ステップS32:前記制御情報に基づいて相応的な操作を実行し、且つ前記制御情報を端末装置に送信する。
【0064】
制御機器が図1に示す方法を実行した後、即ち制御機器が各ネットワーク機器に制御情報を送信した後に、ネットワーク機器ごとは図3に示す方法を実行することができる。ネットワーク機器ごとは制御機器より送信された制御情報を受信した後に、制御情報に基づいて自体が現在時刻で作動しているか否かを決定することができる。一つのネットワーク機器に対して、これはあるタイムグリッドで作動し、これらのタイムグリッドに対応する空域にネットワークサービスを提供し、さらにこれらのタイムグリッドが対応する空域に位置する端末装置とデータ伝送を行うことができる。かつ、当該ネットワーク機器に対して、ほかのネットワーク機器への干渉を回避するために、残りのタイムグリッドで作動を停止する。
【0065】
図2を例として、タイムグリッド1は、空域1が対応するネットワーク機器集合(すなわち、ネットワーク機器集合1)に対応し、且つタイムグリッド3は、空域3が対応するネットワーク機器集合(すなわち、ネットワーク機器集合3)に対応すると仮定する。ネットワーク機器1に対して、受信した制御情報は、タイムグリッド1とタイムグリッド3で作動し、且つタイムグリッド2で作動を停止することである。現在時刻がタイムグリッド1又はタイムグリッド3にある場合、ネットワーク機器1が作動し、空域1及び空域3にネットワークサービスを提供し、さらに空域1及び空域3に位置する端末装置とデータ伝送を行うことができる。現在時刻がタイムグリッド2にある場合、ネットワーク機器1が作動を停止し、ネットワーク機器2、ネットワーク機器3及びネットワーク機器4への干渉を回避する。
【0066】
本発明の実施例は、同じ発明概念に基づいてデータを送信する方法をさらに提供する。この方法は、例えば地上での端末又は空中を飛行する無人航空機のような端末装置に適用する。図4に示すとおり、図4は本開示の実施例に係るデータを送信する方法のフローチャートである。図4に示すように、当該方法は以下のようなステップを含む。
【0067】
ステップS41:ネットワーク機器より送信された制御情報を受信し、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる。
【0068】
ステップS42:前記制御情報に基づいて、対応するタイムグリッドで前記端末装置が位置する空域にネットワークサービスを提供する端末装置へデータを送信する。
【0069】
ネットワーク機器が図3に示す方法を実行した後、即ちネットワーク機器が端末装置に制御情報を送信した後に、端末装置は図4に示す方法を実行することができる。端末装置がネットワーク機器より送信された制御情報を受信した後に、制御情報に基づいて自体がどの時点でどのネットワーク機器にデータを送信するかを決定することができる。ネットワーク機器は特定のタイムグリッドのみで作動し、且つ特定の空域に専用されるため、端末装置はまず自体が位置する高度に基づいて、自体が対応する空域を決定し、次に当該空域が対応するネットワーク機器集合及び相応的なタイムグリッドを決定し、最後に決定されたタイムグリッドで決定されたネットワーク機器集合におけるネットワーク機器にデータを送信する。これによって、異なる空域に位置する端末装置が異なるタイムグリッドでそれぞれの対応するネットワーク機器にデータを送信するように実現する。
【0070】
図2を例として、タイムグリッド1が空域1が対応するネットワーク機器集合(すなわち、ネットワーク機器集合1)に対応し、且つタイムグリッド3が空域3が対応するネットワーク機器集合(即ちネットワーク機器集合3)に対応すると仮定する。
【0071】
端末装置1は自体が位置する高度に基づいて、自体が空域1に対応することを決定し、タイムグリッド1が空域1に対応し、且つ空域1が対応するネットワーク機器集合はネットワーク機器集合1であり、ネットワーク機器1、ネットワーク機器2、ネットワーク機器3を含み、従って、端末装置1はタイムグリッド1でネットワーク機器1、ネットワーク機器2、ネットワーク機器3のうちの1つ又は複数にデータを送信することができる。他のタイムグリッドは他の空域が対応するネットワーク機器集合に対応するため、端末装置1は他のタイムグリッドでデータを送信することがなく、他の端末装置に干渉を引き起こすことを回避する。
【0072】
同じ発明概念に基づいて、本開示の実施例はネットワーク機器を制御する装置500をさらに提供し、上記方法実施例によって提供されたネットワーク機器を制御する方法のステップを実施することに用いられ、図5は本開示の実施例に係るネットワーク機器を制御する装置の模式図である。図5に示すように、当該装置500は、
空域ごとが対応する、当該空域にネットワークサービスを提供するネットワーク機器集合を決定するために用いられる決定モジュール501と、
各ネットワーク機器へ制御情報を送信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合内のネットワーク機器が作動し、且つ当該タイムグリッドに対応するネットワーク機器集合以外のネットワーク機器が作動を停止することを指示することに用いられる送信モジュール502と、を含む。
【0073】
選択できるように、前記決定モジュールは、
いずれかの空域に位置する端末装置が前記各ネットワーク機器に対する受信電力を取得するために用いられ、前記受信電力は基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号の少なくとも1つの信号の受信電力を含む取得用サブモジュールと、
前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加するために用いられる第1追加サブモジュールと、
前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられる第1決定サブモジュールと、を含む。
【0074】
選択できるように、前記決定モジュールは、
前記各ネットワーク機器におけるネットワーク機器ごとがいずれかの位置の端末装置との間の空間伝搬損失モデル、及び当該ネットワーク機器と当該端末装置との間の距離に基づいて、当該ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリア内のいずれかの位置の受信電力を決定するために用いられ、前記受信電力は、基準信号、同期信号、チャネル状態基準信号とのうちの少なくとも1つの信号の受信電力を含む第2決定サブモジュールと、
前記受信電力が予め設定された電力閾値より大きなネットワーク機器を候補ネットワーク機器集合に追加するために用いられる第2追加サブモジュールと、
前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられる第3決定サブモジュールと、を含む。
【0075】
選択できるように、前記決定モジュールは、
シームレスなカバレッジ原則に基づいて、前記候補ネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられ、そのうち、前記シームレスなカバレッジ原則は、空域ごとのいずれかの位置に対応するネットワーク機器より提供されたネットワークサービスを有することを意味する第4決定サブモジュールを含む。
【0076】
選択できるように、前記決定モジュールは、
前記候補ネットワーク機器集合におけるネットワーク機器ごとより提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアを決定することに用いる第5決定サブモジュールと、
前記候補ネットワーク機器集合における第1ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアが、第2ネットワーク機器より提供されたネットワークサービスのカバレッジエリアをカバーする場合、前記候補ネットワーク機器集合から前記第2ネットワーク機器を削除し、それによって最小化されたネットワーク機器集合を取得することに用いられ、そのうち、前記第1ネットワーク機器及び前記第2ネットワーク機器は前記候補集合における任意の2つの異なるネットワーク機器である削除用サブモジュールと、
前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられる第6決定サブモジュールと、を含む。
【0077】
選択できるように、前記第6決定サブモジュールは、
シームレスなカバレッジ原則に基づいて、前記最小化されたネットワーク機器集合から空域ごとが対応するネットワーク機器集合を決定することに用いられ、そのうち、前記シームレスなカバレッジ原則は空域ごとにおけるいずれかの位置に、相応的なネットワーク機器より提供されたネットワークサービスを有することを意味する。
【0078】
選択できるように、前記装置は、
空域ごとに位置する端末装置のサービス要求の数及び/又はサービス要求の遅延に基づいて、制御周期に含まれる各タイムグリッドはそれぞれ各空域に分配することに用いられる分配モジュールを含む。
【0079】
同じ発明概念に基づき、本開示の実施例は制御情報を送信する装置600をさらに提供し、上記方法実施例によって提供された制御情報を送信する方法のステップを実施することに用いられ、図6は本開示の実施例に係る制御情報を送信する装置の模式図である。図6に示すように、当該装置600は、
制御機器から送信された制御情報を受信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる受信モジュール601と、
前記制御情報に基づいて、相応的な操作を実行し、且つ前記制御情報を端末装置に送信することに用いられる処理モジュール602と、を含む。
【0080】
同じ発明概念に基づいて、本開示の実施例はデータを送信する装置700をさらに提供し、上記方法実施例が提供されたデータを送信する方法のステップを実施することに用いられ、図7は本開示の実施例に係るデータを送信する装置の模式図であり、図7に示すように、当該装置700は、
ネットワーク機器より送信された制御情報を受信することに用いられ、前記制御情報はタイムグリッドごとで前記ネットワーク機器が作動するか又は作動を停止するかということを指示することに用いられる受信モジュール701と、
前記制御情報に基づいて、対応するタイムグリッドで前記端末装置が位置する空域にネットワークサービスを提供する端末装置へデータを送信することに用いられる送信モジュール702と、を含む。
【0081】
上記実施例における装置について説明する。ここで各モジュールの作動を実行する具体的な方式は当該方法の実施例において詳細に説明されており、ここでは詳細な説明を省略する。
【0082】
図8は、本開示の例示的な実施例に基づいて示される端末装置800のブロック図である。図8に示すように、端末装置800は、プロセッサ801と、メモリ802と、マルチメディアコンポーネント803と、入力/出力(I/O)インターフェース804と、通信コンポーネント805とを含んでもよい。
【0083】
そのうち、上記データを送信する方法における全部又は一部のステップを完了するように、プロセッサ801は、当該端末装置800の全体的な作動を制御することに用いられる。メモリ802は、当該端末装置800での作動を支持するように、各種類のデータを記憶することに用いられ、これらのデータは例えば当該端末装置800で作動するためのいずれかのアプリケーションまたは方法の指令、及びアプリケーションに関連するデータを含み、例えば、連絡先データ、送受信されたメッセージ、画像、オーディオ、ビデオなどである。当該記憶装置802は任意の種類の揮発性又は不揮発性記憶端末装置、若しくはそれらの組み合わせによって構成されてもよく、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(tatic Random Access Memory、SRAMと略す)、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory、EEPROMと略す)、消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(Erasable Programmable Read−Only Memory、EPROMと略す)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(Programmable Read−Only Memory、PROMと略す)、読み取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROMと略す)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクが挙げられる。マルチメディアコンポーネント803は、スクリーンおよびオーディオコンポーネントを含む。ここでスクリーンは例えばタッチスクリーンであってもよく、オーディオコンポーネントはオーディオ信号を出力及び/又は入力するために用いられる。例えば、オーディオコンポーネントは、外部オーディオ信号を受信するために用いられるマイクロフォンを含む。受信されたオーディオ信号は、メモリ802にさらに記憶されてもよいし、通信コンポーネント805を介して送信することもできる。オーディオコンポーネントにはさらに少なくとも1つのスピーカを含み、オーディオ信号を出力するために用いられる。I/Oインターフェース804は、プロセッサ801と他のインターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供し、上述のほかのインターフェースモジュールはキーボード、マウス、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、仮想ボタンまたは物理的ボタンであってもよい。通信コンポーネント805は、端末装置800と他の装置との間で有線または無線通信を行うために用いられる。無線通信は、例えば、Wi−Fi、ブルートゥース(bluetooth)(ブルートゥースは登録商標である。)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFCと略す)、2G、3G又は4G、またはそれらの1つまたは複数の組合せなどの無線通信であるので、相応する当該通信コンポーネント805はWi−Fiモジュール、ブルートゥースモジュール、NFCモジュールが含まれる。
【0084】
例示的実施例では、端末装置800は、上述した送信データの方法を実行するために、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASICと略す)、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor、DSPと略す)、デジタル信号処理端末装置(Digital Signal Processing Device、DSPDと略す)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLDと略す)、現場でプログラム可能なゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGAと略す)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又は他の電子部品によって構成されている。
【0085】
別の例示的な実施例において、プログラム命令を含んでいるコンピュータ可読記憶媒体が提供され、例えば、プログラム命令を含んでいるメモリ802である。上記プログラム命令は、上述のデータを送信する方法を完了するために、端末装置800のプロセッサ801によって実行することができる。
【0086】
図9は、本開示の例示的な実施例に基づいて示された電子装置1600のブロック図である。例えば、電子装置1600は、制御機器またはネットワーク機器として提供することができる。図9に示すとおり、電子装置1600は、1つ又は複数のプロセッサ1622と、プロセッサ1622によって実行可能なコンピュータプログラムを記憶するためのメモリ1632とを含む。メモリ1632に記憶されたコンピュータプログラムは、一つまたは一つ以上のモジュールを含み、モジュールごとに一つの命令のセットに対応する。また、上述したネットワーク機器を制御する方法または制御情報を送信する方法を実行するために、プロセッサ1622は、当該コンピュータプログラムを実行するように配置することができる。
【0087】
なお、電子装置1600はさらに電源コンポーネント1626と通信コンポーネント1650とを含むことができ、当該電源コンポーネント1626は、電子装置1600の電力管理を実行するように配置することができ、通信コンポーネント1650は、電子装置1600の通信を実現するように配置することができ、例えば、有線通信または無線通信である。また、当該電子装置1600はさらに入力/出力(I/O)インターフェース1658を含むことができる。電子装置1600は、メモリ1632に記憶されたオペレーティングシステムに基づいて作動することができ、例えば、Windows ServerTM、Mac OS XTM、UnixTM、LinuxTM(Windows、Mac、Unix、Linuxは登録商標である。)などである。
【0088】
別の例示的な実施例では、プログラム命令を含んでいるコンピュータ可読記憶媒体が提供され、例えば、プログラム命令を含んでいるメモリ1632である。上記プログラム命令は、上述のネットワーク機器を制御する方法または制御情報を送信する方法を完了するために、端末装置1600のプロセッサ1622によって実行することができる。
【0089】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示は前記実施形態における具体的な細部に限定されることなく、本開示の技術的思想の範囲内において、本開示の技術案に対して様々な簡単な変更を行うことができ、これらの簡単な変形はいずれも本開示の保護範囲に入る。
【0090】
また、説明する必要があるが、前記具体的な実施形態に記載された各具体的な技術的特徴について、矛盾しない場合、任意の適宜な方法によって組合せが可能であり、不必要な重複を避けるために、本開示では、種々可能な組合せについて再び説明しない。
【0091】
なお、本開示の思想に背かないかぎり、本開示の種々の実施形態の間にも任意に組み合わせることが可能であり、それも同じ本開示の内容と看做すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9