特許第6982703号(P6982703)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982703データチャネル性能を改善させるパワーオーバデータライン(PoDL)基板設計方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982703
(24)【登録日】2021年11月24日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】データチャネル性能を改善させるパワーオーバデータライン(PoDL)基板設計方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 3/54 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   H04B3/54
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2021-1263(P2021-1263)
(22)【出願日】2021年1月7日
(62)【分割の表示】特願2020-525922(P2020-525922)の分割
【原出願日】2018年11月16日
(65)【公開番号】特開2021-57922(P2021-57922A)
(43)【公開日】2021年4月8日
【審査請求日】2021年1月13日
(31)【優先権主張番号】15/817,976
(32)【優先日】2017年11月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】フ,フイフイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ミン
【審査官】 佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2006/0071739(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0052492(US,A1)
【文献】 特開2016−046815(JP,A)
【文献】 特開2006−287576(JP,A)
【文献】 特開2001−196814(JP,A)
【文献】 特開2002−280847(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0272260(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 3/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
切り欠きを含む接地面と、
データチャネルを確立するように構成された交流電流(AC)コンデンサパッドであって、前記接地面の前記切り欠きに位置付けられている、ACコンデンサパッドと、
前記接地面の前記切り欠きに位置付けられ、前記ACコンデンサパッドと直列である、パワーオーバデータライン(PoDL)パッドと、を備える、システム。
【請求項2】
前記PoDLパッドは、複数のインダクタおよび電源に接続される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ACコンデンサパッドと前記PoDLパッドとを直列に接続するケーブルをさらに備え、前記接地面の前記切り欠きは、前記ケーブルの第1の端部と前記ケーブルの第2の端部との間に位置する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ケーブルの前記第1の端部に1つ以上のコンピューティング装置をさらに備え、前記1つ以上のコンピューティング装置は、前記データチャネルに沿って4Gbps以上の速度でデータを送信するように構成されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つ以上のコンピューティング装置は、シリアライザである、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記ケーブルの前記第2の端部に1つ以上のコンピューティング装置をさらに備え、前記1つ以上のコンピューティング装置は、前記データチャネルを介して受信されたデータを処理するように構成されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記1つ以上のコンピューティング装置は、デシリアライザである、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記切り欠きは、前記切り欠き内の前記ACコンデンサパッドおよび前記PoDLパッドにおけるインピーダンスが、前記ケーブルの前記第1の端部と前記切り欠きとの間にある前記ケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、または、ほぼ合致するサイズを有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項9】
前記切り欠きは、前記切り欠き内の前記ACコンデンサパッドおよび前記PoDLパッドにおけるインピーダンスが、前記切り欠きと前記ケーブルの前記第2の端部との間にある前記ケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、または、ほぼ合致するサイズを有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項10】
画像を収集し、前記ACコンデンサパッドを介して前記画像を送信するように構成されたカメラシステムをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
車両をさらに備え、前記カメラシステムは、前記車両に搭載されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
位置情報を収集し、前記ACコンデンサパッドを介して前記位置情報を送信するように構成されたライダシステムをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
車両をさらに備え、前記ライダシステムは、前記車両に搭載されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記接地面の下に層をさらに備え、前記ACコンデンサパッドおよび前記PoDLパッドは、前記接地面の前記切り欠き内の前記層上に位置付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
製造方法であって、
接地面に切り欠きを形成することと、
データチャネルを確立するように構成された交流(AC)コンデンサパッドを前記切り欠きに位置付けることと、
パワーオーバデータライン(PoDL)パッドを、ケーブル上の前記ACコンデンサパッドと直列に前記切り欠きに位置付けることと、を含む、製造方法。
【請求項16】
前記ケーブルの第1の端部を第1のコンピューティング装置に接続し、前記ケーブルの第2の端部を第2のコンピューティング装置に接続することをさらに含み、前記切り欠きは、前記ケーブルの前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置付けられている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のコンピューティング装置は、シリアライザである、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2のコンピューティング装置は、デシリアライザである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記切り欠きは、前記切り欠き内の前記ACコンデンサパッドおよび前記PoDLパッドにおけるインピーダンスが、前記ケーブルの前記第1の端部と前記切り欠きとの間にある前記ケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するサイズを有する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記切り欠きは、前記切り欠き内の前記ACコンデンサパッドおよび前記PoDLパッドにおけるインピーダンスが、前記切り欠きと前記ケーブルの前記第2の端部との間にある前記ケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するサイズを有する、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年11月20日に出願された米国特許出願第15/817,976号の継続出願であり、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
データおよび電力は、パワーオーバデータライン(PoDL)における同じラインに沿って送信され得る。PoDLは、配線を最小限にし、費用を低減するために、サーバコンピューティングシステム、車両制御システム、撮像システムなどの様々なコンピュータアプリケーションにおいて使用される場合がある。いくつかの例では、PoDLは、全二重通信または双方向データチャネルおよび直流電流(DC)電力チャネルを含み得る。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一態様は、システムを提供する。システムは、接地面と、交流(AC)コンデンサパッドと、PoDLパッドと、を含む。接地面は、切り欠きを含む。ACコンデンサパッドは、双方向データチャネルを確立するように構成され、接地面の切り欠きに位置付けられる。PoDLパッドは、複数のインダクタおよびDC電源に接続される。加えて、PoDLパッドは、接地面の切り欠きに位置付けられ、ACコンデンサパッドと直列である。
【0004】
1つの例では、システムは、DC電源も含む。システムは、任意選択的に、ACコンデンサパッドとPoDLパッドとを直列に接続するケーブルも含む。この例では、接地面の切り欠きは、ケーブルの第1の端部とケーブルの第2の端部との間に配置される。また、この例では、システムは、ケーブルの第1の端部に1つ以上のコンピューティング装置も含むことができ、この場合、1つ以上のコンピューティング装置は、双方向データチャネルに沿って4Gbps以上の速度でデータを送信するように構成される。1つ以上のコンピューティング装置は、いくつかの実装態様では、シリアライザである。
【0005】
ケーブルおよび切り欠きを含むシステムは、任意選択的に、ケーブルの第2の端部に1つ以上のコンピューティング装置も含む。この例では、1つ以上のコンピューティング装置は、双方向データチャネルを介して受信されたデータを処理するように構成される。また、この例では、1つ以上のコンピューティング装置は、デシリアライザである。ケーブルおよび切り欠きを含むシステムの他の実装態様では、切り欠きは、任意選択的に、切り欠き内のACコンデンサパッドおよびPoDLパッドにおけるインピーダンスが、ケーブルの第1の端部と切り欠きとの間にあるケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するサイズを有する。
【0006】
別の例では、切り欠きは、切り欠き内のACコンデンサパッドおよびPoDLパッドにおけるインピーダンスが、切り欠きとケーブルの第2の端部との間にあるケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するサイズを有する。システムは、追加的に、または代替的に、画像を収集し、ACコンデンサパッドを介して画像を送信するように構成されたカメラシステムを含む。この例では、システムは、車両も含み、カメラシステムは、車両に搭載される。システムは、任意選択的に、位置情報を取集し、ACコンデンサパッドを介して位置情報を送信するように構成されたライダシステムを含む。この例におけるシステムは、任意選択的に、車両も含み、この場合、ライダシステムは、車両に搭載される。さらに別の例では、システムは、接地面の下の層も含み、ACコンデンサパッドおよびPoDLパッドは、接地面の切り欠き内の層に位置付けられる。
【0007】
本開示の他の態様は、製造方法を提供する。製造方法は、接地面に切り欠きを形成することと、双方向データチャネルを確立するように構成されたACコンデンサパッドを切り欠きに位置付けることと、PoDLパッドを、ケーブル上のACコンデンサパッドと直列に、ならびに複数のインダクタおよびDC電源に関連して、切り欠きに位置付けることと、を含む。
【0008】
1つの例では、方法は、ケーブルの第1の端部を第1のコンピューティング装置に、およびケーブルの第2の端部を第2のコンピューティング装置に接続することも含む。この例では、切り欠きは、ケーブルの第1の端部と第2の端部との間に位置付けられる。この例における第1のコンピューティング装置は、任意選択的にシリアライザであり、この例における第2のコンピューティング装置は、任意選択的にデシリアライザである。追加的に、または代替的に、切り欠きは、切り欠き内のACコンデンサパッドおよびPoDLパッドにおけるインピーダンスが、ケーブルの第1の端部と切り欠きとの間にあるケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するサイズを有する。別の例では、切り欠きは、切り欠き内のACコンデンサパッドおよびPoDLパッドにおけるインピーダンスが、切り欠きとケーブルの第2の端部との間にあるケーブルの点におけるインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するサイズを有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の態様による例示的なPoDLシステム100の絵図である。
図2】本開示の態様による通信システム200の機能図である。
図3】本開示の態様によるシステム300の機能図である。
図4】本開示の態様によるシステム300の絵図である。
図5】本開示の態様による例示的なフロー図500である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
概要
本技術は、全二重通信用途のためのPoDLシステムに関する。全二重通信用途は、データが2つの位置間で双方向に送信され得る適用であり、装置間で大量のデータを高速で送信するのに有用であり得る。一例として、モバイル画像撮影装置は、乗用車などの車両に搭載された1つ以上のカメラを含んでもよく、1つ以上のカメラはPoDLを使用して車両の電源から電力を引き出す。この場合、全二重通信用途のために構成されたPoDLは、モバイル画像撮影装置によって収集された高解像度の画像を、リアルタイムの記憶および/または処理のために別の装置に送信するためにも使用されてもよい。例えば、自動車を含む車両に関係する他の用途は、データを処理装置にPoDL上で送信するレーダまたはライダセンサ、ならびにマルチメディアデータを乗客用のディスプレイモニターにPoDL上で送信するユーザインターフェースコンピューティング装置を含んでもよい。
【0011】
一例として、PoDLシステムは、電力チャネルおよびデータチャネルを担持するケーブルを含んでもよい。ケーブルは、PoDLシステムにおいて電力およびデータラインを提供する。第1のパッドは、ケーブルに沿って、第1の物理層上に位置付けられてもよい。追加的に、第2のパッドは、第1のパッドと直列にケーブルに沿って、第1のパッドと同じ物理層上に位置付けられてもよい。第1のパッドおよび/または第2のパッドが位置付けられる側とは反対側の第1の物理層の側にある第2の物理層に、切り欠きがあってもよい。この切り欠きは、第1のパッドおよび/または第2のパッドにおけるインピーダンスを、第1のパッドおよび/または第2のパッドの前後のインピーダンスにより近くなるように調整してもよい。
【0012】
本明細書で説明される特徴は、非交流電流に対して低インピーダンスを提供するが、交流電流に対しては、より高いインピーダンスを提供する回路を提供し得る。さらに、回路は電磁干渉を低減し得、その結果、反射損失、挿入損失、およびクロストークなどのデータチャネルの電気的仕様を満たし得る。したがって、4Gbpsなどの高速で大量のデータを転送するために使用されるシステムにおける配線を低減するためにこの回路を使用してもよい。これらのシステムにおける配線の低減は、必要な配線を著しく単純化し得、ならびに、データを収集および送信している一方で動き得るセンサを含むセンサシステムにおける動きの、より高い自由度を可能にし得る。
【0013】
例示的なシステム
図1は、例示的なPoDLシステム100を示す。PoDLシステム100は、電力チャネルおよび双方向データチャネルを担持するケーブル102を含む。ケーブルは、同軸ケーブルであってもよく、DC電力を搬送するように、およびFPDリンクなどの双方向リンクを形成するように構成されてもよい。例えば、双方向リンクは、4Gbpsの順方向チャネルと、25MHzの逆方向チャネルと、を有してもよい。ケーブルは、第1の端部101と、第2の端部103と、を有する。以下でさらに説明するように、第1の端部101は第1の装置に接続されてもよく、第2の端部103は第2の装置に接続されてもよい。
【0014】
ケーブル102に沿って第1の端部101と第2の端部103との間で、第1の物理層104上に、第1のパッド106が位置付けられる。第1のパッドは第1の体積を有する。いくつかの例では、第1のパッド106の第1の体積は、矩形面と高さとからなる。第1の物理層104は、プリント回路基板の表面層であってよい。表面層は、銅などの導電性材料からなる部分を含むプリント回路基板の最も外側の表面であってもよい。導電性材料の部分は、パッドおよびトレースを形成してもよい。
【0015】
第1のパッド106は、DC電源108に接続され、電力チャネルに沿ってDC電源から電力を送信するように構成された、PoDLパッドまたはスタブであってもよい。DC電源108は、例えば、48VのDC電力を提供するように構成されてもよい。いくつかの実装態様では、DC電源108は、バッテリー、燃料電池、交流発電機、発電機、またはこれらのうちの2つ以上の組み合わせであってもよい。例えば、DC電源108は、車両のオルタネータとバッテリーの両方であってもよく、この場合、PoDLは、車両のエンジンが作動しているときに車両のオルタネータをDC電源として、および、車両のエンジンが作動していないときに車両のバッテリーをDC電源として利用するように構成されてもよい。
【0016】
電力チャネルに低インピーダンスを提供し、データチャネルに高インピーダンスを提供するために、1つ以上の回路要素110が第1のパッドとDC電源との間に接続されてもよい。これらの1つ以上の回路要素110は、1つ以上のインダクタ、1つ以上のフェライトビーズ、またはその両方であってもよい。
【0017】
第2のパッド112は、ケーブル102に沿って、第1のパッド106と直列に、第1のパッド106と同じ第1の物理層104上に位置付けられてもよい。第2のパッド112は、第1の体積よりも大きい第2の体積を有してもよい。いくつかの例では、第2のパッド112は、第1のパッド106よりも大きい矩形面を有し、第1のパッド106と同じまたは同様の高さを有する。第2のパッド112は、データチャネルに沿ってAC信号でデータを送信および受信するように構成された交流(AC)コンデンサパッドである。第1のパッド106と第2のパッド112とが同じ第1の物理層104上で直列にリンクされているとき、第1のパッド106および第2のパッド112がビアによって接続された2つの異なる層上にあるときよりも小さな不連続性が第1のパッド106に存在し得る。
【0018】
図1に示すように、第2の物理層114は、第1のパッド106および第2のパッド112が配置される側とは反対側である第1の物理層104の一方の側の上、または第1の物理層104の下に位置付けられてもよい。第2の物理層114は、接地面であってもよい。接地面は、電気的接地に接続された銅などの導電性表面であってもよい。第1の物理層104上の1つ以上の点は、第2の物理層114に接続されて、電流が第1の物理層104から第2の物理層114に流れることを可能にしてもよい。
【0019】
図1にさらに示されるように、第2の物理層114には切り欠き116がある。第1のパッド106および/または第2のパッド112は、第1のパッド106および/または第2のパッド112が切り欠きによって覆われた領域内にあるように、切り欠き116の上に位置付けられてもよい。
【0020】
切り欠き116のサイズは、第1および第2のパッド106、112の前後のインピーダンスに基づいて決定されてもよい。図1に示すように、ケーブル102の第1の端部101と切り欠き116との間にある第1の位置118は、第1および第2のパッド106、112の前にあってもよく、切り欠き116とケーブル102の第2の端部103との間の第2の位置120は、第1および第2のパッド106、112の後にあってもよい。例えば、切り欠き116のサイズは、第1または第2のパッドなどの切り欠き116内の回路要素におけるインピーダンスが、切り欠きの前後のインピーダンスと合致するか、またはほぼ合致するように決定されてもよい。例えば、回路のインピーダンスは、可能な場合、切り欠きの前後のインピーダンスの+/−2%以内、またはいくつかの場合では、可能であれば、切り欠きの前後のインピーダンスの+/−2%より大きくてもよい。加えて、第1のパッドまたは第2のパッドのサイズは、各パッドでのインピーダンスをそれぞれ推定するために使用されてもよい。したがって、切り欠きの前後のインピーダンスが、例えば、50オームである場合、切り欠きのサイズは、第1および第2のパッド106、112におけるインピーダンスが、50オームであるか、または48もしくは49オームなど、50オームに近いように決定されてもよい。
【0021】
1つ以上のPoDLシステムが、データチャネルを介して2つのコンピューティング装置を接続するために通信システムに含まれてもよい。第1のコンピューティング装置から受信されたデータは、データチャネルに沿って第2のコンピューティング装置に、ならびに第2のコンピューティング装置から第1のコンピューティング装置に送信されてもよく、一方、DC電源からのDC電力は電力チャネルに沿って送信される。図2は、2つのPoDLシステム100a、100bを含む通信システム200を示す。PoDLシステム100aは、シリアライザ210に接続され、PoDLシステム100bは、デシリアライザ230に接続されている。図1に示されるように、PoDLシステム100bは、DC電源108を含んでもよく、一方、PoDLシステム100aは、DC電源を含まなくてもよい。いくつかの例では、PoDLシステム100aは、PoDLシステム100bのDC電源108から受け取ったエネルギーを貯蔵するように構成された、バッテリーなどの貯蔵セルを含んでもよい。ケーブル102は、シリアライザ210、PoDLシステム100a、PoDLシステム100b、およびデシリアライザ230を順に接続する。
【0022】
シリアライザ210は、画像などのオブジェクトをデータストリームに変換するように構成されたコンピューティング装置であってもよい。いくつかの実装態様では、シリアライザ210は、感知装置の一部であってもよく、またはカメラなどの感知装置と通信するように構成されてもよい。図2に示されるように、シリアライザ210は、1つ以上のプロセッサ212と、メモリ214と、送信機220と、受信機222と、を含んでもよい。感知装置は代替的に、ライダ、レーダ、またはソナーなどの1つ以上の他の種類のセンサであってもよく、またはそれを含んでもよい。
【0023】
1つ以上のプロセッサ212は、市販されているCPUなどの任意の従来のプロセッサであってもよい。代替的に、1つ以上のプロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの他のハードウェアベースプロセッサなどの専用装置であってもよい。図2は、1つ以上のプロセッサ212およびメモリ214を同じブロック内にあるものとして機能的に例証しているが、1つ以上のプロセッサ212およびメモリ214は、実際は、同じ物理的筐体内に格納されても、または同じ物理的筐体内に格納されなくてもよい多数のプロセッサおよびメモリを備えてもよいことが理解されるであろう。よって、プロセッサまたはコンピュータまたはコンピューティング装置への言及は、並行して動作しても、または並行して動作しなくてもよいプロセッサまたはコンピュータまたはメモリの集合体への言及を含むことが理解されるであろう。
【0024】
メモリ214は、データ216、およびプロセッサ212によって実行されてもよい命令218を含む、1つ以上のプロセッサ212によってアクセス可能な情報を記憶する。メモリ214に記憶されてもよい情報は、シリアライザ210に接続されたPoDLシステム100aを介して受信されたデータを含む。メモリ214は、ハードドライブ、メモリカード、ROM、RAM、DVD、または他の光ディスクなどのコンピュータ可読媒体、ならびに他の書き込み可能および読み取り専用メモリを含む、プロセッサによってアクセス可能な情報を記憶することができる任意の種類のメモリであってもよい。システムおよび方法は、上記の様々な組み合わせを含んでもよく、それによって、データ216および命令218の様々な部分が、様々な種類の媒体に記憶される。
【0025】
データ216は、命令218に従って、1つ以上のプロセッサ212によって検索、記憶、または修正されてもよい。例えば、システムおよび方法は、いかなる特定のデータ構造にも限定されないが、データ216は、コンピュータレジスタ内で、複数の異なるフィールドおよびレコードを有する表、XMLドキュメント、またはフラットファイルとしてリレーショナルデータベース内に記憶されてもよい。データ216はまた、バイナリ値またはユニコードなどであるがこれらに限定されない任意のコンピュータ可読フォーマットでフォーマットされてもよい。ほんの一例として、画像データは、圧縮または非圧縮、ロスレス(例えば、BMP)またはロッシー(例えば、JPEG)、およびビットマップまたはベクトルベース(例えば、SVG)であるフォーマットに従って記憶されるピクセルのグリッドから構成されるビットマップ、ならびにグラフィックスを描画するためのコンピュータ命令として記憶されてもよい。データ216は、番号、説明文、独自のコード、同じメモリもしくは異なるメモリの他の領域(他のネットワークロケーションを含む)に記憶されたデータへの参照、または関連データを計算する関数によって使用される情報などの関連情報を識別するのに十分な任意の情報を含んでもよい。
【0026】
命令218は、1つ以上のプロセッサ212によって直接的に(マシンコードなど)または間接的に(スクリプトなど)実行される任意の命令の組であってもよい。例えば、命令218は、コンピュータ可読媒体上にコンピュータコードとして記憶されてもよい。その点において、「命令」および「プログラム」という用語は、本明細書では、互換的に使用され得る。命令218は、1つ以上のプロセッサ212による直接処理のためにオブジェクトコード形式で記憶されてもよく、もしくは要求に応じて解釈されるか、または事前にコンパイルされる独立したソースコードモジュールのスクリプトまたはコレクションを含む、任意の他のコンピュータ言語で記憶されてもよい。命令218の機能、方法、およびルーチンは、以下でさらに詳細に説明される。
【0027】
1つ以上のプロセッサ212は、送信機220および受信機222と通信してもよい。送信機220および受信機222は、シリアライザ210における送受信機配置の一部であってもよい。したがって、1つ以上のプロセッサ212は、送信機220を介して、ケーブル102に沿って信号でデータを送信するように構成されてもよく、また、受信機222を介して、ケーブル102に沿って信号でデータを受信するように構成されてもよい。受信された信号は、1つ以上のプロセッサ212によって処理されて、データを抽出してもよい。いくつかの実装態様では、送信機220はまた、別のケーブルまたは無線ネットワークを介して別のコンピューティング装置にデータを送信するように構成されてもよい。
【0028】
デシリアライザ230は、データストリームを受信し、データストリームからオブジェクトを再構築するように構成されてもよい。オブジェクトが再構築されると、デシリアライザ230は、オブジェクトを記憶してもよく、またはオブジェクトを次の宛先に送信してもよい。
【0029】
デシリアライザ230は、シリアライザ210から離れていてもよい。例えば、シリアライザ210は、乗用車、トラック、自転車などの車両の上部に搭載されたカメラシステムなどの感知システムの一部であってもよく、または感知システムに接続されてもよく、デシリアライザ230は車両の内部にあってもよい。いくつかの実装態様では、感知システムは、車両の環境でデータを収集するために、車両に対して、例えば回転することによって移動するように構成された1つ以上のセンサを含んでもよい。感知システム内に1つ以上の移動センサがある場合、ケーブル102の第1の端部101は、中心軸または外部構造など、静止している感知システムの一部に接続されてもよい。代替的に、ケーブル102の第1の端部101は、回転する1つ以上のセンサの一部に接続されてもよい。加えて、第1の端部101は、第1の端部101が1つ以上のセンサと一緒に回転することを可能にする一方、ケーブルの他の部分が1つ以上のセンサに対してほぼ静止したままである回転ジョイントも含んでもよい。
【0030】
デシリアライザ230は、1つ以上のプロセッサ232と、メモリ234と、送信機240と、受信機242と、を含んでもよい。1つ以上のプロセッサ232は、上で説明される1つ以上のプロセッサ212と同様であってもよい。メモリ234は、1つ以上のプロセッサ232によって実行されてもよいデータ236および命令238を含む、1つ以上のプロセッサ232によってアクセス可能な情報を記憶してもよい。メモリ234、データ236、および命令238は、上で説明されるメモリ214、データ216、および命令218と同様に構成されてもよい。加えて、デシリアライザ230は、送信機240および受信機242を使用してケーブル102を介して通信信号を送信および受信するように構成されてもよい。送信機240および受信機242は、上で説明される送信機220および受信機222と同様に構成されてもよい。
【0031】
図3に示されるように、装置310は感知装置であってもよく、装置320は記憶装置であってもよい。感知装置310は、画像を撮影するように構成されたカメラ、位置データを収集するように構成されたレーダセンサ、位置データを収集するように構成されたライダセンサ、または位置情報を収集するように構成された他の種類のセンサを含んでもよい。感知装置310によって収集された情報は、シリアライザ210に送信されて、通信システム200のケーブル102に沿ってデシリアライザ230に送信されるデータストリームに変換されてもよい。次いで、デシリアライザ230は、情報を記憶装置320に送信してもよい。いくつかの例では、デシリアライザ230は、情報を記憶装置320に送信する前に、データストリームから情報を再構築してもよい。
【0032】
記憶装置320は、処理または表示のために、サーバまたはクライアントコンピューティング装置によって検索されてもよい、またはそうでなければアクセスされてもよい情報を記憶してもよい。メモリ214と同様に、記憶装置320は、ハードドライブ、メモリカード、ROM、RAM、DVD、CD−ROM、書き込み可能メモリ、および読み出し専用メモリなどの、サーバコンピューティング装置310によってアクセス可能である情報を記憶することができる、任意の種類のコンピュータ化された記憶装置であることができる。加えて、記憶装置320は、同じまたは異なる地理的場所に物理的に配置され得る、複数の異なる記憶装置上にデータが記憶される分散記憶システムを含んでもよい。記憶装置320は、無線ネットワークを介してサーバまたはクライアントコンピューティング装置に接続されてもよく、および/またはデシリアライザ230、サーバコンピューティング装置、もしくはクライアントコンピューティング装置のうちのいずれかに直接接続されてもよく、もしくは組み込まれてもよい。記憶装置320は、感知装置310によって撮影され、通信システム200を使用して送信された画像などのオブジェクトを記憶してもよい。位置情報およびポーズ情報などの画像に関連付けられた情報は、画像に関連付けて記憶されてもよい。
【0033】
図3に示されるように、感知装置310、通信システム200、および記憶装置320は、車両330に含まれてもよい。シリアライザ210を備えた感知装置310は、車両330の上部に搭載されてもよく、デシリアライザ230を備えた記憶装置320は、車両330の内部に位置付けられてもよい。上でも説明されるように、車両330のバッテリーは、デシリアライザ230に接続されたPoDLシステム100bのDC電源108であってもよい。
【0034】
代替的な例では、装置320は、デスクトップコンピュータシステム、無線電話、またはウェアラブルコンピューティングシステムなどのクライアントコンピューティング装置であってもよい。クライアントコンピューティング装置は、1つ以上のプロセッサと、メモリと、データと、命令と、を含んでもよい。上で説明されるように、このようなプロセッサ、メモリ、データ、および命令は、シリアライザ210の1つ以上のプロセッサ212、メモリ214、データ216、および命令218と同様に構成されてもよい。
【0035】
例示的な方法
図5では、フロー図500は、上で説明される態様のうちのいくつかの製造方法を示す。図5は、特定の順序でブロックを示しているが、順序は変更されてもよく、多数の動作が同時に実行されてもよい。また、動作が追加または省略されてもよい。
【0036】
ブロック502において、第2の物理層114における切り欠き116など、回路基板の物理層において切り欠きが形成されてもよい。物理層における切り欠きは、回路基板の製作プロセスの一部として形成されてもよい。例えば、物理層が接地面である場合、第1の物理層104、マスク、または仕上げなどの任意の他の物理層が回路基板に追加される前に切り欠きを形成するために、接地面を形成する導電性表面の一部がエッチングなどで除去されてもよい。切り欠きのサイズは、第1の物理層上の第1または第2のパッド106、112などの切り欠きに近接する回路要素のインピーダンスが、切り欠きの前後のインピーダンスと合致する、またはほぼ合致するように決定されてもよい。切り欠きのサイズは、第1および/または第2のパッドによって覆われる領域と少なくとも同じ大きさであるように決定されてもよく、その結果、第1のパッド、第2のパッド、またはその両方は、切り欠き内に適合してもよい。サイズは、例えば、1ミリメートルまたは2ミリメートル以上またはそれ以下だけ広いまたは高いなど、領域よりわずかに大きいように決定されてもよい。例えば、第1および第2のパッドが約20ミリメートル×20ミリメートルの領域を覆う場合、切り欠きのサイズは、22ミリメートル×22ミリメートルであってもよい。回路におけるインピーダンスが切り欠きの前後のインピーダンスに最も近く合致するようなサイズを決定するために、シミュレーションが実行されてもよい。加えて、または代替として、第1のパッドまたは第2のパッドのサイズが、各パッドにおけるインピーダンスを推定するためにそれぞれ使用されてもよく、これらのインピーダンスは、上述のように切り欠きのサイズを決定するために使用されてもよい。
【0037】
ブロック504において、第1のパッド106および第2のパッド112などの第1のパッドおよび第2のパッドは、ケーブル102などのケーブルに沿って、別の物理層上に、および切り欠きによって覆われた領域内の他の物理層内の位置に直列に形成されてもよい。他の物理層は、第2の物理層114の上に追加されてもよい第1の物理層104であってもよい。いくつかの例では、第1の物理層104は、ガラス繊維などのエポキシ材料を使用して第2の物理層114上に重ねられた銅箔であってもよい。第1のパッド、第2のパッド、およびケーブルを形成するために、第1の物理層104の銅箔がエッチングされてもよい。第1のパッドは、DC電源108などのDC電源に接続されたPoDLパッドであってもよく、第2のパッドは、ACコンデンサパッドであってもよい。いくつかの代替では、第1のパッドまたは第2のパッドのみが、切り抜き領域内に位置付けられてもよい。
【0038】
ブロック506において、1つ以上の回路要素110など、非交流電流に対して低インピーダンスを提供し、および交流電流に対して高インピーダンスを提供するように設計された1つ以上の回路要素が第1のパッドに接続されてもよい。1つ以上の回路要素は、1つ以上のインダクタ、1つ以上のフェライトビーズ、またはその両方を含んでもよい。
【0039】
ブロック508において、ケーブルの第1の端部は、第1のコンピューティング装置に接続されてもよく、ケーブルの第2の端部は、第2のコンピューティング装置に接続されてもよい。第1のコンピューティング装置は、シリアライザ210などのシリアライザであってもよく、第2のコンピューティング装置は、デシリアライザ230などのデシリアライザであってもよい。
【0040】
特段の記述がない限り、前述の代替例は、相互に排他的ではないが、独自の利点を達成するために様々な組み合わせで実施することができる。上述した特徴のこれらおよび他の変形ならびに組み合わせは、特許請求の範囲によって定義される主題から逸脱せずに利用され得るため、前述の実施形態の説明は、特許請求の範囲によって定義された主題を限定するものとしてではなく、例示するものとしてみなされるべきである。加えて、本明細書に説明された実施例、ならびに「など」、「含む」などとして表現された語句の提供は、特許請求の範囲の主題を特定の例に限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ、それらの例は、多くの可能性のある実施形態のうちの単なる1つを例示することが意図されている。さらに、異なる図面中の同じ参照番号は、同じまたは類似の要素を識別することができる。
図1
図2
図3
図4
図5