特許第6982719号(P6982719)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982719オーバーシュートセルの自動識別および最適化のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982719
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】オーバーシュートセルの自動識別および最適化のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/02 20090101AFI20211206BHJP
   H04W 16/08 20090101ALI20211206BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20211206BHJP
   H04W 52/34 20090101ALI20211206BHJP
【FI】
   H04W24/02
   H04W16/08
   H04W56/00 130
   H04W52/34
【請求項の数】9
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-518974(P2019-518974)
(86)(22)【出願日】2017年9月29日
(65)【公表番号】特表2019-533939(P2019-533939A)
(43)【公表日】2019年11月21日
(86)【国際出願番号】IB2017056002
(87)【国際公開番号】WO2018065865
(87)【国際公開日】20180412
【審査請求日】2020年7月9日
(31)【優先権主張番号】201621034079
(32)【優先日】2016年10月5日
(33)【優先権主張国】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】520433964
【氏名又は名称】ジオ プラットフォームズ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100141162
【弁理士】
【氏名又は名称】森 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【弁理士】
【氏名又は名称】伊坪 公一
(72)【発明者】
【氏名】パルウィズ シェカリーム
(72)【発明者】
【氏名】アンシュール バット
(72)【発明者】
【氏名】アルン カルナカラン ネアー
(72)【発明者】
【氏名】ビカス カックレジャ
(72)【発明者】
【氏名】ターレック アミン
(72)【発明者】
【氏名】プリスビ ラジ ダカ
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2016/0029253(US,A1)
【文献】 特表2016−534617(JP,A)
【文献】 特開2014−96772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)を自動的に識別し最適化するための方法であって、
少なくとも1つのセルに関連する少なくとも1つのパラメータを受信するステップであって、該少なくとも1つのパラメータは、許容無効カウント閾値および前記少なくとも1つのセル(102)のカバレッジエリアに対応する少なくとも1つの送信パラメータを含み、該少なくとも1つのセル(102)は少なくとも1つのタイミングアドバンス(TA)を含み、該少なくとも1つのタイミングアドバンスは、許容範囲の動作可能なユーザ装置を有する、ステップと、
前記少なくとも1つのタイミングアドバンスを、能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスのうちの1つとして識別するステップであって、該能動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置を有する前記少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応し、該受動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置なしの前記少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応する、ステップと、
前記能動的タイミングアドバンスにおける前記動作可能なユーザ装置のUEカウント、および、前記少なくとも1つのセル(102)における前記受動的タイミングアドバンスの無効カウントのうちの少なくとも1つを決定するステップと、
前記少なくとも1つのセル(102)を前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)として識別するステップであって、前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)は、動作可能なユーザ装置の前記許容範囲を有する前記能動的タイミングアドバンスにおける前記動作可能なユーザ装置の前記UEカウント、および、許容可能な無効カウント閾値を伴う前記受動的タイミングアドバンスの前記無効カウント、のうちの少なくとも1つの比較に基づいて識別される、ステップと、
前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)の前記カバレッジエリアを変更するために前記少なくとも1つの送信パラメータを修正するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)から、良好なオーバーシュートおよび悪いオーバーシュートのうちの1つを識別するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも1つのセル(102)が、前記能動的タイミングアドバンスにおける前記動作可能なユーザ装置の前記UEカウントが、動作可能なユーザ装置の前記許容範囲を超えること、および、前記受動的タイミングアドバンスの前記無効カウントが前記許容無効カウント閾値を超えること、のうちの少なくとも1つのある事象において、前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)として識別される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのパラメータは、近傍ランク付けデータ、ハンドオーバデータ、干渉情報、位置情報を記録した測定イベントログ、形態タイプ、緯度/経度と方位を含むサイトデータベース、コールトレースレコード、広範囲なドライブテストログファイル、ネットワーク全体のセルデータベース、信号受信品質、および、チャネル品質表示のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの送信パラメータは、送電電力値、基準信号電力値、および、前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)の前記カバレッジエリアに対応する傾斜角値のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記許容無効カウント閾値は、シーケンスで発生することが許容される前記受動的タイミングアドバンスの所定のカウントに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
動作可能なユーザ装置の前記許容範囲は、前記少なくとも1つのタイミングアドバンスで動作することを許可されたユーザ装置の所定の数に対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのセル(102)に関連付けられた少なくとも1つのパラメータを受信するように構成される入力ユニット(304)であって、該少なくとも1つのパラメータは、許容無効カウント閾値および少なくとも1つのセルのカバレッジエリア(102)に対応する少なくとも1つの送信パラメータを含み、該少なくとも1つのセル(102)は少なくとも1つのタイミングアドバンスを含み、該少なくとも1つのタイミングアドバンスは、許容範囲の動作可能なユーザ装置を有する、入力ユニットと、
前記少なくとも1つのタイミングアドバンスを、能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスのうちの1つとして識別し、ここで、該能動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置を有する前記少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応し、該受動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置なしの前記少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応するものであり、前記能動的タイミングアドバンスにおける前記動作可能なユーザ装置のUEカウント、および、前記少なくとも1つのセルにおける前記受動的タイミングアドバンスの無効カウントのうちの少なくとも1つを決定し、前記少なくとも1つのセル(102)を前記少なくとも1つのオーバーシュートセルとして識別し、ここで、前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)は、動作可能なユーザ装置の前記許容範囲を有する前記能動的タイミングアドバンスにおける前記動作可能なユーザ装置の前記UEカウント、および、許容可能な無効カウント閾値を伴う前記受動的タイミングアドバンスの前記無効カウントのうちの少なくとも1つの比較に基づいて識別されものであり、前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)の前記カバレッジエリアを変更するために前記少なくとも1つの送信パラメータを修正するように構成される最適化ユニット(306)と、
を備える、少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)の自動識別および訂正/修復のためのシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの送信パラメータは、前記少なくとも1つのオーバーシュートセル(102)の前記カバレッジエリアに対応する送信電力値、基準信号電力値および傾斜角値を含む、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明の実施形態は、一般に、無線ネットワークに関する。特に、本願発明の実施形態は、無線ネットワークにおけるオーバーシュートセルの自動識別および最適化のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のシナリオでは、電気通信事業者は、地理的に異なる場所に複数のセルサイトを展開して、さまざまな音声およびデータ通信サービスをユーザーに提供している。通信事業者によって特定の場所に配置された各セルサイトは、セルサイトによってカバーされる規定された有効範囲範囲内でユーザにサービスを提供する。さらに、過去数年間でユーザー数が急増しているため、音声およびデータの使用需要も増加しており、その結果、高トラフィックを処理するセルサイトがさらに展開されている。さらに、全国に多数のセルサイトが配置されており、それぞれがカバレッジ範囲内のトラフィックを処理しているため、通信事業者は、音声ならびに、データトラフィック、カバレッジ範囲、カバレッジ範囲内の信号強度などの観点から最適なパフォーマンスについて各セルサイトを監視することが重要になる。しかしながら、現時点では、通信事業者は、最適化前ドライブテストおよび最適化後ドライブテストのための複数の現場訪問を含む各セルサイトの性能を測定するためにセルサイトを手動で監視しなければならない。また、電気通信事業者は、セルサイトの最適化のための提案をするために各セルサイトの性能を手動で分析しなければならない。さらに、提案された最適化提案は、受動的監視データ、地理的位置に基づく測定イベントデータ、および、運用支援システム(以下、OSSと呼ぶ)データのような複数の重要なデータソースを用いることによる統合的な相関能力を欠くドライブテストなどの限られた入力データソースに依存する。
【0003】
セルサイトの最適化における既存の問題に加えて、他の問題はオーバーシュートセルの最適化である。ここで、オーバーシュートセルは、その送信無線周波数(RF)信号が、定義されたカバレッジ範囲を超えて伝播し、そのセルによってサービスされることを意図されていないユーザ装置にサービスを提供し、または、隣接する、あるいは、遠方のセルに過度の干渉を引き起こすという結果となるセルである。セルサイトのオーバーシュートは、建物からの反射、開放水域、湖をわたる反射、高地などでの反射など、いくつかの理由で発生する。さらに、オーバーシュートセルの問題は、ネットワーク計画における不適切な設計の結果である。また、オーバーシュートセルの領域内に存在するユーザ装置は、高レベルの干渉、または、頻繁なハンドオーバーなどのために、頻繁なコールドロップまたは低いスループットを被る可能性がある。
【0004】
さらに、オーバーシュートセルの問題による不均衡なセルカバレージエリアが、低品質のユーザーエクスペリエンスと関連し、運用コストを増加させる。無線ネットワーク内の他のセルよりも著しく大きいオーバーシュートセルは、無線ネットワーク内の他のセルよりも著しく低い信号対雑音比(SNR)を提供し、低品質の通信リンクを提供する。同様に、そのようなセルとの通信のために、より高い送信電力レベルおよび紛失パケットの頻繁な再送が必要とされ、したがって、ユーザ装置のバッテリ寿命が短くなり、ネットワークの全体的な容量および性能が低下する。ユーザ装置の設計パラメータは、均一サイズのセル用に構築されており、ユーザ装置がオーバーシューターセルへの通信を確立しなければならない場合、これはより高いコールドロップをもたらす。したがって、オーバーシューターセルに関する事前の知識を用いて、望ましくないカバレッジ範囲の修正は、そのようなエラーの修正のためのレイアウト計画および自動化に役立つ。
【0005】
そのような状況を改善するための可能な行動は、オーバーシュートセルのカバレッジ範囲を変更すること、および、あるセルの移動性ブラックリスト化を含むことを含む。さらに、そのセルのオーバーシュート基地局を修正すること、および、セルの近傍順位を決定することなどによって、カバレッジエリアを変更するためのある程度の自動化があった。そのような問題に対する既存の手法では、ユーザ装置は、通常、ユーザ装置に物理的に近い、最も高いRSRP(Reference Signal Received Power:基準信号受信パワー)またはRSRQ(Referesnce Singnal Received Quality:基準信号受信品質)値を有するセルサイトとの通信を確立する。通信の品質は、最も近いセルサイトとユーザ装置との間の距離に依存し、信号強度との距離に反比例する。通常、最も近いセルサイトがユーザ装置に近いほど、通信リンクの品質は高くなる。これは、最も近いセルサイトとユーザ装置との間の通信信号が、より短い距離を通過するためである。このように、セルサイトは、無線ネットワーク内の各セルサイトのカバレッジの最適領域を提供するように無線ネットワーク全体に分散されることがある。無線ネットワークのセルサイトがサービスエリア内でより近い状況では、セルサイトの端部と対応する基地局との間の距離は、最も近いセルサイトの端部とその対応する基地局との間の距離と同様である。したがって、ユーザ装置が第1のセルサイトから類似領域の第2のセルサイトへ移行するとき、各基地局との通信条件は十分に類似しているので、通信リンクの品質も類似し、ユーザエクスペリエンス(ユーザー体験)は、セル間の移行中、よりシームレスとなる。
【0006】
オーバーシュートセルを検出するための他の既存の手法は、無線ネットワークから直接受信されたハンドオーバ統計に基づいて、無線ネットワーク内の複数のユーザ装置間のランク付け近傍関係を提供する。オーバーシュートセルを検出するために純粋に近傍関係のランク付けに頼る他のいくつかの自己最適化ネットワークアプリケーションも存在する。そのような既知の手順の1つは、パイロット電力、仰角ビームステアリング(傾斜)、方位角方向(計画)、および、ビームアンテナ幅(扇形)などの、セルごとの設定の動的調整を通じて無線環境を改善することを目的とする自己最適化ネットワークアプリケーション手順である。しかしながら、そのような既存の手法は、オーバーシュートセルについての事前知識を有し、アプリケーションの実行中にオーバーシュートセルを考慮に入れる必要があるかどうかに関して決定を行う必要がある。また、既存の手法は、オーバーシュートセルを検出および修正するための自動的な手法を提供しない。さらに、既存の手法は、オーバーシュートセルを修正するために、送信および/または受信パラメータに積極的な変更を加えることはしない。
【0007】
したがって、既存の手法における上記の欠点を考慮して、オーバーシュートセルの送信および/または受信パラメータを積極的に変更することによって、オーバーシュートセルを自動的に検出し、そのようなオーバーシュートセルを最適化することが必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
このセクションは、以下の詳細な説明でさらに説明される本願発明の特定の態様を簡略化した形で紹介するために提供される。この要約は、特許請求の範囲に記載の主題の主要な特徴または範囲を特定することを意図したものではない。
【0009】
本願発明の実施形態は、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための方法に関し、その方法は、少なくとも1つのセルに関連する少なくとも1つのパラメータを受信するステップであって、少なくとも1つのパラメータは、許容無効(void)カウント閾値と、少なくとも1つのセルのカバレージエリアに対応する少なくとも1つの送信パラメータとを含み、少なくとも1つのセルは、少なくとも1つのタイミングアドバンスを備え、少なくとも1つのタイミングアドバンスは、動作可能なユーザ装置の許容範囲を有する、ステップと、少なくとも1つのタイミングアドバンスを能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスのうちの1つとして識別するステップであって、能動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置による少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応し、受動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置のない少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応する、ステップと、能動的タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置のUEカウントおよび少なくとも1つのセルにおける受動的タイミングアドバンスの無効カウントのうちの少なくとも一方を決定するステップと、少なくとも1つのセルを少なくとも1つのオーバーシュートセルとして識別するステップであって、少なくとも1つのオーバーシュートセルは、動作可能なユーザ装置の許容範囲内での能動的タイミングにおける動作可能なユーザ装置のUEカウント、および許容可能な無効カウント閾値を有する受動的タイミング中の無効カウント、のうちの少なくとも1つの比較に基づいて識別される、ステップと、少なくとも1つのオーバーシュートセルのカバレッジエリアを変更するために少なくとも1つの送信パラメータを修正するステップと、を含む。
【0010】
本願発明の実施形態は、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および訂正/修復のためのシステムに関し、このシステムは、少なくとも1つのセルに関連する少なくとも1つのパラメータを受信するように構成された入力ユニットであって、少なくとも1つのパラメータは、許容無効カウント閾値と、少なくとも1つのセルのカバレッジエリアに対応する少なくとも1つの送信パラメータとを含み、この少なくとも1つのセルは、少なくとも1つのタイミングアドバンスを含み、この少なくとも1つのタイミングアドバンスは、動作可能なユーザ装置の許容範囲を有する、入力ユニットと、少なくとも1つのタイミングアドバンスを、能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスのうちの1つとして識別するように構成された最適化ユニットであって、能動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置を有する少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応し、受動的タイミングアドバンスは、少なくとも1つの動作可能なユーザ装置のない少なくとも1つのタイミングアドバンスに対応し、能動的タイミングアドバンスの動作可能なユーザ装置のUEカウントおよび少なくとも1つのセルにおける受動的タイミングアドバンスの無効(void)カウントのうちの少なくとも1つを決定し、動作可能なユーザ装置の許容範囲を有する能動的タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置のUEカウントおよび許容可能な無効カウント閾値を伴う受動的タイミングアドバンスの無効カウントのうちの少なくとも1つの比較に基づいて少なくとも1つのオーバーシュートセルとしての1つのセルを識別し、少なくとも1つのオーバーシュートセルのカバレッジエリアを変更するために、少なくとも1つの送信パラメータを修正する最適化ユニットと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本明細書に組み込まれて本願開示の一部を構成する添付の図面は、開示されている方法およびシステムの例示的な実施形態を示しており、同じ参照番号は異なる図面全体にわたって同じ部分を指す。図面中の構成要素は必ずしも一定の縮尺ではなく、代わりに、本願発明の原理を明確に示すことに重点が置かれている。また、図面に示される実施形態は、本願発明を限定するものとして解釈されるべきではないが、本願発明による方法およびシステムの可能な変形形態は、本願発明の利点を強調するために本明細書に示されている。そのような図面の開示は、そのような構成要素を実装するために一般に使用される電気的構成要素または回路の開示を含むことを当業者は理解する。
図1A図1Aは、本願開示の実施形態による、少なくとも1つのセルを表す例示的なシナリオ[100A]を示す。
図1B図1Bは、本願開示の実施形態による、少なくとも1つのセルを表す別の例示的なシナリオ[100B]を示す。
図2図2は、本願開示の実施形態による、少なくとも1つのセルに対するタイミングアドバンスの例示的グラフ[200]を示す。
図3図3は、本願開示の実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のためのシステム[300]を示す。
図4図4は、本願発明の実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[400]を示す。
図5図5は、形態に基づくオーバーシュート識別に関する本願発明の一実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[500]を示す。
図6図6は、アイランド・オーバーシュート識別に関する本願発明の一実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[600]を示す。
図7図7は、セル範囲ベースのオーバーシュート計算に関する、本願発明の一実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[700]を示す。
図8図8は、オーバーシュート識別に基づく地理的位置の測定イベントに関する、本願発明の実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[800]を示す。
図9図9は、オーバーシュート識別に基づく異なる地理的位置測定イベントに関する、本願発明の一実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[900]を示す。
図10図10は、オーバーシュート識別に基づく地理的位置測定イベントに関する、本願発明の一実施形態による、少なくとも1つのオーバーシュートセルの例示的な地理位置測定データを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の記載では、説明の目的で、本願発明の実施形態の完全な理解を提供するために、様々な具体的な詳細が述べられている。しかしながら、本願発明の実施形態はこれらの具体的な詳細がなくても実施され得ることは明らかである。以下に記載されるいくつかの特徴はそれぞれ、互いに独立して、または他の特徴の任意の組み合わせとともに使用され得る。個々の機能は、上記の問題のいずれにも対処できないか、または上記の問題の1つだけに対処することができる。上述した問題のいくつかは、本明細書に記載された特徴のいずれによっても十分に対処されないことがあり得る。本願発明の例示的な実施形態は、様々な図面に示されるように、以下に説明され、図面では、同じ参照番号は、異なる図面全体にわたって同じ部分を指す。
【0013】
本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセルを自動的に識別し最適化するためのシステムおよび方法を包含する。少なくとも1つのオーバーシュートセルは、所定のカバレッジ範囲およびオーバーシュート範囲のうちの少なくとも1つにおいて少なくとも1つのユーザ装置にサービスを提供する。
【0014】
本願発明はさらに、形態オーバーシュート識別、アイランド・オーバーシュートの識別、自動セル範囲ベースのオーバーシュートの識別、オーバーシュート識別に基づく地理的位置の測定イベントのうちの1つを使用して少なくとも1つのオーバーシュートセルを自動的に識別するためのシステムおよび方法を包含する。少なくとも1つのオーバーシュートセルの識別の詳細は、以下に説明される。本願発明はさらに、少なくとも1つのオーバーシュートセルのオーバーシュート範囲を変更するために、少なくとも1つのオーバーシュートセルの1つの伝送パラメータを修正することによって,少なくとも1つのオーバーシュートセルを自動的に最適化するためのシステムおよび方法を包含する。
【0015】
本明細書で使用されるとき、少なくとも1つのオーバーシュートセルは、無線信号を過剰に伝搬し、および/または、オーバーシュート範囲内、すなわち、所定のカバレッジ範囲を超える少なくとも1つのユーザ装置にサービスを提供するセルである。
【0016】
本明細書で使用されるとき、少なくとも1つのユーザ装置は、少なくとも1つのオーバーシュートセルにラッチされ、したがって、少なくとも1つのオーバーシュートセルから音声サービスおよびデータサービスを受信するコンピューティング・デバイスである。ユーザ装置は、プロセッサ、ディスプレイ、メモリ、ならびにハードキーパッドおよび/またはソフトキーパッドなどの入力手段を有することができる。ユーザ装置は、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、ファブレット、パーソナルデジタルアシスタント、および、当業者に明らかな任意のそのようなデバイスを含み得るが、しかし、これらに限定されない。
【0017】
本明細書で使用されるように、所定のカバレッジ範囲は、少なくとも1つのオーバーシュートセルが無線信号を送信するように設計される範囲までの許容距離である。少なくとも1つのオーバーシュートセルの事前定義カバレッジ範囲は、少なくとも1つのオーバーシュートセルの展開前段階および展開後段階のうちの少なくとも1つの間にネットワーク・プランナによって定義され得る。さらに、少なくとも1つのユーザ装置は、所定のカバレッジ範囲内の少なくとも1つのオーバーシュートセルによってサービス提供される。本明細書で使用されるように、オーバーシュート範囲は、少なくとも1つのオーバーシュートセルの無線信号がオーバーして伝搬する所定のカバレッジ範囲を超える拡張距離である。したがって、オーバーシュート範囲内の少なくとも1つのユーザ装置にサービスを提供する。
【0018】
図1Aに示すように、本願発明は、本願開示の一実施形態による、少なくとも1つのセルを表す例示的なシナリオ[100A]を示し、少なくとも1つのセル[102]、事前定義済みカバレッジ範囲[104]、事前定義済みカバレッジ範囲[104]内に存在する第1のセットのユーザ装置[104A−104G]、オーバーシュート範囲[106]、および、オーバーシュート範囲[106]内に存在する第2の組のユーザ装置[106A−106F]を表現する。
【0019】
少なくとも1つのセル[102]は、送信機を介して、所定のカバレッジ範囲[104]によってカバーされる距離まで伝搬することがある無線信号を空中で送信することができる。さらに、所定のカバレッジ範囲[104]内に存在するユーザ装置の第1のセット[104A−104G]は、少なくとも1つのセル[102]によって送信された無線信号、ならびに音声およびデータサービスを利用することができる。少なくとも1つのセルによって送信された無線信号[102]は、また、オーバーシュート範囲[106]によってカバーされる延長された距離まで伝搬することがあり得る。さらに、オーバーシュート範囲[106]内に存在する第2の組のユーザ装置[106A−106F]は、少なくとも1つのセル[102]によって送信された無線信号、ならびに音声およびデータサービスを利用することができる。事前定義カバレッジ範囲[104]は、展開前段階および展開後段階の少なくとも一方の間にネットワークプランナによって定義され得る。逆に、オーバーシュート範囲[106]は、事前定義されたカバレッジ範囲[104]、ユーザ装置の密度がより低い遠隔地に存在する様々な障害物、そして、展開前の段階での、ネットワーク計画担当者による定義済みカバレッジ範囲[104]の誤った推定の結果であり得る。一実施形態では、少なくとも1つのセル[102]は、所定のカバレッジ範囲[104]のみを有し、オーバーシュート範囲[106]を有しない。他の実施形態では、少なくとも1つのセル[102]は、事前定義済みカバレッジ範囲[104]とオーバーシュート範囲[106]の両方を有することができる。
【0020】
図1Aの例示的なシナリオに示されるように、少なくとも1つのセル[102]の所定のカバレッジ範囲[104]は、2つのタイミングアドバンス、すなわち、[TA1]および[TA2]を有する。一方、オーバーシュート範囲[106]が1つのタイミングアドバンス[TA3]を有する。各タイミングアドバンス[TA]は、所定のカバレッジ範囲[104]およびオーバーシュート範囲[106]のうちの1つの領域をカバーする少なくとも1つのセル[102]からの距離に対応する。一例として、例示的な図1から分かるように、タイミングアドバンス[TA1]は、所定のカバレッジ範囲[104]内の少なくとも1つのセル[102]から(x)メートルの距離をカバーする。タイミングアドバンス[TA2]は、所定のカバレッジ範囲[104]内の少なくとも1つのセル[102]から(y+x)メートルの距離をカバーする。タイミングアドバンス[TA3]は、オーバーシュート範囲[106]内の少なくとも1つのセル[102]から(z+y+x)メートルの距離をカバーする。さらに、タイミングアドバンス[TA1]、[TA2]および[TA3]のそれぞれは、所定のカバレッジ範囲[104]およびオーバーシュート範囲[106]のうちの少なくとも1つの中で連続して(シーケンスで)起こり得る。タイミングアドバンスデータは、基地局またはeNodeB、トレースポートから、あるいはプローブ、ドライブテストまたは他の任意のデータソースから利用可能であり得る。一実施形態では、事前定義されたカバレッジ範囲[104]は、1つのTA=16*Ts(Tsは3GPP規格、TS36.112に定義されているような基本的なタイミング単位であり得る)にしたがう、少なくとも1つのタイミングアドバンスに基づいて計算することができる。ここで、Ts=32.55μs光速、C=3×108m/sまたは0.3Km/μsである。
【0021】
したがって、1TA区間内の走行距離=(16×32.55×(0.3)=156.24m、すなわち0.156Km)となる。それによって、少なくとも1つのセル[102]とユーザ装置との間の一方向の距離=156.24/2=78.12mまたは0.078Kmである。更に、図1Aからわかるように、一度に、1つ以上のユーザ装置が、少なくとも1つのセル[102]のタイミングアドバンス[TA1、TA2、TA3]のそれぞれにおいて動作し得る。ユーザ装置の第1のセット[104A−104G]は、事前定義のカバレッジ範囲[104]のタイミングアドバンス[TA1、TA2]において動作可能であり得る。第2の組のユーザ装置[106A−106F]は、オーバーシュート範囲[106]のタイミングアドバンス[TA3]において動作可能であり得、タイミングアドバンス[TA1、TA2]において合計7つの動作可能なユーザ装置[104Aー104G]、[TA3]において、タイミングアドバンスにおける合計6つの動作可能なユーザ装置[106A−106F]をもたらす。1つ以上のユーザ装置が動作している場合のそのようなタイミングアドバンスは、能動的タイミングアドバンスと呼ばれる。あるいは、いずれの場合にも、タイミングアドバンス[TA1、TA2、TA3]のいずれにおいても、ユーザ装置が動作していない、および/または、存在していない可能性がある。ゼロの/無の/比較的少ない数のユーザ装置が動作している場合のそのようなタイミングアドバンスは、受動的タイミングアドバンスと呼ばれ、それによって無効な受動的タイミングアドバンスとしてカウントされ得る。
【0022】
さらに、少なくとも1つのセル[102]のタイミングアドバンス[TA1、TA2、TA3]のそれぞれは、動作可能なユーザ装置の許容範囲および許容無効カウント閾値のうちの1つに対応する。動作可能なユーザ装置の許容範囲は、少なくとも1つのタイミングアドバンス[TA1、TA2、TA3]で動作することを許可されているユーザ装置の所定の数に対応する。許容無効カウント閾値は、シーケンスで発生することが許容される受動的タイミングアドバンスの所定のカウントに対応する。さらに、ユーザ装置の事前定義された数および受動タイミングアドバンスの事前定義された数は、少なくとも1つのセル[102]の展開前段階および展開後段階のうちの1つの間にネットワークプランナによって定義されることができる。そして、トラフィックを処理する容量、カバレッジ範囲[104、106]、および少なくとも1つのセルの送信電力[102]などの様々な要因に依存し得る。
【0023】
図1Bに示すように、本願発明は、所定のカバレッジ範囲[104]内で動作可能な第1のセットのユーザ装置[104A−104G]、オーバーシュート範囲[106]内で動作する第2の組のユーザ装置[106A−106F]、および、オーバーシュート範囲[106]内で動作する第3の組のユーザ装置[108A−108I]を有する少なくとも1つのセル[102]を表す別の例示的なシナリオ[100B]を示す。さらに、図1Bの別の例示的なシナリオに見られるように、少なくとも1つのセル[102]の事前定義されたカバレッジ範囲[104]は、2つのタイミングアドバンス、すなわち動作可能なユーザ装置の第1のセットをともなう[TA1]および[TA2]を有する。一方、オーバーシュート範囲[106]は4つのタイミングアドバンス[TA3−TA6]を有するが、[TA3]および[TA6]は第2の組の動作可能なユーザ装置[106A−106F]を有することができる。一方、[TA4]および[TA5]は、その中にいかなる動作ユーザ装置も有していなくてもよい、すなわち動作可能ユーザ装置が無し/ゼロであってもよい。それによって、[TA1]、[TA2]、[TA3]および[TA6]は、動作可能なユーザ装置の存在のために能動的タイミングアドバンスとして参照することができ、[TA4]および[TA5]は、動作可能なユーザ装置が存在しないために受動的なタイミングが進むことを指すことができる。さらに、別の例示的なシナリオ[100B]は、いくつかの能動的タイミングアドバンス[TA1−TA3、TA6]の間に、いくつかの受動的タイミングアドバンス[TA4−TA5]が生じることがあり得る。
【0024】
図2に示されるように、本願発明は、本願開示の実施形態による、少なくとも1つのセル[102]に対するタイミングアドバンスの例示的グラフ[200]を示す。例示的なグラフ[200]は、x軸にタイミングアドバンス[TA1ーTA21]を表し、y軸に動作可能なユーザ装置の数を表す。図2の例示的グラフ[200]に見られるように、TA1は1つの動作可能なユーザ装置の数を有し、TA2は100個の動作可能なユーザ装置の数を有し、TA3は200個の動作可能なユーザ装置の数を有する。TA4は、およそ400個の動作可能なユーザ装置の数を有し、TA5は、およそ600個の動作可能なユーザ装置の数を有し、そしてTA6は、およそ100個の動作可能なユーザ装置を有する。しかしながら、TA7からTA16まで、ゼロ動作状態のユーザ装置の数が報告されている。それによって、TA1からTA6は、ユーザ装置がそのようなタイミングアドバンスにおいて動作しているので、能動的タイミングアドバンスとして識別されている。TA7からTA16は、これらのタイミングアドバンスにおいてユーザ装置が動作していないので、受動的タイミングアドバンスとして識別されており、したがって、受動的タイミングアドバンスの10連続無効としてカウントされる。各タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置のこのような測定値および少なくとも1つのセル[102]の他のパラメータに基づいて、少なくとも1つのセル[102]は、オーバーシュートセルとして自動的に識別され得る。少なくとも1つのセル[102]がどのようにしてオーバーシュートセルとして自動的に識別されることができるかについての詳細が、以下に説明される。
【0025】
図3に示すように、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセルの自動識別および最適化のための例示的なシステム[300]を示す。本願開示の一実施形態によれば、システム[300]は、入力ユニット[304]および最適化ユニット[306]を備える。
【0026】
入力ユニット[304]は、ネットワークデータベースパラメータ[302A]、OSSパラメータ[302B]、セルサイトパラメータ[302C]、プローブパラメータ[302D]、およびユーザ装置パラメータ[302E]のうちの少なくとも1つを受け取るように構成され得る。ネットワークデータベースパラメータ[302A]は、少なくとも1つのセル[102]に対応するサービスエリア情報の少なくとも1つのヒートマップを含む。ここで、少なくとも1つのヒートマップは、測定された無線周波数(RF)強度および/または品質値に対応する。セルサイトパラメータ[302C]は、トレースポートに対応する情報を含み、トレースポート情報は、少なくとも1つのセル[102]/enodeBから受信したログおよび性能測定値に対応する。さらに、セルパラメータlog/KPI[302C]およびプローブパラメータ[302D]のうちの少なくとも1つは、logおよびKPIのうちの少なくとも1つを含む。ここで、プローブパラメータは、受信電力を基準信号(以下、RSRPと呼ぶ)、基準信号受信品質(以下、RSRQと称する)、信号対干渉雑音比(以下、SINRと称する)、チャネル品質指標(以下、CQIと称する)、ハンドオーバ、ハンドオーバ率、ハンドオーバ成功率、RRC再確立、およびセルスループットに関する情報に対応する。また、ユーザ装置パラメータ[302E]は、動作可能なユーザ装置の地理的位置情報と共に、動作可能なユーザ装置の報告に対応する情報を含む。入力ユニットはさらに、動作可能なユーザ装置の許容範囲、許容無効カウント閾値、タイミングアドバンスの合計、近傍ランキングデータ、ハンドオーバデータ、干渉情報、形態タイプ、緯度/経度および方位角を有するサイトデータベース、コールトレースレコード、広範囲なドライブテストログファイル、信号受信品質、チャネル品質表示、所定のカバレッジ範囲[102]、オーバーシュート範囲[106]、および少なくとも1つのセルに関連付けられた少なくとも1つの送信パラメータ[102]のうちの少なくとも1つを受信するように構成されることができる。送信パラメータは、少なくとも1つのセル[102]に関連付けられた送信電力値、基準信号電力値、および傾斜角値のうちの少なくとも1つを含み得る。さらに、そのようなパラメータは、少なくとも1つのセル[102]、enodeB、NodeBのうちの少なくとも1つから、システム内の自動更新および手動更新のうちの1つを介して入力ユニット[304]によって受信され得る。
【0027】
入力ユニット[304]がそのようなパラメータを受け取ると、入力ユニット[304]はさらに、少なくとも1つのオーバーシュートセルを自動的に識別するためにこれらのパラメータを最適化ユニット[306]に送信することができる。ここで、少なくとも1つのオーバーシュートセルは、少なくとも1つのセル[102]がオーバーシュートセルであるか否かを判定することによって識別される。最適化ユニット[306]は、少なくとも1つのタイミングアドバンスを最初に能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスの一方として識別するように構成されることができる。ここで、能動的タイミングアドバンスは、1つ以上のユーザ装置が動作しているタイミングアドバンスに対応し、受動的タイミングアドバンスは、ユーザ装置が動作していないタイミングアドバンスに対応する。例えば、図2の例示的なグラフから、TA1からTA6は能動的タイミングアドバンスとして識別され、TA7からTA16は受動的タイミングアドバンスとして識別されることができる。
【0028】
最適化ユニット[306]は、少なくとも1つのタイミングアドバンスを能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスのうちの1つとして識別した後、能動的タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置の合計および受動的タイミングアドバンス中の無効(すなわち、動作していないユーザ装置)の合計を決定するようにさらに構成され得る。図2の例示的なグラフからの同じ例にしたがって、TA1は1つの動作可能なユーザ装置の数を有し、TA2は100個の動作可能なユーザ装置の数を有し、TA3は200個の動作可能なユーザ装置の数を有する。TA4は、およそ400個の動作可能なユーザ装置の数を有し、TA5は、およそ600個の動作可能なユーザ装置の数を有し、そしてTA6は、およそ100個の動作可能なユーザ装置を有する。そして、TA7からTA16まで、ゼロ動作状態のユーザ装置の数、すなわち合計10個の連続無効数が報告されている可能性がある。
【0029】
最適化ユニット[306]が各タイミングアドバンスにおいて動作可能なユーザ装置をカウントした後、最適化ユニット[306]は、能動的タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置の合計の少なくとも1つを動作可能なユーザ装置の許容範囲と比較することができる。また、受動的タイミングにおける無効(すなわち、動作していないユーザ装置)の合計は、許容無効数閾値を超えて進む。図2の例示的なグラフからの同じ例によれば、TA1からTA4は少なくとも1つのセルの事前定義されたカバレッジ範囲[104]に存在し、TA5からTA21は、少なくとも1つのセル[102]のオーバーシュート範囲[106]に存在し得る。最適化ユニットは、オーバーシュート範囲内にあるタイミングアドバンスの動作可能なユーザ装置の合計[TA5−TA6](すなわち、TA5からは600個、TA6からは100個として、合計700個の動作可能なユーザ装置)を動作可能なユーザ装置の許容範囲(一例では400と見なされ得る)と比較することができる。同様に、最適化ユニットは、オーバーシュート範囲内の全無効数(すなわち10)[106]を許容無効数閾値と比較することができる(一例では、5と見なすことができる)。
【0030】
最適化ユニット[306]が、動作可能なユーザ装置の合計と動作可能なユーザ装置の許容範囲との合計数と、無効の合計とを許容無効数閾値と比較した後、動作可能なユーザ装置の合計の少なくとも1つが許容範囲を超える/下回り、動作可能なユーザ装置の数および無効の合計が許容無効数閾値を上回る/下回る場合、最適化ユニット[306]は、さらに、少なくとも1つのセル[102]を少なくとも1つのオーバーシュートセルとして識別することができる。考慮される例では、700個の動作可能なユーザ装置の合計が400個の動作可能なユーザ装置の許容範囲を超えるので、少なくとも1つのセル[102]を少なくとも1つのオーバーシュートセルとして識別することができる。同様に、合計10個の無効数は、5の許容無効数閾値を超えているため、少なくとも1つのセル[102]をオーバーシュートセルと見なす。
【0031】
最適化ユニット[306]が少なくとも1つのセル[102]を少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]として識別すると、最適化ユニット[306]は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]がデータベースに格納されている望ましい/良好なオーバーシュートセルのリストと比較することによって、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]が望ましい/良いオーバーシュートセルまたは望ましくない/悪いオーバーシュートセルであるかどうかを決定することができる。ある場合には、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]は、望ましい/良好なオーバーシュートセルとして決定する。最適化ユニット[306]は、ネットワーク・プランナに通知することができ、少なくとも1つのオーバーシュートセル[106]の少なくとも1つの送信パラメータを修正しなくてもよい。さらに、望まれる/良好なオーバーシュートセルは、サービスをユーザに提供するために他の隣接セルのカバレージエリア内の様々なホールをカバーするためにネットワークプランナによって意図的に配置され得る。また、カバレッジホールは、特定の領域が限られた数のユーザ装置を有することがあるときに考慮されることができる。
【0032】
ある場合には、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]は、望まれない/悪いオーバーシュートセルに対応し、最適化ユニット[306]は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[106]のカバレッジエリア[104、106]を変更するために、少なくとも1つの送信パラメータを修正することができる。送信パラメータは、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]のカバレッジ範囲[104、106]に対応する、送信電力値、基準信号電力値、および電気傾斜角値のうちの少なくとも1つを含む。最適化ユニット[306]は、式ETiltにおけるデルタ=−(ATAN((H1−H2)/OD)−ATAN((H1−H2)/CR))を使用することによって、少なくとも1つのセル[102]の電気的傾斜角の値における修正を計算することができる。ここでH1は少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の送信機の高さであり得る、H2は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の受信機の高さであり得る。ODはオーバーシュート範囲[106]であり得、CRは提案されたカバレッジ変更であり得る。さらに、特に、カバレッジが密集した都市環境でのシナリオにオーバーラップする場合には、基準信号送信電力の低減は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]のカバレッジ範囲[104、106]を制御するための最適化の別の方法として使用され得る。
【0033】
本願発明の実施形態によれば、図4に示すように、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[400]を示す。本願方法のフローはステップ402で開始する。
【0034】
ステップ404において、本願方法の流れ図[400]は、少なくとも1つのセル[102]に対応するカバレッジエリア情報の少なくとも1つのヒートマップのうちの少なくとも1つを含むネットワークデータベースパラメータ[302A]、セルパラメータlogs/KPIのうちの少なくとも1つ、トレースポートに対応する情報を含むセルサイトパラメータ[302C]、ログおよびKPIのうちの少なくとも1つを含むプローブパラメータ[302D]、および、ジオポジショニング情報とともに、動作可能なユーザ装置の報告に対応する情報を含むユーザ装置パラメータ[302E]のうちの少なくとも1つを受け取ることができる。入力ユニットはさらに、動作可能なユーザ装置の許容範囲、許容無効カウント閾値、タイミングアドバンスの合計、近傍ランキングデータ、ハンドオーバデータ、干渉情報、形態タイプ、緯度/経度と方位を含むサイトデータベース、コールトレースレコード、広範囲なドライブテストログファイル信号受信品質、チャネル品質指示、事前定義カバレッジ範囲[102]、オーバーシュート範囲[106]、および、少なくとも1つのセルに関連する少なくとも1つの送信パラメータ[102]のうちの少なくとも1つを受信するように構成されることができる。
【0035】
ステップ406において、本願方法の流れ図[400]は、少なくとも1つのセル[102]/enodeBから少なくとも1つの受信したパラメータに基づいて、少なくとも1つのパラメータを受信することができ、本願方法の流れ図[400]は、少なくとも1つのタイミングアドバンスを能動的タイミングアドバンスおよび受動的タイミングアドバンスの一方として識別する。ここで、能動的タイミングアドバンスは、1つ以上のユーザ装置が動作しているタイミングアドバンスに対応し、受動タイミングアドバンスは、ユーザ装置が動作していないタイミングアドバンスに対応する。例えば、図2の例示的なグラフから、TA1からTA6は能動的タイミングアドバンスとして識別され、TA7からTA16は受動的タイミングアドバンスとして識別されることができる。
【0036】
ステップ408において、本願方法の流れ図[400]は、能動的タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置の合計および受動的タイミングアドバンス中の無効な(すなわち非動作ユーザ装置)の合計を決定することができる。図2の例示的なグラフからの同じ例にしたがって、TA1は1つの動作可能なユーザ装置の数を有し、TA2は100個の動作可能なユーザ装置の数を有し、TA3は200の使用可能なユーザ装置の数を有し、TA4は400の使用可能なユーザ装置の数を有し、TA5は600の使用可能なユーザ装置の数を有し、そしてTA6はおよそ100の使用可能なユーザ装置の数を有する。そして、TA7からTA16まで、ゼロ動作状態のユーザ装置のカウント、すなわち合計10の無効カウントが報告された可能性がある。
【0037】
ステップ410において、本願方法の流れ図[400]は、能動的タイミングアドバンスにおける動作可能なユーザ装置の合計を動作可能なユーザ装置の許容範囲と比較すること、および、受動的タイミングアドバンスにおけるにおける無効(すなわち、動作していないユーザ装置)の合計を許容無効数閾値と比較することのうちの少なくとも1つを行うことができる。図2の例示的なグラフからの同じ例によれば、TA1からTA4は少なくとも1つのセルの事前定義されたカバレッジ範囲[104]に存在し、TA5からTA21は、少なくとも1つのセル[102]のオーバーシュート範囲[106]に存在し得る。最適化ユニットは、オーバーシュート範囲[106]内における、タイミングアドバンス[TA5−TA6]の動作可能なユーザ装置の合計(すなわち、TA5からの600の動作可能なユーザ装置およびTA6からの100の動作可能なユーザ装置の合計700の動作可能なユーザ装置)を、動作可能なユーザ装置の許容範囲(ある場合には、400と見なされ得る)と、比較することができる。同様に、最適化ユニットは、オーバーシュート範囲内の総無効数(すなわち10)[106]を許容無効数閾値と比較することができる(一例では、5と見なすことができる)。
【0038】
本願方法の流れ図[400]が、動作可能なユーザ装置の合計を動作可能なユーザ装置の許容範囲と比較すること、および、無効の合計を許容無効数閾値と比較することのうちの少なくとも1つを行った後に、方法フロー図[400]は、動作可能なユーザ装置の合計のうちの少なくとも1つが、動作可能なユーザ装置の許容範囲を超える/下回り、無効の合計が許容無効数閾値を上回る/下回る場合に、少なくとも1つのセル[102]を少なくとも1つのオーバーシュートセルとしてさらに識別することができる。考慮される例では、700個の動作可能なユーザ装置の合計が400個の動作可能なユーザ装置の許容範囲を超えるので、少なくとも1つのセル[102]を少なくとも1つのオーバーシュートセルとして識別することができる。同様に、合計10個の無効数は、5の許容無効数閾値を超えているため、少なくとも1つのセル[102]をオーバーシュートセルと見なす。
【0039】
ステップ412において、本願方法の流れ図[400]は、少なくとも1つのオーバーシュートセルのカバーエリア[102]を変更するために少なくとも1つの送信パラメータを修正することができる。送信パラメータは、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]のカバレッジ範囲[104、106]に対応する送信電力値、基準信号電力値、および電気的傾斜角値のうちの少なくとも1つを含む。最適化ユニット[306]は、式ETiltにおけるデルタ=−(ATAN((H1−H2)/OD)−ATAN((H1 −H2)/CR))を使用することによって、少なくとも1つのセル[102]の電気的傾斜角の値における修正を計算することができる。ここでH1は少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の送信機の高さであり得、H2は少なくとも1つのオーバーシュートセルの受信機の高さ[102]であり得、ODはオーバーシュート範囲[106]であり得、そして、CRは提案されるカバレッジ変更であり得る。さらに、特に、カバレッジが密集した都市/都市環境におけるシナリオとオーバーラップする場合には、基準信号送信電力の低減は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]のカバレッジを制御するための別の最適化方法として使用され得る。そして、本願方法はステップ414[400]で終了する。
【0040】
本願発明はさらに、形態学的オーバーシュート識別のうちの1つを使用して少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]を自動的に識別するための最適化ユニット[306]、アイランド・オーバーシュートの識別、自動セル範囲ベースのオーバーシュートの識別、オーバーシュートの識別に基づく地理的位置の測定イベントを容易にする。識別システムおよび方法の各々についての詳細は以下に提供される。
【0041】
図5に示すように、形態に基づくオーバーシュート識別に関する本願発明の一実施形態によれば、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[500]を示す。
【0042】
形態学的オーバーシュート識別は、カバーされた形態に基づいて所定のカバレッジ範囲[104]をオーバーシュートする少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]を識別することに基づくことができる。例えば、密集した市街地にあるセルは、300mを超えるセル範囲/距離をカバーするとは期待されない。形態学的オーバーシュート識別はさらに、各タイミングアドバンスに対するOSSカウンタに基づくことができる。
【0043】
形態学的オーバーシュート識別については、入力ユニット[304]は、少なくとも1つのセルのタイミングアドバンス分布[102]、少なくとも1つのセルの形態タイプ[102]、形態タイプに基づく少なくとも1つのセル[102]の所定のカバレッジ範囲[104]、および動作可能なユーザ装置の許容範囲に関するパラメータを受信するように構成されることができる。入力ユニット[304]はパラメータを最適化ユニット[306]に送信し、方法フロー図[500]はステップ502で開始する。
【0044】
ステップ504において、本願方法の流れ図[500]は、第1のタイミングアドバンス(すなわち、少なくとも1つのセル[102]から78メートル)から開始して動作可能なユーザ装置が出現する定義されたカバレッジ範囲[104]内の最後のタイミングアドバンスまで動作可能なユーザ装置の合計を決定することができる。ステップ506において、本願方法の流れ図[500]は、最後のタイミングアドバンスから、少なくとも1つのセル[102]によって覆われる領域の形態に基づいて、オーバーシュート範囲内の動作可能なユーザ装置の合計[106]を決定することができる。オーバーシュート範囲内のそのような動作するユーザ装置[106]は、オーバーシュートが疑われるユーザ装置と呼ばれることがある。
【0045】
ステップ508において、本願方法の流れ図[500]は、動作可能な全ユーザ装置のうち、オーバーシュートが疑われるユーザ装置の割合が、動作可能なユーザ装置の許容範囲を超えている場合には、少なくとも1つのセル[102]をオーバーシュートセル[102]として識別することができる。本願方法の流れ図[500]はステップ[510]で終了する。
【0046】
図6に示すように、アイランド・ベースのオーバーシュート識別に関する本願発明の一実施形態によれば、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[600]を示す。アイランド・オーバーシュート識別のために、入力ユニット[304]は、少なくとも1つのセルのタイミングアドバンス分布[102]、少なくとも1つのセルの形態タイプ[102]受動的タイミングアドバンスにおける許容無効カウント閾値、動作可能なユーザ装置の許容範囲、および、動作していないユーザ装置に関するパラメータを受け取るように構成されることができる。入力ユニット[304]はパラメータを最適化ユニット[306]に送信し、本願方法の流れ図[600]はステップ602で開始する。
【0047】
ステップ604において、本願方法の流れ図[600]は、第1のタイミングアドバンス(すなわち、少なくとも1つのセルから78メートルのところ)から開始し、動作可能なユーザ装置が現れる定義済みカバレッジ範囲内の最後のタイミングアドバンスまでの動作可能なユーザ装置の合計を決定することができる[102]。
【0048】
ステップ606において、本願方法の流れ図[600]は、受動的タイミングアドバンスにおいて第1の無効をスクリーニングした後に無効の合計を決定することができる。
【0049】
ステップ608において、本願方法の流れ図[600]は、無効の合計が所定の閾値を超えた場合に、その無効をオーバーシュート無効として追加することができる。
【0050】
ステップ610において、本願方法の流れ図[600]は、オーバーシュート無効のパーセンテージが許容無効数閾値を超える場合に、少なくとも1つのセル[102]をオーバーシュートセル[102]として識別することができる。本願方法の流れ図[600]はステップ[612]で終了する。
【0051】
図7に示すように、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[700]を示す。本願発明の一実施形態によれば、セル範囲ベースのオーバーシュート計算に関する。
【0052】
自動セル範囲ベースのオーバーシュート識別のために、入力ユニット[304]は、少なくとも1つのセル[102]のタイミングアドバンス分布、少なくとも1つのセル[102]の形態タイプ、許容無効数閾値、動作可能なユーザ装置の許容範囲、受動的タイミングアドバンスにおける動作していないユーザ装置、および、緯度/経度および方位角を有するセルサイトデータベースに関するパラメータを受信するように構成されることができる。入力ユニット[304]はパラメータを最適化ユニット[306]に送信し、本願方法の流れ図[700]はステップ702で開始する。
【0053】
ステップ704おいて、本願方法の流れ図[700]は、少なくとも1つのセル[102]方位を中心方位として有する、すなわち、少なくとも1つのセル[102]の方位の両側で+105度と、−105度との範囲を考慮する、少なくとも1つのセル[102]の周りの210度のスパンを考慮することができる。
【0054】
ステップ706において、本願方法の流れ図[700]は、スパンをX個の円錐形領域に分割し、各円錐形領域は(210/X)度以内の領域をカバーする。
【0055】
ステップ708において、本願方法の流れ図[700]は、各弧に入る最も近いセルを決定することができる。
【0056】
ステップ710において、本願方法の流れ図[700]は、少なくとも1つのセル[102]と各弧に入る最も近いセルとの間の距離を測定することができる。
【0057】
ステップ712において、本願方法の流れ図[700]は、平均距離=(すべての最も近いセルの距離の合計)/(各円弧に入る最も近いセルの数)のように、すべての測定距離の平均を決定することができる。
【0058】
ステップ714において、本願方法の流れ図[700]はセル範囲を平均測定距離の70%とみなし、計算されたセル範囲を考慮して少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]を特定することができる。本願方法の流れ図[700]はステップ[716]で終了する。
【0059】
図8に示されるように、オーバーシュート識別に基づく地理的位置の測定イベントに関する本願発明の一実施形態によれば、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[800]を示す。
【0060】
オーバーシュート識別に基づく地理的位置測定イベントについては、入力ユニット[304]は、少なくとも1つのセル[102]のタイミングアドバンス分布に関するパラメータ、少なくとも1つのセルの形態タイプ[102]、許容無効カウント閾値、動作可能なユーザ装置の許容範囲、eNodeBまたは少なくとも1つのセル[102]からの地理的位置測定イベントログ、トレースレコード、広範なドライブテストログファイル、および、ネットワーク全体のセルデータベースを受信するように構成されることができる。入力ユニット[304]はパラメータを最適化ユニット[306]に送信し、本願方法の流れ図[800]はステップ802で開始する。
【0061】
ステップ804において、本願方法の流れ図[800]は、カバレッジエリア[104、106]をP×Pメートルのグリッドに分割することができ、各グリッドは基準信号受信電力(以下、RSRPと呼ぶ)、および、測定イベントデータおよび/またはドライブテストデータから得られる信号対干渉雑音比(以下、SINRと称する)サンプルを有する。
【0062】
ステップ806において、本願方法の流れ図[800]は、少なくとも1つのセル[102]の地理的位置測定サンプルを各グリッドに分配することができる。
【0063】
ステップ808において、本願方法の流れ図[800]は、グリッドを、粒度「P」メートルの列を有する列に、考慮中の少なくとも1つのセル[102]からの動作可能なユーザ装置の数を有するn番目の列まで分散させることができる。
【0064】
ステップ810で、本願方法の流れ図[800]は、第1列から(すなわち、少なくとも1つのセル[102]からの「P」メートルで)動作可能なユーザ装置が現れる最後の列「n」まで,動作可能なユーザ装置の合計を決定することができる。
【0065】
ステップ812において、本願方法の流れ図[800]は、計画ツールから導出された形態に基づくカバレッジ範囲を満たす最後の組のグリッドに対応する列「m」を見つけることができる。
【0066】
ステップ814において、本願方法の流れ図[800]は、(m+1)番目の列から、少なくとも1つの領域によって覆われる領域の形態に基づいて、オーバーシュート範囲内の動作可能なユーザ装置の合計[106]を決定することができる。1セル[102]。オーバーシュート範囲内のそのような動作するユーザ装置[106]は、オーバーシュートが疑われるユーザ装置と呼ぶことができる。
【0067】
ステップ816において、方法フロー図[800]は、疑いのあるオーバーシュートしているユーザ装置の割合がある場合に、少なくとも1つのセル[102]を、動作可能なユーザ装置全体のうち、動作可能なユーザ装置の許容範囲を超えているオーバーシュートセル[102]として識別することができる。本願方法の流れ図[800]はステップ[818]で終了する。
【0068】
図9に示すように、オーバーシュート識別に基づく異なる地理的位置の測定イベントに関する本願発明の一実施形態によれば、本願発明は、少なくとも1つのオーバーシュートセル[102]の自動識別および最適化のための例示的な方法の流れ図[900]を示す。本願方法の流れ図[900]はステップ902で開始する。
【0069】
ステップ904において、本願方法の流れ図[900]は、カバレッジエリア[104、106]をP×Pメートルのグリッドに分割することができ、図10に示すように、各グリッドが、RSRP/SINR/チャネル品質インジケータ(CQI)/変調、および、測定イベントデータおよび/または走行試験データから得られた符号化方式(MCS)サンプルを有する。
【0070】
ステップ906で、本願方法の流れ図[900]は、図10に示すように、少なくとも1つのセルの地理的位置測定サンプル[102]を各グリッドに分配することができる。
【0071】
ステップ908において、本願方法の流れ図[900]は、グリッドを、粒度「P」メートルの列を有する列に、考慮中の少なくとも1つのセル[102]からの動作可能なユーザ装置の数を有するn番目の列まで分散させることができる。
【0072】
ステップ910において、本願方法の流れ図[900]は、各グリッドについて、グリッド「R」のRSRPのn番目のパーセンタイル値およびそのグリッドに現れるRSRP「r」の平均値を計算することができる。
【0073】
ステップ912において、本願方法の流れ図[900]は、少なくとも1つのセル[102]について、オペレータによって構成可能なオフセット「h」dBmだけグリッド値「R」よりも大きい「r」を有するグリッドの数を計算することができる。。計画ツールから導出されたセルカバレッジ範囲[104、106]に等しい距離から始めて、そのような計算は、少なくとも1つのセル[102]から、(設定可能な)グリッドの「X%」が、オフセット「h」dBmだけグリッドRSRP「R」よりも大きいRSRPを持つことが、満たされなくなるまで「P」メートルの粒度で行われ得る。
【0074】
ステップ914において、方法フロー図[900]は、すべてのグリッドが上記の条件を満たす場合に、検討中の少なくとも1つのセル[102]を支配的なサーバと見なすことができる。
【0075】
ステップ916において、本願方法の流れ図[900]は、少なくとも1つのセル[102]について、Rよりも小さいr1を有するグリッドの数を計算することができる。良好なカバレッジ限界に等しい距離から開始する。そのような計算は、少なくとも構成可能な「Y%」のグリッドがR未満のRSRPrを満たすまで、および動作可能なユーザ装置の合計の「Z%」が考慮されるまで行われ得る。上記の条件を満たすグリッドは、支配的なサーバーとして検討されていない可能性がある。
【0076】
ステップ918において、本願方法の流れ図[900]は、ステップ912で説明したように条件「Y%」が満たされる最後の列「c2」からオーバーシュート範囲[106](「c2」×「P」メートル)を定義することができる。考慮中の少なくとも1つのセルからのかなりの数の動作可能なユーザ装置を有する最後の列[102]は、「c3」としてマークされ得る。
【0077】
ステップ920において、方法フロー図[900]は、「Y%」の条件が最後の有意な列「n」まで満たされない場合に、少なくとも1つのセル[102]を望ましい/良いオーバーシュートセル[102]として識別することができる。ここで、望ましい/良好なオーバーシュートセル[102]は、事前定義されたカバレッジ範囲[104]を超えてオーバーシュートすることがあるが、望む/良いオーバーシュートセル[102]で覆われているカバレッジ範囲[104、106]内に他の優勢なサーバがないため制限されないことがある。上記で指定された条件を満たす、他のオーバーシュートが疑われるセルは、不要/不良のオーバーシュートセルに分類される可能性がある。本願方法の流れ図[900]はステップ[922]で終了する。
【0078】
本明細書で使用されるとき、RSRPは、少なくとも1つのセルによって送信された無線信号における電力レベルの測定値であり得る。
【0079】
本明細書で使用されるように、RSRQは、少なくとも1つのセルによって送信された無線信号tの品質の測定値であり得、少なくとも1つのセルの選択および/または再選択のために使用され得る。さらに、RSRQは、ユーザ装置のハンドオーバを実行し、電力制御計算のために経路損失を推定するために使用され得る。
【0080】
本明細書で使用されるとき、SINRは、少なくとも1つのセルに対するチャネル容量の量を指すことができる。
【0081】
本明細書で使用されるように、CQIは、信号/情報を送信するための無線チャネルの品質/状態を示すことができる。無線チャネルの状態は、信号/情報を送信するのに良好であり得るか、または無線チャネルの状態は、信号/情報を送信するのに不良であり得る。
【0082】
本明細書で使用されるとき、MCSは、無線チャネルにおいて信号/情報を送信するためのデータレートを決定するために使用されることができ、また信号/情報を送信するために使用される変調方式のタイプを示すこともできる。
【0083】
図面に示され、本明細書に記載されたユニット、インターフェース、モジュール、および構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、およびそれらの組み合わせの形で存在し得る。例示的シナリオ[100A、100B]およびシステム[300]においてこれらのユニット/構成要素/モジュール/インターフェース間に示される接続は例示的である。システム[300]内の任意のユニット/構成要素/モジュール/インターフェースは、様々な論理リンクおよび/または物理リンクを介して互いに対話することができる。さらに、ユニット/構成要素/モジュール/インターフェースは他の可能な方法で接続されてもよい。
【0084】
限られた数の少なくとも1つのセル/オーバーシュートセル[102]であるが、第1のセットのユーザ装置[104A−104G]は、所定のカバレッジ範囲内にある[104]。オーバーシュート範囲[106]内の第2の組のユーザ装置[106A−106F]、タイミングは所定の有効範囲範囲[104]内で進む。オーバーシュート範囲[106]、ユニット、インターフェース、モジュールおよび構成要素におけるタイミングの進みが図に示されている。しかし、本願発明の例示的なシナリオ[100A、100B]およびシステム[300]は、任意の数および、少なくとも1つのセル/オーバーシュートセル[102]、第1のセットのユーザ装置[104A−104G]は所定のカバレッジ範囲内[104]、第2のセットのユーザ装置[106A−106F]はオーバーシュート範囲内 [106]、タイミングは事前に定義されたカバレッジ範囲内で進み[104]、タイミングはオーバーシュート範囲内で進み[106]、ユニット、インターフェース、モジュールおよびコンポーネントなどの種々のタイプのエンティティ/要素を含むことを当業者は理解する。
【0085】
本明細書では開示された実施形態にかなりの重点が置かれているが、多くの実施形態がなされ得、そして多くの変更がなされ得ることが理解される。本願発明の原理から逸脱することなく、これらの実施形態に変更を加えることができる。本願発明の実施形態におけるこれらおよび他の変更は当業者には明らかであり、それにより実施されるべき前述の記述事項は例示的かつ非限定的であることが理解されるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10