(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、ブラシレスDCモータに代表されるDCモータやその駆動装置(DCモータ駆動装置)は、効率が良く、すなわち省電力で耐久性に優れていることから、例えば天井埋込形換気扇、空気清浄機、あるいは天井扇等の送風装置への搭載が増加している。そして、このようなDCモータやその駆動装置は、さらなる低コスト化や小型化が求められている。
【0003】
また、駆動装置が対象機器を制御するために、駆動装置に備えられる記憶部に記憶される、プログラムやパラメータ等の情報を用いる場合がある。この情報を製品出荷後に、使用者の使用状況に応じて、使用者が望む情報に書き換えることで、DCモータの性能を向上させることが求められている。
【0004】
例えば、特許文献1には、情報を電子制御装置に書き込むための端子を設けることなく、情報を記憶装置に書き込むことが可能な電子制御装置が開示されている。
【0005】
このような電子制御装置は、制御対象機器を制御する制御部に、メモリを有するマイクロコンピュータ(マイコン)を備え、制御部は、制御対象機器の駆動状態を制御する制御モードと、情報を書き込む書込モードを備える。そして、制御対象機器の制御に必要な信号の入出力に利用される既存の入出力端子に、所定の信号を入力することで、制御モードと書込モードを切り替え、情報をメモリに書き込むことができる。
【0006】
このように、特許文献1の電子制御装置では、制御対象機器の制御に必要な信号の入出力に利用される、既存の入出力端子に入力される所定の信号に応答して、マイコンを制御モードから書込モードに切り替える。これにより、情報を既存の入出力端子のみで書き込むように構成されている。そのため電子制御装置に書込専用の端子を設けることなく、情報をメモリに書き込むことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係るモータ駆動装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態では、モータ駆動装置1を、ブラシレスDCモータ2を駆動させるために適用した例について説明する。ただし、モータ駆動装置1が制御する対象機器はブラシレスDCモータに限られるわけではなく、他のDCモータを制御対象にしてもよい。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本実施形態におけるモータ駆動装置1及び駆動対象であるブラシレスDCモータ2の全体構成を概略的に示す図である。なお、
図1において、モータ駆動装置1の一部の部位を機能ブロックとして示す。 モータ駆動装置1は、ブラシレスDCモータ2と接続されて構成される。また、モータ制御信号として、速度指令信号17および回転数出力信号18を、外部と入出力するための、図示しない端子が設けられる。
【0015】
電源は、モータ駆動装置1に接続され、電源電圧6をモータ駆動装置1に供給するよう構成される。
【0016】
制御電源はモータ駆動装置1に接続され、制御電圧7をモータ駆動装置1に供給するよう構成される。
【0017】
ブラシレスDCモータ2は、固定子3と回転子5とを備えて構成される。
【0018】
固定子3は、回転磁界を発生させるための巻線4が巻かれている。
【0019】
回転子5は、後述のインバータ回路16から巻線4に供給されるモータ電流により発生した回転磁界により回転するよう、例えば、永久磁石を側面に配置して構成される。
【0020】
モータ駆動装置1は、インバータ回路16、回転制御部11、記憶部9、情報書換部10、供給切替部12、信号切替部15、電圧測定部13、比較部14、を備える。インバータ回路16は、回転制御部11により入力される制御信号に基づき、巻線4に印加するモータ電圧を調整する。具体的には、供給切替部12を通じてインバータ回路16に供給される電源電圧6を、入力された制御信号に基づきPWM制御することで、巻線4に印加するモータ電圧を調整し、固定子3に回転磁界を発生させる。
【0021】
回転制御部11は、記憶部9から読み込む、プログラムやパラメータ等の情報と、信号切替部15を通じて入力される速度指令信号17に基づき、インバータ回路16へ出力する制御信号を決定し、インバータ回路16に制御信号を出力する。また、回転子5の回転に応じた回転数出力信号18を、信号切替部15を通じて外部へ出力するよう構成される。
【0022】
記憶部9は、回転制御部11が制御信号を決定するために使用する、プログラムやパラメータ等の情報を記憶しており、回転制御部11に、情報を読み込ませるよう構成される。
【0023】
情報書換部10は、記憶部9に接続され、記憶部9の情報を書き込むよう構成される。本実施形態においては記憶部9と情報書換部10を有し、情報を書き込む際に書き込み電圧を必要とする、EEPROM8を適用した例について説明する。ただし、記憶部9及び情報書換部10はEEPROMに限られるわけではない。つまり、情報を書き込む際に書き込み電圧を必要とする他の記憶装置にしてもよいし、記憶部9と、情報を書き込む際に書き込み電圧を必要とする情報書換部10が、分離しているものでもよい。
【0024】
供給切替部12は、比較部14より入力される信号に基づき、電源電圧6の供給先を、インバータ回路16又は情報書換部10に切り替えるよう構成される。
【0025】
信号切替部15は、比較部14より入力される信号に基づき、外部より入出力する信号の入出力先を、回転制御部11又は記憶部9に切り替えるよう構成される。
【0026】
電圧測定部13は、電源より供給される電源電圧6を測定し、その測定結果を比較部14へ出力する。
【0027】
比較部14は、電圧測定部13より入力された測定結果と、所定の電圧閾値と比較し、その結果を供給切替部12と信号切替部15に出力する。
【0028】
比較部14による比較結果が所定の電圧閾値よりも大きい、又は小さい場合、供給切替部12は、電源電圧6の供給先をインバータ回路16切り替える。また、信号切替部15は、外部より入力される速度指令信号17の出力先を回転制御部11に切り替えることで、回転制御部11より出力される回転数出力信号18を外部へ出力する。
【0029】
一方、比較部による比較結果が、所定の電圧閾値と一致していると判断した場合、供給切替部12は、電源電圧6の供給先を情報書換部10に切替えることで、信号切替部15は、入出力する信号の入出力先を、回転制御部11から記憶部9に切り替える。上述する所定の電圧閾値は、例えば情報書換部10が記憶部9の情報を書き込むために必要な書き込み電圧である。
【0030】
情報書換部10は、電源電圧6が書き込み電圧と一致している場合、供給切替部12から電源電圧6が供給されることにより、記憶部9が記憶している情報を新たに書き込むために十分な書き込み電圧を供給されることとなる。つまり、記憶部9は、電源電圧6の供給により、情報を書き込むことができる状態へ遷移する。
【0031】
また、信号切替部15は、外部より入出力する信号の入出力先が、回転制御部11から記憶部9に切り替わることで、外部から信号切替部15を通じて、記憶部9に書き込むための新たな情報を記憶部9へ出力することができ、記憶部9に情報を書き込むことが可能となる。
【0032】
図2は、本実施形態における電圧測定部13、比較部14、供給切替部12、信号切替部15の具体的な回路構成の一例である。
【0033】
電圧測定部13は、分圧抵抗器A19aとグランドA20aとを備え、分圧抵抗器A19aが電源に接続される。そして、電源より供給された電源電圧6を、分圧抵抗器A19aが電圧を調整して、出力するように構成される。
【0034】
比較部14は、分圧抵抗器B19bと、分圧抵抗器C19cと、グランドB20bと、コンパレータA21と、コンパレータB22と、プルアップ抵抗23とを備える。
【0035】
分圧抵抗器B19bは、グランドB20bと制御電源に接続され、コンパレータA21に書き込み調整電圧を出力する。書き込み調整電圧とは、電源電圧6が書き込み電圧の場合に電圧測定部13が出力する電圧である。
【0036】
分圧抵抗器C19cは、グランドB20bと制御電源に接続され、コンパレータB22に書き込み調整電圧を出力する。
【0037】
コンパレータA21は、電圧測定部13の出力する電圧と、分圧抵抗器B19bが出力する書き込み調整電圧とが入力され、入力された電圧を比較する。そして、電圧測定部13の出力する電圧が書き込み調整電圧以下である場合、すなわち、電源電圧6の大きさが書き込み電圧以下である場合、制御電圧7を出力する。また、電圧測定部13の出力する電圧が書き込み調整電圧より大きい場合、すなわち、電源電圧6の大きさが書き込み電圧より大きい場合、グランドB20bの電圧を出力する。
【0038】
コンパレータB22は、電圧測定部13の出力する電圧と、分圧抵抗器C19cが出力する書き込み調整電圧が入力され、入力された電圧を比較する。そして、電圧測定部13の出力する電圧が書き込み調整電圧以上である場合、すなわち、電源電圧6の大きさが書き込み電圧以上である場合、制御電圧7を出力する。また、電圧測定部13の出力する電圧が書き込み調整電圧より小さい場合、すなわち、電源電圧6の大きさが書き込み電圧より小さい場合、グランドB20bの電圧を出力する。
【0039】
プルアップ抵抗23は、制御電源が、コンパレータA21とコンパレータB22の出力部に接続される。これにより、コンパレータA21とコンパレータB22が、共に制御電圧7を出力している場合、比較部14は、供給切替部12と信号切替部15に、制御電圧7を出力する。コンパレータA21とコンパレータB22のどちらか、又は共に、グランドB20bの電圧を出力している場合、供給切替部12と信号切替部15に、グランドB20bの電圧を出力する。
【0040】
供給切替部12は、スイッチA24で構成される。スイッチA24は、比較部14より入力される電圧が制御電圧7の場合、電源電圧6の接続先を情報書換部10に切り替え、一方、比較部14より入力される電圧がグランドB20bの電圧の場合、接続先をインバータ回路16に切り替える。
【0041】
信号切替部15は、スイッチB25、スイッチC26で構成される。スイッチB25、スイッチC26は、比較部14より入力される電圧が制御電圧7の場合、入力される信号の接続先を記憶部9に切り替える。一方、比較部14より入力される電圧がグランドB20bの電圧の場合、入力される信号の接続先を回路制御部に切り替える。
【0042】
図3は本実施の形態における電源電圧6及び比較部14の出力する電圧の波形の一例である。
【0043】
上記構成においては、ブラシレスDCモータ2を駆動させるために、モータ駆動装置1に供給する電源電圧6を駆動電圧としている場合(Aの範囲)、比較部14が出力する電圧はグランドB20bの電圧となる。この場合、供給切替部12は、電源電圧6の供給先をインバータ回路16に切り替え、信号切替部15は、信号の入出力先を回転制御部11に切り替える。
【0044】
一方、記憶部9に新たな情報を書き込むために、モータ駆動装置1に供給する電源電圧6を書き込み電圧としている場合(Bの範囲)、比較部14が出力する電圧は制御電圧7となる。この場合、供給切替部12は、電源電圧6の供給先を情報書換部10に切り替え、信号切替部15は、信号の入出力先を記憶部9に切り替える。
【0045】
このように、本実施形態におけるモータ駆動装置1によれば、モータ駆動装置1に供給する電源電圧6の大きさを書き込み電圧にすることで、情報書換部10に、記憶部9の情報を書き込むための書き込み電圧を供給する。このとき、信号切替部15が入出力する信号の入出力先を、回転制御部11から記憶部9に切り替えることで、記憶部9に書き込むための新たな情報を出力することが可能になる。従って、記憶部9の情報を書き込むために、情報書換部10に別途独立した書き込み電圧を供給するための端子を設ける必要がないので、モータ駆動装置1を小型化することができる。
【0046】
(実施の形態2)
図4において、
図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図4は、実施の形態1において、比較部14を、電源電圧6の大きさが書き込み電圧以下の場合、制御電圧7を出力し、電源電圧6の大きさが書き込み電圧より大きい場合、グランドB20bの電圧を出力するように構成した際の、具体的な回路構成の一例である。
【0047】
本実施形態において、比較部14は、分圧抵抗器B19bと、グランドB20bと、コンパレータA21と、制御電圧7と、プルアップ抵抗23とを備える。
【0048】
分圧抵抗器B19bは、グランドB20bと制御電源に接続され、コンパレータA21に書き込み調整電圧を出力する。書き込み調整電圧とは、電源電圧6が書き込み電圧の場合に電圧測定部13が出力する電圧である。
【0049】
コンパレータA21は、電圧測定部13の出力する電圧と、分圧抵抗器B19bが出力する書き込み調整電圧とが入力され、入力された電圧を比較する。そして、電圧測定部13の出力する電圧が書き込み調整電圧以下である場合、すなわち、電源電圧6の大きさが書き込み電圧以下である場合、制御電圧7を出力する。また、電圧測定部13の出力する電圧が書き込み調整電圧より大きい場合、すなわち、電源電圧6の大きさが書き込み電圧より大きい場合、グランドB20bの電圧を出力する。
【0050】
プルアップ抵抗23は、制御電源が、コンパレータA21の出力部に接続される。これにより、コンパレータA21が制御電圧7を出力している場合、比較部14は、供給切替部12と信号切替部15に、制御電圧7を出力する。コンパレータA21がグランドB20bの電圧を出力している場合、比較部14は、供給切替部12と信号切替部15に、グランドB20bの電圧を出力する。
【0051】
図5は本実施の形態における電源電圧6及び比較部14の出力する電圧の波形の一例である。
【0052】
上記構成においては、モータ駆動装置1に供給する電源電圧6が、書き込み電圧以下の場合(Cの範囲)、比較部14が出力する電圧は制御電圧7となる。この場合、供給切替部12は、電源電圧6の供給先を情報書換部10に切り替え、信号切替部15は、信号の入出力先を記憶部9に切り替える。
【0053】
一方、モータ駆動装置1に供給する電源電圧6が、書き込み電圧より大きい場合(Dの範囲)、比較部14が出力する電圧はグランドB20bの電圧となる。この場合、供給切替部12は、電源電圧6の供給先をインバータ回路16に切り替え、信号切替部15は、信号の入出力先を回転制御部11に切り替える。
【0054】
このように、本実施形態におけるモータ駆動装置1によれば、モータ駆動装置1に供給する電源電圧6の大きさを書き込み電圧以下にする。そして、情報書換部10に、記憶部9の情報を書き込むための書き込み電圧を供給し、信号切替部15が入出力する信号の入出力先を、回転制御部11から記憶部9に切り替える。従って、記憶部9に書き込むための新たな情報を出力することが可能になり、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0055】
(実施の形態3)
上述した実施の形態1又は実施の形態2におけるモータ駆動装置1や、ブラシレスDCモータ2の固定子3および固定子3に巻かれている巻線4は、共に、熱硬化樹脂でモールドされていてもよい。モールドされているモータ駆動装置1や、ブラシレスDCモータ2の固定子3および固定子3に巻かれている巻線4に、情報書換部10に書き込み電圧を供給するための端子を設ける場合、モールドするための金型を変更する必要があるなど、設ける際の課題が多く存在している。
【0056】
この課題に対して、実施の形態1又は実施の形態2におけるモータ駆動装置1を適用することで、既存の端子のみで記憶部9に情報を書き込むことができ、モールドされたモータ駆動装置1や、ブラシレスDCモータ2の固定子3および固定子3に巻かれている巻線4においても、容易に記憶部9へ新たな情報を書き込むことが可能となる。
【0057】
(実施の形態4)
図6は、実施の形態3を天井埋込型換気扇27に適用した場合の使用状況の一例を示している。
【0058】
天井埋込型換気扇27は、実施の形態3で説明した、モータ駆動装置1を搭載したブラシレスDCモータに、送風が可能となるように羽根を取り付け、天井埋込型換気扇27に組み込んだ構成がなされている。
【0059】
ダクト28は、天井埋込型換気扇27と後述する排気口29に接続され、天井埋込型換気扇27より送られる風を、排気口29に送るよう構成される。
【0060】
排気口29は、ダクト28に接続され、天井埋込型換気扇27より送られる風を、ダクト28を通じて、室外へ送るよう構成される。
【0061】
このような構成によれば、本実施形態における天井埋込型換気扇27は、実施の形態1又は実施の形態2におけるモータ駆動装置1を搭載しているため、情報の書き込みを容易に行うことができる。そのため、上述の羽根の回転を、新たな情報の書き込みにより、使用状況に合わせて制御することができる。
【0062】
例えば、
図6(a)において、上述の天井埋込型換気扇27に取り付けられたダクト28の長さが短く、上述の羽根の回転を少なくするという目的を達成する必要がある場合、DCモータの回転を少なくするような新たな情報を書き込むことで、上述した目的を達成することができる。
【0063】
一方、
図6(b)において、上述の天井埋込型換気扇27に取り付けられたダクト28の長さが長く、上述の羽根の回転を多くするという目的を達成する必要がある場合、DCモータの回転を多くするような新たな情報を書き込むことで、上述した目的を達成することができる。
【0064】
つまり、送風装置、特に天井埋込型換気装置に利用されるモータ駆動装置は、ダクトの長さなどが状況に応じて異なるため、その設定を切り替えるためのスイッチを外部に設けていた。しかしながら、一度設定してしまえば以後変更することがないため、このようなスイッチは利用頻度に対してコストやサイズが課題になっている。本発明に係るモータ駆動装置によれば、このような天井埋込型換気装置に特有の課題も解決することができる。
【0065】
(実施の形態の概要)
本発明に係るモータ駆動装置は、DCモータを回転させるための情報を記憶する記憶部と、入力されたモータ制御信号と記憶部から取得した情報とに基づいてDCモータの回転を制御する回転制御部と、供給された電源電圧を測定する電圧測定部と、電圧測定部が測定した電源電圧と所定の電圧閾値とを比較する比較部と、比較部の比較結果に基づいて供給された電源電圧の供給先を、DCモータまたは記憶部に切り替えて供給する供給切替部と、供給切替部を介して供給された電源電圧を利用して記憶部に記憶された情報を新たな情報に書き換える情報書換部と、を備えている。
【0066】
これにより、電源電圧の大きさを書き込み電圧にして供給することで、上記供給切替部が、上記情報書換部に電源電圧を供給し、記憶部を書き込み可能な状態に遷移することで、情報の書き込みが可能になる。従って、モータ駆動装置に書き込み電圧を供給する端子を設ける必要がないので、モータ駆動装置を小型化することができる。
【0067】
また、前記入力されたモータ制御信号を受信して前記回転制御部に送信する信号切替部を備え、前記比較部は、前記供給切替部が記憶部に電源電圧を供給する際には、その旨を前記信号切替部に送信し、前記信号切替部は、前記比較部から前記旨を受信した場合には、前記入力されたモータ制御信号を前記記憶部に記憶された前記情報を書き換えるための前記新たな情報として前記情報書換部に送信する構成にしてもよい。
【0068】
これにより、電源電圧の供給先が、情報書換部に切り替わった場合、モータ駆動時にモータ制御信号を入出力していた端子の入出力先が、回転制御部から記憶部に切り替わることで、情報の書き込みが可能となる。従って、情報を書き込むための端子を設ける必要がないので、モータ駆動装置を小型化することができる。
【0069】
また、前記所定の電圧閾値は、前記情報書換部による前記記憶部の書き換え時の電圧値であり、前記比較部は、前記電圧測定部が測定した電源電圧が前記書き換え時の電圧値と一致した場合には前記記憶部に電源電圧を供給するよう前記供給切替部に命令する構成にしてもよい。これにより、電源電圧の大きさを書き込み電圧にして、モータ駆動装置に印加することで、上記供給切替部が、上記情報書換部に電源電圧を供給し、記憶部を書き込み可能な状態に遷移することで、情報の書き込みが可能となる。
【0070】
従って、モータ駆動装置に書き込み電圧を供給する端子を設ける必要がないので、モータ駆動装置を小型化することができる。
【0071】
また、前記情報は、前記回転制御部にて実行されるプログラム及び/又は前記DCモータの回転を制御するためのパラメータとする構成にしてもよい。
【0072】
これにより、モータ駆動装置を搭載したDCモータの回転の制御を、上記情報の書き込みにより、自由に選択することが可能となる。従って、使用者が望む上記DCモータの回転の制御を実現することができる。
【0073】
また、前記DCモータは、固定子と回転子とを備え、前記固定子と共に熱硬化樹脂でモールドされた構成にしてもよい。これにより、書き込み電圧を供給する端子を設けることが難しい、モールドされた上記DCモータにおいても、上記情報の書き込みが可能となる。
【0074】
従って、耐環境性の高いモールドされた上記DCモータにおいても、上記情報の書き込みにより、使用者が望むモールドされた上記DCモータの回転の制御を実現することができる。
【0075】
また、上記のモータ駆動装置と、DCモータと、前記DCモータに接続されて回転により送風を行なう羽根と、を備えた送風装置とする構成にしてもよい。
【0076】
これにより、上記DCモータに接続されて、回転により送風を行う羽根の回転の制御を、使用者が自由に選択することが可能となる。従って、使用者が望む送風を行う送風装置を実現することができる。