(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982785
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】車両用計器
(51)【国際特許分類】
B60R 16/02 20060101AFI20211206BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
B60R16/02 640D
B60K35/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2017-236311(P2017-236311)
(22)【出願日】2017年12月8日
(65)【公開番号】特開2019-104263(P2019-104263A)
(43)【公開日】2019年6月27日
【審査請求日】2020年10月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小黒 真
(72)【発明者】
【氏名】竹之内 守
【審査官】
上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭63−247130(JP,A)
【文献】
特開2006−290044(JP,A)
【文献】
特開2011−057116(JP,A)
【文献】
特開2000−221070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画像表示部、
前記画像表示部に前記画像を表示させる制御部、を備え、
前記制御部は、航続可能距離が閾値以上の場合は前記画像表示部に常に前記航続可能距離を表示させ、前記航続可能距離が閾値未満の場合は前記画像表示部に前記航続可能距離に代えて動力源残量を表示させ、
前記閾値は、前記画像表示部に表示される前記後続可能距離の表示分解能における0以上の最小値である、
車両用計器。
【請求項2】
前記制御部は、前記航続可能距離が前記閾値以上から前記閾値未満となると、前記画像表示部に前記動力源の残量低下警告を表示させた後、前記航続可能距離に代えて前記動力源残量を表示させる
請求項1に記載の車両用計器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は航続可能距離を表示する車両用計器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された車両用計器がある。この車両用計器は、車両があとどの程度走行できるかどうかの目安となる計測値として航続可能距離や燃料残量を切り替えて表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−166581
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように航続可能距離や燃料残量を切り替えて表示する場合においては、航続可能距離や燃料残量でない表示に切り替えている間においては、車両があとどの程度走行できるのかどうかの目安となる計測値を運転者に認知させることができない。
【0005】
本開示は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、車両があとどの程度走行できるのかどうかの目安となる計測値を確実に運転者に認知させる車両用計器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の車両用計器は、
画像を表示する画像表示部、
前記画像表示部に前記画像を表示させる制御部、を備え、
前記制御部は、航続可能距離が閾値以上の場合は前記画像表示部に常に前記航続可能距離を表示させ、前記航続可能距離が閾値未満の場合は前記画像表示部に前記航続可能距離に代えて動力源残量を表示させる
。
さらに、前記閾値を、前記表示部に表示される前記後続可能距離の表示分解能における0以上の最小値とした。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、車両があとどの程度走行できるのかどうかの目安となる計測値を確実に運転者に認知させる車両用計器を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の車両用計器Mを添付図面を参照して説明する。車両用計器Mは、ガソリンを動力源として走行するガソリン車両に搭載され、車両の走行速度やエンジン回転数、平均燃費や各種警告等の車両情報を表示する計器である。
【0010】
図1を参照する。車両用計器Mは、車速表示部1、エンジン回転数表示部2、画像表示部3、を有する。車速表示部1は、車両の走行速度を指針の指示角度で表示する。エンジン回転数表示部2は、車両のエンジン回転数を指針の指示角度で表示する。画像表示部3は、液晶表示器等の画像を表示するものであり、車両情報を表す画像を表示する。
【0011】
図2を参照する。車両用計器Mは、車速表示部1、エンジン回転数表示部2、画像表示部3、制御部4から主に構成される。
【0012】
制御部4は、例えば、マイクロコントローラである。制御部4は、車両内ネットワークLANと接続しており、この車両内ネットワークLANから車両情報を取得して、車速表示部1、エンジン回転数表示部2、画像表示部3、に車両情報を表示させる。
【0013】
図3を参照する。制御部4は、以下に示す手順で画像表示部3に車両情報を表示させる。
【0014】
(S0)
制御部4は、車両のイグニッションスイッチがオンされて起動すると、制御ステップS1を実行を開始する。
【0015】
(S1)
図4を参照する。制御部4は、画像表示部3の第1表示領域30、第2表示領域31、第3表示領域32に車両情報を表示させる。制御部4は、第1表示領域30に、ギアポジション301、総走行距離302、航続可能距離303を常に表示させる。制御部4は、第2表示領域31に、動力源残量(残燃料量:ガソリンの残量)311、経路案内312、燃費313のいずれか1つを利用者の操作によって切り替えて表示させる。制御部4は、第3表示領域32に、時刻321、外気温322を常に表示させる。制御部4は、これらの表示を完了すると、制御ステップS2を実行する。
【0016】
(S2)
制御部4は、航続可能距離303が閾値未満かどうかを判別し、航続可能距離303が閾値未満である場合は制御ステップS3を実行し、そうでない場合は制御ステップS1を再度実行する。この閾値は、例えば、航続可能距離が1km未満の場合とする。
【0017】
(S3)
図5を参照する。制御部4は、航続可能距離303が1km未満となり航続可能距離の表示が精度よく算出できない範囲となると、第2表示領域31に動力源の残量低下警告(LOW FUEL警告)314を所定時間表示させて、利用者に動力源の補給を促す。この所定時間は、例えば、2秒とする。制御部4は、動力源残量低下警告314を所定時間表示させた後、制御ステップS4を実行する。
【0018】
(S4)
制御部4は、第2表示領域31に表示させていた動力源残量低下警告(LOW FUEL警告)314を元の車両情報の表示に戻し、第1表示領域30に表示させていた航続可能距離303を動力源残量311に代えて表示させる。制御部4は、航続可能距離303を動力源残量311に代えて表示させた後、制御ステップS5を実行する。
このように、制御ステップS4において、動力源残量311は常に第1表示領域31に表示されるようになり、航続可能距離303は第2表示領域31に選択的に表示されるようになる。つまり、動力源残量311が常時表示となり航続可能距離303が選択表示となる。これにより、例えば、航続可能距離303の表示分解能が1kmであり、航続可能距離303が1km未満となり航続可能距離303の表示を“− − − −”として航続可能距離が0kmではないが1km未満であることを表す場合、航続可能距離303の表示は利用者にとって利用価値が低いものとなってしまうため、航続可能距離303に代替して動力源残量311を表示した方が利用者にとって有益となる。
【0019】
(S5)
制御部4は、航続可能距離303が閾値以上かどうかを判別し、航続可能距離303が閾値以上である場合は制御ステップS1を実行し、そうでない場合は制御ステップS4を再度実行する。この閾値は、例えば、航続可能距離が1km以上の場合とする。
【0020】
以上のように、本開示の車両用計器Mは、画像を表示する画像表示部3、画像表示部3に画像を表示させる制御部4、を備える。
制御部4は、航続可能距離303が閾値以上の場合は画像表示部3に常に航続可能距離303を表示させ、航続可能距離303が閾値未満の場合は画像表示部3に航続可能距離303に代えて動力源残量304を表示させる。
このように構成することで、車両があとどの程度走行できるのかどうかの目安となる計測値を確実に運転者に認知させることができる。
【0021】
また、本開示の車両用計器Mの制御部4は、航続可能距離303が閾値以上から閾値未満となると、画像表示部3に動力源の残量低下警告314を表示させた後、航続可能距離303に代えて動力源残量304を表示させる、ように構成することが好ましい。
このように構成することで、利用者に動力源の補給を適切なタイミングで促すことができる。
【0022】
なお、本開示の車両用計器Mは、以下の変更を加えてもよい。
【0023】
本開示の車両用計器Mは、バッテリ電源を動力源とする電気自動車両に適用してもよい。この場合、動力源残量304は、バッテリの残量となる。また、ガソリンとバッテリ電源の2つを動力源とするハイブリッド車両に適用してもよい。この場合、動力源残量304は、ガソリンの残量とバッテリの残量を併記することが好ましい。
【0024】
本開示の車両用計器は、制御ステップS4において、動力源残量304を定期的に点滅等により強調表示することが好ましい。このように構成することで、利用者に動力源の補給を促す効果が高まる。
【0025】
本開示の車両用計器は、制御ステップS4において、第2表示領域31に航続可能距離303を利用者の操作によって切り替えて表示可能であるが、この時の航続可能距離303の表示は“− − − −”と表示するものに限定しない。具体的には、“動力源残量が低下しているため航続可能距離が正しく表示できません。速やかに動力源の補給をして下さい”などのように、航続可能距離の表示ができない旨や、利用者に動力源の補給を促す旨を表示してもよい。
【符号の説明】
【0026】
M…車両用表示装置
3…画像表示部
30…第1表示領域
301…ギアポジション
302…総走行距離
303…航続可能距離
304…動力源残量
31…第2表示領域
311…動力源残量
312…経路案内
313…燃費
314…警告
32…第3表示領域
321…時刻
322…外気温
4…制御部