(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982836
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13357 20060101AFI20211206BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20211206BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20211206BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20211206BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20211206BHJP
G09G 3/34 20060101ALI20211206BHJP
G09G 3/36 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
G02F1/13357
F21S2/00 439
F21S2/00 444
F21V23/00 140
G02F1/133 535
G09G3/20 660W
G09G3/34 J
G09G3/36
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-63127(P2017-63127)
(22)【出願日】2017年3月28日
(65)【公開番号】特開2018-165781(P2018-165781A)
(43)【公開日】2018年10月25日
【審査請求日】2019年12月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(72)【発明者】
【氏名】待鳥 渡
【審査官】
岩村 貴
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/048830(WO,A1)
【文献】
特開2010−244013(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/084894(WO,A1)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0024288(KR,A)
【文献】
特開2009−224030(JP,A)
【文献】
特開2001−092370(JP,A)
【文献】
特開2013−140189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/13357
G02F 1/133
F21S 2/00
G09G 3/20
G09G 3/34
G09G 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に延びる複数の走査線と、前記第1の方向に直交する第2の方向に延びる信号線と、前記走査線と前記信号線が交差する領域に配置された複数の画素とを有する液晶パネルと、
前記液晶パネルに光を照射するバックライトと、
前記バックライトを駆動するバックライト駆動回路と、
を備え、
前記バックライトは、
入射された光を拡散して前記液晶パネル側に出射する導光板と、
前記導光板の第1の方向側の端に配置された第1の光源と、
前記導光板の第2の方向側の端に配置された第2の光源と、
を有し、
前記バックライト駆動回路は、前記画素への映像信号の書き込みのタイミングに応じて、前記第1の光源及び前記第2の光源を点滅させ、
前記第1の光源は、所定数の走査線群毎に設けられた複数の照射部を有し、各照射部は、各走査線群に対応した導光板の領域に光を照射し、
前記バックライト駆動回路は、前記映像信号の書き込みタイミングに基づいて前記第1の光源の各照射部を順に駆動し、且つ前記複数の照射部のうちの少なくとも1つと同期させて、前記第2の光源の全体を同時に点灯するように前記第2の光源を駆動する、
表示装置。
【請求項2】
前記バックライト駆動回路は、前記液晶パネルの中心部の走査線に対応する領域に光を照射する照射部の点灯タイミングと同期させたタイミングでのみ、前記第2の光源を点灯するように駆動する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記映像信号に基づいて、前記映像信号の中で映像の動きの速い位置を検出する制御部をさらに有し、
前記バックライト駆動回路は、検出された前記動きの速い位置に対応する走査線に対応する領域に光を照射する照射部の点灯タイミングと同期させたタイミングでのみ、前記第2の光源を点灯するように駆動する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記バックライト駆動回路は、前記第1の光源の各照射部の点灯タイミングと点灯時間を、各照射部に対応する走査線に関連した画素に次の映像信号が書き込まれる前に前記点灯時間が終了するように設定する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1の光源は、前記導光板の前記第1の方向における端のうちの少なくとも一方の端に配置され、
前記第2の光源は、前記導光板の前記第2の方向における端のうちの少なくとも一方の端に配置される、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記導光板は、前記第1の光源からの光を拡散させて前記液晶パネル側に出射する第1の導光板と、前記第2の光源からの光を拡散させて前記液晶パネル側に出射する第2の導光板とを含み、
前記第1の光源は、前記第1の導光板の前記第1の方向における端のうちの少なくとも一方の端に配置され、
前記第2の光源は、前記第2の導光板の前記第2の方向における端のうちの少なくとも一方の端に配置される、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1の光源及び前記第2の光源は、それぞれ複数の発光素子を有する、
請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液晶パネルと液晶パネルに光を照射するバックライトを備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、液晶パネルの背面にバックライトを配置した表示装置を開示している。動画像を表示する際に、各画素の時間に対する輝度変化が大きい場合、液晶の駆動が輝度変化に充分に追随できずに、例えば、残像が表示されて全体がぼやけた表示になる。そのため、特許文献1の表示装置は、走査信号の供給開始に同期させて、バックライトの点灯と消灯を繰り返している。これにより、液晶の駆動が充分に追随できない場合であっても、残像を低減して鮮明な動画像を表示することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−50569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、良好な動画性能を有する薄型で高輝度の表示装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示にかかる表示装置は、第1の方向に延びる複数の走査線と、第1の方向に直交する第2の方向に延びる信号線と、走査線と信号線が交差する領域に配置された複数の画素とを有する液晶パネルと、液晶パネルに光を照射するバックライトと、バックライトを駆動するバックライト駆動回路と、を備え、バックライトは、入射された光を拡散して液晶パネル側に出射する導光板と、導光板の第1の方向側の端に配置された第1の光源と、導光板の第2の方向側の端に配置された第2の光源と、を有し、バックライト駆動回路は、画素への映像信号の書き込みのタイミングに応じて、第1の光源及び第2の光源を点滅させる。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、良好な動画性能を有する薄型で高輝度の表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の実施形態1の表示装置の構成を示すブロック図
【
図2】実施形態1におけるスキャン用光源とブリンク用光源の配置及び照射領域を説明するための図
【
図3】実施形態1におけるスキャン用光源とブリンク用光源の点灯/消灯のタイミングの一例を示したタイミングチャート
【
図4】実施形態1におけるブリンク用光源の点灯の例を示す図
【
図5】本開示の他の実施形態におけるスキャン用光源とブリンク用光源の配置例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(用語の定義)
本明細書において、以下のように用語を定義する。
「前面」:表示装置の前方側(ユーザに映像を提示する側)の面
「背面」:表示装置の後方側の面(前面と反対側にある面)
「上側」:液晶パネル(表示画面)の映像(1フレーム)の書き込み開始側
「下側」:液晶パネル(表示画面)の映像(1フレーム)の書き込み終了側
「上下側の側面」:液晶パネルの走査線と平行方向の面
「左右側の側面」:液晶パネルの走査線と垂直方向の面
【0009】
(本開示の基礎となった知見)
特許文献1のような液晶パネルの背面に光源を配置する「直下型バックライト」の構成の場合、光源の光は導光板を介さずに液晶パネルに照射されるため、光の利用効率が高く、高輝度の表示装置を実現し易い。しかし、直下型バックライトの場合、液晶パネルの背面に光源が配置されているため、薄型の表示装置を実現することは難しい。そこで、表示装置を薄型化するために、導光板の側面に光源を配置して、導光板を介して、光源の光を液晶パネルに照射する「エッジ型バックライト」の構成を採用することが考えられる。エッジ型バックライトの構成において、特許文献1のように残像を低減した良好な動画性能を実現するために、液晶パネルへの書き込みと同期してバックライトを点滅させる「バックライトスキャン」を行うと、バックライトを消灯している期間が存在することによって、表示画面の輝度が低下する。そのため、従来は、良好な動画性能と薄型化と高輝度の全てを同時に実現することができなかった。本開示は、良好な動画性能を有する薄型で高輝度の表示装置を提供する。
【0010】
(実施形態1)
以下、実施形態1について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1は、本開示の実施形態1の表示装置の構成を示している。本実施形態の表示装置100は、液晶パネル11と、液晶パネル11の周辺に配置されたゲートドライバ12及びソースドライバ13と、液晶パネル駆動回路14とを備える。液晶パネル11は、水平方向に延びる複数(本実施形態では、2160本)の走査線と、垂直方向に延びる複数の映像信号線とを含む。液晶パネル11において、各走査線と各映像信号線が交差する領域に画素電極が配置され、画素電極の前面側に液晶層及びカラーフィルタが配置される。走査線が選択されると、選択された走査線に接続する画素電極に映像信号線を介して電圧が印加され、液晶が駆動される。ゲートドライバ12は、液晶パネル11の走査線を駆動する半導体ICである。ソースドライバ13は、液晶パネル11の映像信号線を駆動する半導体ICである。液晶パネル駆動回路14は、受信した映像信号に基づいて、駆動する走査線を選択するための駆動信号をゲートドライバ12に出力し、映像信号をソースドライバ13に出力する。
【0012】
本実施形態の表示装置100は、さらに、バックライト20と、バックライト20を駆動するバックライト駆動回路25とを備える。バックライト20は、導光板21と、導光板21の側面に配置された光源22,23,24とを有する。バックライト20は所謂「エッジ型バックライト」である。各光源22,23,24は、複数のLEDによって構成される。光源22,23(第1の光源)は、導光板21の対向する左右側の側面に配置される。光源24(第2の光源)は、導光板21の下側の側面に配置される。以下、本明細書において、左右側の光源22,23を「スキャン用光源」と呼び、下側の光源24を「ブリンク用光源」と呼ぶ。光源22,23,24の光が導光板21の側面から入射すると、導光板21は入射した光を拡散して、液晶パネル11の方向へ出射する。
【0013】
バックライト駆動回路25は、光源22,23,24の光の発光タイミングを制御する。スキャン用光源22,23は、複数のLEDを所定数のブロック(照射部)に分けて制御される。すなわち、スキャン用光源22,23の複数のLEDは、それぞれ8個のブロックBL_1〜BL_8に分けられる。なお、分けるブロックの数は、8個に限らず、任意に設定してもよい。バックライト駆動回路25は、ブロックBL_1〜BL_8単位でスキャン用光源22,23の複数のLEDを点滅させる。また、ブリンク用光源24については、バックライト駆動回路25は、光源24の複数のLED全体を、1つのブロックBL_0として、同時に点滅するように駆動する。
【0014】
本実施形態の表示装置100は、さらに、制御部30を有する。制御部30は、受信した映像信号から垂直同期信号を分離して出力する。バックライト駆動回路25は、この垂直同期信号に基づいて、スキャン用光源22,23をブロック毎に駆動する。また、制御部30は、受信した映像信号から、例えば輝度の変化に基づいて、映像の動きの速い画面上の位置を特定し、その位置を示す位置情報を出力する。バックライト駆動回路25は、垂直同期信号と位置情報の少なくとも1つに基づいて、ブリンク用光源24を駆動する。制御部30は、半導体素子などで実現可能である。制御部30は、例えば、マイコン、CPU、MPU、DSP、FPGA、ASICで構成することができる。
【0015】
図2(a)は、スキャン用光源22,23がブロック単位で点灯したときの照射領域を説明した図である。スキャン用光源22,23の各LEDは、光を放射する方向が液晶パネル11の水平方向になるように配置されている。スキャン用光源22,23がブロック単位で点灯すると、
図2(a)に示すように液晶パネル11の一部の領域が照らされる。本実施形態においては、液晶パネル11の走査線15の数が2160本であり、且つ各光源22,23のLEDは8個のブロックBL_1〜BL_8に分けられているため、1つのブロックが点灯すると270本の走査線に対応する領域が照らされる。
【0016】
図2(b)は、ブリンク用光源24が点灯したときの照射領域を説明した図である。ブリンク用光源24の各LEDは、光を放射する方向が液晶パネル11の垂直方向になるように配置されている。ブリンク用光源24は1つのブロックBL_0として駆動されるため、ブリンク用光源24が点灯したときは、
図2(b)に示すように液晶パネル11全体が照らされる。
【0017】
図3は、液晶パネル11への映像信号の書き込みと、スキャン用光源22,23とブリンク用光源24の点灯のタイミングの一例を示したタイミングチャートである。1フレーム期間において、走査線15は上から下へ順次選択されていく。走査線15の選択にしたがい、表示画面の上側の走査線15に接続する画素から表示画面の下側の走査線15に接続する画素へと順に、映像信号の書き込みが行われる。
【0018】
本実施形態では、残像を低減させて良好な動画性能を得るために、映像信号が画素に書き込まれている間、バックライト駆動回路25は、書き込みが行われる画素に対応するブロックのLEDを消灯しておく。バックライト駆動回路25は、画素への映像信号の書き込みが終了した後に、その画素に対応するブロックのLEDを点灯する。具体的には、バックライト駆動回路25は、次のフレームの映像信号が画素に書き込まれる直前のタイミングで、その画素に対応するブロックのLEDを点灯させる。これにより、現フレームの映像信号に対応する画像が表示される。
【0019】
より具体的には、画素への書き込みは走査線毎に行われ、且つ1つのブロックは270本分の走査線に対応するため、スキャン用光源22,23に関して、270本目の走査線に対応する画素への書き込みが終了した後、1本目の走査線に対応する画素への次の書き込みが開始する直前に、対応するブロックのLEDを点灯する。また、本実施形態においては、バックライト駆動回路25は、ブロックBL_1〜BL8のオンデューティ比を25%(映像信号の1フレーム期間の1/4)に設定する。よって、バックライト駆動回路25は、次のフレームに対応する映像信号の書き込みが、点灯時間が経過した直後に開始するように、ブロックBL_1〜BL8の点灯開始時間をそれぞれ設定する。以上のように、1フレーム期間においてブロックBL_1〜BL_8は順次点灯される。
【0020】
一方、ブリンク用光源24(ブロックBL_0)に関しては、バックライト駆動回路25は、ブロックBL_1〜BL8のいずれか一つの点灯タイミングと同期して点灯する。
図3においては、ブロックBL_0をブロックBL_5と同期させて点灯している。
【0021】
図4(a)〜(c)は、ブリンク用光源24(ブロックBL_0)の点灯タイミングの例を示した図である。
【0022】
図4(a)は、画面中央付近の表示領域に対応するブロックBL_5と同期してブロックBL_0を点灯させたときの例を示す。バックライト駆動回路25は、例えば、制御部30から受け取った垂直同期信号に基づいて、画面中央付近の表示領域に対応するブロックBL_5と同一のタイミングでブロックBL_0を点灯させる。ブロックBL_5の点灯開始時は、
図3に示すように、ブロックBL_4が点灯している。そのため、ブロックBL_5の点灯開始直後は、
図4(a)に示すように、ブロックBL_4,ブロックBL_5,及びブロックBL_0のLEDが点灯した状態になる。
【0023】
図4(b)及び(c)は、制御部30から受け取った位置情報に基づいて、ブリンク用光源24(ブロックBL_0)を点灯する場合の点灯タイミングの例を示している。制御部30は、例えば、受信した映像信号から、映像の動きの速い画面上の位置を特定し、その位置を示す位置情報を出力する。
【0024】
図4(b)は、画面下部の領域で文字が移動する場合の点灯タイミングを示している。制御部30から受け取った位置情報が、ブロックBL_8のLEDが光を照射する領域内の位置を示していた場合、バックライト駆動回路25は、ブロックBL_8と同一のタイミングで、ブロックBL_0を点灯させてもよい。
図4(b)は、ブロックBL_8の点灯開始時の点灯状態を示している。ブロックBL_8の点灯開始時は、
図3に示すように、ブロックBL_7も点灯しているため、ブロックBL_7,ブロックBL_8,及びブロックBL_0が点灯した状態となる。
【0025】
図4(c)は、画面上部の領域でサッカーボールの画像が動く場合の点灯タイミングを示している。制御部30から受け取った位置情報が、ブロックBL_2のLEDが光を照射する領域内の位置を示していた場合、バックライト駆動回路25は、ブロックBL_2と同一のタイミングで、ブロックBL_0を点灯させてもよい。
図4(c)は、ブロックBL_2の点灯終了直前の点灯状態を示している。ブロックBL_2の点灯終了直前は、
図3に示すように、ブロックBL_3も点灯しているため、ブロックBL_2,ブロックBL_3,及びブロックBL_0が点灯した状態となる。
【0026】
以上のように、本実施形態の表示装置100は、第1の方向に延びる複数の走査線と、第1の方向に直交する第2の方向に延びる映像信号線と、走査線と映像信号線が交差する領域に配置された複数の画素とを有する液晶パネル11と、液晶パネル11に光を照射するバックライト20と、バックライト20を駆動するバックライト駆動回路25と、を備え、バックライト20は、入射された光を拡散して液晶パネル11側に出射する導光板21と、導光板21の第1の方向側の端に配置されたスキャン用光源22,23(第1の光源)と、導光板21の第2の方向側の端に配置されたブリンク用光源24(第2の光源)と、を有し、バックライト駆動回路25は、画素への映像信号の書き込みのタイミングに応じて、スキャン用光源22,23とブリンク用光源24とを点滅させる。具体的には、スキャン用光源22,23は、所定数の走査線群毎に設けられた複数のブロック(照射部)BL_1〜BL_8を有し、各ブロックBL_1〜BL_8は、各走査線群に対応した導光板21の領域に光を照射し、バックライト駆動回路25は、映像信号の書き込みタイミングに基づいてスキャン用光源22,23の各ブロックを順に駆動し、且つ複数のブロックのうちの少なくとも1つと同期させて、ブリンク用光源24を駆動する。例えば、バックライト駆動回路25は、液晶パネル11の中心部の走査線15に対応する領域に光を照射するブロックと同期させて、ブリンク用光源24を駆動する。また、例えば、表示装置100は、映像信号に基づいて、映像信号の中で映像の動きの速い位置を検出する制御部30をさらに有し、バックライト駆動回路25は、検出された動きの速い位置に対応する走査線15に対応する領域に光を照射するブロックと同期させて、ブリンク用光源24を駆動する。より具体的には、バックライト駆動回路25は、スキャン用光源22,23の各ブロックBL_1〜BL_8の点灯タイミングと点灯時間を、各ブロックに対応する走査線に関連した画素に次の映像信号が書き込まれる前に点灯時間が終了するように設定する。ここで、スキャン用光源22,23及びブリンク用光源24は、それぞれ複数のLED(発光素子)を有する。このように、本実施形態の表示装置100は、画素への映像信号の書き込みのタイミングに応じて、スキャン用光源22,23をブロック毎に駆動している。所謂、バックライトスキャンを行っている。これにより、残像を低減した良好な動画性能を実現できる。さらに、ブロックBL_1〜BL_8のうちの少なくとも1つの点灯タイミングと同期させてブリンク用光源24を点灯させているため、バックライトスキャンを行っても、高輝度を実現できる。また、エッジ型バックライトを使用しているため、表示装置100を薄型化できる。
【0027】
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態1を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、上記実施形態1で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施形態を例示する。
【0028】
図5(a)は、バックライト20の別の例を示している。実施形態1においては、ブリンク用光源24(ブロックBL_0)は導光板21の下側に配置されたが、ブリンク用光源24の配置はこれに限定されない。
図5(a)に示すように、ブリンク用光源24(ブロックBL_0)を導光板21の上側と下側の両方に配置してもよい。バックライト駆動回路25は、上側と下側のそれぞれのブリンク用光源24(ブロックBL_0)を同一のタイミングで点灯させる。これにより、より高輝度の表示装置100を実現できる。また、ブリンク用光源24を導光板21の上側のみに配置してもよい。
図5(a)のように導光板21の数を1枚にすることによって、薄型の表示装置100を実現できる。
【0029】
また、上記実施形態1においては、導光板21の左右側に、スキャン用光源22,23を配置したが、スキャン用光源を左右のいずれか一方だけに配置してもよい。なお、片側だけよりも両方にスキャン用光源22,23を配置したほうがより高輝度になる。
【0030】
図5(b)は、バックライト20のさらに別の例を示している。実施形態1においては、バックライト20は1枚の導光板21を備えた。しかし、
図5(b)に示すように、バックライト20は2枚の導光板21を備えてもよい。この場合、一方の導光板21にはスキャン用光源22,23(ブロックBL_1〜ブロックBL_8)からの光が入射されるようにし、他方の導光板21にはブリンク用光源24(ブロックBL_0)からの光が入射されるようにする。これにより、2枚の導光板21の印刷パターン(光の拡散分布)をそれぞれ、スキャン用光源22,23の輝度比率(デューティ比)と、ブリンク用光源24の輝度比率に応じて、設計することが可能になる。すなわち、ブリンク用光源24のデューティ比をスキャン用光源22,23のデューティ比と異ならせても、表示画面の輝度のムラが生じないように、2枚の導光板21をそれぞれ設計できる。これにより、例えば、ブリンク用光源24を消灯した状態の動作モード(動画性能を優先させるモード)と、ブリンク用光源24を点灯した状態の動作モード(高輝度を優先させるモード)と、ブリンク用光源24を点滅させる動作モード(上記実施形態1の動作モード)を設け、ユーザが指定した動作モードに応じて、ブリンク用光源24の点灯/消灯を制御することができる。
【0031】
実施形態1においては、制御部30は、受信した映像信号から、映像の動きの速い画面上の位置を特定し、その位置を示す位置情報を出力した。しかし、制御部30は、映像信号から注目するオブジェクト(文字やサッカーボール)を抽出し、そのオブジェクトの位置を示す位置情報を出力してもよい。
【0032】
上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本開示は、例えば、家庭内で使用されるテレビとして有用である。
【符号の説明】
【0034】
11 液晶パネル
12 ゲートドライバ
13 ソースドライバ
14 液晶パネル駆動回路
20 バックライト
21 導光板
22,23,24 光源
25 バックライト駆動回路
30 制御部
100 表示装置