特許第6982927号(P6982927)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982927
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】回路基板および測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 27/02 20060101AFI20211206BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20211206BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   G01R27/02 R
   H05K3/00 T
   H05K1/02 P
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-241567(P2017-241567)
(22)【出願日】2017年12月18日
(65)【公開番号】特開2019-109111(P2019-109111A)
(43)【公開日】2019年7月4日
【審査請求日】2020年10月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227180
【氏名又は名称】日置電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104787
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 伸司
(72)【発明者】
【氏名】長井 秀行
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 達也
【審査官】 島田 保
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−257259(JP,A)
【文献】 特開2009−139182(JP,A)
【文献】 特開2009−002893(JP,A)
【文献】 実開昭57−002682(JP,U)
【文献】 特開2016−161304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 27/02
H05K 3/00
H05K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧検出部が接続される一対の第1端子のいずれか一方と測定対象に接触させる一対のプローブがそれぞれ接続される一対の第2端子のいずれか一方とを接続する第1配線、および前記各第1端子の他方と前記各第2端子の他方とを接続する第2配線が形成された回路基板であって、
当該回路基板の一面側から他面側に向かって設けられた第1導体層、第2導体層、第3導体層および第4導体層の少なくとも4つの導体層を有し、
前記第1配線は、前記第1導体層および前記第2導体層のいずれか一方の導体層に形成された第1導体パターンと、前記第3導体層および前記第4導体層のいずれか一方の導体層に形成された第2導体パターンと、前記第1導体パターンおよび前記第2導体パターンを前記第1端子側で接続する第1ビアと、前記第1導体パターンおよび前記第2導体パターンを前記第2端子側で接続する第2ビアとを備えて構成され、
前記第2配線は、前記第1導体層および前記第2導体層の他方の導体層に形成された第3導体パターンと、前記第3導体層および前記第4導体層の他方の導体層に形成された第4導体パターンと、前記第3導体パターンおよび前記第4導体パターンを前記第1端子側で接続する第3ビアと、前記第3導体パターンおよび前記第4導体パターンを前記第2端子側で接続する第4ビアとを備えて構成されている回路基板。
【請求項2】
前記第1導体パターンは、前記第1導体層に形成され、前記第2導体パターンは、前記第3導体層に形成され、前記第3導体パターンは、前記第2導体層に形成され、前記第4導体パターンは、前記第4導体層に形成されている請求項1記載の回路基板。
【請求項3】
前記第1配線で構成される第1ループの開口面積と、前記第2配線で構成される第2ループの開口面積とが互いに等しくなるように構成されている請求項1または2記載の回路基板。
【請求項4】
電圧検出部が接続される一対のA端子のいずれか一方と測定対象に接触させる一対のプローブがそれぞれ接続される一対のB端子のいずれか一方とを接続するA配線、および前記各A端子の他方と前記各B端子の他方とを接続するB配線が形成された回路基板であって、
当該回路基板の一面側から他面側に向かって設けられたA導体層、B導体層およびC導体層の少なくとも3つの導体層を有し、
前記A配線は、前記A導体層および前記C導体層のいずれか一方の導体層に形成されたA導体パターンと、前記A導体層および前記C導体層の他方の導体層に形成されたB導体パターンと、前記A導体パターンおよび前記B導体パターンを前記A端子側で接続するAビアと、前記A導体パターンおよび前記B導体パターンを前記B端子側で接続するBビアとを備えて構成され、
前記B配線は、前記B導体層に形成されたC導体パターンと、前記他方の導体層における前記A端子側に形成されたD導体パターンと、前記他方の導体層における前記B端子側に形成されたE導体パターンと、前記C導体パターンおよび前記D導体パターンを前記A端子側で接続するCビアと、前記C導体パターンおよび前記E導体パターンを前記B端子側で接続するDビアとを備えて構成されている回路基板。
【請求項5】
前記A導体パターン、前記B配線、前記電圧検出部、前記各プローブおよび前記測定対象で構成されるAループ、並びに前記A導体パターンの一部、B導体パターン、前記Aビア、前記Bビア、前記B配線、前記電圧検出部、前記各プローブおよび前記測定対象で構成されるBループを同じ向きで同じ磁束密度の外部磁界が通過したときに当該各ループに生じる誘導起電力が互いに打ち消し合うように当該各ループの開口面積が規定されている請求項4記載の回路基板。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の回路基板と、前記電圧検出部と、前記回路基板に形成された第3配線を介して前記測定対象に測定用電流を供給する電流供給部と、前記電圧検出部によって検出された電圧値および前記測定用電流の電流値に基づいて前記測定対象の被測定量を測定する測定部とを備えている測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧検出部と測定対象とを接続する配線が形成された回路基板、およびその回路基板を備えた測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
測定対象に測定用電流を供給したときに生じる電圧を測定して測定対象の被測定量を測定する際に、電流径路に測定電流が流れることによって生じる磁界の影響を軽減する測定装置として、下記特許文献1において出願人が開示した4端子対法で測定を行う回路基板検査装置が知られている。この回路基板検査装置では、測定電流供給用の電流プローブおよび電圧検出用の電圧プローブに接続されている同軸ケーブルのシールドをリード線で接続することにより、測定対象に流れる測定電流の向きとは逆向きに、シールドとリード線とで形成される電流径路に測定電流が流れ、これによって、測定電流によって生じる磁束(磁界)が相殺される結果、磁束による測定結果への影響を軽減して検査精度を向上させることが可能となっている。
【0003】
一方、電圧検出部、ケーブル、電圧プローブおよび測定対象によって形成される電圧ループに外部磁界が通過したときには、その電圧ループに誘導起電力が発生し、その誘導起電力によって電圧検出値が影響を受ける。このため、出願人は、電圧検出部に接続される2本のケーブルを撚ることによって外部磁界によって発生する誘導起電力を相殺する技術を既に開発している。また、出願人は、誘導起電力を相殺する技術を測定装置内の回路基板で実現するために、多層基板における2つの導体層にそれぞれ形成した導体パターンをビアで接続して、2本の螺旋状の配線を撚り合わせた撚り形状の配線を形成し、この撚り形状の配線によって誘導起電力を相殺する技術を既に開発している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−257340号公報(第5頁、第4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、出願人が既に開発している撚り形状の配線を基板内に形成する従来の回路基板には、改善すべき以下の課題ある。具体的には、撚り形状の配線を基板内に形成するには、2つの導体層に短い配線を間隔を空けてそれぞれ並べ、1つの導体層の各配線の各端部と他の1つの導体層の各配線の各端部とをビアで接続して第1の螺旋状の配線を作成し、その第1の螺旋状の配線と撚り合わせた状態となるように第2の螺旋状の配線を第1の螺旋状の配線と同様に作成する。しかしながら、撚り形状の配線を基板内に形成するには、数多くのビアを形成して各配線の各端部同士を接続する必要がある。したがって、従来の回路基板には、製造工程が煩雑となるため、製造効率が低下すると共に、製造コストが高騰するという課題が存在する。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、製造効率の向上および製造コストの低減を実現し得る回路基板および測定装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板は、電圧検出部が接続される一対の第1端子のいずれか一方と測定対象に接触させる一対のプローブがそれぞれ接続される一対の第2端子のいずれか一方とを接続する第1配線、および前記各第1端子の他方と前記各第2端子の他方とを接続する第2配線が形成された回路基板であって、当該回路基板の一面側から他面側に向かって設けられた第1導体層、第2導体層、第3導体層および第4導体層の少なくとも4つの導体層を有し、前記第1配線は、前記第1導体層および前記第2導体層のいずれか一方の導体層に形成された第1導体パターンと、前記第3導体層および前記第4導体層のいずれか一方の導体層に形成された第2導体パターンと、前記第1導体パターンおよび前記第2導体パターンを前記第1端子側で接続する第1ビアと、前記第1導体パターンおよび前記第2導体パターンを前記第2端子側で接続する第2ビアとを備えて構成され、前記第2配線は、前記第1導体層および前記第2導体層の他方の導体層に形成された第3導体パターンと、前記第3導体層および前記第4導体層の他方の導体層に形成された第4導体パターンと、前記第3導体パターンおよび前記第4導体パターンを前記第1端子側で接続する第3ビアと、前記第3導体パターンおよび前記第4導体パターンを前記第2端子側で接続する第4ビアとを備えて構成されている。
【0008】
また、請求項2記載の回路基板は、請求項1記載の回路基板において、前記第1導体パターンは、前記第1導体層に形成され、前記第2導体パターンは、前記第3導体層に形成され、前記第3導体パターンは、前記第2導体層に形成され、前記第4導体パターンは、前記第4導体層に形成されている。
【0009】
また、請求項3記載の回路基板は、請求項1または2記載の回路基板において、前記第1配線で構成される第1ループの開口面積と、前記第2配線で構成される第2ループの開口面積とが互いに等しくなるように構成されている。
【0010】
また、請求項4記載の回路基板は、電圧検出部が接続される一対のA端子のいずれか一方と測定対象に接触させる一対のプローブがそれぞれ接続される一対のB端子のいずれか一方とを接続するA配線、および前記各A端子の他方と前記各B端子の他方とを接続するB配線が形成された回路基板であって、当該回路基板の一面側から他面側に向かって設けられたA導体層、B導体層およびC導体層の少なくとも3つの導体層を有し、前記A配線は、前記A導体層および前記C導体層のいずれか一方の導体層に形成されたA導体パターンと、前記A導体層および前記C導体層の他方の導体層に形成されたB導体パターンと、前記A導体パターンおよび前記B導体パターンを前記A端子側で接続するAビアと、前記A導体パターンおよび前記B導体パターンを前記B端子側で接続するBビアとを備えて構成され、前記B配線は、前記B導体層に形成されたC導体パターンと、前記他方の導体層における前記A端子側に形成されたD導体パターンと、前記他方の導体層における前記B端子側に形成されたE導体パターンと、前記C導体パターンおよび前記D導体パターンを前記A端子側で接続するCビアと、前記C導体パターンおよび前記E導体パターンを前記B端子側で接続するDビアとを備えて構成されている。
【0011】
また、請求項5記載の回路基板は、請求項4記載の回路基板において、前記A導体パターン、前記B配線、前記電圧検出部、前記各プローブおよび前記測定対象で構成されるAループ、並びに前記A導体パターンの一部、B導体パターン、前記Aビア、前記Bビア、前記B配線、前記電圧検出部、前記各プローブおよび前記測定対象で構成されるBループを同じ向きで同じ磁束密度の外部磁界が通過したときに当該各ループに生じる誘導起電力が互いに打ち消し合うように当該各ループの開口面積が規定されている。
【0012】
また、請求項6記載の測定装置は、請求項1から5のいずれかに記載の回路基板と、前記電圧検出部と、前記回路基板に形成された第3配線を介して前記測定対象に測定用電流を供給する電流供給部と、前記電圧検出部によって検出された電圧値および前記測定用電流の電流値に基づいて前記測定対象の被測定量を測定する測定部とを備えている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の回路基板、および請求項6記載の測定装置では、第1導体層および第2導体層のいずれか一方に形成された第1導体パターンと、第3導体層および第4導体層のいずれか一方に形成された第2導体パターンと、第1導体パターンおよび第2導体パターンを接続する第1ビアおよび第2ビアとを備えて第1配線が構成され、第1導体層および第2導体層の他方に形成された第3導体パターンと、第3導体層および第4導体層の他方に形成された第4導体パターンと、第3導体パターンおよび第4導体パターンを接続する第3ビアおよび第4ビアとを備えて第2配線が構成されている。つまり、この回路基板および測定装置では、外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能な第1配線および第2配線を4つの導体パターンと4つのビアで構成することができる。このため、この回路基板および測定装置によれば、2つの導体層にそれぞれ並べた数多くの配線を数多くのビアで接続して形成した2つの螺旋状の配線を撚り合わせた状態となるように構成することで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑える従来の構成と比較して、ビアの数が少なく製造工程を簡略化することができる分、製造効率を十分に向上させて製造コストを十分に低減することができる。
【0014】
また、請求項2記載の回路基板、および請求項6記載の測定装置によれば、第1導体パターンを第1導体層に形成し、第2導体パターンを第3導体層に形成し、第3導体パターンを第2導体層に形成し、第4導体パターンを第4導体層に形成したことにより、例えば、第1導体パターンを第1導体層に形成し、第2導体パターンを第4導体層に形成し、第3導体パターンを第2導体層101bに形成し、第4導体パターンを第3導体層に形成する構成と比較して、第1配線で構成される第1ループの開口面積と第2配線で構成される第2ループの開口面積とを同程度に近づけることができる。このため、この回路基板および測定装置によれば、回路基板の周囲に外部磁界が発生しているときに各ループに発生する誘導起電力を同程度に近づけることができるため、誘導起電力を確実に打ち消すことができる結果、外部磁界による誘導起電力の影響をより少なく抑えることができる。
【0015】
また、請求項3記載の回路基板、および請求項6記載の測定装置によれば、第1配線で構成される第1ループの開口面積と、第2配線で構成される第2ループの開口面積とが等しくなるように構成したことにより、回路基板の周囲に外部磁界が発生している場合に各ループに発生する誘導起電力を等しくすることができるため、誘導起電力同士をより確実に打ち消すことができる結果、外部磁界による誘導起電力の影響をさらに少なく抑えることができる。
【0016】
また、請求項4記載の回路基板、および請求項6記載の測定装置では、A導体層およびC導体層のいずれか一方に形成されたA導体パターンと、A導体層およびC導体層の他方に形成されたB導体パターンと、A導体パターンおよびB導体パターンを接続するAビアおよびBビアとを備えてA配線が構成され、B導体層に形成されたC導体パターンと、上記の他方の導体層に形成されたD導体パターンおよびE導体パターンと、C導体パターンおよびD導体パターンを接続するCビアと、C導体パターンおよびE導体パターンを接続するDビアとを備えてB配線が構成されている。つまり、この回路基板および測定装置では、4つのビアで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能なA配線およびB配線を構成することができる。このため、この回路基板および測定装置によれば、2つの導体層にそれぞれ並べた数多くの配線を数多くのビアで接続して形成した2つの螺旋状の配線を撚り合わせた状態となるように構成することで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑える従来の構成と比較して、ビアの数が少なく製造工程を簡略化することができる分、製造効率を十分に向上させて製造コストを十分に低減することができる。
【0017】
また、請求項5記載の回路基板、および請求項6記載の測定装置では、AループおよびBループを同じ向きで同じ磁束密度の外部磁界が通過したときに各ループに生じる誘導起電力が互いに打ち消し合うように各ループの開口面積が規定されている。このため、この回路基板および測定装置によれば、回路基板の周囲に外部磁界が発生している場合において、その外部磁界による誘導起電力の影響をさらに少なく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】測定装置1,1A,1Bの構成を示す構成図である。
図2】回路基板100の構成を示す断面図である。
図3】回路基板100の構成を説明する説明図である。
図4】回路基板200の構成を示す断面図である。
図5】回路基板200の構成を説明する第1の説明図である。
図6】回路基板200の構成を説明する第2の説明図である。
図7】回路基板200の構成を説明する第3の説明図である。
図8】回路基板100Aの構成を示す断面図である。
図9】回路基板100Aの構成を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、回路基板および測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0020】
最初に、図1に示す測定装置1の構成について説明する。測定装置1は、測定装置の一例であって、測定対象50(図3参照)の物理量(例えば、抵抗値)を4端子法で測定可能に構成されている。具体的には、測定装置1は、同図に示すように、電流供給部11、電圧検出部12、処理部13、および回路基板100(図2,3参照)を備えて構成されている。
【0021】
電流供給部11は、処理部13の制御に従い、測定用電流(例えば、直流定電流)を出力する。
【0022】
電圧検出部12は、処理部13の制御に従い、測定対象50に対する測定用電流の供給によって測定対象50に生じる電圧の電圧値Vmを検出する。
【0023】
処理部13は、電流供給部11および電圧検出部12を制御する。また、処理部13は、測定部として機能し、電圧検出部12によって検出された電圧値Vmと、電流供給部11から出力された測定用電流の電流値Imとに基づいて測定対象50の抵抗値(被測定量)を測定する測定処理を実行する。
【0024】
回路基板100は、電流供給部11、電圧検出部12および処理部13が実装される多層基板であって、図2に示すように、回路基板100の上面100u側(一面側)から下面100b側(他面側)向かって設けられた4つの導体層101a(第1導体層に相当する)、導体層101b(第2導体層に相当する)、導体層101c(第3導体層に相当する)、および導体層101d(第4導体層に相当する:以下、導体層101a〜101dを区別しないときには「導体層101」ともいう)と、各導体層101の間に設けられた3つの絶縁層102a,102b,102cとを備えて構成されている。
【0025】
また、図3に示すように、導体層101aには、電流供給部11の一方の電極が接続される端子Ti1a、および測定対象50の端子50aに接触させる電流供給用のプローブ21aが接続される端子Ti2aが設けられ、導体層101dには、電流供給部11の他方の電極が接続される端子Ti1b、および測定対象50の端子50bに接触させる電流供給用のプローブ21bが接続される端子Ti2bが設けられている。
【0026】
また、図2,3に示すように、導体層101aには、電圧検出部12の一方の電極が接続される端子Tv1a(第1端子に相当する)、および測定対象50の端子50aに接触させる電圧検出用のプローブ22aが接続される端子Tv2a(第2端子に相当する)が設けられ、導体層101dには、電圧検出部12の他方の電極が接続される端子Tv1b(第1端子に相当する)、および測定対象50の端子50bに接触させる電圧検出用のプローブ22bが接続される端子Tv2b(第2端子に相当する)が設けられている。この場合、図2では、端子Ti1a,Ti1b,Ti2a,Ti2b、および後述する配線W3a,W3bの図示を省略している。なお、以下の説明において、端子Tv1a,Tv1bを区別しないときには「端子Tv1」ともいい、端子Tv2a,Tv2bを区別しないときには「端子Tv2」ともいう。また、端子Ti1a,Ti1b,Ti2a,Ti2b,Tv1a,Tv1b,Tv2a,Tv2bを区別しないときには「端子T」ともいう。
【0027】
また、回路基板100には、各端子T同士を接続する配線が形成されている。具体的には、図3に示すように、回路基板100の導体層101aには、端子Ti1aと端子Ti2aとを接続する配線W3aが形成され、回路基板100の導体層101dには、端子Ti1bとTi2bとを接続する配線W3bが形成されている。この場合、配線W3a,W3bは、第3配線に相当する。
【0028】
また、回路基板100には、図2,3に示すように、端子Tv1aと端子Tv2aとを接続する配線W1(第1配線に相当する)、および端子Tv1bと端子Tv2bとを接続する配線W2(第2配線に相当する)が形成されている。この場合、この回路基板100では、電圧検出部12によって行われる電圧値Vmの検出に際して、電圧値Vmに対する外部磁界の影響を低減させるため、配線W1および配線W2がループをなすように構成されている。
【0029】
具体的には、配線W1は、図2,3に示すように、回路基板100の導体層101aに形成された導体パターンP1(第1導体パターンに相当する)と、回路基板100の導体層101cに形成された導体パターンP2(第2導体パターンに相当する)と、導体パターンP1,P2を端子Tv1側で接続するビアV1と、導体パターンP1,P2を端子Tv2側で接続するビアV2とを備えて構成されている。
【0030】
また、配線W2は、図2,3に示すように、回路基板100の導体層101bに形成された導体パターンP3(第3導体パターンに相当する)と、回路基板100の導体層101dに形成された導体パターンP4(第4導体パターンに相当する)と、導体パターンP3,P4を端子Tv1側で接続するビアV3と、導体パターンP3,P4を端子Tv2側で接続するビアV4とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、ビアV1〜V4を区別しないときには「ビアV」ともいう。
【0031】
また、この回路基板100では、図2に示すように、配線W1(導体パターンP1,P2およびビアV1,V2)で構成されるループL1(同図に破線で示すループ:第1ループに相当する)の開口面と、配線W2(導体パターンP3,P4およびビアV3,V4)で構成されるループL2(同図に一点鎖線で示すループ:第2ループに相当する)の開口面とが対向し(同じ向きを向き)、ループL1の開口面積とループL2の開口面積とが互いに等しくなるように構成されている。
【0032】
ここで、回路基板100の周囲に外部磁界が発生していて、その外部磁界が各ループL1,L2を通過したときには、各ループL1,L2に誘導起電力が発生する。この場合、この回路基板100では、図3に示すように、ループL1が電圧検出部12の一方の電極に接続され、ループL2が電圧検出部12の他方の電極に接続されている。また、この回路基板100では、各ループL1,L2の開口面同士が対向し、各ループL1,L2の開口面積が互いに等しくなるように構成されている。このため、この回路基板100では、各ループL1,L2に発生する誘導起電力が互いに打ち消し合うように電圧検出部12に作用する。この結果、この回路基板100では、電圧検出部12が測定対象50の電圧値Vmを検出する際の外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能となっている。したがって、この回路基板100を備えた測定装置1では、電圧検出部12によって検出された電圧値Vmに基づく測定対象50の抵抗値を正確に測定することが可能となっている。
【0033】
一方、この回路基板100では、上記したように、導体層101a,101cにそれぞれ形成した導体パターンP1,P2を2つのビアV1,V2で接続した配線W1でループL1を構成し、導体層101b,101dにそれぞれ形成した導体パターンP3,P4を2つのビアV3,V4で接続した配線W2でループL2を構成することで、外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能となっている。つまり、この回路基板100では、4つのビアVで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能な配線W1,W2を構成することができる。このため、この回路基板100では、2つの導体層101にそれぞれ並べた数多くの配線を数多くのビアVで接続して形成した2つの螺旋状の配線を撚り合わせた状態となるように構成することで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑える従来の構成と比較して、ビアVの数が少なく製造工程を簡略化することができる分、製造効率を十分に向上させて製造コストを十分に低減することが可能となっている。
【0034】
次に、測定装置1を用いて測定対象50の被測定量としての抵抗値を4端子対法で測定する測定方法、およびその際の各部の動作について、図面を参照して説明する。
【0035】
まず、図3に示すように、回路基板100に設けられている端子Ti2a,Ti2bに電流供給用のプローブ21a,21bをそれぞれ接続し、端子Tv2a,Tv2bに電圧検出用のプローブ22a,22bをそれぞれ接続する。
【0036】
次いで、図3に示すように、プローブ21a,22aを測定対象50の端子50aに接触させ、プローブ21b22bを測定対象50の端子50bに接触させる。
【0037】
続いて、図外の操作部を操作して測定の開始を指示する。これに応じて、処理部13が測定処理を実行する。この測定処理では、処理部13は、電流供給部11を制御して、測定用電流(直流定電流)を出力させる。この際に、測定用電流が配線W3a,W3bおよびプローブ21a,21bを介して測定対象50に供給される。
【0038】
次いで、処理部13は、電圧検出部12を制御して、測定用電流の供給によって測定対象50の端子50a,50bの間に生じる電圧の電圧値Vmを検出させる。この場合、電圧検出部12は、端子50a,50bにそれぞれ接触しているプローブ22a,22bおよび配線W1,W2を介して電圧値Vmを検出する。
【0039】
ここで、この測定装置1では、各々の開口面積が互いに等しくかつ開口面同士が対向する(同じ向きを向いている)ループL1,L2を構成する配線W1,W2が回路基板100に形成され、配線W1,W2が電圧検出部12の各電極にそれぞれ接続されている。このため、この測定装置1では、回路基板100の周囲に外部磁界が発生して、その外部磁界が各ループL1,L2を通過している場合においても、各ループL1,L2の双方に発生する誘導起電力が互いに打ち消し合うように電圧検出部12に作用する結果、誘導起電力の影響が少なく抑えられて、電圧検出部12によって電圧値Vmが正確に検出される。
【0040】
続いて、処理部13は、電圧検出部12によって検出された電圧値Vmと、電流供給部11から出力された測定用電流の電流値Imとに基づいて測定対象50の抵抗値(被測定量)を測定する。この場合、上記したように電圧検出部12によって電圧値Vmが正確に検出されている。このため、この測定装置1では、抵抗値の測定精度を十分に向上させることが可能となっている。
【0041】
なお、上記した回路基板100において、導体層101aに導体パターンP1を形成し、導体層101cに導体パターンP2を形成し、導体層101bに導体パターンP3を形成し、導体層101dに導体パターンP4を形成する構成に代えて、導体層101bに導体パターンP1を形成し、導体層101dに導体パターンP2を形成し、導体層101aに導体パターンP3を形成し、導体層101cに導体パターンP4を形成する構成を採用することもできる。
【0042】
このように、この回路基板100および測定装置1では、導体層101a,101cにそれぞれ形成された導体パターンP1,P2と、導体パターンP1,P2を接続するビアV1,V2とを備えて配線W1が構成され、導体層101b,101dにそれぞれ形成された導体パターンP3,P4と、導体パターンP3,P4を接続するビアV3,V4とを備えて配線W2が構成されている。つまり、この回路基板100および測定装置1では、外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能な配線W1,W2を4つの導体パターンPと4つのビアVで構成することができる。このため、この回路基板100および測定装置1によれば、2つの導体層101にそれぞれ並べた数多くの配線を数多くのビアVで接続して形成した2つの螺旋状の配線を撚り合わせた状態となるように構成することで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑える従来の構成と比較して、ビアVの数が少なく製造工程を簡略化することができる分、製造効率を十分に向上させて製造コストを十分に低減することができる。
【0043】
また、この回路基板100および測定装置1によれば、導体パターンP1を導体層101aに形成し、導体パターンP2を導体層101cに形成し、導体パターンP3を導体層101bに形成し、導体パターンP4を導体層101dに形成したことにより、例えば、導体パターンP1を導体層101aに形成し、導体パターンP2を導体層101dに形成し、導体パターンP3を導体層101bに形成し、導体パターンP4を導体層101cに形成する構成と比較して、配線W1で構成されるループL1の開口面積と配線W2で構成されるループL2の開口面積とを同程度に近づけることができる。このため、この回路基板100および測定装置1によれば、回路基板100の周囲に外部磁界が発生しているときに各ループL1,L2に発生する誘導起電力を同程度に近づけることができるため、誘導起電力を確実に打ち消すことができる結果、外部磁界による誘導起電力の影響をより少なく抑えることができる。
【0044】
また、この回路基板100および測定装置1によれば、配線W1で構成されるループL1の開口面積と、配線W2で構成されるループL2の開口面積とが等しくなるように構成したことにより、回路基板100の周囲に外部磁界が発生している場合に各ループL1,L2に発生する誘導起電力を等しくすることができるため、誘導起電力同士をより確実に打ち消すことができる結果、外部磁界による誘導起電力の影響をさらに少なく抑えることができる。
【0045】
次に、回路基板の他の一例としての回路基板200、および回路基板200を備えた測定装置1Aについて説明する。なお、以下の説明において、上記した回路基板100および測定装置1と同様の構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。この回路基板200は、図4に示すように、回路基板200の上面200u側(一面側)から下面200b側(他面側)向かって設けられた3つの導体層201a(A導体層に相当する)、導体層201b(B導体層に相当する)、および導体層201c(C導体層に相当する:以下、導体層201a〜201cを区別しないときには「導体層201」ともいう)と、各導体層201の間に設けられた2つの絶縁層202a,202bとを備えて構成されている。
【0046】
また、図5に示すように、導体層201aには、電流供給部11の一方の電極が接続される端子Ti1a、および測定対象50の端子50aに接触させる電流供給用のプローブ21aが接続される端子Ti2aが設けられ、導体層201cには、電流供給部11の他方の電極が接続される端子Ti1b、および測定対象50の端子50bに接触させる電流供給用のプローブ21bが接続される端子Ti2bが設けられている。
【0047】
また、図4,5に示すように、導体層201aには、電圧検出部12の一方の電極が接続される端子TvAa(A端子に相当する)、および測定対象50の端子50aに接触させる電圧検出用のプローブ22aが接続される端子TvBa(B端子に相当する)が設けられ、導体層201cには、電圧検出部12の他方の電極が接続される端子TvAb(A端子に相当する)、および測定対象50の端子50bに接触させる電圧検出用のプローブ22bが接続される端子TvBb(B端子に相当する)が設けられている。この場合、図4では、端子Ti1a,Ti1b,Ti2a,Ti2b、および後述する配線W3a,W3bの図示を省略している。なお、以下の説明において、端子TvAa,TvAbを区別しないときには「端子TvA」ともいい、端子TvBa,TvBbを区別しないときには「端子TvB」ともいう。また、端子Ti1a,Ti1b,Ti2a,Ti2b,TvAa,TvAb,TvBa,TvBbを区別しないときには「端子T」ともいう。
【0048】
また、回路基板200には、各端子T同士を接続する配線が形成されている。具体的には、図5に示すように、回路基板200の導体層201aには、端子Ti1aと端子Ti2aとを接続する配線W3aが形成され、回路基板200の導体層201cには、端子Ti1bとTi2bとを接続する配線W3bが形成されている。
【0049】
また、回路基板200には、図4,5に示すように、端子TvAaと端子TvBaとを接続する配線Wa(A配線に相当する)、および端子TvAbと端子TvBbとを接続する配線Wb(B配線に相当する)が形成されている。この場合、この回路基板200では、電圧検出部12によって検出される電圧値Vmの検出に際して、電圧値Vmに対する外部磁界の影響を低減させるため、配線W1および配線W2によってループが構成される。
【0050】
具体的には、配線Waは、図4,5に示すように、回路基板200の導体層201aに形成された導体パターンPa(A導体パターンに相当する)と、回路基板200の導体層201cに形成された導体パターンPb(B導体パターンに相当する)と、導体パターンPa,Pbを端子TvA側で接続するビアVa(Aビアに相当する)と、導体パターンPa,Pbを端子TvB側で接続するビアVb(Bビアに相当する)とを備えて構成されている。
【0051】
また、配線Wbは、図4,5に示すように、回路基板200の導体層201bに形成された導体パターンPc(C導体パターンに相当する)と、回路基板200の導体層201cの端子TvA側に(端子TvAbに接続するように)形成された導体パターンPd(D導体パターンに相当する)と、導体層201cの端子TvB側に(端子TvBbに接続するように)形成された導体パターンPe(E導体パターンに相当する)と、導体パターンPcの端子TvA側と導体パターンPdとを接続するビアVc(Cビアに相当する)と、導体パターンPcの端子TvB側と導体パターンPeとを接続するビアVd(Dビアに相当する)とを備えて構成されている。なお、以下の説明において、ビアVa〜Vdを区別しないときには「ビアV」ともいう。
【0052】
また、この回路基板200では、図6に示すように、配線Waの一部(導体パターンPa)、配線Wb(導体パターンPc〜Pe、ビアVc,Vd)、電圧検出部12、プローブ22a,22b、および測定対象50で構成されるループLa(同図における斜線を付したループ:Aループに相当する)の開口面と、図7に示すように、配線Waの一部(導体パターンPaの一部、導体パターンPb、ビアVa,Vb)、配線Wb(導体パターンPc〜Pe、ビアVc,Vd)、電圧検出部12、プローブ22a,22b、および測定対象50で構成されるループLb(同図における斜線を付したループ:Bループに相当する)の開口面とが同じ向きを向くように構成されている。また、この回路基板200では、ループLaおよびループLbを同じ向きで同じ磁束密度の外部磁界が通過したときに各ループLa,Lbに生じる誘導起電力が互いに打ち消し合うように各ループLa,Lbの開口面積が規定されている。具体的には、図6に示すループLaの全体の領域A−1の開口面積と、図7に示すループLbのうちの領域B−1の開口面積から領域B−2および領域B−3の開口面積を差し引いた開口面積とが互いに等しくなるように構成されている。このため、この回路基板200では、回路基板200の周囲に外部磁界が発生しるときに各ループLa,Lbに発生する誘導起電力が互いに打ち消し合うように電圧検出部12に作用する。この結果、この回路基板200では、電圧検出部12が測定対象50の電圧値Vmを検出する際の外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能となっている。したがって、この回路基板200を備えた測定装置1では、電圧検出部12によって検出された電圧値Vmに基づく測定対象50の抵抗値を正確に測定することが可能となっている。
【0053】
また、この回路基板200では、上記したように、導体層201a,201cにそれぞれ形成した導体パターンPa,Pbを2つのビアVa,Vbで接続した配線Wa、導体層201b,201cにそれぞれ形成した導体パターンPc〜Peを2つのビアVc,Vdで接続した配線Wb、電圧検出部12、プローブ22a,22bおよび測定対象50でループLa,Lbを構成することで、外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能となっている。つまり、この回路基板200では、4つのビアVで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能な配線Wa,Wbを構成することができる。このため、この回路基板200および測定装置1Aにおいても、2つの導体層201にそれぞれ並べた数多くの配線を数多くのビアVで接続して形成した2つの螺旋状の配線を撚り合わせた状態となるように構成することで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑える従来の構成と比較して、ビアVの数が少なく製造工程を簡略化することができる分、製造効率を十分に向上させて製造コストを十分に低減することができる。
【0054】
また、この回路基板200では、上記したように、ループLaおよびループLbを同じ向きで同じ磁束密度の外部磁界が通過したときに各ループLa,Lbに生じる誘導起電力が互いに打ち消し合うように各ループLa,Lbの開口面積が規定されている。このため、この回路基板200および測定装置1Aにおいても、回路基板100の周囲に外部磁界が発生している場合において、その外部磁界による誘導起電力の影響をさらに少なく抑えることができる。
【0055】
なお、上記した回路基板200において、導体層201aに導体パターンPaを形成し、導体層201cに導体パターンPb,Pd,Peを形成する構成に代えて、導体層201aに導体パターンPb,Pd,Peを形成し、導体層201cに導体パターンPaを形成する構成を採用することもできる。
【0056】
次に、回路基板の他の一例としての回路基板100A、および回路基板100Aを備えた測定装置1Bについて説明する。なお、以下の説明において、上記した回路基板100および測定装置1と同様の構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。この回路基板100Aは、図8に示すように、上記した回路基板100と同様に、上面100u側から下面100b側向かって設けられた4つの導体層101a〜101dと、各導体層101の間に設けられた3つの絶縁層102a〜102cとを備えて構成されている。
【0057】
また、図8,9に示すように、回路基板100Aの導体層101aには、上記した回路基板100と同様に、端子Ti1a,Ti2a,Tv1a,Tv2aが設けられ、導体層101dには、端子Ti1b,Ti2b,Tv1b,Tv2bが設けられている。また、上記した回路基板100と同様に、導体層101aには、端子Ti1aと端子Ti2aとを接続する配線W3aが形成され、導体層101dには、端子Ti1bとTi2bとを接続する配線W3bが形成されている(図9参照)。なお、図8では、端子Ti1a,Ti1b,Ti2a,Ti2b、および配線W3a,W3bの図示を省略している。
【0058】
また、回路基板100Aには、端子Tv1aと端子Tv2aとを接続する配線W1(第1配線に相当する)、および端子Tv1bと端子Tv2bとを接続する配線W2(第2配線に相当する)が形成されている。また、この回路基板100Aにおいても、上記した回路基板100と同様に、電圧検出部12によって検出される電圧値Vmの検出に際して、電圧値Vmに対する外部磁界の影響を低減させるため、配線W1および配線W2がループをなすように構成されている。
【0059】
具体的には、配線W1は、図8,9に示すように、回路基板100の導体層101aに形成された導体パターンP1(第1導体パターンに相当する)と、回路基板100の導体層101dに形成された導体パターンP2(第2導体パターンに相当する)と、導体パターンP1,P2を端子Tv1側で接続するビアV1と、導体パターンP1,P2を端子Tv2側で接続するビアV2とを備えて構成されている。
【0060】
また、配線W2は、図8,9に示すように、回路基板100の導体層101bに形成された導体パターンP3(第3導体パターンに相当する)と、回路基板100の導体層101cに形成された導体パターンP4(第4導体パターンに相当する)と、導体層101cにおける端子Tv1側に(端子Tv1bに接続するように)形成された導体パターンP5と、導体層101cにおける端子Tv2側に(端子Tv2bに接続するように)形成された導体パターンP6と、導体パターンP3,P4,P5を端子Tv1側で接続するビアV3と、導体パターンP3,P4,P6を端子Tv2側で接続するビアV4とを備えて構成されている。
【0061】
また、この回路基板100Aでは、図8に示すように、配線W1(導体パターンP1,P2およびビアV1,V2)で構成されるループL1(同図に破線で示すループ)の開口面と、配線W2(導体パターンP3,P4およびビアV3,V4)で構成されるループL2(同図に一点鎖線で示すループ)の開口面とが対向し(同じ向きを向き)、ループL1の開口面積とループL2の開口面積とが互いに等しくなるように構成されている。このため、この回路基板100Aにおいても、回路基板100Aの周囲に外部磁界が発生したときに各ループL1,L2に発生する誘導起電力が互いに打ち消し合うように電圧検出部12に作用する結果、電圧検出部12が測定対象50の電圧値Vmを検出する際の外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることができる。したがって、この回路基板100Aを備えた測定装置1においても、電圧検出部12によって検出された電圧値Vmに基づく測定対象50の抵抗値を正確に測定することができる。
【0062】
また、この回路基板100Aでは、上記したように、導体層101a,101dにそれぞれ形成した導体パターンP1,P2を2つのビアV1,V2で接続した配線W1でループL1を構成し、導体層101b,101cにそれぞれ形成した導体パターンP3,P4を2つのビアV3,V4で接続した配線W2でループL2を構成することで、外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能となっている。つまり、この回路基板100Aでは、4つのビアVで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑えることが可能な配線W1,W2を構成することができる。このため、この回路基板100Aにおいても、2つの導体層101にそれぞれ並べた数多くの配線を数多くのビアVで接続して形成した2つの螺旋状の配線を撚り合わせた状態となるように構成することで外部磁界による誘導起電力の影響を少なく抑える従来の構成と比較して、ビアVの数が少なく製造工程を簡略化することができる分、製造効率を十分に向上させて製造コストを十分に低減することができる。
【0063】
なお、回路基板および測定装置の構成は上記の構成に限定されない。例えば、4つの導体層101を有する回路基板100,100A、および3つの導体層201を有する回路基板200に適用した例について上記したが、5つ以上の導体層101を有する回路基板100,100Aにおける各導体層101のうちの4つの導体層101を用いて配線W1,W2を形成する構成や、4つ以上の導体層201を有する回路基板200における各導体層201のうちの3つの導体層201を用いて配線Wa,Wbを形成する構成を採用することもできる。
【0064】
また、ループL1,L2の各開口面積が互いに等しくなるように回路基板100,100Aを構成した例について上記したが、ループL1,L2の各開口面積が異なる構成を採用することもできる。また、ループLaの領域A−1の開口面積と、ループLbのうちの領域B−1の開口面積から領域B−2および領域B−3の開口面積を差し引いた開口面積とが互いに等しくなるように回路基板200を構成した例(各ループLa,Lbに生じる誘導起電力が互いに打ち消し合う構成)について上記したが、これらの開口面積が異なる構成(各ループLa,Lbに生じる誘導起電力が完全には打ち消し合わない構成)を採用することもできる。
【0065】
また、被測定量としての抵抗値を測定する測定装置1に適用した例について上記したが、インピーダンス、インダクタンス、容量等の抵抗値以外の被測定量を測定する測定装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0066】
1,1A,1B 測定装置
12 電圧検出部
11 電流供給部
13 処理部
22a,22b プローブ
100,100A,200 回路基板
100b,200b 下面
100u,200u 上面
101a,101b,101c,101d,201a〜201c 導体層
Im 電流値
P1〜P4,Pa〜Pe 導体パターン
Tv1a,Tv1b,Tv2a,Tv2b 端子
TvAa,TvAb,TvBa,TvBb 端子
V1〜V4,Va〜Vd ビア
Vm 電圧値
W1,W2,Wa,Wb,W3a,W3b 配線
L1,L2,La,Lb ループ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9