特許第6982949号(P6982949)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982949
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】建築板の設計方法
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   E04F13/08 E
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-70281(P2016-70281)
(22)【出願日】2016年3月31日
(65)【公開番号】特開2017-179946(P2017-179946A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2019年2月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110860
【氏名又は名称】ニチハ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】寺村 幸司
【審査官】 兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−332226(JP,A)
【文献】 特開2005−307455(JP,A)
【文献】 特開2003−262030(JP,A)
【文献】 特開2015−105521(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0226327(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00−13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数の長方形ブロック柄を有する建築板の設計方法であって、
前記長方形ブロック柄を、前記建築板の長手方向に平行に、かつ前記長手方向に平行な長さが様々となるように配置し、
前記建築板を長手方向が左右方向となるように配置するとともに、
前記建築板の前記左右方向における一端から他端に向かって、出隅の製造のために必要な長さの整数倍の間隔で、前記建築板の前記左右方向に直交する複数の切断線を設け、
前記建築板に配置された複数の前記長方形ブロック柄において、前記左右方向の最小長さの寸法を、前記切断線から離して、前記切断線の前記左右方向の両側に前記切断線に平行な補助線を設け、
前記切断線上に位置する前記長方形ブロック柄の左右の端部が、前記補助線よりも前記切断線から離れているかを確認し、前記長方形ブロック柄における前記左右方向の端部が、前記切断線と前記補助線の間に位置する場合には、その端部を前記補助線よりも前記切断線から離れる方向に移動させ、前記長方形ブロック柄の前記左右方向の長さを変更する
ことを特徴とする建築板の設計方法。
【請求項2】
前記表面に、前記長方形ブロック柄を配置する際に、
前記建築板の前記左右方向に対し直交する方向に延びた目地溝を、
前記建築板の前記左右方向の一方側から他方側に並び、且つ、前記切断線の間隔の整数倍の間隔で設け、
前記切断線は、前記目地溝を除いた部分に設け、
前記切断線が複数の隣り合う前記目地溝間を均しく分けるとともに、
前記目地溝を介して前記左右方向に隣接する複数の前記長方形ブロック柄における一方の前記長方形ブロック柄と前記目地溝との一方側の境界に、前記切断線が位置する場合には、
この切断線と隣接する切断線を、前記一方側の境界と対向する、他方の前記長方形ブロック柄と前記目地溝との他方側の境界に、位置するように設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の建築板の設計方法。
【請求項3】
前記目地溝と前記長方形ブロック柄の前記境界に位置した前記切断線において、
前記目地溝側には前記補助線を設けない
ことを特徴とする請求項2に記載の建築板の設計方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に長方形ブロック柄を有する建築板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、窯業系サイディングボードや、金属系サイディングボード、ALCボード(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)などが建築物の外壁、内壁を構成する建築板として用いられている。建築板は通常、長方形の板であり、複数の建築板を貼り合わせて建築物の外壁、内壁を構成する。その際に、隅部には出隅と呼ばれる断面L字形状の部材を貼ることが行われている。出隅は、壁面の外観を統一させるため、特許文献1の従来技術に記載されるように、建築板を切断して製造されることが多い。
【0003】
しかし、建築板の表面には意匠性を高める為、様々な凹凸形状が設けられることが多く、特許文献2には、表面に複数の長方形ブロック柄を有する建築板が開示されている。特許文献2のような建築板から出隅を製造するために切断すると、切断位置によっては長方形ブロック柄の幅が極端に狭くなることがある。幅が極端に狭い長方形ブロック柄は、製造、運搬、保管の際に欠けやすく、損傷しやすい。更に、施工した際に、幅が極端に狭い長方形ブロック柄が目立ってしまい、建築物の外観を損ねるという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−234431号公報
【特許文献2】特開2001−020493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みたものであり、出隅を製造するために切断しても幅が極端に狭い長方形ブロック柄が生じない建築板、及びその設計方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、表面に複数の長方形ブロック柄を有する建築板の設計方法であって、前記長方形ブロック柄を、前記建築板の長手方向に平行に、かつ前記長手方向に平行な長さが様々となるように配置し、前記建築板を長手方向が左右方向となるように配置するとともに、前記建築板の前記左右方向における一端から他端に向かって、出隅の製造のために必要な長さの整数倍の間隔で、前記建築板の前記左右方向に直交する複数の切断線を設け、前記建築板に配置された複数の前記長方形ブロック柄において、前記左右方向の最小長さの寸法を、前記切断線から離して、前記切断線の前記左右方向の両側に前記切断線に平行な補助線を設ける。
【0007】
また、前記切断線上に位置する前記長方形ブロック柄の左右の端部が、前記補助線よりも前記切断線から離れているかを確認し、前記長方形ブロック柄における前記左右方向の端部が、前記切断線と前記補助線の間に位置する場合には、その端部を前記補助線よりも前記切断線から離れる方向に移動させ、前記長方形ブロック柄の前記左右方向の長さを変更することを特徴とする
【0008】
本発明の第二の態様では、上述の特徴に加え、前記表面に、前記長方形ブロック柄を配置する際に、前記建築板の前記左右方向に対し直交する方向に延びた目地溝を、前記建築板の前記左右方向の一方側から他方側に並び、且つ、前記切断線の間隔の整数倍の間隔で設け、前記切断線は、前記目地溝を除いた部分に設け、前記切断線が複数の隣り合う前記目地溝間を均しく分けるとともに、前記目地溝を介して前記左右方向に隣接する複数の前記長方形ブロック柄における一方の前記長方形ブロック柄と前記目地溝との一方側の境界に、前記切断線が位置する場合には、この切断線と隣接する切断線を、前記一方側の境界と対向する、他方の前記長方形ブロック柄と前記目地溝との他方側の境界に、位置するように設定することを特徴とする。
【0009】
本発明の第の態様では、第の態様において、前記目地溝と前記長方形ブロック柄の前記境界に位置した前記切断線において、前記目地溝側には前記補助線を設けないことを特徴とする
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、出隅を製造するために切断しても幅が極端に狭い長方形ブロック柄が生じない建築板、及びその設計方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、複数の長方形ブロック柄を有する建築板の正面図である。
図2図2は、図1に示す建築板の側面図である。
図3図3は、図1に示す建築板に切断線を設けた図である。
図4図4は、長方形ブロック柄111付近の拡大図である。
図5図5は、長方形ブロック柄112付近の拡大図である。
図6図6は、本発明の第一形態の建築板の正面図である。
図7図4は、長方形ブロック柄121付近の拡大図である。
図8図5は、長方形ブロック柄122付近の拡大図である。
図9図9は、複数の長方形ブロック柄を有する別の建築板の正面図である。
図10図10は、図9に示す建築板に切断線を設けた図である。
図11図11は、本発明の第二形態の建築板の正面図である。
図12図12は、長方形ブロック柄221、222付近の拡大図である。
図13図13は、長方形ブロック柄223、224付近の拡大図である。
図14図14は、長方形ブロック柄225、226付近の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。
【0013】
(実施の第一形態)
図1は、複数の長方形ブロック柄を、建築板の長手方向に平行に配置した建築板11の正面図であり、図2は建築板11の側面図である。
建築板としては、木繊維補強セメント板、繊維補強セメント板、繊維補強セメント・ケイ酸カルシウム板などの窯業系サイディングボード、金属系サイディングボード、ALCボード(Autoclaved Lightweight aerated Concrete)などが適用できるが、第一形態では、長手方向の長さが3030mm、短手方向の長さが455mmの長方形の窯業系サイディングボードを用いている。
【0014】
建築板11の表面には、建築板11の長手方向に平行に、複数の長方形ブロック柄110が配置されている。長方形ブロック柄110は、建築板11の長手方向に対して垂直な縦溝119lと、建築板21の長手方向に対して平行な横溝119wに囲まれることにより形成されている。複数の長方形ブロック柄110において、長手方向に平行な長さは様々である。図1では、長方形ブロック柄110の長手方向に平行な長さを大きく3分類して、10〜20mmの長さの長方形ブロック柄110を110a、21〜40mmの長さの長方形ブロック柄110を110b、41mm以上の長さの長方形ブロック柄110を110cと示している。
長方形ブロック柄110の内、最小幅は10mmであり、図1においてはw1と示している。
複数の長方形ブロック柄110において、長手方向に垂直な長さは、多くがh1の長さで形成されており、残りの一部はh1の2倍の長さで形成されている。長方形ブロック柄110は、長手方向に垂直に4行配置されており、各行における長方形ブロック柄110の配置は異なる。
なお、長方形ブロック柄110の内、図1の中央付近の第一行にある長方形ブロック柄を111、図1の中央付近の第四行にある長方形ブロック柄を112と特定しており、長方形ブロック柄111、112を用いて、第一形態について後述する。
【0015】
図3は、建築板11に切断線c1を設けた図であり、図4は、長方形ブロック柄111付近の拡大図であり、図5は、長方形ブロック柄112付近の拡大図である。
切断線c1は、出隅を作成する際に切断する位置であり、建築板11の長手方向に垂直に、建築板11を分断するよう設けられる。図3では、左端から86mm間隔で、建築板11の長手方向に対して垂直に切断線c1を複数配している。なお、建築板11において、最も右に位置する切断線c1から建築板11の右端までは86mm未満である。また、図3においては、各切断線c1の左右両側に、建築板11の長手方向にw1離して、破線で示す補助線を配している。補助線は、長方形ブロック柄の右端と左端が、切断線c1からw1以上離れているか確認するために線である。すなわち、長方形ブロック柄の右端(又は左端)が、切断線c1と補助線との間に存在する場合、その長方形ブロック柄の切断線c1から右端(又は左端)までの長さは、w1未満であることが判る。
【0016】
図3においては、切断線c1上に位置する長方形ブロック柄の内、図の中央付近の第一行にある長方形ブロック柄111と、図の中央付近の第四行にある長方形ブロック柄112の切断線c1からの幅が、最小幅w1よりも狭い。詳しくは、長方形ブロック柄111は、切断線c1により、切断線c1の左側にある長方形ブロック柄111lと、切断線c1の右側にある長方形ブロック柄111rに分かれる。長方形ブロック柄111rの右端は、補助線よりも切断線c1から離れており、長方形ブロック柄111rの切断線c1から右端までの長さは、最小幅w1よりも広い。しかし、長方形ブロック柄111lの左端は、補助線よりも切断線c1に近く、前記補助線と切断線c1の間に位置するので、長方形ブロック柄111lの切断線c1から左端までの長さは、最小幅w1よりも狭い。一方、長方形ブロック柄112は、切断線c1により、切断線c1の左側にある長方形ブロック柄112lと、切断線c1の右側にある長方形ブロック柄112rに分かれる。長方形ブロック柄112lの左端は、補助線よりも切断線c1から離れており、長方形ブロック柄112lの切断線c1から左端までの長さは、最小幅w1よりも広い。しかし、長方形ブロック柄112rの右端は、補助線よりも切断線c1に近く、前記補助線と切断線c1の間に位置するので、長方形ブロック柄112rの切断線c1から右端までの長さは、最小幅w1よりも狭い。他の、切断線c1上に位置する長方形ブロック柄については、右端及び左端が、いずれも補助線上か、補助線よりも切断線c1から離れており、切断線c1から右端までの長さと切断線c1から右端までの長さは、最小幅w1以上である。
【0017】
図6は、建築板11の一部の長方形ブロック柄の形状を変更した建築板12の正面図であり、図7は、形状を変更した長方形ブロック柄121付近の拡大図であり、図8は、形状を変更した長方形ブロック柄122付近の拡大図である。なお、図6〜8において、切断線c1と補助線が示してあるが、位置、間隔は図3〜5と同じである。
【0018】
建築板12では、長方形ブロック柄111の幅を左側に広げ、長方形ブロック柄121としている。長方形ブロック柄111の左端を左に移動させており、図7において、斜線で示した部分が変更により増えた部分である。長方形ブロック柄121は、切断線c1により、切断線c1の左側にある長方形ブロック柄121lと、切断線c1の右側にある長方形ブロック121rに分かれる。長方形ブロック柄121lの左端、長方形ブロック121rの右端は、どちらも切断線c1と補助線との間に位置せず、補助線よりも切断線c1から離れている。すなわち、長方形ブロック柄121lの切断線c1から左端までの長さと、長方形ブロック柄121rの切断線c1から右端までの長さは、最小幅w1よりも広い。なお、長方形ブロック柄111の幅を左側に広げたことにより、長方形ブロック柄121の左隣のブロック柄の幅(建築板12の長手方向に平行な長さ)は狭くなっているが最小幅w1よりも広く、問題は無い。
【0019】
一方、長方形ブロック柄112については、幅を右側に広げ、長方形ブロック柄122としている。長方形ブロック柄112の右端を右に移動させており、図8において、斜線で示した部分が変更により増えた部分である。長方形ブロック柄122は、切断線c1により、切断線c1の左側にある長方形ブロック柄122lと、切断線c1の右側にある長方形ブロック柄122rに分かれる。長方形ブロック柄122lの左端、長方形ブロック柄122rの右端は、どちらも切断線c1と補助線との間に位置せず、補助線よりも切断線c1から離れている。すなわち、長方形ブロック柄122lの切断線c1から左端までの長さと、長方形ブロック柄122rの切断線c1から右端までの長さは、最小幅w1よりも広い。なお、長方形ブロック柄112の幅を右側に広げたことにより、長方形ブロック柄122の右隣のブロック柄の幅(建築板12の長手方向に平行な長さ)は狭くなっているが最小幅w1よりも広く、問題は無い。
【0020】
また、他の、切断線c1上に位置する長方形ブロック柄については、建築板11と同じなので、右端及び左端が、いずれも補助線上か、補助線よりも切断線c1から離れており、切断線c1から左端までの長さと切断線c1から右端までの長さは、最小幅w1以上である。
【0021】
よって、図6に示す建築板を用いれば、出隅製造の為に切断しても、切断された建築板において、長方形ブロック柄の幅が最小幅w1未満となることはない。そのため、切断した建築板を用いて製造した出隅を施工しても建築物の外観を損ねるという欠点は発生せず、製造、運搬、保管の際に欠けやすく、損傷しやすいという問題も発生しない。
【0022】
(実施の第二形態)
図9は、複数の長方形ブロック柄を、建築板の長手方向に平行に配置した建築板21の正面図である。建築板21も、長手方向の長さが3030mm、幅が455mmの窯業系サイディングボードである。
【0023】
建築板21の表面には、建築板21の長手方向に平行な複数の長方形ブロック柄210と、複数の目地溝219sが配置されている。複数の目地溝219sは、いずれも建築板21の上端部から下端部にかけて設けてあり、建築板21の長手方向に対して垂直である。また、目地溝219sは、隣の目地溝219sとの間隔が86mmの整数倍となるよう配置されている。長方形ブロック柄210は、建築板21の長手方向に対して垂直な縦溝219lと、建築板21の長手方向に対して平行な横溝219wと、目地溝219sの少なくともいずれかに囲まれることにより形成されている。複数の長方形ブロック柄210において、長手方向に平行な長さは様々である。図9では、長方形ブロック柄210の長手方向に平行な長さを大きく3分類して、43mmの長さの長方形ブロック柄210を210a、44〜85mmの長さの長方形ブロック柄210を210b、86mm以上の長さの長方形ブロック柄210を210cと示している。
【0024】
長方形ブロック柄210の内、最小幅は43mmであり、図9においてはw2と示している。
複数の長方形ブロック柄210において、長手方向に垂直な長さは、直上又は直下に位置する別の長方形ブロック柄とあわせてh2の長さとなるよう形成されている。長手方向に垂直な長さがh2となる長方形ブロック柄210の組み合わせは、長手方向に垂直に3行配置されており、各行における長方形ブロック柄210の配置は異なる。
なお、長方形ブロック柄210の内、図9の左端付近の第一列にある長方形ブロック柄を11、12と、図9の中央付近の第三列にある長方形ブロック柄を13、14と、図9の中央付近の第一列にある長方形ブロック柄を15、16と特定しており、長方形ブロック柄11〜16を用いて、第二形態について後述する。
【0025】
図10は、建築板21に切断線c2を設けた図である。
切断線c2は、出隅を作成する際に切断する位置であり、建築板21の長手方向に垂直に、建築板21を分断するよう設けられる。図10では、左端から86mm間隔で、建築板21の長手方向に対して垂直に切断線c2を複数配しているが、目地溝219sを除く部分に切断線c2を配置している点が第一形態と異なる。すなわち、図10では、左端から86mm間隔で切断線c2を設けるが、切断線c2を設けた際に右側に目地溝219sが隣接する場合、目地溝219sの右端に次の切断線c2を設る。そして、更に次の切断線c2は、86mm離れた位置に設ける。以上の作業を繰り返すことにより、建築板21に切断線c2が設けられる。なお、図10においても、各切断線c2の左右両側に、建築板21の長手方向にw2離して、破線で示す補助線を配しているが、切断線c2が目地溝219sと隣接する場合には、目地溝219sと隣接する側には補助線を配していない。
【0026】
図10においては、切断線c2上に位置する長方形ブロック柄の内、図10の左端付近の第一列にある長方形ブロック柄211、212と、図10の中央付近の第三列にある長方形ブロック柄213、214と、図10の中央付近の第一列にある長方形ブロック柄215、216の切断線c2からの幅が、最小幅w2よりも狭い。
詳しくは、長方形ブロック柄211は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄211lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄211rに分かれる。長方形ブロック柄211lの左端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置し、長方形ブロック柄211rの右端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置するので、長方形ブロック柄211lの切断線c2から左端までの長さと長方形ブロック柄211rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2よりも狭い。
長方形ブロック柄212についても、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄212lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄212rに分かれるが、長方形ブロック柄212lの左端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置し、長方形ブロック柄212rの右端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置するので、長方形ブロック柄212lの切断線c2から左端までの長さと長方形ブロック柄212rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2よりも狭い。
【0027】
長方形ブロック柄213についても、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄213lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄213rに分かれるが、長方形ブロック柄213lの左端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置し、長方形ブロック柄213rの右端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置するので、長方形ブロック柄213lの切断線c2から左端までの長さと長方形ブロック柄213rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2よりも狭い。
長方形ブロック柄214についても、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄214lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄214rに分かれるが、長方形ブロック柄214lの左端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置し、長方形ブロック柄214rの右端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置するので、長方形ブロック柄214lの切断線c2から左端までの長さと長方形ブロック柄214rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2よりも狭い。
【0028】
長方形ブロック柄215についても、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄215lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄215rに分かれるが、長方形ブロック柄215lの左端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置し、長方形ブロック柄215rの右端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置するので、長方形ブロック柄215lの切断線c2から左端までの長さと長方形ブロック柄215rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2よりも狭い。
長方形ブロック柄216についても、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄216lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄216rに分かれるが、長方形ブロック柄216lの左端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置し、長方形ブロック柄216rの右端は、補助線よりも切断線c2に近く、前記補助線と切断線c2の間に位置するので、長方形ブロック柄216lの切断線c2から左端までの長さと長方形ブロック柄216rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2よりも狭い。
他の、切断線c2上に位置する長方形ブロック柄については、右端及び左端が、いずれも補助線上か、補助線よりも切断線c2から離れており、切断線c2から右端までの長さと切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2以上である。
【0029】
図11は、建築板21の一部の長方形ブロック柄の形状を変更した建築板22の正面図であり、図12は、形状を変更した長方形ブロック柄221、222付近の拡大図であり、図13は、形状を変更した長方形ブロック柄223、224付近の拡大図であり、図14は、形状を変更した長方形ブロック柄225、226付近の拡大図である。なお、図11〜14において、切断線c2と補助線が示してあるが、位置、間隔は図10と同じである。
【0030】
建築板22では、長方形ブロック柄211、212、213、214、215、216の幅を左右両側に広げ、長方形ブロック柄221、222、223、224、225、226としている。
詳しくは、長方形ブロック柄211、212においては、左端を左に移動させるとともに、右端を右に移動させており、図12において、斜線で示した部分が変更により増えた部分である。長方形ブロック柄221は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄221lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄221rに分かれ、長方形ブロック柄222は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄222lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄222rに分かれる。長方形ブロック柄221l、222lの左端、長方形ブロック柄221r、222rの右端は、いずれも補助線上に位置しているので、長方形ブロック柄221lの切断線c2から左端までの長さと、長方形ブロック柄222lの切断線c2から左端までの長さと、長方形ブロック柄221rの切断線c2から右端までの長さと、長方形ブロック柄222rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2と同じである。なお、長方形ブロック柄211、212の幅を左側、右側に広げたことにより、長方形ブロック柄221、222の左隣のブロック柄の幅と、右隣のブロック柄の幅は狭くなっているが、いずれも最小幅w2と同じであり、問題は無い。
【0031】
長方形ブロック柄213、214においても、左端を左に移動させるとともに、右端を右に移動させており、図13において、斜線で示した部分が変更により増えた部分である。長方形ブロック柄223は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄223lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄223rに分かれ、長方形ブロック柄224は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄224lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄224rに分かれる。長方形ブロック柄223l、224lの左端、長方形ブロック柄223r、224rの右端は、いずれも補助線上に位置しているので、長方形ブロック柄223lの切断線c2から左端までの長さと、長方形ブロック柄224lの切断線c2から左端までの長さと、長方形ブロック柄223rの切断線c2から右端までの長さと、長方形ブロック柄224rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2と同じである。なお、長方形ブロック柄213、214の幅を左側、右側に広げたことにより、長方形ブロック柄223、224の左隣のブロック柄の幅と、右隣のブロック柄の幅は狭くなっているが、いずれも最小幅w2と同じであり、問題は無い。
【0032】
長方形ブロック柄215、216においても、左端を左に移動させるとともに、右端を右に移動させており、図14において、斜線で示した部分が変更により増えた部分である。長方形ブロック柄225は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄225lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄225rに分かれ、長方形ブロック柄226は、切断線c2により、切断線c2の左側にある長方形ブロック柄226lと、切断線c2の右側にある長方形ブロック柄226rに分かれる。長方形ブロック柄225l、226lの左端、長方形ブロック柄225r、226rの右端は、いずれも補助線上に位置しているので、長方形ブロック柄225lの切断線c2から左端までの長さと、長方形ブロック柄226lの切断線c2から左端までの長さと、長方形ブロック柄225rの切断線c2から右端までの長さと、長方形ブロック柄226rの切断線c2から右端までの長さは、最小幅w2と同じである。なお、長方形ブロック柄215、216の幅を左側、右側に広げたことにより、長方形ブロック柄225、226の左隣のブロック柄の幅と、右隣のブロック柄の幅は狭くなっているが、いずれも最小幅w2と同じであり、問題は無い。
また、他の、切断線c2上に位置する長方形ブロック柄については、建築板21と同じなので、右端及び左端が、いずれも補助線上か、補助線よりも切断線c2から離れており、切断線c2から右端までの長さと切断線c2から右端までの長さは、最小幅2以上である。
【0033】
よって、図11に示す建築板を用いれば、出隅製造の為に切断線c2で切断しても、切断された建築板において、縦長ブロック柄の横幅が最小幅w2未満となることはない。そのため、切断した建築板を用いて製造した出隅を施工しても建築物の外観を損ねるという欠点は発生せず、製造、運搬、保管の際に欠けやすく、損傷しやすいという問題も発生しない。
【0034】
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。例えば、切断線は、建築板の右端から左端に向かって配置しても良い。また、図3、6において、切断線を86mm間隔で設けてあるが、作成する出隅の内寸にあわせて間隔を変更しても良く、例えば、間隔を106mmとしても良い。更に、図11において、目地溝は86mmの整数倍の間隔で設けてあるが、作成する出隅の内寸にあわせて目地溝の間隔を変化させて良く、例えば目地溝を106mmの整数倍の間隔で設けても良い。
【符号の説明】
【0035】
11〜22 建築板
110〜226 長方形ブロック柄
w1、w2 長方形ブロック柄の最小幅
c1、c2 切断線
図1
図2
図3
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図6
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