【課題を解決するための手段】
【0006】
第一の局面によれば、本発明は、潤滑油組成物の形成において使用するための添加剤濃縮物を提供するものであり、該添加剤濃縮物は、その全質量を基準として、50質量%未満という少量で存在する、潤滑粘度を持つ希釈オイル、およびそこに含まれている複数のオイル-溶解性またはオイル-分散性の添加剤からなっており、ここにおいて該添加剤濃縮物における該複数の添加剤全ての合計量は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで50質量%を超え、および該複数の添加剤は、以下の添加剤:(A) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3.0質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のアルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤;(B) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.50質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、1またはそれ以上の脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルである、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の、無灰窒素フリー有機摩擦調整剤;および(C) 該添加剤濃縮物を安定化するための有効量で存在する、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物を含み、ここにおいて該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、1,250ダルトンに等しいかまたはこれを超える。
上記用語「該添加剤濃縮物を安定化する」とは、保存中に該添加剤濃縮物のあらゆる曇りおよび/または沈降物の形成および/またはゲル化によって明らかとされるような、該濃縮物の保存安定性を言うものであることが理解されよう。好ましくは、該添加剤濃縮物の保存安定性は、60℃および大気圧下にて、より好ましくは12週の期間に渡り、とりわけ本明細書において記載されるような保存安定性のテスト法(Storage Stability Test Method)を用いて評価される。適切には、該添加剤濃縮物の保存安定性における改善は、該濃縮物における添加剤(A)および(B)間の相互作用の緩和および/または低減によるものであると考えられる。
【0007】
予想外のことに、ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物を添加剤濃縮物中に含めることが、典型的に、該添加剤濃縮物がアルカリまたはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤および脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルである摩擦調整剤両者を含む場合には、該添加剤濃縮物を安定化し、および/またはその保存安定性を改善することが見出された。同様に、該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(例えば、1,250ダルトンに等しいかまたはこれを超える該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量)を高めることにより、このような添加剤濃縮物の保存安定性が改善されることをも見出した。その上、該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の平均のコハク酸化比(succination rario)を高めることは、このような添加剤濃縮物の保存安定性を更に改善する。
従って、本発明は、安定な添加剤濃縮物(即ち、保存安定性を持つ添加剤濃縮物)の配合を可能とし、該濃縮物は、アルカリまたはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤と、脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルである、無灰窒素フリー有機摩擦調整剤との組合せを含み、特に本発明は、このような摩擦調整剤を比較的大量に含んでいる、添加剤濃縮物を配合することを可能とする。
好都合なことに、本発明の添加剤濃縮物は、アルカリまたはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤および脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルである摩擦調整剤両者を含む潤滑油組成物、特にこのような洗浄剤および比較的大量のこのような無灰窒素フリー有機摩擦調整剤を含有する潤滑油組成物の配合を、潤滑粘度を持つオイル(即ち、ベースストック)に対して単一の添加剤濃縮物を添加することにより、容易にすることを可能とする。
【0008】
好ましくは、ここにおいて定義されるような、上記1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の、ポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、1,250ダルトンに等しいかまたはこれを超え、より好ましくは1,300ダルトンに等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは1,350ダルトンに等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは1,400ダルトンに等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは1,450ダルトンに等しいかまたはこれを超え、最も好ましくは1,500ダルトンに等しいかまたはこれを超える。好ましくは、ここにおいて定義されるような、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の、ポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、5,000ダルトンに等しいかまたはそれ未満、より好ましくは4,500ダルトンに等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは4,000ダルトンに等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは3,500ダルトンに等しいかまたはそれ未満、最も好ましくは3,000ダルトンに等しいかまたはそれ未満である。ここにおいて定義されたような、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、適切には1,250〜5,000、好ましくは1,350〜4,500、より好ましくは1,500〜4,000ダルトンである。大いに好ましいものは、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の、ポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量が、1,700〜2,500ダルトンの範囲にある場合である。
【0009】
付随的に、ここにおいて定義されるような、上記1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の平均のコハク酸化比(SR)を高めることは、典型的に上記添加剤濃縮物の保存安定性を改善し、および/または該濃縮物を更に安定化することも分かった。好ましくは、ここにおいて定義されるような、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の平均コハク酸化比は、1.35に等しいかまたはこれを超え、より好ましくは1.40に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは1.45に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは1.50に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは1.55に等しいかまたはこれを超える。好ましくは、ここにおいて定義されるような、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の平均コハク酸化比は、4.00に等しいかまたはそれ未満、より好ましくは3.50に等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは3.20に等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは3.00に等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは2.75に等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは2.50に等しいかまたはそれ未満である。該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の著しく好ましい平均コハク酸化比は、1.35〜3.50、とりわけ1.40〜3.00、および最も特別には1.50〜2.75である。
【0010】
付随的に、ここにおいて定義されたような、上記1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の平均鹸化価(SAP値)を高めることは、上記添加剤濃縮物の保存安定性を改善し、および/または該濃縮物を更に安定化することを可能とする。好ましくは、ここにおいて定義されるような、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の平均のSAP値は、45に等しいかまたはこれを超え、より好ましくは50に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは55に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは60に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは65に等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは70mgに等しいかまたはこれを超え、より一層好ましくは75KOH/gに等しいかまたはこれを超える(ASTM D94に従って測定された値として)。
好ましくは、上記1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)は、1またはそれ以上のポリイソブチレニルコハク酸無水物(PIBSA)である。
好ましくは、ここにおいて定義されたような、上記1またはそれ以上の脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステル(B)は、本発明の添加剤濃縮物中に含まれている唯一の上記無灰窒素フリー有機摩擦調整剤に相当する。より好ましくは、ここにおいて定義されたような、該1またはそれ以上の脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステル(B)は、該添加剤濃縮物中に含まれている唯一の該無灰有機摩擦調整剤に相当する。
好ましくは、ここにおいて定義されたような、上記1またはそれ以上のアルカリまたはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤(A)は、上記添加剤濃縮物に含まれている唯一の上記金属洗浄剤、より好ましくは該添加剤濃縮物中に含まれている唯一の該洗浄剤(即ち、灰分-含有および無灰洗浄剤両者を含む)に相当する。
【0011】
第二の局面によれば、本発明は、潤滑油組成物、好ましくは内燃機関用の潤滑油組成物を形成する方法を提供するものであり、該方法は、上記本発明の第一の局面に係る添加剤濃縮物と、潤滑粘度を持つオイル(即ち、ベースストック)とを混合する工程を含む。適切には、該内燃機関用の潤滑油組成物は、火花点火式または圧縮点火式内燃機関において使用するためのものである。適切には、ここにおいて定義されるような、該潤滑油組成物、特に該内燃機関用の潤滑油組成物は、クランクケース用潤滑油組成物、とりわけ自動車内燃機関のクランクケース用潤滑油組成物である。
第三の局面によれば、本発明は、ここにおいて定義されたような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の、添加剤濃縮物の保存安定性を改善するための、該添加剤濃縮物における有効量での添加剤としての使用が提供され、ここにおいて、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、1,250ダルトンに等しいかまたはこれを超え、かつ該添加剤濃縮物は、その全質量を基準として、50質量%未満という少量で存在する潤滑粘度を持つ希釈オイル、およびそこに含まれている複数のオイル-溶解性またはオイル-分散性の添加剤からなっており、ここにおいて、該添加剤濃縮物における該複数の添加剤全ての合計量は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、50質量%を超え、また該複数の添加剤は少なくとも以下の添加剤を含む:(A) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3.0質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されたような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のアルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤;および(B) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.50質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されたような、1またはそれ以上の脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルである、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰窒素フリー有機摩擦調整剤。
【0012】
適切には、本発明の添加剤濃縮物に係る保存安定性における改善は、該添加剤濃縮物の曇り、沈降物の形成および/またはゲル化の緩和、および/または低減により明らかにされる。好ましくは、該添加剤濃縮物の保存安定性は、60℃および大気圧下で、より好ましくは12週の期間に渡り、とりわけ本明細書に記載されるような保存安定性テスト法を利用して評価される。
第四の局面によれば、本発明は、ここにおいて定義されたような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)であって、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)が1,250に等しいかまたはこれを超える該コハク酸無水物の、添加剤濃縮物における有効量での添加剤としての使用を提供するものであり、該使用の目的は、(A) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3.0質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する添加剤としての、ここにおいて定義したような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のアルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤;および(B) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.50質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、添加剤としての、ここにおいて定義したような、1またはそれ以上の脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルである、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰窒素フリー有機摩擦調整剤の間の相溶性を改善し、および/またはこれらの間の相互作用を緩和し、および/またはこれらの間の相互作用を防止することにあり、およびここにおいて、該添加剤濃縮物は、その全質量を基準として、50質量%未満という少量で存在する潤滑粘度を持つ希釈オイルと、そこに含まれている、少なくとも添加剤(A)および(B)を包含する複数のオイル-溶解性またはオイル分散性の添加剤とからなっており、また該添加剤濃縮物中の該複数の添加剤全てに係る合計量は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、50質量%を超える。
【0013】
適切には、上記1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物(C)の使用による、上記添加剤濃縮物における、上記の(A) 1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のアルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤と、上記(B) 1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰窒素フリー有機摩擦調整剤との間の相溶性の改善および/またはこれらの間の相互作用の緩和および/または該相互作用の防止は、該添加剤濃縮物の曇り、沈降物の形成および/またはゲル化の緩和および/または低減によって明らかになる。好ましくは、該添加剤濃縮物の曇り、沈降物の形成および/またはゲル化は、60℃および大気圧下にて、より好ましくは12週間の期間に渡り、とりわけここに記載されるような保存安定性テスト法を利用して評価される。従って、該添加剤濃縮物は、典型的に改善された保存安定性を示す。
本発明の上記第一の局面に係る、および上記第二乃至第四の局面において定義されたような添加剤濃縮物は、添加剤(A)、(B)および(C)に加えて、更に1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰分散剤(D)、好ましくは1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の窒素を含有する無灰分散剤を含むことができる。好ましくは、ここにおいて定義されたように、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰分散剤(D)は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、5質量%に等しいかまたはこれを超え、より好ましくは10質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する。好ましくは、ここに定義したように、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰分散剤(D)は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、50質量%に等しいかまたはそれ未満、より好ましくは45質量%に等しいかまたはそれ未満、より一層好ましくは40質量%に等しいかまたはそれ未満の量で存在する。該濃縮物に添加剤(D)を含めることは好ましいものの、このことは必須ではない。
【0014】
本発明の上記第一の局面に係る、および上記第二乃至第四の局面において定義したように本発明の添加剤濃縮物は、添加剤(A)、(B)および(C)、および存在する場合には随意の添加剤(D)に加えて、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のジヒドロカルビルジチオホスフェート金属塩(E)を、更に含むことができる。好ましくは、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のジヒドロカルビルジチオホスフェート金属塩(E)は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、2質量%に等しいかまたはこれを超え、より好ましくは3質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する。好ましくは、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のジヒドロカルビルジチオホスフェート金属塩(E)は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、20質量%に等しいかまたはそれ未満、より好ましくは15質量%に等しいかまたはそれ未満の量で存在する。該濃縮物に添加剤(E)を含めることは好ましいことではあるが、これは必須ではない。
【0015】
本発明の上記第一の局面に係る、および上記第二乃至第四の局面において定義したように本発明の添加剤濃縮物は、添加剤(A)、(B)および(C)、および存在する場合には随意の添加剤(D)および/または(E)に加えて、ここにおいて定義されるように、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰酸化防止剤(F)をも、更に含むことができる。好ましくは、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰酸化防止剤(F)は、アミン系酸化防止剤、特に芳香族アミン酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤またはこれらの組合せ、とりわけ芳香族アミン酸化防止剤である。好ましくは、ここにおいて定義されたような、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰酸化防止剤(F)は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3質量%に等しいかまたはこれを超え、より好ましくは5質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する。好ましくは、ここにおいて定義されたように、該1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰酸化防止剤(F)は、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、20質量%に等しいかまたはそれ未満、より好ましくは15質量%に等しいかまたはそれ未満の量で存在する。該濃縮物に添加剤(F)を含めることは好ましいことではあるが、これは必須ではない。
本発明の上記第一の局面に係る、および上記第二乃至第四の局面において定義したように本発明の添加剤濃縮物は、添加剤(A)、(B)および(C)、および存在する場合には随意の添加剤(D)、(E)および/または(F)に加えて、更に、該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.1〜30質量%の量の、金属洗浄剤、腐蝕抑制剤、流動点降下剤、摩耗防止剤、摩擦調整剤、解乳化剤、消泡剤、モリブデン化合物および粘度調整剤から選択される、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の補助添加剤をも含むことができる。
【0016】
本発明の上記第一の局面に係る、および上記第二乃至第四の局面において定義したように好ましい添加剤濃縮物は、以下の添加剤を含み:
(A) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3.0質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤;
(B) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.50質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上の脂肪族(C
7〜C
29)ヒドロカルビル脂肪酸エステルを含む、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰窒素フリー有機摩擦調整剤;および
(C) 該添加剤濃縮物を安定化するための有効量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性ポリ(C
4)アルキレニルコハク酸無水物、ここで該1またはそれ以上のポリ(C
4)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
4)アルキレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、1,250ダルトンに等しいかまたはこれを超える;および
場合により、以下のものから選択される1またはそれ以上の添加剤を含む:
(D) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、5質量%に等しいかまたはこれを超える量にて存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰分散剤;および/または
(E) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、2質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のジヒドロカルビルジチオホスフェート金属塩(E);および/または
(F) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰酸化防止剤(F)。
【0017】
本発明の上記第一の局面に係る、および上記第二乃至第四の局面において定義したようにより好ましい添加剤濃縮物は、以下の添加剤を含み:
(A) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、5.0質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のカルシウムサリチレート洗浄剤;
(B) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.50質量%に等しいかまたはこれを超える量にて存在する、グリセロールモノオレエート;および
(C) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、0.75質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のポリイソブチレニルコハク酸無水物、ここで該1またはそれ以上のポリイソブチレニルコハク酸無水物のポリイソブチレニル鎖の数平均分子量(Mn)は、1,250ダルトンに等しいかまたはこれを超える;および
該濃縮物は、場合により以下のものから選択される1またはそれ以上の添加剤を含む:
(D) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、5質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰で窒素を含有する分散剤(とりわけ、ポリイソブチレニルサクシンイミド(PIBSA-PAM)分散剤);および/または
(E) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、2質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のジヒドロカルビルジチオホスフェート亜鉛塩(E);および/または
(F) 該添加剤濃縮物の全質量を基準として、有効成分ベースで、3質量%に等しいかまたはこれを超える量で存在する、ここにおいて定義されるような、1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性の無灰の窒素-含有酸化防止剤(F)。
【0018】
本明細書において、以下の用語および表現は、使用するとすればおよび使用する場合には、以下に与えられる意味を持つ:
「有効成分(active ingredients)」または「(a.i.)」は、希釈剤または溶媒ではない添加剤物質を言う;
「含んでいる(comprising)」またはそのあらゆる同語源の語は、述べられている特徴、段階、または整数または成分の存在を規定するが、1またはそれ以上の他の特徴、段階、整数、成分またはそれらの集団の存在または付加を妨げるものではない。表現「からなる(consists of)」または「から本質的になる(consists essentially of)」または同語源のものは、「含む(comprises)」またはあらゆる同語源の用語の範囲内に含めることができる。該表現「から本質的になる」とは、適用を受けた組成物の特徴に実質上の影響を及ぼさない物質の包含を許容する。該表現「からなる」または同語源のものは、該表現が言及している、述べられた特徴、段階、整数、成分またはこれらの集団のみが存在することを意味する。
「ヒドロカルビル」とは、水素および炭素原子を含む化合物の化学的な基を意味し、かつその基は、炭素原子を介して直接該化合物の残部に結合している。該基は、1またはそれ以上の、炭素および水素以外の原子を含むことができるが、該基の必要不可欠なヒドロカルビル特性に影響を与えないことを条件とする。当業者は、適当な基を認識しているであろう(例えば、ハロ、とりわけクロロおよびフルオロ、アミノ、アルコキシル、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、スルホキシ等)。好ましくは、該ヒドロカルビル基は、特段の指定がない限り、水素および炭素原子から本質的になる。より好ましくは、該ヒドロカルビル基は、特に述べない限り、水素および炭素原子からなる。好ましくは、該ヒドロカルビル基は、脂肪族ヒドロカルビル基である。該用語「ヒドロカルビル」は、「アルキル」、「アルキレン」、「アルケニル」、「アリル」および「アリール」を含む。
【0019】
「アルキル」は、C
1〜C
30アルキル基を意味し、これは、単一の炭素原子を介して直接上記化合物の残部に結合している。特段の指定がない限り、アルキル基は、十分な数の炭素原子が存在する場合、直鎖(即ち、非-分岐)または分岐、環式、非-環式または部分環式/非-環式であり得る。好ましくは、該アルキル基は直鎖または分岐した非-環式アルキル基を含む。アルキル基の代表的な例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、neo-ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ジメチルへキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル(icosyl)およびトリアコンチルを含むが、これらに制限されず;
「アルキレン」は「アルカンジイル」と同義であり、またアルカンから、2つの異なる炭素原子より水素原子を取除くことにより誘導される、C
2〜C
20、好ましくはC
2〜C
10、より好ましくはC
2〜C
6の二価の飽和非-環式脂肪族炭化水素基を意味し、これは直鎖または分岐鎖であり得る。アルキレンの代表的な例は、エチレン(エタンジイル)、プロピレン(プロパンジイル)、ブチレン(ブタンジイル)、イソブチレン、ペンチレン、へキシレン、へプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、1-メチルエチレン、1-エチルエチレン、1-エチル-2-メチルエチレン、1,1-ジメチルエチレンおよび1-エチルプロピレンを含む;
「ポリ(アルキレン)」は、「ポリアルケン」と同義であり、また適当なアルカンジイル繰返し基を含むポリマーを意味する。このようなポリマーは、適当なアルケンの重合によって形成し得る(例えば、ポリイソブチレンは、イソブテンを重合することにより形成し得る);
【0020】
「ポリ(アルキレニル)」とは、「ポリ(アルケニル)」と同義であり、適当なアルカンジイル繰返し基を含む、ポリマー系の置換基を意味する。適切には、該ポリ(アルキレニル)置換基は、対応するポリ(アルキレン)と、該ポリ(アルキレン)に無水コハク酸基を導入する反応体(例えば、無水マレイン酸)とを反応させることにより形成し得る;
「アルケニル」とは、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を含み、かつ上記化合物の残部に単一の炭素原子を介して直接結合しており、さもなくば「アルキル」として定義される、C
2〜C
30、好ましくはC
2〜C
12の基を意味する;
「アルキニル」とは、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を含み、かつ上記化合物の残部に単一の炭素原子を介して直接結合しており、さもなくば「アルキル」として定義される、C
2〜C
30、好ましくはC
2〜C
12の基を意味する;
「アリール」とは、場合により1またはそれ以上のアルキル、ハロ、ヒドロキシル、アルコキシおよびアミノ基により置換されている、C
6〜C
18、好ましくはC
6〜C
10の芳香族基を意味し、これは、単一の炭素原子を通して直接上記化合物の残部に結合している。好ましいアリール基は、フェニルおよびナフチル基およびこれらの置換誘導体、とりわけフェニルおよびそのアルキル置換誘導体を含む;
「アルカノール」とは、アルキル鎖からなり、該アルキル鎖の炭素原子に結合した1またはそれ以上のヒドロキシル官能基を持つアルコールを意味する。この用語「アルカノール」とは、一価のアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールを包含するが、多価アルコールをも含む;
「多価アルカノール」は、2またはそれ以上のヒドロキシル官能基を含むアルカノールを意味する。より具体的には、該用語「多価アルカノール」とは、ジオール、トリオール、テトラオール(tetrol)、および/またはこのような化合物の関連するダイマーまたは連鎖伸張ポリマーを包含する。より一層具体的には、この用語「多価アルカノール」とは、グリセロール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールおよびソルビトール、とりわけグリセロールを包含する;
【0021】
「モノカルボン酸」とは、単一のカルボン酸官能基を含む有機酸、好ましくはヒドロカルビルカルボン酸を意味する;
「脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸」は、脂肪族C
5〜C
29、好ましくはC
7〜C
29、より好ましくはC
9〜C
27、最も好ましくはC
11〜C
23ヒドロカルビル鎖を持つモノカルボン酸を意味する。このような化合物は、ここにおいて脂肪族(C
5〜C
29)、好ましくは(C
7〜C
29)、より好ましくは(C
9〜C
27)、最も好ましくは(C
11〜C
23)ヒドロカルビルモノカルボン酸またはヒドロカルビル脂肪酸(ここにおいてC
x〜C
yは、該脂肪酸の脂肪族ヒドロカルビル鎖における全炭素原子数を指定するものであり、該脂肪酸自体は、カルボキシル炭素原子の存在のために、全体としてC
x+1〜C
y+1個の炭素原子を含む)と称することもできる。好ましくは、該脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸は、そのカルボキシル炭素原子をも含めて、偶数の炭素原子数を持つ。該脂肪酸の脂肪族ヒドロカルビル鎖は、飽和または不飽和(即ち、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を含み)であってもよく、該脂肪族ヒドロカルビル鎖は不飽和であり、また少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を含んでいることが好ましく、かかる脂肪酸は、天然源(例えば、動物または植物オイルから誘導される)から、および/または対応する飽和脂肪酸の還元(reduction)により得ることができる;
【0022】
「脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸エステル」とは、本明細書において定義したように、該当する脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸のモノカルボン酸官能基が、エステル基に転化されているエステルを意味する。例えば、脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸エステルは、対応する脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸、またはその反応性誘導体(例えば、無水物または酸ハライド)と、ここにおいて定義されるようなアルカノールと反応させることにより得ることができる。あるいはまた、もしくは付随的に、該脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸エステルは、その天然の形状で、例えば脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸グリセロールエステルとして得ることができる。従って、該用語「脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸エステル」とは、脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸グリセロールエステル、および同様に脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸またはその反応性誘導体(例えば、無水物または酸ハライド)と、アルカノールとの反応により得られる脂肪族ヒドロカルビル脂肪酸エステルを包含する;
「サリチレート石鹸」とは、あらゆる過塩基性物質を除く、上記1またはそれ以上のアルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤によって与えられる、アルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート塩の量を意味する;
「アルカリ金属またはアルカリ土類金属サリチレート洗浄剤」とは、ここにおいて定義されるようなサリチレート石鹸およびあらゆる過塩基性物質を含む;
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む;
ここにおいて使用される「オイル-溶解性」または「オイル-分散性」または同語源の用語は、該当する化合物または添加剤が、あらゆる割合で上記オイル中に溶解性、可溶性、混和性であり、あるいは懸濁できることを必ずしも意味していない。しかし、例えば、これらが、オイルが使用されている環境内で、その意図された効果を発揮するのに十分な程度まで、該オイル中に溶解しまたは安定に分散し得ることを実際に意味している。更に、他の添加剤の追加の組入れは、同様に、所望により、より高レベルでの特定の添加剤の組入れをも可能とする;
【0023】
添加剤に関連する「無灰」とは、該添加剤が金属を含まないことを意味する;
添加剤に関連する「灰分-含有」とは、該添加剤が金属を含むことを意味する;
「大量(major amount)」とは、述べられた成分に対しておよびある組成物(例えば、上記添加剤濃縮物)の全質量に対して表された、該成分の有効成分として計算して、該組成物の内の50質量%を超えることを意味する;
「少量(minor amount)」とは、述べられた添加剤に対しておよびある組成物(例えば、上記添加剤濃縮物)の全質量に対して表された、該添加剤の有効成分として計算して、該組成物の内の50質量%未満であることを意味する;
所定の添加剤に関連する「有効量(effective amount)」とは、所定の技術的な効果を与えるのに有効な、上記組成物(例えば、本発明の添加剤濃縮物)におけるそのような添加剤の量を意味し、また特に「該添加剤濃縮物を安定化するための有効量」とは、本明細書の実施例において記載される保存安定性テスト法で決定されるような、添加剤濃縮物の安定性における測定可能な改善をもたらす指定された添加剤の量を意味する;
「ppm」とは、上記組成物の全質量を基準とする、質量基準の百万分率を意味する;
特定の組成物または添加剤成分の「金属含有率」、例えば本発明の添加剤濃縮物のモリブデン含有率またはその全金属含有率(即ち、全ての個々の金属含有率の総和)は、ASTM D5185により測定される;
所定の添加剤成分または所定の組成物に関連する「TBN」とは、ASTM D2896により測定されるような、全塩基価(mgKOH/g)を意味する;
「KV
100」は、ASTM D445によって測定された場合の、100℃における動粘度を意味する;
「リン含有率」は、ASTM D5185によって測定される;
「硫黄含有率」は、ASTM D2622により測定される;
「硫酸灰分含有率」は、ASTM D874により測定される;
【0024】
Mnは、数平均分子量を意味し、ポリマー系実在物に対しては、ゲル浸透クロマトグラフィーにより決定できる;
Mwは、重量平均分子量を意味し、またポリマー系の実在物については、ゲル浸透クロマトグラフィーによって決定できる;
上記ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖と関連するMnは、適当な反応体(例えば、無水マレイン酸)との反応によって、1またはそれ以上の該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物を形成するのに使用される、適当な1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレンのMnと本質的に同一であると考えることができる;
上記ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖と関連するMwは、適当な反応体(例えば、無水マレイン酸)との反応によって、1またはそれ以上の該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物を形成するのに使用される、適当な1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレンのMwと本質的に同一であると考えることができる;
ここにおいて定義されるような、上記1またはそれ以上のオイル-溶解性またはオイル-分散性のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物と関連する「平均コハク酸化比(SR)」は、その鹸化価(SAP)を決定するのに使用した滴定液が水酸化カリウムである場合には、以下の式によって計算される:
【0025】
式中、MwPAは、該1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物のポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖の重量平均分子量(Mw)(g/モル)であり、これは該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物が誘導された、該ポリ(C
2〜C
6)アルキレン出発物質の重量平均分子量と本質的に等価であり;
SAPは、ASTM D94により測定された場合の、上記ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の鹸化価(mgKOH/g)であり;および
A.I.は、該混合物中の該ポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の有効成分の量(質量%)である。
上記平均のコハク酸化比は、希釈因子を考慮する場合には、本質的に、上記1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物におけるポリ(C
2〜C
6)アルキレニル鎖当たりの無水コハク酸官能基の平均数に相当するものとみなすことができる;
上記1またはそれ以上のポリ(C
2〜C
6)アルキレニルコハク酸無水物の「鹸化価(SAP値)」は、ASTM D94に従って測定され(mgKOH/g);および
上記添加剤濃縮物に関連して、「…を安定化し、および/または…の安定性を改善する」とは、本明細書において説明されるような、保存安定性テスト法(Storage Stability Test Method)を用いて測定される。
報告された全ての百分率は、特段の断りがない限り、有効成分ベースの、即ちキャリヤまたは希釈オイルを考慮することのない、質量%である。
同様に、必須並びに最適(optimal)および慣習的な、使用される様々な成分は、配合、保存または使用の条件下で反応する可能性があり、また本発明が、同様に任意のこのような反応の結果として得ることのできる、または該反応の結果として得られる生成物をも提供するものであることが理解される。
【0026】
更に、ここにおいて提示される量、範囲および比に係るあらゆる上限および下限は、独立に組合せ可能であることが理解される。従って、本発明に係る特定の技術的特徴との関連で、ここにおいて提示されている量、範囲および比のあらゆる上限および下限は、本発明の1またはそれ以上の他の特定の技術的特徴に関連してここに提示した、量、範囲および比のあらゆる上限および下限と、独立に組み合わせることができる。その上、本発明の任意の特定の技術的な特徴、およびそのあらゆる好ましい変形は、任意の他の特定の技術的な特徴、およびその全ての好ましい変形と、独立に組み合わせることができる。
同様に、本発明の各局面に係る好ましい特徴が、本発明のあらゆる他の局面に係る好ましい特徴であるとみなされることを理解するであろう。