(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第1の実施形態]
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0022】
なお、本開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0023】
本実施形態に係る表示装置2は、例えば有機エレクトロルミネッセンス表示装置であり、テレビ、パソコン、携帯端末、携帯電話等に搭載される。
図1は本実施形態に係る表示装置2の概略の構成を示す模式図である。表示装置2は、画像を表示する画素アレイ部4と、当該画素アレイ部4を駆動する駆動部とを備える。表示装置2は、ガラスなどからなる基材を有していても良い。表示装置2は、可撓性を有するフレキシブルディスプレイであってもよく、その場合は可撓性を有した樹脂フィルムなどからなる基材を有していても良い。表示装置2は、当該基材の内部又は上方に設けられた配線と、を含む配線層を有する。
【0024】
画素アレイ部4には画素に対応して有機発光ダイオード6及び画素回路8がマトリクス状に配置される。画素回路8は、点灯TFT(thin film transistor)10、駆動TFT12、及びキャパシタ14などを含む。
【0025】
一方、駆動部は、走査線駆動回路20、映像線駆動回路22、駆動電源回路24及び制御装置26を含み、画素回路8を駆動し、有機発光ダイオード6の発光を制御する。
【0026】
走査線駆動回路20は画素の水平方向の並び(画素行)ごとに設けられた走査信号線28に接続されている。走査線駆動回路20は制御装置26から入力されるタイミング信号に応じて走査信号線28を順番に選択し、選択した走査信号線28に、点灯TFT10をオンする電圧を印加する。
【0027】
映像線駆動回路22は画素の垂直方向の並び(画素列)ごとに設けられた映像信号線30に接続されている。映像線駆動回路22は制御装置26から映像信号を入力され、走査線駆動回路20による走査信号線28の選択に合わせて、選択された画素行の映像信号に応じた電圧を各映像信号線30に出力する。当該電圧は、選択された画素行にて点灯TFT10を介してキャパシタ14に書き込まれる。駆動TFT12は書き込まれた電圧に応じた電流を有機発光ダイオード6に供給し、これにより、選択された走査信号線28に対応する画素の有機発光ダイオード6が発光する。
【0028】
駆動電源回路24は画素列ごとに設けられた駆動電源線32に接続され、駆動電源線32及び選択された画素行の駆動TFT12を介して有機発光ダイオード6に電流を供給する。
【0029】
ここで、有機発光ダイオード6の下部電極は駆動TFT12に接続される。一方、各有機発光ダイオード6の上部電極は、全画素の有機発光ダイオード6に共通の電極で構成される。下部電極を陽極(アノード)として構成する場合は、高電位が入力され、上部電極は陰極(カソード)となって低電位が入力される。下部電極を陰極(カソード)として構成する場合は、低電位が入力され、上部電極は陽極(アノード)となって高電位が入力される。
【0030】
図2は表示装置2の表示パネル40の模式的な平面図である。表示パネル40の表示領域42に
図1に示した画素アレイ部4が設けられ、上述したように画素アレイ部4には有機発光ダイオード6が配列される。
【0031】
表示パネル40には表示領域42外に駆動部形成領域46が設けられ、表示領域42につながる配線が配置される。さらに駆動部形成領域46には駆動部を構成するドライバIC48が搭載されたり、FPC(Flexible Printed Circuits)50が接続されたりする。FPC50は走査線駆動回路20、映像線駆動回路22、駆動電源回路24及び制御装置26等に接続されたり、その上にICを搭載されたりする。
【0032】
[実施例1]
以下、
図3を用いて、本実施形態における実施例1について説明する。
図3は
図2に示すIII−III線に沿った位置での表示パネル40の模式的な垂直断面図である。表示パネル40は、樹脂フィルム等からなる絶縁性基材70の上にTFT72などからなる回路層、第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bなどを含む複数の有機発光ダイオード6、及び有機発光ダイオード6を封止する封止層としての第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109などが積層された構造を有する。絶縁性基材70として例えば、ガラスや、ポリイミド膜といった可撓性材料を用いることができる。第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109の間には充填層114を形成することができる。第2無機絶縁層109の上面には第1の凹部108が形成され、この第1の凹部108の内部には、第2屈折率層120が形成されている。この第2屈折率層120の屈折率は、第1無機絶縁層107、及び第2無機絶縁層109よりも低い屈折率を有している。更に、本実施形態においては、第2無機絶縁層109の上面に対向基板122を設けている。対向基板122は例えば、樹脂フィルムやガラス基板などの透明な基材を用いることができる。また、対向基板122は更に、カラーフィルタが積層された構成や、円偏光板が積層された構成としてもよい。
【0033】
本実施形態において、有機発光ダイオード6は、その有機層102において全方位へ放射される光を出射する。有機層102から放射された光の内、絶縁性基材70側に出射された光は、有機層102の下方に配置された下部電極100により、対向基板122側に反射される。なお、本実施形態においては、各有機発光ダイオード6がそれぞれ赤色、緑色、青色の光を発光する構成を説明するが、これら以外の色を発光しても良い。また、3色に限られず、例えば赤色、緑色、青色、白色の4色から構成されても良い。また、それぞれが白色光を発光しても良い。対向基板122側に各画素に対応したカラーフィルタを配置する構成としても構わない。
【0034】
下地構造層118は回路層を含み、当該回路層には、上述した画素回路8、走査信号線28、映像信号線30、駆動電源線32などが形成される。これら画素回路8、走査信号線28、映像信号線30、駆動電源線32などは、
図2に示した駆動部形成領域46に配置されたドライバIC48やFPC50などと電気的に接続されている。
【0035】
以下、より具体的な構成と、その構成を実現するための製造方法について説明する。絶縁性基材70の上に窒化シリコン(SiN
y)や酸化シリコン(SiO
x)などの無機絶縁材料からなる下地層としての第1の絶縁膜80を介してポリシリコン(p−Si)膜が形成され、当該p−Si膜をパターニングし、TFT72で用いる箇所のp−Si膜を選択的に残す。例えば、p−Si膜を用いてトップゲート型のTFT72のチャネル部及びソース・ドレイン部となる半導体領域82が形成される。TFT72のチャネル部の上にはゲート絶縁膜84を介してゲート電極86が配置される。ゲート電極86はスパッタリング等で形成した金属膜をパターニングして形成される。
【0036】
この後、ゲート電極86を覆う層間絶縁膜88を積層する。TFT72のソース部、ドレイン部となるp−Siにはイオン注入により不純物が導入され、さらにそれらに電気的に接続されたソース電極90a及びドレイン電極90bが形成される。このようにしてTFT72を形成した後、層間絶縁膜92を積層する。層間絶縁膜92の表面には、スパッタリング等で形成した金属膜をパターニングして配線94等を形成することができ、当該金属膜とゲート電極86、ソース電極90a及びドレイン電極90bの形成に用いた金属膜とで例えば、配線116、及び
図1に示した走査信号線28、映像信号線30、駆動電源線32を多層配線構造で形成することができる。この上に例えば、アクリル樹脂等の有機材料を積層して平坦化膜96が形成される。
【0037】
本実施例においては、絶縁性基材70から平坦化膜96までを下地構造層118とする。なお、この平坦化膜96の更に上層に他の有機材料層、又は無機材料層が設けられてもよく、この他の有機材料層、無機材料層までを下地構造層118としてもよい。
【0038】
下地構造層118上には第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bを形成する。第1の有機発光ダイオード6Aは、下部電極100A、有機層102A及び上部電極104Aを有し、これら下部電極100A、有機層102A及び上部電極104Aは絶縁性基材70側から順に積層される。本実施形態では下部電極100Aが第1の有機発光ダイオード6Aの陽極(アノード)であり、上部電極104Aが陰極(カソード)である。有機層102Aは正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。同様に、第2の有機発光ダイオード6Bは、下部電極100B、有機層102B及び上部電極104Bを有し、これら下部電極100B、有機層102B及び上部電極104Bは絶縁性基材70側から順に積層される。本実施形態では下部電極100Bが第2の有機発光ダイオード6Bの陽極(アノード)であり、上部電極104Bが陰極(カソード)である。有機層102Bは正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。
【0039】
図3に示すTFT72がnチャネルを有した駆動TFT12であるとすると、第1の有機発光ダイオード6Aの下部電極100A、及び第2の有機発光ダイオード6Bの下部電極100Bは、それぞれTFT72のソース電極90aに接続される。具体的には、上述した下地構造層118の形成後、下部電極100A、下部電極100BのそれぞれをTFT72に接続するためのコンタクトホール110を形成し、下地構造層118の上面及びコンタクトホール110内に形成した導電体膜をパターニングすることにより、TFT72に接続された下部電極100を画素ごとに形成することができる。
【0040】
下部電極100A、下部電極100Bの形成後、下部電極100Aの端部を覆う絶縁層であるバンク112を形成する。バンク112の材料としては感光性アクリル等が用いられる。ポリイミドなどの樹脂を用いてバンク112を形成しても良い。バンク112で囲まれた開口領域が、画素における有機発光ダイオードの有効領域(発光領域)となる。画素の有効領域では、下部電極100A、下部電極100Bが露出する。
【0041】
バンク112の形成後、有機層102Aを構成する各層が下部電極100Aの上に順番に積層される。同様に、有機層102Bを構成する各層が下部電極100Bの上に順番に積層される。この有機層102A、有機層102Bは、それぞれ蒸着により形成され、バンク112の上面の一部においても形成される。下部電極100Aの形成領域において第1の有機発光ダイオード6Aの一部を構成する部分を有機層102Aとし、下部電極100Bの形成領域において第2の有機発光ダイオード6Bの一部を構成する部分を有機層102Bとする。有機層102A、102Bは、溶媒分散の上での塗布形成により積層されても良い。
【0042】
なお、
図3に示す本実施例においては、有機層102A、有機層102Bをバンク112の上面の一部に形成する構成としているが、バンク112の上面において有機層102A、有機層102Bを形成しない構成としても構わない。
【0043】
その後、有機層102Aの上に上部電極104Aを、有機層102Bの上に上部電極104Bを蒸着により形成する。トップエミッション構造の場合、上部電極104A、上部電極104Bは、透明電極材料を用いて形成する。透明電極材料としては、ITOやIZO等がある。本実施例において、この上部電極104A上部電極104Bは、有機層102A、有機層102B及びバンク112の上面に形成される。すなわち、上部電極104A上部電極104Bは、表示領域42の略全面に亘り連続して形成されている。
図3においては、下部電極100Aの形成領域において第1の有機発光ダイオード6Aの一部を構成する部分を上部電極104Aとし、下部電極100Bの形成領域において第2の有機発光ダイオード6Bの一部を構成する部分を上部電極104Bとする。
【0044】
上部電極104A、上部電極104Bの上面には、第1無機絶縁層107を形成する。第1無機絶縁層107は、無機絶縁層からなる。第1無機絶縁層107は、例えば、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンなどをCVD法により製膜することにより形成される。この第1無機絶縁層107は、
図3に示すように第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bの上面から、バンク112の上面にまで設けられている。すなわち、第1無機絶縁層107は、表示領域42の略全面に亘り連続して形成される。
【0045】
第1無機絶縁層107の形成後においては、第1無機絶縁層107の上面において充填層114が積層される。充填層114は、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂などの有機材料を用いて、印刷、又は塗布などの工法により形成する。
【0046】
本実施例においては、充填層114が、バンク112の形成領域の一部において、第2の凹部114Aを有する構成としている。特に
図3に示す本実施例においては、第2の凹部114Aが第1無機絶縁層107の上面にあり、当該第2の凹部114Aの形成領域における第1無機絶縁層107の上面においては、充填層114が形成されていない。
【0047】
充填層114の形成後においては、第2無機絶縁層109を形成する。第2無機絶縁層109は、無機絶縁層からなる。第2無機絶縁層109は、例えば、第1無機絶縁層107と同様に、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンなどをCVD法により製膜することにより形成される。この第2無機絶縁層109は、充填層114の上面及び側面、及び充填層114の第2の凹部114Aから露出する第1無機絶縁層107の上面に形成される。すなわち、第2無機絶縁層109は、表示領域42の略全面に亘り連続して形成される。
図3に示すように、第2無機絶縁層109は、充填層114の上面形状に沿った形状を有しており、充填層114が有する第2の凹部114Aの形状に沿った形状を有する第1の凹部108を有している。
【0048】
図3に示すように、第1の凹部108の内部には、第2屈折率層120を設けている。第2屈折率層120は、第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109に用いられる材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料であれば良く、例えば空気、窒素ガス、又はアクリル系樹脂等により構成されている。第2無機絶縁層109に用いられる材料がアクリル系樹脂の場合は、充填層114と同一材料により構成されていても良い。本実施例においては、空気が第1の凹部108内に充填されている状態において、第2無機絶縁層109の上面に対向基板122を載置する。これにより、空気が第1の凹部108と対向基板122とに閉じ込められ、空気が第2屈折率層120を構成する材料となる。この表示パネル40を窒素雰囲気中において製造する場合においては、第2屈折率層120を窒素ガスにより構成することも可能である。あるいは、対向基板122を形成する前に、第1の凹部108内を、充填層114と同一の材料で埋めることにより、第2屈折率層120を形成することも可能である。
【0049】
このような構成により、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出力された光の取り出し効率を向上させることが可能となる。その理由について、以下に説明する。
【0050】
まず、
図3に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して垂直、即ち第1の有機発光ダイオード6Aにおける各構成層の積層面に対して垂直な方向に出射された光150Aは、第1無機絶縁層107と充填層114、第2無機絶縁層109を通過して、対向基板122の上面から出射される。
【0051】
しかし、
図3に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは第1無機絶縁層107と充填層114の界面において反射され、更に下部電極100Aにおいて反射され、バンク112の上面に設けられた第1無機絶縁層107、及び第2無機絶縁層109に入射する。
【0052】
この第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第2無機絶縁層109の上面に対しても傾きを有しているため、本来であれば、第2無機絶縁層109の上面に設けられた対向基板122と、第2無機絶縁層109との界面において反射されうる。しかし、本実施例においては、第2無機絶縁層109の上面において第1の凹部108が形成されており、その内側面の傾きが、光150Bの入射方向に対する第2無機絶縁層109上面の傾きを緩和する役目を果たしている。即ち、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bを、第2無機絶縁層109における第1の凹部108の内側面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第2無機絶縁層109における第1の凹部108内に設けられた第2屈折率層120と、第2無機絶縁層109との界面において反射されてしまうことを抑制することができるのである。
【0053】
更に、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第1の凹部108の内側面で屈折されることにより、光150Bを、第2屈折率層120と対向基板122との界面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、光150Bが、第2屈折率層120と対向基板122との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。これにより、正面方向に出射する光量を増加させることができ、光利用効率を向上させることができる。
【0054】
なお、第1の凹部108は、湾曲する内側面を含む構成とすることが望ましい。
図4は、
図3に示した第1の凹部108の拡大断面図である。
図4に示すように、第1の凹部108は、その内側面108Aとして、第1の凹部108の開口側に湾曲する形状を有している。このような構成とすることにより、第2無機絶縁層109と第2屈折率層120との界面において様々な角度で入射してくる光150Bのそれぞれを屈折させ、各光150Bを、第1の凹部108の開口側に向けて出射させることが可能となる。
【0055】
なお、上述したとおり、第2無機絶縁層109の形状は、充填層114の上面形状に沿ったものとなるため、第1の凹部108の形状は、充填層114に設けられた第2の凹部114Aの形状に依存する。そのため、本実施形態においては、第1の凹部108が、その開口側に湾曲する内側面を有する形状となるように、第2の凹部114Aの形状についても、その開口側に湾曲する内側面108Aを有する形状としておく。
【0056】
なお、
図3、
図4に示す本実施例においては、第1の凹部108が、底部108Cを有する構成としているが、第1の凹部108の他の形状例を示す
図5に示すごとく、第1の凹部108が底部108Cを有さない構成としてもよい。
図5に示す実施例においては、
図3に示した第1の凹部108が、第1の凹部108の開口側に湾曲する内側面108Aのみによって構成されている。
【0057】
なお、本実施例においては、第1屈折率層106が、第1無機絶縁層107と第2無機絶縁層109とを含む構成としたが、2層構造ではなく、一層の第1屈折率層106として構成し、その上面側に第1の凹部108を設ける構成としてもかまわない。また、第1屈折率層106を、3層以上の複数層で構成し、この複数層の第1屈折率層106の内のいずれか一層の上面において第1の凹部108を設ける構成としてもかまわない。
【0058】
次に、発光領域16と、第1の凹部108との配置関係について説明する。第1の凹部108は、バンク112の形成領域にしたがって配置することができるため、例えば、発光領域16と、第1の凹部108との配置関係を示す模式的な平面図である
図6に示すごとく、第1の凹部108は、第1の発光領域16Aの周囲を囲う略格子形状に形成することができる。
【0059】
第1の凹部108は、第1の発光領域16Aと第2の発光領域16Bの間において配置され、第1の発光領域16Aから出射された光150A、光150B、及び第2の発光領域16Bから出射された光の取り出し効率を向上させている。
【0060】
また、
図6に示す例においては、第1の凹部108は、第1の発光領域16Aと第2の発光領域16Bとの間のみならず、行方向、及び列方向において隣り合う複数の発光領域16間においても配置される。例えば、行方向において隣り合う第1の発光領域16Aと第3の発光領域16Cとの間、第3の発光領域16Cと第4の発光領域16Dとの間においても第1の凹部108が配置されている。そのため、第1の凹部108は、第1の発光領域16Aの周囲を囲う略格子形状に形成される。
【0061】
このような構成とすることにより、上述した光取り出し効率の向上の効果を得ることができるとともに、光路を制御することにより、発光状態の画素から非発光状態の画素への光の混入を制御することができる。例えば、発光素子より斜め方向に出射した光が屈折率の異なる界面で反射を繰り返す事により散乱され、非発光状態の別の画素から光が出射されることを防止する事が出来る。また、カラーフィルタが配置された構造では、複数の発光色が混合されるのを抑制することができる。例えば、
図6に示す例において、第1の有機発光ダイオード6Aの発光色が赤色であり、第2の有機発光ダイオード6Bの発光色が青色であるとする。そして、第1の有機発光ダイオード6Aから斜め方向に出射された光150Bが、バンク112配置領域を通過して、第2の有機発光ダイオード6B配置領域において対向基板122外に出射される場合、第2の有機発光ダイオード6Bから出射された青色の光と、第1の有機発光ダイオード6Aから斜め方向に出射された赤色の光150Bと、が混合されてしまう可能性がある。しかし、第1の凹部108の存在により、第1の有機発光ダイオード6Aから斜め方向に出射された光150Bが、第2の有機発光ダイオード6B配置領域に進入することを抑制することができるため、発光色の混合を抑制することができるのである。同様に、第1の有機発光ダイオード6Aからの赤色の光150Bが、緑色に発光する第3の有機発光ダイオード6C配置領域に進入すること、及び青色に発光する第4の有機発光ダイオード6D配置領域に進入することを抑制することができるため、発光色の混合が発生することを抑制することができる。
【0062】
なお、
図6に示す例においては、第1の発光領域16Aの発光色が赤色であり、第2の発光領域16Bの発光色が青色であり、第3の発光領域16Cの発光色が緑色であり、第4の発光領域16Dの発光色が青色である例を示したが、第1の発光領域16A、第2の発光領域16B、第3の発光領域16C、第4の発光領域16Dの発光色は、これらに限定されない。
【0063】
なお、
図7に示すように、発光色が赤色の第1の発光領域16A、発光色が緑色の第3の発光領域16C、発光色が青色の第4の発光領域16Dを一つのセットとし、光の3原色を構成可能な3つの発光領域16の周囲を囲う格子方形状の領域に第1の凹部108を形成してもよい。
図7に示した第1の凹部108の形成領域は、長辺の長さが短辺の長さの1.05倍未満の略格子形状となっており、正方形に近い形状をしている。そのため、縦方向における光の取り出し効率と横方向における光の取り出し効率を略等しくすることができるため、視覚特性を向上させることが可能となる。
【0064】
なお、光の3原色を構成可能な複数の発光領域16の周囲を囲うよう、略長方形状の領域に第1の凹部108を形成する例としては、
図7に示したように略同一の長方形状の第1の発光領域16A、第3の発光領域16C、第4の発光領域16Dを横方向に並べて配置させる例に限定されない。例えば、
図8に示すように、略長方形状の第1の発光領域16Aと第3の発光領域16Cとを縦方向に並べて配置し、第1の発光領域16A、第3の発光領域16Cよりも大きい第4の発光領域16Dを、第1の発光領域16A、及び第3の発光領域16Cの横方向に配置する構成としてもかまわない。
【0065】
また、略長方形状の第1の凹部108の形成領域における一つの角付近に発光色が赤色である第1の発光領域16Aを配置し、その対角付近に発光色が緑色である第3の発光領域16Cを配置し、残る二つの角付近に発光色が青色である第4の発光領域16D、及び第5の発光領域16Eを配置する構成としてもかまわない。
【0066】
なお、
図7、8、9に示した発光色の配置関係はこの例に限定されず、第1の凹部108により囲われた略長方形状の領域において、複数の発光色を構成する発光領域16の組み合わせが成立していればよい。
【0067】
なお、
図10に示すように、略長方形状の第1の凹部108の形成領域において、複数の発光色を構成する発光領域16を多数配置する構成とすることにより、限られた面積における発光領域16の配置数を担保することが可能となる。また、この
図10に示した構成においても、ある一定以上の光の取り出し効率向上を図ることは可能である。なお、この
図10に示す構成であっても、第1の凹部108の形成領域の形状が、長辺の長さが短辺の長さの1.05倍未満の略長方形状であり、正方形に近い形状となっていれば、縦方向における光の取り出し効率と横方向における光の取り出し効率を略等しくすることができるため、視覚特性を向上させることが可能となる。
【0068】
なお、
図11に示すように、第1の凹部108の形成領域の形状を、長辺が短辺の長さの2倍以上である略長方形状とし、あえて縦方向における光の取り出し効率と横方向における光の取り出し効率を異ならせることにより、視覚特性に方位角依存性を持たせることが可能となる。この視覚特性に方位角依存性を持たせる効果については、
図6に示したように、略長方形状の発光領域16のそれぞれを、第1の凹部108が囲う構成においても同様の効果を得ることができる。
【0069】
なお、
図15、16に示すように、対向基板122と第2無機絶縁層109との間に、第1のタッチパネル電極134A、第2のタッチパネル電極134Bを設ける構成としてもよい。以下、より具体的な構成について説明する。
【0070】
まず、対向基板122形成前に、第2無機絶縁層109の上面にジャンパ136を形成する。ジャンパ136は、第1のタッチパネル電極134Aと第2のタッチパネル電極134Bとを接続する。なお、本実施例においては、ジャンパ136の形成領域においては、第1の凹部108を設けない構成としている。これは、ジャンパ136の機能を担保するためである。
【0071】
ジャンパ136形成後、第2無機絶縁層109の上面及びジャンパ136の上面に無機絶縁層130を形成する。無機絶縁層130は、例えば、窒化シリコン(SiN
y)や酸化シリコン(SiO
x)などの材料を用いて、CVD法などにより製膜する。
【0072】
第2無機絶縁層109上面においては、無機絶縁層130をCVD法などにより全面的に形成するため、無機絶縁層130の形状は、第2無機絶縁層109の上面に沿った形状となる。上述した通り、第2無機絶縁層109は、充填層114が上面に有する第2の凹部114Aの形状を引き継いだ凹部を有している。従って、この第2無機絶縁層109の上面形状を引き継ぐ無機絶縁層130も同様に、充填層114の上面に設けられた第2の凹部114Aの形状を引き継ぐ凹部を有する構成となる。
【0073】
ジャンパ136の上面においては、無機絶縁層130を全面的に形成するのではなく、第1のタッチパネル電極134Aの形成領域における無機絶縁層130Aと、第2のタッチパネル電極134Bの形成領域における無機絶縁層130Bとに分離して形成するとともに、無機絶縁層130Aと無機絶縁層130Bとの間にも無機絶縁層130Cを形成する。即ち、ジャンパ136の上面においては、無機絶縁層130A、無機絶縁層130B、無機絶縁層130Cを3箇所に分離して形成する。
【0074】
無機絶縁層130形成後においては、第1のタッチパネル電極134Aと第2のタッチパネル電極134Bとを形成する。第1のタッチパネル電極134Aは無機絶縁層130上面に形成され、第1のタッチパネル電極134Aの形状は、無機絶縁層130の上面に沿った形状となる。上述した通り、無機絶縁層130は、充填層114が上面に有する第2の凹部114Aの形状を引き継いだ凹部を有している。従って、この無機絶縁層130の上面形状を引き継ぐ第1のタッチパネル電極134Aも同様に、充填層114が上面に有する第2の凹部114Aの形状を引き継ぐ凹部を有しており、この凹部が第1の凹部108となる。即ち、本実施例においては、第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109、無機絶縁層130、及び第1のタッチパネル電極134Aまでを第1屈折率層106としている。
【0075】
ジャンパ136の形成領域においては、第1のタッチパネル電極134Aは無機絶縁層130Aと無機絶縁層130Cとの間にまで設けており、無機絶縁層130Aと無機絶縁層130Cとの間から露出されたジャンパ136と接続されている。第2のタッチパネル電極134Bは無機絶縁層130Bと無機絶縁層130Cとの間にまで設けており、無機絶縁層130Bと無機絶縁層130Cとの間から露出されたジャンパ136と接続されている。
【0076】
無機絶縁層130の上面には上述した対向基板122を設けており、対向基板122と第1の凹部108との間には、上述したように空気、窒素ガス、あるいは充填層114と同一材料等からなる第2屈折率層120を設ける構成としており、第1の有機発光ダイオード6Aから発せられた光150Bの取り出し効率を高める役割を果たしている。
【0077】
なお、
図15に示す本実施例においては、第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109、無機絶縁層130、及びタッチパネル電極134までを第1屈折率層106として説明したが、無機絶縁層130、又はタッチパネル電極134の屈折率が、第1無機絶縁層107の屈折率、又は第2無機絶縁層109の屈折率よりも低い場合、これら無機絶縁層130、又はタッチパネル電極134を第2屈折率層120とし、第2無機絶縁層109に形成される凹部を第1の凹部108と定義してもよい。
【0078】
あるいは、第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109、無機絶縁層130、及びタッチパネル電極134の間に、第1無機絶縁層107の屈折率、又は第2無機絶縁層109の屈折率よりも低い屈折率を有する中間層を介在させる場合においては、その中間層を第2屈折率層120とし、その下面側に形成された第1屈折率層106としての第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109、無機絶縁層130、及びタッチパネル電極134の内のいずれか一つに設けられた凹部を第1の凹部108と定義してもよい。
【0079】
[実施例2]
以下、
図12を用いて、本実施形態における実施例2について説明する。なお、実施例1と共通の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図12は
図2に示すIII−III線に沿った位置での表示パネル40の模式的な垂直断面図である。
【0080】
本実施例においても、下地構造層118の構成は、実施例1と同じため、その説明を省略する。
【0081】
下地構造層118上には第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bを形成する。第1の有機発光ダイオード6Aは、下部電極100A、有機層102A及び上部電極104Aを有し、これら下部電極100A、有機層102A及び上部電極104Aは絶縁性基材70側から順に積層される。本実施形態では下部電極100Aが第1の有機発光ダイオード6Aの陽極(アノード)であり、上部電極104Aが陰極(カソード)である。有機層102Aは正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。同様に、第2の有機発光ダイオード6Bは、下部電極100B、有機層102B及び上部電極104Bを有し、これら下部電極100B、有機層102B及び上部電極104Bは絶縁性基材70側から順に積層される。本実施形態では下部電極100Bが第2の有機発光ダイオード6Bの陽極(アノード)であり、上部電極104Bが陰極(カソード)である。有機層102Bは正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。
【0082】
下部電極100A、下部電極100Bの形成後、下部電極100Aの端部を覆う絶縁層であるバンク112を形成する。本実施例においては、バンク112の材料としてはポリイミドや感光性アクリルなどの樹脂を用いている。バンク112で囲まれた画素の有効領域には下部電極100A、下部電極100Bが露出する。
【0083】
本実施例においては、
図12に示すように、バンク112の上面に第3の凹部112Aを設けておく、第3の凹部112Aの形成方法は、例えばドライエッチング、あるいはウェットエッチングを選択することができる。ここで、第3の凹部112Aの形状としては、その内側面が、第3の凹部112Aの開口側に湾曲する形状となるよう形成しておく。
【0084】
バンク112の形成後、有機層102Aを構成する各層が下部電極100Aの上に順番に積層される。同様に、有機層102Bを構成する各層が下部電極100Bの上に順番に積層される。この有機層102A、有機層102Bは、それぞれ蒸着により形成され、バンク112の上面の一部においても形成される。下部電極100Aの形成領域において第1の有機発光ダイオード6Aの一部を構成する部分を有機層102Aとし、下部電極100Bの形成領域において第2の有機発光ダイオード6Bの一部を構成する部分を有機層102Bとする。有機層102A、102Bは、溶媒分散の上での塗布形成により積層されても良い。
【0085】
ここで、有機層102A、有機層102Bは、バンク112の上面の一部にスパッタ、又は蒸着により形成される。
【0086】
なお、
図12に示す本実施例においては、有機層102A、有機層102Bをバンク112の上面の一部に形成する構成としているが、バンク112の上面において有機層102A、有機層102Bを形成しない構成としても構わない。
【0087】
その後、有機層102Aの上に上部電極104Aを、有機層102Bの上に上部電極104Bを蒸着により形成する。トップエミッション構造の場合、上部電極104A、上部電極104Bは、透明電極材料を用いて形成する。透明電極材料としては、ITOやIZO等がある。本実施例において、この上部電極104A、上部電極104Bは、有機層102A、有機層102B及びバンク112の上面に形成される。すなわち、上部電極104A、上部電極104Bは、表示領域42の略全面に亘り連続して形成されている。
図3においては、下部電極100Aの形成領域において第1の有機発光ダイオード6Aの一部を構成する部分を上部電極104Aとし、下部電極100Bの形成領域において第2の有機発光ダイオード6Bの一部を構成する部分を上部電極104Bとする。
【0088】
ここで、上部電極104A、上部電極104Bは、有機層102A、有機層102B、バンク112の上面に蒸着により形成されるため、上部電極104A、上部電極104Bの形状は、有機層102A、有機層102B、バンク112の上面に沿った形状となる。従って、上部電極104A、上部電極104Bは、バンク112上面に設けられた第3の凹部112Aの形状を引き継ぐ凹部を有する構成となる。
【0089】
上部電極104A、上部電極104Bの上面には、第1無機絶縁層107を形成する。第1無機絶縁層107は、無機絶縁層であり、例えば、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンなどをCVD法により製膜することにより形成される。この第1無機絶縁層107は、
図3に示すように第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bの上面から、バンク112の上面にまで設けられている。すなわち、第1無機絶縁層107は、表示領域42の略全面に亘り連続して形成される。
【0090】
ここで、第1無機絶縁層107は、上部電極104A、上部電極104Bの上面にCVD法により形成されるため、第1無機絶縁層107の形状は、上部電極104A、上部電極104Bの上面に沿った形状となる。上述した通り、上部電極104A、上部電極104Bは、バンク112が上面に有する第3の凹部112Aの形状を引き継いだ凹部を有している。従って、この上部電極104A、上部電極104Bの上面形状を引き継ぐ第1無機絶縁層107も同様に、バンク112上面に設けられた第3の凹部112Aの形状を引き継ぐ凹部を有する構成となる。
【0091】
第1無機絶縁層107の形成後においては、第1無機絶縁層107の上面において充填層114が積層される。充填層114は、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂などの有機材料を用いて、印刷、又は塗布などの工法により形成する。
【0092】
ここで、本実施例においては、この充填層114を、第1の有機発光ダイオード6Aにおける発光領域、第2の有機発光ダイオード6Bにおける発光領域に形成し、バンク112の形成領域においては形成しない。従って、バンク112の形成領域において充填層114から、第1無機絶縁層107の上面が露出する。これにより、上述した第3の凹部112Aの形状を引き継ぐ第1無機絶縁層107の凹部が露出された状態となっている。
【0093】
充填層114の形成後においては、第2無機絶縁層109を形成する。第2無機絶縁層109は、第1無機絶縁層107と同様に、無機絶縁層であり、例えば窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンなどをCVD法により製膜することにより形成される。この第2無機絶縁層109は、充填層114の上面、及び充填層114から露出する第1無機絶縁層107の上面に形成される。
【0094】
ここで、第2無機絶縁層109は、充填層114から露出する第1無機絶縁層107の上面にCVD法により形成されるため、第2無機絶縁層109の形状は、第1無機絶縁層107の上面に沿った形状となる。上述した通り、第1無機絶縁層107は、バンク112が上面に有する第3の凹部112Aの形状を引き継いだ凹部を有している。従って、この第1無機絶縁層107の上面形状を引き継ぐ第2無機絶縁層109も同様に、バンク112上面に設けられた第3の凹部112Aの形状を引き継ぐ第1の凹部108を有する構成となる。
【0095】
図12に示すように、第1の凹部108の内部には、第2屈折率層120を設けている。第2屈折率層120は、第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109に用いられる材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料であれば良く、例えば空気、窒素ガス、又はアクリル樹脂などにより構成されている。第2無機絶縁層109に用いられる材料がアクリル樹脂の場合は、充填層114と同一材料により構成されても良い。本実施例においては、空気が第1の凹部108内に充填されている状態において、第2無機絶縁層109の上面に対向基板122を載置することにより、空気が第1の凹部108と対向基板122とに閉じ込められるため、空気が第2屈折率層120を構成する材料となる。この表示パネル40を窒素雰囲気中において製造する場合においては、第2屈折率層120を窒素ガスにより構成することも可能である。また、充填層114と同一の材料を用いて第1の凹部108内に第2屈折率層120を形成することも可能である。
【0096】
このような構成により、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出力された光の取り出し効率を向上させることが可能となる。その理由について、以下に説明する。
【0097】
まず、
図12に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して垂直、即ち第1の有機発光ダイオード6Aにおける各構成層の積層面に対して垂直な方向に出射された光150Aは、第1無機絶縁層107と充填層114、第2無機絶縁層109を通過して、対向基板122の上面から出射される。
【0098】
しかし、
図12に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第1無機絶縁層107と充填層114の界面において反射され、更に下部電極100Aにおいて反射され、バンク112の上面に設けられた第1無機絶縁層107、及び第2無機絶縁層109に入射する。
【0099】
この第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第2無機絶縁層109の上面に対しても傾きを有しているため、本来であれば、第2無機絶縁層109の上面に形成される対向基板122と、第2無機絶縁層109との界面において反射されうる。しかし、本実施例においては、第2無機絶縁層109の上面において第1の凹部108が形成されており、その内側面の傾きが、光150Bの入射方向に対する第2無機絶縁層109上面の傾きを緩和する役目を果たしている。即ち、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bを、第2無機絶縁層109における第1の凹部108の内側面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第2無機絶縁層109と第2屈折率層120との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。
【0100】
更に、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第1の凹部108の内側面で屈折されることにより、光150Bを、第2屈折率層120と対向基板122との界面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、光150Bが、第2屈折率層120と対向基板122との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。これにより、正面方向に出射する光量を増加させることができ、光利用効率を向上させることができる。
【0101】
なお、第1の凹部108は、実施例1においても上述したように、第1の凹部108の開口側に湾曲する内側面を含む構成としている。このような構成とすることにより、第2無機絶縁層109と第2屈折率層120との界面において様々な角度で入射してくる光150Bのそれぞれを屈折させ、各光150Bを、第1の凹部108の開口側に向けて出射させることが可能となる。
【0102】
なお、上述したとおり、第2無機絶縁層109の形状は、バンク112の上面形状に沿ったものとなるため、第1の凹部108の形状は、バンク112に設けられた第3の凹部112Aの形状に依存する。
【0103】
なお、本実施例においては、第1屈折率層106が、第1無機絶縁層107と第2無機絶縁層109とを含む構成としたが、一層の第1屈折率層106として構成し、その上面側に第1の凹部108を設ける構成としてもかまわない。本実施例において、第1屈折率層106が、上部電極104A、上部電極104B上面に設けられた第1無機絶縁層107のみである場合、即ち第1屈折率層106が第2無機絶縁層109を含まない構成とした場合、第1無機絶縁層107が有する凹部を、第3の凹部112Aの形状を引き継いだ第1の凹部108とし、この第1の凹部108内に、第2屈折率層120を設ける構成としても構わない。
【0104】
なお、第1屈折率層106を3層以上の複数層の第1屈折率層106として構成し、この複数層の第1屈折率層106の内のいずれか一層の上面において、第1の凹部108を設ける構成としてもかまわない。
【0105】
なお、対向基板122と第2無機絶縁層109との間に、第1のタッチパネル電極134A、第2のタッチパネル電極134Bを設ける構成については、実施例1と同様であるため、その説明を割愛する。また、ジャンパ136の形成領域においては、第1の凹部108を設けない点についても、実施例1と同様であるため、その説明を割愛する。
【0106】
[実施例3]
以下、
図13を用いて、本実施形態における実施例3について説明する。なお、実施例1、又は実施例2と共通の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図13は
図2に示すIII−III線に沿った位置での表示パネル40の模式的な垂直断面図である。
【0107】
本実施例においても、下地構造層118の構成は、実施例1、及び実施例2と同じため、その説明を省略する。
【0108】
下地構造層118上には第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bを形成する。第1の有機発光ダイオード6Aは、下部電極100A、有機層102A及び上部電極104Aを有し、これら下部電極100A、有機層102A及び上部電極104Aは絶縁性基材70側から順に積層される。本実施形態では下部電極100Aが第1の有機発光ダイオード6Aの陽極(アノード)であり、上部電極104Aが陰極(カソード)である。有機層102Aは正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。同様に、第2の有機発光ダイオード6Bは、下部電極100B、有機層102B及び上部電極104Bを有し、これら下部電極100B、有機層102B及び上部電極104Bは絶縁性基材70側から順に積層される。本実施形態では下部電極100Bが第2の有機発光ダイオード6Bの陽極(アノード)であり、上部電極104Bが陰極(カソード)である。有機層102Bは正孔輸送層、発光層、電子輸送層等を含んで構成される。
【0109】
下部電極100A、下部電極100Bの形成後、下部電極100Aの端部を覆う絶縁層であるバンク112を形成する。バンク112の材料としては感光性アクリル等が用いられる。ポリイミドなどの樹脂を用いてバンク112を形成しても良い。バンク112で囲まれた開口領域が、画素における有機発光ダイオードの有効領域(発光領域)となる。画素の有効領域では、下部電極100A、下部電極100Bが露出する。
【0110】
本実施例においては、
図13に示すように、バンク112の上面に第3の凹部112Aを設けておく、第3の凹部112Aの形成方法は、例えばドライエッチング、あるいはウェットエッチングを選択することができる。ここで、第3の凹部112Aの形状としては、その内側面が、第3の凹部112Aの開口側に湾曲する形状となるよう形成しておく。
【0111】
バンク112の形成後、有機層102Aを構成する各層が下部電極100Aの上に順番に積層される。同様に、有機層102Bを構成する各層が下部電極100Bの上に順番に積層される。この有機層102A、有機層102Bは、それぞれ蒸着により形成され、バンク112の上面の一部においても形成される。下部電極100Aの形成領域において第1の有機発光ダイオード6Aの一部を構成する部分を有機層102Aとし、下部電極100Bの形成領域において第2の有機発光ダイオード6Bの一部を構成する部分を有機層102Bとする。有機層102A、102Bは、溶媒分散の上での塗布形成により積層されても良い。
【0112】
ここで、有機層102A、有機層102Bは、バンク112の上面の一部にスパッタ、又は蒸着により形成される。
【0113】
なお、
図13に示す本実施例においては、有機層102A、有機層102Bをバンク112の上面の一部に形成する構成としているが、バンク112の上面において有機層102A、有機層102Bを形成しない構成としても構わない。
【0114】
その後、有機層102Aの上に上部電極104Aを、有機層102Bの上に上部電極104Bを蒸着により形成する。トップエミッション構造の場合、上部電極104A、上部電極104Bは、透明電極材料を用いて形成する。透明電極材料としては、ITOやIZO等がある。本実施例において、この上部電極104A、上部電極104Bは、有機層102A、有機層102B及びバンク112の上面に形成される。すなわち、上部電極104A、上部電極104Bは、表示領域42の略全面に亘り連続して形成されている。
図3においては、下部電極100Aの形成領域において第1の有機発光ダイオード6Aの一部を構成する部分を上部電極104Aとし、下部電極100Bの形成領域において第2の有機発光ダイオード6Bの一部を構成する部分を上部電極104Bとする。
【0115】
ここで、上部電極104A、上部電極104Bは、有機層102A、有機層102B、バンク112の上面に蒸着により形成されるため、上部電極104A、上部電極104Bの形状は、有機層102A、有機層102B、バンク112の上面に沿った形状となる。従って、上部電極104A、上部電極104Bは、バンク112上面に設けられた第3の凹部112Aの形状を引き継ぐ凹部を有する構成となる。
【0116】
上部電極104A、上部電極104Bの上面には、第1無機絶縁層107を形成する。第1無機絶縁層107は、無機絶縁層であり、例えば窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンなどをCVD法により製膜することにより形成される。本実施例においては、この第1無機絶縁層107を、第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bの形成領域、及びバンク112の形成領域において形成する。すなわち、第1無機絶縁層107は、表示領域42の略全面に亘り連続して形成される。
【0117】
ここで、第1無機絶縁層107は、上部電極104A、上部電極104Bの上面にCVD法により形成されるため、第1無機絶縁層107の形状は、上部電極104A、上部電極104Bの上面に沿った形状となる。上述した通り、上部電極104A、上部電極104Bは、バンク112が上面に有する第3の凹部112Aの形状を引き継いだ凹部を有している。従って、この上部電極104A、上部電極104Bの上面形状を引き継ぐ第1無機絶縁層107も同様に、バンク112上面に設けられた第3の凹部112Aの形状を引き継ぐ凹部を有する構成となる。本実施例においては、この第1無機絶縁層107の上面に形成された凹部が第1の凹部108となる。
【0118】
第1無機絶縁層107の形成後においては、第1無機絶縁層107の上面において充填層114が積層される。充填層114は、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂などの有機材料を用いて、印刷、又は塗布などの工法により形成する。
【0119】
ここで、本実施例においては、この充填層114を、第1の有機発光ダイオード6Aにおける発光領域、第2の有機発光ダイオード6Bにおける発光領域、及びバンク112の形成領域において形成する。従って、この充填層114が上述した第1無機絶縁層107の上面に設けられた第1の凹部108内にも形成される。この第1の凹部108内に形成された充填層114は、第2屈折率層120として機能する。即ち、上述した通り、充填層114は、アクリル樹脂やエポキシ樹脂など、第1無機絶縁層107を構成する材料である窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンよりも屈折率が低い材料により構成しているため、本実施例における第2屈折率層120として機能する。
【0120】
このような構成により、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出力された光の取り出し効率を向上させることが可能となる。その理由について、以下に説明する。
【0121】
まず、
図13に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して垂直、即ち第1の有機発光ダイオード6Aにおける各構成層の積層面に対して垂直な方向に出射された光150Aは、第1無機絶縁層107と充填層114、第2無機絶縁層109を通過して、対向基板122の上面から出射される。
【0122】
しかし、
図13に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第1無機絶縁層107と充填層114の界面において反射され、更に下部電極100Aにおいて反射され、バンク112の上方に設けられた第1無機絶縁層107に入射する。
【0123】
この第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第1無機絶縁層107の上面に対しても傾きを有しているため、本来であれば、第1無機絶縁層107の上面に形成される対向基板122と、第1無機絶縁層107との界面おいて反射されうる。しかし、本実施例においては、第1無機絶縁層107の上面において第1の凹部108が形成されており、その内側面の傾きが、光150Bの出射方向に対する第1無機絶縁層107上面の傾きを緩和する役目を果たしている。即ち、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bを、第1無機絶縁層107における第1の凹部108の内側面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第1無機絶縁層107と、第2屈折率層120として機能する充填層114との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。
【0124】
更に、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第1の凹部108の内側面で屈折されることにより、光150Bを、充填層114の上面に形成された第2無機絶縁層109の下面、及び対向基板122の下面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、光150Bが、第2屈折率層120と対向基板122との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。これにより、正面方向に出射する光量を増加させることができ、光利用効率を向上させることができる。
【0125】
なお、第1の凹部108は、実施例1においても上述したように、第1の凹部108の開口側に湾曲する内側面を含む構成としている。このような構成とすることにより、第1無機絶縁層107と第2屈折率層120との界面において様々な角度で入射してくる光150Bのそれぞれを屈折させ、各光150Bを、第1の凹部108の開口側に向けて出射させることが可能となる。
【0126】
なお、上述したとおり、第1無機絶縁層107の形状は、バンク112の上面形状に沿ったものとなるため、第1の凹部108の形状は、バンク112に設けられた第3の凹部112Aの形状に依存する。
【0127】
なお、本実施例においては、上述した通り、第1無機絶縁層107と、第1無機絶縁層107上面に形成された第1の凹部108内に設けられた第2屈折率層120として機能する充填層114とにより、第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6Bから、その発光面に対して斜め方向に出射された光150Bについて、その光取り出し効率を向上させる効果を得ることができる。そのため、充填層114の上面において、第2無機絶縁層109を設けない構成としても構わない。
【0128】
なお、第1屈折率層106を3層以上の複数層の第1屈折率層106として構成し、この複数層の第1屈折率層106の内のいずれか一層の上面において、第1の凹部108を設ける構成としてもかまわない。
【0129】
なお、本実施例においても、対向基板122と第2無機絶縁層109との間に、第1のタッチパネル電極134A、第2のタッチパネル電極134Bを設ける構成とすることができる。
【0130】
更に、本実施例においては、第1無機絶縁層107上に第1の凹部108を設ける構成としており、第2無機絶縁層109上に第1の凹部108を設ける必要がない。そのため、充填層114より上方において第1のタッチパネル電極134A、第2のタッチパネル電極134Bを設ける場合においては、ジャンパ136の形成領域によらず、第1の凹部108の形成領域を選択することが可能である。
【0131】
[実施例4]
以下、
図14を用いて、本実施形態における実施例4について説明する。なお、実施例1、実施例2、又は実施例3と共通の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図14は
図2に示すIII−III線に沿った位置での表示パネル40の模式的な垂直断面図である。
【0132】
本実施例においても、下地構造層118の構成は、実施例1、実施例2、及び実施例3と同じため、その説明を省略する。
【0133】
また、本実施例においては、バンク112、第1の有機発光ダイオード6A、第2の有機発光ダイオード6B、及び第1無機絶縁層107の構成は、実施例3と同じため、その説明を省略する。即ち、本実施例においても、この第1無機絶縁層107の上面に形成された凹部が第1の凹部108であり、この第1の凹部108内に形成される充填層114が第2屈折率層120として機能する点で実施例3と共通の構成を有している。
【0134】
ここで、本実施例においては、バンク112の形成領域における第1の凹部108の上方において、充填層114の上面に第2の凹部114Aを設けている。即ち、第1の凹部108内において第2屈折率層120として機能する充填層114を形成しつつ、その上方に第2の凹部114Aを設けている。
【0135】
充填層114の形成後においては、第2無機絶縁層109を形成する。第2無機絶縁層109は、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンなどをCVD法により製膜することにより形成される。この第2無機絶縁層109は、充填層114の上面に形成される。
図14に示すように、第2無機絶縁層109は、充填層114の上面形状に沿った形状を有しており、充填層114の上面に設けられた第2の凹部114Aの形状に沿った形状を有する第4の凹部124を有している。
【0136】
図14に示すように、第4の凹部124の内部には、第2屈折率層120を設けている。即ち、本実施例においては、第1無機絶縁層107上面に設けられた第1の凹部108内と、第2無機絶縁層109上面に設けられた第4の凹部124の内部において、第2屈折率層120を有している。第2屈折率層120は、第1無機絶縁層107、第2無機絶縁層109に用いられる材料の屈折率よりも低い屈折率を有する材料からなり、例えば空気、窒素ガス、又は充填層114と同一材料により構成されている。
【0137】
本実施例においては、空気が第1の凹部108内に充填されている状態において、第2無機絶縁層109の上面に対向基板122を載置する。これにより、空気が第1の凹部108と対向基板122とに閉じ込められるため、空気が第2屈折率層120を構成する材料となる。この表示パネル40を窒素雰囲気中において製造する場合においては、第2屈折率層120を窒素ガスにより構成することも可能である。また、充填層114と同一の材料を用いて第1の凹部108内に第2屈折率層120を形成することも可能である。
【0138】
このような構成により、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出力された光の取り出し効率を向上させることが可能となる。その理由について、以下に説明する。
【0139】
まず、
図14に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して垂直、即ち第1の有機発光ダイオード6Aにおける各構成層の積層面に対して垂直な方向に出射された光150Aは、第1無機絶縁層107と充填層114、第2無機絶縁層109を通過して、対向基板122の上面から出射される。
【0140】
しかし、
図14に示すように、第1の有機発光ダイオード6Aの有機層102Aから出射された光の内、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第1無機絶縁層107と充填層114の界面において反射され、更に下部電極100Aにおいて反射され、バンク112の上方に設けられた第1無機絶縁層107に入射する。
【0141】
この第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bは、第1無機絶縁層107の上面に対しても傾きを有しているため、本来であれば、第1無機絶縁層107の上面に設けられた充填層114と第1無機絶縁層107との界面において反射されうる。しかし、本実施例においては、第1無機絶縁層107の上面において第1の凹部108が形成されており、その内側面の傾きが、光150Bの出射方向に対する第1無機絶縁層107上面の傾きを緩和する役目を果たしている。即ち、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bを、第1無機絶縁層107における第1の凹部108の内側面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第1無機絶縁層107と、第2屈折率層120として機能する充填層114との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。
【0142】
更に、第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光150Bが、第1の凹部108の内側面で屈折されることにより、光150Bを、充填層114の上面に形成された第2無機絶縁層109の下面、及び対向基板122の下面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、光150Bが、第2屈折率層120と対向基板122との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。これにより、正面方向に出射する光量を増加させることができ、光利用効率を向上させることができる。
【0143】
なお、第1の凹部108は、実施例1においても上述したように、第1の凹部108の開口側に湾曲する内側面を含む構成としている。このような構成とすることにより、第1無機絶縁層107と、第2屈折率層120としての充填層114との界面において様々な角度で入射してくる光150Bのそれぞれを屈折させ、各光150Bを、第1の凹部108の開口側に向けて出射させることが可能となる。
【0144】
なお、上述したとおり、第1無機絶縁層107の形状は、バンク112の上面形状に沿ったものとなるため、第1の凹部108の形状は、バンク112に設けられた第3の凹部112Aの形状に依存する。
【0145】
更に、本実施例においては、この第1の有機発光ダイオード6Aの発光面に対して斜め方向に出射された光の内、第2無機絶縁層109に対して斜めに入射してきた光150Cについての取り出し効率も高めることが可能となる。
【0146】
第2無機絶縁層109に対して斜めに入射してきた光150Cは、第2無機絶縁層109の上面に対しても傾きを有しているため、本来であれば、第2無機絶縁層109の上面に設けられた対向基板122と、第2無機絶縁層109との界面において反射されうる。しかし、本実施例においては、第2無機絶縁層109の上面において第4の凹部124が形成されており、その内側面の傾きが、光150Cの出射方向に対する第2無機絶縁層109上面の傾きを緩和する役目を果たしている。即ち、第2無機絶縁層109に対して斜めに入射してきた光150Cを、第2無機絶縁層109における第1の凹部108の内側面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、第2無機絶縁層109に対して斜めに入射してきた光150Cが、第2無機絶縁層109と第2屈折率層120との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。
【0147】
更に、第2無機絶縁層109に対して斜めに入射してきた光150Cが、第4の凹部124の内側面で屈折されることにより、光150Cを、第4の凹部124内に形成された第2屈折率層120と対向基板122との界面に対して垂直に近い角度で入射させることが可能となる。その結果として、光150Bが、第4の凹部124内に形成された第2屈折率層120と対向基板122との界面において反射されてしまうことを抑制することができる。これにより、正面方向に出射する光量を増加させることができ、光利用効率を向上させることができる。
【0148】
なお、第4の凹部124は、第4の凹部124の開口側に湾曲する内側面を含む構成としている。このような構成とすることにより、第2無機絶縁層109と第2屈折率層120との界面において様々な角度で入射してくる光150Cのそれぞれを屈折させ、各光150Cを、第4の凹部124の開口側に向けて出射させることが可能となる。
【0149】
なお、上述したとおり、第2無機絶縁層109の形状は、充填層114の上面形状に沿ったものとなるため、第4の凹部124の形状は、充填層114に設けられた第2の凹部114Aの形状に依存する。
【0150】
なお、本実施例においても、対向基板122と第2無機絶縁層109との間に、第1のタッチパネル電極134A、第2のタッチパネル電極134Bを設ける構成とすることができる。
【0151】
なお、本実施例においては、第2無機絶縁層109の上面においても第4の凹部124を設ける構成としており、当該第4の凹部124に関しては、実施例1において上述したとおり、ジャンパ136の機能を担保するため、ジャンパ136の形成領域においては形成しないことが望ましい。
【0152】
ただし、本実施例においては、第1無機絶縁層107の上面に第1の凹部108を設ける構成としており、この第1の凹部108に関しては、その形成領域を、ジャンパ136の形成領域によらず選択することが可能である。従って、第1の有機発光ダイオード6Aから発せられた光150Bの光取り出し効率の向上を図る構成を、ジャンパ136の形成領域によることなく実現可能な実施例であるといえる。