特許第6982979号(P6982979)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6982979複数のサブモビリティを積載して移動可能な車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982979
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】複数のサブモビリティを積載して移動可能な車両
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20211206BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20211206BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   G01C21/34
   B60L50/60
   H02J7/00 P
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-89152(P2017-89152)
(22)【出願日】2017年4月28日
(65)【公開番号】特開2018-189374(P2018-189374A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2020年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】相内 雄二
(72)【発明者】
【氏名】菊地 勝美
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−209894(JP,A)
【文献】 特開2007−139486(JP,A)
【文献】 特開2005−182136(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0097650(US,A1)
【文献】 特開2016−025712(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 − 99/00
G01C 21/00 − 21/36
G01C 23/00 − 25/00
B60L 1/00 − 3/12
B60L 7/00 − 13/00
B60L 15/00 − 58/40
B60K 6/20 − 6/547
B60W 10/00 − 20/50
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が乗車する複数のサブモビリティを積載して移動可能な車両であって、
前記サブモビリティに、目的地での走行予定の入力部を設け、
前記車両に予め設定されている巡回計画および積載した複数の前記サブモビリティの走行予定の全体に基づいて前記車両による目的地の巡回順を示す巡回計画を生成する制御部と、
生成された前記車両の巡回計画を乗員に知らせる通知部と、
外部から前記車両に対して電力を供給、および、外部または前記車両から積載した前記サブモビリティに対して電力を供給するための主給電部と、
を有し、
前記制御部は、前記車両の残電力量および複数の前記サブモビリティの残電力量を取得し、前記車両の巡回計画および複数の前記サブモビリティの走行予定に基づいて、前記車両および複数の前記サブモビリティに対して充電が必要であるか否かを判定し、充電が必要であると判断した場合、巡回経路内に充電可能な場所を含めて、前記巡回計画を変更する、
車両。
【請求項2】
前記車両または各前記サブモビリティまたはそれらの双方に前記巡回計画を表示させる、
請求項1記載の車両。
【請求項3】
前記制御部は、複数の前記サブモビリティの目的地を、前記車両から乗降可能な順番で巡る巡回計画を生成する、
請求項1または2記載の車両。
【請求項4】
前記制御部は、複数の前記サブモビリティの目的地を、近いものから順番に巡る巡回計画を生成する、
請求項1記載の車両。
【請求項5】
前記制御部は、目的地での走行予定の移動を可能とするように各前記サブモビリティを積載中に充電し、各前記サブモビリティが目的地に到着するまでに充電が完了するように、複数の前記サブモビリティの目的地を巡る巡回計画を生成する、
請求項1記載の車両。
【請求項6】
前記制御部は、目的地での走行予定の移動を可能とするために各前記サブモビリティに不足する不足電力量に基づき、積載中の各前記サブモビリティを前記不足電力量が少ないものから順番に充電する、
請求項5記載の車両。
【請求項7】
前記制御部は、新たな前記サブモビリティを積載した場合に、巡回計画を再度生成する、
請求項1から6のいずれか一項記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人が乗車する複数のサブモビリティを積載して移動可能な車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から自力歩行が難しい高齢者やハンディキャップパーソンには車椅子が利用されている。
そして、近年では、電動モータなどにより自走可能な車椅子などのパーソナルモビリティが提案され始めている。
このようなパーソナルモビリティが広く普及し、その結果として自力歩行が難しい人が活動し易い社会を作るためには、自力歩行が難しい人だけでなく、自力歩行可能な人にもパーソナルモビリティを利用してもらうことが重要である。
このために、たとえば特許文献1、2において車椅子の例があるように、人がパーソナルモビリティに乗車したまま自動車などの車両へ乗り込むことができるようにすることが大切であると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−006702号公報
【特許文献2】特開2004−114956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、1つの車両に複数のパーソナルモビリティが乗車するとしても、各乗員にとっては車両が自らの目的地へ向けて最短で移動してもらうことが望ましい。
しかしながら、複数のサブモビリティが乗り込む場合、車両は、複数のサブモビリティの目的地を順番に巡って、順番にサブモビリティを乗降させることしかできない。
【0005】
したがって、複数のパーソナルモビリティが乗車可能な車両では、複数の乗員の理解または合意を得ることが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両は、人が乗車する複数のサブモビリティを積載して移動可能な車両であって、前記サブモビリティに、目的地での走行予定の入力部を設け、前記車両に予め設定されている巡回計画および積載した複数の前記サブモビリティの走行予定の全体に基づいて前記車両による目的地の巡回順を示す巡回計画を生成する制御部と、生成された前記車両の巡回計画を乗員に知らせる通知部と、外部から前記車両に対して電力を供給、および、外部または前記車両から積載した前記サブモビリティに対して電力を供給するための主給電部と、を有し、前記制御部は、前記車両の残電力量および複数の前記サブモビリティの残電力量を取得し、前記車両の巡回計画および複数の前記サブモビリティの走行予定に基づいて、前記車両および複数の前記サブモビリティに対して充電が必要であるか否かを判定し、充電が必要であると判断した場合、巡回経路内に充電可能な場所を含めて、前記巡回計画を変更する。
【0007】
好適には、前記車両または各前記サブモビリティまたはそれらの双方に前記巡回計画を表示させる、とよい。
【0008】
好適には、前記制御部は、複数の前記サブモビリティの目的地を、前記車両から乗降可能な順番で巡る巡回計画を生成する、とよい。
【0009】
好適には、前記制御部は、複数の前記サブモビリティの目的地を、近いものから順番に巡る巡回計画を生成する、とよい。
【0010】
好適には、記制御部は、目的地での走行予定の移動を可能とするように各前記サブモビリティを積載中に充電し、各前記サブモビリティが目的地に到着するまでに充電が完了するように、複数の前記サブモビリティの目的地を巡る巡回計画を生成する、とよい。
【0011】
好適には、前記制御部は、目的地での走行予定の移動を可能とするために各前記サブモビリティに不足する不足電力量に基づき、積載中の各前記サブモビリティを前記不足電力量が少ないものから順番に充電する、とよい。
好適には、前記制御部は、新たな前記サブモビリティを積載した場合に、巡回計画を再度生成する、とよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、サブモビリティにおいて入力された各サブモビリティの目的地での走行予定と車両の走行予定との全体に基づいて、車両による巡回計画を生成して、乗員に知らせる。
よって、複数のサブモビリティの目的地を巡ることについて、複数の乗員の間で理解または合意を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明に適用したサブモビリティの一例の概観図である。
図2図2は、図1のサブモビリティの電気回路の一例の説明図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る自動車の模式的な概観図である。
図4図4は、図3の自動車の電気回路の一例の説明図である。
図5図5は、第1実施形態での、複数のサブモビリティの目的地を巡る経路生成処理のフローチャートである。
図6図6は、第2実施形態における、複数のサブモビリティの目的地を巡る経路生成処理のフローチャートである。
図7図7は、第3実施形態における、複数のサブモビリティの目的地を巡る経路生成処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、本発明に適用したサブモビリティ50の一例の概観図である。
図1に示すように、サブモビリティ50は、卵型のボディ51を有する。ボディ51の内側には、乗員が着座するシート52が配置される。シート52の左右両側にはアームレスト53が配置される。アームレスト53の先端には、操作レバー54が配置される。また、ボディ51の下部には、複数の車輪55が設けられる。
【0016】
図2は、図1のサブモビリティ50の電気回路の一例の説明図である。
図2に示すように、図1のサブモビリティ50には、電力系回路として、副受電コネクタ61、副充電器62、副バッテリ63、副コンバータ64、複数の車輪55を駆動する副動力モータ65、副制動モータ66、副操舵モータ67、副設備機器68、が設けられる。
【0017】
副受電コネクタ61は、たとえば商用電源と電源コードにより接続される。副充電器62は、副受電コネクタ61から供給される電力により副バッテリ63を充電する。
副コンバータ64は、副バッテリ63の蓄電電力を変換して、副動力モータ65、副制動モータ66、副操舵モータ67、および副設備機器68といった負荷機器へ供給する。
副動力モータ65が駆動されることにより、複数の車輪55が回転し、サブモビリティ50は前進または後退できる。
副操舵モータ67が駆動されることにより、車輪55の向きが変更され、サブモビリティ50は左右に展開できる。
副制動モータ66が駆動されることにより、複数の車輪55の回転が制動される。これにより、サブモビリティ50は停止できる。
このようにサブモビリティ50は、副受電コネクタ61から供給される電力により充電された副バッテリ63の蓄電電力を用いて、乗員をシート52に乗せて走行できる。
【0018】
また、図2にはさらに、制御系回路として、副電力監視部71、副電力制御部72、副GPS(Global Positioning System)受信部73、副入力部74、副通信部75、副表示部76、副センサ部77、副ルート生成部78、副自動運転部79、を有する。副電力制御部72、副ルート生成部78、および副自動運転部79は、CPU(Central Processing Unit)80がプログラムを実行することにより実現されてよい。この制御系回路は、上述した副設備機器68の一部として、副コンバータ64から電力供給を受けてよい。
【0019】
副電力監視部71は、副バッテリ63の状態を監視する。副バッテリ63の状態には、たとえば充電電圧、温度などがある。
副電力制御部72は、副電力監視部71からの情報に基づいて、副充電器62、副コンバータ64を制御する。たとえば副受電コネクタ61に電源コードが接続されて副充電器62により副バッテリ63を充電可能な状態である場合、副バッテリ63の電圧が所定の最高電圧となるまで副充電器62による充電を制御する。副バッテリ63の電圧が所定の最低電圧より低い場合には、副コンバータ64による電力変換を停止させる。所定の最低電圧より少し高い電圧以下になると、副コンバータ64が各負荷機器へ供給する電力を減らす。副電力制御部72は、これらの電力制御状態および副バッテリ63の状態についての情報を、副ルート生成部78および副自動運転部79へ適宜に又は周期的に通知する。
副GPS受信部73は、GPS衛星から電波を受信する。複数のGPS衛星からの電波を受信することでサブモビリティ50の位置を演算できる。
副入力部74は、乗員の操作が入力されるデバイスであり、たとえば上述した操作レバー54を有する。
副通信部75は、他のデバイスたとえば自動車1の主通信部35との間で通信し、データを送受する。また、基地局と通信することにより、基地局の位置情報を取得できる。
副表示部76は、たとえばタッチパネル式液晶デバイスである。このタッチパネルは、副入力部74の一部として機能し得る。
副センサ部77は、サブモビリティ50の位置、速度、周囲環境などを検出するものである。
副ルート生成部78は、たとえば副入力部74に目的地や走行予定距離などが入力されることにより、サブモビリティ50の現在位置から目的地までの経路を生成する。
副自動運転部79は、たとえば生成された巡回経路にしたがって副動力モータ65、副制動モータ66および副操舵モータ67へ制御信号を出力する。
これにより、サブモビリティ50は、副入力部74により入力された目的地および走行予定距離に基づいて生成された経路をたどって目的地まで自動的に移動することができる。
【0020】
ところで、サブモビリティ50が広く普及し、その結果として自力歩行が難しい人が活動し易い社会を作るためには、自力歩行が難しい人だけでなく、自力歩行可能な人にもサブモビリティ50を利用してもらうことが重要である。
このために、人がサブモビリティ50に乗車したまま自動車1などの車両へ乗り込むことができるようにすることが大切であると考えられる。
また、このように自動車1へサブモビリティ50が乗り込む場合、好ましくは、乗車したサブモビリティ50を自動車1内で充電できるようにするとよい。これにより、乗員は、十分な充電がなされていない状態にあるサブモビリティ50に乗車して移動を開始し、自動車1内でサブモビリティ50を充電できる。そして、自動車1から降車した後には十分に充電されたサブモビリティ50を用いて目的地まで移動したり、目的地において移動したりできる。このような付加価値により、サブモビリティ50と自動車1とが有機的に結合した次世代交通システムの利便性が高まり、その利用促進が期待できる。
しかしながら、1つの自動車1に複数のサブモビリティ50が乗車する場合、自動車1は、複数のサブモビリティ50の目的地を順番に巡って、順番にサブモビリティ50を乗降させることしかできない。
これに対して、各乗員にとっては自動車1が自らの目的地へ向けて最短で移動してもらうことが望ましい。
したがって、複数のサブモビリティ50が乗車可能な自動車1では、複数の乗員の理解または合意を得ることが必要となる。
【0021】
図3は、本発明の実施形態に係る自動車1の模式的な概観図である。図3(A)は側面図である。図3(B)は平面図である。
図3の自動車1は、乗車室2を有する車体3、車体3の下部に設けられる車輪4、を有する。そして、乗車室2には、2台のサブモビリティ50が前後2台に乗車している。サブモビリティ50は、車体3の後ろから乗車し、車体3の前へ降車する。
また、図3には、車体3の床面に設けられた主受電コイル12と、自動車1が走行可能な道路の路面の走行レーン100に設けられた送電コイル101と、が図示されている。送電コイル101は、路面の走行レーン100を走行している自動車1に非接触に電力を供給できる。主受電コイル12は、自動車1の外にある送電コイル101からの電力供給を受ける。
【0022】
図4は、図3の自動車1の電気回路の一例の説明図である。自動車1は、車両の一例である。
図4に示すように、図3の自動車1には、電力系回路として、主受電コネクタ11、主受電コイル12、主充電器13、主バッテリ14、主コンバータ15、複数の車輪4を駆動する主動力モータ16、主制動モータ17、主操舵モータ18、主設備機器19、主給電コネクタ20、が設けられる。
【0023】
主受電コネクタ11は、自動車1が駐車している場合に使用されるものであり、たとえば商用電源と電源コードにより接続される。主充電器13は、主受電コイル12または主受電コネクタ11から供給される電力により主バッテリ14を充電する。
主コンバータ15は、主バッテリ14の蓄電電力を変換して、主動力モータ16、主制動モータ17、主操舵モータ18、主設備機器19、および主給電コネクタ20といった負荷機器へ供給する。主コンバータ15は、主受電コネクタ11や主受電コイル12へ供給された電力又は主バッテリ14の蓄電電力を給電コネクタへ供給する。
主給電コネクタ20は、電源コードなどにより、積載したサブモビリティ50の副受電コネクタ61と接続される。積載したサブモビリティ50に対して自動車1の電力を供給するために用いられる。
主動力モータ16が駆動されることにより、複数の車輪4が回転し、自動車1は前進または後退できる。
主操舵モータ18が駆動されることにより、車輪4の向きが変更され、自動車1は左右に展開できる。
主制動モータ17が駆動されることにより、複数の車輪4の回転が制動される。これにより、自動車1は停止できる。
このように自動車1は、主受電コイル12または主受電コネクタ11から供給される電力により充電された主バッテリ14の蓄電電力を用いて、サブモビリティ50を乗せて走行できる。
【0024】
また、図4にはさらに、制御系回路として、主電力監視部31、主電力制御部32、主GPS受信部33、主入力部34、主通信部35、主表示部36、主センサ部37、主ルート生成部38、主自動運転部39、を有する。主電力制御部32、主ルート生成部38、および主自動運転部39は、CPU40がプログラムを実行することにより実現されてよい。CPU40は、ECUとして自動車1に設けられてよい。これらの制御系の各部は、上述した主設備機器19の一部として、主コンバータ15から電力供給を受けてよい。
【0025】
主電力監視部31は、主バッテリ14の状態を監視する。主バッテリ14の状態には、たとえば充電電圧、温度などがある。
主電力制御部32は、主電力監視部31からの情報に基づいて、主充電器13、主コンバータ15を制御する。主電力制御部32は、主コンバータ15による主給電コネクタ20を通じたサブモビリティ50への給電を制御する。たとえば主受電コネクタ11に電源コードが接続されて主充電器13により主バッテリ14を充電可能である場合、主バッテリ14の電圧が所定の最高電圧となるまで主充電器13による充電を制御する。
主GPS受信部33は、GPS衛星から電波を受信する。複数のGPS衛星からの電波を受信することで自動車1の位置を演算できる。なお、主GPS受信部33は、たとえば他の電波を受信し、これにより補正された位置を得るものであってもよい。
主入力部34は、乗員の操作が入力されるデバイスである。
主通信部35は、他のデバイスたとえばサブモビリティ50の副通信部75との間で通信し、データを送受する。また、基地局と通信することにより、基地局の位置情報を取得できる。
主表示部36は、たとえばタッチパネル式液晶デバイスである。このタッチパネルは、主入力部34の一部として機能し得る。タッチパネル式液晶デバイスは、たとえば乗車室2の前面に配置される。これにより、複数のサブモビリティ50に乗車した乗員は、共通の表示を閲覧することができる。
主センサ部37は、自動車1の位置、速度、周囲環境などを検出するものである。
主ルート生成部38は、たとえば目的地などが入力されることにより、自動車1の現在位置から立寄地などまでの巡回経路を生成する。立寄地は、目的地と同一であっても、目的地の近くの駐車可能な場所であってもよい。
主自動運転部39は、たとえば生成された巡回経路にしたがって主動力モータ16、主制動モータ17および主操舵モータ18へ制御信号を出力する。これにより、自動車1は、巡回経路をたどって目的地まで自動的に移動することができる。
【0026】
次に、サブモビリティ50と自動車1とによる協調制御について説明する。
協調制御には、たとえば、自動車1の主バッテリ14からサブモビリティ50の副バッテリ63へ給電する内充電制御、自動車1の外から給電される電力により主バッテリ14および副バッテリ63を充電する外充電制御、サブモビリティ50が乗車した自動車1が立寄地まで移動する巡回経路を生成する経路生成、生成した巡回経路で自動走行する自動運転制御、がある。
【0027】
内充電制御では、自動車1の主バッテリ14からサブモビリティ50の副バッテリ63へ給電する。
主電力制御部32は、自動車1にサブモビリティ50が乗車し、主給電コネクタ20に副受電コネクタ61が接続されている場合に、内充電制御を開始する。
内充電制御において、主電力制御部32は、主給電コネクタ20に対するサブモビリティ50の副受電コネクタ61の接続を確認する。また、主バッテリ14の残電力量を確認する。残電力量は、たとえば検出電圧により確認してもよい。
そして、主バッテリ14の検出電圧が所定の最低電圧より少し高い電圧以上である場合、内充電可能と判断し、主バッテリ14の電力の一部を副バッテリ63へ給電する。主電力制御部32は、主コンバータ15を制御し、主給電コネクタ20からの給電を開始する。これにより、サブモビリティ50へ給電され、副バッテリ63が充電される。その後、サブモビリティ50の副バッテリ63の充電電圧を、主通信部35を通じて取得して監視する。副バッテリ63が所定の必要電圧まで充電されると、主電力制御部32は、主給電コネクタ20からの給電を停止する。これにより、サブモビリティ50の副バッテリ63を所定の必要電圧まで充電できる。
また、内充電中は、主電力制御部32は、主バッテリ14の充電電圧を、主電力監視部31から取得して監視する。主バッテリ14の充電電圧が最低電圧より少し高い所定の電圧以下になった場合、主電力制御部32は、主給電コネクタ20からの給電を停止する。
以上の内充電制御により、自動車1は、主バッテリ14の残電力量が最低量以下にならない範囲で、サブモビリティ50の副バッテリ63を充電できる。自動車1からサブモビリティ50へ電力を供給したために自動車1の蓄積電力量が不足して自動車1が自動車1の目的地まで移動できなくなってしまうような事態を避けることができる。
【0028】
外充電制御では、主受電コネクタ11または主充電コイルを通じて自動車1の外から給電される電力により主バッテリ14および副バッテリ63の少なくとも一方を充電する。
主電力制御部32は、たとえば自動車1が道路の充電レーンに設置された送電コイル101の上を走行している場合、外充電制御を開始する。
【0029】
外充電制御において、主電力制御部32は、まず、主バッテリ14の残電力量と、すべての副バッテリ63の残電力量と、を取得する。そして、これらの残電力量により示される蓄電状態に基づいて、外充電の要否を判断する。
たとえば、主バッテリ14とすべての副バッテリ63との全体の残電力量が所定の全体の基準値以下である場合には、外充電が必要であると判断する。
この他にもたとえば、主バッテリ14および副バッテリ63の個別の残電力量が所定の個別の基準値以下である場合には、外充電が必要であると判断する。
また、主電力制御部32は、主バッテリ14および副バッテリ63のそれぞれについて予め設定された必要電力量までの不足電力量を演算し、不足電力量の大きい順での外充電の順番(優先順)を決定する。なお、主電力制御部32は、以上の処理を繰り返し実行してよい。
【0030】
そして、外充電が可能な状態になると、主電力制御は、優先度の順番で、不足電力量が大きいものから順番に、自動車1の外から給電される電力により、主バッテリ14および副バッテリ63を順番に充電する。
主バッテリ14を充電する場合、主電力制御部32は、主充電器13を制御して主受電コイル12に入力される電力を主バッテリ14へ供給し、主バッテリ14を充電する。
いずれかのサブモビリティ50の副バッテリ63を充電する場合、主電力制御部32は、主充電器13および主コンバータ15を制御して主受電コイル12に入力される電力を主給電コネクタ20へ供給し、該サブモビリティ50の副バッテリ63を充電する。この際、外電力は、主バッテリ14を通じて副バッテリ63へ供給されても、
主充電器13から主コンバータ15へ直接に電力を供給して副バッテリ63へ供給されてもよい。
【0031】
図5は、第1実施形態での、複数のサブモビリティ50の目的地を巡る経路生成処理のフローチャートである。
経路生成では、サブモビリティ50が目的地まで移動するのに適した自動車1による巡回経路を生成する。
図5に示すように、主ルート生成部38は、たとえば自動車1に新たなサブモビリティ50が乗車した場合、巡回経路の生成または更新の処理を開始する(ステップST1)。
経路生成において、主ルート生成部38は、主通信部35を用いて、乗車している1乃至複数のサブモビリティ50から、サブモビリティ50で入力された目的地や目的地の走行予定距離の情報を取得する(ステップST2)。主通信部35は、乗車した各サブモビリティ50の副通信部75と通信し、副ルート生成部78がサブモビリティ50の経路生成に用いた目的地などの情報を取得する。走行予定距離は、予め準備された複数の概算距離から1つを選択したものでもよい。
また、主ルート生成部38は、主GPS受信部33から現在地を取得する(ステップST3)。
【0032】
次に、主ルート生成部38は、地点情報を用いて、1乃至複数のサブモビリティ50の目的地の各々に対応する立寄地を選択する(ステップST4)。地点情報は、CPU40が読み取り可能なメモリに予め記憶された地点の情報であっても、主通信部35を用いて取得した地点の情報であってもよい。主ルート生成部38は、たとえば充電可能な地点を、立寄地を選択してよい。また、目的地に駐車場がある場合、目的地を立寄地として選択してよい。
そして、主ルート生成部38は、サブモビリティ50が自動車1に乗車する現在地から、1乃至複数の立寄地を巡る経路を生成する(ステップST5)。
この際、主ルート生成部38は、複数のサブモビリティ50の目的地を、降車順で巡る仮の巡回経路を生成する。なお、本実施形態では、降車順は乗車順と同じである。
このようにして、主ルート生成部38は、自動車1の立寄地および走行予定と、積載した複数のサブモビリティ50の目的地および目的地での走行予定との全体に基づいて、巡回計画を生成できる。
【0033】
次に、主ルート生成部38は、外充電の要否について判断する(ステップST6)。
外充電の要否の判断において、主ルート生成部38は、まず、仮に生成した巡回経路における自動車1の走行予定距離(走行予定負荷)と各サブモビリティ50の走行予定距離(走行予定負荷)とを演算する。
また、主ルート生成部38は、自動車1の残電力量および各サブモビリティ50の残電力量を取得する。
そして、主ルート生成部38は、取得した残電力量が、走行予定距離(走行予定負荷)での走行に必要と予想される消費予定電力量以下であるか否かを判断する。
たとえば、主バッテリ14および副バッテリ63の双方の合計の残電力量が、自動車1およびサブモビリティ50の双方の走行予定距離に基づく必要電力量の合計以下である場合、走行可能性の判断において、外充電が必要であると判断する。
この他にもたとえば、主バッテリ14および副バッテリ63の個別の残電力量が、自動車1およびサブモビリティ50の個別の走行予定距離に基づく必要電力量以下である場合、外充電が必要であると判断する。
また、先に主電力制御部32から取得した外充電の要否情報において外充電が必要とリクエストされている場合、外充電が必要であると判断する。
このいずれの場合でも無い場合、主ルート生成部38は、外充電が不要であると判断する。
【0034】
そして、外充電が不要である場合、主ルート生成部38は、仮に生成した巡回経路を、実際に走行する巡回経路として選択する(ステップST7)。
逆に、外充電が必要である場合、主ルート生成部38は、主バッテリ14および副バッテリ63の全体の不足電力量を演算し、それに対応可能な1乃至複数の走行レーン100を指定経路として選択し、仮の巡回経路の一部を、選択した走行レーン100を通過するように変更する(ステップST8)。
これにより、全体の走行予定距離と比して総合的な残電力量が不足する場合には、実際に走行する巡回経路として、外充電可能な道路または地点を通過する巡回経路が生成される。なお、走行レーン100の替わりに、充電可能な場所を選択して同様の変更処理をしてもよい。
【0035】
次に、主ルート生成部38は、主表示部36およびすべての副表示部76に、生成または変更した巡回経路を表示する(ステップST9)。これにより、自動車1の巡回計画が、すべての乗員に知らされる。
なお、主ルート生成部38は、主表示部36のみに、またはすべて若しくは一部の副表示部76のみに、巡回経路を表示させてもよい。
【0036】
自動運転制御では、主ルート生成部38により生成された巡回経路で自動走行制御する。
主自動運転部39は、まず、主ルート生成部38から巡回経路を取得する。そして、主自動運転部39は、主GPS受信部33による現在地を周期的に確認しながら、また、主センサ部37による自動車1の位置、速度、周囲環境を確認しながら、主動力モータ16、主操舵モータ18、および主制動モータ17を制御する。これにより、自動車1は、主ルート生成部38により生成された巡回経路にて、現在地から1乃至複数の立寄地を巡るように自動走行する。
また、主自動運転部39は、自動車1が充電可能な走行レーン100を走行している場合または立寄地に停車している場合、主電力制御部32に外充電制御を実行させる。
【0037】
以上のように、本実施形態の自動車1は、乗車している複数のサブモビリティ50の目的地に対応する複数の立寄地を順番に巡る巡回経路を生成して自動走行する。しかも、サブモビリティ50は、自動車1に乗車している間に、必要に応じて充電される。
しかも、本実施形態では、サブモビリティ50において入力された各サブモビリティ50の目的地および走行予定と、自動車1の走行予定との全体に基づいて、自動車1の巡回計画を生成して表示する。よって、複数のサブモビリティの乗員のすべてに対して巡回経路を知らせて、複数の乗員の間で理解または合意を得ることができる。
【0038】
また、本実施形態では、新たなサブモビリティ50が乗車して積載された場合には、巡回計画を再度生成して表示する。よって、自動車1は、常に理解または合意が得られた経路で巡回することができる。
【0039】
本実施形態では、巡回計画として、複数のサブモビリティ50の目的地に対応する立寄地を、自動車1から乗降可能な順番で巡る巡回計画を生成する。よって、複数のサブモビリティ50は、乗降可能な順番で立寄地に到達して、立寄地で速やかに降車することができる。
【0040】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る自動車1のサブモビリティ充電システムについて説明する。
第1実施形態と同様のものについては、第1実施形態と同じ名前を使用して、第1実施形態の説明および図示を利用する。以下においては主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0041】
図6は、第2実施形態における、複数のサブモビリティ50の目的地を巡る経路生成処理のフローチャートである。
図6に示すように、主ルート生成部38は、たとえば自動車1に新たなサブモビリティ50が乗車した場合、巡回経路の生成または更新の処理を開始する(ステップST1)。
経路生成において、主ルート生成部38は、サブモビリティ50で入力された目的地や目的地の走行予定距離の情報を取得し(ステップST2)、現在地を取得する(ステップST3)。
次に、主ルート生成部38は、1乃至複数のサブモビリティ50の目的地の各々に対応する立寄地を選択し(ステップST4)、1乃至複数の立寄地を巡る経路を生成する(ステップST15)。
この際、主ルート生成部38は、複数のサブモビリティ50の目的地を、現在地から近いものから順番に巡る巡回計画を生成する。
【0042】
次に、主ルート生成部38は、外充電の要否について判断し(ステップST6)、外充電が不要である場合には仮に生成した巡回経路を、実際に走行する巡回経路として選択する(ステップST7)。これに対して、外充電が必要である場合には、主ルート生成部38は、主バッテリ14および副バッテリ63の全体の不足電力量を演算し、それに対応可能な1乃至複数の走行レーン100を指定経路として選択し、仮の巡回経路の一部を、選択した走行レーン100を通過するように変更する(ステップST8)。
その後、主ルート生成部38は、主表示部36およびすべての副表示部76に、生成または変更した巡回経路を表示する(ステップST9)。これにより、自動車1の巡回計画が、すべての乗員に知らされる。
【0043】
以上のように、本実施形態では、巡回計画として、複数のサブモビリティ50の目的地に対応する立寄地を、近いものから順番に巡る巡回計画を生成する。よって、複数のサブモビリティ50は、距離が近い順番で目的地に到達することができる。
【0044】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る自動車1のサブモビリティ充電システムについて説明する。
第1実施形態と同様のものについては、第1実施形態と同じ名前を使用して、第1実施形態の説明および図示を利用する。以下においては主に第1実施形態との相違点について説明する。
【0045】
図7は、第3実施形態における、複数のサブモビリティ50の目的地を巡る経路生成処理のフローチャートである。
図7に示すように、主ルート生成部38は、たとえば自動車1に新たなサブモビリティ50が乗車した場合、巡回経路の生成または更新の処理を開始する(ステップST1)。
経路生成において、主ルート生成部38は、サブモビリティ50で入力された目的地や目的地の走行予定距離の情報を取得し(ステップST2)、現在地を取得する(ステップST3)。
次に、主ルート生成部38は、1乃至複数のサブモビリティ50の目的地の各々に対応する立寄地を選択し(ステップST4)、1乃至複数の立寄地を巡る経路を生成する(ステップST25)。
この際、主ルート生成部38は、目的地での走行予定の移動を可能とするように各サブモビリティ50を積載中に充電し、充電が完了したものから順番に複数のサブモビリティ50の目的地に対応する立寄地を巡る巡回計画を生成する。この際の自動車1および複数のサブモビリティ50の充電順は、たとえば不足電力量などに基づいて、不足電力量が少ないものから順番に充電する順番としてよい。
【0046】
次に、主ルート生成部38は、外充電の要否について判断し(ステップST6)、外充電が不要である場合には仮に生成した巡回経路を、実際に走行する巡回経路として選択する(ステップST7)。これに対して、外充電が必要である場合には、主ルート生成部38は、主バッテリ14および副バッテリ63の全体の不足電力量を演算し、それに対応可能な1乃至複数の走行レーン100を指定経路として選択し、仮の巡回経路の一部を、選択した走行レーン100を通過するように変更する(ステップST8)。
その後、主ルート生成部38は、主表示部36およびすべての副表示部76に、生成または変更した巡回経路を表示する(ステップST9)。これにより、自動車1の巡回計画が、すべての乗員に知らされる。
【0047】
以上のように、本実施形態では、目的地での走行予定の移動を可能とするように各サブモビリティ50を積載中に充電し、充電が完了したものから順番に案内するように複数のサブモビリティ50の目的地に対応する立寄地を巡る巡回計画を生成する。よって、複数のサブモビリティ50の各々は、目的地の走行予定に対応した充電がなされた状態で目的地に到達し、目的地において所望の移動を実行することができる。
【0048】
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…自動車(車両)、2…乗車室、3…車体、4…車輪、11…主受電コネクタ、12…主受電コイル、13…主充電器、14…主バッテリ、15…主コンバータ、16…主動力モータ、17…主制動モータ、18…主操舵モータ、19…主設備機器、20…主給電コネクタ、31…主電力監視部、32…主電力制御部、33…主GPS受信部、34…主入力部、35…主通信部、36…主表示部、37…主センサ部、38…主ルート生成部、39…主自動運転部、40…CPU、50…サブモビリティ、51…ボディ、52…シート、53…アームレスト、54…操作レバー、55…車輪、61…副受電コネクタ、62…副充電器、63…副バッテリ、64…副コンバータ、65…副動力モータ、66…副制動モータ、67…副操舵モータ、68…副設備機器、71…副電力監視部、72…副電力制御部、73…副GPS受信部、74…副入力部、75…副通信部、76…副表示部、77…副センサ部、78…副ルート生成部、79…副自動運転部、100…走行レーン、101…送電コイル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7