特許第6982988号(P6982988)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6982988
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】バルブアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16K 37/00 20060101AFI20211206BHJP
   F15B 13/08 20060101ALI20211206BHJP
   F15B 11/00 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   F16K37/00 E
   F16K37/00 F
   F15B13/08
   F15B11/00 D
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-109808(P2017-109808)
(22)【出願日】2017年6月2日
(65)【公開番号】特開2017-227326(P2017-227326A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2020年2月6日
(31)【優先権主張番号】10 2016 110 904.5
(32)【優先日】2016年6月14日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506194368
【氏名又は名称】ビュルケルト ヴェルケ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Buerkert Werke GmbH & Co. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ハム
(72)【発明者】
【氏名】トーマス・ディーム
(72)【発明者】
【氏名】イーナ・シュメッツァー
【審査官】 加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2004/0112440(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第3917528(DE,A1)
【文献】 特開平5−346103(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0022877(US,A1)
【文献】 国際公開第2010/057507(WO,A1)
【文献】 独国実用新案第20119954(DE,U1)
【文献】 特開昭61−65498(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 37/00
F16K 27/00−27/12
F15B 11/00−13/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラインアップ方向(22)に横に並んで配置された少なくとも2つのバルブモジュール(12a−12l)を備え、さらに少なくとも1つの前記バルブモジュール(12a−12l)、バルブアセンブリ(10)、および前記バルブモジュールに接続された構成部品(18、20)の状態を表示するための表示装置(16、16a−16d)を備え、前記表示装置がテキスト及び/又はシンボルを出力し、前記ラインアップ方向(22)に全ての前記バルブモジュール(12a−12l)の上に延伸するディスプレイであり、前記表示装置(16、16a−16d)が、その番号が関連する前記バルブモジュール(12a−12l)の番号に対応し、それぞれが前記バルブモジュール(12a−12l)の1つに幾何学的に割り当てられる表示フィールド(26a−26d)を含み、前記テキスト及び/又は少なくとも1つのシンボルが、前記表示装置(16、16a−16d)に、前記ラインアップ方向(22)全体にわたって表示可能であり、前記テキスト及び/又はシンボルが、前記バルブモジュール(12a−12l)の1つの状態に対応する、バルブアセンブリ(10)。
【請求項2】
前記ディスプレイが全ての前記バルブモジュール(12a−12l)全幅の上にわたって延伸することを特徴とする、請求項1に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項3】
前記表示フィールド(26a−26d)それぞれに、テキスト及び/又は少なくとも1つのシンボルが表示可能であることを特徴とし、前記テキスト及び/又はシンボルが、前記表示フィールド(26a−26d)に関連する前記バルブモジュール(12a−12l)の状態に対応する、請求項1に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項4】
前記表示フィールド(26a−26d)それぞれの中の前記テキスト及び/又はシンボルが、前記ラインアップ方向(22)に前記表示装置(16、16a−16d)の全体にわたるテキスト及び/又はシンボルと、時間的に交互に表示可能であることを特徴とする、請求項1に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項5】
前記表示装置(16、16a−16d)が前記バルブアセンブリ(10)の表示モジュール(14、14a、14b、14c)の中に配置されること、および前記表示モジュール(14、14a、14b、14c)の前記ラインアップ方向(22)の延伸が前記表示装置(16、16a−16d)の延伸に対応することを特徴とする、請求項1に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項6】
センサ用の接続部(60a、60b、60c)が前記表示モジュール(14、14a、14b、14c)の上に配置されることを特徴とする、請求項5に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項7】
前記センサ用の接続部(60a、60b、60c)がそれぞれ、前記ラインアップ方向(22)にそれぞれの前記接続部(60a、60b、60c)に関連する前記バルブモジュール(12a−12l)の延伸に対応する前記表示モジュール(14、14a、14b、14c)の領域に配置されることを特徴とする、請求項6に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項8】
前記表示モジュール(14、14a、14b、14c)は、1つ又はそれ以上の前記バルブモジュール(12a−12l)の統合されたソレノイドバルブの状態と、前記バルブモジュール(12a−12l)に接続され、それらにより制御されるアクチュエータの状態との両方が指示されるように形成され、接続されることを特徴とし、前記表示モジュール(14、14a、14b、14c)の上に、前記アクチュエータの状態を報告する前記センサの入力部が配置される、請求項7に記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項9】
前記バルブモジュール(12a−12l)が共通のキャリヤモジュール(54)の上に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項10】
共通ディスプレイが個々の前記バルブモジュール(12a−12l)の唯一の表示装置であり、その他に自身の表示装置を持たないことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項11】
前記ラインアップ方向(22)に追加のモジュール(24)が前記バルブモジュール(12a−12l)の横に配置されること、および前記ラインアップ方向(22)に前記表示装置(16、16a−16d)が前記バルブモジュール(12a−12l)および前記追加のモジュール(24)の全幅にわたって延びることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項12】
前記表示装置(16、16a−16d)が、前記バルブアセンブリ(10)の中に配置される制御ユニット(56、58)と連結され、前記制御ユニット(56、58)の出力ユニットとしての機能を果たすことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項13】
前記表示装置(16、16a−16d)が、バスラインと連結され、前記バスラインに関連する出力ユニットとしての機能を果たすことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項14】
複数の表示装置(16、16a−16d)を有し、前記ラインアップ方向(22)に前記表示装置(16、16a−16d)が隣り合った前記バルブモジュール(12a−12l)のグループの横幅にわたって延びることを特徴とし、各バルブモジュール(12a−12l)に少なくとも1つの前記表示装置(16、16a−16d)が関連している、請求項1〜13のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項15】
前記ディスプレイがLCDディスプレイ、OLEDディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ、又はe−ペーパーディスプレイであることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載のバルブアセンブリ(10)。
【請求項16】
ラインアップ方向(22)に横に並んで配置された少なくとも2つのバルブモジュール(12a−12l)を備え、さらに少なくとも1つの前記バルブモジュール(12a−12l)、バルブアセンブリ(10)、および前記バルブモジュールに接続された構成部品(18、20)の状態を表示するための表示装置(16、16a−16d)を備え、前記表示装置がテキスト及び/又はシンボルを出力し、前記ラインアップ方向(22)に全ての前記バルブモジュール(12a−12l)の上に延伸するディスプレイであり、前記バルブアセンブリ(10)が複数の表示装置(16、16a−16d)を有し、前記ラインアップ方向(22)に前記表示装置(16、16a−16d)が隣り合った前記バルブモジュール(12a−12l)のグループの横幅にわたって延びることを特徴とし、各バルブモジュール(12a−12l)に少なくとも1つの前記表示装置(16、16a−16d)が関連している、バルブアセンブリ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラインアップ方向に沿って見ると互いに横並びに構成された少なくとも2つのバルブモジュールを備えたバルブアセンブリと、バルブモジュール、及び/又はバルブアセンブリ、及び/又はバルブアセンブリに接続された構成部品、の状態を表示する表示装置を備えたバルブアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなバルブアセンブリは、ドイツ実用新案DE202013011331U1から知られている。たとえば、空気圧式シリンダがそのバルブモジュールに接続され得る。各バルブモジュールに表示ディスプレイが設けられる。この表示ディスプレイにより、バルブモジュールの機能状態、又は、たとえば空気圧式シリンダであるバルブモジュールに接続されたアクチュエータの機能状態が表示される。表示ディスプレイは、例えば、モニタする機能状態に変化があると発光する色が変わるような色付きシグナルランプとして設計され得る。表示ディスプレイは、それぞれが関連するバルブモジュールの外面に配置される。
【0003】
上述のタイプの別のバルブアセンブリは、ドイツ実用新案DE20119954U1から知られている。いくつかのバルブモジュールおよび1つの追加動作部を備えたバルブアセンブリが記載されている。バルブの快適なマニュアル作動のために、バルブアイランドから操作部を取りはずすことができる。その場合、操作部はバルブアセンブリの主要部と無線信号で通信する。操作部には、バルブユニットの機能状態を表示可能にする手段である視覚表示手段が設置される。例えば、ディスプレイにより、個々のバルブユニットのスイッチ状態を表示可能である。
【0004】
上述のタイプのさらに別のバルブアセンブリは、欧州特許EP1272767B1から知られている。バルブアセンブリは、いくつかのプレートバルブおよびプレートバルブが上に設置される板状のハウジング部を含む。板状のハウジング部の上に、ディスプレイ、およびバルブアセンブリの調節およびプログラミングのためのいくつかのキーが設置される。板状のハウジング部は、マイクロコンピュータとして構成されてもよい。
【0005】
公知のバルブアセンブリは、2つのグループに分けられる。片方で、表示装置を個々のバルブモジュールに設置したバルブアセンブリがある。この表示装置を使うと個々のバルブモジュールに特定した情報の表示が可能である。このグループは例えば、ドイツ実用新案DE202013011331U1のバルブアセンブリを含む。要求される機能を提供するため、表示装置は、1つのバルブモジュールの表面に取り付け可能であるような非常にコンパクトな設計でなければならない。もう一方で、バルブモジュールから離れた部品にディスプレイ又は類似の表示装置が配置されたバルブアセンブリがある。このグループは例えば、ドイツ実用新案DE20119954U1および欧州特許EP1272767B1のバルブアセンブリを含む。そのようなディスプレイは、はじめに述べたグループと比較してはっきりとより大きく設計することが可能であり、したがって、より多くの内容およびより複雑な内容を表示できる。しかし、このタイプのバルブアセンブリでは、個々のバルブモジュールのステータス情報を簡略な形式でそのバルブモジュールに直接割り当てることは不可能である。
【0006】
本発明の目的は、単純な構造を持ち、使用者が取り扱いやすいバルブアセンブリを作成することである。
【発明の概要】
【0007】
この目的は、表示装置がテキスト及び/又はシンボルを出力するディスプレイであり、全バルブモジュール上を、特にバルブモジュールの全横幅にわたって、ラインアップ方向に実質的に連続的に延在する、上述のタイプのバルブアセンブリによって達成される。バルブモジュールの全横幅とは、バルブモジュールのラインアップ方向に沿う空間的な延びと理解されたい。例えば、表示装置はディスプレイ又はスクリーンであり得る。したがって表示装置は基本的にバルブモジュール全体と同じ幅となる。それは、すなわち複雑な情報を表示するために十分大きい。これは、例えばテキスト及び/又はシンボルである。ディスプレイは多色又は複数行タイプでもよい。それはまた個々のバルブモジュールに関する情報を表示することもできる。「ディスプレイ」という用語(「スクリーン」又は「モニタ」としても知られる)は、変化する情報を視覚的に示すための、電気的に作動し、可動部品を持たないディスプレイであると理解されたい。赤、黄、又は緑等に点灯し単一の作動状態を表すライトディスプレイ、又は例えば5個のLEDを積み重ねたマトリックスディスプレイなどの例とは対照的に、ディスプレイは、記号、文字、及び/又はシンボル等の複数の異なる表示を出力できることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るバルブアセンブリは、個々のバルブモジュールに関連する状態を柔軟に表示することを可能にする。それにより、種々の、複雑な、及び/又は膨大な情報の表示も可能となる。バルブアセンブリの表示から、その情報がどのバルブモジュールに関連するものであるかを直感的に理解できる。同時に、表示は読み取り易い。表示装置は、LCDディスプレイ、OLEDディスプレイ、真空蛍光ディスプレイ、又はe−ペーパーディスプレイであり得る。その他の適当なディスプレイもまた可能である。そのような表示装置は、信頼性の高い標準部品として安価に入手可能である。
【0009】
表示装置は、2個から10個のバルブモジュールの上にわたって延びることが望ましい。表示装置は、4個、6個、又は8個のバルブモジュールの上にわたって延びることがさらに望ましい。
【0010】
共通のディスプレイが、個々のバルブモジュールにとっての唯一の表示手段を形成し、すなわち、個々のバルブモジュールは、シンボル又は文字、LED電球等での表示などを出力するいかなる表示装置も自身では他に持たない。全ての表示は共通ディスプレイを介して出力される。表示装置は、その番号が関連するバルブモジュール番号に対応し、それぞれがバルブモジュールの1つに幾何学的に割り当てられたディスプレイフィールドを含むことが望ましい。ディスプレイフィールドは、表示装置の一部分である。バルブモジュールへの割り当ては幾何学的に決まり、すなわちディスプレイフィールドは、関連するバルブモジュールの隣に配置される。そのようなディスプレイフィールドは、関連するバルブモジュールの、例えば隣、上、又は下に配置される。したがって操作者にとって、そのようなディスプレイフィールドは、隣接するバルブモジュールに関連するものであると直感的に感じられる。個々のバルブモジュールに関連する状態情報が簡単な方法で表示され得る。これにより、大きく詳細で複雑な内容の表示の可能性が制限されることはない。
【0011】
1つの実施形態によれば、テキスト及び/又は少なくとも1つのシンボルを各ディスプレイフィールドに表示することが可能であり、テキスト及び/又はシンボルは、そのディスプレイフィールドに関連するバルブモジュールの状態に対応する。例えば、バルブモジュールが稼働中か、バルブモジュールと接続しバルブモジュールによって起動されるアクチュエータ(例えばプロセスバルブ)のピストンがどの位置にあるか、及び/又はバルブモジュールに配置されたソレノイドバルブはどの状態にあるか、を表示可能である。同様に、バルブモジュールに接続したアクチュエータの状態を表示可能である。加えて、例えば予定されているメンテナンス作業に関する警告および警報が表示可能である。したがって、個々のバルブモジュールに関するステータス情報も容易に表示可能である。
【0012】
バルブモジュールの状態を検出するため、およびそれを表示するため、表示モジュールはバルブモジュールによって作動する接続されたアクチュエータのセンサと連結されていてもよい。バルブモジュールのセンサ入力部は、接続されたアクチュエータの信号/フィードバックを受信する。しかし、センサがバルブモジュール自身のソレノイドバルブの状態を検出することもまた可能である。
【0013】
加えて、テキスト及び/又は少なくとも1つのシンボルが表示装置のラインアップ方向に実質的に全長にわたって表示される設計変更もあり、テキスト及び/又はシンボルはバルブモジュールのうちの1つの状態に対応する。したがって、テキスト及び/又は少なくとも1つのシンボルはここで、表示装置の全幅、すなわち全てのバルブモジュールの全幅を利用する。その結果、複雑な情報も直感的に理解しやすい方法で表示可能となる大きな表示面が利用可能となる。複数行のテキストも同様に可能である。この方法で、例えば警報及び/又はエラーメッセージがテキストとして表示可能である。
【0014】
表示されるテキスト及び/又は表示される少なくとも1つのシンボルがディスプレイに大きすぎる場合、ティッカー(株式相場表示式)を利用してもよい。
【0015】
有利なことに、テキスト及び/又はシンボルは、各ディスプレイフィールドに、テキスト及び/又はシンボルを時間的に交互に表示装置のラインアップ方向全長にわたって表示可能である。したがって、個々のバルブモジュールに特定の情報と、大きい画像情報との両方を1つの表示装置で表示することが可能である。それぞれの表示時間又は表示の入れ替えの頻度は、個々に設定できる。したがって、表示装置は、機能範囲が制限されることなく、導入にほとんど空間を必要とせずに設置可能である。
【0016】
表示装置は、バルブアセンブリの表示モジュールに配置され、表示モジュールのラインアップ方向の延伸は表示装置の延伸に実質的に対応するような設計変更ができる。たとえば、表示モジュールは、一組のバルブモジュール群の上に蓋部品として乗せられることができる。したがって、たとえば自身の表示装置が無いものなどの標準的なバルブモジュールが利用可能である。蓋部品は加えて、たとえば個々のバルブモジュールの制御及び/又はモニタに貢献する電子部品を収容可能である。これは簡単で安価な構造をもたらす。
【0017】
センサの接続部は表示モジュールの上に配置されることが望ましい。したがって、表示フィールドに類似して、センサの接続部はバルブモジュールに幾何学的に割り当てられる。したがって、センサの接続部は、関連するバルブモジュールの横、上、又は下に配置される。したがって、操作者は直感的に割り当てを視覚的に認識できる。これは多数のバルブモジュールからなるバルブアセンブリにおいて特に有利である。
【0018】
センサの接続部は、それぞれ、ラインアップ方向に関して、それぞれの接続部に関連するバルブモジュールの延伸に対応した表示モジュールの領域に配置され得る。したがって、センサの接続部はバルブモジュールに幾何学的に関連する。この割り当ては視覚的に容易に認識でき、組立及び/又はバルブのケーブル接続の際のエラーを防止し、したがって組立および不具合対策の期間短縮ができる。この実施形態では、バルブモジュールのソレノイドバルブの状態と、バルブモジュールに接続されそれにより制御されるアクチュエータの状態との両方が同じ表示モジュールに表示され、さらに、アクチュエータのこれらの状態を報告するセンサ入力部も同じ表示モジュールの上に配置される。
【0019】
1つの実施形態によれば、バルブモジュールはキャリヤモジュールの上に取り付けられる。
【0020】
追加のモジュール、特に電子モジュールがバルブモジュールの横にラインアップ方向に配置される設計変更ができる。表示装置は実質的にラインアップ方向でバルブモジュールおよび追加モジュール全体にわたって延びる。したがって表示装置はバルブモジュールおよび残りのモジュール全部の横幅と同じ幅を持つ。これは、大きな表示面積をもたらし、それでも個々のモジュールに関連する情報を表示可能である。
【0021】
加えて、表示装置はバルブアセンブリに配置された制御ユニットと連結可能であり、制御ユニットの出力ユニットとしての機能を果たせる。したがって表示装置はまた制御ユニット及び/又は上位ユニットで取得された情報を表示する。たとえば、上述の情報と交互に入れ替えて表示することが可能である。したがって、非常に限られた設置空間に数多くの表示機能が可能となる。
【0022】
表示装置は、バスラインと接続され、バスラインに関連する出力ユニットとしての機能を果たすことが望ましい。したがって、バスライン上の情報は、次に表示を作成し、表示装置に供給され得る。
【0023】
バルブアセンブリが、複数の表示装置を含む設計変更が可能である。表示装置はそれぞれ実質的にラインアップ方向に隣り合った一組のバルブモジュール群の幅にわたって延び得て、少なくとも1つの表示装置がそれぞれのバルブモジュールに関連する。すなわち、たとえば、1つの表示装置が4個のバルブモジュールの組それぞれに関連する。したがって、1つの表示装置が4個のバルブモジュールの幅にわたって延びる。また、多くの表示装置が1つ又はそれ以上のバルブモジュールに関連することも可能である。ここでも、割り当ては、幾何学的な位置の近さにより直感的に認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明は図に示される種々の模範的実施形態を参照して説明される。
【0025】
図1】本発明に係るバルブアセンブリの第1の実施形態を示す。
図2】本発明に係るバルブアセンブリの第2の実施形態を示す。
図3】本発明の第1の状態に係るバルブアセンブリの表示装置を示す。
図4】本発明の第2の状態に係るバルブアセンブリの表示装置を示す。
図5】本発明の第3の状態に係るバルブアセンブリの表示装置を示す。
図6】本発明の第4の状態に係るバルブアセンブリの表示装置を示す。
図7】本発明に係るバルブアセンブリの第3の実施形態を示す。
図8】本発明に係るバルブアセンブリの第4の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、バルブアセンブリ10の第1の実施形態を示す。バルブアセンブリ10は、12a〜12dの4個のバルブモジュールからなる。
【0027】
バルブアセンブリ10において、ディスプレイの形をとる表示装置16が提供された表示モジュール14がまた配置されている。
【0028】
バルブモジュール12aおよび12bには、ここでは第1の空気圧シリンダ又は第1の空気圧バルブであるアクチュエータの形をとる第1の構成部品18が接続され、バルブモジュール12cおよび12dには、ここでは空気圧シリンダ又は第2の空気圧バルブである第2のアクチュエータの形をとる第2の構成部品20が接続され、それぞれのバルブモジュールは一体に組み込まれたソレノイドバルブを有する。
【0029】
しかし、バルブモジュールはしばしば2個のソレノイドバルブを有し、したがって、たとえばピストン又は作動部の両端、などの空気圧シリンダもしくは空気圧バルブが接続された2つの出力を有し、1つのソレノイドは通気用で、1つのソレノイドは脱気用である。その場合空気圧バルブは、ばねの手段で閉じ、空気により開く。
【0030】
この変形例は、図1において、バルブモジュール12aおよび12dの破線で示される。この場合、バルブモジュール12bおよび12cは省略できる。
【0031】
表示装置16は、バルブモジュール12aから12dまでの全てのバルブモジュールの上に続いた矢印が示すとおり、バルブモジュール12aから12dまでラインアップ方向22に実質的に延伸する。
【0032】
図2は、バルブアセンブリ10の第2の実施形態を示す。以下、図1の第1の実施形態との違いだけが説明される。
【0033】
図2の実施形態には、バルブモジュール12a〜12dおよび表示モジュール14に加え、ここでは制御ユニットとして構成された追加のモジュール24が提供されている。この実施形態において、表示装置16は、バルブモジュール12a〜12dおよび追加のモジュール24の両方の上に、ラインアップ方向22に延伸する。しかし、追加のモジュール24を有するこの実施形態においては、表示モジュール14が、バルブモジュール12a〜12dの上に限定的に延伸することも可能である。
【0034】
表示装置16はバスラインを介して制御ユニットと連結し、その出力ユニットとして機能することが可能である。
【0035】
図3は、表示装置16のより詳細な描写を示す。これは、バルブアセンブリ10の第1の実施形態のものと似た表示装置16であり得る(図1を参照)。
【0036】
表示装置16は、4つのバルブモジュール12a〜12dを備えたバルブアセンブリ10のために形成されており、4つの表示フィールド26a〜26dを含み、それぞれがバルブモジュール12a〜12dの1つに関連している。
【0037】
表示フィールド26aには、たとえば、2つの電磁パイロット制御バルブが配置されたバルブモジュールとリンクされ、シンボルからなる指示が表示される。白く表示されたバー28aおよび黒く表示されたバー28bは、28aと関連するパイロット制御バルブは励磁されておらず、28bと関連するパイロット制御バルブは励磁されていることを示す。この実施形態において、バルブモジュール12aおよびバルブモジュール12dは、図1の破線で示されるとおり、それぞれ2つの出力および2つのソレノイドバルブを有し、一方バルブモジュール12bおよび12cは、それぞれ1つのみのソレノイドバルブおよび1つのみの出力を有する。
【0038】
黒く示されるバー30は、そのバルブモジュールによって作動する接続されたアクチュエータのピストンが上端位置にあることを表す。黒く示されるバー32は、そのバルブモジュールによって作動する接続されたアクチュエータのピストンが下端位置にあることを表す。
【0039】
表示フィールド26dに関連するパイロット制御バルブにも同じことが当てはまる。バー34aおよび34bは、両方のパイロット制御バルブが励磁されていることを示す。加えて、バー36および38は、そのバルブモジュールによって作動するアクチュエータが両方とも下端位置にあることを表す。
【0040】
たとえば、表示フィールド26bおよび26cは関連するバルブモジュールに接続された空気圧シリンダとリンクしている(図1参照)。
【0041】
バー40および42は、空気圧シリンダの端の位置に関連し得る。すなわち、表示フィールド26bと関連する空気圧シリンダは上端位置にあり、表示フィールド26cと関連する空気圧シリンダは下端位置にある。
【0042】
バー44および46は、作動状態に対応し得る。バー44はソレノイドバルブ(すなわちパイロット制御バルブ)が励磁されていることを示し、バー46はソレノイドバルブが励磁されていないことを示す。表示フィールド26bおよび26cに関連するバルブモジュールは1つのみのソレノイドバルブを含み、表示フィールド26aおよび26dに関連するバルブモジュールは2つのソレノイドバルブを含む。
【0043】
図4は、たとえばバルブアセンブリ10の第1の実施形態の一部であり得る表示装置16のさらなる状態を示す(図1を参照)。以下、図3に示された表示装置16の状態との違いだけを説明する。
【0044】
図4では、稲妻シンボルが表示フィールド26dに示されている。これは回路短絡を示す。残りの表示フィールド26a〜26cは図3と同じである。
【0045】
図4の状態で、情報交互表示が行われる。すなわち、表示フィールド26a〜26dと、表示装置の全幅にわたる指示48が時間的に交互に示される。
【0046】
指示48は、2行からなり、バルブ4で回路が短絡していることを示す。
【0047】
図4の表示において、順に表示される指示のセグメントは上から順に並んで配置され、時間的な順序を示す破線でつながっている。
【0048】
したがって、個々のバルブモジュールに関する表示フィールド26a〜26dと指示48の両方が、表示装置16の全幅にわたって表示可能である。
【0049】
図5は、たとえばバルブアセンブリ10の第1の実施形態の一部であり得る表示装置16のさらなる状態を示す(図1を参照)。
【0050】
ここで、回路のシンボルが表示フィールド26bに示され、それが断線を指し示している。表示フィールド26bの中のこのシンボルの配置により、第2のバルブモジュールに対するこのシンボルの割り当てが直感的に見て取れる。
【0051】
表示フィールド26a〜26dは、バルブ2での断線を指し示すテキスト表示50と交互に表示されることを示している。交互表示であることは破線により示されている。
【0052】
図6は、表示装置16の別の状態を示す。ここでも、表示装置16は、バルブアセンブリ10の第1の実施形態の一部であり得る(図1を参照)。
【0053】
ここでは、表示フィールド26aに、次回メンテナンスを示すシンボルが示される。表示フィールド26aはバルブ1と関連している。
【0054】
また、表示フィールド26a〜26dと交互に、表示装置16の全長にわたって伸びる指示52が示されている。これはバルブ1の次回メンテナンスを示している。
【0055】
図7は、バルブアセンブリ10の別の実施形態を示す。
【0056】
この実施形態は、バルブモジュール12a〜12lがその上に配置されたキャリヤモジュール54を含む。バルブモジュール12a〜12lは、4個の組それぞれが、表示モジュール14a〜14cと関連する。
【0057】
表示モジュール14a〜14cには、表示装置16a〜16cがそれぞれ提供され、バルブモジュール12a〜12lのラインアップ方向22では、表示装置16a〜16cが全ての関連するバルブモジュールの上に延びる。
【0058】
表示モジュール14a〜14cは、カバーモジュールとして構成される。
【0059】
表示装置16a〜16cの他に、表示モジュール14a〜14cは、センサ用の接続部60a〜60cを含む。表示モジュール14aにおいて破線で代表されるように、個々のセンサ用接続部60aは、表示装置16aの表示フィールドと同様に、個々のバルブモジュール12a〜12lと関連する。同じことがセンサ用の接続部60bおよび60cにも当てはまる。表示モジュール14、14a、14b、14cは、1つ又はそれ以上の統合されたバルブモジュール12a〜12lのソレノイドバルブの状態と、バルブモジュール12a〜12lに接続されてそれらにより制御されるアクチュエータ(たとえば空気圧シリンダ)の状態との両方が指示されるように形成され接続されるが、同じ表示モジュール14、14a、14b、14cにおいて、センサ入力部すなわち接続部60a〜60cが配置され、それらはアクチュエータの状態を報告する。
【0060】
加えて、制御ユニット56およびエンドキャップ58は、図7に示されるとおりバルブアセンブリ10と関連する。エンドキャップ58は、空気チャンネルを閉じる。
【0061】
表示装置16a〜の16dの1つ又はそれ以上は、制御ユニット56及び/又は制御ユニット58とバスラインを介して連結可能で、出力ユニットとして機能することができる。
【0062】
図8は、バルブアセンブリ10の追加の実施形態を示す。
【0063】
この実施形態において表示装置16aは、バルブモジュール12a〜12cと関連する。表示装置16bはバルブモジュール12d〜12fと関連し、そして表示装置16cはバルブモジュール12g〜12jと関連する。
【0064】
さらなる表示装置16dは、バルブモジュール12b〜12hと関連する。
【0065】
すなわち、表示装置16a又は16cはそれぞれ、バルブモジュール12a、12i、および12jと関連する。したがって、ここでより詳細には示されないが、単一の表示フィールドが、バルブモジュール12a、12i、12jと関連する。
【0066】
バルブモジュール12b〜12hには、2つの表示装置、16aと16d、又は16bと16d、又は16cと16dがそれぞれ関連する。したがって、ここでより詳細には示されないが、バルブモジュール12b〜12hのそれぞれには、2つの表示フィールドが関連する。
【0067】
共通のディスプレイは個々のバルブモジュール12a〜12lの唯一の表示装置を形成する、すなわちそれは、シンボルや文字/テキストを出力するためにも、LED電球などの指示器を出力するためにも、他に自身の表示装置を持たない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8