(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983135
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】回転電機、排油カセット、および送風システム
(51)【国際特許分類】
H02K 5/16 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
H02K5/16 Z
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-189862(P2018-189862)
(22)【出願日】2018年10月5日
(65)【公開番号】特開2020-61806(P2020-61806A)
(43)【公開日】2020年4月16日
【審査請求日】2020年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平田 浩気
【審査官】
池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭61−017855(JP,U)
【文献】
特開平11−333628(JP,A)
【文献】
実開平03−021953(JP,U)
【文献】
特開2016−093013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向に延びるロータシャフトと、前記ロータシャフトの径方向外側に取りつけられた回転子鉄心と、を有する回転子と、
前記回転子鉄心の径方向外側に配された固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を軸方向に貫通する固定子巻線と、を有する固定子と、
静止支持されて、前記回転子鉄心を挟んで軸方向の両側で前記ロータシャフトを回転可能に支持する2つの軸受と、
前記固定子の径方向外側に配されたフレームと、
前記フレームの両端に取り付けられて前記2つの軸受のそれぞれを支持する2つの軸受ブラケットと、
前記2つの軸受の少なくとも一方の軸受からの排油を貯留し、少なくとも一方の軸受を支持する前記軸受ブラケットに着脱可能な排油カセットと、
を備える回転電機であって、
前記排油カセットは、
回転軸方向に垂直な平面に沿って水平方向に延びており、
前記排油を受け止めて貯留する受け部材と、前記受け部材の長手方向の端部に接続し、前記受け部材を取り出すための取っ手となる延長部とを有し、
前記延長部は、長手方向に配された複数の延長要素と、互いに隣接する2つの前記延長要素を結合する回転結合部とを有し、折れ曲がり可能に形成されており、
前記互いに隣接する2つの前記延長要素は、前記回転結合部において、上に凸な方向には曲がらない、
ことを特徴とする回転電機。
【請求項2】
前記延長部には、前記軸受ブラケットに形成される前記受け部材の出入り用の開口を閉止するための開口蓋が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
回転子と、固定子と、2つの軸受と、フレームと、前記2つの軸受のそれぞれを支持する2つの軸受ブラケットとを備える回転電機の、前記2つの軸受の少なくとも一方の軸受からの排油を貯留する排油カセットであって、
前記排油カセットは、
少なくとも一方の軸受を支持する前記軸受ブラケットに着脱可能であり、
回転軸方向に垂直な平面に沿って水平方向に延びており、
前記排油を受け止めて貯留する受け部材と、前記受け部材の長手方向の端部に接続し、前記受け部材を取り出すための取っ手となる延長部とを有し、
前記延長部は、長手方向に配された複数の延長要素と、互いに隣接する2つの前記延長要素を結合する回転結合部とを有し、折れ曲がり可能に形成されており、
前記互いに隣接する2つの前記延長要素は、前記回転結合部において、上に凸な方向には曲がらない、
ことを特徴とする排油カセット。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の回転電機と、
前記回転電機の前記ロータシャフトに結合し、前記回転電機により駆動される送風機と、
前記回転電機および前記送風機を収納し、前記送風機により駆動される気体の流路となる空調ダクトと、
を具備することを特徴とする送風システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機、その排油カセット、および送風システムに関する。
【背景技術】
【0002】
換気空調系においては、送風用あるいは排風用の送風機が、空調ダクト内に配されている場合がある。このような場合、送風機を駆動する電動機は通常送風機と回転軸が直結されることから、この電動機は空調ダクト内に配される。
【0003】
一般に、回転電機の軸受(特にころがり軸受)には、軸受潤滑のためのグリースが供給されている。軸受に供給されて軸受の潤滑を行ったグリースの排油は、軸受を通過した後に、軸受の下方に設けられて受け皿状に形成された排油カセット上に落下して貯留される。排油カセットは、一方の端部が、本体筐体すなわち軸受ブラケットあるいはフレームを貫通して内部に挿入される。また、他方の端部は、本体筐体の貫通部に設けられた取付け部によって取外し可能に取り付けられている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭59−34458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
落下してきた排油を貯留した排油カセットは、定期的に取り出して貯留していた排油を除去した後に、軸受の下方に再度取り付ける必要がある。排油カセットに貯留した排油を除去するためは、回転電機を停止させる必要はなく、回転電機の運転状態においても行われる。
【0006】
排油カセットは、空調ダクトの外側から取り出す必要があるため、排油カセットの端部が、空調ダクトの外側に突出している必要がある。また、排油カセットを空調ダクトの外側に取り出すためには、空調ダクトの外側に、排油カセットの長さ以上の寸法の幅を有する空間が存在する必要がある。
【0007】
このため、回転電機が内蔵されている空調ダクトの一方の側部は、排油カセットの取り出しと干渉する他の機器や構築物が存在しないようにする必要があり、配置上の制約が大きいという問題があった。この例のように、従来は、排油カセットの取り出しのために空間を確保する必要があった。
【0008】
そこで、本発明は、回転電機の排油カセットの取り出しのための空間を縮小することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明に係る回転電機は、水平方向に延びるロータシャフトと、前記ロータシャフトの径方向外側に取りつけられた回転子鉄心と、を有する回転子と、前記回転子鉄心の径方向外側に配された固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を軸方向に貫通する固定子巻線と、を有する固定子と、静止支持されて、前記回転子鉄心を挟んで軸方向の両側で前記ロータシャフトを回転可能に支持する2つの軸受と、前記固定子の径方向外側に配されたフレームと、前記フレームの両端に取り付けられて前記2つの軸受のそれぞれを支持する2つの軸受ブラケットと、前記2つの軸受の少なくとも一方の軸受からの排油を貯留し、少なくとも一方の軸受を支持する前記軸受ブラケットに着脱可能な排油カセットと、を備える回転電機であって、前記排油カセットは、回転軸方向に垂直な平面に沿って水平方向に延びており、前記排油を受け止めて貯留する受け部材と、前記受け部材の長手方向の端部に接続し、前記受け部材を取り出すための取っ手となる延長部とを有し、前記延長部は、
長手方向に配された複数の延長要素と、互いに隣接する2つの前記延長要素を結合する回転結合部とを有し、折れ曲がり可能に形成されて
おり、前記互いに隣接する2つの前記延長要素は、前記回転結合部において、上に凸な方向には曲がらない、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る排油カセットは、回転子と、固定子と、2つの軸受と、フレームと、前記2つの軸受のそれぞれを支持する2つの軸受ブラケットとを備える回転電機の、前記2つの軸受の少なくとも一方の軸受からの排油を貯留する排油カセットであって、前記排油カセットは、少なくとも一方の軸受を支持する前記軸受ブラケットに着脱可能であり、回転軸方向に垂直な平面に沿って水平方向に延びており、前記排油を受け止めて貯留する受け部材と、前記受け部材の長手方向の端部に接続し、前記受け部材を取り出すための取っ手となる延長部とを有し、前記延長部は、
長手方向に配された複数の延長要素と、互いに隣接する2つの前記延長要素を結合する回転結合部とを有し、折れ曲がり可能に形成されて
おり、前記互いに隣接する2つの前記延長要素は、前記回転結合部において、上に凸な方向には曲がらない、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る送風システムは、上述の回転電機と、前記回転電機の前記ロータシャフトに結合し、前記回転電機により駆動される送風機と、前記回転電機および前記送風機を収納し、前記送風機により駆動される気体の流路となるダクトと、を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転電機の排油カセットの取り出しのための空間を縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施形態に係る送風システムの構成を示す
図2のI−I線矢視平断面図である。
【
図2】実施形態に係る送風システムの構成を示す
図1のII−II線矢視立断面図である。
【
図3】実施形態に係る回転電機の排油カセットを示す
図1のIII−III線矢視立断面図である。
【
図4】実施形態に係る排油カセットの構成を示す立断面図である。
【
図5】実施形態に係る排油カセットの構成を示す平面図である。
【
図6】実施形態に係る排油カセットの回転ストッパを示す斜視図である。
【
図7】実施形態に係る排油カセットの回転ストッパの作用を説明する立断面図である。
【
図8】実施形態に係る排油カセットが取り付けられた状態を示す立断面図である。
【
図9】実施形態に係る排油カセットが取り外されている途中の状態を示す立断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る回転電機、排油カセット、および送風システムについて説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0015】
図1は、実施形態に係る送風システムの構成を示す
図2のI−I線矢視平断面図であり、
図2は、
図1のII−II線矢視立断面図である。
【0016】
送風システム200は、回転電機100、回転電機100に駆動される送風機2、および空調ダクト1を備える。空調ダクト1は、回転電機100および送風機2をその内部のたとえば空気などの気体の流路内に収納する。空調ダクト1は、円筒形状であり、回転電機100および送風機2は、空調ダクト1と同軸に配されている。なお、空調ダクト1の断面形状は、送風機2を収納する部分以外においては、必ずしも円形でなくともよい。
【0017】
回転電機100は、回転子10、固定子20、第1軸受31、第2軸受32、フレーム40、第1軸受ブラケット41、および第2軸受ブラケット42を有する。
【0018】
回転子10は、ロータシャフト11と、ロータシャフト11の径方向外側に設けられた回転子鉄心12を有する。ロータシャフト11は、軸方向の両端部近傍をそれぞれ第1軸受31および第2軸受32により支持され、水平方向に延びている。ロータシャフト11の第1軸受31から突出した端部には、送風機2を駆動するために送風機2と結合する結合部11aが形成されている。回転子鉄心12は、ロータシャフト11の径方向外側に取り付けられている。
【0019】
固定子20は、固定子鉄心21と固定子巻線22を有する。固定子鉄心21は、回転子鉄心12の径方向外側に設けられて、軸方向に延びた円筒状である。回転子鉄心12の径方向外側表面に対向する固定子鉄心21の内側には、周方向に互いに間隔をおいて軸方向に延びた図示しないスロットが形成されている。それぞれのスロット内および固定子鉄心21の軸方向の両外側には固定子巻線22が設けられている。
【0020】
第1軸受31および第2軸受32は、ロータシャフト11の回転子鉄心12の軸方向の両外側で、ロータシャフト11を回転可能に支持している。第1軸受31および第2軸受32は、たとえば、転がり軸受である。
【0021】
固定子鉄心21の径方向外側には、円筒状のフレーム40が設けられている。フレーム40の軸方向の両端には、第1軸受ブラケット41および第2軸受ブラケット42が取り付けられている。第1軸受ブラケット41および第2軸受ブラケット42は、それぞれ、第1軸受31および第2軸受32を静止支持している。
【0022】
フレーム40は、2つの支持脚45により円筒形の空調ダクト1から同軸に静止支持されている。2つの支持脚45は、フレーム40の外側と空調ダクト1の内表面とを結合している。なお、空調ダクト1のみで回転電機100の重量を支持するのが困難あるいは構造上余裕がない場合は、支持脚45によって空調ダクト1に伝達された回転電機100の重量による荷重を、空調ダクト1の外側からさらに支持してもよい。
【0023】
第2軸受ブラケット42には、排油カセット50が着脱可能に取り付けられている。排油カセット50は、
図2に示すように、回転軸方向に垂直な平面に沿って水平方向に延びており、第2軸受ブラケット42を貫通している。
【0024】
図3は、実施形態に係る回転電機の排油カセットを示す
図1のIII−III線矢視立断面図であり、
図4は、実施形態に係る排油カセットの構成を示す立断面図、
図5は、平面図である。
【0025】
排油カセット50は、受け部材51、延長部52、および開口蓋53を有する。延長部52は、折れ曲がり可能であり、第1延長要素52a、第2延長要素52b、回転結合部52c、および回転ストッパ52dを有する。
【0026】
排油カセット50が2軸受ブラケット42に取り付けられている状態においては、受け部材51は、第2軸受32の下方に配されている。第2軸受32の径方向の外側には、潤滑油が周囲に飛散することを防止するために、軸受カバー33が設けられている。軸受カバー33は、排油が受け部材51に滴下するよう、第2軸受32の下方は覆っていない。
【0027】
受け部材51は、
図4、5に示すように底板と側面の板により構成され、上方から落下する排油を受け止められるように上面が開放され、排油を貯留可能に形成されている。第1延長要素52aは、受け部材51の長手方向の端面に結合している。回転結合部52cは、第1延長要素52aの受け部材51との結合側と長手方向に反対側の端部に形成されている。第2延長要素52bは、その一方の端部が回転結合部52cにより第1延長要素52aと結合している。
【0028】
回転結合部52cにおいて、第1延長要素52aと第2延長要素52bとは、互いに回転可能に結合されている。具体的には、受け部材51と第1延長要素52aとが水平な状態において、第2延長要素52bが、
図4に示すように図中でこれらの右側に配されている場合に、反時計回り方向に90度まで回転し、90度以上は回転しないように形成されている。
【0029】
受け部材51が第2軸受32の下方に配されるように第2軸受ブラケット42を貫通するために第2軸受ブラケット42には、受け部材51の出入り用の開口42aが形成されている。開口蓋53は、受け部材51が第2軸受32の下方に配されたときに開口42aを塞ぐように形成されている。なお、気密をさらに確保する必要がある場合は、開口蓋53と開口42aまわりの第2軸受ブラケット42の部分とが互いに面する範囲の、開口蓋53か第2軸受ブラケット42のいずれかに、パッキン等を取り付けてもよい。
【0030】
なお、空調ダクト1にも、排油カセット50を取り出すための開口1aが形成されている。通常時に、第2延長要素52bの空調ダクトからの突出部分と干渉しない形状で、空調ダクトの開口を閉止する蓋1bが空調ダクト1に取り付けられている。
【0031】
図6は、排油カセットの回転ストッパを示す斜視図である。回転ストッパ52dは、平板状で、第1延長要素52aに取り付けられている。回転ストッパ52dの取り付け位置は、第1延長要素52aの、回転結合部52cを挟んだ受け部材51との接続部と反対側の底部である。回転ストッパ52dは、第1延長要素52aの底部から水平方向に、第2延長要素52bの下側に延びている。なお、回転ストッパ52dは、第1延長要素52aと一体で、折り曲げることにより形成されることでもよい。
【0032】
図7は、排油カセットの回転ストッパの作用を説明する立断面図である。第2延長要素52bは、回転結合部52cと回転可能に結合しているが、水平の状態から時計方向には、回転ストッパ52dにより回転ができない。反時計回りには、回転可能である。なお、反時計回りにも、開口蓋53と干渉すると回転が阻害される。したがって、回転角度θは、0度ないし約90度の範囲である。すなわち、延長部52は、上に凸な方向には曲がらないように形成されている。
【0033】
図8は、排油カセットが取り付けられた状態を示す立断面図である。また、
図9は、排油カセットが取り外されている途中の状態を示す立断面図である。
【0034】
回転電機100は、空調ダクト1の内部に配されている。空調ダクト1には、排油カセット50の取り出し用の開口1aが形成されている。空調ダクト1の外側には、干渉物5が配されている。干渉物5は、たとえば、建屋の壁、他の機器、構築物などである。
【0035】
図8は、通常運転中に、排油カセット50が、装着されている状態を示している。受け部材51は、第2軸受32および軸受カバー33の直下に配されている。受け部材51は、上部が開放されており、第2軸受32から直接落下する排油および軸受カバー33の内面に吹き付けられて内面を伝って軸受カバー33の下端から落下してくる排油を受け止め、貯留する。
【0036】
また、延長部52に取り付けられた開口蓋53は、第2軸受ブラケット42に形成された開口42aを閉止した状態となっている。
【0037】
空調ダクト1についても、開口1aは、蓋1bによって閉止されている。
【0038】
図9は、排油カセット50が、取り出されている途中の状態を示している。空調ダクト1の開口1aに取り付けられていた蓋1bは、撤去されている。
【0039】
受け部材51を取り出す過程で、延長部52は、折り曲げられている。すなわち、第2延長要素52bは、回転結合部52cを中心に
図9において反時計方向に約90度回転している。
【0040】
排油カセット50を取り出す際には、受け部材51中には、排油が貯留されているため、受け部材51を傾けることができない。したがって、従来のように延長部が折り曲げられない場合は、受け部材が空調ダクト1の外側に出されるまで、排油カセット50を水平に移動させる必要があった。この場合は、空調ダクト1の開口1aと干渉物5との間隔を、排油カセット50の長さ以上の長さとする必要があった。
【0041】
一方、本実施形態においては、この間隔は、第2延長要素52bの長さ分、縮小することができる。このように、メンテナンスに必要な空間の幅を減少させることにより、配置計画上、利用できる空間が増大し、また、パトロール通路などの動線確保上も有効なスペースを確保することができる。
【0042】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
【0043】
たとえば、実施形態では、空調系に用いられる場合として、回転電機と、送風機と、空調ダクトを有する送風システムの場合を例にとって示したが、これに限定されない。たとえば、空調系以外でも、機器の冷却用に設けられている送風システムの場合であってもよい。
【0044】
また、実施形態では、排油カセットが、送風機との結合側と反対側の第2軸受からの排油に対応する場合を例にとって示したが、これに限定されない。すなわち、送風機と結合する側の第1軸受からの排油に対応する場合であってもよい。あるいは、両者に対応する場合であってもよい。
【0045】
また、実施形態では、延長部が、2つの部分に分割され1つの回転結合部で互いに回転可能に構成されている場合を例にとって示したが、これに限定されない。複数であれば、3つ以上に分割され、互いに隣接する延長要素がそれぞれ回転結合部により結合されている場合であってもよい。なお、この場合、上に凸な方向に延長部が曲がらないように取り付けられる回転ストッパは、部分的に複数の回転結合部にわたり共通に設けられていてもよい。
【0046】
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0047】
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0048】
1…空調ダクト、1a…開口、1b…蓋、2…送風機、2a…羽根、5…干渉物、10…回転子、11…ロータシャフト、11a…結合部、12…回転子鉄心、20…固定子、21…固定子鉄心、22…固定子巻線、31…第1軸受、32…第2軸受、33…軸受カバー、40…フレーム、41…第1軸受ブラケット、42…第2軸受ブラケット、42a…開口、45…支持脚、50…排油カセット、51…受け部材、52…延長部、52a…第1延長要素、52b…第2延長要素、52c…回転結合部、53d…回転ストッパ、53…開口蓋、100…回転電機、200…送風システム