(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
これらの教示は、ステントに関する。ステントは、医療用ステントであってもよい。ステントは、任意のステント、例えば、尿管ステントであってもよい。尿管ステントは、患者の腎臓から膀胱への流体又は尿の排泄を補助する機能を有していてもよい。例えば、ある種の尿路結石又は腫瘍の医学的手技の後、結石又は腫瘍の小片又は断片が尿管へと入り込むことがあり、これが腎臓から膀胱への尿の流れを妨害又は遮断することがある。尿管ステントは、尿管を拡張させる機能を有しており、結石又は結石の断片を流体又は尿が通り抜け、腎臓から膀胱へと流れることができるようにし得る。
【0011】
ステントは、管状部材を備えていてもよい。管状部材は、患者の尿路の中に配置されてもよい。管状部材は、2つの対向する末端の間を延びていてもよく、その片方又は両方が保持末端であってもよい。管状部材は、片方の保持末端から別の保持末端まで延びる貫通穴、開口部又は内腔を有する、ほぼ中空の部材であってもよい。
【0012】
貫通穴、開口部又は内腔は、患者において、ステントを挿入し、取り除くのに役立つように、ワイヤが管状部材を通るように機能してもよい。貫通穴、開口部又は内腔は、ワイヤを挿入し、取り除くことができるような適切な大きさ又は直径を有していてもよい。直径は、約0.040インチ〜約0.045インチ程度であってもよい。しかし、ステントのための特定の使用に依存して、これより大きいか、小さい大きさを使用してもよい。患者に挿入されたら、管状部材の中で規定される貫通穴又は開口部は、尿又は他の流体が腎臓から膀胱へと流れることができるような機能を有していてもよい。貫通穴は、管状部材の長手方向軸に沿って延びていてもよい。
【0013】
管状部材は、任意の適切な断面を有していてもよい。例えば、管状部材の断面は、ほぼ円形又は球形、平ら、楕円形又は卵形であってもよい。断面は、2つの対向する末端の間でほぼ一貫していてもよい(すなわち、管状部材の長さ全体に沿ってほぼ丸い)。又は管状部材の断面は、その長さ全体に沿ってほぼ一貫していなくてもよい(すなわち、管状部材のある部分が、ほぼ丸い断面を有していてもよく、他の部分は、楕円又は平坦な断面を有していてもよい)。
【0014】
管状部材の断面は、任意の適切な厚みを有していてもよい。管状部材の厚みは、対向する末端の間でほぼ一定であってもよく、又は管状部材の厚みは、より大きな断面とより小さな断面との間をその長さに沿って変動又は変化してもよく、又は異なる形状であってもよい。
【0015】
管状部材、保持末端の大きさ又は直径は、約0.1mm〜約1.5mm程度であってもよい。ある種の構成において、管状部材及び/又は保持末端の直径が2.3mm未満であることが好ましいだろう。
【0016】
管状部材及び/又は保持末端の大きさは、約1F〜約16Fの程度のフレンチサイズ(F)を有していてもよい。しかし、ステントのための特定の使用に依存して、これより大きいか、小さいフレンチサイズを使用してもよい。
【0017】
ステント(すなわち、保持末端を有するか、又は有さない管状部材)の長さは、約50mm〜約350mmの程度であってもよい。しかし、ステントのための特定の使用に依存して、これより大きいか、小さい長さを使用してもよい。
【0018】
ステントは、1つ以上の保持末端を有していてもよい。1つ以上の保持末端は、ステントを患者の体内に移植した後、ステントが患者の体内で移動するのを抑制するか、又は防ぐように機能してもよい。1つ以上の保持末端は、移動防止性の特徴であってもよい。1つ以上の保持末端は、身体の経路の開口部に接触するか、又は開口部に対する抵抗を与えるように作られ、そのため、ステントが、身体の経路を通って動くか、又は移動するのを防ぐのに役立つ。本明細書に開示される1つ以上の保持末端は、可撓性の構成に起因して、組織炎症を最小限にするように作られる。本明細書に開示される1つ以上の保持末端は、保持末端と組織、腎臓又は膀胱との間の接触領域の数、これらの間の力を減らす様式によって、組織炎症を最小限にするように作られる。例えば、弓状部又はループの1つ以上の接線部分又は領域のみが、組織、腎臓又は膀胱と接触する場合があり、ステントの保持末端全体が組織、腎臓又はステントと接触する場合と比較して、ステントによる組織炎症が少なくなるだろう。例えば、ふくらみ部における開口部の間の保持末端の領域が、組織、腎臓又は膀胱と接触する場合があり、保持領域全体が組織、腎臓又は膀胱と接触する場合と比較して、組織の炎症が少なくなるだろう。
【0019】
末端の片方は、患者の腎臓に配置されるように作られてもよく、他の対向する末端は、患者の膀胱に配置されるように作られてもよい。
【0020】
1つ以上の末端、管状部材、又はこれらの組み合わせは、配置されていない構成と配置された構成との間で変化してもよい。
【0021】
配置されていない構成では、保持末端は、
図2及び
図6に示される末端のように、ほぼ直線又は線形であってもよい。配置されていない構成では、保持末端は、ループ又は弓状部又はふくらみ部をほぼ含まなくてもよい。配置されていない構成では、保持末端は、保持末端が自身に上又は下から交差する経路に沿って、うねっていなくてもよい。
【0022】
配置されていない構成は、ステントを患者に挿入する前、例えば、ステント供給業者から病院又はクリニックへと運搬している間、維持されてもよい。配置されていない構成は、ステントが患者に挿入又は移植される間、維持されてもよい。配置されていない構成は、ステントが患者から取り出される間、維持されてもよい。配置されていない構成は、ガイドワイヤが管状部材及び/又は保持末端に挿入されるとき、又は挿入されている間、維持されてもよい。配置されていない構成は、貫通穴で、管状部材又はステントの内側からステント又は保持末端に対して作用する圧力がほとんどないか、又は全くないとき、維持されてもよい。圧力は、尿又は他の流体を管状部材又は保持末端を通って流す圧力であってもよい。圧力は、管状部材又は保持末端の外側表面に尿又は他の流体が入り込む圧力であってもよい。ステント又は保持末端の配置されていない構成は、ステントが室温又は冷温におかれているときに維持されてもよく、配置された構成は、ステント又は保持末端が加熱されるか、又は温かい環境(例えば、患者の体内)におかれたときに達成されてもよい。
【0023】
配置された構成では、保持末端は、延びてもよく、又はうねっていてもよく、又はほぼ非線形又は湾曲した構成に維持されてもよい。配置された構成では、保持末端は、1以上の場所、2以上の場所、3以上の場所、6以上の場所、9以上の場所、15以上の場所などで、うねり、自身に上又は下から交差してもよい。配置された構成では、保持末端は、1つ以上のループ、弓状部、結び目、花びら型、湾曲部、コイル状部、ねじれ部、又はこれらの組み合わせで、自身と絡み合っていてもよい。配置された構成では、保持末端は、2以上のループ、3以上のループ、4以上のループ、6以上のループ、9以上のループなどを含んでいてもよい。配置された構成では、保持末端は、管状部材及び/又は保持末端の長手方向軸の周囲に、又はこの軸に沿ってねじれていてもよい。配置された構成では、保持末端は、1以上のふくらみ部、2以上のふくらみ部、3以上のふくらみ部、4以上のふくらみ部、6以上のふくらみ部、9以上のふくらみ部などを含んでいてもよい。
【0024】
配置された構成は、ステントが患者の体内に配置されている間、維持されてもよい。配置された構成は、管状部材及び/又は保持末端の内側からガイドワイヤを取り外すか、又は抜き取った後に、達成され、維持されてもよい。配置された構成は、管状部材又はステントの内側からステント又は保持末端の貫通穴に作用する圧力が存在するとき、維持されてもよい。圧力は、尿又は他の流体を管状部材又は保持末端を通って流す圧力であってもよく、保持末端が配置され、ループ又はふくらみ部を生成してもよい。
【0025】
ステントは、配置された構成で末端の片方又は両方を維持し、ぜん動及び身体の移動力に耐えるのに十分なコイル強度を有する。例えば、コイル強度は、約2.0グラム〜約100グラム程度であってもよい。
【0026】
管状部材は、1つ以上の開口部を有していてもよい。1つ以上の開口部は、切り欠き部、隙間、穴及び/又は孔であってもよい。1つ以上の開口部は、管状部材、保持末端、又は両方において、材料が存在しなくてもよい。1つ以上の開口部は、管状部材、保持末端、又は両方を通って延びる貫通穴又は内腔と流体連結していてもよい。1つ以上の開口部は、管状部材、保持末端、又は両方を規定する壁を通り、流体が内側からステントの外側に送られる、又はステントの外側からステントの内側に送られるように機能してもよい。これらの開口部は、流体が壁を通って流れることができる任意の大きさを有していてもよい。開口部は、さらに、管状部材、保持末端、又は両方に可撓性を加えるように機能してもよく、ステントの移植中に患者を介して管状部材又はステントを操作することが望ましいだろう。開口部は、管状部材、保持末端、又は両方に可撓性を加えるように機能してもよく、管状部材、保持末端、又は両方が、患者が移動することができ、又は患者の移動に合うように作られてもよい。開口部は、管状部材、保持末端、又は両方の長手方向軸、又は管状部材の長手方向軸に沿って延びる内腔又は貫通孔に対してほぼ垂直に、又は角度がついて延びていてもよい。
【0027】
1つ以上の開口部は、任意の大きさ又は形状であってもよい。例えば、1つ以上の開口部は、環状、円、球状、長方形、正方形、又はこれらの組み合わせであってもよい。1つ以上の開口部の形状、大きさ、位置及び向きは、保持末端が、配置された構成にあるときに、開口部を有する部分又は領域に作られるふくらみ部の形状、大きさ、位置及び向きに寄与し得る。
【0028】
ステントは、1つ以上の切り欠き部を有していてもよい。1つ以上の切り欠き部は、可撓性を有する管状部材、1つ以上の末端、又はこれらの組み合わせを提供し、配置された構成での末端形態の形状を決定付けるように機能してもよい。切り欠き部は、管状部材の外側表面、末端の1つ以上、又はその両方に作られてもよい。切り欠き部は、管状部材及び/又は末端の外側表面を通るあらゆる様式で、その中に配置される内腔又は貫通穴に突出していてもよく、又は切り欠き部は、管状部材及び/又は保持末端の外側表面を通って部分的にのみ突出していてもよい。
【0029】
切り欠き部は、ステント又は管状部材、又は保持末端の長さ全体に沿って延びていてもよく、リタイミング特徴が形成される領域にのみ延びていてもよい。切り欠き部は、保持末端の長さ方向に沿って約4cm〜約6cmの長さであってもよい。しかし、特定の使用及びステントの構成に依存して、これより長いもの、短いものが想定される。
【0030】
切り欠き部は、らせん形の切り欠き部であってもよい。切り欠き部は、同心円状の空間があけられた切り欠き部であってもよい。切り欠き部は、レーザ切断によって作られてもよい。隣接する切り欠き部の間に規定されるピッチは、管状部材及び/又は末端の可撓性を増減させるように最適化されてもよい。例えば、小さなピッチは、管状部材及び/又は末端の管状形状を維持するが、管状部材及び/又は末端をさらに可撓性にするように機能してもよい。大きなピッチは、管状部材及び/又は末端から所望の形状を作る(例えば、配置された構成で、末端が図に示される形状を形成する)ように機能してもよい。
【0031】
1つ以上の末端は、終端部を有していてもよい。終端部は、終端部が配置される場所に依存して、腎臓テール部又は膀胱テール部と呼ばれることもある。組織炎症を減らすために、配置された構成で、終端部は、腎臓及び/又は膀胱の組織から離れて、内側に与えられてもよく、又は内側に湾曲していてもよく、又は内側に押し込まれていてもよい。すなわち、終端部は、配置された構成で、終端部全体の足跡の内側に押し込まれてもよく、又は入れられてもよい。終端部のこの構成は、有利には、特に、患者が移動するとき、ステントが移動するとき、又は患者の体内でステントの位置を調整するときに、終端部が組織と接触するのを防ぐだろう。
【0032】
ステントは、1つ以上の材料から作られていてもよい。ステント、管状部材、保持末端、又はこれらの組み合わせの1つ以上の材料は、組織の接着及び痂皮形成に耐え得る。
1つ以上の材料は、ステント及び/又は保持末端が、ステントが挿入される患者の内腔又は経路に適合し得るように、柔軟であってもよく、又は可撓性であってもよい。1つ以上の材料は、ステント及び/又は保持末端が、身体の経路を支持するか、又は身体の経路を特定の直径に維持するように、十分に強くてもよい。
【0033】
ステント、管状部材、保持末端、又はこれらの組み合わせの1つ以上の材料は、シリコーン、ポリウレタン、ポリエチレンブレンド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリオレフィンエラストマー(POE)、エチレン−酢酸ビニル(EVA)、ポリスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、シリコーンゴム、ナイロン、ポリエチレン又はポリエテン(PE)、ポリプロピレン(PP)、熱可塑性物質、C−Flex(商標)、Percuflex(商標)、Tecoflex(商標)、Pebax(登録商標)、ステンレス鋼、金属、金属アロイ、ニチノール材料、ニッケル、チタンアルミニウムアロイスーパーアロイ、クロムコバルト、又はこれらの組み合わせのうち1つ以上を含んでいてもよい。材料は、形状記憶材料を含んでいてもよい。管状部材及び/又は保持末端は、管状部材での硬い材料から、保持末端での軟らかい材料又は可撓性の材料まで遷移する2種類以上の材料を含んでいてもよい(すなわち、デュアルデュロメータ又はマルチデュロメータ)。材料は、流体と接触したとき、又は温度が増加したとき(例えば、ステントが患者の体内に配置されたとき)に膨張するように作られた、膨潤するポリマーであってもよい。
【0034】
ステントは、ある方法に従って、患者の体内に挿入又は移植されてもよい。方法は、1つ以上の別個の工程を含んでいてもよい。本明細書に開示される1つ以上の工程を組み合わせ、さらなる別個の工程に分け、省略し、繰り返し、又は1つ以上の順序でおこなってもよいことが理解される。
【0035】
本方法は、ガイドワイヤを患者に挿入し、ガイドワイヤを膀胱に進め、次いで腎臓に進める工程を含んでいてもよい。次いで、本方法は、ガイドワイヤの上にステントを載せるか、又は供給する工程を含む。本方法は、患者の中でガイドワイヤに沿ってステントを押し込むか、又は供給する工程を含む。押し込むか、又は供給する工程の間、ステント及び/又はその末端は、配置されていない構成になっており、ステントの内側のガイドワイヤによって、配置されていない構成に維持される。ステントの末端が、患者の腎臓及び膀胱の中に配置された後、本方法は、患者からガイドワイヤを抜き取る工程を含む。抜き取る工程の間又は後に、末端の片方又は両方が、配置された構成に移動し、患者の体内のステントの移動を減らすか、最小にするか、又は移動を防ぐのに役立つだろう。ステントは、患者の体内で尿管を拡張させておくことができ、結石又は結石の断片を尿が通り抜け、腎臓から膀胱へと流れることができるようにし得る。ステントは、患者の中に永久的に保持されてもよい。ステントは、生分解性材料から作られていてもよく、ステントは、長時間を経過すると、患者の内側で溶解又は分解する。別のガイドワイヤを患者に挿入し、そのステントを介して、ステントが患者から取り出されてもよい。ガイドワイヤが、ステント及び対応する末端の中に戻った後、ステントの対応する末端は、配置されていない構成へと戻ってもよい。末端が、配置されていない構成になっている状態で、ステント及びガイドワイヤが、患者から取り出されてもよい。
【0036】
図1は、尿管ステント100を示す。尿管ステント100は、管状部材102を備えている。管状部材102は、患者の尿路10の内側に示されている。尿管ステント100は、管状部材102の対向する側から延びている、第1の保持末端104と第2の保持末端106とを有する。第1の保持末端は、患者の腎臓12の内側に示されており、対向する第2の保持末端106は、患者の膀胱14の内側に示されている。
【0037】
図2は、管状部材102の一部と保持末端を示しており、保持末端は、第1の保持末端104及び/又は第2の保持末端106であってもよい。
図2に示される保持末端104、106は、配置されていない構成になっている。
【0038】
保持末端104、106は、その外側表面の周囲に配置された複数の切り欠き部、スリット、凹部、開口部又は溝108(以下、「切り欠き部」)を有していてもよい。切り欠き部108は、保持末端104、106の厚み方向に延びる材料が少なくとも部分的に存在しなくてもよい。切り欠き部108は、管状部材102から保持末端104、106の終端部126まで、保持末端104、106の長さ全体に延びる一本の連続したらせん形であってもよい。又は、切り欠き部108は、保持末端104、106の外側表面の周囲に延びる個々の環であってもよい。又は、切り欠き部108は、1つ以上のらせんスパイラル形と、1つ以上の個々の環の組み合わせであってもよい。ピッチP、すなわち、それぞれの切り欠き部108の間に規定される距離は、切り欠き部108を有する保持末端104、106の領域の長さ方向にそって一定又は一貫していてもよく、又はピッチPは、変動又は変化してもよい。例えば、ピッチPは、ステント100を患者に挿入するとき、又は患者から取り出す間に、ステント100を患者の体内で容易に操作することができるように、保持末端104、106の可撓性を最適化するために調整することができる。ピッチPは、ステント100を、患者の正常な位置に移動するか、又は適合させることができるように、保持末端104、106の可撓性を最適化するために調整することができる。ピッチPは、保持末端104、106が、例えば、
図3〜
図5に示されるように、配置された構成にあるとき、保持末端104、106によって作られる形状を最適化するために変えることもできる。
【0039】
図3は、保持末端を示し、保持末端は、第1の保持末端104及び/又は第2の保持末端106であってもよい。保持末端104、106は、配置された構成で示されている。
【0040】
保持末端104、106は、管状部材102の末端から延びる、ほぼ線形部分110を含む。ほぼ線形部分110から、保持末端104、106は、うねった経路又は曲がりくねった経路又は非線形の経路に沿って延び、複数のループ又は弓状部を形成する。
【0041】
例えば、ほぼ線形部分110から、保持末端104、106の終端部126までの経路に沿った保持末端104、106の後、保持末端104、106は、保持末端104、106の上のおおよその位置114で開始し、終了する第1のループ112を含む。第2のループ116は、保持末端104、106の上のおおよその位置114で開始し、おおよその位置118で終了する。第3のループ120は、保持末端104、106の上のおおよその位置118で開始し、おおよその位置122で終了する。第4のループ124は、保持末端104、106の上のおおよその位置122で開始し、おおよその位置126で終了し、おおよその位置126は、保持末端104、106の終端部と呼ばれることもある。終端部126は、内側に配置されるか、又は屈曲し、又は内側に押し込まれ、ループ112、116、120、124の足跡の内側に保護され、その結果、終端部126は、ループの外側の突出せず、組織に直接さらされず、終端部126の炎症は、組織と接触し、組織を突くと生じ得る。
【0042】
ループ112、116、120、124は、それぞれ、自身のループ軸を中心にしている。各ループ軸は、他のいずれかのループ軸とは異なっている。各ループ軸は、任意の他のループ軸とオフセットしており、任意の他のループ軸から空間的に離れており、任意の他のループ軸とは異なる位置に延びる。言い換えると、どのループ軸も、他のループ軸と同じではなく、共通ではなく、同軸ではなく、及び/又は共有していない。
【0043】
ループ112及び120、又はループ112及び120のそれぞれのループ軸は、末端104、106が
図3に示すように正面からみられる場合、横方向にオフセットするか、又は線形部分110又は管状部材102から対向する側面にオフセットする。言い換えると、ループ112又はその軸は、線形部分110又は管状部材102の左にオフセットし、ループ120又はその軸は、線形部分110又は管状部材102の右にオフセットする。
【0044】
ループ116及び124は、末端104、106を
図3に示すように正面からみたとき、線形部分110又は管状部材102とほぼ整列するループ軸を有する。
【0045】
ループ112、116、120、124それぞれの足跡、円周又は周囲が、全ての他のループ112、116、120、124からオフセットし、これらから空間的に離され、又はこれらとは異なる位置にある。言い換えると、1つのループ112、116、120、124は、どれも、別のループ112、116、120、124の上部又は下に積み重ならず、又は全体的に配置されない。
図3に示されるように正面図から末端104、106をみると、それぞれのループ112、116、120、124の少なくとも一部が、全ての他のループ112、116、120、124と重なり合っている。
【0046】
線形部分110と末端部分126との間に、保持末端104、106は、不規則な湾曲した非線形の経路に沿って延びるか、又はうねり、その間で、自身に対し上又は下から交差する。
【0047】
例えば、ほぼ線形部分110で開始し、終端部126で終了する方向の末端104、106に続き、担持末端104、106は、おおよその位置Aで自身と上から一回交差し、次いで、おおよその位置B、C、D、E、F、G、H、J、Kで、自身に対し上又は下から交差する。
【0048】
ループ112、116、120、124の大きさ、ループ112、116、120、124の一般的な形状は、保持末端104、106が、自身と下又は上から交差する場合には、その位置、ピッチP、切り欠き部108の一般的な形状によって示されるか、又は制御されてもよい(
図2)。
【0049】
図4は、保持末端を示し、保持末端は、第1の保持末端104及び/又は第2の保持末端106であってもよい。保持末端104、106は、配置された構成で示されている。
【0050】
保持末端104、106は、管状部材102の末端から延び、終端部126で終わる、ほぼ線形部分110を含む。ほぼ線形部分110から、保持末端104、106は、うねった経路又は曲がりくねった経路又は非線形の経路に沿って延び、複数のループを形成する。
【0051】
例えば、ほぼ線形部分110から、終端部126までの経路に沿った保持末端104、106の後、保持末端104、106は、保持末端104、106の上のおおよその位置114で開始し、終了する第1のループ112を含む。第2のループ116は、保持末端104、106の上のおおよその位置114で開始し、おおよその位置118で終了する。第3のループ120は、保持末端104、106の上のおおよその位置118で開始し、おおよその位置126で終了し、おおよその位置126は、保持末端104、106の終端部であってもよい。終端部126は、内側に配置されるか、又は屈曲し、ループ112、116、120の内側に保護され、その結果、組織と接触し、組織を突くと炎症を生じ得る終端部126は、組織に直接さらされない。
【0052】
ループ112、116、120は、それぞれ、自身のループ軸128、130、132を中心にしている。それぞれのループ軸128、130、132は、任意の他のループ軸128、130、132とは異なっている。それぞれのループ軸128、130、132は、任意の他のループ軸とオフセットし、任意の他のループ軸から空間的に離れており、任意の他のループ軸とは異なる方向に角度が付けられており、又は任意の他のループ軸とは異なる位置に配置される。言い換えると、どのループ軸128、130、132も、他のループ軸128、130、132と同じではなく、共通ではなく、同軸ではなく、平行ではなく、又は共有していない。
【0053】
ループ116及び120、又はそれぞれのループ112及び120のそれぞれのループ軸130、132は、末端104、106が
図4に示すように正面からみられる場合、線形部分110又は管状部材102から横方向にオフセットする。ループ112は、管状部材102とほぼ整列している。
【0054】
ループ112、116、120それぞれの足跡、円周又は周囲が、全ての他のループ112、116、120からオフセットし、これらから空間的に離され、又はこれらとは異なる位置にある。このことは、1つのループ112、116、120は、どれも、別のループ112、116、120の上部又は下に積み重ならず、又は全体的に配置されないことを意味する。
【0055】
ループ112、116、120はそれぞれ、ループ面に整列しているか、又はループ面に含まれる。それぞれのループ面は、任意の他のループ面とは異なっている。このことは、ループ面は、同じではなく、又は同平面ではないことを意味している。ループ面は、互いに平行に整列していない。さらに、それぞれのループ面は、任意の他のループ面とは異なる向きに延び、又は任意の他のループ面とは角度的に異なっている。ループ112、116、120はそれぞれ、お互いに対してねじれている。
【0056】
線形部分110と末端部分126との間に、保持末端104、106は、不規則な湾曲した非線形に沿って延びるか、又はうねり、自身に対し上又は下から交差する。
【0057】
例えば、線形部分110から開始し、終端部126で終了する経路に沿った末端104、106に続き、担持末端104、106は、おおよその位置Aで自身と上から一回交差し、次いで、おおよその位置B及びCで、自身に対し上又は下から交差する。
【0058】
ループ112、116、120の大きさ、ループ112、116、120の一般的な形状は、保持末端104、106が、自身と下又は上から交差する場合には、切り欠き部108及び/又は切り欠き部108のピッチPの位置及び形状によって示されてもよい(
図2)。
【0059】
管状部材102は、貫通穴107を有している(
図4を参照)。貫通穴107は、ステント100の2つの対向する末端104、106の間を延びていてもよい。貫通穴107は、尿又は他の流体が腎臓と膀胱の間を通過するための経路を与えてもよい。貫通穴107は、ガイドワイヤが管状部材102及び/又はステント100を通るための経路を与えてもよい。
【0060】
管状部材102は、貫通穴107を有している。貫通穴107は、ステント100の2つの対向する末端104、106の間を延びていてもよい。貫通穴107は、尿又は他の流体が腎臓と膀胱の間を通過するための経路を与えてもよい。貫通穴107は、ガイドワイヤが管状部材102及び/又はステント100を通るための経路を与えてもよい。
【0061】
図5は、保持末端を示し、保持末端は、第1の保持末端104及び/又は第2の保持末端106であってもよい。保持末端104、106は、配置された構成で示されている。
【0062】
保持末端104、106は、管状部材102の末端から延びる、ほぼ線形部分110を含む。ほぼ線形部分110から、保持末端104、106は、うねった非線形の経路に沿って延び、ループ112を形成する。ループ112は、おおよその位置114で開始し、終了する。保持末端104、106は、おおよその位置Aで自身の後ろ側に交差する。保持末端104、106は、位置126で終了する。ループ112の大きさ、ループ112の一般的な形状は、保持末端104、106が、自身と下又は上から交差する場合には、切り欠き部108及び/又は切り欠き部108のピッチPの位置及び形状によって示されてもよい(
図2)。
【0063】
図6は、保持末端を示し、保持末端は、第1の保持末端104及び/又は第2の保持末端106であってもよい。
図6に示される保持末端104、106は、配置されていない構成になっている。
【0064】
保持末端104、106は、複数の開口部109を有する。開口部109は、保持末端104、106の厚み方向に延びる材料が存在しなくてもよい。開口部109は、管状部材102に規定される貫通穴107と連通していてもよく(例えば
図4)、流体又は尿が貫通穴107から開口部109を通って流れてもよい。
【0065】
開口部109は、保持末端104、106の上の1つ以上の領域134、136、138の中に並んでいてもよい。部分140は、領域134、136の間に規定され、開口部109を実質的に含まなくてもよい。部分142は、領域136、138の間に規定され、開口部109を実質的に含まなくてもよい。
【0066】
それぞれの領域134、136、138における開口部109は、保持末端104、106の外側表面全体の周囲に、又はその選択された部分の周囲にのみ配置されていてもよい。それぞれの領域134、136、138における全ての開口部109は、同じ大きさであってもよく、又はそれぞれの領域134、136、138における開口部109は、異なる大きさであってもよい。
【0067】
開口部109は、保持末端104、106の終端部126に最も近い領域134、136、138において、大きさ又は長手方向の長さが大きくなっていてもよい。例えば、領域138の開口部109は、領域136の開口部109よりも大きくてもよく、又は長くてもよく、領域136の開口部109は、領域134の開口部109よりも大きくてもよく、又は長くてもよい。
【0068】
図7は、配置された構成での
図6の保持末端104、106を示す。
【0069】
配置された構成では、外側方向又は半径方向に延びるふくらみ部134’、136’及び138’は、それぞれの領域134、136、138に形成される(
図6)。ふくらみ部134’、136’及び138’のうち1つ以上は、ほぼ球形であってもよい。ふくらみ部134’、136’及び138’は、保持末端104、106の終端部126に最も近い部分の大きさよりも大きくてもよい。例えば、ふくらみ部138’は、ふくらみ部136’よりも大きくてもよく、又は大きな直径を有していてもよく、ふくらみ部136’は、ふくらみ部134’よりも大きくてもよく、又は大きな直径を有していてもよい。ふくらみ部134’、136’及び138’の相対的な大きさは、それぞれの領域134、136、138における開口部109の大きさの長さに対応していてもよい(
図6)。すなわち、それぞれの領域内の開口部109が大きいほど、又は長いほど、ふくらみ部は大きくなる。ふくらみ部134’、136’、138’は、管状部材102又は保持末端104、106の内側表面又は外側表面に加えられる圧力によって作られてもよい。圧力は、流体圧力であってもよく、例えば、流体が腎臓から膀胱まで連通しており、ステント100を通って流れる場合、ステント100を通って流れる尿又は他の体液であってもよい。
【0070】
それぞれのふくらみ部134’と136’、136’と138’の間に規定される部分140、142は、ふくらみ部又は領域134’、136’及び138’よりも大きさ又は直径が小さい。部分140、142の片方又は両方の大きさ又は直径は、管状部材102の残りの部分とほぼ同じであってもよい。
【0071】
図8は、配置された構成での保持末端104、106を示す。
図8の配置されていない構成は、
図6の配置されていない構成と実質的に同様に見え得るが、但し、保持末端104、106は、1つの領域のみ(例えば、領域134のみ)を有する。したがって、
図8の保持末端104、106は、1つの半径方向に延びるふくらみ部134’のみを有している。ふくらみ部134’は、管状部材102又は保持末端104、106の内側表面に加えられる圧力によって作られてもよい。圧力は、流体圧力であってもよく、例えば、流体が腎臓から膀胱まで連通しており、ステント100を通って流れる場合、ステント100を通って流れる尿又は他の体液であってもよい。
【0072】
図9〜
図14は、ステントの表面積(S
0)/切り欠き部を有するステントの表面積(S)(すなわち、S
0/S)に対する、ステントに対して加えられる応力(σ)を示すグラフを示す。直交異方性の円筒形のシェルの線形理論についてのFlugge式(以下の式1)を適用し、外圧がある状態でのステント100の不安定性を計算した。外圧は、ステント100を通って、又はステント100の周囲を通る流体、患者の移動などであってもよい。Weibull Modulus式(以下の式2)は、ステント100に対する応力の提案である。
【0073】
式1:P
cr=[2πEt
2(t/R)
1/2/[3(6)
1/2(1−μ
2)
3/4RL]]
*10197.2
【0074】
上の式1において、R=ステント100の半径(mm);L=ステント100の長さ(mm);t=ステント100の厚み(mm);Pcr=臨界圧(cmH2O、1MPa=10197.2cmH2O);E=弾性係数(MPa);及びμ=Poisson比(μ=0.5を選択した)。
【0075】
式2:σ/σ
0=(S
0/S)^(1/m)
【0076】
上の式2において、σ=切り欠き部108を有するステント100の応力;σ
0=臨界圧力条件でのステント100の特徴;S
0=ステント100の表面積;S=切り欠き部108を有するステント100の表面積;m=Weibull弾性率(m=−1を選択した);S
0/S
*100=有効表面(%)。
【0077】
初期の灌流中の腎動脈内の圧力又は腎臓を流れる流体の経路の圧力は、約40〜60cmH2O程度である。しかし、安全因子について、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲を使用し、
図9〜
図14のグラフで点線の卵形として示している。
【0078】
図9を具体的に参照すると、弾性率が70MPAのEVA材料から作られる5Fr.サイズの3種類の異なるステントを試験した。
【0079】
図9に示されるように、長さが300mm、厚みが0.3mmの第1のステントは、約82S/S
0〜約100S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.25mmの第2のステントは、約32S/S
0〜約51S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.30mmの第3のステントは、約25S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。
【0080】
図10を具体的に参照すると、弾性率が81MPAのPebax(登録商標)材料から作られる5Fr.サイズの6種類の異なるステントを試験した。
【0081】
図10に示されるように、長さが300mm、厚みが0.25mmの第1のステントは、約82S/S
0〜約100S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入らなかった。長さが300mm、厚みが0.30mmの第2のステントは、約75S/S
0〜約98S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが150mm、厚みが0.25mmの第3のステントは、約65S/S
0〜約83S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが150mm、厚みが0.30mmの第4のステントは、約38S/S
0〜約61S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.25mmの第5のステントは、約30S/S
0〜約40S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.30mmの第6のステントは、約25S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。
【0082】
図11を具体的に参照すると、弾性率が120MPAのSBS材料から作られる5Fr.サイズの6種類の異なるステントを試験した。
【0083】
図11に示されるように、長さが300mm、厚みが0.25mmの第1のステントは、約100S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが300mm、厚みが0.30mmの第2のステントは、約65S/S
0〜約90S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが150mm、厚みが0.30mmの第3のステントは、約30S/S
0〜約55S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.15mmの第4のステントは、約100S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.25mmの第5のステントは、約25S/S
0〜約30S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.30mmの第6のステントは、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入らなかった。
【0084】
図12を具体的に参照すると、EVA材料から作られる8Fr.サイズの4種類の異なるステントを試験した。
【0085】
図12に示されるように、長さが75mm、厚みが0.60mmの第1のステントは、約62S/S
0〜約92S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.60mmの第2のステントは、約75S/S
0〜約100S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.30mmの第3のステントは、約60S/S
0〜約85S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.60mmの第4のステントは、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入らなかった。
【0086】
図13を具体的に参照すると、TPU及びPebax(登録商標)材料から作られる8Fr.サイズの2種類の異なるステントを試験した。
【0087】
図13に示されるように、長さが75mm、厚みが0.60mm、弾性率が12のTPU材料の第1のステントは、約70S/S
0〜約79S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.25mm、弾性率が81のPebax(登録商標)材料の第2のステントは、約85S/S
0〜約98S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。
【0088】
図14を具体的に参照すると、弾性率が120のSBS材料から作られる8Fr.サイズの5種類の異なるステントを試験した。
【0089】
図14に示されるように、長さが300mm、厚みが0.60mmの第1のステントは、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入らなかった。長さが150mm、厚みが0.30mmの第2のステントは、約55S/S
0〜約75S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが150mm、厚みが0.60mmの第3のステントは、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入らなかった。長さが75mm、厚みが0.30mmの第4のステントは、約25S/S
0〜約70S/S
0で、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入った。長さが75mm、厚みが0.60mmの第5のステントは、200cmH2O〜225cmH2Oの圧力範囲内に入らなかった。
【0090】
本明細書に提示する説明及び例示は、本発明、その原理、及びその実用的用途を当業者に知らせることを意図したものである。上述の説明は例示であり、限定するものではないことが理解される。当業者であれば、特定の使用の要件に最も適し得るように、本教示をその多数の形態に適合させ、適用することができる。
【0091】
したがって、記述される本教示の特定の実施形態は、本教示を網羅しているか、又は限定しているものとして意図されているものではない。したがって、本教示の範囲は、上述の説明を参照して決定されるべきではなく、その代わりに、添付の特許請求の範囲を、このような特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に参照して決定されるべきである。以下の特許請求の範囲における、本明細書に開示されている主題のいかなる態様の省略も、このような主題を放棄するものではなく、本発明者らがこのような主題を、開示されている発明の主題の一部であるとみなさなかったものと考えられるべきものでもない。
【0092】
複数の要素、又は工程は、単一の統合された要素、又は工程によって提供することができる。あるいは、単一の要素、又は工程は、別個の複数の要素、又は工程に分割されることがある。
【0093】
要素、又は工程を説明する「1つの(a)」又は、「1つの(one)」という開示は、追加の要素、又は工程を除外することを意図しない。
【0094】
本明細書において「してもよい」という用語を使用することによって、含まれ「てもよい」あらゆる記載される属性は任意選択であるものとする。
【0095】
第1、第2、第3などの用語は、種々の要素、構成要素、領域、層及び/又は領域を記載するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、構成要素、領域、層及び/又は領域は、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層又は領域を別の領域、層又は部分と区別するために使用されてもよい。「第1」、「第2」などの用語、及び他の数値的な用語は、本明細書で使用される場合、本文中で明確に示されている場合を除き、配列又は順序を暗示しない。したがって、以下に記載する第1の要素、構成要素、領域、層又は部分は、教示から逸脱しない限り、第2の要素、構成要素、領域、層又は部分と呼ばれてもよい。
【0096】
空間的に相対的な用語、例えば、「内側」、「外側」、「〜より下(beneath)」、「〜より下(below)」、「下部」、「〜より上」、「上部」などは、図に示されるように、1つの要素又は特徴と、別の要素又は特徴との関係を記載するときの記載の容易さのために使用されてもよい。空間的に相対的な用語は、図に示される向きに加え、使用時又は操作時に機器の異なる向きを包含することを意図しているだろう。例えば、図中の機器がひっくり返っている場合、他の要素又は特徴「〜より下(below)」、「〜より下(beneath)」と記載された要素は、その他の要素又は特徴「〜より上」に配置されるだろう。したがって、この例の「〜より下」との用語は、上及び下の両方の向きを包含し得る。機器は、他の方向を向いていてもよく(90度回転又は他の向き)、本明細書で使用される空間的に相対的な記載は、それに従って解釈される。
【0097】
特許出願及び特許出願公開を含む全ての論文及び参考文献の開示は、あらゆる目的で参照により組み込まれている。以下の特許請求の範囲から見つけられるような他の組み合わせも可能であり、それらもまた参照により本明細書に組み込まれる。