【実施例】
【0040】
本実施例を容易に理解するため、まず本発明の実施例のインテリジェント圧力波保護システムを詳細に説明する。
【0041】
実施例1
図1のインテリジェント圧力波保護システムの構成ブロック図に示すように、本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と、マスタモジュール10と接続される内部通信モジュール20と、内部通信モジュール20と接続される測位モジュール30とを有している。
【0042】
具体的に実現する場合、測位モジュール30は、列車の位置を特定し、位置情報を内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信するように構成される。
【0043】
マスタモジュール10は、位置情報を取得し、位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、YESの場合、インテリジェント圧力波保護システムを起動させるように構成される。
【0044】
具体的に実現する場合、マスタモジュール10は、プロセッサーを中心とする組み込み式プラットフォームであり、そして複数のインターフェースユニットを備え、標準的なシリアルインターフェースを用いてその他のモジュールと通信接続する。好ましくは、内部通信モジュールは、列車の各サブシステム及び関連のセンサー制御回路の情報に対して読み込み、コーディング、通信及びデータ演算等を行い、各サブシステムの信号をマスタモジュール10へ送信し、マスタモジュール10は、さらなる処理及び判断を行うことにより、各サブシステムを協調性よく制御し、さらに列車全体に対して効果的に制御を行う。
【0045】
また、内部通信モジュール20は、RS485又はRS232のような通信プロトコル又は通信用インターフェースであってもよく、測位モジュール30とマスタモジュール10との通信を実現させるように構成される。実際の応用において、上記測位モジュール30は、列車に対して測位を行うように、通常列車の前進方向の先頭車両の先端に設置されている。測位モジュール30は、北斗測位モジュール、GPS(Global Positioning System、全地球測位システム)測位モジュール、及び北斗GPS結合測位モジュールのうちの1つ又は複数を含む。例えば、列車には、1つの北斗測位モジュール、GPS測位モジュール又は北斗GPS結合測位モジュールを単独に設置してもよく、列車に対してより精確に測位するように、実際状況に応じて複数の測位モジュールを設置してもよい。具体的に実現する場合、本発明の実施例における測位モジュール30は、北斗GPS結合測位モジュールを利用することが好ましく、そのうち、北斗GPS結合測位モジュールが、BD/GPS測位モジュールとも呼ばれ、即ち、BD(北斗)+GPSの2つの機能を有する測位モジュールであり、これによって、列車に対する高精度の測位、リアルタイムの追跡及び運動軌跡の再生等の機能を実現できる。
【0046】
本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、測位モジュール30にが列車の位置を特定し、位置情報を内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信し、マスタモジュール10が位置情報が取得した後、該位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、起動エリア内にある場合、前もってインテリジェント圧力波保護システムを起動させることができるので、圧力波保護システムの起動が遅れることがなく、乗車の快適性を向上させたとともに、ユーザー体験も向上させた。
【0047】
実際の使用の場合、マスタモジュール10が列車の位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを精確に判断するため、本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、列車の運行路線を記憶するための記憶モジュール40を有している。したがって、
図1に示したインテリジェント圧力波保護システムをもとに、本発明の実施例がもう1つのインテリジェント圧力波保護システムを提供した。
図2のもう1つのインテリジェント圧力波保護システムの構成ブロック図に示すように、
図1に示された構成以外、本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、記憶モジュール40をさらに有する。
【0048】
具体的に、記憶モジュール40は、マスタモジュール10と接続し、列車の複数の運行路線、各運行路線の地理情報及び各運行路線の起動エリアを記憶し、そのうち、各起動エリアにおいてそれぞれ1つの起動ポジションを有する。
【0049】
具体的に実現する場合、上記起動ポジションが、列車が現在の運行路線の運行方向における、トンネルの入口から一定距離を離間する位置に設定され、通常経緯度で表すことが可能である。また、上記起動エリアは、該起動ポジションから前後一定距離を離間する範囲に設定することが可能であり、例えば、該起動ポジションから前後50メートル範囲内のエリアが起動エリアとして設定され、起動ポジションをトンネルの入口から100メートル離間するところに設定されることが可能である。実際の使用の場合、マスタモジュール10が位置情報を取得して計算を行うため、起動ポジション及び起動エリアの情報を記憶モジュール40に記憶しておくことが可能である。
【0050】
通常、上記マスタモジュール10は、演算ユニット101と判断ユニット102とを有する。ここで、マスタモジュール10は位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断するステップは、マスタモジュール10が演算ユニット101を用いて上記位置と起動ポジションとの距離を計算し、距離を判断ユニットに送信することを含んでいる。具体的に、測位モジュール30により特定される位置が経緯度で表されることが可能であり、上記起動ポジションの位置も経緯度でマーキングすることが可能である。このため、演算ユニット101が位置の経緯度及び起動ポジションの経緯度を利用して位置と起動ポジションとの距離を計算することができる。
【0051】
判断ユニット102は、該距離が起動ポジションから起動エリアの境界までの距離より短いであるか否かを判断し、YESの場合、位置が予め記憶された起動エリアにあると判断する。
【0052】
例えば、起動ポジションがトンネルの入口から100メートルのところに設定され、起動ポジションから起動エリアの境界までの距離が50メートルに設定される。このとき、起動エリアは、現在の運行路線における、トンネルの入口からの50m−150mの範囲となる。この場合、測位モジュール30により列車の前進方向の先頭車両の位置が該起動エリアにあると検出されたとき、インテリジェント圧力波保護システムを起動させる。
【0053】
具体的に実現する場合、上記起動インテリジェント圧力波保護システムは、圧力波保護弁を閉弁することにより、車外の圧力変動を車内へ伝達することを阻止し、受動的に保護してもよく、ブロア等のような換気装置を起動させることにより、外部の空気を送り込み、列車の内部と外部との空気交換を行わせて、空気圧の変動を相殺するように、主動的に保護してもよい。具体的な起動方法は、実際の状況に応じて選択、設置すればよく、本発明の実施例に限定されない。
【0054】
上記インテリジェント圧力波保護システムにおいて、マスタモジュール10が列車の位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断することが、記憶モジュール40に記憶された起動ポジション及び起動エリアを基に実現される。実際に利用される際に、現在の運行路線に対して起動ポジション又は起動エリアが記憶されていない場合がある。このとき、上記インテリジェント圧力波保護システムの起動は、圧力差センサー50により実現される。また、マスタモジュール10には、圧力差センサー50により列車の車両内外の圧力差が一定の閾値を超えたことが検出されたときの位置を記録し、起動ポジションのマーキング及び起動エリアの計算を行うための学習モジュール70を設置することが可能である。
【0055】
このため、
図2のインテリジェント圧力波保護システムの構成ブロック図に示すように、該インテリジェント圧力波保護システムは、内部通信モジュール20と接続される圧力差センサー50をさらに有する。具体的に、圧力差センサー50は、列車内外の圧力波信号を検出し、圧力波信号を内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信するように構成されている。
【0056】
マスタモジュール10は、該圧力波信号を受信し、圧力波信号の値が予め設定された圧力値を超えたとき、起動信号を生成し、インテリジェント圧力波保護システムを起動させるように構成されている。
【0057】
一部の列車が列車通信ネットワークを介して地面信号システムと通信し、地面信号システムからの列車のトンネル進入信号を受信することができるため、上記インテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と接続される列車ネットワーク通信モジュール60をさらに有することが好ましい。列車ネットワーク通信モジュール60は、地面信号システムと接続し、地面信号システムからのトンネル進入信号を受信し、トンネル進入信号をマスタモジュール10へ送信するように構成されている。マスタモジュール10は、さらに、トンネル進入信号を受信し、起動信号を生成して、インテリジェント圧力波保護システムを起動させるように構成されている。
【0058】
具体的に実現する場合、上記の圧力差センサー50による列車内外の圧力波信号の検出は、圧力センサーにより実現される。具体的に、実際の状況に応じて設置すればよく、本発明の実施例に限定されない。
【0059】
好ましくは、上記圧力差センサー50及び列車ネットワーク通信モジュール60は、インテリジェント圧力波保護システムを起動する補助モジュールとして設置され、列車におけるマスタモジュール10は、上記補助モジュールを介してインテリジェント圧力波保護システムを起動する位置を習得した場合、起動ポジションのマーキング及び起動エリアの決定を行う。
【0060】
このため、
図2に示すように、本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と接続される学習モジュール70をさらに有する。
【0061】
具体的に、該学習モジュール70は、マスタモジュールにより起動信号が生成されたとき、列車が現在の運行路線における位置を記録し、該位置に基づいて前記運行路線の起動ポジション及び該起動ポジションが位置する起動エリアをマーキングするように構成されている。
【0062】
列車がトンネルに入るときのみ圧力差(圧力波信号)が圧力差センサー50により検出されることを考慮し、該位置に基づいて起動ポジションをマーキングする場合、トンネルの出入口から離間する方向に、該位置から100メートル離間する位置をマーキングし、トンネル進入信号を受信する場合、トンネルの入口から離間する方向に、トンネル受信信号を受信した位置から100メートル離間する位置をマーキングしてもよい。具体的な距離は、実際の状況に応じて設置すればよく、本発明の実施例に限定されない。学習モジュール70は、圧力波信号に基づいてトンネルの長さを計算することも好ましい。例えば、列車がトンネルを出入るときに圧力差が検出された時間の間隔を記録し、さらに列車の平均速度を取得して、これらによってトンネルの長さを計算する。したがって、列車がトンネルから出るときに、適時にインテリジェント圧力波保護システムの起動信号をOFFにすることができる。
【0063】
具体的に実現する場合、マスタモジュール10は測位モジュール30により特定された位置に基づいて列車の位置が起動エリアにあるか否かを判断するため、列車の実際の運行において、上記内部通信モジュール20は、測位モジュール30の作動状態が正常であるか否かを判断するための状態判断ユニット201をさらに有する。
【0064】
このため、
図2のインテリジェント圧力波保護システムの構成ブロック図をもとに、本発明の実施例は、もう1つのインテリジェント圧力波保護システムの構成ブロック図を提供した。
図3に示すように、内部通信モジュール20は、状態判断ユニット201をさらに有する。
【0065】
具体的に、該状態判断ユニット201は、測位モジュール30からの通信信号を受信したか否かを判断し、判断の結果をマスタモジュール10へ送信するように構成されている。
【0066】
マスタモジュール10は、さらに、判断結果に基づいて測位モジュール30の作動状態を判断するように構成されている。
【0067】
具体的に、マスタモジュール10は、第1判断ユニット103と第2判断ユニット104とを有する。第1判断ユニット103は、マスタモジュール10により測位モジュール30の作動状態が正常状態であると判断された場合、即ち状態判断ユニット201により測位モジュール30からの通信信号を受信したと判断された場合、第1起動条件を用いてインテリジェント圧力波保護システムを起動するか否かを判断するように構成される。第2判断ユニット104は、マスタモジュール10により測位モジュール30の作動状態が異常状態であると判断された場合、即ち状態判断ユニット201により測位モジュール30からの通信信号を受信しなかったと判断された場合、第2起動条件を用いてインテリジェント圧力波保護システムを起動するか否かを判断するように構成される。
【0068】
そのうち、上記通信信号は、測位モジュール30が正常に作動するときに内部通信モジュール20へ送信する通信信号であり、第1起動条件は、位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断するものであり、第2起動条件は、圧力波信号の値が予め設定された圧力値を超えたか否か、又は、マスタモジュール10がトンネル進入信号を受信したか否かを判断するものである。
【0069】
上記の測位モジュール30の作動状態に対する判断により、マスタモジュール10がインテリジェント圧力波保護システムを効果的に起動させることができるので、圧力波保護システムの起動が遅れることがなくて、乗車の快適性及びユーザー体験を向上させた。
【0070】
本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムを容易に理解するため、
図3をもとに、
図4は、インテリジェント圧力波保護システムのソフトウェアのフローチャートを示した。
図4に示すように、以下のステップを含む。
【0071】
ステップS402は、状態判断ユニット201が測位モジュール30からの通信信号を受信したか否かを判断し、YESの場合、ステップS404が実行され、NOの場合、ステップS408が実行される。
【0072】
ステップS404は、測位モジュール30が位置を特定する。
【0073】
ステップS406は、第1判断ユニット103が第1起動条件を用いてインテリジェント圧力波保護システムを起動するか否かを判断する。
【0074】
ステップS408は、圧力差センサー50が列車内外の圧力波信号を検出し、又は列車ネットワーク通信モジュール60が地面信号システムからのトンネル進入信号を受信する。
【0075】
ステップS410は、第2判断ユニット104が第2起動条件を用いて前記インテリジェント圧力波保護システムを起動するか否かを判断する。
【0076】
具体的に実現する場合、上記の各ステップのプログラムが相応のモジュールに記憶される。例えば、状態判断のプログラム、列車ネットワーク通信のプログラム、位置情報を取得するプログラム、第1判断ユニット103の判断プログラム及び第2判断ユニット104の判断プログラム等を含むことが可能である。また、実際の状況に応じればよく、本発明の実施例に限定されない。
【0077】
実施例2
上記実施例1をもとに、本発明の実施例は、さらにインテリジェント圧力波保護の方法を提供した。該方法は、上記実施例1によるインテリジェント圧力波保護システムに適用される。具体的に、インテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と、内部通信モジュール20と、測位モジュール30とを有し、内部通信モジュール20及び記憶モジュール40が何れもマスタモジュール10と接続し、測位モジュール30が内部通信モジュール20と接続するように構成されている。
図5のインテリジェント圧力波保護方法のフローチャートに示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0078】
ステップS502は、測位モジュール30が、列車の位置を特定し、位置情報を内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信する。
【0079】
ステップS504は、マスタモジュール10が、位置情報を取得し、位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、YESの場合、インテリジェント圧力波保護システムを起動させる。
【0080】
実施例3
上記実施例1をもとに、本発明の実施例は、さらにインテリジェント圧力波保護の方法を提供した。該方法は、上記実施例1によるインテリジェント圧力波保護システムに適用され、以下のステップを含む。
【0081】
ステップS502は、測位モジュール30が、列車の位置を特定し、位置情報を内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信する。
【0082】
ステップS504は、マスタモジュール10が、位置情報を取得し、位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、YESの場合、インテリジェント圧力波保護システムを起動させる。
【0083】
実施例4
図6に示すように、本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護方法は、列車の位置を特定し、前記位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、YESの場合、前記インテリジェント圧力波保護システムを起動させることを含む。測位モジュール30により列車の位置が特定されることが好ましい。起動エリアが予めマスタモジュール10に記憶され、位置情報が内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信される。
【0084】
本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護方法は、上記実施例によるインテリジェント圧力波保護システムと同様の技術的特徴を有しているため、同様な技術問題を解決でき、同様な技術効果を備えている。
【0085】
上記のように、本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システム及びその方法は、以下の有益な効果を備える。
【0086】
(1)本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、測位モジュール10と、車両内外の圧力差と、列車ネットワーク通信モジュール60の列車ネットワーク信号との3つの方法によりインテリジェント圧力波保護システムを起動させることができ、トンネルに関わる状況をより正確に判断できるので、インテリジェント圧力波保護システムの感度及び確実性を向上させて、列車がトンネルを高速に通過するときの車内の圧力変化値が基準を超える問題を改善し、乗客の乗車の快適性を向上させた。
【0087】
(2)測位モジュール30、記憶モジュール40及び学習モジュール70により、圧力差閾値が高すぎて又は低すぎて設定される問題を改善し、地上運行するときのインテリジェント圧力波保護システムの誤作動を避けることができる。
【0088】
(3)本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システムは、柔軟性を有し、システムを変更する必要があるとき(例えば、列車ネットワーク信号の制御が必要としなくなるとき又は一部のデータの伝送又は計算を追加する必要があるとき)、ソフトウェアにより制御されて要求を満たすことができる。
【0089】
本発明の実施例によるインテリジェント圧力波保護システム及びその方法のコンピュータプログラム製品は、プログラムコードが記憶されているコンピュータの読み取り可能な記憶媒体を有し、プログラムコードで表される命令は、上記の方法の実施例に記載された方法を実行するように構成され、具体的な実現は方法の実施例を参照できるので、ここでその説明を省略する。
【0090】
その他の実施例
図1は、インテリジェント圧力波保護システムの一実施例を示す構成ブロック図である。インテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と、マスタモジュール10と接続される内部通信モジュール20と、内部通信モジュール20と接続される測位モジュール30とを有している。
【0091】
図2は、インテリジェント圧力波保護システムのもう1つの実施例を示す構成ブロック図である。インテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と、内部通信モジュール20と、測位モジュール30と、記憶モジュール40と、圧力差センサー50と、列車ネットワーク通信モジュール60と、学習モジュール70とを有する。マスタモジュール10は、演算ユニット101と判断ユニット102とを有する。内部通信モジュール20、記憶モジュール40、列車ネットワーク通信モジュール60及び学習モジュール70は、何れもマスタモジュール10と接続している。測位モジュール30及び圧力差センサー50は、何れも内部通信モジュール20と接続している。
【0092】
図3は、インテリジェント圧力波保護システムのもう1つの実施例の構成ブロック図である。インテリジェント圧力波保護システムは、マスタモジュール10と、内部通信モジュール20と、測位モジュール30と、記憶モジュール40と、圧力差センサー50と、列車ネットワーク通信モジュール60と、学習モジュール70とを有する。マスタモジュール10は、演算ユニット101と、判断ユニット102と、第1判断ユニット103と、第2判断ユニット104とを有する。内部通信モジュールは、状態判断ユニット201を有する。内部通信モジュール20、記憶モジュール40、列車ネットワーク通信モジュール60及び学習モジュール70は、何れもマスタモジュール10と接続している。測位モジュール30及び圧力差センサー50は、何れも内部通信モジュール20と接続している。第1判断ユニット103及び第2判断ユニット104は、何れも状態判断ユニット201と接続している。
【0093】
図5は、インテリジェント圧力波保護方法の一実施例のフローチャートである。インテリジェント圧力波保護方法は、測位モジュール30が、列車の位置を特定し、位置情報を内部通信モジュール20を介してマスタモジュール10へ送信するステップS502と、マスタモジュール10が、位置情報を取得し、位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、YESの場合、インテリジェント圧力波保護システムを起動させるステップS504とを含む。
【0094】
図6は、インテリジェント圧力波保護方法のもう1つの実施例のフローチャートである。インテリジェント圧力波保護方法は、列車の位置を特定するステップS602と、位置が予め記憶された起動エリアにあるか否かを判断し、YESの場合、インテリジェント圧力波保護システムを起動させるステップS604とを含む。
【0095】
当業者は、以上に説明した方法の具体的な作業プロセスについて、上記実施例における該当するプロセスを参照できるので、説明の便宜及び簡潔のために、ここで説明を省略する。
【0096】
また、本発明の実施例の説明において、明確な規定と制限がない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」は、広義的に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気接続でもよい。また、直接に接続されてもよいし、中間物を介して間接に接続されてもよいし、2つの素子の内部の連通でもよい。当業者は、具体的な状況に応じて、上記用語の本発明における具体的な意味を理解することが可能である。
【0097】
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、そして、独立の製品として市販されたり使用されたりする場合、コンピュータの読み取り可能な記憶媒体に記憶できる。このような理解に基づいて、本発明の技術方案のそのもの、従来技術に貢献する部分或いは該技術方案の一部は、ソフトウェア製品の形式で実現できる。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(個人用コンピュータ、サーバ或いはネットワーク装置等)に本発明の各実施例の前記方法の全て又は一部を実行させるための複数の命令を含む。前記記憶媒体は、USBディスク、携帯型ハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM:Read Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の各種の、プログラムコードの記憶できる媒体を含む。
【0098】
本発明の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語が表す方位或いは位置関係は、図面に基づくものであり、本発明を便宜及び簡略に説明するためのものに過ぎず、該当装置或いは素子が必ず特定の方向を有し、特定の方向に構成されたり操作されたりすることを明示又は暗示するものではないので、本発明に対する限定ではないと理解すべきである。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は、説明するためのものに過ぎず、相対重要性を明示又は暗示するものではないと理解すべきである。
【0099】
また、上記の実施例は、本発明の具体的な実施形態であり、本発明の技術案を説明するためのものに過ぎず、限定するものではない。本発明の保護範囲は、これに限定されない。前記実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、本発明に記載される技術的範囲内で、前記実施例に記載の技術案に対して、改良又は変更、或いはその一部の技術的特徴を均等置換することができる。これらの改良、変更又は置換は、該当する技術案の本質を本発明の実施例の技術案の趣旨と範囲から逸脱させなく、全てが本発明の保護範囲に含まれている。このため、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に準ずる。
【0100】
なお、矛盾がない限り、本発明の実施例における特徴を任意に組み合わせることができる。