特許第6983229号(P6983229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6983229フィーダ・システム、ピック・アンド・プレース機、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983229
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】フィーダ・システム、ピック・アンド・プレース機、および方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20211206BHJP
   H05K 13/02 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   H05K13/08 Q
   H05K13/02 C
【請求項の数】20
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-513834(P2019-513834)
(86)(22)【出願日】2017年9月13日
(65)【公表番号】特表2019-526941(P2019-526941A)
(43)【公表日】2019年9月19日
(86)【国際出願番号】US2017051299
(87)【国際公開番号】WO2018052956
(87)【国際公開日】20180322
【審査請求日】2020年9月10日
(31)【優先権主張番号】62/393,902
(32)【優先日】2016年9月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598031475
【氏名又は名称】ユニバーサル インスツルメンツ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSAL INSTRUMENTS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】クーツ チャールズ アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ケーン マイケル ジョセフ
【審査官】 寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】 特表2008−516453(JP,A)
【文献】 特開2007−287838(JP,A)
【文献】 特開2005−302918(JP,A)
【文献】 特開2014−110410(JP,A)
【文献】 特開2002−353693(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/08
H05K 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を受け入れるように構成されるフィーダと、
後続の取上げ処理のためにキャリア・テープから前記部品が提示されるピック場所と、
前記後続の取上げ処理の前に前記ピック場所またはその前で前記部品を観察するように構成されるカメラ・システムと、を備え
記カメラ・システムが、前記部品の1つまたは複数の表側特徴と前記部品の輪郭との間のオフセットを測定するように構成される、
フィーダ・システム。
【請求項2】
前記フィーダが、前記キャリア・テープを受け入れるように構成され、前記キャリア・テープが、前記部品上にカバーを含み、かつ前記フィーダが、前記カメラ・システムによる観察のために前記部品を提供する前に前記カバーを取り外すように構成される、請求項1に記載のフィーダ・システム。
【請求項3】
ブリッジを有するフィーダ・バンクを更に備え、前記フィーダが、前記フィーダ・バンクに取り付けられ、前記ブリッジが、前記フィーダ上に前記フィーダ・バンクに渡って伸び、かつ前記カメラ・システムが、前記ブリッジに設置される、請求項1に記載のフィーダ・システム。
【請求項4】
前記カメラ・システムが、光ファイバ・レンズを持つ遠隔カメラを含む、請求項1に記載のフィーダ・システム。
【請求項5】
前記フィーダが、前記キャリア・テープ下に上向きバック・ライトを更に含み、かつ前記上向きバック・ライトが、ロープロファイル・ディスクリートLEDストリップである、請求項1に記載のフィーダ・システム。
【請求項6】
フィーダによって、部品を受け入れるステップと、
カメラ・システムによって、前記部品の位置に関連した位置情報を取得するステップと、
制御システムによって、前記部品の輪郭と前記部品の表側特徴との間のオフセットを計算するステップと、
前記取得するステップの後に、取上げのために前記部品を提示するステップと、
ピック・アンド・プレース・ヘッドで前記部品を取り上げるステップと、を含む、
部品を検査する方法。
【請求項7】
前記部品を受け入れるステップが、前記部品上にカバーを有するキャリア・テープを受け入れるステップを含み、前記方法が、前記取得するステップの前に前記カバーを取り外すステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ピック・アンド・プレース・ヘッドによる前記部品の配置の間、前記位置情報を使用するステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
制御システムによって、前記部品の輪郭と前記部品の表側特徴との間のオフセットを計算するステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記位置情報を取得するステップが、前記部品の前記輪郭を発見するステップを更に含み、かつ前記部品の前記表側特徴を発見するステップを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
制御システムによって、前記フィーダが前記部品の前記輪郭を前記発見するステップの前にキャリア・テープ下に位置する上向きバック・ライトをオンにするように信号送信するステップと、
制御システムによって、前記カメラ・システムが前記部品の前記表側特徴を前記発見するステップの前にカメラ・システム・ライトをオンにするように信号送信するステップと、を更に含む、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
部品を受け入れるように構成されるフィーダと、
後続の取上げ処理のためにキャリア・テープから前記部品が提示されるピック場所と、
を含むフィーダ・システムと、
前記フィーダから前記部品を取り上げるように構成されるピック・アンド・プレース・ヘッドと、
前記後続の取上げ処理の前に前記ピック場所またはその前で前記部品を観察するように構成されるカメラ・システムと、
を備え
前記カメラ・システムが、前記部品の表側特徴と前記部品の輪郭との間のオフセットを測定するように構成される、
ピック・アンド・プレース機。
【請求項13】
前記フィーダが、前記部品上にカバーを有するキャリア・テープを受け入れるように構成され、かつ前記フィーダが、前記カメラ・システムによる観察のために前記部品を提供する前に前記カバーを取り外すように構成される、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機
【請求項14】
制御システムを更に備え、前記カメラ・システムからの前記オフセット測定が前記制御システムに提供される、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機。
【請求項15】
前記フィーダ・システムが、ブリッジを有するフィーダ・バンクを更に含み、前記フィーダが、前記フィーダ・バンクに取り付けられ、前記ブリッジが、前記フィーダ上に前記フィーダ・バンクに渡って伸び、かつ前記カメラ・システムが、前記ブリッジに設置される、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機。
【請求項16】
前記カメラ・システムが前記フィーダに取り付けられる、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機。
【請求項17】
前記カメラ・システムが、光ファイバ・レンズを持つ遠隔カメラを含む、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機。
【請求項18】
前記フィーダが、キャリア・テープ下に位置する上向きバック・ライトを更に含み、かつ前記上向きバック・ライトが、ロープロファイル・ディスクリートLEDストリップである、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機。
【請求項19】
前記フィーダ・システムが、フィーダ・バンクを更に含み、かつ前記フィーダが、前記カメラ・システムを妨害することなく前記フィーダ・バンクに取り付け可能である、請求項12に記載のピック・アンド・プレース機。
【請求項20】
制御システムを更に備え、前記制御システムが、前記フィーダ、前記ピック・アンド・プレース・ヘッド、前記カメラ・システム、および上向きバック・ライトを制御するように構成される、請求項18に記載のピック・アンド・プレース機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年9月13日の出願日を有する米国仮出願第62/393,902号の優先権を主張するものであり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示される主題は、概して部品の検査に関する。より詳細には、同主題は、部品のテープ送り中に部品輪郭を検査するフィーダ、ピック・アンド・プレース機および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ピック・アンド・プレース工程における部品は、しばしば、フィーダから取り上げられ、検査板に配置され、第1の撮像システムによって撮像され、検査板から取り上げられ、第2の撮像システムによって撮像され、そして最終的に配置される。この種類のシステムの制限は:部品の複数回のピック・アンド・プレースによる速度の低下;部品に対する複数回の撮像処理による速度の低下;複数の撮像ステーションによる複雑さの増加;および複数回の部品取扱いステップによるエラーのリスクの増加を含む。
【0004】
したがって、上記の制限の1つまたは複数を緩和または軽減する改善された方法および装置が当技術分野で十分に受け入れられるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の実施形態によれば、フィーダ・システムは:部品を受け入れるように構成されるフィーダと;後続の取上げ処理のためにキャリア・テープから部品を提示するように構成されるピック場所と;ピック場所またはその前で部品を観察するように構成されるカメラ・システムとを備え、カメラ・システムは、部品の1つまたは複数の表側特徴と部品の輪郭との間のオフセットを測定するように構成される。
【0006】
第2の実施形態によれば、部品を検査する方法は:フィーダによって、部品を受け入れるステップと;カメラ・システムによって、部品の位置に関連した位置情報を取得するステップと;取得するステップの後に、取上げのために部品を提示するステップと;ピック・アンド・プレース・ヘッドで部品を取り上げるステップとを含む。
【0007】
第3の実施形態によれば、ピック・アンド・プレース機は:部品を受け入れるように構成されるフィーダと;後続の取上げ処理のためにリールから部品を提示するように構成されるピック場所とを含むフィーダ・システムと;フィーダから部品を取り上げるように構成されるピック・アンド・プレース・ヘッドと;ピック場所またはその前で部品を観察するように構成されるカメラ・システムとを備え、カメラ・システムは、部品の表側特徴と部品の輪郭との間のオフセットを測定するように構成される。
【0008】
本発明の一部の実施形態が、類似の記号が類似の部材を表す以下の図を参照しつつ、詳細に記載されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に従ってフィーダの側断面図を表す。
図2】一実施形態に従って図1のフィーダを伴うフィーダ・バンクを有するピック・アンド・プレース機を表す。
図3】一実施形態に従って図2のフィーダ・バンクの側断面図を表す。
図4】一実施形態に従って図2〜3のフィーダ・バンクの上面図を表す。
図5】一実施形態に従って図1のフィーダで見られるテープに設置される部品の画像を表す。
図6】一実施形態に従って部品を検査する方法の工程フローチャートを表す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
開示される装置および方法の以下に記載される実施形態の詳細な説明が、図を参照しつつ限定でなく例証として本明細書に提示される。
【0011】
図1を参照すると、フィーダ130の側断面図が図示される。図2に図示されるように、フィーダ130は、ピック・アンド・プレース機100内に装着されてもよい。フィーダ130は、複数の部品16a、16b(図5に図示される)が設けられたキャリア・テープ14(図5に図示される)を受け入れるように構成されてもよい。キャリア・テープ14は多くの追加部品で埋められてもよく;図示される部品16a、16bは例証的であり、様々な種類の電子部品がフィーダ130に保持されてもよい。フィーダ130は、ピック区画18またはピック場所を含んでもよい。ピック区画18は、キャリア・テープ14からの複数の部品16a、16bが後続の取上げ処理のためにピック・アンド・プレース・ヘッド125に提示される場所であってもよい。図示されるように、ピック・アンド・プレース・ヘッド125のノズル28が、複数の部品16a、16bがピック区画18に到達した後にそれらを取り上げるように構成されてもよい。
【0012】
カメラ・システム20は、複数の部品がまだキャリア・テープ14にかつフィーダ130に設けられている間に検査区画22で部品を観察するように構成されてもよい。カメラ・システム20は、下方向に向けられてもよく、またフィーダ130上方に設置されてもよい。検査区画22は、ピック区画18へテープ14によってとられる経路でピック区画18またはその前に設置されてもよい。カメラ・システム20は、キャリア・テープ14の表側特徴24(図5に図示される)に対する部品16a、16bの位置に関連した位置情報を獲得、取得および/または観察するように構成されてもよい。位置情報は、カメラ・システム20からピック・アンド・プレース機100の制御システム(図示せず)に提供されてもよい。制御システムは、ピック・アンド・プレース・ヘッド125に動作可能に接続されてもよい。制御システム20およびピック・アンド・プレース・ヘッド125は、部品16a、16bの取上げおよび/または配置の間、この位置情報を使用または活用するように構成されてもよい。
【0013】
図2を参照すると、ピック・アンド・プレース機100が表される。ピック・アンド・プレース機100は、少なくとも1つのフィーダ・システム160を備えてもよい。フィーダ・システム160は、最終的にPCB110の実施形態などのプリント回路基板に位置決めされてもよい電子部品16a、16bを含んでも、またはそれが装填されてもよいフィーダ130を1つまたは複数含んでもよい。加えて、フィーダ・システム160は、フィーダ130を受け入れるように構成される1つまたは複数のフィーダ・バンク180を含んでもよい。フィーダ・システム160の電子部品16a、16b、フィーダ130、フィーダ・バンク180、様々な他の要素および全体の配置は、所望の運用性に従って異なってもよい。例えば、部品は、大きさおよび形状が異なってもよい。追加的に、フィーダ130の数、大きさおよび形状が、部品の大きさおよび基板の配置可能性に従って異なってもよい。
【0014】
更には、ピック・アンド・プレース機100の実施形態は、ピック区画18で提示された後の部品16a、16bを保持するために構成される1つまたは複数のノズル28を有するピック・アンド・プレース・ヘッド125を含んでもよい。ノズル28は、フィーダ・システム160のフィーダ130から部品を急速に取り上げるまたは選択するように構成されてもよい。その上、ピック・アンド・プレース・ヘッド125は、PCB110上の正確な場所に取り上げた部品を配置するために、部品を把持して移動するように構成されてもよい。加えて、ピック・アンド・プレース・ヘッド125は、単一のピック・アンド・プレース・シーケンスまたは複数回のピック・アンド・プレース・シーケンスの間にPCB110に複数の部品をピック・アンド・プレースするように構成されてもよい。例えば、ピック・アンド・プレース・システムは、各々がノズルを有し、各ノズルが各々電子部品をピック・アンド・プレースするように動作可能な、複数のスピンドル装置または他の機構を含んでもよい。
【0015】
また更に、ピック・アンド・プレース機100の実施形態は、1つまたは複数のノズル交換機システム150が構成されてもよい。ノズル交換機システム150は、損傷もしくは汚染ノズルの取替えのためか、または様々な部品保持要求に適応するための、1つのノズルの別のノズルとの交換のために提供されてもよい追加ノズルを格納および管理してもよい。
【0016】
ピック・アンド・プレース機100の実施形態は、ピック・アンド・プレース機100を通してPCB110を搬送するように構成される少なくとも1つのPCB取扱いシステム170も含んでもよい。PCB取扱いシステム170の実施形態は、PCB110がピック・アンド・プレース機100を通して搬送される間、乗ってもよい搬送ベルト(図示せず)も含んでもよい。その上、PCB取扱いシステム170の実施形態は、フィーダ・システム160と動作するようにも構成されてもよい。PCB110は、PCB取扱いシステム170を介してピック・アンド・プレース機100内に搬送されて、またはそれに入って、ピック・アンド・プレース機100の近似中心などのピック・アンド・プレース機100内の位置に達してもよく、そこでクランプまたは他の締結装置などの別個の機構がPCB110を固定して、それを適所に保持してもよい。ピック・アンド・プレース・ヘッド125は、次いでフィーダ・システム160に装着された少なくとも1つのフィーダ130から少なくとも1つの電子部品16a、16bを取り上げ、そしてPCB110上に部品16a、16bを配置してもよい。一旦ピック・アンド・プレース工程が完了すると、クランプまたは他の締結装置はPCB110を解放してもよく、それは次いで、PCB取扱いシステム170を介してピック・アンド・プレース機100外に搬送されてもよい。
【0017】
本明細書に記載されるピック・アンド・プレース機100は例証的であり、本明細書に記載されるフィーダ130およびカメラ・システム20は、ピック・アンド・プレース、計量分配または組立機の様々な他の実施形態に適用可能であってもよい。フィーダ130および/またはフィーダ・バンクを活用するいかなる機械も、本明細書に記載されるカメラ・システム20の実施形態を組み込んでもよい。例えば、他の実施形態において、カメラ・システム20は、テープフィーダ130よりもむしろデバイスを提供するマトリックス・トレイ(図示せず)部品を獲得、取得および/または観察するために追加されてもよい。
【0018】
図1に図示される例証的な実施形態において、フィーダ130は、部品16a、16bが設けられたキャリア・テープ14を受け入れるように構成されてもよい本体30を含んでもよい。キャリア・テープ14およびその上に設けられた部品16a、16bは、フィーダ130を通して検査区画22に、次いで最終的に後続の取上げ処理のためにピック区画18に移動するように構成されてもよい。
【0019】
キャリア・テープ14は、取上げ前の部品の各々を保護するカバー60を含んでもよい。このカバー60は、マイラー・カバーであってもよく、例えば、部品16a、16b、16cによる検査区画22への到達前にキャリア・テープ14から取り外されてもよい。更に、カバー60のこの取外しは、ピック区画18前である場所で達成されてもよい。カバー60の取外しは、より正確な検査に備えることができ、そしてフィーダ130のカバー取外し部品または機構(図示せず)によって達成されてもよい。
【0020】
図1を詳細に参照すると、本実施形態におけるカメラ・システム20は、cマウント・レンズなどのレンズ34およびカメラ36を含むファイバスコープ33を有するのが図示される。レンズ34は、カメラ36に取り付けられて図示される。カメラ36は、一実施形態において電荷結合素子(CCD)カメラであってもよい。カメラ36は、スマート・カメラであってもよく、そしてそれ自身のIPアドレスを含んでもよく、そして通信58を通じてピック・アンド・プレース機の制御システムと通信するように構成されてもよい。追加的に、カメラ36は、フィーダ130と通信するように構成されてもよい。カメラ36は、通信56を通じてピック・アンド・プレース機100の制御システムかフィーダ130の制御システムかからフィーダ・インデックス情報が提供されてもよい。ファイバスコープ33は、カメラ36から検査区画22に伸びる1つまたは複数のファイバ・ケーブル38を含んでもよい。これは、カメラ36が検査区画22に対して遠隔の場所に配置されるのを可能にしてもよい。
【0021】
更に、ファイバスコープ33は、検査区画22に向けられる1つまたは複数のライト40a、40bを含んでもよい。1つまたは複数のライト40a、40bは、蛍光体吸収に備えて青くてもよい。検査区画22は、キャリア・テープ14下に位置する上向きバック・ライト42によって更に照らされてもよい。上向きバック・ライト42は、ロープロファイル・ディスクリートLEDストリップまたは、例えば、平面発光体を含む薄型ライト・モジュールであってもよい。上向きバック・ライト42は、フィーダ130の本体30に取り付けられてもよい。一実施形態において、上向きライト42は、フィーダ130のテープ・デッキに取り付けられてもよい。他の実施形態は、下向きカメラ・システム20によって検査区画22で位置情報を獲得または取得する間に部品16a、16bを照明すると企図される。バック・ライトは一部の実施形態において必要でなくてもよい。ライト40a、40bは他の実施形態において必要とされなくてもよい。
【0022】
ここで図3を参照すると、複数のフィーダ130が取り付けられたフィーダ・バンク180の側断面図が図示される。フィーダ・バンク180にブリッジ44が取り付けられてもよい。ブリッジ44は、各それぞれのフィーダ130用のファイバスコープ33、ファイバ・ケーブル38およびライト40a、40bを含め、下向きカメラ・システム20を支持するように構成されてもよい剛構造物であってもよい。ブリッジ44は、カメラ36およびレンズ34を支持および保持するようにも構成されてもよい。一部の実施形態において、カメラ36およびレンズ34は、ピック・アンド・プレース機100における別の場所にブリッジから遠隔で設置されてもよい。本実施形態において、ファイバ・ケーブル38は、遠隔カメラ36およびレンズ34からブリッジ44に伸びてもよい。ブリッジ44は、フィーダ・バンク180から上に伸びる左側46、フィーダ・バンク180から上に伸びる右側48、および左側46と右側48との間に伸びる上部50を含んでもよい。したがって、ブリッジ44は、図4に図示されるように、フィーダ130上方に伸びてもよい。ブリッジ44は、ブリッジ44内へフィーダ130の長さに沿って伸びる複数の開口52を含んでもよい。複数の開口52は、カメラ・システム20の各カメラ36用のファイバスコープ33のファイバ・ケーブル38を受け入れるように構成されてもよい。開口52は、ファイバ・ケーブル38が開口52内に取り付け可能または固定可能であり、その結果ファイバ・ケーブルがフィーダ130の検査区画22に適切に向けられるように作られてもよい。複数の下向き開口(図示せず)が、開口52の各々内でブリッジ44に設置されてもよい。各下向き開口は、下向きカメラ・システム20のファイバスコープ33がフィーダ130で検査区画22を観察するのを可能にするために、各対応フィーダ30上方に設置されてもよい。
【0023】
図4を参照すると、ブリッジ44を伴うフィーダ・バンク180の上面図が図示される。ブリッジ44は、フィーダ・バンク180の領域に隣接して位置してもよいCCDアレイを形成するために、各々が電荷結合素子(CCD)カメラ36に結合される複数のファイバ・ケーブル38を含む。本実施形態において、フィーダ130は、各々ブリッジ44下でフィーダ・バンク180に位置してもよい。フィーダ130は、各々下向きカメラ・システム20またはその部品もしくは特徴のいずれも妨害することなくフィーダ・バンク180に装着され、そしてフィーダ・バンク180から取り外されてもよい。
【0024】
ブリッジ44がカメラ・システム20の部品をそれぞれのフィーダ130上方に構造的に保持するために図示されるのに対して、カメラ・システムをフィーダ130上方に保持するための他の実施形態が企図される。例えば、カメラ・システム20は、ファイバ・ケーブル38を通して取り付けられる遠隔カメラ36を含まなくてもよいが、代わりにフィーダ130に取り付けられ、かつそのすぐ上方に位置する1つまたは複数のカメラを単に含んでもよい。
【0025】
別の実施形態において、フィーダ130上方で移動する1つまたは複数の可動カメラ120が設けられてもよい。例えば、ピック・アンド・プレース・ヘッド125に取り付けられる可動下向きカメラが図2に図示される。フィーダ130および/またはキャリア・テープ14に対する部品16a、16b等の場所に関連する視覚情報を観察、獲得および/または取得することが可能であるいかなるカメラ・システムも企図される。更に、カメラ・システムは、カメラ・システム20を取り外すまたは交替させることなく、フィーダ130が挿入され、そしてフィーダ・バンクから取り外されるのを可能にするように構成されてもよい。
【0026】
図5を参照すると、フィーダ130で見られるキャリア・テープ14に設置される部品16a、16b、16c、16dの画像200である。部品16a、16b、16c、16dは、各々少なくとも1つの識別表側特徴24a、24b、24c、24dをそれぞれ含んでもよい。部品16a、16b、16c、16dは、各々輪郭54a、54b、54c、54dもそれぞれ含んでもよい。部品16a、16b、16c、16dは、図示したもの以外の追加表側特徴を含んでもよい。カメラ・システム20は、部品16a、16b、16c、16dの輪郭54a、54b、54c、54dとキャリア・テープ14における各部品の表側特徴24a、24b、24c、24dとの間のオフセットについて決定がなされることができるように、位置情報を獲得するように構成されてもよい。これは、部品16a、16b、16c、16dの、例えば、その期待位置からのオフセットを決定するために、部品16a、16b、16c、16dの表側特徴24a、24b、24c、24dの画像を取得、獲得および/または観察し、そして表側特徴24a、24b、24c、24dの場所を部品輪郭54a、54b、54c、54dの場所と比較することによって、達成されてもよい。これは、カメラ・システム20がキャリア・テープ14上の各部品16a、16b、16c、16dの位置を取得するのを可能にすることができる。
【0027】
ピック・アンド・プレース・ヘッド125による部品16a、16b、16c、16d等の取上げ前にフィーダ130でカメラ・システム20によって取得される位置情報は、ピック・アンド・プレース・ヘッド125による部品16a、16b、16c、16d等の正確な取上げおよび/または配置を容易にするために、ピック・アンド・プレース機100の制御システムによって使用されてもよい。例えば、一旦位置情報がカメラ・システム20によって取得されると、この情報は、ピック・アンド・プレース・ヘッド125がフィーダ130から部品をより正確に取り上げるのを可能にするために活用されてもよい。追加的に、カメラ・システム20によって取得される位置情報は、ノズル28上の部品16a、16b、16c、16d等の位置をより良く理解し、それによってPCB110上の部品16a、16b、16c、16d等のより正確な配置を達成するために活用されてもよい。このカメラ・システム20は、最終的な配置前に検査板(図示せず)で追加のピック・アンド・プレース・ステップを行う必要を不要にすることができる。
【0028】
図2に戻って参照すると、部品の取上げおよび配置を補助するために、PCB組立機10の実施形態は、第2のカメラ・システム140を更に含んでもよい。第2のカメラ・システム140は上向きカメラを備えてもよく、それはPCB90への配置前の電子部品を撮像してもよい。獲得した画像から、ピック・アンド・プレース機100の制御システムは、電子部品が配置可能であるか否かを、およびピック・アンド・プレース・システム125に対する部品の関係を決定してもよい。追加的に、第2のカメラ・システム140は、PCBへの電子部品の正確な配置を容易にするのに役立ってもよい。
【0029】
図6を参照すると、ピック・アンド・プレース機100などのピック・アンド・プレース機における部品を検査する方法200の工程フローチャートが図示される。方法200は、検査区画22などの検査区画で、部品16a、16b、16c、16dなどの部品をフィーダ130などのフィーダによって受け入れる第1のステップ202を含んでもよい。
【0030】
方法200は、例えば、検査区画で、フィーダ上に、カメラ36などの少なくとも1つのカメラを移動させるまたは位置決めするステップ204を含んでもよい。方法200は、制御システムによって、カメラが適所にあるかどうかを決定するステップ206を含んでもよい。カメラが適所にない場合、方法200は、カメラが適所に移動するのを待つまたはカメラが適所に安定するのを待つステップ208を含んでもよい。カメラが適所にあるとき、方法は次のステップに進んでもよい。カメラ・システムが、カメラ・システム120などの可動カメラ・システムである場合に、方法200のステップ204、206、208が必要であってもよいことが理解されるべきである。しかしながら、カメラ・システムが、カメラ・システム20などの、フィーダの各々上に位置する固定カメラ・システムである場合には、ステップ204、206、208は必要でなくてもよい。
【0031】
方法200は、次いで、ピック・アンド・プレース機の制御システムによって、フィーダに信号を発行、送信および/または通信して、フィーダ上のキャリア・テープの裏に位置する、上向きバック・ライト42などの上向きバック・ライトをオンにするステップ210を含んでもよい。
【0032】
方法200は、次いで、カメラ・システム20などのカメラ・システムによって、フィーダにおけるキャリア・テープ上の部品の1つの位置に関する位置情報を取得することを含んでもよい。この取得ステップは、最初に、例えば、カメラで部品の、輪郭54a、54b、54c、54dなどの輪郭を発見するステップ212によって達成されてもよい。これは、上向きバック・ライト42が点灯されるときに起こってもよい。次に、方法200は、フィーダに信号を発行、送信および/または通信して、上向きバック・ライトをオフにするステップ214を含んでもよい。方法200は、ピック・アンド・プレース機の制御システムによって、信号を発行、送信および/または通信して、ライト40a、40bなどの、カメラ・システムの少なくとも1つのライトをオンにする次のステップ216を含んでもよい。方法200は、次いで、カメラ・システムのカメラで部品の、表側特徴24a、24b、24c、24dなどの表側特徴を発見、取得および/または獲得するステップ218を含んでもよい。
【0033】
方法200は、次いで、カメラ・システム・ライトをオフにするステップ220を含んでもよい。このステップ220は、例えば、ピック・アンド・プレース機の制御システムによって信号を送信することによって達成されてもよい。方法200は、次いで、ピック・アンド・プレース機の制御システムまたはプロセッサによって、部品の表側特徴と部品の輪郭との間のオフセットを計算し、そして制御システムの記憶場所にこの情報を記憶するステップ222を含んでもよい。方法200は、したがって、位置情報を使用して制御システムによって、キャリア・テープ上の部品の位置を決定することを含んでもよい。方法200は、部品の位置を、ピック・アンド・プレース・ヘッド125などの配置システムに提供することを含んでもよい。
【0034】
方法200は、次いで、フィーダ・バンク180などのフィーダ・バンクが複数のフィーダを含む場合には、追加フィーダに対して割出しするステップ224を含んでもよい。方法200は、次いで、必要に応じて各追加フィーダにステップ202〜222の一部または全てを繰り返してもよい。方法200は、フィーダ・バンクにおける全てのフィーダの検査を完了するステップ226を含んでもよい。次に、方法200は、ピック・アンド・プレース・ヘッドによる取上げのために部品を提示するステップ228を含んでもよい。一旦各フィーダにおける部品が検査されると、方法200は、ピック・アンド・プレース・ヘッドによって、方法200に従って検査された部品を取り上げるステップ230を含んでもよい。方法200は、第2のカメラ・システム140などの第2のカメラ・システム上にピック・アンド・プレース・ヘッドを移動させて、ピック・アンド・プレース・ヘッド上の部品を観察するステップ232を更に含んでもよい。方法200は、カメラ・システムによって獲得される情報に基づいて微修正および/または修正をすることを含んでもよい。修正がなされた後に、方法200は、例えば、PCB110などのPCBに部品を配置するステップ234を含んでもよい。したがって、方法200は、ピック・アンド・プレース・ヘッド125による部品の取上げおよび/または配置中に第1のカメラ・システムによって獲得される部品の位置情報を使用するピック・アンド・プレース・ヘッドを含んでもよい。
【0035】
実施形態の要素は冠詞「a」か「an」と共に導入された。冠詞は、要素が1つまたは複数あることを意味すると意図される。用語「含む」および「有する」ならびにそれらの派生は、列記される要素以外の追加要素があってもよいように包括的であると意図される。接続詞「または」は、少なくとも2つの用語の列記と使用されると、いずれかの用語または用語の組合せを意味すると意図される。用語「第1の」および「第2の」は、要素を区別するために使用されており、特定の順序を意味するためには使用されない。
【0036】
本発明が限定数の実施形態だけに関連して詳細に記載されたが、本発明がそのような開示した実施形態に限定されないことが直ちに理解されるべきである。むしろ、本発明はこれまで記載されていない任意数の変形、変更、置換または均等構成を組み込むために変更されることができるが、これらは本発明の趣旨および範囲と相応する。追加的に、本発明の様々な実施形態が記載されたが、本発明の態様が記載した実施形態の一部だけを含んでもよいことが理解されるはずである。したがって、本発明は上記説明によって限定されるとはみなされず、添付の請求項の範囲によって限定されるのみである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6