特許第6983236号(P6983236)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983236
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】水素ガスを提供するための方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/00 20060101AFI20211206BHJP
   C01B 3/50 20060101ALI20211206BHJP
   B01J 35/02 20060101ALI20211206BHJP
   B01J 23/42 20060101ALI20211206BHJP
   B01J 8/02 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   C01B3/00 A
   C01B3/50
   B01J35/02 G
   B01J23/42 M
   B01J8/02 D
【請求項の数】10
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-527385(P2019-527385)
(86)(22)【出願日】2017年10月24日
(65)【公表番号】特表2019-537544(P2019-537544A)
(43)【公表日】2019年12月26日
(86)【国際出願番号】EP2017077172
(87)【国際公開番号】WO2018091239
(87)【国際公開日】20180524
【審査請求日】2020年3月27日
(31)【優先権主張番号】102016222596.0
(32)【優先日】2016年11月16日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519175743
【氏名又は名称】ハイドロジーニアス テクノロジーズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】クッシェ マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ペッツ カスパー
(72)【発明者】
【氏名】ヴェステラート フェデリコ
(72)【発明者】
【氏名】メルヒャー ベルトールト
(72)【発明者】
【氏名】ランディッヒ コルネリウス
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー マルティン
(72)【発明者】
【氏名】タイヒマン ダニエル
【審査官】 森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/078949(WO,A1)
【文献】 特開2004−311159(JP,A)
【文献】 特開2002−255503(JP,A)
【文献】 特開2006−188425(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102014006430(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 3/00 − 3/58
B01J 8/02
B01J 21/00 − 38/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素ガスを提供するための方法にして、以下の方法工程を有すること、すなわち、
−少なくとも部分的に水素化された水素担体材料を予加熱する工程、
−水素担体材料を少なくとも部分的に脱水素することによって水素ガスを解放する工程、
−解放された水素ガスを精製する工程、
−少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料を冷却及び調整する工程、但し当該調整は、物理的に溶解した残留水素ガスの水素担体材料からの分離であること、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
水素担体材料の予加熱工程が、解放された水素ガス及び/又は少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料、との接触工程を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法において、
前記解放工程が、1barを超えるプロセス圧で、及び/又は、200℃を超えるプロセス温度で、行われることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の方法において、
解放された水素ガスの精製工程が、少なくとも一種の不純物の分離工程を含んでおり、その際、少なくとも一種の不純物が固体状、液体状、又は気体状の凝集状態で存在しており、分離工程が少なくとも1つの分離ステップで行われ、少なくとも1つの分離ステップが、1つの特定の凝集状態の不純物を分離するために利用されることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載の方法において、
解放された水素ガスを精製するために、イオン的、熱的、及び/又は機械的な圧縮による圧力上昇が企図されていることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の方法において、
分離工程が、コアレッセンス分離法、遠心力分離法、吸収分離法、向流洗浄法、又は、洗浄液への射出法のうちの少なくとも1つの方法を有しており、その際、吸収分離が圧力スイング吸着及び/又は温度スイング吸着を含んでいることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項4から6の何れか一項に記載の方法において、
分離工程が少なくとも一種の不純物の触媒的な転換を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1から7の何れか一項に記載の方法において、
水素ガスの調整可能な純度に到るまで、精製が行われることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1から8の何れか一項に記載の方法において、
追加の冷却ユニットを用いて冷却が行われることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1から9の何れか一項に記載の方法において、
水素担体材料の調整後、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料内で、物理的に溶解した水素ガスの残留成分が、1重量ppmから10重量ppmの間の値を取ることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、ドイツ連邦共和国の特許出願である特許文献1の優先権を主張するものであり、その内容は関連付けにより本願にも含められる。
【0002】
本発明は、水素ガスを提供する方法、脱水素反応器(脱水素リアクタ)、並びに、搬送コンテナに関するものである。
【背景技術】
【0003】
特許文献2からは、水素担体材料(水素キャリア材料)に水素を貯蔵するため及び水素を解放するための方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】DE 10 2016 222 596.0
【特許文献2】EP 1 475 349 A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、以下のように水素ガスの解放(放出、取り出し)を改善することである、すなわち、経済的な観点で実行可能でロバストな方法を用いて、向上された質で、特には向上された純度で、水素を提供することが出来るように、水素ガスの解放を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その課題は、請求項1に記載の特徴を有する方法によって、決される。本発明の本質は、水素ガスを提供(準備)するために必要な方法工程を、高純度の水素をロバストで経済的な条件下で、特には液体有機水素担体(液体有機水素キャリア(LOHC:Liquid Organic Hydrogen Carrier))としても知られている有機的な液体、水素担体材料から解放出来るように組み合わせることである。本発明に従い、水素化された水素担体材料(水素キャリア材料)の少なくとも部分的な予加熱が、方法全体にとってエネルギー効率的であることが発見された。反応条件及び水素担体材料のチャージに依存して、完全な又は略完全なディスチャージ(水素脱離)、すなわち脱水素が可能である。特に、供給されるLOHC材料は、完全には水素化されていない。水素化率は通常50%から100%の間の値を取り、好ましくは80%から95%の間の値を取る。脱水素工程の後では、水素化率は例えば0%から50%の間の値を取るが、それよりも大きな値であってもよい。
【0007】
放出された水素ガスの精製により、特には水素ガスの純度といった質が向上されている。少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料の調整及び冷却は、水素担体材料の保存及び処理の際の向上された安全性を保証する。特には、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料は、60℃未満の目的温度まで、特には50℃未満の目的温度まで、特には40℃まで冷却される。この温度では、特にはLOHCといった水素担体材料のより安全な取り扱い及び貯蔵がリスク無しで可能である。安全リスクは減少されている。調整は、物理的に溶解した残留水素の水素担体材料からの分離を含んでいる。本発明に従う方法は、特には小型設備においても、経済的に利益の上がる様態で実行可能である。この種の小型設備は分散的に駆動され得る。以下においては、特には搬送コンテナ内部の持ち運び可能(搬送可能)な設備が、小型設備として理解される。その種の小型設備は、最大でも5MWの出力を有するものである。小型設備への水素担体材料の供給はトラック輸送で行われ、特には船舶、列車、又はパイプラインを用いて行われるものではない。水素担体材料は道路網上で地理的及び時間的に柔軟に搬送可能である。本方法は、特には、既知の搬送コンテナ内に配設可能である1つの脱水素反応器を用いて、実行することが可能である。搬送コンテナを用いて、脱水素反応器を、柔軟且つ簡潔に、分散している使用地へと搬送しまたそこで駆動させることが出来る。
【0008】
請求項2に従う予加熱は、効率的且つ直接的な熱の供給を可能とする。少なくとも部分的に水素化された水素担体材料が流れ出る脱水素の生成物流(プロダクトフロー)を用いて予加熱される場合が有利である。脱水素の生成物流は、解放された水素ガス及び少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料を含んでいる。生成物流内に潜在的に存在している熱は水素担体材料を予加熱するために直接的に使用される。本方法の効率は向上される。解放された水素ガス、及び、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料は、約300℃程である反応温度において使用可能な状態にある。反応物流(リアクタントフロー)が直接、複数の反応物流のうちの少なくとも1つと、特には向流ウォッシャー又は噴射復水器(インジェクションコンデンサ)の形態で、直接接触されることによって、効率を向上させるための効率的な熱回収に加え、解放された水素ガス及び/又は少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料の不純物(汚染物質)の分離も可能となる。予加熱は、生成物流の直接的又は間接的な接触によって行うことが出来る。予加熱は、解放された水素ガスとの接触、又は、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料との接触、又は両者の混合物との接触によって、行うことが出来る。
【0009】
請求項3に従う水素ガスの放出は特に有利に実現可能である。それらの反応条件は効率的な放出を支援する。
【0010】
請求項4に従う解放された水素ガスの精製は効果的である。それにより、特に燃料電池に関連する又は食料品工業のための水素ガスの使用のために要求される水素ガスの要求される純度は、99.999%まで保証される。本発明に従い、解放された水素ガスの後の使用目的に応じて純度を可変的に定めることが出来ることが明らかになった。特にはメタン不純物は、燃料電池における水素ガスの使用にとっては、比較的問題とならない。
反対に、一酸化炭素不純物は、水素ガスを燃料電池で使用する場合には、避けられるべきものである。炭化水素不純物は燃焼ガスとして水素ガスを用いる場合にはほとんど問題とならないが、炭化水素不純物は食料品工業においては受け入れられない。除去されるべき不純物は、固体状、液体状又は気体状の凝集状態で存在し得る。ある不純物は例えば水素ガス内のエアロゾル滴の形態でもたらされ得る。
【0011】
少なくとも1つの分離段階における分離は、複数の不純物の狙った分離を、それらの凝集状態に応じて行うことを可能とする。それにより特には、不純物のそれぞれの凝集状態に関して、すなわち個体状態、液体状態、又は気体状態の凝集状態に関して、別々の分離段階を提供することが可能である。存在する複数の不純物についての知見の中で、水素ガスの効率的な精製が可能となる。分離は特には多段階的に(マルチステップで)、すなわち、特には相前後して連続した複数の分離工程と共に、行わる。固体状不純物は例えばコークス、すなわち、多くの炭素を含有し高い比表面積を有する燃料、であり得る。液状の不純物はLOHC滴及び/又はエアロゾル滴の形態で存在し得る。ガス状の不純物は一酸化炭素、メタン、二酸化炭素、及び/又は水蒸気の形態、並びに、例えばトルエン又はシクロヘキサンのような揮発性の炭化水素の形態で、存在し得る。
【0012】
請求項5に従う気相(ガス相)の圧力上昇は、本方法の全体効率の改善を可能とする。用いられる物質の量、すなわちLOHCの量が多いほど、より多くの使用可能な水素ガスが提供され得ることによって、向上された効率がもたらされる。圧力スイング吸着の際の圧力が高いほど、使用可能な生成物ガスの収量は大きい。解放された水素ガスの圧力上昇が見込まれる場合が、特に有利であることが分かった。圧力上昇は、イオン的、熱的、及び/又は機械的な圧縮による中間圧縮として行われ得る。
【0013】
請求項6に従う分離方法は有利な精製を保証する。ガス状の不純物を分離するためには、特には、吸着法又は化学的な反応を介してのガス状の不純物の転換が、用いられる。
【0014】
とりわ、特には圧力スイング吸着法といった吸着法がガス圧が高い場合には特に効果的に実行可能であることが発見された。
【0015】
圧力スイング吸着の際には、ガスは少なくとも5barの、特には少なくとも10barの、特には少なくとも15barの上昇された圧力下で、特には固定床リアクタといった、吸着剤で満たされているリアクタへと供給される。いわゆる重質成分であるガスの1つ又は複数の構成成分は吸収される。リアクタの出口部分では吸着されなかったいわゆる軽質成分を濃縮した様態で取り出すことが出来る。吸着剤が飽和した後に、圧力スイングによって、吸着された重質成分を解放することが出来る、すなわち、脱離し、また別々に送出(排出)することが出来る。
【0016】
更に、吸着的な分離は、圧力スイング吸着及び/又は温度スイング吸着の様態で実施され得る。可能な温度スイング吸着の際の温度は、例えば100℃未満、特には60℃未満、特には30℃未満の値を取る。それにより水素ガスの純度を向上させることが出来る。吸着剤の再生は、少なくとも100℃で、特には少なくとも150℃で、特には少なくとも200℃で、行われる。吸着剤の再生中に排出される水素を含むガス混合物は、プロセスの効率を更に向上させるために、特には燃焼といった熱的な利用に供給され得る。
【0017】
請求項7に従う分離は、生成物流内に組み入れられた触媒的に活性な材料に基づくガス状の不純物の有利な転換を可能とする。生成物流内に存在する反応条件は、例えば一酸化炭素のメタン化のような触媒的な気相反応の反応条件に対応することが発見された。それにより、水素ガスの格別に効率的な後調整が可能である。解放された水素ガスを調整するための追加的な別のリアクタは不要である。
【0018】
特には水素ガスの精製は、水素ガスを準備する際の統合的なプロセス工程として、企図され得る。例えばエアロゾルといった液状の不純物の分離は、多段階的な分離方法において効果的に行うことが可能である。合体フィルタ(コアレッセンスフィルタ)を用いて、エアロゾルの滴体サイズを先ず増大させ、そしてそれに続くラメラ分離(ラメラセパレーション)を用いて生成物流のガス状相から効果的に分離することが出来る。
【0019】
請求項8に従う制御された精製は、要求される純度の水素ガスの提供を保証する。純度は、効果的に変更して調整可能であり得る。一方では、水素ガスが要求される純度を有していることが保証される。また他方では、過度な精製すなわち技術的に必要とされていない純度までの精製は行われないことが保証される。過精製、すなわち要求される純度を超えた精製は避けられる。精製のために必要とされるコストは調整可能である。特には、適切なセンサを用いて最新の純度を連続的に監視すること及び制御ユニットを用いて制御することが有利である。一般的な純度は水素ガスのためには99.999%の値を取り得る。
【0020】
請求項9に従う冷却は格別に効率的であり得る。特には生成物流との直接的又は間接的な接触による冷却のみでは不十分であり得るケース、又は十分迅速でないことがあり得るケースのために、追加的な冷却ユニットを用いることが可能である。
【0021】
請求項10に従う、特には物理的に溶けて少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料に存在している水素ガスの取り出しは、水素担体材料の貯蔵条件を向上させる。それにより、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料用の保存タンク内の爆発性の水素雰囲気のリスクは低減され得る。保存タンク内の爆発性の水素雰囲気は、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料を長期間貯蔵する際に十分に換気することなく液相の上部で水素をガス放出する(脱ガスする)ことによって、発生する。物理的に溶解した水素ガスの分離は、単段的又は多段的に、分離工程によって行うことが出来る。第一段階では、スプレーノズルのような分配ユニット(分布ユニット)を用いることが可能であり、当該分配ユニットは、ストリップ塔(ストリッピングコラム)又はスプレータワーに接続されている。コラム内で水素ガスを取り出すため、追加的に又は代替的に、特には窒素又はアルゴンのような不活性ガス(イナートガス)といった浄化ガス、又は、圧縮空気を用いることも出来る。浄化ガスに対して追加的に又は代替的に、水素ガスを取り出すために、特には真空といった負圧(陰圧)をかけてもよい。水素担体材料内に残る水素含有量が0.1から10重量ppmの間の値を取る場合が有利である。水素担体材料の長期間に渡る貯蔵の際に水素ガスをガス放出する場合でさえ、それにより獲得される貯蔵タンク内の水素濃度は、空気中の水素の爆発限界よりも、及び/又は、LOHCの成分を含む空気中の水素の爆発限界よりも、低い。ガス放出される水素による爆発の危険性は、貯蔵タンク内のエアクッション(エアポケット)が比較的大きく設計されており、その中に最大の許容充填率が、通常タンク体積の80%で制限されることによっても低減され得る。それにより、水素ガスを脱ガスする場合でも臨界的な爆発限界には到らないことが保証される。水素担体材料の調整は、その長期に渡り確実な貯蔵を保証する。
【0022】
特には触媒材料の消耗(劣化)として、個体状態の不純物に対する分離段階を設けることも考えられる。
【0023】
以下の構成要素aから構成要素eを有する脱水素反応器、すなわちa.リアクタハウジング、b.リアクタハウジング内に配設されている少なくとも1つの触媒ホルダであって、そこに触媒材料を備える触媒担体が配設されている触媒ホルダ、c.少なくとも1つの触媒ホルダを加熱するための加熱ユニット、d.少なくとも1つの触媒ホルダにて、少なくとも部分的に水素化された水素担体材料の供給流を均一に分配するための分配ユニット、及びe.水素ガス及び少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料を脱水素反応器から連続的に排出するための少なくとも1つの排出口、を有する脱水素反応器は、本方法の有利な実行を可能とする。その脱水素反応器の利点は基本的にここで指摘される本方法の利点に対応する。触媒材料が有利にはリアクタハウジング内に配設された少なくとも1つの触媒ホルダに配設されていてもよいことが分かった。触媒ホルダとしては、パイプ、プレート、又はそれらの組み合わせを用いることが出来る。分配ユニットは有利には、毛細管、フローブレーカー、及び/又は分配ベースを有していてもよい。少なくとも1つの排出口は、水素ガス及び水素担体材料の連続的な排出を可能とする。2つの排出口が設けられていてもよく、その際には、排出時に生成物流のガス状相及び液状相に関する大まかな分離を区別することが出来る。特には、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料を分配的に供給するために用いられる相分離器(フェーズセパレータ)は、取り付けられた分配ユニットを取り囲んでいてもよく、当該分布ユニットは高い比表面積を生み出すために用いられる。分配ユニットは、ストリッピングコラムとして、押出機として、スプレータワーとして、又はそれらのユニットの組み合わせとして、設計されていてもよい。
【0024】
触媒担体に関連して、特には不活性触媒担体に関連して、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、及び/又は、ルテニウムが、それぞれ0.1%から10%の重量比で触媒材料として利用されるという触媒材料の使用は、水素ガスの効率的な解放を可能とする。
【0025】
酸化アルミニウム、酸化ケイ素、炭化ケイ素、及び/又は、活性炭を含んでいる触媒担持体(触媒キャリア)は触媒材料の有利な取り付けを可能とする。触媒担体材料は脱水素反応器内での強い吸熱的な脱水素反応を支援する。
【0026】
触媒担体材料が不活性材料である場合が有利である。更に、例えばガラス球の形態、金属球の形態、又は、パイプやネット又は格子といった金属構造の形態の追加材料が、ホルダの内部又は外部に設けられていてもよい。不活性な追加材料は例えば、触媒材料を薄め拡げるために及び/又は触媒担体材料を保持するために、利用される。触媒材料を薄め拡げるための複数のガラス球が設けられている不活性な追加材料からなるネットを備える構成も考えられ、その際、ガラス球には触媒材料が配されている。例えば、不活性な触媒担体材料及び不活性な追加材料が同種のものであり、また特には同一のものであることが考えられる。特には、不活性な触媒担体材料は金属的なコーティングによって不活性な追加材料とは異なっている。
【0027】
液体、蒸気、及び/又は、ガスで満たされた外殻部、及び/又は、電気ヒータを有している加熱ユニットは効率的な加熱を保証する。加熱ユニットは、脱水素反応器内での強い吸熱的な脱水素反応を支援する。
【0028】
前記脱水素反応器が配設されている搬送コンテナは、適応性が高く、場所によらず、また、分散的な、水素を提供するための本発明の使用を可能にする。
【0029】
本発明のその他の有利な構成、追加的な特徴、及び詳細は、図面を用いての以降の実施例の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明に従う脱水素反応器を有する搬送コンテナの概略的な側面図を示す。
図2図1の脱水素反応器の拡大された概略的な側面図を示す。
図3】第2の実施例に従う脱水素反応器を有する搬送コンテナの図1に対応的な概略図を示す。
図4図3の脱水素反応器の拡大された概略的な側面図を示す。
図5図3のLOHC調整ユニットの拡大された概略的な側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1に示されている搬送コンテナ1は既知であり、船舶、トラック、及び/又は鉄道車両を用いて単純に搬送され得る。搬送コンテナ1は規格化された寸法を有している。
【0032】
搬送コンテナ1内には、脱水素反応器2が配設されており、当該脱水素反応器2はLOHC供給ライン4及びLOHC排出ライン5を用いてLOHC貯蔵タンク3に接続されている。LOHCは水素担体媒体として利用される。LOHC貯蔵タンク3はライン7を介してLOHC源6と接続されている。LOHC貯蔵タンク3は図示されている実施例に従えば積載されたLOHCを貯蔵するために利用され、それは、脱水素反応器2内で水素ガスの放出によってディスチャージされる、つまり脱水素される。
【0033】
追加的に、図示されていない別の貯蔵タンクが設けられていてもよく、その中には脱水素反応器2内でチャージ(水素付加)された水素担体媒体が貯蔵される。これは、特には2つの別々のLOHC貯蔵タンクが設けられていることを意味しており、一方はチャージされた、つまり高エネルギーのLOHC用のタンクであり、もう一方はディスチャージ(水素脱離)された、つまり低エネルギーのLOHC用のタンクである。両方の貯蔵タンクは、搬送コンテナ1内に配設されていてもよいし、搬送コンテナ1の外部に配設されていてもよい。
【0034】
例えば、LOHCの長期にわたる十分な供給を保証することが出来るように、複数の大型のLOHC貯蔵タンクがそれぞれ搬送コンテナ1の外部に配設されてもよい。搬送コンテナ1の外部に配設された複数の貯蔵タンクからの供給が、特には一時的に、保証されていない場合に、搬送コンテナの駆動を保証するためにも、搬送コンテナ1内に、複数の小型のLOHC貯蔵タンクがバッファータンクとして設けられていてもよい。
【0035】
LOHC源6は例えばLOHC輸送車両といった外部ソースであってもよい。追加的に又は代替的に、LOHC源6は水素化リアクタを有していてもよく、当該水素化リアクタは、LOHCをチャージするための水素担体材料として、つまりは少なくとも一部の水素化のための水素担体材料として、利用される。それに関しては、図示されていない水素化リアクタ内で少なくとも一部のチャージされていないLOHCが水素ガスを用いてチャージされる。水素ガスは、例えば図示されていない電解槽内での電気分解に由来するものである。電解槽は例えば風力発電及び/又は太陽光発電設備からの電力の供給を受けている。電解槽の電力供給は、特には公共の、電力網を介しても実行可能である。
【0036】
LOHC源6は、特にはライン7を介して、LOHC貯蔵タンク3に接続されている。LOHC源6は特には搬送コンテナ1の外部に配設されている。ライン7は、LOHC源6と簡潔に接続可能とするために適したインターフェースを有している。LOHC源6は、特には固定的に、発電の位置に配設されている。LOHC源6を、特には水素化リアクタ及び/又は電解槽の形態で、少なくとも部分的に搬送コンテナ1に統合することも、考えられる。
【0037】
LOHC供給ライン4は、少なくとも部分的に水素化されたLOHCをLOHC貯蔵タンク3から脱水素反応器2内へ供給するために利用される。LOHC排出ライン5は、少なくとも部分的に脱水素されたLOHCを脱水素反応器2からLOHC貯蔵タンク3へ排出するために利用される。
【0038】
脱水素反応器2は、水素ライン(水素用配管)9を介して、水素消費部8に接続されている。水素消費部8は燃料電池として設計されており、脱水素反応器2内で発生した水素が流れることを可能とする。別の水素利用も可能である。電力消費部用の及び/又は電力供給のための電力網用の電流を提供するため、水素消費部8を燃料電池の形態で搬送コンテナ1に統合することも考えられる。燃料電池による水素利用に対して追加的又は代替的に、例えば、水素の熱的な利用、及び/又は、特には食品工業における物質的な使用のための水素の提供、も考えられる。
【0039】
以下においては、図2を用いて脱水素反応器2について詳細に説明する。脱水素反応器2は、リアクタハウジング10を有しており、その中には、複数の触媒ホルダ11が配設されている。触媒ホルダ11のそれぞれには、触媒材料12を備える触媒担体(触媒キャリア)が配設されている。図示されている実施例に従って、触媒ホルダ11は、横たわって、すなわち実質的に水平に配設されている。触媒ホルダ11を水平に対して傾けてまた特には垂直に配置することも考えられる。触媒材料12を備える触媒ホルダ11は、触媒固定床を形成する。脱水素反応器2は単段的に駆動可能である。
【0040】
触媒材料12の直接的で効果的な加熱を可能とするために、触媒ホルダ11にはそれぞれ1つの加熱ユニット13が設けられている。加熱ユニット13は特には触媒ホルダ11内に組み込まれている。加熱ユニット13は特には液体、蒸気及び/又はガスで満たされた外殻部(マントル部)として、及び/又は、電気的なヒータとして、設計されている。
【0041】
リアクタハウジング10内では、LOHC供給ライン4にLOHC分配ユニット14が接続されている。LOHC分配ユニット14は基本的にスプレーノズルの形態で設計されており、また、触媒ホルダ11における触媒材料12上へのLOHC15の分配された供給を可能にする。スプレーノズルの代わりにLOHC分配ユニット14は毛細管プレート(多孔板)、及び/又は、フローブレーカー及び/又は、分配ベースとして設計されていてもよい。
【0042】
更に、スプレーノズルは、表面積を拡張(増大)させるためのユニット30としても設計され得る。表面積を拡張させるためのユニット30は、触媒ホルダ11へ供給の際の、LOHCの有利な表面積の拡張を可能にする。それによって後続の脱水素反応が促進されており、その理由は、触媒ホルダ11内に配されている触媒材料12を用いて反応するために、反応物、すなわちチャージされたLOHCが、比較的大きな表面積を有していることにある。LOHCの表面積拡大のためのユニットは、別に、また特にはスプレーノズルから分岐した設計で設けられていてもよい。
【0043】
脱水素反応器2はLOHC排出口(LOHC送出口)16及び水素ガス排出口(水素ガス送出口)17を有している。収集装置18を用いて少なくとも部分的に脱水素されたLOHC15がLOHC排出口16及びLOHC排出ライン5を介して、脱水素反応器2から排出される。収集装置18は、ガイド部を備えたじょうご形状の受容容器であってもよい。収集装置18の複数の別の設計も考えられる。
【0044】
脱水素反応器2での水素ガスの排出を支援するために、水素ガス排出口17の領域には、吸引装置19が備えられていてもよい。脱水素反応は吸引装置を用いて加速され得る。しかしながら、吸引装置を排除することもまた可能である。特に1barを超えるプロセス圧で解放が行われるケースでは、例えばコンプレッサのような追加的な圧力搬送ユニットなしで、脱水素反応器2からの水素の解放が行われる。従って有利には、水素ガスの圧力を、場合によっては必要となる水素ガスのための後続の精製ステップに適合させることが有利である。
【0045】
以下においては、第1の方法に従う脱水素反応器2の機能について詳細に説明する。水素担持媒体としての少なくとも部分的に水素化されたLOHCを含む反応物の流れは、LOHC貯蔵タンク3からLOHC供給ライン4を介して脱水素反応器2へ供給される。供給前には、少なくとも部分的に脱水素された水素担体材料を含むすなわちLOHC生成物(LOHCプロダクト)を含む脱水素反応器2からのLOHC反応物は予加熱される。それに関して、特には向流法(カウンターカレント法)でのLOHC反応物及びLOHC生成物の直接的な接触を可能とするために、LOHC供給ライン4及びLOHC排出ライン5は、少なくとも部分的に、共同で案内されていてもよい。
【0046】
少なくとも部分的にチャージされた水素担体材料の脱水素は、脱水素反応器内で2.5barの反応圧及び310℃の反応圧温度のもとで行われる。解放された水素ガスは図示されていない浄化ユニットを用いて浄化及び冷却される。特には一酸化炭素ガスのメタンへの触媒的な転換は、コーティングされたワイヤ格子及び固定床分離において行われる。解放された水素ガスは水素ガス排出口17及び水素ガスライン9を介して、給電のための燃料電池8へ供給される。
【0047】
LOHC反応物を予加熱するために既に用いられたLOHC生成物は、残留熱に応じて、図示されていない分離した冷却機内で冷却され、またそれに続いて、ストリッピングコラムの形態の図示されていない調整装置へ供給される。その目的は、物理的に結合されている残留水素を取り除くことである。
【0048】
本発明に従う方法の別の実施例に従えば、水素ガスを直接的な燃焼のために準備することが出来る。それに関して、LOHC反応物は脱水素反応器内へ送られる。供給前には、共にその中へ案内される水素ガスを有するLOHC生成物は、直接的な接触(ダイレクトコンタクト)によってLOHC反応物を予加熱するために用いられる。このケースでは従って、水素及びLOHC反応物は共通の排出口及び排出ラインを介して脱水素反応器2から排出される。
【0049】
脱水素反応は2.5barの圧力及び310℃の圧温度下で行われる。生成物流はLOHC反応物の予加熱の後、相分離機内で、主に水素を含むガス状態の生成物流、及び、主にLOHCを含む液体状態の生成物流、に大まかに分離される。液状のLOHC生成物は冷却機を用いてまた真空脱気によって残存する水素から取り除かれる。ガス状態の水素流は更なる調整を必要とせず、また、燃焼のために直接用いることが出来る。
【0050】
本方法の別の実施形態に従えば、水素ガスを食品工業のために使用することが出来る。それのために、LOHC反応物は脱水素反応器2内へ送られる。それは先ずLOHC生成物に対して予加熱される。脱水素反応は2.5bar、310℃で行われる。解放された水素ガスは、コーティングされたワイヤグリッド内での一酸化炭素からメタンへの触媒的な転換によって、及び、それに続く洗浄塔(ワッシュコラム)内での液状の構成要素の分離によって、また、圧力スイング分離を使用して、浄化される。固定床分離と比べて、圧力スイング分離はプロダクトガスが一酸化炭素(CO)やメタン(CH)を含まない(一酸化炭素フリー、メタンフリー)という長所を有している。LOHC生成物は、冷却機及びストリップ塔(ストリッピングコラム)を用いて、LOHC反応物を予加熱するために用いた後、残留水素から取り除かれる。
【0051】
水素ガスを提供するための本発明に従う方法は、以下のような別の使用目的のために使用することが出来る、すなわち、例えば、保護ガスとしての水素の利用、及び/又は、水素生成物流内での更なる浄化段階の組み込み、及び/又は、水素担体材料の生成物流内での水素分離といった別の使用目的のために使用することが出来る。
【0052】
以下においては、図3から図5に関連して、本発明の第2の実施例について説明する。構造上同一の部材は、第1の実施例と同じ符号が付されており、それらについての説明はここでは省略する。構造的には異なっているものの、機能的に同一の部材は符号の後ろに「a」を付している。
【0053】
搬送コンテナ1aには、基本的な4つの方法ステップのために複数のユニットが配設されている、すなわち、LOHC予処理ユニット20、脱水素反応器2a、水素調整ユニット21及びLOHC調整ユニット22が配設されている。
【0054】
場合によっては搬送コンテナ1aの外側にあるLOHC貯蔵容器3aによって、1つのラインを介して、チャージされたLOHC15が予処理ユニット(プリトリートユニット)20内へ送られる。予処理の後で、脱水素反応器2a内では水素の解放が行われる。場合によっては、脱水素反応器2aの出口部で既に、気相及び液相の分離が行われ、その際、液相は直接LOHC調整ユニット22へと送られる。気相(ガス相)は、水素調整ユニット21内で後処理され、その結果、液体の残留分が分離されそしてLOHC調整ユニット22内へ送られる。生成された水素23はラインを介して外部に存在する水素消費部8に送られる。水素消費部8に加えて、水素貯蔵部が設けられていてもよい。
【0055】
水素23は水素消費部8に適応した質を有しており、特には水素調整ユニット21は、使用状態に応じて必要な圧力レベルと共に質が保証される様態で、特には多段的に、設計されている。
【0056】
LOHC調整ユニット22内では、LOHCの後調整が行われ、その結果、ディスチャージされたLOHC(水素脱離後のLOHC)24は、残留水素に関する非活性化又は取扱についての特別な要求がだされることなしに、外部に存在し得る第2のLOHC貯蔵タンク25に保存され得る。
【0057】
チャージされたLOHC15の予処理を熱交換及び/又は物質交換により直接接触して実行するために、場合によっては、LOHC調整ユニット22からのLOHC流の全て又は一部が、LOHCプレ処理ユニット20のために用いられる。
【0058】
チャージされまたLOHC予処理ユニット20内で予処理されたLOHC15は脱水素反応器2a内へ案内される。図示されている実施例に従う分配ユニット14aは毛細管プレートとして設計されている。分配ユニット14は基本的に、スプレーノズル(シャワーヘッド)26の形態で又は異なる別の実施の形態で構成されていてもよい。供給されるチャージされたLOHC15が脱水素反応器2aのハウジング内の配設されている複数の触媒ホルダへ均一に分配されることが重要である。更に死容積(デッドボリューム)の発生が避けられることが重要である。複数の触媒ホルダ11はパイプ、プレート、又は、類似のホルダであり得る。それらは、滞留時間分布に関して反応工学的な条件を適合させるために、完全に又は部分的に不活性な担体材料上の触媒で、また、更には触媒を含まない別の担体材料で、満たされていてもよい。複数の触媒ホルダ11は、強い吸熱反応にとっての最適な熱入力を保証するため、外部の加熱ユニット13aによって加熱されている。これは、熱担持媒体(熱キャリアメディア)又はその他の方法を介して行われ得る。
【0059】
脱水素反応器2aは、少なくとも1つ、しかし通常2つのLOHC流を外へ出し、その目的は大部分のガス状の相を水素調整ユニット21内へ、そして、液状の相をLOHC調整ユニット22内へ分配することである。
【0060】
図5に図示されているLOHC調整ユニット22は、特には高い粘性特性を有し得るLOHCの有利な処理を可能にする。LOHC調整ユニット22は、溶解した水素の簡潔でロバストな分離を保証する。
【0061】
脱水素反応器2a又は水素調整ユニット21からのLOHC15は、LOHCを調整するためのLOHC調整ユニット22内へと導かれる。LOHC調整ユニット22の内部では、分配ユニットとしてのスプレーノズルによって、又は、類似の機能を有する分配装置によって、大きな表面積が生じさせられる。特には高粘度のLOHCの表面積を増大させることによって、水素ガスの分離が支援されている。脱水素を改善しまた簡潔化して実行することが出来る。
【0062】
充填装置、分散装置(拡散装置)、又は、類似の装置によって、それに続くストリッピングユニット27において、高い表面積更新が保証される。空気又は窒素のようなストリッピングガスは、外部に配設されているストリッピングガスタンク28によって供給され、通常はLOHCと反対のガス流内でストリッピングユニット27によって案内される。水素を含む排出流は、外部の排ガス浄化部29、換気部及び/又は燃焼部へと供給され得る。ストリッピングガスタンク28からのガスの導入に対する代替として、質的に類似の効果をもたらすために、特にはガス排出装置(脱ガス装置)29の領域に、真空(負圧、陰圧)を印加してもよい。
【0063】
残留水素から解放されまた従って貯蔵のために提供されるLOHC24は、第2のLOHC貯蔵タンク25へ向かう固有の1つの排出口を介して、LOHC調整ユニット25から出る。
【符号の説明】
【0064】
2 脱水素反応器
10 リアクタハウジング
11 触媒ホルダ(触媒保持部)
13 加熱ユニット
14 分配ユニット
16 排出口
図1
図2
図3
図4
図5