(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983301
(24)【登録日】2021年11月25日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】搬送ベルトから直接行われるディッシュ回転
(51)【国際特許分類】
B65G 47/28 20060101AFI20211206BHJP
B65G 47/88 20060101ALI20211206BHJP
G01N 35/02 20060101ALI20211206BHJP
G01N 35/04 20060101ALI20211206BHJP
C12M 1/00 20060101ALN20211206BHJP
【FI】
B65G47/28 B
B65G47/88 B
G01N35/02 C
G01N35/04 G
!C12M1/00 Z
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-210680(P2020-210680)
(22)【出願日】2020年12月18日
(62)【分割の表示】特願2017-559770(P2017-559770)の分割
【原出願日】2016年2月4日
(65)【公開番号】特開2021-73145(P2021-73145A)
(43)【公開日】2021年5月13日
【審査請求日】2021年1月18日
(31)【優先権主張番号】62/112,980
(32)【優先日】2015年2月6日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517274165
【氏名又は名称】ビーディー キエストラ ビーヴイ
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】シンエマ,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ペトリ,ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】ベルントセン,マルテイン クサンダー
(72)【発明者】
【氏名】クリーフストラ,マルテイン
【審査官】
福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−239333(JP,A)
【文献】
米国特許第05810955(US,A)
【文献】
特開2004−156923(JP,A)
【文献】
特開平08−104418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/28
B65G 47/88
G01N 35/02
G01N 35/04
C12M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械可読ラベルが取り付けられた複数のディッシュを搬送する装置であって、
少なくとも1つの前記ディッシュを装置内で搬送する搬送ベルトと、
ディッシュと接触すると、前記搬送ベルトを停止させることなく、前記搬送ベルトに沿った搬送経路における該ディッシュの動きを停止させるバンパーストッパと、
円盤とシャフトとを有する回転機であって、前記バンパーストッパにより付勢されることで前記ディッシュが該回転機に接触すると、前記ディッシュを回転させる回転機と、
前記シャフトと結合される第1のプーリーホイールと、
リーダーと、を備え、
前記搬送ベルトは、前記ディッシュを前進させ、且つ前記第1のプーリーホイールを回転させることで、前記シャフトが前記円盤を回転させるように構成され、
前記リーダーは、前記搬送ベルトの動作が継続された状態で、前記機械可読ラベルを読取る、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記バンパーストッパは第1の位置と第2の位置との間で移動し、該移動は前記搬送ベルトの移動方向を横切る動きの成分を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記搬送ベルトは、前記ディッシュを前記搬送経路に沿って移動させるように構成され、前記第2の位置における前記バンパーストッパは、少なくとも部分的に前記搬送経路内に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第2の位置における前記バンパーストッパは、前記ディッシュが前記回転機に接触するように誘導する、ことを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記搬送ベルトを整列させるための複数の第2のプーリーホイールを更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記搬送ベルトは、前記ディッシュを搬送すると同時に、前記第1のプーリーホイールを回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記搬送ベルトは、略平行に配置される2つの部材から構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記搬送ベルトに隣接して前記搬送ベルトの長さに沿って延在するガードレールを更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2015年2月6日に出願された米国仮特許出願第62/112,980号の出願日の利益を主張するものであり、この文献の開示は引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、微生物(例えば、バクテリア、菌類)の有無について生体試料を評価するために使用する容器などの検査用品目の搬送及び識別を行うシステムに関する。通常、このような容器は、ペトリ皿又は単純にディッシュと呼ばれる。このような容器は、培養皿又は単純にプレートとも呼ばれる。
【背景技術】
【0003】
自動医療検査システムでは、軌道を利用して処理用の容器(以下、「ディッシュ」)を1つの場所から別の場所に移動させる。ディッシュは、検査及び/又は追跡のために処理される際に、様々な場所で検査され識別される。例えば、BD Kiestra(登録商標)システムは、ディッシュ内の試料培養物に処置及び/又は検査を行う複数のステーション、又はモジュール、又は作業台を提供する。このような各処置又は検査の前及び/又は後には、ディッシュの正確な診断記録を維持するために各ディッシュを識別しなければならない。ディッシュを定期的に検査すると、工程の完全性が確保されるとともに、ディッシュ内の培地に植菌を行うために使用される特定の試料に対して行われた全ての検査が関連付けられる。
【0004】
軌道に沿ってディッシュを識別するこれまでの方法は、バーコードスキャナ及び走査プラットフォームを利用する。ディッシュは、軌道沿いの地点において機械的手段によって停止する。空気圧シリンダが、動いている軌道の上方にディッシュを持ち上げて回転させる。真空を供給して、シリンダ上のディッシュの位置を維持する。ディッシュの側面に取り付けられたバーコードをバーコードスキャナによって走査する。その後、空気圧シリンダが再びディッシュを軌道上に降ろして別の場所に移動させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バーコード読み取りシステムでは、多くの可動部品がディッシュを持ち上げて回転させる必要がある。搬送ベルトの駆動に1つのモータを使用し、シリンダの回転に別のモータを使用する。この方法では、ディッシュを検査する各場所においてディッシュを持ち上げ、走査して降ろす必要性があるため、場所から場所へとディッシュを搬送するのに必要な時間が増す。
【0006】
従って、マルチステーション処理システムのステーションからステーションにディッシュが搬送されている時にバーコードを読み取る改善されたシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の1つの態様では、バーコードを有するディッシュと、搬送ベルトと、搬送ベルトから第1の距離にある第1の位置及び搬送ベルトから第2の距離にある第2の位置を有するバンパーストッパと、回転機と、バーコードスキャナとを含むバーコード読み取り装置について説明する。いくつかの実施形態では、搬送ベルトが、ディッシュをバンパーストッパに向けて第1の方向に移動させ、バンパーストッパが、第2の位置にある時にディッシュに接触する。バンパーストッパは、ディッシュを回転機に向けて第2の方向に偏向させることができ、回転機は、ディッシュをバーコードスキャナと整列させることができる。
【0008】
装置は、バンパーストッパを第1の位置と第2の位置との間で動かすアクチュエータを含むことができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータを空気圧シリンダとすることができる。装置は、搬送ベルトに隣接する少なくとも1つのガイドレールをさらに含むことができる。
【0009】
回転機は、円盤と、円盤から延びるシャフトとを含むことができる。回転機は、円盤の周囲を円周方向に延びる接触面を有することができる。装置は、搬送ベルトを駆動するモータをさらに含むことができ、搬送ベルトを駆動するように適合されたプーリーホイールにモータを結合するドライブトレインを含むこともできる。いくつかの実施形態では、バンパーストッパが第2の位置にある時に、ディッシュが回転機に向かって移動する。
【0010】
本開示の1つの態様では、ディッシュに取り付けられた機械可読ラベルを読み取る装置について説明する。装置は、1つの機械可読ラベルを有するディッシュを場所から場所へと搬送するように適合された搬送ベルトを有する。装置は、バンパーストッパと、シャフトを有する回転機と、シャフトに結合された第1のプーリーホイールと、スキャナとを備える。搬送ベルトは、ディッシュを搬送するとともに、第1のプーリーホイールを回転させてディッシュラベルを読み取れるようにディッシュを配置するよう構成される。ラベルを読み取れるようにディッシュが正しく配向されると、スキャナが機械可読ラベルを読み取る。
【0011】
いくつかの実施形態では、バンパーストッパが、搬送ベルトの動きを横切る動作の成分を有して第1の位置と第2の位置との間で動く。ディッシュは、経路に沿って移動することができ、バンパーストッパは、第2の位置にある時に、少なくとも部分的にその経路内に存在することができる。バンパーストッパは、ディッシュを回転機に接触するように誘導することができる。装置は、搬送ベルトを整列させる複数の第2のプーリーホイールを含むこともできる。いくつかの実施形態では、搬送ベルトが、ディッシュを搬送すると同時に第1のプーリーホイールを回転させる。搬送ベルトは、2つの概ね平行な軌道を含むことができる。これらの軌道は、ディッシュの搬送に使用される安定したバランスの取れた表面を提供する。ベルト構成は、主に設計的事項である。当業者は、多くの異なる好適なベルト構成を知っている。搬送ベルトに隣接して、その長さに沿ってガードレールを配置することもできる。
【0012】
本開示の別の態様では、容器を移動させる手段と、容器を一時的に停止させる手段と、容器を回転させる手段と、容器に取り付けられたバーコードを読み取る手段とを含む装置について説明する。容器を搬送する手段は、搬送ベルトを含むことができる。容器を一時的に停止させる手段と、容器を回転させる手段とは、容器を移動させる手段を挟んで互いに向かい合うことができる。
【0013】
添付図面を参照する以下の詳細な説明を参照することにより、本発明の主題及びその様々な利点をさらに完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の1つの実施形態による、搬送ベルト、バンパーストッパ、回転機及びディッシュの斜視図である。
【
図2】
図1の搬送ベルト、バンパーストッパ、回転機及びディッシュの後方斜視図である。
【
図3】本発明の1つの実施形態による、プーリーホイール、シャフト、歯車、タイミングベルト、モータ、モータシャフト及び軸受の底部斜視図である。
【
図4】本発明の1つの実施形態による、キャビネットフロア、軸受、モータ、モータシャフト、歯車及びタイミングベルトの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の1つの実施形態によるバーコード読み取り装置は、
図1〜
図3に示すような搬送ベルト6を含む。図示の搬送ベルト6は、コンベヤの上部デッキ16に沿って延びる2つの概ね平行な離間した可撓性ベルトである。しかしながら、搬送ベルトは、単一の可撓性コンベヤベルト又は剛性コンベヤベルト、或いはあらゆる数の既知の異なるベルト設計及び構成とすることもできる。本発明は、特定のベルト設計又は構成に限定されるものではない。本明細書で説明する「2ベルト」構成は、本明細書で説明するディッシュの安定した搬送を実現する。搬送ベルト6は、1又は2以上のプーリーホイール8に結合される。以下でさらに詳細に説明するように、プーリーホイール8は、搬送ベルト6を回転させる駆動部材とすることができる。搬送ベルトは、ループを形成する連続部材であることが好ましい。搬送ベルト6の端部には、上部デッキ沿いの離れた場所にさらなるプーリーホイール(図示せず)を配置することもできる。搬送ベルト6は、上部デッキ16を貫いてプーリーホイール8の周囲に延びる。
【0016】
装置は、機械可読識別子32を取り付けられたディッシュ10を搬送するように適合される。
図1〜
図2に示す実施形態では、この識別子が1次元バーコードである。しかしながら、他の機械可読識別子(例えば、2次元バーコード、RFID、EAタグ)も可能である。図示のディッシュ10は、標準的な直径(3.5インチ)を有する従来のペトリ皿である。しかしながら、本発明は、複数の異なる試料容器のうちのいずれか1つを搬送するように適合することもできる。搬送ベルトが複数の個々のベルトで構成されている場合、ベルト間の距離は、両ベルトがディッシュを支持するようにディッシュの直径未満である。
【0017】
搬送ベルト6には、バンパーストッパ14が隣接する。図示の実施形態では、バンパーストッパ14が、上部デッキ16を貫いて延びる空気圧シリンダである。空気圧シリンダには、シリンダシャフトの周囲における回転運動を可能にするように軸受を取り付けることができる。空気圧シリンダは、バンパーストッパ14を第1の位置と第2の位置との間で動かす。第1の位置では、バンパーストッパ14の近位端が、上部デッキ16から搬送ベルト6よりも遠くに延びない。第2の位置では、バンパーストッパ14が、上部デッキ16の上方で搬送ベルト6よりも遠くに延びる。バンパーストッパは、搬送ベルトに対してあらゆる方向から(例えば、上方から、側部から)動くように構成することもできる。
【0018】
搬送ベルト6に隣接して、好ましくはバンパーストッパ14の反対側に回転機12が存在する。図示の実施形態では、回転機12が円盤であり、そこからシャフト20が延びる(シャフトは、
図3で最も良く分かる)。回転機は、円盤の周囲を円周方向に延びる接触面18を有することができる。接触面は、円盤との間に高摩擦性接触面をもたらすように、円盤とは異なる材料(例えば、ゴム、プラスチック)とすることができる。シャフト20は、上部デッキ16を貫いて延びてプーリーホイール22に結合され、プーリーホイールが回転するとシャフト20が回転するようになる。
【0019】
搬送ベルト6及び回転機12の近くには、スキャナ34が配置される(
図1〜
図2で最も良く分かる)。スキャナは、機械可読識別子(例えばバーコードスキャナ、RFIDセンサー、EAS検出器)を読み取るように適合されたいずれかのスキャナとすることができる。図示の実施形態では、Microscan社のMS―3 Scannerを使用している。スキャナ34は、スキャナが配置された距離から識別子を読み取ることができるのであれば、搬送ベルト6から距離を置いて配置することができる。
【0020】
搬送ベルト6の経路沿いには、1又は2以上のガイドレール30が延びる。
図1〜
図2に示すように、ガイドレール30は、回転機12によって遮断されている。ガイドレール30は、ベルト上のディッシュ10の位置を維持するように搬送ベルト6の上方に延びる。
【0021】
搬送ベルト6は、プーリーホイール8の周囲でループ状になって上部デッキ16の下方に延びる。
図3に示すように、搬送ベルト6は、プーリーホイール22に絡んで通り抜ける。プーリーホイール22は、締結具(例えば、ねじ、ナットとボルト、リベット)によって上部デッキ16の底部に固定され、締結具の周囲で回転することができる。プーリーホイールは、システム全体を通じて搬送ベルト6の配列を維持する。シャフト20は、(
図4で最も良く分かる)表面28に取り付けられてシャフト20を適所に固定する軸受26に結合される。
【0022】
いくつかの実施形態では、搬送ベルトが進む経路の長さを最初に計算することにより、プーリーホイール上における搬送ベルトの位置を維持するように搬送ベルトに張力を加えることができる。次に、この長さに縮小率(例えば、6〜10パーセント、或いはさらに好ましくは8パーセント)を乗算することができる。次に、搬送ベルトをその長さに整え、本明細書で説明するシステムに絡ませて通すことができる。その後、当業者に知られている溶接、接着剤又は同様の方法によって、整えた搬送ベルトの端部を互いに付着させることができる。
【0023】
搬送ベルトは、Maxon社のAmax 11Wモータなどのモータ及び84:1のギアボックスによって動く。しかしながら、あらゆる好適なモータ及びギアボックスが検討される。当業者であれば、本発明の使用に適したモータを選択することができる。
図3〜
図4に示すように、モータ36は、上部デッキ16の下方に配置される。モータ36は、搬送ベルト6に動きを伝えるように構成されたドライブトレインによってプーリーホイール8のシャフト(図示せず)に結合することができる。例えば、モータシャフト38は、歯車40に結合される。プーリーホイールシャフト上にも同様の歯車を配置し、タイミングベルト42によってシャフト間で回転運動を伝えることができる。或いは、モータシャフトをプーリーホイールシャフトに整列させてプーリーホイールシャフトに直結することにより、歯車とタイミングベルトの構成を排除することもできる。
【0024】
モータ36が、ドライブトレインを介してプーリーホイール8に動きを伝えると、プーリーホイールが搬送ベルト6を動かす。搬送ベルト6の動きは、ディッシュ10をバンパーストッパ14に向けて移動させる。ディッシュ10は、バンパーストッパ14が第2の(上昇)位置にある時にバンパーストッパ14に接触する。搬送ベルトが動き続けると、ストッパ14は、ディッシュ10の動きを完全に損なうのではなく回転機12の方に誘導する。
【0025】
ディッシュ10は、バンパーストッパ14から誘導された結果、回転機12の第1の表面18に接触する。搬送ベルト6がプーリーホイール22及びシャフト20を回転させるので、回転機12は、搬送ベルト6が動いている間、連続的に回転する。回転機12は、ディッシュ10を回転させて、機械可読識別子32をスキャナ34に整列させる。バンパーストッパ14上の軸受は、ディッシュ10が回転している時にシャフトの周囲を回転することができる。
【0026】
回転機12は、搬送ベルトと同じ速度で回転するように構成することができる。回転機の速度は、搬送ベルトの速度より速くすることも、又は遅くすることもできる。従って、回転機の速度は、主に設計的事項である。回転機の速度は、少なくとも部分的にスキャナの感度によって影響を受ける。スキャナが高速であるほど、ディッシュの回転も速くすることができる。ディッシュは、ディッシュ上の機械可読ラベルがスキャナに対するラベルの初期配置に関してディッシュ上のどこに配置されているかに関わらず確実に読み取られるように、回転機によって少なくとも完全に1回転させられる。1つの実施形態では、この回転に約1〜2秒掛かる。
【0027】
スキャナ34による識別子32の読み取りが完了すると、空気圧シリンダがバンパーストッパ14を第1の位置に動かして、搬送ベルト6によってディッシュ10を運び去ることができる。スキャナは、バーコードが読み取られた時点でバンパーストッパを動かすコンピュータ又は電子コントローラ(例えばマイクロプロセッサ、PLCコントローラ)に接続することができる。スキャナがバーコードを読み取れなかった場合には、バンパーストッパを、ディッシュが数秒後に通過して「不明」のマークが付けられるように構成することができる。ガイドレール30は、ディッシュがベルトとともに移動し続けている時に、搬送ベルト6上のディッシュ10の位置を維持する。
【0028】
搬送ベルト6の動きは、たとえディッシュ10がバンパーストッパ14及び回転機12によって一時的に適所に保持されている時であっても途切れない。この搬送ベルトの連続的な動きにより、あるディッシュ上の機械可読識別子が読み取られている間にベルト上の他のあらゆるディッシュが装置内で前進し続け、これによって検査用ディッシュの同一性を確認することができる。
【0029】
図1〜
図4に示す実施形態では、回転機が搬送ベルトによって駆動される。しかしながら、回転機は、両方向に回転できるように搬送ベルトとは無関係に駆動することもできる。この駆動は、回転機の回転輪に第2のモータを結合することによって実現することができる。
【0030】
本明細書では、特定の実施形態を参照しながら本発明を説明したが、これらの実施形態は、本発明の原理及び用途の例示にすぎないと理解されたい。従って、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に数多くの修正を行うことができるとともに、他の構成を考案することもできると理解されたい。
【符号の説明】
【0031】
6 搬送ベルト
8 プーリーホイール
10 ディッシュ
12 回転機
14 バンパーストッパ
16 上部デッキ
18 接触面
30 ガイドレール
32 機械可読識別子
34 スキャナ