(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プログラマブル表示器が表示する画面である表示画面のデータである第1の画面データと、前記第1の画面データと異なる前記表示画面のデータである第2の画面データとを照合する照合処理を行う第1のステップと、
前記照合処理の照合結果を表示部に表示させる第2のステップと、
を含み、
前記第2のステップでは、前記照合結果として前記第1の画面データの前記第2の画面データに対する一致度を数値で表示させる処理をコンピュータに実行させる画面データ作成プログラムであって、
前記第1の画面データと前記第2の画面データとのそれぞれは、複数の項目に分類され、
前記第2のステップでは、前記項目ごとに前記一致度を表示させること、
をコンピュータに実行させることを特徴とする画面データ作成プログラム。
プログラマブル表示器が表示する画面である表示画面のデータである第1の画面データと、前記第1の画面データと異なる前記表示画面のデータである第2の画面データとを照合する照合処理を行う照合処理部と、
前記照合処理の照合結果として前記第1の画面データの前記第2の画面データに対する一致度を数値で表示する表示部と、
を備え、
前記第1の画面データと前記第2の画面データとのそれぞれは、複数の項目に分類され、
前記表示部は、前記項目ごとに前記一致度を表示すること、
を特徴とする画面データ作成装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、実施の形態にかかる画面データ作成プログラム、画面データ作成装置および画面データ作成方法を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる駆動制御システム1の構成を示す図である。駆動制御システム1は、ファクトリーオートメーション(Factory Automation:FA)システムである。駆動制御システム1は、画面データ作成装置100と、制御ユニット200とを備える。
【0012】
制御ユニット200は、不図示の被制御装置の駆動を制御する。制御ユニット200は、ヒューマンマシンインターフェース(Human Machine Interface:HMI)装置であるプログラマブル表示器201と、プログラマブル表示器201に接続されて被制御装置の動作を制御する駆動制御装置であるプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller:PLC)202とによって構成されている。制御ユニット200は、例えば製造現場において製品を組み立てる組立装置である。なお、駆動制御装置は、PLCに限定されない。
【0013】
画面データ作成装置100は、通信線2によってプログラマブル表示器201と接続されており、プログラマブル表示器201と有線通信可能である。なお、画面データ作成装置100とプログラマブル表示器201との通信は、無線通信であってもよい。なお、画面データ作成装置100は、必要時にのみプログラマブル表示器201と接続される。
【0014】
画面データ作成装置100は、プログラマブル表示器201において表示される画面のデータを作成および編集するための装置である。画面データ作成装置100を使用することで、ユーザは任意の画面をプログラマブル表示器201に表示することが可能となる。画面データ作成装置100は、制御部10と、記憶部20と、表示部30と、入力部40と、通信部50と、を備える。
【0015】
制御部10は、画面データ作成部11と、画面データ管理部12と、照合処理部13と、表示処理部14とを備える。
【0016】
画面データ作成部11は、プログラマブル表示器201が表示する画面のデータを、入力部40を介してユーザから受け付けた画面設計のための操作の内容に従って作成および編集する。以下では、プログラマブル表示器201が表示する個別の表示画面のデータを個別画面データと称する。画面データは、プログラマブル表示器201が表示する表示画面のデータである。また、画面データ作成装置100は、照合する対象である、複数の個別画面データを含むデータ、すなわち複数の個別画面データがまとめられた画面データを画面データ22と称する。すなわち、画面データ22は、後述するように、例えば名称が「画面1」である個別画面データ、名称が「画面2」である個別画面データ、名称が「画面3」である個別画面データ、・・・といった複数の個別画面データが含まれている。なお、画面データ22は、1つの個別画面データを含むものであってもよい。すなわち、画面データ22は、1つ以上の個別画面データが含まれる、画面データ作成装置100における照合の対象である。また、以下では、入力部40を介してユーザから受け付けた画面設計のための操作を画面設計操作と称する。画面データ作成部11は、作成または編集した画面データ22を記憶部20に記憶させる。
【0017】
以下の説明では、プログラマブル表示器201が表示する画面と、画面データ作成装置100が表示部30に表示させる画面とを区別するために、プログラマブル表示器201が表示する画面、すなわち画面データ作成装置100を用いてユーザが設計する画面を「表示画面」と記載し、画面データ作成装置100が表示部30に表示させる画面を「画面」と記載する。
【0018】
画面データ管理部12は、画面データ22を管理する。
【0019】
照合処理部13は、照合元の画面データ22である第1の画面データと、照合先の画面データ22である第2の画面データとの、2つの画面データ22の照合処理を行う照合工程を実施する。照合処理部13は、2つの画面データ22の比較処理を行い、比較処理における比較結果に基づいて2つの画面データ22の一致度を算出する。ここでの、一致度は、照合元の画面データ22である第1の画面データの、第1の画面データと異なる照合先の画面データ22である第2の画面データに対する一致度であり、第1の画面データがどの程度、第2の画面データと一致しているかを示すものである。
【0020】
比較処理は、2つの画面データ22を比較する処理である。照合処理は、プログラマブル表示器201が表示する画面である表示画面のデータである第1の画面データと、第1の画面データと異なる表示画面のデータである第2の画面データとを照合する処理である。照合処理は、比較処理と、比較処理における比較結果に基づいて2つの画面データ22の一致度を算出する処理と、を含む処理といえる。
【0021】
表示処理部14は、表示部30に各種の情報を表示する制御を行う。表示処理部14は、ユーザから画面設計操作を受け付けるための各種画面を表示部30に表示させる。また、表示処理部14は、照合処理を行うための各種画面を表示部30に表示させる。
【0022】
記憶部20は、画面データ作成装置100における処理に必要な各種の情報を記憶する。記憶部20は、画面データ22として、作成済みの画面データ22および編集中の画面データ22を記憶する。また、記憶部20は、画面データ作成プログラム21を記憶する。画面データ作成プログラム
21は、画面データ作成装置100の制御部10が行う処理をコンピュータで実行するための画面データ作成ソフトウェアプログラムである。
【0023】
表示部30は、画面データ作成装置100における各種の情報を表示する。表示部30は、ユーザから画面設計操作を受け付けるための各種画面を表示する。また、表示部30は、照合処理を行うための各種画面を表示する。
【0024】
入力部40は、ユーザによる操作によって情報が入力される。入力部40は、ユーザから画面設計操作などの各種の操作を受け付ける。
【0025】
通信部50は、通信線2を介してプログラマブル表示器201との間で通信を行って情報の送受信を行う。
【0026】
画面データ作成装置100は、2つの画面データ22を照合する照合機能を有し、2つの画面データ22を比較し、比較した2つの画面データ22の一致度を比較結果に基づいて算出して表示部30に表示する。具体的には、画面データ作成装置100の照合処理部13が、比較する2つの画面データ22の全項目を一度集計し、一致している項目数と全体の項目数との割合を算出することにより、2つの画面データ22の一致度を算出する。画面データ22は、表示画面において使用可能な機能等に対応して、画面データ22を構成する複数のデータを複数の項目に分類することができる。
【0027】
そして、表示処理部14が、照合処理部13における算出結果である2つの画面データ22の一致度を表示部30に表示する。これにより、ユーザは、画面データ作成装置100が比較した2つの画面データ22の一致度を、容易に且つ瞬時に認識することができる。以下、この画面データ作成装置100の特徴について説明する。
【0028】
以下では、画面データ作成装置100における、作成済みの画面データ22である編集元画面データを編集して編集後画面データを作成する動作について説明する。まず、画面データ作成装置100における編集後画面データの作成動作の全体の流れについて説明する。
図2は、
図1に示す画面データ作成装置100における編集
後画面データの作成動作の手順を説明するためのフローチャートである。
【0029】
ステップS10において、画面データ作成部11が、編集元画面データの編集を行う。画面データ作成部11は、入力部40を介してユーザから受け付けた編集元画面データの編集のための操作の内容に従って編集元画面データの編集を行い、編集後画面データを作成する。
【0030】
ステップS20において、照合処理部13が、編集後画面データと編集元画面データとの照合処理を行う。具体的に、照合処理部13は、入力部40を介してユーザから受け付けた比較処理のための操作の内容に従って、編集後画面データと編集元画面データとの比較処理を行い、比較結果に基づいて編集後画面データと編集元画面データとの一致度を算出する。
【0031】
ステップS30において、表示部30が、照合結果である編集後画面データと編集元画面データとの一致度を表示する。具体的に、表示処理部14が、照合結果である2つの画面データ22の一致度を表示部30に表示されている後述する照合画面31に表示させる。
【0032】
ステップS40において、記憶部20が、編集後画面データを記憶する。具体的に、画面データ作成部11が、編集後画面データを記憶部20に記憶させる。
【0033】
つぎに、上記のステップS20において行われる編集後画面データと編集元画面データとの照合処理の詳細について説明する。まず、画面データ作成装置100が有する画面データ22の照合機能のうち、第1の機能の動作例を説明する。第1の機能は、プログラマブル表示器201が表示する画面である表示画面のデータである第1の画面データと、第1の画面データと異なる表示画面のデータである第2の画面データとの全体を照合して、照合結果を表示する機能である。
【0034】
図3は、
図1に示す画面データ作成装置100の第1の機能の動作例を説明するための第1の図である。
図4は、
図1に示す画面データ作成装置100の第1の機能の動作例を説明するための第2の図である。
図5は、
図1に示す画面データ作成装置100の第1の機能の動作例の手順を説明するためのフローチャートである。
【0035】
まず、ステップS110において、照合処理が実施される照合画面31が表示部30に表示される。具体的に、表示処理部14が、
図3に示すように照合画面31を表示部30に表示させる。
【0036】
「照合元」の画面データは、照合処理において照合される2つの画面データ22のうち他方の画面データ22に対して一致している度合いを確認したい一方の画面データ22であり、ここでは編集後画面データである。「照合先」の画面データは、照合処理において照合される2つの画面データ22のうち一方の画面データ22の照合における基準となる他方の画面データ22であり、ここでは編集元画面データである。
【0037】
ステップS120において、照合処理の対象となる画面データ22として、照合元の画面データ22である編集後画面データと、照合先の画面データ22である編集元画面データとが選択される。具体的に、照合処理部13が、入力部40を介してユーザから受け付けた、照合元の画面データ22と照合先の画面データ22とを選択するための操作の内容に従って、照合元の画面データ22と照合先の画面データ22とを選択して決定する。
【0038】
また、
図3に示す照合画面31においては、選択された2つの画面データ22として、編集元画面データの「画面3」のアイコン314と、編集後画面データの「画面3」のアイコン315とが照合表示部313に表示されている。
【0039】
編集後画面データは、画面データ作成装置100において編集後の画面データ22である。そこで、アイコン
315には、画面データ作成装置100として機能するパーソナルコンピュータを示すアイコンが示されている。編集元画面データは、既にプログラマブル表示器201に表示されて使用されている画面データ22である。そこで、アイコン
314には、プログラマブル表示器201を示すアイコンが示されている。
【0040】
ステップS130において、照合処理が実施される。具体的に、照合処理部13が、入力部40を介してユーザから受け付けた照合処理のための操作の内容に従って、選択された2つの画面データ22の照合処理を行う照合工程を実施する。照合処理部13は、編集後画面データと編集元画面データとの比較処理を行い、比較処理の比較結果に基づいて、編集後画面データと編集元画面データとの全体の一致度を算出する。ユーザは、例えば
図3に示す照合画面31における照合ボタン316をカーソルでクリックすることで、照合処理を指示する操作を行う。
【0041】
ステップS140において、照合結果である一致度が、表示部30に表示される。具体的に、表示処理部14が、照合結果である編集後画面データと編集元画面データとの全体の一致度を照合表示部313に表示させる。
図4に示す照合表示部313においては、編集後画面データと編集元画面データとの一致度を「87.5%」といった数値で示す数値表示317と、一致度を示す円グラフ318とが表示されている。円グラフ318においては、第1領域318aが編集後画面データと編集元画面データとの一致度の比率を示し、第2領域318bが編集後画面データと編集元画面データとの差異の比率を示している。
【0042】
上述したように、画面データ作成装置100は、編集後画面データと編集元画面データとの比較処理を行って、比較結果に基づいて算出した編集後画面データと編集元画面データとの一致度を表示部30に表示させる。これにより、ユーザは、画面データ作成装置100において照合された編集後画面データと編集元画面データとの2つの画面データ22の一致度を容易に且つ瞬時に認識することができる。すなわち、ユーザは、編集後画面データと編集元画面データとの、画面データ22全体の一致度を容易に且つ瞬時に認識することができる。これにより、ユーザは、例えば画面データ22における項目ごとに表示された2つの画面データ22の差異を全て確認して2つの画面データ22の全体の一致度を確認するなどの作業が不要である。
【0043】
また、画面データ作成装置100は、照合結果である編集後画面データと編集元画面データとの一致度を示す円グラフ318を表示部30に表示させる。これにより、ユーザは、画面データ作成装置100において照合された編集後画面データと編集元画面データとの2つの画面データ22の一致度を直感的に認識することができる。すなわち、ユーザは、画面データ作成装置100において照合された編集後画面データと編集元画面データとの、一致度と差異の比率を、視覚的に瞬時に直感的に認識することができる。
【0044】
すなわち、上述した第1の機能によれば、ユーザは、例えば画面データ22における項目ごとに表示された2つの画面データ22の差異を全て確認して2つの画面データ22の全体の一致度を確認するなどの作業が不要である。そして、ユーザは、2つの画面データ22の全体の一致度をより早く簡単に把握できる。
【0045】
また、例えば編集後画面データと編集元画面データとが80%くらい一致している場合には、編集元画面データは画面データ22としては古いが最近のものであると確認できる。また、例えば編集後画面データと編集元画面データとの一致度が非常に低い場合には、編集元画面データはとても古い画面データ22であると確認できる。これらの確認により、編集元画面データを修正する場合のおおよその工数の予測が容易に立てられる。
【0046】
つぎに、画面データ作成装置100が有する画面データ22の照合機能のうち、第2の機能の動作例を説明する。第2の機能は、第1の画面データと第2の画面データとを詳細に照合して、照合結果を表示する機能である。第2の機能は、上述した
図4に示した照合画面31から引き続いて行うことができる。
【0047】
図6は、
図1に示す画面データ作成装置100の第2の機能の動作例を説明するための第1の図である。
図7は、
図1に示す画面データ作成装置100の第2の機能の動作例を説明するための第2の図である。
図8は、
図1に示す画面データ作成装置100の第2の機能の動作例を説明するための第3の図である。
図9は、
図1に示す画面データ作成装置100の第2の機能の動作例を説明するための第4の図である。
図10は、
図1に示す画面データ作成装置100の第2の機能の動作例の手順を説明するためのフローチャートである。
【0048】
まず、ステップS210において、円グラフ318における第1領域318aが選択される。ユーザは、例えば
図6に示す照合画面31における第2領域318bをカーソルでクリックすることで、第2領域318bを選択する操作を行うことができる。
【0049】
ステップS220において、編集後画面データと編集元画面データとの項目単位の一致度が、表示部30に表示される。具体的に、照合処理部13が、ステップS130における比較処理において得られた比較結果のうち、画面データ22における項目ごとに、全体数と一致数とを抽出する。そして、表示処理部14が、照合処理部13によって抽出された画面データ22における項目ごとの全体数と一致数とを、表示部30に表示されている照合画面31に表示させる。
【0050】
全体数は、編集後画面データと編集元画面データとにおいて共通の任意の項目に対応するデータの全体数である。一致数は、編集後画面データと編集元画面データとにおいて共通の任意の項目に対応するデータのうち、一致するデータの数である。
【0051】
図7では、編集後画面データと編集元画面データとにおける全体の一致度に加えて、編集後画面データと編集元画面データとにおける複数の項目ごとの全体数と一致数とを、数値表示319および棒グラフ320で表示している。
図7において、「全体」についての数値表示319である「875/1000」は、編集後画面データと編集元画面データとで比較したデータの全体の数が1000であり、全体の数のうち一致しているデータの数である一致数が875であることを示している。
【0052】
棒グラフ320においては、第1領域320aが編集後画面データと編集元画面データとの一致度の比率を示し、第2領域320bが編集後画面データと編集元画面データとの差異の比率を示している。なお、
図7では、画面データ22の項目単位の一致度のみが表示されてもよい。
【0053】
図7において、「全体」の比較結果は、
図6に示す一致度と同じであり、編集後画面データと編集元画面データとにおける全体の一致度を示している。
図7における「画面」は、編集後画面データと編集元画面データとにおける、画面において目に見える状態の情報である。
図7における「画面」の比較結果は、編集後画面データと編集元画面データとが表示された場合に、編集後画面データと編集元画面データとにおける、画面において目に見える状態の一致度を示している。
【0054】
図7における「オブジェクト」は、編集後画面データと編集元画面データとにおける、編集後画面データと編集元画面データとのそれぞれによって表示される表示画面に表示されるスイッチおよびランプといった図形である。
図7における「オブジェクト」の比較結果は、編集後画面データと編集元画面データとが表示された場合に、編集後画面データと編集元画面データとにおける、表示されている表示画面にあるオブジェクトの一致度を示している。
【0055】
図7における「デバイス」は、編集後画面データと編集元画面データとにおける、編集後画面データと編集元画面データとのそれぞれによって表示される表示画面に表示されているオブジェクトに設定されているアドレスである。「デバイス」の比較結果は、編集後画面データと編集元画面データとが表示された場合に、編集後画面データと編集元画面データとにおける、編集後画面データと編集元画面データとのそれぞれの表示画面に表示されているオブジェクトに設定されているアドレスの一致度を示している。
【0056】
オブジェクトに設定されているアドレスは、個別の設定にも依るが、プログラマブル表示器201の不図示の記憶部およびPLC202の不図示の記憶部のアドレスのいずれか一方が設定される。オブジェクトは、画面に表示されるスイッチおよびランプといった図形が例示される。スイッチには、スイッチを押したときにPLC202を制御するためのラダープログラムにおいて動作するラダーシンボルが関連付けられている。
【0057】
図7における「文字列」は、編集後画面データと編集元画面データとが表示された場合に、編集後画面データと編集元画面データとにおける、編集後画面データと編集元画面データとのそれぞれの表示画面上の文字の一致度を示している。
【0058】
ステップS230において、棒グラフ320における第1領域320aが選択される。ユーザは、例えば
図8に示す照合画面31における第1領域320aをカーソルでクリックすることで、第1領域320aを選択する操作を行うことができる。
【0059】
ステップS240において、表示画面の比較画面が表示部30に表示される。具体的に、表示処理部14が、編集後画面データによって表示される表示画面である編集後表示画面と、編集元画面データによって表示される表示画面である編集元表示画面と、を比較する画面を、表示部30に表示させる。
図9においては、照合元画面データリスト部311に「照合元」の画面データ22である編集後画面データにおける個別画面データの名称がリスト表示され、照合先画面データリスト部312に「照合先」の画面データ22である編集元画面データにおける個別画面データの名称がリスト表示されている。ユーザは、例えば
図9に示す照合画面31において、編集後画面データにおける複数の個別画面データの名称と編集元画面データにおける複数の個別画面データの名称との組み合わせが表示されている部分をカーソルでクリックする操作を行うことで、照合される2つの個別画面データを選択する。
【0060】
図9に示す照合画面31においては、照合元画面データリスト部311の「画面3」と照合先画面データリスト部312の「画面3」とが破線で囲われて表示されることにより、照合元の個別画面データとして編集後画面データのうちの名称が「画面3」の個別画面データが選択され、照合先の個別画面データとして編集元画面データのうちの名称が「画面3」の個別画面データが選択されていることが表示されている。以下では、編集後画面データのうちの名称が「画面3」の個別画面データを、「画面3」の編集後画面データと呼ぶ場合がある。また、編集元画面データのうちの名称が「画面3」の個別画面データを、「画面3」の編集元画面データと呼ぶ場合がある。
【0061】
「画面3」の編集後画面データは、画面データ22である編集後画面データのうちの一部であり、プログラマブル表示器201に名称が「画面3」の表示画面を表示するための表示画面のデータである。「画面3」の編集元画面データは、画面データ22である編集元画面データのうちの一部であり、プログラマブル表示器201に名称が「画面3」の表示画面を表示するための表示画面のデータである。
【0062】
図9では、編集後表示画面と、編集元表示画面とが表示部30に実際に表示されており、編集後表示画面と編集元表示画面との画面単位の一致度について具体的に且つ詳細に表示されている。
【0063】
図9においては、画面データ22を構成する構成要素の1つの項目である「画面」について、「画面3」の編集後画面データと「画面3」の編集元画面データとを比較する比較画面が示されている。
図9における「画面比較」の数値表示321の「225/250」は、画面データ22である編集後画面データと画面データ22である編集元画面データとにおける「画面」の項目について比較したデータの全体の数が250であり、全体の数のうち一致しているデータの数である一致数が225であることを示している。すなわち、
図9における「画面比較」の数値表示321の「225/250」は、編集後画面データと編集元画面データとの全体での「画面」の項目について比較した比較結果を示している。
【0064】
図9においては、照合元画面表示部322に編集後表示画面330が表示され、照合先画面表示部323に編集元表示画面340が表示されている。すなわち、照合元画面表示部322には、「画面3」の編集後画面データによって表示される表示画面である編集後表示画面330が表示されている。また、照合先画面表示部323には、「画面3」の編集元画面データによって表示される表示画面である編集元表示画面340が表示されている。
【0065】
図9においては、編集後表示画面330と編集元表示画面340とでは、オブジェクトの配置が異なっている。すなわち、編集後表示画面330と編集元表示画面340とには、ビットスイッチであるビットスイッチbutton1とビットスイッチbutton2とが表示されている。
【0066】
ユーザは、
図9の照合元画面表示部322に表示された編集後表示画面330と、照合先画面表示部323に表示された編集元表示画面340とを見ることにより、オブジェクトの配置が異なっていることを直感的に且つ容易に認識することができる。
【0067】
上述したように、画面データ作成装置100は、
図6に示すように円グラフ318が選択されることにより、
図7に示すように編集後画面データと編集元画面データとの一致度の、項目単位のより詳細な情報を少ない手順で表示することができる。編集後画面データと編集元画面データとの一致度を、さらに詳細な項目単位で表示することにより、画面データ22のうちユーザが確認したい項目についてだけの一致度を表示することができる。これにより、ユーザは、編集後画面データが編集元画面データからどの程度変更されているかを、詳細な項目単位で瞬時に把握することができる。
【0068】
また、画面データ作成装置100は、
図8に示すように棒グラフ320が選択されることにより、
図9に示すように編集後表示画面330と編集元表示画面340とを具体的に表示することができる。
【0069】
つぎに、画面データ作成装置100が有する画面データ22の照合機能のうち、第3の機能の動作例を説明する。第3の機能は、プログラマブル表示器201において表示される表示画面に表示されない情報であって表示画面に表示されたオブジェクトに関連する情報である設定情報を、表示部30に表示された表示画面に重畳表示させる機能である。第3の機能は、上述した
図9に示した表示画面の比較画面から引き続いて行うことができる。
【0070】
図11は、
図1に示す画面データ作成装置100の第3の機能の動作例を説明するための第1の図である。
図12は、
図1に示す画面データ作成装置100の第3の機能の動作例を説明するための第2の図である。
図13は、
図1に示す画面データ作成装置100の第3の機能の動作例の手順を説明するためのフローチャートである。
【0071】
ステップS310において、関連設定情報の重畳表示の対象の選択が行われる。具体的に、
図11に示す照合画面31の下部の表350における「ビットスイッチ:button1」の表示部分が選択される。ユーザは、例えば
図11に示す照合画面31の下部の表350における「ビットスイッチ:button1」の表示部分をカーソルでクリックすることで、「ビットスイッチ:button1」の表示部分を選択する操作を行うことができる。なお、関連設定の重畳表示の対象の選択を行うためのボタンが、照合画面31に設けられてもよい。
【0072】
関連設定情報は、プログラマブル表示器201において表示される表示画面に表示される表示画面の構成要素に関連する設定情報であり、表示画面に表示されない情報であって、画面データ22に設定された情報であり、より詳細には個別画面データに設定された情報である。表示画面の構成要素は、プログラマブル表示器201において表示される表示画面に表示される、表示画面を構成する要素である。ここでは、表示画面の構成要素がビットスイッチbutton1およびビットスイッチbutton2である場合について説明する。
【0073】
上述したように、照合画面31において、照合元画面表示部322に表示された編集後表示画面330と、照合先画面表示部323に表示された編集元表示画面340とには、同じ名称のオブジェクトであるビットスイッチbutton1のオブジェクトが配置されている。しかしながら、編集後表示画面330におけるビットスイッチbutton1のオブジェクトの座標と、編集元表示画面340におけるビットスイッチbutton1のオブジェクトの座標とは、異なっている。ユーザは、照合画面31に表示された編集後表示画面330と編集元表示画面340とを見ることにより、表示画面上で差異のある構成要素を容易に把握できる。
【0074】
また、編集後表示画面330におけるビットスイッチbutton1が押されることにより動作するデバイスと、編集元表示画面340におけるビットスイッチbutton1が押されることにより動作するデバイスとは、異なっている。ここで、デバイスは、例えばPLC202の接点である。
【0075】
ステップS320において、ビットスイッチbutton1について、差異がある設定の関連設定の情報が、照合元画面表示部322に表示された編集後表示画面330と、照合先画面表示部323に表示された編集元表示画面340とに表示される。具体的に、表示処理部14が、編集後表示画面330におけるビットスイッチbutton1の関連設定情報363を、
図12に示すように編集後表示画面330におけるビットスイッチbutton1の周辺に表示する。また、表示処理部14が、編集元表示画面340におけるビットスイッチbutton1の関連設定情報364を、
図12に示すように編集元表示画面340におけるビットスイッチbutton1の周辺に表示する。ビットスイッチbutton1は、表示画面に表示されるオブジェクトであり、名称が同じであるが関連設定情報が異なる表示画面の構成要素である。
【0076】
ビットスイッチbutton1の関連設定は、例えばビットスイッチbutton1の座標、ビットスイッチbutton1のデバイス、ビットスイッチbutton1の関連設定を変更した作業者、ビットスイッチbutton1の関連設定を変更更新した更新日付等が例示される。ビットスイッチbutton1についての関連設定の情報は、ビットスイッチbutton1の属性といえる。すなわち、オブジェクトについての関連設定の情報は、オブジェクトの属性といえる。
【0077】
ユーザは、
図12の
照合画面31において編集後表示画面330と編集元表示画面340とに表示されたビットスイッチbutton1についての関連設定情報である関連設定情報363と関連設定情報364とを確認することにより、編集後表示画面330に表示されているビットスイッチbutton1と編集元表示画面340に表示されているビットスイッチbutton1との関連設定情報に差異があることを容易に確認することができる。
【0078】
上述したように、第3の機能では、ユーザは、照合画面31に表示された編集後表示画面330と編集元表示画面340とを見ることにより、表示画面上で差異のある構成要素を容易に把握できる。また、ユーザは、画面データ22に設定された情報であって、表示画面上で差異のある構成要素に関連する、表示画面に表示されない情報を同時に把握することができる。すなわち、ユーザは、デバイスのように表示画面上でイメージとして差異が出ない項目についても容易にその差異を把握できる。
【0079】
また、第3の機能では、表示画面に表示されない差異が生じた変更時間の情報と、差異を生じさせた作業者の情報とを表示部30に表示することで、ユーザがこれらの情報を確認する手間を省くことができる。
【0080】
つぎに、画面データ作成装置100が有する画面データ22の照合機能のうち、第4の機能の動作例を説明する。第4の機能では、照合する内容が予め画面データ作成装置100に設定されており、設定された複数の内容からユーザが所望の項目を選択することができる。これにより、画面データ作成装置100は、予め画面データ作成装置100に設定された複数の項目からユーザによって選択された項目についてのみ、2つの画面データ22を照合して照合結果を表示部30に表示する。
【0081】
図14は、
図1に示す画面データ作成装置100の第4の機能の動作例を説明するための第1の図である。
図15は、
図1に示す画面データ作成装置100の第4の機能の動作例を説明するための第2の図である。
図16は、
図1に示す画面データ作成装置100の第4の機能の動作例の手順を説明するためのフローチャートである。以下、画面データ作成装置100が有する第4の機能の具体的な動作について説明する。
【0082】
まず、ステップS410において、照合画面31に表示された照合項目から所望の照合項目の選択が行われる。具体的に、
図14に示す照合画面31に表示された照合項目選択ウィンドウ360において、所望の照合項目の選択が行われる。例えば
図14に示す照合項目選択ウィンドウ360には、「機能面を照合」の照合項目と「見た目を照合」の照合項目との2つの照合項目の選択候補が表示されている。
図14に示す照合画面31は、
図3に示す照合画面31において、照合項目の選択機能を選択するためのボタンが選択されることにより、
図3に示す照合画面31から遷移する。照合項目の選択機能を選択するためのボタンは、図示を省略している。照合項目の選択候補は、予め照合処理部13に設定されている。
【0083】
ユーザは、例えば
図14に示す照合項目選択ウィンドウ360において照合項目の選択候補ごとに用意されているチェックボックス361にチェックを入れ、実行ボタン362を選択することで所望の照合項目の選択を行うことができる。これにより、チェックボックス361にチェックが入れられた照合項目の選択情報が、入力部40から照合処理部13に送信される。そして、照合画面31が、
図14に示す照合画面31から
図3に示す照合画面31から遷移する。
【0084】
つぎに、ステップS420において、照合処理の対象となる画面データ22として、照合元の画面データ22である編集後画面データと、照合先の画面データ22である編集元画面データとが選択される。照合元の画面データ22と照合先の画面データ22との選択は、
図9の場合と同様である。
【0085】
つぎに、ステップS430において、選択された照合項目についての照合処理が実施される。具体的に、照合処理部13は、入力部40を介してユーザから受け付けた照合処理のための操作の内容に従って、選択された照合項目について、編集後画面データと編集元画面データとの比較処理を行い、比較処理の比較結果に基づいて、編集後画面データと編集元画面データとの一致度を算出する。
【0086】
図14に示す例では、照合項目として「機能面を照合」が選択されている。「機能面を照合」は、プログラマブル表示器201における画面データ22の表示動作に影響を与える項目の比較を意味する。例えば画面データ22においてオブジェクトに設定されているアドレスおよび共通設定に設定されているアドレスがプログラマブル表示器201の内部の記憶部のアドレスを使用している場合には、アドレスが変更された場合には、プログラマブル表示器201における画面データ22の表示動作が変更される。また、例えばデバイスの設定が変更された場合にも、プログラマブル表示器201における画面データ22の表示動作が変更される。
【0087】
この場合、照合処理部13は、プログラマブル表示器201における画面データ22の表示動作に影響を与える項目である、「オブジェクト」、「デバイス」および「共通設定」の項目ごとに、編集後画面データと編集元画面データとの比較処理を行い、比較処理の比較結果に基づいて、編集後画面データと編集元画面データとの一致度を算出する。また、照合項目として「見た目を照合」が選択された場合には、照合処理部13は、「画面」の項目について、編集後画面データと編集元画面データとの比較処理を行い、比較処理の比較結果に基づいて、編集後画面データと編集元画面データとの一致度を算出する。
【0088】
ステップS440において、選択された照合項目について、照合結果である一致度が、表示部30に表示される。具体的に、表示処理部14が、照合結果である編集後画面データと編集元画面データとの一致度を、選択された照合項目ごとに照合表示部313に表示させる。
図15に示す照合表示部313においては、選択された照合項目である、「オブジェクト」、「デバイス」および「共通設定」ごとに、編集後画面データと編集元画面データとの一致度を数値で示す数値表示319と、一致度を示す棒グラフ320とが表示されている。
【0089】
上述したように、画面データ作成装置100は、照合処理の候補となる複数の内容を画面データ作成装置100に予め設定し、設定された複数の内容から特定の項目を選択すると、選択されて限定された内容についてのみ、2つの画面データ22の照合処理を行うことができる。これにより、ユーザは、確認したい内容の照合結果のみを確認することができる。
【0090】
例えば、ユーザが、画面データ22において、プログラマブル表示器201において表示される表示画面上のスイッチのデザインを変更した場合、表示画面の見た目は変わってよいが、プログラマブル表示器201の機能的には差異がないことを確認したいといった場合がある。この場合に、上述した第4の機能を用いることで、ユーザが確認したい内容であるプログラマブル表示器201の動作の差異の有無を確認することができる。
【0091】
また、
図15に示す照合画面31においては、一致度が100%の場合について示しているため棒グラフ320においては第1領域320aのみが表示されているが、一致度が100%でない場合には、
図7の場合と同様に棒グラフ320において第1領域320aと第2領域320bとが表示される。これにより、照合した2つの画面データ22において、どの項目でどのくらいの一致度および差異があるかを容易に把握することができる。そして、ユーザは、見る必要が無い項目についての照合結果を見なくてすむため、照合結果の確認が煩雑になることがなく、ユーザの実務が容易になる。
【0092】
また、選択された照合項目について、「画面3」の編集後画面データと「画面3」の編集元画面データとが完全に一致する場合には、機能面での差分が無い旨のメッセージ365が、
図15に示すように照合画面31に表示される。メッセージ365が表示されることで、ユーザは、選択された照合項目について、「画面3」の編集後画面データと「画面3」の編集元画面データとが完全に一致することを、より容易に確認できる。
【0093】
また、画面データ作成装置100に予め設定される、照合する内容は、照合項目選択ウィンドウ360においてユーザによって任意に設定されてもよい。
図17は、
図1に示す画面データ作成装置100の第4の機能の動作例を説明するための第3の図である。例えば
図17に示す照合項目選択ウィンドウ360においては、ユーザが任意に選択できる照合項目の選択候補が複数用意されている。
図17に示す照合項目選択ウィンドウ360において照合項目の選択候補ごとに用意されているチェックボックス361にチェックを入れ、設定保存ボタン366を選択し、実行ボタン362を選択することで所望の照合項目の選択を行うことができる。
【0094】
照合処理の候補となる複数の項目をユーザが任意で設定できることにより、多くのケースでユーザが確認したい項目のみの照合機能を提供することが可能となる。ユーザが設定する項目の組み合わせは、画面データ作成装置100に保存しておき、後に呼び出すことができるようにされてもよい。
【0095】
つぎに、画面データ作成装置100が有する画面データ22の照合機能のうち、第5の機能の動作例を説明する。第5の機能では、ユーザが新たな画面データ22を作成した場合に、新たな画面データ22を作成する前と新たな画面データ22を作成した後とでプログラマブル表示器201の動作が変わる場合に、ユーザに対して通知する。プログラマブル表示器201の動作が変わる場合は、例えばスイッチの動作が変わる場合およびプログラマブル表示器201が接続している機器と行う通信動作が変わる場合など
が挙げられる。
【0096】
具体的には、ユーザが新規作成した新規の画面データ22を保存する際に、照合処理部13が、プログラマブル表示器201の動作が変わるか否かを確認し、プログラマブル表示器201の動作が変わる場合はメッセージで通知する。これにより、ユーザが意図していないプログラマブル表示器201の動作の変更を、新規の画面データ22を保存前に把握することができる。
【0097】
図18は、
図1に示す画面データ作成装置100の第5の機能の動作例を説明するための第1の図である。
図19は、
図1に示す画面データ作成装置100の第5の機能の動作例を説明するための第2の図である。
図20は、
図1に示す画面データ作成装置100の第5の機能の動作例の手順を説明するためのフローチャートである。
【0098】
ステップS510において、新規の画面データ22が作成される。具体的に、画面データ作成部11が、新規の画面データ22の作成、より詳細には個別画面データの作成を行う。画面データ作成部11は、入力部40を介してユーザから受け付けた新規の画面データの作成のための操作の内容に従って新規の画面データ22を作成する。
【0099】
ステップS520において、新規の画面データの保存処理の選択がなされる。
図18は、保存ボタン367を選択して、名称が画面101である個別画面データを保存しようとしている状態を示している。名称が画面101である個別画面データを「画面101」の個別画面データと呼ぶ場合がある。「画面101」の個別画面データによって表示される画面101の表示画面368では、ランプ369とスイッチ370とが配置されている。画面101の個別画面データは、新規の画面データである。
【0100】
ステップS530において、新規の画面データと作成済みの画面データ22との照合処理が行われる。具体的に、照合処理部13が、「画面101」の個別画面データと、記憶部20に記憶されている作成済みの画面データ22との照合処理を行う。より具体的に、照合処理部13が、「画面101」の個別画面データと、作成済みの画面データ22に含まれる複数の個別画面データと、を照合する。すなわち、照合処理部13は、新規の画面データと作成済みの画面データ22とにおいて重複している設定であって、新規の画面データを作成する前と新規の画面データを作成した後とで、プログラマブル表示器201の動作が変わる設定を検索する。すなわち、照合処理部13は、新規の画面データが、既存の画面データ22によりプログラマブル表示器201に表示画面が表示されている際のプログラマブル表示器201の動作に影響を与えるか否かを判定する。照合処理部13は、新規の画面データに含まれる設定がプログラマブル表示器201の動作に影響を与える場合は、影響のある箇所を抽出する。
【0101】
ステップS540において、新規の画面データと作成済みの画面データ22とにおいて重複している設定が表示部30に表示される。具体的に、表示処理部14が、新規の画面データと作成済みの画面データ22とにおいて重複している設定であって、新規の画面データを作成する前と新規の画面データを作成した後とで、プログラマブル表示器201の動作が変わる場合に、ユーザに対して通知する。すなわち、表示処理部14は、新規の画面データに含まれる設定がプログラマブル表示器201の表示動作に影響を与える箇所を照合画面31に表示する。
【0102】
図19では、「画面101」の個別画面データにより表示される表示画面368と、名称が「画面4」である既存の画面データ22により表示される表示画面371とが表示されている。表示画面371には、ビットスイッチであるビットスイッチbutton1とランプ372とが表示されている。また、
図19では、表示画面368に含まれるスイッチ370に設定されたデバイスが、「画面4」である既存の画面データ22で使用されているので、表示画面368のプログラマブル表示器201での実際の使用時にスイッチ370が押されたときに、表示画面371に対応する表示動作に影響が有る可能性がある。このため、「画面101」の個別画面データに設定されたデバイスと同じデバイスが他の画面データ22で使用されている旨を示す表示である重複デバイス表示373が、新規の画面データ22である「画面101」の個別画面データを保存するタイミングで照合表示部313に表示されてユーザに提示される。
【0103】
重複デバイス表示373では、重複している設定である「デバイス」と、重複する「デバイス」が設定されている設定先と、影響を与える画面である重複先の画面の名称と、が表示される。このように重複している設定と、影響を与える先の設定とを同時に表示することで、ユーザは問題となる箇所をより早く、簡単に把握することが可能となる。
【0104】
なお、新規の画面データと作成済みの画面データ22とにおいて重複している設定のすべてを表示部30に表示させることも可能である。
【0105】
すなわち、第5の機能では、画面データ作成装置100は、プログラマブル表示器201が表示する画面である表示画面のデータである第1の画面データと、第1の画面データと異なる表示画面のデータである第2の画面データとを照合する照合処理を行うステップと、照合処理の照合結果を表示部30に表示させるステップとを実施する。第1の画面データが、新規に作成された表示画面のデータおよび第2の画面データが編集された表示画面のデータのうちのいずれか一方である。そして、照合結果を表示部30に表示させるステップでは、第1の画面データに含まれる設定が、第2の画面データに含まれる設定と重複しており、プログラマブル表示器20における第2の画面データの表示画面の表示動作に影響を与える場合に、設定が重複している旨の通知を表示させる処理を実施する。
【0106】
一般的な画面データ作成装置では、プログラマブル表示器201に画面データ22を新たに追加する場合に、新規に追加した画面データ22に含まれる設定が新たな画面データ22を追加する前の既存の画面データ22の動作に影響を与えないことを確認することができない、という問題があった。このため、ユーザは、プログラマブル表示器201に対して新規に追加した画面データ22に含まれる設定が新たな画面データ22を追加する前の既存の画面データ22の動作に影響を与えないことを確認するためには、実際にプログラマブル表示器201において新規に追加した画面データ22によって表示画面を表示させて、使用する必要があった。この場合、新規に追加した画面データ22により生じる問題を迅速に解決することができなかった。
【0107】
一方、画面データ作成装置100は、プログラマブル表示器201に画面データ22を新たに追加する場合に、新規に追加した画面データ22に含まれる設定が新たな画面データ22を追加する前の既存の画面データ22の動作に影響を与えないことを確認することができる。また、新規に追加した画面データ22により生じる問題を迅速に解決することができる。なお、第5の機能の実施されるタイミングは、新規の画面データの保存時に限定されず、新規の画面データを保存した後であってもかまわない。
【0108】
また、ユーザが編集元画面データを編集して編集後画面データを作成する場合に、編集元画面データを変更する前と編集元画面データを変更した後とでプログラマブル表示器201の動作が変わる場合においても、上記と同様にユーザに対して通知することができる。
【0109】
すなわち、画面データ作成装置100の第5の機能は、照合した2つの画面データについて、一方の画面データに含まれる設定が他方の画面データの動作に与える影響の有無をユーザが容易に且つ迅速に確認できるようにする画面データ作成装置を実現する画面データ作成装置を得ることを目的としている。
【0110】
そして、画面データ作成装置100の第5の機能によれ
ば、照合した2つの画面データについて、一方の画面データに含まれる設定が他方の画面データの動作に与える影響の有無をユーザが容易に且つ迅速に確認できるようにする画面データ作成装置を実現できる、とい
う効果を奏する。
【0111】
上述した画面データ作成装置100は、汎用のコンピュータに画面データ作成プログラム21をインストールすることによって構成される。
図21は、画面データ作成装置100を実行するコンピュータ400のハードウェア構成を示す図である。コンピュータ400は、CPU(Central Processing Unit)401、RAM(Random Access Memory)402、ROM(Read Only Memory)403、記憶部404、入力部405、表示部406および通信I/F(Interface)407を有する。
【0112】
CPU401は、画面データ作成プログラム21を実行する演算装置である。RAM402は、CPU401がプログラムを実行する際に用いるワークエリアである。ROM403は、コンピュータ400の起動時にCPU401が実行するプログラムを不揮発に記憶する。記憶部404は、情報を不揮発に記憶する装置であり、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)およびソリッドステートドライブ(Solid State Drive)などを適用可能である。
【0113】
入力部405は、ユーザが情報を入力するためのユーザインタフェースであり、マウス、タッチパネルといったポインティングデバイス、およびキーボードなどを適用可能である。表示部406は、情報を表示する装置であり、LCD(Liquid Crystal Display)およびOLED(Organic Light Emitting Display)などを適用可能である。通信I/F407は、通信線2を通じてプログラマブル表示器201と通信するためのインタフェースである。
【0114】
図22は、画面データ作成装置100として機能しているコンピュータ400を示す図である。コンピュータ400にインストールされた画面データ作成プログラム21は、記憶部404に格納される。記憶部404に格納された画面データ作成プログラム21をCPU401が読み出して実行することにより、コンピュータ400は画面データ作成装置100として機能している状態となる。画面データ作成装置100は、CPU401上に制御部10が形成されている。
【0115】
制御部10は、表示部406に照合画面31を表示させ、入力部405に対して行われたユーザの操作に対応して、画面データ22を作成する処理、画面データ22を編集する処理および画面データ22の照合処理を行う。制御部10は、作成した画面データ22、編集した画面データ22および照合処理の照合結果といった、画面データ作成装置100における処理に関わる情報を記憶部404に記憶する。
【0116】
上記においては、画面データ作成装置100の比較機能について、作成済みの画面データを編集する場合を例に説明したが、画面データ作成装置100の照合機能の使用用途はこれに限定されない。画面データ作成装置100の照合機能は、新規に作成した画面データ22と作成済みの画面データ22との一致度を確認する場合、および作成済みの画面データ22と作成済みの他の画面データ22との一致度を確認する場合などに、幅広く用いることができる。
【0117】
上述したように、画面データ作成装置100によれば、照合した2つの画面データ22がどの程度一致しているかをユーザが容易に且つ迅速に確認できる、という効果を奏する。
【0118】
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
画面データ作成プログラム(21)は、プログラマブル表示器(201)が表示する画面である表示画面のデータである第1の画面データと、第1の画面データと異なる表示画面のデータである第2の画面データとを照合する照合処理を行う第1のステップと、照合処理の照合結果を表示部(30)に表示させる第2のステップと、を含み、第2のステップでは、照合結果として第1の画面データの第2の画面データに対する一致度を数値で表示させる処理、をコンピュータに実行させる。