特許第6983386号(P6983386)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6983386
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】キャリーカート
(51)【国際特許分類】
   B62B 5/00 20060101AFI20211206BHJP
   B62B 1/12 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   B62B5/00 F
   B62B1/12
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2021-136015(P2021-136015)
(22)【出願日】2021年8月24日
【審査請求日】2021年8月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520228061
【氏名又は名称】大坪 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100114421
【弁理士】
【氏名又は名称】薬丸 誠一
(72)【発明者】
【氏名】大坪 豊
【審査官】 金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−362372(JP,A)
【文献】 特開平09−086542(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3206976(JP,U)
【文献】 米国特許第11008031(US,B1)
【文献】 特開2003−312573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 1/04,1/12,1/20,3/02,5/00
B65D 21/08
A45C 7/00−7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪及び台座を備えるベースと、
ベースから上方に伸びるハンドルと、
台座に取り付けられるカゴであって、小売店舗に備え付けられる買物カゴの横長の幅に対応した第1の幅と買物カゴの横長の幅よりも短い第2の幅との間で幅変更が可能なカゴとを備え
カゴは、台座に取り付けられる中央の第1分割体と、それぞれが連結具により第1連結体にスライド可能に連結され、第1分割体に対して出退可能な左右の第2分割体とを備え、
第1分割体の底部は、左右方向に長尺な長孔を備え、
台座は、左右方向に長尺な長孔又は長溝を備え、
連結具は、第2分割体の底部に固定されるとともに、第1分割体の長孔に挿通される軸部と、第1分割体の底部から下方に突出し、台座の長孔又は長溝に挿入配置される突出端部とを備え、
第1の幅は、連結具の突出端部が台座の長孔又は長溝の外側端部に当接して、第2分割体のそれ以上の外側への移動が規制されることにより、規定される
キャリーカート。
【請求項2】
連結具の突出端部が台座の長孔又は長溝の外側端部に当接する状態では、連結具の軸部は、第1分割体の長孔の外側端部に当接せず、カゴが台座から取り外された状態で、連結具の軸部が第1分割体の長孔の外側端部に当接して、第2分割体のそれ以上の外側への移動が規制されることにより、カゴは、買物カゴの横長の幅よりも長い第3の幅に幅変更が可能である
請求項に記載のキャリーカート。
【請求項3】
台座は、長孔又は長溝にスライド可能かつ位置調整可能に挿入されるスライド部材を備え、スライド部材の先端部が長孔又は長溝の外側端部を構成するとともに、スライド部材の位置が調整されることにより、長孔又は長溝の外側端部の位置が調整される
請求項又は請求項に記載のキャリーカート。
【請求項4】
車輪及び台座を備えるベースと、
ベースから上方に伸びるハンドルと、
台座に取り付けられるカゴであって、小売店舗に備え付けられる買物カゴの横長の幅に対応した第1の幅と買物カゴの横長の幅よりも短い第2の幅との間で幅変更が可能なカゴと、
ベースの左右に一対設けられ、それぞれが伸縮可能であるとともに、それぞれが車輪を支持する伸縮車軸と、
カゴの下部の左右に一対設けられ、それぞれが、カゴの幅が広くなるのに伴って外側に移動することにより、伸縮車軸の一部又は車輪の内側に当接し、伸縮車軸を伸長させて車輪を外側に移動させるアームとを備える
ャリーカート。
【請求項5】
アームは、カゴの幅が狭くなるのに伴って内側に移動することにより、伸縮車軸の別の一部に当接し、伸縮車軸を収縮させて車輪を内側に移動させる
請求項に記載のキャリーカート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、買物で使用されるキャリーカートに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のキャリーカートとしては、荷台部分の面積が約30cm四方で、縦方向にハンドルが延び、荷台部分の上にハンドルに沿うように縦長の袋又はカゴが取り付けられたものが一般的である(特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3206976号公報
【特許文献2】登録実用新案第3111569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年は、地球環境に対する関心の高まりにより、レジ袋に代えて、エコバッグの利用が促進されている。エコバッグには各種の形態があるが、その一つとして、買物カゴサイズのエコバッグ(以下、「カゴタイプのエコバッグ」という)がある。カゴタイプのエコバッグは、スーパーマーケット等の小売店舗のレジにおいて、レジ係員が用意した空の買物カゴに上から被せ、清算済みの商品をその中に入れることで、買物客が購入した商品を買物カゴから取り出してエコバッグに詰め替える作業が不要となる便利なものである。
【0005】
しかし、カゴタイプのエコバッグは、買物カゴの形状に合わせて横長である。他方、上記のキャリーカートの袋又はカゴは、縦長であり、横長のエコバッグをその中に入れることはできない。このため、買物客が購入した商品をエコバッグから取り出してキャリーカートの袋又はカゴに詰め替える作業が必要となる。
【0006】
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、買物客が購入した商品をエコバッグから取り出して詰め替える作業を不要とすることができるキャリーカートを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るキャリーカートは、
車輪及び台座を備えるベースと、
ベースから上方に伸びるハンドルと、
台座に取り付けられるカゴであって、小売店舗に備え付けられる買物カゴの横長の幅に対応した第1の幅と買物カゴの横長の幅よりも短い第2の幅との間で幅変更が可能なカゴとを備える
キャリーカートである。
【0008】
ここで、本発明に係るキャリーカートにおいて
カゴは、台座に取り付けられる中央の第1分割体と、それぞれが連結具により第1連結体にスライド可能に連結され、第1分割体に対して出退可能な左右の第2分割体とを備える。
【0009】
また、本発明に係るキャリーカートにおいて、
第1分割体の底部は、左右方向に長尺な長孔を備え、
台座は、左右方向に長尺な長孔又は長溝を備え、
連結具は、第2分割体の底部に固定されるとともに、第1分割体の長孔に挿通される軸部と、第1分割体の底部から下方に突出し、台座の長孔又は長溝に挿入配置される突出端部とを備え、
第1の幅は、連結具の突出端部が台座の長孔又は長溝の外側端部に当接して、第2分割体のそれ以上の外側への移動が規制されることにより、規定される
【0010】
さらに、この場合、
連結具の突出端部が台座の長孔又は長溝の外側端部に当接する状態では、連結具の軸部は、第1分割体の長孔の外側端部に当接せず、カゴが台座から取り外された状態で、連結具の軸部が第1分割体の長孔の外側端部に当接して、第2分割体のそれ以上の外側への移動が規制されることにより、カゴは、買物カゴの横長の幅よりも長い第3の幅に幅変更が可能である
との構成を採用することができる。
【0011】
また、これらの場合、
台座は、長孔又は長溝にスライド可能かつ位置調整可能に挿入されるスライド部材を備え、スライド部材の先端部が長孔又は長溝の外側端部を構成するとともに、スライド部材の位置が調整されることにより、長孔又は長溝の外側端部の位置が調整される
との構成を採用することができる。
【0012】
また、本発明に係るキャリーカートの他態様として、
カゴの幅変更に伴い、左右の車輪の間隔が変更するよう構成される
との構成を採用することができる。
【0013】
また、本発明に係るキャリーカートは、
車輪及び台座を備えるベースと、
ベースから上方に伸びるハンドルと、
台座に取り付けられるカゴであって、小売店舗に備え付けられる買物カゴの横長の幅に対応した第1の幅と買物カゴの横長の幅よりも短い第2の幅との間で幅変更が可能なカゴと、
ベースの左右に一対設けられ、それぞれが伸縮可能であるとともに、それぞれが車輪を支持する伸縮車軸と、
カゴの下部の左右に一対設けられ、それぞれが、カゴの幅が広くなるのに伴って外側に移動することにより、伸縮車軸の一部又は車輪の内側に当接し、伸縮車軸を伸長させて車輪を外側に移動させるアームとを備える
キャリーカートである。
【0014】
また、この場合、
アームは、カゴの幅が狭くなるのに伴って内側に移動することにより、伸縮車軸の別の一部に当接し、伸縮車軸を収縮させて車輪を内側に移動させる
との構成を採用することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、カゴを、小売店舗に備え付けられる買物カゴの横長の幅に対応した第1の幅とすることにより、カゴタイプのエコバッグをそのままカゴの中に入れることができる。また、他のタイプのエコバッグであっても、カゴタイプのエコバッグより幅が小さいため、そのままカゴの中に入れることができる。また、購入した商品を入れたレジ袋であっても、そのままカゴの中に入れることもできる。このため、本発明によれば、買物客が購入した商品をエコバッグやレジ袋から取り出してキャリーカートのカゴに詰め替える作業を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るキャリーカートであって、カゴが取り外された状態のキャリーカートの斜視図である。
図2図2は、カゴが取り付けられた状態であって、カゴの幅が広げられた状態のキャリーカートの斜視図である。
図3図3は、カゴが取り付けられた状態であって、カゴの幅が狭められた状態のキャリーカートの斜視図である。
図4図4(a)は、カゴの取付部の縦断面図である。図4(b)は、カゴが取り外された状態の同部分の縦断面図である。
図5図5(a)は、カゴが取り外された状態であって、カゴの幅が最大限に広げられた状態のカゴの底部の縦断面図である。図5(b)は、カゴが取り付けられた状態であって、カゴの幅が広げられた状態の同部分の縦断面図である。図5(c)は、カゴが取り付けられた状態であって、カゴの幅が狭められた状態の同部分の縦断面図である。
図6図6は、キャリーカートの発展形の説明図である。
図7図7は、キャリーカートのもう1つの発展形の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るキャリーカートの一実施形態について、図1ないし図5を参酌して説明する。
【0018】
図1ないし図3に示すように、キャリーカート1は、カート本体2と、カゴ5とを備える。カート本体2は、ベース3と、ハンドル4とを備える。ベース3は、車軸30と、車輪31と、台座32とを備える。車軸30は、ベース3に支持される。車輪31は、車軸30の端部に取り付けられる。車輪31は、台座32の前縁側であって、台座32の両側の外方に、左右一対設けられる。台座32は、左右に長い長方形状の板状体である。台座32は、ベース3のフレームに着脱自在に取り付けられる。ハンドル4は、ベース3から上方に伸びる。カート本体2は、台座32が水平となり、ハンドル4が起立した状態で、地面上に静止される。他方、カート本体2は、ハンドル4の上端部(グリップ部)を把持して斜めに傾けた状態となることで、車輪31,31が転動可能となり、走行可能となる。
【0019】
カゴ5は、台座32に着脱自在に取り付けられる。カゴ5は、台座32に取り付けられた状態で、スーパーマーケット等の小売店舗に備え付けられる買物カゴ(図示しない)の横長の幅に対応した第1の幅(図2参照)と買物カゴの横長の幅よりも短い第2の幅(図3参照)との間で幅変更が可能となる。また、カゴ5は、台座32から取り外された状態で、買い物カゴの横長の幅よりも長い第3の幅(図1参照)と第2の幅との間で幅変更が可能となる。
【0020】
カゴ5は、底部5aと、縦壁部5bとを備える。底部5aは、台座32に載置され、台座32に取り付けられる部分である。底部5aは、左右に長い長方形状を有する。縦壁部5bは、底部5aの各辺から上方に立ち上がり、周壁部を構成する。縦壁部5bは、カゴ5の上端開口部が底部5aよりも大きくなるよう、斜めに設けられ、逆テーパ状となる。具体的には、第1の幅は、カゴ5の内側のうち、底部5aの寸法として、380mm以上、430mm以下、カゴ5の内側のうち、上端開口部の寸法として、430mm以上、480mm以下、の幅であり、第2の幅は、第1の幅の70%以上、80%以下の幅であり、第3の幅は、第1の幅の110%以上、130%以下の幅である。
【0021】
カゴ5は、第1分割体50と、左右の第2分割体51,51とを備える。第1分割体50は、中央の部分であり、台座32に載置され、台座32に取り付けられる部分である。第1分割体50は、台座32の幅と同程度の幅を有する。第1分割体50は、底部と、前後の縦壁部とを備える。これにより、第1分割体50は、左右の開放端部を備える。第2分割体51は、底部と、前後の縦壁部と、左右いずれか一方の縦壁部とを備える。これにより、第2分割体51は、左右いずれか一方の開放端部を備える。第2分割体51は、開放端部側が第1分割体50内に挿入され、台座32に固定されないために、左右に可動であり、第1分割体50に対して出退可能である。第1分割体50の左右の開放端部からの第2分割体51の突出量を変更することにより、カゴ5の幅変更が可能となる。
【0022】
台座32は、挿通孔32aと、長孔又は長溝32bとを備える。本実施形態においては、長孔32bである。挿通孔32aは、台座32の前縁側であって、左右二箇所に形成される。長孔32bは、台座32の後縁側であって、左右の第2分割体51,51に対応して左右二箇所に形成される。長孔32bは、左右に長尺な孔である。
【0023】
図4に示すように、第1分割体50は、固定具6により、台座32に固定される。固定具6は、ボルト60と、ナット61とを備える。ボルト60は、すりわり、十字穴等を有する丸頭、丸平頭、平頭等のボルトである。ナット61は、ノブナット、蝶ナット、ローレットナット等の手回し式ナットである。ボルト60は、第1分割体50の底部50aの左右二箇所に内側から挿通され、台座32の各挿通孔32aに挿通される。ナット61は、台座32の下面から突出するボルト60に螺合される。ナット61は、人が手で回すことができるナットである。ナット61を緩めて外し、ボルト60を外すことにより、カゴ5を台座32から取り外すことができる。なお、ボルト60の頭部は、第1分割体50の底部50aの段差凹部に配置され、底部50aの内面から突出しないようになっている。これにより、可動する第2分割体51の底部51aがボルト60の頭部と干渉するのを防止することができる。
【0024】
図5に示すように、第2分割体51は、連結具52により、第1連結体50にスライド可能に連結される。連結具52は、頭部52aと、軸部52bと、突出端部52cとを備える。軸部52bは、第2分割体51の底部51aの開放端部側の箇所に内側から挿通され、第1分割体50の底部50aの左右二箇所に形成された各長孔50bに挿通される。長孔50bは、左右に長尺な孔である。突出端部52cは、軸部52bの先端において径が膨大した部分であり、第1分割体50の底部50aから下方に突出し、台座32の長孔32bに挿入配置される。
【0025】
図5(a)に示すように、カゴ5の第3の幅(図1参照)は、軸部52bが長孔50bの外側端部に当接して、第2分割体51,51のそれ以上の外側への移動が規制されることにより、規定される。図5(b)に示すように、カゴ5の第1の幅(図2参照)は、突出端部52cが長孔32bの外側端部32cに当接して、第2分割体51,51のそれ以上の外側への移動が規制されることにより、規定される。図5(c)に示すように、カゴ5の第2の幅(図3参照)は、突出端部52cが長孔32bの内側端部に当接して、第2分割体51,51のそれ以上の内側への移動が規制されることにより、又は、第2分割体51,51の開放端部同士が当接して、第2分割体51,51のそれ以上の内側への移動が規制されることにより、規定される。
【0026】
なお、連結具52は、カゴ5の内側から頭部(回転ハンドル)52aを所定角度で回転操作することで、その位置における第2分割体51を第1分割体50に固定(ロック)することができるロック構造を兼ねている。頭部52aを元に戻すことで、固定を解除することができる。
【0027】
以上のとおり、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、カゴ5を第1の幅とすることにより、カゴタイプのエコバッグ(図示しない)をそのままカゴ5の中に入れることができる。また、他のタイプのエコバッグ(図示しない)であっても、カゴタイプのエコバッグより幅が小さいため、そのままカゴ5の中に入れることができる。また、購入した商品を入れたレジ袋(図示しない)であっても、そのままカゴ5の中に入れることもできる。このため、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、買物客が購入した商品をエコバッグやレジ袋から取り出してカゴ5に詰め替える作業を不要とすることができる。
【0028】
しかも、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、カゴタイプのエコバッグをその横長の状態のままカゴ5の中に入れることにより、縦長の袋又はカゴが取り付けられる従来のキャリーカートに比べ、重心を低くすることができる。このため、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、移動時における転倒の危険を減らすことができ、女性や高齢者でも安心して取り扱うことができる。なお、雨天時には、カゴ5に防水カバーを被せ、カゴ5の中身が濡れないようにする。
【0029】
また、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、カゴ5を第2の幅とすることにより、カゴ5の幅を最小限にすることができる。このため、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、カゴ5を第1の幅とする必要がない場合、カゴ5の幅を狭めてコンパクトにすることができる。なお、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、一方の第2分割体51を引き出し、他方の第2分割体51を引っ込めることにより、かご5を第1の幅と第2の幅の間の幅とすることもできる。
【0030】
また、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、ナット61を緩めて固定具6による固定を解除することにより、カゴ5を台座32から取り外すことができる。このため、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、たとえばカゴ5に入らない大きな物を台座32の上に積載して(バンド等でカート本体2に固定した状態とすることにより)運ぶことができる。
【0031】
また、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、カゴ5を台座32から取り外された状態で、カゴ5の幅を最大限にすることができる。このため、本実施形態に係るキャリーカート1によれば、カゴ5をキャリーカート1に用いない場合、カゴ5に大容量で物品等を収容することができる。
【0032】
次に、キャリーカート1の発展形として、カゴ5の幅変更に伴い、左右の車輪31,31の間隔が変更する形態、より詳しくは、カゴ5の幅が広くなると、車輪31,31の間隔も広くなる形態について、図6を参酌して説明する。
【0033】
図6に示すように、キャリーカート1は、伸縮車軸33と、アーム36とを備える。伸縮車軸33は、ベース3の左右に一対設けられ、それぞれが伸縮可能であるとともに、それぞれが車輪31を支持する。アーム36は、カゴ5の下部の左右に一対設けられ、それぞれが、カゴ5の幅が広くなるのに伴って外側に移動することにより、伸縮車軸33の一部又は車輪31の内側に当接し、伸縮車軸33を伸長させて車輪33を外側に移動させ(図6(b)→(c))、他方、それぞれが、カゴ5の幅が狭くなるのに伴って内側に移動することにより、伸縮車軸33の別の一部に当接し、伸縮車軸33を収縮させて車輪31を内側に移動させる(図6(c)→(b))。そして、各車輪31が外側に移動することにより、左右の車輪31,31の間隔が広くなり、各車輪31が内側に移動することにより、左右の車輪31,31の間隔が狭くなる。
【0034】
伸縮車軸33は、連結軸体34と、スライド軸体35とを備える。連結軸体34は、筒体であり、車軸30の端部に外嵌される。なお、外嵌だけでは車軸30に対する連結軸体34の固定力が十分でない場合、ビス等を用いて強固に固定される。スライド軸体35は、連結軸体34に外挿され、軸方向に沿って内側と外側とにスライド可能である。
【0035】
スライド軸体35は、筒部35aと、軸部35bとを備える。筒部35aは、連結軸体34に外挿される部分である。連結軸体34には、軸方向に沿ってスリット34aが形成され、筒部35aには、ビス35cが螺合される。ビス35cの先端は、スリット34aに挿入される。これにより、連結軸体34及び車軸30に対するスライド軸体35のスライド量が規定される。
【0036】
軸部35bは、筒部35aよりも小径であり、車軸30の端部と同径である。軸部35bの先端部には、環状溝が形成される。車輪31の中心孔に軸部35bが挿入されると、車輪31の中心孔の内部に設けられるロック機構が環状溝に係合する。この係合は、車輪31の外側の中央部を押圧することにより、解除可能である。このような構造により、車輪31は、軸部35bの端部に着脱自在に取り付けられる。なお、車軸30の端部も、軸部35bの端部と同じ構造となっており、車輪31が着脱自在に取り付け可能である。
【0037】
アーム36は、上端部がカゴ5の第2分割体51の底部51aに取り付けられる。底部51aには、アーム36の上端部が嵌入する取付スロット(図示しない)が形成され、この取付スロットにアーム36の上端部を嵌入することにより、アーム36は、第2分割体51の底部に取り付けられ、底部から下方に突出する。なお、アーム36の上端部には、弾性変位可能な係合爪36bが形成され、取付スロットに形成される係合孔(図示しない)に解除可能に係合する。レバーによって係合爪36bを弾性変位させて、係合孔に対する係合を解除することにより、アーム36を第2分割体51の底部から取り外すことができる。
【0038】
アーム36の下端部には、当接部36aが設けられる。本例においては、当接部36aは、スライド軸体35の軸部35bが挿入される切欠きが形成されるものである。当接部36aは、スライド軸体35の軸部35bに沿って外側に移動することにより、車輪31の内側に当接する。あるいは、軸部35にたとえば膨大部が設けられ、この部分に当接部36aが当接するようにしてもよい。他方、当接部36aは、スライド軸体35の軸部35bに沿って内側に移動することにより、スライド軸体35の筒部35aと軸部35bとの段差部に当接する。なお、車輪31の移動量は、スライド軸体35のスライド量とスライド軸体35の軸部35bの長さとによって適宜設定することができる。たとえば、スライド軸体35の軸部35bの長さを長めに設定して遊び代を設けることにより、車輪31,31の間隔の変更量をカゴ5の幅の変更量よりも小さく設定することができる。
【0039】
このように、キャリーカート1の発展形によれば、カゴ5の幅が広くなることにより横方向に不安定となりやすくなるのを、車輪31,31の間隔が広くなることにより横安定性を高めることができる。
【0040】
なお、伸縮車軸33は、既設のキャリーカートの車軸30から車輪31,31を取り外した後に、取り付けて、車軸30を延長させるものである。すなわち、伸縮車軸33は、既設のキャリーカートに使用できるように設計されたものである(車軸30の径に連結軸体34の内径を合わせることで、各種の径の車軸30に対応可能となる。)。しかし、たとえば新規でキャリーカートを設計する場合、伸長車軸33は、ベース3に直接固定されるものであってもよい。また、伸縮車軸33及びアーム36は、左右のいずれか一方にのみ設けるようにしてもよい。また、連結軸体を、たとえば第1連結軸体と、第1連結軸体にスライド可能な第2連結軸体とで構成するというように、2本以上設けることにより、伸縮車軸の伸縮を2段階でなく、3段階以上とすることもできる。
【0041】
次に、キャリーカート1のもう1つの発展形として、台座32の長孔32bの外側端部32cの位置調整が可能な形態について、図7を参酌して説明する。
【0042】
長孔32bは、長めに形成され、長孔32bの中にスライド部材320が挿入配置される。スライド部材320の先端部は、半円弧状に凹となり、長孔32bの外側端部32cを構成する。スライド部材320の基端部には、調整ネジ321が螺合する。調整ネジ321は、手回し式ネジであり、長孔32bの長手方向、すなわち、スライド部材320のスライド方向に沿って配置され、台座32の側部から挿通孔を通ってスライド部材320に螺合する。調整ネジ321を回すことにより、スライド部材320は、内側又は外側にスライドする。これにより、長孔32bの外側端部32cの位置が調整可能となる。スライド部材320の可動幅、すなわち、長孔32bの外側端部32cの位置の調整代は、たとえば、10mm以上、50mm以下である。なお、ビス322は、台座32に螺合されて先端が調整ネジ321の窪み部に挿入することにより、調整ネジ321の抜け落ちを防止する。
【0043】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0044】
上記実施形態においては、車軸30が一軸で、車輪31が2つの牽引式のキャリーカートである。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、台座の4隅に車輪が付いた押し車式のキャリーカートであってもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…キャリーカート、2…カート本体、3…ベース、30…車軸、31…車輪、32…台座、32a…挿通孔、32b…長孔又は長溝、32c…外側端部、320…スライド部材、321…調整ネジ、322…ビス、33…伸縮車軸、34…連結軸体、34a…スリット、35…スライド軸体、35a…筒部、35b…軸部、35c…ビス、36…アーム、36a…当接部、36b…係合爪、4…ハンドル、5…カゴ、5a…底部、5b…縦壁部、50…第1分割体、50a…底部、50b…長孔、51…第2分割体、51a…底部、52…連結具、52a…頭部、52b…軸部、52c…突出端部、6…固定具、60…ボルト、61…ナット
【要約】
【課題】買物客が購入した商品をエコバッグから取り出して詰め替える作業を不要とすることができるキャリーカートを提供する。
【解決手段】キャリーカート1は、車輪31及び台座32を備えるベース3と、ベース3から上方に伸びるハンドル4と、台座32に取り付けられるカゴ5であって、小売店舗に備え付けられる買物カゴの横長の幅に対応した第1の幅と買物カゴの横長の幅よりも短い第2の幅との間で幅変更が可能なカゴ5とを備える。
【選択図】図1
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図7