(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、冷却部と抵抗部の間には複数の碍子が設けられるが、碍子と碍子の間から、冷却風が漏れ出る問題があった。
【0005】
したがって本発明の目的は、冷却風が漏れ出
にくい構造の負荷試験装置などを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る負荷試験装置は、抵抗器と、抵抗器を保持する抵抗器保持枠を有する抵抗部と、冷却ファンを有する冷却部と、抵抗部と冷却部の間に配置された絶縁枠とを備える。絶縁枠は、抵抗部と連結される。絶縁枠は、冷却部と連結される。絶縁枠は、
冷却部と抵抗部の間に設けられる碍子として、且つ冷却部と抵抗部の間に設けられる冷却風誘導フードとして用いられる。
【0007】
絶縁枠を設けることにより、冷却部と抵抗部の間から、冷却風が漏れ出
にくくすることが出来る
。
【0008】
好ましくは、絶縁枠の外壁と内壁
の少なくとも一方は、表面が襞状に形成される。
【0009】
絶縁枠を構成する側部の外壁及び内壁の表面
の少なくとも一方が襞状に形成されることにより、襞状に形成されない形態に比べて、絶縁距離を長くして、絶縁性を高めることが可能になる。
【0010】
さらに好ましくは、絶縁枠は、2以上の部材で構成され
る。絶縁枠の2以上の部材のそれぞれは、連結する領域の一方に蟻溝形状の凸部を有し、他方に蟻溝形状の凹部を有する。絶縁枠の2以上の部材は、凸部と凹部を介した嵌め合わせにより連結される。
【0011】
絶縁枠が、2以上の部材で構成される場合には、一体で構成される形態に比べて、それぞれの部材を簡単に形成することが可能になる。
【0012】
また、好ましくは、
絶縁枠は、2以上の部材で構成される。絶縁枠の2以上の部材の少なくとも1つ
には、
中空形状部分を形成し、長手方向に延びる孔を有する。
【0013】
貫通孔など、絶縁枠を構成する部材それぞれの長手方向に延びる孔を設けることにより、絶縁枠の内部に中空形状部分が形成される。
これにより、中空形状部分が形成されない形態に比べて、絶縁枠を軽量化することが可能になる。
【0014】
さらに好ましくは、絶縁枠の2以上の部材は、
孔に嵌入可能な連結具を介した嵌め合わせにより連結される。
【0015】
嵌め合わせにより、簡単に2以上の部材から絶縁枠を組み立てることが可能になる。
【0016】
また、好ましくは、絶縁枠は、冷却部に近い側の吸気面と、抵抗部に近い側の排気面が開口
した側部を有する。側部の上面は、前記抵抗部に連結される。側部の下面は、冷却部に連結される。側部の外壁と内壁
の少なくとも一方は、表面が襞状に形成される。
【0017】
また、好ましくは、絶縁枠は、冷却部の上に取り付けられる。抵抗部は、絶縁枠の上に取り付けられ
る。抵抗部は、絶縁枠に保持される。
【0018】
また、好ましくは、冷却部の吸気口には、プリーツ形状の濾材を含むエアフィルターが設けられる。
【0019】
エアフィルターにより、冷却ファンに導入される空気に不純物が含まれないようにすることが出来る。
凹凸形状により表面積が大きくなるので、平面形状の濾材を含むエアフィルターに比べて、より多くの不純物を取り除きながら、吸気を行うことが可能になる。
【0020】
また、好ましくは、絶縁部材で構成され、抵抗器保持枠から外側に突出するスペーサーが設けられる。
【0021】
スペーサーを設けない場合には、抵抗部の抵抗器保持枠と、抵抗器の端子(抵抗器保持枠から突出する部分)の少なくとも一方が、地面など負荷試験装置の外部と接触する恐れがあった。スペーサーを設けることにより、抵抗部の抵抗器保持枠及び抵抗器の端子が地面などの外部に接触する可能性を低くすることが可能になる。
【0022】
また、好ましくは、抵抗器保持枠の側面を覆う枠体が設けられる。抵抗器保持枠と枠体の間には、絶縁部材で構成されたスペーサーが設けられる。
【0023】
枠体を設けない場合には、抵抗器保持枠と抵抗器の端子の少なくとも一方が外部に露出するため、当該端子などに埃などのゴミが付着するおそれがあった。枠体を設けることにより、抵抗器保持枠及び抵抗器の端子にゴミが付着する可能性を低くすることが出来る。
【0024】
また、好ましくは、負荷試験装置は、移動ラックに収納される。
【0025】
負荷試験装置1が移動ラック800に収納されることにより、トラックなどの運搬装置への負荷試験装置1の移動が容易に行える。
【0026】
本発明に係る負荷試験装置の絶縁枠は、抵抗器と抵抗器を保持する抵抗器保持枠を有する抵抗部と、冷却ファンを有する冷却部との間に配置される。絶縁枠は、抵抗部と連結される。絶縁枠は、冷却部と連結され。絶縁枠は、
冷却部と抵抗部の間に設けられる碍子として、且つ冷却部と抵抗部の間に設けられる冷却風誘導フードとして用いられる。
【0027】
本発明に係る負荷試験装置は、
冷却ファンを有する冷却部を備える。負荷試験装置は、第1抵抗器と、第1抵抗器を保持する第1抵抗器保持枠を有する第1抵抗部を備える。負荷試験装置は、第1抵抗部よりも冷却部から離れて配置され、第2抵抗器と、第2抵抗器を保持する第2抵抗器保持枠を有する第2抵抗部を備える
。負荷試験装置は、第1抵抗部と連結され、冷却部と連結され、
冷却部と第1抵抗部の間に設けられる碍子として、且つ冷却部と第1抵抗部の間に設けられる冷却風誘導フードとして用いられる第1絶縁枠と、第2抵抗部と連結され、第1抵抗部と連結され、
第1抵抗部と第2抵抗部の間に設けられる碍子として、且つ第1抵抗部と第2抵抗部の間に設けられる冷却風誘導フードとして用いられる第2絶縁枠の少なくとも一方を含む絶縁枠を備える。
【発明の効果】
【0028】
以上のように本発明によれば、冷却風が漏れ出
にくい構造の負荷試験装置などを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。
なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、一つの実施形態に記載した内容は、原則として他の実施形態にも同様に適用される。また、各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが出来る。
【0031】
なお、
図1と
図12〜
図15では、冷却部10の筐体に隠れて見えない冷却ファン15が点線で示されている。
また、
図13〜
図15では、枠体700に隠れて見えない抵抗部30と絶縁枠50が点線で示されている。
【0032】
本実施形態における乾式の負荷試験装置1は、冷却部10、抵抗部30、絶縁枠50を備え、電源装置(試験対象電源)の負荷試験を行うために用いられる(
図1参照)。
【0033】
(冷却部10)
冷却部10は、抵抗部30に冷却風を送る装置で、抵抗部30に近い側に冷却ファン15を有し、抵抗部30から離れた側に吸気口17を有する。
本実施形態では、冷却部10が、抵抗部30よりも下部に配置される形態を説明するが、冷却部10と抵抗部30が水平方向に並べて配置される形態であってもよい。
冷却ファン15は、吸気口17から吸い込んだ空気を抵抗部30に送る。
【0034】
(抵抗部30)
抵抗部30は、複数の抵抗器Rと、抵抗器Rを保持する抵抗器保持枠33を有する。
【0035】
抵抗器Rは、水平方向に延びる棒状の抵抗器である。
抵抗器Rは、所定の間隔を空けて複数本並べられ、直列又は並列に接続されて、抵抗器群を形成する。
抵抗部30は、抵抗器群が、1以上設けられたもので、負荷試験の際には、当該抵抗器群の一部又は全部に、試験対象電源からの電力が供給される。
【0036】
抵抗器保持枠33は、略中空直方体形状を有する。
抵抗器保持枠33を構成する略中空直方体形状は、冷却部10に近い側の吸気面(下面)と、冷却部10から離れた側の排気面(上面)が開口し、第1前面部33aと第1背面部33bと第1右側面部33cと第1左側面部33dを有する。
抵抗器保持枠33の側部(第1前面部33aと第1背面部33b)は、抵抗器Rのそれぞれの中央部分(抵抗体部分)を囲み、抵抗器Rの端部を保持する。
【0037】
(絶縁枠50)
絶縁枠50は、冷却部10と抵抗部30の間に配置され、冷却部10と抵抗部30との間の離隔を維持するために設けられる。
絶縁枠50は、冷却部10と近い側(下部)で冷却部10と連結され、抵抗部30と近い側(上部)で抵抗部30と連結される。
絶縁枠50は、セラミックス、エポキシ樹脂、ガラス繊維など、耐電性と耐熱性を備えた材料で構成される。
【0038】
絶縁枠50は、略中空直方体形状を有する。
絶縁枠50を構成する略中空直方体形状は、冷却部10に近い側の吸気面(下面)と、冷却部10から離れた側、即ち抵抗部30に近い側の排気面(上面)が開口し、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dで構成された側部を有する。
絶縁枠50を構成する側部は、冷却部10と抵抗部30の間であって、冷却部10から抵抗部30への冷却風の流路の側面を覆う。
【0039】
絶縁枠50を構成する側部の外壁と内壁は、表面が襞状に形成されるのが望ましい。
すなわち、第2前面部50aの側面を構成する外壁と内壁、第2背面部50bの側面を構成する外壁と内壁、第2背面部50bの側面を構成する外壁と内壁、第2右側面部50cの側面を構成する外壁と内壁、及び第2左側面部50dの側面を構成する外壁と内壁は、表面が襞状に形成される(
図2参照)。
【0040】
絶縁枠50の側部の上面(抵抗部30と対向する面)と下面(冷却部10と対向する面)には、取り付け孔51が設けられる。
すなわち、第2前面部50aの上面と下面、第2背面部50bの上面と下面、第2右側面部50cの上面と下面、第2左側面部50dの上面と下面には、取り付け孔51が設けられる。
絶縁枠50は、L字の取付金具61及びネジ63などの取り付け部材を介して、上部で、抵抗器保持枠33と連結される(
図3参照)。
絶縁枠50は、L字の取付金具61及びネジ63などの取り付け部材を介して、下部で、冷却部10の筐体と連結される。
【0041】
図3は、上部の取付金具61が抵抗器保持枠33の内側(内壁)に取り付けられる例を示すが、上部の取付金具61は抵抗器保持枠33の外側(外壁)に取り付けられてもよい(
図10参照)。同様に、
図3は、下部の取付金具61が冷却部10の筐体の内側(内壁)に取り付けられる例を示すが、
図10に示すように、下部の取付金具61は冷却部10の筐体の外側(外壁)に取り付けられても良い。
【0042】
絶縁枠50は、側部を構成する部材(第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50d)が、一体的に構成される形態であってもよいし、2以上の部材で構成される形態であってもよい。
図1〜
図3は、絶縁枠50の側部を構成する部材(第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50d)が一体的に構成される例を示す。
図4〜
図6は、絶縁枠50の側部を構成する部材(第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50d)が別体で構成される例を示す。
【0043】
例えば、
図4〜
図6に示す例では、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dのそれぞれは、同じ大きさの略等脚台形柱形状を有する。
【0044】
なお、絶縁枠50の側部は、4つの部材で構成される形態に限るものではない。
例えば、絶縁枠50の側部が、第2前面部50aと第2右側面部50cが一体となったものと、第2背面部50bと第2左側面部50dが一体となったものの2つの部材で構成されてもよい。
【0045】
また、絶縁枠50が2以上の部材で構成される場合には、絶縁枠50の内部に中空形状部分を設けて、軽量化を図ることが出来る。
図4〜
図6に示す例では、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dのそれぞれに、長手方向に貫通する貫通孔53が上下に2つずつ設けられる例を示す。
ただし、絶縁枠50の内部に設けられる中空形状部分は、貫通孔53に限るものではなく、長手方向に延びる孔で構成される形態であってもよい。
【0046】
別体で構成された、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dは、連結部材などを介した嵌め合わせなどにより、連結されるのが望ましい。
図4〜
図6に示す例では、貫通孔53に嵌入可能な略L字形状の連結具55を介して、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dが連結される。
【0047】
ただし、連結部材は、
図4〜
図6に示すような連結具55に限るものではなく、他の形態であってもよい。
例えば、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dのそれぞれにおける、連結領域に凹部55aと当該凹部55aに嵌入可能な凸部55bのいずれかが設けられる形態が考えられる(
図7、
図8参照)。
【0048】
図7と
図8に示す例では、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dのそれぞれが、連結する領域に蟻溝形状の凹部55a部と凸部55bを有する例を示す。
【0049】
具体的には、第2前面部50aの第2左側面部50dとの連結領域には、凹部55aが設けられ、第2前面部50aの第2右側面部50cとの連結領域には、凸部55bが設けられる。第2背面部50bの第2右側面部50cとの連結領域には、凹部55aが設けられ、第2背面部50bの第2左側面部50dとの連結領域には、凸部55bが設けられる。第2右側面部50cの第2前面部50aとの連結領域には、凹部55aが設けられ、第2右側面部50cの第2背面部50bとの連結領域には、凸部55bが設けられる。第2左側面部50dの第2背面部50bとの連結領域には、凹部55aが設けられ、第2左側面部50dの第2前面部50aとの連結領域には、凸部55bが設けられる。
【0050】
なお、
図7と
図8に示す例では図示を省略しているが、この場合でも、貫通孔53が設けられてもよい。
【0051】
また、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dのそれぞれは、L字の取付金具61及びネジ63などの取り付け部材を介して、冷却部10の筐体及び抵抗部30の抵抗器保持枠33と連結される。このため、第2前面部50aと第2背面部50bと第2右側面部50cと第2左側面部50dが、連結されない形態であってもよい。
【0052】
本実施形態では、絶縁枠50が、通常、冷却部10と抵抗部30の間に設けられる碍子の役割を果たす。
複数の碍子を、冷却部10と抵抗部30の間に設ける形態に比べて、1つの絶縁枠50を冷却部10と抵抗部30の間に設けるので、組立を簡素化することが出来るし、強度を高めることが出来る。
【0053】
また、絶縁枠50は、冷却部10と抵抗部30の間であって、冷却部10から抵抗部30への冷却風の流路の側面を覆う。これにより、冷却部10と抵抗部30の間から、冷却風が漏れ出るのを防ぎ、冷却効率を高めることも出来る。
また、外部から埃などの異物が、冷却部10と抵抗部30の間に侵入するのを防ぐことが出来る。
また、絶縁枠50が、冷却部10と抵抗部30の間に設ける冷却風誘導フードの役割も兼ねることが出来る。
【0054】
絶縁枠50を構成する側部の外壁及び内壁の表面が襞状に形成されることにより、襞状に形成されない形態に比べて、絶縁距離を長くして、絶縁性を高めることが可能になる。
【0055】
絶縁枠50が、2以上の部材で構成される場合には、一体で構成される形態に比べて、それぞれの部材を簡単に形成することが可能になる。
【0056】
貫通孔53など、絶縁枠50を構成する部材それぞれの長手方向に延びる孔を設けることにより、絶縁枠50の内部に中空形状部分が形成される。
これにより、中空形状部分が形成されない形態に比べて、絶縁枠50を軽量化することが可能になる。
【0057】
嵌め合わせにより、簡単に2以上の部材から絶縁枠50を組み立てることが可能になる。
【0058】
本実施形態では、絶縁枠50が、上下方向に貫通する略直方体形状である例を示したが、絶縁枠50の形状は、これに限るものではない。
例えば、絶縁枠50が、上下方向に貫通する略円筒形状であってもよい。
また、例えば、絶縁枠50は、直方体から角が取れた形状、すなわち直方体を構成する頂部が丸みを帯びた形状であってもよい。
【0059】
また、吸気口17には、エアフィルター17aが設けられてもよい(
図9参照)。
この場合には、エアフィルター17aにより、冷却ファン15に導入される空気に不純物が含まれないようにすることが出来る。
エアフィルター17aの濾材は、平面形状のものであってもよいが、凹凸形状のものであってもよい。
図9は、凹凸形状の例として、山折りと谷折りを繰り返すプリーツ形状の濾材を含むエアフィルター17aを示す。
凹凸形状により表面積が大きくなるので、平面形状の濾材を含むエアフィルター17aに比べて、より多くの不純物を取り除きながら、吸気を行うことが可能になる。
【0060】
また、本実施形態では、絶縁枠50が、冷却部10と抵抗部30の間に設けられる形態を説明したが、複数の抵抗部(U相用抵抗部301、V相用抵抗部302、W相用抵抗部303)を備える負荷試験装置100において、隣接する抵抗部の間に絶縁枠が設けられる形態であってもよい(
図11参照)。
この場合、抵抗部30は、下段のU相用抵抗部(第1抵抗部)301、中段のV相用抵抗部(第2抵抗部)302、上段のW相用抵抗部(第3抵抗部)303を有し、絶縁枠50は、第1絶縁枠501と第2絶縁枠502と第3絶縁枠503を有する。
【0061】
U相用抵抗部301は、抵抗器(第1抵抗器)Rと抵抗器保持枠(第1抵抗器保持枠)33を有する。
V相用抵抗部302は、U相用抵抗部301よりも冷却部10から離れて上方に配置され、抵抗器(第2抵抗器)Rと抵抗器保持枠(第2抵抗器保持枠)33を有する。
W相用抵抗部303は、V相用抵抗部302よりも冷却部10から離れて上方に配置され、抵抗器(第3抵抗器)Rと抵抗器保持枠(第3抵抗器保持枠)33を有する。
【0062】
冷却部10とU相用抵抗部301の間には、第1絶縁枠501が設けられ、U相用抵抗部301とV相用抵抗部302の間には、第2絶縁枠502が設けられ、V相用抵抗部302とW相用抵抗部303の間には、第3絶縁枠503が設けられる。
第1絶縁枠501は、冷却部10に近い側(下部)で冷却部10と連結され、U相用抵抗部301に近い側(上部)でU相用抵抗部と連結され、冷却部10とU相用抵抗部301の間であって、冷却部10からU相用抵抗部301への冷却風の流路の側面を覆う。
第2絶縁枠502は、U相用抵抗部301に近い側(下部)でU相用抵抗部301と連結され、V相用抵抗部302に近い側(上部)でV相用抵抗部302と連結され、U相用抵抗部301とV相用抵抗部302の間であって、U相用抵抗部301からV相用抵抗部302への冷却風の流路の側面を覆う。
第3絶縁枠503は、V相用抵抗部302に近い側(下部)でV相用抵抗部302と連結され、W相用抵抗部303に近い側(上部)でW相用抵抗部303と連結され、V相用抵抗部302とW相用抵抗部303の間であって、V相用抵抗部302からW相用抵抗部303への冷却風の流路の側面を覆う。
【0063】
図11では、絶縁枠(第1絶縁枠501)が冷却部10とU相用抵抗部301の間に設けられる例を示すが、第1絶縁枠501に代えて、通常の碍子などが設けられる形態であってもよい。
【0064】
第2絶縁枠502と第3絶縁枠503が、通常、1つの抵抗部(例えば、U相用抵抗部301)と隣接する他の抵抗部(例えば、V相用抵抗部302)の間に設けられる碍子の役割を果たす。
複数の碍子を、1つの抵抗部と他の抵抗部の間に設ける形態に比べて、1つの絶縁枠50を1つの抵抗部と他の抵抗部の間に設けるので、組立を簡素化することが出来るし、強度を高めることが出来る。
【0065】
また、第2絶縁枠502は、U相用抵抗部301とV相用抵抗部302の間であって、U相用抵抗部301からV相用抵抗部302への冷却風の流路の側面を覆う。
また、第3絶縁枠503は、V相用抵抗部302とW相用抵抗部303の間であって、V相用抵抗部302からW相用抵抗部303への冷却風の流路の側面を覆う。
これにより、1つの抵抗部と他の抵抗部の間から、冷却風が漏れ出るのを防ぎ、冷却効率を高めることも出来る。
また、外部から埃などの異物が、1つの抵抗部と他の抵抗部の間に侵入するのを防ぐことが出来る。
また、絶縁枠50が、1つの抵抗部と他の抵抗部の間に設ける冷却風誘導フードの役割も兼ねることが出来る。
【0066】
また、本実施形態では、冷却部10の上方に抵抗部30が積み重ねられる形態を説明したが、冷却部10と抵抗部30が横方向に並べられる形態であってもよい。
【0067】
冷却部10と抵抗部30が横方向に並べられる場合には、絶縁部材で構成され、抵抗器保持枠33から外側に突出するスペーサー600が設けられるのが望ましい(
図12、
図13参照)。
具体的には、スペーサー600は、略円柱形状の碍子で構成され、抵抗器保持枠33を構成する側面から外側方向で且つ当該側面と垂直な方向に延びる。
冷却部10と抵抗部30が横方向に並べられた場合に、スペーサー600の先端が、地面などの外部に接触するように、スペーサー600の抵抗器保持枠33からの突出量が決定される。
【0068】
冷却部10と抵抗部30が横方向に並べられる場合には、スペーサー600の先端が、地面などの外部に接触し、抵抗器保持枠33及び抵抗器Rの端子(抵抗器保持枠33から突出する部分)と地面などの外部との間にスペースが形成される。
スペーサー600を設けない場合には、抵抗部30の抵抗器保持枠33と、抵抗器Rの端子(抵抗器保持枠33から突出する部分)の少なくとも一方、地面など負荷試験装置1の外部と接触する恐れがあった。スペーサー600を設けることにより、抵抗部30の抵抗器保持枠33及び抵抗器Rの端子が地面などの外部に接触する可能性を低くすることが可能になる。
【0069】
また、本実施形態では、抵抗器保持枠33及び抵抗器Rの端子が外部に露出する形態を説明したが、抵抗器保持枠33の側面を覆う枠体700が設けられてもよい(
図14参照)。
この場合、枠体700と抵抗器保持枠33の間にスペーサー600が設けられる。
枠体700を設けない場合には、抵抗器保持枠33と抵抗器Rの端子の少なくとも一方が外部に露出するため、当該端子などに埃などのゴミが付着するおそれがあった。枠体700を設けることにより、抵抗器保持枠33及び抵抗器Rの端子にゴミが付着する可能性を低くすることが出来る。
【0070】
スペーサー600は、抵抗器保持枠33の側面(第1前面部33a、第1背面部33b、第1右側面部33c、第1左側面部33d)のそれぞれに、2以上設けられるのが望ましいが、1つだけ設けられる形態であってもよい。
特に、枠体700を設けた場合には、スペーサー600を介して抵抗器保持枠33と枠体700とが固定されるため、抵抗器保持枠33の側面のそれぞれに、1つずつスペーサー600が設けられる形態でも、抵抗器保持枠33の安定性を維持することが出来る。
【0071】
また、スペーサー600は、抵抗器保持枠33の4つの側面の全てに設けられる形態であってもよいが、地面などの外部と対向する面と当該面と隣接する面との2つの側面にだけ設けられる形態であってもよい。
【0072】
図14は、抵抗器保持枠33の4つの側面のそれぞれに、1つずつスペーサー600が設けられる例を示す。
【0073】
また、枠体700を含む負荷試験装置1もしくは、枠体700を含まない負荷試験装置1を収納する移動ラック800が設けられてもよい(
図15参照)。
負荷試験装置1が移動ラック800に収納されることにより、トラックなどの運搬装置への負荷試験装置1の移動が容易に行える。
【0074】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。