特許第6983475号(P6983475)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6983475フロントロードシールにより流路構成部品を封止するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983475
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】フロントロードシールにより流路構成部品を封止するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   F01D 11/00 20060101AFI20211206BHJP
   F16J 15/04 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   F01D11/00
   F16J15/04 Z
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-106081(P2017-106081)
(22)【出願日】2017年5月30日
(65)【公開番号】特開2017-219043(P2017-219043A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2020年5月25日
(31)【優先権主張番号】15/172,944
(32)【優先日】2016年6月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ポール・ジアメッタ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・タイソン・バルカム,サード
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・リチャード・ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ポール・ウォッシンジャー
【審査官】 吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−252413(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/086240(WO,A1)
【文献】 スイス国特許発明第698921(CH,B1)
【文献】 特開2015−031289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 11/00
F16J 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
前方表面、後方表面、正圧側表面及び負圧側表面を有する第1の流路構成部品であって、第1の流路構成部品の正圧側表面がシールチャネルの正圧側部分を画成する、第1の流路構成部品と、
前方表面、後方表面、正圧側表面及び負圧側表面を有する第2の流路構成部品であって、第2の流路構成部品が第1の流路構成部品に隣接して配置され、第2の流路構成部品の負圧側表面がシールチャネルの負圧側部分を画成する、第2の流路構成部品と、
正圧側部分及び負圧側部分によって形成されたシールチャネル内に保持されるシールと
を備えており、第2の流路構成部品がシールが設置される前に第1の流路構成部品に隣接して配置され、シールチャネルがシールが挿入される前方開口部を画成し、
第1の流路構成部品は、前方表面から後方表面までの本体幅と、本体幅に実質的に垂直なシャンク高さとを有し、
シールの後端が前方開口部に挿入され、シールの後端がシールチャネルを通ってシャンクの底部表面によって少なくとも部分的に画成される後位置に導かれ、その結果、シールの前端が前方開口部に配置される、システム。
【請求項2】
ールチャネルは、前方開口部から延在し、かつ本体幅に実質的に沿って延在し、かつシャンク高さに実質的に沿って延在し、
シールは、第1の流路構成部品と第2の流路構成部品との間に画成された1以上の漏れ経路を実質的に封止するように、前方開口部から、本体幅に実質的に沿い、かつシャンク高さに実質的に沿ったシールチャネルを通って連続的に延在する、請求項2に記載のシステム。
【請求項3】
第1の流路構成部品と第2の流路構成部品との間に、隣接する漏れ経路を少なくとも部分的に画成するダンパピンをさらに含み、シールは、ダンパピンの隣接する漏れ経路を実質的に封止し、シールチャネルは、ダンパピンの後方端部と第1の流路構成部品の後方表面との間を通る、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
第1の流路構成部品は、前方表面から突出した表面特徴部を備え、ダンパピンの前方端部が、表面特徴部と前方開口部との間に配置される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
第1の流路構成部品は、取り付け後にシールを所定位置に保持するために前方開口部に隣接する保持機構を画成する、請求項1乃至4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
シールは、取り付け後にシールを所定位置に保持するために、前方開口部に隣接するシールの前方部分に保持機構を画成する、請求項1乃至4のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
隣接する流路構成部品の間に画成されたシールチャネルに適合する可撓性部材を備えるシールであって、
流路構成部品が、前方表面、後方表面、正圧側表面、負圧側表面、前方表面から後方表面までの本体幅及び、本体幅に実質的に垂直なシャンク高さとを有し、
可撓性部材が、
隣接する流路構成部品の前方表面から隣接する流路構成部品の後位置まで実質的に延在する軸方向部分であって、後位置がシャンクの底部表面によって少なくとも部分的に画成される、軸方向部分と、
隣接する流路構成部品の後方表面に近接する隣接する流路構成部品の高さに実質的に沿って延在し、かつ軸方向部分に連続する半径方向部分と、
軸方向部分に連続し、かつ隣接する流路構成部品の前方表面によって画成されるシールチャネルの前方開口部に隣接する前方端部と
半径方向部分に連続する後端と
を含み、
後端がシールチャネルの前方開口部に挿入され、シールチャネルを通って後位置に導かれ、その結果、シールの前端が前方開口部に配置される、シール。
【請求項8】
シールは、隣接する翼形部シャンクの間に画成された1以上の漏れ経路を実質的に封止する、請求項に記載のシール。
【請求項9】
前方端部は、隣接する流路構成部品と係合し、シールを所定位置に保持するための保持機構を含む、請求項7または8に記載のシール。
【請求項10】
前方表面(112,858,878.1178)、後方表面(114,860,880,1180)、正圧側表面(116)負圧側表面(118)、前方表面から後方表面までの本体幅及び本体幅に実質的に垂直なシャンク高さとを有する第1の流路構成部品(310)を配置するステップであって、第1の流路構成部品(310)の正圧側表面(116)は、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の正圧側部分(116)を画成する、ステップと、
前方表面(112,858,878.1178)、後方表面(114,860,880,1180)、正圧側表面(116)及び負圧側表面(118)を有する第2の流路構成部品(320)を第1の流路構成部品に隣接して配置するステップであって、第2の流路構成部品(320)の負圧側表面(118)は、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の負圧側部分(118)を画成する、ステップと、
第2の流路構成部品が第1の流路構成部品に隣接して配置された後に、第1の流路構成部品(310)の前方表面(112,858,878.1178)と第2の流路構成部品(320)の前方表面(112,858,878.1178)との間の、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の正圧側部分(116)及び負圧側部分(118)によって形成されるシールチャネル(150,350,550,850,1150)によって画成される前方開口部(152,352,552,852,1152)にシール(170,200,370,570,870,1170)を挿入するステップと
シールの後端をシールチャネルを通ってシャンクの底部表面によって少なくとも部分的に画成される後位置に導き、その結果、シールの前端を前方開口部に配置するステップと、
を含む方法。
【請求項11】
第1の流路構成部品(310)と第2の流路構成部品(320)との間に、隣接する漏れ経路を少なくとも部分的に画成するダンパピン(130)を取り付けるステップをさらに含み、シール(170,200,370,570,870,1170)は、ダンパピン(130)の隣接する漏れ経路を実質的に封止し、シールチャネルは、ダンパピンの後方端部と第1の流路構成部品の後方表面との間を通る、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ターボ機械に関し、より具体的には、ガスタービン内の半径方向に隣接する翼形部用組立体などの、隣接する流路構成部品に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンなどのターボ機械は、ステータベーンと呼ばれる静止翼形部と、ロータブレード又はバケットと呼ばれる回転翼形部とを含む、1以上の列の翼形部を含む。ガスタービンは、前部に軸流圧縮機、中央部の周りに1以上の燃焼器、後部にタービンを含むことができる。通常、軸流圧縮機は、一連の段を有し、各段は、1列のロータブレードと、それに続く1列のステータベーンとを含む。したがって、各段は、一般に、一対のロータブレード及びステータベーンを含む。通常、ロータブレードは、入口を通って軸流圧縮機に入る流体の運動エネルギーを増加させ、ステータベーンは、流体の増加した運動エネルギーを拡散によって静圧に変換する。したがって、両方の組の翼形部は、流体の圧力を増加させる上で極めて重要な役割を果たす。
【0003】
ロータブレードの場合には、翼形部のリングは翼形部のベースの内側シャフトに接続されて、リングを形成する。多くの用途において、ロータブレードの一体リングを製造することは現実的ではない。したがって、リング内の各ロータブレードは、独立して製造されてもよく、しばしば、シャンク及びダブテール部分を有する一体ベース部を含む。次に、ダブテール部分を、シャフトの一部を形成し、隣接する(軸方向に)段に接続するディスク(ロータホイール)内の相補的なスロットに挿入することによって、ロータブレードを完全なリングに組み立てることができる。
【0004】
隣接するロータブレードを組み立てる際に、結果として得られる組立体は、望ましくない流体漏れ経路を提供する可能性がある隣接するブレードのシャンク間の小さな隙間を含む場合がある。いくつかの組立体では、後方半径方向シールを隣接するシャンク間に軸方向に対して実質的に垂直に取り付けて、漏れ経路を低減し、ダンパピンを軸方向に実質的に平行に取り付けて、漏れをさらに制限する。隣接するシャンク間の漏れを制限するための他のシール構成も、ロータブレード組立体の製造に使用される。
【0005】
ロータブレード組立体は、陸上ベースのガスタービン、ジェットエンジン、高速船舶エンジン、小型発電所などを含む様々な用途に使用されている。同様のロータブレード組立体は、大容量の空気分離プラント、高炉空気、流体クラッキング空気、プロパン脱水素化、又は他の工業的用途などの他の用途にも使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0226077号明細書
【発明の概要】
【0007】
本開示の第1の態様は、フロントロードシールによりターボ機械翼形部などの流路構成部品を封止するためのシステム及び方法を提供する。第1の流路構成部品の負圧側表面の一部と第2の流路構成部品の正圧側の一部との間に、シールチャネルが画成される。シールは、正圧側部分及び負圧側部分によって形成されたシールチャネル内に保持され、シールチャネルは、取り付け時にシールが挿入される前方開口部を画成する。
【0008】
本開示の第2の態様は、第1の流路構成部品と、第2の流路構成部品と、シールとを含むシステムを提供する。第1の流路構成部品は、前方表面と、後方表面と、正圧側表面と、負圧側表面とを有する。第1の流路構成部品の正圧側表面は、シールチャネルの正圧側部分を画成する。第2の流路構成部品は、前方表面と、後方表面と、正圧側表面と、負圧側表面とを有する。第2の流路構成部品の負圧側表面は、シールチャネルの負圧側部分を画成する。シールは、正圧側部分及び負圧側部分によって形成されたシールチャネル内に保持される。シールチャネルは、取り付け時にシールが挿入される前方開口部を画成する。
【0009】
本開示の第3の態様は、フロントロードシールを取り付ける方法を提供する。本方法は、前方表面と、後方表面と、正圧側表面と、負圧側表面とを有する第1の流路構成部品を配置するステップを含む。第1の流路構成部品の正圧側表面は、シールチャネルの正圧側部分を画成する。本方法は、前方表面と、後方表面と、正圧側表面と、負圧側表面とを有する第2の流路構成部品を配置するステップを含む。第2の流路構成部品の負圧側表面は、シールチャネルの負圧側部分を画成する。本方法は、第1の流路構成部品の前方表面と第2の流路構成部品の前方表面との間の、シールチャネルの正圧側部分及び負圧側部分によって形成されるシールチャネルによって画成される前方開口部にシールを挿入するステップを含む。
【0010】
本開示の第4の態様は、隣接する流路構成部品の間に画成されたシールチャネルに適合する可撓性部材を含むシールを提供する。可撓性部材は、軸方向部分と、半径方向部分と、前方端部とを含む。軸方向部分は、隣接する流路構成部品の前方表面から隣接する流路構成部品の後方表面まで実質的に延在する。半径方向部分は、隣接する流路構成部品の後方表面に近接する隣接する流路構成部品の高さに実質的に沿って延在し、かつ軸方向部分に連続する。前方端部は、軸方向部分に連続し、かつ隣接する流路構成部品の前方表面によって画成されるシールチャネルの前方開口部に隣接する。
【0011】
本開示の例示的な態様は、本明細書に記載された問題及び/又は論じられていない他の問題を解決するように構成される。
【0012】
本開示のこれらの及び他の特徴は、本開示の様々な実施形態を示す添付の図面と併せて、本開示の様々な態様の以下の詳細な説明から、より容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】フロントロードシールを有する例示的な翼形部の一部の側面斜視図である。
図2】例示的なフロントロードシールの上部斜視図である。
図3】フロントロードシールのための例示的な保持機構の側面斜視図である。
図4】隣接する翼形部シャンク間のフロントロードシールのための、図3の例示的な保持機構の正面斜視図である。
図5】隣接する翼形部シャンク間のフロントロードシールのための例示的な保持機構の正面斜視図である。
図6】フロントロードシール(隣接する翼形部シャンクなしで示す)のための、図5の例示的な保持機構の側面斜視図である。
図7】翼形部シャンクに追加の特徴を有する図5図6のフロントロードシールと同様のフロントロードシールの例示的な保持機構の側面斜視図である。
図8】隣接する翼形部シャンク間のフロントロードシールのための例示的な保持機構の正面斜視図である。
図9】フロントロードシール(隣接する翼形部シャンクなしで示す)のための、図8の例示的な保持機構の側面斜視図である。
図10】フロントロードシール(隣接する翼形部シャンクなしで示す)のための、図8図9の例示的な保持機構の別の側面斜視図である。
図11】隣接する翼形部シャンク間のフロントロードシールのための例示的な保持機構の正面斜視図である。
図12】フロントロードシール(隣接する翼形部シャンクなしで示す)のための、図11の例示的な保持機構の側面斜視図である。
図13】翼形部シャンクに追加の特徴を有する図11図12のフロントロードシールと同様のフロントロードシールの例示的な保持機構の側面斜視図である。
図14】フロントロードシールを取り付ける例示的な方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の図面は原寸に比例していないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様だけを示すことを目的としており、したがって、本開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。図面においては、図面間で類似する符号は類似する要素を示す。
【0015】
ターボ機械又は類似の環境の流路内に構成部品を組み立てることの1つの課題は、隣接する流路構成部品間の潜在的な漏れ経路を封止することであり、組み立てを効率的かつ信頼性のあるものにする方法でそれを行うことである。例えば、翼形部段の組み立てでは、複数の翼形部が互いに隣接して配置されてリングを形成する。翼形部ブレードは、段を通る所望の流路を画成すると予想されるが、翼形部の隣接するシャンク部分によって形成されるリングは、隣接する翼形部シャンクを通る又はその間の漏れ経路がないソリッドリングとして作用することが好ましい。同様に、ターボ機械の流路内の他の構成部品は、隣接する構成部品と共に組み立てられ、信頼性の高いシールが存在しない望ましくない漏れ経路を形成することがある。例えば、シュラウド、カバープレート、スペーサ、ニア流路シール(NFPS)及び所望の流路を画成し、いくつかのターボ機械において部分的に組み立てられる他の構成部品は、封止を必要とする隣接する構成部品間に同様の継目を生じさせることがある。
【0016】
いくつかの翼形部段では、隣接する各翼形部は、シャンクの下方の翼形部の基部にあるダブテールアタッチメントを用いてロータに取り付けられる。翼形部は、リングに組み立てられる。第2の構成部品が最終位置に来る前にシールの一部又は全部が隣接する第1及び第2の構成部品の間に配置されることを要求する(シールが取り付けられる座部又は他の特徴部に技術者がアクセスできるようにするため)、いくつかのシール技術が開発されているが、フロントロードシールは、それらがロータアタッチメントを介してリング内に配置された後に、隣接する第1及び第2の構成部品の間に挿入することができる。同様のプロセスは、セグメントに取り付けられ、封止を必要とする継目を残す他の流路構成部品間で達成され得る。隣接する流路構成部品を設計して、可撓性シールを受容するためのそれらの間の前方開口部チャネルを画成することは、シールの取り付けの容易さ及び効率を改善する。
【0017】
図1には、フロントロードシールを有する翼形部100の一部が示されている。翼形部100は、ターボ機械を通る所望の流路を画成するように垂直方向に延在する翼形部ブレード102(一部のみを示す)を含む。翼形部100はまた、ロータに取り付けるために翼形部100の基部にダブテール104を含む。翼形部ブレード102とダブテール104との間には、翼形部100のシャンク110がある。シャンク110は、翼形部ブレード102がシャンク110の頂部に接合し、ダブテール104がシャンク110の底部に接合するところから測定されたシャンク高さを有する。翼形部ブレード102、シャンク110及びダブテール104は、(異なる機械加工、処理及びコーティングプロセスを経てもよいが)均一なベース材料により単一部品として製造されることが多いことに留意されたい。シャンク110は、前方表面112(外形のみが見える)、後方表面114、正圧側表面116及び負圧側表面(外形のみが見える)を有する。前方表面112は、流路の初期の、ターボ機械の一般的な流路に垂直な翼形部100の面によって画成することができ、翼形部100が組み立てられる翼形部段がターボ機械に取り付けられる際に、インストーラに面することができる。後方表面114は、流路の後に、流路に垂直である翼形部100の面によって画成することができ、翼形部100が組み立てられる翼形部段がターボ機械に取り付けられる際にインストーラから離れて向いている。正圧側表面116は、翼形部100の回転軸に垂直な翼形部100の面によって画成することができ、隣接する翼形部に面しており、翼形部100が動作中に回転すると前縁側にある。負圧側表面118は、翼形部100の回転軸に垂直な翼形部100の面によって画成することができ、隣接する翼形部に面しており、翼形部100が動作中に回転すると後縁側にある。シャンク110は、前方表面112の最も前方の特徴部から後方表面114の最も後方の特徴部までの流路の一般的な方向に測定された幅を有する。この幅は、シャンク110の本体幅と一体化していないとみなされる突出した表面特徴部120、122、124を含むことに留意されたい。本体幅は、翼形部100が取り付けられているシャフトの回転軸と平行な線上において、理論的に平面の前方表面(翼形部ブレード102が延在する上部表面126の前方縁部からダブテール104が延在する底部表面128の前方縁部まで延在する)の最前部から、理論的に平面の後方表面(翼形部ブレード102が延在する上部表面126の後方縁部からダブテール104が延在する底部表面128の後方縁部まで延在する)の最後部までの距離として定義することができる。
【0018】
図1のシャンク110は、正圧側表面116の特徴を覆い隠すであろう隣接シャンクを有さない側面図で示されている。ダンパピン130、シールチャネル150及びシール170は、取り付け後に現れるように示されている。ほとんどの実施では、シール170の取り付けに先立って、隣接するシャンクが正圧側表面116に対して配置されることに留意されたい。
【0019】
ダンパピン130は、隣接するシャンク間に取り付けられ、振動の減衰を提供して、翼形部100を組み込んだターボ機械の動作中に隣接するシャンク間の磨耗を低減するための構成部品である。ダンパピン130は、前方端部134及び後方端部136を有する円筒状本体132を含む。前方端部134は、シャンク110の正圧側に支持機構を収容するための凹部138を含む。後方端部136は、隣接するシャンクの負圧側に支持機構(図示せず)を収容するための凹部140を含む。
【0020】
シールチャネル150は、シャンク110の正圧側表面116の凹部によって部分的に画成される。シールチャネル150は、正圧側に隣接するシャンク(図示せず)の負圧側表面の相補的な凹部によってさらに画成される。同様に、シャンク110は、負圧側表面118に相補的な凹部(図示せず)を有し、負圧側に隣接するシャンクと共に別のシールチャネルを画成する。シールチャネル150はさらに、前方開口部152及び末端開口部154によって画成される。前方開口部152は、シール170がシールチャネル150に挿入される開口部を提供する。末端開口部154は、シール170の挿入された端部が一旦完全に取り付けられると終端する端部を画成する。いくつかの実施形態では、末端開口部154は、シャンク110の底部表面128によって少なくとも部分的に画成され、翼形部100が取り付けられるロータ(図示せず)の表面との係合によって封止される。いくつかの実施形態では、シールチャネル150は、末端開口部を含まず、ブラインド端部で終端する。シールチャネル150は、前方開口部152から接続部分158まで延在する側方部分156を含む。側方部分156は、シャンク110の上部表面126及び底部表面128の2つ以上の縁部によって画成される平面の一方又は両方に実質的に平行である。この文脈では、実質的に平行とは、側方部分156の大部分が、基準面の少なくとも1つから15度未満の角度であることを意味する。シールチャネルは、接続部分158から末端開口部154まで延在する垂直部分160を含む。垂直部分160は、理論的に平面の後方表面(上部表面126の後方縁部から底部表面128の後方縁部まで延在する)に実質的に平行である。この文脈では、実質的に平行とは、垂直部分160の大部分が、基準面から15度未満の角度であることを意味する。側方部分156及び垂直部分160はまた、互いに、かつそれぞれの基準面に対して実質的に垂直である。この文脈では、実質的に垂直とは、側方部分156の大部分が、垂直部分160の大部分及び/又は後方表面平面から75〜105度(90度+/−15度)の角度にあることを意味する。同様に、実質的に垂直とは、垂直部分160が、側方部分156の大部分及び/又は上部表面もしくは底部表面の平面から75〜105度の角度にあることを意味する。
【0021】
シール170が前方開口部152を通って挿入され、側方部分156を通って進み、接続部分158によって垂直部分160及び末端開口部154に導かれるように、接続部分158が側方部分156と垂直部分160との間に延在し、それらを接続する。図示する実施形態では、接続部分158は、側方部分156と垂直部分160との間の円弧状チャネルである。シャンク110内のシールチャネル150は、シャンク110と隣接するシャンクとの間にシール170が取り付けられたときにシール170を導いて配置する全シールチャネルの一部のみを画成する。隣接するシャンク上の同様の相補的なシールチャネルがシールチャネルを完成させる。したがって、シールチャネル150は、正圧側表面116に対して開放されている。シールチャネル150は、正圧側表面116の平面内のその全長に沿って完全に囲まれていなくてもよく、又は均一な深さである必要もない。例えば、図示する実施形態では、取り付け後にシール170のより大きな部分が露出し得る後方開口部162が存在する。例示的な実施形態に示すように、シールチャネル150は、シャンク110の本体幅及びシャンク高さの両方に実質的に沿って延在する。この文脈では、実質的に沿って延在するとは、シールチャネル150が本体幅の大部分及び本体高さの大部分を横切ることを意味する。一実施形態では、シールチャネル150は、本体幅の少なくとも85%及びシャンク高さの少なくとも85%に沿って延在する。
【0022】
シール170は、その取り付けられた構成で示されている。一実施形態では、シールは、前方開口部152を通って挿入され、側方部分156を通って進み、接続部分158によって垂直部分160及び末端開口部154に導かれる板ばねからなる。シール170のさらなる詳細は、図2に関して以下に提供される。
【0023】
図2は、図1のシール170などの例示的なフロントロードシール200を、取り付け前及びその弛緩状態で示す。一実施形態では、シール200は、1以上の層のバネ材料からなるシムシール又は積層スプラインであってもよい。例えば、シール200は、所望の幅、長さ及び厚さを有する、コバルト基合金(成形性、耐温度及び耐摩耗性及び耐腐食性のため)などの可撓性材料の矩形の本体からそれぞれ構成される第1の層210及び第2の層212を含むことができる。他の材料も可能であり、それらのばね特性、温度耐性及び封止する流路内の環境に適合する他の物理的特性に基づいて選択することができる。板ばねシールに使用される材料は、挿入時に図1のシールチャネル150などの湾曲したシールチャネルの経路に従うように変形可能であり得る。図示する例では、第1の層210の長さは、第2の層212の長さよりも長い。層は同じ厚さ又は同じ材料でなくてもよいし、積層、挿入、保持、ばね特性、又は封止特性を容易にするために他の差異を組み込んでもよい。層210、212は、図示する例では3点溶接である溶接部220によって接続されている。シール200は、挿入端部230及び保持端部232を含むことができる。図示する例では、溶接部220は、挿入端部230に近接して作られる。他の形状、構成、層間の結合、層数及び一方又は両方の端部の成形もまた、特定の実施形態及び保持機構のために望ましいものとすることができる。
【0024】
図3図4は、隣接する流路構成部品310、320の間のフロントロードシール370の例示的な保持機構300を示す。例えば、保持機構300は、シール170のようなフロントロードシール及び翼形部100のシャンク110のシールチャネル150と隣接する翼形部などの、隣接翼形部間のシールチャネルの前方開口部に組み込むことができる。図3では、シール370及びシールチャネル350の前方部分及び流路構成部品310の隣接する前方表面をよりよく示すために、流路構成部品310が1つだけ示されている。図4では、両方の流路構成部品310、320が示されている。保持機構300は、前方開口部352に隣接するリップ312を含む。シール370は、リップ312と相補的な構成の係合端部372を含む。シールチャネル350は、リップ312が突出する上部壁354を含む。取り付けられたシール370のばね力は、係合端部372を上部壁354に向かって上方に押し、かつリップ312の内面314に向かって前方に押す。図4に示すように、シールチャネル350自体と同様に、保持機構300は、隣接する流路構成部品310、320上に相補的部分を含む。第2の流路構成部品320はまた、シール370の係合端部372と係合するためのリップ322を含む。チャネル深さ360、362、したがって各流路構成部品310、320の前方開口部352の一部は等しくなくてもよいことに留意されたい。したがって、図示する実施形態では、第2の流路構成部品320上のリップ322は、第1の流路構成部品310上のリップ312よりも狭い。他の実施形態では、これらの特徴部は、より大きい又はより小さい非対称性を有してもよく、場合によっては、構成部品に組み込まれた保持機構のリップ又は他の部分が、流路構成部品の1つにのみ存在してもよい。
【0025】
図5図7は、隣接する流路構成部品510、520の間のフロントロードシール570のための別の保持機構500を示す。保持機構500は、図7に示すように、一方又は両方の流路構成部品510、520の面にフック機構を任意選択的に組み込むことができる。フロントロードシール570は、シールチャネル550の前方開口部552を通って突出する延長部572を含む。延長部572は、シール570にさらなる保持力を提供するためのフック部分574を含む。図示する実施形態では、フック部分574は、第1の湾曲部576が前方開口部552に向かって後方に湾曲し、第2の湾曲部578が流路構成部品510、520の下部リップ512、522に係合するように下方に湾曲するS字フックを含む。第2の湾曲部578の端部に係合して保持するための相補的フック514の追加は、シール570を確実に保持するためのさらなる保持力を提供することができる。
【0026】
図8図10は、隣接する流路構成部品810、820の間のフロントロードシール870のための別の保持機構800を示す。保持機構800は、シール870の係合端部872に組み込まれたタブ874を収容するために、シールチャネル850の前方開口部852からわずかに窪んだ溝854を組み込んでいる。溝854は、シール870のばね力の下で、タブ874の端部表面876、前方表面878及び後方表面880を収容して係合させるために、上方表面856、前方表面858及び後方表面860によって画成される。上向きタブ874は、シール870のばね力によって上部溝854に保持される。
【0027】
図11図13は、隣接する流路構成部品1110、1120の間にフロントロードシール1170のための別の保持機構1100を示す。保持機構1100は、図13に示すように、一方又は両方の流路構成部品1110、1120の面にフック機構を任意選択的に組み込むことができる。シール1170は、シールチャネル1150の前方開口部1152を通って突出する延長部1172を含む。延長部1172は、シール1170にさらなる保持力を提供するためのタブ1174を含む。図示する実施形態では、タブ1174は、端部表面1176、前方表面1178及び後方表面1180を有する下向きタブであり、流路構成部品1110、1120の下側リップ1112、1122を越えて延在する。タブ1174の端部に係合して保持するための相補的フック1114の追加は、シール1170を確実に保持するためのさらなる保持力を提供することができる。
【0028】
図14は、翼形部などの隣接する流路構成部品と前の図の他の例との間にフロントロードシールを取り付ける方法1400を示す。ステップ1410では、ダブテール接続を使用してロータに固定される翼形部などの第1の構成部品が配置される。ステップ1420において、リング内の次の翼形部などの隣接する構成部品が配置される。上述したように、各構成部品はシールチャネルの一部を有し、それらが互いに隣接して配置されると、前方開口部を有する2つの構成部品の間にシールチャネルが形成される。ステップ1430において、シールは、シールチャネルが隣接する構成部品の前方表面から現れるところによって画成される前方開口部に挿入される。ステップ1440において、シールの挿入された端部がシールチャネルの末端端部に達するまで、シールはチャネルを通って導かれ、シールは隣接する構成部品の間の潜在的な流路を実質的に封止する。実質的に封止されると、シールのない構成部品間の流路と比較して、構成部品間の全潜在的流路が少なくとも85%減少する。実質的に完全なシャンクシールは、隣接する翼形部のシャンク部分間の流路を少なくとも99%減少させる。ステップ1450において、シールと隣接する構成部品との間の保持機構が係合して、シールが取り付けられているターボ機械の動作中にシールを所定位置に確実に保持する。例えば、シールの係合端部は、リップの後ろに着座してもよく、一方又は両方の構成部品の中又は上のリップ、溝又はフックに係合するためのフック又はタブを含んでもよい。
【0029】
上記の図面は、本開示のいくつかの実施形態による関連する動作上の処理のいくつかを示す。いくつかの代替的な実施形態では、記載された動作が、記載された順序から外れることがあり、又は実際には、関連する動作に応じて実質的に同時に又は逆の順序で実行される場合があることに留意されたい。
【0030】
本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を説明することだけを目的とし、本開示を限定することを目的とするものではない。本明細書で用いられるように、文脈で別途明確に指示しない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「前記(the)」は複数形も含むものとする。「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合に、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/又は構成部品の存在を示すが、1つもしくは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成部品及び/又はこれらのグループの存在もしくは追加を排除するものではないことがさらに理解されるであろう。
【0031】
特許請求の範囲のすべてのミーンズ又はステッププラスファンクション要素の対応する構造、材料、動作及び均等物は、具体的に請求された他の請求要素と組合せて機能を実行するための任意の構造、材料、又は動作を含むものとする。本開示の記載は、例示及び説明の目的で提示されているが、網羅的であることを意図するものではなく、或いは開示した形式における開示に限定されるものではない。多くの変更及び変形は、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。本開示の原理及び実際の応用を最もよく説明し、想定される特定の使用に適するように様々な変更を伴う様々な実施形態の開示を他の当業者が理解できるようにするために、実施形態を選択し説明した。
[実施態様1]
システムであって、
前方表面(112,858,878.1178)、後方表面(114,860,880,1180)、正圧側表面(116)及び負圧側表面(118)を有する第1の流路構成部品(310)であって、第1の流路構成部品(310)の正圧側表面(116)は、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の正圧側部分(116)を画成する、第1の流路構成部品(310)と、
前方表面(112,858,878.1178)、後方表面(114,860,880,1180)、正圧側表面(116)及び負圧側表面(118)を有する第2の流路構成部品(320)であって、第2の流路構成部品(320)の負圧側表面(118)は、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の負圧側部分(118)を画成する、第2の流路構成部品と、
正圧側部分(116)及び負圧側部分(118)によって形成されたシールチャネル(150)内に保持されるシール(170,200,370,570,870,1170)と
を備えており、
シールチャネル(150,350,550,850,1150)は、取り付け時にシールが挿入される前方開口部(152,352,552,852,1152)を画成する、システム。
[実施態様2]
第1の流路構成部品(310)は、前方表面(112,858,878.1178)から後方表面(114,860,880,1180)までの本体幅と、本体幅に実質的に垂直なシャンク高さとを有し、シールチャネル(150,350,550,850,1150)は、前方開口部(152,352,552,852,1152)から延在し、かつ本体幅に実質的に沿って延在し、かつシャンク高さに実質的に沿って延在する、実施態様1に記載のシステム。
[実施態様3]
シール(170,200,370,570,870,1170)は、第1の流路構成部品(310)と第2の流路構成部品(320)との間に画成された1以上の漏れ経路を実質的に封止するように、前方開口部(152,352,552,852,1152)から、本体幅に実質的に沿い、かつシャンク高さに実質的に沿ったシールチャネル(150,350,550,850,1150)を通って連続的に延在する、実施態様2に記載のシステム。
[実施態様4]
第1の流路構成部品(310)と第2の流路構成部品(320)との間に、隣接する漏れ経路を少なくとも部分的に画成するダンパピン(130)をさらに含み、シール(170,200,370,570,870,1170)は、ダンパピン(130)の隣接する漏れ経路を実質的に封止する、実施態様1に記載のシステム。
[実施態様5]
第1の流路構成部品(310)は、取り付け後にシール(170,200,370,570,870,1170)を所定位置に保持するために前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接する保持機構(300)を画成する、実施態様1に記載のシステム。
[実施態様6]
保持機構(300,500,800,1100)は、リップ(312,322)、スロット及びフックから選択される、実施態様5に記載のシステム。
[実施態様7]
シール(170,200,370,570,870,1170)は、取り付け後にシール(170,200,370,570,870,1170)を所定位置に保持するために、前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接するシール(170,200,370,570,870,1170)の前方部分に保持機構(300,500,800,1100)を画成する、実施態様1に記載のシステム。
[実施態様8]
保持機構(300,500,800,1100)は、タブ(874,1174)及びフックから選択され、保持機構(300,500,800,1100)は、前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接する第1の流路構成部品(310)上に画成された相補的保持機構と互換性がある、実施態様7に記載のシステム。
[実施態様9]
前方表面(112,858,878.1178)、後方表面(114,860,880,1180)、正圧側表面(116)及び負圧側表面(118)を有する第1の流路構成部品(310)を配置するステップであって、第1の流路構成部品(310)の正圧側表面(116)は、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の正圧側部分(116)を画成する、ステップと、
前方表面(112,858,878.1178)、後方表面(114,860,880,1180)、正圧側表面(116)及び負圧側表面(118)を有する第2の流路構成部品(320)を配置するステップであって、第2の流路構成部品(320)の負圧側表面(118)は、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の負圧側部分(118)を画成する、ステップと、
第1の流路構成部品(310)の前方表面(112,858,878.1178)と第2の流路構成部品(320)の前方表面(112,858,878.1178)との間の、シールチャネル(150,350,550,850,1150)の正圧側部分(116)及び負圧側部分(118)によって形成されるシールチャネル(150,350,550,850,1150)によって画成される前方開口部(152,352,552,852,1152)にシール(170,200,370,570,870,1170)を挿入するステップと
を含む方法。
[実施態様10]
第1の流路構成部品(310)は、前方表面(112,858,878.1178)から後方表面(114,860,880,1180)までの本体幅と、本体幅に実質的に垂直なシャンク高さとを有し、シールチャネル(150,350,550,850,1150)は、前方開口部(152,352,552,852,1152)から延在し、かつ本体幅に実質的に沿って延在し、かつシャンク高さに実質的に沿って延在する、実施態様9に記載の方法。
[実施態様11]
シール(170,200,370,570,870,1170)は、第1の流路構成部品(310)と第2の流路構成部品(320)との間に画成された1以上の漏れ経路を実質的に封止するように、前方開口部(152,352,552,852,1152)から、本体幅に実質的に沿い、かつシャンク高さに実質的に沿ったシールチャネル(150,350,550,850,1150)を通って連続的に延在する、実施態様10に記載の方法。
[実施態様12]
第1の流路構成部品(310)と第2の流路構成部品(320)との間に、隣接する漏れ経路を少なくとも部分的に画成するダンパピン(130)を取り付けるステップをさらに含み、シール(170,200,370,570,870,1170)は、ダンパピン(130)の隣接する漏れ経路を実質的に封止する、実施態様9に記載の方法。
[実施態様13]
第1の流路構成部品(310)は、前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接する保持機構(300,500,800,1100)を画成し、シール(170,200,370,570,870,1170)を所定位置に保持するために保持機構(300,500,800,1100)にシール(170,200,370,570,870,1170)を係合するステップをさらに含む、実施態様9に記載の方法。
[実施態様14]
保持機構(300,500,800,1100)は、リップ、スロット及びフックから選択される、実施態様13に記載の方法。
[実施態様15]
シール(170,200,370,570,870,1170)は、前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接するシール(170,200,370,570,870,1170)の前方部分に保持機構(300,500,800,1100)を画成し、シール(170,200,370,570,870,1170)を所定位置に保持するために保持機構(300,500,800,1100)を第1の流路構成部品(310)に係合するステップをさらに含む、実施態様9に記載の方法。
[実施態様16]
保持機構(300,500,800,1100)は、タブ(874,1174)及びフックから選択され、保持機構(300,500,800,1100)は、前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接する第1の流路構成部品(310)上に画成された相補的保持機構と互換性があり、保持機構(300,500,800,1100)を係合するステップは、シール(170,200,370,570,870,1170)の保持機構(300,500,800,1100)を相補的保持機構に係合するステップを含む、実施態様15に記載の方法。
[実施態様17]
隣接する流路構成部品(310)の間に画成されたシールチャネル(150,350,550,850,1150)に適合する可撓性部材
を備えるシールであって、可撓性部材が、
隣接する流路構成部品の前方表面(112,858,878.1178)から隣接する流路構成部品の後方表面(114,860,880,1180)まで実質的に延在する軸方向部分と、
隣接する流路構成部品の後方表面(114,860,880,1180)に近接する隣接する流路構成部品の高さに実質的に沿って延在し、かつ軸方向部分に連続する半径方向部分と、
軸方向部分に連続し、かつ隣接する流路構成部品の前方表面(112,858,878.1178)によって画成されるシールチャネル(150,350,550,850,1150)の前方開口部(152,352,552,852,1152)に隣接する前方端部(134)と
を備える、シール(170,200,370,570,870,1170)。
[実施態様18]
シール(170,200,370,570,870,1170)は、隣接する翼形部シャンク(110)の間に画成された1以上の漏れ経路を実質的に封止する、実施態様17に記載のシール(170,200,370,570,870,1170)。
[実施態様19]
前方端部(134)は、隣接する流路構成部品と係合し、シール(170,200,370,570,870,1170)を所定位置に保持するための保持機構(300,500,800,1100)を含む、実施態様17に記載のシール(170,200,370,570,870,1170)。
[実施態様20]
保持機構(300,500,800,1100)は、タブ(874,1174)及びフックから選択され、保持機構(300,500,800,1100)は、隣接する流路構成部品上に画成された相補的保持機構と互換性がある、実施態様19に記載のシール(170,200,370,570,870,1170)。
【符号の説明】
【0032】
100 翼形部
102 翼形部ブレード
104 ダブテール
110 シャンク
112 前方表面
114 後方表面
116 正圧側表面
118 負圧側表面
120 表面特徴部
122 表面特徴部
124 表面特徴部
126 上部表面
128 底部表面
130 ダンパピン
132 円筒状本体
134 前方端部
136 後方端部
138 凹部
140 凹部
150 シールチャネル
152 前方開口部
154 末端開口部
156 側方部分
158 接続部分
160 垂直部分
162 後方開口部
170 シール
200 シール
210 第1の層
212 第2の層
220 溶接部
230 挿入端部
232 保持端部
300 保持機構
310 流路構成部品
312 リップ
314 内面
320 第2の流路構成部品
322 リップ
350 シールチャネル
352 開口部
354 上部壁
360 チャネル深さ
362 チャネル深さ
370 フロントロードシール
372 係合端部
500 保持機構
510 流路構成部品
512 リップ
514 相補的フック
520 流路構成部品
522 リップ
550 シールチャネル
552 開口部
570 フロントロードシール
572 延長部
574 フック部分
576 第1の湾曲部
578 第2の湾曲部
800 保持機構
810 隣接する流路構成部品
820 隣接する流路構成部品
850 シールチャネル
852 開口部
854 上部溝
856 上方表面
858 前方表面
860 後方表面
870 シール
872 係合端部
874 タブ
876 端部表面
878 前方表面
880 後方表面
1100 保持機構
1110 流路構成部品
1112 リップ
1114 相補的フック
1120 流路構成部品
1122 リップ
1150 シールチャネル
1152 開口部
1170 フロントロードシール
1172 延長部
1174 タブ
1180 後方表面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14