特許第6983478号(P6983478)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983478
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】多重壁コアのための支持体
(51)【国際特許分類】
   B22C 9/10 20060101AFI20211206BHJP
   F01D 5/18 20060101ALI20211206BHJP
   F02C 7/00 20060101ALI20211206BHJP
   B22C 9/04 20060101ALI20211206BHJP
   B22C 9/24 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   B22C9/10 F
   F01D5/18
   F02C7/00 D
   B22C9/04 A
   B22C9/24 C
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-215177(P2017-215177)
(22)【出願日】2017年11月8日
(65)【公開番号】特開2018-89687(P2018-89687A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2020年10月30日
(31)【優先権主張番号】15/354,221
(32)【優先日】2016年11月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・ウェイン・ウェバー
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー・トーマス・フォスター
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・ピーター・ハネット
【審査官】 藤長 千香子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2016−516591(JP,A)
【文献】 特開平06−154947(JP,A)
【文献】 英国特許出願公開第02346340(GB,A)
【文献】 米国特許第05820774(US,A)
【文献】 特開2006−026742(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0129217(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103357820(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22C 5/00−9/30
B22C 11/00−25/00
B29C 33/00−33/76、
39/26−39/36、
41/38−41/44、
43/36−43/42、
43/50、45/26−45/44、
45/64−45/68、45/73、
49/48−49/56、49/70、
51/30−51/40、51/44
F01D 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
翼形部鋳造物用のコア(10)であって、
翼形部鋳造物の翼形部の第1の側に沿って延び、前記翼形部鋳造物の前記翼形部の後縁冷却回路のレグを形成する片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)と、
前記翼形部鋳造物の前記翼形部に追加の冷却回路を形成する複数の外側コアセクションであって、前記追加の冷却回路が、前記翼形部鋳造物の前記翼形部の第2の側に沿って延びる、前記複数の外側コアセクションと、
前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の内面から前記コア(10)の外側輪郭に延び、前記複数の外側コアセクションの間に延びるボス(34、36、250、320、420、422)と
を備え、
前記ボス(34、36、250、320、420、422)は、前記翼形部鋳造物の前記翼形部の前記第2の側の外部に流体的に結合された通路を形成する、コア(10)。
【請求項2】
前記コア(10)が、第1のセッターブロックと第2のセッターブロックとの間に配置され、前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、焼成プロセス中に、前記第1のセッターブロック(12)および第2のセッターブロック(14)によって形成されるキャビティ(16)内の前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の位置を制御し、焼成プロセス中に、前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の移動を防止する、請求項1に記載のコア(10)。
【請求項3】
前記翼形部鋳造物が、多重壁翼形部(22)鋳造物を含む、請求項1または2に記載のコア(10)。
【請求項4】
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物の前記翼形部内の熱伝達要素(308)の一部を形成する、請求項1乃至3のいずれかに記載のコア(10)。
【請求項5】
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物の前記翼形部にピンバンク(416)の一部を形成する、請求項に記載のコア(10)。
【請求項6】
多重壁翼形部(22)鋳造物用のコア(10)であって、
前記多重壁翼形部(22)鋳造物の第1の側に沿って延び、前記翼形部鋳造物の翼形部の後縁冷却回路のレグを形成する片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)と、
前記多重壁翼形部(22)鋳造物の前記翼形部に追加の冷却回路を形成する複数の外側コアセクションであって、前記追加の冷却回路が、前記多重壁翼形部(22)鋳造物の前記翼形部の第2の側に沿って延びる、前記複数の外側コアセクションと、
前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の内面から前記コア(10)の外側輪郭まで延び、前記複数の外側コアセクションの間に延びて、焼成プロセス中に前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の位置を制御するボス(34、36、250、320、420、422)と
を備え、
前記ボス(34、36、250、320、420、422)は、前記多重壁翼形部(22)鋳造物の前記翼形部の前記第2の側の外部に流体的に結合された通路を形成する、コア(10)。
【請求項7】
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物内の熱伝達要素(308)の一部を形成し、
前記熱伝達要素(308)が、ピンバンク(416)を備える、請求項6に記載のコア(10)。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のコア(10)を製造するステップと、
前記コア(10)を用いて前記翼形部を鋳造するステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にタービンシステムに関し、より詳細には、多重壁コアのための支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
多重壁または二重壁鋳造物の通路(例えば、中央プレナム)のための位置およびリブ壁厚さ制御を提供する従来の手段は、バンパーの使用によるものであった。バンパーは、これらの2つの機構間のギャップを制限する中央プレナムまたは冷却通路上の隆起パッドである。理想的には、バンパーは接触しないが、鋳造プロセスにおいて2つのキャビティ間に孔が残ることがある。これらの接続部から形成される孔の数は未知であり、部品内の冷却流分布の不確実性をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第20160177741号明細書
【発明の概要】
【0004】
本開示の第1の態様は、翼形部鋳造物用のコアを提供し、このコアは、片持ち梁状のコアセクションと、片持ち梁状のコアセクションからコアの外側輪郭に延びるボスとを含む。
【0005】
本開示の第2の態様は、多重壁翼形部鋳造物用のコアを提供し、このコアは、片持ち梁状のコアセクションと、片持ち梁状のコアセクションからコアの外側輪郭まで延びて、焼成プロセス中に片持ち梁状のコアセクションの位置を制御するボスとを含む、
本開示の第3の態様は、翼形部鋳造物用のコアを形成する方法を提供し、この方法は、コアの第1の面を第1のセッターブロック上に位置決めするステップであって、このコアは、片持ち梁状のコアセクションと、片持ち梁状のコアセクションからコアの外側輪郭に延びるボスとを備える、ステップと、コアの第2の面に対して第2のセッターブロックを閉じるステップと、コアを加熱するステップと、を含み、ボスは、コアを加熱するステップの間、第1のセッターブロックおよび第2のセッターブロックによって形成されたキャビティ内の片持ち梁状のコアセクションの位置を制御する。
【0006】
本開示の例示の態様は、本明細書に記載の問題および/または論じられない他の問題を解決する。
【0007】
本開示のこれらの特徴および他の特徴は、本開示の種々の態様の以下の詳細な説明を本開示の種々の実施形態を示す添付の図面と併せて検討することで、より容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態による上部ファイヤセッターブロックと下部ファイヤセッターブロックとの間に配置されたコアの断面図である。
図2】実施形態による図1の上部ファイヤセッターブロックおよび下部ファイヤセッターブロックによって形成されるキャビティを示す図である。
図3】実施形態によるコアの第1の断面図である。
図4】実施形態による図3のコアの下部ボスおよび隣接する外側通路セクションの平面図である。
図5】実施形態による図3のコアの上部ボスおよび隣接する外側通路セクションの平面図である。
図6】実施形態によるコアの第2の断面図である。
図7】実施形態による上部ファイヤセッターブロックと下部ファイヤセッターブロックとの間に配置された図3のコアの断面図である。
図8】実施形態による図3および図6のコアを使用して形成された多重壁翼形部の第1の断面図である。
図9】実施形態による図3および図6のコアを使用して形成された多重壁翼形部の第2の断面図である。
図10】実施形態による図3および図6のコアを使用して形成された多重壁翼形部の一部の平面図である。
図11】実施形態による図3および図6のコアを使用して形成された多重壁翼形部の一部の別の平面図である。
図12】実施形態による多重壁翼形部の斜視図である。
図13】実施形態による後縁冷却回路の一部の側面図である。
図14】実施形態による図13の後縁冷却回路の上面断面図である。
図15】実施形態によるコアの一部の上面断面図である。
図16】実施形態による後縁冷却回路の一部の斜視図である。
図17】実施形態によるコアの一部の上面図である。
図18】実施形態による図16の後縁冷却回路の一部を示す図である。
図19】実施形態による後縁冷却システムの上面断面図である。
図20】実施形態によるコアの一部の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面は必ずしも縮尺通りではないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様だけを示すことを目的としており、したがって、本開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。図面において、同じ符号は同じ要素を表す。
【0010】
上述したように、本開示は、一般にタービンシステムに関し、より詳細には、多重壁コアのための支持体に関する。
【0011】
実施形態によれば、少なくとも1つのボスが、焼成プロセスの間、多重壁翼形部の鋳造プロセスにおいてコアの様々な部分の位置および厚さの制御を提供するために使用される。このようなボスは、例えば、多重壁コアの中央プレナムセクションまたは対向セクションを支持するために使用され得る。そのような対向セクションは、例えば、多重壁翼形部内の対向する通路(例えば、通路の元および先端に実質的な支持体を持たない片持ち梁状の通路)を形成するセクションを含むことができる。
【0012】
多重壁翼形部(例えば、多重壁タービン翼形部)の鋳造プロセスで使用されるコア(例えば、セラミックコア)の寸法を制御し補正するために、多くの場合、セッターの焼成ステップが用いられる。図1に示すように、このステップは、例えばコア10を下部(正圧側面)セッターブロック12に位置決めし、上部(負圧側面)セッターブロック14をコア10および下部セッターブロック12に対して閉じ、焼成プロセスを実施するステップを含むことができる。下部セッターブロック12および上部セッターブロック14は、コア10の所望の形状を画定するキャビティ16(図2)を形成する。焼成プロセスの間、コア10は加熱され軟化する。軟化したコア10に対する上部セッターブロック14の重量が、コア10をキャビティ16の形状に一致させる。図2に示すように、キャビティ16は、下部セッターブロック12の内面18および上部セッターブロック14の内面20によって画定される。
【0013】
コア10は、多重壁翼形部22の鋳造プロセス中に使用される(例えば、図8および図9参照)。図3に詳細に示すように、コア10は、多重壁翼形部22の中央プレナム124(図8図11)を形成するように構成された複数の中央プレナムセクション24と、多重壁翼形部22の外側冷却通路126(図8図11)を形成するように構成された複数の外側通路セクション26とを含むことができる。コア10は、外側通路セクション26の外部面30によって少なくとも部分的に画定される外面28を有する。
【0014】
各中央プレナムセクション24は、中央セクション32と、少なくとも1つの下部ボス34と、少なくとも1つの上部ボス36とを含む。下部ボス34および上部ボス36は、中央プレナムセクション24の中央セクション32から、コア10の外面28まで、ただしこれを超えないように、外側に延びている。各下部ボス34は、コア10を使用して形成された多重壁翼形部22(図8図9)の正圧側面に対応する、コア10の「正圧」側面または凹面に配置される。同様に、各上部ボス36は、コア10を使用して形成された多重壁翼形部22(図8図9)の負圧側面に対応するコア10の「負圧」側面または凸面に配置される。下部ボス34および上部ボス36は、焼成中に下部セッターブロック12および上部セッターブロック14によって形成されるキャビティ16内の中央プレナムセクション24の位置を制御し、移動を防止するように構成される。図3図5および図7に示すように、下部ボス34および上部ボス36はそれぞれ、一対の外側通路セクション26の間の中央プレナムセクション24から外側に延びることができる。
【0015】
下部ボス34および上部ボス36は、下部セッターブロック12の内面18および上部セッターブロック14の内面20にしっかりと係合されるように構成される。図7に示すように、確実に係合するために、各下部ボス34の外側接触面38は、対応する接触領域で下部セッターブロック12の内面18の輪郭と一致する輪郭を有する。同様に、各上部ボス36の外側接触面40は、対応する接触領域で上部セッターブロック14の内面20の輪郭と一致する輪郭を有する。好適には、従来技術とは異なり、下部ボス34および上部ボス36は外側通路セクション26と接触せず、それによってコア10を用いて形成された多重壁翼形部22の中央プレナム124と外側冷却通路126(図8〜11)との間の孔の形成を防止する。以下に開示される追加の実施形態の各々において、各ボスは、下部/上部セッターブロックの対応する内面の輪郭に一致するように構成された表面輪郭を有することができる。
【0016】
下部ボス34および隣接する外側通路セクション26の平面図が図4に示されている。上部ボス36および隣接する外側通路セクション26の平面図が図5に示されている。以下に説明される他の実施形態におけるボスは、同様の構成を有することができる。
【0017】
図4に示すように、各下部ボス34は、実質的に楕円形の構成を有してもよい。チャネル42(図3および図7(外見上)および図6を参照)は、下部ボス34の第1の端部の周りで広がり、下部ボス34の第2の端部に収束する。下部ボス34の両側のコア10の外側通路セクション26に対応する外側冷却通路126を流れる空気(図10の矢印Aで表される)の乱れおよび圧力損失を制限するために、下部ボス34は、約3:1〜約10:1の長さ対幅比を有することができる。特定の実施形態では、約7:1の長さ対幅比が使用されてもよい。楕円形として記載されているが、下部ボス34は他の適切な構成を有してもよい。
【0018】
同様に、図5に示すように、実施形態では、上部ボス36は、実質的に楕円形の構成を有してもよい。チャネル44(図3および図7(外見上)および図6を参照)は、上部ボス36の第1の端部の周りで広がり、上部ボス36の第2の端部に収束する。上部ボス36の両側のコア10の外側通路セクション26に対応する外側冷却通路126を流れる空気(図11の矢印Bで表される)の乱れおよび圧力損失を制限するために、上部ボス36は、約3:1〜約10:1の長さ対幅比を有することができる。特定の実施形態では、約7:1の比が使用されてもよい。楕円形として記載されているが、上部ボス36は他の適切な構成を有してもよい。
【0019】
実施形態によれば、中央プレナムセクション24の突出部は、バンパーを使用することなく位置制御を提供し、潜在的に冷却流がキャビティ間で(例えば、中央プレナム124と外側冷却通路126との間で(図8図11))連通することを可能にするバンパーの使用によって形成される孔を排除する。さらに、中央プレナムセクション24の位置をより良く制御することにより、バンパーを使用することなくリブ壁の厚さをより厳密に制御することができ、タービン翼形部がより決定的な解決策でより少ない冷却空気を使用できるようになり、したがって、ガスタービンの性能および出力が向上する。中央プレナムセクション24の下部ボス34および上部ボス36の下部セッターブロック12の内面18および上部セッターブロック14の内面20への直接的な接触ラインが形成され、中央プレナムセクション24の位置を外側冷却セクション26とは独立して制御することができる。
【0020】
MRI測定をしばしば必要としながら多重壁翼形部の内壁の厚さを測定することは困難で高価であった。このような内壁130が図8に示されている。
【0021】
実施形態によれば、高価で時間がかかるMRI測定を必要とすることなく、多重壁翼形部22の内壁130の厚さT1を容易に推測することができる。例えば、多重壁翼形部22の外壁132は、第1の点Xおよび第2の点Yにおいてそれぞれ測定されて(例えば、超音波で)、厚さT2およびT3が決定され得る。点Xは外側冷却通路126に隣接し、点Yは、(この場合において)コア10の中央プレナムセクション24の下部ボス34(図7)によって形成された中央プレナム124の突出部134に隣接している。外側冷却通路126の深さD1および中央プレナム124の突出部134の深さD2は、コア10の対応する外側通路セクション26および対応する下部ボス34の寸法からそれぞれ既知であるので、内壁130の厚さT1を、T1=(T3+D2)−(T2+D1)と決定することができる。内壁130の厚さは、多重壁翼形部22の他の点で同様に決定されてもよい。このプロセスは、中央プレナム124の突出部134に関して記載されているが、プロセスを、本明細書に記載のボスを用いて形成された多重壁翼形部22の他の部分に拡張することができる。
【0022】
上記のようなボスの使用が、多重壁翼形部の鋳造プロセスにおいてコアの他の部分に拡張されてもよい。例えば、以下に説明するように、1つまたは複数のボスを、多重壁翼形部の後縁に隣接して配置された後縁冷却回路に使用することができる。
【0023】
図12には、多重壁翼形部22の斜視図が示されている。図示されているように、多重壁翼形部22は、正圧側面PSと、対向する負圧側面SSとを含む。多重壁翼形部22は、正圧側面PSと負圧側面SSとの間の前縁LEと、前縁LEに対向する側の正圧側面PSと負圧側面SSとの間の後縁TEとをさらに含む。一般に、多重壁翼形部22は、後縁TEに隣接する少なくとも1つの後縁通路を含む後縁冷却回路を含む。
【0024】
後縁冷却回路200の一例が図13および図14に示されている。後縁冷却回路200は、径方向に間隔を置いて(すなわち、“r”(径方向)軸に沿って)配置された複数の冷却回路232(2つのみが示されている)を含み、それぞれが往路レグ234、ターン236、および復路レグ238を含む。往路レグ234は、多重壁翼形部22の後縁TEに向かって軸方向に延びている。復路レグ238は、多重壁翼形部22の前縁LEに向かって軸方向に延びている。往路レグ234および復路レグ238は、多重壁翼形部22の負圧側面SSおよび正圧側面PSの輪郭に従うことができる。実施形態では、後縁冷却回路200は、多重壁翼形部22の後縁TEの径方向の全長に沿って延びることができる。他の実施形態では、後縁冷却回路200は、多重壁翼形部22の後縁TEの1つまたは複数の部分に沿って部分的に延びることができる。
【0025】
各冷却回路232において、往路レグ234は、ターン236によって復路レグ238に対して“r”軸に沿って径方向にオフセットされている。この限りにおいて、ターン236は、第1のラジアル面P1に配置された冷却回路232の往路レグ234を、第1のラジアル面P1とは異なる第2のラジアル面P2に配置された冷却回路232の復路レグ238に流体的に結合させる。図13に示される非限定的な実施形態では、例えば、往路レグ234は、各冷却回路232内の復路レグ238に対して径方向外側に配置される。他の実施形態では、1つまたは複数の冷却回路232において、復路レグ238に対する往路レグ234の径方向の位置決めは、往路レグ234が復路レグ238に対して径方向内側に位置決めされるように反転されてもよい。
【0026】
図14に示すように、径方向のオフセットに加えて、往路レグ234は、復路レグ238に対して角度αでターン236によって周方向にオフセットされてもよい。この構成では、往路レグ234は、多重壁翼形部22の負圧側面SSに沿って延び、復路レグ238は、多重壁翼形部22の正圧側面PSに沿って延びる。他の実施形態では、往路レグ234は、多重壁翼形部22の正圧側面PSに沿って延びてもよく、復路レグ238は、多重壁翼形部22の負圧側面SSに沿って延びてもよい。径方向および周方向のオフセットは、例えば後縁冷却回路200の幾何学的制約および熱容量の制約ならびに/あるいは他の要因に基づき、様々であってよい。周方向のオフセットは、各冷却回路232について同じであってもよく、あるいは、例えば、多重壁翼形部22の後縁TEにおける冷却回路232の径方向の位置に基づいて変化してもよい。
【0027】
例えばガスタービンシステムの圧縮機によって生成された冷却空気240(または、他の適切な冷却剤)の流れは、少なくとも1つの冷却剤の供給部242(例えば、冷気供給部242)を介して後縁冷却回路200に流入する。一般に、任意の適切なタイプの冷却剤を使用することができる。各冷気供給部242は、多重壁翼形部22内の任意の他の適切な冷却空気源を使用して提供されてもよい。各冷却回路232において、冷却空気240の流れの一部244が、冷却回路232の往路レグ234に入り、ターン236に向かって流れる。冷却空気244の流れは、冷却回路232のターン236によって方向転換(例えば、反転)され、冷却回路232の復路レグ238に流入する。各往路レグ234に入る冷却空気240の流れの一部244は、各冷却回路232について同じであってもよく、冷却回路232の異なる組(すなわち、1つまたは複数)について異なっていてもよい。
【0028】
実施形態によれば、後縁冷却回路200の複数の冷却回路232からの冷却空気244の流れは、冷却回路232の復路レグ238から集合通路246に流出する。単一の集合通路246を設けることができるが、複数の集合通路246を利用することも可能である。図13においては集合通路246を通って径方向外側へと流れるように図示されているが、代わりに、「使用後」の冷却空気は、集合通路246を通って径方向内側へと流れてもよい。
【0029】
集合通路246へと流入し、集合通路246を通って流れる冷却空気248またはその一部を、(例えば、翼形部22内の1つまたは複数の通路を使用して)多重壁翼形部22の1つまたは複数のさらなる冷却回路へと導くことができる。この限りにおいて、冷却空気248の残りの熱容量の少なくとも一部が、多重壁翼形部22の後縁TEから非効率的に排出される代わりに、冷却の目的のために利用される。
【0030】
鋳造プロセスの間、例えば図15に示すように、復路レグ238に対応するコアセクション238’は、下部セッターブロック12の内面18によって支持される。実施形態によれば、往路レグ234に対応するコアセクション234’は、コアセクション234’から下部セッターブロック12の内面18に向かって、かつそれに対して延びるボス250によって支持される。ボス250を使用することにより、往路レグ234に対応するコアセクション234’が、焼成プロセス中に適切に支持され位置決めされることが保証される。
【0031】
ボス250は、図13および図14に示すように、得られた鋳造物に通路252を形成する。場合によっては、通路252は、後縁冷却回路200の機能しない部分であってもよい。しかしながら、他の場合には、通路252は、多重壁翼形部の後縁TEの一部(例えば、正圧側面PS)に冷却フィルムを提供するために、フィルム孔254に流体的に結合されてもよい。一般に、通路252は、後縁TE内の他の冷却回路または多重壁翼形部22の他の部分に流体的に結合されてもよい。
【0032】
後縁冷却回路300の別の実施形態を図16に示す。図示されているように、後縁冷却回路300は、正圧側面PSに沿って多重壁翼形部22の先端に向かって径方向外側に延びる第1の通路302と、第1の通路302から後縁TEに向かって延びる第2の通路304と、後縁TEから負圧側面SSに沿って延びる第3の通路306とを含む。様々な実施形態では、後縁冷却回路300は、冷却空気314(または他の適切な冷却剤)の流れを第1の通路302から第2の通路304を通って第3の通路306に向けるように構成される。本明細書に記載されているように、各通路302,304,306は、追加の流れ修正機構を有してもよく、冷却空気314の一部は、通路302,304,306を通って流れるかそれらの間を流れる間に向きを方向転換されるか、または他の方法で使用されてもよい。
【0033】
後縁冷却回路300は、第3の通路306を通る冷却空気の流れを変更(例えば、中断)するための第3の通路306内の負圧側面熱伝達要素308をさらに含むことができる。様々な実施形態において、負圧側面熱伝達要素308は、1つまたは複数のピンバンク、タービュレータ(例えば、トリップストリップ)、ハンプまたはバンプを含むことができる。
【0034】
図16に示すように、様々な実施形態によれば、第3の通路306は、第2の通路304を介して第1の通路302と流体的に接続され、第2の通路304および第3の通路306は、後縁TE内の内部領域310を包括的に包囲している。様々な実施形態において、後縁冷却回路300はまた、冷却空気の流れを可能にするために後縁TEを通って延びる一組の流体チャネル312を含む。流体チャネル312は、冷却空気がそこを通って流れることを可能にし、また、冷却空気が後縁TEから前縁LEに、そして場合によっては第1の通路302に向かって後方に方向転換することを可能にする。
【0035】
例えばガスタービンシステムの圧縮機によって生成された冷却空気314(または他の適切な冷却剤)の供給は、(例えば、少なくとも1つの冷却空気供給部を介して)後縁冷却回路300に供給される。冷却空気314は、多重壁翼形部22の正圧側面PSに沿って、第1のセクション302に径方向外側に供給される。冷却空気314が第1のセクション302に沿って径方向に移動すると、冷却空気314は、第2の通路304および後縁流体チャネル312に向かって後方に流れる。多重壁翼形部22が後縁出口孔を含まないので、流体チャネル312を通って流れる冷却空気314は、後縁TEに到達し、多重壁翼形部22の負圧側面SSに沿って第3の通路306に戻る向きを反転する。冷却空気314は、第3の通路306を通って流れるときに、他の熱伝達目的のためにリサイクルされてもよく、場合によっては、例えばフィルム冷却のために、1つまたは複数の正圧側面フィルム孔316または負圧側面フィルム孔316で排出されてもよい。冷却空気314は、一般に、多重壁翼形部22の内部(例えば、内部空間310)を径方向に包囲するときに、このように流れることができると理解される。
【0036】
鋳造プロセスの間、第1の通路302に対応するコアセクション302’(図17)は、焼成中にセッターブロック12,14内で完全に支持されないことがある。実施形態によれば、コアセクション302’は、焼成中に上部セッターブロックの内面(例えば、上部セッターブロック14の内面20、図2)に係合するように構成されたボス320を備えていてもよい。この機能は、図5に示されている上部ボス36によって提供されるものと同様である。このようなボス320を使用することにより、第1の通路302に対応するコアセクション302’が、焼成プロセス中に適切に支持され位置決めされることが保証される。
【0037】
ボス320を使用すると、結果として得られる鋳造物に中空構造322が生じる(図16)。実施形態では、図16および図18に示すように、中空構造322を負圧側面熱伝達要素308の一部として配置することができる。中空構造322を通る通路324はまた、第1の通路302に流体的に結合され、多重壁翼形部22の負圧側面SSにフィルム冷却を提供することができる。
【0038】
後縁冷却回路400の別の実施形態を図19に示す。この実施形態では、後縁冷却回路400は、冷却回路232と、正圧側面PS蛇行冷却回路402と、負圧側面SS冷却回路404とを含む。上述したように、冷却回路232は、往路レグ234と、ターン236と、復路レグ238とを含む。
【0039】
PS蛇行冷却回路402は、複数の径方向に延びる通路406(この例では,406A,406B,406C)を含む。冷却空気408の流れは、通路406Aを通って径方向外側に(例えば、r軸に沿って(図12))流れる。冷却空気408の第1の部分410は、通路406Bに向けられ、径方向内側に流れる。冷却空気408の第1の部分410は、その後、通路406C内に導かれ、通路406Cを通って径方向外側に流れる。図示されていないが、冷却空気408の第1の部分410は、(例えば、フィルム冷却を提供するために)通路406Cから別の冷却回路に、または別の冷却回路を通じて流れることができる。
【0040】
冷却空気408の流れの第2の部分412は、冷却回路232の往路レグ234に入り、ターン236によって冷却回路232の復路レグ238に方向転換される。冷却空気408の流れの第2の部分412は、復路レグ238から負圧側面SS通路414に進む。負圧側面SS通路414内にはピンバンク416が設けられている。図示されていないが、冷却空気408の第2の部分412は、(例えば、フィルム冷却を提供するために)負圧側面SS通路414から別の冷却回路に、または別の冷却回路を通じて流れることができる。
【0041】
鋳造プロセスの間、負圧側面SS通路414に対応するコアセクション414’(図20)は、焼成中にセッターブロック12,14内で完全に支持されないことがある。実施形態によれば、図20に示すように、コアセクション414’は、焼成中に下部セッターブロックの内面(例えば、下部セッターブロック12の内面18、図2)に係合するように構成されたボス420を備えていてもよい。この機能は、図5に示された下部ボス34によって提供されるものと同様である。このようなボス420を使用することにより、負圧側面SS通路414に対応するコアセクション414’が、焼成プロセス中に適切に支持され位置決めされることが保証される。ボス420を使用すると、得られる鋳造物に通路424が形成される。通路252(図14)と同様に、通路424は、後縁冷却回路400の非機能部分であってもよく、後縁TEの他の冷却回路または多重壁翼形部22の他の部分に流体的に結合されてもよい。例えば、通路424は、多重壁翼形部の後縁TEの一部(例えば、正圧側面PS)に冷却フィルムを提供するために、フィルム孔426に流体的に結合されてもよい。
【0042】
図20に示すように、ボス420は、通路406A,406B(図19)に対応するコアセクション406A’と406B’との間で、コアセクション414’から下部セッターブロック12の内面18まで延びている。他の実施形態では、ボス420は、通路406B,406C(図19)に対応するコアセクション406B’と406C’との間で、コアセクション414’から下部セッターブロック12の内面18まで、および/または同様の部分まで延びていてもよい。いずれの場合でも、ボス420は、多重壁翼形部22の正圧側面PSに沿った一対の通路(例えば、図19の406A,406B,406C)間に一体化されている。一般に、ボス420は、コアセクション414’から、一組の隣接するコアセクション406の間の下部セッターブロック12の内面18まで延びていてもよい。複数のボス420が使用されてもよい。
【0043】
図20にさらに示すように、通路406C(図19)に対応するコアセクション406C’は、焼成中にセッターブロック12,14内に完全に支持されないこともある。実施形態によれば、コアセクション406C’は、上部セッターブロックの内面(例えば、上部セッターブロック14の内面20、図2)に係合するように構成され、コアセクション414’を貫通して延びるボス422を備えていてもよい。ボス422を使用することにより、通路406Cに対応するコアセクション406C’が、焼成プロセス中に適切に支持され位置決めされることが保証される。通路406A,406Bにそれぞれ対応するコアセクション406A’,406B’の各々に、同様のボスを設けることができる。好適には、図19に示すように、鋳造物のボス422によって得られた通路428は、負圧側面SS通路414内のピンバンク416に組み込まれてもよい。さらに、通路428は、通路406Cに流体的に結合されて、フィルム孔426を通って負圧側面SSにフィルム冷却を提供してもよい。
【0044】
様々な実施形態において、互いに「結合された(coupled)」として説明される構成要素を、1つまたは複数のインタフェースに沿って接合することができる。いくつかの実施形態では、これらのインタフェースは、別個の構成要素間の接合部を含むことができ、他の場合には、これらのインタフェースは、強固なおよび/または一体的に形成された相互接続を含むことができる。すなわち、場合によっては、互いに「結合された」構成要素は、単一の連続した部材を画成するように同時に形成されることができる。しかしながら、他の実施形態において、これらの結合した構成要素は、別々の部材として形成された後に公知のプロセス(例えば、締め付け、超音波溶接、接着)によって接合されてもよい。
【0045】
ある要素または層が別の要素に対して「上に」、「係合される」、「接続される」、または「結合される」と言及される場合には、他の要素に対して直接的に上に、係合され、接続され、または結合されてもよいし、あるいは介在する要素が存在してもよい。対照的に、ある要素が、他の要素に対して「直接的に上に位置し」、「直接的に係合し」、「直接的に接続され」、または「直接的に結合し」ていると言及される場合には、いかなる介在の要素または層も存在できないかもしれない。要素間の関係を説明するために使用される他の用語も、同様な方法で解釈されなければならない(例えば、「・・・の間に」に対する「・・・の間に直接的に」、「・・・に隣接」に対する「・・・に直接的に隣接」、など)。本明細書において、用語「および/または」は、関連する列挙された項目のいずれかおよび1つもしくは複数のすべての組み合わせを含む。
【0046】
本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を説明することだけを目的とし、本開示を限定することを目的とするものではない。本明細書で用いられるように、文脈で別途明確に指示しない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「前記(the)」は複数形も含むものとする。「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合に、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成部品の存在を示すが、1つもしくは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成部品、および/またはこれらのグループの存在もしくは追加を排除するものではないことがさらに理解されよう。
【0047】
本明細書は、本発明を開示するために実施例を用いており、最良の形態を含んでいる。また、いかなる当業者も本発明を実施することができるように実施例を用いており、任意のデバイスまたはシステムを製作し使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含んでいる。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文言との差がない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言との実質的な差がない等価の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図している。
[実施態様1]
翼形部鋳造物用のコア(10)であって、
片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)と、
前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)から前記コア(10)の外側輪郭に延びるボス(34、36、250、320、420、422)と
を備える、コア(10)。
[実施態様2]
前記コア(10)が、第1のセッターブロックと第2のセッターブロックとの間に配置され、前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、焼成プロセス中に、前記下部セッターブロック(12)および上部セッターブロック(14)によって形成されるキャビティ(16)内の前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の位置を制御し、その移動を防止する、実施態様1に記載のコア(10)。
[実施態様3]
前記翼形部鋳造物が、多重壁翼形部(22)鋳造物を含む、実施態様1に記載のコア(10)。
[実施態様4]
前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)が、前記翼形部鋳造物に後縁冷却回路(200、300、400)の一部を形成する、実施態様1に記載のコア(10)。
[実施態様5]
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物に通路(126、252、302、304、306、324、406、424、428)を形成する、実施態様4に記載のコア(10)。
[実施態様6]
前記通路(126、252、302、304、306、324、406、424、428)が、前記翼形部鋳造物の外部に流体的に結合されている、実施態様5に記載のコア(10)。
[実施態様7]
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物内の熱伝達要素(308)の一部を形成する、実施態様4に記載のコア(10)。
[実施態様8]
前記コア(10)が、複数の外側コアセクションを含み、前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)から一対の前記外側コアセクション間の前記コア(10)の前記外側輪郭まで延びている、実施態様4に記載のコア(10)。
[実施態様9]
前記コア(10)が、外側コアセクションを含み、前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記外側コアセクションの内面から前記コア(10)の前記外側輪郭まで延びている、実施態様4に記載のコア(10)。
[実施態様10]
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物にピンバンク(416)の一部を形成する、実施態様9に記載のコア(10)。
[実施態様11]
多重壁翼形部(22)鋳造物用のコア(10)であって、
前記多重壁翼形部(22)鋳造物の片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)と、
前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)から前記コア(10)の外側輪郭まで延びて、焼成プロセス中に前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の位置を制御するボス(34、36、250、320、420、422)と
を備える、コア(10)。
[実施態様12]
前記ボスが、前記多重壁翼形部(22)鋳造物内に通路(126、252、302、304、306、324、406、424、428)を形成する、実施態様11に記載のコア(10)。
[実施態様13]
前記通路(126、252、302、304、306、324、406、424、428)が、前記多重壁翼形部(22)鋳造物の外部に流体的に結合される、実施態様12に記載のコア(10)。
[実施態様14]
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記翼形部鋳造物内の熱伝達要素(308)の一部を形成する、実施態様11に記載のコア(10)。
[実施態様15]
前記熱伝達要素(308)が、ピンバンク(416)を備える、実施態様14に記載のコア(10)。
[実施態様16]
前記コア(10)が、複数の外側コアセクションを含み、前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)から一対の前記外側コアセクション間の前記コア(10)の前記外側輪郭まで延びている、実施態様11に記載のコア(10)。
[実施態様17]
前記コア(10)が、外側コアセクションを含み、前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記外側コアセクションの内面から前記コア(10)の前記外側輪郭まで延びている、実施態様11に記載のコア(10)。
[実施態様18]
前記ボス(34、36、250、320、420、422)が、前記多重壁翼形部(22)鋳造物にピンバンク(416)の一部を形成する、実施態様17に記載のコア(10)。
[実施態様19]
翼形部鋳造物用のコア(10)を形成する方法であって、前記方法は、
コア(10)の第1の面を第1のセッターブロック上に位置決めするステップであって、前記コア(10)は、片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)と、前記片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)から前記コア(10)の外側輪郭に延びるボス(34、36、250、320、420、422)とを備える、ステップと、
前記コア(10)の第2の面に対して第2のセッターブロックを閉じるステップと、
前記コア(10)を加熱するステップと
を含み、
前記ボス(34、36、250、320、420、422)は、前記コア(10)を加熱する前記ステップの間、前記第1のセッターブロックおよび前記第2のセッターブロックによって形成されるキャビティ(16)内の片持ち梁状のコアセクション(234’、238’、302’、406A’、406B’、406C’、414’)の位置を制御する、
方法。
[実施態様20]
前記ボスを使用して、前記コア(10)を加熱する前記ステップの間、前記第1のセッターブロックおよび前記第2のセッターブロックによって形成される前記キャビティ(16)内の前記片持ち梁状のコアセクションの移動を防止するステップ
をさらに含む、実施態様19に記載の方法。
【符号の説明】
【0048】
10 コア
12 下部セッターブロック
14 上部セッターブロック
16 キャビティ
18 内面
20 内面
22 多重壁翼形部
24 中央プレナムセクション
26 外側通路セクション、外側冷却セクション
28 外面
30 外部面
32 中央セクション
34 下部ボス
36 上部ボス
38 外側接触面
40 外側接触面
42 チャネル
44 チャネル
124 中央プレナム
126 外側冷却通路
130 内壁
132 外壁
134 突出部
200 後縁冷却回路
232 冷却回路
234 往路レグ
234’ コアセクション
236 ターン
238 復路レグ
238’ コアセクション
240 冷却空気
242 冷気供給部
244 冷却空気の一部
246 集合通路
248 冷却空気
250 ボス
252 通路
254 フィルム孔
300 後縁冷却回路
302 第1の通路、第1のセクション
302’ コアセクション
304 第2の通路
306 第3の通路
308 伝達要素
310 内部領域、内部空間
312 流体チャネル
314 冷却空気
316 フィルム孔
320 ボス
322 中空構造
324 通路
400 後縁冷却回路
402 PS蛇行冷却回路
404 負圧側面SS冷却回路
406 通路、コアセクション
406A 通路
406A’ コアセクション
406B 通路
406B’ コアセクション
406C 通路
406C’ コアセクション
408 冷却空気
410 第1の部分
412 第2の部分
414 負圧側面SS通路
414’ コアセクション
416 ピンバンク
420 ボス
422 ボス
424 通路
426 フィルム孔
428 通路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20