特許第6983496号(P6983496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日東富士製粉株式会社の特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983496
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】麺の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20211206BHJP
【FI】
   A23L7/109 B
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-174672(P2016-174672)
(22)【出願日】2016年9月7日
(65)【公開番号】特開2018-38316(P2018-38316A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2019年8月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227489
【氏名又は名称】日東富士製粉株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100086689
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100157772
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 武孝
(72)【発明者】
【氏名】池田 一貴
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 孝史
【審査官】 田ノ上 拓自
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−054538(JP,A)
【文献】 特開2013−208109(JP,A)
【文献】 特開平01−132347(JP,A)
【文献】 特開2016−002000(JP,A)
【文献】 特開平10−313804(JP,A)
【文献】 特開2006−129790(JP,A)
【文献】 日本調理科学会誌, 2014年,Vol.47,No.1,p.49-52
【文献】 オレオサイエンス, 2015年,第15巻, 第9号,p.407-414
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/109−7/113
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
架橋処理された難消化性澱粉、エーテル化を行った加工澱粉、小麦蛋白、ポリグルタミン酸及び水を含む生地原料を混合し生地を作る生地作製工程と、
前記生地を麺状に成形する製麺工程とを含み、
前記生地作製工程において、前記生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、前記難消化性澱粉を40〜80質量部、前記加工澱粉を5〜40質量部、前記小麦蛋白を10〜30質量部、前記ポリグルタミン酸を0.005〜0.3質量部混合することを特徴とする麺の製造方法。
【請求項2】
前記生地作製工程において、更に小麦粉を混合する、請求項に記載の麺の製造方法。
【請求項3】
前記生地作製工程において、更に増粘剤を混合する、請求項1又は2に記載の麺の製造方法。
【請求項4】
前記成形は、押出によってなされる、請求項1〜のいずれか1項に記載の麺の製造方法。
【請求項5】
更に、製麺工程で得られた麺を加熱する加熱工程を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載された麺の製造方法。
【請求項6】
前記加熱は、蒸すことによってなされる、請求項に記載の麺の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低糖質食品素材を含有する麺において、粘弾性と製麺性を向上させ、麺として良好な食感が得られる麺の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般的な健康志向を反映して、あるいは糖尿病患者などの糖質制限が課せられる人々のために、ふすまなどの低糖質食品原料を含有する食品の需要が高まっている。
【0003】
上記需要を満たすような技術として、特許文献1には、穀粉と、60重量%以上のレジスタントスターチを含むレジスタントスターチ含有澱粉と、糊化開始温度を低下させる化工を施した化工澱粉とを含有することを特徴とする麺類澱粉が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、難消化性澱粉、小麦蛋白、及び増粘多糖類を含有し、好ましくは更に、植物性の不溶性食物繊維、加工澱粉、及び卵白粉末からなる群から選択されるいずれか少なくとも一種を含有する麺が開示されている。
【0005】
一方で、一般的な麺は澱粉を多く含む食品であるため、製造後の時間の経過に伴い硬化して食感が悪くなる「老化現象」を起こすことが知られている。特許文献3には、ポリグルタミン酸またはその可食性塩を含有してなる麺が開示され、これによれば、老化を防止することができること、食感を改善し保型できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許3798509号公報
【特許文献2】特開2016−2000号公報
【特許文献3】特開平01−132347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1、2に開示された麺においては、難消化性澱粉(レジスタントスターチ)を含有させることにより、カロリー低減や糖質制限効果が得られるものの、製麺性が低下し、食感が本来の麺とは大きくかけ離れてしまうという問題点があった。
【0008】
一方で、特許文献3に開示されている麺は、老化防止を目的としているものであり、糖質の含有量を抑えた麺に対する効果については示唆されていない。
【0009】
そこで本発明は、低糖質食品素材を含有しつつも、粘弾性と製麺性を向上させ、麺として良好な食感が得られる麺の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、低糖質食品原料、加工澱粉、小麦蛋白、ポリグルタミン酸及び水を含む生地原料を混合し生地を作る生地作製工程と、前記生地を麺状に成形する製麺工程とを含むことを特徴とする麺の製造方法を提供するものである。
【0011】
本発明の製造方法によれば、低糖質食品原料によって糖質の含有量を抑えつつ、加工澱粉、小麦蛋白及びポリグルタミン酸を添加することによって、粘弾性と製麺性を向上させ、麺として良好な食感が得られるようにした麺の製造方法を提供することができる。
【0012】
本発明の製造方法においては、生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、前記ポリグルタミン酸を0.005〜0.3質量部混合することが好ましい。これによれば、より良好な粘弾性と製麺性を付与できる。
【0013】
本発明の製造方法においては、生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、低糖質食品原料を40〜80質量部、加工澱粉を5〜40質量部、小麦蛋白を10〜30質量部混合することが好ましい。これによれば、それぞれの原料の配合量を最適化することによって、糖質の含有量を抑えつつ、食感や風味がより良好な麺の製造方法を提供できる。
【0014】
本発明の製造方法においては、生地作製工程において、更に小麦粉を混合することが好ましい。これによれば、麺としての風味を高めることができる。
【0015】
本発明の製造方法においては、生地作製工程において、更に増粘剤を混合することが好ましい。これによれば、更に粘弾性が付与された麺を提供することができる。
【0016】
本発明の製造方法の製麺工程における成形は、特に限定されないが、押出によってなされることが好ましい。これによれば、押出により硬い麺が製造されるので、茹でたときに麺中に含まれる低糖質食品原料が溶出しにくく、しっかりとした麺質の麺を得ることができる。
【0017】
本発明の麺の製造方法においては、更に、製麺工程で得られた製麺を加熱する加熱工程を含むことを特徴とすることが好ましい。
【0018】
また、上記加熱工程における加熱は、蒸すことによってなされることが好ましい。これによれば、蒸すことで麺が製造されるので、麺中に含まれる低糖質食品原料が溶出しにくく、しっかりとした麺質の麺を得ることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の麺の製造方法によれば、低糖質食品原料によって糖質の含有量を抑えつつ、加工澱粉、小麦蛋白及びポリグルタミン酸を添加することによって、粘弾性と製麺性を向上させ、麺として良好な食感が得られるようにした麺の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明において、低糖質食品原料とは、糖質の含有量が、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下の食品原料を意味する。低糖質食品原料としては、難消化性澱粉、難消化性デキストリン、大豆粉、豆乳粉末、おから、フスマ、セルロース、ポリデキストロース、小麦食物繊維、大豆食物繊維、難消化性グルカン、寒天、こんにゃく粉、アーモンドプードル、ナッツ粉末、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、卵蛋白などを好ましく例示することができる。
【0021】
難消化性澱粉は、澱粉質原料を物理的、酵素的及び/又は化学的に処理すること等により得ることができる。例えば、特開平4−130102号公報及び特開平10−313804号公報に記載された方法に従い、澱粉質原料、好ましくは高アミロース澱粉質原料を湿熱処理する方法が挙げられる。また、例えば、特開平8−56690号公報に記載された方法に従い、澱粉質原料に脱分枝化酵素を作用させる方法が挙げられる。
【0022】
また、難消化性デキストリンとしては、例えば特公平3−47832号公報や、特公平4−43624号公報や、特公平8−2270号公報などに示される、焙焼デキストリンを水に溶解し、これにα−アミラーゼを作用させる方法で製造されたものなどが好ましく採用できる。
【0023】
難消化性澱粉及び難消化性デキストリンの原料となる澱粉質原料としては、食用として利用可能なものであればよく、特に制限はない。例えば、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、片栗澱粉、葛澱粉、蕨澱粉、サゴ澱粉などが挙げられる。また、ウルチ種、ワキシー種、ハイアミロース種のように、育種学的手法もしくは遺伝子工学的手法において改良されたものを用いてもよい。更に、各種加工澱粉を用いてもよい。酸処理、アルカリ処理、酸化処理、エステル化処理、エーテル化処理、リン酸化処理、架橋処理といった化学的処理、加熱処理、α化処理、湿熱処理、ボールミル処理、微粉砕処理といった物理的処理、酵素処理といった加工処理や、それらの2種以上の処理を施した澱粉を使用してもよい。
【0024】
難消化性澱粉及び難消化性デキストリンとしては、市販品を使用することもでき、例えば、「ファイバージムRW」(商品名、松谷化学工業株式会社製)、「アミロジェルHB−450」(商品名、三和澱粉工業株式会社製)、「日食ロードスター」(商品名、日本食品化工株式会社製)、「パインファイバー」(商品名、松谷化学工業株式会社製)等を使用することができる。
【0025】
大豆粉は、食用として利用可能なものであればよく、例えば、全脂大豆粉、脱脂大豆粉などを用いることができる。大豆粉は焙煎したものを用いてもよい。
【0026】
豆乳粉末は、豆乳を乾燥粉末化したものであり、各社から市販されている。豆乳粉末は、全脂豆乳粉末でも脱脂豆乳粉末でもよい。
【0027】
おからは、豆腐を製造する過程で、大豆から豆乳を絞った後に残ったものである。おからは、生でも乾燥されたものでもよいが、保存性等を考慮すると、乾燥おからが好ましく使用される。
【0028】
フスマは、穀類の外皮の粉砕物をいう。例えば、小麦のフスマ、大麦のフスマ、米糠などが挙げられる。また、穀類の外皮としては、大豆やトウモロコシの外皮なども挙げられる。フスマは焙煎したものを用いてもよい。
【0029】
低糖質食品原料としては、上記に例示した難消化性澱粉、難消化性デキストリン、大豆粉、豆乳粉末、おから及びフスマ以外にも、セルロース、ポリデキストロース、小麦食物繊維、大豆食物繊維、難消化性グルカン、寒天、こんにゃく粉、アーモンドプードル、ナッツ粉末、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、卵蛋白なども好ましく例示することができる。
【0030】
低糖質食品原料の含有量は、麺類の生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、40〜80質量部とすることが好ましく、50〜70質量部とすることがより好ましい。低糖質食品原料の含有量が40質量部未満であると糖質量の低減効果が乏しくなり、80質量部を超えると、食感が低下する傾向がある。
【0031】
本発明に用いる加工澱粉としては、例えば、コーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米澱粉、えんどう豆澱粉、小麦澱粉等を原料澱粉とし、リン酸架橋を施した澱粉、ヒドロキシプロピル化等のエーテル化を行った澱粉、酢酸、コハク酸等の有機酸をエステル化させた澱粉などを用いることができ、特に、小麦由来の澱粉を原料澱粉として、エーテル化リン酸架橋した加工澱粉が好ましく用いられる。
【0032】
加工澱粉の含有量は、麺類の生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、5〜40質量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。加工澱粉の含有量が、5質量部未満であっても、40質量部を超えても、食感が低下する傾向にある。
【0033】
本発明に用いる小麦蛋白としては、市販のものを用いることができ、例えばグルテンを用いることができる。グルテンは、通常、粉体状製品として市場に流通しており、その紛体状製品を水等に戻したときには、生地様の伸展性や弾力性を呈する。
【0034】
小麦蛋白は、麺類の生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、好ましくは10〜30質量部、より好ましくは15〜25質量部混合する。小麦蛋白が10質量部未満であっても、30質量部を超えても、食感が低下する傾向にある。また、10質量部未満であっても30質量部を超えても、製麺性が低下する傾向にあり、30質量部を超えると、麺の色調が悪くなる傾向がある。
【0035】
本発明に用いるポリグルタミン酸としては、納豆から抽出されるポリグルタミン酸(γ−ポリグルタミン酸)、グルタミン酸エステル−Nカルボン酸無水物の重合体から誘導される合成ポリグルタミン酸(α−ポリグルタミン酸)、あるいは、各種菌株からの発酵生産物として得られるポリグルタミン酸(γ−ポリグルタミン酸)などを利用することができる。
【0036】
ポリグルタミン酸は、低糖質食品原料、加工澱粉、小麦蛋白、及びポリグルタミン酸の質量の総和を100質量%としたとき、好ましくは0.005〜0.3質量%、より好ましくは0.05〜0.1質量%混合する。ポリグルタミン酸が0.005質量%未満であると粘弾性が不良となり、また食感が弱い麺となる。0.3質量%を超えると粘りが強く、ねちゃつく食感を有する麺となる。
【0037】
本発明においては、上記原料の他に小麦粉を添加してもよい。小麦粉としては、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、及びこれらの混合粉など、市販のものを用いることができる。
【0038】
小麦粉は、麺類の生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、好ましくは5〜70質量部、より好ましくは10〜50質量部混合する。小麦粉が5質量部未満であると麺の風味や食感が低下する傾向があり70質量部を超えると糖質量の低減効果が乏しくなる。
【0039】
本発明においては、上記原料の他に増粘剤を添加してもよい。増粘剤としては、キサンタンガム、アルギン酸プロピレングリコール、グアガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グルコマンナン、ガラクトマンナン、カードラン、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、カラギナン、カルボキシメチルセルロースタトリウム、カロブビーンガム、及びカロブビーンガムなどから選ばれた一種又は二種以上を用いることができる。
【0040】
増粘剤は、麺類の生地原料の水を除いた合計質量を100質量部としたとき、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜2質量部混合する。増粘剤が0.1質量部未満であると、その添加効果が乏しくなり、10質量部を超えると生地の伸展性が低下し作業性が悪化するとともに、食感も硬くなる。
【0041】
本発明における麺は、特に限定されないが、例えば、パスタ、中華麺、うどん、ひやむぎ、素麺、沖縄そば等が挙げられる。この中でも、低糖質原料の溶出を抑制しやすいことから、押出成形されるパスタや、蒸し加熱される焼きそば、ラーメンなどの中華麺が好ましい。
【0042】
本発明において、麺類の生地原料としては、低糖質食品原料、加工澱粉、小麦蛋白、ポリグルタミン酸及び水を含むものであればよく、必要に応じてその他の原料を添加してもよい。その他の原料としては、上述した小麦粉、増粘剤以外に、例えば、食塩、酒、かんすい、リン酸塩、ポリリン酸塩、卵、グルテン、乳化剤、酸化防止剤、着色料、pH調整剤等が挙げられる。
【0043】
本発明における製麺工程では、生地作製工程で得られた生地を、常法に従って所定の太さ及び長さを有する麺線に成形する。
【0044】
生地を麺線にする成形方法は、特に限定されず、押出式製麺機を使用した押出による方法、ロール式製麺機を使用したロールによる方法、機械を使わない人の手による方法等であってもよい。押出によって加工される場合には硬い麺が製造されるので、茹でたときに麺中に含まれる低糖質食品原料が溶出しにくく、しっかりとした麺質の低糖質食品原料を配合した麺を得ることができる。
【0045】
本発明の麺の製造方法においては、更に、製麺工程で得られた製麺を加熱する加熱工程を含んでもよい。製麺の加熱方法は特に限定されず、蒸し、茹でなどの方法が採用できるが、特に蒸すことが好ましい。蒸すことで、麺中に含まれる低糖質食品原料が溶出しにくく、しっかりとした麺質の麺を得ることができる。
【実施例】
【0046】
以下に実施例を示して本発明を更に詳細を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0047】
<試験例1・ポリグルタミン酸の添加>
表1に示す配合で、麺生地を作り、スパゲッティ(押出生パスタ)と、フェトチーネ(ロール生パスタ)を製造した。
【0048】
【表1】
【0049】
表1において、加工澱粉としては、小麦澱粉を原料澱粉とする、エーテル化リン酸架橋した加工澱粉を用いた。難消化性澱粉としては、「ファイバージムRW」(商品名;松谷化学工業株式会社製)を用いた。セルロースとしては、「ハンフロック」(商品名;J.RETTENMAIER&SOHNE社)を用いた。
【0050】
スパゲッティは、上記麺生地を、押出機を用いて、太さ2.0mm、長さ25cmの麺線となるように押出して製造した。また、フェットチーネは、上記麺生地を、ロール製麺機を用いて、幅5.5mm、厚さ1.0mm、長さ25cmに製麺した。
【0051】
このように製麺したスパゲティを熱湯で3分半、フェットチーネを熱湯で4分間茹でた。
【0052】
茹でたスパゲティとフェットチーネの食感を、それぞれ下記評価基準に基づいて10名のパネラーにより評価した。
5点:対照品(比較例2)と比較して、粘弾性が極めて良好で、食感もかなり良好。
4点:対照品(比較例2)と比較して、粘弾性が良好で、食感も良好。
3点:対照品(比較例2)と同等の粘弾性で、食感も同等。
2点:対照品(比較例2)と比較して、粘弾性がやや不良で、食感もやや劣る。
1点:対照品(比較例2)と比較して、粘弾性が不良で、食感もかなり劣る。
【0053】
上記評価結果の平均点と食感の短評を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】
表2に示すように、スパゲッティでは、ポリグルタミン酸が添加されていない比較例1に比べて、ポリグルタミン酸が添加されている実施例1〜5では食感の評価点数が高かった。特に、実施例2〜5では、粘りがあり、もちもちした食感を有するスパゲッティが得られた。また、フェットチーネでも、ポリグルタミン酸が添加されていない比較例1に比べて、ポリグルタミン酸が添加されている実施例1〜5では食感の評価点数が高かった。特に、実施例2〜5では、粘りがあり、もちもちした食感を有するフェットチーネが得られた。
【0056】
<試験例2・小麦粉の添加>
表3に示す配合で、麺生地を作り、上記試験例1と同様にして、スパゲッティ(押出生パスタ)と、フェトチーネ(ロール生パスタ)を製造した。加工澱粉、難消化性澱粉、セルロースとしては、試験例1と同じものを用いた。
【0057】
【表3】
【0058】
このように製麺したスパゲティを熱湯で3分半、フェットチーネを熱湯で4分間茹でた。茹でたスパゲティとフェットチーネの食感を、試験例1と同様にして、10名のパネラーにより評価した。この結果を表4に示す。
【0059】
【表4】
【0060】
表4に示すように、ポリグルタミン酸を添加しない比較例1,2に比べて、ポリグルタミン酸を添加した実施例3、6は、良好な食感が得られた。また、比較例1に示されるように、ポリグルタミン酸を添加しないものは、小麦を添加しても、食感は改善されなかった。更に、ポリグルタミン酸に加えて、小麦を添加した実施例3は、更に食感が良好になった。
【0061】
<試験例3・増粘剤の添加>
表5に示す配合で、麺生地を作り、上記試験例1と同様にして、スパゲッティ(押出生パスタ)と、フェトチーネ(ロール生パスタ)を製造した。加工澱粉、難消化性澱粉、セルロースとしては、試験例1と同じものを用いた。増粘剤としては、キサンタンガムを用いた。
【0062】
【表5】
【0063】
このように製麺したスパゲティを熱湯で3分半、フェットチーネを熱湯で4分間茹でた。茹でたスパゲティとフェットチーネの食感を、試験例1と同様にして、10名のパネラーにより評価した。この結果を表6に示す。
【0064】
【表6】
【0065】
表6に示すように、ポリグルタミン酸を添加しない比較例1,3,4に比べて、ポリグルタミン酸を添加した実施例3,7は、良好な食感が得られた。また、比較例3,4に示されるように、ポリグルタミン酸を添加しないものは、増粘剤を添加しても、食感は改善されなかった。
【0066】
<試験例4・うどんの製造>
表7に示す配合で、麺生地を作り、ロール製麺機を用いて太さ3.0mm、厚さ2.8mm、長さ25cmのうどんに製麺した。得られたうどんを熱湯で13分間茹でた。
【0067】
加工澱粉、難消化性澱粉、セルロースとしては、試験例1と同じものを用いた。増粘剤としては、キサンタンガムを用いた。
【0068】
【表7】
【0069】
茹でたうどんの食感を、試験例1と同様にして評価した。その評価結果の平均点と食感の短評を表8に示す。
【0070】
【表8】
【0071】
表8に示すように、ポリグルタミン酸が添加されていない比較例5に比べて、ポリグルタミン酸が添加されている実施例8〜12では食感の評価点数が高かった。特に、実施例9〜12では、粘りがあり、もちもちした食感を有するうどんが得られた。
【0072】
またポリグルタミン酸・増粘剤が共に添加されていない比較例5に比べて、増粘剤が添加されている実施例6と、ポリグルタミン酸・増粘剤が共に添加されている比較例13では、食感の評価点数が高かった。