特許第6983513号(P6983513)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983513
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】温度制御された短時間アブレーション
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/12 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   A61B18/12
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-10130(P2017-10130)
(22)【出願日】2017年1月24日
(65)【公開番号】特開2017-131658(P2017-131658A)
(43)【公開日】2017年8月3日
【審査請求日】2019年11月7日
(31)【優先権主張番号】62/286,534
(32)【優先日】2016年1月25日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/179,090
(32)【優先日】2016年6月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】ヤロン・エフラス
(72)【発明者】
【氏名】アンドレス・クラウディオ・アルトマン
(72)【発明者】
【氏名】イスラエル・ジルバーマン
【審査官】 安田 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−518519(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0151884(US,A1)
【文献】 特開2013−233436(JP,A)
【文献】 特開平07−079995(JP,A)
【文献】 特開2008−080152(JP,A)
【文献】 特表2002−537939(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0088119(US,A1)
【文献】 特開2015−100709(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0123400(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/00−18/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
温度センサーおよび位置センサーを含む電極と、
前記温度センサーからの信号を受信するように構成された温度モジュール、電力制御モジュール、前記位置センサーに結合された力モジュール、および灌注モジュールを備えるメモリと
を備え、
前記電力制御モジュールは、70W〜100Wの範囲内で、前記電極によって送達される最大高周波(RF)電力を選択するように構成されており、
前記装置は、さらに、
前記メモリにおける前記電力制御モジュールに接続され、かつ
前記力モジュールと通信し、0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、前記電極に対する許容可能な力を選択し、
前記温度モジュールと通信し、55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択し、
前記灌注モジュールと通信し、15〜45mL/分の範囲内で、灌注液を前記電極にもたらす灌注速度を選択し、
前記メモリと通信し、前記選択した値を使用して前記組織のアブレーションを実行するように構成されているプロセッサと、を備える、装置。
【請求項2】
前記選択した値が、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、前記電力が、1mm〜3mmの深さを有する損傷部位をもたらすように3秒間送達される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記選択した値が、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、前記電力が、4mm〜5mmの深さを有する損傷部位をもたらすように、3秒間送達され、次いで、50Wに低減される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサが、前記アブレーション中に前記電極によって送達されるRF電力に対するインピーダンスを測定し、かつ前記インピーダンスの変化が既定値を超えると、前記組織の前記アブレーションを中止するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記変化が少なくとも7Ωである、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサが、各時間において前記組織の温度を測定し、かつ前記温度が前記選択した最大許容温度を超えると、前記電極によって送達されるRF電力のレベルを低減させるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記組織の前記温度が、少なくとも30Hzの周波数で測定される、請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2016年1月25日出願の米国特許仮出願第62/286,534号の利益を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、手術に関し、具体的には、高周波アブレーションを使用した手術に関する。
【背景技術】
【0003】
高周波(RF)アブレーションは、熱によって不要な組織を死滅させる治療法である。1980代に心不整脈治療で始まったRFアブレーションは、多数の疾病において臨床応用を見出しており、現在では、特定種類の心不整脈及び特定の癌の最適な治療法である。RFアブレーション中に、医用画像の誘導を受けて、電極が標的部位に近接して挿入される。標的部位にある電極を囲む組織は、RF電流による加熱で破壊される。
【0004】
RFアブレーションは、典型的に、約20〜50ワットの連続的な電力レベルで、約0.1N(10g)の接触力及び灌注下で実行される。アブレーションの時間は、達成するべき損傷部位の大きさに応じるが、典型的に、約1分間である。概して、電力レベルが高いほど、特定損傷部位の形成に必要な時間は短縮する。しかしながら、従来技術のシステムでは、スチームポップが形成される恐れがあるために、大きな値の連続電力を使用できない。
【0005】
参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2010/0057072号(Romanら)は、組織アブレーションを実行するためのアブレーションカテーテルについて説明する。この開示は、RFエネルギーは、潜在的に最大100Wのワット数で安全に送達され得ると述べている。
【0006】
参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,207,989号(Pike Jr.ら)は、心臓内又はその付近の組織をアブレーションして、拡大した損傷部位を形成する方法について説明する。針電極の遠位端は、この組織に挿入される。導電性流体は、針電極を通って、組織に注入される。組織は、組織への流体の注入後及び/又は注入中にアブレーションされる。
【0007】
参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0272655号(Condieら)は、意図しない双極性高周波エネルギーの伝達による意図しない組織損傷を阻止するシステムについて説明する。この開示は、100ワットのRFエネルギーが伝達されるものの、所望の電極温度をもたらすためには10ワットしか必要ではない場合、電極は、所定の時間の10%で活性化し、時間の90%で非活性化し得ることを述べる。
【0008】
参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,641,705号(Leoら)は、カテーテルベースのアブレーション治療で損傷部位の大きさを制御する装置について説明する。この装置は、接触アブレーションプローブによって標的組織にかけられた力を測定し、接触アブレーションプローブの通電時間にわたる力を積分する。力の時間積分を計算し利用して、予測された損傷部位の大きさ(深さ、容量、及び/又は面積)をリアルタイムで提供することができる。
【0009】
参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,882,761号(Desai)は、アブレーション用カテーテルについて説明する。この開示は、一般に実施されるアブレーション処置に言及し、かかる処置では、温度制御された高周波発生装置によって35〜50ワットの電力が40〜50℃で送達され、アブレーション中の生理食塩水による灌注流速は、30mL/分であると述べている。
【0010】
参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011/0009857号(Subramaniamら)は、乱流を使用する、開放型灌注カテーテルについて説明する。加圧流体は、カテーテル本体の流体管腔からアブレーション電極内へと送達される。流体管腔内の流体流は、概して層流である。この概して層流の流体は、管腔からアブレーション電極内の乱流へと変換される。
【0011】
Toppらによる論文(名称、「Saline−linked surface radiofrequency ablation:Factors affecting steam popping and depth of injury in the pig liver」,Ann.Surg.,vol.239,no.4,pp.518〜27(2004))では、著者らは、スチームポップ、及び非ポップ条件下での組織損傷の深さを予測する決定されたパラメータを有することを主張する。この論文は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0012】
本特許出願中に参照により援用される文献は、いずれかの用語がこれらの援用文献において本明細書に明確に又は暗示的になされる定義と矛盾する形で定義されている場合には本明細書中の定義のみが考慮されるべきである点を除いて、本出願の一部とみなされるものとする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の実施形態は、方法を提供するものであり、その方法は、
70W〜100Wの範囲内で、電極によって送達される最大高周波(RF)電力を選択することと、
0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、電極に対する許容可能な力を選択することと、
55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択することと、
8〜45mL/分の範囲内で、灌注液を電極にもたらす灌注速度を選択することと、選択した値を使用して組織のアブレーションを実行することと、を含む。
【0014】
開示する実施形態では、選択した値は、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、電力は、1mm〜3mmの深さを有する損傷部位をもたらすように3秒間送達される。
【0015】
更に開示する実施形態では、選択した値は、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、電力は、4mm〜5mmの深さを有する損傷部位をもたらすように、3秒間送達され、次いで、50Wに低減される。
【0016】
また更に開示する実施形態では、この方法は、アブレーション中に電極によって送達されるRF電力に対するインピーダンスを測定することと、インピーダンスの変化が既定値を超えると、組織のアブレーションを中止することと、を含む。典型的に、この変化は、少なくとも7Ωである。
【0017】
別の実施形態では、この方法は、各時間において組織の温度を測定することと、温度が選択した最大許容温度を超えると、電極によって送達されるRF電力のレベルを低減させることと、を含む。典型的に、温度は、少なくとも30Hzの周波数で測定される。
【0018】
本発明の一実施形態に従って、方法であって、
70W〜100Wの範囲内で、電極によって送達される第1最大高周波(RF)電力を選択することと、
20W〜60Wの範囲内で、電極によって送達される第2最大RF電力を選択することと、
0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、電極に対する許容可能な力を選択することと、
55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択することと、
8〜45mL/分の範囲内で、灌注液を電極にもたらす灌注速度を選択することと、最初に第1電力を使用し、3秒〜6秒の所定の時間後に第2電力に切り替え、10秒〜20秒のアブレーションの総時間後にアブレーションを終了することによって、選択した値を使用して組織のアブレーションを実行することと、を含む、方法が更に提供される。
【0019】
開示する実施形態では、この方法は、アブレーション中に電極によって送達されるRF電力に対するインピーダンスを測定することと、インピーダンスの変化が既定値を超えると、組織のアブレーションを中止することと、を含む。典型的に、この変化は、少なくとも7Ωである。
【0020】
更に開示する実施形態では、この方法は、各時間において組織の温度を測定することと、温度が選択した最大許容温度を超えると、電極によって送達されるRF電力のレベルを低減させることと、を含む。典型的に、温度は、少なくとも30Hzの周波数で測定される。
【0021】
本発明の一実施形態に従って、方法であって、
高周波(RF)電力を使用して、生物組織でアブレーション処置を実行することと、
処置中にRF電力に対するインピーダンスを測定することと、インピーダンスの変化が既定値を超えると、組織へのRF電力の供給を中止することと、を含む、方法が更に提供される。典型的に、この変化は、少なくとも7Ωである。
【0022】
本発明の一実施形態に従って、方法であって、
高周波(RF)電力を使用して、生物組織でアブレーション処置を実行することと、
各時間において組織の温度を測定することと、温度が既定の最大許容温度を超えると、組織に供給されるRF電力のレベルを低減させることと、を含む、方法が更に提供される。典型的に、組織の温度は、少なくとも30Hzの周波数で測定される。
【0023】
本発明の一実施形態に従って、装置であって、
電極と、
70W〜100Wの範囲内で、電極によって送達される最大高周波(RF)電力を選択するように構成されている電力制御モジュールと、この電力制御モジュールに接続され、かつ
0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、電極に対する許容可能な力を選択し、
55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択し、
8〜45mL/分の範囲内で、灌注液を電極にもたらす灌注速度を選択し、選択した値を使用して組織のアブレーションを実行するように構成されているプロセッサと、を備える、装置が更に提供される。
【0024】
本発明の一実施形態に従って、装置であって、
電極と、
70W〜100Wの範囲内で、電極によって送達される第1最大高周波(RF)電力を選択し、かつ20W〜60Wの範囲内で、電極によって送達される第2最大RF電力を選択するように構成されている電力制御モジュールと、この電力制御モジュールに接続され、かつ
0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、電極に対する許容可能な力を選択し、
55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択し、
8〜45mL/分の範囲内で、灌注液を電極にもたらす灌注速度を選択し、最初に第1電力を使用し、3秒〜6秒の所定の時間後に第2電力に切り替え、10秒〜20秒のアブレーションの総時間後にアブレーションを終了することによって、選択した値を使用して組織のアブレーションを実行するように構成されている、プロセッサと、を備える、装置が更に提供される。
【0025】
本発明の一実施形態に従って、装置であって、
高周波(RF)電力を使用して、生物組織でアブレーション処置を実行するように構成されている電力制御モジュールと、プロセッサであって、
処置中にRF電力に対するインピーダンスを測定し、かつインピーダンスの変化が既定値を超えると、組織へのRF電力の供給を中止するように構成されている、プロセッサと、を備える、装置が更に提供される。
【0026】
本発明の一実施形態に従って、装置であって、
高周波(RF)電力を使用して、生物組織でアブレーション処置を実行するように構成されている電力制御モジュールと、プロセッサであって、
各時間において組織の温度を測定し、かつ温度が既定の最大許容温度を超えると、組織に供給されるRF電力のレベルを低減させるように構成されている、プロセッサと、を備える装置が更に提供される。
【0027】
以下の本開示の実施形態の詳細な説明を図面と併せ読むことで本開示のより完全な理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の一実施形態に従った、アブレーションシステムの概略図である。
図2A】本発明の一実施形態に従った、システムで使用されるプローブの遠位端を概略的に示す。
図2B】本発明の一実施形態に従った、システムで使用されるプローブの遠位端を概略的に示す。
図2C】本発明の一実施形態に従った、システムで使用されるプローブの遠位端を概略的に示す。
図2D】本発明の一実施形態に従った、システムで使用されるプローブの遠位端を概略的に示す。
図3】システムを使用したアブレーションセッション中に実行される工程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
概要
従来技術のシステムでの高周波(RF)アブレーションは、典型的に、約20〜50ワットの連続的な電力レベルで、約0.1N(10g)の接触力及び灌注下で実行される。アブレーションの時間は、達成するべき損傷部位の大きさに応じるが、典型的に、約1分間である。概して、電力レベルが高いほど、特定損傷部位の形成に必要な時間は短縮する。しかしながら、従来技術のシステムでは、スチームポップが形成される恐れがあるために、約100ワットという大きな値の連続電力を使用できない。
【0030】
本発明者らは、約100ワットの連続電力の印加を可能にする接触力及び灌注速度の値の範囲が存在し、この値の範囲内、つまり「スイートスポット」では、スチームポップが形成されないことを見出した。このより高い連続電力の印加によって、所与の損傷部位の形成に必要な時間を短縮する。
【0031】
例えば、開示する一実施形態では、アブレーションを実行する電極に送達される第1RF電力は70W〜100Wの範囲で選択され、電極の第2RF電力は、20W〜60Wの範囲で選択される。電極に対する許容接触力は0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲で選択され、アブレーションされる組織の最大許容温度は55℃〜65℃の範囲で選択され、灌注液を電極にもたらす灌注速度は8〜45mL/分の範囲内で選択される。
【0032】
損傷部位は、最初に第1電力を使用し、3秒〜6秒の所定の時間後に第2電力に切り替え、10秒〜20秒のアブレーションの総時間後にアブレーションを終了することによって、選択した値を使用して組織内に形成されてよい。
【0033】
本発明の実施形態では、アブレーション処置中に、アブレーションされる組織の温度は慎重に監視され、極めて高い割合で記録される。監視された温度が既定の最大温度限界を超えた場合、組織に供給されるRF電力は低減される。
【0034】
アブレーションされる組織に供給されるRFエネルギーに対するインピーダンスも監視される。既定値を超えてインピーダンスが増加する場合、RFエネルギーの供給は中止される。
【0035】
本発明の実施形態は、温度及びインピーダンスを監視することによって、アブレーションセッション中に組織に悪影響を及ぼすことなく、最大100Wの電力で、組織アブレーションを実行できる。この高電力により、アブレーションセッションを、典型的に10秒以下の時間に短縮できる。
【0036】
詳細な説明
ここで図1を参照するが、図1は、本発明の一実施形態に従った、アブレーション装置12を使用した侵襲性医療処置の概略図である。処置は医師14により行われ、一例として、本明細書の以下の説明における処置は、ヒトの患者18の心臓の心筋16の一部のアブレーションを含むと仮定される。しかしながら、本発明の実施形態はこの特定の処置のみに適用できるのではなく、生物組織で実行される、実質的に全てのアブレーションを含んでよいことが理解されよう。
【0037】
アブレーションを行うために、医師14は、プローブ20を患者の内腔に挿入し、その結果、プローブの遠位端22が、患者の心臓に入る。遠位端22は、遠位端の外側上に取り付けられた1個又は2個以上の電極24を含み、電極は、心筋のそれぞれの位置と接触する。プローブ20は、近位端28を有する。プローブの遠位端22を、図2A、2B、2C、及び2Dを参照して以下で更に詳細に説明する。
【0038】
装置12は、装置の操作コンソール48内に位置するシステムプロセッサ46により制御される。コンソール48は、医師14がプロセッサと通信するために使用する制御手段49を備える。処置中、プロセッサ46は、典型的に、当技術分野で既知である任意の方法を用いて、プローブの遠位端22の一及び配向を追跡する。例えば、プロセッサ46は、患者18の体外にある磁気送信器が遠位端に位置付けられたコイルで信号を発生させる、磁気追跡方法を使用してもよい。Biosense Webster(カリフォルニア州Diamond Bar)により製造されるCarto(登録商標)システムは、このような追跡方法を使用する。
【0039】
プロセッサ46のソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して、電子的な形でプロセッサにダウンロードすることができる。あるいは又はこれに加えて、このソフトウェアは、光学的、磁気的、又は電子的記憶媒体など、一時的でない有形の媒体上に提供され得る。遠位端22の行路が、典型的に、スクリーン62上に患者18の心臓の3次元表示60で表示される。装置12によって実行されるアブレーションの進行状況は、典型的に、スクリーン上62にグラフィック64及び/又は英数字データ66としても表示される。
【0040】
装置12を操作するために、プロセッサ46は、装置を操作するためにプロセッサにより使用されるいくつかのモジュールを有するメモリ50と通信する。したがって、メモリ50は、温度モジュール52と、電力制御モジュール54と、力モジュール56と、灌注モジュール58と、を含む。これらのモジュールの機能は、以下で説明する。これらのモジュールは、ハードウェア要素及びソフトウェア要素を含み得る。
【0041】
図2A、2B、2C、及び2Dは、本発明の一実施形態に従った、プローブ20の遠位端22を概略的に示す。図2Aは、プローブの長さに沿った断面図であり、図2Bは、図2Aにおいてマーキングされる切断部IIB−IIBに沿った横断面図であり、図2Cは、遠位端の部分の斜視図であり、図2Dは、遠位端の近位部分92に組み込まれた力センサー90の概略横断面図である。挿入管70はプローブの長さに沿って延在し、アブレーションに使用される導電キャップ電極24Aに遠位端の終端部にて接続される。本明細書では、導電キャップ電極24Aをアブレーション電極ともいう。キャップ電極24Aは、遠位端にてほぼ平坦な導電面84と、近位端にてほぼ円形の縁部86と、を有する。アブレーション電極24Aの近位には、典型的に、電極24Bなどの他の電極がある。典型的に、挿入管70は、屈曲可能な生体用ポリマを含み、一方、電極24A、24Bは、例えば、金又は白金など生体用金属を含む。アブレーション電極24Aは、典型的に、灌注開口部72のアレイにより穿孔される。一実施形態では、36個の開口部72が存在し、電極24A上で均等に分布する。
【0042】
導体74は、高周波(RF)電気エネルギーをアブレーションモジュール54(図1)から挿入管70を通って電極24Aに伝達し、したがって、電極が接触している心筋組織をアブレーションするために電極に通電する。以下で説明するように、モジュール54は、電極24Aを介して消散されるRF電力のレベルを制御する。アブレーション処置中に、開口部72を通って流出する灌注液は、治療中の組織を灌注し、この液の流速は、灌注モジュール58によって制御される。灌注液は、挿入管70内の管(図示なし)によって電極24Aに送達される。
【0043】
温度センサー78が、軸方向にも及び円周方向にも、プローブの遠位先端の周りに配列される位置にて導電キャップ電極24A内に取り付けられる。本明細書で検討する、開示する一実施形態では、キャップ24Aは、6個のセンサーを含み、3個のセンサーからなる一方の群が先端部に近い遠位位置にあり、3個のセンサーからなる他方の群が、若干より近位位置にある。この分布は単に例として示されるが、より多い、又はより少ない数のセンサーが、キャップ内の任意の好適な位置に取り付けられてもよい。センサー78は、熱電対、サーミスタ、又は任意の好適な種類の小型温度センサーを含み得る。センサー78は、温度信号を温度モジュール52に提供するために、挿入管70の長さを通るリード(図示なし)によって接続される。
【0044】
開示する一実施形態では、キャップ24Aは、温度センサー78と先端部の中央空洞75の内側の灌注液との間に所望の断熱をもたらすため、比較的厚い(約0.5mm厚)側壁73を含む。灌注液は、開口部72を介して空洞75を出る。センサー78は、側壁73の長手方向の内径部79に嵌入されるロッド77上に取り付けられる。ロッド77は、ポリイミドなど適切なプラスチック材を含むことができ、エポキシなど適切な接着剤81により遠位端にて所定の位置に保持することができる。参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2014/0171821号(Govariら)は、先述した構成に類似の構成で取り付けられた温度センサーを有するカテーテルについて説明する。先述した構成は、6個のセンサー78のアレイを提供するが、センサーの他の構成及び他の数が、当業者に明らかになるであろうが、全てのそのような構成及び数は、本発明の範囲内に含まれる。
【0045】
本明細書の説明において、遠位端22は、xyz直交軸のセットを画定すると想定され、遠位端の軸94は、このセットのz軸に対応する。簡略化のために、また例として、y軸は紙の平面にあると想定され、xy平面は、本明細書では円86により画定される平面に対応すると想定され、xyzの軸の原点は、円の中心であると想定される。
【0046】
図2Dは、本発明の一実施形態に従った、力センサー90の概略横断面図である。センサー90は、キャップ24Aを近位端92に接続する、バネ94(本明細書では、複数の螺旋状構造物96を含むと想定する)を含む。位置センサー98は、バネ94の遠位側に固定され、本明細書では、導体100によって力モジュール56に接続された1個又は2個以上のコイルを含むと想定される。
【0047】
典型的にコイルであるRF送信器102は、バネ94の近位側に固定され、送信器のRFエネルギーは、導体104を介して力モジュール56から提供される。送信器からのRFエネルギーはセンサー98を横断し、センサーの導体100で対応する信号を生成する。
【0048】
手術中にキャップ24Aに力が加えられると、センサー98は送信器102に対して移動し、この移動がセンサーの信号を変化させる。力モジュール56は、センサーの信号の変化を使用して、キャップ24Aに力の計量を提供する。この計量は、典型的に、力の大きさ及び方向を提供する。
【0049】
センサー90に類似のセンサーのより詳細な説明は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2011/0130648号に記載されている。
【0050】
図1に戻ると、温度モジュール52は、キャップ24A内の6個のセンサー78から信号を受信し、信号を使用して、6つの測定温度の最大値を判定する。温度モジュールは、最大温度を一定割合で計算するように構成されており、本明細書では、33msごとと想定するが、他の実施形態では、より高い又は低い割合で最大温度を計算してよい。いくつかの実施形態では、最大温度は、少なくとも30Hzの周波数で測定される。計算された最大温度は、本明細書において測定温度とも称され、測定温度は、アブレーションされる組織の温度を記録する。温度モジュールは、電力制御モジュール54に測定温度熱値を伝える。
【0051】
電力制御モジュール54は、1W〜100Wの範囲のRF電力をキャップ24Aに提供する。本発明の実施形態では、このモジュールは、70W〜100Wの範囲内に設定され得る最大RF電力をキャップ24Aに提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、モジュールは、最大RF電力とは異なる範囲で更なるRF電力をキャップ24Aに提供するように構成され得る。一実施形態では、更なる電力範囲は20W〜60Wであり、更なる電力は、典型的に最大電力の後に提供される。最大RF電力及び更なるRF電力は、本明細書において第1電力及び第2電力とも称される。
【0052】
電力制御モジュールはまた、キャップ24Aのインピーダンスを測定する。インピーダンスは、所定の割合で測定され、本明細書では、500msごとと想定するが、他の実施形態では、より高い又は低い割合でインピーダンスを測定してよい。
【0053】
最大電力、及び最大電力が送達される時間は、医師14によって選択される。医師はまた、70W未満の電力の値及びこの低減された電力を送達する対応の時間を選択してよい。送達される実際の電力は、以下で説明するように、温度モジュール52から受信した測定温度によって判定される。
【0054】
典型的に、アブレーションセッション中、キャップ24Aのインピーダンスは減少する。本発明の実施形態はまた、インピーダンスが、前回のインピーダンス測定から既定値を超えて増加したかどうかを確認し、本明細書では、この値を7Ωと想定するが、他の実施形態は、より大きい又は小さいインピーダンスの増加値を既定値に使用してよい。インピーダンスの増加は、典型的に、炭化又はスチームポップなど、アブレーションされる組織に望ましくない変化が存在する場合に生じる。インピーダンスが既定値を超えて増加する場合、電力制御モジュールは、キャップ24AへのRFの送達を停止するように構成されている。
【0055】
医師が電力を選択するにも関わらず、温度モジュールから受信した測定温度が医師14によって設定された最大許容温度に達したか、又はこれを超えた場合、電力制御モジュールは、典型的に、約5%〜95%だけ電力を低減させるように構成されている。
【0056】
一実施形態では、当初90Wに設定されていた電力は、センサー78からの測定値に関係なく、4秒後に50Wに低減される。本発明の一実施形態では、最大許容温度は60℃〜65℃の範囲内で設定されてよい。典型的に、最大許容温度を超過すると、炭化、キャップ24A上での凝固、及び/又はアブレーションされる組織におけるスチームポップなど望ましくない影響が生じる。
【0057】
上述したように、力モジュール56は、キャップ24Aに加えられた力を測定できる。一実施形態では、アブレーションで許容可能な力は、0.05N〜0.35N(5g〜35g)の範囲である。
【0058】
灌注モジュール58は、灌注液がカテーテル先端部に送達される速度を制御する。本発明のいくつかの実施形態では、8〜45mL/分の範囲内に設定されてよい。
【0059】
図3は、本発明の一実施形態に従った、アブレーションセッション中の装置12の操作で実行される工程のフローチャートである。本発明の一実施形態では、アブレーションセッションは、第1目標電力が適用される第1時間及びそれに続く、第2目標電力が適用される第2時間という2つの時間を含む。いくつかのアブレーションセッションでは、第1時間のみが使用され、この場合、第1目標電力のみが設定される。各時間内の目標電力は、電力制御モジュール54によって送達されてよい最大RF電力である。
【0060】
範囲設定工程200では、先述した各可変パラメータの範囲を設定する。一実施形態では、これらの範囲は、表1に示すように設定される。典型的に、目標電力については、システムの操作者は第1目標電力のみを設定し、第2電力はシステムによって自動的に設定される。
【0061】
【表1】
【0062】
範囲設定工程200は、医師14がアブレーションを実行する前に実施される。
【0063】
アブレーションセッションの開始時において、プローブ挿入工程202では、医師14は、装置12に組み込まれた追跡システムを使用して、プローブ20を心筋16の所望の位置に挿入する。
【0064】
値の選択工程204では、アブレーション処置の実行に先立って、医師14が、処置で使用される、表Iに記載のパラメータの値を選択し、制御装置49を使用してシステムにこれらの値を提供する。あるいは、医師は、典型的に、値を含む「レシピ」の群からレシピを選択することによって、表Iに記載のパラメータ値の所定のセットを選択する。選択される値は、典型的に、処置によって形成されることが望ましい損傷部位の深さに応じて異なる。深さ1〜3mmの損傷部位については、本発明者らは、表IIに記載のパラメータの値が良好な結果をもたらすことを見出した。深さ4〜5mmの損傷部位については、本発明者らは、表IIIに記載のパラメータの値が良好な結果をもたらすことを見出した。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
当業者は、他の深さの損傷部位について、不要な実験をすることなく、表Iに記載の範囲内で必要なパラメータ値を決定することができるであろう。
【0068】
RF送達の開始工程206では、装置12の操作を開始する医師14が、アブレーションセッションの第1時間を開始する。アブレーションセッションでは、アブレーションを実行するために、工程204で選択したパラメータ値が使用される。典型的に、アブレーションセッション中、スクリーン62は、医師に対して表Iに記載のパラメータ値を表示する。スクリーン62はまた、当該技術分野において周知の方法で、RF送達の進行状況を医師に表示するように構成されてよい。進行状況の表示は、アブレーションによって形成されるときの損傷部位の寸法のシミュレーションなどグラフィック、及び/又は英数字であってよい。
【0069】
フローチャートの残りの工程は、第1時間及び第2時間(作動する場合)の両方に適用される。
【0070】
RF送達処置中、システムは電力制御モジュールを使用して、判定工程208、210、及び214によってフローチャートに示すように、処置の進行状況に関する多数の確認を実行する。
【0071】
工程208では、電力制御モジュールは、キャップ24Aの送達されたRF電力に対するインピーダンスが、既定のインピーダンスを超えて増加したかどうかを確認する。増加した場合、システムは、終了工程216で処置を中止する。工程208が負の値に戻ると、フローチャートの制御装置は、判定工程210を続行する。
【0072】
工程210では、電力制御モジュールは、測定温度が、工程204で選択した既定の最大許容温度を超えたか、又はそれに達したかどうかを確認する。判定工程210が正の値に戻る場合、電力制御モジュールは、電力低減工程218で、キャップ24Aに対する電力を低減させる。
【0073】
工程218における電力低減は、以下の多数のパラメータに応じたものである。
最大許容温度T(工程204で設定)と時間tにおける測定温度Tとの温度差、
連続的な温度測定値、すなわち、Tt−1〜T間での測定温度の変化、
目標電力P(フローチャートが第1時間で機能しているときのPは第1目標電力であり、フローチャートが第2時間で機能しているときのPは第2目標電力である)、
時間tにおいて測定された電力P
【0074】
一実施形態では、以下の式が電力低減に適用される。
【0075】
【数1】
式中、ΔP(T)は、温度に応じた電力の分数変化であり、a及びbは、数値定数である。開示する実施形態では、a=10、b=1である。
【0076】
【数2】
式中、ΔP(p)は、電力に応じた電力の分数変化である。
【0077】
【数3】
式中、min(ΔP(T),ΔP(p))は、ΔP(T)及びΔP(p)の最小値であり、ΔPは、工程218で適用される電力の分数変化である。
【0078】
典型的に、電力低減工程218は、測定温度が既定の最大温度を下回るまで、判定工程210と共に反復して実行される。
【0079】
工程210が負の値に戻ると、制御装置は、判定工程214に進む。
【0080】
判定工程214では、システムは、工程204で設定したアブレーションセッションの総時間に達したかどうかを確認する。達した場合、フローチャートは終了する。判定工程214では、システムはまた、第1時間の終了に達したかどうか、そして達した場合には、システムが第2時間に入ったかどうかを確認する。
【0081】
総時間に達していない場合、制御装置は、システムがアブレーションを続行する、続きのアブレーション工程222に移動し、判定工程208、210、及び214に戻る。判定工程208、210、及び214は、簡略化及び明確化のために、フローチャートで連続的に示されている。しかしながら、典型的に、システムは電力制御モジュールを使用して、これらの工程を同時に実行する。
【0082】
上記に述べた実施形態は一例として挙げたものであり、本発明は上記に具体的に示し、説明したものに限定されない点は理解されよう。むしろ、本発明の範囲は、上記されている種々の特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせと、前述の説明を読むことに基づいて当業者が想起するであろう、従来技術に開示されていない変形例及び修飾との両方を含む。
【0083】
〔実施の態様〕
(1) 方法であって、
70W〜100Wの範囲内で、電極によって送達される最大高周波(RF)電力を選択することと、
0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、前記電極に対する許容可能な力を選択することと、
55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択することと、
8〜45mL/分の範囲内で、灌注液を前記電極にもたらす灌注速度を選択することと、
前記選択した値を使用して前記組織のアブレーションを実行することと、を含む、方法。
(2) 前記選択した値が、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、前記電力が、1mm〜3mmの深さを有する損傷部位をもたらすように3秒間送達される、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記選択した値が、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、前記電力が、4mm〜5mmの深さを有する損傷部位をもたらすように、3秒間送達され、次いで、50Wに低減される、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記アブレーション中に前記電極によって送達されるRF電力に対するインピーダンスを測定することと、前記インピーダンスの変化が既定値を超えると、前記組織の前記アブレーションを中止することと、を含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記変化が少なくとも7Ωである、実施態様4に記載の方法。
【0084】
(6) 各時間において前記組織の温度を測定することと、前記温度が前記選択した最大許容温度を超えると、前記電極によって送達されるRF電力のレベルを低減させることと、を含む、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記組織の前記温度が、少なくとも30Hzの周波数で測定される、実施態様6に記載の方法。
(8) 装置であって、
電極と、
70W〜100Wの範囲内で、前記電極によって送達される最大高周波(RF)電力を選択するように構成されている電力制御モジュールと、
前記電力制御モジュールに接続され、かつ
0.05N〜0.5N(5g〜50g)の範囲内で、前記電極に対する許容可能な力を選択し、
55℃〜65℃の範囲内で、アブレーションされる組織の最大許容温度を選択し、
8〜45mL/分の範囲内で、灌注液を前記電極にもたらす灌注速度を選択し、
前記選択した値を使用して前記組織のアブレーションを実行するように構成されているプロセッサと、を備える、装置。
(9) 前記選択した値が、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、前記電力が、1mm〜3mmの深さを有する損傷部位をもたらすように3秒間送達される、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記選択した値が、90Wの最大RF電力、0.1N〜0.2N(10g〜20g)の許容可能な力、60℃の最大許容温度、及び15mL/分の灌注速度であり、前記電力が、4mm〜5mmの深さを有する損傷部位をもたらすように、3秒間送達され、次いで、50Wに低減される、実施態様8に記載の装置。
【0085】
(11) 前記プロセッサが、前記アブレーション中に前記電極によって送達されるRF電力に対するインピーダンスを測定し、かつ前記インピーダンスの変化が既定値を超えると、前記組織の前記アブレーションを中止するように構成されている、実施態様8に記載の装置。
(12) 前記変化が少なくとも7Ωである、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記プロセッサが、各時間において前記組織の温度を測定し、かつ前記温度が前記選択した最大許容温度を超えると、前記電極によって送達されるRF電力のレベルを低減させるように構成されている、実施態様8に記載の装置。
(14) 前記組織の前記温度が、少なくとも30Hzの周波数で測定される、実施態様13に記載の装置。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3