特許第6983576号(P6983576)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983576
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】揮散装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/12 20060101AFI20211206BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20211206BHJP
   B65D 85/00 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   A61L9/12
   B65D83/00 F
   B65D85/00 A
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-159555(P2017-159555)
(22)【出願日】2017年8月22日
(65)【公開番号】特開2019-37309(P2019-37309A)
(43)【公開日】2019年3月14日
【審査請求日】2020年8月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102544
【氏名又は名称】エステー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】長野 雄行
【審査官】 長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−012563(JP,A)
【文献】 実開昭61−091229(JP,U)
【文献】 実開昭57−194007(JP,U)
【文献】 実開昭60−099935(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0075613(US,A1)
【文献】 実開昭60−147437(JP,U)
【文献】 登録実用新案第0364570(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00−9/22
B65D 83/00
B65D 85/00
A01M 1/00−1/24
A45D 34/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
揮発性を有する薬剤の揮散により重量が減る揮散部と、
前記揮散部を吊り下げ支持する線材と、
定荷重ばねの復元力を利用して前記線材を巻き取る巻取具と、を有し、
当該揮散装置の使用開始時における前記揮散部の初期の重量を前記定荷重ばねの復元力より大きくし、且つ薬剤が揮散した後の前記揮散部の重量を前記定荷重ばねの復元力より小さくした
揮散装置。
【請求項2】
前記揮散部は、前記薬剤を収容した容器を有し、前記容器の底に揮散孔を有する、
請求項1の揮散装置。
【請求項3】
揮散孔を有して揮発性を有する薬剤を収容した容器と、
前記容器を吊り下げ支持する線材と、
定荷重ばねの復元力を利用して前記線材を巻き取る巻取具と、を有し、
前記容器の重さは、前記薬剤を収容していない状態で吊り下げたとき、前記巻取具によって前記線材が最後まで巻き取られる重さである、
揮散装置。
【請求項4】
使用開始時に前記容器に収容する前記薬剤の量は、当該薬剤を収容した容器の自重により前記線材が前記巻取具から少なくとも引き出される量より多い、
請求項3の揮散装置。
【請求項5】
前記揮散孔は、前記容器の底に設けられている、
請求項3または請求項4の揮散装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、芳香剤などの揮発性を有する薬剤を揮散させる揮散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、芳香剤などの薬剤を揮散させる揮散装置として、例えば、芳香剤の減り具合を視認可能にして使用寿命を判断できるようにした装置が知られている。
【0003】
特許文献1の揮散装置は、芳香剤を収容した容器、容器を上下にスライド可能に収容した筒状体、および筒状体の底に配置して容器を持ち上げるコイルバネを有する。芳香剤の揮散が開始されて容器が軽くなると、コイルバネが延びて筒状体内で容器が持ち上がる。このような容器の動き(上昇)を筒状体の外部から視認可能にすることで、芳香剤の残量を判断することができ、交換時期を判断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−243154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した特許文献1の装置では、容器の上下動をガイドする筒状体が必要であり、装置構成が大型化する。また、コイルバネの伸長距離が比較的短いため、芳香剤の減り具合に対する容器の上昇の度合いが小さく、使用寿命に近付いたときに芳香剤の残量を判断し難い場合がある。また、筒状体を安定して設置することができる平らな台が必要であり、設置場所の自由度が低い。特に、使用寿命の終わり近くで容器が筒状体の上方に位置する状態のときに、縦長の筒状体の設置安定性が悪くなり倒れ易くなってしまう。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、装置構成をコンパクトにすることができ、使用寿命を容易且つ確実に判断することができ、設置場所の自由度が高く、設置安定性が高く倒れることがない揮散装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の揮散装置の一態様は、揮発性を有する薬剤の揮散により重量が減る揮散部と、揮散部を吊り下げ支持する線材と、定荷重ばねの復元力を利用して線材を巻き取る巻取具と、を有し、当該揮散装置の使用開始時における揮散部の初期の重量を定荷重ばねの復元力より大きくし、且つ薬剤が揮散した後の揮散部の重量を定荷重ばねの復元力より小さくした
【0008】
また、本発明の揮散装置の一態様は、揮散孔を有して揮発性を有する薬剤を収容した容器と、容器を吊り下げ支持する線材と、定荷重ばねの復元力を利用して線材を巻き取る巻取具と、を有する。そして、容器の重さは、薬剤を収容していない状態で吊り下げたとき、巻取具によって線材が最後まで巻き取られる重さである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の揮散装置の一態様によれば、装置構成をコンパクトにすることができ、使用寿命を容易且つ確実に判断することができ、設置場所の自由度が高く、設置安定性が高く倒れることがない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1の実施形態に係る揮散装置を示す外観斜視図である。
図2図2は、図1の揮散装置の巻取具の内部構造を示す斜視図である。
図3図3は、図2の巻取具の特性を示すグラフである。
図4図4は、第2の実施形態に係る揮散装置で使用する定荷重ばねの特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本実施形態の揮散装置10は、巻取具1、線材2、および容器3を有する。巻取具1および線材2は、容器3を吊り下げる吊り下げ部として機能する。巻取具1は、内蔵した後述する渦巻ばね12(弾性部材;図2)の復元力を利用して線材2をケース11内に巻き取る。
【0012】
線材2は、巻取具1によりその全長を巻き取り可能な長さを有し、巻取具1から任意の長さで引き出し可能となっている。全ての線材2をケース11内に巻き取った状態を図2に示す。線材2の先端(図示下端)には、容器3を接続するための接続具2aが取り付けられている。容器3は、複数の揮散孔4を有し、揮発性を有する薬剤Yを収容している。
【0013】
線材2は、例えば、可撓性を有する樹脂製の紐などであり、ケース11や後述する線材スリーブ15との間の摺接により磨滅し難い材質のものを使用することが望ましい。線材2の長さは、渦巻ばね12により巻き取り可能な長さであり、渦巻ばね12の性能に合わせて線材2の長さを選択可能である。例えば、線材2は、10cm程度のものから2mを超えるものまである。
【0014】
容器3は、例えば、樹脂製であり、内部に薬剤Yを収容可能な空間を有するものであればいかなる形状のものであってもよい。容器3の材質も樹脂に限定されるものではなく、金属製などであってもよい。例えば、木材などの天然素材やガラスや紙などにより容器3を形成してもよい。特に、汎用プラスティックを使用すると、成型の自由度が高く、装飾性が高く、量産が可能で経済的である。容器3の構造としては、キャップとボトルを組み合わせた容器、1ピースからなる一体型の容器、ヒンジで折り曲げて嵌合する容器、平面状の素材を折り畳んで組み立てる容器など、いかなる構造であってもよい。
【0015】
また、本実施形態の揮散装置10は、容器3を吊り下げる構造を有するため、容器3を平らな台などに載置する必要がなく、容器3の底を平らにする必要もない。よって、例えば、図1に示すティアドロップ形の容器3を線材2に取り付けることもでき、容器3の底に揮散孔4を設けることもできる。容器3の底に揮散孔4を設ける場合、薬剤Yは、ゲル状もしくは固形のものを用いる必要がある。
【0016】
図2に示すように、巻取具1は、例えば、偏平な略円筒形のケース11を有する。ケース11は、例えば、樹脂により形成されている。図2では、巻取具1の内部構造を見易くするため、ケース11の軸方向一端の壁を取り除いた状態を示す。つまり、巻取具1のケース11は、内部を密閉する構造を有する。
【0017】
ケース11の円筒状の周壁11aは、揮散装置10を吊り下げるためのフック20を取り付けるための取付部13、および線材2を挿通する挿通部14を有する。取付部13は、周壁11aの外面に一体に設けられ、挿通部14は、取付部13と反対側で周壁11aを貫通した挿通孔14aを有する。つまり、フック20により揮散装置10を吊り下げた状態(図1の状態)で、挿通部14は巻取具1の鉛直下方に配置され、巻取具1の下端側から線材2が挿通孔14aを通して引き出し可能となる。
【0018】
ケース11内には、渦巻ばね12が収容配置されている。渦巻ばね12の中心側の端部は、ケース11の軸方向他端の壁に突設した突起11bに固定されている。渦巻ばね12の外側で、ケース11の周壁11aの内側には、巻き取った線材2を収容する空間を有する円環状の線材スリーブ15が収容配置されている。線材スリーブ15の円筒状の内周壁15aは、ケース11内で回転可能に設けられている。そして、この内周壁15aの内面に渦巻ばね12の先端12aが固定されている。また、内周壁15aの外面(図示せず)には、線材2の基端部が固定されている。つまり、線材2の基端部は、内周壁15aを介して渦巻ばね12の先端12aに接続されている。
【0019】
しかして、図2の状態から線材2をケース11から引き出すと、線材スリーブ15の内周壁15aが回転し、渦巻ばね12の先端12aが引っ張られて巻き締められる。このとき、線材2には、渦巻ばね12の復元力が常時作用しており、復元力より大きな力で線材2を引っ張ることでケース11から引き出し可能となる。なお、渦巻ばね12は、図2の状態(線材2の全長をケース11内に巻き取った状態)で線材2に復元力を作用せしめる程度に巻き締められた状態でケース11内に取り付けられている。
【0020】
そして、線材2をケース11から引き出した状態(例えば、図1の状態)から線材2を引っ張る力を弱めると、渦巻ばね12の復元力によって線材スリーブ15の内周壁15aが逆方向に回転し、線材2が内周壁15aに巻き付けられて線材スリーブ15内に収容される。なお、線材2をケース11から引き出すとき、および線材2をケース11内に巻き戻すときには、線材2が線材スリーブ15やケース11に摺接する。このため、線材2には、渦巻ばね12の復元力に加えて、常に摩擦力が作用する。
【0021】
図3は、第1の実施形態の巻取具1の特性を示すグラフである。
渦巻ばね12は、その変位量と復元力が比例する線ばねであり、線材2を巻取具1から引き出す長さに比例して線材2を巻き戻そうとする復元力が大きくなる特性を有する。図3では、線材2の変位量(引き出し長さ)と渦巻ばね12から付与される復元力が比例したグラフを示しているが、実際には、上述したように、線材2には摩擦力が作用するため、図3のグラフのように全くの比例関係とはならない。
【0022】
以下、上述した揮散装置10の使用例について説明する。
使用開始時において、薬剤Yを収容した容器3を引き下げて、線材2を巻取具1のケース11から引き出す。薬剤Yを収容した容器3は、薬剤Yの経時的な揮散によって軽くなる揮散部3’として機能する。使用開始時における薬剤Yの量は、少なくとも、揮散部3’の自重により線材2がケース11から引き出される量に設定されている。本実施形態では、揮散部3’の自重により線材2の略全長がケース11から引き出されるように、薬剤Yを収容した容器3の使用開始時の重さを150g以上に設定した。
【0023】
線材2に摩擦力が作用しない場合、薬剤Yを収容した容器3の重さを、渦巻ばね12の復元力の最大値(線材2を全て引き出したときの復元力)より大きくすることで、揮散部3’の自重により線材2が全て引き出される。しかし、実際には線材2に摩擦力が作用するため、線材2の引き出し長さは一定の範囲内で調整可能とすることもできる。この場合、調整可能範囲は、揮散部3’の自重により線材2が全てケース11から引き出される揮散部3’の重さの最小値(以下、しきい値とする)より揮散部3’の重さをわずかに重くすることで広めに設定することができる。
【0024】
よって、例えば、揮散装置10の設置場所の下に棚などの障害物があって線材2の全長を引き出すことができない場合などには、線材2の引き出し量を上述した調整可能範囲内で調整することで、容器3が棚に接触する不具合を防止することができる。
【0025】
いずれにしても、上述したように容器3を引き下げた状態で薬剤Yが揮散を開始すると、揮散部3’の重さが経時的に軽くなる。そして、揮散部3’の重さがしきい値より軽くなると、容器3が上昇を始める。渦巻ばね12の復元力だけを考えると、線材2の引き出し長さは、薬剤Yの揮散量の増加に伴い、最大長さから徐々に短くなる。容器3の重さを、全ての薬剤Yが揮散して容器3だけの重さになった時点で全ての線材2が巻取具1によって巻き取られる重さより軽くしておくことで、全ての薬剤Yが揮散した時点で線材2の引き出し長さをゼロにすることができ、揮散装置10の使用寿命を容易に判断することができる。
【0026】
以上のように、本実施形態によると、薬剤Yの減り具合を線材2の引き出し長さの変化により視認可能となり、揮散装置10の使用寿命を容易に判断することができ、揮散装置10の交換時期を適切に判断することができる。特に、本実施形態によると、線材2を所望する長さで引き出すことができるので、揮散量のインジケータを所望する長さにすることができ、使用寿命を容易且つ確実に判断することができる。
【0027】
また、本実施形態によると、上述したように揮散量のインジケータを長尺にすることができる反面、揮散装置10の使用開始前の出荷時および使用後の廃棄時においては線材2をケース11内に収納して装置構成をコンパクトにすることができる。
【0028】
また、本実施形態によると、容器3を線材2で吊り下げて設置するため、容器3を平らな台などに載置する必要がなく、設置場所の自由度が高い。また、本実施形態によると、容器3を吊り下げて使用するため、容器3の形状の自由度が高く、揮散孔4を容器3の底に設けることもできる。通常、香料などの薬剤は、空気より重い成分なので、揮散孔4を容器3の底に設けることで、薬剤Yの揮散方向を下方に向け、揮散効率を上げることもできる。
【0029】
また、本実施形態によると、容器3を吊り下げて使用するため、容器3が倒れることがない。このため、液状の薬剤Yを収容した場合であっても、薬剤Yがこぼれる心配がない。なお、液状の薬剤Yを用いた場合、容器3の上方に揮散孔4を設ける必要がある。
【0030】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、揮散部3’に復元力を作用させる弾性部材として、渦巻ばね12を使用したが、ゴムばね、巻ばね、引きばねなど、引っ張ることで伸長し且つ引っ張り力を弱めることで収縮する他のばねを弾性部材として使用することができる。この場合、弾性部材の材質は、金属に限らず、合成樹脂、ゴム、繊維素材などを用いることができる。
【0031】
図4は、定荷重ばねの特性を示すグラフである。定荷重ばねは、その変位量に関係なく、一定の復元力を発生させるばねである。定荷重ばねとして、例えば、一定の曲率で曲げられた長尺の板ばねをドラムに巻き付けたものが知られている。この定荷重ばねを第1の実施形態の巻取具1および線材2の代りに用いると、揮散装置10の使用寿命をより明確に判断することができる。
【0032】
つまり、揮散装置10の使用開始時における揮散部3’の初期の重量を、定荷重ばねの復元力より大きくし、且つ薬剤Yが殆ど揮散した後の揮散部3’の重量(例えば、容器3の重量)を定荷重ばねの復元力よりわずかに小さくしておく。これにより、全ての薬剤Yが揮散する直前に揮散部3’の重量が定荷重ばねの復元力より小さくなり、定荷重ばねが最も短くなるまで縮むことになる。よって、使用開始時に定荷重ばねをどこまで引き延ばしたとしても、使用寿命の直前になった時点で揮散部3’が元の位置まで戻ることになり、揮散装置10の使用寿命をより明確に判断することができる。
【0033】
以上、いくつかの実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0034】
例えば、上述した実施形態では、揮発性を有する薬剤Yとして芳香剤を例にあげたが、消臭剤、抗菌剤、殺菌剤、殺虫剤などを薬剤Yとして容器3内に収容した使用方法も可能である。
【0035】
また、上述した実施形態では、薬剤Yを収容した容器3を吊り下げる構造について説明したが、これに限らず、固形の薬剤Yやゲル状半固形の薬剤Yをそのまま吊り下げる使用方法なども可能である。この場合、揮散部3’は、薬剤Yそのものとなる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
揮発性を有する薬剤の揮散により重量が減る揮散部と、
前記揮散部の重量により延びるとともに前記薬剤の揮散により縮む弾性部材を用いて前記揮散部を吊り下げる吊り下げ部と、
を有する揮散装置。
[2]
前記弾性部材は、渦巻ばねである、
[1]の揮散装置。
[3]
前記揮散部は、前記薬剤を収容した容器を有し、前記容器の底に揮散孔を有する、
[1]又は[2]の揮散装置。
[4]
揮散孔を有して揮発性を有する薬剤を収容した容器と、
前記容器を吊り下げ支持する線材と、
渦巻ばねの復元力を利用して前記線材を巻き取る巻取具と、を有し、
前記容器の重さは、前記薬剤を収容していない状態で吊り下げたとき、前記巻取具によって前記線材が最後まで巻き取られる重さである、
揮散装置。
[5]
使用開始時に前記容器に収容する前記薬剤の量は、当該薬剤を収容した容器の自重により前記線材が前記巻取具から少なくとも引き出される量より多い、
[4]の揮散装置。
[6]
前記揮散孔は、前記容器の底に設けられている、
[4]又は[5]の揮散装置。
【符号の説明】
【0036】
1…巻取具、 2…線材、 3…容器、 3’…揮散部、 4…揮散孔、 10…揮散装置、 11…ケース、 12…渦巻ばね、 12a…先端、 15…線材スリーブ、 15a…内周壁、 Y…薬剤。
図1
図2
図3
図4