特許第6983615号(P6983615)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ YKK AP株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6983615-運搬パレット 図000002
  • 特許6983615-運搬パレット 図000003
  • 特許6983615-運搬パレット 図000004
  • 特許6983615-運搬パレット 図000005
  • 特許6983615-運搬パレット 図000006
  • 特許6983615-運搬パレット 図000007
  • 特許6983615-運搬パレット 図000008
  • 特許6983615-運搬パレット 図000009
  • 特許6983615-運搬パレット 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983615
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】運搬パレット
(51)【国際特許分類】
   B65D 19/44 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   B65D19/44 D
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-200489(P2017-200489)
(22)【出願日】2017年10月16日
(65)【公開番号】特開2019-73311(P2019-73311A)
(43)【公開日】2019年5月16日
【審査請求日】2020年2月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】島先 雅人
(72)【発明者】
【氏名】横井 志朗
(72)【発明者】
【氏名】最上 光雄
(72)【発明者】
【氏名】山本 卓
(72)【発明者】
【氏名】大友 伸真
【審査官】 種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−109749(JP,A)
【文献】 実開平05−089147(JP,U)
【文献】 特開2015−137121(JP,A)
【文献】 実公昭48−021824(JP,Y1)
【文献】 登録実用新案第3000134(JP,U)
【文献】 特開平07−300138(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 19/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運搬車両の荷台に積載されて運搬される運搬物が載置される載置部と、
前記載置部に載置された前記運搬物が立て掛けられる背面支持部と、
前記載置部に装着されるキャスターと、
を備えた運搬パレットにおいて、
前記載置部と前記背面支持部とは当該運搬パレットの幅方向に沿う方向に長さを変更可能であり、
前記載置部及び前記背面支持部のうち少なくとも一方を長くし、当該運搬パレットの幅方向を前記荷台の長手方向に沿わせた状態で、前記荷台の長手方向に沿って所定台数並べて載置可能であり、
前記載置部及び前記背面支持部を短くし、当該運搬パレットの幅方向を前記荷台の短手方向に沿わせた状態で、前記荷台の長手方向に沿って前記所定台数より多く並べて載置可能であり、
前記キャスターは、車輪と、前記車輪を回転自在に保持する保持部と、を有し、前記載置部に取り付けられて、前記運搬パレットの幅方向と交差する奥行き方向に突出し
前記載置部は、前記保持部が挿入され、当該保持部と共にピンが貫通されて固定される前記キャスターが取り外し可能に装着されるキャスター装着部を有していることを特徴とする運搬パレット。
【請求項2】
請求項1に記載の運搬パレットであって、
互いに異なる2台の当該運搬パレットの各々の前記載置部を、各々の前記背面支持部に対して互いに異なる側に位置させ前記背面支持部同士を対向させた背面支持部対向状態で連結可能な連結部を有し、
前記連結部は、前記2台の当該運搬パレットが互いに、他方から突出する突出部が挿入される挿入部を有し、
前記背面支持部対向状態にて、互いの前記挿入部と他方の前記突出部とが対向する位置に設けられており、
各々の当該運搬パレットは、前記背面支持部対向状態で、互いに対向する側に2つの前記キャスター装着部を有しており、
前記突出部は、前記キャスターが取り外された前記2つのキャスター装着部のうちの一方に挿入され当該キャスター装着部から突出する状態でピンにより固定される連結ロッドであり、
前記挿入部は、前記キャスターが取り外された前記2つのキャスター装着部のうちの他方の前記キャスター装着部であり、挿入された前記連結ロッドがピンにより固定されることを特徴とする運搬パレット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の運搬パレットであって、
前記運搬物が載置されていない状態では、前記載置部を重ねて複数台積み重ねた状態で互いに係止可能であることを特徴とする運搬パレット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬パレットに関する。
【背景技術】
【0002】
運搬パレットとしては、例えば、障子付きガラスや外枠を載置して運搬するパレットが知られている(例えば、特許文献1参照)。このパレットは、障子付きガラス等の運搬物が載置される載置部と、運搬物を立て掛けて支持する支持部とを有している。パレットは、運搬物の幅よりも大きく形成されており、運搬物の幅方向が、運搬するトラックの荷台の長手方向に沿う状態で、荷台の長手方向に3列、荷台の短手方向に2列並べられるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−137121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなパレットは、トラックの荷台に複数台並べて載置可能ではあるが、運搬物のサイズが小さい場合や、運搬物が載置されていない空のパレットを運ぶ場合であっても、運搬物が載置されているときと同様のスペースが必要である。このため、運搬物及びパレットを効率良く運搬することができないという課題がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運搬物をより効率良く運搬することが可能な運搬パレットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明の運搬パレットは、運搬車両の荷台に積載されて運搬される運搬物が載置される載置部と、
前記載置部に載置された前記運搬物が立て掛けられる背面支持部と、
を備えた運搬パレットにおいて、
前記載置部と前記背面支持部とは当該運搬パレットの幅方向に沿う方向に長さを変更可能であり、
前記載置部及び前記背面支持部のうち少なくとも一方を長くし、当該運搬パレットの幅方向を前記荷台の長手方向に沿わせた状態で、前記荷台の長手方向に沿って所定台数並べて載置可能であり、
前記載置部及び前記背面支持部を短くし、当該運搬パレットの幅方向を前記荷台の短手方向に沿わせた状態で、前記荷台の長手方向に沿って前記所定台数より多く並べて載置可能であることを特徴とする運搬パレットである。
【0007】
このような運搬パレットによれば、運搬物が載置される載置部と運搬物が立て掛けられる背面支持部とが、運搬物の幅方向の長さを変更可能なので、運搬物の幅が広いときには、載置部及び背面支持部のうち少なくとも一方の長さを長くし、運搬物の幅が狭いときには、載置部及び背面支持部の長さを短くして、運搬物を運搬パレット上に効率良く載置することが可能である。また、載置部及び背面支持部を短くしたときには、載置部及び背面支持部が長いときよりも、より多くの台数を並べて載置することができるので、運搬物の幅が狭い場合や運搬物が載置されていない場合には、幅が広い運搬物が載置されているときよりも運搬パレットが占有する面積を小さくすることが可能である。このため、荷台をより有効に使用して、効率良く運搬することが可能である。
【0008】
かかる運搬パレットであって、前記運搬物が載置されていない状態では、前記載置部を重ねて複数台積み重ねた状態で互いに係止可能であることが望ましい。
このような運搬パレットによれば、運搬物が載置部に載置されていない場合には、複数の運搬パレットを、安定した状態で積み重ねて置くことが可能である。このため、運搬物が載置されていない運搬パレットを、一度により多く運搬することが可能である。
【0009】
かかる運搬パレットであって、互いに異なる2台の当該運搬パレットの各々の前記載置部を、各々の前記背面支持部に対して互いに異なる側に位置させ前記背面支持部同士を対向させた背面支持部対向状態で連結可能な連結部を有することが望ましい。
【0010】
このような運搬パレットによれば、互いに異なる2台の運搬パレットは、運搬物が立て掛けられる背面支持部同士を対向させた背面支持部対向状態で連結すると、2台の運搬パレットが連結された状態での重心がより中央側に位置するので、より安定した状態で運搬物を保持することが可能である。
【0011】
かかる運搬パレットであって、前記連結部は、前記2台の当該運搬パレットが互いに、他方から突出する突出部が挿入される挿入部を有し、前記背面支持部対面状態にて、互いの前記挿入部と他方の前記突出部とが対向する位置に設けられているこことが望ましい。
【0012】
このような運搬パレットによれば、2台の運搬パレットの背面支持部対向状態では、互いの運搬パレットの挿入部と他方の運搬パレットの突出部とが対向するので、2台の運搬パレットの背面支持部を対向させて容易に連結することが可能である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、運搬物をより効率良く運搬することが可能な運搬パレットを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に運搬パレットに建具が積載されて10トントラックに積み込まれた状態を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係る運搬パレットを示す斜視図である。
図3】載置上板と補強パネルとを外した状態の運搬パレットを示す斜視図である。
図4】2台の運搬パレットの連結を示す斜視図である。
図5】積み重ねられた空の運搬パレットを示す斜視図である。
図6】建具が積載された運搬パレットが4トントラックに積み込まれる一例を示す斜視図である。
図7】建具が積載された運搬パレットが2トントラックに積み込まれる一例を示す斜視図である。
図8】空の運搬パレットが10トントラックに積み込まれる一例を示す斜視図である。
図9】建具が積載された運搬パレットがコンテナに積み込まれる一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る運搬パレットについて図面を参照して説明する。
【0016】
本実施形態の運搬パレット1は、例えば、図1に示すように、運搬物としての複数種類の建具2を積載して運搬するための運搬パレット1であり、建具2の製造工場内を移動する、或いは、建具2が積載された状態で配送拠点や施工現場にトラック3などの運搬車両に積み込んで運搬される。また、建具2を降ろした後には、再び製造工場や配送拠点に運搬車両により運搬される。
【0017】
図2に示すように、運搬パレット1は、建具2が載置される載置部4と、載置部4に載置された建具2が立て掛けられる背面支持部5と、を備えている。
【0018】
以下の説明においては、運搬パレット1に建具2を載置する際に、作業者が載置部4を挟んで背面支持部5と対向する位置から見たときに、載置される建具2の幅方向を左右方向、鉛直方向を上下方向、作業者から背面支持部5に向かい左右方向と直交する方向を奥行き方向として説明する。奥行き方向においては、作業者側を手前側、背板側を奥側として示す。運搬パレット1の各部位であっても、また、運搬パレット1を構成する各部材については単体の状態であっても、運搬パレット1の状態にて上下方向、左右方向、奥行き方向となる方向にて方向を特定して説明する。
【0019】
載置部4は、断面がC字状をなす大型のチャンネル材にて形成されたベースフレーム40と、ベースフレーム40上に設けられたキャスター装着部41と、ベースフレーム40上に位置し建具2が載置される中央載置板部42と、ベースフレーム40と中央載置板部42との間に介在される介在フレーム43と、中央載置板部42の左右方向における両側に着脱自在に設けられる側載置板部44と、を有している。
【0020】
図3に示すように、ベースフレーム40は、奥行き方向に沿う大型の第1チャンネル材40aと左右方向に沿う大型の第2チャンネル材40bとが格子状に溶接されている。より具体的には、左右方向に間隔を空けて配置された2本の第1チャンネル材40a間の手前側と奥側と左右方向に沿う第2チャンネル材40bが溶接され、左の第1チャンネル材40aには左側に向かい、右の第1チャンネル材40aには右側に向かい、第2チャンネル材40bが手前側と奥側とにそれぞれ突出している。
【0021】
手前側に設けられている2本の第2チャンネル材40b及び奥側に設けられている2本の第2チャンネル材40bは、各々左右方向に沿う直線状に配置されている。また、格子状をなす第1チャンネル材40aの上面と第2チャンネル材40bの上面とは同一平面をなしている。
【0022】
中央載置板部42は、建具2が載置される載置上板42aと、載置上板42aの下面に接合される補強パネル42bと、を有している。
【0023】
載置上板42aは、左右方向の幅がベースフレーム40の幅と同じ幅に形成された板材である。補強パネル42bは、載置上板42aよりも左右方向の幅が狭く、補強パネル42bの左右方向の中央を載置上板42aの左右方向の中央に合わせて接合されている。このため、載置上板42aは補強パネル42bよりも左右方向に突出している。載置上板42aの、補強パネル42bよりも左右にそれぞれ突出している部位の下には、キャスター装着部41に固定された各々3本の角パイプ材でなるジョイント部41aが位置している。
【0024】
介在フレーム43は、ベースフレーム40上に固定され、左右方向に互いに間隔を空けて設けられ奥行き方向に沿う4本の奥行枠材43aと、隣り合う奥行枠材43a同士を連結する連結横材43bと、が格子状に接合されている。奥行枠材43aと連結横材43bとは、いずれも角パイプ材である。4本の奥行枠材43aの左右方向において両端側に位置する奥行枠材43aは、補強パネル42bの左右方向における両端部に下に位置するように配置されている。
【0025】
介在フレーム43の手前側には、左右方向に並ぶ連結横材43bの下面を繋ぐように角パイプ材でなるスペーサー43cが設けられている。介在フレーム43の手前側の端部がスペーサー43cを介してベースフレーム40に接合されることにより、介在フレーム43上に設けられる中央載置板部42が手前側から奥側に向かって低くなるように傾斜している。
【0026】
介在フレーム43に取り付けられた中央載置板部42の手前側の端は、奥行枠材43aの手前側の端及び第1チャンネル材40aの端とほぼ一致しており、奥側の端は、奥行枠材43aの奥側の端より手前側に位置している。中央載置板部42より奥側に位置する奥行枠材43aの端部には、背面支持部5の下端が接合されている。
【0027】
キャスター装着部41は、奥行き方向に沿って配置される2本の角パイプ材である。キャスター装着部41は、ベースフレーム40の左右の端部、すなわちベースフレーム40の左右に突出している第2チャンネル材40bの先端にて、手前側の第2チャンネル材40bと奥側の第2チャンネル材40bとの上面に架け渡されて設けられている。キャスター装着部41の上には、側載置板部44が接合されるジョイント部41aが設けられている。
【0028】
ジョイント部41aは、載置上板42aの奥行き方向における両端部と、中央部とに左右方向に沿って設けられ、ジョイント部41aの小口の縁が載置上板42aの縁と一致している。また、ジョイント部41aの上下方向の高さが補強パネル42bの厚みと一致している。
【0029】
キャスター装着部41に装着されるキャスター45は、車輪45aと車輪45aを回転自在に保持する保持部45bとにより構成されており、キャスター装着部41をなす2本の角パイプ材の各小口にそれぞれ装着される。キャスター45の保持部45bは、キャスター装着部41の角パイプ材内に挿入可能な角パイプにより形成されている。キャスターの保持部45bは、キャスター装着部41をなす角パイプ材の小口から挿入され、キャスター装着部41及びキャスター45の保持部45bを貫通するピン6(図4)により固定されている。キャスター装着部41の手前側の端は、ベースフレーム40の手前側の端、すなわち第1チャンネル材40aの端とほぼ一致している。このため、取り付けられたキャスター45はベースフレーム40より突出している。
【0030】
キャスター装着部41の奥側の小口は、互いに異なる2台の運搬パレット1を連結する際の連結部としても機能する。キャスター装着部41の奥側の小口は、図4に示すように、2台の運搬パレット1の各載置部4を、各々の背面支持部5に対して互いに異なる側に位置させて、当該背面支持部5同士を背面側で対向させた背面支持部対向状態で、互いに対向する位置に配置される。
【0031】
2台の運搬パレット1を連結する際には、各々の運搬パレット1において、キャスター装着部41の奥側に位置する2つの小口のうちの一方に、キャスター45の保持部45bと同様の角パイプ材でなり突出部をなす連結ロッド46を挿入し、連結ロッド46が小口から突出する状態でピン6により固定しておく。一方のキャスター装着部41から連結ロッド46が突出している2台の運搬パレット1を、背面支持部5同士を背面側で対向させ、一方の運搬パレット1から突出している連結ロッド46を、他方の運搬パレット1の、挿入部をなすキャスター装着部41の小口に挿入し、キャスター装着部41と連結ロッド46とを貫通するピン6により固定することにより2台の運搬パレット1が連結される。連結ロッド46が挿入されるキャスター装着部41の小口には、連結ロッド46を小口内に案内するガイド部47が設けられている。
【0032】
図5に示すように、キャスター装着部41の、中央載置板部42より奥側の上面には、運搬パレット1を積み重ねたときに上に重ねられた運搬パレット1を係止する係止部41bが設けられており、キャスター装着部41の、係止部41bより奥側の下面には、係止部41bに係止される被係止部41cが設けられている。係止部41bは、キャスター装着部41の上面に短い角パイプ材で形成され上方に突出する係止台部41dと、係止台部41dの上面に設けられ上方に突出する係止ピン41eと、係止台部41dの両側面と奥側の面から上方に突出され上方に向かって広がるように屈曲されたガイド部41fと、を有している。
【0033】
被係止部41cは、キャスター装着部41の下面に短い角パイプ材で形成され下方に突出する被係止台部41gの下面に開孔(不図示)が設けられて形成されている。このため、上側に別の運搬パレット1が重ねられる場合には、上に重ねられる運搬パレット1の被係止部41cの被係止台部41gが、下に位置する運搬パレット1の係止部41bが有するガイド部41fに案内されて係止台部41d上に載置される際に、係止ピン41eが開孔に挿入されて上に重ねられる運搬パレット1が係止される。このとき、被係止部41cが係止部41bより奥側に設けられていることにおり、上の運搬パレット1の背面支持部5と下の運搬パレット1の背面支持部5とが干渉しないように構成されている。
【0034】
側載置板部44は、中央載置板部42と同様に載置上板44aと補強パネル44bとが接合されて形成され、載置上板44aの下からは、角パイプ材でなる連結部44cが左右方向に沿って3本突出している。載置上板44aの奥行き方向の幅は、中央載置板部42の奥行き方向の幅と等しく、連結部44cは、載置上板44aの奥行き方向における両端部と、中央部とに左右方向に沿って突出している。
【0035】
連結部44cをなす角パイプ材は、ジョイント部41aをなす角パイプ材内に挿入可能であり、連結部44cをジョイント部41aに挿入すると、側載置板部44の上面と中央載置板部42の上面とが繋がった平面をなすように構成されている。このため、運搬パレット1は、左右の側載置板部44の連結部44cが、ジョイント部41a内に挿入されて取り付けることにより、載置部4の左右方向の幅を長くすることが可能である。
【0036】
背面支持部5は、介在フレーム43に接合されている中央支持部50と、中央支持部50の左右方向における両側に、スライド自在に設けられる側支持部51と、を有している。
【0037】
中央支持部50は、介在フレーム43が有する奥行枠材43aの奥側の端部にそれぞれ接合された4本の縦材50aと、隣り合う縦材50a同士を連結する横材50bと、が格子状に接合されている。このため、4本の縦材50aは、4本の奥行枠材43aと同様に左右方向に互いに間隔を空けて設けられている。また、4本の縦材50aは、傾斜している中央載置板部42の上面とほぼ直角に設けられている。すなわち、縦材50aは、上端が下端よりも奥側に位置するように傾斜して設けられている。横材50bは、互いに隣り合う縦材50a間に、上下方向において互いにほぼ等間隔で4本ずつ架け渡されている。最も下に位置する横材50bは、介在フレーム43の連結横材43bとも上下方向に間隔が空けられた位置に設けられている。
【0038】
中央支持部50には、背面側、すなわち、建具2が立て掛けられる側とは反対側に、側支持部51のスライドを案内し、角パイプ材でなるスライドガイド50cが設けられている。スライドガイド50cは、左側の2本の縦材50aと右側の2本の縦材50aに架け渡された4本の横材50bのうちの、上から2番目の横材50bと最も下の横材50bとに沿うように設けられている。
【0039】
左右にそれぞれ設けられる側支持部51は各々、中央支持部50と同様に上下方向に間隔を空けて配置された4本の横材51aと、4本の横材51aの左右に配置されて横材51aの端部同士を接合する縦材51bと、を有している。
【0040】
左の側支持部51には、左側に突出して、立て掛けられた建具2を保持する紐やベルトが係止される係止フック部51cが設けられ、背面側には、右側に突出して中央支持部50のスライドガイド50cに挿抜可能に係合されるスライドロッド51dが設けられている。右の側支持部51には、右側に突出して、立て掛けられた建具2を保持する紐やベルトが係止される係止フック部51cが設けられ、背面側には、左側に突出して中央支持部50のスライドガイド50cに挿抜可能に係合されるスライドロッド51dが設けられている。このため、運搬パレット1は、左右の側支持部51のスライドロッド51dが、スライドガイド50c内に挿入されてスライドすることにより、背面支持部5の左右方向の幅を変更可能である。左右の側支持部51は、スライドガイド50c及びスライドロッド51dを貫通するピン6に係止されることにより、延ばした状態及び縮めた状態が維持される。
【0041】
背面支持部5の幅を広く延ばしたときの左右方向の幅W1(図4)は、左右の側載置板部44を取り付けたときの載置部4の左右方向の幅W2とほぼ等しく、背面支持部5の幅を縮めたときの左右方向の幅W3(図5)は、左右の側載置板部44を取り外したときの載置部4の左右方向の幅W4とほぼ等しく構成されている。運搬パレット1は、建具2を運搬する際には、載置部4と背面支持部5の幅を広くした状態及び狭くした状態のいずれの状態でも使用可能であり、建具2が載置されていない状態では、載置部4と背面支持部5の幅を狭くした状態にて運搬される。
【0042】
運搬パレット1には、例えば、建具2の製造工場内を作業者に支えられつつキャスター45により走行しつつ製造された建具2が積載される。建具2が積載された運搬パレット1は、キャスター45が取り外されて、運搬用のトラック3等に積み込まれる。このとき、建具2をより多く運搬するために、4トントラック3や10トントラック3等が用いられる。
【0043】
トラック3等に積み込まれ、建具2が積載された運搬パレット1は、トラック3により配送拠点に搬入される。配送拠点では、建具2が積載された運搬パレット1が、施工現場に搬入するためのトラック3、例えば、2トントラック3に乗せ替えられる。このとき、建具2が積載された運搬パレット1は、2台ずつ、各々の背面支持部5側同士が対面する背面支持部対向状態で連結されて2トントラック3に積載される。
【0044】
施工現場に搬入されて建具2が降ろされ、建具2が降ろされた空の運搬パレット1は、再び2トントラック3にて配送拠点に戻される。
【0045】
配送拠点に戻された空の運搬パレット1は、2台の運搬パレット1の連結が解かれ4トントラック3や10トントラック3に積載されて製造工場に戻される。このように建具2の運搬に用いられる運搬パレット1のサイズは、より効率良く運搬できるように、トラック3の荷台3aのサイズに対応させて設定されている。
【0046】
本実施形態の運搬パレット1は、例えば、建具2の運搬に用いられる10トントラック3の荷台3a(2350mm×9600mm)及び4トントラック3の荷台3a(2350mm×6200mm)のサイズに対応させてサイズが設定されている。建具2を運搬する際には、載置部4と背面支持部5の幅を広くした状態で建具2が積載されてトラック3に積み込まれる。このため、建具2を運搬する際には、運搬パレット1の載置部4及び背面支持部5の幅が広げられた状態の運搬パレット1の幅W1、W2が10トントラック3の荷台3aの長手方向の長さL1の整数分の一の幅より僅かに狭く設定されている。
【0047】
本実施形態の運搬パレット1は、広げられた運搬パレット1の幅方向が荷台3aの長手方向に沿うように向けられて、10トントラック3の荷台3aであれば、図1に示すように、3台の運搬パレット1が荷台3aの長手方向に並ぶように積み込むことができるように、また、4トントラック3の荷台3aであれば、図6に示すように、2台の運搬パレット1が、荷台3aの長手方向に並ぶように積み込むことができるように、広げられた運搬パレット1の幅が設定されている。このとき、荷台3aの短手方向には、10トン及び4トントラック3の荷台3aに運搬パレット1が3台並ぶように設定されている。
【0048】
すなわち、10トントラック3の荷台3aであれば9台の運搬パレット1が、4トントラック3の荷台3aであれば6台の運搬パレット1が、荷台3aに積載可能なサイズに設定されている。より具体的には、運搬パレット1のサイズは、キャスター45を取り外し、載置部4と背面支持部5の幅を広くした状態にて、幅方向のサイズが2800mm、奥行き方向のサイズが750mmに設定されている。このサイズの運搬パレット1は、背面支持部5側同士が対面するように2台連結されたときに、図7に示すように、2トントラック3の荷台3a(1615mm×3120mm)に積み込むことが可能なサイズに設定されている。
【0049】
一方、建具2が降ろされた空の運搬パレット1は、載置部4と背面支持部5の幅を狭くした状態でトラック3に積み込まれて運搬される。このとき、図8に示すように、幅を狭くした運搬パレット1の幅方向が荷台3aの短手方向に沿うように向けられて、10トンまたは4トントラック3の荷台3aに積み込むことができるように、狭められた運搬パレット1の幅W2、W4が設定されている。また、運搬パレット1は空なので、より多くの運搬パレット1を効率良く運搬するために複数台(本実施形態では3台)を積み重ねて積み込まれる。
【0050】
図8の例では、狭められた運搬パレット1の幅方向が荷台3aの短手方向の長さL2より僅かに狭く設定されている。運搬パレット1の奥行き方向の幅W5は不変であるが、積み重ねた運搬パレット1の係止部41bと被係止部41cとの奥行き方向の位置が異なるため、上下に積み重ねる場合には、運搬パレット1単体の場合より奥行き方向の占有幅が大きくなる。より具体的には、運搬パレット1のサイズは、キャスター45を取り外し、載置部4と背面支持部5の幅を狭くした状態にて、幅方向のサイズが2200mm、3台積み重ねたときの奥行き方向のサイズが914mmに設定されている。このため、空の運搬パレット1は、3台積み重ねた運搬パレット群1aが、10トントラック3の荷台3aの長手方向に8列並ぶこととなる。
【0051】
すなわち、本運搬パレット1は、載置部4及び背面支持部5を長くし、左右の幅方向を10トントラック3の荷台3aの長手方向に沿わせた状態では、荷台3aの長手方向に沿って3台並べて載置可能に設定されており、載置部4及び背面支持部5を短くし、左右の幅方向を荷台3aの短手方向に沿わせた状態で、荷台3aの長手方向に沿って3台積み重ねた状態で8列を並べて載置可能に設定されている。
【0052】
また、狭めた運搬パレット1の左右方向の幅W3、W4は、鉄道のコンテナ7のサイズ(2307mm×3525mm)にも対応しており、図9に示すように、狭めた運搬パレット1の幅方向がコンテナ7の短手方向に沿うように向けられ、コンテナ7の長手方向に4台並ぶように積み込むことができるように設定されている。
【0053】
本実施形態の運搬パレット1によれば、建具2が載置される載置部4と、建具2が立て掛けられる背面支持部5とが、建具2の幅方向の長さを変更可能なので、建具2の幅が広いとき、或いは、載置する建具2の数が多いときには、載置部4及び背面支持部5の長さを長くし、建具2の幅が狭いとき、或いは、載置する建具2の数が少ないときには、載置部4及び背面支持部5の長さを短くして、建具2を運搬パレット1上に効率良く載置することが可能である。
【0054】
また、載置部4及び背面支持部5を短くしたときには、幅方向を荷台3aの短手方向に沿わせることにより、載置部4及び背面支持部5が長いときよりも、より多くの台数を並べて荷台3aに積み込むことができるので、建具2の幅が狭い場合、或いは、載置された建具2の数が少ない場合や建具が載置されていない場合には、幅が広い建具2が載置されている場合、或いは、載置された建具2の数が多い場合よりも運搬パレット1が占有する面積を小さくすることが可能である。このため、荷台3aをより有効に使用して、効率良く運搬することが可能である。
【0055】
また、建具2が載置部4に載置されていない場合には、複数の運搬パレット1を、積み重ねることが可能である。このため、建具2が載置されていない運搬パレット1を、一度により多く運搬することが可能である。このとき、上下に積み重ねる運搬パレット1を互いに係止する係止部41bと被係止部41cとが設けられているので、運搬パレット1を安定した状態で積み重ねて搬送することが可能である。
【0056】
また、互いに異なる2台の運搬パレット1を、建具2が立て掛けられる背面支持部5同士を対向させた背面支持部対向状態で連結すると、2台の運搬パレット1が連結された状態での重心がより中央側に位置するので、より安定した状態で建具2を保持することが可能である。また、2台の運搬パレット1を連結した状態で、2トントラック3の荷台3aに効率良く積み込むことが可能なので、施工現場に搬入し、台車等に移し替えることなく、そのまま建具2を施工場所に移動することが可能である。
【0057】
また、2台の運搬パレット1の背面支持部対向状態では、一方の運搬パレット1が備えるキャスター装着部41の奥側の小口と、他方の運搬パレット1から突出する連結ロッド46とが、互いに対向するので、2台の運搬パレット1の背面支持部5を対向させて容易に連結することが可能である。また、連結ロッド46が挿入されるキャスター装着部41の小口には、連結ロッド46を案内するガイド部47が設けられているので、各連結ロッド46をキャスター装着部41に容易に挿入することが可能である。このため、2台の運搬パレット1をより容易に連結することが可能である。
【0058】
上記実施形態においては、建具2を積載する際には、運搬パレット1の載置部4及び背面支持部5をいずれも運搬パレット1の幅方向に沿う方向に長くして使用する例について説明したが、これに限らず、例えば、トラックの荷台のサイズまたは運搬する建具のサイズなどに合わせて、いずれか一方のみの長さを長くして使用しても構わない。
上記実施形態においては、運搬パレット1の一例として、サイズを例示しているが、これに限るものではない。
【0059】
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0060】
1 運搬パレット、1a 運搬パレット群、2 建具、3 トラック、
3a 荷台、4 載置部、5 背面支持部、41 キャスター装着部、
41b 係止部、41c 被係止部、46 連結ロッド、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9