(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記機構は、当該調光操作時に、前記巻取軸による巻き取り、或いは巻き戻し量と、対応する前記支持体による移動調整量はほぼ等しくするよう動作することを特徴とする、請求項1又は2に記載のロールスクリーン。
前記機構は、前記巻取軸と一体となって回転する駆動歯車と、前記支持体を動作させるための被動歯車と、前記駆動歯車の回転を前記被動歯車に伝達する伝達歯車と、を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のロールスクリーン。
前記機構は、前記巻取軸と一体となって回転する駆動歯車と、前記駆動歯車の回転を基に回転し前記支持体を動作させるための被動歯車とを備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のロールスクリーン。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明による各実施形態のロールスクリーンを説明する。尚、本願明細書中、
図1に示すロールスクリーンの正面図に対して、図示上方及び図示下方をスクリーンの吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向をロールスクリーンの左側、及び、図示右方向をロールスクリーンの右側と定義して説明する。また、以下に説明する例では、
図1に示すロールスクリーンの正面図に対して、視認する側を前側(又は室内側)、その反対側を後側(又は室外側)とする。
【0022】
(ロールスクリーンの構成)
まず、本発明による一実施形態のロールスクリーンを図面に従って説明する。
図1及び
図2に示す一実施形態のロールスクリーンは、取付ブラケット1を介して窓枠等の取付面に取着されるフレーム2の左右両端にそれぞれの支持ブラケット3a,3bが取着され、支持ブラケット3a,3b間に1本のパイプ状の巻取軸4が回転可能に支持されている。左右両端の支持ブラケット3a,3bの各々には、その外面を覆うサイドカバー3cがそれぞれ固着されている。ただし、
図1及び
図2に示す各サイドカバー3cは、1本のパイプ状の支持体20(破線図示)を調光範囲内で回転可能に支持するよう支持ブラケット3a,3bの各々の後方から一部が突出している。
【0023】
即ち、
図1及び
図2に示す実施形態では、左右両側のサイドカバー3c間にパイプ状の支持体20が回転可能に設けられている。本例のパイプ状の支持体20は、巻取軸4よりも小径で構成されている。
【0024】
巻取軸4及び支持体20は、互いに支持ブラケット3a,3bに対し上下方向に所定の間隔を隔てて支持されるとともに、前後方向に僅かにオフセットした状態で支持されている。
【0025】
支持体20には室外側の第1スクリーン5aの上端部が取着され、巻取軸4には室内側の第2スクリーン5bの上端部が取着されている。そして、第1及び第2スクリーン5a,5bはそれぞれ支持体20及び巻取軸4から近接して重ね合わされるように垂下されている。また、
図1及び
図2に示す実施形態では、巻取軸4の室外側から垂下するよう第2スクリーン5bを支持し、支持体20の室内側から垂下するよう第1スクリーン5aを支持している。
【0026】
そして、
図2に示すように、本実施形態のロールスクリーンは、1枚のスクリーンをウェイトバー6で折り返し前後二重の第1及び第2スクリーン5a,5bを構成して吊下するようになっている。ウェイトバー6の両端は上方を開口したボトムカバー7に回転可能に支持されている。そして、第1及び第2スクリーン5a,5bはボトムカバー7内からその開口部へ経て上方へ案内されている。このようなウェイトバー6及びボトムカバー7は、錘部材として構成される。
【0027】
詳細は後述するが、
図2に示すように、巻取軸4の一端側(本例では右端側)には巻取軸4と一体となって回転する駆動歯車33が設けられている。本例では右端側のサイドカバー3cには、その駆動歯車33と噛合する伝達歯車32、及び伝達歯車32と噛合する被動歯車31が設けられている。被動歯車31は、支持体20の一端側(本例では右端側)に設けられ、被動歯車31の回転は調光時のみ支持体20に回転伝達するようになっている。即ち、被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33は、調光操作時に巻取軸4の回転を基に支持体20を可動させる伝達機構30として構成される。
【0028】
巻取軸4内には、それぞれ第2スクリーン5bの巻上時の操作力を軽減するスプリングモーター、及び巻取軸4の回転トルクに所定の制動力を付与するブレーキユニット等が収容されている(図示せず)。
【0029】
第1及び第2スクリーン5a,5bは、光を透過する透光部8と、光を遮光する遮光部9が等間隔で上下方向に縞状に形成されている。そして、第1及び第2スクリーン5a,5bの各透光部8が前後方向で重なる状態では、その透光部8から外光を採り入れ可能であり、第1スクリーン5aの透光部8と第2スクリーン5bの遮光部9が前後方向で重なり、第1スクリーン5aの遮光部9と第2スクリーン5bの透光部8が前後方向で重なる状態では、外光を遮断可能となっている。
【0030】
尚、第1及び第2スクリーン5a,5bに設けられる透光部8は高通気性とし、遮光部9は低通気性を持つよう構成することができる。従って、透光部8に対する遮光部9の重なり幅を調整することで、その通気性を調節することもできる。
【0031】
図1に示す右方の支持ブラケット3には操作装置10が設けられている。操作装置10は、回転可能に軸支されるプーリー15を備えており、このプーリー15に無端状のボールチェーン11が掛装されている。プーリー15は巻取軸4に対し相対回転不能に嵌着される。そして、ボールチェーン11の操作により、プーリー15を正逆回転させると巻取軸4を同方向に回転させることができる。巻取軸4の回転によって第2スクリーン5bの巻き取り、或いは巻き戻しを行うことができ、これにより第1及び第2スクリーン5a,5bを一括して昇降させる昇降操作や、その昇降操作の切り替え時に第1及び第2スクリーン5a,5bの重なり具合を調節することによる調光操作が可能となる。
【0032】
このように、本実施形態のロールスクリーンは、透光部8及び遮光部9を有する1枚のスクリーンを錘部材(ウェイトバー6及びボトムカバー7)で折り返し前後二重の第1及び第2スクリーン5a,5bを構成し、第2スクリーン5bの巻き取り、或いは巻き戻しを行う巻取軸4と、第1及び第2スクリーン5a,5bにおける透光部8と遮光部9との重なり具合を調節することによる調光操作時に第1スクリーン5aを移動調整するための支持体20と、当該調光操作時に巻取軸4の回転を基に支持体20を可動させる伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)とを備え、尚且つ、以下に説明するように、第1及び第2スクリーン5a,5bを一括して昇降させる昇降操作では巻取軸4の回転に対し支持体20を停止させ、調光操作時では巻取軸4の回転に対し支持体20を可動させる切り替え機構(パイプキャップ21の係合片213、ブレーキバネ23、及びサイドカバー3cの係合片421)を備え、切り替え機構により調光時に錘部材の上下動を抑制するようになっている。
【0033】
(伝達機構及び切り替え機構)
より具体的に、
図3及び
図4を参照して、本実施形態に係る伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)及び切り替え機構(パイプキャップ21の係合片213、ブレーキバネ23、及びサイドカバー3cの係合片421)の構成について説明する。
図3に示すように、本実施形態における伝達機構30及び切り替え機構は、操作装置10が設けられている支持ブラケット3a側に設けられている。ただし、伝達機構30及び切り替え機構は、操作装置10が設けられていない支持ブラケット3b側に設けてもよく、例えば操作装置10を
図1に示すように巻取軸4の右端側に設けているときに、巻取軸4の左端側に伝達機構30及び切り替え機構を設けてもよい。
【0034】
まず、本実施形態において、
図3に示すように、操作装置10が設けられている支持ブラケット3aには、その外面を覆うサイドカバー3cが固着されている。
【0035】
また、操作装置10には
図3では図示を省略しているプーリー15が収容され、このプーリー15と同軸上に駆動歯車33が配置され、プーリー15の回転と一体となって駆動歯車33が回転するよう、本例ではプーリー15と駆動歯車33が一体成形されている。
【0036】
そして、伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)をブレーキバネ23とともに支持ブラケット3a及びサイドカバー3cに配設し、カバー22によって蓋着されるようになっている。
【0037】
駆動歯車33はカバー22の支持孔223にも回転可能に支持され、駆動歯車33には左方に突出する嵌合片331が形成されている。この嵌合片331が巻取軸4の嵌合受部401と嵌合することで駆動歯車33と巻取軸4が連結され、駆動歯車33が回転すると巻取軸4が一体となって回転する。巻取軸4には生地押さえ(図示せず)を利用して第2スクリーン5bの上端を取着するための取着部402が形成されている。
【0038】
伝達歯車32は駆動歯車33と噛合するよう構成され、伝達歯車32の回転軸上には円筒軸321が形成されている。そして、円筒軸321を貫通するよう設けられた貫通孔322が、サイドカバー3cに設けられた柱状の軸支持部41に貫通支持されることで、駆動歯車33が回転すると伝達歯車32が同期して逆方向に回転する。
【0039】
被動歯車31は伝達歯車32と噛合するよう構成され、被動歯車31の回転軸上には貫通孔311が形成されている。この被動歯車31の貫通孔311に、カバー22の支持孔221を経て、パイプキャップ21の円筒部212が相対回転可能に貫通される。これにより、伝達歯車32が回転すると被動歯車31が同期して逆方向に回転する。即ち、駆動歯車33が回転すると、伝達歯車32を経て被動歯車31が同期して同方向に回転する。
【0040】
そして、被動歯車31の貫通孔311にパイプキャップ21の円筒部212が貫通された状態で、ブレーキバネ23が、その円筒部212の周壁を締め付けるように係着される。このとき、ブレーキバネ23の両端部23aが、被動歯車31から右方に突出する突出片312の両側部に対し所定の遊びを持って係合される。
【0041】
このブレーキバネ23の作用により、被動歯車31はパイプキャップ21の円筒部212に対し所定の制動トルクが付与され、パイプキャップ21の回転が阻止されていない状態では、被動歯車31が回転するとパイプキャップ21も同期して同方向に回転する。一方で、パイプキャップ21の回転が阻止されている状態では、ブレーキバネ23の制動トルクが緩和してブレーキバネ23がパイプキャップ21の円筒部212に対し滑りが生じ、回転しないパイプキャップ21に対し被動歯車31は相対回転可能である。
【0042】
パイプキャップ21の回転が阻止されている状態と、阻止されていない状態との切り替えに関して説明する。まず、パイプキャップ21には、右方に突出する円筒部212が形成されている。この円筒部212の内周面(穿孔)が、サイドカバー3cに設けられた柱状の軸支持部42に回転可能に支持される。そして、パイプキャップ21の円筒部212の先端の一部には係合片213が形成されている。一方で、サイドカバー3cの軸支持部42の外周上の一部にも係合片421が形成されている。
【0043】
このため、パイプキャップ21が軸支持部42に回転可能に支持されると、
図4(a)に示す係合片421の一方端に係合片213の一方端が当接する状態から、
図4(b)に示す係合片421の他方端に係合片213の他方端が当接する状態までの範囲で、パイプキャップ21の回転が許容されるようになる。従って、パイプキャップ21の係合片213と、サイドカバー3cの係合片421との当接・非当接で、パイプキャップ21の回転が阻止されている状態と、阻止されていない状態との切り替えが可能となる。そして、パイプキャップ21の回転が阻止されている状態は昇降操作時に対応させ、パイプキャップ21の回転が阻止されていない状態は調光操作に対応させている。
【0044】
図3に示すように、パイプキャップ21はパイプ状の支持体20の端部に嵌着される。このため、パイプキャップ21には左方に突出する図示するような変形凸状の嵌合突起部211が形成されており、支持体20の嵌合受部201と嵌合させることで、パイプキャップ21が回転するとパイプ状の支持体20が一体となって回転する。支持体20には生地押さえ(図示せず)を利用して第1スクリーン5aの上端を取着するための取着部202が形成されている。尚、支持体20の径とウェイトバー6の径はほぼ同径とする。特に本例では、パイプ状の支持体20をウェイトバー6と同径・同形状とし、部材の汎用化を図り低コスト化が実現される。
【0045】
このように伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)がブレーキバネ23とともに支持ブラケット3a及びサイドカバー3cに配設され、カバー22によって蓋着される。カバー22は、その右方に突起する円柱部224をサイドカバー3cの穿孔43に係合させ、取付ネジ24によってカバー22の挿通孔222を経て、伝達歯車32の円筒軸321を貫通支持するサイドカバー3cの軸支持部41の先端に締着することで固定される。
【0046】
このように、本実施形態のロールスクリーンには、第2スクリーン5bの巻き取り、或いは巻き戻しを行う巻取軸4、第1スクリーン5aを移動調整するための支持体20、伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)、及び切り替え機構(パイプキャップ21、ブレーキバネ23、及びサイドカバー3c)が設けられ、巻取軸4と伝達機構30によりプーリー15の正逆回転の切り替えに基づいて昇降操作から調光操作へと連続的に切り替えることができ、支持体20と切り替え機構(パイプキャップ21、ブレーキバネ23、及びサイドカバー3c)により調光時に錘部材の上下動を抑制するようになっている。
【0047】
(ロールスクリーンの全体動作)
ここで、
図5を参照してロールスクリーンの全体動作を説明する。ここでは、下降操作から、調光操作を経て、上昇操作へと連続的に移行する例を説明する。
【0048】
〔下降操作時〕
図5(a)には本実施形態のロールスクリーンの下降操作時の動作を概略的に示している。まず、
図5(a)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの下降操作の際には、プーリー15の回転に伴って伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)が図示するように作動し、巻取軸4が第2スクリーン5bの巻き戻し方向に回転する。このとき、パイプキャップ21の係合片213と、サイドカバー3cの係合片421とが一方端で当接し(
図4(a)参照)、パイプキャップ21の回転が阻止されている状態であり、このため第1スクリーン5aの上端を取着するパイプ状の支持体20は回転停止している。
【0049】
そして、
図5(a)に示すようにボトムカバー7が床面から高さh(≧0)の位置となる下限位置まで下降させることができ、例えば下限位置で第1スクリーン5aの透光部8と第2スクリーン5bの遮光部9が前後方向で重なり、第1スクリーン5aの遮光部9と第2スクリーン5bの透光部8が前後方向で重なる状態となった遮蔽状態とすることができる。
【0050】
〔調光操作時〕
図5(b)には本実施形態のロールスクリーンの下降操作から切り替えた調光操作時の動作を概略的に示している。
図5(b)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの調光操作の際には、プーリー15の逆回転に伴って伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)が図示するように作動し、巻取軸4が第2スクリーン5bの巻き取り方向に回転する。このとき、切り替え機構(パイプキャップ21、ブレーキバネ23、及びサイドカバー3c)の作動により、パイプキャップ21の係合片213と、サイドカバー3cの係合片421とが非当接となり、パイプキャップ21の回転が阻止されていない状態となって、支持体20は、
図4(a)に示す係合片421の一方端に係合片213の一方端が当接する状態から、
図4(b)に示す係合片421の他方端に係合片213の他方端が当接する状態までの範囲で回転可能であり、伝達機構30の作動に応じて第1スクリーン5aを下降させる(支持体20に所定量巻き取られていた生地が吐出される)。
【0051】
尚、パイプキャップ21の回転が阻止されていない状態であればプーリー15の正逆回転に伴って伝達機構30の作動に応じてパイプ状の支持体20は正逆回転し、第1スクリーン5aを上昇・下降させることができる。伝達機構30は、ウェイトバー6で折り返されて巻取軸4で巻き取り、或いは巻き戻す第2スクリーン5bの移動量(即ち、第2スクリーン5bの巻き取り・巻き戻し量)と、対応して第1スクリーン5aを下降、或いは上昇させる移動調整量(即ち、第1スクリーン5aの吐き出し・巻き取りに係る調整量)をほぼ等しくするよう動作する。
【0052】
従って、
図5(b)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの調光操作の際には、ウェイトバー6で折り返されて移動するスクリーンの移動量(即ち、第2スクリーン5bの巻き取り量)と、第1スクリーン5aを下降させる下降量はほぼ等しいため、ウェイトバー6及びボトムカバー7は上下動しない。そして、第1及び第2スクリーン5a,5bを互いに逆方向上下に相対移動操作が可能であり、即ち透光部8と遮光部9との重なり具合を調整し採光量を調節可能とする調光操作が可能となる。
【0053】
このように、調光操作の際には、プーリー15を正逆回転させてもボトムカバー7の下方の光漏れを増大させるようなウェイトバー6及びボトムカバー7が上下動することはないため、調光操作の使い勝手が向上したものとなる。
【0054】
〔上昇操作時〕
図5(c)には本実施形態のロールスクリーンの調光操作から連続して移行する上昇操作時の動作を概略的に示している。
図5(c)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの上昇操作の際には、プーリー15の回転に伴って伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)が図示するように作動し、巻取軸4が第2スクリーン5bの巻き取り方向に回転する。このとき、パイプキャップ21の係合片213と、サイドカバー3cの係合片421とが他方端で当接し(
図4(b)参照)、パイプキャップ21の回転が阻止されている状態であり、このため第1スクリーン5aの上端を取着するパイプ状の支持体20は回転停止している(支持体20に生地が所定量巻き取られた状態で停止)。これによりウェイトバー6及びボトムカバー7を調光操作からの連続動作で上昇させることができる。
【0055】
このように、本実施形態では、第1及び第2スクリーン5a,5bを一括して昇降操作した後に、ボールチェーン11を逆方向に操作して、駆動歯車33を逆方向に回転させたときウェイトバー6及びボトムカバー7はほとんど上下動しない調光操作が可能となる。
【0056】
そして、本実施形態のロールスクリーンにおける調光動作は、ウェイトバー6及びボトムカバー7が下限位置であるか否かに関わらず同様に動作するため、ウェイトバー6及びボトムカバー7の任意位置での調光機能、或いは通気調整機能を持たせたロールスクリーンを実現できる。
【0057】
特に、ボトムカバー7が下限位置にあるときに、採光量を調節可能な態様でボトムカバー7の下方からの光漏れを抑制することや、通気量を調節可能な態様でボトムカバー7の下方からの気密性を高めることができる。
【0058】
また、本実施形態に係るウェイトバー6及びボトムカバー7の上下動抑制構造によれば、特許文献2の技法のように、それぞれのスクリーンの下端部にそれぞれ個別に2つのウェイトバーを取着し、この2つのウェイトバーを収容する単一のカバーを設け、このカバーを2つのウェイトバーに対し自重により相対移動可能に構成するよりも、ウェイトバー6及びボトムカバー7の小型化にも寄与することとなる。
【0059】
また、本実施形態に係る伝達機構30(被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33)では、前後二重の第1及び第2スクリーン5a,5bをより近接、或いは密着させる構成としており、その上でウェイトバー6及びボトムカバー7を上下動させることなく、尚且つ第1及び第2スクリーン5a,5bの弛みを生じさせることなく、採光量の調節動作を行うことができるため、使い勝手が向上する。
【0060】
尚、本実施形態では、
図2に示すように、伝達機構30を被動歯車31、伝達歯車32、及び駆動歯車33により構成し、巻取軸4の室外側から垂下するよう第2スクリーン5bを支持し、支持体20の室内側から垂下するよう第1スクリーン5aを支持している。
【0061】
(変形例1)
一方、
図6に示すように、変形例1の伝達機構30として伝達歯車32を省略し、被動歯車31及び駆動歯車33により構成してもよい。この場合、例えば、巻取軸4の室外側から垂下するよう第2スクリーン5bを支持し、支持体20の室外側から垂下するよう第1スクリーン5aを支持する構成とすることで、同様の効果を得ることができる。ただし、
図6に示す変形例1の構成では、
図2に示す構成と比較して、前後二重の第1及び第2スクリーン5a,5bを近接、或いは密着させる観点からは不利になるが、支持ブラケット3a,3bの後方から突出するサイドカバー3Cの部位のサイズをより小さくすることが容易になるという利点がある。
【0062】
(変形例2)
図7は、本発明による変形例2のロールスクリーンにおける一実施例の伝達機構及び切り替え機構の概略構成を示す分解斜視図である。
【0063】
変形例2のロールスクリーンは、前述した
図1に示すものと同様に、透光部8及び遮光部9を有する1枚のスクリーンを錘部材(ウェイトバー6及びボトムカバー7)で折り返し前後二重の第1及び第2スクリーン5a,5bを構成し、第2スクリーン5bの巻き取り、或いは巻き戻しを行う巻取軸4と、調光操作時に第1スクリーン5aを移動調整するための支持体20と、調光操作時に巻取軸4の回転を基に支持体20を可動させる伝達機構30(被動歯車31、及び駆動歯車33)と、昇降操作では巻取軸4の回転に対し支持体20を停止させ、調光操作時では巻取軸4の回転に対し支持体20を可動させる切り替え機構(伝達歯車32A、及びブレーキバネ23)を備え、切り替え機構により調光時に錘部材の上下動を抑制するようになっている。
【0064】
ただし、変形例2のロールスクリーンは、支持体20を板状のスライダー50で構成している点、並びに、サイドカバー3c、伝達機構30、及び切り替え機構の構成が異なる点で相違しているため、以下、詳細に説明する。
【0065】
(スライダーによる支持体)
変形例2のロールスクリーンでは、前述した
図1に示す支持体20を、
図7に示すような板状のスライダー50で構成している。スライダー50の左右両端部501は、
図1に示すフレーム2の左右両端の支持ブラケット3a,3bに固着されるサイドカバー3c間にスライド移動可能に支持され、より具体的には、
図7に示すように、サイドカバー3cに形成される案内溝44に係合し、所定の範囲内(第1スクリーン5aの移動調整量)で上下方向にスライド移動可能に支持される。本例では上下方向にスライド移動するスライダー50を例示しているが、前後方向或いは前後・上下に斜め方向にスライドする構成や、直線状でなくとも曲線状にスライドする構成とすることもできる。スライダー50の下端には、生地押さえ(図示せず)を利用して第1スクリーン5aの上端を取着するための取着部502が形成されている。また、スライダー50の右端近傍には、ピニオンギヤとして機能する伝達歯車32Aと噛合するラック部502が形成されている。尚、伝達歯車32A及びラック部502の係合により、スライダー50のスライド移動を伝達する構成とする代わりに、ゴム材等の高摩擦体を利用して、スライダー50のスライド移動を伝達する構成としてもよい。
【0066】
(伝達機構及び切り替え機構)
変形例2のロールスクリーンにおける伝達機構30及び切り替え機構の構成について説明する。
図7に示すように、変形例2のロールスクリーンに係る伝達機構30は、被動歯車31、及び駆動歯車33により構成される。また、変形例2のロールスクリーンに係る切り替え機構は、伝達歯車32A、及びブレーキバネ23により構成される。
【0067】
変形例2のロールスクリーンにおける伝達機構30及び切り替え機構は、操作装置10が設けられている支持ブラケット3a側に設けられている。ただし、伝達機構30及び切り替え機構は、操作装置10が設けられていない支持ブラケット3b側に設けてもよく、例えば操作装置10を
図1に示すように巻取軸4の右端側に設けているときに、巻取軸4の左端側に伝達機構30及び切り替え機構を設けてもよい。
【0068】
まず、変形例2において、
図7に示すように、操作装置10が設けられている支持ブラケット3aには、その外面を覆うサイドカバー3cが固着されている。
【0069】
また、操作装置10には
図7では図示を省略しているプーリー15が収容され、このプーリー15と同軸上に駆動歯車33が配置され、プーリー15の回転と一体となって駆動歯車33が回転するよう、本例でもプーリー15と駆動歯車33が一体成形されている。
【0070】
駆動歯車33には左方に突出する嵌合片331が形成されている。この嵌合片331が巻取軸4の嵌合受部401と嵌合することで駆動歯車33と巻取軸4が連結され、駆動歯車33が回転すると巻取軸4が一体となって回転する。巻取軸4には生地押さえ(図示せず)を利用して第2スクリーン5bの上端を取着するための取着部402が形成されている。
【0071】
被動歯車31は駆動歯車33と噛合するよう構成され、被動歯車31の回転軸上には貫通孔311が形成されている。この被動歯車31の貫通孔311に、伝達歯車32Aの円筒軸321が相対回転可能に貫通される。これにより、駆動歯車33が回転すると被動歯車31が同期して逆方向に回転する。
【0072】
伝達歯車32Aはスライダー50のラック部502と噛合するよう構成され、伝達歯車32Aの回転軸上には円筒軸321が形成されている。そして、円筒軸321を貫通するよう設けられた貫通孔322が、サイドカバー3cに設けられた柱状の軸支持部41に貫通支持される。また、伝達歯車32Aは、取付ネジ24によって、ワッシャ25を経て、伝達歯車32Aの貫通孔322を貫通支持する軸支持部41の先端に締着されることで回転可能に支持される。
【0073】
そして、被動歯車31の貫通孔311に伝達歯車32Aの円筒軸321が貫通された状態で、ブレーキバネ23が、その円筒軸321の周壁を締め付けるように係着される。このとき、ブレーキバネ23の両端部23aが、被動歯車31から右方に突出する突出片312の両側部に対し所定の遊びを持って係合される。
【0074】
このブレーキバネ23の作用により、被動歯車31は伝達歯車32Aの円筒軸321に対し所定の制動トルクが付与され、伝達歯車32Aの回転が阻止されていない状態では、被動歯車31が回転すると伝達歯車32Aも同期して同方向に回転する。一方で、伝達歯車32Aの回転が阻止されている状態では、ブレーキバネ23の制動トルクが緩和してブレーキバネ23が伝達歯車32Aの円筒軸321に対し滑りが生じ、回転しない伝達歯車32Aに対し被動歯車31は相対回転可能である。
【0075】
伝達歯車32Aの回転が阻止されている状態と、阻止されていない状態との切り替えに関して説明する。まず、伝達歯車32Aはスライダー50のラック部502と噛合するよう構成される。従って、伝達歯車32Aの回転に伴ってスライダー50はスライド移動する。ただし、スライダー50の左右両端部501は、サイドカバー3cに形成される案内溝44に係合し、所定の範囲内(第1スクリーン5aの移動調整量)でしかスライド移動することはできない。
【0076】
このため、スライダー50の一方端(例えば上端)が案内溝44の一方端(例えば上端)に当接する状態から、スライダー50の他方端(例えば下端)が案内溝44の他方端(例えば下端)に当接する状態までの範囲で、スライダー50の移動量が許容されるようになる。従って、スライダー50の上下方向の端部と、案内溝44の上下方向の端部との当接・非当接で、伝達歯車32Aの回転が阻止されている状態と、阻止されていない状態との切り替えが可能となる。そして、伝達歯車32Aの回転が阻止されている状態は昇降操作時に対応させ、伝達歯車32Aの回転が阻止されていない状態は調光操作に対応させている。
【0077】
このように、変形例2のロールスクリーンには、第2スクリーン5bの巻き取り、或いは巻き戻しを行う巻取軸4、スライダー50により構成した第1スクリーン5aを移動調整するための支持体20、伝達機構30(被動歯車31、及び駆動歯車33)、及び切り替え機構(伝達歯車32A、及びブレーキバネ23)が設けられ、巻取軸4と伝達機構30によりプーリー15の正逆回転の切り替えに基づいて昇降操作から調光操作へと連続的に切り替えることができ、支持体20と切り替え機構(伝達歯車32A、及びブレーキバネ23)により調光時に錘部材の上下動を抑制するようになっている。
【0078】
(変形例2のロールスクリーンの全体動作)
ここで、
図8を参照して変形例2のロールスクリーンの全体動作を説明する。変形例2のロールスクリーンにおいても、基本動作は上述した
図5と同様であり、ここでは、
図8(a)に示す下降操作に係る調光操作と、
図8(b)に示す上昇操作に係る調光操作について説明する。
【0079】
〔下降操作に係る調光操作時〕
図8(a)には変形例2のロールスクリーンの下降操作に係る調光操作時の動作を概略的に示している。まず、
図8(a)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの下降操作の際には、プーリー15の回転に伴って伝達機構30(被動歯車31、及び駆動歯車33)が図示するように作動し、巻取軸4が第2スクリーン5bの巻き戻し方向に回転する。このとき、伝達歯車32Aとラック部502との噛合で、スライダー50の上端部と、案内溝44の上端部との当接で伝達歯車32Aの回転が阻止されている状態となるまで、スライダー50が上方へ移動し、第1スクリーン5aの上端を取着するスライダー50の上方への移動に伴い第1スクリーン5aも上昇する。伝達機構30は、ウェイトバー6で折り返されて巻取軸4で巻き戻す第2スクリーン5bの巻き戻し量と、第1スクリーン5aを上昇させる上昇量をほぼ等しくするよう動作する。
【0080】
〔上昇操作に係る調光操作時〕
図8(b)には変形例2のロールスクリーンの上昇操作に係る調光操作時の動作を概略的に示している。まず、
図8(b)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの上昇操作の際には、プーリー15の回転に伴って伝達機構30(被動歯車31、及び駆動歯車33)が図示するように作動し、巻取軸4が第2スクリーン5bの巻き取り方向に回転する。このとき、伝達歯車32Aとラック部502との噛合で、スライダー50の下端部と、案内溝44の下端部との当接で伝達歯車32Aの回転が阻止されている状態となるまで、スライダー50が下方へ移動し、第1スクリーン5aの上端を取着するスライダー50の下方への移動に伴い第1スクリーン5aも下降する。伝達機構30は、ウェイトバー6で折り返されて巻取軸4で巻き取る第2スクリーン5bの巻き取り量と、第1スクリーン5aを下降させる下降量をほぼ等しくするよう動作する。
【0081】
従って、
図8(a),(b)に示す第1及び第2スクリーン5a,5bの調光操作の際には、ウェイトバー6で折り返されて巻取軸4で巻き取り、或いは巻き戻す第2スクリーン5bの移動量と、対応して第1スクリーン5aを下降、或いは上昇させる移動量はほぼ等しいため、ウェイトバー6及びボトムカバー7は上下動しない。そして、第1及び第2スクリーン5a,5bを互いに逆方向上下に相対移動操作が可能であり、即ち透光部8と遮光部9との重なり具合を調整し採光量を調節可能とする調光操作が可能となる。
【0082】
このように、変形例2の構成においても、第1及び第2スクリーン5a,5bを一括して昇降操作した後に、ボールチェーン11を逆方向に操作して、駆動歯車33を逆方向に回転させたときウェイトバー6及びボトムカバー7はほとんど上下動しない調光操作が可能となる。
【0083】
そして、変形例2の構成においても、その調光動作は、ウェイトバー6及びボトムカバー7が下限位置であるか否かに関わらず同様に動作するため、ウェイトバー6及びボトムカバー7の任意位置での調光機能、或いは通気調整機能を持たせたロールスクリーンを実現できる。
【0084】
特に、ボトムカバー7が下限位置にあるときに、採光量を調節可能な態様でボトムカバー7の下方からの光漏れを抑制することや、通気量を調節可能な態様でボトムカバー7の下方からの気密性を高めることができる。
【0085】
また、変形例2に係るウェイトバー6及びボトムカバー7の上下動抑制構造によれば、特許文献2の技法のように、それぞれのスクリーンの下端部にそれぞれ個別に2つのウェイトバーを取着し、この2つのウェイトバーを収容する単一のカバーを設け、このカバーを2つのウェイトバーに対し自重により相対移動可能に構成するよりも、ウェイトバー6及びボトムカバー7の小型化にも寄与することとなる。
【0086】
また、変形例2の構成においても、前後二重の第1及び第2スクリーン5a,5bをより近接、或いは密着させる構成としており、その上でウェイトバー6及びボトムカバー7を上下動させることなく、尚且つ第1及び第2スクリーン5a,5bの弛みを生じさせることなく、採光量の調節動作を行うことができるため、使い勝手が向上する。
【0087】
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、上述した実施形態の例では、巻取軸4の回転操作のために操作装置10は、ボールチェーン11を利用する例を説明したが、この代わりに、紐状の操作コードを利用してもよく、無端状であるか否か、或いは手動操作であるか電動操作であるかを問わず、巻取軸4の回転操作を可能とするものであればよい。
【0088】
また、上述した実施形態の例では、主として、伝達機構30及び切り替え機構を操作装置10側に配置する例を説明したが、伝達機構30及び切り替え機構は、当該プーリー15を有する操作装置10とは別体として設けてもよく、例えば操作装置10を
図1に示すように巻取軸4の右端側に設けているときに、巻取軸4の左端側(反操作装置側)に伝達機構30及び切り替え機構を設けてもよい。或いは、伝達機構30及び切り替え機構は、操作装置10側と反操作装置側の双方に設けてもよい。
【0089】
また、上述した実施形態の例では、主として、伝達機構30は、駆動歯車33等を備える例を説明したが、伝達機構30は、歯車を利用する代わりに、ベルトやワイヤ等の利用する構成とすることもできる。
【0090】
また、上述した実施形態の例では、主として、ブレーキバネ23を制動部材として用いる例を説明したが、ブレーキバネ23と同様に所定の制動トルクを生じさせるものであればよく、例えばゴム材でもよい。