(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983655
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】2材料製Yコネクタ
(51)【国際特許分類】
A61M 39/10 20060101AFI20211206BHJP
A61J 7/00 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
A61M39/10 130
A61J7/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-527699(P2017-527699)
(86)(22)【出願日】2015年11月20日
(65)【公表番号】特表2017-535358(P2017-535358A)
(43)【公表日】2017年11月30日
(86)【国際出願番号】US2015061751
(87)【国際公開番号】WO2016085789
(87)【国際公開日】20160602
【審査請求日】2018年11月8日
【審判番号】不服2020-13215(P2020-13215/J1)
【審判請求日】2020年9月23日
(31)【優先権主張番号】14/553,337
(32)【優先日】2014年11月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517075274
【氏名又は名称】コーパック メドシステムズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コエルパー、クリスタル・イー
(72)【発明者】
【氏名】ノルドキスト、ジェフリー・エス
(72)【発明者】
【氏名】ショーネシー、マイケル・シー
(72)【発明者】
【氏名】モリシ、ジョン・エル
【合議体】
【審判長】
佐々木 一浩
【審判官】
井上 哲男
【審判官】
莊司 英史
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2006/0195066(US,A1)
【文献】
特開昭53−49897(JP,A)
【文献】
実開昭62−197347(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3039172(JP,U)
【文献】
特表2009−512506(JP,A)
【文献】
米国特許第5413561(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 39/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
経腸栄養システムに関連して使用されるYコネクタ装置であって、
チューブセグメント(50)と、
第1の材料から作製された内側コア(110)と、柔軟性材料である第2の材料から作製されたオーバーモールド層(114)とを含むYコネクタ(100、102、104)を備え、
前記オーバーモールド層(114)が、前記内側コア(110)を少なくとも部分的に包囲し、
前記Yコネクタ(100、102、104)が、互いに流体連通された、第1アーム(120)と、第2アーム(140)と、合流アーム(160)とを含み、
前記第1アーム(120)が、第1アームステム(122)と、その外側端部に設けられ、外側に開いた開口を画定する第1アーム小口径コネクタ(124)とを含み、前記第1アーム小口径コネクタ(124)の少なくとも一部は前記第1アームステム(122)の外側端部を外囲して、前記第1アームステム(122)の前記外側端部との間に底付きの環状の空間を画定し、前記第1アームステム(122)及び前記第1アーム小口径コネクタ(124)が前記第1の材料から作製されており、
前記第2アーム(140)が、第2アームステム(142)と、その外側端部に設けられ、外側に開いた開口を画定する第2アーム小口径コネクタ(144)とを含み、前記第2アーム小口径コネクタ(144)の少なくとも一部は前記第2アームステム(142)の外側端部を外囲して、前記第2アームステム(142)の前記外側端部との間に底付きの環状の空間を画定し、前記第2アームステム(142)及び前記第2アーム小口径コネクタ(144)が前記第1の材料から作製されており、
前記合流アーム(160)が、前記第1の材料から作製され、外側端部及び内部チャンネル(165)を有する合流アームステム(162)を含み、
前記合流アームステム(162)は、前記内部チャンネル(165)内に前記チューブセグメント(50)を受容するように適合され、
前記第2の材料が、前記合流アームステム(162)の外側端部を除く全体を包囲し、かつ前記合流アームステム(162)の前記外側端部を越えて延出する応力逃がし延出部(164)を有することを特徴とするYコネクタ装置。
【請求項2】
前記チューブセグメント(50)が、接着剤、溶媒結合、及び高周波(RF)溶接のうちのいずれか1つを用いて、前記合流アームステム(162)の前記内部チャンネル内に結合されることを特徴とする請求項1に記載のYコネクタ装置。
【請求項3】
前記第1の材料が、剛性プラスチック材料であることを特徴とする請求項2に記載のYコネクタ装置。
【請求項4】
前記第1の材料が、透明なコポリエステルであり、
前記第2の材料が、半透明の可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項3に記載のYコネクタ装置。
【請求項5】
前記第1アーム(120)を密閉するように構成された第1キャップ(130)と、
前記第2アーム(140)を密閉するように構成された第2キャップ(150)とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のYコネクタ装置。
【請求項6】
前記各キャップ(130、150)が、頂部と、前記頂部に形成された複数の凹部を有することを特徴とする請求項5に記載のYコネクタ装置。
【請求項7】
前記各キャップ(130、150)が、把持手段(133、153)を有することを特徴とする請求項5に記載のYコネクタ装置。
【請求項8】
前記第1キャップ(130)が、前記第1キャップ(130)を前記第1アーム(120)の周りにその周方向に回転させることができるように構成された第1テザー(128)によって前記第1アーム(120)に係合され、
前記第2キャップ(150)が、前記第2キャップ(150)を前記第2アーム(140)の周りにその周方向に回転させることができるように構成された第2テザー(148)によって前記第2アーム(140)に係合されることを特徴とする請求項5に記載のYコネクタ装置。
【請求項9】
前記第1テザー(128)が、前記内側コア(110)と前記オーバーモールド層(114)との間に形成された第1環状ギャップ(126)を用いて第1アーム(120)に結合され、
前記第2テザー(148)が、前記内側コア(110)と前記オーバーモールド層(114)との間に形成された第2環状ギャップ(146)を用いて第2アーム(140)に結合されることを特徴とする請求項8に記載のYコネクタ装置。
【請求項10】
Yコネクタアセンブリ(100、102、104)であって、
チューブセグメント(50)と、
内部チャンネルを有し、前記内部チャンネル内に前記チューブセグメントを受容するように適合された合流アームステム(162)を有する合流アーム(160)、前記合流アームステム(162)に流体連通された第1アームステム(122)を有する第1アーム(120)、及び前記合流アームステム(162)及び前記第1アームステム(122)に流体連通された第2アームステム(142)を有する第2アーム(140)を含む剛性プラスチック材料製の内側コア(110)と、
前記第1アームステム(122)の少なくとも一部、前記第2アームステム(142)の少なくとも一部、及び前記合流アームステム(162)の外側端部を除く全体を包囲する柔軟性材料製のオーバーモールド層(114)であって、前記合流アームステム(162)の外側端部を越えて延出する応力逃がし延出部(164)を有する、該オーバーモールド層(114)とを備え、
前記第1アーム(120)が、前記第1アームステム(122)の外側端部に設けられ、外側に開いた開口を画定する第1アーム小口径コネクタ(124)をさらに含み、前記第1アーム小口径コネクタ(124)の少なくとも一部は前記第1アームステム(122)の外側端部を外囲して、前記第1アームステム(122)の前記外側端部との間に底付きの環状の空間を画定し、
前記第2アーム(140)が、前記第2アームステム(142)の外側端部に設けられ、外側に開いた開口を画定する第2アーム小口径コネクタ(144)をさらに含み、前記第2アーム小口径コネクタ(144)の少なくとも一部は前記第2アームステム(142)の外側端部を外囲して、前記第2アームステム(142)の前記外側端部との間に底付きの環状の空間を画定することを特徴とするYコネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記内側コア(110)が、透明なコポリエステルから作製されていることを特徴とする請求項10に記載のYコネクタアセンブリ。
【請求項12】
第1アーム(120)にテザーで繋がれ、かつ前記第1アーム小口径コネクタ(124)を密閉するように構成された第1アームキャップ(130)と、
第2アーム(140)にテザーで繋がれ、かつ前記第2アーム小口径コネクタ(144)を密閉するように構成された第2アームキャップ(140)とをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のYコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記第1アームキャップ(130)は、前記第1アーム小口径コネクタ(124)に形成されたねじ部と螺合するように構成されており、
前記第2アームキャップ(150)は、前記第2アーム小口径コネクタ(144)に形成されたねじ部と螺合するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載のYコネクタアセンブリ。
【請求項14】
Yコネクタアセンブリ(100、102、104)であって、
チューブセグメント(50)と、
外側に開いた開口を画定し、前記開口の内面に第1のねじ部を有する第1アーム小口径コネクタ(124)をその一端に有する第1アームステム(122)であって、前記第1アーム小口径コネクタ(124)の少なくとも一部は前記第1アームステム(122)の外側端部を外囲して、前記第1アームステム(122)の前記外側端部との間に底付きの環状の空間を画定する、該第1アームステム(122)、
外側に開いた開口を画定し、前記開口の内面に第2のねじ部を有する第2アーム小口径コネクタ(144)をその一端に有する第2アームステム(142)であって、前記第2アーム小口径コネクタ(144)の少なくとも一部は前記第2アームステム(142)の外側端部を外囲して、前記第2アームステム(142)の前記外側端部との間に底付きの環状の空間を画定する、該第2アームステム(142)、及び
内部チャンネルを有し、前記内部チャンネル内に前記チューブセグメントを受容するように適合された合流アームステム(162)を含み、
前記第1アームステム(122)、前記第2アームステム(142)、及び前記合流アームステム(162)が互いに流体連通された、剛性材料製の内側コア(110)と、
前記第1アームステム(122)の少なくとも一部、前記第2アームステム(142)の少なくとも一部、及び前記合流アームステム(162)の外側端部を除く全体を包囲し、かつ前記合流アームステム(162)の前記外側端部を越えて延出する応力逃がし延出部(164)を有する柔軟性材料製のオーバーモールド層(114)とを備えたことを特徴とするYコネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記第1アームステム(122)が、前記第1アームステム(122)にテザーで繋がれ、かつ前記第1アームステム(122)を密閉するように構成された第1アームキャップ(130)をさらに有し、
前記第2アームステム(142)が、前記第2アームステム(142)にテザーで繋がれ、かつ前記第2アームステム(142)を密閉するように構成された第2アームキャップ(150)をさらに有することを特徴とする請求項14に記載のYコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、医療用チューブシステム及び/または医療用小口径チューブシステムの構成要素に関連する装置、システム、方法、技術などに関し、特に、チューブ送達による患者への栄養投与及び薬剤投与に使用されるシステムに用いられる構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な医療システムにおいて、1以上の流体を患者または他の治療対象者に送達することを目的とした構成要素が使用される。このようなシステムの一例は、流体の栄養物等を、一連のチューブセグメントを介して患者に送達する経腸栄養システムである。このようなシステムでは、1以上のコネクタを使用して、第2の流体(例えば、薬剤、洗浄液、または別の栄養剤)を流体送達装置に導入することが望ましい。上記のコネクタはまた、例えば胃の吸引物、還流物質、または患者の消化管から漏出する気体を回収するために、患者に流体を送達する方向とは逆の流れ方向において使用することもできる。このことを行う1つの方法は、入口チューブセグメントがそれぞれ取り付けられる2つ(またはそれ以上)の入口ポートと、各入口ポートに導入された流体を送達する出口ポートとを有するYコネクタを使用することである。向上した製造、アセンブリ、Yコネクタの使用及び操作を提供する装置、システム、方法、技術は、当分野に大きな利益をもたらすであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
Yコネクタの実施形態は、医療チューブシステム等に関連して使用される2材料製Yコネクタを含む。2材料製Yコネクタは、例えば剛性プラスチック材料などの第1の材料から作製された内側コアと、例えば柔軟性熱可塑性エラストマーなどの第2の材料から作製された被覆層とを含む。2材料製Yコネクタは、第1アーム(中央アーム)と、第1アームから所定の角度をなして分岐する1以上の第2アームと、第1アームと第2アームとが合流する合流アームとを含み、全てのアームは互いに流体連通されている。いくつかの実施形態では、チューブセグメントが、Yコネクタの合流アームに結合される。第1の材料は、透明なコポリエステルであり得、第2の材料は、良好な把持性を有する半透明の可塑性エラストマーであり得る。1以上のYコネクタポートを密閉するように構成された、ねじ部を有するキャップは、その周縁部に設けられたリッジ部または他の把持手段を有する。さらに、各キャップの頂部には、複数の凹部が形成され得る。いくつかの実施形態では、キャップは、各アームにテザーで繋がれる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本開示の実施形態は、添付図面と併せた以下の詳細な説明により、容易に理解できるであろう。同様の参照番号は、同様の構成要素を示す。
【0005】
【
図1A】2材料製Yコネクタの1以上の実施形態を備えた経鼻胃/経鼻腸式の経腸栄養システムの斜視図
【
図1B】2材料製Yコネクタの1以上の実施形態を備えた胃瘻式の経腸栄養システムの斜視図
【
図2】
図1Bの線2−2で規定された部分の2材料製Yコネクタの詳細図
【
図3】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの側面図
【
図4】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの側面図
【
図5】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの側面図
【
図6】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの分解図
【
図7】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの断面図
【
図8】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの側面図であり、内側コアユニットと、仮想線で示された被覆層とを示す
【
図9】
図7の線9−9で規定された部分の詳細断面図
【
図10】
図7の線10−10で規定された部分の詳細断面図
【
図11】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの内側コアの側面図
【
図12】1以上の実施形態に係る2材料製Yコネクタの被覆層の側面図
【発明を実施するための形態】
【0006】
添付図面を含む、本開示の以下の説明は、1以上の実施形態について言及するが、それらの実施形態に限定されるものではない。むしろ、詳細な説明は、例示のみを目的としている。添付図面を参照して行われる詳細な説明は例示のために提供されたものであり、本開示はそのような特定の実施形態に限定されないことは、当業者であれば容易に理解できるであろう。本開示の実施形態は、医療用チューブシステム及び/または医療用小口径チューブシステムを含むまたはそれらのシステムに関する、装置、システム、方法、技術などを提供する。本明細書中では、実施形態を例示するために、Yコネクタ及びそれに関連する装置並びにそのようなデバイスの作製方法を含む(ただし、これらに限定されるものではない)特定の実施例が用いられる。以下の説明及び添付図面を理解した後には、他の構成及び使用が、当業者には明らかであろう。いくつかの実施形態が、とりわけ、経腸栄養システムに使用されるYコネクタに関連して図示及び説明されるが、実施形態は、他のシステム、構成及び使用に関連して使用することができる。
【0007】
Yコネクタは一般的に、略チューブ状の中央本体部材により画定される第1チャンネルを有するハウジングにより特徴付けられる。中央本体部材は、「入口」ポートと、第1チャンネルを介して入口ポートに接続される「出口」ポートとを有する。各ポートには一般的に、チューブセグメント等を、取り外し可能に(例えば、摩擦または機械的係合手段を用いて)または恒久的に(例えば、接着剤または溶剤結合を用いて)結合させることができる。Yコネクタは、使用時は様々な向きをとることができ、一方のポートが他方のポートの上側または下側に位置することや、特定のポートを「入口」ポートまたは「出口」ポートとして使用することを必要としない(液体やガスなどの流体は、任意のポート並びに第1チャンネル及び第2チャンネルを通って、いずれの方向にも流れることができる)。したがって、添付図面におけるこのような向き、本明細書で使用される専門用語、および/または本明細書中における説明は非限定的なものであり、Yコネクタの実施形態の相対的な構造および操作の説明を補助するためにのみ使用される。第2「入口」ポート(例えば、薬剤投与のためのポート、及び/または、経腸栄養投与における胃圧力逃がしのときに還流物質を出すためチャンネルに通じるポート)が、チューブ状の中央本体部材を介して第1チャンネルと交差する第2チャンネルを有する分岐チューブ状の第2アームに設けられる。このようなYコネクタは、医療用チューブシステムまたは医療用小口径チューブシステム(例えば、経腸栄養、呼吸、硬膜外、血管、透析治療、くも膜下のための)、あるいは他の状況において使用することができる。
【0008】
図1A及び
図1Bは、経腸栄養システム30における2材料製Yコネクタの1以上の実施形態を示す(
図1Aでは、経鼻胃/経鼻腸システムが示されており、
図1Bでは、胃瘻システムが示されている)。栄養剤は、吊り下げバック40から提供され、ポンプ42を使用してチューブ50を介して送り出される。胃圧力逃しは、同様にチューブ50を使用して接続された還流物質容器45を用いて行われる。栄養剤と還流物質との切り替えは、Yコネクタ102の一実施形態を用いて実現することができる。さらに、栄養剤に関連して、薬剤や洗浄液などを患者55に供給する場合、第2のYコネクタ104を同様に使用することができる。
図1Bに示した第2のYコネクタ104の詳細は、
図2に示されている。
【0009】
本開示に係る2材料製Yコネクタ100の1以上の実施形態が、
図3−5に、完全なアセンブリとして示されている。一般的に、Yコネクタ100は、第1アーム120(例えば、第1「入口」ポート)と、第2アーム140(例えば、第2「入口」ポート)とを有し、両アームは、合流アーム(convergence arm)160(例えば、「出口」ポート)に接続されている。合流アーム160は、略円筒状のステム部を有し、Yコネクタ100の「Y」形状の「下側部分」を構成する。いくつかの実施形態では、本開示に係る2材料製Yコネクタは、第1の材料から実質的にまたは完全に作製された内側コアユニット110(例示的な実施形態は
図11に別個に示す)と、第2の材料から実質的にまたは完全に作製された被覆層ユニット114(例示的な実施形態は
図12に別個に示す)とを含む。
【0010】
コアユニット110は、Yコネクタの様々なアーム、チャンネル、及びコネクタを画定し、いくつかの実施形態では、例えば適切なコポリエステル等の剛性材料から作製されている。非晶質コポリエステル製品は、一般的に、好適な外観、透明さ、及び離型性(例えば、射出成形の場合に有用である)を有する。また、非晶質コポリエステル製品は、適切な強靭性、加水分解安定性、耐熱性、及び耐化学性を有し、様々なデバイスのために作製されている。この材料(または、本開示に係るYコネクタに使用することができる同等の材料)は、適切な規格、ガイドライン、及び/または他の要件(例えば、医療用途の液体及び気体用の小口径コネクタに関するISO 80369−1:2010)を満たす適切な小口径Yコネクタを含む、Yコネクタ100のための強固な内側コアを提供する。また、いくつかの実施形態では剛性材料は透明である。この場合、ユーザは、使用前、使用中、及び/または使用後に、接続がなされていること、投与が行われていること、及びYコネクタ100の清潔さを、視覚的に確認または判断することができる。コアユニット110はまた、予め選択された色特性を有する材料を含む、半透明または不透明な材料から作製してもよい。コアユニット110は、単一のプラスチック製単体構造体であってもよいし、例えば接着または溶媒結合を用いて複数の部品から構成してもよい。
【0011】
被覆層ユニット114は、いくつかの実施形態では、例えば熱可塑性エラストマーなどの柔軟性材料から作製されている。このようなエラストマーを使用する場合、上述したコアユニット110に使用される剛性材料のタイプを含む様々な基材に接着される、医療規格に準拠したオーバーモールドであり得る。このタイプの材料は、ゴムのような柔らかい手触りを有し、透明または半透明であり得、また、射出成形加工に使用することができる。被覆層ユニット114はまた、予め選択された色特性を有する材料を含む、不透明な材料から作製してもよい。被覆層ユニット114は、Yコネクタ100を把持して操作するユーザ(例えば、看護士、臨床医、介護者、患者など)に対して、良好な把持材料を提供する。また、被覆層ユニット114は、コアユニット110に剛性材料を使用することを可能にするとともに、コアユニット110を破損、損傷、滑りやすさ、及び他の望ましくない事柄から保護する、弾性の包囲体を提供する。さらに、被覆層ユニット114の柔軟でフレキシブルな材料は、Yコネクタ100を、患者の顔または他の皮膚露出部位の極近傍に、より快適に配置することを可能にする。コアユニット110と被覆層ユニット114との組み合わせにより、Yコネクタ100をその使用時に人間工学的に把持することを可能にする、有機的な滑らかな形状が得られる。
【0012】
いくつかの実施形態では、本開示に係る2材料製Yコネクタ100は、Yコネクタ100を通じた流体流(すなわち、気体流及び/または液体流)を提供する、第1アームと、1以上の第2アーム140とを含む。
図11に示すコアユニット110の詳細図に示すように、第1アーム120は、略円筒状の第1アームステム122を有する。第1アームステム122の外側端部に、第1アーム小口径コネクタ124が設けられている。第1アームステム122は、第1アーム内部チャンネル125を画定する。いくつかの実施形態では、第1アームステム122及びそれに関連する小口径コネクタ124は、一体型コアユニット110の構成要素である(例えば、コアユニット110全体が、単一のプラスチック製単体構造体である場合)。別の実施形態では、小口径コネクタ124は、接着剤、溶媒結合、高周波(RF)溶接、及び/または、コネクタ124をステム122に結合することができる他の任意の適切な手段を用いて、ステム122に結合される。これと同様に、様々な実施形態では、コアユニット110の様々な部品を別個に構成し、互いに結合させて一体化させることができる。
【0013】
同様に、第2アーム140は、略円筒状の第2アームステム142を有する。第2アームステム142の外側端部に、第2アーム小口径コネクタ144が設けられている。追加の第2アームを、同様にして、設けることができる。第2アームステム142は、第2アーム内部チャンネル145を画定する。いくつかの実施形態では、第2アームステム14及びそれに関連する小口径コネクタ144は、一体型内側コアユニット110の構成要素である。別の実施形態では、小口径コネクタ144は、接着剤、溶媒結合、高周波(RF)溶接、及び/または、コネクタ144をステム142に結合することができる他の任意の適切な手段を用いて、第2ステム142に結合される。
【0014】
合流アーム160はまた、
図11に示す、合流アームステム162を有する。いくつかの実施形態では、合流アームステム162は、一体型内側コアユニット110の構成要素である。別の実施形態では、ステム162は、接着剤、溶媒結合、高周波(RF)溶接、及び/または他の任意の適切な手段を用いて、コアユニット110の1以上の構成要素に結合される。
【0015】
図7、8、及び11は、コアユニット110の1以上の実施形態の詳細な情報を示す。第1アーム120及び合流アーム160は互いに略同軸をなすように配置されており、第1アーム120及び合流アーム160を通って流体が(第1アーム120から合流アーム160へ向かう方向またはその反対の方向に)流れるための、略直線状の流路(いくつかの実施形態では、流路の直径は流れ方向に沿って変化する)を提供する。第2アーム140は、第1アーム120と同様の構造を有するが、添付図面に示す非限定的な例示的実施形態では、第1アーム120及び合流アーム160に対して約60°の角度をなして配置されている。なお、第2アーム140を、第1アーム120に対して別の角度をなして配置することも想定される。一般的に、第2アーム140が第1アーム120に対してなす角度が90°に近づくと、詰まりまたは他の不適切な流れの問題が増加する。いくつかの使用では、上記の角度配置を変更すると、性能が低下するか、または他の影響が生じる。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1アーム120及び第2アーム140の内部チャンネル125、145の内径の直径は、合流アーム160の内径の直径とは異なる。内部チャンネルの直径は、2材料製Yコネクタ100と、Yコネクタ100へ流体を送達するまたはYコネクタ100から流体が送達される任意のチューブセグメントとの間の接続のタイプに依存する。いくつかの実施形態では、
図10及び11に示すように、コアユニット110の内部に設けられた内部環状ネック173により、連結チャンネル175を画定することができる。
【0017】
連結チャンネル175を画定する内部環状ネック173は、チューブセグメントや他の同様のアタッチメントを合流アーム160に結合させるための、結合部としての役割を果たす。いくつかの実施形態では、例えば
図10に示すように、チューブ50は、コアユニット110の1以上の内面(例えば、ネック173の環状当接部、及び/または内部チャンネル165の内面)に溶媒結合される。チューブセグメント50をYコネクタ100に結合するための他の手段は周知である。
【0018】
アーム120、140の内径は一般的に、誤接続の可能性を低減させるために規定された所定の規格または他の特別な規定(例えば、ISO 80369−3)において定められた寸法により決定される。合流アーム160の内径のサイズは、それに接続されるチューブ50のサイズに関連して重要である。いくつかの実施形態では、合流アーム160の一番小さい内径は、合流アーム160に結合されるチューブの内径と略同一の大きさを有する。
【0019】
いくつかの実施形態のYコネクタは、経腸栄養システムとともに使用可能であり、例えば、第1アーム120の内部チャンネル125及び第2アーム140の内部チャンネルは、それぞれ約2.90mmの内径を有し、合流アーム160の内部チャンネル165の内径は、約3.86mmであり得る。いくつかの実施形態では、
図7、8、及び11に示すように、チャンネル125,145は、それらよりも小さい直径を有する連結チャンネル175を介してチャンネル165に接続される。いくつかの実施形態では、連結チャンネル175は、約2.67mmの内径と、1.5mm以下の長さを有する。
【0020】
第1アームステム122の一部は、柔軟性材料製の被覆層ユニット114により包囲される。
図8及び
図9に示すように、小さい環状のギャップ126が、第1アーム小口径コネクタ124と、被覆層ユニット114における第1アームステム122を包囲する部分との間に形成される。ギャップ126は、リングコネクタ128または他の適切なコネクタを第1アーム120に取り付けることを可能にする。これにより、小口径コネクタキャップ130を第1アーム120にテザーによりまたは他の方法を用いて取り付けることが可能となる。ギャップ126は、リングコネクタ128が、小口径コネクタ124の周りをその周方向に回動または回転することを可能にする。したがって、臨床医または患者による小口径コネクタ124へのアクセスをより良くするために、リングコネクタ128及びキャップ130を移動させて位置決めすることが容易になる。またギャップ126は、リングコネクタ128のYコネクタ100への結合が維持されることを確実にする。これにより、キャップ130の紛失を防止することができ、看護士または他の介護者が、Yコネクタの部品(例えば、構成を変更するときに)を保持するために必要とされるトレイ、テーブル、または他の作業面を用いることなく、Yコネクタ100を使用することを可能にする。
【0021】
第1アームステム122と同様に、第2アームステム142の一部は、被覆層ユニット114により包囲される。小さい環状のギャップ146が、被覆層ユニット114における第2アームステム142を包囲する部分と、第2アーム小口径コネクタ144との間に形成される。ギャップ146は、リングコネクタ148または他の適切なコネクタを第2アーム140に取り付けることを可能にする。これにより、小口径コネクタキャップ150を第2アーム140にテザーによりまたは他の方法を用いて取り付けることが可能となる。ギャップ146は、リングコネクタ148が、小口径コネクタ144の周りをその周方向に回動または回転することを可能にする。したがって、臨床医または患者による小口径コネクタ144へのアクセスをより良くするために、リングコネクタ148及びキャップ150を移動させて位置決めすることが容易になる。ギャップ126、キャップ130、及びリングコネクタ128の場合と同様に、ギャップ146は、リングコネクタ148のYコネクタ100への結合が維持されることを確実にする。
【0022】
キャップ130、150は、ねじ部を有するカバーであり、それぞれ、小口径コネクタ124、144に形成されたねじ部と螺合する。各小口径コネクタ124、144及び各キャップ130、150の構成は、このようなコネクタのための国内及び/または国際的な規格(例えば、経腸栄養用途のコネクタに関連するISO 80369−3)に準拠する。
【0023】
キャップ130、150の内部は、本開示の実施形態に係る1以上のYコネクタ100を含むシステムへの望ましくない物質の進入、及び該システムからの内部物質の漏出を防止するために、入口/出口(例えば、アーム120、140の一方)を密閉するのに有効な任意の構造を用いることができる。各キャップ130、150の外観構成は、看護士や臨床医による使用を容易にする。各キャップ130、150の周縁部の円筒状の側壁は、把持手段133、153(例えば、ギザギザ部、グリップ部、リッジ部など)を有する。これにより、とりわけ、キャップの側壁が濡れているか、または、キャップの側壁にYコネクタ100からの取り外しまたはYコネクタ100への結合を困難にする材料が付着している場合に、キャップの良好な把持が提供される。
【0024】
さらに、添付図面に示すように、キャップ130、150の円形の頂部は、2つのD字状の凹部からなるダブルD構造(double-D configuration)131、151を有する。キャップの頂部が複数の窪み、凹部、キャビティなどを有する、このタイプの複数の凹部が形成されたキャップ構造は、小口径コネクタに結合されたキャップを小口径コネクタから取り外すときに(例えば、キャップが、それを小口径コネクタから取り外すのを困難にする材料で覆われている場合に)、看護士や臨床医などがツール195(例えば、クリートやピック)を使用することを可能にする。さらに、複数の凹部が形成されたキャップ構造は、例えば、成形プロセスの困難さを減少させることにより、加工の観点から有益である。
【0025】
被覆層114は、
図7及び
図8に示すように、オーバーモ
ールドショットであり得る。上述した良好な把持性/操作性及び補強を提供することに加えて、被覆層114は、第2アーム140がYコネクタ100の本体部と接続される部分である狭いジョイントを除外し、その代わりに、蓄積する汚れの量を制限するより広い表面積を提供し、これにより、Yコネクタ100の清浄が容易となる。
【0026】
上述したように、いくつかの実施形態では、被覆層114のモールディング及び/または構造は、リングコネクタ128、148等の使用のためのギャップ126、146を残す。また、いくつかの実施形態では、被覆層114は、小口径コネクタ124、144を包囲しない。しかし、いくつかの実施形態では、被覆層114は、合流アーム160を完全に包囲し、合流アームステム162の長手方向端部を越えて延出する。コアユニット110の合流アームの構成要素を補強することに加えて、
図7及び10に示すように、被覆層114の柔軟性材料製の延出部164は、(例えば、経腸栄養システムにおいて)チューブセグメント50等のための応力逃がし延出部としての役割を果たす柔軟な連結カラーを提供する。
図10に示すように、チューブ50が横向きに引っ張られたとき、応力逃がし延出部164は、チューブ50とYコネクタ100との間に柔軟な係合(すなわち、横応力の逃がし)を提供し、流体(すなわち、液体や気体)の流れを遅くするかまたは止めるおそれがあるチューブ50のねじれまたは損傷が生じる可能性を低減させる。
【0027】
本明細書で説明した主題の態様は、単独で、または、本明細書で説明した他の態様と組み合わせて使用することができる。上述の説明に限定されることなく、本開示の例示的な態様では、経腸栄養システムとともに使用されるYコネクタ装置は、第1の材料から作製される内側コアと、第2の材料から作製される被覆層とを含むYコネクタを備える。被覆層は、内側コアを少なくとも部分的に包囲する。Yコネクタはまた、第1アームと、第2アームと、合流アームとを含み、これらのアームは全て、互いに流体連通されている。
【0028】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、Yコネクタ装置は、Yコネクタ合流アームに結合されるチューブセグメントをさらに備える。チューブセグメントは、合流アームに、接着剤、溶媒結合、及び/または高周波(RF)溶接を用いて結合される。
【0029】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1の材料は、剛性プラスチック材料である。
【0030】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第2の材料は、柔軟性材料である。
【0031】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1の材料は、透明なコポリエステルであり、第2の材料は、半透明な熱可塑性エラストマーである。
【0032】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1アームは、第1アームステムを含み、第1アームステムはその外側端部に第1アーム小口径コネクタを有する。第1アームステム及び第1アーム小口径コネクタは、第1の材料から作製される。第2アームは、第2アームステムを含み、第2アームステムはその外側端部に第2アーム小口径コネクタを有する。第2アームステム及び第2アーム小口径コネクタは、第1の材料から作製される。合流アームは、外側端部を有する合流アームステムを含む。合流アームは、第1の材料から作製される。第2の材料は、第1アームステムの少なくとも一部、第2アームステムの少なくとも一部、及び合流アームの全体を包囲する。
【0033】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、Yコネクタ装置は、第1アームを密閉するように構成された第1キャップと、第2アームを密閉するように構成された第2キャップとを含む。
【0034】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、各キャップは、頂部と、頂部に形成された複数の凹部とを有する。
【0035】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、各キャップは、把持手段を有する。
【0036】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1キャップは、第1キャップを第1アームの周りに回転させることができるように構成された第1テザーによって第1アームに結合され、第2キャップは、第2キャップを第2アームの周りに回転させることができるように構成された第2テザーによって第2アームに結合される。
【0037】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1テザーは、内側コアと被覆層との間に形成された第1環状ギャップを用いて、第1アームに結合される。第2テザーは、内側コアと被覆層との間に形成された第2環状ギャップを用いて、第2アームに結合される。
【0038】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、Yコネクタは、剛性プラスチック製の内側コアと、柔軟性材料製の被覆層とを含む。内側コアは、合流アームステムを有する合流アームと、合流アームステムに流体連通する第1アームステムを有する第1アームと、合流アームステム及び第1アームステムに流体連通する第2アームステムを有する第2アームとを含む。柔軟性材料は、第1アームステムの少なくとも一部、第2アームステムの少なくとも一部、及び合流アームステムの少なくとも一部を包囲する。第1アームは、第1アームステムの外側端に、第1アーム小口径コネクタをさらに有する。第2アームは、第2アームステムの外側端に、第2アーム小口径コネクタをさらに有する。
【0039】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、剛性プラスチック製の内側コアは、透明なプラスチック材料から作製される。
【0040】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、柔軟性材料製の被覆層は、合流アームステムの全体を包囲する。
【0041】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、Yコネクタの被覆層は、合流アームステムの外側端部を越えて延出する応力逃がし延出部をさらに含む。
【0042】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、Yコネクタは、第1アームキャップと、第2アームキャップとをさらに含む。第1アームキャップは、第1アームにテザーで繋がれており、かつ第1アーム小口径コネクタを密閉するように構成されている。第2アームキャップは、第2アームにテザーで繋がれており、かつ第2アーム小口径コネクタを密閉するように構成されている。
【0043】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1アームキャップは、第1アーム小口径コネクタに形成されたねじ部と螺合するように構成されている。第2アームキャップは、第2アーム小口径コネクタに形成されたねじ部と螺合するように構成されている。
【0044】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、Yコネクタは、内側コアと、被覆層とを備える内側コアは、剛性材料から作製することができ、第1アームステムと、第2アームステムと、合流アームステムとを含む。第1アームステムは、その一端部に、第1アーム小口径コネクタを有する。第2アームステムは、その一端部に、第2アーム小口径コネクタを有する。第1アームステム、第2アームステム、及び合流アームステムは全て、互いに流体連通されている。被覆層は、第1アームステムの少なくとも一部、第2アームステムの少なくとも一部、及び合流アームステムの少なくとも一部を包囲する。被覆層は、柔軟性材料から構成される。
【0045】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、被覆層は、合流アームステムの全体を包囲する。また、被覆層は、合流アームステムの端部を超えて延出する応力逃がし延出部を含む。
【0046】
上述の態様と組み合わせて使用可能な本開示の別の例示的な態様では、第1アームステムは、第1アームステムにテザーで繋がれ、かつ第1アームステムを密閉するように構成された第1アームキャップをさらに有する。第2アームステムは、第2アームステムにテザーで繋がれ、かつ第2アームステムを密閉するように構成された第2アームキャップをさらに有する。
【0047】
本開示の様々な特徴及び利点が、上記の説明から明らかになったが、添付の特許請求の範囲は、本開示のこれらの特徴及び利点を全て含むことを意図している。さらに、当業者であれば様々な改変及び変更を容易に実施可能であるので、本開示は、図示及び説明した詳細な構成及び動作に限定されるものではない。したがって、説明した実施形態は、例示的なものであり、限定を意図するものではない。本開示は、本明細書中に説明された詳細に限定されるものではなく、現在または未来において予測可能または予測不能に関わらず、添付の特許請求の範囲及びその均等物の間然な範囲によって規定されるべきである。