【文献】
近傍に存在する端末間情報要求サービスの一提案,情報処理学会研究報告,2004年03月05日,Vol.2004 No.22,151-156
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る端末装置、端末制御方法および端末制御プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る端末装置、端末制御方法および端末制御プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
[1.実施形態]
[1−1.実施形態に係る通知処理]
まず、
図1を用いて、実施形態に係る通知処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る通知処理の一例を示す説明図である。
図1では、本願に係るコンピュータにおいて、本願に係る通知プログラムが実行する処理の一例について説明する。
【0012】
本実施形態において、端末装置10は、配信装置100から配信された有効期限が設定されたコンテンツをユーザに通知する通知タイミングか否かを判定し、有効期限に達する前に通知タイミングであると判定された場合に、コンテンツをユーザに通知する。また、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合に、コンテンツにおける所定の処理を実行する。なお、以下の例では、端末装置10を利用するユーザがユーザU1である場合を示す。
【0013】
また、
図1の例では、端末装置10はユーザU1の特定行動に対してコンテンツを通知するタイミングを学習した学習モデル(モデル情報)を保持しており、かかる学習モデルに基づいて配信装置100から取得したコンテンツの通知タイミングを判定する。
【0014】
なお、ここでいう特定行動とは、ユーザU1への割り込みを行うタイミングの候補(以下、ブレークポイントと記載する場合がある)として予め選択されたユーザU1の行動である。具体的には、特定行動は、例えば、ユーザU1が走っている状態から歩くという行動、ユーザU1が歩いている状態から座るという行動等である。
【0015】
また、特定行動は、直前の行動を考慮しないものであってもよく、例えば、ユーザU1が電子メールを送信するという行動、ユーザU1が電気機器を操作(ON/OFF)するという行動、ユーザU1が時計を見るという行動等であってもよい。
図1の例では、ブレークポイントBP11〜BP14は、ユーザU1に関する変化(特定行動CH11〜CH14)のタイミングに対応する。
【0016】
また、ここでいう通知タイミングの判定とは、ブレークポイントBP11〜BP14と判定した場合に公知の式を用いてブレークポイントBP11〜BP14のスコアを算出し、かかるスコアが所定の閾値以上の場合にそのブレークポイントをゴールデンブレークポイントと判定して通知を行うものである。
【0017】
ところで、従来、ユーザの行動の変わり目のうちユーザへの割り込みに適したタイミング(ブレークポイント)においてゴールデンブレークポイントになかなか至らず、ゴールデンブレークポイントが訪れるまで上記した判定を繰り返していた。そのため、例えば、コンテンツの内容によっては、ゴールデンブレークポイントが訪れた時のユーザへの通知が、かかるユーザにとって不要な通知となることもあった。
【0018】
そこで、本実施形態では、配信装置100においてコンテンツに対して有効期限を予め設定しておき、端末装置10において通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合に、コンテンツにおける所定の処理を実行するようにした。かかる形態について
図1を用いてさらに説明を続ける。
【0019】
まず、
図1に示す例においては、配信装置100は、時刻t11において、有効期限が設定されたコンテンツを端末装置10に配信する(ステップS11)。ここで、配信装置100は、例えば、コンテンツの内容に応じて有効期限を設定する。具体的には、配信装置100は、例えば、ユーザU1に対してすぐに通知したい場合、有効期限を短く設定する。つまり、配信装置100から配信されるコンテンツには、有効期限の付帯情報が埋め込まれている。なお、この例では、コンテンツはプッシュ型メッセージである。また、コンテンツはプッシュ型メッセージに限られず、例えば、静止画、動画、音声、文書データ等であってもよい。
【0020】
また、
図1に示す例においては、時刻t11から時刻t16までがコンテンツの有効期間であり、時刻t16がコンテンツの有効期限である。つまり、この例では、コンテンツは時刻t16に達した場合に、コンテンツにおける所定の処理が実行されることとなる。
【0021】
次に、端末装置10において有効期限が設定されたコンテンツを取得した後、ユーザU1は時刻t12において走っている状態から歩いている状態へ変化する特定行動である行動情報CH11を行ったものとする。そして、端末装置10は、行動情報CH11が行われたブレークポイントBP11がゴールデンブレークポイントであるかを判定する(ステップS12)。
図1では、例えば、ブレークポイントBP11におけるスコアが所定の閾値未満であったため、端末装置10は、ブレークポイントBP11をゴールデンブレークポイントでないと判定する。さらに、端末装置10は、コンテンツの通知タイミングの判定に加えて、時刻t11に取得したコンテンツが有効期限に達したか否かも判定する。
図1では、例えば、コンテンツが有効期限に達していなかったため、コンテンツの通知タイミングの判定を続ける。
【0022】
その後、ユーザU1は、時刻t13において歩いている状態から座っている状態へ変化する行動情報CH12を行ったものとする。そして、端末装置10は、行動情報CH12が行われたブレークポイントBP12がゴールデンブレークポイントであるかを判定する(ステップS13)。
図1では、例えば、ブレークポイントBP13におけるスコアが所定の閾値未満であったため、端末装置10は、ブレークポイントBP12をゴールデンブレークポイントでないと判定する。さらに、端末装置10は、コンテンツの通知タイミングの判定に加えて、時刻t11に取得したコンテンツが有効期限に達したか否かも判定する。
図1では、例えば、コンテンツが有効期限に達していなかったため、コンテンツの通知タイミングの判定を続ける。
【0023】
その後、ユーザU1は、時刻t14において時計を見る行動情報CH13を行ったものとする。そして、端末装置10は、行動情報CH13が行われたブレークポイントBP13がゴールデンブレークポイントであるかを判定する(ステップS14)。
図1では、例えば、ブレークポイントBP13におけるスコアが所定の閾値未満であったため、端末装置10は、ブレークポイントBP13をゴールデンブレークポイントでないと判定する。さらに、端末装置10は、コンテンツの通知タイミングの判定に加えて、時刻t11に取得したコンテンツが有効期限に達したか否かも判定する。
図1では、例えば、コンテンツが有効期限に達していなかったため、コンテンツの通知タイミングの判定を続ける。
【0024】
その後、ユーザU1は、時刻t15において電車(移動体)に乗る行動情報CH14を行ったものとする。そして、端末装置10は、行動情報CH14が行われたブレークポイントBP14がゴールデンブレークポイントであるかを判定する(ステップS15)。
図1では、例えば、ブレークポイントBP14におけるスコアが所定の閾値未満であったため、端末装置10は、ブレークポイントBP14をゴールデンブレークポイントでないと判定する。さらに、端末装置10は、コンテンツの通知タイミングの判定に加えて、時刻t11に取得したコンテンツが有効期限に達したか否かも判定する。
図1では、例えば、コンテンツが有効期限に達していなかったため、コンテンツの通知タイミングの判定を続ける。
【0025】
その後、端末装置10は、ユーザU1に対する行動情報を取得することなく、時刻t16において時刻t11に取得したコンテンツが有効期限に達したと判定する(ステップS16)。かかる場合、端末装置10は、コンテンツにおける所定の処理を実行する。
図1では、例えば、端末装置10は、時刻t16においてコンテンツをプッシュ通知する(ステップS17)。具体的には、端末装置10は、プッシュ通知によってコンテンツを画面に表示する。
【0026】
これにより、端末装置10は、ゴールデンブレークポイントになかなか至らないユーザU1に対して配信装置100から配信されたコンテンツを所定の期間内に閲覧させることができるため、ユーザU1に対するコンテンツの通知効果を高めることができる。
【0027】
また、上記したユーザU1に対する行動情報CH11〜CH14において、例えば、時刻t14に行われた行動情報CH13のブレークポイントBP13におけるスコアが所定の閾値以上であったため、端末装置10は、ブレークポイントBP13をゴールデンブレークポイントGBP13であると判定したとする(ステップS14A)。かかる場合、端末装置10は、時刻t14においてコンテンツをプッシュ通知する(ステップS14B)。具体的には、端末装置10は、プッシュ通知によってコンテンツを画面に表示する。つまり、端末装置10は、有効期間内にゴールデンブレークポイントに至った場合、従来と同じようにコンテンツのプッシュ通知を行うこととなる。
【0028】
このように、端末装置10は、配信装置100から配信された有効期限が設定されたコンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングか否かを判定し、有効期限に達する前に通知タイミングであると判定された場合に、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知する。また、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合に、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知する。
【0029】
これにより、本実施形態に係る端末装置10は、ゴールデンブレークポイントになかなか至らないユーザU1に対して配信装置100から配信されたコンテンツを所定の期間内に閲覧させることができるため、ユーザU1に対するコンテンツの通知効果を高めることができる。したがって、本実施形態に係る端末装置10は、ユーザU1に対して付加価値のあるコンテンツの通知サービスを実現することができる。
【0030】
また、
図1に示す例において、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合に、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知したが、これに限られない。例えば、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合に、コンテンツを削除してもよい。かかる場合、端末装置10は、コンテンツを画面に表示しないこととなる。これにより、本実施形態に係る端末装置10は、ゴールデンブレークポイントになかなか至らないユーザU1に対して不要な通知を抑えることができる。
【0031】
また、
図1に示す例において、端末装置10は、ユーザU1に通知する通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合に、コンテンツにおける所定の処理を実行したが、これに限られない。
【0032】
例えば、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらに優先度が所定の値より高い場合に、コンテンツにおける所定の処理を実行してもよい。また、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらにターゲティング条件にユーザU1に関する情報が合致した場合に、コンテンツにおける所定の処理を実行してもよい。
【0033】
かかる場合、優先度やターゲティング条件は配信装置100側で設定される。つまり、配信装置100は、有効期限に加えて優先度またはターゲティング条件の少なくともいずれか一方を端末装置10に配信するコンテンツに設定することとなる。なお、配信装置100側における有効期限、優先度、およびターゲティング条件の設定については、以下の実施形態において詳細に説明する。
【0034】
[1−2.実施形態に係る配信装置の構成例]
次に、
図2を用いて、実施形態に係る配信装置100の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る配信装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0035】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10へ情報の送信を行う。
【0036】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図2に示すように、コンテンツ情報データベース121を有する。
【0037】
(コンテンツ情報データベース121)
実施形態に係るコンテンツ情報データベース121は、ユーザに配信するコンテンツに関する情報を記憶する。
図3は、実施形態に係るコンテンツ情報データベース121に記憶されるコンテンツ情報の一例を示す図である。
図3に示すコンテンツ情報データベース121は、「コンテンツID」、「コンテンツ」、「有効期限」、「優先度」、「ターゲティング条件」といった項目が含まれる。
【0038】
「コンテンツID」は、コンテンツを識別するための識別情報を示す。例えば、「コンテンツID」には、コンテンツごとに個別に割り当てられるユニークな英数字等の文字列などが記憶される。「コンテンツ」は、ユーザに配信するコンテンツを示す。
図2では「コンテンツ」に「RC1」といった概念的な情報が記憶される例を示したが、実際には、プッシュ型メッセージや静止画像や動画像やテキストデータやURLなどが記憶される。
【0039】
「有効期限」は、端末装置10において通知タイミングの判定が可能なコンテンツの有効期限である。例えば、「有効期限」には、コンテンツの内容に応じた期限が記憶される。かかる「有効期限」は、制御部130によって設定される。
【0040】
「優先度」は、コンテンツの優先度を数値化した情報である。例えば、「優先度」には、0〜100まで値が記憶される。かかる「優先度」は、制御部130によって設定される。
【0041】
「ターゲティング条件」は、コンテンツの配信対象となるユーザの条件を示す情報である。例えば、「ターゲティング条件」には、コンテンツの配信対象とするユーザのユーザ属性が記憶される。かかる「ターゲティング条件」は、制御部130によって設定される。
【0042】
例えば、
図3に示す例において、コンテンツID「C1」によって識別されるコンテンツ「RC1」には、有効期限が「3日」、優先度が「100」、ターゲティング条件が「30代男性」の付帯情報が設定されていることを示している。また、
図3に示す例において、コンテンツID「C2」によって識別されるコンテンツ「RC2」には、有効期限が「4日」、優先度が「60」、ターゲティング条件が「20代女性」の付帯情報が設定されていることを示している。
【0043】
(制御部130)
図2の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0044】
図2に示すように、制御部130は、設定部131と、配信部132とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0045】
(設定部131)
設定部131は、ユーザに配信するコンテンツに対して各種の付帯情報を設定する。具体的には、設定部131は、ユーザに配信するコンテンツに対して有効期限を設定する。また、設定部131は、有効期限に加え、ユーザに配信するコンテンツに対して優先度またはターゲティング条件の少なくともいずれか一方を設定する。
【0046】
より具体的には、設定部131は、
図3に示す例において、コンテンツID「C1」によって識別されるコンテンツ「RC1」に対して、有効期限が「3日」、優先度が「100」、ターゲティング条件が「30代男性」の付帯情報を設定する。
【0047】
(配信部132)
配信部132は、端末装置10に各種情報を配信する。具体的には、配信部132は、上記したコンテンツ情報データベース121に記憶されているコンテンツを端末装置10に配信する。
【0048】
より具体的には、配信部132は、
図3に示す例において、有効期限が「3日」、優先度が「100」、ターゲティング条件が「30代男性」の付帯情報が設定されたコンテンツID「C1」によって識別されるコンテンツ「RC1」を端末装置10に配信する。なお、
図1に示す例では、配信部132は、時刻t11において端末装置10へコンテンツを配信している。
【0049】
[1−3.実施形態に係る端末装置の構成例]
次に、
図4を用いて、実施形態に係る端末装置10について説明する。端末装置10は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
【0050】
端末装置10は、例えば、情報通知アプリケーションを含む複数のアプリケーションを有しており、上記した配信装置100から配信されるコンテンツを取得して表示したりする。また、端末装置10は、ユーザU1の行動情報等に基づいて生成されたモデルを用いて、ゴールデンブレークポイントを判定することにより、ユーザU1への割り込みにより適した通知タイミングでユーザへコンテンツを通知することができる。
【0051】
図4は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。
図4に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12aと、スピーカ12bと、振動部12cと、入力部13と、検知部14と、記憶部15と、制御部16(コントローラ)とを有する。
【0052】
通信部11は、ネットワークと有線又は無線で接続され、配信装置100からの情報の受信を行う。例えば、通信部11は、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0053】
表示部12aは、タッチパネル式のディスプレイである。端末装置10のユーザU1は、表示部12aの画面上を指などで操作することで、表示部12aに表示された画面に対する操作が可能である。表示部12aは、例えば、小型のLCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイである。
【0054】
入力部13は、文字、数字およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボードや、選択ボタン、電源ボタンなどを有する。
【0055】
検知部14は、端末装置10に関する各種情報を検知する。具体的には、検知部14は、端末装置10の物理的な状態や周囲の状態を検知する。
図4に示す例では、検知部14は、加速度センサ21と、測位部22と、撮像部23とを有する。
【0056】
加速度センサ21は、例えば、3軸加速度センサであり、端末装置10の移動方向、速度、および、加速度などの端末装置10の物理的な動きを検知する。測位部22は、GPS(Global Positioning System)衛星から送出される電波を受信し、受信した電波に基づいて端末装置10の現在位置を示す位置情報(例えば、緯度および経度)を取得する。撮像部23は、端末装置10の周囲を撮像し、撮像画像を取得する。
【0057】
なお、検知部14は、加速度センサ21、測位部22および撮像部23に限られず、端末装置10の物理的な状態を検知する各種機器を有してもよい。例えば、検知部14は、端末装置10の周囲の音を収集するマイクロフォンや、端末装置10の周囲の照度を検知する照度センサや、端末装置10の周囲の湿度を検知する湿度センサや、端末装置10の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ等を有してもよい。
【0058】
記憶部15は、モデル情報31、ユーザ属性情報33などの情報を記憶する。記憶部15は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク等の記憶装置である。
【0059】
モデル情報31は、ユーザU1の端末装置10に対する行動の可能性を推定するモデルの情報である。ユーザ属性情報32は、例えば、ユーザU1の属性(例えば、年齢、性別、住所、職業、興味関心など)の情報である。
【0060】
制御部16は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU、ROM(Read Only Memory)、RAM、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。
【0061】
制御部16は、状態判定部41と、取得部42と、タイミング判定部43と、通知部44と、処理部45とを備える。状態判定部41、取得部42、タイミング判定部43、通知部44および処理部45の機能は、例えば、上記CPUが上記ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0062】
(状態判定部41)
状態判定部41は、ユーザU1の状態を判定する。例えば、状態判定部41は、加速度センサ21によって検出された端末装置10の物理的な動きに基づいて、ユーザU1の行動が特定行動であるか否かを判定することができる。また、状態判定部41は、測位部22によって検出された端末装置10の現在位置を示す位置情報に基づいて、ユーザU1の行動が特定行動であるか否かを判定することができる。
【0063】
特定行動は、上述したように、例えば、ユーザU1が歩いている状態から止まるという行動、ユーザU1が走っている状態から歩くという行動、座っている状態から立つという行動、立っている状態から座るという行動などである。
【0064】
また、状態判定部41は、例えば、撮像部23によって撮像された画像から、ユーザU1がテレビを見るという行動、ユーザが時計を見るという行動、ユーザがコーヒーを飲んでいるという行動などを特定行動として判定することができる。
【0065】
また、状態判定部41は、ユーザU1による端末装置10の操作を検出することができる。記憶部15にはユーザが端末装置10で動作するアプリケーションの操作履歴をログ情報として記憶しており、ログ情報に基づき、状態判定部41は、ユーザU1が端末装置10のアプリケーションを使用したことを特定行動として検出することができる。例えば、状態判定部41は、記憶部15に記憶されたログ情報に基づき、ユーザU1が端末装置10からメールを送信したことを特定行動として検出することができる。
【0066】
また、状態判定部41は、加速度センサ21によって検出された端末装置10の物理的な動きに基づいて、ユーザU1が端末装置10を保持したか否かを判定することができる。また、状態判定部41は、加速度センサ21によって検出された端末装置10の物理的な動きに基づいて、ユーザU1の運動状態を判定することができる。
【0067】
また、状態判定部41は、検知部14の撮像部23によって撮像されたユーザU1の顔画像や検知部14のマイクロフォンで収集したユーザの音声に基づいて、ユーザの感情を判定することができる。また、状態判定部41は、図示しない心拍数検出部からの情報に基づき、ユーザU1の感情を判定することもできる。
【0068】
(取得部42)
取得部42は、配信装置100から通信部11を介してコンテンツを取得することができる。具体的には、取得部42は、配信装置100から有効期限が設定されたコンテンツを取得する。
【0069】
なお、取得部42は、有効期限が設定されたコンテンツに限られず、配信装置100から有効期限に加えてさらに優先度またはターゲティング条件の少なくともいずれか一方が設定されたコンテンツを取得してもよい。
【0070】
また、取得部42は、測位部22によって検出された端末装置10の現在位置を示す位置情報をユーザU1の現在位置の情報として取得することができる。また、取得部42は、制御部16の図示しない計時部によって計時される現在時刻(例えば、年月日および時分)の情報を取得することができる。また、取得部42は、記憶部15からユーザ属性情報32をユーザU1の属性の情報として取得することができる。
【0071】
また、取得部42は、状態判定部41によって判定されたユーザU1の運動状態やユーザU1の感情などの情報を状態判定部41から取得することができる。なお、取得部42は、外部装置(図示せず)から、ユーザU1が置かれた物理環境、ユーザU1が置かれた社会環境を示す情報を取得することもできる。
【0072】
(タイミング判定部43)
タイミング判定部43は、ユーザU1への通知タイミングを判定する。例えば、タイミング判定部43は、モデル情報31に含まれる学習モデルを用いて、ユーザU1への割り込みに適したタイミングである通知タイミングを判定することができる。
【0073】
また、タイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツに対してユーザU1の端末装置10に対する行動の可能性が高いとタイミング判定部43によって推定された場合、通知タイミングになったと判定する。
【0074】
図1の例では、タイミング判定部43は、ブレークポイントBP11〜BP14と判定した場合、公知の式を用いてブレークポイントBP11〜BP14のスコアを算出し、スコアが所定の閾値以上の場合、そのブレークポイントをゴールデンブレークポイントと判定して、ユーザU1に通知を行うと判定する。
【0075】
また、
図1の例では、タイミング判定部43は、行動情報CH11が行われたブレークポイントBP11がゴールデンブレークポイントであるかを判定する。例えば、タイミング判定部43は、時刻t12において公知の式を用いて算出したスコアと所定の閾値とを比較することにより、ブレークポイントBP11がゴールデンブレークポイントであるかを判定する。例えば、ブレークポイントBP11におけるスコアが所定の閾値未満であったため、タイミング判定部43は、ブレークポイントBP11をゴールデンブレークポイントでないと判定する。
【0076】
また、
図1の例では、タイミング判定部43は、行動情報CH13が行われたブレークポイントBP13がゴールデンブレークポイントであるかを判定する。
図1では、例えば、ブレークポイントBP13におけるスコアが所定の閾値以上であったため、タイミング判定部43は、ブレークポイントBP13をゴールデンブレークポイントGBP13であると判定する。
【0077】
(通知部44)
通知部44は、例えば、表示部12a、スピーカ12bおよび振動部12cを制御する。例えば、通知部44は、配信装置100からプッシュ型の情報提供により取得したコンテンツをユーザU1に提供することができる。例えば、通知部44は、配信装置100の要求に応じた通知態様によって、表示部12a、スピーカ12bおよび振動部12cを制御してユーザU1にコンテンツの通知を含む情報提供を行うことができる。
【0078】
また、通知部44は、タイミング判定部43によって通知タイミングになったと判定された場合、配信装置100から取得したコンテンツを表示部12aに表示することができる。
【0079】
(処理部45)
処理部45は、タイミング判定部43により通知タイミングであると判定されることなくコンテンツに設定された有効期限に達した場合、かかるコンテンツにおける所定の処理を実行する。
【0080】
図1に示す例では、処理部45は、時刻t16において時刻t11に取得したコンテンツが有効期限に達したと判定する。かかる場合、処理部45は、時刻t16においてコンテンツをプッシュ通知する。
【0081】
なお、処理部45は、取得部42が有効期限に加えてさらに優先度が設定されたコンテンツを取得したとすると、タイミング判定部43により通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらに優先度が所定の値より高い場合、かかるコンテンツを表示部12aに表示してもよい。
【0082】
さらに、処理部45は、取得部42が有効期限に加えてさらにターゲティング条件が設定されたコンテンツを取得したとすると、タイミング判定部43により通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらにターゲティング条件が所定の値より高い場合、かかるコンテンツを表示部12aに表示してもよい。
【0083】
[2−1.実施形態に係る通知処理手順]
次に、
図5を用いて、実施形態に係る端末装置10による通知処理手順について説明する。
図5は、実施形態に係る端末装置10による通知処理の一例を示すフローチャートである。なお、かかる形態では、端末装置10は、配信装置100から有効期限が設定されたコンテンツを取得する。
【0084】
図5に示すように、端末装置10の取得部42は、配信装置100から有効期限が設定されたコンテンツを取得する(ステップS201)。具体的には、取得部42は、例えば、配信装置100において有効期限が「3日」と設定されたコンテンツを配信装置100から取得する。
【0085】
そして、端末装置10のタイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングであるか否かを判定する(ステップS202)。タイミング判定部43は、通知タイミングであると判定した場合(ステップS202:Yes)、端末装置10の通知部44はコンテンツをユーザU1にプッシュ通知し(ステップS203)、処理を終了する。
【0086】
一方、タイミング判定部43は、コンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングでないと判定した場合(ステップS202:No)、ステップS204へ進む。ステップS204において、タイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツがかかるコンテンツに設定されている有効期限に達したか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、この例では、タイミング判定部43は、配信装置100からコンテンツを取得した日から3日経過したか否かを判定する。
【0087】
タイミング判定部43は、コンテンツが有効期限に達してないと判定した場合(ステップS204:No)、ステップS202に戻り、コンテンツの通知タイミングの判定処理を行う。
【0088】
一方、タイミング判定部43は、コンテンツが有効期限に達していると判定した場合(ステップS204:Yes)、端末装置10の処理部45は、コンテンツにおける所定の処理を実行する(ステップS205)。具体的には、処理部45は、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知する処理およびコンテンツを端末装置10から削除する処理のいずれか一方の処理を実行し、処理を終了する。
【0089】
[2−2.実施形態の変形例1に係る通知処理手順]
次に、
図6を用いて、実施形態の変形例1に係る端末装置10による通知処理手順について説明する。
図6は、実施形態の変形例1に係る端末装置10による通知処理の一例を示すフローチャートである。なお、かかる形態では、端末装置10は、配信装置100から有効期限および優先度が設定されたコンテンツを取得する。
【0090】
図6に示すように、端末装置10の取得部42は、配信装置100から有効期限および優先度が設定されたコンテンツを取得する(ステップS301)。具体的には、取得部42は、例えば、配信装置100において有効期限が「4日」、優先度が「60」と設定されたコンテンツを配信装置100から取得する。
【0091】
そして、端末装置10のタイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングであるか否かを判定する(ステップS302)。タイミング判定部43は、通知タイミングであると判定した場合(ステップS302:Yes)、端末装置10の通知部44は、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知し(ステップS303)、処理を終了する。
【0092】
一方、タイミング判定部43は、コンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングでないと判定した場合(ステップS302:No)、ステップS304へ進む。ステップS304において、タイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツがかかるコンテンツに設定されている有効期限に達したか否かを判定する(ステップS304)。具体的には、この例では、タイミング判定部43は、配信装置100からコンテンツを取得した日から4日経過したか否かを判定する。
【0093】
タイミング判定部43は、コンテンツが有効期限に達してないと判定した場合(ステップS304:No)、ステップS302に戻り、コンテンツの通知タイミングの判定処理を行う。
【0094】
一方、タイミング判定部43は、コンテンツが有効期限に達していると判定した場合(ステップS304:Yes)、ステップS305へ進む。ステップS305において、タイミング判定部43は、優先度が所定の値より高いか否かを判定する(ステップS305)。具体的には、タイミング判定部43は、「60」の優先度が今まで判定したブレークポイントのスコアのうち最も高いスコアよりも高いか否かを判定する。
【0095】
タイミング判定部43は、「60」の優先度が今まで判定したブレークポイントのスコアのうち最も高いスコアよりも高いと判定した場合(ステップS305:Yes)、端末装置10の通知部44は、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知し(ステップS303)、処理を終了する。
【0096】
一方、タイミング判定部43は、「60」の優先度が今まで判定したブレークポイントのスコアのうち最も高いスコアよりも高くないと判定した場合(ステップS305:No)、端末装置10の通知部44は、コンテンツを端末装置10から削除し(ステップS306)、処理を終了する。
【0097】
[2−3.実施形態の変形例2に係る通知処理手順]
次に、
図7を用いて、実施形態の変形例2に係る端末装置10による通知処理手順について説明する。
図7は、実施形態の変形例2に係る端末装置10による通知処理の一例を示すフローチャートである。なお、かかる形態では、端末装置10は、配信装置100から有効期限およびターゲティング条件が設定されたコンテンツを取得する。
【0098】
図7に示すように、端末装置10の取得部42は、配信装置100から有効期限およびターゲティング条件が設定されたコンテンツを取得する(ステップS401)。具体的には、取得部42は、例えば、配信装置100において有効期限が「5日」、ターゲティング条件が「30代女性」と設定されたコンテンツを配信装置100から取得する。
【0099】
そして、端末装置10のタイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングであるか否かを判定する(ステップS402)。タイミング判定部43は、通知タイミングであると判定した場合(ステップS402:Yes)、端末装置10の通知部44は、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知し(ステップS403)、処理を終了する。
【0100】
一方、タイミング判定部43は、コンテンツをユーザに通知する通知タイミングでないと判定した場合(ステップS402:No)、ステップS404へ進む。ステップS404において、タイミング判定部43は、配信装置100から取得したコンテンツがかかるコンテンツに設定されている有効期限に達したか否かを判定する(ステップS404)。具体的には、この例では、タイミング判定部43は、配信装置100からコンテンツを取得した日から5日経過したか否かを判定する。
【0101】
タイミング判定部43は、コンテンツが有効期限に達してないと判定した場合(ステップS404:No)、ステップS402に戻り、コンテンツの通知タイミングの判定処理を行う。
【0102】
一方、タイミング判定部43は、コンテンツが有効期限に達していると判定した場合(ステップS404:Yes)、ステップS405へ進む。ステップS405において、タイミング判定部43は、ターゲティング条件にユーザU1の属性に関する情報が合致したか否かを判定する(ステップS405)。具体的には、タイミング判定部43は、「30代女性」のターゲティング条件に端末装置10の記憶部15が記憶するユーザ属性情報32が合致したか否かを判定する。
【0103】
タイミング判定部43は、合致していると判定した場合(ステップS405:Yes)、端末装置10の通知部44は、コンテンツをユーザU1にプッシュ通知し(ステップS403)、処理を終了する。
【0104】
一方、タイミング判定部43は、合致していないと判定した場合(ステップS405:No)、端末装置10の通知部44は、コンテンツを端末装置10から削除し(ステップS406)、処理を終了する。
【0105】
[3.その他]
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動で行うこともできる、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した通知手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0106】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0107】
また、上記実施形態では、端末装置10において通知処理の機能・作用を実現・実行しているが、配信装置100に端末装置10が有する通知処理の機能・作用を持たせ、配信装置100において通知処理の機能・作用を実現・実行してもよい。
【0108】
なお、上述の実施形態では、端末装置10においてタイミング判定部43により通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらに優先度が所定の値より高い場合には、コンテンツにおける処理を実行したが、これに限られない。
【0109】
他の形態として、端末装置10は、タイミング判定部43により通知タイミングではないが、優先度が所定の値よりも高いと判定された場合に、コンテンツにおける所定の処理を実行してもよい。
【0110】
具体的には、タイミング判定部43は、コンテンツをユーザU1に通知する通知タイミングでないと判定した場合、コンテンツに設定された優先度がかかる通知タイミングにおいて判定したブレークポイントのスコアよりも高いか否かを判定する。
【0111】
そして、タイミング判定部43は、コンテンツに設定された優先度がかかる通知タイミングにおける判定したブレークポイントのスコアよりも高いと判定した場合、コンテンツにおける所定の処理を実行する。
【0112】
より具体的に、コンテンツが「災害速報」であり、かかるコンテンツの優先度が「100」であるとした場合のタイミング判定部43の判定処理について説明する。
【0113】
かかる場合、タイミング判定部43は、「災害速報」をユーザU1に通知する通知タイミングでないと判定した場合でも、「災害速報」の優先度が「100」であるため、かかる通知タイミングにおいて直ちに「災害速報」をユーザU1にプッシュ通知する。
【0114】
また、かかる形態においも、タイミング判定部43は、各通知タイミングにおいて優先度が所定の値よりも高いと判定されることなく有効期限に達した場合には、コンテンツにおける所定の処理を実行することとなる。
【0115】
また、タイミング判定部43は、コンテンツに設定された優先度がかかる通知タイミングにおける判定したブレークポイントのスコアよりも高いと判定した場合であっても、かかる通知タイミングにおいて他にも通知すべきコンテンツがあれば、かかるコンテンツとの優先度を比較し、所定の処理を実行してもよい。
【0116】
具体的には、タイミング判定部43は、ある通知タイミングにおいて複数のコンテンツがブレークポイントのスコアよりも高いと判定された場合、これらのコンテンツの優先度を比較し、これらのコンテンツのうち優先度が一番高いコンテンツをユーザU1にプッシュ通知してもよい。
【0117】
例えば、事業者が「誕生日クーポンの通知」、「安売り日の訴求」、「ポイント切れの連絡」をユーザU1に送り、ある通知タイミングにおいて「誕生日クーポンの通知」、「安売り日の訴求」、「ポイント切れの連絡」がブレークポイントのスコアよりも高いと判定されたとする。なお、ここでは、「誕生日クーポンの通知」の優先度が「60」に、「安売り日の訴求」の優先度が「50」に、「ポイント切れの連絡」の優先度が「40」に設定されているとする。かかる場合、タイミング判定部43は、これらの優先度を比較し、この例では優先度が一番高い「誕生日クーポンの通知」をユーザU1にプッシュ通知することとなる。
【0118】
また、事業者が、例えば、有効期限を「1日」に設定した「安売り日の訴求」をユーザU1に送ったとする。かかる場合、タイミング判定部43は、ユーザU1が、例えば、買物に行くという行動の変化に至った場合に、「安売り日の訴求」をユーザU1にプッシュ通知する。また、かかる場合、タイミング判定部43は、ユーザU1が買物に行くという行動の変化に丸一日至らない場合は、その時点で「安売り日の訴求」のメッセージを消去する。
【0119】
また、事業者が、例えば、有効期限を「1日」に設定した「誕生日クーポンの通知」をユーザU1に送ったとする。かかる場合、タイミング判定部43は、ユーザU1が、例えば、誕生日に関する行動の変化に至った場合に、「誕生日クーポンの通知」をユーザU1にプッシュ通知する。また、かかる場合、タイミング判定部43は、ユーザU1が誕生日に関する行動の変化に丸一日至らない場合は、その時点で「誕生日クーポンの通知」のメッセージをユーザU1にプッシュ通知する。
【0120】
また、事業者が、例えば、有効期限を「1日」に設定した「ポイント切れの連絡」をユーザU1に送ったとする。かかる場合、タイミング判定部43は、ユーザU1が、例えば、ポイントの使用に関する行動の変化に至った場合に、「ポイント切れの連絡」をユーザU1にプッシュ通知する。なお、タイミング判定部43は、かかる変化のタイミングにおいて「ポイント切れの連絡」以外にも送るべきメッセージがある場合、「ポイント切れの連絡」のメッセージを送らず、他に送るべきメッセージを優先的にユーザU1にプッシュ通知してもよい。
【0121】
また、上述してきた各実施形態に記載された各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0122】
例えば、上述した端末装置10は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現する等、構成は柔軟に変更できる。
【0123】
[4.ハードウェア構成]
上述してきた実施形態に係る端末装置10は、例えば、
図8に示すような構成のコンピュータ200によって実現される。以下、端末装置10を例に挙げて説明する。
図8は、端末装置10の機能を実現するコンピュータ200の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ200は、CPU210、RAM220、ROM230、HDD240、通信インターフェイス(I/F)250、入出力インターフェイス(I/F)260、およびメディアインターフェイス(I/F)270を有する。
【0124】
CPU210は、ROM230またはHDD240に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM230は、コンピュータ200の起動時にCPU210によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0125】
HDD240は、CPU210によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス250は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU210へ送り、CPU210が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0126】
CPU210は、入出力インターフェイス260を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU210は、入出力インターフェイス260を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU210は、生成したデータを、入出力インターフェイス260を介して出力装置へ出力する。
【0127】
メディアインターフェイス270は、記録媒体280に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM220を介してCPU210に提供する。CPU210は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス270を介して記録媒体280からRAM220上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体280は、例えばDVD(Digital Versatile Disk)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0128】
例えば、コンピュータ200が実施形態に係る端末装置10として機能する場合、コンピュータ200のCPU210は、RAM220上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部16の機能を実現する。また、HDD240には、記憶部15内のデータが格納される。コンピュータ200のCPU210は、これらのプログラムを記録媒体280から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0129】
[5.効果]
上述したように、端末装置10は、取得部42と、判定部(タイミング判定部)43と、通知部44と、処理部45とを備える。取得部42は、有効期限が設定されたコンテンツを取得する。判定部43は、取得部42により取得されたコンテンツをユーザに通知する通知タイミングであるか否かを判定する。通知部44は、有効期限に達する前に判定部43により通知タイミングであると判定された場合には、コンテンツをユーザに通知する。処理部45は、判定部43により通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達した場合には、コンテンツにおける所定の処理を実行する。
【0130】
これにより、端末装置10は、ユーザに対してコンテンツを所定の期間内に閲覧させることができるため、ユーザに対するコンテンツの通知効果を高めることができる。したがって、端末装置10は、ユーザに対して付加価値のあるコンテンツの通知サービスを実現することができる。
【0131】
また、端末装置10において、取得部42は、有効期限に加えてさらに優先度が設定されたコンテンツを取得し、処理部45は、判定部43により通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらに優先度が所定の値より高い場合には、コンテンツにおける所定の処理を実行する。これにより、端末装置10は、ユーザに対するコンテンツの通知効果をより高めることができる。
【0132】
また、端末装置10において、取得部42は、有効期限に加えてさらにターゲティング条件が設定されたコンテンツを取得し、処理部45は、判定部43により通知タイミングであると判定されることなく有効期限に達し、さらにターゲティング条件にユーザに関する情報が合致した場合には、コンテンツにおける所定の処理を実行する。これにより、端末装置10は、ユーザに対するコンテンツの通知効果をより高めることができる。
【0133】
また、端末装置10において、処理部45は、コンテンツにおける所定の処理として、コンテンツを通知する処理およびコンテンツを削除する処理のいずれか一方の処理を実行する。これにより、端末装置10は、通知タイミングであると判定されることがなく有効期限に達したコンテンツに対して通知する処理または削除する処理を選択的に実行することができる。
【0134】
また、端末装置10において、取得部42は、コンテンツとして、プッシュ型メッセージを取得する。これにより、端末装置10は、プッシュ型メッセージにおいて付加価値のあるコンテンツの通知サービスを実現することができる。
【0135】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0136】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」等に読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。