(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る塗布容器の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の塗布容器1は、被塗布部に塗布する内容液が収容される有底筒状の容器本体2と、容器本体2の口部3に装着された塗布栓4と、容器本体2の口部3に離脱可能に装着され、塗布栓4を覆う有頂筒状のキャップ5と、塗布栓4に離脱可能とされた規制部材6と、を備えている。
【0017】
図1において、容器本体2、塗布栓4及びキャップ5は、それぞれの中心軸線が共通軸上に配置されている。本実施形態では、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿うキャップ5側を上方、その反対側(容器本体2側)を下方という。また、容器軸Oから見た平面視で容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
なお、内容液としては特に限定されるものではないが、例えば人体の頭皮、皮膚、爪等に塗布する育毛剤、水虫薬等の薬剤、化粧料等の液体が挙げられる。また、内容液は、人体用に限定されるものではなく、人体以外に塗布する液体でも構わない。
【0018】
図1に示すように、塗布栓4は、容器本体2の口部3に装着されると共に、容器本体2内に連通する連通孔10、及び連通孔10の上方に位置して連通孔10に連通する上端開口部11が形成された筒状の中栓部材12と、中栓部材12の内側に、上端部40aが上端開口部11から上方に突出した状態で下方に向けて(連通孔10側に向けて)移動可能に配設された塗布部材13(塗布体)と、塗布部材13を上方に向けて(上端開口部11側に向けて)付勢するコイルばね14(付勢部材)と、を備えている。
【0019】
中栓部材12は、上端開口部11が形成された第1中栓部材70(移行部材)、第1中栓部材70の下方に位置する第2中栓部材80、及び連通孔10が形成された第3中栓部材90を備え、これら第1中栓部材70、第2中栓部材80及び第3中栓部材90が組み合わされることで構成されている。
【0020】
第1中栓部材70は、容器軸Oと同軸に配設された収容筒部71(筒部)と、収容筒部71の下端部から径方向内側に向けて突出した環状の第1ストッパ壁72と、第1ストッパ壁72の内周縁部の下面から下方に向けて延びた弁筒部73と、収容筒部71の外周面から径方向外側に突出した環状壁74と、環状壁74の径方向外側の縁部から下方に延出する円筒状の第1嵌合筒部75と、を備えている。
第1中栓部材70は、例えば収容筒部71、第1ストッパ壁72、弁筒部73、環状壁74及び第1嵌合筒部75が一体成形された合成樹脂製とされ、容器軸Oと同軸に配設されている。
【0021】
収容筒部71は、上端開口が上端開口部11とされた円筒形とされ、上端から下端に至るまで内径が同一とされ、環状壁74の接続箇所を境として上方側の外径が下方側の外径よりも大きな形状となっている。ただし、収容筒部71の形状は、この場合に限定されるものではなく、例えば収容筒部71の全長に亘って、下方から上方に向かうに従って外径が漸次縮径する形状でも構わないし、収容筒部71の全長に亘って外径が変化しないストレート形状でも構わない。
【0022】
第1ストッパ壁72は、塗布部材13の後述する塗布部40が上方から上面に接触可能とされている(
図6参照)。これにより、第1ストッパ壁72は、塗布部材13のそれ以上の下方移動を規制することが可能とされ、塗布部材13の最下降位置を規定する役割を果たしている。
【0023】
弁筒部73は、第1ストッパ壁72の内周縁部から下方に延びるように形成され、後述する塗布部材13の支持部材41の上軸部45を径方向外側から囲む筒状に形成されている。なお、支持部材41は、弁筒部73の内側に下方移動可能に配設されている。
弁筒部73の内周面には、径方向内側に向けて僅かに突出すると共に、支持部材41の上軸部45の外周面に対して、平面視で環状のシール突起76(切替部)が形成されている。なお、弁筒部73のうちシール突起76よりも下方に位置する部分の内周面は、下方に向かうに従って漸次径方向外側に向けて傾斜する傾斜面73aとされている。
【0024】
環状壁74の上面は、キャップ5の後述するサポート筒部64から上方から当接される当接面とされている。サポート筒部64が環状壁74の上面を上方から下方に向けて押圧することによって、第1中栓部材70を後述する開放位置から遮蔽位置に移行させることができる。
【0025】
収容筒部71内には、後述する塗布部材13の塗布部40が上方に(規制部材6が離脱された状態では上下方向に)相対的に移動可能に収容されている。つまり、第1中栓部材70の内側には塗布部40が配設されている。収容筒部71の内周面には、径方向内側に向かって僅かに突出すると共に、上下方向に沿って延びる縦長のガイドリブ71aが周方向に間隔をあけて複数形成されている。
図示の例では、ガイドリブ71aの上端部は収容筒部71の上端開口よりも下方に位置し、ガイドリブ71aの下端部は第1ストッパ壁72に対して一体に形成されている。
【0026】
なお、塗布部40は、ガイドリブ71aによって径方向外側から支持された状態で上下方向に移動可能にガイドされている。また、周方向に隣り合うガイドリブ71a同士の間に形成される隙間は、内容液が流通する液通路として機能する。また、周方向に隣り合うガイドリブ71a同士の間に形成される隙間は、容器本体2の内圧が上昇した場合の圧力の逃がし溝としても機能する。
【0027】
第1嵌合筒部75は、弁筒部73の外周面との間に環状凹部77が形成されるように弁筒部73を径方向外側から囲っている。第1嵌合筒部75の内周面には、内周面から径方向内側に突出する第1環状凸部78と第2環状凸部79とが設けられている。
第1環状凸部78は、第2環状凸部79よりも下方に位置し、第1中栓部材70が後述する開放位置である場合に第2中栓部材80の後述する第2係止凸部85に下方から係止され、第1中栓部材70が後述する遮蔽位置である場合に第2中栓部材80の後述する第1係止凸部84に下方から係止される位置に形成されている。
第2環状凸部79は、第1中栓部材70が開放位置である場合に第2係止凸部85及び第1係止凸部84のいずれにも係止されず、第1中栓部材70が遮蔽位置である場合に第2係止凸部85に下方から係止される位置に形成されている。
また、第1嵌合筒部75の上下方向における長さは、第1中栓部材70が遮蔽位置である場合に、下面75aが第2中栓部材80のフランジ部82の上面に当接する長さとされている。このような第1嵌合筒部75の下面75aは、第1中栓部材70が開放位置とされた場合には、第2中栓部材80のフランジ部82の上面に一定の隙間を設けて離間配置され、規制部材6の後述する当接部22に上方から当接される。
【0028】
この第1中栓部材70は、
図1に示す開放位置から、開放位置よりも下方の
図4に示す遮蔽位置に移行可能とされている。開放位置は、待機位置P1とされた後述する支持部材41の上軸部45の流通溝55が形成された周面にシール突起76が当接することにより、連通孔10から上端開口部11に至る流路をシール突起76が遮蔽せず、連通孔10と第1中栓部材70との内側とが連通された位置である。遮蔽位置は、待機位置P1とされた支持部材41の上軸部45の周面の流通溝55が形成されていない領域にシール突起76が当接することにより、連通孔10から上端開口部11に至る流路をシール突起76が遮蔽し、連通孔10と第1中栓部材70との内側との連通が遮断された位置である。
第1中栓部材70は、開放位置から下方に押圧され、第1環状凸部78が第2中栓部材80の第1係止凸部84を上方から下方に乗り越え、第2環状凸部79が第2中栓部材80の第2係止凸部85を上方から下方に乗り越えることによって、開放位置から遮蔽位置に移行される。つまり、本実施形態の塗布容器1では、第1中栓部材70は、その内側と連通孔10との連通、及びその遮断を切り替えるシール突起76を備えている。
【0029】
第2中栓部材80は、容器本体2の口部3の内側に密に嵌合された第1シール筒部81と、第1シール筒部81の上端部から径方向外側に向かって突出した環状のフランジ部82と、フランジ部82の上面から上方に向けて延びた第2嵌合筒部83とを備え、これらの第1シール筒部81、フランジ部82及び第2嵌合筒部83が一体成形された合成樹脂製とされ、容器軸Oと同軸に配設されている。
【0030】
フランジ部82は、容器本体2の口部3の上端開口縁上に配置されている。これにより、第2中栓部材80は、その下部が容器本体2の口部3の内側に配設された状態で口部3に装着されている。なお、第1シール筒部81が容器本体2の口部3の内側に密に嵌合されているので、第1シール筒部81の外周面と口部3の内周面との間には高いシール性が確保されている。
また、フランジ部82は、
図1に示すように、第1シール筒部81よりも径方向内側にも突出して設けられている。第1シール筒部81よりも径方向内側に突出した領域のフランジ部82の下面は、待機位置P1とされた支持部材41の後述する規制片47の上端が下方から当接され、塗布部材13の待機位置P1よりも上方への移動を規制している。つまり、フランジ部82の下面は、塗布部材13の最上昇位置を規定する役割を果たしている。
【0031】
また、フランジ部82の上面は、第1中栓部材70が遮蔽位置とされた場合に第1嵌合筒部75が上方から当接される。つまり、フランジ部82は、遮蔽位置に移行された第1中栓部材70の受面となっている。さらに、フランジ部82の上面は、規制部材6が第1中栓部材70に装着されている場合に、規制部材6が載置される載置面となっている。
【0032】
第2嵌合筒部83は、平面視にて第1中栓部材70の環状凹部77と重なる位置に設けられており、環状凹部77に下方から挿入された状態となっている。第2嵌合筒部83の外周面には、径方向外側に向けて突出する第1係止凸部84と第2係止凸部85とが設けられている。
第1係止凸部84は、第2係止凸部85よりも下方に位置し、上面84aが側面に連続的に屈曲なく繋がる曲面とされ、下面84bが容器軸Oと直交する平面とされている。第1係止凸部84の上面84aが曲面とされているため、第1中栓部材70が開放位置から遮蔽位置に向けて下降される場合に、第1環状凸部78は、円滑に第1係止凸部84を乗り越えることが可能となる。一方、第1係止凸部84の下面84bが容器軸Oと直交する平面とされているため、第1環状凸部78は、下方から上方に第1係止凸部84を乗り越えることが困難となる。
第2係止凸部85は、上面85aが側面に連続的に屈曲なく繋がる曲面とされ、下面85bが容器軸Oと直交する平面とされている。第2係止凸部85の上面85aが曲面とされているため、第1中栓部材70が開放位置から遮蔽位置に向けて下降される場合に、第2環状凸部79は、円滑に第1係止凸部84を乗り越えることが可能となる。一方、第2係止凸部85の下面85bが容器軸Oと直交する平面とされているため、第2環状凸部79は、下方から上方に第2係止凸部85を乗り越えることが困難となる。
このため、第1係止凸部84及び第2係止凸部85によって、遮蔽位置に移行された第1中栓部材70が開放位置に戻ることを防止することができる。また、第2係止凸部85によって、開放位置に配置された第1中栓部材70がさらに上方に移動することを防止し、第1中栓部材70が第2中栓部材80から外れることを防止できる。
【0033】
第1係止凸部84と第2係止凸部85との上下方向の配置間隔は、第1環状凸部78と第2環状凸部79との上下方向の配置間隔と同一とされている。また、第1係止凸部84と第2係止凸部85との上下方向の長さは、第1環状凸部78の上端から第2環状凸部79の下端までの距離よりも小さく設定されている。また、第1環状凸部78と第2環状凸部79との上下方向の長さは、第1係止凸部84の上端から第2係止凸部85の下端までの距離よりも小さく設定されている。
【0034】
第3中栓部材90は、第1シール筒部81の下端開口縁に対して下方から接触する環状のフランジ部91と、フランジ部91から上方に向けて延びると共に第1シール筒部81の内側に下方から密に嵌合された第2シール筒部92と、フランジ部91の内周縁部から上方に向けて延びると共に、第2シール筒部92との間に隙間をあけた状態で第2シール筒部92よりも径方向内側に配置された内筒部93と、内筒部93の上端部から上方に向けて延びた弁筒部94と、を備えている。
【0035】
第3中栓部材90は、例えばフランジ部91、第2シール筒部92、内筒部93及び弁筒部94が一体成形された合成樹脂製とされ、容器軸Oと同軸に配設されている。そして、第3中栓部材90は、第2シール筒部92が第1シール筒部81の内側に嵌合されていることで、第2中栓部材80に対して下方から組み合わされている。
【0036】
内筒部93は、その上端部が第2シール筒部92の上端部よりも下方に位置するように形成されている。内筒部93の内側が連通孔10とされている。なお、内筒部93における下端部側の内周面は、下方に向かうに従って漸次径方向外側に向けて傾斜する傾斜面93aとされている。
【0037】
弁筒部94は、第2シール筒部92よりも上方に突出しない程度の長さで上方に延びるように形成され、塗布部材13における後述する支持部材41の下軸部46を径方向外側から囲む筒状に形成されている。なお、支持部材41は、弁筒部94の内側に下方移動可能に配設されている。
弁筒部94の内周面には、径方向内側に向けて僅かに突出すると共に、支持部材41における下軸部46の外周面に対して、平面視で環状のシール突起95が形成されている。
なお、弁筒部94のうちシール突起95よりも上方に位置する部分の内周面は、上方に向かうに従って漸次径方向外側に向けて傾斜する傾斜面94aとされている。
【0038】
上述のように構成された中栓部材12の内部空間のうち、第2中栓部材80の第1ストッパ壁72及び弁筒部73と、第3中栓部材90との間に画成された空間は、容器本体2内からの内容液を貯留する液室7として機能する。
【0039】
塗布部材13は、その上端部40aが上端開口部11から上方に突出した状態で、収容筒部71内に下方移動可能に配設された塗布部40と、塗布部40よりも下方に配置され、第2中栓部材80における弁筒部73内及び第3中栓部材90における弁筒部94内に下方移動可能に配設された支持部材41と、備え、容器軸Oと同軸に配設されている。
【0040】
塗布部材13は、規制部材6が離脱された状態で、塗布部40の上端部40aが上端開口部11から上方に最も突出した待機位置P1から、塗布部40の上端部40aが待機位置P1よりも下方に移動した
図5に示す中間位置P3を経由して、塗布部40の上端部40aが中間位置P3よりもさらに下方に移動した
図6に示す吐出位置P2に向けて移動可能とされている。
なお、待機位置P1とは、
図4に示すように後述する規制片47がフランジ部82に対して下方から接触した塗布部材13の最上昇位置に相当し、吐出位置P2とは、
図6に示すように塗布部40の下端面が第1ストッパ壁72に対して上方から接触した塗布部材13の最下降位置に相当する。さらに、中間位置P3とは、塗布部40の上端部40aが待機位置P1よりも下方に位置し、且つ吐出位置P2よりも上方に位置する塗布部材13の位置であって、
図5に示すように、連通孔10を通じた液室7内と容器本体2内との連通、及び液室7内と上端開口部11との連通の両方が遮断された状態にある塗布部材13の位置である。
【0041】
図1に示すように、塗布部40は、容器軸Oと同軸に配設された円柱状に形成され、ガイドリブ71aにガイドされた状態で収容筒部71内に配設されている。先に述べたように塗布部40の上端部40aは、収容筒部71の上端開口部11よりも上方に突出していると共に、上方に向けてドーム状(半球状)に膨らんだ形状とされている。
ただし、塗布部40の上端部40aの形状は、この場合に限定されるものではなく、被塗布部や用途等に応じて適宜変更して構わない。さらに、塗布部40全体の形状を円柱状としたが、その形状は円柱状に限定されるものではなく、被塗布部や用途等に応じて適宜変更して構わない。
【0042】
塗布部40の下端面は、支持部材41における後述する上軸部45の上端面に対して上方から接触している。つまり、塗布部40は、支持部材41に対して重なった状態で収容筒部71内に配置されている。
ただし、この場合に限定されるものではなく、例えば塗布部40の内側に支持部材41を下方から差し込むように連結することで、塗布部40と支持部材41とを一体に組み合わせても良い。
【0043】
塗布部40は、第1中栓部材70が遮蔽位置である場合に、その下端面と第1ストッパ壁72との間に上下方向に隙間H1(
図4参照)が確保されるように、支持部材41に対して重なっている。従って、塗布部40は、この隙間H1分(ストローク分)だけ下方移動可能とされ、
図4に示すように、塗布部40の下端面が第1ストッパ壁72に上方から接触した時点で、それ以上の塗布部40の下方移動が規制される。これによって、塗布部材13の全体は、最下降位置である吐出位置P2に位置した状態となる。
【0044】
なお、
図1に示すように、収容筒部71に対する塗布部40の上端部40aの上方への突出量H2は、上記隙間H1(
図4参照)よりも大きい。そのため、
図6に示すように、塗布部材13が吐出位置P2に移動した場合であっても、塗布部40の上端部40aは上端開口部11よりも上方に突出した状態を維持している。
【0045】
図1に示すように、支持部材41は、外径が上下方向で段階的に変化する段軸状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。支持部材41は、第1中栓部材70における弁筒部73内に配設された上軸部45と、上軸部45の下端部から下方に向けて延びると共に上軸部45よりも外径が小さく形成され、第3中栓部材90における弁筒部94内及び連通孔10内に配設された下軸部46と、を備えている。
【0046】
上軸部45は、第1中栓部材70における第1ストッパ壁72よりも隙間H1分だけ上方に突出するように延びていると共に、フランジ部82よりも下方に突出するように延びている。上軸部45の上端面は、収容筒部71内に位置していると共に、塗布部40の下端面に対して下方から接触している。先に述べたように、上軸部45の外周面には第1中栓部材70における弁筒部73がシール突起76を介して上下方向に相対移動可能に密に接触している。そのため、上軸部45の外周面とシール突起76との間には、高いシール性が確保されている。
【0047】
下軸部46は、第3中栓部材90よりも下方に突出しない程度の長さで上軸部45から下方に向けて延びている。先に述べたように、下軸部46の外周面には第3中栓部材90における弁筒部94がシール突起95を介して上下方向に相対移動可能に接触している。
【0048】
上軸部45の下端部には、径方向外側に向けて突出した規制片47が周方向に間隔をあけて複数形成されている。規制片47は、例えば周方向に延びる平面視円弧状に形成され、液室7内に配設された状態でフランジ部82に対して下方から接触している。なお、規制片47の外周縁部は、第1シール筒部81の内周面に対して非接触とされている。また、周方向に隣接する規制片47同士の間を通じて内容液を流通させることが可能となる。
【0049】
規制片47には、下方に向けて延びる保持壁48が形成されている。保持壁48は、例えば周方向に沿って延びる平面視円弧状に形成され、その外径は第3中栓部材90における内筒部93の外径と同径とされている。そして、規制片47と第3中栓部材90との間にコイルばね14が配設されている。
【0050】
コイルばね14は、上下方向に圧縮した状態で規制片47と第3中栓部材90におけるフランジ部91との間に配設され、その上端部は保持壁48の外側に嵌合され、その下端部は第3中栓部材90における内筒部93の外側に嵌合されている。これにより、コイルばね14は、規制片47と第3中栓部材90との間に安定に保持された状態で、中栓部材12に対して支持部材41を上方に向けて付勢している。
【0051】
従って、塗布部材13の全体は、コイルばね14によって上方付勢された状態でコイルばね14によって下方から支持されている。そして、規制片47がフランジ部82に対して下方から接触することで、塗布部材13の全体はそれ以上の上方移動が規制され、最上昇位置である待機位置P1に位置決めされている。
【0052】
支持部材41における下軸部46の外周面には、径方向内側に向かって凹むと共に、上下方向に沿って延びる縦長の流通溝50が周方向に間隔をあけて複数形成されている。
流通溝50は、下方に向けて開口したスリット状に形成され、下軸部46の下端部から第3中栓部材90における弁筒部94よりも上方に位置する部分に亘って形成されている。これにより、流通溝50は、第1中栓部材70が遮蔽位置であって且つ塗布部材13が待機位置P1に位置しているときに、容器本体2内と液室7内とを弁筒部94のシール突起95を跨いで連通させている。
なお、流通溝50は、塗布部材13の押込みに応じて下方移動し、
図5に示すように、塗布部材13が中間位置P3に位置したときに弁筒部94のシール突起95よりも僅かに下方に位置し、その後、
図6に示すように、塗布部材13が吐出位置P2に位置したときに弁筒部94のシール突起95よりもさらに下方に位置する。
【0053】
上述した流通溝50及び第3中栓部材90におけるシール突起95は、塗布部材13が、
図4に示す待機位置P1に位置しているときに連通孔10を通じた容器本体2内と液室7内との連通を許容し、且つ塗布部材13が、
図5に示す中間位置P3及び
図6に示す吐出位置P2に位置しているときに連通孔10を通じた容器本体2内と液室7内との連通を遮断する第1切換弁51を構成する。
つまり、第1切換弁51は、塗布部材13が、
図4に示す待機位置P1に位置しているときに連通孔10を通じた容器本体2内から液室7内への内容液の移動を許容し、且つ塗布部材13が、
図5に示す中間位置P3及び
図6に示す吐出位置P2に位置しているときに連通孔10を通じた容器本体2内から液室7内への内容液の移動を停止する。
【0054】
図1に示すように、支持部材41における上軸部45の外周面には、径方向内側に向かって凹むと共に、上下方向に沿って延びる縦長の流通溝55が周方向に間隔をあけて複数形成されている。
流通溝55は、上軸部45の上端面に開口したスリット状に形成され、上軸部45の上端面から第2中栓部材80における弁筒部73よりも上方に位置する部分に亘って形成されている。これにより、流通溝55は、
図4に示すように塗布部材13が待機位置P1に位置しているときに、弁筒部73のシール突起76よりも上方に位置している。
【0055】
なお、流通溝55は、塗布部材13の押込みに応じて下方移動し、塗布部材13が
図5に示す中間位置P3を経由して、
図6に示す吐出位置P2に位置したときに、その一部が弁筒部73のシール突起76よりも下方に位置する。これにより、流通溝55は液室7内と上端開口部11に連通する収容筒部71内とを弁筒部73のシール突起76を跨いで連通させることが可能とされている。
なお、流通溝55は、
図5に示すように、塗布部材13が中間位置P3に位置している場合には、弁筒部73のシール突起76よりも上方に位置している。
【0056】
上述した流通溝55及び第2中栓部材80におけるシール突起76は、塗布部材13が、
図4に示す待機位置P1及び
図5に示す中間位置P3に位置しているときに液室7内と上端開口部11との連通を遮断し、且つ塗布部材13が、
図6に示す吐出位置P2に位置しているときに液室7内と上端開口部11との連通を許容する第2切換弁56を構成する。
つまり、第2切換弁56は、塗布部材13が、
図4に示す待機位置P1及び
図5に示す中間位置P3に位置しているときに液室7内から上端開口部11への内容液の移動を停止し、且つ塗布部材13が、
図6に示す吐出位置P2に位置しているときに液室7内から上端開口部11への内容液の移動を許容する。
【0057】
上述のように構成された塗布部材13のうち、塗布部40は内容液を含浸可能な含浸材で形成されている。なお、支持部材41は、例えば上軸部45、下軸部46、規制片47及び保持壁48が一体成形された合成樹脂製とされている。
【0058】
含浸材としては、例えばスポンジ等の多孔質材料や、合成繊維が樹脂溶液によって固化され、毛細管現象を利用して内容液を含浸させることが可能な繊維体等が挙げられる。ただし、含浸材は、これらの場合に限定されるものではなく、内容液を含浸できれば各種の材料を選択して構わない。
【0059】
なお、上記繊維体を含浸材として採用する場合には、例えば数μ〜数十μの繊維径を有する合成繊維(例えばポリエステル繊維、ナイロン繊維やアクリル繊維等)を複数束ねた状態で、樹脂溶液を利用して束状の合成繊維を固化させれば良い。その際、気孔率(固体部分である合成繊維と気孔(空隙)との容積比率或いは体積比率)が例えば40%〜80%程度の範囲内に収まるように合成繊維の密度を調整すれば良い。これにより、毛細管現象を利用して内容液を適切に含浸させることが可能となる。なお、上記樹脂溶液としては例えばポリウレタン樹脂を溶液化したものを利用できる。
【0060】
図1に示すように、キャップ5は、容器本体2の口部3及び塗布栓4を径方向外側から囲むキャップ筒60と、キャップ筒60の上端開口部を塞ぐキャップ天壁61と、を備えた有頂筒状に形成されている。
【0061】
キャップ筒60のうち、容器本体2の口部3を囲む部分の内周面には、容器本体2の口部3に形成された第1ねじ部62(例えば雄ねじ部)に螺着される第2ねじ部63(例えば雌ねじ部)が形成されている。これにより、キャップ5は、第1ねじ部62に対する第2ねじ部63の螺着によって容器本体2の口部3に離脱自在に装着されている。
【0062】
キャップ天壁61には、下方に向けて延びると共に、収容筒部71の外周面に対して離脱可能に嵌合するサポート筒部64が形成されている。サポート筒部64は、容器軸O回りに回転可能に収容筒部71に対して密に嵌合され、上端開口部11を上方から塞いでシールしている。
なお、サポート筒部64が容器軸O回りに回転可能に嵌合されているので、容器本体2の口部3に対するキャップ5の装着及び取り外し操作を安定して行うことが可能とされている。
【0063】
さらに、サポート筒部64の下端縁は、上方から第1中栓部材70の環状壁74に上方から当接されている。このサポート筒部64は、キャップ5が容器本体2に対して捻じ込むように回転されることで、環状壁74を上方から下方に向けて押圧する。
なお、容器本体2の口部3に設けられた第1ねじ部62(ねじ部)は、キャップ5を容器本体2に対して回転させることによって、キャップ5が第1中栓部材70を上方から押圧して開放位置から遮蔽位置に移行可能となる位置まで案内可能な範囲に亘って設けられている。このため、規制部材6を取り外した状態で第1中栓部材70が開放位置である場合に、キャップ5を捻じ込むことによって、第1中栓部材70を上方からサポート筒部64によって押圧し、第1中栓部材70を遮蔽位置に移行させることができる。
【0064】
規制部材6は、
図2に示すように、第1中栓部材70を径方向外側から囲う囲壁部21と、囲壁部の下端部から径方向内側に突出して設けられる当接部22と、当接部22の径方向内側の縁より下方に延びる脚部23と、を備えている。
【0065】
囲壁部21は、
図2(a)に示すように、平面視にて一部に開口21aを有する円弧状に形状設定されている。囲壁部21の周方向における一端縁と他端縁との離間距離d1(すなわち開口21aの水平方向の幅)は、第1中栓部材70の直径よりも僅かに小さく設定されている。開口21aは、規制部材6を第1中栓部材70から離脱する場合に、第1中栓部材70が通過される領域である。このような囲壁部21は、可撓性を有する樹脂材料によって形成されており、規制部材6を第1中栓部材70から離脱する場合に僅かに開口21aを押し広げるように変形し、第1中栓部材70が開口21aを通過した後に元の形状に復元する。
囲壁部21は、
図3に示すように、第1中栓部材70を径方向外側から囲うように配置される。また、囲壁部21は、
図1に示すように、規制部材6が第1中栓部材70に装着されている場合に、フランジ部82の上面に対して下端縁が上方から当接される。このような囲壁部21の高さは、規制部材6が第1中栓部材70に装着された場合に、上端縁が塗布部40の上端部40aよりも上方に位置する高さとなっている。
【0066】
当接部22は、
図2(b)に示すように、囲壁部21の下端縁よりも僅かに上方の位置にて囲壁部21に対して接続されている。より詳細には、当接部22は、第1中栓部材70の開放位置と遮蔽位置との高さ方向における差分の分だけ、囲壁部21の下端縁よりも上方の位置にて囲壁部21に対して接続されている。
また、当接部22は、囲壁部21の径方向内側に位置し、囲壁部21の周方向における一端縁から他端縁に亘って囲壁部21の内周面に沿って設けられている。この当接部22は、囲壁部21から水平に延出されており、上面が第1中栓部材70の第1嵌合筒部75の下面75aの当接面となっている。
このような当接部22は、開放位置とされた第1嵌合筒部75の下面75aに下方から当接されることによって、開放位置の第1中栓部材70を下方から支持すると共に、第1中栓部材70が開放位置から遮蔽位置に移行することを規制している。
【0067】
脚部23は、下端縁が囲壁部21の下端縁と同じ高さとなるように長さが設定されており、規制部材6が第1中栓部材70に対して装着された状態で、囲壁部21と共にフランジ部82の上面に対して下端縁が上方から当接される。このような脚部23を備えることによって、当接部22が径方向の外側及び内側の両方にて下方から支えられるため、当接部22の姿勢を安定させることができ、第1中栓部材70を安定して支持することが可能となる。
【0068】
このような規制部材6は、例えば囲壁部21、当接部22及び脚部23が一体成形された合成樹脂製とされ、第1中栓部材70に対して装着される時には容器軸Oと同軸に配設される。
【0069】
(塗布容器の使用)
次に、上述のように構成された塗布容器1の使用について説明する。
【0070】
本実施形態の塗布容器1は、
図1に示すように、規制部材6が第1中栓部材70に装着された状態で流通される。つまり、本実施形態の塗布容器1は、未使用の状態では、規制部材6が第1中栓部材70に装着されている。規制部材6は、第1中栓部材70に装着された状態では、囲壁部21が第1中栓部材70を径方向外側から囲い且つ当接部22が第1中栓部材70の第1嵌合筒部75の下面75aに当接されている。第1中栓部材70は、遮蔽位置よりも上方の開放位置に配置されており、規制部材6によって遮蔽位置への移行が規制されている。また、塗布容器1が未使用の状態では、塗布部材13は、コイルばね14に上方に向けて付勢されおり、待機位置P1に配置されている。
【0071】
本実施形態の塗布容器1は、塗布部材13が待機位置P1とされた状態で、第1中栓部材70が開放位置とされていると、
図1に示すように、第1中栓部材70のシール突起76が、支持部材41の上軸部45の流通溝55が形成された領域に当接する。この結果、連通孔10から上端開口部11に至る流路(液室7、及び中栓部材12と塗布部材13と隙間を含む流路)がシール突起76によって遮蔽されず、容器本体2の内容液が塗布部40に到達可能となる。このため、例えば流通段階における姿勢変化等によって、内容液が塗布部40に供給され、開封前に塗布部40に対して内容液を含浸させておくことができる。したがって、本実施形態の塗布容器1を始めて開封する場合であっても、塗布部40に内容液が含浸されているため、キャップ5を容器本体2から取り外し、規制部材6を離脱し、第1中栓部材70を遮蔽位置に移行した直後から内容液を被塗布部に塗布することができる。
【0072】
最初にキャップ5を取り外した直後に、規制部材6を第1中栓部材70から離脱する。このとき、囲壁部21に開口21aが設けられているため、開口21aに第1中栓部材70が通過されるように規制部材6を径方向外側に移動させることで、容易に規制部材6を第1中栓部材70から離脱することができる。このように規制部材6が第1中栓部材70から離脱されることによって、第1中栓部材70を開放位置から下方の遮蔽位置に移行させることが可能となる。
【0073】
第1中栓部材70を開放位置から遮蔽位置に移行させる場合には、第1中栓部材70を下方に押圧し、第1中栓部材70の第1環状凸部78が第2中栓部材80の第1係止凸部84を上方から下方乗り越え、第1中栓部材70の第2環状凸部79が第2中栓部材80の第2係止凸部85を上方から下方に乗り越えることで、第1中栓部材70の開放位置から遮蔽位置への移行が完了する。
ここで、本実施形態の塗布容器1では、キャップ5を塗布容器1が未使用時のときの位置よりも下方側(容器本体2側)に捻じ込むようにする。この場合、キャップ5のサポート筒部64の下端縁が第1中栓部材70の環状壁74の上面に上方から当接し、第1中栓部材70が下方に向けて押圧される。この結果、第1中栓部材70が開放位置から遮蔽位置に移行される。
なお、使用者が自らの手等によって直接的に第1中栓部材70を下方に押圧することで第1中栓部材70を開放位置から遮蔽位置へ移行させても良い。
【0074】
このように第1中栓部材70が遮蔽位置に移行されると、
図4に示すように、塗布部材13が待機位置P1とされた状態で、第1中栓部材70のシール突起76が、支持部材41の上軸部45の流通溝55が形成されていない領域に当接する。この結果、連通孔10から上端開口部11に至る流路(液室7、及び中栓部材12と塗布部材13と隙間を含む流路)がシール突起76によって遮蔽され、容器本体2の内容液が塗布部40に到達できなくなる。このため、意図せずに内容液が上端開口部11から漏出することを防止することができる。ただし、本実施形態の塗布容器1では、上述のように既に塗布体41に内容液が含浸されているため、上記動作を行った直後から被塗布部に内容液を塗布することができる。
【0075】
一度、規制部材6が離脱されて第1中栓部材70が遮蔽位置に移行されると、
図4〜
図6に示すように、キャップ5を容器本体2から取り外しても、第1中栓部材70は遮蔽位置を維持する。
【0076】
この状態で、塗布部材13の上端部40aを下向きとすることで、容器本体2内の内容液を塗布栓4側に移動させることができる。このとき塗布部材13が待機位置P1に位置しているので、第1切換弁51は開弁し、且つ第2切換弁56は閉弁している。
つまり、流通溝50が、連通孔10を通じた容器本体2内と液室7内との連通を許容しているので、容器本体2内から液室7内への内容液の移動を許容することができる。また、流通溝55がシール突起76よりも上端開口部11側に位置しているので、シール突起76が流通溝55を通じた液室7内と上端開口部11との連通を遮断し、液室7内から上端開口部11への内容液の移動を停止することができる。従って、容器本体2内の内容液を、連通孔10及び流通溝50を通じて液室7内に流入させることができる。
【0077】
なお、第3中栓部材90における内筒部93に傾斜面93aが形成されているので、傾斜面93aを利用して内容液を容器本体2内から流通溝50内にスムーズに流れ易くすることができ、流通溝50内への内容液の流入を促すことができる。また、第3中栓部材90における弁筒部94に傾斜面94aが形成されているので、傾斜面94aを利用して流通溝50内から液室7内に内容液をスムーズに流れ易くすることができ、液室7内への内容液の流入(つまり、流通溝50内からの内容液の排出)を促すことができる。
【0078】
続いて、塗布部材13の上端部40aを下向きにしたまま、
図5に示すように、コイルばね14の付勢力(弾性復元力)に抗して塗布部材13の上端部40aを被塗布部に押し付ける。これにより、塗布部材13を中栓部材12に対して連通孔10側、すなわち容器本体2の内側に向けて移動させることができ、待機位置P1から中間位置P3に移動させることができる。さらに、被塗布部に対する塗布部材13の上端部40aの押し付けを進めることで、
図6に示すように塗布部40の下面を第1ストッパ壁72に接触させることができ、塗布部材13を中間位置P3から吐出位置P2に移動させることができる。これにより、第1切換弁51を閉弁させ、且つ第2切換弁56を開弁させることができる。なお、第1切換弁51及び第2切換弁56が両方ともに開弁させた状態で塗布容器1を使用するように構成することも可能である。
【0079】
つまり、流通溝50がシール突起95よりも連通孔10側に移動するので、シール突起95が流通溝50を通じた容器本体2内と液室7内との連通を遮断し、容器本体2内から液室7内への内容液の移動を停止することができる。また、流通溝55の一部がシール突起76よりも連通孔10側に移動するので、流通溝55を通じて液室7内と上端開口部11との連通を許容することができ、液室7内から塗布部40への内容液の移動を許容することができる。
【0080】
従って、連通孔10を通じた容器本体2内から液室7内への内容液の流入を規制しながら、液室7内に溜まった内容液を、流通溝55を通じて塗布部40に供給することができる。なお、第2中栓部材80における弁筒部73に傾斜面73aが形成されているので、傾斜面73aを利用して内容液を液室7内から流通溝55内にスムーズに流れ易くすることができ、流通溝55内への内容液の流入を促して、積極的に塗布部40側に供給することができる。
これにより、塗布部40に含浸された内容液を、塗布部材13の上端部40aを介して被塗布部に塗布することができる。
【0081】
以上説明したように、本実施形態の塗布容器1は、内容液が収容される容器本体2と、容器本体2内に連通する連通孔10が形成された筒状の中栓部材12と、中栓部材12の内側に位置し、且つ相対的に上方に向けて移動可能に配設された塗布部材13と、塗布部材13を上方に向けて付勢するコイルばね14と、を備え、中栓部材12は、内側に塗布部材13が配設された第1中栓部材70を備え、第1中栓部材70は、その内側と連通孔10との連通、及びその遮断を切替えるシール突起76を有し、第1中栓部材70は、その内側と連通孔10とを連通する開放位置から、開放位置よりも下方であると共に第1中栓部材70の内側と連通孔10との連通を遮蔽する遮蔽位置に移行可能とされ、中栓部材12から離脱可能に装着され、第1中栓部材70の開放位置から遮蔽位置への移行を規制する規制部材6を備え、規制部材6が中栓部材12から離脱され、第1中栓部材70が遮蔽位置に位置した状態で、塗布部材13は、第1中栓部材70の内側と連通孔10との連通を遮断する待機位置P1と、待機位置P1より下方であって第1中栓部材70の内側と連通孔10とを連通する吐出位置P2との間を移動可能に配設されている。
【0082】
本実施形態の塗布容器1によれば、規制部材6を中栓部材12に装着された状態で、第1中栓部材70は、連通孔10と第1中栓部材70の内側とを連通する開放位置からの移行が規制される。つまり、規制部材6が中栓部材12に装着されている場合には、開放位置からシール突起76によって連通孔10と第1中栓部材70の内側との連通が遮蔽される遮蔽位置への第1中栓部材70の移行が防止される。このため、容器本体2に内容液を収容し、中栓部材12に規制部材6を装着しておくことにより、常に連通孔10から第1中栓部材70の内側に至る流路を開放させておくことができ、内容液が第1中栓部材70の内側に位置する塗布部材13に至る流路が確保される。このため、本実施形態の塗布容器1によれば、予め規制部材6を中栓部材12に装着しておくことにより、塗布容器1の流通段階において内容液を塗布部材13に到達させることができ、塗布容器1を使い始める前に塗布部材13に内容液を染み込ませることができる。
一方で、本実施形態の塗布容器1によれば、規制部材6を中栓部材12から離脱することによって、第1中栓部材70を遮蔽位置に移行することができる。第1中栓部材70が遮蔽位置に移行されると、塗布部材13が待機位置P1である限り連通孔10から第1中栓部材70の内側に至る流路が遮蔽される。このため、塗布部材13をコイルばね14の付勢力に逆らって吐出位置P2に移動させた場合にのみ塗布部材13に内容液が供給されることになり、容器本体2の内容液が意図せずに塗布部材13に供給されることを防止できる。従って、本実施形態の塗布容器1によれば、使用開始後に規制部材6を中栓部材12から離脱することによって、塗布容器1の姿勢等に関わらず、使用開始後に内容液が塗布部材13に過剰に供給されることを防止することができる。よって、本実施形態の塗布容器1によれば、使用開始後に意図せずに内容液が上端開口部11から漏出することを防止できる。
【0083】
また、本実施形態の塗布容器1においては、規制部材6は、第1中栓部材70を中栓部材12の径方向外側から囲うと共に第1中栓部材70が通過可能な開口を有する囲壁部21と、囲壁部21の下端部から中栓部材12の径方向内側に突出して設けられると共に第1中栓部材70に下方から当接した当接部22とを有している。
【0084】
この場合には、囲壁部21に設けられた開口を第1中栓部材70が通るように、中栓部材12に装着された規制部材6を中栓部材12の径方向外側に中栓部材12に対して相対移動させることによって、規制部材6を中栓部材12から離脱させることができる。このため、規制部材6を中栓部材12に対して径方向外側に相対移動させるのみで規制部材6を中栓部材12から離脱させることができ、規制部材6の離脱作業を容易に行うことが可能となる。
【0085】
また、本実施形態の塗布容器1においては、囲壁部21の上端縁は、塗布部40よりも上方に位置している。このため、塗布部40の上端縁よりも上方に囲壁部21の上端縁が位置することになり、規制部材6が装着されたまま内容液を被塗布部に塗布することができない。したがって、使用者に規制部材6の脱離を促すことができる。これによって、規制部材6が装着されたまま塗布容器1の上下が反転されて、意図せずに内容液が塗布部40に過剰に供給されることを防止できる。
【0086】
また、本実施形態の塗布容器1においては、塗布部材13の上端部40aを覆って容器本体2に螺着可能であると共に容器本体2に螺着されることで第1中栓部材70に上方から当接可能なキャップ5を備え、容器本体2は、キャップ5を容器本体2に対して回転させることによって、キャップ5が第1中栓部材70を上方から押圧して開放位置から遮蔽位置に移行可能となる位置まで案内する第1ねじ部62を有している。
【0087】
この場合には、容器本体2に対してキャップ5を回転させ、ねじ部によってキャップ5を下方に案内することで、キャップ5が第1中栓部材70を上方から押圧して開放位置から遮蔽位置に移行可能となる位置まで降下される。このため、使用開始後に規制部材6を取り外し、キャップ5をねじ込む動作のみで第1中栓部材70を開放位置から遮蔽位置に移行させることができる。従って、第1中栓部材70の開放位置から遮蔽位置への移行作業を容易に行うことが可能となる。
【0088】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
【0089】
例えば、上記実施形態においては、塗布部材13が塗布部40と支持部材41と備える構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、塗布部材13が単一の一体成形品とされた構成を採用することも可能である。
【0090】
また、上記実施形態においては、中栓部材12が、第1中栓部材70、第2中栓部材80及び第3中栓部材90を備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第2中栓部材80と第3中栓部材90とが単一化されている構成を採用することも可能である。
【0091】
また、上記実施形態においては、規制部材6が囲壁部21及び当接部22を備える構成を採用した。囲壁部21を長く設けることによって、規制部材6の着脱時の取扱性が向上するが、囲壁部21を備えずに、第1中栓部材70とフランジ部82との間に介挿される部位のみの規制部材を採用することも可能である。このような場合には、規制部材を小型化することが可能となる。
【0092】
また、上記実施形態においては、キャップ5が容器本体2に螺着された構成を採用した。しかしながら、キャップ5の装着方法は、螺着に限定されるものではなく、例えば容器本体2の口部3に対するアンダーカット嵌合によって着脱可能とする構成を採用することも可能である。