(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔第1実施形態〕
本実施形態においては、整列治具を半導体装置の製造工程で使用する態様を例に挙げて説明する。本発明の整列治具の用途は、半導体装置の製造用途に限定されない。
本実施形態においては、片状体として半導体チップを整列させる態様を例に挙げて説明する。本発明の整列治具によって整列させることができる片状体は半導体チップに限定されない。
【0021】
・整列治具
図1には、本実施形態に係る整列治具100の平面図が示されている。さらに、
図1には、整列治具100の一部を拡大する平面図も示されている。
整列治具100は、枠状の本体部110と、半導体チップCPを収容可能な収容部101とを備える。整列治具100は、複数の収容部101を備えている。
本実施形態の整列治具100は、平面視で略正方形状に開口する収容部101が格子状に配列されている枠状の部材である。複数の収容部101は、正方格子状に配列されていることがより好ましい。
本実施形態の本体部110の外形は、円形状に形成されている。本体部110は、外枠110Aと、外枠110Aの内側に形成された内枠110Bとを有する。外枠110Aは、円形状の枠である。内枠110Bは、円形状の外枠110Aの内側において格子状に組まれた枠である。整列治具の剛性を向上させて、整列治具を取り扱い易くする観点から、整列治具100の平面視で、複数の収容部101をそれぞれ区画する格子状の内枠110Bの幅よりも、円形状の外枠110Aの幅の方が大きく形成されていることが好ましい。後述するように、整列治具の本体部の外形は、円形状に限定されず、円形状以外の形状であってもよい。
【0022】
収容部101は、それぞれ、壁部102及び収容角部103を有する。本実施形態においては、収容部101は、壁部102及び収容角部103によって、平面視で略正方形状に形成されている。収容部101の開口サイズは、半導体チップを収容可能なサイズに形成されていれば特に限定されない。複数の収容部101は、互いに、等間隔に形成されている。
本実施形態の収容部101は、本体部110の上面側と下面側とを貫通する。すなわち、収容部101は、上面側の開口、及び下面側の開口を有する。そのため、収容部101に半導体チップCPを収容させる際は、整列治具100を保持部材の保持面に載置したり、本体部110の上面側及び下面側の一方に板状部材などを取り付けるなどしたりして、収容部101の一方の開口を塞いでおくことが好ましい。収容部101の一方の開口を塞ぐことで、当該開口を塞ぐ部材によって半導体チップCPが支持される。
本体部110が外枠110Aと内枠110Bとで構成され、かつ、収容部101が本体部110の上面側と下面側とを貫通することで、本実施形態に係る整列治具100を軽量化できる。
【0023】
収容部101の深さは、特に限定されない。半導体チップCPを収容部101に収容させた際に、半導体チップCPの表面が、本体部110の表面よりも上に位置していてもよいし、下に位置していてもよいし、本体部110の表面と半導体チップCPの表面とが同一面に位置していてもよい。収容部101の深さは、壁部102の高さに相当する。
【0024】
収容部101において、壁部102は、第一側壁102a、第二側壁102b、第三側壁102c、及び第四側壁102dで構成される。
収容部101において、第一側壁102aと第二側壁102bとが隣り合い、第二側壁102bと第三側壁102cとが隣り合い、第三側壁102cと第四側壁102dとが隣り合い、第四側壁102dと第一側壁102aとが隣り合っている。
【0025】
収容部101において、収容角部103は、壁部102の端部に位置する。
収容部101において、収容角部103は、第一収容角部103a、第二収容角部103b、第三収容角部103c、及び第四収容角部103dで構成される。
収容部101において、第一収容角部103aは、第一側壁102aの端部及び第二側壁102bの端部に位置し、第二収容角部103bは、第二側壁102bの端部及び第三側壁102cの端部に位置し、第三収容角部103cは、第三側壁102cの端部及び第四側壁102dの端部に位置し、第四収容角部103dは、第四側壁102dの端部及び第一側壁102aの端部に位置する。
【0026】
4つの収容角部103は、それぞれ、次のような形状に形成されている。収容部101に半導体チップCPを収容させて、壁部102に半導体チップCPを当接させた際に、収容角部103に半導体チップCPの角部が接触しないように形成されている。半導体チップCPの角部を、チップ角部、又は片状体角部と称する場合がある。
本実施形態の整列治具100においては、このように半導体チップCPの角部と収容角部103とが接触しないようにするための形状として、4つの収容角部103が壁部102の壁面よりも奥側に窪んだ窪み部104を有する態様を例に挙げて説明する。なお、本発明は、このような窪み部104を有する態様に限定されない。
本実施形態の窪み部104は、半円形状に窪んだ形状であるが、半導体チップCPの角部と収容角部103とが接触しないような形状であれば、特に限定されない。窪み部104の形状としては、例えば、楕円形や多角形などでもよい。また、窪み部104は、本実施形態で説明したように4つの角部に形成されている態様に限定されず、少なくとも1つの収容角部103に窪み部104が形成されていればよい。例えば、1つの窪み部104が形成されている態様の整列治具の場合、窪み部104は、それぞれの収容部101において同じ角部(例えば、第一収容角部103a)に窪み部104が形成されていることが好ましい。
【0027】
整列治具100は、耐熱性を有する材質で形成されていることが好ましい。後述する封止部材が熱硬化性樹脂である場合、例えば、熱硬化性樹脂の硬化温度は、120℃〜180℃程度である。そのため、整列治具100は、熱硬化性樹脂の硬化温度においても整列治具の変形が生じない耐熱性を有することが好ましい。整列治具100の材質としては、例えば、金属、及び耐熱性樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、銅、42アロイ、及びステンレス等が挙げられる。耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、及びガラスエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0028】
整列治具100の製造方法は、特に限定されない。例えば、整列治具100は、板状の部材に打ち抜き加工を施すことにより製造できる。また、整列治具100は、板状の部材にエッチング加工を施すことによっても製造できる。収容部101や窪み部104について要求される寸法精度に応じて、適宜、加工方法を選択することが好ましい。
【0029】
・整列方法
図2A、
図2B、及び
図2C(これらをまとめて
図2と称する場合がある。)には、本実施形態に係る整列治具100を用いて、片状体としての半導体チップCPを整列させる方法を説明する平面図が示されている。
【0030】
図2Aには、保持部材の保持面に載置された整列治具100と、収容部101に半導体チップCPがそれぞれ収容された状態を説明する平面図が示されている。整列治具100が保持部材の保持面に載置されていることによって、収容部101の下面側の開口が塞がれている。
半導体チップCPは、平面視で、矩形状である。半導体チップCPは、第一側面cp1と、第一側面cp1と隣り合う第二側面cp2と、を有する。
図2Aにおいては、複数の半導体チップCPは、整列されていない。
【0031】
図2Bには、整列治具100を図中の矢印方向2Bに動かして、半導体チップCPの側面に収容部101の壁部102を当接させた状態を説明する平面図が示されている。
整列治具100を矢印方向2Bに動かすと、収容部101に収容されたそれぞれの半導体チップCPの第一側面cp1と、整列治具100の第一側壁102aとが当接する。その結果、複数の半導体チップCPは、お互いに、矢印方向2Bの配列に関して等間隔に整列される。
【0032】
図2Cには、整列治具100を図中の矢印方向2Cに動かして、半導体チップCPの側面に収容部101の壁部102を当接させた状態を説明する平面図が示されている。
矢印方向2Cは、矢印方向2Bと直交することが好ましい。矢印方向2Cに整列治具100を動かす際は、半導体チップCPの第一側面cp1と整列治具100の第一側壁102aとを当接させたまま動かすことが好ましい。
整列治具100を矢印方向2Cに動かすと、収容部101に収容されたそれぞれの半導体チップCPの第二側面cp2と、整列治具100の第二側壁102bとが当接する。第二側面cp2と第二側壁102bとが当接する際に、半導体チップCPのチップ角部cp3が第一収容角部103aに接触せずに、窪み部104に収容される。
半導体チップCPのチップ角部cp3が第一収容角部103aに接触しないため、半導体チップCPの第一側面cp1が第一側壁102aに沿ったまま、第二側面cp2が第二側壁102bに当接する。つまり、半導体チップCPを傾かせることなく、半導体チップCPの互いに隣り合う側面を収容部101の互いに隣り合う壁部に当接させることができる。
その結果、複数の半導体チップCPは、矢印方向2B及び矢印方向2Cの配列に関して等間隔に整列される。
【0033】
図3A、
図3B、及び
図3C(これらをまとめて
図3と称する場合がある。)には、参考例に係る整列治具300を用いて、片状体としての半導体チップCPを整列させる方法を説明する平面図が示されている。
整列治具300は、本実施形態に係る整列治具100と同様に、複数の収容部301を有しており、壁部302及び収容角部303を有する。壁部302は、第一側壁302aと、第一側壁302aと隣り合う第二側壁302bとを有する。ただし、収容角部303の形状が、本実施形態に係る整列治具100の収容角部103と異なり、収容角部303は窪み部104を有しておらず、壁部102の壁面よりも内側に湾曲して張り出している。
【0034】
図3Aには、
図2Aと同様、保持部材の保持面に載置された整列治具300と、収容部301に半導体チップCPがそれぞれ収容された状態を説明する平面図が示されている。整列治具300が保持部材の保持面に載置されていることによって、収容部301の下面側の開口が塞がれている。
図3Bには、整列治具300を図中の矢印方向3Bに動かして、半導体チップCPの側面に収容部301の壁部302を当接させた状態を説明する平面図が示されている。
整列治具300を矢印方向3Bに動かすと、収容部301に収容されたそれぞれの半導体チップCPの第一側面cp1と、整列治具300の第一側壁302aとが当接する。その結果、複数の半導体チップCPは、お互いに、矢印方向3Bの配列に関して等間隔に整列される。
【0035】
図3Cには、整列治具300を図中の矢印方向3Cに動かして、半導体チップCPの側面に収容部301の壁部302を当接させようとした際の整列状態を説明する平面図が示されている。
整列治具300を矢印方向3Cに動かすと、収容部301に収容されたそれぞれの半導体チップCPの第二側面cp2と、整列治具300の第二側壁302bとが当接する前に、半導体チップCPのチップ角部cp3が収容角部303の張り出している部分に接触してしまい、半導体チップCPが傾いてしまう。
【0036】
以上のように、本実施形態に係る整列治具100及び整列方法によれば、半導体チップCPを傾かせることなく、均等に整列させることができる。
【0037】
・半導体装置の製造方法
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。本実施形態では、半導体装置の製造方法の工程中に、前述の半導体チップを整列させる工程(半導体チップ整列工程)を実施する。
【0038】
図4Aには、第一の粘着シート10に貼着された半導体ウエハWが示されている。半導体ウエハWは、回路面W1を有し、回路面W1には、回路W2が形成されている。第一の粘着シート10は、半導体ウエハWの回路面W1とは反対側の裏面W3に貼着されている。
半導体ウエハWは、例えば、シリコンウエハであってもよいし、ガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。半導体ウエハWの回路面W1に回路W2を形成する方法としては、汎用されている方法が挙げられ、例えば、エッチング法、及びリフトオフ法などが挙げられる。
半導体ウエハWは、予め所定の厚みに研削して、裏面W3を露出させて第一の粘着シート10に貼着されている。半導体ウエハWを研削する方法としては、特に限定されず、例えば、グラインダーなどを用いた公知の方法が挙げられる。半導体ウエハWを研削する際には、回路W2を保護するために、表面保護シートを回路面W1に貼着させる。ウエハの裏面研削は、半導体ウエハWの回路面W1側、すなわち表面保護シート側をチャックテーブル等により固定し、回路が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。研削後の半導体ウエハWの厚みは、特に限定はされず、通常は、20μm以上500μm以下である。
【0039】
第一の粘着シート10は、第一の基材フィルム11と、第一の粘着剤層12とを有する。第一の粘着剤層12は、第一の基材フィルム11に積層されている。
第一の粘着シート10は、半導体ウエハW及び第一のリングフレームに貼着されていてもよい。この場合、第一の粘着シート10の第一の粘着剤層12の上に、第一のリングフレーム及び半導体ウエハWを載置し、第一のリングフレーム及び半導体ウエハWを軽く押圧し、第一のリングフレーム及び半導体ウエハWを第一の粘着シート10に固定する。
【0040】
第一の基材フィルム11の材質は、特に限定されない。第一の基材フィルム11の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリスチレン樹脂などが挙げられる。
【0041】
第一の粘着剤層12に含まれる粘着剤は、特に限定されず、様々な種類の粘着剤を第一の粘着剤層12に適用できる。第一の粘着剤層12に含まれる粘着剤としては、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、及びウレタン系等が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途及び貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。
【0042】
第一の粘着剤層12にエネルギー線重合性化合物が配合されている場合には、第一の粘着剤層12に第一の基材フィルム11側からエネルギー線を照射し、エネルギー線重合性化合物を硬化させる。エネルギー線重合性化合物を硬化させると、第一の粘着剤層12の凝集力が高まり、第一の粘着剤層12と半導体ウエハWとの間の粘着力を低下、又は消失させることができる。エネルギー線としては、例えば、紫外線(UV)及び電子線(EB)等が挙げられ、紫外線が好ましい。
【0043】
第一の粘着剤層12と半導体ウエハWとの間の粘着力を低下、又は消失させる方法は、エネルギー線照射に限定されない。この粘着力を低下、又は消失させる方法としては、例えば、加熱による方法、加熱及びエネルギー線照射による方法、並びに冷却による方法が挙げられる。
冷却による方法としては、第一の粘着シート10を冷却することにより、第一の粘着剤層12に使用している高分子の結晶構造を変化させ、粘着力を変化させる方法が挙げられる。
【0044】
[ダイシング工程]
図4Bには、第一の粘着シート10に保持された複数の半導体チップCPが示されている。
第一の粘着シート10に保持された半導体ウエハWは、ダイシングにより個片化され、複数の半導体チップCPが形成される。ダイシングには、ダイシングソーなどの切断手段が用いられる。ダイシングの際の切断深さは、半導体ウエハWの厚みと、第一の粘着剤層12の厚みとの合計、並びにダイシングソーの磨耗分を加味した深さに設定する。ダイシングによって、第一の粘着剤層12も半導体チップCPと同じサイズに切断される。さらに、ダイシングによって第一の基材フィルム11にも切込みが形成される場合がある。
また、半導体ウエハWをダイシングする方法は、ダイシングソーを用いる方法に限定されない。例えば、半導体ウエハWをレーザ照射法によりダイシングしてもよい。
【0045】
第一の粘着剤層12へのエネルギー線の照射は、半導体ウエハWを第一の粘着シート10に貼着させた後から、第一の粘着シート10を剥離する前までのいずれの段階で行ってもよい。エネルギー線の照射は、例えば、ダイシングの後に行ってもよいし、後述するエキスパンド工程の後に行ってもよい。エネルギー線を、複数回、照射してもよい。
【0046】
[第一のエキスパンド工程]
図4Cには、複数の半導体チップCPを保持する第一の粘着シート10を引き延ばす工程(第一のエキスパンド工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
ダイシングにより複数の半導体チップCPに個片化した後、第一の粘着シート10を引き延ばして、複数の半導体チップCP間の間隔を拡げる。第一のエキスパンド工程において第一の粘着シート10を引き延ばす方法は、特に限定されない。第一の粘着シート10を引き延ばす方法としては、例えば、環状のエキスパンダ、又は円状のエキスパンダを第一の粘着シート10に押し当てて、第一の粘着シート10を引き延ばす方法、及び把持部材などを用いて第一の粘着シート10の外周部を掴んで、第一の粘着シート10を引き延ばす方法などが挙げられる。
【0047】
本実施形態では、
図4Cに示されているように、第一のエキスパンド工程後の半導体チップCP間の距離をD1とする。距離D1としては、例えば、15μm以上110μm以下とすることが好ましい。
【0048】
[第一の転写工程]
図5Aには、第一のエキスパンド工程の後に、複数の半導体チップCPを第二の粘着シート20に転写する工程(第一の転写工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。第一の粘着シート10を引き延ばして複数の半導体チップCP間の距離を距離D1に拡げた後、半導体チップCPの回路面W1に第二の粘着シート20を貼着する。
【0049】
第二の粘着シート20は、第二の基材フィルム21と、第二の粘着剤層22とを有する。第二の粘着シート20は、回路面W1を第二の粘着剤層22で覆うように貼着されることが好ましい。
第二の基材フィルム21の材質は、特に限定されない。第二の基材フィルム21の材質としては、例えば、第一の基材フィルム11について例示した材質と同様の材質が挙げられる。
【0050】
第二の粘着剤層22は、第二の基材フィルム21に積層されている。第二の粘着剤層22に含まれる粘着剤は、特に限定されず、様々な種類の粘着剤を第二の粘着剤層22に適用できる。第二の粘着剤層22に含まれる粘着剤としては、例えば、第一の粘着剤層12について説明した粘着剤と同様の粘着剤が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途及び貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。第二の粘着剤層22にも、エネルギー線重合性化合物が配合されていてもよい。
【0051】
第二の粘着シート20は、第一の粘着シート10よりも引張弾性率が小さいことが好ましい。第二の粘着シート20の引張弾性率は、10MPa以上2000MPa以下であることが好ましい。第二の粘着シート20の破断伸度は、50%以上であることも好ましい。なお、本明細書における引張弾性率、及び破断伸度は、JIS K7161及びJIS K7127に準拠し、引張試験装置を使用して測定される。
【0052】
第二の粘着剤層22の粘着力は、第一の粘着剤層12の粘着力よりも大きいことが好ましい。第二の粘着剤層22の粘着力の方が大きければ、複数の半導体チップCPを第二の粘着シート20に転写した後に第一の粘着シート10を剥離し易くなる。
【0053】
第二の粘着シート20は、耐熱性を有することが好ましい。後述する封止部材が熱硬化性樹脂である場合、例えば、熱硬化性樹脂の硬化温度は、120℃〜180℃程度であり、加熱時間は、30分〜2時間程度である。第二の粘着シート20は、封止部材を熱硬化させる際に、皺が生じないような耐熱性を有することが好ましい。また、第二の粘着シート20は、熱硬化プロセス後に、半導体チップCPから剥離可能な材質で構成されていることが好ましい。
【0054】
第二の粘着シート20は、第二のリングフレームに貼着されていてもよい。この場合、第二の粘着シート20の第二の粘着剤層22の上に、第二のリングフレームを載置し、第二のリングフレームを軽く押圧し、第二のリングフレームを第二の粘着シート20に固定する。その後、第二のリングフレームの環形状の内側にて露出する第二の粘着剤層22を半導体チップCPの回路面W1に押し当てて、第二の粘着シート20に複数の半導体チップCPを固定する。
【0055】
第二の粘着シート20を回路面W1に貼着する際、第一の基材フィルム11のMD方向と、第二の基材フィルム21のMD方向とを直交させることが好ましい。このように貼着することで、基材フィルムの伸び易い方向が、第一のエキスパンド工程と、後述する第二の粘着シート20を引き延ばす第二のエキスパンド工程とで直交する。そのため、第二のエキスパンド工程を実施することで、複数の半導体チップCP間の間隔はより均一に拡張される。本明細書において、「MD方向」とは、基材フィルムを与える原反の長手方向(原反の製造時の送り方向)に平行な方向を示す語として用いている。本明細書において、MDは、Machine Directionの略称である。
例えば、第一のエキスパンド工程において伸び易い方向(第一の方向と称する場合がある。)に沿って延びる延び量と、第一の方向と直交する方向(第一の方向よりも伸びにくい方向。第二の方向と称する場合がある。)に沿って延びる延び量と、が異なる場合に、第二の基材フィルム21の伸び易い方向を第二の方向に合わせることで、第二のエキスパンド工程において第二の方向の延び量を第一の方向よりも大きくすることができ、複数の半導体チップCP間の間隔をより均一に調整できる。例えば、格子状の分割予定ラインに沿って複数の半導体チップCPに個片化した場合には、この態様によれば、上下方向及び左右方向において複数の半導体チップCP間の間隔がより均一に拡張される。
【0056】
第二の粘着シート20を複数の半導体チップCPに貼着した後、第一の粘着シート10を剥離すると、複数の半導体チップCPの裏面W3が露出する。第一の粘着シート10を剥離した後も、第一のエキスパンド工程において拡張させた複数の半導体チップCP間の距離D1が維持されていることが好ましい。第一の粘着剤層12にエネルギー線重合性化合物が配合されている場合には、第一の粘着剤層12に第一の基材フィルム11側からエネルギー線を照射し、エネルギー線重合性化合物を硬化させてから第一の粘着シート10を剥離することが好ましい。
【0057】
[第二のエキスパンド工程]
図5Bには、複数の半導体チップCPを保持する第二の粘着シート20を引き延ばす工程(第二のエキスパンド工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
第二のエキスパンド工程では、複数の半導体チップCP間の間隔をさらに拡げる。第二のエキスパンド工程において第二の粘着シート20を引き延ばす方法は、特に限定されない。第二の粘着シート20を引き延ばす方法としては、例えば、環状のエキスパンダ、又は円状のエキスパンダを第二の粘着シート20に押し当てて、第二の粘着シート20を引き延ばす方法、及び把持部材などを用いて第二の粘着シート20の外周部を掴んで、第二の粘着シート20を引き延ばす方法などが挙げられる。
【0058】
本実施形態では、
図5Bに示されているように、第二のエキスパンド工程後の半導体チップCP間の間隔をD2とする。距離D2は、距離D1よりも大きい。距離D2としては、例えば、200μm以上5000μm以下とすることが好ましい。
【0059】
[第二の転写工程]
図6Aには、第二のエキスパンド工程の後に、複数の半導体チップCPを保持部材の保持面に転写させる工程(第二の転写工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
図6Aには、保持部材200に転写された複数の半導体チップCPが示されている。保持部材200は、半導体チップCPを吸着保持可能な保持面201を有する。半導体チップCPは、保持面201において、図示しない減圧手段によって吸着保持される。保持面201は、平坦な面であることが好ましく、半導体チップCPを吸着保持できるように複数の吸引孔を有することが好ましい。減圧手段としては、例えば、減圧ポンプ及び真空エジェクタ等が挙げられる。第二の転写工程においては、第二の粘着シート20に保持された複数の半導体チップCPの裏面W3を保持面201に向けて載置する。保持面201に載置された複数の半導体チップCPは、その裏面W3が保持面201に当接している。減圧手段を駆動させることで、複数の半導体チップCPは、保持面201に吸着保持される。複数の半導体チップCPを保持面201に吸着保持させた後に、第二の粘着シート20を剥離することが好ましい。
【0060】
[治具載置工程]
図6Bには、整列治具100を保持部材200の保持面201に載置する工程(治具載置工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
保持面201に保持されている半導体チップCPを収容部101に収容させるように、整列治具100を保持面201に載置する。整列治具100が保持部材200の保持面201に載置されることによって、収容部101の下面側の開口が塞がれた状態となる。
治具載置工程においても、複数の半導体チップCPを保持面201に吸着保持させておくことが好ましい。
ダイシング後の半導体チップCPが格子状に配列されている場合、収容部101に半導体チップCPを収容し易くする観点から、格子状に収容部101が配列された整列治具100を用いることが好ましい。
【0061】
[半導体チップ整列工程]
治具載置工程の後、整列治具100を用いて複数の半導体チップCPを整列させる半導体チップ整列工程を実施する。半導体チップ整列工程は、前述の半導体チップの整列方法と同様に実施することができる。
本実施形態では、整列治具100を動かして半導体チップCPの側面に収容部101の壁部102を当接させる方法の態様を例に挙げて説明する。
まず、把持手段を用いて整列治具100の本体部110の外枠110Aを把持する。把持手段は、図示しない駆動装置と接続されている。この駆動装置により整列治具100を移動させて、半導体チップCPの側面に整列治具100の壁部102を当接させる。整列治具100を移動させる順番及び方向は、前述の
図2Bの矢印方向2B及び
図2Cの矢印方向2Cの順番及び方向に限定されない。駆動装置は、整列治具100を保持面201に沿って、任意の方向へ移動可能に構成されていることが好ましい。整列治具100を移動させる際は、整列治具100を保持面201から離間させて、保持面201に沿って移動させることが好ましい。また、保持面201に接触させたまま整列治具100を移動させてもよい。
半導体チップ整列工程を実施する間は、保持部材200の減圧手段による吸着保持を解除したり、吸着保持力を低下させたりすることにより、半導体チップCPを移動させ易くすることができる。なお、駆動装置は、図示しない検知手段を有していてもよい。検知手段にて保持面201に載置された半導体チップCPの位置を検知させてもよい。駆動装置は、検知手段の検知結果に基づいて半導体チップCPの移動量や移動方向を制御する制御手段を有していてもよい。駆動装置において、把持手段、検知手段、及び制御手段を連動させてもよい。
【0062】
複数の半導体チップCPを整列させる方法としては、上述した方法に限定されない。例えば、整列治具100を移動させるのではなく、保持部材200を移動させて、整列治具100と半導体チップCPとを当接させる方法でもよい。この方法の場合も、保持部材200の減圧手段による吸着保持を解除したり、吸着保持力を低下させたりすることが好ましい。
また、複数の半導体チップCPを整列させる方法としては、整列治具100及び保持部材200の両方を移動させて、整列治具100と半導体チップCPとを当接させる方法でもよい。この方法の場合も、保持部材200の減圧手段による吸着保持を解除したり、吸着保持力を低下させたりすることが好ましい。
【0063】
[第三の転写工程]
図7Aには、半導体チップ整列工程において整列された半導体チップCPを第四の粘着シートとしての表面保護シート40に転写する工程(第三の転写工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
整列された複数の半導体チップCPの回路面W1に表面保護シート40を貼着する。本実施形態では、半導体チップCPを表面保護シート40に貼着させるが、整列治具100を表面保護シート40に貼着させない。
【0064】
表面保護シート40は、第四の基材フィルム41と、第四の粘着剤層42とを有する。表面保護シート40は、回路面W1を第四の粘着剤層42で覆うように貼着されることが好ましい。
表面保護シート40の材質は、特に限定されない。第四の基材フィルム41の材質としては、例えば、第一の基材フィルム11について例示した材質と同様の材質が挙げられる。
第四の粘着剤層42は、第四の基材フィルム41に積層されている。第四の粘着剤層42に含まれる粘着剤は、特に限定されず、様々な種類の粘着剤を第四の粘着剤層42に適用できる。第四の粘着剤層42に含まれる粘着剤としては、例えば、第一の粘着剤層12について説明した粘着剤と同様の粘着剤が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途及び貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。第四の粘着剤層42にも、エネルギー線重合性化合物が配合されていてもよい。
【0065】
表面保護シート40は、耐熱性を有することが好ましい。後述する封止部材が熱硬化性樹脂である場合、例えば、熱硬化性樹脂の硬化温度は、120℃〜180℃程度であり、加熱時間は、30分〜2時間程度である。表面保護シート40は、封止部材を熱硬化させる際に、皺が生じないような耐熱性を有することが好ましい。また、表面保護シート40は、熱硬化プロセス後に、半導体チップCPから剥離可能な材質で構成されていることが好ましい。
【0066】
[封止工程]
図7Bには、表面保護シート40によって保持された複数の半導体チップCPを封止する工程(封止工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
回路面W1を残して複数の半導体チップCPを、封止部材60によって覆うことにより封止体3が形成される。複数の半導体チップCPの間にも封止部材60が充填されている。本実施形態では、表面保護シート40により回路面W1及び回路W2が覆われているので、封止部材60で回路面W1が覆われることを防止できる。
【0067】
封止工程により、所定距離ずつ離間した複数の半導体チップCPが封止部材に埋め込まれた封止体3が得られる。封止工程においては、複数の半導体チップCPは、距離D2が維持された状態で、封止部材60により覆われることが好ましい。
封止部材60で複数の半導体チップCPを覆う方法は、特に限定されない。例えば、金型内に、表面保護シート40で回路面W1を覆ったまま複数の半導体チップCPを収容し、金型内に流動性の樹脂材料を注入し、樹脂材料を硬化させる方法を採用してもよい。また、シート状の封止樹脂を複数の半導体チップCPの裏面W3を覆うように載置し、封止樹脂を加熱することで、複数の半導体チップCPを封止樹脂に埋め込ませる方法を採用してもよい。封止部材60の材質としては、例えば、エポキシ樹脂などが挙げられる。封止部材60として用いられるエポキシ樹脂には、例えば、フェノール樹脂、エラストマー、無機充填材、及び硬化促進剤などが含まれていてもよい。
【0068】
封止工程の後、表面保護シート40が剥離されると、半導体チップCPの回路面W1及び封止体3の表面保護シート40と接触していた面3Sが露出する。
【0069】
[半導体パッケージの製造工程]
図8A、
図8B及び
図8C(これらをまとめて
図8と称する場合がある。)、並びに
図9A、
図9B及び
図9C(これらをまとめて
図9と称する場合がある。)には、複数の半導体チップCPを用いて半導体パッケージを製造する工程を説明する図が示されている。本実施形態は、このような半導体パッケージの製造工程を含んでいることが好ましい。
【0070】
[再配線層形成工程]
図8Aには、表面保護シート40を剥離した後の封止体3の断面図が示されている。本実施形態では、表面保護シート40が剥離された後の封止体3に再配線層を形成する再配線層形成工程をさらに含むことが好ましい。再配線層形成工程においては、露出した複数の半導体チップCPの回路W2と接続する再配線を、回路面W1の上及び封止体3の面3Sの上に形成する。再配線の形成に当たっては、まず、絶縁層を封止体3に形成する。
【0071】
図8Bには、半導体チップCPの回路面W1及び封止体3の面3Sに第一の絶縁層61を形成する工程を説明する断面図が示されている。絶縁性樹脂を含む第一の絶縁層61を、回路面W1及び面3Sの上に、回路W2、又は回路W2の内部端子電極W4を露出させるように形成する。絶縁性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、及びシリコーン樹脂などが挙げられる。内部端子電極W4の材質は、導電性材料であれば限定されず、例えば、金、銀、銅、及びアルミニウムなどの金属、並びに合金などが挙げられる。
【0072】
図8Cには、封止体3に封止された半導体チップCPと電気的に接続する再配線5を形成する工程を説明する断面図が示されている。本実施形態では、第一の絶縁層61の形成に続いて再配線5を形成する。再配線5の材質は、導電性材料であれば限定されず、例えば、金、銀、銅、及びアルミニウムなどの金属、並びに合金などが挙げられる。再配線5は、公知の方法により形成できる。
【0073】
図9Aには、再配線5を覆う第二の絶縁層62を形成する工程を説明する断面図が示されている。再配線5は、外部端子電極用の外部電極パッド5Aを有する。第二の絶縁層62には開口などを設けて、外部端子電極用の外部電極パッド5Aを露出させる。本実施形態では、外部電極パッド5Aは、封止体3の半導体チップCPの領域(回路面W1に対応する領域)内及び領域外(封止部材60上の面3Sに対応する領域)に露出させている。また、再配線5は、外部電極パッド5Aがアレイ状に配置されるように、封止体3の面3Sに形成されている。本実施形態では、封止体3が半導体チップCPの領域外に外部電極パッド5Aを露出させる構造を有するので、ファンアウト型のWLPを得ることができる。
【0074】
[外部端子電極との接続工程]
図9Bには、封止体3の外部電極パッド5Aに外部端子電極を接続させる工程を説明する断面図が示されている。第二の絶縁層62から露出する外部電極パッド5Aに、はんだボール等の外部端子電極7を載置し、はんだ接合などにより、外部端子電極7と外部電極パッド5Aとを電気的に接続させる。はんだボールの材質は、特に限定されず、例えば、含鉛はんだ及び無鉛はんだ等が挙げられる。
【0075】
[第二のダイシング工程]
図9Cには、外部端子電極7が接続された封止体3を個片化する工程(第二のダイシング工程と称する場合がある。)を説明する断面図が示されている。この第二のダイシング工程では、封止体3を半導体チップCP単位で個片化する。封止体3を個片化する方法は、特に限定されない。例えば、前述の半導体ウエハWをダイシングした方法と同様の方法を採用して、封止体3を個片化できる。封止体3を個片化する工程は、封止体3をダイシングシート等の粘着シートに貼着させて実施してもよい。
【0076】
封止体3を個片化することで、半導体チップCP単位の半導体パッケージ1が製造される。上述のように半導体チップCPの領域外にファンアウトさせた外部電極パッド5Aに外部端子電極7を接続させた半導体パッケージ1は、ファンアウト型のウエハレベルパッケージ(FO−WLP)として製造される。
【0077】
[実装工程]
本実施形態では、個片化された半導体パッケージ1を、プリント配線基板等に実装する工程を含むことも好ましい。
【0078】
・実施形態の効果
本実施形態に係る整列治具100及び整列方法によれば、簡易かつ迅速に、複数の半導体チップCPをより均等な間隔で整列させることができる。
【0079】
本実施形態に係る整列治具100及び整列方法によれば、半導体チップCPのチップ角部cp3が整列治具100の収容角部103に接触し難くなる。そのため、半導体チップCPの角部等の頂点部分の損傷を防止できる。半導体チップCPの厚さが薄い場合、又は半導体チップCPが脆い場合には、本実施形態に係る整列治具100及び整列方法は、半導体チップCPの損傷を防止する観点から、さらに好適である。
【0080】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、半導体チップ整列工程において、整列治具100を用いた整列方法を実施するため、複数の半導体チップCPを均等な間隔で整列させた後で、封止工程や半導体パッケージ工程を実施できる。そのため、封止体3においては、複数の半導体チップCPがより均等な間隔で封止されている。さらに、複数の半導体チップCPが均等な間隔で封止されているため、再配線層形成工程において、複数の半導体チップCPの回路W2と、再配線5との接続位置の位置ずれを抑制できる。
【0081】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、FO−WLPタイプの半導体パッケージ1を製造するプロセスへの適合性に優れる。具体的には、本実施形態によれば、FO−WLPタイプの半導体パッケージ1におけるチップ間隔の均等性及び正確性を向上させることができる。
【0082】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、その説明を省略する。
【0083】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体ウエハWを用いて半導体チップCPに個片化する工程から、複数の半導体チップCP同士の間隔を拡げる工程までについて、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と主に相違する。その他の点は、第2実施形態と第1実施形態とは同様であるため、説明を省略又は簡略化する。なお、第1実施形態で説明した整列治具や整列方法についても、本実施形態において適用される。
【0084】
・半導体装置の製造方法
以下、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0085】
[溝形成工程]
図10Aには、半導体ウエハWの回路面W1側から所定深さの溝を形成する工程(溝形成工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
半導体ウエハWは、第一の面としての回路面W1を有する。回路面W1には、回路W2が形成されている。
【0086】
溝形成工程において、回路面W1側からダイシング装置のダイシングブレードなどを用いて半導体ウエハに切込みを入れる。その際、半導体ウエハWの回路面W1から、半導体ウエハWの厚さよりも浅い深さの切込みを入れて、溝W5を形成する。溝W5は、半導体ウエハWの回路面W1に形成された複数の回路W2を区画するように形成される。溝W5の深さは、目的とする半導体チップの厚みよりもやや深い程度であれば、特に限定されない。
【0087】
図10Bには、溝W5の形成後、回路面W1に第三の粘着シートとしての保護シート30が貼着された半導体ウエハWが示されている。
本実施形態では、次の研削工程において半導体ウエハWを研削する前に、半導体ウエハWの回路面W1に保護シート30を貼着する。保護シート30は、回路面W1及び回路W2を保護する。
【0088】
保護シート30は、第三の基材フィルム31と、第三の粘着剤層32とを有する。第三の粘着剤層32は、第三の基材フィルム31に積層されている。
【0089】
第三の基材フィルム31の材質は、特に限定されない。第三の基材フィルム31の材質としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、及びポリスチレン樹脂などが挙げられる。
【0090】
第三の粘着剤層32に含まれる粘着剤は、特に限定されず、様々な種類の粘着剤を第三の粘着剤層32に適用できる。第三の粘着剤層32に含まれる粘着剤としては、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、及びウレタン系粘着剤等が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途及び貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。
【0091】
第三の粘着剤層32にエネルギー線重合性化合物が配合されている場合には、第三の粘着剤層32に第三の基材フィルム31側からエネルギー線を照射し、エネルギー線重合性化合物を硬化させる。エネルギー線重合性化合物を硬化させると、第三の粘着剤層32の凝集力が高まり、第三の粘着剤層32と半導体ウエハWとの間の粘着力が低下、又は消失する。エネルギー線としては、例えば、紫外線(UV)及び電子線(EB)等が挙げられ、紫外線が好ましい。本実施形態においても、粘着力を低下、又は消失させる方法として、第1実施形態で説明した方法を採用できる。
【0092】
[研削工程]
図10Cには、溝W5を形成し、保護シート30を貼着した後、半導体ウエハWの第二の面としての裏面W6を研削する工程(研削工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
保護シート30を貼着した後、グラインダー50を用いて、裏面W6側から半導体ウエハWを研削する。研削により、半導体ウエハWの厚みが薄くなり、最終的に半導体ウエハWは、複数の半導体チップCPへ分割される。溝W5の底部が除去されるまで裏面W6側から研削を行い、半導体ウエハWを回路W2ごとに個片化する。その後、必要に応じてさらに裏面研削を行い、所定厚さの半導体チップCPを得ることができる。本実施形態では、第三の面としての裏面W3が露出するまで研削する。
【0093】
図10Dには、分割された複数の半導体チップCPが保護シート30に保持された状態が示されている。裏面W3が露出した半導体チップCPが保護シート30に保持されている。
【0094】
[貼付工程(第二の粘着シート)]
図11Aには、研削工程の後、第二の粘着シート20を、複数の半導体チップCPに貼付する工程(貼付工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
第二の粘着シート20は、半導体チップCPの裏面W3に貼着される。第二の粘着シート20は、第二の基材フィルム21と、第二の粘着剤層22とを有する。第二の粘着シート20は、第1実施形態と同様である。
【0095】
本実施形態において、第二の粘着剤層22の半導体ウエハWに対する粘着力は、第三の粘着剤層32の半導体ウエハWに対する粘着力よりも大きいことが好ましい。第二の粘着剤層22の粘着力の方が大きければ、保護シート30を剥離し易くなる。
【0096】
第二の粘着シート20は、第一のリングフレームに貼着されていてもよい。第一のリングフレームを用いる場合、第二の粘着シート20の第二の粘着剤層22の上に、第一のリングフレームを載置し、第一のリングフレームを軽く押圧し、第二の粘着シート20と第一のリングフレームとを固定する。その後、第一のリングフレームの環形状の内側にて露出する第二の粘着剤層22を半導体チップCPの裏面W3に押し当てて、第二の粘着シート20に複数の半導体チップCPを固定する。
【0097】
[剥離工程]
図11Bには、第二の粘着シート20を複数の半導体チップCPに貼付した後に、保護シート30を剥離する工程(剥離工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。保護シート30を剥離すると、複数の半導体チップCPの回路面W1が露出する。本実施形態では、
図11Bに示されているように、先ダイシング法によって分割された半導体チップCP間の距離をD3とする。距離D3は、例えば、15μm以上110μm以下であることが好ましい。
【0098】
[エキスパンド工程]
図11Cには、複数の半導体チップCPを保持する第二の粘着シート20を引き延ばす工程を説明する図が示されている。
エキスパンド工程では、複数の半導体チップCP間の間隔をさらに拡げる。エキスパンド工程において第二の粘着シート20を引き延ばす方法は、特に限定されない。第二の粘着シート20を引き延ばす方法としては、例えば、環状のエキスパンダ、又は円状のエキスパンダを第二の粘着シート20に押し当てて第二の粘着シート20を引き延ばす方法、及び把持部材などを用いて第二の粘着シート20の外周部を掴んで、第二の粘着シート20を引き延ばす方法などが挙げられる。
本実施形態では、
図11Cに示されているように、エキスパンド工程後の半導体チップCP間の距離をD4とする。距離D4は、距離D3よりも大きい。距離D4は、例えば、200μm以上5000μm以下であることが好ましい。
【0099】
[転写工程]
図12Aには、エキスパンド工程後に、半導体チップCPを第四の粘着シートとしての表面保護シート40に転写する工程(第四の転写工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。表面保護シート40は、第1実施形態と同様である。
第四の転写工程において、複数の半導体チップCPの回路面W1に表面保護シート40を貼着する。
【0100】
[剥離工程]
図12Bには、第二の粘着シート20を複数の半導体チップCPから剥がす工程を説明する図が示されている。第二の粘着シート20を剥がすことにより、半導体チップCPの裏面W3を露出させる。
【0101】
[転写工程]
第二の粘着シート20を剥がし、半導体チップCPの裏面W3を露出させた後、第1実施形態の第二の転写工程と同様に、複数の半導体チップCPを保持部材200の保持面201に転写させる工程を実施する。
【0102】
複数の半導体チップCPを保持面201に転写後、半導体チップ整列工程以降は、第1実施形態と同様にして実施できる。
【0103】
・実施形態の効果
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態によれば、いわゆる先ダイシング法によって半導体ウエハWを複数の半導体チップCPに分割するため、個片化された時の半導体チップCPの整列状態の乱れを防止できる。
さらに、本実施形態によれば、先ダイシング法によって個片化された複数の半導体チップCPを第二の粘着シート20に貼付し、この第二の粘着シート20を引き延ばして、複数の半導体チップCP同士の間隔を拡げることができる。エキスパンド工程においても、複数の半導体チップCPの整列状態の乱れを防止できる。
【0104】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、その説明を省略する。
【0105】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、複数の半導体チップCPを整列させた後、表面保護シート40に転写した複数の半導体チップCPを封止する封止工程以降が、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と主に相違する。その他の点は、第3実施形態と第1実施形態とは同様であるため、説明を省略又は簡略化する。なお、第1実施形態で説明した整列治具や整列方法についても、本実施形態において適用される。
【0106】
[枠部材貼着工程]
図13Aには、表面保護シート40の第四の粘着剤層42に枠部材400を貼着させる工程(枠部材貼着工程と称する場合がある。)を説明する図が示されている。
枠部材貼着工程は、第一実施形態の
図7Aに示す第三の転写工程を実施した後に実施されることが好ましい。枠部材貼着工程において、半導体チップCPが転写された表面保護シート40に枠部材400を貼着させる。表面保護シート40は、第1実施形態と同様である。
本実施形態に係る枠部材400は、格子状に形成され、複数の開口部401を有する。枠部材400は、耐熱性を有する材質で形成されていることが好ましい。枠部材400の材質としては、例えば、金属、及び耐熱性樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、銅、及びステンレス等が挙げられる。耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、及びやガラスエポキシ樹脂等が挙げられる。
開口部401は、枠部材400の表裏面を貫通する孔である。開口部401の形状は、半導体チップCPを枠内に収容可能であれば、特に限定されない。開口部401の孔の深さも、半導体チップCPを収容可能であれば、特に限定されない。
枠部材400を表面保護シート40に貼着する際は、それぞれの開口部401に半導体チップCPが収容されるように第四の粘着剤層42に枠部材400を貼り合せる。
【0107】
[封止工程]
図13Bには、表面保護シート40に貼着された半導体チップCP及び枠部材400を封止する工程を説明する図が示されている。
封止樹脂63の材質は、熱硬化性樹脂であり、例えば、エポキシ樹脂などが挙げられる。封止樹脂63として用いられるエポキシ樹脂には、例えば、フェノール樹脂、エラストマー、無機充填材、及び硬化促進剤などが含まれていてもよい。
封止樹脂63を用いて半導体チップCP及び枠部材400を覆うことにより封止体3Dが形成される。
封止樹脂63で半導体チップCP及び枠部材400を封止する方法は、特に限定されない。例えば、シート状の封止樹脂を用いる方法が挙げられる。半導体チップCP及び枠部材400を覆うようにシート状の封止樹脂を載置し、封止樹脂を加熱硬化させて、封止樹脂層を形成する。
シート状の封止樹脂を用いる場合には、真空ラミネート法により半導体チップCP及び枠部材400を封止することが好ましい。この真空ラミネート法により、半導体チップCPと枠部材400との間に空隙が生じることを防止できる。真空ラミネート法による加熱硬化の温度条件範囲は、例えば、80℃以上120℃以下である。
【0108】
複数の半導体チップCPを封止して封止体3Dを形成した後、半導体パッケージの製造工程以降は、第1実施形態と同様にして実施できる。
【0109】
・実施形態の効果
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態によれば、封止体3Dの内部に半導体チップCPだけでなく、枠部材400も封止されているため、封止体3Dの剛性が向上する。その結果、多数の半導体チップCPを比較的広い面積で封止する際にも、本実施形態によれば、半導体パッケージの反りを抑制できる。
【0110】
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、その説明を省略する。
【0111】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、複数の半導体チップCPを保持部材200に転写する前に、予め整列治具100を保持部材200の保持面201に載置する点で、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と主に相違する。その他の点は、本実施形態と第1実施形態とは同様であるため、説明を省略又は簡略化する。なお、第1実施形態で説明した整列治具や整列方法についても、本実施形態において適用される。
【0112】
[治具載置工程]
図14Aには、整列治具100を保持部材200の保持面201に載置する工程を説明する図が示されている。本実施形態の治具載置工程は、予め保持面201に複数の半導体チップCPが転写されていない点で、第1実施形態の治具載置工程と相違する。本実施形態において、整列治具100を保持面201に吸着保持させておくことが好ましい。
本実施形態の治具載置工程は、その他の点について第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0113】
[転写工程]
図14Bには、第一実施形態で説明した第二のエキスパンド工程(
図5B参照)の後に、複数の半導体チップCPを保持部材200の保持面201に転写させる工程を説明する図が示されている。
本実施形態の転写工程は、予め保持面201に整列治具100が載置されている点で、第1実施形態の第二の転写工程と相違する。本実施形態の転写工程においては、第二の粘着シート20に保持された複数の半導体チップCPの裏面W3を保持面201に向けて載置する。半導体チップCPは、整列治具100の収容部101に収容されるように載置する。本実施形態において、整列治具100を保持面201に吸着保持させておくことで、転写工程を実施する際に整列治具100が保持面201の上を移動することを防止できる。本実施形態の転写工程において、整列治具の移動を防止することにより、半導体チップCPと整列治具100との接触を防止できる。
【0114】
[剥離工程]
図14Cには、半導体チップCPを保持面に載置した後に、第二の粘着シート20を半導体チップCPから剥離する工程を説明する図が示されている。
第二の粘着シート20を剥離する際は、減圧手段を駆動させて複数の半導体チップCPを保持面201に吸着保持させておくことが好ましい。さらに、第二の粘着シート20を剥離する際は、整列治具100も保持面201に吸着保持させておくことが好ましい。
【0115】
複数の半導体チップCPを保持部材200の保持面201に転写した後、半導体チップCPを整列させる工程は、第1実施形態の半導体チップ整列工程と同様にして実施できる。半導体チップ整列工程以降も、第1実施形態と同様にして実施できる。
【0116】
・実施形態の効果
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0117】
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、その説明を省略する。
【0118】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、複数の半導体チップCPを整列させた後、半導体チップCPだけでなく、整列治具100も一緒に表面保護シート40に転写させる点において、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と主に相違する。その他の点は、本実施形態と第1実施形態とは同様であるため、説明を省略又は簡略化する。なお、第1実施形態で説明した整列治具や整列方法についても、本実施形態において適用される。
【0119】
[転写工程]
図15Aには、半導体チップ整列工程において整列された半導体チップCP及び整列治具100を表面保護シート40に転写する工程を説明する図が示されている。
本実施形態の転写工程は、第一実施形態又は第三実施形態の半導体チップ整列工程を実施した後に実施されることが好ましい。
本実施形態の転写工程において、整列された複数の半導体チップCPの回路面W1及び整列治具100に表面保護シート40を貼着する。表面保護シート40を貼着するときは、複数の半導体チップCP及び整列治具100を保持面201に吸着保持させておくことが好ましい。
貼着後、保持部材200の保持面201から、半導体チップCP及び整列治具100を離間させる。半導体チップCP及び整列治具100を保持面201から離間させるときは、保持面201による吸着保持を解除したり、吸着保持力を低下させたりすることが好ましい。
【0120】
[封止工程]
図15Bには、表面保護シート40によって保持された複数の半導体チップCP及び整列治具100を封止する工程を説明する図が示されている。
半導体チップCP及び整列治具100を、封止部材60によって覆うことにより封止体3Eが形成される。整列治具100の収容部101に収容された半導体チップCPの周囲にも封止部材60が充填されている。封止方法は、前述と同様である。
【0121】
複数の半導体チップCPを封止して封止体3Eを形成した後、半導体パッケージの製造工程以降は、第1実施形態と同様にして実施できる。
【0122】
・実施形態の効果
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態によれば、封止体3Eの内部に半導体チップCPだけでなく、整列治具100も封止されているため、封止体3Eの剛性が向上する。その結果、多数の半導体チップCPを比較的広い面積で封止する際にも、本実施形態によれば、半導体パッケージの反りを抑制できる。
【0123】
〔第6実施形態〕
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、その説明を省略する。
【0124】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、複数の半導体チップCPを整列させ、表面保護シート40に転写した複数の半導体チップCPを封止した後に、半導体パッケージを製造する工程が、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と主に相違する。その他の点は、本実施形態と第1実施形態とは同様であるため、説明を省略又は簡略化する。なお、第1実施形態で説明した整列治具や整列方法についても、本実施形態において適用される。
【0125】
図16A、
図16B及び
図16C(これらをまとめて
図16と称する場合がある。)、
図17A、及び
図17B(これらをまとめて
図17と称する場合がある。)、及び
図18A、
図18B及び
図18C(これらをまとめて
図18と称する場合がある。)には、複数の半導体チップCPを用いて半導体パッケージを製造する工程について説明する図が示されている。
本実施形態では、支持体上に再配線層を形成し、当該再配線層と、封止体の内部に封止されている半導体チップとを電気的に接続させる工程を含む。本実施形態で説明する半導体パッケージの製造工程は、RDL−Firstと称される場合がある。RDLは、Redistribution Layerの略称である。
【0126】
図16Aには、支持基板81と、支持基板81の表面に形成された剥離層82と、を有する支持体80が示されている。
支持基板81の材質としては、例えば、ガラス、及びシリコンウエハが挙げられる。支持基板81の表面は平滑であることが好ましい。
剥離層82は、剥離性を有する材質で形成されている。例えば、支持基板81の上に剥離テープをラミネートすることにより剥離層82を形成することができる。剥離テープは、例えば、剥離基材と、剥離剤層と、を有することが好ましい。このような構成の剥離テープを用いる場合、剥離剤層が表面に露出するように支持基板81の表面にラミネートする。剥離基材と支持基板81とを貼着させる方法は、特に限定されない。例えば、剥離基材と支持基板81との間に粘着剤層を介在させることにより、剥離テープと支持基板81とを貼着することができる。
また、剥離層82の上には、必要に応じて、金属膜が形成されていてもよい。金属膜は、例えば、スパッタリング法により形成できる。金属膜を構成する金属としては、例えば、チタン及びアルミニウムからなる郡から選択される金属が挙げられる。剥離層82の上に金属膜が形成されている場合、金属膜の上に後述する再配線層が形成される。
【0127】
[再配線層形成工程]
図16Bには、支持体80の剥離層82の上に再配線層RDLを形成する工程を説明する図が示されている。
再配線層RDLは、絶縁性樹脂層83と、絶縁性樹脂層83によって覆われた再配線84と、を有する。
再配線層形成工程においては、再配線84と、再配線84を覆う絶縁性樹脂層83とを形成する。再配線層RDLは、公知の再配線層形成方法を採用することによっても形成できる。また、再配線層RDLは、RDL−Firstの製造工程における再配線層の形成方法を採用することによっても形成できる。また、再配線層RDLは、第1実施形態で述べた再配線層の形成方法と同様の方法を採用することによっても形成できる。
【0128】
再配線84は、半導体チップCPの内部端子電極W4と電気的に接続される内部電極パッド84Aと、外部端子電極と電気的に接続される外部電極パッド84Bと、を有する。
内部電極パッド84Aは、支持体80に再配線層RDLが形成された第1積層体80Aにおいて、当該第1積層体80Aの表面側に位置している。第1積層体80Aにおいて、内部電極パッド84Aは、露出している。
外部電極パッド84Bは、第1積層体80Aにおいて、当該第1積層体80Aの内部に位置している。外部電極パッド84Bは、第1積層体80Aの内部において、剥離層82と対向している。第1積層体80Aにおいて、外部電極パッド84Bは、露出していない。
【0129】
[バンプ形成工程]
図16Cには、第1積層体80Aの内部電極パッド84Aに、バンプ85を形成する工程を説明する図が示されている。
バンプ形成工程においては、内部電極パッド84Aに、はんだボール等を載置し、はんだ接合などにより、バンプ85と内部電極パッド84Aとを電気的に接続させる。はんだボールの材質は、特に限定されず、例えば、含鉛はんだ及び無鉛はんだ等が挙げられる。
第1積層体80Aに複数のバンプ85を形成した後に、複数のバンプ85を覆うように第1積層体80Aの表面に封止樹脂膜86を貼り付ける。封止樹脂膜86としては、例えば、NCF(Non Conductivity Film)が挙げられる。
【0130】
[封止体形成工程]
図17Aには、第1実施形態に係る半導体チップ整列方法により整列させた複数の半導体チップCPを封止した封止体3Aが示されている。
封止体3Aは、第1実施形態と同様に形成できる。なお、
図17Aに示されている封止体3A、及び
図7Bに示されている封止体3において、説明の都合上、封止されている半導体チップCPの数が異なる。封止体3Aも、半導体チップ整列工程を実施した後に封止工程を実施することにより、封止体3と同様にして形成できる。
半導体チップCPを封止後、表面保護シート40を剥離することにより、半導体チップCPの回路面W1及び内部端子電極W4が露出する封止体3Aが得られる。
また、本実施形態における封止体は、第3実施形態の封止体3Dのように半導体チップCPだけでなく、枠部材400も封止された封止体であってもよい。
また、本実施形態における封止体は、第5実施形態の封止体3Eのように半導体チップCPだけでなく、整列治具100も封止された封止体であってもよい。
【0131】
[半導体チップ接続工程]
図17Bには、封止体3Aの半導体チップCPと第1積層体80Aの内部電極パッド84Aとを電気的に接続する工程を説明する図が示されている。なお、この接続工程は、フリップチップ方式の接続方法によって実施できる。
本実施形態の接続工程においては、封止体3Aの内部端子電極W4が露出している面と、第1積層体80Aのバンプ85を覆う封止樹脂膜86が形成されている面と、を対向させる。続いて、封止体3Aの複数の内部端子電極W4の位置と、第1積層体80Aの複数のバンプ85との位置とがそれぞれ合うように位置制御を行う。
位置制御の後、封止体3Aを第1積層体80Aに押し当てて、半導体チップCPの内部端子電極W4を封止樹脂膜86に入り込ませ、内部端子電極W4とバンプ85とを接触させる。内部端子電極W4とバンプ85とを接触させることにより、封止体3Aと第1積層体80Aとが貼り合された第2積層体80Bが形成される。
封止体3A側及び第1積層体80A側から圧着部材を用いて第2積層体80Bを挟み込んで、第2積層体80Bを、所定時間、加熱及び圧着する。圧着部材としては、圧着板が挙げられる。圧着板の材質としては、金属、又は樹脂が挙げられる。
第2積層体80Bを加熱圧着することにより、内部端子電極W4と内部電極パッド84Aとは、バンプ85を介して電気的に接続され、封止樹脂膜86は、硬化する。
この接続工程により、封止体3Aと第1積層体80Aとの間に封止樹脂膜86が充填されるので、内部端子電極W4とバンプ85との電気的接続が補強される。
【0132】
[支持体剥離工程]
図18Aには、第2積層体80Bから、支持体80を剥離する工程を説明する図が示されている。
第2積層体80Bから支持体80を剥離すると、再配線84の外部電極パッド84Bが露出する。第2積層体80Bから支持体80を剥離することにより、再配線層RDLと封止体3Aとが積層された第3積層体80Cが得られる。
【0133】
[外部端子電極との接続工程]
図18Bには、第3積層体80Cに外部端子電極を接続させる工程を説明する図が示されている。
第3積層体80Cの外部電極パッド84Bに、はんだボール等の外部端子電極87を載置し、はんだ接合などにより、外部端子電極87と外部電極パッド84Bとを電気的に接続させる。はんだボールの材質は、特に限定されず、例えば、含鉛はんだ及び無鉛はんだ等が挙げられる。
【0134】
[ダイシング工程]
図18Cには、外部端子電極87が接続された第3積層体80Cを個片化する工程を説明する図が示されている。
このダイシング工程では、第3積層体80Cを半導体チップCP単位で個片化する。第3積層体80Cを個片化する方法は、特に限定されない。例えば、前述の半導体ウエハWをダイシングした方法と同様の方法を採用して、第3積層体80Cを個片化できる。第3積層体80Cを個片化する工程は、第3積層体80Cをダイシングシート等の粘着シートに貼着させて実施してもよい。
第3積層体80Cを個片化することで、半導体チップCP単位の半導体パッケージ1Aが製造される。
【0135】
・実施形態の効果
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態においても第1実施形態と同様に半導体チップ整列工程を実施し、整列治具100を用いた整列方法を実施するため、複数の半導体チップCPを均等な間隔で整列させた後で、封止工程や半導体パッケージ工程を実施できる。
そのため、封止体3Aにおいては、複数の半導体チップCPがより均等な間隔で封止されている。さらに、複数の半導体チップCPが均等な間隔で封止されているため、封止体3Aの複数の内部端子電極W4の位置と、第1積層体80Aの複数のバンプ85との位置とを合わせ易く、さらに、接続位置の位置ずれも抑制できる。
【0136】
〔第7実施形態〕
次に、本発明の第7実施形態について説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一の部分については、その説明を省略する。
【0137】
本実施形態は、前記実施形態に係る整列方法により整列させた複数の片状体を支持体に転着させる方法に関する。本実施形態においては、片状体として半導体チップを整列させた後に支持体に転着させる態様を例に挙げて説明する。本発明の転着方法によって転着させることができる片状体は半導体チップに限定されない。
第1実施形態においては半導体チップ整列工程の後に整列された半導体チップCPを表面保護シート40に転写する工程(第三の転写工程)を実施するのに対し、本実施形態に係る転着方法は、整列された半導体チップCPを、表面保護シート40に代えて粘着面を有する硬質支持体に転着させる点で、第1実施形態と本実施形態とは主に相違する。
【0138】
[転着工程]
図19A及び
図19Bには、粘着面を有する硬質支持体に半導体チップCPを転着させる方法を説明する図が示されている。
図19Aには、硬質基材500と、硬質基材500の表面に形成された粘着層501とを有する硬質支持体500Aが示されている。粘着層501の外表面が粘着面502に相当する。
硬質基材500としては、例えば、ガラス等で形成された基材を用いることができる。硬質基材500は、耐熱性を有することが好ましい。例えば、加熱によって硬質基材500が変形する温度は、加熱によって粘着シートが変形する温度に比べて高いことが好ましい。
粘着層501は、粘着剤を含有している。粘着層501に含まれる粘着剤は、特に限定されず、様々な種類の粘着剤を粘着層501に適用できる。粘着層501に含まれる粘着剤としては、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、及びウレタン系等が挙げられる。なお、粘着剤の種類は、用途及び貼着される被着体の種類等を考慮して選択される。粘着層501にエネルギー線重合性化合物が配合されている場合には、粘着層501に硬質基材500側からエネルギー線を照射し、エネルギー線重合性化合物を硬化させる。エネルギー線重合性化合物を硬化させると、粘着層501の凝集力が高まり、粘着層501と半導体チップCPとの間の粘着力を低下、又は消失させることができる。エネルギー線としては、例えば、紫外線(UV)及び電子線(EB)等が挙げられ、紫外線が好ましい。粘着層501と半導体チップCPとの間の粘着力を低下、又は消失させる方法としては、例えば、第1実施形態と同様に、エネルギー線照射による方法、加熱による方法、加熱及びエネルギー線照射による方法、並びに冷却による方法のいずれかの方法が挙げられる。
【0139】
図19Bには、硬質基材500と、硬質基材500の表面に貼着された表面保護シート40とを有する硬質支持体500Bが示されている。表面保護シート40は、第四の基材フィルム41と、第四の粘着剤層42とを有する。硬質支持体500Bにおいては、第四の粘着剤層42が表面に露出しており、第四の粘着剤層42の外表面が粘着面43に相当する。
本実施形態では、半導体チップ整列工程において整列された半導体チップCPを硬質支持体500Aの粘着面502、又は硬質支持体500Bの粘着面43に転着させる。
図19A及び
図19Bには、整列治具100を貼着させない態様が例示されているが、整列後の半導体チップCPと共に整列治具100を硬質支持体に転着させてもよい。
【0140】
硬質支持体へ半導体チップCPを転着させた後、前述の実施形態と同様に半導体装置の製造方法を実施することができる。例えば、第1実施形態の第三の転写工程に代えて、本実施形態の転着工程を実施し、その他の工程は、第1実施形態と同様に行うことができる。
【0141】
・実施形態の効果
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、硬質基材500の耐熱性は、表面保護シート等の粘着シートに比べて高いので、本実施形態によれば、半導体チップCPが転着された硬質支持体を、高温加熱が必要な工程に用いることができる。また、硬質基材500は、表面保護シート等に比べて、硬い材質で形成されているので、本実施形態によれば、半導体パッケージ等の製造工程において半導体チップCPをより安定的に支持及び搬送することができる。
【0142】
〔実施形態の変形〕
本発明は、上述の実施形態に何ら限定されない。本発明は、本発明の目的を達成できる範囲で、上述の実施形態を変形した態様などを含む。
【0143】
例えば、半導体ウエハ及び半導体チップにおける回路等は、図示した配列や形状等に限定されない。半導体パッケージにおける外部端子電極との接続構造等も、前述の実施形態で説明した態様に限定されない。前述の実施形態では、FO−WLPタイプの半導体パッケージを製造する態様を例に挙げて説明したが、本発明は、ファンイン型のWLP等のその他の半導体パッケージを製造する態様にも適用できる。
【0144】
例えば、整列治具が有する収容部の数は、第1実施形態で説明した整列治具の例に限定されない。半導体チップ等の片状体の数に応じた収容部を有する整列治具を用いることができる。
また、例えば、整列治具の本体部の外形は、第1実施形態で説明したような円形状に限定されず、円形以外の形状としては、例えば、矩形、正方形、又は楕円形等が挙げられる。
【0145】
例えば、第1実施形態における整列方法の説明では、図中の2B方向及び2C方向への2段階の整列治具の移動によって半導体チップを整列させる方法を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、整列治具の収容角部の窪み部を半導体チップの角部に収容させる方向(例えば、斜め方向)に、整列治具を動かしたり、保持部材の保持面を動かしたりすることによっても、半導体チップを整列させることができる。
また、保持面を動かす方向は、水平方向に限られず、例えば、保持面を傾斜させることによって、半導体チップCPを移動させて、整列治具の壁部に当接させるようにしてもよい。
【0146】
例えば、第1実施形態では、エキスパンド工程を2回実施する態様を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、整列治具の枠を半導体チップ同士の間に挿入可能であれば、エキスパンド工程は1回でもよい。
【0147】
例えば、第2実施形態では、半導体ウエハWの回路面W1に保護シート30を貼付し、溝形成工程を実施する態様を例示したが、本発明は、このような態様に限定されない。例えば、他の態様としては、回路面W1に保護シート30を貼付せずに、回路面W1を露出させたまま溝形成工程を行い、溝形成後に回路面W1に第一の粘着シート10を貼付して、研削工程を実施する態様も挙げられる。また、溝形成工程前に、回路面W1を覆うパッシベーション膜を形成しておいてもよい。パッシベーション膜は、回路W2の内部端子電極W4を露出させる形状であることが好ましい。パッシベーション膜は、例えば、窒化ケイ素、酸化ケイ素、又はポリイミド等を用いて形成されることが好ましい。
【0148】
例えば、第2実施形態では、第二の粘着シート20を引き延ばして複数の半導体チップCP同士の間隔を拡げる態様を例に挙げて説明したが、さらに、エキスパンド工程を追加して実施してもよい。エキスパンド工程を複数回、実施する場合、第二の粘着シート20に保持された複数の半導体チップCPを、拡げられた間隔を維持したまま、別のエキスパンドシートに転写し、当該エキスパンドシートを引き延ばして、さらに複数の半導体チップCP同士の間隔を拡げることができる。例えば、第2実施形態において表面保護シート40を貼付した後に、表面保護シート40を引き延ばして複数の半導体チップCP同士の間隔をさらに拡げてもよい。
【0149】
例えば、第2実施形態では、半導体ウエハの厚さよりも浅い切込み深さの溝を形成する工程を含めた半導体装置の製造方法を例に挙げて説明したが、当該溝が予め形成された半導体ウエハを用いてもよい。
【0150】
第2実施形態では、半導体ウエハWに溝W5を形成した後に第三の粘着シートとしての保護シート30を回路面W1に貼付する態様を例に挙げて説明したが、本発明はこのような態様に限定されない。
例えば、回路面W1が回路面保護シートにより保護された状態で、溝W5の形成を行えば、切削屑による回路面W1や回路W2の汚染や破損を防止できる。この場合、回路面保護シート側から切込みを入れ、回路面保護シートを完全に切断し、半導体ウエハWの回路面W1から、半導体ウエハWの厚さよりも浅い深さの切込みを入れて、溝W5を形成する。さらに、この態様において、研削する前に、保護シート30側に、第一の粘着シート10を貼着してもよい。第一の粘着シート10を貼着した後、グラインダー50を用いて、裏面W6側から半導体ウエハWを研削する。第一の粘着シート10は、第一の基材フィルム11と、第一の粘着剤層12とを有する。第一の粘着剤層12は、第一の基材フィルム11に積層されている。第一の粘着シート10は、半導体ウエハWと略同形状となるように、予めカットしてあってもよく、また半導体ウエハWよりも大きな第一の粘着シート10を準備し、半導体ウエハWに貼着後、半導体ウエハWと同形状にカットしてもよい。また、この態様において、第一の粘着剤層12には、後の工程で、切断された保護シート30も一緒に剥離できるように、比較的、粘着力の強い粘着剤が含まれていることが好ましい。第一の基材フィルム11は、剥離する際に伸びないように、ポリエチレンテレフタレートのように、比較的、高い剛性を有することが好ましい。
【0151】
また、半導体チップCP等の片状体を整列させる方法としては、例えば、次の[1]及び[2]のような態様の整列方法も挙げられる。
【0152】
[1]整列治具を用いて複数の片状体を整列させる整列方法であって、
前記片状体は、第一側面と、前記第一側面と隣り合う第二側面と、前記第一側面の端部及び前記第二側面の端部に位置する片状体角部と、を有し、
前記整列治具は、片状体を収容可能な複数の収容部を備え、前記収容部は、壁部と、収容角部と、を有し、
前記壁部は、第一側壁と、前記第一側壁と隣り合う第二側壁と、を有し、
前記収容角部は、前記第一側壁の端部及び前記第二側壁の端部に位置し、
前記収容角部は、前記第一側壁の面、及び前記第二側壁の面よりも奥側に窪んだ窪み部を有し、
前記片状体の前記第一側面と前記収容部の前記第一側壁とを当接させる工程と、
前記片状体の前記第二側面と前記収容部の前記第二側壁とを当接させる工程と、
前記片状体の前記片状体角部を、前記収容角部の前記窪み部に収容させる工程と、を含む整列方法。
この整列方法によれば、簡易かつ迅速に、複数の片状体をより均等な間隔で整列させることができる。
【0153】
[2]前記[1]の態様の整列方法において、複数の前記収容部は、格子状に配列されていることが好ましく、正方格子状に配列されていることがより好ましい。
【0154】
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明はこれら実施例に何ら限定されない。
【0155】
実施例1では、前記第1実施形態に係る整列治具を用いた整列方法を実施した。すなわち、第1実施形態において
図2Aで示した形状の収容部を複数有する銅製の整列治具を用いた。この整列治具の一方の面側に、厚さ3mmの銅板を取り付けて一方の開口を塞ぎ、他方の開口側から半導体チップを銅板上に置いた後、半導体チップを収容部の壁部に当接させた(
図2C参照)。
参考例1として、前記実施形態中、
図3Aで説明した参考例に係る整列治具を用いた整列方法を実施した。参考例1では整列治具を変えた以外は実施例1と同様の操作を行った。本実施例(実施例1及び参考例1)で用いた整列治具収容部の内寸(対向する側壁間の距離)及び整列治具の格子枠幅、並びに本実施例で用いた半導体チップの寸法は以下の通りである。なお、実施例1で用いた整列治具の窪み部の形状は、直径が約0.4mmの半円形とした。
実施例1及び参考例1の各整列方法を実施後、半導体チップがどの程度、等間隔に整列されているか比較した。
・整列治具収容部の内寸:4.6mm×4.6mm
・整列治具の格子枠幅 :0.4mm
・半導体チップの寸法 :3mm×3mm、厚さ350μm
【0156】
なお、本実施例では、収容部の形状は、前記実施形態1及び参考例で説明した収容部と同様の形状を有するものの、前記実施形態や参考例で図示したものよりもさらに多数の収容部を有する治具を用いた。整列治具において縦4箇所×横4箇所の合計16箇所の収容部を有する収容エリアを3つ規定し、3つの収容エリアの収容部(合計48箇所)に、半導体チップを収容させて、整列方法を実施した。
【0157】
整列方法を実施後、XYステージを有する測定器を用いて各半導体チップの中心座標を共通の座標系で数値化した。測定器は、株式会社ミツトヨ製のCNC画像測定器(製品名:QV ACCEL HYBRID TYPE1)を用いた。
3つの収容エリアの内、1つの収容エリア(第1エリア)を選定し、第1エリアを基準とし、その他の2つのエリアを第2エリア及び第3エリアとした。
基準とした第1エリアのX軸方向及びY軸方向と、第2エリアのX軸方向及びY軸方向のズレ量が最少になるように収容エリアの角度(傾き)を変えずにデータ上で重ね合わせた。第1エリア及び第3エリアについても、上述と同様にデータ上で重ね合わせた。
重ね合わせ後、第1エリアの16箇所の収容部と、第2エリア又は第3エリアの16箇所の収容部とで各エリア同士でそれぞれ対応する収容部に収容された半導体チップの座標を比較した。ここでは、第1エリアの半導体チップの座標を基準にして、当該基準座標から第2エリアの半導体チップの座標がどの程度ずれているか計算した。同様に、第1エリアを基準にして、第3エリアの半導体チップの座標がどの程度ずれているか計算した。
表1に、実施例1及び参考例1の整列方法を実施後に計算した、X軸方向、Y軸方向、及び傾きのばらつき量の計算結果を示す。
なお、傾きとは、第1エリアの半導体チップの対角線を結んだ線を基準として、第2エリア又は第3エリアの半導体チップの対角線を結んだ線とを比較し、その傾き度合を示す。
【0159】
表1に示すように、実施例1に係る整列治具を用いた整列方法によれば、参考例1と比べて、半導体チップ同士のX軸方向、Y軸方向、及び傾きに関する位置のずれ量が少ないことが分かった。すなわち、実施例1に係る整列治具を用いた整列方法によれば、複数の半導体チップをより均等な間隔で整列させることができた。
第1実施形態以外の実施形態や実施形態の変形などにおいて説明した整列治具及び整列方法によっても、第1実施形態と同様に、参考例1と比較して複数の半導体チップをより均等な間隔で整列させることができる。