【文献】
Eyal, Ittay et al.,Bitcoin-NG: A Scalable Blockchain Protocol,[online],[検索日 2019.10.18], インターネット,arXiv,2015年11月11日,https://arxiv.org/abs/1510.02037,pp.1-21
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つのブロックチェーン装置および永続ブロックチェーン装置を備える著作権管理システムであって、前記ブロックチェーン装置が、著作権処理要求を受信し、前記著作権処理要求に従って著作権管理トランザクションを構築し、前記著作権管理トランザクションを前記永続ブロックチェーン装置に送信するように構成され、
前記永続ブロックチェーン装置が、前記ブロックチェーン装置によって送信される前記著作権管理トランザクションを受信し、前記著作権管理トランザクションをブロックに構築し、処理のために前記ブロックをブロックチェーンに記憶し、前記ブロックチェーンが、ネットワーク内のすべてのブロックチェーン装置に記憶される、ように構成され、
前記永続ブロックチェーン装置が、すべてのブロックチェーン装置から定期的に選出され、
前記ブロックチェーン装置が、前記ブロックチェーン装置自体を除く前記ネットワーク内のすべての前記ブロックチェーン装置に前記著作権管理トランザクションを送信し、1つまたは複数のブロックチェーン装置によって送信される少なくとも1つの著作権管理トランザクションを受信し、前記著作権管理トランザクションをチェックするようにさらに構成され、
前記永続ブロックチェーン装置が、1つまたは複数のブロックチェーン装置によって送信される少なくとも1つの著作権管理トランザクションを受信し、前記著作権管理トランザクションをチェックし、前記永続ブロックチェーン装置に選出された後に、選出トランザクションを作成し、ブロックを作成するときに、前記選出トランザクションおよび前記著作権管理トランザクションを一緒に前記ブロックに構築するように構成される、
著作権管理システム。
前記永続ブロックチェーン装置が、すべての前記ブロックチェーン装置から予め選出され、前記永続ブロックチェーン装置が、前記著作権管理トランザクションを前記ブロックに構築する前に、前記著作権管理トランザクションを前記ネットワーク内のすべての前記ブロックチェーン装置に送信し、これにより、すべての前記ブロックチェーン装置が、前記著作権管理トランザクションをチェックし、チェックが成功した場合にのみ前記著作権管理トランザクションが構築される、ように特に構成され、
前記永続ブロックチェーン装置が、処理のために前記ブロックを前記ブロックチェーンに記憶する前に、ブロックチェックを実行するために前記構築されたブロックをすべての前記ブロックチェーン装置に送信し、前記ブロックが、ブロックチェーンデータにリンクされた前のブロックの識別子、前記ブロックが生成された時間、および前記著作権管理トランザクションを含み、前記ネットワーク内のすべての前記ブロックチェーン装置によって返されるブロックチェック応答を受信し、前記受信したブロックチェック応答に従って、前記ブロックチェックが成功したことを確認するように特に構成される、
請求項1に記載のシステム。
前記ブロックチェーン装置が、前記著作権処理要求が特に著作権登録要求である場合に、前記著作権登録要求に含まれる内容が完全であることを確認し、デジタルコンテンツ識別子に従って、著作権が登録されていないことを確認し、前記著作権登録要求が、前記著作権の所有者のアドレス、作成者の身元情報、前記著作権の前記所有者の身元情報、デジタルコンテンツの基本情報、前記デジタルコンテンツの権利の状況に関する説明、および前記デジタルコンテンツ識別子を含む、ように特に構成される、請求項1に記載の著作権管理システム。
前記ブロックチェーン装置が、著作権登録において、前記著作権管理トランザクションに含まれる入力内容をヌルに設定し、出力内容を前記著作権の前記所有者の前記アドレスに設定するように特にさらに構成される、請求項3に記載の著作権管理システム。
前記ブロックチェーン装置が、前記著作権処理要求が特に著作権譲渡要求である場合に、譲渡されるべき著作権のトランザクションの識別子に従って、前記著作権が譲渡されていないことを確認し、前記著作権の所有者の署名に従って、前記著作権の前記所有者が前記著作権を所有していることを確認し、前記著作権譲渡要求が、前記譲渡されるべき著作権の前記トランザクションの前記識別子および前記著作権の前記所有者の前記署名を含む、ように特に構成される、請求項1に記載の著作権管理システム。
前記ブロックチェーン装置が、前記著作権管理トランザクションに含まれる入力内容を、前記著作権が譲渡される前の前記著作権を保持する前記著作権管理トランザクションの前記識別子および前記著作権が譲渡される前の前記著作権の前記所有者の前記署名に設定し、出力内容を、前記著作権が譲渡された後の前記著作権の所有者のアドレスに設定するように特に構成される、請求項5に記載の著作権管理システム。
前記ブロックチェーン装置が、前記著作権処理要求が特にライセンス配布要求である場合に、発行されるべきライセンスが属する製品の製品トランザクションの識別子に従って、前記製品が破棄されていないことを確認し、前記製品を所有する製品所有者の署名に従って、著作権の所有者が前記製品を所有していることを確認し、前記ライセンス配布要求が、前記発行されるべきライセンスが属する前記製品を保持する前記製品トランザクションの前記識別子および配布前のライセンスの所有者の署名を含む、ように特に構成される、請求項1に記載の著作権管理システム。
前記ブロックチェーン装置が、ライセンストランザクションに含まれる入力内容を、前記製品を保持する前記製品トランザクションの前記識別子および前記製品所有者の前記署名に設定し、出力内容を、発行されたライセンスの所有者のアドレスに設定するように特に構成される、請求項7に記載の著作権管理システム。
前記著作権処理要求が、特に著作権登録要求であり、前記著作権登録要求が、著作権の所有者のアドレス、作成者の身元情報、前記著作権の前記所有者の身元情報、デジタルコンテンツの基本情報、著作物の権利の状況に関する説明、およびデジタルコンテンツ識別子を含み、
前記著作権管理トランザクションをチェックする前記ステップが、前記著作権登録要求に含まれる内容が完全であることを確認するステップと、前記デジタルコンテンツ識別子に従って、前記著作権が登録されていないことを確認するステップとを特に含む、
請求項10に記載のデジタルコンテンツ著作権管理方法。
前記著作権処理要求が、特にライセンス発行要求であり、前記ライセンス発行要求が、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子および前記製品を所有する製品所有者の署名を含み、
前記著作権管理トランザクションをチェックする前記ステップが、前記発行されるべきライセンスが属する前記製品を保持する前記製品トランザクションの前記識別子に従って、前記製品が破棄されていないことを確認するステップと、前記製品を所有する前記製品所有者の前記署名に従って、著作権の所有者が前記製品を所有していることを確認するステップとを特に含む、
請求項10に記載のデジタルコンテンツ著作権管理方法。
前記著作権処理要求が、特にライセンス配布要求であり、前記ライセンス配布要求が、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子および配布前のライセンスの所有者の署名を含み、
前記著作権管理トランザクションをチェックする前記ステップが、前記発行されるべきライセンスが属する前記製品の前記製品トランザクションの前記識別子に従って、前記製品が破棄されていないことを確認するステップと、前記製品を所有する製品所有者の署名に従って、著作権の所有者が前記製品を所有していることを確認するステップとを特に含む、
請求項10に記載のデジタルコンテンツ著作権管理方法。
【発明を実施するための形態】
【0041】
本出願の目的、技術的解決策、および利点をより明確かつ理解しやすくするために、以下では、添付図面および実施形態を参照して本出願について詳細にさらに説明する。本明細書に記載されている特定の実施形態は、本出願を説明するためにのみ使用され、本出願を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0042】
4Gネットワークの普及に伴い、デジタル形式のコンテンツの配布は、将来的に有力な形態になるであろう。デジタルコンテンツは、有形の物体的コンテンツとは異なり、容易に配布され、普及するものであり、コンテンツの著作権保護は、重要な技術的問題である。本発明は、どのような人また組織でもデジタルコンテンツの著作権を便利に登録でき、登録結果の耐タンパ性、時間の存在、およびコンテンツの一意性を証明できる方法を提供する。誰でも著作権登録結果を見ることができ、これにより、著作権管理は透明になる。著作権の所有者(以下、Ownerと呼ぶ)は、著作権譲渡、製品追加、製品破棄、ライセンス発行、およびライセンス配布などの著作権管理プロセスを便利に実行することができる。Ownerは、著作権管理に参加することが可能であり、Ownerは、いつでも著作権の配布を管理することができる。これは、ownerの利益を保護し、インターネット上でデジタルコンテンツの価値を広め交換する。本発明では、デジタルコンテンツ著作権登録トランザクション、製品トランザクション、およびライセンストランザクションなどがすべてブロックチェーンに記録される。P2Pネットワーク著作権管理システム内の各デバイスは、ブロックチェーンを記憶する。トランザクションがブロックチェーンに追加されたら、トランザクションは変更することができない。したがって、著作権管理プロセスの耐タンパ性および時間の存在が保証され、著作権コンテンツの一意性が証明され、著作権管理が信頼でき、透明で安全であることが保証される。
【0043】
以下では、本発明で使用される知識について説明する。本明細書を簡潔にするために、同じ内容は概して1箇所でしか説明されないことに留意されたい。したがって、本明細書中の同じ内容は相互に参照することができる。一部の内容は、この明細書の異なる場所で説明され、これらの説明は、異なる観点または異なる視点からなされ得るが、その意味は同じである。これは限定されない。
【0044】
著作権の所有者(owner)は、デジタルコンテンツの著作権を所有する自然人、法人、または社会機関である。著作権の所有者は、デジタルコンテンツの作成者である場合もあれば、デジタルコンテンツの作成者でない場合もある。一般に、デジタルコンテンツの作成者が著作権のownerであるが、著作権が譲渡された場合、著作権が譲渡された目的のオブジェクトが、著作権のownerである。著作権の所有者は、デジタルコンテンツの著作権管理の完全な管理を実施することができ、例えば、著作権の作成および譲渡を管理し、著作権を作成するためにさまざまなタイプの製品およびライセンスを管理し、さまざまなターゲットユーザにライセンスを送信することができるし、著作権の所有者の営利上の必要に応じて製品の破棄を管理することができる。
【0045】
コンテンツ配布者は、コンテンツサービスを消費者に提供する組織であり、デジタルコンテンツを最終消費者に配布することができる。一般に、コンテンツ配布者は、デジタルコンテンツを取り扱う営利団体、例えば、映像普及団体、文芸作品普及団体、または音楽普及団体である。本発明において、コンテンツ配布者は、場合によっては配布者とも呼ばれる。
【0046】
デジタルコンテンツとしては、文芸作品、テキスト、ビデオ、音声、アニメーション、写真、およびflashなどを挙げることができる。本明細書では、デジタルコンテンツ著作物のいくつかの一般的な形態が示されるに過ぎず、限定されないことに留意されたい。
【0047】
デジタルコンテンツ著作権は、著作権の所有者によって所有されるデジタルコンテンツに関して著作権の所有者が受ける権利である。一般に、著作権は、デジタルコンテンツを使用する権利(例えば、所有者が使用する権利または他人に与えられる使用権)および管理権(例えば、著作権を譲渡する権利)を含む。本発明において、デジタルコンテンツ著作権は、略して著作権と呼ばれる。著作権登録の著作権表示では、デジタルコンテンツ著作権の所有権および権利宣言が規定され得る。著作権表示は、著作権の所有者の身元情報、デジタルコンテンツ識別子、著作権に関する説明、作成者の身元情報、および著作権の所有者のアドレスを含む。著作権表示は、著作権の所有者の署名をさらに含むことができる。著作権表示は、デジタルコンテンツの基本情報および著作物の権利の状況に関する説明をさらに含むことができる。作成者の身元情報は、作成者の個人的な紹介であってもよい。デジタルコンテンツの基本情報は、デジタルコンテンツの簡単な説明または評価を含む。デジタルコンテンツの権利の状況に関する説明は、権利を取得する方法、所有する権利の状況、およびその説明を含む。著作権管理クライアントは、生データコンテンツのhash値を取得するためにhashアルゴリズムに従ってデジタルコンテンツに対してhash演算を実行し、次に、デジタルコンテンツIDを取得するために、hashアルゴリズムに従ってコンテンツのhash値および著作権の現在の所有者のアドレスに対してhash計算を実行することができる。データコンテンツの著作権の所有者が変更されるとき、同じデータコンテンツのデジタルコンテンツIDも変更される。どのようにそれが変更されるかにかかわらず、デジタルコンテンツIDは、生データコンテンツのhash値および著作権の現在の所有者のアドレスに対してhash計算が実行された結果として取得される。著作権の所有者のアドレスは、事前に生成されてもよいし、著作権管理操作を実行するプロセスで生成されてもよい。著作権の所有者は、複数のアドレスを有してもよい。
【0048】
デジタルコンテンツを使用するためのライセンスは、消費者またはコンテンツ配布者のためにコンテンツの使用または配布の操作を実行するための著作権の所有者の権利の規則、認可されたオブジェクトのアドレス、デジタルコンテンツの復号鍵、および認可されたデジタルコンテンツ識別子を含む。本発明において、デジタルコンテンツ使用ライセンスは、略してライセンスと呼ぶ場合がある。一般に、消費者またはコンテンツ配布者のためにコンテンツの使用または配布の操作を実行するための著作権の所有者の権利の規則は、許可情報と呼ぶ場合もある。具体的には、許可情報は、ライセンスによって実行されることを許可された操作、ライセンスによる操作の制約、およびライセンス配布制約を含むことができる。一般に、認可されたオブジェクトのアドレスは、ライセンスアドレスと呼ぶ場合もある。許可情報は、以下の内容、すなわち、A.実行を許可された操作のタイプ、例えば、再生、表示、実行、印刷、またはエクスポート、B.コンテンツ操作の制約、例えば、許可された操作の数、操作が許可される時間、またはコンテンツ操作が許可された地理的場所、およびC.ライセンスが他の人(消費者または他のコンテンツ配布者)への配布を許可されるかどうかを指定するライセンス配布制約を含んでもよく、また、以下の配布制約、すなわち、配布回数、配布の開始時間および終了時間、または配布期間などを含んでもよい。消費者に発行されるライセンスは、一般に配布不可能に設定される(例えば、配布回数は0に設定される)。
【0049】
製品は、1つ以上のデジタルコンテンツ識別子、価格、およびライセンスの定義を含む。著作権の所有者は、消費者および配布者の要求に適合するように、営利上の必要に応じて異なる視聴者および地理的場所に対して異なる製品を発行する。ライセンスは、製品のライセンスの定義を引き継ぐことができる。つまり、消費者に配布されるライセンスの制限は、製品のライセンスの定義による制限である。
【0050】
アセットは、デジタルコンテンツの著作権、ライセンス、および製品に関する、著作権の所有者、コンテンツ配布者、および消費者の所有権または使用権である。アセットは、著作権、ライセンス、および製品の3つのタイプに分類される。
【0051】
ブロックチェーン技術は、分散構造における分散データの記憶、転送、および証明のための方法である。データブロック(Block)は、中央サーバからインターネットを独立させ、これにより、すべてのデータ変更またはトランザクション項目は、クラウドシステムに記録され、データ転送におけるデータの自己証明が理論的に実現される。本発明のこの実施形態では、ブロックチェーンは、ネットワーク全体のすべてのブロックチェーン処理装置に記憶される。本発明におけるブロックチェーンの具体的な内容については、後にさらに説明する。
【0052】
本発明では、複数の著作権管理プロセス、例えば、著作権の登録および譲渡、製品の作成および破棄、ならびにライセンスの配布および発行が存在する。著作権管理プロセスを記録するデータは、著作権管理トランザクションと呼ばれる。さらに、ブロックチェーン処理装置は、ブロックコンセンサス制約に関連するデータをブロックチェーンに記録し、このデータは、ブロックコンセンサストランザクションと呼ばれ、著作権管理トランザクションおよびブロックコンセンサストランザクションは、略してトランザクション(Transaction)と呼ばれる。著作権管理トランザクションは、著作権トランザクション、製品トランザクション、およびライセンストランザクションに分類され得る。トランザクションは、バージョン番号、トランザクションタイプ、入力内容、および出力内容を含む。バージョン番号は、トランザクションを保持するデータ構造のバージョンを示す。入力内容は、トランザクションに保持されるアセットの入力ソースを含み、特に、アセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションID、著作権管理トランザクションのアセットのインデックス、およびアセット所有者の署名を含む。アセットを保持するトランザクションは、アセットを現在保持しているトランザクションであることに留意されたい。例えば、著作権登録時、現在の著作権は登録されていないため、アセットを現在保持するトランザクションは存在せず、この場合、入力内容はヌルであり、著作権譲渡時、アセットを保持するトランザクションは、著作権が譲渡される前の著作権を保持するトランザクションのトランザクションIDであり、もちろん、著作権譲渡はまだ完了していないので、著作権が譲渡された後の著作権を保持するトランザクションのトランザクションIDは存在しない。出力内容は、出力オブジェクトのアドレスおよびアセットデータを含む。トランザクションIDは、hashアルゴリズムに従って、トランザクションに含まれるすべてのデータに対してhash計算を実行した結果として取得されるhash値であってもよい。複数のhashアルゴリズム、例えば、セキュアハッシュアルゴリズム(Secure Hash Algorithm、略してSHA1)およびメッセージダイジェストアルゴリズム5(Message−Digest Algo
rithm 5、略してMD5)が存在してもよい。複数のhashアルゴリズムが存在するが、異なるネットワーク要素において同じデータに対してhash計算を実行する場合は、同じhashアルゴリズムを使用すべきであることに留意されたい。Output Indexは、アセットを保持するトランザクションのアセットのインデックスを示す。これにより、トランザクションのアセット検索が容易になる。
【0053】
トランザクションタイプは変化するため、アセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションID、著作権管理トランザクションのアセットのインデックス、入力内容に含まれるアセット所有者の秘密鍵署名の具体的な内容も変化する。アセットを現在保持している著作権管理トランザクションでは、一般に、アセットは、そのアセットを現在保持している著作権管理トランザクションにおいて有効であり、そのアセットは譲渡、破棄、または消費されない。具体的には、A.トランザクションに保持されるアセットが別のトランザクションから譲渡される場合、入力内容のアセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションIDおよび著作権管理トランザクションのアセットのインデックスは、それぞれ、アセットが譲渡される前のアセットを保持する著作権管理トランザクションのトランザクションIDおよびアセットが譲渡される前のアセットを保持する著作権管理トランザクションのアセットのインデックスである。著作権管理トランザクションは、複数のアセットを含むことができ、各アセットは、インデックス(index)を有する。このようにして、著作権トランザクションのアセットは、indexに従って配置され得る。B.トランザクションに保持されるアセットが親アセットから派生される場合、入力内容のアセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションIDおよび著作権管理トランザクションのアセットのインデックスは、親アセットを保持する著作権管理トランザクションのトランザクションIDおよび著作権管理トランザクションの親アセットのインデックスである。C.トランザクションに保持されるアセットが、親アセットを有さず、アセット所有者によって追加される場合、入力内容のアセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションIDおよび著作権管理トランザクションのアセットのインデックスはヌルである。2.A.トランザクションに保持されるアセットが別のトランザクションから譲渡される場合、入力内容のアセット所有者の秘密鍵署名は、アセットが譲渡される前のアセット所有者の秘密鍵署名である。B.トランザクションに保持されるアセットが親アセットから派生される場合、入力内容の署名は、親アセットの所有者の秘密鍵署名である。C.トランザクションに保持されるアセットが、親アセットを有さず、アセット所有者によって追加される場合、入力内容の署名はヌルである。
【0054】
出力内容は、アセット出力の所有者のアドレスおよびアセットデータを含む。アセット出力の所有者は、特に、著作権が譲渡された後の著作権の所有者、著作権登録中の著作権の所有者、製品が追加された後の製品所有者、またはライセンスが発行もしくは配布された後にライセンスを所有する所有者であってもよい。アセットデータは、トランザクションに保持されるアセットを示す。トランザクションタイプに応じて、著作権アセット、製品アセット、およびライセンスアセットを含むアセットデータタイプの異なる定義が存在する。
【0055】
トランザクションは、複数の形式のデータ構造(例えば、テーブル、ファイル)およびデータ構造のデータを有する。より具体的には、
図1のデータ構造によって示されるように、
図1のデータ構造におけるトランザクションは、トランザクションバージョン番号、トランザクションタイプ、入力内容(Input)、および出力内容(output)を含む。
【0056】
図2に示すように、一般に、1つのデジタルコンテンツは1つの著作権のみを有するが、1つの著作権に基づいて、複数のライセンスが派生され得る。この点に関して、著作権はライセンスの親アセットとして使用される。場合によっては、
図3に示すように、デジタルコンテンツ著作権のエコシステムには、製品の概念が存在する。この場合、1つのデジタルコンテンツは同様に、1つの著作権のみを有するが、1つの著作権に基づいて、複数の製品が派生され得る。この点に関して、著作権は、製品の親アセットとして使用され得る。製品に基づいて、複数のライセンスが同様に派生され得る。この点に関して、製品は、ライセンスの親アセットとして使用され得る。
【0057】
著作権管理プロセスでは、アセットに関して4つの操作を実行することができる。(1)追加:追加操作は、アセットを作成するために使用され、この操作は、ルートアセット(親アセットなしのアセット)のみを追加するために、例えば、著作権アセットを追加するために使用される。(2)派生:派生操作は、子アセットを作成するために使用され、この操作は、子アセットのみを追加するために、例えば、製品アセットまたはライセンスアセットを派生させるために使用され得る。(3)譲渡:譲渡操作は、アセットを新しい所有者のアドレスに譲渡するために使用される。例えば、それは、著作権譲渡操作である。(4)破棄:破棄操作は、アセットを破棄するために所有者によって使用され、破棄されたアセットおよびその子アセットは有効ではなくなり、例えば、製品は破棄される。
【0058】
上記4つの操作に対応するトランザクションの入力内容と出力内容との対応関係を表1に示す。
【0060】
具体的には、追加操作の場合、この操作に対応する著作権管理トランザクションの入力内容は、ヌルに設定され、出力内容は、アセットが追加された後の所有者のアドレスおよび追加操作のアセットデータである。派生操作の場合、この操作に対応する著作権管理トランザクションの入力内容は、親アセットを保持するトランザクションのトランザクションID、トランザクションの親アセットのインデックス、および親アセットの所有者の署名に設定され、出力内容は、子アセットの所有者のアドレスおよび派生された子アセットのデータに設定される。一般に、子アセットの所有者のアドレスは、親アセットの所有者のアドレスと異なり得る。譲渡操作の場合、この操作に対応する著作権管理トランザクションの入力内容は、元のアセットを保持するトランザクションのトランザクションID、トランザクションの元のアセットのインデックス、および元のアセットの所有者の署名に設定され、出力内容は、アセットが譲渡された後のアセット所有者のアドレスおよび譲渡されたアセットのデータに設定される。破棄操作の場合、この操作に対応する著作権管理トランザクションの入力内容は、破棄されるべきアセットを保持するトランザクションのトランザクションID、トランザクションの破棄されるべきアセットのインデックス、および破棄されるべきアセットの所有者の署名に設定され、出力内容は、ヌルに設定される。
【0061】
本発明の著作権管理方法では、ブロックチェーン技術が、著作権管理に適用される。本発明のこの実施形態では、ブロックチェーン(BlockChain)は、著作権トランザクションのグローバルにオープンな台帳データ構造であり、いくつかのトランザクションのブロック(Block)を含む。各Blockは、ブロックチェーンデータにリンクされた前のBlockの識別子、Blockが生成された時間、および著作権管理トランザクションを含む。Blockの内容は改ざんできないことが保証されており、ブロックチェーンデータの存在が証明される。ブロックチェーンデータは、P2Pネットワークに記憶されているため、P2Pネットワーク内の1つ以上のネットワークノードが故障した場合でも、ブロックチェーンデータが失われることはない。したがって、ブロックチェーンデータは高い安全性を有し、データが永続的に記憶され、改ざんされ得ないことが保証されている。Blockの識別子は、blockに含まれるコンテンツに対して、hashアルゴリズムを使用してhash演算を実行した結果として取得されるhash値であってもよい。具体的には、blockは、ヘッド(head)およびボディ(body)を含むことができ、bodyは、著作権管理トランザクション(BobからAliceへの著作権の譲渡などの著作権譲渡のプロセスデータ)を含み、headは、blockの重要なメタデータを含み、一般に、blockデータ構造のバージョン番号、ブロックチェーンデータにリンクされた前のBlockの識別子、Blockの識別子、およびblockを生成したタイムスタンプを含む。ブロックがブロックチェーンデータに永続的に記憶されるとき、ネットワーク全体のすべてのブロックチェーン処理装置によって記憶されているブロックチェーンデータにブロックを追加する必要がある。ブロックは、永続記憶時間順序に従ってブロックチェーンデータに1つずつ追加され、ブロックチェーンデータ内の最初のブロックを除くすべてのブロックは、その前のブロックにリンクされる必要がある。このようにして、1つのブロックは、チェーンのようにブロックチェーンデータ内の別のブロックにリンクされる。ブロックがブロックチェーンデータに永続的に記憶されたら、そのブロックは変更することができない。ブロックチェーンデータにおいて、前
のブロックは、一般に、ブロックがリンクされた前のブロックとして理解される。
【0062】
さらに、ブロックチェーン処理装置は、ブロックコンセンサス制約に関連するデータをブロックチェーンデータにさらに記録し、このデータは、ブロックコンセンサストランザクションと呼ばれる。ブロックボディ(BlockBody)は、特定の著作権管理トランザクションおよび/またはブロックコンセンサストランザクションを含む。ブロックコンセンサストランザクションは、ブロック永続記憶権利を形成するプロセスのためにP2Pネットワーク全体で合意されたデータを含む。ブロックコンセンサストランザクションは、基本トランザクション(rightbase)とも呼ばれる。具体的には、ブロックコンセンサストランザクションは、トランザクションタイプ、永続記憶権利を取得するノードのアドレス、永続記憶時間、永続記憶ノードの秘密鍵を使用して基本トランザクションに添付された署名、およびノードの数を含む。基本トランザクションは、各ノードの投票内容をさらに含むことができる。さらに、投票内容は、投票結果、投票時間、乱数、投票ノードのアドレス、および投票署名を含むことができる。ブロックチェーンデータは、ブロックチェーンデータ内の各ブロックのデータを含むが、ブロックボディは、ブロックのデータのみを含むことに留意されたい。
【0063】
公開鍵(Public Key)および秘密鍵(Private Key)は、暗号化アルゴリズムを使用して取得される鍵ペア(すなわち、公開鍵および秘密鍵)である。例えば、暗号化アルゴリズムは、Rivest−Shamir−Adleman(Rivest−Shamir−Adleman、略してRSA)またはデジタル署名アルゴリズム(Digital Signature Algorithm、略してDSA)などの非対称暗号化アルゴリズムである。公開鍵は、鍵ペアの公開部分であり、公開される。秘密鍵は、公開されない部分であり、公開されず、ユーザによって記憶される必要がある。公開鍵は、一般に、セッション鍵を暗号化し、デジタル署名を検証するために、または対応する秘密鍵を使用して復号化され得るデータを暗号化するために使用される。このアルゴリズムを使用して取得される鍵ペアは、一意性をグローバルに保証することができる。鍵ペアを使用するとき、鍵ペアのうちの一方の鍵が、データセグメントを暗号化するために使用される場合、もう一方の鍵は、復号化に使用しなければならない。例えば、公開鍵が、データを暗号化するために使用される場合、秘密鍵は、復号化に使用しなければならず、一方、秘密鍵が、暗号化に使用される場合、公開鍵は、復号化に使用しなければならず、そうでなければ、復号化は成功しない。本発明のこの実施形態では、概して、公開鍵および秘密鍵の長さは256ビット(bit)以上である。公開鍵は、著作権管理プロセスにおいて、著作権の所有者、ライセンスを受け取るオブジェクト、または製品を所有するオブジェクト(製品が属するオブジェクト)を識別するために使用されるアドレスを生成するために使用され得る。秘密鍵は、著作権アセットトランザクションのために著作権の所有者によって使用される署名証明、例えば、著作権の所有者、ライセンス受領者、または製品受領者の身元の認証および認可を実行するために使用される署名証明である。
【0064】
アドレスは、公開鍵に対する演算が実行された結果として生成される。アドレスは、公開鍵に1対1で対応する。アドレスは、公開鍵、公開鍵のハッシュ(hash)値、または公開鍵および動作命令を含むスクリプトセグメントなどであってもよい。例えば、アドレスの形式は、公開鍵+スペース+OP_CheckSIGであり、この場合、OP_CheckSIGは、署名検証動作を示し、スクリプトセグメントは、著作権登録装置402が公開鍵およびOP_CheckSIG動作を使用してInput内容の署名を検証することを示す。アドレスは、著作権の所有者のIDを識別するために、ライセンスを受け取る組織もしくは人を識別するために、または製品を受け取る組織もしくは人を識別するために使用される。具体的には、著作権の所有者のアドレスは、著作権の所有者の公開鍵から生成され、著作権の所有者の公開鍵に1対1で対応し、アドレスがネットワーク全体において一意であることが保証される。具体的には、著作権の所有者のアドレスは、著作権の所有者の公開鍵であってもよいし、著作権の所有者の公開鍵に対してhash演算を実行した結果として生成される公開鍵のhash値であってもよいし、公開鍵を含むスクリプトセグメントなどの複数の形式であってもよい。
【0065】
デジタルコンテンツIDは、hashアルゴリズムに従ってデジタルコンテンツおよび著作権の所有者のアドレスに対してhash演算を実行した結果として取得されるhash値である。一般に、計算方法は、デジタルコンテンツID=hash(デジタルコンテンツhash値+著作権の所有者のアドレス)というものである。デジタルコンテンツhash値は、デジタルコンテンツの一意性を識別するために使用され、デジタルコンテンツID値は、各ブロックチェーン処理装置および著作権管理クライアントに記憶される。デジタルコンテンツhash値は、hashアルゴリズムに従ってデジタルコンテンツに対してhash演算を実行した結果として取得されるhash値であってもよい。著作権は譲渡され得るため、同じ著作権は、異なる時期に異なる著作権所有者によって所有され得る(著作権は、一期間の間、1つの著作権所有者のみによって所有され得る)。異なる著作権所有者のアドレスは異なるため、著作権の所有者が変わるのに応じてデジタルコンテンツIDは変更され、一方、著作権の所有者の署名は、著作権の所有者が著作権を所有しているかどうかを検証するために使用され得る。
【0066】
署名は、秘密鍵を使用して任意の桁のセグメント(例えば、デジタルコンテンツ、デジタルコンテンツID、ライセンス、または投票)に対して実行される暗号化操作の結果である。公開鍵は、署名を検証するために使用することができる。検証が成功した場合、それは、署名されたデジタルコンテンツが、公開鍵の所有者によって公開されており、信頼できることを示し、そうでなければ、それは、署名されたデジタルデータが、偽造されており、信頼できないことを示す。
【0067】
ブロックチェーンデータの維持には、すべてのノードが参加する(本発明のこの実施形態では、ノードは、ブロックチェーン処理装置と呼ぶこともあり、本発明において、ある場所ではノードが使用され、他の場所ではブロックチェーン処理装置が使用されるが、2つの用語の間に違いはない)。ブロックチェーン内のBlockは、一貫性のある社会的信頼の制約および証明規則を満たす必要がある。ブロックを作成するノードは、blockを作成する権利を有し、どのノードも、社会的信頼の制約および証明規則に基づいて、ブロックがコンセンサス制約を満たすかどうかをチェックすることできる。コンセンサス制約に基づいて、ブロックが信頼できるかどうかを検証するために、人または組織は、ブロックがコンセンサス制約を満たすかどうかをチェックするだけでよく、組織を信頼する必要はない。プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work、略してPoW)、プルーフ・オブ・ステーク(Proof of Stake、PoS)、およびラフト(RAFT)アルゴリズムなどのコンセンサスメカニズムを含む多くのタイプのコンセンサス制約が存在する。例えば、PoWの制約内容は、ノードが乱数(Nonce)を見つける必要があり、乱数は、blockのランダムハッシュ値に、ビットコインアルゴリズムによって必要とされる最初のN個の0を持たせる必要があることを含む。ノードは、繰り返し試みることによって乱数を見つけ、乱数を見つけた後にblockを作成する権利を持つ。他のノードは、BlockがPoWコンセンサス制約を満たすかどうかをチェックし、そうであれば、ブロックが正当な作業によってノードにより取得されたことを確認し、したがって、Blockを信頼して受け入れる。したがって、ネットワーク内のすべてのノードは、Blockに関してコンセンサスを有する。この場合、blockは、形式的に生成することができる。
【0068】
Hash Treeとも呼ばれるマークルツリー(Merkle、略してMT)は、ハッシュバイナリツリーである。リーフノードは、データファイルを記憶するが、非リーフノードは、非リーフノードの子ノードのHASH値を連結した結果として取得されるHASH値を記憶する。非リーフノードのHASH値は、パスHASH値と呼ばれ、リーフノードのHASH値は、実データのHASH値である。Merkleツリーに基づいて、Blockのトランザクションデータのデジタルダイジェストが取得され、デジタルダイジェストは、ブロックヘッドに記憶され、これにより、トランザクションデータの変更が防止される。ビットコイントランザクション情報がランダムにハッシュされると、トランザクション情報は、Merkleツリー形式で構築され、これにより、ルート(root)のみが、ブロックのランダムハッシュ値に含まれる。Merkle Treeを使用する利点は、時間および空間の観点から考慮することができることである。分散環境下では、空間は、対応するネットワーク転送データ量として理解され得る。時間の観点から、Merkle Treeは、起こり得る線形時間比較を回避し、異なるkey値を迅速に突き止めるためにツリー構造を使用するが、その場合、時間複雑度は、0(log n)である。ネットワーク転送において、線形比較が実行される場合、共通のkey値の範囲内のすべてのhash値を毎回転送しなければならないが、Merkle Treeの場合、検索が層で実行されるとき、層によって必要とされるhash値が取得される。これにより、転送データ量が大幅に削減される。
【0069】
本発明のこの実施形態では、ソフトウェア開発キット(SDK)が、デジタルコンテンツ消費開発者のために提供され、デジタル著作権ブロックチェーンのAPIインタフェースが提供され、これにより、コンテンツ消費者端末アプリケーションは、APIを介してライセンスを取得し、ライセンスに従ってコンテンツを使用する。著作権管理APPは、コンテンツ作成者、配布者、および別の管理・問い合わせ機関に提供される。著作権管理サービスクライアントは、著作権登録、製品作成、およびライセンス管理サービスのアクセスインタフェースを提供する。
【0070】
図4に示すように、本発明の一実施形態における著作権管理システムのフレーム図は、ブロックチェーン処理装置401と、著作権処理装置402と、ライセンス処理装置403とを含み、著作権管理システムは、著作権管理クライアント404をさらに含んでもよい。このシステムに関与し得る3つの役割は、作成者405、コンテンツ配布者406、および消費者407を含む。著作権処理装置402およびライセンス処理装置403は、それぞれブロックチェーン処理装置401に接続される。作成者405、コンテンツ配布者406、および消費者407は、それぞれ著作権管理クライアント404を使用して著作権管理システムに接続され、これにログインする。著作権管理クライアント404は、著作権処理装置402またはライセンス処理装置403に接続され得る。以下では、上記の装置の主要な機能について簡単に説明する。
【0071】
ブロックチェーン処理装置401は、ピアツーピア(Peer to Peer、略してP2P)ネットワーク内の任意の信頼できるノードであってもよいし、完全にオープンなP2Pネットワーク内の任意のノードであってもよい。ブロックチェーン処理装置401は、汎用コンピューティングデバイスであってもよく、各コンピューティング装置は、Peerと呼ばれる。信頼できるネットワークでは、peerは、信頼できるネットワークによって認証される必要がある。さらに、著作権処理装置402、ライセンス処理装置403、およびブロックチェーン処理装置401が、デバイスに統合されている場合、この統合デバイスは、上記のpeerであり、この場合、この装置は、ブロックチェーン装置と呼ばれ得る。すなわち、本発明のこの実施形態では、ブロックチェーン装置は、ブロックチェーン処理装置401、著作権処理装置402、およびライセンス処理装置403の機能を含む。この場合、以下のプロセスにおける、ブロックチェーン処理装置401と著作権処理装置402との対話プロセスまたはブロックチェーン処理装置401とライセンス処理装置403との対話プロセスは、ブロックチェーン装置の内部モジュール間の対話プロセスとして考えることができる。説明を容易にするために、本発明の一部の実施形態では、ブロックチェーン装置の内部モジュール間の対話プロセスを説明することはできない。さらに、すべてのブロックチェーン処理装置の中で、同時に、ブロックチェーン処理装置は、ブロックを永続的に記憶し、本明細書では永続ブロックチェーン処理装置と呼ばれ、場合によっては、中央ブロックチェーン処理装置とも呼ばれ得る。異なるネットワークモードでは、永続ブロックチェーン処理装置を生成する機会は異なり得る。例えば、信頼できるネットワークでは、永続ブロックチェーン処理装置は、規則に従って事前に生成され(予め選出され)てもよいし、予め設定されてもよい。信頼できるネットワークでは、永続ブロックチェーン処理装置は、著作権管理プロセスにおいて選出されてもよい。完全にオープンなネットワークでは、すべてのブロックチェーン処理装置が、「マイニング」によって永続ブロックチェーン処理装置を採掘する。詳細については、
図7および
図8の以下の実施形態に関する説明を参照されたい。
【0072】
ブロックチェーン処理装置401は、著作権処理装置402またはライセンス処理装置403によって送信された著作権管理トランザクションを受信した後、著作権管理トランザクションを記憶するように構成される。例えば、ブロックチェーン処理装置401は、チェックに成功したトランザクションおよびBlockをブロードキャストし、コンセンサスメカニズムを使用してトランザクションをBlockにパックし、ブロックが、グローバルブロックチェーンにリンクされ、ネットワーク内のすべてのPeerにブロードキャストされる、ように構成される。
【0073】
ブロックチェーン処理装置401は、ブロックチェーンインテグリティチェックを実行し、ブロックチェーンインテグリティチェックが、以下の内容、すなわち、Blockが前のBlockを指し示しているかどうか、Blockを生成したタイムスタンプが正しいかどうか、Blockがコンセンサス制約を満たすかどうか、およびBlockにパックされたトランザクションのMerkleツリーがトランザクションに含まれるデータと一致するかどうかなどをチェックすることを含む、ようにさらに構成される。チェックプロセスは、新しいblockに含まれる前のブロックのhash値が存在するかどうか、blockbodyに含まれるトランザクションのmerkleツリーを使用して計算によって取得されたhash値がblockheadに含まれるhash値と一致するかどうか、およびblockがコンセンサス制約を満たすかどうかをチェックするというものである。例えば、コンセンサス制約が、プルーフ・オブ・ワークメカニズムである場合、blockheadのhash値がblockによって要求されるプルーフ・オブ・ワークを満たすにせよ、blockを生成したタイムスタンプと現在時間との差はある値よりも大きくなく、タイムスタンプは、前のblockの時間よりも後でなければならない。
【0074】
ブロックチェーン処理装置401は、ブロックチェーンデータを同期させ、P2Pネットワーク内のブロックチェーンデータの一貫性を実現するようにさらに構成される。Peerは、Peerによって記憶されたブロックチェーンの高さと、受信した最新の永続ブロックチェーンの高さとを比較し、ローカルに記憶されたブロックチェーンの高さが最新のブロックチェーンの高さよりも小さいと判断した場合、ローカルブロックチェーンの高さが最新のブロックチェーンの高さと一致するまでいずれかのpeerとのブロック同期を要求する。
【0075】
ブロックチェーン処理装置401は、ブロックチェーンデータをローカルに記憶するようにさらに構成される。データは、複数の方法で、例えばデータベースに記憶されてもよく、ファイルとして記憶されてもよい。記憶のための複数の論理構造が存在する。論理構造は、マークルツリーであってもよいし、パトリシアツリーであってもよい。この点に関して、論理構造は、フォーマットに基づく記憶という点で、記憶テンプレートと呼ぶこともできる。
【0076】
著作権処理装置402は、アセット記録の耐タンパ性、時間の存在、およびコンテンツの一意性を実現するために、例えば著作権登録、著作権譲渡、製品追加、または製品破棄を処理するための著作権処理要求を受信し、著作権処理要求をチェックし、著作権処理要求のチェックが成功した後、著作権トランザクションまたは製品トランザクションをブロックチェーン処理装置に提出するように構成される。具体的には:
【0077】
著作権の所有者が、著作権管理クライアント404に著作権登録の実行を要求すると、著作権管理クライアント404は、著作権の所有者に固有の公開鍵と固有の秘密鍵のペアを生成する。公開鍵および秘密鍵を生成する処理は、以下の通りである。著作権管理クライアント404は、最初にランダム公開鍵とランダム秘密鍵のペアを生成し、公開鍵または公開鍵から生成されたアドレスを著作権処理装置402に送信し、著作権処理装置402は、ブロックチェーン処理装置401における公開鍵またはアドレスが一意であるかどうかを問い合わせ、公開鍵またはアドレスが既にブロックチェーン処理装置401に存在する場合、著作権管理クライアント404は、公開鍵と秘密鍵が一意になるまでランダム公開鍵とランダム秘密鍵のペアを再生成する必要がある。
【0078】
著作権登録のシナリオでは、著作権処理装置402は、著作権登録要求に含まれるコンテンツが完全であるかどうかを確認し、デジタルコンテンツ識別子に従って、著作権が登録されていないことを確認するようにさらに構成される。著作権譲渡のシナリオでは、著作権処理装置402は、著作権トランザクション識別子に従って、対応するブロックチェーン処理装置401において、著作権の所有者が譲渡されるべき著作権を所有しているかどうかを問い合わせ、著作権が譲渡されていないことを確認し、著作権の所有者の署名に従って、著作権の所有者が著作権を所有していることを確認するようにさらに構成される。もちろん、譲渡を成功させるために、著作権処理装置402は、著作権管理クライアントを使用して著作権の所有者によって送信される受信者のアドレスをさらに受信する。
【0079】
著作権処理装置402は、別のブロックチェーン処理装置401によって送信される著作権管理トランザクションを受信し、著作権管理トランザクションをチェックするようにさらに構成される。これは、具体的には、著作権のOwnerの署名が含まれているかどうか、著作権のownerの署名が正しいかどうか、著作権管理トランザクションの入力内容および出力内容が完全で正確かどうか、ならびに著作権管理トランザクションの依存関係が正しいかどうかをチェックすることを含む。
【0080】
著作権処理装置402は、著作権管理トランザクションを構築するようにさらに構成される。著作権管理トランザクションを構築するプロセスは、著作権管理トランザクションの入力内容および出力内容の対応する値を設定するというものである。これは、著作権管理トランザクションに関する知識の上記の説明で既に説明されている。例えば、著作権登録プロセスの場合、著作権管理トランザクションの入力内容はヌルであり、出力内容は著作権の所有者のアドレスである。著作権管理トランザクションは、ブロックチェーン処理装置401に提出される。著作権処理装置402は、ブロックチェーン処理装置によって返された処理結果を見て、著作権管理クライアントを使用して処理結果を著作権の所有者に送信するようにさらに構成される。著作権処理装置402は、ブロックチェーン処理装置401から独立した装置であってもよい。この場合、著作権処理装置402は、ブロックチェーン処理装置401に1対1で対応する。具体的には、処理が成功した後、著作権処理装置402は、対応するブロックチェーン処理装置401にトランザクションをコミットする。あるいは、著作権処理装置402は、ブロックチェーン処理装置401に統合されてもよい。
【0081】
著作権処理装置402は、製品を追加し、製品を破棄し、製品トランザクションをチェックするようにさらに構成される。具体的なチェックは、著作権のOwnerの署名が含まれているかどうか、署名が著作権登録で提供される公開鍵と一致するかどうかをチェックすることと、配布者によって発行される製品ライセンスに関して、デジタル署名が付与されたライセンスの公開鍵と一致するかどうか、著作権管理トランザクションの入力内容および出力内容が完全であるかどうか、ならびにトランザクションの依存関係が正しいかどうかを確認することとを含む。
【0082】
ライセンス処理装置403は、Ownerの著作権管理クライアント404からのライセンス発行要求を受信し、ライセンストランザクションをチェックし、チェックが成功した後に、配布者および消費者にライセンスを発行し、ライセンスが、デジタルコンテンツのkeyを保持し、これにより消費者が、デジタルコンテンツを復号化するためにkeyを使用する、ように構成される。具体的には:ライセンス処理装置403が、著作権管理クライアント404を使用して著作権の所有者によって送信されるライセンス配布要求を受信する場合、ライセンス処理装置403は、トランザクション提出者の署名が製品登録のアドレスと一致するかどうか、トランザクションのInputおよびOutputが完全であるかどうか、トランザクションの依存関係が正しいかどうか、ならびにトランザクションの製品アセットが存在するかどうかをチェックする。ライセンスは、デジタルコンテンツID、製品トランザクションhash値、デジタルコンテンツ使用期限、地理的場所の制限、回数制限、または配布範囲などの情報を含む。
【0083】
例えば、ライセンス発行要求は、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子および製品を所有する製品所有者の署名を含み、著作権処理要求をチェックすることは、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子に従って、製品が破棄されていないことを確認することと、製品を所有する製品所有者の署名に従って、著作権の所有者が製品を所有していることを確認することとを特に含んでもよい。製品が破棄されているかどうかを確認し、署名を確認することにより、現在の製品が有効であるかどうかおよびライセンスを発行してもよいかどうかを確認することができる。著作権処理要求が、特にライセンス配布要求である場合、ライセンス配布要求は、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子および配布前のライセンスの所有者の署名を含み、著作権処理要求をチェックすることは、発行されるべきライセンスが属する製品の製品トランザクションの識別子に従って、製品が破棄されていないことを確認することと、製品を所有する製品所有者の署名に従って、著作権の所有者が製品を所有していることを確認することとを特に含む。
【0084】
著作権管理クライアント404は、著作権管理のためのクライアントであり、APPまたはSDKの形態で提供されてもよい。APPは、完全な著作権管理ソフトウェアであってもよく、著作権処理装置またはライセンス処理装置などと直接対話してもよい。SDKは、第三者のソフトウェアに統合されてもよく、第三者のソフトウェアと共に豊富な機能を提供する。著作権管理クライアント404の機能としては、著作権登録者側の管理機能、著作権問い合わせ者側の管理機能、および消費者側の管理機能が挙げられる。著作権管理クライアント404は、上記のすべての機能を含んでもよい。言い換えれば、消費者、作成者、およびコンテンツ配布者は、同じ著作権管理クライアント404をインストールすることができる。あるいは、著作権管理クライアント404は、1つの特定の機能のみを含んでもよい。言い換えれば、消費者のために、著作権管理クライアント404は、消費者側の管理機能のみを含んでもよく、また、作成者のために、著作権管理クライアント404は、著作権登録者側の管理機能および問い合わせ者側の管理機能のみを含んでもよい。
【0085】
具体的には、著作権登録者側の管理機能は、著作権の所有者の公開鍵および秘密鍵を管理し、著作権処理装置と通信し、著作権処理装置によって登録されるすべてのアセットを取得および管理するか、または、著作権登録管理機能は、著作権管理トランザクションを作成するためのAPIをさらに提供することができ、その場合、必要なパラメータが、著作権処理装置と対話するために入力され、著作権登録管理機能は、ライセンス管理トランザクションAPIを提供し、その場合、必要なパラメータが、ライセンス処理装置と対話するために入力される。問い合わせ者側の管理機能は、著作権情報を問い合わせ、著作権処理装置と対話し、問い合わせ結果をユーザに返すためのAPIを提供することができる。消費者側の管理機能は、著作権ライセンスを取得するためのAPIを提供することができる。消費者端末は、APIを使用してデジタルコンテンツのライセンスを取得し、ライセンスからKeyを抽出し、消費者の公開鍵を使用して鍵を取得し、鍵を使用してデジタルコンテンツを復号化し、端末消費(PlayまたはReadなどの操作)を指示し、消費回数、時間、およびコンテキストなどの情報を記録する。消費回数、時間、および範囲がライセンスの要求と一致しなかったら、使用は終了する。消費者側の管理機能は、著作権処理装置と通信し、ブロックチェーン処理装置において最新のライセンストランザクションを監視し、ライセンスに従ってデジタルコンテンツの消費を管理する。Ownerが製品破棄トランザクションを発行した場合、消費者側は、製品破棄トランザクションに従ってデジタルコンテンツの管理ポリシーをリセットし、例えば、前のライセンスを終了する。
【0086】
著作権の所有者がデジタルコンテンツの著作権を所有していることを著作権の所有者が証明するプロセスは、まず、デジタルコンテンツIDを計算し(計算方法は、デジタルコンテンツID=hash(デジタルコンテンツhash値+著作権の所有者のアドレス)である)、デジタルコンテンツIDに従ってブロックチェーン処理装置401からの著作権トランザクションを問い合わせることであり、著作権トランザクションが見つかって、トランザクションのOutputアドレスが著作権の所有者のアドレスと等しく、著作権が別の宛先アドレスに譲渡されていない場合、それは、デジタルコンテンツ著作権が登録されていて、著作権の所有者のアドレスに属することを示す。著作権トランザクションは、著作権の所有者の身元情報(IDカード番号など)を含み、著作権の所有者の身元をオフラインで証明するために使用することができる。デジタルコンテンツ著作権の所有者は、著作権登録において秘密鍵署名を提供することによって身元を証明する。
【0087】
図5は、本発明によって提供されるブロックチェーン処理装置を有するネットワークアーキテクチャを示す。P2Pネットワークでは、ブロックチェーン処理装置401は相互に接続される、すなわち、ブロックチェーン処理装置401はすべて、すべてのブロックチェーン処理装置が相互に接続されるようにインターネットに接続される。上記の説明はまた、著作権処理装置402およびライセンス処理装置403がそれぞれブロックチェーン処理装置401から独立していてもよいことを示す。この場合、著作権処理装置402およびライセンス処理装置403は、それぞれブロックチェーン処理装置401に1対1で対応する。著作権処理装置402およびライセンス処理装置403はまた、ブロックチェーン処理装置401の一部であってもよい。
【0088】
図6に示すように、
図4または
図5のブロックチェーン処理装置、著作権処理装置、またはライセンス処理装置は、
図6のコンピュータデバイス(またはシステム)によって実施されてもよい。さらに、ブロックチェーン装置は、
図6のコンピュータデバイス(またはシステム)によって実施されてもよい。
【0089】
図6は、本発明の一実施形態によるコンピュータデバイスの概略図である。コンピュータデバイス600は、少なくとも1つのプロセッサ601、通信バス602、メモリ603、および少なくとも1つの通信インタフェース604を含む。
【0090】
プロセッサ601は、本発明の解決策のプログラム実行を制御するための汎用中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit、ASIC)、または1つ以上の集積回路であってもよい。
【0091】
通信バス602は、上記の構成要素間で情報を転送する経路を含んでもよい。通信インタフェース604は、任意のトランシーバを使用するタイプの装置であり、別のデバイスまたは通信ネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標)、無線アクセスネットワーク(RAN)、またはワイヤレスローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、WLAN))と通信するように構成される。
【0092】
メモリ603は、読み出し専用メモリ(read−only memory、ROM)もしくは静的情報および命令を記憶することができる別のタイプの静的記憶装置、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)もしくは情報および命令を記憶することができる別のタイプの動的記憶装置であってもよいし、電気的に消去可能なプログラマブルな読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory、EEPROM)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(Compact Disc Read−Only Memory、CD−ROM)、もしくは別の光ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、もしくはブルーレイディスクなどを含む)、磁気ディスク記憶媒体、もしくは別の磁気記憶デバイス、または命令もしくはデータ構造形式を有する期待されるプログラムコードを保持もしくは記憶するために使用され得る、コンピュータによってアクセス可能な任意の別の媒体であってもよい。これは限定されない。メモリは、独立して存在してもよく、またバスによってプロセッサに接続される。メモリはまた、プロセッサと一体化されてもよい。
【0093】
メモリ603は、本発明の解決策を実行するために使用されるアプリケーションプログラムコードを記憶するように構成され、アプリケーションコードは、プロセッサ601によって実行される。プロセッサ601は、メモリ603に記憶されたアプリケーションプログラムコードを実行するように構成される。
【0094】
特定の実施態様において、一実施形態では、プロセッサ601は、1つ以上のCPU、例えば、
図6のCPU0およびCPU1を含んでもよい。
【0095】
特定の実施態様において、一実施形態では、コンピュータデバイス600は、複数のプロセッサ、例えば、
図6のプロセッサ601およびプロセッサ608を含んでもよい。プロセッサの各々は、シングルコア(single−CPU)プロセッサであってもよいし、マルチコア(multi−CPU)プロセッサであってもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するために使用される1つ以上のデバイス、回路、および/または処理コアであってもよい。
【0096】
特定の実施態様において、一実施形態では、コンピュータデバイス600は、出力デバイス605および入力デバイス606をさらに含んでもよい。出力デバイス605は、プロセッサ601と通信し、複数の方法で情報を表示してもよい。例えば、出力デバイス605は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)表示デバイス、陰極線管(cathode ray tube、CRT)表示デバイス、またはプロジェクタ(projector)であってもよい。入力デバイス606は、プロセッサ601と通信し、複数の方法でユーザの入力を受信してもよい。例えば、入力デバイス606は、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、または検知デバイスであってもよい。
【0097】
コンピュータデバイス600は、汎用コンピュータデバイスまたは専用コンピュータデバイスであってもよい。特定の実施態様では、コンピュータデバイス600は、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ネットワークサーバ、パームトップコンピュータ(Personal Digital Assistant、PDA)、携帯電話、タブレットコンピュータ、ワイヤレス端末デバイス、通信デバイス、組み込みデバイス、または
図6の同様の構造を有するデバイスであってもよい。本発明のこの実施形態では、コンピュータデバイス600のタイプは限定されない。
【0098】
図4または
図5の著作権処理装置、ライセンス処理装置、またはブロックチェーン処理装置は、
図6に示したデバイスであってもよい。著作権処理装置402、ライセンス処理装置403、またはブロックチェーン処理装置401のメモリは、1つ以上のソフトウェアモジュールを記憶する。さらに、ブロックチェーン装置は、
図5に示したデバイスであってもよく、ブロックチェーン装置のメモリは、1つ以上のソフトウェアモジュールを記憶する。以下では、2つのネットワークモードについて説明する。1つは、信頼できるネットワークであり、この場合、ブロックチェーン処理装置401、著作権処理装置402、およびライセンス処理装置403はすべて、信頼できるネットワークで認証される必要があり、認証が成功した後にのみ信頼できるネットワークに参加することができ、信頼できるネットワークは、ハーフオープンネットワークに相当する。1つは、オープンネットワークであり、この場合、ブロックチェーン処理装置401、著作権処理装置402、ライセンス処理装置403は、インターネット上の任意のコンピューティングデバイスであってもよく、このネットワークは、完全にオープンなネットワークである。ネットワークタイプにかかわらず、ネットワークアーキテクチャは、
図5に示したものであってもよい。したがって、以下では、2つのタイプのネットワークを説明するときに
図5のネットワークアーキテクチャを説明のために使用することができる。
【0099】
I.信頼できるネットワーク
信頼できるネットワーク内のブロックチェーン処理装置は、コンソーシアムブロックチェーン(Consortium blockchainまたはpermissioned blockchain)処理装置と呼ばれる場合もある。このようなブロックチェーン処理装置は、以下の特徴を有する。(1)ブロックチェーン処理装置は、物理的に均等に拡散され、異なる利益団体の機関または組織のデータセンタに分散される。このようなブロックチェーン処理装置は、著作権サービスプロバイダのノード、コンテンツ配布者のノード、または監督機関のノードであってもよい。(2)ノードは信頼できる:すべてのノードは、そのノードが認証されている、社会的信頼を有する耐タンパ性の閉じたネットワークを共同で形成する。(3)公衆にさらされていない:認証されていないマシンは、信頼できるネットワーク内のノードに自由にアクセスすることができず、ゲートウェイを介してノードにアクセスする必要がある。ノードは、信頼できる管理アプリケーションを使用して変更することができる。(4)ノードは、認証される必要があり、著作権操作者によって割り当てられる公開鍵および秘密鍵を取得し(公開鍵および秘密鍵はノード認証、投票、および選出に使用される)、ブロックの永続記憶のための身元ベースの署名を取得する。
【0100】
ネットワークアーキテクチャにおいて、ブロックチェーン処理装置は、以下のタイプの情報、すなわち、提出された著作権トランザクション(上で説明した認可情報または登録情報)、トランザクション提出時間情報、処理ノードのアドレス、秘密鍵を使用して処理ノードのアドレスに添付される署名、永続記憶ノードのアドレス、および秘密鍵を使用して永続記憶ノードのアドレスに添付される署名を記憶する。
【0101】
ネットワークアーキテクチャにおいて、著作権管理トランザクションをブロックに追加し、ブロックをブロックチェーンデータに永続的に記憶する(または書き込む)ために、複数の方法を実施のために使用することができる。以下では、リアルタイム永続記憶方法および非リアルタイム永続記憶方法の2つの方法を例として使用してブロックを永続的に記憶するプロセスについて説明する。
【0102】
リアルタイム永続記憶方法では、シナリオは、信頼できるブロックチェーン処理装置を有するネットワークにおいて、ブロックが永続的に記憶される前に、選出アルゴリズムを使用してブロックチェーン処理装置をリーダ(leader)に選出するというものである。この方法を使用することにより、記録をリアルタイムで永続的に記憶することができる。
図7に示すように、この図は、ブロックチェーン処理装置によって実行されるプロセスのみを示す。図の説明を容易にするために、ブロックチェーン処理装置に対応する著作権処理装置またはライセンス処理装置は図に示していない。図中の一部のプロセス、例えばS703およびS705は、著作権処理装置またはライセンス処理装置によって実行されるべきであることが理解され得る。プロセスは、以下のステップを含む。
【0103】
S701.選出アルゴリズムを使用して、ネットワーク内のすべての信頼できるブロックチェーン処理装置から信頼できるブロックチェーン処理装置をleaderとして予め選出する。あるいは、leaderが配置されたブロックチェーン処理装置は、永続ブロックチェーン処理装置と呼ばれる場合もある。その後、leaderは、著作権管理トランザクションをブロックチェーンに永続的に記憶し、トランザクションをネットワーク全体のブロックチェーンデータに同期させる。複数の選出アルゴリズム、例えば、Raftアルゴリズムおよびポーリングアルゴリズムが存在する。これらのアルゴリズムについては以下で個別に説明する。
【0104】
S702.ネットワーク内のいずれかのブロックチェーン処理装置が、このブロックチェーン処理装置に対応する著作権処理装置によって提出されたチェックされた著作権管理トランザクションを受信すると、これに応じてブロックチェーン処理装置は、著作権管理トランザクションを、leaderに対応する著作権処理装置に送信する。本発明のこの実施形態では、ブロックチェーン処理装置は、受信ブロックチェーン処理装置と呼ばれる。著作権管理トランザクションは、さまざまなタイプに分類され得る。著作権トランザクションおよび製品トランザクションの場合、著作権処理装置によって提出されたトランザクションが受信される。ライセンストランザクションは、ライセンス処理装置から受信されるトランザクションである。この実施形態では、著作権処理装置をライセンス処理装置に置き換えることができる。
【0105】
S703.leaderに対応する著作権処理装置は、受信ブロックチェーン処理装置によって提出された著作権管理トランザクションを受信し、著作権管理トランザクションをチェックするが、その場合、チェックプロセスは、上で説明したトランザクションチェックプロセスと同じである。著作権管理トランザクションのタイプが異なる場合、チェックプロセスも異なる。詳細は以下でさらに説明する。チェックが成功した場合、トランザクションは、leaderに対応するブロックチェーン処理装置に送信され、一方、チェックが失敗した場合、トランザクション失敗応答が、受信ブロックチェーン処理装置に返される。
【0106】
後の遡及を保証するために、各ノードによって提出される著作権管理トランザクションは、ノードアドレスおよびノードの秘密鍵を使用して添付される署名を含む必要があり、これにより、他のpeerは、どのノードから要求が来たのかを知り、エラーデータを転送するノードは罰せられる(例えば、Leaderの選出への参加を禁止される)。
【0107】
S704.leaderに対応するブロックチェーン処理装置は、leaderに対応する著作権処理装置によって送信された1つ以上の著作権管理トランザクションを受信し、Leaderは、著作権管理トランザクションを使用してBlockを構築し、BlockHeadおよびBlockBodyを別々に構築するが、その場合、ブロックチェーン内の前のBlockを指し示す識別子が、BlockHeadに追加され、Blockの識別子は、BlockのHash値、著作権管理トランザクションのMerkleツリーのHash値、およびBlockが作成された時間であってもよい。leaderは、作成者のアドレス、トランザクションの数、バイト単位のサイズ、および作成者の秘密鍵を使用してBaseトランザクションに添付された署名を含むBaseトランザクションを構築する。Baseトランザクションと、Baseトランザクションの後に追加されたすべての受信トランザクションとは、Block全体のBlockBodyとして使用される。Blockが選出後の最初のBlockである場合、Baseトランザクションは、選出決定情報(選出時間、総ノード数、各ノードの投票情報、および選出結果)を含む。Blockは、信頼できるネットワーク内のすべての著作権処理装置またはライセンス処理装置にブロードキャストされ、Blockは記憶される。
【0108】
S705.信頼できるネットワーク内の各著作権処理装置は、ブロードキャストされたBlockを受信し、Blockをチェックし、チェックが成功した場合、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にBlockを送信し、一方、チェックが失敗した場合、leaderに対応するブロックチェーン処理装置にトランザクション失敗応答を返し、次の選出におけるLeaderのペナルティベース(例えば、Leaderへの反対投票)として失敗イベントを記録する。
【0109】
blockチェックプロセスは、Blockが前のBlockを指し示す識別子を含むかどうか、BlockのMerkle値が正しいかどうか、Blockの最初のトランザクションがBaseトランザクションであるかどうか、およびBlockの作成者が正当な選出決定を満たすかどうかをチェックすることを含む。
【0110】
S706.各ブロックチェーン処理装置は、ブロックチェーン処理装置に対応する著作権処理装置によって送信されたBlockを受信し、このBlockを記憶する。
【0111】
S707.leaderが配置されたブロックチェーン処理装置は、各ブロックチェーン処理装置によって返されたBlock成功応答または失敗応答を受信し、成功応答数をカウントし、成功応答数が所定の閾値を超えた場合、それはチェックが成功したことを示し、この場合、Blockは、ネットワーク内の各ブロックチェーン処理装置に提出されて、各ブロックチェーン処理装置は、Blockを永続的に記憶し、blockの各トランザクションのトランザクションIDを生成し、一方、成功応答数が閾値を超えなかった場合、提出は取り消される。閾値は、必要に応じて設定されてもよい。例えば、閾値は50%である。
【0112】
S708.各ブロックチェーン処理装置は、Blockを提出するための命令を受信し、このBlockを永続的に記憶し、leaderが配置されたブロックチェーン処理装置に永続記憶成功応答を返す。leaderが配置されたブロックチェーン処理装置は、すべてのブロックチェーン処理装置によって返された永続記憶応答を受信し、すべてのブロックチェーン処理装置に記録追加成功応答を返す。
【0113】
以下では、ステップS701におけるRaftアルゴリズムによるleader選出プロセスについて説明する。プロセスは、以下のステップを含む。
【0114】
1.leaderがオフラインであるとノードが判断した後、ノードは、ノードが選出状態にあるかどうかをまずチェックし、ノードが選出状態にある場合、フェイルオーバタイムアウト間隔の2倍の時間に、ノードはLeaderにならない、つまり、ノードはFollowerになる。
【0115】
2.ノードが投票しなかった場合、ノードは、Candidateになることができる。
Candidateになるためには、ノードは、以下のプロセスを実行する必要がある。
(1)startするためにフェイルオーバ状態を更新する。
(2)現在のepochに1を加えるが、これは、新しいtermを入力することに相当し、その場合、ノードのepochは、Raftプロトコルのtermである。
(3)ノードのタイムアウト間隔を現在の時間にランダム時間を加えたものに更新するが、その場合、ランダム時間は、1秒以内のランダムなミリ秒数である。
(4)投票を要求するためにis−leader−down−by−addrコマンドを他のノードに送信する。このコマンドは、ノードのepochを保持する。
(5)ノード自体に投票するが、その場合、投票方法は、ノードのleader構造のleaderおよびleader_epochを、投票されたノードおよびそのepochに変更するというものである。
【0116】
3.他のノードは、Candidateのis−leader−down−by−addrコマンドを受信する。ノードの現在のepochが、Candidateによってノードに転送されたepochと同じである場合、それは、ノードがノードのleader構造のleaderおよびleader_epochを別のCandidateに変更したことを示すが、これは、別のCandidateに投票することに相当する。別のノードに投票した後、現在のepochにおいては、ノードはFollowerにしかなることができない。投票メッセージは、情報(Epoch、投票対象、投票ノード、乱数、時間、および投票ノードの署名)を含む必要があり、投票者は、その後の検証を容易にするために情報の1つのコピーを記憶する。
【0117】
4.CandidateをLeaderとすることに同意する投票数が半分を超え、Candidateによって設定されたノードのセットを超えたとCandidateが判断するまで、Candidateは、投票数を継続的にカウントする。
【0118】
5.選出の間に、Candidateが、半分を超え、かつCandidateによって設定されたノードのセットを超える投票数を獲得しなかった場合、Candidateは選出されない。
【0119】
6.Candidateがepochにおいてより多くの投票を獲得しなかった場合、フェイルオーバタイムアウト間隔の2倍よりも長い時間を待機した後、Candidateは、再び投票を行うためにepochを追加する。
【0120】
7.Candidateによって獲得された投票数が、半分を超え、Candidateによって設定されたノードのセットを超えた場合、CandidateはLeaderになる。投票メッセージは、情報(Epoch、投票対象、投票ノード、乱数、時間、および投票ノードの署名)を含む必要があり、投票者は、その後の検証を容易にするために情報の1つのコピーを記憶する。
【0121】
Candidateは、Leaderであるという通知を他のノードに送信するが、その場合、通知メッセージは、Baseトランザクションの内容を含む。他のノードは、Baseトランザクションを検証し、検証が失敗した場合、選出の新しいラウンドが開始される。
【0122】
定期的ブロック永続記憶方法では、シナリオは、信頼できるブロックチェーン処理装置を有するネットワークにおいて、信頼できるブロックチェーン処理装置の中に固定leaderは存在せず、定期的に永続記憶が実施されるというものである。
図8に示すように、定期的ブロック永続記憶プロセスは以下の通りである。
【0123】
S801.ネットワーク内のいずれかの信頼できるブロックチェーン処理装置が著作権管理トランザクションを受信すると、ブロックチェーン処理装置は、著作権管理トランザクションをチェックし、チェックが成功した場合、ネットワーク内の他のすべての信頼できるブロックチェーン処理装置に著作権管理トランザクションをブロードキャストし、著作権管理トランザクションをキャッシュする。チェックが失敗した場合、ブロックチェーン処理装置は、チェック失敗応答を送信者に返す。
【0124】
S802.Leaderになる、P2Pネットワーク内のノードを選出する。選出アルゴリズムは、PoW、PoS、Raft、ポーリング、または統合アルゴリズムなどであってもよい。
【0125】
以下では、2つの選出アルゴリズムを例として使用して選出プロセスについて説明する。
【0126】
ポーリングアルゴリズムは、具体的には以下を含む。
ポーリングは、順序番号に従って、例えば、識別子のサイズまたはノードの公開鍵のサイズの順序に従って実行される。メッセージがキャッシュプールに存在する場合、ポーリングはN秒ごと(毎回最大でM個の記録(Mは設定可能である))に実行されるか、あるいは毎回永続記憶が完了した後に実行される。
【0127】
例えば、ノード1が最初に開始し、ノード2は、ノード2がノード1の後であることを知り、ノード1からの永続記憶完了メッセージを受信した後に開始する。ノード2が失敗した場合、ノード3は、ノード2がN秒の期間内に永続記憶を実行しないことを確認する。この場合、ノード3は、遅延間隔内のノード2を無視し、永続記憶を開始する。
【0128】
統合アルゴリズムは、具体的には以下を含む。
投票中、各ノードは、秘密鍵を使用して投票内容(投票対象および乱数)に署名し、投票をローカルに記憶する必要がある。選出プロセスについては、上記のRaftアルゴリズムを参照されたい。
【0129】
ノードによって獲得された投票数が半分を超えたら、ノードは、Leaderに選出され、ローカルLeaderのタームに最初のBlockの最初のトランザクションのすべての投票を記録し、Leaderの秘密鍵を使用して署名を添付する。この方法では、すべてのノードが、Leaderが正当に選出されたかどうかを認めることができ、不正なノードは、自らをLeaderにしてシステムを攻撃するために選出プロセス欺くことができない。
【0130】
Leaderは、キャッシュされた永続的に記憶されるべきトランザクションをblockに追加し、ネットワーク全体にblockを永続的に記憶し、block内のトランザクションごとにトランザクションIDを生成する。
【0131】
選出方法を使用して選出されたLeaderに関して、投票は、blockの最初の記録としてを使用される必要があり、記録の内容は、永続的に記憶される必要がある。記録の内容は、投票プロセスデータ、投票結果、およびleaderの秘密鍵を使用して添付された署名を含む。すべてのノードが、blockを検証することができる。偽造された投票が検出された場合、blockは、受け入れられず、その結果、ノードは信頼されなくなる。各ノードは、不正なノードをローカルに記録し、次の選出時にこのノードには投票しない。
【0132】
後の遡及を保証するために、各ノードは、公開鍵および秘密鍵を有し、どのノードから永続記憶要求が開始されたかを知るために、秘密鍵を使用して、ノード識別子またはログに追加された受信時間などの情報に署名する。
【0133】
S803.選出が成功した後、Leaderに選出されたノードは、Blockの永続記憶期間に従って永続記憶プロセスを開始し、1.選出プロセス情報、選出結果、時間、および選出者の署名などの情報を含む選出トランザクションを作成し、2.現在の期間に受信された著作権管理トランザクションのMerkleツリーをパックすること、BlockHeadにMerkleツリーを記録すること、およびBlockHeadにおいて前のBlockを指し示すチェーンを構築することなどを含む、BlockHeadの構築を行い、3.BlockBodyを構築し、選出決定をBaseトランザクションとして最初のトランザクションに配置し、4.パックが完了したときにブロックをすべてのノードにブロードキャストする。
【0134】
S804.各ブロックチェーン処理装置は、永続記憶記録を受信し、その記録を個別にチェックして永続的に記憶する。
【0135】
以下では、第2のネットワークモードにおける永続記憶のプロセスについて説明する。
【0136】
II.完全にオープンなネットワーク
このネットワークでは、すべてのpeerが、完全にオープンなネットワーク内のいずれかのノードであり得る。ネットワークアーキテクチャにおいて、永続記憶プロセスは、特に、公開ブロックチェーンの管理端末アプリケーションを実行し、公開ブロックチェーンネットワークにアクセスし、登録を実行し、著作権管理サービスコードをロードするために使用されるアドレス識別子を取得すること、アプリケーション論理を開発し、公開ブロックチェーンネットワークによって提供される開発環境を使用して著作権管理サービスコードを開発およびコンパイルすること、アプリケーション論理を展開し、ブロックチェーンにサービス論理を作成すること、ならびに公開ブロックチェーンの著作権管理アプリケーションを開始することを含む。ネットワーク内のいずれかの公開ブロックチェーンノードが著作権管理トランザクションを受信すると、公開ブロックチェーンの著作権処理装置は、著作権管理トランザクションをチェックし、チェックが成功した場合、公開ブロックチェーンのブロードキャスト機能を使用して情報記録をネットワークにブロードキャストし、一方、チェックが失敗した場合、チェック失敗応答を送信者に返す。公開ブロックチェーンのノードは、PoWまたはPoSなどのアルゴリズムに従って見つけられ、永続記憶プロセスが開始され、1.ブロックの採掘者に関する情報、採掘者の収入情報、およびアルゴリズム関連情報(例えば、PoWアルゴリズムの場合、乱数を記録する必要があり、PoSアルゴリズムの場合、目的関連情報を記録する必要がある)を含むトランザクションが作成され、情報は最初のトランザクションに記録されるか、またはBlockHeadは制限されず、2.BlockHeadが構築され(現在の期間に受信されたトランザクションのMerkleツリーをパックすること、BlockHeadにMerkleツリーを記録すること、およびBlockHeadに前のBlockを指し示すチェーンを構築することなどを含む)、3.blockHeadと一緒にトランザクションがパックされ、パックが完了したときにBlockがすべてのノードにブロードキャストされる。公開ブロックチェーンの他のノードは、永続的に記憶されたブロックを受信し、そのブロックを個別にチェックして永続的に記憶する。
【0137】
本発明のこの実施形態では、デジタル著作権登録および認可記録が、ブロックチェーン技術を使用して記録され、著作権管理トランザクションの耐タンパ性および時間的証拠が、第三者を信頼することなしに、デジタル暗号化技術および分散コンセンサス技術を使用して実現される。さらに、選出プロセスは、ブロックチェーン構築技術を使用し、デジタル暗号を使用してブロックチェーンに記録される。すべてのノードが、ブロックの妥当性を簡単にチェックすることができるため、分散ネットワークにおいてブロックのコンセンサスが得られ、したがって、ブロックチェーンデータの処理は、透明かつオープンであり、欺くことができない。
【0138】
ブロックチェーン技術を使用することにより、著作権アセットの所有者は、コンテンツ配布プロセスを制御する。コンテンツがネットワークに配布されていても、著作権アセットの所有者は、コンテンツ配布プロセスを制御することができる。以下では、本発明の上記の共通の態様に基づいて本発明の実施形態について詳細にさらに説明する。
【0139】
図9に示すように、本発明の一実施形態は、著作権登録プロセスを提供する。プロセスは、以下のステップを含む。
【0140】
S901.著作権管理クライアントは、著作権の所有者によって入力された著作権登録情報を受信するが、その場合、著作権登録情報は、オリジナルのデジタルコンテンツおよび著作権表示を含む。この点に関して、1つ以上の著作物があってもよい。取得される権利は、原権利、相続権、または譲渡権であってもよく、所有権は、出版権、配布権、賃貸権、および変更権などを含み得る。
【0141】
S902.著作権管理クライアントは、ネットワーク内の著作権処理装置に著作権登録要求を送信するが、その場合、著作権登録要求は、著作権表示を含む。
【0142】
著作権登録要求は、一般的なメッセージであってもよい。この場合、著作権登録要求は、一般的なメッセージのタイプをさらに含み、一般的なメッセージのタイプは、著作権登録メッセージである。
【0143】
S903.著作権処理装置は、著作権登録要求を受信し、著作権登録要求をチェックするが、その場合、チェックプロセスは、著作権表示インテグリティチェックおよび著作権登録再現性チェックを含む。
【0144】
著作権表示インテグリティチェックは、著作権管理クライアントによって送信された著作権登録要求に含まれる情報が完全であるかどうかをチェックすることを含む。
【0145】
著作権登録再現性チェックプロセスは、著作権処理装置は、デジタルコンテンツIDを使用して、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に著作権登録情報を問い合わせ、問い合わせ結果がヌルでない場合、それは、作成者によって提出されたデジタルコンテンツの著作権が既に誰かによって登録されていることを示し、著作権登録失敗応答を著作権管理クライアントに返し、一方、問い合わせ結果がヌルである場合、それは、デジタルコンテンツの著作権が登録されていないことを示し、ステップS904が続いて実行される。
【0146】
S904.著作権処理装置は、著作権登録要求に従って著作権トランザクションを構築し、構築された著作権トランザクションを対応するブロックチェーン処理装置に送信する。
【0147】
著作権トランザクションは、トランザクションのバージョン番号、トランザクションタイプ、ならびに入力(input)内容および出力(output)内容を含むことができ、その場合、バージョン番号は、トランザクションのバージョン情報を示す。この点に関して、トランザクションタイプは、著作権トランザクションである。入力内容は、トランザクションに保持される著作権入力のソースを含む。著作権トランザクションが、著作権譲渡であり、著作権入力ソースが存在しないため、アセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションID、トランザクションのアセットのインデックス、および入力内容のアセットの現在の所有者の秘密鍵署名はすべてヌルである。出力内容は、著作権の所有者のアドレスであり、アセットは、著作権アセットである。
【0148】
S905.著作権処理装置が、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に著作権トランザクションを送信することにより、ブロックを永続的に記憶するプロセスが実行される。ブロックを永続的に記憶するプロセスは、
図6および
図7のプロセスと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0149】
S906.ブロックチェーン処理装置は、著作権登録応答を著作権処理装置に返すが、その場合、応答メッセージは、登録結果ならびに永続記憶中に生成された著作権トランザクションIDおよびOutput Indexを含む。
【0150】
S907.著作権登録応答の結果が成功していた場合、著作権処理装置は、著作権登録応答を著作権管理クライアントに返す。
【0151】
上記のプロセスを実行することにより、インターネット上での著作権のオンライン登録のプロセスが実施され、著作権登録情報をブロックチェーンに永続的に記憶することにより、著作権登録結果の耐タンパ性、時間的証拠、および信頼性が確保される。さらに、著作権の所有者は、著作権登録を管理することができる。
【0152】
以下では、著作権譲渡のプロセスについて説明する。プロセスの典型的な適用シナリオは以下の通りである。著作権の所有者は、ブロックチェーン処理装置を用いて登録された著作権を、場合によっては第三者とも呼ばれる著作権譲渡先に譲渡するが、その場合、第三者は、自然人、企業法人、または別の機関などであってもよい。譲渡が成功した後、作成者は、もはや著作権を所有せず、著作権許可を管理することができず、第三者が、著作権を所有し、著作権許可の管理権を得る。著作権の所有者は、作成者、自然人、または法人の機関であってもよい。説明を容易にするために、以下の説明では作成者が著作権の所有者であると仮定する。もちろん、このシナリオは、
図10にも適用可能であり、この方法のプロセスは以下のステップを含む。
【0153】
S1001.著作権の所有者の著作権管理クライアントは、著作権の所有者によって入力された著作権譲渡情報および譲渡命令を受信するが、その場合、著作権譲渡情報は、著作権譲渡先のアドレスを含む。著作権の所有者の著作権管理クライアントは、著作権譲渡要求を生成し、著作権譲渡要求をネットワーク内の著作権処理装置に送信する。著作権譲渡要求は、譲渡されるべき著作権を保持する著作権トランザクションのトランザクションIDと、著作権トランザクションの譲渡されるべき著作権のインデックスと、著作権の所有者の署名、すなわち、秘密鍵を使用して著作権の所有者によって著作権譲渡要求に添付された署名とを含む。さらに、著作権譲渡要求は、著作権譲渡先のアドレス、作成者の身元情報、著作権譲渡先の身元情報、デジタルコンテンツの基本情報、著作物の権利の状況に関する記述、生データコンテンツのhash値、およびデジタルコンテンツIDをさらに含む。この点に関して、デジタルコンテンツIDは、著作権譲渡後のデジタルコンテンツIDであり、著作権譲渡先のアドレスに従って再計算される。計算プロセスは、著作権譲渡後のデジタルコンテンツIDを取得するために、hashアルゴリズムを使用して譲渡前の生デジタルコンテンツのhash値および著作権譲渡先のアドレスに対してhash演算を実行するというものである。
【0154】
著作権譲渡プロセスが開始される前に、著作権譲渡先の著作権管理クライアントは、著作権譲渡先のランダム公開鍵とランダム秘密鍵のペアを生成し、生成された公開鍵および秘密鍵を著作権管理クライアントにローカルに記憶するが、その場合、秘密鍵は秘密に記憶され得る。
【0155】
さらに、著作権譲渡先の著作権管理クライアントは、アルゴリズムおよび取得した公開鍵に基づく計算によってアドレスを取得する。著作権譲渡先の著作権管理クライアントは、生成した第三者のアドレスを、オンラインまたはオフラインなどの複数の形態で作成者に送信する。
【0156】
もちろん、著作権譲渡先の著作権管理クライアントは、ローカルに記憶された著作権譲渡先の公開鍵と秘密鍵のペアを使用することもでき、著作権譲渡先の著作権管理クライアントは、著作権譲渡先のランダム公開鍵とランダム秘密鍵のペアを生成しなければいけないわけではない。
【0157】
S1002.著作権処理装置は、著作権譲渡要求を受信し、著作権譲渡要求をチェックする。チェック方法は以下の通りである。
(1)著作権処理装置は、譲渡されるべき著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権トランザクションの譲渡されるべき著作権のインデックスが存在するかどうかを、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせる。問い合わせ方法については、登録プロセスを参照されたい。トランザクションIDおよびインデックスが存在しない場合、チェックは失敗する。
【0158】
(2)著作権処理装置は、譲渡されるべき著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権トランザクションの譲渡されるべき著作権のインデックスに従って著作権トランザクションの出力内容をブロックチェーン処理装置に問い合わせ、出力内容に含まれるアドレスを使用して著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行する。具体的な問い合わせ方法は以下の通りである。各ブロックチェーン処理装置は、各著作権トランザクションのトランザクションID、入力内容、出力内容、およびそれらの間の対応関係を記憶する。トランザクションの出力内容は、トランザクションIDおよび著作権トランザクションの譲渡されるべき著作権のインデックスに従って見つけることができる。出力内容は、譲渡されるべき著作権の所有者のアドレスを含むため、著作権の所有者のアドレスは、著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行するために使用することができる。署名検証方法に関する詳細については、RSAまたはDSAなどの非対称アルゴリズムの署名検証方法を参照されたい。RSA署名検証方法は、公開鍵を使用して署名を復号化し、復号化結果と署名されたコンテンツとを比較するというものである。それらが一致した場合、それは、署名検証が成功したことを示す。検証が失敗した場合、チェックは失敗する。
【0159】
(3)著作権処理装置は、著作権譲渡要求に保持される生デジタルコンテンツのhash値が正しいかどうかをチェックする。チェック方法は、著作権トランザクションに記録されているデジタルコンテンツIDが、生デジタルコンテンツのhash値および譲渡前に著作権が属する著作権の所有者のアドレスに対してhash演算を実行した結果として取得されるhash値と等しいかどうかを対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせるというものである。それらが異なる場合、チェックは失敗する。チェックの目的は、信頼できないノードが生のデジタルコンテンツのhash値を改ざんするのを防止することである。
【0160】
(3)著作権処理装置は、著作権譲渡要求のデジタルコンテンツIDが正しいかどうかをチェックする。チェック方法は、著作権譲渡要求のデジタルコンテンツIDが、生デジタルコンテンツのhash値および著作権譲渡先のアドレスに対してhash演算を実行した結果として取得されるhash値と等しいかどうかをチェックするというものである。それらが異なる場合、チェックは失敗する。チェックの目的は、信頼できないノードがデジタルコンテンツIDを改ざんするのを防止することである。
【0161】
(3)および(4)は任意選択である。場合によっては、登録プロセスにおいて、ある不正な著作権処理装置が、著作権署名を取得するが、著作権コンテンツIDおよび生デジタルコンテンツのhash値を取得することはできない。(3)および(4)を実行した結果、不正な著作権処理装置を検出することができる。(5)チェックが失敗した場合、著作権トランザクション失敗応答が、デジタル管理装置に返される。
【0162】
チェックが成功した場合、著作権トランザクションが構築され、著作権管理トランザクションに含まれる入力内容の、アセットを現在保持している著作権管理トランザクションのトランザクションIDおよびアセット所有者の署名は、それぞれ、著作権が譲渡される前の著作権を保持するトランザクションのトランザクションIDおよび著作権が譲渡される前の著作権の所有者の署名に設定され、出力内容は、著作権が譲渡された後の著作権の所有者のアドレスに設定される。
【0163】
S1003.著作権処理装置が、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に著作権トランザクションを送信することにより、ブロックを永続的に記憶するプロセスが実施される。ブロックを永続的に記憶するプロセスは、
図6および
図7のプロセスと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0164】
S1004.ブロックチェーン処理装置は、著作権譲渡応答を著作権処理装置に返す。
【0165】
S1005.著作権処理装置は、著作権譲渡応答を著作権の所有者の著作権管理クライアントに返す。
【0166】
上記のプロセスを実行することにより、インターネット上での著作権のオンライン譲渡のプロセスが実施され、著作権譲渡の著作権管理トランザクションをブロックチェーンに永続的に記憶することにより、著作権譲渡結果の耐タンパ性、時間的証拠の一意性、および信頼性が確保される。さらに、著作権の所有者は、著作権譲渡を管理することができる。
【0167】
以下では、製品を追加するプロセスについて説明する。
図11に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。
【0168】
S1101.著作権管理クライアントは、著作権の所有者によって入力された、製品を追加するためのコマンドおよび追加されるべき製品に関する情報を受信する。追加されるべき製品に関する情報は、特定の追加されるべき製品の少なくとも1つの著作権、製品名、説明情報、価格、およびコンテンツ使用規則を含む。
【0169】
S1102.著作権管理クライアントは、追加される製品のために非対称暗号化アルゴリズムのランダム公開鍵とランダム秘密鍵のペアを生成するが、これらの鍵は、製品公開鍵および製品秘密鍵と呼ばれ得る。著作権管理クライアントは、ネットワーク内の著作権の所有者の身元を確認するために使用される秘密鍵を秘密に記憶することができる。
【0170】
S1103.著作権管理クライアントは、製品追加要求を生成し、製品追加要求を著作権処理装置に送信する。製品追加要求は、以下のフィールド、すなわち、要求タイプ、アセット所有者のアドレス、製品名、説明情報、価格情報、ライセンス、著作権トランザクションID、Output Index、著作権登録における秘密鍵署名、および著作権トランザクションから取得されたデジタルコンテンツのhash値を含む。要求タイプは、新しい製品であり、アセット所有者のアドレスは、製品公開鍵から生成され、このアドレスは、製品公開鍵に1対1で対応する。アドレスは、直接的に製品公開鍵であってもよいし、製品公開鍵のhash値であってもよい。例えば、製品名および説明情報は、トランスフォーマー4の高解像度バージョン、価格:10元、および配布不可能などの情報を含むことができる。
【0171】
S1104.著作権処理装置は、製品追加要求を受信し、製品追加要求をチェックし、チェックが成功した場合、著作権処理装置は、製品追加要求に従って製品トランザクションを構築し、製品トランザクションに含まれる入力内容の、アセットを現在保持しているトランザクションのトランザクションIDおよびアセット所有者の署名を、それぞれ、著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権の所有者の署名に設定し、出力内容を、追加される製品の所有者のアドレスに設定し、著作権処理装置は、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に製品トランザクションを送信する。チェック方法は以下の通りである。
(1)著作権処理装置は、著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権トランザクションの著作権のインデックスが存在するかどうかを、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせる。問い合わせ方法については、登録プロセスを参照されたい。トランザクションIDおよびインデックスが存在しない場合、チェックは失敗する。
(2)著作権処理装置は、著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権トランザクションの著作権のインデックスに従って著作権トランザクションの出力内容をブロックチェーン処理装置に問い合わせ、出力内容に含まれるアドレスを使用して著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行する。具体的なプロセスについては、S1002のプロセスを参照されたい。
(3)著作権処理装置は、製品アセットデータのデジタルコンテンツIDが著作権トランザクションのデジタルコンテンツIDのサブセットであるかどうかをチェックし(問い合わせ方法については、第2のステップを参照されたい)、そうでない場合、チェックは失敗する。このプロセスは任意選択である。
(4)チェックが失敗した場合、製品追加トランザクション失敗応答が、デジタル著作権登録サービスに返される。
【0172】
S1105.著作権処理装置が、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に製品トランザクションを送信することにより、ブロックを永続的に記憶するプロセスが実施される。ブロックを永続的に記憶するプロセスは、
図6および
図7のプロセスと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0173】
S1106.ブロックチェーン処理装置は、製品追加応答を著作権処理装置に返すが、その場合、応答メッセージは、追加結果および永続記憶中に生成された製品トランザクションIDを含む。
【0174】
S1107.著作権処理装置は、製品追加応答を著作権管理クライアントに送信する。
【0175】
上記のプロセスを実行することにより、インターネット上で製品をオンラインで追加するプロセスが実施され、製品追加の著作権管理トランザクションをブロックチェーンに永続的に記憶することにより、製品追加結果の耐タンパ性および信頼性が確保される。さらに、著作権の所有者は、製品の追加を管理することができる。
【0176】
作成者による製品の破棄手順:製品が破棄された後、その製品から派生されたライセンスまたはこれに関連付けられたライセンスのステータスは無効になる。
図12に示すように、この方法のプロセスは、以下のステップを含む。
【0177】
S1201.著作権管理クライアントは、著作権の所有者によって入力された、製品を破棄するためのコマンドおよび破棄されるべき製品に関する情報を受信する。破棄されるべき製品に関する情報は、特定の破棄されるべき製品を含む。
【0178】
S1202.著作権管理クライアントは、製品破棄要求を構築し、製品破棄要求を著作権処理装置に送信する。製品破棄要求は、以下のフィールド、すなわち、要求タイプ、破棄されるべき製品を保持する製品トランザクションのトランザクションID、トランザクションの破棄されるべきアセットのインデックス、および破棄されるべき製品の所有者の署名を含む。
【0179】
S1203.著作権処理装置は、製品破棄要求を受信し、製品破棄要求をチェックし、チェックが成功した場合、著作権処理装置は、製品破棄要求に従って製品トランザクションを構築し、製品トランザクションに含まれる入力内容の、破棄されるべきアセットを保持するトランザクションのトランザクションIDおよび破棄されるべきアセットの所有者の署名を、破棄されるべき製品を保持するトランザクションのトランザクションIDおよび破棄されるべきアセットの所有者の署名に設定し、出力内容をヌルに設定し、著作権処理装置は、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に製品トランザクションを送信する。チェック方法は以下の通りである。
(1)著作権処理装置は、破棄されるべき製品を現在保持しているトランザクションのトランザクションIDおよび製品トランザクションの破棄されるべき製品のインデックスが存在するかどうかを、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせる。問い合わせ方法については、登録プロセスを参照されたい。トランザクションIDおよびインデックスが存在しない場合、チェックは失敗する。
(2)著作権処理装置は、破棄されるべき製品を現在保持している製品トランザクションのトランザクションIDおよび製品トランザクションで現在保持されている破棄されるべき製品のインデックスに従って著作権トランザクションの出力内容をブロックチェーン処理装置に問い合わせ、出力内容に含まれるアドレスを使用して著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行する。具体的なプロセスについては、S1002を参照されたい。
(3)チェックが失敗した場合、製品破棄トランザクション失敗応答が、著作権処理装置に返される。
【0180】
S1204.著作権処理装置が、著作権処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に製品トランザクションを送信することにより、ブロックを永続的に記憶するプロセスが実施される。ブロックを永続的に記憶するプロセスは、
図7および
図8のプロセスと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0181】
S1205.ブロックチェーン処理装置は、製品破棄応答を著作権処理装置に返すが、その場合、応答メッセージは、破棄結果と、永続記憶中に破棄操作の製品トランザクションのために生成されたIDとを含む。
【0182】
S1206.著作権処理装置は、製品破棄応答を著作権管理クライアントに送信する。
【0183】
上記のプロセスを実行することにより、インターネット上で製品をオンラインで破棄するプロセスが実施され、製品破棄の製品トランザクションをブロックチェーンに永続的に記憶することにより、製品破棄結果の耐タンパ性および信頼性が確保される。さらに、著作権の所有者は、製品の破棄を管理することができる。
【0184】
作成者が製品を追加した後、作成者は、第三者のWebサイト(例えば、著作権運営システム)を使用して製品情報を公開し、パックおよび暗号化されたデジタルコンテンツファイルをアップロードすることができる。消費者およびコンテンツ配布者は、ウェブサイトを使用して、対応する製品を購入し、ライセンスを受信するための宛先アドレスを作成者に提供する。次に、作成者は、消費者およびコンテンツ配布者によって購入された製品ならびに宛先アドレスに従ってライセンスを発行する。さらに、作成者は、追加された製品の秘密鍵を信頼できる第三者のウェブサイトに預託することができ、ウェブサイトは、消費者およびコンテンツ配布者によって購入された製品に従ってライセンスを自動的に発行する。製品を購入した後、消費者およびコンテンツ配布者は、パックおよび暗号化されたデジタルコンテンツファイルをウェブサイトからダウンロードし、作成者によって発行されたライセンスに従ってコンテンツを使用またはコンテンツを配布することができる。
【0185】
さらに、作成者は、オンラインコンテンツ使用サービス(ストリーミングサービス)の提供を第三者のウェブサイトに委託することができる。消費者が製品を購入した後、ウェブサイトは、消費者にライセンスを発行するか、またはオンラインコンテンツ使用サービスを消費者に提供する。以下では、著作権の所有者がコンテンツ配布者または消費者にライセンスを発行するプロセスについて説明する。
図13に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。
【0186】
S1301.著作権管理クライアントは、著作権の所有者によって入力された、ライセンスを発行するためのコマンドおよび発行されるべきライセンスに関する情報を受信する。発行されるべきライセンスに関する情報は、(1)ライセンスが発行されるべき著作権および製品の選択、(2)ライセンス公開鍵と呼ばれる、消費者またはコンテンツ配布者の公開鍵の提供、ならびに(3)デジタルコンテンツを復号化するために使用される復号鍵および許可情報を含む。
【0187】
S1302.著作権管理クライアントは、ライセンス発行要求を構築し、ライセンス発行要求をライセンス処理装置に送信する。ライセンス発行要求は、以下のフィールド、すなわち、(1)要求タイプ:ライセンス発行、(2)ライセンス公開鍵に1対1で対応する、ライセンス公開鍵から生成された、アセット所有者のアドレスであって、直接的にライセンス公開鍵であってもよいし、ライセンス公開鍵のhash値であってもよいアドレス、(3)ライセンス公開鍵を使用して暗号化されたコンテンツ復号鍵であって、ライセンス秘密鍵が復号化に使用される場合にのみ平文復号鍵が取得され得るコンテンツ復号鍵、(4)発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションのIDおよび製品トランザクションの製品のインデックス、(5)製品を現在所有している製品所有者の秘密鍵署名、(6)許可情報、ならびに(7)製品トランザクションから取得されたデジタルコンテンツIDを含む。
【0188】
S1303.ライセンス処理装置は、ライセンス発行要求を受信し、ライセンス発行要求をチェックし、チェックが成功した後、ライセンス処理装置は、ライセンス発行要求に従ってライセンストランザクションを構築し、すなわち、ライセンストランザクションの入力内容は、製品を保持する製品トランザクションのトランザクションID、製品トランザクションの製品のインデックス、および製品所有者の署名に設定され、出力内容は、発行されるライセンスの所有者のアドレスに設定され、ライセンス処理装置は、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にライセンストランザクションを送信する。チェック方法は以下の通りである。
(1)ライセンス処理装置は、製品を現在保持している製品トランザクションのトランザクションIDおよび製品トランザクションの製品のインデックスが存在するかどうかを、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせる。問い合わせ方法については、登録プロセスを参照されたい。トランザクションIDおよびインデックスが存在しない場合、チェックは失敗する。
(2)ライセンス処理装置は、製品を現在保持している製品トランザクションのトランザクションIDおよび製品トランザクションの製品のインデックスに従って製品トランザクションの出力内容をブロックチェーン処理装置に問い合わせ、出力内容に含まれるアドレスを使用して著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行する。
(3)ライセンス処理装置は、製品トランザクションの出力内容のデジタルコンテンツIDがライセンス発行要求のデジタルコンテンツIDと等しいかどうかをチェックし、それらが等しくない場合、チェックは失敗する。このプロセスは任意選択である。
(4)チェックが失敗した場合、ライセンストランザクション失敗応答が、ライセンス処理装置に返される。
【0189】
S1304.ライセンス処理装置が、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にライセンストランザクションを送信することにより、ブロックを永続的に記憶するプロセスが実施される。ブロックを永続的に記憶するプロセスは、
図7および
図8のプロセスと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0190】
S1305.ブロックチェーン処理装置は、ライセンス発行応答をライセンス処理装置に返すが、その場合、応答メッセージは、発行結果および永続記憶中に生成されたライセンストランザクションIDを含む。
【0191】
S1306.ライセンス処理装置は、ライセンス発行応答を著作権管理クライアントに送信する。
【0192】
著作権管理クライアントがライセンス発行成功応答を受信した後、著作権の所有者は、消費者またはコンテンツ配布者にライセンストランザクションを直接送信してもよいし、トランザクションIDおよびライセンストランザクションのライセンスのインデックスのみを消費者またはコンテンツ配布者に送信してもよく、次に、消費者またはコンテンツ配布者は、著作権管理クライアントを使用してライセンストランザクションに関する情報をブロックチェーンに問い合わせる。以下では、具体的な問い合わせプロセスについて説明する。
【0193】
著作権管理クライアントは、ライセンス問い合わせ要求をライセンス処理装置に送信するが、その場合、この要求は、以下の情報、すなわち、ライセンストランザクションIDおよびライセンストランザクションのライセンスのインデックスを含む。
【0194】
ライセンス問い合わせ要求を受信した後、ライセンス処理装置は、対応するブロックチェーン処理装置にライセンス問い合わせ要求を送信する。
【0195】
ブロックチェーン処理装置は、ライセンス問い合わせ要求を受信し、問い合わせ結果をライセンス処理装置に送信する。具体的な問い合わせ方法は以下の通りである。ブロックチェーン処理装置は、各トランザクションのトランザクションID、ライセンストランザクションのライセンスのインデックス、出力内容、およびこれらの関連付けを記憶し、ライセンストランザクションIDおよびライセンストランザクションのライセンスのインデックスに従って、対応するライセンストランザクションの出力内容を見つけることができ、出力内容に含まれるライセンス所有者のアドレスを使用して、所有者がライセンスを所有しているかどうかを確認することができる。
【0196】
ライセンス処理装置は、問い合わせ結果を受信し、この問い合わせ結果を著作権管理クライアントに送信する。
【0197】
著作権管理システムにおいて、2つのアセット、すなわち、著作権およびライセンスしか存在せず、製品アセットが存在しない場合、ライセンス発行プロセスは、含まれているS1302およびS1303が異なることを除いて、上記のプロセスと同様である。S1302において、ライセンス発行要求に含まれる(4)のフィールドは、発行されるべきライセンスが属する著作権を保持する著作権トランザクションのIDおよび著作権トランザクションの著作権のインデックスであり、ライセンス発行要求に含まれる(5)のフィールドは、製品秘密鍵を使用して添付された署名であり、ライセンス発行要求に含まれる(7)のフィールドは、著作権トランザクションから取得されたデジタルコンテンツのHash値である。S1303のプロセスは以下の通りである。ライセンス処理装置は、ライセンス発行要求を受信し、ライセンス発行要求をチェックし、チェックが成功した場合、ライセンス処理装置は、ライセンス発行要求に従ってライセンストランザクションを構築し、すなわち、ライセンストランザクションの入力内容は、著作権を保持する著作権トランザクションのトランザクションID、著作権トランザクションの著作権のインデックス、および著作権の所有者の署名に設定され、出力内容は、発行されるライセンスの所有者のアドレスに設定され、ライセンス処理装置は、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にライセンス発行トランザクションを送信する。チェック方法は以下の通りである。
(1)ライセンス処理装置は、ライセンスが属する著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権トランザクションの著作権のインデックスが存在するかどうかを、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせる。問い合わせ方法については、登録プロセスを参照されたい。トランザクションIDおよびインデックスが存在しない場合、チェックは失敗する。
(2)ライセンス処理装置は、ライセンスが属する著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクションIDおよび著作権トランザクションの著作権のインデックスに従って著作権トランザクションの出力内容をブロックチェーン処理装置に問い合わせ、出力内容に含まれるアドレスを使用して著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行する。
(3)ライセンス処理装置は、ライセンス発行要求の出力内容のデジタルコンテンツIDが著作権トランザクションの出力内容のデジタルコンテンツIDのサブセットと等しいかどうかを比較し、それらが等しくない場合、チェックは失敗する。このプロセスは任意選択である。
(4)チェックが失敗した場合、ライセンストランザクション失敗応答が、ライセンス処理装置に返される。
【0198】
上記のプロセスを実行することにより、インターネット上でライセンスをオンラインで発行するプロセスが実施され、ライセンス発行のライセンストランザクションをブロックチェーンに永続的に記憶することにより、ライセンス発行結果の耐タンパ性および信頼性が確保される。さらに、著作権の所有者は、ライセンスの発行を管理することができる。
【0199】
コンテンツ配布者が、著作権の所有者から製品を購入し、著作権の所有者によって発行されたライセンスを取得した後、コンテンツ配布者は、その顧客(消費者)にデジタルコンテンツを個別に販売するか、またはデジタルコンテンツをパッケージの形態で販売することができる。消費者が、コンテンツ配布者からデジタルコンテンツを購入した後、コンテンツ配布者は、ライセンスを消費者に配布し、デジタルコンテンツダウンロードリンクを提供するか、またはオンラインコンテンツ使用サービスを提供する。
【0200】
以下では、コンテンツ配布者がライセンスを消費者に配布するプロセスについて説明する。
図14に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。
【0201】
S1401.著作権管理クライアントは、著作権の所有者によって入力された、ライセンスを配布するためのコマンドおよび配布されるべきライセンスに関する情報を受信する。配布されるべきライセンスに関する情報は、(1)ライセンスが配布されるべき著作権およびデジタルコンテンツの選択、(2)配布ライセンスの所有者の公開鍵、すなわち、消費者またはコンテンツ配布者の公開鍵(ライセンス公開鍵と呼ばれる)の提供、ならびに(3)デジタルコンテンツを復号化するために使用される復号鍵および許可情報を含む。
【0202】
S1402.著作権管理クライアントは、ライセンス配布要求を構築し、ライセンス配布要求をライセンス処理装置に送信する。ライセンス配布要求は、以下のフィールド、すなわち、(1)要求タイプ:ライセンス配布、(2)ここでは消費者のアドレスである、配布ライセンスのアセット所有者のアドレス、(3)消費者の公開鍵を使用して暗号化されたコンテンツ復号鍵であって、消費者の秘密鍵が復号化に使用される場合にのみ平文復号鍵が取得され得るコンテンツ復号鍵、(4)配布されるべきライセンスが属するライセンストランザクションのトランザクションIDおよびライセンストランザクションのライセンスのインデックス、(5)配布前のライセンス所有者の秘密鍵署名、(6)許可情報、ならびに(7)配布されるべきライセンスが属するライセンストランザクションから取得されたデジタルコンテンツIDを含む。
【0203】
S1403.ライセンス処理装置は、ライセンス配布要求を受信し、ライセンス配布要求をチェックし、チェックが成功した場合、ライセンス処理装置は、ライセンス配布要求に従ってライセンストランザクションを構築し、すなわち、ライセンストランザクションの入力内容は、配布ライセンスを保持するライセンストランザクションのトランザクションID、ライセンストランザクションのライセンスのインデックス、およびライセンス所有者の署名(一般に、コンテンツ配布者の署名)に設定され、出力内容は、配布ライセンスの所有者のアドレスおよび許可情報に設定され、ライセンス処理装置は、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にライセンストランザクションを送信する。チェック方法は以下の通りである。
(1)ライセンス処理装置は、ライセンスを現在保持しているライセンストランザクションのトランザクションIDおよびライセンストランザクションのライセンスのインデックスが存在するかどうかを、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置に問い合わせる。問い合わせ方法については、登録プロセスを参照されたい。トランザクションIDおよびインデックスが存在しない場合、チェックは失敗する。
(2)ライセンス処理装置は、ライセンスを現在保持しているライセンストランザクションのトランザクションIDおよびライセンストランザクションのライセンスのインデックスに従ってライセンストランザクションの出力内容をブロックチェーン処理装置に問い合わせ、出力内容に含まれるアドレスを使用して著作権の所有者の秘密鍵署名の署名検証を実行する。
(3)ライセンス処理装置は、配布されるべきライセンスのトランザクションに関連するすべてのライセンストランザクションをブロックチェーンに問い合わせる。具体的な問い合わせ方法は、ブロックチェーン処理装置が、各トランザクションのトランザクションIDと、入力内容と、出力内容と、これらの関連付けとを記憶し、問い合わせ入力内容が、配布されるべきライセンスのトランザクションIDおよびトランザクションのOutput Indexを含み、問い合わせ結果は、配布ライセンストランザクションと呼ばれ、以下の条件が計算されるというものである。
【0204】
sum(配布ライセンストランザクションに許可された配布回数)+count(配布ライセンストランザクション)+配布要求のライセンス配布制約で許可された配布時間の量+1≦配布されるべきライセンスのトランザクションに許可された配布時間の量。上記の条件が満たされない場合、チェックは失敗する。
【0205】
現在の時間が、配布されるべきライセンスのトランザクションの配布制約の、開始時間から終了時間までの範囲にない場合、チェックは失敗する。
【0206】
(4)配布要求の許可情報の範囲が、(実行を許可された操作のタイプと操作制約との比較により)配布されるべきライセンスのトランザクションの許可情報の範囲よりも大きい場合、チェックは失敗する。このプロセスは任意選択である。
【0207】
(5)ライセンス処理装置は、配布されるべきライセンスのトランザクションのOutput情報のデジタルコンテンツのHash値が配布要求のデジタルコンテンツのHash値と等しいかどうかを比較し、それらが等しくない場合、チェックは失敗する。このプロセスは任意選択である。
【0208】
(6)チェックが失敗した場合、ライセンストランザクション失敗応答が、デジタル著作権ライセンスサービスに返される。そうでなければ、処理を続行するためにステップ5が実行される。
【0209】
S1404.ライセンス処理装置が、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にライセンストランザクションを送信することにより、ブロックを永続的に記憶するプロセスが実施される。ブロックを永続的に記憶するプロセスは、
図6および
図7のプロセスと同じであり、ここではこれ以上説明しない。
【0210】
S1405.ブロックチェーン処理装置は、ライセンス配布応答をライセンス処理装置に返すが、その場合、応答メッセージは、配布結果、ライセンストランザクションID、およびOutput indexを含む。
【0211】
S1406.ライセンス処理装置は、ライセンス配布応答を著作権管理クライアントに返す。
【0212】
上記のプロセスを実行することにより、インターネット上でライセンスをオンラインで配布するプロセスが実施され、ライセンス配布のライセンストランザクションをブロックチェーンに永続的に記憶することにより、製品破棄結果の耐タンパ性および信頼性が確保される。さらに、著作権の所有者は、著作権の配布を管理することができる。
【0213】
以下では、2つのシナリオを含む、デジタルコンテンツを消費するプロセスについて説明する。シナリオ1:コンテンツ使用を管理するプロセスは、デジタルコンテンツがダウンロードによって使用されるシナリオにおいて実行される。シナリオ2:コンテンツ使用を管理するプロセスは、デジタルコンテンツがオンラインで使用されるシナリオ(ビデオのオンライン視聴または音楽の聴取など)において実行される。
【0214】
最初に、シナリオ1のプロセスについて説明する。
図15に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。
【0215】
S1501.著作権管理クライアントは、消費者によって入力された、デジタル暗号化デジタルコンテンツを消費するためのコマンドおよびデジタルコンテンツに保持されているデジタルコンテンツIDを受信するが、その場合、デジタルコンテンツIDは、著作権登録プロセスのデジタルコンテンツIDであってもよいし、デジタルコンテンツIDは、著作権譲渡プロセスのデジタルコンテンツIDであってもよい。ローカルにライセンスを見つけることができない場合、またはライセンスが既に無効である場合(例えば、回数を使い果たした場合もしくは有効期間が終了した場合)は、ライセンスを取得するための、上記のライセンス配布プロセスまたはライセンス発行プロセスを参照されたい。有効なライセンスを見つけることができた場合、ステップS1502が続いて実行される。
【0216】
S1502.著作権管理クライアントは、ライセンスステータスチェック要求をライセンス処理装置に送信するが、その場合、この要求は、以下の情報、すなわち、ライセンスステータスのチェック、ライセンストランザクションのID、およびライセンストランザクションのライセンスのインデックスを含む。
【0217】
S1503.ライセンス処理装置は、ライセンス処理装置に対応するブロックチェーン処理装置にライセンスステータスチェック要求を送信する。
【0218】
S1504.ブロックチェーン処理装置は、ライセンスステータスチェック要求を受信し、チェック結果をライセンス処理装置に送信する。ライセンスステータスをチェックするための方法は、ライセンストランザクションに関連付けられている製品トランザクションが既に破棄されているかどうかを問い合わせ、製品トランザクションが既に破棄されている場合、ステータスは無効であり、そうでなければ、ステータスは有効であるというものである(ライセンストランザクションに関連付けられている製品トランザクションが破棄されているかどうかを判定するプロセスについては、S1403を参照されたい)。
【0219】
S1505.ライセンス処理装置は、チェック結果を受信し、チェック結果を著作権管理クライアントに送信する。
【0220】
S1506.チェック結果が、ステータスは有効であるであった場合、著作権管理クライアントは、コンテンツ復号鍵を取得するために、消費者の秘密鍵を使用して、暗号化されたコンテンツ復号鍵を復号化する。次に、復号鍵は、デジタルコンテンツを復号化するために使用することができる。
【0221】
著作権管理クライアントは、ライセンスに従ってコンテンツの使用を管理する。例えば、使用回数が、ライセンスによって制限される。この場合、コンテンツが使用されるたびに、使用回数に1が加算され、使用回数が、ライセンスによって制限された数よりも大きい場合、ローカルライセンスは無効になる。著作権管理クライアントは、使用されたコンテンツを再生または表示する。
【0222】
以下では、シナリオ2のプロセスについて説明する。
図16に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。
【0223】
S1601.著作権管理クライアントは、デジタルコンテンツをオンラインで使用するために消費者によって入力された要求を受信し、ライセンス配布要求をコンテンツ配布者または作成者に送信するが、その場合、ライセンス配布要求は、デジタルコンテンツIDおよび消費者のアドレスを含み、デジタルコンテンツIDは、著作権登録プロセスのデジタルコンテンツIDまたは譲渡後のデジタルコンテンツIDであってもよい。
【0224】
S1602.ライセンス配布要求を受信した後、コンテンツ配布者または作成者は、デジタルコンテンツIDおよび消費者のアドレスに従って消費者にライセンスを配布する。このプロセスについては、
図14および
図15の章の内容を参照されたい。
【0225】
S1603.ライセンスの配布が成功した後、著作権管理クライアントは、消費者の公開鍵を使用して暗号化されたコンテンツ復号鍵および許可情報などを含むライセンスを取得し、デジタルコンテンツIDに従ってコンテンツ配布者または作成者にデジタルコンテンツを配信する。
【0226】
S1604.コンテンツ配布者または作成者は、暗号化されたコンテンツ情報を著作権管理クライアントに返す。
【0227】
S1605.著作権管理クライアントは、コンテンツ復号鍵を取得するために、消費者の秘密鍵を使用して、暗号化されたコンテンツ復号鍵を復号化する。次に、復号鍵は、コンテンツを復号化するために使用することができる。
【0228】
S1606.著作権管理クライアントは、ライセンスに従ってコンテンツの使用を管理する。例えば、使用回数が、ライセンスによって制限される。この場合、コンテンツが使用されるたびに、使用回数に1が加算され、使用回数が、ライセンスによって制限された数よりも大きい場合、ローカルライセンスは無効になる。
【0229】
安全で信頼できない著作権データブロックチェーンが、デジタル暗号化技術および配布コンセンサスアルゴリズムを使用して構築され、著作権管理サービスは、P2Pアーキテクチャを使用してインターネットに開かれている。公開ブロックチェーンおよびプライベートブロックチェーンがサポートされ、プライベートブロックチェーンは、政府によって管理され得る。著作権登録および著作権登録譲渡の機能が、ブロックチェーンにおいて実施されるため、著作権トランザクションデータは、ブロックチェーンにおいて不可逆的であり、タイムスタンプの証明およびコンテンツの一意性が実現される。登録された著作権記録に基づいて、ブロックチェーンに商品が作成され、その後、その商品に基づいてライセンスが配布される。商品の一例は、プレビューバージョンおよび高解像度バージョンの2つの製品を含む映画であり、その場合、プレビューバージョンは無料であり、2つの製品は、同じ著作権に属する。登録された製品の記録に基づいて、ライセンスが、ブロックチェーンにおいて配布者に発行され、その場合、ライセンスは、コンテンツ鍵を含み、ライセンスは、消費者にさらに配布されてもよい。必要なときに、Ownerは、破棄ライセンスをブロックチェーンに発行し、配布者に既に発行されたライセンスを管理することができる。例えば、Ownerは、読ませるために小説の無料バージョンを作成し、絶賛のレビューを獲得するが、Ownerは、無料バージョンを終了することを事前に決める。さらに、Ownerは、プレミアム製品バージョンを作成し、これにより、ユーザは、新しい製品について発行されるライセンスに基づいて、支払い後、小説を読むことができる。ライセンスは、ブロックチェーンにおいて最終消費者に発行され、ライセンスは、復号化する必要がある鍵を含む。必要なときに、Ownerは、破棄ライセンスをブロックチェーンに発行し、発行されたライセンスを管理する(例えば、デジタルコンテンツライセンスを取り消す)ことができる。例えば、小説の作者は、小説を公開し、最初に100万の無料ライセンスを発行するが、このライセンスは、1年後に失効する。コンテンツが公開された後、好意的なフィードバックが受信される。半年後、破棄ライセンスが発行され、以前の無料の試し読みが終了され、読書制限のない1元のライセンスが発行され、ユーザは、支払いによってコンテンツを取得するようガイドされる。
【0230】
図17に示すように、本発明の一実施形態は、少なくとも1つのブロックチェーン装置1701を含む著作権管理システムを提供する。ブロックチェーン装置1701は、著作権処理要求を受信し、著作権処理要求をチェックし、チェックが成功した後に、著作権管理トランザクションを構築するように構成される。
【0231】
さらに、このシステムは、永続ブロックチェーン装置1702をさらに含む。ブロックチェーン装置1701は、信頼できるネットワーク内の永続ブロックチェーン装置1702に著作権管理トランザクションを送信するようにさらに構成される。永続ブロックチェーン装置1702は、著作権管理トランザクションをチェックし、少なくとも1つの著作権管理トランザクションのチェックが成功したときに、少なくとも1つの著作権管理トランザクションをブロックに構築し、ブロックチェックを実行するために、信頼できるネットワーク内の、永続ブロックチェーン装置自体を除くすべてのブロックチェーン装置に、構築されたブロックを送信し、ブロックが、ブロックチェーンデータにリンクされた前のブロックの識別子、ブロックが生成された時間、および少なくとも1つの著作権管理トランザクションを含む、ように構成される。永続ブロックチェーン装置1702は、ネットワーク内の、永続ブロックチェーン装置自体を除くすべてのブロックチェーン装置によって返されるブロックチェック応答を受信し、受信したブロックチェック応答に従って、ブロックチェックが成功したことを確認し、ブロックを現在のブロックチェーンに永続的に記憶するようにさらに構成される。永続ブロックチェーン装置1702は、永続ブロックチェーン装置を除くすべてのブロックチェーン装置に、永続的に記憶されたブロックを同期させるように命令するようさらに構成される。
【0232】
さらに、このシステムは、信頼できるネットワーク内のブロックチェーンのすべてのブロックチェーン装置から選出されて永続ブロックチェーン装置となるブロックチェーン装置をさらに含む。ブロックチェーン装置1701は、信頼できるネットワーク内の、ブロックチェーン装置自体を除くすべてのブロックチェーン装置に著作権管理トランザクションを送信するようにさらに構成される。ブロックチェーン装置1701は、信頼できるネットワーク内の1つ以上のブロックチェーン装置によって送信される少なくとも1つの著作権管理トランザクションを受信するようにさらに構成される。永続ブロックチェーン装置1702は、信頼できるネットワーク内の1つ以上のブロックチェーン装置によって送信される少なくとも1つの著作権管理トランザクションを受信し、選出トランザクションを作成し、少なくとも1つの著作権管理トランザクションおよび選出トランザクションをブロックに構築し、ブロックを現在のブロックチェーンに永続的に記憶するように構成される。永続ブロックチェーン装置1702は、永続ブロックチェーン装置1702を除くすべてのブロックチェーン装置に、永続的に記憶されたブロックを同期させるように命令するようさらに構成される。
【0233】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権処理要求が特に著作権登録要求である場合に、著作権登録要求に含まれる内容が完全であることを確認し、デジタルコンテンツ識別子に従って、著作権が登録されていないことを確認し、著作権登録要求が、著作権の所有者のアドレス、作成者の身元情報、著作権の所有者の身元情報、デジタルコンテンツの基本情報、著作物の権利の状況に関する説明、およびデジタルコンテンツ識別子を含む、ように特に構成される。
【0234】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権登録において、著作権管理トランザクションに含まれる入力内容をヌルに設定し、出力内容を著作権の所有者のアドレスに設定するように特にさらに構成される。
【0235】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権処理要求が特に著作権譲渡要求である場合に、譲渡されるべき著作権のトランザクションの識別子に従って、著作権が譲渡されていないことを確認し、著作権の所有者の署名に従って、著作権の所有者が著作権を所有していることを確認し、著作権譲渡要求が、譲渡されるべき著作権のトランザクションの識別子および著作権の所有者の署名を含む、ように特に構成される。
【0236】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権管理トランザクションに含まれる入力内容を、著作権が譲渡される前の著作権を保持する著作権トランザクションのトランザクション識別子および著作権が譲渡される前の著作権の所有者の署名に設定し、出力内容を、著作権が譲渡された後の著作権の所有者のアドレスに設定するように特に構成される。
【0237】
さらに、ブロックチェーン装置1701が、著作権処理要求が製品追加要求である場合に著作権処理要求をチェックするように特に構成されることは、著作権のトランザクションの識別子に従って、著作権が譲渡されていないことを確認することおよび著作権の所有者の署名に従って、著作権の所有者が著作権を所有していることを確認することを特に含み、製品追加要求は、著作権の所有者のアドレス、著作権のトランザクションの識別子、価格情報、および著作権の所有者の署名を含む。
【0238】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、製品トランザクションに含まれる入力内容を、著作権を現在保持している著作権トランザクションのトランザクション識別子および著作権の所有者の署名に設定し、出力内容を、追加される製品の所有者のアドレスに設定するように特に構成される。
【0239】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権処理要求が特に製品破棄要求である場合に、破棄されるべき製品を保持するトランザクションのトランザクション識別子に従って、製品が破棄されていないことを確認し、破棄されるべき製品の所有者の署名に従って、著作権の所有者が製品を所有していることを確認し、製品破棄要求が、破棄されるべき製品を保持するトランザクションのトランザクション識別子および破棄されるべき製品の所有者の署名を含む、ように特に構成される。
【0240】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、製品トランザクションに含まれる入力内容を、破棄されるべき製品を保持する製品トランザクションのトランザクション識別子および破棄されるべきアセットの所有者の署名に設定し、出力内容をヌルに設定するように特に構成される。
【0241】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権処理要求がライセンス発行要求である場合に、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子に従って、製品が破棄されていないことを確認し、製品を所有する製品所有者の署名に従って、著作権の所有者が製品を所有していることを確認し、ライセンス発行要求が、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子および製品を所有する製品所有者の署名を含む、ように特に構成される。
【0242】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、ライセンストランザクションに含まれる入力内容を、製品を保持する製品トランザクションのトランザクション識別子および製品所有者の署名に設定し、出力内容を、発行されるライセンスの所有者のアドレスに設定するように特に構成される。
【0243】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、著作権処理要求が特にライセンス配布要求である場合に、発行されるべきライセンスが属する製品の製品トランザクションの識別子に従って、製品が破棄されていないことを確認し、製品を所有する製品所有者の署名に従って、著作権の所有者が製品を所有していることを確認し、ライセンス配布要求が、発行されるべきライセンスが属する製品を保持する製品トランザクションの識別子および配布前のライセンスの所有者の署名を含む、ように特に構成される。
【0244】
さらに、ブロックチェーン装置1701は、ライセンストランザクションに含まれる入力内容を、製品を保持する製品トランザクションのトランザクション識別子および製品所有者の署名に設定し、出力内容を、発行されるライセンスの所有者のアドレスに設定するように特に構成される。
【0245】
この実施形態では、ブロックチェーン装置1701または永続ブロックチェーン装置1702は、機能ユニットの形態で提示されている。この点に関して、「ユニット」は、特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit、ASIC)、回路、1つ以上のソフトウェアもしくはファームウェアプログラムを実行するためのプロセッサおよびメモリ、集積論理回路、ならびに/または上記の機能を提供することができる他の構成要素であってもよい。簡単な実施形態では、当業者は、ブロックチェーン装置1701または永続ブロックチェーン装置1702は
図6に示した形態を使用することができると考えることができる。ブロックチェーン装置1701または永続ブロックチェーン装置1702は、
図6のプロセッサおよびメモリによって実施することができる。
【0246】
ブロックチェーン装置は、著作権処理要求を受信する。例えば、著作権処理要求は、著作権登録要求、著作権譲渡要求、製品追加要求、製品破棄要求、ライセンス発行要求、またはライセンス配布要求などであってもよい。次に、ブロックチェーン装置は、著作権処理要求をチェックする。異なる要求には、異なるチェック内容がある。チェックが成功した後、ブロックチェーン装置は、対応する著作権管理トランザクションを構築し、永続処理を実行するために著作権管理トランザクションを信頼できるネットワーク内の永続ブロックチェーン装置に送信するか、または永続処理を実行するために著作権管理トランザクションをオープンネットワーク内の資格のあるブロックチェーン装置に送信する。すべてのブロックチェーン装置が、著作権処理要求をチェックし、チェックが成功した場合にのみ著作権管理トランザクションが構築されるため、著作権処理操作の正しさおよび正当性が確保される。著作権管理トランザクションは永続的に処理されるため、著作権管理トランザクションが永続的に記憶されたら、著作権管理トランザクションを変更することは困難である。したがって、著作権管理トランザクションの不変性および時間的証拠の一意性が確保される。この点に関して、永続性は、書き込みまたは追加などとして理解され得ること、または著作権管理トランザクションの永続的な記憶として理解され得ることがさらに説明される。
【0247】
当業者は、本出願の実施形態が、方法またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解すべきである。したがって、本出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアとを組み合わせた実施形態の形態を使用することができる。さらに、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD−ROM、および光メモリなどを含むが、これらに限定されない)で実施されるコンピュータプログラム製品の形態を使用することができる。
【0248】
本出願は、本出願の実施形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明されている。フローチャートおよび/またはブロック図の各プロセスおよび/または各ブロックならびにフローチャートおよび/またはブロック図のプロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実施するためにコンピュータプログラム命令を使用することができることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作るために汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサに提供することができ、これにより、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実施するためのデバイスを作る。
【0249】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理デバイスに特定の仕方で動作するよう命令することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、これにより、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、命令デバイスを含む人工物を作る。命令デバイスは、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実施する。
【0250】
これらのコンピュータプログラム命令は、一連の動作およびステップがコンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行されるようにコンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードされ、これにより、コンピュータ実施処理が行われてもよい。したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおける特定の機能を実施するためのステップを提供する。
【0251】
本出願のいくつかの好ましい実施形態について説明したが、当業者は、基本的な発明概念を習得したら、これらの実施形態を変更および修正することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、本出願の範囲内に入る好ましい実施形態ならびにすべての変更および修正を包含すると解釈されることを意図されている。
【0252】
明らかに、当業者は、本出願の
範囲から逸脱することなく、本出願に対してさまざまな修正および変形を行うことができる。本出願は、添付の特許請求の範囲およびその均等な技術によって規定される保護範囲内に入るならば、本出願のこれらの修正および変形を包含することを意図されている。