(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スラリーを流動不活性ガス下で加熱することが、各々加湿アルゴン流下、160℃〜200℃及び330℃〜600℃で、2〜4時間(hr)の別々の加熱時間を含む、請求項9〜13のいずれか一項記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0070】
(発明の詳細な説明)
以下の説明は、当業者が本明細書に記載される発明を作製及び使用し、これらの発明を
特定の用途との関連で組み込むことができるようにするために提示される。様々な修飾、
及び異なる用途での様々な使用は当業者にすぐに明らかになり、本明細書で定義される一
般原理は、広範囲の実施態様に適用されることができる。したがって、本発明は、提示さ
れる実施態様に限定されることが意図されるのではなく、本明細書に開示される原理及び
新規の特徴と一致する最も幅広い範囲を認められるべきである。
【0071】
読み手の注意は、本明細書と同時に提出され、かつ本明細書とともに公衆縦覧に供され
る全ての書類及び文書に向けられ、全てのそのような書類及び文書の内容は引用により本
明細書中に組み込まれる。別途明示的に記載されない限り、開示される各々の特徴は、一
連の一般的な同等又は同様の特徴の1つの例に過ぎない。
【0072】
さらに、特定の機能を実施する「ための手段」又は特定の機能を実施する「ための工程
」を明示的に記載しない請求項中の任意の要素は、米国特許法第112条第6段落で規定され
ている「手段」又は「工程」条項として解釈されるべきではない。特に、本明細書の特許
請求の範囲における「の工程」又は「の作用」の使用は、米国特許法第112条第6段落の規
定の行使を意図するものではない。
【0073】
使用される場合、右、左、前、後、上、下、正方向、逆方向、時計回り、及び反時計回
りという表示は、便宜を目的として使用されているに過ぎず、任意の特定の定方向を示唆
することを意図するものではないことに留意されたい。実際、これらは、物体の様々な部
分間の相対的な位置及び/又は方向を示すために使用される。
【0074】
(I.定義)
本明細書で使用されるように、「NASICON」という用語は、別途規定されない限り、化
学式Na
1+xZr
2Si
xP
3-xO
12、0<x<3(任意に、式中、Na、Zr、及び/又はSiは、等原子価元
素により置換されている)によってしばしば特徴付けられるナトリウム(Na)超イオン伝導
体を指す。
【0075】
本明細書で使用されるように、「LISICON」という用語は、別途規定されない限り、化
学式Li
2+2xZn
1-xGeO
4によってしばしば特徴付けられるリチウム(Li)超イオン伝導体を指
す。
【0076】
本明細書で使用されるように、「正極」という語句は、電池の放電時に、そこに向かっ
て、正イオン、例えば、Li
+が流入又は移動する、二次電池中の電極を指す。本明細書で
使用されるように、「負極」という語句は、電池の放電時に、そこから、正イオン、例え
ば、Li
+が流出又は移動する、二次電池中の電極を指す。Li-金属電極とコンバージョン化
学電極(すなわち、活性材料;例えば、NiF
x)から構成される電池において、コンバージョ
ン化学物質を有する電極は、正極と呼ばれる。いくつかの一般的な用法において、正極の
代わりにカソードが使用され、負極の代わりにアノードが使用される。Li-二次電池を充
電すると、Liイオンは、正極(例えば、NiF
x)から負極(Li-金属)に向かって移動する。Li-
二次電池を放電すると、Liイオンは、負極(例えば、Li-金属;すなわち、アノード)から正
極(例えば、NiF
x;すなわち、カソード)に向かって移動する。
【0077】
本明細書で使用されるように、「集電体」という語句は、外部回路を完成させるために
、電子がその中を通って電極の内外に伝導する二次電池中の成分又は層であって、電子が
その内外に伝導する電極に直接接しているものを指す。いくつかの例において、集電体は
、正極又は負極に積層されている金属(例えば、Al、Cu、又はNi、鋼、これらの合金、又
はこれらの組合せ)層である。充放電時に、電子は、Liイオンの流れと反対方向に移動し
、電極に出入りするときに集電体の中を通る。
【0078】
本明細書で使用されるように、「群から選択される少なくとも1つの部材」という語句
は、群からの単一の部材、群からの複数の部材、又は群からの部材の組合せを含む。A、B
、及びCからなる群から選択される少なくとも1つの部材は、例えば、Aのみ、Bのみ、又は
Cのみ、並びにA及びB、並びにA及びC、並びにB及びC、並びにA、B、及びC、又はA、B、及
びCの任意の他の全ての組合せを含む。
【0079】
本明細書で使用されるように、「スロット流延」という語句は、溶液、液体、スラリー
などを、堆積又は塗布が行われる基板に隣接して、該基板と接触して、又は該基板の上に
配置された固定寸法のスロット又は鋳型に流すことによって、基板に、溶液、液体、スラ
リーなどを塗布し又は堆積させる堆積プロセスを指す。いくつかの例において、スロット
流延は、約1〜100μmのスロット開口部を含む。
【0080】
本明細書で使用されるように、「浸漬流延」又は「浸漬塗布」という語句は、基板を、
溶液、液体、スラリーなどの内外に、多くの場合、垂直に移動させることによって、基板
に、溶液、液体、スラリーなどを塗布し又は堆積させる堆積プロセスを指す。
【0081】
本明細書で使用されるように、「積層する」という用語は、1つの前駆物質種、例えば
、リチウム前駆物質種の層を堆積基板に連続的に堆積させ、その後、さらなる層を、第2
の前駆物質種、例えば、遷移金属前駆物質種を用いて、既に堆積した層に連続的に堆積さ
せるプロセスを指す。この積層プロセスを反復して、堆積した気相のいくつかの層を作り
上げることができる。本明細書で使用されるように、「積層する」という用語は、電極を
含む層、例えば、正極又はカソード活性材料を含む層を、別の材料、例えば、ガーネット
電解質を含む層に接触させるプロセスも指す。積層プロセスには、積層される層に接着す
るか、又は積層される層同士の接触を物理的に維持するバインダーの反応又は使用が含ま
れてもよい。
【0082】
本明細書で使用されるように、「固体カソライト」という語句、又は「カソライト」と
いう用語は、カソード(すなわち、正極)活性材料(例えば、リチウムを任意に含む金属フ
ッ化物)と緊密に混合されているか、又はこれらに囲まれているイオン伝導体を指す。
【0083】
本明細書で使用されるように、「電解質」という用語は、イオン伝導性かつ電気絶縁性
の材料を指す。電解質は、電解質中のイオン、例えば、Li
+の伝導を可能にすると同時に
、二次電池の正極と負極を電気的に絶縁するのに有用である。
【0084】
本明細書で使用されるように、「アノライト」という用語は、アノード材料もしくはア
ノード集電体と混合されているか、又はこれらの上に重層されているか、又はこれらに積
層されているイオン伝導性材料を指す。
【0085】
本明細書で使用されるように、「グリーン膜」という語句は、ガーネット材料、ガーネ
ット材料の前駆物質、バインダー、溶媒、炭素、分散剤、又はこれらの組合せから選択さ
れる少なくとも1つの部材を含む未焼結膜を指す。
【0086】
本明細書で使用されるように、「カソード集電体を蒸着させる」という語句は、限定さ
れないが、銅、ニッケル、アルミニウム、又はこれらの組合せなどの金属が、カソード、
カソライト、もしくはこれらの組合せ、又はアノード、アノライト、もしくはこれらの組
合せに接触して、これらとの接着層を形成するように、該金属を、蒸気又は噴霧形態で提
供又は供給するプロセスを指す。このプロセスは、カソード又はアノード上での金属層の
形成をもたらし、その結果、該金属層とカソード又はアノードは、電気的に連通する。
【0087】
本明細書で使用されるように、「作製する」という用語は、作製される物体を形成させ
る(forming)又は形成させる(causing to form)プロセス又は方法を指す。例えば、エネル
ギー貯蔵電極を作製することは、エネルギー貯蔵デバイスの電極を形成させるプロセス、
プロセス工程、又は方法を含む。エネルギー貯蔵電極の作製を構成する工程の最終結果は
、電極として機能的な材料の生成である。
【0088】
本明細書で使用されるように、「エネルギー貯蔵電極」という語句は、例えば、エネル
ギー貯蔵デバイス、例えば、再充電可能なリチウム電池又はLi-二次電池中で使用するの
に好適な電極を指す。本明細書で使用されるように、そのような電極は、再充電可能な電
池の充放電に必要な電子及びLiイオンを伝導することができる。
【0089】
本明細書で使用されるように、「提供する」という語句は、提供されるものの提供、生
成、提示、又は供給を指す。
【0090】
本明細書で使用されるように、「未焼結薄膜を提供する」という語句は、未焼結薄膜の
提供、生成、又は提示、又は供給を指す。例えば、未焼結薄膜を提供するとは、未焼結薄
膜を本明細書に記載される方法に記載されているように使用することができるように、未
焼結薄膜を利用可能にするか、又は未焼結薄膜を供給するプロセスを指す。
【0091】
本明細書で使用されるように、「未焼結薄膜」という語句は、本明細書に記載される成
分及び材料を含むが、本明細書に記載される焼結方法によって焼結されていない薄膜を指
す。薄いとは、例えば、約10nm〜約100μmの平均厚さ寸法を有する膜を指す。いくつかの
例において、薄いとは、厚さが約1μm、10μm、又は50μm未満である膜を指す。
【0092】
本明細書で使用されるように、「リチウム充填ガーネット」という語句は、ガーネット
結晶構造に関連する結晶構造を特徴とする酸化物を指す。リチウム充填ガーネットには、
式Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
F、もしくはLi
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(式中、4<A
<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<F<13であり、M'及びM''は各々、
各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選
択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(式中、5<a<7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2;
0≦e<2、10<f<13であり、Me''は、Nb、Ta、V、W、Mo、もしくはSbから選択される金
属である)を有し、かつ本明細書に記載されるような化合物が含まれる。本明細書で使用
されるガーネットには、Al
2O
3をドープされている上記のガーネットも含まれる。本明細
書で使用されるガーネットには、Al
3+がLi
+の代わりをするようにドープされている上記
のガーネットも含まれる。本明細書で使用されるように、リチウム充填ガーネット、及び
ガーネットには、通常、限定されないが、Li
7.0La
3(Zr
t1+Nb
t2+Ta
t3)O
12+0.35Al
2O
3が
含まれ;ここで、La:(Zr/Nb/Ta)比が3:2となるように、(t1+t2+t3=下付き文字2)である
。また、本明細書で使用されるガーネットには、限定されないが、Li
xLa
3Zr
2O
12+yAl
2O
3
(ここで、xは5.5〜9の範囲であり;かつyは0〜1の範囲である)が含まれる。いくつかの例
において、xは7であり、yは1.0である。いくつかの例において、xは7であり、yは0.35で
ある。いくつかの例において、xは7であり、yは0.7である。いくつかの例において、xは7
であり、yは0.4である。また、本明細書で使用されるガーネットには、限定されないが、
Li
xLa
3Zr
2O
12+yAl
2O
3が含まれる。
【0093】
本明細書で使用されるように、ガーネットには、YAG-ガーネット(すなわち、イットリ
ウムアルミニウムガーネット、又は例えば、Y
3Al
5O
12)が含まれない。本明細書で使用さ
れるように、ガーネットには、パイロープ、アルマンディン、スペサルティン、グロシュ
ラー、ヘソナイト、又はシナモン・ストーン、ツァボライト、ウバロバイト、及びアンド
ラダイト、並びに固溶体のパイロープ-アルマンディン-スペサライト(spessarite)及びウ
バロバイト-グロシュラー-アンドラダイトなどの、シリケート系ガーネットが含まれない
。本明細書のガーネットには、一般式X
3Y
2(SiO
4)
3(式中、Xは、Ca、Mg、Fe、及び又はMn
であり;かつYは、Al、Fe、及び又はCrである)を有するネソシリケートが含まれない。
【0094】
本明細書で使用されるように、「ガーネット前駆化学物質」又は「ガーネット型電解質
の化学前駆物質」という語句は、反応して、本明細書に記載されるリチウム充填ガーネッ
ト材料を形成する化学物質を指す。これらの化学前駆物質としては、水酸化リチウム(例
えば、LiOH)、酸化リチウム(例えば、Li
2O)、炭酸リチウム(例えば、LiCO
3)、酸化ジルコ
ニウム(例えば、ZrO
2)、酸化ランタン(例えば、La
2O
3)、酸化アルミニウム(例えば、Al
2O
3)、アルミニウム(例えば、Al)、硝酸アルミニウム(例えば、AlNO
3)、硝酸アルミニウム
九水和物、酸化ニオブ(例えば、Nb
2O
5)、酸化タンタル(例えば、Ta
2O
5)が挙げられるが、
これらに限定されない。
【0095】
本明細書で使用されるように、「ガーネット型電解質」という語句は、本明細書に記載
されるガーネット又はリチウム充填ガーネット材料をイオン伝導体として含む電解質を指
す。
【0096】
本明細書で使用されるように、「アルミナをドープされた」という語句は、Al
2O
3を用
いて、別の材料、例えば、ガーネットの特定の成分を置き換えることを意味する。Al
2O
3
をドープされているリチウム充填ガーネットは、アルミニウム(Al)がリチウム充填ガーネ
ットの化学式中の元素(これは、例えば、Li又はZrであり得る)に置き換わっているガーネ
ットを指す。
【0097】
本明細書で使用されるように、「アルミニウム反応容器」という語句は、化学反応を行
って、生成物、例えば、リチウム充填ガーネット材料を生成させるために前駆化学物質が
入れられる容器又は入れ物を指す。
【0098】
本明細書で使用されるように、「高い伝導度」という語句は、室温で10
-5S/cmを超える
伝導度、例えば、イオン伝導度を指す。いくつかの例において、高い伝導度は、室温で10
-5S/cmを超える伝導度を含む。
【0099】
本明細書で使用されるように、「Zrをより高い原子価の種に一部置き換える」という語
句は、Zr
4+と、例えば、5
+又は6
+の電荷を有する種との置換を指す。例えば、いくつかの
Nb
5+が、Zr原子が存在するガーネット結晶構造中の格子位置に存在し、その際に、Zr
4+に
置き換わることができる場合、ZrをNbに一部置き換える。これは、ニオブドーピングとも
呼ばれる。
【0100】
本明細書で使用されるように、「実験式中の下付き文字及びモル係数は、記載された例
を作製するために最初にバッチ処理される原材料の量に基づく」という語句は、下付き文
字(例えば、Li
7La
3Zr
2O
12中の7、3、2、12、及び0.35Al
2O
3中の係数0.35)が、所与の材料
(例えば、Li
7La
3Zr
2O
12・0.35Al
2O
3)を製造するために使用される化学前駆物質(例えば、
LiOH、La
2O
3、ZrO
2、Al
2O
3)におけるそれぞれの元素比を指すことを意味する。
【0101】
本明細書で使用されるように、「電気化学デバイス」という語句は、エネルギー貯蔵デ
バイス、例えば、限定されないが、電気化学的反応、例えば、コンバージョン化学反応、
例えば、
【化1】
によって、電気又は電流を作動又は生成させるLi-二次電池を指す。
【0102】
本明細書で使用されるように、「膜厚さ」という語句は、膜の頂面と底面の間の距離又
は測定距離中央値を指す。本明細書で使用されるように、該頂面及び底面は、最大の表面
積を有する膜の側面を指す。
【0103】
本明細書で使用されるように、「結晶粒」という用語は、結晶粒を材料の残りの部分と
区別する物理的境界を有する材料のバルク内部の材料の領域を指す。例えば、いくつかの
材料において、多くの場合、同じ化学組成を有する材料の結晶性成分と非晶質成分は両方
とも、結晶性成分と非晶質成分の境界によって互いに区別される。結晶性成分又は非晶質
成分の境界の近似直径は、本明細書において、結晶粒径と呼ばれる。
【0104】
本明細書で使用されるように、「d
50直径」という語句は、限定されないが、走査電子
顕微鏡法又は動的光散乱法などの顕微鏡技術又は他の粒径分析技術によって測定される、
径の分布における、中央径を指す。D
50には、粒子の50%が列挙されているサイズよりも
小さい特性寸法が含まれる。
【0105】
本明細書で使用されるように、「活性電極材料」又は「活性材料」という語句は、再充
電可能なLi電池として使用するのに好適であり、かつ充放電サイクルの間に化学反応を受
ける材料を指す。例えば、「活性カソード材料」は、再充電可能なLi電池の放電サイクル
の間に、金属とフッ化リチウムに変換する金属フッ化物を含む。
【0106】
本明細書で使用されるように、「活性アノード材料」という語句は、上で定義されてい
るような活性カソード材料を含む再充電可能なLi電池で使用するのに好適なアノード材料
を指す。いくつかの例において、該活性材料は、リチウム金属である。本明細書に記載さ
れる方法のうちのいくつかにおいて、焼結温度は、活性アノード材料として使用されるリ
チウム金属を融解させるのに十分な高さである。
【0107】
本明細書で使用されるように、「伝導性添加剤」という語句は、カソードの伝導度を向
上させるためにカソード活性材料と混合される材料を指す。例としては、炭素、並びに様
々な形態の炭素、例えば、ケッチェンブラック、VGCF、アセチレンブラック、グラファイ
ト、グラフェン、ナノチューブ、ナノファイバーなど、及びこれらの組合せが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0108】
本明細書で使用されるように、「溶媒」という用語は、本明細書に記載される成分又は
材料を溶解又は溶媒和させるのに好適な液体を指す。例えば、溶媒としては、ガーネット
焼結プロセスで使用される成分、例えば、バインダーを溶解させるのに好適な液体、例え
ば、トルエンが挙げられる。
【0109】
本明細書で使用されるように、「溶媒を除去する」という語句は、溶媒を本明細書に記
載される成分又は材料から抽出又は分離するプロセスを指す。溶媒を除去することは、限
定されないが、溶媒を蒸発させることを含む。溶媒を除去することは、限定されないが、
真空又は減圧を用いて、混合物、例えば、未焼結薄膜から溶媒を追い出すことを含む。い
くつかの例において、溶媒を蒸発させて、溶媒を除去した後の薄膜中に、溶媒和したバイ
ンダーを残すために、バインダー及び溶媒を含む薄膜を加熱し、又は任意に真空もしくは
還元雰囲気環境にも置く。
【0110】
本明細書で使用されるように、「膜を焼結する」という語句は、熱焼結又は電場支援焼結の使用によって、本明細書に記載される薄膜を緻密化する(より高密度にする、又は低下した多孔性を有するようにする)プロセスを指す。焼結は、材料の固体塊を完全液化点まで融解させることなく、該固体塊を熱及び/又は圧力によって形成させるプロセスを含む。
【0111】
本明細書で使用されるように、「FAST」という用語は、電場支援焼結の頭字語を指す。
いくつかの例において、FASTは、フラッシュ焼結も指す。
【0112】
本明細書で使用されるように、「D.C.又はA.C.電場を印加する」という語句は、材料中
の電場が電源によって変化し又は生み出され、電流が材料中を流れ、電源から直流(D.C.)
又は交流(A.C.)のいずれかとして生じるように、電源を材料に電気的に接続するプロセス
を指す。
【0113】
本明細書で使用されるように、「バインダー」という用語は、別の材料の接着を助ける
材料を指す。例えば、本明細書で使用されるように、ポリビニルブチラールは、ガーネッ
ト材料を接着させるのに有用であるので、バインダーである。他のバインダーとしては、
ポリカーボネートが挙げられる。他のバインダーとしては、ポリメタクリル酸メチルを挙
げることができる。バインダーのこれらの例は、ここで企図されるバインダーの範囲全体
に関して限定するものではなく、単に例としての役割を果たすものである。
【0114】
本明細書で使用されるように、「膜を流延する」という語句は、液体又はスラリーが膜
を形成するか、又は形成されて膜になるように、液体又はスラリーを鋳型中に又は基板上
に供給又は転移するプロセスを指す。流延は、ドクターブレード、マイアーロッド、コン
マコーター、グラビアコーター、マイクログラビア、リバースコンマコーター、スロット
ダイ、スリップ、及び/又はテープ流延、並びに当業者に公知の他の方法によって行うこ
とができる。
【0115】
本明細書で使用されるように、「圧力を加える」という語句は、外部デバイス、例えば
、カレンダーが、別の材料中で圧力を誘導するプロセスを指す。
【0116】
本明細書で使用されるように、「約」という用語は、約という語を伴う数字の制限を指
す。約は、いくつかの例において、約という語によって制限される数字を中心にした±5
〜10%の範囲を含む。例えば、約80℃で溶媒を蒸発させることは、79℃、80℃、又は81℃
で溶媒を蒸発させることを含む。
【0117】
本明細書で使用されるように、「約1〜約600分」という語句は、0.1〜1.1から540〜660
分の範囲及びその間の分値を指す。本明細書で使用されるように、「約10μm〜約100μm
」という語句は、9μm〜11μmから90μm〜110μmの範囲及びその間の整数値を指す。
【0118】
本明細書で使用されるように、「約500℃〜約900℃」という語句は、450℃〜550℃から
810℃〜990℃の範囲及びその間の整数温度値を指す。
【0119】
本明細書で使用されるように、「バインダーを燃焼させる又は未焼結膜を仮焼する」と
いう語句は、バインダーを燃焼させるために、或いはバインダーを追い出しもしくは除去
する化学反応、例えば、燃焼、又はより高密度もしくはより低多孔度になるようにバイン
ダーを有する膜を焼結させる化学反応を誘導するために、バインダーを含む膜を、酸化種
、例えば、O
2を含む環境で任意に加熱するプロセスを指す。
【0120】
本明細書で使用されるように、「複合電極」という語句は、複数の材料から構成されて
いる電極を指す。例えば、複合電極としては、緊密な混合物もしくは秩序のある層中の活
性カソード材料及びガーネット型電解質、又は該活性材料と該電解質が互いにかみ合わさ
れている活性カソード材料及びガーネット型電解質を挙げることができるが、これらに限
定されない。
【0121】
本明細書で使用されるように、「不活性セッタープレート」という語句は、一般に平坦
であり、かつ焼結される材料と反応しないプレートを指す。不活性セッタープレートは、
金属又はセラミックスであることができ、任意に、これらのセッタープレートは、焼結さ
れる材料が実際に焼結されたときに、その中を通るガス及び蒸気の拡散をもたらすように
、多孔性であることができる。
【0122】
本明細書で使用されるように、「定電圧振幅モードで操作する」という語句は、材料に
印加されるDC電圧の振幅又はAC電圧のRMS振幅の大きさを一定の値に保持しながら、電流
が、材料の抵抗、又はインピーダンスの関数として変化するのを可能にする電気化学的プ
ロセスを指す。
【0123】
本明細書で使用されるように、「定電流振幅モードで操作する」という語句は、一定の
DC電流又はRMS振幅のAC電流が材料中を流れつつ、印加電圧が、材料の抵抗、又はインピ
ーダンスの関数として変化するのを可能にする電気化学的プロセスを指す。
【0124】
本明細書で使用されるように、「自立型薄膜」という語句は、下地基板によって接着又
は支持されていない膜を指す。いくつかの例において、自立型薄膜は、それに接着又は固
定される基板を必要としないで、機械的に操作し又は移動させることができる自立する膜
である。
【0125】
本明細書で使用されるように、「多孔性」という用語は、孔、例えば、ナノ孔、メソ孔
、又はマイクロ孔を含む材料を指す。
【0126】
本明細書で使用されるように、「熱分解」という用語は、酸素の非存在下における高温
での有機材料の熱化学的分解を指す。
【0127】
本明細書で使用されるように、「電気めっき」という用語は、材料、例えば、金属を、
電気の使用と併せて堆積させるプロセスを指す。
【0128】
本明細書で使用されるように、「約5nm〜約1μmの平均孔直径寸法」という語句は、孔
を有する材料であって、その中の孔の内径が、例えば、ナノ孔については、約5nm、又は
例えば、マイクロ孔については、約1μm、物理的に離れている材料を指す。
【0129】
本明細書で使用されるように、「ポリマーは約3.8V超の電圧で安定である」という語句
は、リチウム基準電極に対して3.8Vよりも大きい電圧をそれに印加したときに破壊的化学
反応を受けないポリマーを指す。本明細書で使用される破壊的化学反応は、そのためにポ
リマーが使用されるポリマーの機能を悪化させる化学反応を指す。例えば、ポリマーが、
イオン伝導性であり、かつLi電池中のLi-伝導体として有用である場合、破壊的反応は、
温度及びサイクリングの有用な作動条件下で生成物の寿命にわたって伝導度のS/cm単位で
測定したとき、Liイオンを伝導させるポリマーの能力を、10%よりも大きく低下又は悪化
させる反応である。
【0130】
本明細書で使用されるように、「浸透した」という用語は、1つの材料が別の材料の中
に入る状態、又は1つの材料が別の材料と一緒になるようにさせられる状態を指す。例え
ば、多孔性ガーネットに炭素を浸透させる場合、これは、炭素が多孔性ガーネットの中に
入って、それと緊密に混合するようにさせるプロセスを指す。
【0131】
本明細書で使用されるように、「ランプ電圧で操作する」という語句は、印加電圧をあ
る期間にわたって徐々に又は体系的に増減させる電気的プロセスを指す。
【0132】
本明細書で使用されるように、「ランプ電力で操作する」という語句は、印加電力をあ
る期間にわたって徐々に又は体系的に増減させるプロセスを指す。
【0133】
本明細書で使用されるように、「ランプ電流で操作する」という語句は、印加電流をあ
る期間にわたって徐々に又は体系的に増減させる電気的プロセスを指す。
【0134】
本明細書で使用されるように、「ナノ構造の」又は「ナノ寸法の」という用語は、構成
成分がナノ寸法だけ隔てられている複合材料を指す。例えば、ナノ寸法の複合材料として
は、Li含有化合物、例えば、LiF、及びFe含有化合物、例えば、Feを挙げることができ、
ここで、Feの領域及びLiFの領域は、様々なナノ領域の視覚的にコントラストのある領域
の同定によってTEM顕微鏡写真で測定したとき、約1〜100nm、又は2〜50nm、又は1〜10nm
、又は2〜5nm、又は5〜15nm、又は5〜20nmなどの物理的寸法中央値を有する。
【0135】
(II.ガーネット材料)
本明細書に開示されるのは、ナノ構造のリチウム充填ガーネットに基づく粉末である。
また本明細書に開示されるのは、物理的寸法が10μm未満、例えば、d
50結晶粒径が10μm
未満の結晶粒をその中に有するリチウム充填ガーネット薄膜でもある。いくつかの例にお
いて、これらの膜は、膜厚さが50μm未満である。これらの例のうちのいくつかにおいて
、膜厚さが50μm未満である膜は、長さが数メートルから数キロメートルである。いくつ
かの例において、該膜は、高い伝導度を有し、これは、いくつかの例においては、10
-4S/
cm超である。いくつかの例において、該膜は、強く、良好な機械的完全性を有し、リチウ
ム二次電池中の電解質として使用されたときにリチウムデンドライトの進入を防止する。
これらの膜のうちのいくつかは、カソード活性材料、並びに任意に、バインダー、分散剤
、溶媒、並びに他の電子及びイオン伝導体と緊密に混合されている。また本明細書に記載
されるのは、これらの例となる膜を作製する方法である。
【0136】
他の例において、本明細書に記載されるのは、アルミナをドープされており、かつ高い
イオン伝導性と微小な結晶粒径の独特な組合せを保有する、いくつかのリチウム充填ガー
ネット組成物である。いくつかの例において、これらの組成物は、リチウム充填ガーネッ
トについてこれまで可能であることが知られていたよりも低い温度及び短い反応時間条件
の下で製造される。また、いくつかの例において、新規の焼結方法が利用され、そのうち
のいくつかは、空気ではなく、アルゴンガスの環境を利用して、新しいリチウム充填ガー
ネットを製造する。さらに、いくつかの例において、微粉砕されたガーネット粉末、及び
又はガーネット前駆物質、及び又は金属粉末を使用することによって、独特な薄膜構造物
が下記のように製造される。本明細書の開示は、その中にアルミニウムを、例えば、アル
ミナ(Al
2O
3)として有する、いくつかの新規のリチウム充填ガーネットセラミックスを記
載しており、これは、好都合にかつ驚くことに、高いイオン伝導性及び小さい結晶粒径と
いう特性を有する。
【0137】
(a.リチウム充填ガーネット)
(i.電解質)
ある例において、本明細書に記載される方法は、Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DT
a
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2
、10<F<14であり、M'及びM'は各々、各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba
、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<
a<7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f<14であり、Me''は、Nb、Ta、V
、W、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選択されるガーネット型電解質材料
を含む。
【0138】
ある例において、本明細書に記載される方法は、Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DT
a
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2
、10<F<13であり、M'及びM'は各々、各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba
、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<
a<7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f<13であり、Me''は、Nb、Ta、V
、W、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選択されるガーネット型電解質材料
を含む。
【0139】
ある例において、本明細書に記載される方法は、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8
.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<F<14であり、M'及びM'は各々、各々
の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択さ
れる)から選択されるガーネット型電解質を含む。
【0140】
ある例において、本明細書に記載される方法は、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8
.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<F<13であり、M'及びM'は各々、各々
の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択さ
れる)から選択されるガーネット型電解質を含む。
【0141】
ある例において、本明細書に記載される方法は、Li
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<
7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f<14であり、Me''は、Nb、Ta、V、W
、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選択されるガーネット型電解質を含む
。
【0142】
ある例において、本明細書に記載される方法は、Li
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<
7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f<13であり、Me''は、Nb、Ta、V、W
、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選択されるガーネット型電解質を含む
。
【0143】
いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるガーネット材料は、電解質として
使用される。これらの実施態様のうちのいくつかにおいて、ガーネットは、式
【化2】
を有し;式中、5.0<x<9かつ0.1<y<1.5である。これらの例のうちのいくつかにおいて
、電解質は、Li
xLa
3Zr
2O
12・0.35Al
2O
3である。これらの例のうちの他のものにおいて、
電解質は、Li
7La
3Zr
2O
12・0.35Al
2O
3である。
【0144】
ガーネットが電解質である例のうちのいくつかにおいて、ガーネットは、Nbも、Taも、
Wも、Moも含まず、これは、本明細書において、これらの元素(例えば、Nb、Ta、W、又はM
o)の濃度が10パーツ・パー・ミリオン(ppm)以下であることを意味する。いくつかの例に
おいて、これらの元素(例えば、Nb、Ta、W、又はMo)の濃度は、1パーツ・パー・ミリオン
(ppm)以下である。いくつかの例において、これらの元素(例えば、Nb、Ta、W、又はMo)の
濃度は、0.1パーツ・パー・ミリオン(ppm)以下である。
【0145】
いくつかの例において、本明細書に記載されるリチウム充填ガーネットは、一般式Li
xA
3B
2O
12(式中、5<x<7である)によって表すことができる。これらの例のうちのいくつか
において、Aは、8倍の配位格子サイトを占める大きいイオンである。これらの例のうちの
いくつかにおいて、Aは、La、Sr、Ba、Ca、又はこれらの組合せである。いくつかの例に
おいて、Bは、八面体サイトを占めるより小さいより高い電荷を帯びたイオンである。こ
れらの例のうちのいくつかにおいて、Bは、Zr、Hf、Nb、Ta、Sb、V、又はこれらの組合せ
である。これらの例のうちのあるものにおいて、組成物は、Li
xA
3B
2O
12当たり0.3〜1モル
量のAlをドープされている。これらの例のうちのあるものにおいて、組成物は、Li
xA
3B
2O
12当たり0.35モル量のAlをドープされている。
【0146】
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットはLi
7La
3Zr
2O
12(LLZ)であり、かつア
ルミナをドープされている。ある例において、LLZは、LLZを作製するために使用される反
応物質前駆物質混合物にAl
2O
3を添加することによってドープされる。ある他の例におい
て、LLZは、LLZと接触するアルミニウム反応容器中で、アルミニウムによってドープされ
る。
【0147】
いくつかの例において、アルミナをドープされたLLZは、例えば、室温で10
-4S/cm超の
高い伝導度を有する。
【0148】
いくつかの例において、より高い伝導度は、Zrの一部を、より高い原子価種、例えば、
Nb、Ta、Sb、又はこれらの組合せに一部置き換えたときに観察される。いくつかの例にお
いて、伝導度は、室温で10
-3S/cmもの高さに達する。
【0149】
いくつかの例において、本明細書に記載される組成物は、Li
xA
3B
2O
12当たり0.35モル量
のAlをドープされたLi
xA
3B
2O
12である。これらの例のうちのあるものにおいて、xは5であ
る。ある他の例において、xは5.5である。さらに他の例において、xは6.0である。いくつ
かの他の例において、xは6.5である。また他の例において、xは7.0である。いくつかの他
の例において、xは7.5である。
【0150】
いくつかの例において、ガーネット系組成物は、Li
xA
3B
2O
12当たり0.3、0.35、0.4、0.
45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、又は1モル量のAlをドー
プされている。
【0151】
いくつかの例において、ガーネット系組成物は、Li
xA
3B
2O
12当たり0.35モル量のAlをド
ープされている。
【0152】
本明細書の例において、実験式中の下付き文字及びモル係数は、記載された例を作製す
るために最初にバッチ処理される原材料の量に基づく
【0153】
いくつかの例において、本開示は、リチウム充填ガーネット及びAl
2O
3を含む組成物を
提供する。ある例において、リチウム充填ガーネットは、アルミナをドープされている。
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットは、実験式Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
Fによって
特徴付けられ、式中、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E≦2、10<F≦13で
あり、M'及びM''は、各々の場合に独立に、存在しないか、又はAl、Mo、W、Nb、Sb、Ca、
Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから各々独立に選択されるかのどちらかであり;かつガ
ーネット:Al
2O
3のモル比は0.05〜0.7である。
【0154】
いくつかの例において、本開示は、リチウム充填ガーネット及びAl
2O
3を含む組成物を
提供する。ある例において、リチウム充填ガーネットは、アルミナをドープされている。
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットは、実験式Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
Fによって
特徴付けられ、式中、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E≦2、10<F≦13で
あり、M'及びM''は、各々の場合に独立に、存在しないか、又はAl、Mo、W、Nb、Sb、Ca、
Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから各々独立に選択されるかのどちらかであり;かつLi:
Alのモル比は、0.05〜0.7である。
【0155】
いくつかの例において、本開示は、リチウム充填ガーネット及びAl
2O
3を含む組成物を
提供する。ある例において、リチウム充填ガーネットは、アルミナをドープされている。
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットは、実験式Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
Fによって
特徴付けられ、式中、2<A<10、2<B<6、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E≦3、8<F≦14であり
、M'及びM''は、各々の場合に独立に、存在しないか、又はAl、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、
Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから各々独立に選択されるかのどちらかであり;かつガーネ
ット:Al
2O
3のモル比は、0.01〜2である。
【0156】
いくつかの例において、本開示は、リチウム充填ガーネット及びAl
2O
3を含む組成物を
提供する。ある例において、リチウム充填ガーネットは、アルミナをドープされている。
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットは、実験式Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
Fによって
特徴付けられ、式中、2<A<10、2<B<6、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E≦3、8<F≦14であり
、M'及びM''は、各々の場合に独立に、存在しないか、又はAl、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、
Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから各々独立に選択されるかのどちらかであり;かつLi:Alの
モル比は、0.01〜2である。
【0157】
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットはLi
ALa
BZr
CM'
DM''
EO
12であり、5<A
<7.7、2<B<4、0<C<2.5であり、M'は、Alを含む材料から選択される金属ドーパント
を含み、0<D<2であり、M''は、Nb、Ta、V、W、Mo、Sbを含む材料から選択される金属ド
ーパントを含み、0<e<2である。いくつかの例において、リチウム充填ガーネットは、
その内容全体があらゆる目的のために引用により完全に本明細書中に組み込まれている、
2013年10月7日に出願された、焼結プロセスを用いてガーネット材料を形成させる方法及
びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR FORMING GARNET MATERIALS WITH SINTERING PROCESS
)と題する米国仮特許出願第61/887,451号に記載されているリチウム充填ガーネットであ
る。
【0158】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Aは6である。いくつかの他の例において、Aは6.5
である。他の例において、Aは7.0である。ある他の例において、Aは7.5である。さらに他
の例において、Aは8.0である。
【0159】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Bは2である。いくつかの他の例において、Bは2.5
である。他の例において、Bは3.0である。ある他の例において、Bは3.5である。さらに他
の例において、Bは3.5である。さらに他の例において、Bは4.0である。
【0160】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Cは0.5である。他の例において、Cは0.6である。
いくつかの他の例において、Cは0.7である。いくつかの他の例において、Cは0.8である。
ある他の例において、Cは0.9である。他の例において、Cは1.0である。さらに他の例にお
いて、Cは1.1である。ある例において、Cは1.2である。他の例において、Cは1.3である。
いくつかの他の例において、Cは1.4である。いくつかの他の例において、Cは1.5である。
ある他の例において、Cは1.6である。他の例において、Cは1.7である。さらに他の例にお
いて、Cは1.8である。ある例において、Cは1.9である。さらに他の例において、Cは2.0で
ある。他の例において、Cは2.1である。いくつかの他の例において、Cは2.2である。いく
つかの他の例において、Cは2.3である。ある他の例において、Cは2.4である。他の例にお
いて、Cは2.5である。さらに他の例において、Cは2.6である。ある例において、Cは2.7で
ある。さらに他の例において、Cは2.8である。他の例において、Cは2.9である。いくつか
の他の例において、Cは3.0である。
【0161】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Dは0.5である。他の例において、Dは0.6である。
いくつかの他の例において、Dは0.7である。いくつかの他の例において、Dは0.8である。
ある他の例において、Dは0.9である。他の例において、Dは1.0である。さらに他の例にお
いて、Dは1.1である。ある例において、Dは1.2である。他の例において、Dは1.3である。
いくつかの他の例において、Dは1.4である。いくつかの他の例において、Dは1.5である。
ある他の例において、Dは1.6である。他の例において、Dは1.7である。さらに他の例にお
いて、Dは1.8である。ある例において、Dは1.9である。さらに他の例において、Dは2.0で
ある。他の例において、Dは2.1である。いくつかの他の例において、Dは2.2である。いく
つかの他の例において、Dは2.3である。ある他の例において、Dは2.4である。他の例にお
いて、Dは2.5である。さらに他の例において、Dは2.6である。ある例において、Dは2.7で
ある。さらに他の例において、Dは2.8である。他の例において、Dは2.9である。いくつか
の他の例において、Dは3.0である。
【0162】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Eは0.5である。他の例において、Eは0.6である。
いくつかの他の例において、Eは0.7である。いくつかの他の例において、Eは0.8である。
ある他の例において、Eは0.9である。他の例において、Eは1.0である。さらに他の例にお
いて、Eは1.1である。ある例において、Eは1.2である。他の例において、Eは1.3である。
いくつかの他の例において、Eは1.4である。いくつかの他の例において、Eは1.5である。
ある他の例において、Eは1.6である。他の例において、Eは1.7である。さらに他の例にお
いて、Eは1.8である。ある例において、Eは1.9である。さらに他の例において、Eは2.0で
ある。他の例において、Eは2.1である。いくつかの他の例において、Eは2.2である。いく
つかの他の例において、Eは2.3である。ある他の例において、Eは2.4である。他の例にお
いて、Eは2.5である。さらに他の例において、Eは2.6である。ある例において、Eは2.7で
ある。さらに他の例において、Eは2.8である。他の例において、Eは2.9である。いくつか
の他の例において、Eは3.0である。
【0163】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Fは11.1である。他の例において、Fは11.2である
。いくつかの他の例において、Fは11.3である。いくつかの他の例において、Fは11.4であ
る。ある他の例において、Fは11.5である。他の例において、Fは11.6である。さらに他の
例において、Fは11.7である。ある例において、Fは11.8である。他の例において、Fは11.
9である。いくつかの他の例において、Fは12である。いくつかの他の例において、Fは12.
1である。ある他の例において、Fは12.2である。他の例において、Fは12.3である。さら
に他の例において、Fは12.3である。ある例において、Fは12.4である。さらに他の例にお
いて、Fは12.5である。他の例において、Fは12.6である。いくつかの他の例において、F
は12.7である。いくつかの他の例において、Fは12.8である。ある他の例において、Eは12
.9である。他の例において、Fは13である。
【0164】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、実験式
【化3】
によって特徴付けられる組成物であり;ここで、5.0<x<9かつ0.1<y<1.5である。いく
つかの例において、xは5である。他の例において、xは5.5である。いくつかの例において
、xは6である。いくつかの例において、xは6.5である。他の例において、xは7である。い
くつかの例において、xは7.5である。他の例において、xは8である。いくつかの例におい
て、yは0.3である。いくつかの例において、yは0.35である。他の例において、yは0.4で
ある。いくつかの例において、yは0.45である。いくつかの例において、yは0.5である。
他の例において、yは0.55である。いくつかの例において、yは0.6である。他の例におい
て、yは0.7である。いくつかの例において、yは0.75である。他の例において、yは0.8で
ある。いくつかの例において、yは0.85である。他の例において、yは0.9である。いくつ
かの例において、yは0.95である。他の例において、yは1.0である。
【0165】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、実験式Li
7.0La
3(Zr
t1+Nb
t2+Ta
t
3)O
12+0.35Al
2O
3によって特徴付けられる組成物である。この式において、Laと(Zr+Nb
+Ta)の合わせた量とのモル比が3:2となるように、t1+t2+t3=下付き文字2である。
【0166】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、実験式Li
7La
3Zr
2O
12・0.35Al
2O
3
によって特徴付けられる組成物である。
【0167】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Aは、5、6、7、又は8である。ある例において、A
は7である。
【0168】
上記の例のうちのいくつかにおいて、M'はNbであり、M''はTaである。
【0169】
上記の例のうちのいくつかにおいて、Eは、1、1.5、又は2である。ある例において、E
は2である。
【0170】
上記の例のうちのいくつかにおいて、C及びDは0である。
【0171】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、ガーネット:Al
2O
3のモル比が0.1
〜0.65である組成物である。いくつかの例において、Li:Al比は、7:0.2〜7:1.3である。
いくつかの例において、Li:Al比は、7:0.3〜7:1.2である。いくつかの例において、Li:Al
比は、7:0.3〜7:1.1である。いくつかの例において、Li:Al比は、7:0.4〜7:1.0である。
いくつかの例において、Li:Al比は、7:0.5〜7:0.9である。いくつかの例において、Li:Al
比は、7:0.6〜7:0.8である。いくつかの例において、Li:Al比は、約7:0.7である。いくつ
かの例において、Li:Al比は、7:0.7である。
【0172】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、ガーネット:Al
2O
3のモル比が0.15
〜0.55である組成物である。
【0173】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、ガーネット:Al
2O
3のモル比が0.25
〜0.45である組成物である。
【0174】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、ガーネット:Al
2O
3のモル比が0.35
である組成物である。
【0175】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、Al対ガーネットのモル比が0.35で
ある組成物である。
【0176】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、リチウム充填ガーネットが実験式
Li
7La
3Zr
2O
12によって特徴付けられ、かつアルミニウムをドープされている、組成物であ
る。
【0177】
いくつかの例において、リチウム充填ガーネットはLi
7La
3Zr
2O
12(LLZ)であり、かつア
ルミナをドープされている。ある例において、LLZは、LLZを作製するために使用される反
応物質前駆物質混合物にAl
2O
3を添加することによってドープされる。ある他の例におい
て、LLZは、LLZと接触するアルミニウム反応容器中で、アルミニウムによってドープされ
る。LLZがアルミナをドープされると、リチウム充填ガーネットの伝導度を増大させる伝
導ホールが導入される。いくつかの例において、この増大した伝導度は、増大したイオン
(例えば、Li
+)伝導度と呼ばれる。
【0178】
(ii.カソライト)
本明細書に記載される成分、デバイス、及び方法とともに使用するのに好適なカソライ
ト材料としては、限定するものではないが、Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
F、
Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<
F<14であり、M'及びM''は各々、各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr
、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<7
.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f<14であり、Me''は、Nb、Ta、V、W
、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選択されるガーネット材料が挙げられ
る。いくつかの実施態様において、該ガーネット材料は、Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
Fである。い
くつかの他の実施態様において、該ガーネット材料は、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
Fである。他の
実施態様において、該ガーネット材料は、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
Fである。
【0179】
上記の例において、下付き文字の値(4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E
<2、10<F<14)は、ガーネット材料を作製するために使用される反応物質の比を特徴付
ける。これらの反応物質比からのある程度の偏差が、ガーネット生成物に存在していても
よい。本明細書で使用されるように、ガーネットの前駆物質は、ガーネットを生成させ又
は合成するために使用される反応物質を指す。
【0180】
上記の例において、下付き文字の値(例えば、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦
2; 0≦E<2、10<F≦13)は、ガーネット材料を作製するために使用される反応物質の比を
特徴付ける。これらの反応物質比からのある程度の偏差が、ガーネット生成物に存在して
いてもよい。本明細書で使用されるように、ガーネットの前駆物質は、ガーネットを生成
させるために使用される反応物質を指す。
【0181】
上記の例において、下付き文字の値としては、4<A<8.5、1.5<B<4、C<2、0≦D≦2;
0≦E<2、10<F<14を挙げることもできる。いくつかの例において、Cは、1.99に等しい
か又はそれ未満である。
【0182】
上記の例において、下付き文字の値としては、4<A<8.5、1.5<B<4、C<2、0≦D≦2;
0≦E<2、10<F≦13を挙げることもできる。いくつかの例において、Cは、1.99に等しい
か又はそれ未満である。
【0183】
ある実施態様において、該ガーネットは、リチウム充填ガーネットである。
【0184】
いくつかの実施態様において、該ガーネットは、Li
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
fによって特徴付
けられ、ここで、下付き文字は、上記の値によって特徴付けられる。
【0185】
いくつかの実施態様において、リチウム充填ガーネットは、酸化アルミニウムと混合さ
れているリチウムランタンジルコニウム酸化物である。これらの例のうちのいくつかにお
いて、該リチウムランタンジルコニウム酸化物は、式Li
7.0La
3Zr
2O
12+0.35Al
2O
3によっ
て特徴付けられ、式中、下付き文字及び係数は、ガーネットを作製するために使用される
反応物質に基づいて決定されるモル比を表す。
【0186】
いくつかの実施態様において、La:Zrの比は3:2である。いくつかの他の例において、該
ガーネットはLi
7.0La
3(Zr
t1+Nb
t2+Ta
t3)O
12+0.35Al
2O
3であり;ここで、La:(Zr/Nb/Ta)
比が3:2となるように、(t1+t2+t3=下付き文字2)である。
【0187】
いくつかの例において、該ガーネットはLi
xLa
3Zr
2O
12+yAl
2O
3であり、ここで、xは5.5
〜9の範囲であり;かつyは0〜1の範囲である。いくつかの例において、xは7であり、yは0.
35である。
【0188】
本明細書に記載されるカソライトは、いくつかの実施態様において、炭素電子伝導性添
加剤、リチウム伝導性ポリマーバインダー、及び活性材料で満たされたリチウム伝導性ガ
ーネットスキャフォールドを有する階層構造を含む。活性材料充填量は、高エネルギー密
度を可能にするために50体積パーセント超であることができる。いくつかの例において、
該ガーネットは焼結されており、他の成分の体積を許容するために>70%の空孔率を保持
する。本明細書の開示は、固体エネルギー貯蔵デバイスの組立てに付随するいくつかの問
題を克服するものであり、これには、例えば、限定されないが、十分に発達した粒子間接
触点、及び顕著な電圧降下を伴わずにより大きい電流フローを可能にする低下した粒子間
電気抵抗を有する複合電極を焼結すること;また、デバイス全体(電極、及び電解質)を1工
程で作製する製造方法;また、場合によっては安全上の危険となる可燃性液体電解質を使
用する必要性を排除する固体エネルギー貯蔵デバイスを作製する製造方法;並びに膜をFAS
T焼結して、電気化学デバイス作製のプロセス時間及び費用を低下させる方法;並びにFAST
焼結を行って、顕著な相互拡散又は有害化学反応を伴わずに電極複合材料の成分を緻密化
する方法がある。
【0189】
(iii.複合材料)
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、本明細書に記載される方法
によって製造される複合電気化学デバイスである。いくつかの例において、該デバイスは
、活性電極材料、電解質、伝導性添加剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される
部材を含む少なくとも1つの層;並びにガーネット型電解質を含む少なくとも1つの層を含
む。いくつかの例において、複合材料は、
図26又は
図27に示される構造を有する。
【0190】
いくつかの実施態様において、該デバイスは、活性アノード材料を含む少なくとも1つ
の層をさらに含む。活性アノード材料としては、炭素、ケイ素、酸化ケイ素、スズ、これ
らの合金、及びこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0191】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、アノード及びアノード集電
体を含む少なくとも1つの層;該アノードと接触したガーネット固体電解質(SSE)を含む少
なくとも1つの層;該ガーネットSSEと接触した多孔性ガーネットを含む少なくとも1つの層
;ここで、該多孔性ガーネットには、任意に、炭素、リチウム伝導性ポリマー、活性カソ
ード材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材が浸透し
ている;並びに該多孔性ガーネットと接触したアルミニウムカソード集電体を含む少なく
とも1つの層(ここで、該多孔性ガーネット層は、体積で少なくとも70%多孔性であり;こ
こで、該ガーネットは、Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F
(ここで、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<F<14であり、M'及
びM''は各々、各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もし
くはTaから選択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<7.7; 2<b<4; 0<c
≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f≦13であり、Me''は、Nb、Ta、V、W、Mo、もしくはSbか
ら選択される金属である)から選択される材料である)を含み;該活性電極材料が、NCA(リ
チウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物)、LMNO(リチウムマンガンニッケル酸化物)
、NMC(リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物)、LCO(リチウムコバルト酸化物、すな
わち、LiCoO
2)、フッ化ニッケル(NiF
x、ここで、xは0〜2.5である)、フッ化銅(CuF
y、こ
こで、yは0〜2.5である)、又はFeF
z(ここで、zは0〜3.5から選択される)から選択される
カソード材料である、電気化学デバイス用の層状材料である。いくつかの例において、該
層状構造は、実質的に
図25に示されている通りである。
【0192】
ある実施態様において、アノード及びアノード集電体を含む層の両側は、各々独立に、
ガーネットSSE層と接触しており、各々のガーネットSSE層は、独立に、多孔性ガーネット
層と接触している。
【0193】
(b.粉末)
(i.ナノ結晶性粉末)
いくつかの例において、本明細書に記載されるリチウム充填ガーネット粉末は、ナノ寸
法又はナノ構造である。したがって、これらの粉末は、リチウム充填ガーネットの結晶性
ドメインを含み、ここで、結晶性ドメイン直径中央値は、物理的寸法(例えば、直径)が約
0.5nm〜約10μmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約0.5nmで
ある。いくつかの他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約1nmである。他の例に
おいて、該結晶性ドメインは、直径が約1.5nmである。さらに他の例において、該結晶性
ドメインは、直径が約2nmである。また他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約2
.5nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約3.0nmである。さら
に他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約3.5nmである。他の例において、該結
晶性ドメインは、直径が約4.0nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、
直径が約5nmである。いくつかの他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約5.5nmで
ある。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約6.0nmである。さらに他の例にお
いて、該結晶性ドメインは、直径が約6.5nmである。また他の例において、該結晶性ドメ
インは、直径が約7.0nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約7
.5nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約8.0nmである。他の
例において、該結晶性ドメインは、直径が約8.5nmである。いくつかの例において、該結
晶性ドメインは、直径が約8.5nmである。いくつかの他の例において、該結晶性ドメイン
は、直径が約9nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約9.5nmである。
さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約10nmである。また他の例において
、該結晶性ドメインは、直径が約10.5nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメイ
ンは、直径が約11.0nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約11
.5nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約12.0nmである。いくつかの
例において、該結晶性ドメインは、直径が約12.5nmである。いくつかの他の例において、
該結晶性ドメインは、直径が約13.5nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直
径が約14.0nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約14.5nmであ
る。また他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約15.0nmである。いくつかの例に
おいて、該結晶性ドメインは、直径が約15.5nmである。さらに他の例において、該結晶性
ドメインは、直径が約16.0nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約16
.5nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約17nmである。いくつ
かの他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約17.5nmである。他の例において、該
結晶性ドメインは、直径が約18nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、
直径が約18.5nmである。また他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約19nmである
。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約19.5nmである。さらに他の例に
おいて、該結晶性ドメインは、直径が約20nmである。他の例において、該結晶性ドメイン
は、直径が約20.5nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約21nm
である。いくつかの他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約21.5nmである。他の
例において、該結晶性ドメインは、直径が約22.0nmである。さらに他の例において、該結
晶性ドメインは、直径が約22.5nmである。また他の例において、該結晶性ドメインは、直
径が約23.0nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約23.5nmであ
る。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約24.0nmである。他の例におい
て、該結晶性ドメインは、直径が約24.5nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメ
インは、直径が約25.5nmである。いくつかの他の例において、該結晶性ドメインは、直径
が約26nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約26.5nmである。さらに
他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約27nmである。また他の例において、該結
晶性ドメインは、直径が約27.5nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、
直径が約28.0nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約28.5nmで
ある。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約29.0nmである。いくつかの例にお
いて、該結晶性ドメインは、直径が約29.5nmである。いくつかの他の例において、該結晶
性ドメインは、直径が約30nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約30
.5nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約31nmである。また他
の例において、該結晶性ドメインは、直径が約32nmである。いくつかの例において、該結
晶性ドメインは、直径が約33nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直
径が約34nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約35nmである。いくつ
かの例において、該結晶性ドメインは、直径が約40nmである。いくつかの他の例において
、該結晶性ドメインは、直径が約45nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直
径が約50nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約55nmである。
また他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約60nmである。いくつかの例において
、該結晶性ドメインは、直径が約65nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメイン
は、直径が約70nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約80nmである。
いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約85nmである。いくつかの他の例に
おいて、該結晶性ドメインは、直径が約90nmである。他の例において、該結晶性ドメイン
は、直径が約100nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約125nm
である。また他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約150nmである。いくつかの
例において、該結晶性ドメインは、直径が約200nmである。さらに他の例において、該結
晶性ドメインは、直径が約250nmである。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が
約300nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約350nmである。い
くつかの他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約400nmである。他の例において
、該結晶性ドメインは、直径が約450nmである。さらに他の例において、該結晶性ドメイ
ンは、直径が約500nmである。また他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約550nm
である。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約600nmである。さらに他
の例において、該結晶性ドメインは、直径が約650nmである。他の例において、該結晶性
ドメインは、直径が約700nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径
が約750nmである。いくつかの他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約800nmであ
る。他の例において、該結晶性ドメインは、直径が約850nmである。さらに他の例におい
て、該結晶性ドメインは、直径が約900nmである。また他の例において、該結晶性ドメイ
ンは、直径が約950nmである。いくつかの例において、該結晶性ドメインは、直径が約100
0nmである。
【0194】
(ii.微結晶粒状粉末)
結晶粒径は、本明細書で使用されるように、別途規定されない限り、顕微鏡法、例えば
、透過電子顕微鏡法もしくは走査電子顕微鏡法によるか、又はx線回折法によって測定さ
れる。
【0195】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、10μm未満のd
50直径を有する結晶
粒を有する膜である。ある例において、該膜は、9μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有
する。他の例において、結晶粒は、8μm未満のd
50直径を有する。いくつかの例において
、結晶粒は、7μm未満のd
50直径を有する。ある例において、膜は、6μm未満のd
50直径を
有する結晶粒を有する。他の例において、膜は、5μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有
する。いくつかの例において、膜は、4μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。他の
例において、膜は、3μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。ある例において、膜は
、2μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。他の例において、膜は、1μm未満のd
50直
径を有する結晶粒を有する。
【0196】
本明細書で使用されるように、本明細書に記載される膜中の微結晶粒は、10nm〜10μm
のd
50直径を有する。いくつかの例において、本明細書に記載される膜中の微結晶粒は、1
00nm〜10μmのd
50直径を有する。
【0197】
いくつかの例において、本明細書に記載される膜は、約130〜150GPaのヤング率を有す
る。いくつかの他の例において、本明細書に記載される膜は、約5〜7GPaのビッカーズ硬
さを有する。
【0198】
いくつかの例において、本明細書に記載される膜は、20%未満の空孔率を有する。他の
例において、本明細書に記載される膜は、10%未満の空孔率を有する。さらに他の例にお
いて、本明細書に記載される膜は、5%未満の空孔率を有する。また他の例において、本
明細書に記載される膜は、3%未満の空孔率を有する。空孔率は、いくつかの例において
、ピクノメトリー又は水銀ポロシメトリーによって測定される。
【0199】
(c.膜)
(i.未仮焼膜)
本明細書に記載されるのは、仮焼ガーネットを任意に含むガーネット前駆物質を含む膜
及び粉末である。これらの膜及び粉末を加熱する前、又はリチウム充填ガーネットを形成
させるために前駆物質が反応するのに十分な時間が経過する前、これらの膜及び粉末は、
未仮焼である。いくつかの例において、リチウム充填ガーネットのいくつかの層を作り上
げるために、下記のガーネット前駆物質のスラリーを、リチウム充填ガーネットの仮焼膜
に重層し、堆積させ、又は積層する。いくつかの例において、仮焼リチウム充填ガーネッ
ト内の空いた又は多孔性の空間に浸透するように、下記のガーネット前駆物質のスラリー
を、リチウム充填ガーネットの仮焼膜に重層し、堆積させ、又は積層する。
【0200】
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、ガーネット前駆物質又は任意に仮
焼ガーネットを含む薄型かつ自立型のガーネット膜である。いくつかの例において、これ
らの膜は、バインダー、溶媒、分散剤、又はこれらの組合せから選択される少なくとも1
つの部材も含む。いくつかの例において、ガーネット固体充填量は、少なくとも30重量%
(w/w)である。いくつかの例において、膜厚さは、100μm未満である。
【0201】
ある例において、分散剤は、魚油、Mehaden Blown Fish Oil、リン酸エステル、rhodal
ine(商標)、Rhodoline 4160、phospholan-131(商標)、BYK(商標) 22124、BYK-22146(商標
)、Hypermer KD1(商標)、Hypermer KD6(商標)、及びHypermer KD7(商標)である。
【0202】
いくつかの例において、該膜は、それに接着した基板を含む。ある例において、該基板
は、ポリマー、金属箔、又は金属粉末である。これらの例のうちのいくつかにおいて、該
基板は、金属箔である。いくつかの例において、該基板は、金属粉末である。これらの例
のうちのいくつかにおいて、該金属は、Ni、Cu、Al、鋼、これらの合金、又はこれらの組
合せから選択される。
【0203】
該固体充填量が少なくとも35%w/wである、請求項1記載の膜。
【0204】
いくつかの例において、該膜は、少なくとも40%w/wの固体充填量を有する。いくつか
の例において、該膜は、少なくとも45%w/wの固体充填量を有する。いくつかの例におい
て、該膜は、少なくとも50%w/wの固体充填量を有する。他の例において、固体充填量は
、少なくとも55%w/wである。いくつかの他の例において、固体充填量は、少なくとも60
%w/wである。いくつかの例において、固体充填量は、少なくとも65%w/wである。いくつ
かの他の例において、固体充填量は、少なくとも70%w/wである。ある他の例において、
固体充填量は、少なくとも75%w/wである。いくつかの例において、固体充填量は、少な
くとも80%w/wである。
【0205】
いくつかの例において、該未仮焼膜は、75μm未満及び10nm超の膜厚さを有する。いく
つかの例において、該未仮焼膜は、50μm未満及び10nm超の厚さを有する。いくつかの例
において、該未仮焼膜は、粒子の最大物理的寸法で1μm未満である粒子を有する。いくつ
かの例において、該未仮焼膜は、0.1μm〜10μmの結晶粒径中央値を有する。いくつかの
例において、該未仮焼膜は、どの基板にも接着していない。
【0206】
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、ガーネット前駆物質又は任意に仮
焼ガーネットを含む薄型かつ自立型のガーネット膜である。いくつかの例において、これ
らの膜は、バインダー、溶媒、分散剤、又はこれらの組合せから選択される少なくとも1
つの部材も含む。いくつかの例において、ガーネット固体充填量は、少なくとも30体積%
(v/v)である。いくつかの例において、膜厚さは100μm未満である。
【0207】
いくつかの例において、該膜は、少なくとも40%v/vの固体充填量を有する。いくつか
の例において、該膜は、少なくとも45%v/vの固体充填量を有する。いくつかの例におい
て、該膜は、少なくとも50%v/vの固体充填量を有する。他の例において、固体充填量は
、少なくとも55%v/vである。いくつかの他の例において、固体充填量は、少なくとも60
%v/vである。いくつかの例において、固体充填量は、少なくとも65%v/vである。いくつ
かの他の例において、固体充填量は、少なくとも70%v/vである。ある他の例において、
固体充填量は、少なくとも75%v/vである。いくつかの例において、固体充填量は、少な
くとも80%v/vである。
【0208】
(a.仮焼膜)
本明細書に記載される未仮焼膜は、該膜を約200℃〜1200℃に約20分〜10時間又は結晶
化が起こるまで加熱することにより仮焼することができる。
【0209】
(ii.未焼結膜)
いくつかの例において、ガーネット系膜は、「グリーン」膜と呼ばれる未焼結のもので
あり、長さがキロメートルに及ぶ。
【0210】
一実施態様において、本開示は、本明細書において、エネルギー貯蔵電極を作製する方
法であって、未焼結薄膜を提供すること;ここで、該未焼結薄膜は、ガーネット型電解質
、活性電極材料、伝導性添加剤、溶媒、バインダー、及びこれらの組合せからなる群から
選択される少なくとも1つの部材を含む;該未焼結薄膜中に存在する場合、溶媒を除去する
こと;任意に、該膜を表面に積層すること;該膜中に存在する場合、バインダーを除去する
こと;該膜を焼結すること(ここで、焼結することは、熱焼結又は電場支援焼結(FAST)する
ことを含み;ここで、熱焼結することは、該膜を、約700℃〜約1200℃の範囲で約1〜約600
分間、及び1e-1気圧〜1e-15気圧の酸素分圧を有する雰囲気で加熱することを含み;かつFA
ST焼結することは、該膜を約500℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び該薄膜にD.C.又は
A.C.電場を印加することを含む)を含む、方法を記載している。
【0211】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、未焼結薄膜は、約10μm〜約100
μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のうちのいくつかの他のものにおいて、
未焼結薄膜は、約20μm〜約100μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のうちの
あるものにおいて、未焼結薄膜は、約30μm〜約100μmの厚さを有する。本明細書に開示
される方法のうちの他のものにおいて、未焼結薄膜は、約40μm〜約100μmの厚さを有す
る。本明細書に開示されるさらに他の方法において、未焼結薄膜は、約50μm〜約100μm
の厚さを有する。本明細書に開示されるまた他の方法において、未焼結薄膜は、約60μm
〜約100μmの厚さを有する。本明細書に開示されるさらにいくつかの他の方法において、
未焼結薄膜は、約70μm〜約100μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のうちの
いくつかにおいて、未焼結薄膜は、約80μm〜約100μmの厚さを有する。本明細書に開示
される方法のうちのいくつかの他のものにおいて、未焼結薄膜は、約90μm〜約100μmの
厚さを有する。
【0212】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、未焼結薄膜は、約10μm〜約90
μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のうちのいくつかの他のものにおいて、
未焼結薄膜は、約20μm〜約80μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のうちのあ
るものにおいて、未焼結薄膜は、約30μm〜約70μmの厚さを有する。本明細書に開示され
る方法のうちの他のものにおいて、未焼結薄膜は、約40μm〜約60μmの厚さを有する。本
明細書に開示されるさらに他の方法において、未焼結薄膜は、約50μm〜約90μmの厚さを
有する。本明細書に開示されるまた他の方法において、未焼結薄膜は、約60μm〜約90μm
の厚さを有する。本明細書に開示されるさらにいくつかの他の方法において、未焼結薄膜
は、約70μm〜約90μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにお
いて、未焼結薄膜は、約80μm〜約90μmの厚さを有する。本明細書に開示される方法のう
ちのいくつかの他のものにおいて、未焼結薄膜は、約30μm〜約60μmの厚さを有する。
【0213】
いくつかの例において、未焼結膜は、焼結膜よりも体積で約50パーセント大きい。いく
つかの例において、焼結膜は、約1〜150μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつ
かにおいて、焼結膜は、約1μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、
約2μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約3μmの厚さを有する。ある他の例
において、焼結膜は、約4μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約
5μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約6μmの厚さを有する。これら
の例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約7μmの厚さを有する。いくつかの例におい
て、焼結膜は、約8μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約9μmの
厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約10μmの厚さを有する。
【0214】
いくつかの例において、焼結は、膜の長さを、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11
、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25%よりも大きく低下さ
せることなく、膜の厚さを、約50、約40、約30、約20、約10、又は約5%低下させる。本
明細書で使用されるように、厚さは、z-方向の平均の厚さを指す(
図23に示す)。本明細書
で使用されるように、長さは、x-方向又はy-方向の平均の長さを指す(
図23に示す)。いく
つかの例において、本明細書に記載される焼結は、x又はy方向よりも比率的に大きくz-方
向の膜の厚さを低下させる(
図23に示す)。いくつかの例において、焼結は主に、x-方向又
はy-方向のどちらかよりももっと比率的に大きくz-方向の膜厚さを低下させる。いくつか
の例において、焼結は、焼結がx-方向又はy-方向の膜の長さを低下させるよりも比率的に
実質的に大きくz-方向の膜の厚さを低下させる(
図23に示す)。この段落で使用されるよう
に、実質的により大きくは、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なく
とも80%、少なくとも90%、又は少なくとも100%を含むが、これらに限定されない。
【0215】
(iii.焼結膜)
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約10nmの厚さを有する。いくつかの
他の例において、焼結膜は、約11nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約12nm
の厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約13nmの厚さを有する。いくつかの他
の例において、焼結膜は、約14nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約
15nmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約16nmの厚さを
有する。いくつかの例において、焼結膜は、約17nmの厚さを有する。いくつかの他の例に
おいて、焼結膜は、約18nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約19nmの厚さを
有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約20nmの厚さを有する。いく
つかの他の例において、焼結膜は、約21nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、
約22nmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約23nmの厚さを有する。いくつ
かの他の例において、焼結膜は、約24nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜
は、約25nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約26nmの厚さを有する。
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約27nmの厚さを有する。いくつかの例
において、焼結膜は、約28nmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約
29nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約30nmの厚さを有する。これらの例の
うちのいくつかにおいて、焼結膜は、約31nmの厚さを有する。いくつかの他の例において
、焼結膜は、約32nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約33nmの厚さを有する
。ある他の例において、焼結膜は、約34nmの厚さを有する。いくつかの他の例において、
焼結膜は、約35nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約36nmの厚さを有
する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約37nmの厚さを有する。いくつ
かの例において、焼結膜は、約38nmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜
は、約39nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約40nmの厚さを有する。これら
の例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約41nmの厚さを有する。いくつかの他の例に
おいて、焼結膜は、約42nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約43nmの厚さを
有する。ある他の例において、焼結膜は、約44nmの厚さを有する。いくつかの他の例にお
いて、焼結膜は、約45nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約46nmの厚
さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約47nmの厚さを有する。
いくつかの例において、焼結膜は、約48nmの厚さを有する。いくつかの他の例において、
焼結膜は、約49nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約50nmの厚さを有する。
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約51nmの厚さを有する。いくつかの他
の例において、焼結膜は、約52nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約53nmの
厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約54nmの厚さを有する。いくつかの他の
例において、焼結膜は、約55nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約56
nmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約57nmの厚さを有
する。いくつかの例において、焼結膜は、約58nmの厚さを有する。いくつかの他の例にお
いて、焼結膜は、約59nmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約60nmの厚さを有
する。
【0216】
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約11μmの厚さを有する。いくつか
の他の例において、焼結膜は、約12μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約1
3μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約14μmの厚さを有する。いくつ
かの他の例において、焼結膜は、約15μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結
膜は、約16μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約17
μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約18μmの厚さを有する。いくつ
かの他の例において、焼結膜は、約19μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、
約20μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約21μmの厚
さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約22μmの厚さを有する。ある例に
おいて、焼結膜は、約23μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約24μmの
厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約25μmの厚さを有する。いくつ
かの例において、焼結膜は、約26μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにお
いて、焼結膜は、約27μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約28μmの
厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約29μmの厚さを有する。ある例
において、焼結膜は、約30μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、
焼結膜は、約31μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約32μmの厚
さを有する。ある例において、焼結膜は、約33μmの厚さを有する。ある他の例において
、焼結膜は、約34μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約35μmの
厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約36μmの厚さを有する。これらの例
のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約37μmの厚さを有する。いくつかの例において
、焼結膜は、約38μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約39μmの
厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約40μmの厚さを有する。これらの例のうち
のいくつかにおいて、焼結膜は、約41μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、
焼結膜は、約42μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約43μmの厚さを有する
。ある他の例において、焼結膜は、約44μmの厚さを有する。いくつかの他の例において
、焼結膜は、約45μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約46μmの厚さ
を有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約47μmの厚さを有する。
いくつかの例において、焼結膜は、約48μmの厚さを有する。いくつかの他の例において
、焼結膜は、約49μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約50μmの厚さを有す
る。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約51μmの厚さを有する。いくつ
かの他の例において、焼結膜は、約52μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、
約53μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約54μmの厚さを有する。いく
つかの他の例において、焼結膜は、約55μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼
結膜は、約56μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約5
7μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約58μmの厚さを有する。いく
つかの他の例において、焼結膜は、約59μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は
、約60μmの厚さを有する。
【0217】
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約61μmの厚さを有する。いくつか
の他の例において、焼結膜は、約62μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約6
3μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約64μmの厚さを有する。いくつ
かの他の例において、焼結膜は、約65μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結
膜は、約66μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約67
μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約68μmの厚さを有する。いくつ
かの他の例において、焼結膜は、約69μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、
約70μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約71μmの厚
さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約72μmの厚さを有する。ある例に
おいて、焼結膜は、約73μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約74μmの
厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約75μmの厚さを有する。いくつ
かの例において、焼結膜は、約76μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにお
いて、焼結膜は、約77μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約78μmの
厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約79μmの厚さを有する。ある例
において、焼結膜は、約80μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、
焼結膜は、約81μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約82μmの厚
さを有する。ある例において、焼結膜は、約83μmの厚さを有する。ある他の例において
、焼結膜は、約84μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約85μmの
厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約86μmの厚さを有する。これらの例
のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約87μmの厚さを有する。いくつかの例において
、焼結膜は、約88μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約89μmの
厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約90μmの厚さを有する。これらの例のうち
のいくつかにおいて、焼結膜は、約91μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、
焼結膜は、約92μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約93μmの厚さを有する
。ある他の例において、焼結膜は、約94μmの厚さを有する。いくつかの他の例において
、焼結膜は、約95μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約96μmの厚さ
を有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約97μmの厚さを有する。
いくつかの例において、焼結膜は、約98μmの厚さを有する。いくつかの他の例において
、焼結膜は、約99μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約100μmの厚さを有
する。
【0218】
ある他の例において、焼結膜は、約100nmの厚さを有する。他の例において、焼結膜は
、約500nmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約1μmの厚さを有する。他
の例において、焼結膜は、約2μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約
250nmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約2μmの厚さを有する。
いくつかの例において、焼結膜は、約5μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結
膜は、約3μmの厚さを有する。他の例において、焼結膜は、約4μmの厚さを有する。いく
つかの例において、焼結膜は、約300nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜
は、約400nmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約200nmの厚さを有する
。
【0219】
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約101μmの厚さを有する。いくつか
の他の例において、焼結膜は、約102μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約
103μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約104μmの厚さを有する。いく
つかの他の例において、焼結膜は、約105μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼
結膜は、約106μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約
107μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約108μmの厚さを有する。い
くつかの他の例において、焼結膜は、約109μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜
は、約110μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約111
μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約112μmの厚さを有する。
ある例において、焼結膜は、約113μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、
約114μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約115μmの厚さを有す
る。いくつかの例において、焼結膜は、約116μmの厚さを有する。これらの例のうちのい
くつかにおいて、焼結膜は、約117μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は
、約118μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は、約119μmの厚さを有
する。ある例において、焼結膜は、約120μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつ
かにおいて、焼結膜は、約121μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結膜は
、約122μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約123μmの厚さを有する。ある
他の例において、焼結膜は、約124μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼結
膜は、約125μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約126μmの厚さを有
する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約127μmの厚さを有する。いく
つかの例において、焼結膜は、約128μmの厚さを有する。いくつかの他の例において、焼
結膜は、約129μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約130μmの厚さを有する
。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約131μmの厚さを有する。いくつか
の他の例において、焼結膜は、約132μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約
133μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約134μmの厚さを有する。いく
つかの他の例において、焼結膜は、約135μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼
結膜は、約136μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約
137μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約138μmの厚さを有する。い
くつかの他の例において、焼結膜は、約139μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜
は、約140μmの厚さを有する。
【0220】
これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約141μmの厚さを有する。いくつか
の他の例において、焼結膜は、約142μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜は、約
143μmの厚さを有する。ある他の例において、焼結膜は、約144μmの厚さを有する。いく
つかの他の例において、焼結膜は、約145μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼
結膜は、約146μmの厚さを有する。これらの例のうちのいくつかにおいて、焼結膜は、約
147μmの厚さを有する。いくつかの例において、焼結膜は、約148μmの厚さを有する。い
くつかの他の例において、焼結膜は、約149μmの厚さを有する。ある例において、焼結膜
は、約150μmの厚さを有する。
【0221】
(iv.ナノ結晶性膜及び微結晶粒状膜)
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、10nm未満のd
50直径を有する結晶
粒を有する膜である。ある例において、該膜は、9nm未満のd
50直径を有する結晶粒を有す
る。他の例において、結晶粒は、8nm未満のd
50直径を有する。いくつかの例において、結
晶粒は、7nm未満のd
50直径を有する。ある例において、該膜は、6nm未満のd
50直径を有す
る結晶粒を有する。他の例において、該膜は、5nm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する
。いくつかの例において、該膜は、4nm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。他の例に
おいて、該膜は、3nm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。ある例において、該膜は、
2nm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。他の例において、該膜は、1nm未満のd
50直径
を有する結晶粒を有する。
【0222】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、10μm未満のd
50直径を有する結晶
粒を有する膜である。ある例において、該膜は、9μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有
する。他の例において、結晶粒は、8μm未満のd
50直径を有する。いくつかの例において
、結晶粒は、7μm未満のd
50直径を有する。ある例において、該膜は、6μm未満のd
50直径
を有する結晶粒を有する。他の例において、該膜は、5μm未満のd
50直径を有する結晶粒
を有する。いくつかの例において、該膜は、4μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する
。他の例において、該膜は、3μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。ある例におい
て、該膜は、2μm未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。他の例において、該膜は、1μ
m未満のd
50直径を有する結晶粒を有する。
【0223】
本明細書で使用されるように、本明細書に記載される膜中の微結晶粒は、10nm〜10μm
のd
50直径を有する。いくつかの例において、本明細書に記載される膜中の微結晶粒は、1
00nm〜10μmのd
50直径を有する。
【0224】
(v.自立型膜)
いくつかの例において、本開示は、本明細書において、本明細書に記載される方法によ
って製造される自立型の薄膜ガーネット型電解質を記載している。
【0225】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、本明細書に記載される方法
によって製造される自立型の薄膜ガーネット型電解質である。
【0226】
いくつかの実施態様において、該自立型膜の厚さは50μm未満である。ある実施態様に
おいて、該膜の厚さは40μm未満である。いくつかの実施態様において、該膜の厚さは30
μm未満である。いくつかの他の実施態様において、該膜の厚さは20μm未満である。他の
実施態様において、該膜の厚さは10μm未満である。さらに他の実施態様において、該膜
の厚さは5μm未満である。
【0227】
いくつかの実施態様において、該膜の厚さは45μm未満である。ある実施態様において
、該膜の厚さは35μm未満である。いくつかの実施態様において、該膜の厚さは25μm未満
である。いくつかの他の実施態様において、該膜の厚さは15μm未満である。他の実施態
様において、該膜の厚さは5μm未満である。さらに他の実施態様において、該膜の厚さは
1μm未満である。
【0228】
いくつかの実施態様において、該膜の厚さは、約1μm〜約50μmである。ある実施態様
において、該膜の厚さは、約10μm〜約50μmである。いくつかの実施態様において、該膜
の厚さは、約20μm〜約50μmである。いくつかの他の実施態様において、該膜の厚さは、
約30μm〜約50μmである。他の実施態様において、該膜の厚さは、約40μm〜約50μmであ
る。
【0229】
いくつかの実施態様において、該膜の厚さは、約1μm〜約40μmである。ある実施態様
において、該膜の厚さは、約10μm〜約40μmである。いくつかの実施態様において、該膜
の厚さは、約20μm〜約40μmである。いくつかの他の実施態様において、該膜の厚さは、
約30μm〜約40μmである。他の実施態様において、該膜の厚さは、約20μm〜約30μmであ
る。
【0230】
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、薄型かつ自立型の焼結ガーネット
膜であり、ここで、膜厚さは、50μm未満かつ10nm超であり、該膜は、実質的に平坦であ
り;かつ該ガーネットは、任意に、該膜の少なくとも一方の側に金属又は金属粉末を含む
集電体(CC)膜に結合している。
【0231】
いくつかの例において、薄型かつ自立型の焼結ガーネット膜は、20μm未満又は10μm未
満の厚さを有する。いくつかの例において、薄型かつ自立型の焼結ガーネット膜は、5μm
未満の表面粗さを有する。いくつかの例において、薄型かつ自立型の焼結ガーネット膜は
、4μm未満の表面粗さを有する。いくつかの例において、薄型かつ自立型の焼結ガーネッ
ト膜は、2μm未満の表面粗さを有する。いくつかの例において、薄型かつ自立型の焼結ガ
ーネット膜は、1μm未満の表面粗さを有する。ある例において、該ガーネットは、0.1μm
〜10μmの結晶粒径中央値を有する。ある例において、該ガーネットは、2.0μm〜5.0μm
の結晶粒径中央値を有する。
【0232】
(vi.基板に結合した膜)
本明細書に記載される膜のいくつかにおいて、該膜は、ポリマー、ガラス、又は金属か
ら選択される基板に結合している。これらの例のうちのいくつかにおいて、該膜に接着又
は結合している基板は、集電体(CC)である。これらの例のうちのいくつかにおいて、CC膜
は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鋼、ステンレス鋼、これらの組合せ、及びこれらの合金から
なる群から選択される金属を含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、該膜は、該膜
の片側で金属集電体(CC)に結合している。いくつかの他の例において、該膜は、該膜の両
側で金属集電体(CC)に結合している。さらに他の例において、CCは、2つのガーネット膜
の間に、かつこれらと接触して配置されている。
【0233】
(vii.二重層及び三重層)
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、2つの異なるリチウム充填ガーネ
ット薄膜の間に、かつこれらと接触して配置された金属箔又は金属粉末を含む三重層であ
る。いくつかの例において、真ん中の層は、金属箔である。いくつかの他の例において、
真ん中の層は、金属粉末である。いくつかの例において、金属はNiである。他の例におい
て、金属はAlである。また他の例において、金属はFeである。いくつかの例において、金
属は、鋼又はステンレス鋼である。いくつかの例において、金属は、Ni、Cu、Al、又はFe
の合金又は組合せである。いくつかの例において、該三重層は、
図3に示される構造を有
する。いくつかの例において、該三重層は、
図4下に示される構造を有する。いくつかの
例において、該三重層は、
図29下に示される構造を有する。いくつかの例において、該三
重層は、
図44(E)(F)に示される構造を有する。
【0234】
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、リチウム充填ガーネット薄膜と接
触して配置された金属箔又は金属粉末を含む二重層である。いくつかの例において、該二
重層の1つの層は、金属箔である。他の例において、該二重層の1つの層は、金属粉末であ
る。いくつかの例において、該金属はNiである。他の例において、該金属はAlである。ま
た他の例において、該金属はFeである。いくつかの例において、該金属は、鋼又はステン
レス鋼である。いくつかの例において、該金属は、Ni、Cu、Al、又はFeの合金又は組合せ
である。いくつかの例において、該二重層は、
図44(C)(D)に示される構造を有する。いく
つかの例において、該二重層は、
図20又は
図21の焼結プレートの間に示された構造を有す
る。
【0235】
本明細書に記載される二重層及び三重層のいくつかにおいて、ガーネットは、以下の式
: Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
F、Li
ALa
BM'CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8.5、
1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<F≦13であり、M'及びM''は各々、各々の場
合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)
、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<
2、10<f≦13であり、Me''は、Nb、Ta、V、W、Mo、もしくはSbから選択される金属である
); Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F(ここで、ガーネット:Al
2O
3のモル比は0.05〜0.7である);又はLi
g
La
3Zr
2O
12-Al
2O
3(ここで、5.5<g<8.5であり、かつガーネット:Al
2O
3のモル比は0.05〜1
.0である)のうちの1つによって特徴付けられる。
【0236】
(viii.多重層)
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、前述の層、二重層、及び又は三重
層の多数のスタック又は組合せである。いくつかの例において、2以上の二重層は、連続
的な組合せで積み重ねられている。いくつかの他の例において、2以上の三重層は、連続
的な組合せで積み重ねられている。いくつかの例において、これらの連続的な組合せスタ
ックの間に挿入されるのは、カソード活性材料、アノード活性材料、及び又は集電体であ
る。
【0237】
(ix.膜寸法)
いくつかの例において、本明細書に記載される薄膜は、厚さが50μm未満である。いく
つかの他の例において、本明細書に記載される薄膜は、厚さが45μm未満である。ある例
において、本明細書に記載される薄膜は、厚さが40μm未満である。また他の例において
、本明細書に記載される薄膜は、厚さが35μm未満である。いくつかの例において、本明
細書に記載される薄膜は、厚さが30μm未満である。いくつかの他の例において、本明細
書に記載される薄膜は、厚さが25μm未満である。ある例において、本明細書に記載され
る薄膜は、厚さが20μm未満である。また他の例において、本明細書に記載される薄膜は
、厚さが15μm未満である。いくつかの例において、本明細書に記載される薄膜は、厚さ
が10μm未満である。いくつかの他の例において、本明細書に記載される薄膜は、厚さが5
μm未満である。ある例において、本明細書に記載される薄膜は、厚さが0.5μm未満であ
る。また他の例において、本明細書に記載される薄膜は、厚さが0.1μm未満である。
【0238】
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、約100nm〜約100μmの膜厚さを有
する薄膜として製剤化される組成物である。ある例において、厚さは50μm未満である。
他の例において、厚さは40μm未満である。いくつかの例において、厚さは30μm未満であ
る。他の例において、厚さは20μm未満である。ある例において、厚さは10μm未満である
。他の例において、厚さは5μm未満である。いくつかの例において、厚さは1μm未満であ
る。さらに他の例において、厚さは0.5μmである。
【0239】
これらの例のうちのいくつかにおいて、該膜は、長さが1mmである。これらの例のうち
のいくつかの他のものにおいて、該膜は、長さが5mmである。さらに他の例において、該
膜は、長さが10mmである。また他の例において、該膜は、長さが15mmである。ある例にお
いて、該膜は、長さが25mmである。他の例において、該膜は、長さが30mmである。いくつ
かの例において、該膜は、長さが35mmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さ
が40mmである。また他の例において、該膜は、長さが45mmである。ある例において、該膜
は、長さが50mmである。他の例において、該膜は、長さが30mmである。いくつかの例にお
いて、該膜は、長さが55mmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが60mmであ
る。さらに他の例において、該膜は、長さが65mmである。また他の例において、該膜は、
長さが70mmである。ある例において、該膜は、長さが75mmである。他の例において、該膜
は、長さが80mmである。いくつかの例において、該膜は、長さが85mmである。いくつかの
他の例において、該膜は、長さが90mmである。また他の例において、該膜は、長さが95mm
である。ある例において、該膜は、長さが100mmである。他の例において、該膜は、長さ
が30mmである。
【0240】
いくつかの例において、該膜は、長さが1cmである。いくつかの他の例において、該膜
は、長さが2cmである。他の例において、該膜は、長さが3cmである。さらに他の例におい
て、該膜は、長さが4cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが5cmである。他の
例において、該膜は、長さが6cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが7cmであ
る。いくつかの他の例において、該膜は、長さが8cmである。さらに他の例において、該
膜は、長さが9cmである。また他の例において、該膜は、長さが10cmである。いくつかの
例において、該膜は、長さが11cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが12
cmである。他の例において、該膜は、長さが13cmである。さらに他の例において、該膜は
、長さが14cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが15cmである。他の例におい
て、該膜は、長さが16cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが17cmである。い
くつかの他の例において、該膜は、長さが18cmである。さらに他の例において、該膜は、
長さが19cmである。また他の例において、該膜は、長さが20cmである。いくつかの例にお
いて、該膜は、長さが21cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが22cmであ
る。他の例において、該膜は、長さが23cmである。さらに他の例において、該膜は、長さ
が24cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが25cmである。他の例において、該
膜は、長さが26cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが27cmである。いくつか
の他の例において、該膜は、長さが28cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが
29cmである。また他の例において、該膜は、長さが30cmである。いくつかの例において、
該膜は、長さが31cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが32cmである。他
の例において、該膜は、長さが33cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが34cm
である。いくつかの例において、該膜は、長さが35cmである。他の例において、該膜は、
長さが36cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが37cmである。いくつかの他の
例において、該膜は、長さが38cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが39cmで
ある。また他の例において、該膜は、長さが40cmである。いくつかの例において、該膜は
、長さが41cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが42cmである。他の例に
おいて、該膜は、長さが43cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが44cmである
。いくつかの例において、該膜は、長さが45cmである。他の例において、該膜は、長さが
46cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが47cmである。いくつかの他の例にお
いて、該膜は、長さが48cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが49cmである。
また他の例において、該膜は、長さが50cmである。いくつかの例において、該膜は、長さ
が51cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが52cmである。他の例において
、該膜は、長さが53cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが54cmである。いく
つかの例において、該膜は、長さが55cmである。他の例において、該膜は、長さが56cmで
ある。さらに他の例において、該膜は、長さが57cmである。いくつかの他の例において、
該膜は、長さが58cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが59cmである。また他
の例において、該膜は、長さが60cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが61cm
である。いくつかの他の例において、該膜は、長さが62cmである。他の例において、該膜
は、長さが63cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが64cmである。いくつかの
例において、該膜は、長さが65cmである。他の例において、該膜は、長さが66cmである。
さらに他の例において、該膜は、長さが67cmである。いくつかの他の例において、該膜は
、長さが68cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが69cmである。また他の例に
おいて、該膜は、長さが70cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが71cmである
。いくつかの他の例において、該膜は、長さが72cmである。他の例において、該膜は、長
さが73cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが74cmである。いくつかの例にお
いて、該膜は、長さが75cmである。他の例において、該膜は、長さが76cmである。さらに
他の例において、該膜は、長さが77cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さ
が78cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが79cmである。また他の例において
、該膜は、長さが80cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが81cmである。いく
つかの他の例において、該膜は、長さが82cmである。他の例において、該膜は、長さが83
cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが84cmである。いくつかの例において、
該膜は、長さが85cmである。他の例において、該膜は、長さが86cmである。さらに他の例
において、該膜は、長さが87cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが88cm
である。さらに他の例において、該膜は、長さが89cmである。また他の例において、該膜
は、長さが90cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが91cmである。いくつかの
他の例において、該膜は、長さが92cmである。他の例において、該膜は、長さが93cmであ
る。さらに他の例において、該膜は、長さが94cmである。いくつかの例において、該膜は
、長さが95cmである。他の例において、該膜は、長さが96cmである。さらに他の例におい
て、該膜は、長さが97cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが98cmである
。さらに他の例において、該膜は、長さが99cmである。また他の例において、該膜は、長
さが100cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが101cmである。いくつかの他の
例において、該膜は、長さが102cmである。他の例において、該膜は、長さが103cmである
。さらに他の例において、該膜は、長さが104cmである。いくつかの例において、該膜は
、長さが105cmである。他の例において、該膜は、長さが106cmである。さらに他の例にお
いて、該膜は、長さが107cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが108cmで
ある。さらに他の例において、該膜は、長さが109cmである。また他の例において、該膜
は、長さが110cmである。いくつかの例において、該膜は、長さが111cmである。いくつか
の他の例において、該膜は、長さが112cmである。他の例において、該膜は、長さが113cm
である。さらに他の例において、該膜は、長さが114cmである。いくつかの例において、
該膜は、長さが115cmである。他の例において、該膜は、長さが116cmである。さらに他の
例において、該膜は、長さが117cmである。いくつかの他の例において、該膜は、長さが1
18cmである。さらに他の例において、該膜は、長さが119cmである。また他の例において
、該膜は、長さが120cmである。
【0241】
いくつかの例において、ガーネット系膜は、リチウム二次電池セルに有用なモノリスと
して製造される。これらのセルのうちのいくつかにおいて、ガーネット系膜の形状要素は
、約10cm
2の上部表面積を有する膜である。あるセルにおいて、約100cm
2の上部表面積を
有するガーネット系膜の形状要素。
【0242】
いくつかの例において、本明細書に記載される膜は、約130〜150GPaのヤング率を有す
る。いくつかの他の例において、本明細書に記載される膜は、約5〜7GPaのビッカーズ硬
さを有する。
【0243】
いくつかの例において、本明細書に記載される膜は、20%未満の空孔率を有する。他の
例において、本明細書に記載される膜は、10%未満の空孔率を有する。さらに他の例にお
いて、本明細書に記載される膜は、5%未満の空孔率を有する。また他の例において、本
明細書に記載される膜は、3%未満の空孔率を有する。
【0244】
(x.複合材料)
Li二次電池用途について、エネルギー密度は、存在し得る電解質、カソライト、及びア
ノライトの量に一部反比例する。より少ない電解質、カソライト、又はアノライト材料を
所与の電池構造容量で使用するにつれて、より多くの正極活性材料(例えば、FeF
3、CoF
2
、NiF
2、CoF
2)及びより多くの負極材料(例えば、Li-金属)を同じ容量に組み入れることが
でき、それにより、電池のエネルギー密度、例えば、容量当たりのエネルギーを増大させ
ることができる。したがって、いくつかの例において、500μm未満ではあるが1nmを超え
る、又は450μm未満ではあるが1nmを超える、又は400μm未満ではあるが1nmを超える、又
は350μm未満ではあるが1nmを超える、又は300μm未満ではあるが1nmを超える、又は250
μm未満ではあるが1nmを超える、又は200μm未満ではあるが1nmを超える、又は150μm未
満ではあるが1nmを超える、又は100μm未満ではあるが1nmを超える、又は50μm未満では
あるが1nmを超える、又は45μm未満ではあるが1nmを超える、又は40μm未満ではあるが1n
mを超える、又は30μm未満ではあるが1nmを超える、又は35μm未満ではあるが1nmを超え
る、又は25μm未満ではあるが1nmを超える、又は20μm未満ではあるが1nmを超える、又は
15μm未満ではあるが1nmを超える、又は10μm未満ではあるが1nmを超える、又は9μm未満
ではあるが1nmを超える、又は8μm未満ではあるが1nmを超える、又は7μm未満ではあるが
1nmを超える、又は6μm未満ではあるが1nmを超える、又は5μm未満ではあるが1nmを超え
る、又は4μm未満ではあるが1nmを超える、又は3μm未満ではあるが1nmを超える、又は2
μm未満ではあるが1nmを超える、又は1μm未満ではあるが1nmを超える、又は90nm未満で
はあるが1nmを超える、又は85nm未満ではあるが1nmを超える、又は80nm未満ではあるが1n
mを超える、又は75nmμm未満ではあるが1nmを超える、又は70nm未満ではあるが1nmを超え
る、又は60nm未満ではあるが1nmを超える、又は55nm未満ではあるが1nmを超える、又は50
nm未満ではあるが1nmを超える、又は45nm未満ではあるが1nmを超える、又は40nm未満では
あるが1nmを超える、又は35nm未満ではあるが1nmを超える、又は30nm未満ではあるが1nm
を超える、又は25nmμm未満ではあるが1nmを超える、又は20nm未満ではあるが1nmを超え
る、又は15nm未満ではあるが1nmを超える、又は10nm未満ではあるが1nmを超える、又は5n
m未満ではあるが1nmを超える、又は4nm未満ではあるが1nmを超える、又は3nm未満ではあ
るが1nmを超える、又は2nm未満ではあるが1nmを超える膜厚さを生じさせる、本明細書に
記載される方法を使用することが好都合である。
【0245】
ある例において、本明細書に記載されるガーネット材料は、ポリマーと組み合わされる
。これらの例において、ポリマーとしては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレ
ンオキシド(PPO)、PEO-PPOブロックコポリマー、スチレン-ブタジエン、ポリスチレン(PS
)、アクリレート、ジアクリレート、メタクリル酸メチル、シリコーン、アクリルアミド
、t-ブチルアクリルアミド、スチレニクス(styrenics)、t-αメチルスチレン、アクリロ
ニトリル、及び酢酸ビニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0246】
バインダーが(例えば、スラリーにおいて、又は未焼結薄膜において)列挙されている本
明細書の例において、バインダーは、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルブチラール(PVB)
、ポリビニルピロリドン(PVP)、アタクチックポリプロピレン(aPP)、イソタクティブ(iso
tactive)ポリプロピレンエチレンプロピレンゴム(EPR)、エチレンペンテンコポリマー(EP
C)、ポリイソブチレン(PIB)、ZEON(商標)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリオレフィ
ン、ポリエチレン-コ-ポリ-1-オクテン(PE-コ-PO); PE-コ-ポリ(メチレンシクロペンタン
)(PE-コ-PMCP);ステレオブロックポリプロピレン、ポリプロピレンポリメチルペンテンコ
ポリマー、及びシリコーンからなる群から選択されることができる。
【0247】
(II.リチウム二次電池)
いくつかの例において、本明細書の開示は、本明細書に記載されるリチウム充填ガーネ
ットから構成される、カソライト、電解質、及び又はアノライトを有する電池を記載して
いる。
【0248】
(a.電池の構造)
いくつかの例において、本明細書に記載される電池は、集電体基板の両側に塗布された
正極(例えば、カソード)活性材料を含む。これらの例において、ガーネット電解質は、カ
ソード活性材料の表面又は内部に塗布することもできる。
【0249】
いくつかの例において、本明細書の開示は、本明細書に記載される方法によって製造さ
れる複合電気化学デバイスを記載しており;ここで、該デバイスは:活性電極材料、リチウ
ム充填ガーネット電解質又はカソライト、伝導性添加剤、及びこれらの組合せからなる群
から選択される部材を含む少なくとも1つの層を含む。いくつかの例において、該デバイ
スは、ガーネット型電解質を含む少なくとも1つの層も含む。
【0250】
別の実施態様において、本開示は、本明細書において、アノード及びアノード集電体を
含む少なくとも1つの層;ガーネット固体電解質(SSE)を含む少なくとも1つの層;該ガーネ
ットSSEと接触した多孔性ガーネットを含む少なくとも1つの層;ここで、該多孔性ガーネ
ットは、任意に、炭素、リチウム伝導性ポリマー、活性カソード材料、及びこれらの組合
せからなる群から選択される少なくとも1つの部材が浸透している;並びに該多孔性ガーネ
ットと接触したアルミニウムカソード集電体を含む少なくとも1つの層を含み、ここで、
該多孔性ガーネット層が、体積で少なくとも70%多孔性であり;該ガーネットが、Li
ALa
BM
'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8.5、1.5<B<4
、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<F<14であり、M'及びM''は各々、各々の場合に独立
に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<7.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f
<14であり、Me''は、Nb、Ta、V、W、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選
択される材料であり;かつ該活性電極材料が、NCA(リチウムニッケルコバルトアルミニウ
ム酸化物)、LMNO(リチウムマンガンニッケル酸化物)、NMC(リチウムニッケルマンガンコ
バルト酸化物)、LCO(リチウムコバルト酸化物、すなわち、LiCoO
2)、フッ化ニッケル(NiF
x、ここで、xは0〜2.5である)、フッ化銅(CuF
y、ここで、yは0〜2.5である)、又はFeF
z(
ここで、zは0〜3.5から選択される)から選択されるカソード材料である、電気化学デバイ
ス用の層状材料を記載している。いくつかの例において、10<F<13である。いくつかの
例において、0<c≦2である。
【0251】
(b.ガーネットカソライト、電解質、及びカソライトとともに使用するのに好適な電池成
分)
本明細書に記載されるガーネット材料とともに使用するのに好適な集電体としては、金
属箔、金属シート、金属ワイヤー、及び金属粉末が挙げられ、ここで、該金属は、アルミ
ニウム、銅、金、ニッケル、コバルト、鋼、ステンレス鋼、リチウム金属、これらの合金
、混合物、又は組合せからなる群から選択される部材である。いくつかの例において、本
明細書に提供されるのは、本出願に記載されるような、アルミナをドープされたリチウム
充填ガーネットから構成される電解質を有する電気化学デバイスである。いくつかの例に
おいて、本明細書に提供されるのは、本出願に記載されるような、アルミナをドープされ
たリチウム充填ガーネットから構成されるカソライトを有する電気化学デバイスである。
【0252】
本明細書に開示されるいくつかの実施態様において、電極は、炭素である伝導性添加剤
を含む。ある実施態様において、炭素は、ケッチェンブラック、VGCF、アセチレンブラッ
ク、グラファイト、グラフェン、ナノチューブ、ナノファイバーなど、及びこれらの組合
せからなる群から選択されるメンバーである。ある実施態様において、炭素はケッチェン
ブラックである。ある他の実施態様において、炭素はVGCFである。さらに他の実施態様に
おいて、炭素はアセチレンブラックである。他の実施態様において、炭素はグラファイト
である。いくつかの実施態様において、炭素はグラフェンである。他の実施態様において
、炭素はナノチューブである。他の実施態様において、炭素はナノファイバーである。
【0253】
(c.本明細書に記載されるガーネット材料とともに使用するのに好適なカソード材料)
本明細書に記載されるガーネット材料は、様々なカソード活性材料又は正極活性材料と
ともに使用するのに好適である。特に、ガーネットは、コンバージョン化学カソード活性
材料、例えば、限定されないが、2013年6月19日に出願された、電気化学コンバージョン
反応用のナノ構造材料(NANOSTRUCTURED MATERIALS FOR ELECTROCHEMICAL CONVERSION REA
CTIONS)と題する米国非仮特許出願第13/922,214号;また、2014年5月8日に出願された、コ
ンバージョン材料カソード用の保護塗布剤(PROTECTIVE COATINGS FOR CONVERSION MATERI
AL CATHODES)と題する米国非仮特許出願第14/272,518号;また、2014年7月23日に出願され
た、インターカレーション材料とコンバージョン材料の両方を有するハイブリッド電極(H
YBRID ELECTRODES WITH BOTH INTERCALATION AND CONVERSION MATERIALS)と題する米国仮
特許出願第62/027,908号;及びまた、2013年11月26日に出願された、エネルギー貯蔵用の
オキシフッ化鉄電極(Iron Oxyfluoride Electrodes for Energy Storage)と題する米国非
仮特許出願第14/090,990号;また、2013年10月25日に出願された、自己形成電池用の金属
フッ化物組成物(METAL FLUORIDE COMPOSITIONS FOR SELF-FORMED BATTERIES)と題する米
国非仮特許出願第14/063,966号に記載されている活性材料と化学的適合性があるので、カ
ソライト及び電解質として有用である。これらの特許出願の内容は、あらゆる目的のため
に引用により完全に本明細書中に組み込まれる。
【0254】
本明細書に記載されるガーネット材料は、他のカソライト及び電解質材料、例えば、限
定されないが、2014年5月15日に出願された、Li
AMP
BS
C(M=Si、Ge、及び/又はSn)を用い
た電池用の固体カソライト又は電解質(SOLID STATE CATHOLYTE OR ELECTROLYTE FOR BATT
ERY USING Li
AMP
BS
C(M = Si, Ge, and/or Sn))と題する国際PCT特許出願PCT/US14/38283
号に記載されているカソライト及び電解質材料とともに使用するのにも好適である。
【0255】
本明細書に記載される成分、デバイス、及び方法とともに使用するのに好適な活性電極
材料としては、限定するものではないが、NCA(リチウムニッケルコバルトアルミニウム酸
化物)、NMC(リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物)、LMNO(リチウムマンガンニッケ
ル酸化物)、LCO(リチウムコバルト酸化物、すなわち、LiCoO
2)、フッ化ニッケル(NiFx、
ここで、xは0〜2.5である)、フッ化銅(CuF
y、ここで、yは0〜2.5である)、又はFeF
z(ここ
で、zは0〜3.5から選択される)が挙げられる。ある実施態様において、該活性電極材料は
、カソード用の材料である。ある実施態様において、該活性カソード電極材料は、NCA(リ
チウムニッケルコバルトアルミニウム酸化物)である。ある他の実施態様において、該活
性カソード電極材料は、LMNO(リチウムマンガンニッケル酸化物)である。さらに他の実施
態様において、該活性カソード電極材料は、LCO(リチウムコバルト酸化物、すなわち、Li
CoO
2)である。さらに他の実施態様において、該活性カソード電極材料はNMCである。また
ある他の実施態様において、該活性カソード電極材料は、フッ化ニッケル(NiF
x、ここで
、xは0〜2.5である)である。いくつかの他の実施態様において、該活性カソード電極材料
は、フッ化銅(CuF
y、ここで、yは0〜2.5である)である。ある他の実施態様において、該
活性カソード電極材料は、FeF
z(ここで、zは0〜3.5から選択される)である。
【0256】
(III.本明細書に記載される材料を作製する方法)
(a.堆積フラックス由来の薄膜リチウム伝導性粉末材料)
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、セラミック電解質材料(例えば、
リチウム充填ガーネット粉末又は膜)を含む電池成分を作製するプロセスであって、400℃
よりも低い融点を有する1以上のフラックス材料を用いて、基板上又はその周辺でセラミ
ックスを混合し、溶解させ、及び又は緻密化する、プロセスである。
【0257】
いくつかの例において、セラミック電解質粉末材料、又はその成分を、2以上のフラッ
クス材料と400℃未満の温度で混合して、フラックス化した粉末材料を形成させる。この
フラックス化した粉末材料を成形し、400℃未満の温度で再加熱して、高密度リチウム伝
導性材料を形成させる。
【0258】
本明細書に記載される堆積方法は、堆積材料、例えば、限定されないが、ガーネット、
リチウム充填ガーネット、ペロブスカイト、NASICON、及びLISICON構造に好適である。
【0259】
いくつかの例において、該堆積方法は、リチウム伝導性セラミック粉末材料を規定の量
及び密度で提供することを含む。ある例において、該粉末は、約100nm〜10μmの平均粒径
によって特徴付けられるか、又は該平均粒径にまで粉砕される。いくつかの例において、
平均粒径は800nm〜2μmである。これらの例のうちのいくつかにおいて、フラックス材料
は、第2の規定の量及び密度で提供される。ある例において、第2に提供されるフラックス
材料は、第1の粉末材料の51%(w/w)未満である。このフラックス材料は、通常、約500℃
〜800℃で融解するリチウム含有材料である。追加のフラックス材料を反応混合物中に提
供することもできる。いくつかの例において、様々な組合せの粉末及びフラックス材料を
混合して、共晶混合物を形成させる。これらの例のうちのいくつかにおいて、共晶混合物
は、500℃未満の融点を有する。いくつかのさらなる例において、共晶混合物を約100〜50
0℃の温度に加熱する。いくつかの例において、加熱された混合物を混合する。また他の
例において、その後、該混合物を加熱し、限定されないが、シート、厚膜(厚さ100μm超)
、薄膜(厚さ100μm未満) ロール、スフェア、ディスク、シート、ペレット、及び円筒な
どの形状に形成させる。反応時間及び又はさらなる加熱の後、粉末及びフラックス材料を
任意に冷却する。いくつかの例において、該フラックスを、溶媒、例えば、限定されない
が、水、アセトン、エタノール、又はこれらの組合せを用いて、その中に形成された生成
物から分離又は除去する。いくつかの例において、さらなる加熱は、500℃未満の温度ま
でとする。この方法、及びその変形法によって、高密度リチウム伝導性セラミック粉末が
生じ、これは、多くの場合、反応物質及び又はフラックスの出発密度よりも20%密度が高
い。ある例において、該粉末及びフラックス材料としては、形成されたガーネット、例え
ば、Li
7La
3Zr
2O
12、及び酸化物、例えば、LiOH、La
2O
3、ZrO
2が挙げられるが、これらに
限定されない。ある例において、該ガーネット粉末は、ガーネット前駆物質、例えば、限
定されないが、LiOH、L
2CO
3、La
2O
3、ZrO
2、Nb
2O
5、Ta
2O
5、硝酸Al、硝酸Al水和物、又は
これらの組合せを混合することによって形成される。
【0260】
いくつかの例において、本明細書に記載されるガーネット材料を、ガーネット前駆物質
、例えば、限定されないが、LiOH、La
2O
3、ZrO
2、Nb
2O
5、Ta
2O
5、硝酸Al、又はこれらの
組合せを混合して、混合物を形成させることにより製造する。次に、該混合物を、600℃
、650℃、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃、950℃、1000℃、1050℃、1100℃、1150
℃、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃、1400℃、又は1450℃の温度で仮焼する。いくつか
の例において、該混合物を800℃、850℃、900℃、950℃、1000℃、1050℃、又は1100℃で
仮焼する。いくつかの例において、該混合物を800℃で仮焼する。いくつかの例において
、該混合物を850℃で仮焼する。いくつかの例において、該混合物を900℃で仮焼する。い
くつかの例において、該混合物を950℃で仮焼する。いくつかの例において、該混合物を1
000℃で仮焼する。いくつかの例において、該混合物を1050℃で仮焼する。いくつかの例
において、該混合物を1100℃で仮焼する。これらの例のうちのいくつかにおいて、該混合
物を1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10時間仮焼する。いくつかの例において、該混合
物を4、5、6、7、又は8時間仮焼する。いくつかの例において、該混合物を4時間仮焼する
。いくつかの例において、該混合物を5時間仮焼する。いくつかの例において、該混合物
を6時間仮焼する。 いくつかの例において、該混合物を7時間仮焼する。これらの例にお
いて、仮焼温度は、約1C/分又は約5C/分又は約10C/分の加熱ランプ率によって達成される
。これらの例のうちのいくつかにおいて、その後、仮焼混合物を粉砕して、混合物凝集塊
を解体する。これらの例のうちのいくつかにおいて、その後、仮焼混合物を粉砕して、平
均一次粒径を低下させる。ある例において、その後、粉砕された仮焼混合物を、600℃、6
50℃、700℃、750℃、800℃、850℃、900℃、950℃、1000℃、1050℃、1100℃、1150℃、
1200℃、1250℃、1300℃、1350℃、1400℃、又は1450℃の温度で焼結する。いくつかの例
において、焼結は、1000℃、1050℃、1100℃、1150℃、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃
、1400℃、又は1450℃の温度で行われる。いくつかの例において、焼結は、1000℃、1200
℃、又は1400℃の温度で行われる。これらの例において、焼結は、1、2、3、4、5、6、7
、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、
28、29、又は30分間行われる。
【0261】
いくつかの例において、フラックスは、無機塩、例えば、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、及びルビジウム塩を含む。例えば、LiF、LiCl、LiBr、及び又はLiI。いくつかの例
において、フラックスは、無機酸化物、例えば、LiOH、Li
2CO
3を含む。フラックスは、ア
ルカリ金属水酸化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、及びこれらの組合せを含むこともできる
。有用である特定の組合せは、LiOH、LiCl、LiBr、LiI、LiNO
3、LiSO
4、Li
2O-SiO
2、Li
2O
-B
2O
3、Li
2O-PbO、Li
2O-Bi
2O
3、NaOH、NaCl、NaNO
3、NaSO
4、NaBr、Na
2CO
3、KOH、KCl、K
NO
3、KSO
4、KBr、及びK
2CO
3からなる群から選択される任意の1以上のメンバーの混合物を
含む。
【0262】
フラックスは材料の共晶混合物を含み、ここで、該共晶混合物は、該混合物の構成成分
のいずれかの融点よりも低い融点を有する。例えば、0.3のLiOH及び0.7のNaOHを有する混
合物は250℃前後で融解し、これは、LiOH又はNaOHのどちらかの融点よりも低い。
【0263】
いくつかの例において、該粉末、フラックス、及び反応混合物を、集電体、正極、負極
、又は電解質に堆積させる。
【0264】
いくつかの例において、本明細書の合成された粉末をフラックス成分に溶解させるため
に、該粉末をフラックス成分と混合する。溶解した粉末を有するこれらのフラックスを基
板上に流延して、約10nm〜約250μmの厚さを有する膜を形成させる。いくつかの例におい
て、基板上への流延は、スロット流延、ドクターブレード流延によるか、又は基板をフラ
ックスに浸漬塗布することにより達成される。
【0265】
いくつかの他の例において、これらの成分のスラリーを製造するために、本明細書の合
成された粉末をフラックス成分と混合し、液体又は溶媒とも混合する。その後、該スラリ
ーを基板上に流延して、約10nm〜約250μmの厚さを有する膜を形成させる。いくつかの例
において、基板上への流延は、スロット流延、ドクターブレード流延によるか、又は基板
を該フラックスに浸漬塗布することにより達成される。その後、該スラリーを乾燥させて
、溶媒を除去し、任意に、フラックス成分及び粉末を融解させ、混合する。いくつかの例
において、加熱は、1℃/分で、約200℃、又は約250℃、又は約300℃、又は約350℃、又は
約350℃、又は約400℃、又は約450℃、又は約500℃の温度まで達成される。いくつかの例
において、フラックス中の粉末を完全に溶解させるために、合成された粉末よりも多くの
フラックスを使用する。他の例において、フラックス中の粉末の全てが溶解することはな
いように、フラックスよりも多くの合成された粉末を使用する。
【0266】
いくつかの例において、正極活性材料をガーネット粉末と混合し、フラックス成分とも
混合して、混合物を形成させる。この混合物を、集電体の1つ、2つ、又はそれより多くの
側面に堆積させることができる。フラックスを、本明細書に記載の通りに、処理し、任意
に除去すると、ガーネット材料と活性材料の緊密な混合物は、集電体と直接接触した状態
に留まる。
【0267】
これらの例のいずれかにおいて、基板、例えば、集電体を、ガーネット、ガーネット前
駆物質、活性材料、又はこれらの組合せを有するフラックスに浸漬塗布することにより、
該基板に、正極活性材料を任意に含むガーネット材料を塗布することができる。これらの
例のいずれかにおいて、基板、例えば、集電体に、ガーネット、ガーネット前駆物質、活
性材料、又はこれらの組合せを有するフラックスを流延することにより、該基板に、正極
活性材料を任意に含むガーネット材料を塗布することができる。これらの例において、流
延は、ドクターブレード流延であることができる。これらの例において、流延は、スロッ
ト流延であることができる。これらの例において、流延は、浸漬塗布であることができる
。
【0268】
いくつかの例において、本明細書の方法は、リチウム伝導性セラミック粉末材料を1以
上のフラックス材料の共晶混合物中に提供すること;該混合物を約400℃〜約800℃の温度
に加熱すること;任意に、該フラックス材料を流延すること;及び高密度リチウム伝導性ガ
ーネット材料を形成させることを含む。いくつかの例において、形成された材料は、その
前駆物質よりも20%以上高密度である。いくつかの例において、第1のフラックスが、LiO
H、LiCl、LiBr、LiNO
3、LiSO
4、又はこれらの組合せから選択される1以上の材料であり、
第2のフラックスが、NaOH、NaCl、NaNO
3、NaSO
3、NaSO
4、NaBr、Na
2CO
3、又はこれらの組
合せから選択される1以上の材料である、2つのフラックス材料が使用される。いくつかの
例において、該粉末材料は、リチウム充填ガーネットである。いくつかの例において、該
粉末材料は、ペロブスカイト材料を任意に含む。いくつかの例において、該粉末材料は、
NASICON、LISICON、又はタングステン/青銅材料を含む。いくつかの例において、第3のフ
ラックスがこの方法で提供され、KOH、KCl、KNO
3、KSO
4、KBr、及び又はK
2CO
3から選択さ
れる1以上の材料である。
【0269】
ガーネット材料を作製するこれらの方法のさらなる詳細、例、及び実施態様は、例えば
、その内容があらゆる目的のために引用により完全に本明細書中に組み込まれる、2013年
10月7日に出願された、焼結プロセスを用いてガーネット材料を形成させる方法及びシス
テム(METHOD AND SYSTEM FOR FORMING GARNET MATERIALS WITH SINTERING PROCESS)と題
する米国仮特許出願第61/887,451号に見出される。
【0270】
図1に示すように、いくつかの例において、前駆物質を任意に粉砕し、フラックスと混
合し(工程a)、加熱して、該前駆物質を該フラックスに溶解させる(工程b)。溶解した前駆
物質を含むフラックスを流延し(工程c)、仮焼して(工程d)、該前駆物質を反応させ、より
大きくかつより結晶性の粒子にし(工程e)、これをフラックスにより緻密化する。いくつ
かの例において、該フラックスを除去する(工程f)。
【0271】
(b.溶液及びスラリー)
いくつかの例において、本明細書の方法は、基板上に流延し又は堆積させる溶液及びス
ラリーの使用を含む。ある例において、ガーネット前駆物質は、本明細書に記載される粉
砕方法に従って粉砕される。いくつかの例において、これらの前駆物質をスラリーに製剤
化する。いくつかの例において、これらの粉砕された前駆物質をスラリーに製剤化する。
粉砕後、いくつかの例において、該前駆物質を、塗布製剤、例えば、バインダー及び溶媒
を含むスラリーに製剤化する。これらのスラリー及び製剤、溶媒、バインダー、分散剤、
及び界面活性剤。いくつかの例において、バインダーはポリビニルブチラール(PVB)であ
り、溶媒は、トルエン及び/又はエタノール及び/又はジアセトンアルコールである。いく
つかの例において、PVBは、バインダーでもあり、分散剤でもある。いくつかの例におい
て、バインダーとしては、PVB、PVP、エチルセルロース、セルロース、PVA、及びPVDFも
挙げられる。いくつかの例において、分散剤としては、界面活性剤、魚油、フッ素系界面
活性剤、Triton、PVB、及びPVPが挙げられる。いくつかのスラリーにおいて、10%〜60重
量%(w/w)のスラリーは固体前駆物質である。バインダー及び分散剤は、各々、いくつか
のスラリーにおいて、スラリーの50%w/wを占めることができ、溶媒が残りの重量パーセ
ンテージを含む。
【0272】
本明細書に開示されるいくつかの例において、スラリーは、炭素である伝導性添加剤を
含む。ある実施態様において、炭素は、ケッチェンブラック、VGCF、アセチレンブラック
、グラファイト、グラフェン、ナノチューブ、ナノファイバーなど、及びこれらの組合せ
からなる群から選択されるメンバーである。ある実施態様において、炭素はケッチェンブ
ラックである。ある他の実施態様において、炭素はVGCFである。さらに他の実施態様にお
いて、炭素はアセチレンブラックである。他の実施態様において、炭素はグラファイトで
ある。いくつかの実施態様において、炭素はグラフェンである。他の実施態様において、
炭素はナノチューブである。他の実施態様において、炭素はナノファイバーである。
【0273】
いくつかの例において、溶媒は、トルエン、エタノール、トルエン:エタノール、又は
これらの組合せから選択される。本明細書に開示されるある実施態様において、バインダ
ーはポリビニルブチラール(PVB)である。本明細書に開示されるある実施態様において、
バインダーはポリプロピレンカーボネートである。本明細書に開示されるある実施態様に
おいて、バインダーはポリメタクリル酸メチルである。
【0274】
いくつかの例において、溶媒は、トルエン、エタノール、トルエン:エタノール、又は
これらの組合せである。いくつかの例において、バインダーはポリビニルブチラール(PVB
)である。他の例において、バインダーはポリプロピレンカーボネートである。さらに他
の例において、バインダーはポリメタクリル酸メチルである。
【0275】
本明細書に開示されるいくつかの実施態様において、溶媒を除去することは、溶媒を蒸
発させることを含む。これらの実施態様のうちのいくつかにおいて、溶媒を除去すること
は、膜を加熱することを含む。いくつかの実施態様において、除去することは、還元雰囲
気を使用することを含む。また他の実施態様において、除去することは、真空を用いて、
溶媒を追い出すことを含む。さらに他の実施態様において、除去することは、膜を加熱し
、真空を用いて、溶媒を追い出すことを含む。
【0276】
(c.カソライト)
図25に示すように、本明細書に開示される発明の実施態様を作製する1つの方法は、ア
ノード用の高密度固体セパレータ電解質を堆積させ、任意に該電解質を焼結することを含
む。いくつかの実施態様において、該方法は、多孔性ガーネットカソライトを堆積させ、
該カソライトを焼結して、70%超の空孔率を達成することも含む。いくつかの実施態様に
おいて、該方法は、化学気相堆積(CVD)、熱分解、又は関連技術から選択される方法によ
って、多孔性カソライトに10体積%未満の炭素を充填することも含む。いくつかの実施態
様において、該方法は、多孔性カソライトに、液体、ゲル、又はポリマーなどのイオン伝
導性流動性材料を充填することも含む。いくつかの実施態様において、該方法は、活性材
料を充填することも含む。ある実施態様において、該方法は、40体積%超の活性材料負荷
量を達成する。いくつかの実施態様において、該方法は、カソード集電体を積層し又は蒸
着させることも含む。
【0277】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、複合電気化学デバイスを作
製する方法であって、以下の工程:アノード集電体を含むアノード層を提供する工程;該ア
ノード層の少なくとも一方の側と接触したガーネット型固体電解質(SSE)層を提供し、任
意に、該SSEを焼結する工程;該SSE層と接触した多孔性ガーネット層を提供し、任意に、
該多孔性ガーネット層を焼結する工程;任意に、該多孔性ガーネット層に、炭素、リチウ
ム伝導性ポリマー、活性カソード材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される少
なくとも1つの部材を浸透させる工程;並びに該多孔性ガーネット層と接触したカソード集
電体層を提供する工程を任意の順序で含む、方法である。いくつかの例において、これら
の工程は、それらが列挙されている順序で連続的に実施される。
【0278】
いくつかの例において、本明細書に記載される方法は、ガーネット型固体電解質(SSE)
の層をアノード集電体層の2つの独立した側面に提供することをさらに含む。
【0279】
いくつかの例において、焼結することは、熱焼結又は電場支援焼結(FAST)することを含
み;ここで、熱焼結することは、ガーネットを約800℃〜約1200℃の範囲で約1〜約600分間
加熱することを含み;かつFAST焼結することは、ガーネットを約600℃〜約800℃の範囲で
加熱し、該ガーネットにD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。
【0280】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層に炭素を浸透させることは、化学気相堆積
(CVD)又は熱分解を使用することを含む。
【0281】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層に活性材料を浸透させることは、蒸気/液
体堆積又は電気泳動堆積を使用することを含む。
【0282】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層と接触したカソード集電体を提供すること
は、該集電体を、多孔性ガーネット層上に積層し、電気めっきし、又は蒸着させることを
含む。
【0283】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層は、それが焼結された後、体積で少なくと
も70%多孔性である。
【0284】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層は、60℃で1e-3S/cm以上のLi伝導度を特徴
とする。いくつかの例において、リチウム伝導性ポリマーは、60℃で1e-4S/cm以上のLi伝
導度を特徴とする。本明細書に記載される材料が60℃で1e-4S/cm以上のLi伝導度を特徴と
する例において、該伝導度は、バルク伝導度の測定値である。これらの例のうちのいくつ
かにおいて、該伝導度は、伝導が材料中に生じるが、材料の多孔性による影響を受けない
ように測定される。
【0285】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層は、約5nm〜約1μmの平均孔直径寸法を有
する孔を有する。
【0286】
いくつかの例において、該ポリマーは、約3.8V超の電圧で安定である。
【0287】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層は、60℃で約σ
i>1e-3S/cmの伝導度を特
徴とする。
【0288】
いくつかの例において、多孔性ガーネット層に、40体積%を超える量の活性カソード材
料を浸透させる。いくつかの例において、多孔性ガーネット層に、55体積%を超える量の
活性カソード材料を浸透させる。
【0289】
いくつかの例において、該ガーネットは、約1.3V〜約4.5Vの電圧で安定である。
【0290】
いくつかの例において、該ガーネットは、Li
ALa
BM'
cM''
DZr
EO
F、Li
ALa
BM'
CM''
DTa
EO
F、
Li
ALa
BM'
CM''
DNb
EO
F(ここで、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2; 0≦E<2、10<
F<13であり、M'及びM''は各々、各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr
、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)、又はLi
aLa
bZr
cAl
dMe''
eO
f(ここで、5<a<7
.7; 2<b<4; 0<c≦2.5; 0≦d<2; 0≦e<2、10<f<13であり、Me''は、Nb、Ta、V、W
、Mo、もしくはSbから選択される金属である)から選択される材料である。
【0291】
いくつかの例において、該活性電極材料は、NCA(リチウムニッケルコバルトアルミニウ
ム酸化物)、LMNO(リチウムマンガンニッケル酸化物)、LCO(リチウムコバルト酸化物、す
なわち、LiCoO
2)、NMC、フッ化ニッケル(NiF
x、ここで、xは0〜2.5である)、フッ化銅(Cu
F
y、ここで、yは0〜2.5である)、又はFeF
z(ここで、zは0〜3.5から選択される)から選択
されるカソード材料である。
【0292】
いくつかの例において、本明細書に開示されるのは、本明細書に記載される方法によっ
て製造される電気化学デバイスである。
【0293】
図27及び
図29に示すように、本方法は、本明細書において、焼結処理の前に、電解質粒
子が散在した活性電極材料から構成される固体電池用の複合電極を製造するプロセスを記
載している。いくつかの実施態様において、該層は、伝導性添加剤(例えば、炭素)を含有
することもできる。
【0294】
図31に示すように、電解質及び電極材料は、焼結が行われた後、改善された界面接触を
有する。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される自立型の二重層又は三重層
ガーネット膜をリチウムに結合させる。これらの例におけるLi-ガーネット界面は、予想
外に低い比面積抵抗(ASR)を有する。いくつかの例において、ASRは、80℃で5オームcm
2未
満である。いくつかの例において、ASRは、80℃で100オームcm
2未満である。いくつかの
例において、ASRは、80℃で約1オームcm
2である。いくつかの例において、ASRは、80℃で
6オームcm
2未満である。
【0295】
いくつかの実施態様において、Liは、焼結ガーネット膜(自立型の二重層又は三重層)に
蒸着又は積層され、低いASRを有する。いくつかの例において、ASRは、80℃で5オームcm
2
未満である。いくつかの例において、ASRは、80℃で100オームcm
2未満である。いくつか
の例において、ASRは、80℃で約1オームcm
2である。いくつかの例において、ASRは、80℃
で6オームcm
2未満である。
【0296】
図15、
図16、
図17、
図20、
図21、及び
図28に示すように、セッタープレートを用いて、
いくつかの例では、A.C.電流を、いくつかの他の例では、D.C.電流を印加することができ
る電力供給装置を利用して、粒子を焼結することができる。
【0297】
図4に示すように、電気化学デバイスを本明細書に記載される焼結方法によって製造す
ることができる。
図4において、例えば、電解質粉末、カソライト粒子(例えば、ガーネッ
トカソライト)、及び活性電極粒子(例えば、カソード活性粒子)を重層し、混合し、その
後、本明細書に記載される新規の方法に従って焼結することができる。
【0298】
いくつかの例において、本明細書に記載される膜を、有機バインダー-溶媒系(例えば、
トルエン:エタノール中のポリビニルブチラール)を用いて粉末セラミック成分(複数可)(
例えば、電解質:リチウム充填ガーネット、リチウムランタン、酸化ジルコニウム;電極:
リチウム-ニッケル-マンガン-コバルト酸化物)のスラリーを製造することによって、「グ
リーン」(未焼結)状態で最初に形成させることができる。複合電極のいくつかの例におい
て、電解質及び活性電極材料に加えて、カーボンブラックなどの伝導性添加剤を添加して
、最終生成物中の電気伝導度を増大させることもできる。スラリーを、通常10〜100μmの
厚さの薄層として流延することができる。溶媒を蒸発させて、柔軟性のある膜を後に残す
。この膜は、取扱いが容易であり、かつ適度な温度(80℃)で小さい圧力(<1000psi)を加
えることによって他のそのような層に積層することができる。例えば、Li伝導性ガーネッ
ト電解質及び高電圧カソード材料(NMC)のグリーン複合薄膜は、例えば、
図27に示されて
いる。
【0299】
本明細書に記載される方法の例のいくつかは、熱焼結することを含む。
【0300】
いくつかの例において、バインダー(例えば、PVB)を除去するバインダー焼尽工程の後
、複合電極、例えば、
図27に示される複合電極を、高温(例えば、800〜1200C)に加熱し、
一定期間(1〜600分間)保持して、粒子の焼結を誘導し、はるかにより高い密度のマトリッ
クスを形成させることができる。これらの例のうちのいくつかにおいて、個々の成分の結
晶粒が融合して、例えば、
図27に示されるように、その接触面積を顕著に増大させる。い
くつかの例において、微粉砕された粉末を、特に、電解質成分に使用することが好都合で
ある。なぜなら、これにより、焼結反応速度が増大し、より低い温度での緻密化が可能に
なるからである。このプロセスの下で薄膜の平坦さを維持するために、膜を多孔性ジルコ
ニアなどの不活性セッタープレートの間に挟むことができる。これにより、膜が層状に維
持されるだけでなく、バインダー分解生成物の放出経路も提供される。結果として得られ
る焼結電極複合材料の微細構造を、例えば、
図30、
図31に示す。
【0301】
本明細書に記載される方法の例のうちのいくつかは、電場支援焼結(すなわち、FAST)焼
結することを含む。
【0302】
従来の焼結プロセスの1つの短所は、それが、いくつかの有害な現象が生じ得る高温で
の長いドエル時間を必要とすることである。例えば、リチウムは、揮発性の高い種であり
、固体電解質材料から蒸発し、それにより、そのイオン伝導性を低下させ、抵抗の高い表
面欠乏層を誘導し、又は材料の分解すら引き起こし得る。複合層の場合、ひとたび結晶粒
が融合したら、電解質成分と電極成分は相互作用し続けることになり、それらは、個々の
成分の電気化学特性が失われる程度にまで相互拡散し得る、すなわち、電解質がそのイオ
ン伝導性を損失し得るか、又は電極が活性イオン(例えば、リチウム)を貯蔵するその性質
を損失し得る。したがって、全てのこれらの問題を克服するために、焼結プロセスを可能
な限り速くすることが好都合である。いくつかの例において、これは、電場支援焼結を用
いて達成される。
【0303】
図16、
図17、
図18、
図19、
図20、
図21、
図22は、本明細書に開示される従来の焼結プロ
セス(〜1100℃)よりも低い温度(例えば、600〜800℃、もしくはそれ未満)又は(400〜1000
℃)で電解質膜をFAST焼結するための配置の略図を示している。該膜を2枚の伝導性金属プ
レートの間に挟みながら、リチウム蒸発が顕著にならない適度な温度(800C)でオーブン中
に保持する。その後、電場を試料に印加して、FAST焼結を誘導する。電場は、D.C.電場又
はA.C.電場であることができる。いくつかの例において、イオン種が刺激下で大きくは分
離しないように十分に高い周波数を選択することができるので、A.C.電場が好都合である
。試料への電力供給を制御して、材料の過剰なジュール加熱を回避しなければならない。
いくつかの例において、これは、最初は定電圧振幅モードで操作し、焼結が開始し、試料
のインピーダンスが降下したら定電流に切り替えることにより達成することができる。電
解質膜を焼結して、従来のプロセスよりもはるかに短い時間かつ低い温度で完全密度にま
で焼結することができる。
【0304】
いくつかの例において、FAST焼結は、複合電極層における相互拡散の問題も克服する。
図29は、FAST焼結下の完全な固体電池構成の配置の略図を示している。焼結前に、電解質
層を複合電極層に積層する。FAST焼結プロセスの利点は、電圧降下(すなわち、電場)が、
常に接触不良な領域(すなわち、非仮焼領域)である高インピーダンス領域と比べて優先的
に分布することである。したがって、2種の粒子が焼結して合わさると、構成粒子間の接
触は向上し、抵抗は降下する。結果として、電場分布は、隣接する未焼結粒子に移動する
。このように、焼結の駆動力は、既に融合して合わさった結晶粒から移動し、さらなる相
互拡散が制限される。
【0305】
これらの焼結方法は、速い焼結時間、複合電極中の成分間の制限された相互拡散、及び
さらに、完全な固体電池配置を用意する能力のために、液体電解質を含まない固体電池及
びその成分に好都合である。
【0306】
(d.ドープされた組成物)
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、アルミニウムをドープされたリチ
ウム充填ガーネットを作製する方法であって、ガーネット前駆物質を所定の組合せで提供
することを含む、方法である。いくつかの例において、該方法は、該組合せを5〜10時間
粉砕することをさらに含む。他の例において、該方法は、該組合せを、容器中、約500℃
〜約1200℃で約4〜約10時間仮焼して、ガーネットを形成させることをさらに含む。他の
例において、該方法は、形成されたガーネットを、d
50粒径が200〜400nmとなるまで粉砕
することをさらに含む。また他の例において、該方法は、粉砕された形成ガーネットをバ
インダーと混合して、スラリーを形成させることをさらに含む。これらの例のうちのいく
つかにおいて、該スラリーを焼結する前に、該方法は、該スラリーを膜として流延するこ
とによって、グリーン膜を提供することを含む。他の例において、該方法は、該スラリー
を濾過することをさらに含む。また他の例において、該方法は、任意に、濾過されたスラ
リーのペレットを提供することをさらに含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、該
スラリーを焼結する前に、該方法は、該スラリーを流延することによって、グリーン膜を
提供することを含む。また他の例において、該方法は、濾過されたスラリーを焼結するこ
とをさらに含む。該スラリーを焼結する例において、焼結することは、セッティングプレ
ートを用いて該スラリーに圧力を加えること、該スラリーを、流動不活性ガス下、140℃
〜400℃で約1〜約6時間加熱すること、及び約10分〜約10時間熱焼結又は電場支援焼結す
ることを含む。
【0307】
ある例において、ガーネット前駆物質は、LiOH、La
2O
3、ZrO
2、及びAl(NO
3)
3.9H
2Oから
選択される。
【0308】
いくつかの例において、ガーネット前駆物質を、容器中、900℃で6時間仮焼する。ある
例において、該容器は、アルミナ(すなわち、Al
2O
3)容器である。
【0309】
ある例において、形成されたガーネットを粉砕することは、該形成されたガーネットの
d
50粒径が約300nmとなるまで行われる。ある他の例において、形成されたガーネットを粉
砕することは、該形成されたガーネットのd
50粒径が約100nmとなるまで行われる。いくつ
かの例において、形成されたガーネットを粉砕することは、該形成されたガーネットのd
5
0粒径が約200nmとなるまで行われる。ある例において、形成されたガーネットを粉砕する
ことは、該形成されたガーネットのd
50粒径が約250nmとなるまで行われる。ある例におい
て、形成されたガーネットを粉砕することは、該形成されたガーネットのd
50粒径が約350
nmとなるまで行われる。ある例において、ガーネットを粉砕することは、該形成されたガ
ーネットのd
50粒径が約400nmとなるまで行われる。
【0310】
いくつかの例において、粉砕された形成ガーネットをバインダーと混合して、スラリー
を形成させることは、約4%w/wのバインダーを含む。いくつかの例において、バインダー
はポリビニルブチラールである。
【0311】
いくつかの例において、スラリーを濾過することは、80メッシュのシーブを用いて濾過
することを含む。
【0312】
いくつかの例において、濾過されたスラリーのペレットを提供することは、13mmの直径
を有するペレットを提供することを含む。いくつかの例において、該ペレットは、10mm、
11mm、12mm、13mm、14mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、又は20mmの直径を有する。
【0313】
いくつかの例において、セッティングプレートを用いてスラリーに圧力を加えることは
、3メートルトンの圧力を加えることを含む。いくつかの他の例において、セッティング
プレートを用いてスラリーに圧力を加えることは、2メートルトンの圧力を加えることを
含む。いくつかの例において、セッティングプレートを用いてスラリーに圧力を加えるこ
とは、1メートルトンの圧力を加えることを含む。いくつかの例において、セッティング
プレートを用いてスラリーに圧力を加えることは、3.5メートルトンの圧力を加えること
を含む。
【0314】
いくつかの例において、セッタープレートは、Ptセッタープレートである。他の例にお
いて、セッタープレートは、ガーネットセッタープレートである。ある例において、セッ
タープレートは、多孔性セッタープレートである。さらに他の例において、セッタープレ
ートは、多孔性ガーネットセッタープレートである。さらに他の例において、セッタープ
レートは、多孔性ジルコニアセッタープレートである。
【0315】
いくつかの例において、該方法は、315sccmの流量で流れるアルゴンガスとしての流動
不活性ガスを含む。
【0316】
いくつかの例において、本明細書に記載される方法は、流動不活性ガス下でスラリーを
加熱することを含み、これは、各々加湿アルゴン流下、160℃及び330℃で2時間(hr)の別
々のドエルを含む。
【0317】
(e.微結晶粒リチウム充填ガーネット)
いくつかの例において、本明細書に提供されるのは、アルミナをドープされたリチウム
充填ガーネットの微結晶粒を用いて、薄膜を作製する方法である。いくつかの例において
、これらの微結晶粒を作製するために、本明細書に記載される膜を1150℃の最大温度で熱
焼結する。いくつかの例において、これらの微結晶粒を作製するために、本明細書に記載
される膜を1150℃の最大温度で6時間以下の時間熱焼結する。いくつかの例において、こ
れらの微結晶粒を作製するために、本明細書に記載される膜を1075℃の最大温度で熱焼結
する。いくつかの例において、これらの微結晶粒を作製するために、本明細書に記載され
る膜を1075℃の最大温度で6時間以下の時間熱焼結する。ある例において、該膜を15分間
しか焼結しない場合、最大で1200℃の熱焼結温度を使用する。
【0318】
温度が上昇するにつれて、結晶粒はより大きく成長する。また、結晶粒が所与の温度で
より大きく成長すると同時に、その温度でのドエル時間は増大する。このため、本明細書
に記載される方法は、1200℃未満、又は1150℃未満、又は1075℃未満の温度で熱焼結する
ことを含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、本明細書に記載される方法は、これ
らの温度で6時間以下の時間熱焼結することを含む。いくつかの例において、本明細書に
記載される方法は、15分以下の時間加熱焼結することを含む。いくつかの他の例において
、本明細書に記載される方法は、1050℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例にお
いて、本明細書に記載される方法は、1000℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例
において、本明細書に記載される方法は、950℃で熱焼結することを含む。いくつかの他
の例において、本明細書に記載される方法は、900℃で熱焼結することを含む。いくつか
の他の例において、本明細書に記載される方法は、850℃で熱焼結することを含む。いく
つかの他の例において、本明細書に記載される方法は、800℃で熱焼結することを含む。
いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、750℃で熱焼結することを含
む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、700℃で熱焼結すること
を含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、650℃で熱焼結する
ことを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、600℃で熱焼結
することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、550℃で熱
焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、500℃
で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は、45
0℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方法は
、400℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載される方
法は、350℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載され
る方法は、300℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に記載
される方法は、250℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細書に
記載される方法は、200℃で熱焼結することを含む。いくつかの他の例において、本明細
書に記載される方法は、150℃で熱焼結することを含む。
【0319】
いくつかの例において、リチウム充填ガーネット中のより少ない量のLiは、本明細書に
記載される膜中のより少ない結晶粒を生じさせる。
【0320】
(f.流延)
いくつかの例において、本明細書に記載されるスラリーを、スロットダイ塗布、スロッ
ト流延、ドクターブレード流延、モールド流延、ロール塗布、グラビア、マイクログラビ
ア、スクリーン印刷、フレキソ印刷、及び/又は他の関連方法を含む流延技術を用いて、
基板上に堆積させる。
【0321】
他の流延方法は、2013年10月7日に出願された、焼結プロセスを用いてガーネット材料
を形成させる方法及びシステム(METHOD AND SYSTEM FOR FORMING GARNET MATERIALS WITH
SINTERING PROCESS)と題する米国仮特許出願第61/887,451号、及び2014年1月13日に出願
された、ガーネット薄膜電解質(GARNET THIN FILM ELECTROLYTE)と題する米国仮特許出願
第61/926,910号、及び2014年6月4日に出願された、反応焼結によってガーネット材料を形
成させる方法及びシステム(METHODS AND SYSTEMS FOR FORMING GARNET MATERIAL WITH RE
ACTIVE SINTERING)と題する米国仮特許出願第62/007,417号、及び2014年7月18日に出願さ
れた、微結晶粒状リチウムイオン伝導性薄膜ガーネットセラミックス(FINE GRAINED LITH
IUM-ION CONDUCTING THIN FILM GARNET CERAMICS)と題する米国仮特許出願第62/026,271
号、及び2014年7月18日に出願された、ガーネットカソライト並びに固体電気化学デバイ
ス及び成分の焼結(GARNET CATHOLYTE AND SINTERING OF SOLID STATE ELECTROCHEMICAL D
EVICES AND COMPONENTS)と題する米国仮特許出願第62/026,440号に記載されている。これ
らの仮特許出願の各々は、あらゆる目的のために引用により完全に本明細書中に組み込ま
れる。
【0322】
(g.焼結方法)
特定の固体イオン伝導体は、直径約10mm及び厚さ2mm厚の小さいペレットに圧力をかけ
ることによって、従来のプロセスで焼結することができるが、ガーネット系材料の薄膜を
作製する既知の方法は、約10cmの膜横寸法及び100nm〜50μmの厚さを必要とする電池用途
には不十分である。
【0323】
印加電流及び印加電圧を用いて、薄膜、特に、ガーネット(例えば、リチウム充填ガー
ネット)を含む膜を焼結するのは、本質的に困難である。一つには、これは、電流がガー
ネット材料中を流れるときにその中で生じ、それによって焼結効果をもたらす抵抗加熱に
関連する。例えば、FAST焼結で行われるのと同様に、電気を用いてガーネットを焼結する
と、電気は、主にインピーダンスが最大となるガーネット材料を抵抗加熱し、焼結する。
ガーネットが焼結され、インピーダンスが減少するにつれて、ガーネットの中を通る電流
に伴う抵抗熱も減少する。インピーダンスは、ガーネット材料の特定の部分で減少するの
で、通る電流は、主に、抵抗が最小の経路(すなわち、インピーダンスが最小となる経路)
をとり、インピーダンスが顕著により高いガーネットの未焼結部分を抵抗加熱しない。よ
り多くのガーネットが焼結し、インピーダンスが減少するにつれて、ガーネットの残りの
未焼結部分を焼結することがより難しくなり、インピーダンスが最大となる場所では、イ
ンピーダンスが最小となるガーネット部分が原因で、特に難しくなる。
【0324】
この困難を克服するために、円筒形の形状要素、例えば、
図15に示される要素を使用す
る人もいる。円筒の極端に長手方向の末端にある間隔の空いた電極間で印加電流を移動さ
せることによって、これらの人々は前述の困難を克服している。なぜなら、電流は、焼結
材料の最も長い部分を通るからである。しかしながら、本明細書において及び本特許出願
に関して検討される用途のいくつかについては、薄膜である形状要素が必要とされる。い
くつかの例において、この形状要素は、その形状に関して長方形である。いくつかの他の
例において、この形状要素は、その形状に関して長方形様である。これらの膜、薄膜、及
び長方形様の形状要素は焼結するのが難しく、それは、一つには、電流が印加される電極
が、膜試料の最も長い部分に電気を通さないからである。薄膜については、印加電流は、
材料のバルクを通るより短い経路の1つである膜のz-方向を通る。
【0325】
前述の困難に加えて、多くの用途について、薄膜は、x-方向又はy-方向ではなく、主に
z-方向に緻密化することが好ましい(
図23に示す)。これは、膜の収縮が主にz-方向で生じ
、x-方向又はy-方向のいずれかで生じるよりも大きいということを意味する。この種の緻
密化及び収縮を達成することも、本出願によって対処される困難である。本出願は、これ
らの及びその他の焼結上の困難を克服するいくつかの焼結方法を記載している。
【0326】
図24又は
図45に示すように、例となる焼結方法は、印加電流が膜のz-方向を通るように
、電極を薄膜形状要素の上に配置することを含む。この方針で、FAST焼結は、本明細書に
記載される焼結方法に従って利用される。
【0327】
図16に示すように、別の例となる焼結方法は、焼結プレートの使用を含む。いくつかの
例において、印加電流は、焼結プレートを通る。いくつかの他の例において、印加電流が
焼結プレートを通る間、本出願中、ここで及び上で列挙された圧力値に従って圧力が加え
られる。ある他の例において、印加電流が直接薄膜に加えられる間、セッタープレートは
、独立に、本出願中、ここで及び上で列挙された圧力値に従って圧力を加える。さらにあ
る他の例において、1以上の金属箔層は、セッタープレートと薄膜の間に挿入され、印加
電流は、挿入された金属箔に加えられる。
図20は、金属箔が焼結膜とセッタープレートの
間に配置されている例を示している。
【0328】
いくつかの例において、金属粉末は、セッタープレートと焼結されるべきガーネット膜
の間に挿入される。これらの例のうちのいくつかにおいて、ガーネット膜が焼結されるに
つれて、金属粉末も焼結中の膜に焼結し、接着する。
図21は、金属粉末が焼結膜とセッタ
ープレートの間に配置されている例を示している。
【0329】
これらの例のうちのいくつかにおいて、セッタープレートは、多孔性セッタープレート
である。これらの例のうちのいくつかにおいて、セッタープレートは、ガーネット系セッ
タープレートである。これらの例のうちのいくつかにおいて、セッタープレートは、多孔
性ガーネット系セッタープレートである。これらの例のうちのいくつかにおいて、セッタ
ープレートは、金属セッタープレートである。本明細書で使用されるように、ガーネット
系セッタープレートとしては、本明細書に記載されるガーネット材料を含むセッタープレ
ートが挙げられる。
【0330】
図17に示すように、いくつかの例において、焼結するために及び任意に圧力を加えるた
めに使用されるプレートは、印加電流が焼結中の膜上の特定の位置に向けられるように、
個々にアドレス指定可能な接触点を有することができる。
図17に示すように、複数の台形
様形状(100)のテーパー端は、これらの個々にアドレス指定可能な接触点を示している。
本明細書で使用されるように、個々にアドレス指定可能なとは、別の接触点に制御可能に
印加された電流又は電圧とは異なり得る1つの接触点に、電流又は電圧を制御可能かつ個
々に印加する能力を指す。
【0331】
いくつかの例において、焼結するために及び任意に圧力を加えるために使用されるプレ
ートは、グリッド構造を有することができる。いくつかの例において、このグリッド構造
は、それが、焼結プロセスの間、様々な位置で焼結中の膜上に配置されることができるよ
うに、可動式である。
【0332】
図18に示すように、いくつかの例において、薄膜形状要素は、それが、カレンダーロー
ラー中を移動する間に焼結される。これらの例において、カレンダーローラーは、本明細
書に記載される圧力値に従って圧力を加え、焼結、例えば、FAST焼結に必要な印加電流又
は印加電圧の導管も提供する。
図18の、丸で囲まれていない、膜のx-方向に平行な大きい
方の矢印は、焼結中の膜がカレンダーローラー中を移動するときの該膜の移動方向を示し
ている。
【0333】
図19に示すように、薄膜形状要素がカレンダーローラー中を移動する間に焼結される例
のうちのいくつかにおいて、カレンダーローラーは、電流又は電圧を様々な位置で焼結中
の膜に制御可能にかつ個々に印加することができるように、個々にアドレス指定可能な接
触点(200)を有している。
【0334】
図19に示すように、薄膜形状要素がカレンダーローラー中を移動する間に焼結される例
のうちのいくつかにおいて、カレンダーローラーの一方は、接地電極である。
【0335】
図22に示すように、薄膜形状要素がカレンダーローラー中を移動する間に焼結される例
のうちのいくつかにおいて、カレンダーローラーの一方は、その縦軸の周りを回転し、そ
の縦軸と平行に移動することもできるスパイラル設計である。このスパイラル設計は、印
加電流又は印加電圧が焼結中の膜に向けられるのを可能にする。
【0336】
(i.反応焼結)
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、反応焼結法である。これらの例に
おいて、ガーネット前駆物質を混合して、混合物を形成させる。これらの例において、該
前駆物質としては、本特許出願に記載されるガーネット前駆物質が挙げられる。いくつか
の例において、該混合物を本特許出願に記載される粉砕方法に従って粉砕する。いくつか
の例において、該混合物を、粉砕された前駆材料のスラリーとして製剤化し、スラリーを
形成させる。いくつかの例において、その後、該スラリーを、限定されないが、ドクター
ブレード流延、スロット流延、又は浸漬塗布などの方法によって基板上に塗布する。いく
つかの他の例において、該スラリーを、本特許出願に記載される流延方法に従って、基板
上に流延する。これらの例のうちのいくつかにおいて、その後、該スラリーを乾燥させて
、その中の溶媒又は液体を除去する。いくつかの例において、乾燥したスラリーをカレン
ダー処理する。いくつかのさらなる例において、乾燥したスラリーを電池成分の他の層に
積層する。これらの例のうちのいくつかにおいて、圧力を加えて、積層された層を接着又
は結合させる。ある例において、圧力が加えられる乾燥したスラリー層を本明細書に記載
される方法に従って焼結する。焼結が、スラリー又は乾燥したスラリーフォーマットのガ
ーネット前駆物質を用いて行われる例において、焼結は、ガーネット前駆物質の化学反応
と同時に起こり、焼結ガーネットを形成させる。
【0337】
いくつかの例において、反応焼結は、ガーネット前駆物質を予め形成されたガーネット
粉末と混合すること、並びに該混合物を温度及び又は印加電流を用いて焼結することを含
む。いくつかの例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、10:90である
。いくつかの例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、20:80である。
いくつかの例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、25:75である。い
くつかの例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、50:50である。いく
つかの例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、60:40である。いくつ
かの例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、70:30である。いくつか
の例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、75:25である。いくつかの
例において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、80:20である。いくつかの例
において、ガーネット前駆物質とガーネット粉末の比は、90:10である。
【0338】
(ii.テープ流延)
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、薄膜を作製するためのテープ流延
法である。これらの方法において、セラミック粉末を、溶解したバインダー及び任意に分
散剤を含有する液体又は溶媒に分散させて、均質な混合物を形成させる。その後、この均
質な混合物又は「スリップ」を、ドクターブレード流延法を用いて、基板上に流延する。
いくつかの例において、基板は、限定されないが、シリコーン塗布されたMYLARなどの付
着防止基板である。その後、該液体又は溶媒を蒸発させて、乾燥した「グリーン膜」を形
成させる。いくつかの例において、該グリーン膜をMYLARから剥がし、特定の形状、例え
ば、四角、長方形、円形、又は卵形に切る。この方法において、0.1〜200μmの厚さを有
する膜を製造する。金属粉末を、任意に、膜に組み込むか、又は膜の一方の側に接着させ
ることができる。これらの例において、金属粉末は、Ni、Cu、Ni-ガーネットの混合物、C
u-ガーネットの混合物、又はこれらの組合せから選択される。いくつかの例において、テ
ープ流延は、約1〜100μmの開口部の使用を含み、該開口部を通して、堆積中にテープ流
延が行われる。
【0339】
(iii.ホットプレス)
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、薄型ガーネット膜を作製するホッ
トプレス法である。これらの例において、上記のようなグリーンテープを、
図4に示すよ
うに、一軸加圧して焼結する。ある例において、バインダーを最初に除去した後、焼結を
行う。これらの特定の例において、バインダーを約200、300、400、500、又は600℃の温
度で燃焼させることにより、バインダーを除去することができる。いくつかの例において
、膜を、約10〜約100MPaの一軸負荷圧力の下、約800℃〜約1200℃の焼結温度まで加熱す
ることにより、焼結を行う。これらの例において、加圧力は、膜が焼結中に変形し又は反
るのを防ぎ、膜表面と垂直の方向に焼結するための及び高密度膜を製造するためのさらな
る駆動力を提供する。
【0340】
いくつかの例において、グリーン膜は、膜を最初に金属箔上に流延することによって焼
結することができる。いくつかの例において、バインダーを焼尽した後、焼結を行う。こ
れらの例のうちのいくつかにおいて、焼結は、膜を、加圧下、金属箔基板を構成する1つ
又は複数の金属の融点よりも低い温度に加熱することを含む。したがって、Ni-基板を使
用する場合には、Cu-基板を使用する場合と比較してより高い焼結温度を使用することが
できる。
【0341】
(iv.拘束焼結)
いくつかの例において、グリーン膜は、それをセッタープレートの間に配置することに
よって焼結することができるが、わずかな量の圧力を加えるだけで、膜を拘束し、焼結プ
ロセスの間に膜に応力を加え、それを反らせる不均質性を防ぐことができる。これらの例
のうちのいくつかにおいて、多孔性であるセッタープレート、例えば、多孔性イットリア
安定化ジルコニアを作製することが有益である。これらの例におけるこれらの多孔性プレ
ートは、焼尽又は焼結工程の間、バインダーを膜から拡散させる。これらの例のうちのい
くつかにおいて、焼尽工程と焼結工程は、一つにはこれらの多孔性セッタープレートのお
かげで、同時に達成することができる。いくつかの例において、わずかな量の圧力は、焼
結プロセスの間、外部からそれ以上の圧力が加えられることなく、グリーン膜の上に置か
れているセッタープレートの重量によって加えられる圧力である。いくつかの例において
、拘束焼結は、実質的に
図4及び又は
図5に示されているように行われる。
【0342】
(v.真空焼結)
いくつかの例において、焼結を、上記のように、ただし、真空チャンバー内の焼結中の
膜を用いて行う。この例において、真空を提供して、焼結中のセラミックス内にトラップ
されたガスを追い出す。これらの例のうちのいくつかにおいて、セラミックス内にトラッ
プされたガスは、焼結中のセラミックスがある点を超えて緻密化するのを妨げ得る孔空間
の内部に加圧することにより、セラミックスがさらに焼結するのを妨げる。真空系を用い
てトラップされたガスを除去することにより、ガスを含んでいた孔を焼結し、かつ真空系
がトラップされたガスを追い出さなかった場合に可能となるよりももっと緻密化すること
ができる。
【0343】
(vi.電場支援焼結、FLASH焼結、及びFAST焼結)
電場支援焼結技術(FAST)焼結は、焼結反応速度を高めることができる。電場の印加によ
って、焼結材料中の電子、ホール、及び/又はイオンが移動し、これによって後に、該材
料がジュール加熱により加熱される。加熱は、抵抗が最大となる地点(P=I
2R、ここで、I
は電流であり、Rは抵抗である)に集中している。この地点は、粒子-粒子ネック部にある
傾向がある。これらの地点は、まさに焼結が望ましい場所であるので、FAST焼結が特に効
果的であり得る。標準的なガーネット焼結手順は、いくつかの例において、1050〜1200℃
で6〜36時間かかることがある。対照的に、ガーネットのFAST焼結は、600℃及び5分未満
で行うことができる。利点は、より低コストの加工(より高い処理量)、より低い反応性(
より低い温度では、ガーネットは、他の成分と反応する可能性が低い)、及びより少ない
リチウム損失(リチウム蒸発は、効果的な焼結を妨げる主要な故障モードである)である。
ガーネットのFAST焼結は、低電流及び短時間で最も効果的である[挿入データ]。ガーネッ
ト材料は高いイオン伝導性を有するので、イオンのバルク輸送が起こらないように、AC電
流と同様、低電流が好ましい。パラメータは: 1分間<時間<1時間、500<温度<1050℃
、1Hz<周波数<1MHz、1V<VAC rms<20Vに及び得る。いくつかの例において、FAST焼結
を、焼結時に膜に一軸加圧することを含むホットプレスと併用する。いくつかの例におい
て、FAST焼結を、永久基板、例えば、金属、例えば、集電体へのホットプレスと併用する
。いくつかの例において、FAST焼結を、膜を固定するか、又は物理的に、ただし、顕著な
量の圧力をかけずに拘束する拘束焼結と併用する。いくつかの例において、FAST焼結を二
層焼結(及び三層焼結、例えば、電解質-金属-電解質)と併用して、機械的支持を提供し、
かつ集電体を一工程で同時に形成させる。いくつかの例において、FAST焼結を、孔の除去
を促進するために焼結が低い絶対圧力の下で行われる真空焼結と併用する。
【0344】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、薄膜を作製する方法であっ
て、未焼結薄膜を提供することを含む、方法であり;ここで、該未焼結薄膜は、ガーネッ
ト型電解質、活性電極材料、伝導性添加剤、溶媒、バインダー、及びこれらの組合せから
なる群から選択される少なくとも1つの部材を含む。いくつかの例において、該方法は、
未焼結薄膜中に存在する場合、溶媒を除去することをさらに含む。いくつかの例において
、該方法は、膜を表面に積層することを任意に含む。いくつかの例において、該方法は、
膜中に存在する場合、バインダーを除去することを含む。いくつかの例において、該方法
は、膜を焼結することを含み、ここで、焼結することは、熱焼結又は電場支援焼結(FAST)
することを含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、熱焼結することは、膜を、約70
0℃〜約1200℃の範囲で、約1〜約600分間、及び1
*10
-1〜1
*10
-15気圧の範囲の酸素分圧を
有する雰囲気で加熱することを含む。他の例において、FAST焼結することは、膜を約500
℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。
【0345】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、膜を作製する方法であって
、未焼結薄膜を提供することを含む、方法であり;ここで、該未焼結薄膜は、ガーネット
型電解質、活性電極(例えば、カソード)材料、伝導性添加剤、溶媒、バインダー、及びこ
れらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む。いくつかの例にお
いて、該方法は、未焼結薄膜中に存在する場合、溶媒を除去することをさらに含む。いく
つかの例において、該方法は、膜を表面に積層することを任意に含む。いくつかの例にお
いて、該方法は、膜中に存在する場合、バインダーを除去することを含む。いくつかの例
において、該方法は、膜を焼結することを含み、ここで、焼結することは、熱焼結するこ
とを含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、熱焼結することは、膜を、約700℃〜
約1200℃の範囲で、約1〜約600分間、及び1
*10
-1〜1
*10
-15気圧の範囲の酸素分圧を有す
る雰囲気で加熱することを含む。
【0346】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、膜を作製する方法であって
、未焼結薄膜を提供することを含む、方法であり;ここで、該未焼結薄膜は、ガーネット
型電解質、活性電極材料、伝導性添加剤、溶媒、バインダー、及びこれらの組合せからな
る群から選択される少なくとも1つの部材を含む。いくつかの例において、該方法は、未
焼結薄膜中に存在する場合、溶媒を除去することをさらに含む。いくつかの例において、
該方法は、膜を表面に積層することを任意に含む。いくつかの例において、該方法は、膜
中に存在する場合、バインダーを除去することを含む。いくつかの例において、該方法は
、膜を焼結することを含み、ここで、焼結することは、電場支援焼結(FAST)を含む。これ
らの例のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約900℃の範囲で
加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。
【0347】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、未焼結薄膜は、リチウム充填ガーネッ
ト電解質又はその前駆物質を含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、
未焼結薄膜は、アルミナをドープしたリチウム充填ガーネット電解質を含み得る。
【0348】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を、約400℃〜
約1200℃;又は約500℃〜約1200℃;又は約900℃〜約1200℃;又は約1000℃〜約1200℃;又は
約1100℃〜約1200℃の範囲で加熱することを含み得る。
【0349】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約600分間加熱す
ることを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約20
〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、
該方法は、膜を約30〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法の
いずれかにおいて、該方法は、膜を約40〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約50〜約600分間加熱することを
含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約60〜約600
分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は
、膜を約70〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれか
において、該方法は、膜を約80〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載さ
れる方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約90〜約600分間加熱することを含み得る
。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約100〜約600分間加熱
することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約
120〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて
、該方法は、膜を約140〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法
のいずれかにおいて、該方法は、膜を約160〜約600分間加熱することを含み得る。本明細
書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約180〜約600分間加熱すること
を含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約200〜約6
00分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法
は、膜を約300〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれ
かにおいて、該方法は、膜を約350〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載
される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約400〜約600分間加熱することを含み得
る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約450〜約600分間加
熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を
約500〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおい
て、該方法は、膜を約1〜約500分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法
のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約400分間加熱することを含み得る。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約300分間加熱することを含
み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約200分間
加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜
を約1〜約100分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおい
て、該方法は、膜を約1〜約50分間加熱することを含み得る。
【0350】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約400℃〜
約1200℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含み得る。
いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約400℃〜約900℃の範囲で加熱するこ
と及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結
することは、膜を約600℃〜約1150℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場
を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約700℃〜約9
00℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつか
の例において、FAST焼結することは、膜を約800℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄
膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結すること
は、膜を約500℃〜約800℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加する
ことを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約700℃の範囲
で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例におい
て、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約600℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又
はA.C.電場を印加することを含む。
【0351】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約400℃〜
約1000℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含み得る。いくつか
の例において、FAST焼結することは、膜を約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄
膜にD.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を
約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。いく
つかの例において、FAST焼結することは、膜を約700℃〜約900℃の範囲で加熱すること及
び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、
膜を約800℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。
いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約800℃の範囲で加熱するこ
と及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結すること
は、膜を約500℃〜約700℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含
む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約600℃の範囲で加熱す
ること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。
【0352】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約400℃〜
約1000℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含み得る。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約900℃の範
囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含み得る。いくつかの例において
、FAST焼結することは、膜を約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場
を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約700℃〜約9
00℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例にお
いて、FAST焼結することは、膜を約800℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.
電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃
〜約800℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含む。いくつかの
例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約700℃の範囲で加熱すること及び薄膜
にA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約
500℃〜約600℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含む。
【0353】
ある例において、本明細書に記載される方法は、本開示に記載される流延方法に従って
膜を流延することにより、未焼結薄膜を提供することを含む。
【0354】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、焼結は、不活性セッタープレー
トの間で行われる。いくつかの例において、焼結が不活性セッタープレートの間で行なわ
れる場合、圧力は、セッタープレートによって焼結中の膜に加えられる。ある例において
、圧力は、1〜1000ポンド毎平方インチ(PSI)である。いくつかの例において、圧力は1PSI
である。他の例において、圧力は10PSIである。また他の例において、圧力は20PSIである
。いくつかの他の例において、圧力は30PSIである。ある例において、圧力は40PSIである
。さらに他の例において、圧力は50PSIである。いくつかの例において、圧力は60PSIであ
る。さらに他の例において、圧力は70PSIである。ある例において、圧力は80PSIである。
他の例において、圧力は90PSIである。さらに他の例において、圧力は100PSIである。い
くつかの例において、圧力は110PSIである。他の例において、圧力は120PSIである。また
他の例において、圧力は130PSIである。いくつかの他の例において、圧力は140PSIである
。ある例において、圧力は150PSIである。さらに他の例において、圧力は160PSIである。
いくつかの例において、圧力は170PSIである。さらに他の例において、圧力は180PSIであ
る。ある例において、圧力は190PSIである。他の例において、圧力は200PSIである。さら
に他の例において、圧力は210PSIである。
【0355】
上記の例のうちのいくつかにおいて、圧力は220PSIである。他の例において、圧力は23
0PSIである。また他の例において、圧力は240PSIである。いくつかの他の例において、圧
力は250PSIである。ある例において、圧力は260PSIである。さらに他の例において、圧力
は270PSIである。いくつかの例において、圧力は280PSIである。さらに他の例において、
圧力は290PSIである。ある例において、圧力は300PSIである。他の例において、圧力は31
0PSIである。さらに他の例において、圧力は320PSIである。いくつかの例において、圧力
は330PSIである。他の例において、圧力は340PSIである。また他の例において、圧力は35
0PSIである。いくつかの他の例において、圧力は360PSIである。ある例において、圧力は
370PSIである。さらに他の例において、圧力は380PSIである。いくつかの例において、圧
力は390PSIである。さらに他の例において、圧力は400PSIである。ある例において、圧力
は410PSIである。他の例において、圧力は420PSIである。さらに他の例において、圧力は
430PSIである。いくつかの他の例において、圧力は440PSIである。ある例において、圧力
は450PSIである。さらに他の例において、圧力は460PSIである。いくつかの例において、
圧力は470PSIである。さらに他の例において、圧力は480PSIである。ある例において、圧
力は490PSIである。他の例において、圧力は500PSIである。さらに他の例において、圧力
は510PSIである。
【0356】
上記の例のうちのいくつかにおいて、圧力は520PSIである。他の例において、圧力は53
0PSIである。また他の例において、圧力は540PSIである。いくつかの他の例において、圧
力は550PSIである。ある例において、圧力は560PSIである。さらに他の例において、圧力
は570PSIである。いくつかの例において、圧力は580PSIである。さらに他の例において、
圧力は590PSIである。ある例において、圧力は600PSIである。他の例において、圧力は61
0PSIである。さらに他の例において、圧力は620PSIである。いくつかの例において、圧力
は630PSIである。他の例において、圧力は640PSIである。また他の例において、圧力は65
0PSIである。いくつかの他の例において、圧力は660PSIである。ある例において、圧力は
670PSIである。さらに他の例において、圧力は680PSIである。いくつかの例において、圧
力は690PSIである。さらに他の例において、圧力は700PSIである。ある例において、圧力
は710PSIである。他の例において、圧力は720PSIである。さらに他の例において、圧力は
730PSIである。いくつかの他の例において、圧力は740PSIである。ある例において、圧力
は750PSIである。さらに他の例において、圧力は760PSIである。いくつかの例において、
圧力は770PSIである。さらに他の例において、圧力は780PSIである。ある例において、圧
力は790PSIである。他の例において、圧力は800PSIである。さらに他の例において、圧力
は810PSIである。
【0357】
他の例において、圧力は820PSIである。ある前述の例において、圧力は830PSIである。
また他の例において、圧力は840PSIである。いくつかの他の例において、圧力は850PSIで
ある。ある例において、圧力は860PSIである。さらに他の例において、圧力は870PSIであ
る。いくつかの例において、圧力は880PSIである。さらに他の例において、圧力は890PSI
である。ある例において、圧力は900PSIである。他の例において、圧力は910PSIである。
さらに他の例において、圧力は920PSIである。いくつかの例において、圧力は930PSIであ
る。他の例において、圧力は940PSIである。また他の例において、圧力は950PSIである。
いくつかの他の例において、圧力は960PSIである。ある例において、圧力は970PSIである
。さらに他の例において、圧力は980PSIである。いくつかの例において、圧力は990PSIで
ある。さらに他の例において、圧力は1000PSIである。
【0358】
いくつかの例において、セッタープレートは、多孔性であることができる。いくつかの
他の例において、セッタープレートは、多孔性ではない。いくつかの例において、セッタ
ープレート中のリチウム活性は、比較的高い、すなわち、リチウム濃度は、セッターの少
なくとも10原子パーセントである。他の例において、セッタープレートは、本明細書に記
載されるガーネット材料でできていてもよい。いくつかの例において、セッタープレート
は、多孔性ガーネットセッタープレートであることができる。他の例において、セッター
プレートは、ジルコニアでできていてもよい。いくつかの例において、セッタープレート
は、多孔性ジルコニアセッタープレートであることができる。他の例において、セッター
プレートは、本明細書に記載される金属材料でできていてもよい。いくつかの例において
、セッタープレートは、多孔性金属セッタープレートであることができる。
【0359】
いくつかの例において、ガーネット系セッタープレートは、焼結膜に有益な表面特性を
付与するのに有用である。これらの有益な表面特性としては、電池用途に有用な平坦さ及
び伝導性が挙げられる。これらの有益な特性としては、焼結時のLi蒸発の防止も挙げられ
る。これらの有益な特性としては、特定のガーネット結晶構造を選好することを挙げるこ
ともできる。本明細書に開示されるある方法において、不活性セッタープレートは、多孔
性ジルコニア、グラファイト、又は伝導性金属プレートから選択される。これらの方法の
うちのいくつかの他のものにおいて、不活性セッタープレートは、グラファイトである。
さらに他の方法において、不活性セッタープレートは、伝導性金属プレートである。
【0360】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、膜のインピーダンスが少なくとも1桁減少したら、定電流振
幅モードで操作することを含む。
【0361】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが1桁減少したら、定電流振幅モー
ドで操作することを含む。
【0362】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが2桁減少したら、定電流振幅モー
ドで操作することを含む。
【0363】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが3桁減少したら、定電流振幅モー
ドで操作することを含む。
【0364】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが4桁減少したら、定電流振幅モー
ドで操作することを含む。
【0365】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが1〜100メガオーム-cmから約1〜10
,000オーム-cmに減少したら、定電流振幅モードで操作することを含む。
【0366】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子と比較して2倍となる中央寸法を有するま
で定電圧で操作することを含む。
【0367】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子と比較して2倍となる中央寸法を有するま
で定電力で操作することを含む。
【0368】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子と比較して2倍となる中央寸法を有するま
で定電流で操作することを含む。
【0369】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%大きいこの密度を有するまで
定電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FA
ST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%
大きい密度を有するまで定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうち
のいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少なくと
も20、30、40、又は50%大きい密度を有するまで定電流で操作することを含む。
【0370】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも1、2、3、又は4桁低いインピーダンスを有
するまで定電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにお
いて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも1、2
、3、又は4桁低いインピーダンスを有するまで定電力で操作することを含む。本明細書に
開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる
前に膜が有するよりも少なくとも1、2、3、又は4桁低いインピーダンスを有するまで定電
流で操作することを含む。
【0371】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも1桁又は多くとも10桁低いインピーダンス
を有するまで定電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつか
において、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも
1桁又は多くとも10桁低いインピーダンスを有するまで定電力で操作することを含む。本
明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が
行われる前に膜が有するよりも少なくとも1桁又は多くとも10桁低いインピーダンスを有
するまで定電流で操作することを含む。
【0372】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも約2桁低いインピーダンスを有するまで定電圧で操作
することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約2桁低いインピーダンスを有するま
で定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、
FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約2桁低いインピーダ
ンスを有するまで定電流で操作することを含む。
【0373】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも約6桁低いインピーダンスを有するまで定電圧で操作
することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約6桁低いインピーダンスを有するま
で定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、
FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約6桁低いインピーダ
ンスを有するまで定電流で操作することを含む。
【0374】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧で
操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結す
ることは、定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかに
おいて、FAST焼結することは、定電流で操作することを含む。
【0375】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、膜のインピーダンスが少なくとも1桁減少したら、定電流振
幅モードで操作することを含む。
【0376】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子の中央寸法の少なくとも2倍となる中央寸
法を有するまでランプ電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのい
くつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネット粒子が、焼結が行われる前のガーネッ
ト粒子の中央寸法の少なくとも2倍となる中央寸法を有するまでランプ電力で操作するこ
とを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、
ガーネット粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子の中央寸法の少なくとも2倍とな
る中央寸法を有するまでランプ電流で操作することを含む。
【0377】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の厚さを含む。例えば、い
くつかの例において、焼結は、膜が50μmの厚さとなるまで適用される。他の例において
、焼結は、膜が40μmの厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が30μm
の厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が20μmの厚さとなるまで適
用される。他の例において、焼結は、膜が10μmの厚さとなるまで適用される。他の例に
おいて、焼結は、膜が5μmの厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が
1μmの厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が0.5μmの厚さとなるま
で適用される。この段落で使用されるように、厚さは、z-方向の膜の平均寸法(
図23に示
す)を指す。
【0378】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の伝導度を含む。例えば、
焼結は、膜が1e-4S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼
結は、膜が1e-5S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結
は、膜が1e-6S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は
、膜が1e-7S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、
膜が1e-8S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。
【0379】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜のインピーダンスを含む。
例えば、焼結は、膜のインピーダンスが500オーム-cmとなるまで適用することができる。
【0380】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜内の粒径を含む。
【0381】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の密度を含む。
【0382】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の光学密度を含む。
【0383】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の温度を含む。例えば、焼
結は、膜が50℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜
が100℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が150℃
の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が200℃の温度
を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が250℃の温度を有す
るまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が300℃の温度を有するまで
適用することができる。他の例において、焼結は、膜が350℃の温度を有するまで適用す
ることができる。他の例において、焼結は、膜が400℃の温度を有するまで適用すること
ができる。他の例において、焼結は、膜が450℃の温度を有するまで適用することができ
る。他の例において、焼結は、膜が500℃の温度を有するまで適用することができる。他
の例において、焼結は、膜が550℃の温度を有するまで適用することができる。他の例に
おいて、焼結は、膜が600℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において
、焼結は、膜が650℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結
は、膜が700℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜
が750℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が800℃
の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が850℃の温度
を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が900℃の温度を有す
るまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が950℃の温度を有するまで
適用することができる。他の例において、焼結は、膜が1000℃の温度を有するまで適用す
ることができる。他の例において、焼結は、膜が1150℃の温度を有するまで適用すること
ができる。他の例において、焼結は、膜が1200℃の温度を有するまで適用することができ
る。他の例において、焼結は、膜が1250℃の温度を有するまで適用することができる。他
の例において、焼結は、膜が1300℃の温度を有するまで適用することができる。他の例に
おいて、焼結は、膜が1350℃の温度を有するまで適用することができる。
【0384】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%大きい密度を有するまでラン
プ電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FA
ST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%
大きい密度を有するまでランプ電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法の
うちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少な
くとも20、30、40、又は50%大きい密度を有するまでランプ電流で操作することを含む。
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結
が行われる前に膜が有するよりも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10桁低いインピーダ
ンスを有するまでランプ電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちの
いくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも1
、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10桁低いインピーダンスを有するまでランプ電力で操作
することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10
桁低いインピーダンスを有するまでランプ電流で操作することを含む。
【0385】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ランプ電
圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼
結することは、ランプ電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのい
くつかにおいて、FAST焼結することは、ランプ電流で操作することを含む。
【0386】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、膜のインピーダンスが少なくとも1桁減少したら、定電流振
幅モードで操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、
FAST焼結することは、定電圧振幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが1
桁減少したら、定電流振幅モードで操作することを含む。本明細書に開示される方法のう
ちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振幅モードで操作し、その後、焼結
膜のインピーダンスが2桁減少したら、定電流振幅モードで操作することを含む。本明細
書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振幅モード
で操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが3桁減少したら、定電流振幅モードで操作
することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、定電圧振幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが4桁減少したら、
定電流振幅モードで操作することを含む。
【0387】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、焼結膜のインピーダンスが1〜100メガオーム-cmから約1〜10
,000オーム-cmに減少したら、定電流振幅モードで操作することを含む。
【0388】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子と比較して2倍となる中央寸法を有するま
で定電圧で操作することを含む。
【0389】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子と比較して2倍となる中央寸法を有するま
で定電力で操作することを含む。
【0390】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子と比較して2倍となる中央寸法を有するま
で定電流で操作することを含む。
【0391】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%大きいこの密度を有するまで
定電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FA
ST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%
大きい密度を有するまで定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうち
のいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少なくと
も20、30、40、又は50%大きい密度を有するまで定電流で操作することを含む。
【0392】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも1、2、3、又は4桁低いインピーダンスを有
するまで定電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにお
いて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも1、2
、3、又は4桁低いインピーダンスを有するまで定電力で操作することを含む。本明細書に
開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる
前に膜が有するよりも少なくとも1、2、3、又は4桁低いインピーダンスを有するまで定電
流で操作することを含む。
【0393】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも1桁又は多くとも10桁低いインピーダンス
を有するまで定電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつか
において、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも少なくとも
1桁又は多くとも10桁低いインピーダンスを有するまで定電力で操作することを含む。本
明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が
行われる前に膜が有するよりも少なくとも1桁又は多くとも10桁低いインピーダンスを有
するまで定電流で操作することを含む。
【0394】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも約2桁低いインピーダンスを有するまで定電圧で操作
することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約2桁低いインピーダンスを有するま
で定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、
FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約2桁低いインピーダ
ンスを有するまで定電流で操作することを含む。
【0395】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも約6桁低いインピーダンスを有するまで定電圧で操作
することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約6桁低いインピーダンスを有するま
で定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、
FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも約6桁低いインピーダ
ンスを有するまで定電流で操作することを含む。
【0396】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧で
操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結す
ることは、定電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかに
おいて、FAST焼結することは、定電流で操作することを含む。
【0397】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、定電圧振
幅モードで操作し、その後、膜のインピーダンスが少なくとも1桁減少したら、定電流振
幅モードで操作することを含む。
【0398】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネッ
ト粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子の中央寸法の少なくとも2倍となる中央寸
法を有するまでランプ電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのい
くつかにおいて、FAST焼結することは、ガーネット粒子が、焼結が行われる前のガーネッ
ト粒子の中央寸法の少なくとも2倍となる中央寸法を有するまでランプ電力で操作するこ
とを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、
ガーネット粒子が、焼結が行われる前のガーネット粒子の中央寸法の少なくとも2倍とな
る中央寸法を有するまでランプ電流で操作することを含む。
【0399】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の厚さを含む。例えば、い
くつかの例において、焼結は、膜が50μmの厚さとなるまで適用される。他の例において
、焼結は、膜が40μmの厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が30μm
の厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が20μmの厚さとなるまで適
用される。他の例において、焼結は、膜が10μmの厚さとなるまで適用される。他の例に
おいて、焼結は、膜が5μmの厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が
1μmの厚さとなるまで適用される。他の例において、焼結は、膜が0.5μmの厚さとなるま
で適用される。この段落で使用されるように、厚さは、z-方向の膜の平均寸法(
図23に示
す)を指す。
【0400】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の伝導度を含む。例えば、
焼結は、膜が1e-4S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼
結は、膜が1e-5S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結
は、膜が1e-6S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は
、膜が1e-7S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、
膜が1e-8S/cmの伝導度を有するまで適用することができる。
【0401】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜のインピーダンスを含む。
例えば、焼結は、膜のインピーダンスが500オーム-cmとなるまで適用することができる。
【0402】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜内の粒径を含む。
【0403】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の密度を含む。
【0404】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の光学密度を含む。
【0405】
いくつかの実施態様において、FAST焼結することは、フィードバック制御によって操作
され、ここで、印加電圧、印加電力、又は印加電流は、焼結時に、ある所定の値を満たす
ように調整される。いくつかの例において、これらの値は、膜の温度を含む。例えば、焼
結は、膜が50℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜
が100℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が150℃
の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が200℃の温度
を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が250℃の温度を有す
るまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が300℃の温度を有するまで
適用することができる。他の例において、焼結は、膜が350℃の温度を有するまで適用す
ることができる。他の例において、焼結は、膜が400℃の温度を有するまで適用すること
ができる。他の例において、焼結は、膜が450℃の温度を有するまで適用することができ
る。他の例において、焼結は、膜が500℃の温度を有するまで適用することができる。他
の例において、焼結は、膜が550℃の温度を有するまで適用することができる。他の例に
おいて、焼結は、膜が600℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において
、焼結は、膜が650℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結
は、膜が700℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜
が750℃の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が800℃
の温度を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が850℃の温度
を有するまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が900℃の温度を有す
るまで適用することができる。他の例において、焼結は、膜が950℃の温度を有するまで
適用することができる。他の例において、焼結は、膜が1000℃の温度を有するまで適用す
ることができる。他の例において、焼結は、膜が1150℃の温度を有するまで適用すること
ができる。他の例において、焼結は、膜が1200℃の温度を有するまで適用することができ
る。他の例において、焼結は、膜が1250℃の温度を有するまで適用することができる。他
の例において、焼結は、膜が1300℃の温度を有するまで適用することができる。他の例に
おいて、焼結は、膜が1350℃の温度を有するまで適用することができる。
【0406】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%大きい密度を有するまでラン
プ電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FA
ST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少なくとも20、30、40、又は50%
大きい密度を有するまでランプ電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法の
うちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前の膜よりも少な
くとも20、30、40、又は50%大きい密度を有するまでランプ電流で操作することを含む。
【0407】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10桁低いインピー
ダンスを有するまでランプ電圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうち
のいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼結が行われる前に膜が有するよりも
1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10桁低いインピーダンスを有するまでランプ電力で操
作することを含む。
【0408】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、膜が、焼
結が行われる前に膜が有するよりも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10桁低いインピー
ダンスを有するまでランプ電流で操作することを含む。
【0409】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼結することは、ランプ電
圧で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、FAST焼
結することは、ランプ電力で操作することを含む。本明細書に開示される方法のうちのい
くつかにおいて、FAST焼結することは、ランプ電流で操作することを含む。
【0410】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約400℃〜
約1000℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含み得る。
いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約900℃の範囲で加熱するこ
と及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結
することは、膜を約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を
印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約700℃〜約900
℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの
例において、FAST焼結することは、膜を約800℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜
にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは
、膜を約500℃〜約800℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加するこ
とを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約700℃の範囲で
加熱すること及び薄膜にD.C.又はA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において
、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約600℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.又は
A.C.電場を印加することを含む。
【0411】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約400℃〜
約1000℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含み得る。いくつか
の例において、FAST焼結することは、膜を約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄
膜にD.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を
約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。いく
つかの例において、FAST焼結することは、膜を約700℃〜約900℃の範囲で加熱すること及
び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、
膜を約800℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。
いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約800℃の範囲で加熱するこ
と及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結すること
は、膜を約500℃〜約700℃の範囲で加熱すること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含
む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約600℃の範囲で加熱す
ること及び薄膜にD.C.電場を印加することを含む。
【0412】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約400℃〜
約1000℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含み得る。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約900℃の範
囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含み得る。いくつかの例において
、FAST焼結することは、膜を約600℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場
を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約700℃〜約9
00℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例にお
いて、FAST焼結することは、膜を約800℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.
電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約500℃
〜約800℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含む。いくつかの
例において、FAST焼結することは、膜を約500℃〜約700℃の範囲で加熱すること及び薄膜
にA.C.電場を印加することを含む。いくつかの例において、FAST焼結することは、膜を約
500℃〜約600℃の範囲で加熱すること及び薄膜にA.C.電場を印加することを含む。
【0413】
ある例において、本明細書に記載される方法は、膜を流延することにより、未焼結薄膜
を提供することを含む。
【0414】
(vii.複合材料)
別の実施態様において、本開示は、本明細書において、複合電気化学デバイスを作製す
る方法であって、以下の工程:アノード集電体を含むアノード層を提供する工程;該アノー
ド層の少なくとも一方の側と接触したガーネット型固体電解質(SSE)層を提供する工程及
び任意に該SSEを焼結する工程;該SSE層と接触した多孔性ガーネット層を提供する工程及
び任意に該多孔性ガーネット層を焼結する工程;任意に、該多孔性ガーネット層に炭素、
リチウム伝導性ポリマー、活性カソード材料、及びこれらの組合せからなる群から選択さ
れる少なくとも1つの部材を浸透させる工程;並びに該多孔性ガーネット層と接触したカソ
ード集電体層を提供する工程を任意の順序で含む、方法を記載している。
【0415】
いくつかの例において、本明細書に記載されるのは、薄型かつ自立型のガーネット膜を
焼結する方法であって、以下の工程:ガーネットスラリーを流延することにより、グリー
ンテープを提供する工程;ここで、該スラリーは、ガーネット前駆物質、ガーネット、バ
インダー、溶媒、可塑剤、分散剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なく
とも1つの部材を含む;該グリーンテープをセッタープレートの間で焼結する工程を任意の
順序で含む、方法であり;ここで、該焼結することは、熱焼結、放電プラズマ焼結、又は
電場支援焼結することであり;かつ焼結することは、該セッタープレートを用いて、該膜
に圧力を加えることを任意に含む。
【0416】
これらの前述の例のうちのいくつかにおいて、スラリーは、粉砕され、仮焼されたガー
ネットを含む。いくつかの例において、グリーンテープの固体充填量は、少なくとも30%
w/wである。いくつかの例において、グリーンテープの固体充填量は、少なくとも40%w/w
である。いくつかの例において、グリーンテープの固体充填量は、少なくとも50%w/wで
ある。いくつかの例において、グリーンテープの固体充填量は、少なくとも60%w/wであ
る。いくつかの例において、グリーンテープの固体充填量は、少なくとも70%w/wである
。これらの例のうちのいくつかにおいて、膜は、金属に直接焼結される。ある例において
、金属は、金属粉末又は金属箔である。いくつかの例において、金属粉末は、グリーンテ
ープの一方の側と1つのセッタープレートの間にあって、かつこれらと接触している。他
の例において、金属粉末層は、2つのグリーンテープの間に、かつこれらと接触して配置
されており、ここで、該グリーンテープは、セッタープレートの間にあり、かつこれらと
接触している。ある例において、金属粉末は、Ni又はCu粉末である。これらの例のうちの
いくつかにおいて、Liの源は、焼結中、焼結される膜の近くに配置される。いくつかの具
体的な例において、セッタープレートは、YSZ、グラファイト、YSZ、Mg-SZ、ジルコニア
、多孔性ジルコニア、SiO
2、SiO
2砂、Al
2O
3、Al
2O
3粉末、Al
2O
3ペーパー、ニッケル、ニ
ッケル粉末、ガーネット、ガーネット粉末、犠牲ガーネット膜、LiAlO
2、LiLaO
2、Li
2ZrO
3から選択される。いくつかの例において、2つの異なるセッタープレートが使用される。
これらの例のうちのいくつかにおいて、ジルコニアセッタープレートが金属粉末と接触す
る。いくつかの例において、加えられる圧力は、0.001MPa〜200MPaである。
【0417】
(viii.二層及び三層焼結)
いくつかの例において、焼結される膜は、後にガーネット-電解質層と接触する金属層
と接触しているガーネット-電解質の層として提供される。非限定的な例を
図4又は
図29に
示す。
【0418】
(ix.熱焼結)
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、エネルギー貯蔵電極を作製
する方法であって、未焼結薄膜を提供することを含む、方法であり;ここで、該未焼結薄
膜は、ガーネット型電解質、活性電極材料、伝導性添加剤、溶媒、バインダー、及びこれ
らの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む。いくつかの例におい
て、該方法は、該未焼結薄膜中に存在する場合、溶媒を除去することをさらに含む。いく
つかの例において、該方法は、任意に、該膜を表面に積層することを含む。いくつかの例
において、該方法は、該膜中に存在する場合、バインダーを除去することを含む。いくつ
かの例において、該方法は、該膜を焼結することを含み、ここで、焼結することは、熱焼
結することを含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、熱焼結することは、該膜を、
約700℃〜約1200℃の範囲で約1〜約600分間、及び1e-1気圧〜1e-15気圧の酸素分圧を有す
る雰囲気で加熱することを含む。
【0419】
いくつかの実施態様において、本明細書に開示されるのは、エネルギー貯蔵電極を作製
する方法であって、未焼結薄膜を提供することを含む、方法であり;ここで、該未焼結薄
膜は、ガーネット型電解質、活性電極材料、伝導性添加剤、溶媒、バインダー、及びこれ
らの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む。いくつかの例におい
て、該方法は、該未焼結薄膜中に存在する場合、溶媒を除去することをさらに含む。いく
つかの例において、該方法は、任意に、該膜を表面に積層することを含む。いくつかの例
において、該方法は、該膜中に存在する場合、バインダーを除去することを含む。いくつ
かの例において、該方法は、該膜を焼結することを含み、ここで、焼結することは、電場
支援焼結(FAST)することを含む。これらの例のうちのいくつかにおいて、FAST焼結するこ
とは、該膜を約500℃〜約900℃の範囲で加熱すること及び該薄膜にD.C.又はA.C.電場を印
加することを含む。
【0420】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、未焼結薄膜は、ガーネット型電解質を
含み得る。他の方法において、未焼結薄膜は、活性電極材料を含み得る。さらに他の例に
おいて、未焼結薄膜は、伝導性添加剤を含み得る。ある方法において、未焼結薄膜は、溶
媒を含み得る。ある方法において、未焼結薄膜は、バインダーを含み得る。
【0421】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を、約700℃〜
約1200℃;又は約800℃〜約1200℃;又は約900℃〜約1200℃;又は約1000℃〜約1200℃;又は
約1100℃〜約1200℃の範囲で加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいず
れかにおいて、熱焼結することは、膜を、約700℃〜約1100℃;又は約700℃〜約1000℃;又
は約700℃〜約900℃;又は約700℃〜約800℃の範囲で加熱することを含むことができる。
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を、約700℃、約7
50℃、約850℃、約800℃、約900℃、約950℃、約1000℃、約1050℃、約1100℃、約1150℃
、又は約1200℃に加熱することを含むことができる。本明細書に記載される方法のいずれ
かにおいて、熱焼結することは、膜を、700℃、750℃、850℃、800℃、900℃、950℃、10
00℃、1050℃、1100℃、1150℃、又は1200℃に加熱することを含むことができる。本明細
書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を700℃に加熱すること
を含むことができる。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは
、膜を750℃に加熱することを含むことができる。本明細書に記載される方法のいずれか
において、熱焼結することは、膜を850℃に加熱することを含むことができる。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を900℃に加熱することを
含むことができる。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、
膜を950℃に加熱することを含むことができる。本明細書に記載される方法のいずれかに
おいて、熱焼結することは、膜を1000℃に加熱することを含むことができる。本明細書に
記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を1050℃に加熱することを含
むことができる。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜
を1100℃に加熱することを含むことができる。本明細書に記載される方法のいずれかにお
いて、熱焼結することは、膜を1150℃に加熱することを含むことができる。本明細書に記
載される方法のいずれかにおいて、熱焼結することは、膜を1200℃に加熱することを含む
ことができる。
【0422】
本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約600分間加熱す
ることを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約20
〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、
該方法は、膜を約30〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法の
いずれかにおいて、該方法は、膜を約40〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約50〜約600分間加熱することを
含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約60〜約600
分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は
、膜を約70〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれか
において、該方法は、膜を約80〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載さ
れる方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約90〜約600分間加熱することを含み得る
。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約100〜約600分間加熱
することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約
120〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて
、該方法は、膜を約140〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法
のいずれかにおいて、該方法は、膜を約160〜約600分間加熱することを含み得る。本明細
書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約180〜約600分間加熱すること
を含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約200〜約6
00分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法
は、膜を約300〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれ
かにおいて、該方法は、膜を約350〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載
される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約400〜約600分間加熱することを含み得
る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約450〜約600分間加
熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を
約500〜約600分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおい
て、該方法は、膜を約1〜約500分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法
のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約400分間加熱することを含み得る。本明細書
に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約300分間加熱することを含
み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜を約1〜約200分間
加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおいて、該方法は、膜
を約1〜約100分間加熱することを含み得る。本明細書に記載される方法のいずれかにおい
て、該方法は、膜を約1〜約50分間加熱することを含み得る。
【0423】
(x.積層)
本明細書に記載される方法のうちのいくつかにおいて、積層は、1000ポンド毎平方イン
チ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。他の実施態様において、
積層は、750ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含
む。いくつかの他の実施態様において、積層は、700ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力
を加えること及び膜を加熱することを含む。他の実施態様において、積層は、650ポンド
毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。いくつかの他
の実施態様において、積層は、600ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び
膜を加熱することを含む。他の実施態様において、積層は、550ポンド毎平方インチ(PSI)
未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。いくつかの他の実施態様において
、積層は、500ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを
含む。他の実施態様において、積層は、450ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加える
こと及び膜を加熱することを含む。いくつかの他の実施態様において、積層は、400ポン
ド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。他の実施態
様において、積層は、350ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱
することを含む。いくつかの他の実施態様において、積層は、300ポンド毎平方インチ(PS
I)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。他の実施態様において、積層は
、250ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。い
くつかの他の実施態様において、積層は、200ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加え
ること及び膜を加熱することを含む。他の実施態様において、積層は、150ポンド毎平方
インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。
【0424】
いくつかの他の実施態様において、積層は、100ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を
加えること及び膜を加熱することを含む。他の実施態様において、積層は、50ポンド毎平
方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を加熱することを含む。いくつかの他の実
施態様において、積層は、10ポンド毎平方インチ(PSI)未満の圧力を加えること及び膜を
加熱することを含む。本明細書に記載される積層方法のうちのいくつかは、加熱される膜
を約80℃に加熱することを含む。本明細書に記載される積層方法のうちのいくつかは、加
熱される膜を約25℃〜約180℃に加熱することを含む。
【0425】
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、積層工程は、未焼結薄膜電解質
を複合電極に積層することを含み;ここで、該複合電極は、電解質、活性電極材料、伝導
性添加剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む。
これらの実施態様のうちのあるものにおいて、複合電極は、電解質を含む。これらの実施
態様のうちのある他のものにおいて、複合電極は、活性電極材料を含む。これらの実施態
様のうちのいくつかの他のものにおいて、複合電極は、伝導性添加剤を含む。
【0426】
(xi.セッタープレート)
本明細書に開示される方法のうちのいくつかにおいて、焼結は、不活性セッタープレー
トの間で行われる。いくつかの例において、焼結が不活性セッタープレートの間で行われ
る場合、圧力は、セッタープレートによって焼結中の膜に加えられる。ある例において、
圧力は、1〜1000ポンド毎平方インチ(PSI)である。いくつかの例において、圧力は1PSIで
ある。他の例において、圧力は10PSIである。また他の例において、圧力は20PSIである。
いくつかの他の例において、圧力は30PSIである。ある例において、圧力は40PSIである。
さらに他の例において、圧力は50PSIである。いくつかの例において、圧力は60PSIである
。さらに他の例において、圧力は70PSIである。ある例において、圧力は80PSIである。他
の例において、圧力は90PSIである。さらに他の例において、圧力は100PSIである。いく
つかの例において、圧力は110PSIである。他の例において、圧力は120PSIである。また他
の例において、圧力は130PSIである。いくつかの他の例において、圧力は140PSIである。
ある例において、圧力は150PSIである。さらに他の例において、圧力は160PSIである。い
くつかの例において、圧力は170PSIである。さらに他の例において、圧力は180PSIである
。ある例において、圧力は190PSIである。他の例において、圧力は200PSIである。さらに
他の例において、圧力は210PSIである。
【0427】
上記の例のうちのいくつかにおいて、圧力は220PSIである。他の例において、圧力は23
0PSIである。また他の例において、圧力は240PSIである。いくつかの他の例において、圧
力は250PSIである。ある例において、圧力は260PSIである。さらに他の例において、圧力
は270PSIである。いくつかの例において、圧力は280PSIである。さらに他の例において、
圧力は290PSIである。ある例において、圧力は300PSIである。他の例において、圧力は31
0PSIである。さらに他の例において、圧力は320PSIである。いくつかの例において、圧力
は330PSIである。他の例において、圧力は340PSIである。また他の例において、圧力は35
0PSIである。いくつかの他の例において、圧力は360PSIである。ある例において、圧力は
370PSIである。さらに他の例において、圧力は380PSIである。いくつかの例において、圧
力は390PSIである。さらに他の例において、圧力は400PSIである。ある例において、圧力
は410PSIである。他の例において、圧力は420PSIである。さらに他の例において、圧力は
430PSIである。いくつかの他の例において、圧力は440PSIである。ある例において、圧力
は450PSIである。さらに他の例において、圧力は460PSIである。いくつかの例において、
圧力は470PSIである。さらに他の例において、圧力は480PSIである。ある例において、圧
力は490PSIである。他の例において、圧力は500PSIである。さらに他の例において、圧力
は510PSIである。
【0428】
上記の例のうちのいくつかにおいて、圧力は520PSIである。他の例において、圧力は53
0PSIである。また他の例において、圧力は540PSIである。いくつかの他の例において、圧
力は550PSIである。ある例において、圧力は560PSIである。さらに他の例において、圧力
は570PSIである。いくつかの例において、圧力は580PSIである。さらに他の例において、
圧力は590PSIである。ある例において、圧力は600PSIである。他の例において、圧力は61
0PSIである。さらに他の例において、圧力は620PSIである。いくつかの例において、圧力
は630PSIである。他の例において、圧力は640PSIである。また他の例において、圧力は65
0PSIである。いくつかの他の例において、圧力は660PSIである。ある例において、圧力は
670PSIである。さらに他の例において、圧力は680PSIである。いくつかの例において、圧
力は690PSIである。さらに他の例において、圧力は700PSIである。ある例において、圧力
は710PSIである。他の例において、圧力は720PSIである。さらに他の例において、圧力は
730PSIである。いくつかの他の例において、圧力は740PSIである。ある例において、圧力
は750PSIである。さらに他の例において、圧力は760PSIである。いくつかの例において、
圧力は770PSIである。さらに他の例において、圧力は780PSIである。ある例において、圧
力は790PSIである。他の例において、圧力は800PSIである。さらに他の例において、圧力
は810PSIである。
【0429】
他の例において、圧力は820PSIである。ある前述の例において、圧力は830PSIである。
また他の例において、圧力は840PSIである。いくつかの他の例において、圧力は850PSIで
ある。ある例において、圧力は860PSIである。さらに他の例において、圧力は870PSIであ
る。いくつかの例において、圧力は880PSIである。さらに他の例において、圧力は890PSI
である。ある例において、圧力は900PSIである。他の例において、圧力は910PSIである。
さらに他の例において、圧力は920PSIである。いくつかの例において、圧力は930PSIであ
る。他の例において、圧力は940PSIである。また他の例において、圧力は950PSIである。
いくつかの他の例において、圧力は960PSIである。ある例において、圧力は970PSIである
。さらに他の例において、圧力は980PSIである。いくつかの例において、圧力は990PSIで
ある。さらに他の例において、圧力は1000PSIである。
【0430】
いくつかの例において、ガーネット系セッタープレートは、焼結膜に有益な表面特性を
付与するのに有用である。これらの有益な表面特性としては、電池用途に有用な平坦さ及
び伝導性が挙げられる。これらの有益な特性としては、焼結時のLi蒸発の防止も挙げられ
る。これらの有益な特性としては、特定のガーネット結晶構造を選好することを挙げるこ
ともできる。
【0431】
本明細書に開示されるある方法において、不活性セッタープレートは、多孔性ジルコニ
ア、グラファイト、又は伝導性金属プレートから選択される。これらの方法のうちのいく
つかにおいて、不活性セッタープレートは、多孔性ジルコニアである。これらの方法のう
ちのいくつかの他のものにおいて、不活性セッタープレートは、グラファイトである。さ
らに他の方法において、不活性セッタープレートは、伝導性金属プレートである。
【0432】
(h.酸素分圧)
いくつかの例において、焼結方法は、焼結中のガーネット材料と接触する雰囲気中の酸
素濃度を制御することをさらに含む。いくつかの例において、酸素分圧は、アルゴンと水
素と水(すなわち、H
2O)の混合物を焼結中のガーネット材料と接触させて流すことにより
制御される。いくつかの例において、酸素分圧は、アルゴン、水素、もしくは水の流量、
或いは3つ全てのガス又はこれらのガスの任意の組合せの流量を調整することにより制御
される。いくつかの例において、酸素分圧は、2E-1(すなわち、20%O
2)である。いくつか
の他の例において、酸素分圧は1E-2である。いくつかの例において、酸素分圧は1E-3であ
る。他の例において、酸素分圧は1E-4である。いくつかの他の例において、酸素分圧は1E
-5である。いくつかの例において、酸素分圧は1E-6である。他の例において、酸素分圧は
1E-7である。いくつかの他の例において、酸素分圧は1E-8である。いくつかの例において
、酸素分圧は1E-9である。他の例において、酸素分圧は1E-10である。いくつかの他の例
において、酸素分圧は1E-11である。いくつかの例において、酸素分圧は1E-3である。他
の例において、酸素分圧は1E-12である。いくつかの他の例において、酸素分圧は1E-13で
ある。他の例において、酸素分圧は1E-14である。いくつかの他の例において、酸素分圧
は1E-15である。いくつかの例において、酸素分圧は1E-16である。他の例において、酸素
分圧は1E-17である。いくつかの他の例において、酸素分圧は1E-18である。いくつかの例
において、酸素分圧は1E-19である。他の例において、酸素分圧は1E-20である。いくつか
の他の例において、酸素分圧は1E-21である。いくつかの例において、酸素分圧は1E-22で
ある。他の例において、酸素分圧は1E-23である。いくつかの他の例において、酸素分圧
は1E-24である。いくつかの例において、酸素分圧は1E-25である。
【0433】
(i.粉砕方法)
本明細書に記載されるように、いくつかの列挙された方法は、混合に関する方法工程及
び又は粉砕に関する方法工程を含む。粉砕は、ボール粉砕を含む。粉砕は、限定されない
が、エタノール、イソプロパノール、トルエン、酢酸エチル、酢酸メチル、アセトン、ア
セトニトリル、又はこれらの組合せなどの不活性溶媒を使用する粉砕方法も含む。粉砕さ
れる材料によって、溶媒は、不活性でなくてもよい。これらの例のうちのいくつかにおい
て、粉砕は、限定されないが、エタノール、イソプロパノール、トルエン、酢酸エチル、
酢酸メチル、アセトン、アセトニトリル、又はこれらの組合せなどの溶媒を用いる粉砕を
含む。
【0434】
いくつかの例において、粉砕は、ボール粉砕である。いくつかの例において、粉砕は、
水平粉砕である。いくつかの例において、粉砕は、アトライタ粉砕である。いくつかの例
において、粉砕は、浸漬粉砕である。いくつかの例において、粉砕は、高エネルギー粉砕
である。いくつかの例において、高エネルギー粉砕プロセスは、d
50が100nmの粉砕粒径分
布をもたらす。いくつかの例において、粉砕は、浸漬粉砕である。
【0435】
いくつかの例において、高エネルギー粉砕プロセスを用いて、d
50が約100nmの粒径分布
を達成する。いくつかの例において、溶媒は、トルエンである。いくつかの例において、
溶媒は、イソプロピルアルコール(IPA)である。いくつかの例において、溶媒は、エタノ
ールである。いくつかの例において、溶媒は、ジアセトンアルコールである。いくつかの
例において、溶媒は、列挙されたd
50径を達成するのに好適な極性溶媒である。
【0436】
いくつかの例において、粉砕は、0.3mmのイットリア安定化酸化ジルコニウム細砕媒体
ビーズを用いる高エネルギー湿式粉砕プロセスを含む。いくつかの例において、ボール粉
砕、水平粉砕、アトライタ粉砕、又は浸漬粉砕を使用することができる。いくつかの例に
おいて、高エネルギー粉砕プロセスを用いて、おおよそのd
50が〜100nmの粒径分布をもた
らす。
【実施例】
【0437】
(IV.実施例)
本明細書に記載される実施例において、本明細書の方法によって形成される生成物リチ
ウム充填ガーネットの下付き文字の値は、特許請求された組成物を作製するために使用さ
れる前駆化学物質の元素モル比を表す。
【0438】
(a.実施例1−Li伝導性セラミックスのフラックス堆積)
ある実施例では、予め形成されたガーネット材料、すなわち、種晶を用いて、他のガー
ネット材料を製造する。この実施例では、100グラム(g)のLi
7La
3Zr
2O
12を31.03gのLi
2CO
3
、58.65gのLa
2O
3、及び29.57gのZrO
2と混合する。得られた混合物をイソプロパノール中
で24時間ボール粉砕した。その後、混合物を乾燥させ、その後、900℃で12時間仮焼し、
その後、1100℃で12時間焼結した。得られた生成物をイソプロパノール中で再び粉砕して
、平均粒径を1μmにまで低下させた。
【0439】
(b.実施例2−Li伝導性セラミックスのフラックス堆積)
この実施例では、3μm〜50μmの薄膜ガーネット電解質を製造する。この実施例では、
ガーネット前駆物質は、LiOH/Li
2CO
3/LiO
2/La
2O
3/ZrO
2とした。0.3mmのイットリア安定化
酸化ジルコニウム細砕媒体ビーズを用いて、前駆物質を粉砕した。粉砕された前駆物質を
スラリー製剤に分散させ、スラリーを金属箔上に堆積させた。その後、該スラリーを乾燥
させ、プレートを用いて膜に圧力を加え、加熱して、その中の成分を焼結した。AlNO
3及
びAl
2O
3をAlの源として用いて、ドープされた組成物を製造した。Nb
2O
5をNbの源とし、Ta
2O
5をTaの源として用いた。
【0440】
ガーネット前駆物質スラリーを金属箔基板上に堆積させた。約0.5ミル厚のニッケル片
をベース基板として用いた。洗浄方法を用いて、基板を製造した。ある場合には、IPA溶
媒を用いて、金属箔の表面の残留有機物を除去した。UVオゾン処理、コロナ放電処理、大
気プラズマ処理、及び化学的処理(水酸化アンモニウム又はクエン酸/酢酸のよう軽質酸/
塩基溶液)などの他の表面洗浄方法を用いて、スラリー塗布のための表面を製造すること
もできる。ドクターブレードを用いて、ドクターブレードギャップを調整して、3um〜100
umの膜厚さを達成した。
【0441】
次に、被堆積膜を乾燥させた。膜を乾燥させたら、被堆積膜をカレンダー処理して、熱
工程の前に高密度膜を達成した。出発厚さに応じて、最大50%の厚さの低下をカレンダー
工程の後に達成した。次の工程は、膜への加圧を含んだ。最大20MPaの圧力を加えた。
【0442】
次に、焼結プロセスを実施した。焼結結晶粒のサイズは、実施される焼結の程度によっ
て決まった。焼結は、約900℃〜1200℃の温度範囲で、わずか15〜90分のドエル時間で実
施した。
【0443】
焼結プロセスは、ガーネット薄膜の密度及び均一性を増大させる。
図7は、そのような
ものとして加工された薄型ガーネット膜のXRDグラフである。ガーネット相の確認は、
図7
のXRDによって示される。
【0444】
(c.実施例3−ビスマスフラックスによる緻密化)
この実施例では、リチウム充填ガーネット粉末を、Li
2CO
3とB
2O
3の1:1混合物から構成
されるフラックスを用いて緻密化した。
【0445】
図52は、フラックスの加熱条件の関数としてのリチウム充填ガーネット膜の結果として
得られた密度を示している: 900℃、30分(1番下の曲線); 950℃、30分(下から2番目の曲
線); 950℃、6時間(下から3番目の曲線); 100℃、30分(1番上の曲線)。
【0446】
(d.実施例4−微結晶粒状Liイオン伝導性ガーネットセラミックスの作製)
この実施例では、LiOH、La
2O
3、ZrO
2、及びAl(NO
3)
3.9H
2Oを様々な比で組み合わせて、
乾燥ボール粉砕により、8時間混合した。その後、該混合物を、空気中、アルミナるつぼ
にて、800〜1000℃で4〜8時間仮焼した。
【0447】
上記のように、Li
7La
3Zr
2O
12・0.35Al
2O
3相を製造するために、Li:La:Zr:Al
2のモル比
が7:3:2:0.35となるように、上記の反応物質を混合した。
【0448】
(イットリア安定化ジルコニア粉砕媒体(約2〜10時間)と80メッシュのシーブとにより)
乾燥粉砕した64.6グラム(g)のLiOHを、184.5gのLa
2O
3、93.9gのZrO
2、及び96.3gのAl(NO
3
)
3・9H
2Oと反応させることにより、組成物C(そのXRDは
図49に示されている)を製造した。
反応物質粉末を120℃で約1時間乾燥させた。この粉末を、空気中、アルミナるつぼにて、
800〜1000℃で4〜8時間仮焼した。
【0449】
生成物を(光散乱で測定したときに)d
50粒径が〜300nmとなるまで溶媒で摩擦粉砕し、乾
燥させて、乾燥粉末を得た。この乾燥粉末をイソプロパノール中で4%w/wのポリビニルブ
チラールと混合し、イソプロパノールを除去し、80メッシュの篩をかけることによって、
ペレットを形成させた。
【0450】
直径13mm、厚さ約1.2〜1.4mmのペレットに、約3メートルトンの下で、このバインダー
塗布された粉末から圧力をかけた。ペレットをセッタープレースの間に配置し、乾燥アル
ゴン(Ar;流量315sccm)が流入する管状炉で焼結した。焼結には、150〜180℃で1〜4時間、
その後、300〜350℃で1〜4時間、その後、1000〜1200℃で3〜9時間の熱焼結、及びその後
の冷却が含まれた。
【0451】
焼結ペレットの質量及び寸法を測定して、幾何学的密度を決定し、走査電子顕微鏡法を
用いて、破断面上の結晶粒径を決定した。
【0452】
図9は、検討された組成空間の地図を示している。組成変数には、リチウム及びアルミ
ニウム含有量が含まれた。ランタンとジルコニウムの比は、研究全体について、3:2で維
持した。
図9は、検討された相空間に伝導度の高い(>10
-4S/cm)区域が存在することを示
している。この区域は、より低い焼結温度(1150℃と比較した1075℃)の場合に、より大き
い。高い温度、短いドエルという条件(1200℃、15分)では、より低い温度で製造される試
料と同じぐらい良好な伝導度が得られない。本研究で開示されるいくつかの組成物、例え
ば、組成物A、B、C、Dは、高い伝導度を生じさせる(
図9に示す)。
【0453】
組成物Aは、Li
6.3La
3Zr
2O
12・0.35Al
2O
3によって特徴付けられる。
【0454】
組成物Bは、Li
6.3La
3Zr
2O
12・0.67Al
2O
3によって特徴付けられる。
【0455】
組成物Cは、Li
7La
3Zr
2O
12・0.67Al
2O
3によって特徴付けられる。
【0456】
組成物Dは、Li
7La
3Zr
2O
12・Al
2O
3によって特徴付けられる。
【0457】
図10は、相空間地図を通した断面(
図9)を示し、関連する密度及び結晶粒径も示してい
る。
【0458】
本明細書に記載されるガーネットセラミックスの加工及び焼結は、他の既知の技術と比
較して、比較的短い反応時間及び適度な温度を利用した。
図12は、所与のAlドーピングレ
ベルについて、それ未満ではガーネット結晶粒径が比較的小さいままとなり(すなわち、
<10um)、それを超えると結晶粒径が大きくなり過ぎる(すなわち、>100um)、リチウムレ
ベルが存在することを示している。
【0459】
図11は、既知のガーネット組成物と本明細書に記載されるガーネット組成物との比較解
析を示している。これらの他の検討は、全ての検討されたアルミニウム含有量について、
「高リチウム」領域で機能することが明白である。さらに、既知のガーネット焼結温度の
大半は1200℃以上であり、加工時間が長かった(例えば、10時間超)。この加工時間は、大
きい結晶粒の成長をもたらし、本出願に記載される粉末、膜、及びデバイスと適合しない
。本出願は、二次電池用途での使用に好適な伝導度値を有するガーネット膜を生じさせる
予想外の短い加工ドエル時間及び予想外の低温加工条件を示している。
【0460】
本明細書に記載される実施例は、Li含有量及び焼結温度を制限することにより、リチウ
ム-ランタン-ジルコニア-アルミナ系で小さい結晶粒径を達成することができることを示
している。Li、Al=6.3、0.67の特定の組成物(組成物B)は例示的である。なぜなら、この
組成物は、1075℃で焼結した後には小さい結晶粒であることが見出されるが、1150℃の後
に大きい結晶粒になるからである。これは、本明細書に記載される選択される加工条件及
び方法がどれほど特異的であるかということを示している。1075℃の加工温度を使用した
場合、現在の研究の組成物A、B、C、及びDが低い結晶粒径と高い伝導度(>10
-4S/cm)とい
うかなり独特な組合せをもたらすことに留意されたい。
【0461】
図12は、本明細書に記載される微結晶粒を有し、かつより低い温度、例えば、1075℃で
焼結されたあるリチウム充填ガーネットのある走査電子顕微鏡画像の例を示している。
【0462】
図13は、バルク伝導度が3
*10
-4S/cmを超えるLi
xLa
3Zr
2O
12・yAl
2O
3中のLi:Alのあるx:y
比を示している。
【0463】
図14は、本明細書に記載される方法を用いて作製することができる様々な組成物及びこ
れらの組成物と関連する密度を示している。
【0464】
図49は、組成物CのXRDを示している。
【0465】
(e.実施例5−組成物Cのペレットのインピーダンス測定)
ペレットをおよそ1mmの厚さにまで磨き上げ、その後、白金(Pt)電極をどちらかの側に
スパッタ蒸着させることにより、電気輸送特性を決定した。電極ペレットのインピーダン
ススペクトルをいくつかの温度で測定した。
【0466】
図50は、組成物Cの磨き上げられたペレットのインピーダンスを示している。R1は、バ
ルク伝導に起因する。R2は、界面インピーダンスに起因する。電極効果は、Pt電極でのLi
イオンの遮断に起因する。全体の抵抗はR1+R2に等しい。伝導度は、次式
【数1】
から計算され、式中、Rは、オーム(Ω)で示した抵抗であり、Lは、cmで示したペレットの
厚さであり、Aは、cm
2で示した電極面積であり、σは、S/cmで示した伝導度である。
図51
について、Lは0.094cmであり; Aは0.385cm
2であり;全伝導度は2.9×10
-4S/cmであり;バル
ク伝導度は5.1×10
-4S/cmである。
【0467】
報告された伝導度には、インピーダンススペクトル中で観察される全ての抵抗が含まれ
る。
【0468】
(f.実施例6−フルセルの充放電)
組成物Cを含むガーネットのペレットと、該ペレットの一方の側にある2μmのLi蒸着負
極と、該ペレットのもう一方の側にある、炭素及び硫黄含有カソライトを含む伝導性添加
剤とともにNCAを含む正極とを有する電気化学セルを組み立てた。
【0469】
充放電曲線を
図51に示す。
【0470】
(g.実施例7−めっき及び剥離)
ガーネット二重層薄膜: Ni|G|eLi上でLiをめっき及び剥離するためのリチウムめっき及
び剥離プロトコル。初期の開回路電圧は、〜2.5Vとする。最初に、電流を1mA/cm
2の割合
で通し、セル電圧を0に向かって徐々に下げる。電圧が0未満に低下したとき(t=500秒)、
Liは、ニッケル界面でめっきし始める。t=800秒で、電流を止める。電圧は、対称セル(
すなわち、Liが両側にある)を示す0Vで休止する。t=900秒で、4ステップサイクルを初期
化し、数回繰り返す。1mA/cm
2の電流を再び通して、2分間めっきし続ける。試料を1分間
休止させる。その後、1mA/cm
2を反対方向に通して、Liを2分間剥離させる。試料を1分間
再休止させる。このシークエンスを10回繰り返した後、Liが最後の剥離電流によりNi側か
ら完全に除去され、その結果として、リチウムが枯渇すると、電圧が急上昇する(t=2800
秒)。
【0471】
結果を
図48に示す。
【0472】
(h.実施例8−粉末、スラリー、テープ、及び二層膜)
実施例4:微結晶粒状Liイオン伝導性ガーネットセラミックスの作製に従って、粉末リチ
ウム充填ガーネットを製造した。
【0473】
粉末を粉砕することにより、粉末をスラリーとして製剤化した。20gの乾燥粉砕粉末を
、YSZ粉砕媒体、並びにトルエン、エタノール、及び分散剤のリン酸エステルで粉砕した
。その後、8gのこの粉末を、トルエン中の33%w/wポリビニルブチラール溶液及び4gの可
塑剤(フタル酸ジブチル)と混合した。
【0474】
このスラリーは、ドクターブレード(ブレード高さは〜250μmに設定)を用いて、シリコ
ーン塗布した基板にテープ流延され、およそ70μmの乾燥テープ厚さを有していた。
【0475】
12.74gのNi粉末及び溶媒中の3.64gの7%w/wエチルセルロース溶液を有する電極インク
を用いて、並びに400メッシュのスクリーンを用いて、電極をスクリーン印刷した。イン
クを空気中で乾燥させ、120℃のオーブンでも乾燥させた。
【0476】
アルゴン、H
2、及びH
2Oが流入する管状炉で、セッタープレートを用いて、二層膜を焼
結した。管内の酸素分圧を、これら3つの種の相対流量を調整することにより制御する。
バインダーを500℃で除去する。膜を約1000〜1200℃で焼結する。
【0477】
製造された二層膜を、
図54、
図55、及び
図56に示す。
【0478】
(i.実施例9−粉末、スラリー、テープ、及び二層膜)
1モル当量のAl
2O
3と必要なモル比の水酸化リチウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン
、及び硝酸アルミニウムを混合することにより、Li
7Li
3Zr
2O
12(LLZ)とアルミナを含む粉
末を製造した。
【0479】
粉末をオーブンで45分〜1時間乾燥させ、その後、体積で25%の媒体を用いるボール粉
砕技術を用いて、8時間乾燥粉砕した。媒体を篩を用いて分離し、その後、空気中、900℃
で6時間仮焼して、ガーネット粉末を生成させた。
【0480】
その後、300gのこの仮焼ガーネット粉末を用いてスラリーを製造し、これをその後、30
gの分散剤の存在下、粒径(d
50)が300〜400nmとなるまで、300gのイソプロパノール又はト
ルエン:エタノール(4:1)中で摩擦粉砕した。
【0481】
35gのこのスラリーを2.65gの分散剤(例えば、Rhodoline 4160)に添加し、ジルコニア媒
体(ボトルの体積で1/4)で8時間粉砕した。1.75gの可塑剤フタル酸ジブチル及び1.75gのバ
インダーをスラリーに添加し、さらに12時間粉砕した。1.5gのトルエンを添加し、さらに
2時間混合した。
【0482】
ドクターブレード設定及び20ミルのブレード高さの設定値を用いて、テープをマイラー
テープに流延することにより、グリーンテープを製造した。膜を乾燥させ、その後、膜を
マイラーから分離した。Niを乾燥した膜にNiインクとしてスクリーン印刷した。膜の円板
を焼結用に切断した。
【0483】
その上にNiを有する切断した膜をセラミックセッタープレースの間に配置することによ
って試料を焼結し、管状炉の内部で焼結した。この炉を、湿潤Ar中、5℃/分で200℃に加
熱し、200℃で4時間保持し、その後、5℃/分で600℃に加熱し、4時間保持し、その後、10
℃/分で1100℃に加熱し、315sccmのAr及び10sccmのAr/H
2で1時間保持した。その後、炉を
冷却した。
【0484】
(j.実施例10−二層膜)
図59に示すように、〜2umのLiをガーネット側の一方の側に蒸着させることによって、
二層ハーフセルを製造した。
【0485】
インピーダンス(EIS)及びめっきを検査した。めっき検査は、線形電圧掃引を用いてEIS
から開始し、電圧を(OCVに対して)0Vにした。休止後、初期のめっきは200uAで行った。め
っき及び剥離は100uAで行い、その間に休止期間を入れた。その後、200uAでの最後の剥離
を行った。結果を
図53及び61に示す。
【0486】
(k.実施例11−自立型膜)
必要なモル比の水酸化リチウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、及び硝酸アルミニ
ウムをバッチ処理して、1モル量のAl
2O
3を含むLLZを形成させることにより製造された粉
末から、自立型膜を形成させた。粉末をオーブンで45分〜1時間乾燥させ、その後、体積
で25%の媒体を用いるボール粉砕技術を用いて、8時間乾燥粉砕し、この媒体を分離し、
その後、粉末を、空気中、900℃で6時間仮焼して、ガーネット粉末を生成させた。
【0487】
300gのこの仮焼ガーネット粉末を用いてスラリーを製造し、粒径(d
50)が300〜400nmと
なるまで、200gのイソプロパノール及び30gの分散剤中で摩擦粉砕した。60gのスラリーを
5.35gの分散剤(例えば、Rhodoline 4160)に添加し、ジルコニア媒体で8時間粉砕した。3.
57gの可塑剤フタル酸ジブチルを3.57gのバインダーに添加し、低rpmでさらに12時間粉砕
し、その後、6.5gのトルエンを添加し、2時間混合した。
【0488】
ドクターブレード設定及び20ミルのブレード高さの設定値を用いて、グリーンテープを
マイラーテープに手動で流延テーピングした。膜を乾燥させ、膜をマイラーから分離した
。膜を切断して、焼結用の円板を形成させた。
【0489】
この円板の焼結を管状炉内のセラミックセッターの間で行った。
【0490】
切断した膜をセラミックセッタープレースの間に配置することによって試料を焼結し、
管状炉の内部で焼結した。この炉を、湿潤Ar中、5℃/分で200℃に加熱し、200℃で4時間
保持し、その後、5℃/分で600℃に加熱し、4時間保持し、その後、10℃/分で1100℃に加
熱し、315sccmのAr及び10sccmのAr/H
2で1時間保持した。その後、炉を冷却した。
【0491】
(l.実施例12−反応焼結)
必要モル比の水酸化リチウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、及び硝酸アルミニウ
ムをバッチ処理することにより、1モル当量のAl
2O
3を含むLLZを含む粉末を製造した。粉
末をオーブンで45分〜1時間乾燥させ、その後、体積で25%の媒体を用いるボール粉砕技
術を用いて、8時間乾燥粉砕し、篩を用いて媒体から分離し、その後、この混合物を反応
焼結した。粉末を、空気中、900℃で6時間仮焼して、ガーネット粉末を生成させた。
【0492】
300gの仮焼ガーネット粉末を反応焼結前駆物質とともに用いてスラリーを製造し、粒径
(d
50)が300〜400nmとなるまで、30gの分散剤とともに、300gのトルエンエタノール(4:1)
又はジアセトン中で摩擦粉砕した。
【0493】
10gのこのスラリーをflactekミキサーで15分間混合し、その後、0.2gのバインダーをス
ラリーに添加し、さらに15分間混合した。
【0494】
ドクターブレード設定及び5又は10ミルのブレード高さの設定値を用いて、スラリーをN
i箔に流延することにより、グリーンテープを製造した。膜を乾燥させ、円板になるよう
に切断した。
【0495】
膜を管状炉内のセラミックセッターの間に配置することによって、焼結を行った。
【0496】
切断した膜をセラミックセッタープレースの間に配置することによって試料を焼結し、
管状炉の内部で焼結した。この炉を、湿潤Ar中、5℃/分で200℃に加熱し、200℃で4時間
保持し、その後、5℃/分で600℃に加熱し、4時間保持し、その後、10℃/分で1100℃に加
熱し、315sccmのAr及び10sccmのAr/H
2で1時間保持した。その後、炉を冷却した。
【0497】
(m.実施例13−低い比面積抵抗(ASR))
この実施例では、セラミックセッターを金属セッターと比較した。セラミックセッター
は、より低いASRを有するガーネット膜を生じさせた。膜を、実施例12に従って、ある場
合には、Ptセッタープレートを用いて、別の場合には、セラミックセッタープレートを用
いて焼結した。
【0498】
図61に示すように、セラミックセッタープレートを用いて焼結された膜は、より低いAS
Rを有していた。
【0499】
結果を下の表にも示す。
【0500】
表1
【表1】
【0501】
これらの実施例は、Liアノードを有するガーネットと固体電解質界面の高抵抗層を形成
する傾向の低さとの両立を示している。
【0502】
(n.実施例14−ペレット表面での低い比面積抵抗(ASR))
リチウム充填ガーネットのペレットを上で詳述したように製造した。ペレットを、Ar中
か、Ar/H
2の混合物中か、又は空気中かのいずれかで焼結した。インピーダンス結果を
図6
2に示す。ASRは、空気の場合よりもAr及びAr/H
2の場合に低い。
【0503】
前述の実施態様は、理解を明瞭にするためにある程度詳細に記載されているが、特定の
変化及び修飾を添付の特許請求の範囲の範囲内で実施し得ることが明白である。本実施態
様のプロセス、システム、及び装置を実行する多くの代替方法が存在することに留意すべ
きである。したがって、本実施態様は、限定的なものではなく、例示的なものとみなされ
るべきであり、該実施態様は、本明細書に示される詳細に限定されるべきではない。
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
リチウム充填ガーネット及びAl2O3を含む組成物であって、該リチウム充填ガーネットが、実験式LiALaBM'cM''DZrEOFによって特徴付けられ、
式中、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2、0≦E≦2、10<F≦13であり、
M'及びM''は、各々の場合に独立に、存在しないか、又はAl、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから各々独立に選択されるかのいずれかであり;かつ
ガーネット:Al2O3のモル比が0.05〜0.7である、前記組成物。
(構成2)
実験式
(化1)
によって特徴付けられ;式中、5.0<x<9かつ0.1<y<1.5である、構成1記載の組成物。
(構成3)
実験式Li7.0La3(Zrt1+Nbt2+Tat3)O12+0.35Al2O3によって特徴付けられ;
式中、Laと(Zr+Nb+Ta)の合わせた量とのモル比が3:2となるように、t1+t2+t3=2である、構成1記載の組成物。
(構成4)
実験式Li7La3Zr2O12・0.35Al2O3によって特徴付けられる、構成1記載の組成物。
(構成5)
Aが、5、6、7、又は8である、構成1記載の組成物。
(構成6)
Aが7である、構成5記載の組成物。
(構成7)
M'がNbであり、M''がTaである、構成1記載の組成物。
(構成8)
Eが、1、1.5、又は2である、構成1記載の組成物。
(構成9)
Eが2である、構成8記載の組成物。
(構成10)
C及びDが0である、構成1記載の組成物。
(構成11)
ガーネット:Al2O3のモル比が0.1〜0.65である、構成1記載の組成物。
(構成12)
ガーネット:Al2O3のモル比が0.15〜0.55である、構成1記載の組成物。
(構成13)
ガーネット:Al2O3のモル比が0.25〜0.45である、構成1記載の組成物。
(構成14)
ガーネット:Al2O3のモル比が0.35である、構成1記載の組成物。
(構成15)
Al対ガーネットのモル比が0.35である、構成1記載の組成物。
(構成16)
前記リチウム充填ガーネットが、実験式Li7La3Zr2O12によって特徴付けられ、0.1〜1モル量のアルミナをドープされている、構成1記載の組成物。
(構成17)
構成1〜16のいずれか一項記載の組成物による電解質を有する電気化学デバイス。
(構成18)
構成1〜16のいずれか一項記載の組成物によるカソライトを有する電気化学デバイス。
(構成19)
下付き文字の値が、特許請求された組成物を作製するために使用される前駆化学物質の元素モル比を表す、構成1〜16のいずれか一項記載の組成物。
(構成20)
約10nm〜約100μmの膜厚さを有する薄膜である、構成1〜16のいずれか一項記載の組成物。
(構成21)
前記厚さが、50μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成22)
前記厚さが、40μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成23)
前記厚さが、30μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成24)
前記厚さが、20μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成25)
前記厚さが、10μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成26)
前記厚さが、5μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成27)
前記厚さが、1μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成28)
前記厚さが、0.5μm未満かつ10nm超である、構成20記載の膜。
(構成29)
10μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の膜。
(構成30)
9μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の膜。
(構成31)
8μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の膜。
(構成32)
7μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の膜。
(構成33)
6μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の膜。
(構成34)
5μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の膜。
(構成35)
前記膜が、4μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の組成物。
(構成36)
前記膜が、3μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の組成物。
(構成37)
前記膜が、2μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の組成物。
(構成38)
前記膜が、1μm未満のd50直径を有する結晶粒を有する、構成20記載の組成物。
(構成39)
アルミニウムをドープされたリチウム充填ガーネットを作製する方法であって、
ガーネット前駆物質を所定の組合せで提供すること;
任意に、該前駆物質を、約80℃〜約200℃で、約10分〜約10時間乾燥させること;
該組合せを5〜10時間粉砕すること;
該組合せを、容器中、約500℃〜約1200℃で、約4〜約10時間仮焼して、ガーネット相を形成させること;
形成されたガーネットを、d50粒径が100〜1000nmとなるまで粉砕すること;
粉砕された形成ガーネットをバインダーと混合して、可塑剤、分散剤、ガーネット化学前駆物質、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材を任意に含むスラリーを形成させること;
任意に、該スラリーを濾過すること;
任意に、該スラリーのグリーン膜を提供すること;
該スラリーを焼結するか、又は該グリーン膜を焼結すること;
を含み、ここで、焼結することは:
該スラリーにセッティングプレートで圧力を加えること;
該スラリーを、流動ガス下、140℃〜1200℃で、約15分〜約6時間加熱すること;及び
約10分〜約10時間、熱焼結又は電場支援焼結することを含む、前記方法。
(構成40)
前記ガーネット前駆物質が、LiOH、Li2O、Li2CO3、La2O3、ZrO2、及びAl(NO3)3.9H2Oから選択される、構成39記載の方法。
(構成41)
前記組合せを仮焼することが、容器中、900℃で、6時間又はそれ未満の間行われる、構成39又は40記載の方法。
(構成42)
前記仮焼することが、アルミナ容器を使用することを含む、構成39〜41のいずれか一項記載の方法。
(構成43)
前記形成されたガーネットを粉砕することが、d50粒径が400nmとなるまで行われる、構成39記載の方法。
(構成44)
前記粉砕された形成ガーネットをバインダーと混合して、スラリーを形成させることが、約4%w/wのバインダーを含む、構成39〜43のいずれか一項記載の方法。
(構成45)
前記バインダーがポリビニルブチラールである、構成39〜44のいずれか一項記載の方法。
(構成46)
前記スラリーを濾過することが、80メッシュのシーブで濾過することを含む、構成39記載の方法。
(構成48)
前記スラリーにセッティングプレートで圧力を加えることが、3メートルトンの圧力を加えることを含む、構成39記載の方法。
(構成49)
前記セッタープレートがPtセッタープレートである、構成39記載の方法。
(構成50)
前記流動ガスが、315sccmの流量で流動するアルゴンガスである、構成39記載の方法。
(構成51)
前記スラリーを流動不活性ガス下で加熱することが、各々加湿アルゴン流下、160℃〜200℃及び330℃〜600℃で、2〜4時間(hr)の別々のドエルを含む、構成39〜50のいずれか一項記載の方法。
(構成52)
前記形成されたガーネットを粉砕することが、d50が200〜450nmとなるまで行われる、構成39記載の方法。
(構成53)
前記形成されたガーネットを粉砕することが、d50が200〜400nmとなるまで行われる、構成39記載の方法。
(構成54)
前記形成されたガーネットを粉砕することが、d50が約350nmとなるまで行われる、構成39記載の方法。
(構成55)
構成1〜38のいずれか一項記載の電解質を有するエネルギー貯蔵デバイス。
(構成56)
アルミニウムをドープされたリチウム充填ガーネットを作製する方法であって、
ガーネット前駆物質を所定の組合せで提供すること;
該組合せを粉砕すること;
該組合せを、容器中、約500℃〜約1200℃で、約0.5〜約10時間仮焼して、ガーネットを形成させること;及び
形成されたガーネットを、d50粒径が10nm〜500μmとなるまで粉砕すること
を含む、前記方法。
(構成57)
ガーネット前駆物質又は仮焼ガーネット;
バインダー、溶媒、分散剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材;
を含む、薄型かつ自立型の未焼結ガーネット膜であって
ガーネット固体充填量が少なくとも30体積%(v/v)であり;かつ
膜厚さが100μm未満である、前記未焼結ガーネット膜。
(構成58)
前記膜に接着した基板をさらに含む、構成57記載の膜。
(構成59)
前記基板が、基板上のポリマー、金属箔、金属粉末、金属粉末膜、又は金属コーティングである、構成58記載の膜。
(構成60)
前記金属が、Ni、Cu、Al、鋼、合金、又はこれらの組合せから選択される、構成59記載の膜。
(構成61)
前記固体充填量が少なくとも35%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成62)
前記固体充填量が少なくとも40%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成63)
前記固体充填量が少なくとも45%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成64)
前記固体充填量が少なくとも50%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成65)
前記固体充填量が少なくとも55%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成66)
前記固体充填量が少なくとも60%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成67)
前記固体充填量が少なくとも65%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成68)
前記固体充填量が少なくとも70%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成69)
前記固体充填量が少なくとも75%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成70)
前記固体充填量が少なくとも80%v/vである、構成57〜60のいずれか一項記載の膜。
(構成71)
前記膜厚さが、75μm未満かつ10nm超である、構成57〜70のいずれか一項記載の膜。
(構成72)
前記膜厚さが、50μm未満かつ10nm超である、構成57〜70のいずれか一項記載の膜。
(構成73)
粒子を含み、該粒子の90%が粒子の最大物理的寸法で1μm未満である、構成57〜70のいずれか一項記載の膜。
(構成74)
0.1μm〜10μmの結晶粒径中央値を有する結晶粒を含む、構成57〜70のいずれか一項記載の膜。
(構成75)
基板に接着していない、構成57記載の膜。
(構成76)
薄型かつ自立型の焼結ガーネット膜であって、
膜厚さが、50μm未満かつ10nm超であり、かつ
ガーネットが、該膜の少なくとも一方の側に金属又は金属粉末を含む集電体(CC)膜に任意に結合している、前記焼結ガーネット膜。
(構成77)
前記厚さが、20μm未満又は10μm未満である、構成76記載の膜。
(構成78)
5μm未満の表面粗さを有する、構成76記載の膜。
(構成79)
前記ガーネットが、0.1μm〜10μmの結晶粒径中央値を有する、構成76記載の膜。
(構成80)
前記ガーネットが、1.0μm〜5.0μmの結晶粒径中央値を有する、構成76〜79のいずれか一項記載の膜。
(構成81)
前記CC膜が、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、これらの組合せ、及びこれらの合金からなる群から選択される金属を含む、構成76〜79のいずれか一項記載の膜。
(構成82)
前記膜の一方の側で金属集電体(CC)に結合している、構成81記載の膜。
(構成83)
前記膜の両側で金属集電体(CC)に結合している、構成81記載の膜。
(構成84)
前記CCが、2枚のガーネット膜の間で、かつこれらと接触して配置されている、構成81記載の膜。
(構成85)
構成76記載の2枚の異なるガーネット薄膜の間で、かつこれらと接触して配置された金属箔又は金属粉末を含む三重層。
(構成86)
構成76記載のガーネット薄膜と接触して配置された金属箔又は金属粉末を含む二重層。
(構成87)
前記CCがNiである、構成76及び81〜86のいずれか一項記載の膜。
(構成88)
前記CCがCuである、構成76及び81〜86のいずれか一項記載の膜。
(構成89)
前記ガーネットが、以下の式:
−LiALaBM'cM''DZrEOF、LiALaBM'CM''DTaEOF、LiALaBM'CM''DNbEOF(式中、4<A<8.5、1.5<B<4、0≦C≦2、0≦D≦2、0≦E<2、10<F≦13であり、M'及びM''は各々、各々の場合に独立に、Al、Mo、W、Nb、Sb、Ca、Ba、Sr、Ce、Hf、Rb、もしくはTaから選択される)、又は
−LiaLabZrcAldMe''eOf(式中、5<a<7.7、2<b<4、0<c≦2.5、0≦d<2、0≦e<2、10<f≦13であり、Me''は、Nb、Ta、V、W、Mo、もしくはSbから選択される金属である);
−LiALaBM'cM''DZrEOF(式中、ガーネット:Al2O3のモル比は0.05〜0.7である);又は
−LigLa3Zr2O12-Al2O3(式中、5.5<g<8.5であり、かつガーネット:Al2O3のモル比は0.05〜1.0である)
のうちの1つによって特徴付けられる、構成57〜76のいずれか一項記載の膜。
(構成90)
実質的に平坦である、構成76記載の膜。
(構成91)
前記膜のかなりの部分が実質的に平坦である、構成90記載の膜。
(構成92)
以下の工程
ガーネットスラリーを流延することによってグリーンテープを提供する工程であって;
該スラリーが、ガーネット前駆物質、ガーネット、バインダー、溶媒、可塑剤、分散剤、及びこれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの部材を含む、前記工程
該グリーンテープをセッタープレートの間で焼結する工程であって;
該焼結することが、熱焼結、放電プラズマ焼結、又は電場支援焼結することであり;かつ焼結することが、該膜に該セッタープレートで圧力を加えることを任意に含む、前記工程
を含む、薄型かつ自立型のガーネット膜を焼結する方法。
(構成93)
前記スラリーが、粉砕され、仮焼されたガーネットを含む、構成92記載の方法。
(構成94)
前記グリーンテープの固体充填量が、少なくとも30%v/vである、構成92記載の方法。
(構成95)
前記グリーンテープの固体充填量が、少なくとも40%v/vである、構成92記載の方法。
(構成96)
前記グリーンテープの固体充填量が、少なくとも50%v/vである、構成92記載の方法。
(構成97)
前記グリーンテープの固体充填量が、少なくとも60%v/vである、構成92記載の方法。
(構成98)
前記グリーンテープの固体充填量が、少なくとも65%v/vである、構成92記載の方法。
(構成99)
前記膜が金属上に直接焼結される、構成92記載の方法。
(構成100)
前記金属が、金属粉末又は金属箔である、構成99記載の方法。
(構成101)
金属粉末が、前記グリーンテープの一方の側と1つのセッタープレートの間にあり、かつこれらと接触している、構成100記載の方法。
(構成102)
金属粉末層が、2枚のグリーンテープの間で、かつこれらと接触して配置されており、該グリーンテープが、前記セッタープレートの間にあり、かつこれらと接触している、構成100記載の方法。
(構成103)
前記金属粉末が、Ni又はCu粉末である、構成99〜102のいずれか一項記載の方法。
(構成104)
Liの源が、焼結中、焼結される膜の近くに配置される、構成92記載の方法。
(構成105)
前記セッタープレートが、YSZ、グラファイト、YSZ、Mg-SZ、ジルコニア、多孔性ジルコニア、SiO2、SiO2砂、LiAlO2、Li2O、LiLaO2、Li6Zr2O7、Al2O3、Al2O3粉末、Al2O3ペーパー、ニッケル、ニッケル粉末、ガーネットセラミックス、ガーネット粉末、犠牲ガーネット膜、Li2ZrO3から選択される、構成92〜105のいずれか一項記載の方法。
(構成106)
2つの異なるセッタープレートが使用される、構成105記載の方法。
(構成107)
ジルコニアセッタープレートが前記金属粉末と接触する、構成106記載の方法。
(構成108)
前記加えられる圧力が0.001MPa〜200MPaである、構成92又は105記載の方法。
(構成109)
ガーネットとリチウム金属の間の炭素含有量が10原子%未満である、リチウム金属負極と接触した状態のリチウム充填ガーネット膜。
(構成110)
10Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、リチウム金属負極と接触した状態のリチウム充填ガーネット膜。
(構成111)
前記炭素含有量が6原子%未満である、構成109又は110記載の膜。
(構成112)
前記炭素含有量が5原子%未満である、構成109又は110記載の膜。
(構成113)
前記炭素含有量が4原子%未満である、構成109又は110記載の膜。
(構成114)
前記炭素含有量が3原子%未満である、構成109又は110記載の膜。
(構成115)
10Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成116)
80℃で測定したとき、6Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成117)
80℃で測定したとき、5Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成118)
80℃で測定したとき、4Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成119)
80℃で測定したとき、3Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成120)
80℃で測定したとき、2Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成121)
80℃で測定したとき、1Ωcm2未満の比面積抵抗(ASR)を有する、構成109又は110記載の膜。
(構成122)
前記流動ガスがアルゴン/H2ガス混合物である、構成39記載の方法。
(構成123)
前記流動ガスがアルゴンである、構成39記載の方法。