特許第6983857号(P6983857)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983857
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】トラス拘束式の座屈拘束ブレース
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/58 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   E04B1/58 D
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-218209(P2019-218209)
(22)【出願日】2019年12月2日
(65)【公開番号】特開2021-55511(P2021-55511A)
(43)【公開日】2021年4月8日
【審査請求日】2019年12月2日
(31)【優先権主張番号】108135371
(32)【優先日】2019年9月28日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】512107846
【氏名又は名称】財團法人國家實驗研究院
【氏名又は名称原語表記】NATIONAL APPLIED RESEARCH LABORATORIES
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】蔡克銓
(72)【発明者】
【氏名】陳雋
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼安傑
【審査官】 兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第104499596(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103410241(CN,A)
【文献】 特開平07−217066(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103967207(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/58
E04H 9/02
E04C 3/00−3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座屈拘束ブレースであって、
核心材、コンクリート層、及び拘束チューブを備え、前記核心材は前記拘束チューブの中央に貫設され、前記コンクリート層は前記核心材と前記拘束チューブの間に介在する中心構造と、
前記中心構造を強化する周辺拘束構造と、を備え、
前記周辺拘束構造は、複数の拘束システムを備え、前記拘束システムは、前記拘束チューブの長さ方向に垂直な切断面でみたときに、前記核心材を対称の中心として対称となるように設置され、
前記拘束システムの各々は、3つ以上の弦材、複数の垂直材、及び複数の斜材を備え、前記弦材は、前記拘束チューブの長さ方向に沿って設置され、前記垂直材は、それぞれ前記拘束チューブと前記弦材に接続され、前記拘束チューブに垂直であり、前記斜材は、それぞれ斜めに前記拘束チューブと前記弦材に接続され、
前記周辺拘束構造は、さらに複数の横材を備え、前記横材は
拘束チューブの長さ方向に垂直な面内において、それぞれ隣接した2つの弦材に接続され、及び、
前記拘束チューブの長さ方向に垂直な切断面でみたときに、前記核心材を対称の中心としてそれぞれ対称となるように前記弦材に接続される
ことを特徴とする座屈拘束ブレース。
【請求項2】
前記弦材は、それぞれストレートロッドであり、前記垂直材の各々の長さは一致し、前記斜材の各々の長さは一致していることを特徴とする請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
【請求項3】
前記弦材は、それぞれノンストレートロッドであることを特徴とする請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
【請求項4】
前記弦材は、中空のパイプ体であることを特徴とする請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
【請求項5】
前記弦材は、中実のロッドであることを特徴とする請求項1に記載の座屈拘束ブレース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラス拘束式の座屈拘束ブレースに関し、特に周辺トラスで中央の核心材を支持するトラス拘束式の座屈拘束ブレースに関する。
【背景技術】
【0002】
座屈拘束ブレースは、建造物における支持構造であり、建造物が周期的な軸荷重に耐えるように建造物を支持する。通常、前記のような荷重は地震により発生する。座屈拘束ブレースは、細長い核心材と拘束構造により形成される。拘束構造は、コンクリート層と、核心材とコンクリート層の間に存在する界面領域と、を備える。コンクリート層は、軸圧縮による湾曲を防止できるように、連続して核心材を支持する。界面領域は、前記コンクリート層と核心材による予期しない相互作用を防ぐことができる。コンクリート層の外側には、強度を高めるために、さらに拘束チューブを設置してもよい。座屈拘束ブレースで支持されたフレームは、従来の方式で支持されたフレームに比べて、エネルギー散逸や衝撃吸収の性能が優れている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の座屈拘束ブレースの構造において、核心材に対して充分な強度で支持するために、拘束構造の断面を一定以上の大きさにする必要がある。特に長スパンとなった場合に、核心材への支持力は高くする必要がある。そのため、拘束構造の断面を拡大する必要がある。それによって、拘束構造は体積が過大となるとともに、重量も重すぎることになるので、運搬や工事を行うことが困難になる恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、周辺トラスで中央の核心材を支持することで、中央の拘束構造に求められる支持力を軽減し、中央の拘束構造の直径を小さくし、断面を小さくすることができる、トラス拘束式の座屈拘束ブレースを提供することを目的とする。本発明は、周辺トラスの体積を加算しても合計体積が小さいので、少ない建造スペースで済む。また、座屈拘束ブレースの体積が過大になり、建造物自体の美しさが損なわれることはない。
【0005】
本発明のもう一つの目的は、従来の座屈拘束ブレースにおいて自体重量が重すぎるという課題を改善する。周辺トラスで支持することによって、中央の拘束構造のコンクリート層は、従来の座屈拘束ブレースに比べて、薄くすることができる。本発明は、従来の構造と同等の強靭さ及びエネルギー散逸や衝撃吸収の性能を有するほか、重量が軽くなるので、運搬や工事が行いやすくなる。
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースは、中心構造と周辺拘束構造とを備える。前記中心構造は、核心材、コンクリート層、及び拘束チューブを備える。前記核心材は、前記拘束チューブの中央に貫設される。前記コンクリート層は、前記核心材と前記拘束チューブの間に介在する。前記周辺拘束構造は、より高い軸荷重に耐えるように、前記中心構造を強化する。前記周辺拘束構造は、複数の拘束システムを備える。前記拘束システムは、前記拘束チューブに軸対称で設置される。
【0007】
各前記拘束システムは、弦材、複数の垂直材、及び複数の斜材を備える。前記弦材は、前記拘束チューブの長さ方向に沿って設置される。前記垂直材は、それぞれ前記拘束チューブと前記弦材に接続され、前記拘束チューブに垂直である。前記斜材は、それぞれ斜めに前記拘束チューブと前記弦材に接続される。
【0008】
本発明の実施例において、前記周辺拘束構造は、さらに複数の横材を備える。前記横材は、それぞれ軸対称で前記弦材に接続される。
【0009】
本発明の実施例において、前記弦材は、それぞれストレートロッドである。各前記垂直材の長さは一致し、各前記斜材の長さは一致している。
【0010】
本発明のもう一つの実施例において、前記弦材は、それぞれノンストレートロッドである。前記垂直材と前記斜材の長さは、前記弦材と前記拘束チューブの間の距離によって決められる。
【0011】
本発明の実施例において、前記弦材は、中空のパイプ体である。
【0012】
本発明のもう一つの実施例において、前記弦材は、中実のロッドである。
【0013】
本発明のもう一つの実施例において、前記拘束システムは、さらにプレートを備える。
【0014】
本発明の実施例において、前記プレートは、相対する2つの直線の長辺を有する。前記プレートは、それぞれ一方の前記長辺で前記拘束チューブに接続される。
【0015】
前記拘束システムは、さらに弦材を備える。前記弦材は、前記拘束チューブと対向し、前記プレートの他方の前記長辺に接続される。
【0016】
本発明のもう一つの実施例において、前記プレートは、相対する長辺と湾曲辺を有する。前記長辺は直線である。前記プレートは、それぞれ前記長辺で前記拘束チューブに接続される。
【0017】
前記拘束システムは、さらに弦材を備える。前記弦材は、前記拘束チューブと対向し、前記プレートの前記湾曲辺に接続される。
【0018】
本発明の実施例において、前記プレートは、複数の貫通孔を有する。
【0019】
本発明の実施例において、前記拘束チューブは、円形のチューブである。
【0020】
本発明のもう一つの実施例において、前記拘束チューブは、角形のチューブである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースの実施例を示す側面図である。
図2A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースを示す軸方向断面図である。
図2B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースを示す軸方向断面図である。
図3A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図3B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異る数量の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図3C】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図4A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の構造ユニットを備える実施例を示す模式図である。
図4B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の構造ユニットを備える実施例を示す模式図である。
図5A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の横材を備える実施例を示す模式図である。
図5B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の横材を備える実施例を示す模式図である。
図5C】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる数量の横材を備える実施例を示す模式図である。
図6A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の拘束チューブ及び異なる形態の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図6B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の拘束チューブ及び異なる形態の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図6C】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の拘束チューブ及び異なる形態の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図6D】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の拘束チューブ及び異なる形態の拘束システムを備える実施例を示す軸方向断面図である。
図7A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の弦材を備える実施例を示す軸方向断面図である。
図7B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の弦材を備える実施例を示す軸方向断面図である。
図7C】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の弦材を備える実施例を示す軸方向断面図である。
図7D】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる形状の弦材を備える実施例を示す軸方向断面図である。
図8】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースの第二実施例を示す斜視図である。
図9A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる断面の拘束システムを備える実施例を示す一部模式図である。
図9B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる断面の拘束システムを備える実施例を示す一部模式図である。
図9C】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、異なる断面の拘束システムを備える実施例を示す一部模式図である。
図10A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、等断面のプレートを備える実施例を示す側面図である。
図10B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、等断面のプレートを備える実施例を示す側面図である。
図11A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、不等断面のプレートを備える実施例を示す側面図である。
図11B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、不等断面のプレートを備える実施例を示す側面図である。
図12A】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、貫通孔を有するプレートを備える実施例を示す模式図である。
図12B】本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレースにおいて、貫通孔を有するプレートを備える実施例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレース1000の第一実施例を示す模式図である。トラス拘束式の座屈拘束ブレース1000は、中心構造1と周辺拘束構造2とを備える。第一実施例に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレース1000には、トラス式の周辺拘束構造2が設置される。
【0023】
図2は、トラス拘束式の座屈拘束ブレース1000を示す軸方向断面図である。中心構造1は、核心材11、コンクリート層12、及び拘束チューブ13を備える。核心材11は、トラス拘束式の座屈拘束ブレースの中心ロッドであり、拘束チューブ13の中央に貫設される。コンクリート層12は、拘束チューブ13内に形成され、核心材11と拘束チューブ13の間に介在する。図3A図3C図6A図6D、及び図7A図7Dにおける中心構造1は、図2のものと同様である。中心構造1は、前記図3A図3C図6A図6D、及び図7A図7Dで説明する特徴ではないため、前記図面において核心材11とコンクリート層12を省略し、拘束チューブ13のみで中心構造を表示する。
【0024】
周辺拘束構造2は、より高い軸荷重、特に地震による周期的な軸荷重に耐えるように、中心構造1を強化する。周辺拘束構造2は、複数の拘束システム21と複数の横材22を備える。図3A図3Cに示すように、拘束システム21の数量は、必要に応じて変更可能であり、設計上に弱い軸が無ければよい。一般的な構造配置には、2つ以上の拘束システム21が備えられる。この実施例においては、3つの拘束システム21が備えられることを例として説明する。
【0025】
図1及び図2A図2Bに示すように、各拘束システム21は、拘束チューブ13に軸対称で設置される(通常は2つ以上の対称軸がある)。各拘束システム21は、弦材211、複数の垂直材212、及び複数の斜材213を備える。弦材211は、拘束チューブ13の長さ方向に沿って設置される。垂直材212は、それぞれ拘束チューブ13と弦材211に接続され、拘束チューブ13に垂直である。斜材213は、それぞれ斜めに拘束チューブ13と弦材211に接続される。
【0026】
図2Bに示すように、横材22は、それぞれ隣接した2つの弦材211に接続され、かつ核心材11を中心に軸対称で設置される(通常は2つ以上の対称軸がある)。横材22は、弦材211及び垂直材212に垂直な方向の荷重に抵抗する。それによって、弦材211、垂直材212、及び斜材213は、拘束チューブ13に対して荷重で傾斜や回転することはない。
【0027】
図4A図4Bに示すように、周辺拘束構造2は、複数の構造ユニット23を備える。各構造ユニット23は、複数の垂直材212、複数の斜材213、及び複数の弦材211の一部によって形成される。複数の構造ユニット23を組み合わせると、周辺拘束構造2が形成される。各構造ユニット23における弦材211、垂直材212、及び斜材213の強度は異なってもよい。
【0028】
なお、周辺拘束構造2を形成した各構造ユニット23は、左右対称の配列で配置されると、より良いサポートになる。各構造ユニット23は、必ずしも同様の構造でなくてもよい。図5A図5Cは、同じような拘束システム21において、異なる数量の横材22を備える実施例を示す図である。図5A図5Cに示す3つの実施例においては、それぞれ異なる構造ユニット23が備えられる。そのうちの一つは、3つの横材22を備える構造ユニット23であり(図2B参照)、もう一つは、横材22を備えない構造ユニット23である(図2A参照)。各実施例において、横材22は数量が異なるが、対称の配置で設置されるため、荷重は均等にトラス拘束式の座屈拘束ブレース全体にかかることになる。
【0029】
また、図6A図6D及び図7A図7Dに示すように、中心構造1の拘束チューブ13及び周辺拘束構造2の弦材211は、形状を変更してもよい。拘束チューブ13は、円形のチューブであってもよいし、角形のチューブであってもよい。弦材211は、中空のパイプ体であってもよいし、中実のロッドであってもよい。弦材211の断面は、円形であってもよいし、角形であってもよい。ただし、それに限定されない。各弦材211は、核心材11を対称の中心として軸対称で設置されればよい。
【0030】
詳しくは、核心材11を中心として軸対称で周辺拘束構造2を設置するには、各拘束システム21は必ずしも同様な構成でなくてもよい。図6A及び図6Cに示す形態は、同様に4つの拘束システム21を備える。図6Aに示す形態には、各拘束システム21は同様に形成されているが、図6Cに示す形態には、拘束システム21は2つの異なるタイプに分かれている。前記2つの形態における拘束システム21は、それぞれ軸対称で設置されている。詳しくは、図6Cに示す周辺拘束構造2において、上下に配置された2つの拘束システム21は互いに同じタイプのものである。垂直材212は細長いものであり、弦材211は断面が比較的に小さいものである。左右に配置された2つの拘束システム21は互いに同じタイプのものである。垂直材212は太くて短いものであり、弦材211は断面が比較的に大きいものである。前記形態は、図面の水平線と垂直線を対称軸として双方向の軸対称で配置されている。なお、弦材211、垂直材212、及び斜材213の太さ、長さ、及び形状を調整することによって、様々な構造を形成することができる。図6B図6Dとの相違点は、図6A図6Cとの相違点に類似する。周辺拘束構造2は、同様に2つの異なるタイプの拘束システム21を備えるが、詳しい内容については省略する。
【0031】
図8は、本発明に係るトラス拘束式の座屈拘束ブレース1000の第二実施例を示す斜視図である。第二実施例の中心構造1は第一実施例と類似し、同様にトラス式の周辺拘束構造2が設置されている。周辺拘束構造2にも複数の横材22が設置されている(横材22の導入により構造が強化される)。第二実施例は、各拘束システム21の断面215で、第一実施例と相違する。
【0032】
本実施例の核心材11は、十字形の断面を有するが、それに限定されない。その他の実施例において、核心材11は、他の形状の断面を有してもよい。また、この実施例において、拘束チューブ13の端部付近に設置された横材22は板材である。図8に示すように、拘束チューブ13の端部に近づくほど、各弦材211の間の距離は短くなる。そのため、拘束チューブ13の端部付近に設置された横材22として、パイプ材に比べて板材を利用したほうがより良いサポートになる。その他の実施例において、横材22はパイプ材または板材であってもよい。例えば、全部の横材22としてすべてパイプ材または板材を利用してもよいし、この実施例のように全部の横材22としてパイプ材と板材を合わせて利用してもよい。
【0033】
断面215とは、各拘束システム21と拘束チューブ13の間に形成された平面領域である。第一実施例において、各断面215は等断面である。即ち、各弦材211はストレートロッドであり、各垂直材212の長さは一致し、各斜材213の長さも一致している。第二実施例において、各断面215は不等断面である。即ち、各弦材211はノンストレートロッドであるため、各垂直材212及び各斜材213の長さは、各弦材211と拘束チューブ13の間の距離によって決められる。
【0034】
図9Aは、等断面の場合を示す模式図である。第一実施例に係る拘束システム21は、図9Aに示すタイプのものである。図9B図9Cは、2種類の不等断面の場合を示す模式図である。図9B図9Cは、より良いサポートになる拘束システム21の不等断面を示している。拘束システム21の断面215は、中央部が突出し、両側が拘束チューブ13に近づくように形成されている。この実施例には、図9Cに示す断面215が備えられる。
【0035】
また、その他の実施例において、トラス拘束式の座屈拘束ブレース1000は、第一実施例と同様な中心構造1を備えるが、弦材211、垂直材212、及び斜材213を備えておらず、プレート214のみを備える。図10A及び図10Bは、トラス拘束式の座屈拘束ブレース1000に備えられる等断面の拘束システム21を示す図である。各プレート214は、相対する2つの直線の長辺2141を有する。各プレート214は、それぞれ一方の長辺2141で拘束チューブ13に接続される。
【0036】
前記のように、その他の実施例において、各拘束システム21は、さらに弦材211を備える。弦材211は、拘束チューブ13と対向し、前記プレート214の他方の前記長辺2141に接続される。
【0037】
また、図11A及び図11Bに示すように、その他の実施例において、トラス拘束式の座屈拘束ブレース1000は、第一実施例と同様な中心構造1を備えるが、各拘束システム21は、弦材211、垂直材212、及び斜材213を備えておらず、不等断面の断面215を有するプレート214のみを備える。各プレート214は、相対する長辺2141と湾曲辺2142を有する。長辺2141は直線である。各プレート214は、それぞれ長辺2141で拘束チューブ13に接続される。
【0038】
前記のように、その他の実施例において、各拘束システム21は、さらに弦材211を備える。弦材211は、拘束チューブ13と対向し、前記プレート214の湾曲辺2142に接続される。
【0039】
図12A及び図12Bに示すように、プレート214を有する拘束システム21が備えられるトラス拘束式の座屈拘束ブレース1000の実施例において、プレート214は複数の貫通孔2143を有することが望ましい。前記貫通孔2143の設置によって、支持強度を低減させることなく、トラス拘束式の座屈拘束ブレース1000全体の重量を軽減することができる。
【0040】
上述のように、本発明は、トラス拘束式の座屈拘束ブレースの中心構造上にトラスや中実の板材を配置することで、周辺拘束構造によって中心構造を強化することができ、中心構造の径方向のサイズを大幅に小さくしても、軸圧縮による荷重に構造全体で耐えることが可能である。また、トラス拘束式の座屈拘束ブレースの自体重量及び所要スペースを削減することができるので、建設現場の状況に柔軟に対応することができる。
【0041】
上述の実施例は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明の特徴構成を説明するものであるが、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0042】
1000 トラス拘束式の座屈拘束ブレース
1 中心構造
11 核心材
12 コンクリート層
13 拘束チューブ
2 周辺拘束構造
21 拘束システム
211 弦材
212 垂直材
213 斜材
214 プレート
2141 長辺
2142 湾曲辺
2143 貫通孔
215 断面
22 横材
23 構造ユニット
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B