(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6983917
(24)【登録日】2021年11月26日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】乳幼児向け敷物
(51)【国際特許分類】
B60N 2/28 20060101AFI20211206BHJP
A47C 27/12 20060101ALI20211206BHJP
B62B 9/28 20060101ALN20211206BHJP
【FI】
B60N2/28
A47C27/12 G
A47C27/12 E
!B62B9/28
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-5311(P2020-5311)
(22)【出願日】2020年1月16日
(65)【公開番号】特開2021-112934(P2021-112934A)
(43)【公開日】2021年8月5日
【審査請求日】2020年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】500560129
【氏名又は名称】株式会社ニトリホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】滝 眞千子
(72)【発明者】
【氏名】古関 洋
【審査官】
齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2011/0197365(US,A1)
【文献】
特開2018−202982(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3056651(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3072371(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0313812(US,A1)
【文献】
登録実用新案第3064507(JP,U)
【文献】
特開2010−17565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/26−28
B62B 7/00−9/28
A47C 21/02
A47C 27/12
A47D 13/02
A47G 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳児又は幼児を利用の対象者とし、前記対象者を支持する支持部に載置可能な敷物であって、
平らな形態であり、前記支持部への載置状態において前記対象者の頭部と前記支持部との間に位置できる頭部用部位と、
平らな形態であり、前記載置状態において前記対象者の胴部と前記支持部との間に位置できる胴部用部位とを備え、
前記頭部用部位及び前記胴部用部位のうちの一方の部位は、他方の部位の端部を内部に挿入可能な収納部を有し、
前記収納部と前記端部とは、複数種類の接続形態で取外し可能に接続可能であり、
前記複数種類の接続形態は、前記載置状態において前記頭部用部位の表面側と前記胴部用部位の表面側とが前記対象者又は前記支持部に向く第1接続形態と、前記載置状態において前記頭部用部位の表面側と前記胴部用部位の裏面側とが前記対象者又は前記支持部に向く第2接続形態と、を含み、
前記頭部用部位及び前記胴部用部位のそれぞれは、表面側の表面素材と、裏面側の表面素材とが異なり、
前記頭部用部位及び前記胴部用部位のそれぞれの前記表面側の表面素材には、触ると冷たさを感じる接触冷感素材が適用され、前記頭部用部位及び前記胴部用部位のそれぞれの前記裏面側の表面素材には、吸湿性及び吸水性に優れる素材が適用され、
前記載置状態として、前記第1接続形態及び前記第2接続形態のそれぞれにおいて、前記敷物の使用時に、前記敷物の一の表面が前記対象者に向く第1載置状態と、前記敷物の前記一の表面が前記支持部に向く第2載置状態と、が選択可能である、敷物。
【請求項2】
吸湿性及び吸水性に優れる前記素材は、コットンを含む、請求項1に記載の敷物。
【請求項3】
前記収納部は、前記表面側の表面素材と、前記裏面側の表面素材との間に形成される、請求項1または2に記載の敷物。
【請求項4】
前記胴部用部位から一体的に連続し、前記載置状態において前記対象者の脚部と前記支持部との間に位置できる脚部用部位とを更に備え、
前記胴部用部位及び前記脚部用部位は、全体としての外周が一周にわたり連続的に縫製され、
前記縫製の開始位置は、前記胴部用部位の外周のうちの直線状の区間内に設定される、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の敷物。
【請求項5】
前記収納部は、袋状の内部側の対向する2つの表面に、第1面ファスナーを有し、
前記端部は、表面側と裏面側の2つの表面に、前記第1面ファスナーに係合可能な第2面ファスナーを有する、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の敷物。
【請求項6】
前記第2面ファスナーは、メス型である、請求項5に記載の敷物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、乳児又は幼児を利用の対象者とする敷物に関する。
【背景技術】
【0002】
乳児又は幼児を利用の対象者とし、対象者を支持する支持部に載置可能な敷物が知られている。例えば、特許文献1には、ベビーカーの支持部に載置可能な冷却用ジェルパッドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−106843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の、乳児又は幼児を利用の対象者とする敷物は、特許文献1の冷却用ジェルパッドのような付属品を利用しないと、多機能化を実現することが難しい。すなわち、付属品を利用することなく、ユーザごとに異なりうる多様な使用形態に対応することが、難しい。
【0005】
そこで、1つの側面では、本発明は、付属品を利用せずに多機能化を実現できる敷物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、乳児又は幼児を利用の対象者とし、前記対象者を支持する支持部に載置可能な敷物であって、平らな形態であり、前記支持部への載置状態において前記対象者の頭部と前記支持部との間に位置できる頭部用部位と、平らな形態であり、前記載置状態において前記対象者の胴部と前記支持部との間に位置できる胴部用部位とを備え、前記頭部用部位及び前記胴部用部位のうちの一方の部位は、他方の部位の端部を内部に挿入可能な収納部を有し、前記収納部と前記端部とは、複数種類の接続形態で取外し可能に接続可能であり、前記複数種類の接続形態は、前記載置状態において前記頭部用部位の表面側と前記胴部用部位の表面側とが前記対象者又は前記支持部に向く第1接続形態と、前記載置状態において前記頭部用部位の表面側と前記胴部用部位の裏面側とが前記対象者又は前記支持部に向く第2接続形態と、を含む敷物が提供される。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、本発明によれば、付属品を利用せずに多機能化を実現できる敷物の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る敷物の正面図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る敷物の頭部用部位を示す正面図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る敷物の頭部用部位を示す図であり、頭部用部位の収納部を開いた状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る敷物の胴部用部位を示す要部正面図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る敷物を車載用ベビーシートに載置した状態を示す正面図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係る敷物の胴部用部位を車載用ベビーシートに載置した状態を示す正面図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係る敷物をベビーカーに載置した状態を示す正面図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る敷物の要部正面図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係る敷物の頭部用部位を示す正面図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る敷物の胴部用部位を示す要部正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、添付図面では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。
【0010】
[第1実施形態]
図1〜
図7に示すように、本発明の敷物1は、乳児又は幼児を利用の対象者とし、該対象者を支持する支持部に載置可能に構成される。例えば、支持部には、
図5及び
図6に示すような車載用ベビーシート101(又はチャイルドシート)の支持部102、
図7に示すようなベビーカー201の支持部202、図示しないベビーチェアの支持部などが含まれる。
【0011】
第1実施形態の敷物1は、上記した車載用ベビーシート101(又はチャイルドシート)の支持部102、ベビーカー201の支持部202、ベビーチェアの支持部に載置可能なベビーカーシートであり、頭部用部位2、胴部用部位3、及び脚部用部位4を備える。
【0012】
[頭部用部位]
頭部用部位2は、対象者の頭部正面形状に倣った平らな形態であり、支持部102、202への載置状態において対象者の頭部と支持部102、202との間に位置することができる。
【0013】
第1実施形態の頭部用部位2は、表面部21、裏面部22、周縁縫製部23、取付紐部24、収納部25、及び第1面ファスナー26を備える。
【0014】
表面部21と裏面部22は、表面素材が異なる。例えば、表面部21の表面素材には、触ると冷たさを感じる接触冷感素材が適用され、裏面部22の表面素材には、吸湿性や吸水性に優れるコットンを含む素材が適用される。
【0015】
接触冷感素材は、熱伝導率が高く、接触した対象者の熱を多く奪うことにより、対象者に冷たさ感じさせることができる反面、コットンに比べて吸湿性や吸水性に劣る。また、多くの接触冷感素材は、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンなどの化学繊維であるため、コットンなどの天然素材にこだわる親には敬遠される可能性がある。
【0016】
このような頭部用部位2によれば、対象者の頭部に冷たさを感じさせたいという要望がある場合は、頭部用部位2の表面部21が対象者に向くように支持部102、202に載置し、また、対象者の頭部から出る汗などの水分を積極的に吸水したいという要望や、対象者の頭部接触部は天然素材にしたいという要望がある場合は、頭部用部位2の裏面部22が対象者に向くように支持部102、202に載置することにより、それぞれの要望をかなえることができる。
【0017】
周縁縫製部23は、重ね合わされた表面部21と裏面部22の周縁部同士を接合する。例えば、重ね合わされた表面部21と裏面部22の周縁部をバイアステープ231で挟み、これらを同時に縫製する。なお、収納部25の入口251においては、表面部21と裏面部22の周縁部同士を接合させないため、表面部21の周縁部と裏面部22の周縁部にそれぞれバイアステープ231が縫製される。
【0018】
取付紐部24は、敷物1全体又は頭部用部位2を車載用ベビーシート101、ベビーカー201などに取付けるために、頭部用部位2から複数延在される。本実施形態の取付紐部24は、周縁縫製部23のバイアステープ231を利用して形成される。具体的には、周縁縫製部23のバイアステープ231を延長し、該延長部を縫製することで形成される。
【0019】
収納部25は、頭部用部位2の下端部を入口251とし、表面部21と裏面部22との間に形成される袋状の空間である。収納部25の内部には、胴部用部位3の上端部に突出状に形成される端部35を挿入することができる。
【0020】
第1面ファスナー26は、収納部25の内部で対向する2つの表面(表面部21の裏面及び裏面部22の裏面)にそれぞれ設けられる。面ファスナーは、多数のフック状突起を有するオス型面ファスナーと、多数のループ状突起を有し、オス型面ファスナーと係脱可能に係合するメス型面ファスナーとの組み合わせで使用される接合手段であり、メス型面ファスナーは、オス型面ファスナーに比べて肌への負担が少ない。本実施形態の第1面ファスナー26は、オス型である。
【0021】
[胴部用部位、脚部用部位]
胴部用部位3は、対象者の胴部正面形状に倣った平らな形態であり、支持部102、202への載置状態において対象者の胴部と支持部102、202との間に位置することができる。また、脚部用部位4は、対象者の脚部正面形状に倣った平らな形態であり、支持部102、202への載置状態において対象者の脚部と支持部102、202との間に位置することができる。なお、本実施形態の脚部用部位4は、胴部用部位3から一体的に連続して形成されるため、胴部用部位3の一部として説明し、脚部用部位4のみの説明は省略する。
【0022】
第1実施形態の胴部用部位3(脚部用部位4を含む)は、表面部31、裏面部32、周縁縫製部33、端部35、及び第2面ファスナー36を備える。
【0023】
表面部31と裏面部32は、表面素材が異なる。例えば、頭部用部位2と同様に、表面部31の表面素材には、触ると冷たさを感じる接触冷感素材が適用され、裏面部32の表面素材には、吸湿性や吸水性に優れるコットンを含む素材が適用される。
【0024】
このような胴部用部位3によれば、対象者の胴部(脚部を含む)に冷たさを感じさせたいという要望がある場合は、胴部用部位3の表面部31が対象者に向くように支持部102、202に載置し、また、対象者の胴部から出る汗などの水分を積極的に吸水したいという要望や、対象者の胴部接触部は天然素材にしたいという要望がある場合は、胴部用部位3の裏面部32が対象者に向くように支持部102、202に載置することにより、それぞれの要望をかなえることができる。すなわち、付属品を利用せずに多機能化を実現できる。
【0025】
周縁縫製部33は、重ね合わされた表面部31と裏面部32の周縁部同士を接合する。例えば、重ね合わされた表面部31と裏面部32の周縁部をバイアステープ331で挟み、これらを同時に縫製する。本実施形態では、胴部用部位3及び脚部用部位4の外周全体を一周にわたり連続的に縫製するにあたり、縫製の開始位置332は、胴部用部位3の外周のうちの直線状の区間内に設定される。このようにすると、縫製の開始位置332を曲線状の区間内に設定した場合に比べ、縫製の撚れを抑えて良好な仕上がりが可能になる。
【0026】
端部35は、胴部用部位3の上端部に突出状に形成され、頭部用部位2の収納部25に挿入可能である。端部35は、表面側と裏面側の2つの表面に、それぞれ第1面ファスナー26に係合可能な第2面ファスナー36を有する。また、第2面ファスナー36は、メス型である。
【0027】
[接続形態]
頭部用部位2の収納部25と胴部用部位3の端部35とは、複数種類の接続形態で取外し可能に接続することができる。複数種類の接続形態には、支持部102、202への載置状態において頭部用部位2の表面部21と胴部用部位3の表面部31とが対象者又は支持部102、202に向く第1接続形態と、支持部102、202への載置状態において頭部用部位2の表面部21と胴部用部位3の裏面部32とが対象者又は支持部102、202に向く第2接続形態とが含まれる。
【0028】
このような敷物1によれば、頭部用部位2の表面部21と胴部用部位3の表面部31とが対象者に向く第1使用形態(第1接続形態の一方の使用形態)と、頭部用部位2の裏面部22と胴部用部位3の裏面部32とが対象者に向く第2使用形態(第1接続形態の他方の使用形態)と、頭部用部位2の表面部21と胴部用部位3の裏面部32とが対象者に向く第3使用形態(第2接続形態の一方の使用形態)と、頭部用部位2の裏面部22と胴部用部位3の表面部31とが対象者に向く第4使用形態(第2接続形態の他方の使用形態)とを実現できるので、使用期間を長くできるだけでなく、対象者の接触部位に応じて機能を切り換えることが可能になる。
【0029】
例えば、気温が高い季節においては、敷物1を第1使用形態で使用することにより、対象者の頭部及び胴部(脚部を含む)に冷たさを感じさせることができる。また、気温が高い季節であっても、対象者の頭部から出る汗などの水分を積極的に吸水したい場合や、対象者の頭部接触部は天然素材にしたい場合は、第4使用形態を選択できる。また、その他の季節においては、第2使用形態を好適に選択できる。
【0030】
また、本実施形態の敷物1では、頭部用部位2の収納部25と胴部用部位3の端部35とを接続することなく、頭部用部位2又は胴部用部位3(脚部用部位4を含む)を単体で使用することができる。このような使用形態には、表面部21が対象者に向くように頭部用部位2のみを単体で使用する第5使用形態と、裏面部22が対象者に向くように頭部用部位2のみを単体で使用する第6使用形態と、表面部31が対象者に向くように胴部用部位3のみを単体で使用する第7使用形態と、裏面部32が対象者に向くように胴部用部位3のみを単体で使用する第8使用形態とが含まれる。このような敷物1によれば、使用形態が更に増えるので、対象者や環境への適応性を高めることができる。
【0031】
図6に示すように、敷物1を第7使用形態や第8使用形態で使用する場合は、胴部用部位3の第2面ファスナー36が露出して対象者の肌に接触する可能性があるが、第2面ファスナー36は、オス型に比べて肌への負担が少ないメス型であるため、対象者に不快感を与える可能性を低減できる。
【0032】
[第1実施形態の効果]
以上のように構成された本実施形態によれば、乳児又は幼児を利用の対象者とし、対象者を支持する支持部102、202に載置可能な敷物1であって、平らな形態であり、支持部102、202への載置状態において対象者の頭部と支持部102、202との間に位置できる頭部用部位2と、平らな形態であり、載置状態において対象者の胴部と支持部102、202との間に位置できる胴部用部位3とを備え、頭部用部位2は、胴部用部位3の端部35を内部に挿入可能な収納部25を有する。収納部25は、袋状の形態である。なお、収納部25は、胴部用部位3の端部35の挿入側が開口する袋状の形態であるが、他の部分が開口する袋状の形態であってもよい。収納部25と端部35とは、複数種類の接続形態で取外し可能に接続可能であり、複数種類の接続形態は、載置状態において頭部用部位2の表面部21と胴部用部位3の表面部31とが対象者又は支持部102、202に向く第1接続形態と、載置状態において頭部用部位2の表面部21と胴部用部位3の裏面部32とが対象者又は支持部102、202に向く第2接続形態と、を含むので、様々な使用形態を実現して敷物1の使用期間を長くできる。
【0033】
また、頭部用部位2及び胴部用部位3は、表面部21、31の表面素材と、裏面部22、32の表面素材とが異なるので、対象者の接触部位に応じて機能を切り換えることが可能となる。
【0034】
また、表面部21、31の表面素材は、触ると冷たさを感じる接触冷感素材を含み、裏面部22、32の表面素材は、コットンを含むので、対象者に冷たさを感じさせたい場合は、表面部21、31が対象者に向くように支持部102、202に載置し、また、対象者から出る汗などの水分を積極的に吸水したい場合や、対象者の接触部を天然素材にしたい場合は、裏面部22、32が対象者に向くように支持部102、202に載置することができる。
【0035】
また、胴部用部位3から一体的に連続し、載置状態において対象者の脚部と支持部102、202との間に位置できる脚部用部位4とを更に備え、胴部用部位3及び脚部用部位4は、全体としての外周が一周にわたり連続的に縫製され、縫製の開始位置332は、胴部用部位3の外周のうちの直線状の区間内に設定されるので、縫製の開始位置332を曲線状の区間内に設定した場合に比べ、縫製の撚れを抑えて良好な仕上がりが可能になる。
【0036】
また、収納部25は、袋状の内部側の対向する2つの表面に、第1面ファスナー26を有し、端部35は、表面側と裏面側の2つの表面に、第1面ファスナー26に係合可能な第2面ファスナー36を有するので、第1接続形態及び第2接続形態を実現できる。
【0037】
また、第2面ファスナー36は、オス型に比べて肌への負担が少ないメス型としたので、第2面ファスナー36が露出する使用形態において第2面ファスナー36が対象者の肌に接触したとしても、対象者に不快感を与える可能性を低減できる。
【0038】
[第2実施形態]
つぎに、本発明の第2実施形態に係る敷物1Bについて、
図8〜
図10を参照して説明する。ただし、前記第1実施形態と共通の構成は、第1実施形態と同じ符号を用いることで、前記第1実施形態の説明を援用する場合がある。
【0039】
図8〜
図10に示すように、第2実施形態の敷物1Bは、第1実施形態の収納部25に相当する収納部37が胴部用部位3Bの上端部に設けられ、第1実施形態の端部35に相当する端部27が頭部用部位2Bの下端部に設けられる点が第1実施形態と相違している。
【0040】
このような第2実施形態の敷物1Bであっても、第1実施形態の敷物1と同様な効果が得られる。また、第2実施形態の胴部用部位3Bは、上端部に端部35を有さず、上端部が直線的な形状を有するので、胴部用部位3Bのみを使用する第7使用形態及び第8使用形態において良好な外観となるだけでなく、第1面ファスナー38及び第2面ファスナー28の露出を回避して対象者の肌への負担を軽減できる。
【0041】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0042】
1、1B 敷物
2、2B 頭部用部位
21 表面部
22 裏面部
23 周縁縫製部
231 バイアステープ
24 取付紐部
25 収納部
251 入口
26 第1面ファスナー
27 端部
28 第2面ファスナー
3、3B 胴部用部位
31 表面部
32 裏面部
33 周縁縫製部
331 バイアステープ
332 開始位置
35 端部
36 第2面ファスナー
37 収納部
38 第1面ファスナー
4 脚部用部位
101 車載用ベビーシート
102 支持部
201 ベビーカー
202 支持部