(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光反射表面をさらに含んでおり、前記光センサが、前記光源によって放出され、かつ前記光反射表面によって反射される光を受信するように位置付けられている、請求項5に記載の薬物送達装置。
前記装置本体に取り外し可能に取り付けられたモジュールを含んでおり、前記モジュールが、前記回転センサおよび前記電子アセンブリを含んでいる、請求項1に記載の薬物送達装置。
前記モジュールが、前記第1の動作モードから前記第2の動作モードまで軸方向に遠位に移動し、前記モジュールは、前記モジュールが前記第2の動作モードにあるときに、前記用量設定部材と接触することに応じて作動する、ウェイクアップスイッチを含む、請求項13に記載の薬物送達装置。
前記用量設定部材が、前記用量設定部材を前記装置本体に対して回転させる際に使用するための露出した円周面を含んでおり、前記投与構成要素が、内壁および外壁を含んでおり、前記連結構成要素が、前記内壁と前記外壁との間に受容された連結壁を含んでおり、前記連結構成要素が、前記内壁を越えて遠位に延在し、かつ前記用量設定部材の前記露出した円周面に取り付けられた連結部分を含んでいる、請求項17に記載の薬物送達装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の原理の理解を促進するために、次に、図面に例示された実施形態を参照し、特定の言語を使用して、これを説明しよう。しかしながら、これによって本発明の範囲を限定することを意図しないことが理解されるだろう。
【0010】
本開示は、薬物送達装置用の検知システムに関する。一態様では、検知システムは、薬物送達装置の用量設定部材とアクチュエータとの間の相対回転運動の検知に基づいて、薬物送達装置によって送達される投与量を判定するためのものである。検知された相対回転運動は、送達される投与量と相関している。例として、薬物送達装置は、ペン型注射器の形態で記載されている。しかしながら、薬物送達装置は、ペン型注射器、注入ポンプ、またはシリンジなどの、ある用量の薬物を設定して送達するために使用される任意の装置であり得る。薬物は、このような薬物送達装置によって送達され得るタイプのうちのいずれかであり得る。
【0011】
装置10などの本明細書に記載の装置は、例えば、リザーバまたはカートリッジ20内などに、薬物をさらに含むことができる。別の実施形態では、システムは、装置10を含む1つ以上の装置および薬物を含み得る。「薬物」という用語は、限定されないが、インスリン、インスリンリスプロまたはインスリングラルギンなどのインスリンアナログ、インスリン誘導体、ダラグルチドまたはリラグルチドなどのGLP−1受容体アゴニスト、グルカゴン、グルカゴン類似体、グルカゴン誘導体、胃抑制ポリペプチド(GIP)、GIP類似体、GIP誘導体、オキシントモジュリン類似体、オキシントモジュリン誘導体、治療用抗体および上記の装置による送達が可能な任意の治療薬を含む、1つ以上の治療薬を指す。本装置において使用されるような薬物は、1つ以上の賦形剤と共に製剤化されてもよい。装置は、ヒトに薬物を送達するために、患者、介護者または医療専門家によって、概して上述のような様態で操作される。
【0012】
例示的な薬物送達装置10は、針を通して患者に薬物を注射するように構成されるペン型注射器として
図1〜
図4に示されている。ペン型注射器10は、遠位部分14および近位部分16を含む細長いペン型ハウジング12を備えた本体11を含む。遠位部分14は、ペンキャップ18内に受容されている。
図2を参照すると、遠位部分14は、分注動作中にその遠位出口端を通して分注されるべき薬液を保持するように構成されたリザーバまたはカートリッジ20を含む。遠位部分14の出口端には、取り外し可能なカバー25によって囲まれた注射針24を含む取り外し可能な針アセンブリ22が装備されている。ピストン26は、リザーバ20内に位置付けられる。近位部分16内に位置付けられた注射機構は、用量分注動作中にピストン26をリザーバ20の出口に向かって前進させて、含まれる薬物を強制的に針端に通すように動作可能である。注射機構は、リザーバ20を通してピストン26を前進させるために、例示的にハウジング12に対して軸方向に移動可能なねじの形態である駆動部材28を含む。
【0013】
用量設定部材30は、装置10によって分注されるべき用量を設定するためにハウジング12に連結される。例示される実施形態では、用量設定部材30は、用量設定中および用量分注中にハウジング12に対して螺旋運動する(すなわち、軸方向にかつ回転的に同時に移動する)ように動作可能なねじ要素の形態である。
図1および
図2は、そのホームまたはゼロ用量位置でハウジング12内に完全にねじ込まれた用量設定部材30を示す。用量設定部材30は、1回の注射で装置10によって送達可能な最大用量に対応する完全に伸張された位置に到達するまで、ハウジング12から近位方向にねじ切るように動作可能である。
【0014】
図2〜
図4を参照すると、用量設定部材30がハウジング12に対して螺旋運動することを可能にするように、用量設定部材30は、ハウジング12の対応するねじ山付き内面に係合する螺旋状ねじ山付き外面を有する円筒状用量ダイヤル部材32を含む。用量ダイヤル部材32は、装置10のスリーブ34(
図2)のねじ山付き外面に係合する螺旋状ねじ山付き内面をさらに含む。ダイヤル部材32の外面は、ユーザに設定用量を示すために、投与窓36を介して視認可能な数字などの用量指標マーキングを含む。用量設定部材30は、ダイヤル部材32の開放近位端に連結され、かつダイヤル部材32の開口部41内に受容される戻り止め40によって
軸方向と回転方向に関して用量ダイヤル部材32
に係止される、管状フランジ38をさらに含む。用量設定部材30は、その近位端でダイヤル部材32の外周の周りに位置付けられたカラーまたはスカート42をさらに含む。スカート42は、スロット46に受容されるタブ44によって
軸方向と回転方向に関してダイヤル部材32
に係止される。
【0015】
したがって、用量ダイヤル部材32、フランジ38、およびスカート42が全て、
軸方向と回転方向に関して一緒に固定されているため、用量設定部材30はそれらのいずれかまたは全てを含むと見なすことができる。用量ダイヤル部材32は、用量の設定および薬物の送達の推進に直接関与している。フランジ38は、ダイヤル部材32に取り付けられており、後述するように、クラッチと協働して、ダイヤル部材32を用量ボタンに選択的に連結する。示されるように、スカート42は、ユーザが用量を設定するために用量ダイヤル部材32を回転させることができるように、本体11の外部に表面を提供する。
【0016】
スカート42は、実例として、スカート42の外面上に形成された複数の表面輪郭48および環状隆起部49を含む。表面輪郭48は、実例として、スカート42の外面の周りに円周方向に離間された長手方向に延在するリブおよび溝であり、ユーザがスカートを把持して回転させ易くする。代替的な実施形態では、スカート42は取り外されるか、またはダイヤル部材32と一体化され、ユーザは、用量設定のために、用量ダイヤル部材32を把持して回転させることができる。
【0017】
送達装置10は、用量ダイヤル部材32内に受容されるクラッチ52を有するアクチュエータ50を含む。クラッチ52は、その近位端に軸方向に延在するステム54を含む。アクチュエータ50は、用量設定部材30のスカート42の近位に位置付けられた用量ボタン56をさらに含む。用量ボタン56は、用量ボタン56の遠位表面の中央に位置する装着カラー58(
図2)を含む。カラー58は、用量ボタン56とクラッチ52を一緒に軸方向にかつ回転可能に固定するために、締まり嵌めまたは超音波溶接などによりクラッチ52のステム54に取り付けられる。
【0018】
用量ボタン56は、円盤状の近位端表面または面60と、遠位に延在し、かつ面60の外周縁の半径方向内側に離間された環状壁部分62とを含み、その間に環状リップ64を形成する用量ボタン56の面60は、アクチュエータ50を遠位方向に押すために、手動で、すなわち、ユーザによって直接的に、力が加えられ得る押圧表面として機能する。用量ボタン56は、例示的に、近位面60の中央に位置する凹状部分66を含むが、近位面60は、代替的に平坦な表面であってもよい。付勢部材68、例示的にばねが、ボタン56の遠位表面70と管状フランジ38の近位表面72との間に配置され、アクチュエータ50および用量設定部材30を互いから軸方向に離して付勢する。用量ボタン56は、用量分注動作を開始するようにユーザによって押下可能である。
【0019】
送達装置10は、用量設定モードおよび用量分注モードの両方で動作可能である。用量設定モードの動作では、装置10によって送達されるべき所望の用量を設定するために、用量設定部材30をハウジング12に対してダイヤルする(回転させる)。近位方向へのダイヤルは、設定用量を増加させるように機能し、遠位方向へのダイヤルは、設定用量を減少させるように機能する。用量設定部材30は、用量設定動作中に設定用量の最小増分増加または減少に対応する回転増分(例えば、クリック)で調節可能である。例えば、1回の増分または「クリック」は、2分の1または1単位の薬物と等しくなり得る。設定用量は、投与窓36を通して示されるダイヤル指標マーキングを介してユーザに視認可能である。用量ボタン56およびクラッチ52を含むアクチュエータ50は、用量設定モードでのダイヤル中に用量設定部材30と共に軸方向にかつ回転的に移動する。
【0020】
用量ダイヤル部材32、フランジ38、およびスカート42は全て
回転方向に関して互いに固定されており、用量ダイヤル部材32とハウジング12とのねじ接続に起因して、用量設定中に回転して薬物送達装置10の近位に伸張する。この用量設定動作中、用量ボタン56は、付勢部材68によって一緒に付勢されるフランジ38およびクラッチ52の相補的スプライン74(
図2)によって
回転方向に関してスカート42
に固定される。用量設定の過程で、スカート42および用量ボタン56は、ハウジング12に対して「開始」位置から「終了」位置まで螺旋状に移動する。ハウジングに対するこの回転は、薬物送達装置10の操作によって設定される投与量に比例する。あるいは、装置は、用量設定の過程で、スカート42および用量ボタン56がハウジング12に対して回転方向にのみ移動するように構成されてもよく(すなわち、スパイラルアウトすることなく)、用量ボタン56に連結されたモジュールに軸力を加えることにより、用量設定後に用量分注が開始される。
【0021】
所望の用量が設定されてから、注射針24が、例えばユーザの皮膚を適切に貫通するように装置10を操作される。用量分注モードの動作は、用量ボタン56の近位面60に加えられる軸方向の遠位力に応答して開始される。軸方向の力は、ユーザによって用量ボタン56に直接加えられる。これにより、アクチュエータ50をハウジング12に対して軸方向に遠位に移動させる。
【0022】
アクチュエータ50の軸方向への移動動作は、付勢部材68を圧縮し、用量ボタン56と管状フランジ38との間の間隙を縮小するかまたは閉鎖する。この相対的な軸方向への移動は、クラッチ52およびフランジ38上の相補的スプライン74を分離し、それにより、アクチュエータ50、例えば用量ボタン56を、
回転方向に関して用量設定部材30
に固定された状態から解放する。具体的には、用量設定部材30は、アクチュエータ50から
回転方向に関して連結解除され、アクチュエータ50およびハウジング12に対する用量設定部材30の後方駆動回転を可能にする。また、用量設定部材30およびアクチュエータ50は自由に相対回転できるため、用量ボタン56を押すことによる用量ボタン56のユーザの係合により、アクチュエータ50は装置ハウジング12に対して回転しないように保持される。
【0023】
アクチュエータ50がハウジング12に対して回転しない状態で軸方向に押し込まれ続けると、ダイヤル部材32が用量ボタン56に対して回転するにつれて、ダイヤル部材32がハウジング12内にねじ戻される。注射されるべき量がまだ残っていることを示す用量マーキングは、窓36を通して視認可能である。用量設定部材30が遠位にねじ止めされると、駆動部材28は、遠位に前進されて、リザーバ20を通してピストン26を押し込み、かつ針24(
図2)を通して薬物を放出する。
【0024】
用量分注動作中に、薬物送達装置から放出される薬物の量は、ダイヤル部材32がハウジング12内にねじ戻される際のアクチュエータ50に対する用量設定部材30の回転運動の量に比例する注射は、ダイヤル部材32の雌ねじがスリーブ34の対応する雄ねじの遠位端に到達したときに完了する(
図2)。次に、装置10は、
図2および
図3に示されるような準備状態またはゼロ用量位置に再び配置される。
【0025】
送達される用量は、用量送達中のアクチュエータ50に対する用量設定部材30の回転に基づいて導出され得る。この回転は、用量送達中に用量設定部材が回転するときに「カウント」される用量設定部材の増分運動を検出することにより決定され得る。
【0026】
例示的な送達装置10の設計および動作のさらなる詳細は、Medication Dispensing Apparatus with Triple Screw Threads for Mechanical Advantage(機械効率のため、3つのねじ山を有する投薬装置)と題される米国特許第7,291,132号に見出すことができ、その全体的な開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0027】
用量検出システムは、薬物送達装置の部材に取り付けられた検知構成要素および被検知構成要素を使用する。「取り付けられた」という用語は、それらが本明細書に記載されるように動作可能であるように、構成要素の位置を薬物送達装置の別の構成要素または部材に固定する任意の様態を包含する。例えば、検知構成要素は、部材上に直接位置付けられるか、部材内に受容されるか、部材に一体化されるか、または別様に部材と接続されることによって、薬物送達装置の部材に取り付けられ得る。接続は、例えば、摩擦係合、スプライン、スナップまたは圧入、音波溶接または接着剤によって形成される接続を含み得る。
【0028】
「直接取り付けられた」という用語は、2つの構成要素、または1つの構成用途と1つの部材が、取り付け構成要素以外の中間部材を用いることなく物理的に一緒に固定される取り付けを説明するために使用される。取り付け構成要素は、取り付けを容易にするために2つの構成要素間に介在する締結具、アダプタ、または締結システムの他の部品(圧縮膜など)を備えることができる。「直接的な取り付け」は、例えば、
図2において用量ダイヤル部材32がクラッチ52によって用量ボタン56に連結される方法などの、構成要素/部材が1つ以上の中間機能部材によって連結される取り付けと区別される。
【0029】
「固定された」という用語は、示される運動が起こってもまたは起こらなくてもよいことを示すために使用される。例えば、2つの部材が回転して一緒に移動することが必要とされる場合、第1の部材は第2の部材と「
回転方向に関して固定」される。一態様では、部材は、構造的にではなく機能的に別の部材に対して「固定」されてもよい。例えば、2つの部材間の摩擦係合がそれらを一緒に
回転方向に関して固定するようにある部材が別の部材に対して押圧されてもよいが、2つの部材は第1の部材の押圧がなければ一緒に固定され得ない。
【0030】
様々なセンサシステムが本明細書において企図される。一般に、センサシステムは検知構成要素および被検知構成要素を含む。「検知構成要素」という用語は、被検知構成要素の相対位置または運動を検出することができる任意の構成要素を指す。検知構成要素は、検知素子または「センサ」を、検知素子を操作するための関連する電気構成要素と共に含む。「被検知構成要素」は、検知構成要素が検知構成要素に対する被検知構成要素の位置および/または動きを検出することができる任意の構成要素である。用量検出システムの場合、被検知構成要素は、検知構成要素に対して回転し、それによって被検知構成要素の回転運動を検出することができる。検知構成要素は1つ以上の検知素子を含むことができ、被検知構成要素は1つ以上の被検知素子を含むことができる。
【0031】
センサシステムは、被検知構成要素の運動を表す出力を生成する。出力を受信するために、コントローラがセンサに動作可能に接続される。コントローラは、薬物送達装置の動作によって送達される投与量を出力から決定するように構成されている。
【0032】
実例として、用量検出システムは、本明細書に記載されるようなセンサシステムの動作に好適な電子アセンブリを含む。回転センサからの出力を受信するために、コントローラがセンサシステムに動作可能に接続されている。コントローラは、薬物送達装置の動作によって送達される投与量を出力から決定するように構成されている。コントローラは、プロセッサ、電源、メモリ、マイクロコントローラなどの従来の構成要素を含み得る。代替的に、少なくともいくつかの構成要素は、例えば、コンピュータ、スマートフォン、または他の装置等によって、別々に提供され得る。次に、有線または無線接続などによって適切なときに外部コントローラ構成要素をセンサシステムに動作可能に接続するための手段が提供される。
【0033】
例示的な電子アセンブリ76は、複数の電子構成要素を有する可撓性プリント回路基板(FPCB)を含む。電子アセンブリは、検知された回転を表す信号をセンサから受信するためにプロセッサと動作可能に通信する1つ以上のセンサを含む、センサシステムを含む。電子アセンブリ76は、少なくとも1つの処理コアおよび内部メモリを含むマイクロコントローラユニット(MCU)をさらに含む。このシステムは、構成要素に電力を供給するための電池、例示的にコイン型電池を含む。MCUは、アクチュエータに対する用量設定部材の検出された回転に基づいて薬物送達装置10によって送達される用量を決定することを含む、本明細書に記載される動作を実行するように動作可能な制御ロジックを含む。電子アセンブリの構成要素の多くは、用量ボタン56の近位に位置するコンパートメント78に含まれていてもよい。
【0034】
MCUは、検出された用量をローカルメモリ(例えば、内部フラッシュメモリまたはオンボードEEPROM)に格納するように動作可能である。MCUは、さらに、検出された用量を表す信号を、ユーザのスマートフォンなどの一対の遠隔電子装置に無線送信するように動作可能である。送信は、例えば、ブルートゥース低エネルギー(BLE)または他の適切な短距離または長距離無線通信プロトコルを介して行われる。実例として、BLE制御ロジックおよびMCUは、同じ回路上に集積される。
【0035】
本明細書では、用量設定部材と装置本体との間の相対回転に基づいて送達される投与量を決定するように動作可能な用量検出システムを含む、薬物送達装置が開示される。用量検出システムは、装置本体に取り付けられ、かつ用量送達中に回転軸の周りで装置本体に対して回転可能である用量設定部材を利用する。被検知素子は、用量設定部材に取り付けられ、かつそれと
回転方向に関して固定される。アクチュエータは、装置本体に取り付けられ、かつ用量送達中に装置本体に対して回転しないように保持される。それにより、被検知素子は、送達される投与量に関連して用量送達中にアクチュエータに対して回転する。
【0036】
用量検出システムは、2つの部材間の相対回転運動を検出することを含む。送達される投与量と既知の関係を有する回転の程度により、センサシステムは、用量注射の開始から用量注射の終了までの角度移動量を検出するように動作する。例えば、ペン型注射器の典型的な関係は、用量設定部材の18°の角度変位が1単位用量に等しいということであるが、他の角度関係もまた好適である。センサシステムは、用量送達中の用量設定部材の全角度変位を判定するように動作可能である。したがって、角度変位が90°であれば、5単位の用量が送達されたことになる。
【0037】
角度変位は、注射が進むにつれて用量の増分をカウントすることによって決定される。例えば、検知システムは、各繰り返しが所定の程度の角回転の指標となるように、被検知素子の繰り返しパターンを使用することができる。都合のよいことに、パターンは、各繰り返しが薬物送達装置を用いて設定され得る用量の最小増分に対応するように確立することができる。
【0038】
センサシステム構成要素は、恒久的にまたは取り外し可能に薬物送達装置に取り付けることができる。例示的な実施形態では、用量検出システムの構成要素の少なくともいくつかは、薬物送達装置に取り外し可能に取り付けられるモジュールの形態で提供される。これは、これらのセンサ構成要素を1つより多くのペン型注射器で使用できるようにするという利点を有する。
【0039】
センサシステムは、用量送達中に、被検知構成要素、したがって用量設定部材の相対回転を検出し、それから薬物送達装置によって送達される投与量が判定される。例示的な実施形態では、回転センサがアクチュエータに取り付けられ、
回転方向に関して固定される。アクチュエータは、用量送達中に薬物送達装置の本体に対して回転しない。この実施形態では、被検知構成要素が、用量送達中にアクチュエータおよび装置本体に対して回転する用量設定部材に取り付けられ、
回転方向に関して固定される。
【0040】
一態様では、薬物送達装置と組み合わせて有用なモジュールの形態の用量検出システムが提供される。モジュールは、センサシステムの様々な構成要素を担持していてもよく、したがって、1つの送達装置から別の送達装置に移動することができる。モジュールは、特に、回転センサと、プロセッサ、メモリ、バッテリーなどの他の関連付けられた構成要素を含む。モジュールは、用量設定部材、アクチュエータ、または潜在的に薬物送達装置の他の部分に取り外し可能に取り付け可能な構成要素として提供されてもよい。
【0041】
実例として、用量検出モジュールは、用量ボタン56に取り付けられた本体を含み、かつ円筒形の側壁と、側壁にまたがってその側壁をシールする頂壁と、を含む。例として、モジュールは、モジュールを用量ボタン56の環状リップ64に取り付ける内向きに延在するタブを含んでもよい。別の手法では、モジュールの遠位への押圧が、モジュールと用量ボタン56との間に十分な摩擦係合をもたらし、それにより、用量送達中にモジュールと用量ボタン56を機能的に一緒に
回転方向に関して固定されたままにする。しかしながら、取り付けられた場合、モジュールは、用量送達中にアクチュエータに対して回転しないように、アクチュエータと
回転方向に関して固定される。モジュールは、モジュールを押すと設定された用量が送達されるように提供される。
【0042】
用量検出システムは、アクチュエータに取り付けられた回転センサを含むモジュールを含んでいる。被検知素子は、
回転方向に関して用量設定部材
に固定されており、用量設定部材の回転軸の周りに半径方向に離間して交互に配置された第1および第2の表面特徴部を含む。回転センサは、用量送達中に検知方向に検知光を放出するための光源を含む。回転センサは、検知方向に放出された検知光を受信するように位置付けられた光センサをさらに含む。
【0043】
用量送達中の被検知素子の回転により、検知光の経路に第1および第2の表面特徴部が位置決めされる。第1の表面特徴部は、光センサによって検出される検知光をもたらし、第2の表面特徴部は、光センサによって検出されない検知光をもたらす。一態様では、第1および第2の表面特徴部は、均一に構成されており、被検知素子の回転軸の周りに断続的に離間され得る。特定の態様では、表面特徴部は、回転軸の周りに等半径方向に離間されている。
【0044】
一実施形態では、第1および第2の表面特徴部は、検知光が開口部分を通過して、最終的に光センサに到達するように、または検知光が閉鎖部分を通じて光センサまで通過するのを遮断するようにいずれかで動作する、開口および閉鎖部分を含んでいる。この実施形態では、開口および閉鎖部分は、連続的な表面に形成されたアパーチャによって画定され得、別の態様において、開口および閉鎖部分は、交互の突起部および凹部によって形成されるキャスタレーションによって画定され得る。別の実施形態では、第1および第2の特徴部は、それぞれ反射性および非反射性の表面を含んでいてもよい。その場合、検知方向に放出された光は、用量送達中にアクチュエータに対して被検知素子が回転する間、光センサに反射されるか、または反射されないかのいずれかである。
【0045】
回転センサは、検知光の検出に応答して、用量送達中のアクチュエータに対する用量設定部材の回転を検出する。モジュールは、回転センサに応答して、用量送達中のアクチュエータに対する用量設定部材の検出された回転に基づいて用量送達の量を決定するためのコントローラを含んでいる、電子アセンブリをさらに含んでいてもよい。
【0046】
検知方向は、光センサで検出可能な任意の方向であり得る。例えば、検知方向は、被検知素子の回転軸に直交する半径方向であってもよい。したがって、開口部分は、円筒壁のアパーチャとして提供されてもよい。あるいは、開口部分は、支持面から近位または遠位に延在する軸方向に方向付けされた突起部によって形成されたキャスタレーションによって形成されてもよい。別の例として、検知方向は、被検知素子の回転軸に平行な軸方向であってもよい。したがって、開口部分は、円形または環状壁のアパーチャとして提供されてもよい。あるいは、開口部分は、内側または外側に延在する離間した半径方向に方向付けられた突起部によって形成されたキャスタレーションによって形成されてもよい。
【0047】
被検知素子は、用量設定部材に取り付けられるか、または用量設定部材と一体的に形成されてもよい。薬物送達装置に応じて、被検知素子は、スカート、フランジ、もしくは用量ダイヤル、または送達される投与量に関連して用量送達中にアクチュエータおよび装置本体に対して回転する、任意の他の構成要素に取り付けられ得る。
【0048】
図5を参照すると、装置10等の薬物送達装置との組み合わせにおいて有用なモジュール82を含む用量送達検出システム80が概略的な形態で示されている。モジュール82は、回転センサ86およびプロセッサ、メモリ、バッテリーなどの他の関連付けられた構成要素を含む、84で概略的に示されるセンサシステムを担持する。モジュール82は、任意選択的に、アクチュエータ50に取り外し可能に取り付け可能であり得る、別個の構成要素として提供される。
【0049】
用量検出モジュール82は、用量ボタン56に取り付けられた本体88を含む。本体88は、例示的に、円筒状の側壁90と、側壁90にわたって広がりそれを密封する頂壁92とを含む。本体88は、94で示されるようなアタッチメントをさらに含んでおり、それにより、モジュール82を押して設定用量を送達するようにモジュール82を用量ボタン56に取り付ける。用量検出モジュール82は、代替的に、スナップまたは圧力嵌め、ねじ状のインターフェースなどの任意の好適な締結手段を介して用量ボタン56に取り付けられ得るが、但し、一態様では、モジュール82を第1の薬物送達装置から取り外し、その後、第2の薬物送達装置に取り付けることができるものとする。取り付けは用量ボタン56上のいずれの位置であってよいが、但し、本明細書で論じるように、用量ボタン56が用量設定部材30に対して軸方向に任意の必要量を移動することができるものとする。
【0050】
用量送達中、用量設定部材30は用量ボタン56およびモジュール82に対して自由に回転できる。例示的な実施形態では、モジュール82は
回転方向に関して用量ボタン56
に固定されており、用量送達中は回転しない。別の実施形態では、モジュールの遠位への押圧が、モジュール82と用量ボタン56との間に十分な摩擦係合をもたらし、用量送達中にモジュール82と用量ボタン56
を一緒に
回転方向に関して固定されたままにする。
【0051】
頂壁92は、用量ボタン56の近位面60から離間しており、それにより、電子アセンブリ76の一部または全てを含むコンパートメント78を提供する。コンパートメント78は、チャンバ96を画定し、かつ底部で開いていてもよく、または底部壁などによって囲まれていてもよい。
【0052】
図6には、交互に開口部分100および閉鎖部分102を含む被検知素子98の実施例が示されている。
図6の実施形態では、開口部分および閉鎖部分は、キャスタレーションによって形成されており、この場合、開口部分は、離間された突起部106間の凹部104によって形成される。突起部106は、近位方向に軸方向に延在する。しかしながら、開口部分は、代わりに、そうでなければ固体の壁にアパーチャを含んでいてもよいことが認識される。開口および閉鎖部分は、用量ダイヤル32の近位延長部に形成されるように示されているが、それらは、フランジ38またはスカート42などの他の用量設定部材に形成されてもよいことが認識される。
【0053】
図7および
図8を参照すると、装置ハウジング12に対するモジュール本体88についての2つの異なる位置が示されている。
図7では、モジュールは、モジュールを使用して用量を設定することができる、第1の動作モードにある。特定の実施形態では、モジュールおよび用量ボタンは、このモードで
回転方向に関して用量設定部材
に固定されており、モジュール本体88を回転させて、用量を設定することができる。この位置では、突起部106は、光源108および光センサ110から軸方向に変位している。加えて、ウェイクアップスイッチ112は、フランジ38の軸方向近位端によって画定される接点114から変位される。ウェイクアップスイッチ112のトリガーは、用量分注事象が発生していないときの不注意な電力損失または使用を最小限に抑えるために、用量検知のために電子構成要素の電源を入れるための電源(またはバッテリー)からの電力伝送を可能にするように構成されている。示されるように、ウェイクアップスイッチ112は、モジュール82の本体88によって画定されるチャンバ96のキャビティの中間部分を少なくとも部分的に横断するモジュール82の中間体壁115の底面または遠位に面する端115’に沿って位置されてもよい。示されるように、接点114は、用量ダイヤル32のハウジングから半径方向内側に、用量ダイヤル32の壁の軸方向近位端32’に対してより遠位の配置に位置されてもよい。ウェイクアップスイッチ112は、ばね68の外部部分と用量ダイヤル32の内腔表面との間に半径方向に配置されて示されている。構成要素がパッケージングされる狭い領域のために、ウェイクアップスイッチ112を、光源108およびセンサ110から円周方向に、例えば、互いに約180度オフセットして位置させることが有益であり得る。
【0054】
モジュール82の頂壁92を押すと、用量ボタン56は、ハウジング12に対して遠位方向に前進し、ばね68を圧縮する。ウェイクアップスイッチ112は、接点114に対して押されることによりトリガーされ、電子アセンブリが起動される。構成要素の損傷につながる可能性のあるボタンの過剰な押し下げを防ぐために、用量ボタン/モジュールの組み合わせの移動の軸方向の範囲を制限してもよい。例えば、用量ダイヤル32の壁の軸方向の近位端32’は、モジュール82の中間体壁115の遠位に面する端部115’と接触関係にある物理的停止部を画定してもよい。そのような物理的停止は、より正確で一貫した読み取り値を得るために、その検知構成要素の位置合わせを支援することもある。同時に、回転センサ86は、突起部106が光源108と光センサ110との間に受容されるように進められる(
図8)。モジュールを遠位方向に押し続けると、用量ダイヤル32がハウジング12に対して螺旋方向に逆駆動されることがもたらされる。
図8は、モジュール82、したがって用量ボタン56が押されたままであるが、用量ダイヤル32がハウジング12に対してゼロ用量位置に戻って駆動された状態の薬物送達装置を示している。
【0055】
図5〜
図8の実施形態では、光源108および光センサ110は、アクチュエータ50に取り付けられたプリント回路基板(「PCB」)116に取り付けられて示されている。この構成では、光源108は、半径方向外向きの検知方向に検知光を放出するように位置付けられる。光センサ110は、光源108と整列して位置付けられて、検知光を直接的に受信する。被検知素子98が回転すると、凹部104および突起部106は、検知方向に放出される検知光に沿って連続的に位置付けられる。
【0056】
代替の実施形態では、光センサ110は、直接光ではなく反射光を受信するように位置付けられる。
図9を参照すると、用量設定部材の交互の開口部分および閉鎖部分を同様に使用する用量検出システムが、概略的に示されている。この実施形態は、光源および光センサの位置決めを除いて、
図5〜
図8の実施形態に匹敵する。
図9では、光源108および光センサ110は、開口部120を含む円筒壁118の内部に位置付けられる。モジュール82の側壁90は、開口部120と整列された反射性表面122を含む。光源108は、壁118の開口部120を通して検知光を放出するために、半径方向からわずかな角度で外向きに方向付けられる。この方向に放出され、被検知素子98の開口部分100を通過する光は、反射して開口部120を通って戻り、光センサ110によって受信される。
【0057】
いずれの手法でも、光受容器110は、検知光が光センサ110によって受け取られるときおよび受け取られないときを検出するように動作し、それにより、回転センサ86は、用量送達中のアクチュエータ50に対する用量設定部材30の回転を検出することができる。
【0058】
図10を参照すると、薬物送達装置10は、連結構成要素202および投与構成要素203を含むハウジングアセンブリ201を有する、モジュール200を含む。連結構成要素202は、第1のハウジング部分204を含む。投与構成要素203は、第1のハウジング部分204に連結された第2のハウジング部分206を含む。本明細書で説明されるように、第1および第2のハウジング部分204、206は、長手方向軸の周りで互いに対して回転可能であり、かつ軸に沿って互いに対して軸方向に移動可能である。第1のハウジング部分204は、例示的にシリンダの形態の連結壁208と、連結壁208の遠位端に固定された連結部材210と、を含む。連結壁208および連結部材210は、例えば、溶接、スナップ嵌め、ねじ止めインターフェースなどの任意の好適な締結手段を介して一緒に固定されてもよく、または単一の構成要素として一体的に形成されてもよい。例示的な実施形態では、連結部材210は、連結部材210の隆起部212と外側表面216との間に環状肩部214を形成する、近位端から軸方向に延在している環状隆起部212を含む。連結壁208の遠位端は、連結部材210にスナップ嵌めして
軸方向と回転方向に関して連結部材210を連結壁208
に固定する、突起部217を含む。一緒に連結されると、連結壁208の遠位端は、連結部材210の環状肩部214に当接する。
【0059】
連結部材210は、スカート42を受容し、かつ第1のハウジング部分204を送達装置10に取り付けるためのスカート42の外部表面に係合するようにサイズ決めされた環状リング部分218を含む。図示されるように、連結部材210の外側表面216は、連結部材210の近位端の直径が連結部材210の遠位端の直径よりも大きくなるように、肩部214からリング部分220まで径方向内向きにテーパ状になっている。リング部分220の内側表面222は、そこに連結するようにスカート42の対応する表面輪郭48(例えば、溝)に係合するようにサイズ決めされた複数の輪郭特徴部224、例示的には、変化可能にサイズ決めされた突起部および溝を含む。例示の実施形態では、連結部材210の表面輪郭48は、スナップ嵌めまたは締まり嵌めを介してスカート42の環状隆起部49に連結するが、任意の他の好適な締結機構を代替的に使用して、第1のハウジング部分204をスカート42に連結し得る。
【0060】
例示的な実施形態では、輪郭特徴部224および表面輪郭48は、送達装置10へのハウジングアセンブリ201の機械的キーイングを提供するようにサイズ決めされ、成形され、かつ離間されている。具体的には、例示的な実施形態では、ハウジングアセンブリ201は、例えば、薬物のタイプ、濃度、強度、体積、および/または調合、ならびにカートリッジサイズまたは他の態様の対応する送達装置に基づいて、互換性のある表面輪郭48を有する特定のタイプもしくは複数のタイプの送達装置と互換性があるように、輪郭特徴部224を介して機械的にキー付けされる。いくつかの実施形態では、モジュール200の電子アセンブリ76は、互換性のある送達装置(複数可)および/または薬物に基づいて動作するように予めプログラムされている。そのような機械的キーイングは、検出モジュール200が不正確な送達装置および/または薬物と共に使用される可能性を低減するように機能する。
【0061】
機械的キー特徴により、モジュール200は、連結部材210を摺動させて、スカート42上にスナップ止めするために、装置10のスカート42と適切に回転整列していなければならない。連結部材210は、例示的に、モジュール200をスカート42に回転方向に整列させるためのガイドとして機能する、その外側表面216上に突起部または他の視覚的基準を設けられてもよい。対応する薬物送達装置10に対する正確なモジュール200を識別するために、色分けなどの他のキーイング特徴を使用することができる。
【0062】
第2のハウジング部分206は、ドラム226と、ドラム226の近位端に連結されたキャップ部分228と、を含む。ドラム226は、例示的に、内壁230と、内壁230の遠位端にあるディスク状のベース壁232と、を含む。キャップ部分228は、内壁230に対して直角に位置付けられた端部壁234を含む。端部壁234は、例示的に、遠位壁部分236と、スナップ嵌め、締まり嵌め、超音波溶接、または他の好適な連結機構を介して中央に位置する装着インターフェース240で遠位壁部分236に連結された近位壁部分238と、を含む。キャップ部分228は、内壁230から径方向に離間され、かつ内壁230に対して略平行な外壁242をさらに含む。例示された実施形態では、第1のハウジング部分204の連結壁208は、第2のハウジング部分206の外壁242と内壁230との間に径方向に形成された間隙内に位置付けられる。キャップ部分228の端部壁234は、遠位壁部分236から軸方向に延在し、かつ遠位壁部分236上に中央に位置する装着カラー244を含む。内壁230の上壁部分246は、例えば、超音波溶接または締まり嵌めなどの任意の好適な連結機構を介して装着カラー244に固定される。
【0063】
モジュール200が送達装置10に取り付けられると、ベース壁232の遠位表面は、用量ボタン56の近位端表面に当接する。例示的に、ベース壁232の遠位表面は、中央開口部を有する薄いディスク状の摩擦パッド248を含む。パッド248は、ベース壁232と用量ボタン56との間に摩擦抵抗(例えば、表面粗さおよび/または接着剤を介して)を提供し、それにより、装置10を有するモジュール200の投与動作中に、第2のハウジング部分206が、
回転方向に関して用量ボタン56
に連結されたままである。いくつかの実施形態では、ドラム226のベース壁232は、用量ボタン56とベース壁232とを連結および/または整列するためなど、ボタン56の凹状部分内に受容するように構成されている、中央に位置する軸方向に延在する突起部(図示せず)を含み得る。
【0064】
例示の実施形態では、用量検出モジュール200が送達装置10に取り付けられたときに、第1および第2のハウジング部分204、206ならびにスカート42は、同軸上にあり、したがって、送達装置10の用量設定動作中に同じ長手方向軸の周りで一緒に回転するように動作可能である。加えて、第1および第2のハウジング部分204、206は、用量設定動作中に長手方向軸に沿ってスカート42と一緒に軸方向に移動し、かつ第2のハウジング部分206に対する軸方向力に応答して長手方向軸に沿って互いに軸方向に移動して、用量送達動作を開始するように動作可能である。それぞれの第1および第2のハウジング部分204、206の連結壁208および内壁230は、例示的に、モジュール200の長手方向軸の周りに360度延在しているが、壁208、230は、代替的に、軸の周りで全周の一部分に延在していてもよい。言い換えれば、周囲壁208、230は、例示されるように連続した壁ではなく、周囲に沿ったどこかのそれぞれの壁に1つ以上の破損を含み得る。
【0065】
用量検出モジュール200は、少なくとも第1の動作モードおよび第2の動作モードで動作するように構成されている。例示の実施形態では、第1の動作モードは、送達装置10の用量設定動作に対応しており、第2の動作モードは、送達装置10の用量分注動作に対応している。
図10に示す第1の動作モードでは、第1および第2のハウジング部分204、206は、第2のハウジング部分206が第1のハウジング部分204に対して軸方向に圧縮されていない軸方向のホーム位置にある。この第1の動作モードでは、第1および第2のハウジング部分204、206は、係止機構、例示的には歯とスロットとの連結によって、一緒に
回転方向に関して係止されている。
【0066】
第1のハウジング部分204の連結壁208の近位端は、内部に形成される複数の周方向に離間したスロット252を有する半径方向に延在する環状リップ250を含む。スロット252は各々、内壁230の上壁部分246の外部表面上に形成された歯または舌部254を受容するようにサイズ決めされている。例示的には、4つの歯は、上壁部分246の周りで90度離間し、20個のスロット252は、リップ250の周りに等しく離間されているが、任意の好適な数の歯およびスロットを提供することができる。例示的な実施形態では、スロット252の数は、装置10の用量設定部材30がハウジング12に対してダイヤル部材32の1回の完全な回転で設定され得る回転増分またはクリックの数と同じである。複数のスロットは、第1のハウジング部分204および第2のハウジング部分206を、複数の相対的な回転位置に第1の動作モードで一緒に係止することを可能にし、より多くのスロットが、より多くの可能な相対位置を提供する。代替的な実施形態では、スロット252は、内壁230上に形成されており、歯は、連結壁208上に形成され得る。他の好適な回転係止機構を提供してもよい。
【0067】
一般に、用量設定中の第1の動作モードにおける投与構成要素202は、
軸方向と回転方向に関して連結構成要素202
に固定される。この第1のモードでは、投与構成要素203を、ユーザが把持して、装置本体11に対して回転させることができる。投与構成要素203と連結構成要素202との間、および連結構成要素202と用量設定部材30との間の接続によって、投与構成要素203の回転は、用量設定部材30の回転をもたらし、用量が設定される。用量設定中に、用量ボタン56を含むアクチュエータ50は、クラッチ44の方法によって用量設定部材30に接続され、かつ用量設定部材30と共に装置本体11に対して螺旋状に移動する。
【0068】
一実施形態では、投与構成要素203は、内壁230および外壁242を含み、連結構成要素202は、内壁と外壁との間に受容された連結壁208を含む。用量設定部材30は、装置本体11に対して用量設定部材30を回転させる際に使用するための、表面輪郭48を任意選択的に含む露出した円周面256を含む。連結壁208は、内壁230を越えて遠位に延在しており、連結構成要素202を用量設定部材30に取り付けるために、用量設定部材30の露出した円周面256に取り付けられた連結部分258を含む。別の態様では、260で示されるように、外壁242は、用量設定部材および/または連結部材210の露出した円周面256の一部または全てを半径方向に重なり合うように遠位に延在する。
【0069】
投与構成要素203は、用量設定中に
回転方向に関して連結構成要素202
に係止される。前に示されたように、これは、様々な係止機構の方法によって達成することができる。実例として、連結壁208は、内壁230と外壁242との間の間隙内に受容される。説明されるように、係止機構は、スロット内に受容された歯、または連結および投与構成要素から軸方向に延在する相補的な形状の互いに面する歯などの機械的特徴部を含み得る。いずれの場合でも、歯は、例えば、連結構成要素202の連結壁208上、および投与構成要素203の内壁230および外壁242のうちの一方に形成されてもよい。さらなる態様では、薬物送達装置への損傷の危険性を低減するために、係止機構は、所定の量を超えたときに、投与構成要素から連結構成要素に回転力が加えられた場合に、投与構成要素を連結構成要素から係合解除させるように構成されている。
【0070】
例示的に、係止機構は、投与構成要素203が連結構成要素202に向かって軸方向に移動する際の係合解除を可能にするようにも構成されている。いったん係合解除されると、連結構成要素202は、投与構成要素203に対して自由に回転する。用量設定部材30の方向へのアクチュエータ50の軸方向の動きにより、クラッチ52が用量設定部材30とアクチュエータ50の回転係合を切断することをもたらす。一態様では、ハウジングアセンブリ201を押圧することで、投与構成要素203を連結構成要素202に近づけるように移動させ、連結構成要素202は、それによって投与構成要素203から
回転方向に関して係合解除される。これは、アクチュエータ50が用量送達を開始するのに十分な距離を移動する前に生じる。別の態様では、上述のようなウェイクアップスイッチが提供され、電子アセンブリ76の関連する構成要素が時間内に作動して、用量送達を検出することを引き起こす。別の態様では、ハウジングアセンブリ201を押圧することで、投与構成要素203を連結構成要素202から係合解除し、かつウェイクアップスイッチに係合し、その後の遠位移動が、用量ボタン56を十分に押圧し、用量送達が生じる。図示されていないが、このようなウェイクアップスイッチは、用量ボタン56の壁部分62によって画定されるキャビティ内に位置付けられており、第2のモードにあるときに用量ダイヤル32またはフランジ38に接触するように構成されている。他の実施形態では、ウェイクアップスイッチは、電気接点または加速度計などの他の構成であってもよく、モジュール本体内に位置付けられてもよい。
【0071】
必要ではないが、連結構成要素202からの投与構成要素203の係合解除は、いったん係合解除されると、それらの2つの構成要素間に接触がないように生じ得る。例えば、連結壁208の上端262は、装着カラー244および遠位壁部分236の内部264から離間され得る。そのような空間を提供することで、連結壁208と外壁242との間の接触が回避され、これにより、用量送達中の投与構成要素203に対する連結構成要素202の回転に対する摩擦抵抗が別様に提供される可能性があるだろう。
【0072】
モジュール200の第2の動作モードでは、係止機構は、係合解除されており、第1および第2のハウジング部分204、206は、互いに対して回転可能である。第1のハウジング部分204に対する第2のハウジング部分206の軸方向の移動または圧縮は、モジュール200の長手方向軸の周りでの第1および第2のハウジング部分204、206の相対的な回転を可能にするように、係止機構を係合解除することによって、モジュール200を第1の動作モードから第2の動作モードに移行させるように動作可能である。具体的には、第1のハウジング部分204に向かう第2のハウジング部分206の軸方向移動により、歯254を対応するスロット252から軸方向に摺動させて、第1および第2のハウジング部分204、206を
回転方向に関して連結解除する。
【0073】
一般に、投与送達中の第2の動作モードでは、連結構成要素202は、投与構成要素203に対して回転可能である。この第2のモードでは、投与構成要素203は、
軸方向と回転方向に関してアクチュエータ50
に固定される。投与構成要素203は、ハウジングアセンブリ201が遠位に押圧されて用量を送達するときに、投与構成要素がアクチュエータ50に対して軸受するという点で、軸方向に固定される。さらに、投与構成要素203は、これまでに説明されているように、摩擦係合または他の係止手段のいずれかによって、
回転方向に関してアクチュエータ50
に固定される。用量送達中に、用量ボタン56を含むアクチュエータ50は、ユーザによって押圧され、装置本体11に対して回転しないように保持されながら、軸方向に平行移動する。クラッチ52は、アクチュエータ50と用量設定部材30との間の回転接続を解放したので、用量設定部材は、装置本体11内に戻るように螺旋状に移動する。
【0074】
モジュール200が送達装置10に連結されている第1の動作モードでは、モジュール200上の回転可能な力またはねじ力(外壁242または任意の他のユーザがアクセス可能な部分に加えられるなどの)により、用量設定部材30の対応する回転動作および軸方向動作が、本明細書で説明される用量設定モードで薬物送達装置10を動作させるようになっている。モジュール200が送達装置10に連結されている第2の動作モードでは、モジュール200を圧縮する軸方向力が、用量ボタン56に伝達されて、それによって、アクチュエータ50が用量設定部材30から
回転方向に関して係合解除されて、用量設定部材30が、装置10を用量送達モードで動作させるようにハウジング12内にねじ込まれる。装置10の用量送達動作中に、第1のハウジング部分204は、用量設定部材30と共にねじ込まれ(
軸方向と回転方向に関して移動し)、一方で、第2のハウジング部分206は、用量設定部材30と共に軸方向にのみ移動しながら、
回転方向に関して固定されたままである。モジュール200を装置10に取り付けるための例示的な使用モードでは、ユーザは、モジュール200の視覚的整列特徴部(複数可)を整列させ、装置10およびモジュール200は、装置10の用量設定部材30にスナップ嵌めされる。係止機構(例えば、歯254およびスロット256)は、回転センサの適切な整列を確実にする。
【0075】
用量をダイヤルするための例示的な使用モードでは、モジュール200の投与構成要素203が、装置10のハウジング12に対して回転され、そのような回転が、用量設定部材30まで平行移動されて、用量ダイヤル部材32を所望の投与量までねじ込む。用量を注射するための例示的な使用モードでは、モジュール200のキャップ部分228が、ハウジング12に対して軸方向に押圧されて、注射を開始する。軸方向力は、モジュール200内の係止機構と送達装置10のクラッチ52との係合を解除し、第1のハウジング部分204は、第2のハウジング部分206に対して自由に回転し、用量ダイヤル部材32は、装置10の用量ボタン56に対して自由に回転する。
【0076】
注射が終了すると、ユーザはキャップ部分228を解放し、電子アセンブリ76は、特定のタイムアウト期間まで注射事象をキャプチャし、用量情報を保存し、遠隔スマートフォンで実行中のアプリを自動的に更新するためのアクティビティを開始する。送信が失敗した場合、スマートフォンとのモジュール200の手動同期により、後で用量情報を送信することが可能である。送信後、モジュール20は、再び深いスリープ状態(低電力モード)に移行する。装置10からモジュール200を着脱するための例示的な使用モードでは、モジュール200は、モジュール200を装置10から必要な力で引っ張ることによって着脱される。
【0077】
例示的な薬物送達装置の設計および動作のさらなる詳細は、Medication Dispensing Apparatus with Triple Screw Threads for Mechanical Advantage(機械効率のため、3つのねじ山を有する投薬装置)と題される米国特許第7,291,132号に見出すことができ、その全体的な開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
図10〜
図12を参照すると、用量検出システムの代替実施形態が、薬物送達装置10と組み合わせて示されている。用量検出システム300は、連結構成要素202および投与構成要素203を含む、ハウジングアセンブリ201を含む。モジュール200は、一般に302で示される、回転センサ304および被検知素子306を含んでいる、センサシステムを担持する。前述のように、モジュール200は、アクチュエータに取り外し可能に取り付けられ得る別個の構成要素として提供されてもよく、またはモジュール200の構成要素は、薬物送達装置内に統合されてもよい。
【0079】
内壁230に取り付けられた回転センサ304が、示されており、2つの構成要素、すなわち光源308および光センサ310を含んでいる。光源308および光センサ310の両方は、電子アセンブリ76に動作可能に接続されている。例えば、光源308および光センサ310は、電子アセンブリ76の部分を形成するプリント回路基板(「PCB」)に取り付けられ得る。回転センサ304は、連結壁208および連結部材210を介して用量設定部材30、例えば、スカート42に取り付けられた状態で示されている被検知素子306と連動して動作する。実例として、被検知素子306は、連結壁208に取り付けられているか、連結壁208と一体である。別個の要素として示されているが、連結部材210は、連結壁208と一体に形成されてもよい。
【0080】
被検知素子306は、一般に、環状形状311を有し、かつ連結壁208の内部に取り付けられている。被検知素子306は、交互に開口部分312および閉鎖部分314を含む。
図12の実施形態では、開口部分および閉鎖部分は、キャスタレーションによって形成されており、この場合、開口部分は、離間された突起部318間の凹部316によって形成される。突起部318は、半径方向内側に延在している。開口部分312は、代わりに、そうでなければ固体の被検知素子306にアパーチャ320を含んでいてもよいことが認識される。あるいは、被検知素子306は、連結壁208と一体に形成されてもよい。例えば、検知素子306は、連結壁208に取り付けられており、または連結壁208と一体であり、半径方向内側に延在する、離間された突起部として形成されてもよい。開口部分および閉鎖部分は、連結壁208および連結部材210を介してスカート42に取り付けられているように示されている。しかしながら、連結壁208はまた、例えば、用量ダイヤル32またはフランジ38を含む用量設定部材30の任意の他の構成要素に取り付けられてもよい。
【0081】
図11および
図12を参照すると、用量検出システム300のさらなる詳細が示されている。
図11では、光源308および光センサ310は、光源308によって軸方向の遠位方向に光が放出されるように位置付けられている。示されるように、光源308および光センサ310は、突起部318と半径方向に重なっている。この設計において、突起部318の間隔は、例えば、突起部318間の光源308および/または光センサ310の通過により、モジュールの組み立てを可能にするようなものであり得る。これは、第1のハウジング部分204と第2のハウジング部分206との位置合わせを提供するキー付け接続によってさらに促進され得る。
図11の実施形態は、代替的に、半径方向の重なりが組み立てられたモジュール内に存在しないように構成されてもよい。
【0082】
回転センサ304に対する被検知素子306の回転は、用量送達中に生じる。被検知素子306の開口部分と閉鎖部分は、光源308からの光が光センサ310によって受信されるのを断続的に防ぐように位置付けられる。これらの断続的な状態は検出され、用量送達中のアクチュエータ50に対する用量設定部材30の回転を決定するために使用され、送達される投与量はそこから導出される。
【0083】
図10には、用量ダイヤル32およびスカート42が装置ハウジング12に隣接しているという事実により示されるように、用量が設定されていない静止位置にある投与成分203が示されている。用量を設定する際、ハウジングアセンブリ201全体が平行移動し、装置ハウジング12から離れるように回転する。用量を送達するために、投与構成要素203は、連結構成要素202の方向に押され、かつ連結構成要素202の近くで軸方向に変位する。この相対的な軸方向の動きに適応するために、光源308および光センサ310は、被検知素子306の軸方向の動きを可能にするために、十分に軸方向に離間されている。
【0084】
用量検出システム300を使用する方法では、モジュール200、特に外壁242の使用によって、用量が設定される。用量送達は、モジュール200を遠位に押し、かつ用量設定部材30をハウジング12に対して螺旋方向に逆駆動させることにより開始される。光源308は、軸方向の検知方向に検知光を放出するように位置付けられる。光センサ310は、光源308と整列して位置付けられて、検知光を直接的に受信する。被検知素子306が回転すると、凹部316および突起部318は、検知方向に放出される検知光に沿って連続的に位置付けられる。
【0085】
代替の実施形態では、光センサ310は、直接光ではなく反射光を受信するように位置付けられる。
図13を参照すると、用量設定部材30の交互の開口部分および閉鎖部分を同様に使用する用量検出システムが、概略的に示されている。この実施形態は、光源308および光センサ310の位置決めを除いて、
図12の実施形態に匹敵する。光源308は、軸に対してわずかな角度で光を放出する。突起部318が光の前を通過すると、検知光は反射して突起部から反射され、光センサ310に衝突する。
【0086】
したがって、送達された用量を検出するのに有用な構成要素を提供するモジュールを含む薬物送達装置の例示的な実施形態を説明してきた。薬物送達装置は、装置本体と、装置本体に取り付けられ、かつ用量送達中に回転軸の周りで装置本体に対して回転可能である用量設定部材と、を含む。装置はまた、用量設定部材に取り付けられ、かつ
回転方向に関して用量設定部材
に固定された、被検知素子を含んでおり、被検知素子は、用量設定部材の回転軸の周りに半径方向に離間した交互の第1および第2の表面特徴部を含む。アクチュエータは、装置本体に取り付けられ、かつ用量送達中に装置本体に対して回転不能であり、被検知素子は、送達される投与量に関して用量送達中にアクチュエータに対して回転する。
【0087】
モジュールは、用量送達中に
軸方向と回転方向に関してアクチュエータ
に固定される。モジュールは、用量送達中に検知方向に検知光を放出する光源を含んでいる、回転センサを含む。回転センサは、検知方向に放出された検知光を受信するように位置付けられた光センサをさらに含む。用量送達中の被検知素子の回転により、検知光の経路に第1および第2の表面特徴部が位置決めされる。第1の表面特徴部は、光センサによって検出される検知光をもたらし、第2の表面特徴部は、光センサによって検出されない検知光をもたらす。回転センサは、検知光の検出に応答して、用量送達中のアクチュエータに対する用量設定部材の回転を検出する。モジュールは、回転センサに応答して、用量送達中のアクチュエータに対する用量設定部材の検出された回転に基づいて用量送達の量を決定するための、電子アセンブリをさらに含む。
【0088】
一実施形態において例示的に、モジュールは、そのアクチュエータに対する第1の動作モードおよび第2の動作モードを有する。用量設定中の第1の動作モードにおけるモジュールは、アクチュエータに直接的に取り付けられており、
軸方向と回転方向に関して用量設定部材
に固定される。第2の動作モードにおけるモジュールは、
軸方向と回転方向に関してアクチュエータ
に固定されており、用量送達中に用量設定部材に対して回転可能である。モジュールは、任意選択的に、第1の動作モードから第2の動作モードまで軸方向に遠位に移動する。
【0089】
代替の実施形態では、用量検出システムは、用量設定部材に直接的に取り付けられた連結構成要素を含む。用量検出システムは、用量送達中に第2の動作モードで
軸方向と回転方向に関してアクチュエータ
に固定される、投与構成要素をさらに含む。連結構成要素および用量設定部材は、用量送達中にアクチュエータおよび投与構成要素に対して回転可能である。一態様では、投与構成要素は、第1の動作モードから第2の動作モードまで軸方向に遠位に移動する。別の態様では、連結構成要素は、用量設定中に投与構成要素に軸方向に固定され、かつ用量送達中に投与構成要素に対して回転可能である。例示的な形態では、用量設定部材は、用量を設定するために装置本体に対して用量設定部材を回転させる際に使用するための露出した円周面を含んでおり、連結構成要素は、用量設定部材の露出した円周面に取り付けられた連結部分を含んでいる。
【0090】
一態様では、用量検出システムは元々、統合システムとして薬物送達装置に組み込まれている。別の態様では、モジュール形態の用量検出システムが開示されている。取り外し可能に取り付けられたモジュールの使用は、アクチュエータおよび/または用量設定部材が装置ハウジングの外部にある部分を含んでいる、薬物送達装置と共に使用するのに特に適している。これらの外部部分は、用量ボタンまたはスカートなどのアクチュエータへのモジュールの直接的な取り付け、およびスカート、フランジ、または用量ダイヤル部材などの用量設定部材への被検知素子の取り付けも可能にする。あるいは、被検知素子は、薬物送達装置と一体であり、モジュールは、取り外し可能に取り付けられる。これには、回転センサやコントローラなど、より複雑で高価な電子機器を様々な薬物送達装置で再利用できるという利点がある。比較すると、被検知素子は、比較的単純な特徴部、例えば、半径方向に離間された突起部を使用してもよく、これは薬物送達装置のコストを大幅に増加させない。本明細書に記載の任意の装置は、例えば装置のカートリッジ内等に、本明細書に記載のいずれか1つ以上の薬物を含み得る。