(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するための計画装置であって、前記計画装置は、
計算される第1の熱エネルギー分布と空間温度分布との間の関連性を規定する第1の熱エネルギー関数を提供し、前記対象者の前記一部分のアブレーションを含む前記対象者に対する所望の処置結果を示す温度ベースの条件を提供する、熱エネルギー決定提供ユニットと、
前記温度ベースの条件が満たされるように前記第1の熱エネルギー関数を使用することにより、前記第1の熱エネルギー分布を決定する熱エネルギー決定ユニットと、
a)計算され且つ前記アブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布とb)前記アブレーションプローブパラメータとの間の関連性を提供する、第2の熱エネルギー関数を提供するアブレーションプローブパラメータ決定提供ユニットと、
前記第1の熱エネルギー分布と前記第2の熱エネルギー分布との間のずれが既定のずれ基準を満たすように前記第2の熱エネルギー関数を使用することにより、前記アブレーションプローブパラメータを決定するアブレーションプローブパラメータ決定ユニットと、
を備える、計画装置。
前記熱エネルギー決定提供ユニットが更に、a)アブレーションされる前記一部分を含む領域における前記対象者の異なるコンポーネントの空間分布と、b)前記異なるコンポーネントの熱的性質とを提供し、及び、前記第1の熱エネルギー関数が前記異なるコンポーネントの前記空間分布と前記異なるコンポーネントの前記熱的性質とに依存するように、前記第1の熱エネルギー関数を提供し、前記熱エネルギー決定ユニットが、前記温度ベースの条件が満たされるように、前記異なるコンポーネントの前記空間分布と前記異なるコンポーネントの前記熱的性質とに基づく前記第1の熱エネルギー関数を使用することにより、前記第1の熱エネルギー分布を決定する、請求項1に記載の計画装置。
前記所望の処置結果を示す提供された所望の空間温度分布であって、前記所望の空間温度分布が、閾温度より上において前記一部分がアブレーションされる当該閾温度より高い、アブレーションされる前記一部分内における温度値を含む、所望の空間温度分布と、前記第1の熱エネルギー分布を決定するとともに前記第1の熱エネルギー関数を使用することにより、結果的にもたらされる計算された空間温度分布との間のずれに前記温度ベースの条件が基づくように、前記熱エネルギー決定提供ユニット及び前記熱エネルギー決定ユニットが構成される、請求項1に記載の計画装置。
前記熱エネルギー決定ユニットは、ユーザーが前記第1の熱エネルギー分布の決定に介入することを可能にするユーザーインターフェースを提供する、請求項1に記載の計画装置。
前記熱エネルギー決定ユニットは、前記ユーザーが熱エネルギー分布集合を規定することが可能にされるように、前記ユーザーインターフェースを提供し、前記熱エネルギー決定ユニットは、前記第1の熱エネルギー分布が規定の前記熱エネルギー分布集合に含まれるように前記第1の熱エネルギー分布を決定する、請求項4に記載の計画装置。
前記熱エネルギー決定ユニットは、対応する処置結果を前記ユーザーが再検討することを可能にするために、前記第1の熱エネルギー分布を決定するとともに前記第1の熱エネルギー関数を使用することにより、結果的にもたらされる計算された空間温度分布を示す出力を提供し、前記第1の熱エネルギー関数と前記温度ベースの条件とのうちの少なくとも1つを前記ユーザーが変更することと、前記変更に基づく前記第1の熱エネルギー分布の更なる決定を前記ユーザーが始めることとをユーザーインターフェースが可能にするように、前記ユーザーインターフェースを提供する、請求項4に記載の計画装置。
前記計画装置は、既定の評価基準に基づいて、前記第1の熱エネルギー分布を決定するとともに前記第1の熱エネルギー関数を使用することにより、結果的にもたらされる計算された空間温度分布を評価する評価ユニットを更に備え、前記熱エネルギー決定ユニットは、計算された前記空間温度分布、ひいては対応する処置結果が不十分であることを前記評価が示している場合、前記第1の熱エネルギー関数と前記温度ベースの条件とのうちの少なくとも1つを変更し、前記変更に基づいて前記第1の熱エネルギー分布の前記決定を繰り返す、請求項1に記載の計画装置。
前記アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び前記アブレーションプローブパラメータ決定ユニットは、前記アブレーションプローブパラメータが、アブレーションされる前記一部分に対する前記アブレーションプローブの配置と、前記アブレーションプローブにより適用されるパワーとのうちの少なくとも1つを含むように構成される、請求項1に記載の計画装置。
前記アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び前記熱エネルギー決定提供ユニットが、複数の前記アブレーションプローブに対する複数の前記アブレーションプローブパラメータを繰り返し決定し、各繰り返しステップにおいて、更なるアブレーションプローブが考慮され、前記第1の熱エネルギー分布と前記第2の熱エネルギー分布との間のずれが、既定の第2のずれ基準を満たすように、前記第2の熱エネルギー関数を使用することにより、少なくとも更なる前記アブレーションプローブの1つ又は複数の前記アブレーションプローブパラメータが決定され、既定の終了基準が満たされた場合、繰り返しが停止される、請求項1に記載の計画装置。
前記アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び前記熱エネルギー決定提供ユニットが、前記第1の熱エネルギー分布と、前記第2の熱エネルギー関数を使用することにより、以前の前記繰り返しにおいて決定された熱エネルギー分布との間の差により規定された熱エネルギー分布を、各前記繰り返しステップにおいて考慮する、請求項10に記載の計画装置。
前記アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び前記熱エネルギー決定提供ユニットが、それぞれの前記繰り返しステップにおいて考慮された前記更なるアブレーションプローブの1つ又は複数の前記アブレーションプローブパラメータのみを前記繰り返しステップにおいて決定する、請求項11に記載の計画装置。
対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するための計画コンピュータプログラムであって、前記計画コンピュータプログラムは、前記計画コンピュータプログラムが計画装置において実行されたときに請求項1に記載の前記計画装置に請求項14に記載の計画方法を実行させるためのプログラムコード手段を含む、
計画コンピュータプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブに関する動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するための計画装置、計画方法、及び計画コンピュータプログラムを提供することが本発明の目的であり、アブレーションプローブパラメータの決定は、異なる種類のアブレーション工程に、より簡単に適応可能である。計画装置を備える対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーションシステムを提供することが本発明の更なる目的である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様において、対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するための計画装置であって、計画装置は、
計算される第1の熱エネルギー分布と空間温度分布との間の関連性を規定する第1の熱エネルギー関数を提供するように、及び、対象者の一部分のアブレーションを含む対象者に対する所望の処置結果を示す温度ベースの条件を提供するように構成された熱エネルギー決定提供ユニットと、
温度ベースの条件が満たされるように、熱エネルギー関数を使用することにより第1の熱エネルギー分布を決定するように構成された熱エネルギー決定ユニットと、
a)計算される、及びアブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布と、b)アブレーションプローブパラメータとの間の関連性を提供する第2の熱エネルギー関数を提供するように構成されたアブレーションプローブパラメータ決定提供ユニットと、
第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが既定のずれ基準を満たすように、第2の熱エネルギー関数を使用することによりアブレーションプローブパラメータを決定するように構成されたアブレーションプローブパラメータ決定ユニットと、
を備える、計画装置が提示される。
【0005】
したがって、アブレーションプローブパラメータの決定は、2つの部分、すなわち第1の熱エネルギー分布が決定される第1の部分と、第1の部分において決定された第1の熱エネルギー分布を考慮してアブレーションプローブパラメータが決定される第2の部分とに分割される。第1の部分の結果に基づいてアブレーション工程のタイプに特有のアブレーションプローブパラメータが決定され得るように、第1の部分は対象者の部分をアブレーションするために使用されるアブレーション工程のタイプに依存しない。したがって、アブレーションプローブパラメータが異なる種類のアブレーション工程に対して規定されなければならない場合、比較的大きい演算量を必要とする第1の熱エネルギー分布の決定を繰り返すことは必要でない。したがって、異なる種類のアブレーション工程に対するアブレーションプローブパラメータの決定の適応可能性が改善され得る。
【0006】
アブレーションプローブは、例えば、ラジオ波アブレーションプローブ又は別のタイプのアブレーションプローブであってよい。更に、アブレーションされる物体の一部分は、例えば、腫瘍、又は対象者の別の一部分であり得る。対象者は、ヒト又は動物である。
【0007】
熱エネルギー決定提供ユニットは、記憶ユニットであって、本記憶ユニットに、第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とが記憶され得、及び、本記憶ユニットから、第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とを提供するために第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とが入手され得る、記憶ユニットであり得る。しかし、熱エネルギー決定提供ユニットは、別のユニットから第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とを受信するための、及び、受信された第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とを提供するための受信ユニットでもあり得る。更に、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニットは、記憶ユニット又は受信ユニットであり得る。
【0008】
好適には、第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが、既定の閾値より小さい、及び/又は最小化された場合に、ずれ基準が満たされるように、ずれ基準が既定される。例えば、差の二乗の和又は別の偏差の尺度といった、既定の偏差の尺度が使用され得る。
【0009】
好適には、熱エネルギー決定提供ユニットは、a)アブレーションされる一部分を含む領域における対象者の異なるコンポーネントの空間分布と、b)異なるコンポーネントの熱的性質とを提供するように、及び、熱エネルギー関数が異なるコンポーネントの空間分布と異なるコンポーネントの熱的性質とに依存するように、熱エネルギー関数を提供するように更に構成され、熱エネルギー決定ユニットが、温度ベースの条件が満たされるように、異なるコンポーネントの空間分布と異なるコンポーネントの熱的性質とに基づく熱エネルギー関数を使用することにより第1の熱エネルギー分布を決定するように構成される。
【0010】
アブレーションされる一部分を含む領域における対象者の異なるコンポーネントは、異なる熱的性質をもつ、例えば、異なる種類の組織、及び、血管などの脈管である。熱的性質は、例えば、異なるコンポーネントに対する異なる熱伝導率、異なるコンポーネントに対する異なる血液灌流パラメータなどとして提供され得る。異なるコンポーネントの空間分布及び異なるコンポーネントの熱的性質を考慮することにより、第1の熱エネルギー分布の決定、ひいてはアブレーションプローブパラメータの最終的な決定の品質が改善され得る。
【0011】
好適には、所望の処置結果を示す提供された所望の空間温度分布であって、この所望の空間温度分布が、閾温度より上において一部分がアブレーションされる当該閾温度より高い、アブレーションされる一部分内における温度値を含む、所望の空間温度分布と、b)第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布との間のずれに、温度ベースの条件が基づくように、熱エネルギー決定提供ユニット及び熱エネルギー決定ユニットが構成される。例えば、温度ベースの条件は、このずれが最小化されなければならないこと、及び/又は、既定のずれ閾値より小さくなければならないことであり得る。このずれベースの条件を使用することにより第1の熱エネルギー分布の決定の品質、ひいては最終的に決定されたアブレーションプローブパラメータの品質が更に改善され得る。
【0012】
好適には、熱エネルギー決定ユニットは、ユーザーが第1の熱エネルギー分布の決定に介入することを可能にするユーザーインターフェースを提供するように構成される。一実施形態において、ユーザーが熱エネルギー分布集合を規定することを可能にされるように、熱エネルギー決定ユニットがユーザーインターフェースを提供するように構成され、熱エネルギー決定ユニットは、第1の熱エネルギー分布が規定の熱エネルギー分布集合に含まれるように第1の熱エネルギー分布を決定するように構成される。これは、ユーザーがユーザーの優先傾向に従って第1の熱エネルギー分布の、及びアブレーションプローブパラメータの決定を適応させることを可能にし、それにより、計画工程の適応可能性を更に改善する。例えば、ユーザーインターフェースは、ユーザーが第1の熱エネルギー分布の熱エネルギー値の上限及び/又は下限を規定することを可能にする。
【0013】
計算された空間温度分布と所望の空間温度分布とのずれが重み付けされたずれであるように、熱エネルギー決定ユニットが構成されることが更に好ましく、対象者の異なる領域におけるずれが、異なる重みを伴って考慮され、異なる領域が、少なくともアブレーションされる対象者の一部分により規定された第1の領域と、アブレーションされる対象者の一部分を含まない第2の領域とを含み、熱エネルギー決定ユニットは、ユーザーが異なる重みを規定することを可能にされるようにユーザーインターフェースを提供するように構成される。例えば、ユーザーは、第1の領域において処置結果が確実に実現されるように、すなわち、例えば、第1の領域内の温度が、温度閾値であって、この温度閾値より上で対象者の一部分が確実にアブレーションされる、温度閾値より確実に大きくなるように、重みを変更し得る。これが第1の領域全体にわたって当てはまるように、ユーザーは重みを選択し得る。したがって、少なくとも第1の領域に近くにおいて、第2の領域内でも熱エネルギーが比較的高くなることにより第2の領域内でもアブレーションが発生するが、これは、第2の領域における処置目標に反する。第2の領域全体においてアブレーションが確実に発生しないように、ユーザーは重みを更に規定し、これは、第1の領域の不完全なアブレーションをもたらす。重みを規定することにより、ユーザーは、ユーザーの優先傾向に計画工程を適応させ得る。
【0014】
熱エネルギー決定ユニットは、対応する処置結果をユーザーが再検討することを可能にするために、第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布を示す出力を提供するように、及び、第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とのうちの少なくとも1つをユーザーが変更することと、変更に基づく第1の熱エネルギー分布の更なる決定をユーザーが始めることとをユーザーインターフェースが可能にするように、ユーザーインターフェースを提供するように構成されることが更に好ましい。これは、決定された第1の熱エネルギー分布がユーザーの優先傾向に実際に従っていることを確実にし得る。
【0015】
一実施形態において、計画装置は、既定の評価基準に基づいて、第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布を評価するように構成された評価ユニットを更に備え、計算された空間温度分布、ひいては対応する処置結果が不十分であることを評価が示している場合、熱エネルギー決定ユニットが、第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とのうちの少なくとも1つを変更し、変更に基づいて第1の熱エネルギー分布の決定を繰り返すように適応される。これは、自動化された手法により、既定の評価基準を考慮して、決定された第1の熱エネルギー分布が十分に適切であるときに限り、決定された第1の熱エネルギー分布がアブレーションプローブパラメータを決定するために使用されることを確実にし得る。既定の評価基準を考慮して、決定された第1の熱エネルギー分布が十分に適切になるまで、複数の変更に基づいて、第1の熱エネルギー分布の決定が反復され得る。これは、決定された第1の熱エネルギー分布の更に改善された品質をもたらし、したがって、最終的に決定されたアブレーションプローブパラメータの改善された品質をもたらし得る。
【0016】
アブレーションプローブパラメータ決定ユニットは、アブレーションプローブに対して、1つのアブレーションプローブパラメータを決定するように、又は、複数のアブレーションプローブパラメータを決定するように適応され得る。特に、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及びアブレーションプローブパラメータ決定ユニットは、アブレーションプローブパラメータがアブレーションされる一部分に対するアブレーションプローブの配置と、アブレーションプローブにより適用されるパワーとのうちの少なくとも1つを含むように構成され得る。アブレーションプローブパラメータ決定ユニットは、複数のアブレーションプローブに対する1つ又は複数のアブレーションプローブパラメータを決定するように更に適応され得る。特に、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び熱エネルギー決定提供ユニットは、複数のアブレーションプローブに対する複数のアブレーションプローブパラメータを繰り返し決定するように構成され得、各繰り返しステップにおいて、更なるアブレーションプローブが考慮され、第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが、既定の第2のずれ基準を満たすように、第2の熱エネルギー関数を使用することにより、少なくとも更なるアブレーションプローブの1つ又は複数のアブレーションプローブパラメータが決定され、既定の終了基準が満たされた場合、繰り返しが停止される。特に、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び熱エネルギー決定提供ユニットは、第1の熱エネルギー分布と、第2の熱エネルギー関数を使用することにより以前の繰り返しにおいて決定された熱エネルギー分布との間の差により規定された熱エネルギー分布を各繰り返しステップにおいて考慮するように構成され得る。更に、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット及び熱エネルギー決定提供ユニットは、それぞれの繰り返しステップにおいて考慮された更なるアブレーションプローブの1つ又は複数のアブレーションプローブパラメータのみを繰り返しステップにおいて決定するように構成され得る。これは、第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれの更なる低減をもたらし、したがって、最終的に決定された1つ又は複数のアブレーションプローブパラメータの更に改善された品質をもたらし得る。
【0017】
本発明の更なる態様において、対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーションシステムが提示され、アブレーションシステムは、
請求項1に記載の、対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するように構成された計画装置と、
決定されたアブレーションプローブパラメータに従って動作させられるように構成されたアブレーションプローブと、
を備える。
【0018】
本発明の別の一態様において、対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定する計画方法が提示され、計画方法は、
計算される第1の熱エネルギー分布と空間温度分布との間の関連性を規定する第1の熱エネルギー関数を提供し、対象者の一部分のアブレーションを含む対象者に対する所望の処置結果を示す温度ベースの条件を提供することと、
温度ベースの条件が満たされるように、熱エネルギー関数を使用することにより第1の熱エネルギー分布を決定することと、
a)計算される、及びアブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布とb)アブレーションプローブパラメータとの間の関連性を提供する第2の熱エネルギー関数を提供することと、
第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが既定のずれ基準を満たすように、第2の熱エネルギー関数を使用することによりアブレーションプローブパラメータを決定することと、
を有する。
【0019】
本発明の態様において、対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するための計画コンピュータプログラムが提示され、計画コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムが計画装置において実行されたときに、請求項1に記載の計画装置に請求項14に記載の計画方法を実行させるためのプログラムコード手段を含む。
【0020】
請求項1に記載の計画装置、請求項13に記載のアブレーションシステム、請求項14に記載の計画方法、及び、請求項15に記載の計画コンピュータプログラムが、特に、従属請求項において規定されているような、同様の、及び/又は同一の好ましい実施形態を含むことが理解されなければならない。
【0021】
本発明の好ましい実施形態が、従属請求項又は上述の実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組合せであり得ることが理解されなければならない。
【0022】
本発明のこれらの態様及び他の態様が、以下で説明される実施形態から明らかとなり、以下で説明される実施形態を参照しながら説明される。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、対象者の一部分をアブレーションするためのアブレーションシステムの一実施形態を概略的かつ例示的に示す。この実施形態において、対象者は患者用テーブル19などの支持手段上に横たわる人18であり、アブレーションプローブ22が人18内の腫瘍をアブレーションするために使用される。したがって、この実施形態において、アブレーションされる一部分は人18内の腫瘍である。アブレーションプローブ22は、ケーブル17を介してアブレーション制御ユニット16に接続され、アブレーション制御ユニット16は、入力ユニット20、例えば、キーボード、コンピュータマウス、タッチパッドなどに、及び、出力ユニット21、例えば、ディスプレイに接続されている。アブレーション制御ユニット16は、アブレーションプローブ22を介して人18に適用されるパワーを制御するように適応される。アブレーションプローブ22を介して、及び、アブレーション制御ユニット16を介して人18に適用されるパワーは、入力ユニット20を使用することによりユーザーによりアブレーション制御ユニット16に入力され得る。しかし、アブレーションプローブ22を介して、及びアブレーション制御ユニット16を介して人18に適用されるパワーは、アブレーションプローブパラメータとしてこのパワーを決定するように構成された計画装置1によっても提供され得る。
【0025】
アブレーションシステム10は、放射源12と放射線ディテクター14とを含むイメージングシステム11を更に備える。放射源12は、人18を通り、人18を通った後に放射線ディテクター14により検出されるx線13を出射するように構成される。放射線ディテクター14は、放射線ディテクター14により検出されたx線13の強度を示す検出値を生成するように適応され、生成された検出値は、イメージング制御ユニット15に提供される。イメージング制御ユニット15は、生成された検出値に基づいて人18の内部を示す画像を生成するように適応される。特に、イメージング制御ユニット15は、検出値に基づいてx線投影画像を生成するように適応される。イメージング制御ユニット15は、異なる角度方向においてx線13を検出するために、人18の周囲において放射源12と放射線ディテクター14とを回転させるようにも適応され得、イメージング制御ユニット15は、異なる角度方向において獲得された対応する検出値に基づいて人18の内部のコンピュータ断層撮影画像を再構成するように更に適応され得る。イメージングシステム11は、例えば、x線Cアームシステム又はコンピュータ断層撮影イメージングシステムであり得る。イメージング制御ユニット15により生成された画像は、出力ユニット21に生成された画像を示すために、アブレーション制御ユニット16を介して出力ユニット21に提供され得る。生成された画像は、人18内のアブレーションプローブ22を示し、この情報は、医師などのユーザーが所望により人18内の腫瘍に対してアブレーションプローブ22を配置することを可能にするために使用され得る。イメージング制御ユニット15及び/又はアブレーション制御ユニット16は、イメージング制御ユニット15により生成された画像を、腫瘍、及び、任意選択的に、例えばリスクを抱えた臓器、血管、骨などの人18の更なる一部分が示される事前介入型画像に重ねるようにも適応され得る。次に、アブレーションプローブ22の現在の位置及び配向が、事前介入型画像に示される異なるコンポーネントに対しても示され得る。ユーザーは、計画装置1により提供される計画された配置に従ってアブレーションプローブ22を配置し得、計画された配置は、更なるアブレーションプローブパラメータとみなされ得る。アブレーションシステム10は、提供された計画された配置に従ってアブレーションプローブ22を自動的に配置するようにも適応され得、この場合において、アブレーションシステム10は、計画された配置に従って制御されるロボットアームを備える。計画装置1は、
図2においてより詳細に概略的かつ例示的に示される。
【0026】
計画装置1は、計算される第1の熱エネルギー分布と空間温度分布との間の関連性を規定する第1の熱エネルギー関数を提供するように、及び、人18内の腫瘍のアブレーションを含む人18に対する所望の処置結果を示す温度ベースの条件を提供するように構成された熱エネルギー決定提供ユニット2を備える。計画装置1は、温度ベースの条件が満たされるように熱エネルギー関数を使用することにより第1の熱エネルギー分布を決定するように構成された熱エネルギー決定ユニット3も備える。この実施形態において、熱エネルギー決定提供ユニット2及び熱エネルギー決定ユニット3は、所望の処置結果を示す提供された所望の空間温度分布であって、所望の空間温度分布が、閾温度より上において一部分がアブレーションされる当該閾温度より高いアブレーションされる一部分内における温度値を含む、所望の空間温度分布と、b)第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布との間のずれに温度ベースの条件が基づくように構成される。
【0027】
熱エネルギー決定提供ユニット2は、アブレーションされる一部分を含む領域における人18の異なるコンポーネントの空間分布を提供するように、及び、これらの異なるコンポーネントの熱的性質を提供するように更に構成される。熱エネルギー決定提供ユニット2は、熱エネルギー関数が異なるコンポーネントの空間分布と異なるコンポーネントの熱的性質とに依存するように、熱エネルギー関数を提供するようにも適応され、熱エネルギー決定ユニット3は、温度ベースの条件が満たされるように、異なるコンポーネントの空間分布に基づく、及び、異なるコンポーネントの熱的性質に基づく熱エネルギー関数を使用することにより第1の熱エネルギー分布を決定するように構成される。
【0028】
熱エネルギー決定ユニット3は、ユーザーが第1の熱エネルギー分布の決定に介入することを可能にするユーザーインターフェースを提供するようにも構成される。例えば、熱エネルギー決定ユニット3は、ユーザーが熱エネルギー分布集合を規定することを可能にされるようにユーザーインターフェースを提供するように構成され、熱エネルギー決定ユニット3は、第1の熱エネルギー分布が規定の熱エネルギー分布集合に含まれるように第1の熱エネルギー分布を決定するように構成される。更に、熱エネルギー決定ユニット3は、計算された空間温度分布と所望の空間温度分布とのずれが重み付けされたずれであるように構成され、人18の異なる領域におけるずれが異なる重みを伴って考慮され、異なる領域が、少なくとも、アブレーションされる人18の腫瘍により規定された第1の領域と、アブレーションされる人18の腫瘍を含まない第2の領域とを含み、熱エネルギー決定ユニット3は、ユーザーが異なる重みを規定することを可能にされるようにユーザーインターフェースを提供するように構成される。
【0029】
この実施形態では、
図3に示される3つの異なる領域が考慮される。
図3は、腫瘍24、この実施形態において第2の領域であるリスクを抱えた臓器25、及び、第3の領域である健康な組織26を示す。
図3に示される例において、アブレーションプローブ22の先端部23は、腫瘍24内に配置されている。アブレーションプローブ22の先端部23は、腫瘍24をアブレーションするためのラジオ周波エネルギーを提供するように構成されたアブレーション電極25を備える。このラジオ波アブレーションのパワーは、計画装置1により決定された、及び、次にアブレーション制御ユニット16を介して設定され得る計画パラメータ、すなわちアブレーションプローブパラメータである。また、腫瘍24に対するアブレーションプローブ22の配置、ひいてはアブレーション電極25の配置が計画装置1により決定される。
【0030】
図3に示される例において、アブレーションされる腫瘍を含む領域における人18の異なるコンポーネントは、腫瘍24、すなわち癌性組織、リスクを抱えた構造物25、例えばアブレーションされてはならない臓器、及び健康な組織26である。これらのコンポーネントの空間分布、すなわち関心のあるこれらの領域を提供するために、人に特有のイメージングデータが相応にセグメント分けされ得る。このセグメント分けは、自動的に、又はユーザー入力に基づいて行われる。セグメント分けは、埋設された表面、及び、4面体メッシュ、6面体メッシュ、又は別の種類のメッシュなどのボリュメトリックメッシュを使用した離散化を使用し得る。セグメント分けされた、及び離散化されたメッシュは、演算領域Ω=Ω
1∪Ω
2∪Ω
3を形成し、ここで、Ω
1は癌性領域24を表し、Ω
2はリスクを抱えた構造物25を表し、及び、Ω
3は健康な組織26を表す。また、脈管情報が考慮され得、すなわち、更なるコンポーネント又は更なる領域が、血管などの脈管に対応し得る。しかし、この例において、脈管情報は、この実施形態では生体組織における熱の拡散、及び血液循環のヒートシンク効果の説明に基づいている生体熱偏微分方程式(PDE)である熱エネルギー関数において考慮される。生体熱PDEは、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、H.Pennesらによる論文「Analysis of Tissue and Arterial Blood Temperatures in the Resting Human Forearm」、Journal of Applied Physiology、volume 1、number 2、93〜122頁(1948)において開示されているペンネス生体熱モデルに基づき得る。したがって、空間温度分布と第1の熱エネルギー分布との間の関連性を規定する熱エネルギー関数は、
−∇(k
ti∇T)+w
bl(T−T
core)=Q (1)
のように規定され得、ここで、k
tiはそれぞれの組織の熱伝導率であり、Tは腫瘍24、リスクを抱えた構造物25、健康な組織26、及び、存在する場合、1つ又は複数の脈管を含むエリアにおける人18内の空間温度分布であり、w
blはそれぞれのコンポーネントの血液灌流パラメータであり、及び、T
coreは例えば摂氏37度の体温である。熱伝導率及び血液灌流パラメータは、異なるコンポーネント間において、特に異なる組織タイプ間において異なる。脈管である可能性のあるものを含む異なるコンポーネント、及び、人18内における異なるコンポーネントの空間分布は、上述のように人に特有のイメージングデータをセグメント分けすること、及び離散化することにより取得される。更に、式(1)において、Qは、異なるコンポーネントを含むエリアにおける人18内の第1の熱エネルギー分布を表す。
【0031】
この第1の熱エネルギー分布Qの決定は、同等性の制約に付随する最適制御問題の分布した解を決定することとみなされ得る。したがって、それは、所望の処置結果の最良近似を生成する演算領域にわたって規定された関数、すなわち空間分布Qであり得る。
【0032】
最適制御問題の目的関数は、空間温度分布、ひいては処置結果を説明する加重温度T依存成分の和から構成される。このような目的関数の一般形態は、
【数1】
であり、ここで、添字iは領域セグメント分けを示し、本例において示される3より大きいものであってよく、λ
iは各領域セグメントにわたって、すなわち3つの異なるコンポーネントの各々にわたって目標温度を達成することの重要性に起因した重みであり、
【数2】
は温度Tに関連する成分のためのプレースホルダーであり(例が以下のセクションにおいて提供される)、xは空間座標である。
【数3】
という項は最適制御問題に対する正則化であり、考慮される成分和に応じて不必要な場合がある。結果として得られる最適制御問題は、PDE(1)の非線形制約に従って、
【数4】
により規定され得、これは、第1の熱エネルギー分布を決定するために使用される温度ベースの条件とみなされ得る。PDE制約は、例えばPDEの変分公式及び有限要素(FE)離散化を使用することにより線形化され得る。式(3)において、Q
adは、例えばQに対する最小値及び最大値を課すために、熱源関数の、すなわち熱エネルギー分布の許容可能な集合を表す。
【0033】
この実施形態において、PDE(1)は、ペンネス生体熱モデルに基づいている。定常状態が検討され、熱平衡における加熱された組織の空間温度分布は、目的関数において使用され、及び所望の温度分布T
dと比較され、すなわち所望の処置結果を規定する所望の処置結果値と比較される。したがって、この実施形態において、所望の処置結果は目標温度により規定される。この実施形態において、第1の熱エネルギー分布を決定するために熱エネルギー決定ユニット3により使用される目的関数は、次のように規定され得る。
【数5】
ここで、
【数6】
である。
【0034】
しかし、別の実施形態において別の目的関数は、別のより正確なモデルを使用することにより提供され得る。
【0035】
PDE制約最適制御問題を解くために、すなわち、第1の熱エネルギー分布を決定するために、熱エネルギー決定ユニット3は、ラグランジュ汎関数の同等な最小化を使用するように適応され得る。ラグランジュ方程式は、ラグランジュ乗算器を使用して目的関数に最適制御問題(OCP)のPDE制約及びQ
adの許容性制約を組み込む。ラグランジュ汎関数の最小化は、最適制御問題の1次最適性条件に対応したカルーシュ・クーン・タッカー(KKT)連立方程式を解くことにより達成され得る。この問題がFE離散化を使用することにより数値的に解かれる場合、KKT連立方程式は連立一次方程式になる。この種類のPDE制約最適制御問題を解くことに関連した更なる詳細に関しては、F.Troeltzschによる書籍「Optimal Control of Partial Differential Equations:Theory、Methods and Applications」、Graduate Studies in Mathematics、volume 112、American Mathematical Society、Rhode Island(2010)を参照されたく、特に、正式なラグランジュ法に関してこの書籍のパラグラフ2.10を参照されたく、線形二次楕円最適制御問題を解くための数値的方法に関しては段落2.12を参照されたく、同書籍が参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態において、連立方程式(1)及び(2)及び式(3)は、もちろん別の手法によっても解かれ得る。
【0036】
類似の手法により、熱エネルギーは、時間の関数として指定され得る。このために、生体組織における熱の拡散の過渡方程式が必要とされる。例えばペンネスによる上記の論文において説明されているモデルが使用され得る。(3)に対する同様の最適制御問題が解かれ得、分布した時間依存熱エネルギーが決定され得る。対応する数学理論は、例えばF.Troeltzschによる上記の書籍のチャプター3において見つけられ得、同書籍が参照により本明細書に組み込まれる。問題の数値解は、例えば、J.Nocedalらによる書籍「Numerical Optimization」、Springer−Verlag(2006)のパラグラフ7.2に開示されている、制限されたBFGS法などの反復的最小化法により到達され得、同書籍が参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
熱エネルギー決定ユニット3は、医師などのユーザーが計算された処置結果を再検討することを可能にするために、計算された温度分布、ひいては第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる処置結果を示す出力ユニット8を介して出力を提供するように構成され、及び、上述の例において入力ユニット7を介して式(2)から式(5)により規定された、第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とのうちの少なくとも1つをユーザーが変更することをユーザーインターフェースが可能にするように、ユーザーインターフェースを提供するように構成される。更に、変更に基づく第1の熱エネルギー分布の更なる決定をユーザーが始めることをユーザーインターフェースが可能にするように、ユーザーインターフェースが提供される。したがって、ユーザーは、第1の熱エネルギー分布の計算の結果を再検討し得、再検討に基づいて計画工程が継続しなければならないか否かを決定し得、後者の場合において、ユーザーは、ユーザーの変更に基づいて第1の熱エネルギー分布Qの再計算を開始し得る。
【0038】
計画装置1は、既定の評価基準に基づいて、第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布、ひいては処置結果を評価するように構成された評価ユニット4を更に備え、熱エネルギー決定ユニット3は、決定された処置結果が不十分であることを評価が示している場合、第1の熱エネルギー関数と温度ベースの条件とのうちの少なくとも1つを変更し、変更に基づいて第1の熱エネルギー分布Qの決定を繰り返すように適応される。したがって、第1の熱エネルギー分布をもたらす計算の結果の評価又は再検討は、ユーザーにより、又は自動的に実行され得、更なる計画は、再検討又は評価が決定された第1の熱エネルギー分布が、ユーザーのビューにおいて、又は評価基準を考慮して、それぞれ、十分な品質を伴っていることを示している場合にのみ継続する。別の実施形態において、計画装置1は、評価ユニットを備えず、評価又は再検討は、ユーザーにより実行されるのみであってよい。評価が常に自動的に実行されること、及び、熱エネルギー決定ユニット3が、計算された第1の熱エネルギー分布をユーザーが再検討又は評価することを可能にするユーザーインターフェースを提供するように適応されないことも可能である。更に、半自動評価が実行されることが可能であり、評価ユニットが評価提案を提供し、ユーザーは、その者自身の再検討に基づいて、及び、自動的に取得された評価結果に基づいて、計画が存在の第1の熱エネルギー分布を使用して進行し得るか否か、又は、第1の熱エネルギー分布が再計算されなければならないか否かを決定し得る。評価基準は、推定されたアブレーションゾーン、処置の有効性、リスクを抱えた構造物に与えられる損傷などを含み得る。それは、例えば、アブレーションゾーンが人内のどのエリアが、例えば摂氏64度の温度閾値より高い温度を受けるかを決定することにより規定され得ること、このアブレーションゾーン内において腫瘍及びリスクを抱えた構造物が何度までであるかが決定され得ること、及び、これらの温度が、腫瘍及びリスクを抱えた構造物に対する所望の、又は許容可能なアブレーション温度を規定する評価基準と比較され得ることを意味する。処置の有効性は、それぞれのコンポーネントの領域全体に対するアブレーションされる領域の比率に基づいて規定される。例えば、第1の比率が腫瘍に対して計算され、第1の比率は、腫瘍ボリューム全体に対するアブレーションされる腫瘍ボリュームの比率であり得、第2の比率が計算され、第2の比率は、リスクを抱えた構造物全体のボリュームに対するアブレーションされるリスクを抱えた構造物のボリュームの比率であり得、第1の比率が第1の比率閾値、特に1より大きく、第2の比率が第2の比率閾値、特にゼロより小さい場合、処置が十分に効果的であると評価され得る。これらの閾値は、予め定められ、任意選択的にユーザーにより調節可能である。特に、定常状態の例において、アブレーションされる、及びアブレーションされないボリュームは、それぞれの温度と温度閾値との比較により規定される。時間に依存した状況において、例えば後述のアレニウス損傷積分といった組織における熱損傷を推定するモデルが、処置の終了時にアブレーションされる、及びアブレーションされないボリュームを決定するために使用され得る。
【0039】
したがって、次のステップが実行されなければならないか否かの判断は、シミュレーション結果の、すなわち計算された第1の熱エネルギー分布の評価に依存する。この判断は自動化され得るが、好適にはユーザー入力に依存し得る。結果が満足できるものではない場合、ユーザーは、重みλ
iを調節すること、及び/又は、目的関数に対する異なる式を選択することにより温度ベースの条件を変更し、第1の熱エネルギー分布の決定を繰り返す。結果が満足のいくものである場合、それが容認され、計画工程が進行する。
【0040】
上述の第1の熱エネルギー分布は規定の目標温度T
dに基づいて決定されているが、別の手法により、すなわち他の温度ベースの条件を使用することにより、第1の熱エネルギー分布を決定することも可能である。例えば、最低温度又は最高温度のペナルティー適用は、例えば、腫瘍における最小温度を最大化すること、すなわち、
【数7】
の場合に最大化することであって、iは温度が上げられなければならない領域を表す、最大化すること、又は、
【数8】
を最小化することであって、iが、温度が体温の近くに留まらなければならない領域を表す、最小化することに基づいて決定され得る。最小・最大型コンポーネントの同様の式は、例えば、iが、温度が上げられなければならない領域、すなわちアブレーション対象物を表す場合、
【数9】
を最小化することによる、又は、iが、温度が体温の近くに留まらなければならない領域、すなわち健康な、及びリスクのある組織を表す場合、
【数10】
を最小化することによる、組織温度分布と目標の、すなわち所望の温度分布との間の差の最小化を伴う。
【0041】
熱治療に関連した組織の損傷を説明するモデルを必要とする、所望の処置結果値としての組織損傷インジケーター値を使用することも可能である。これは、例えば、アレニウス損傷モデル、
【数11】
に従ってモデル化され得、ここで、ωは損傷指数であり、A(1/s)はスケーリングファクターであり、E
a(J/mol)は損傷工程活性化エネルギーであり、
【数12】
(J/mol/K)は普遍気体定数である。このアレニウス損傷モデルは、アレニウス損傷積分ともみなされ得る。組織の損傷は、iが、温度が上げられなければならない領域、すなわちアブレーション対象物を表す場合、損傷フラクション、
【数13】
により表され得、又は、iが、温度が体温の近くに留まらなければならない領域、すなわち健康な、及びリスクのある組織を表す場合、
【数14】
により表され得、ここで、
χΩ
i(x)=1(x∈Ω
iの場合)、0(他の場合) (13)
は、特性関数である。最適化問題、ひいては温度ベースの条件は、
【数15】
の加重和を最小化する。所望の処置結果の式に対する別の可能なコンポーネントは、アブレーション対象ボリュームにわたる最低温度のペナルティー適用、及び、リスクのある、又は健康な組織にわたる最高温度のペナルティー適用に依存する。目的関数においてこのようなコンポーネントを追加すること、例えば、式(4)のコスト汎関数にこのようなコンポーネントを追加することは、温度の均一性を高め、すなわち、それぞれの対象ボリュームに存在するコールド/ホットスポットが少なくなる。MinT及びMaxTタイプの汎関数の例は、
【数16】
及び、
【数17】
であり、ここで、H()はヘビサイド汎関数であり、Tmin及びTmaxは一般的なk番目の領域にわたって満たされなければならない最小/最大温度閾値を表す。
【0042】
目的関数の他の式は、前述の最高/最低温度ペナルティー適用項、及び/又は、損傷標示項のうちの1つ又は複数を含み得る。これらの項は重み付けされ、目的関数に追加され得る。
【0043】
計画装置1は、a)計算される、及びアブレーションプローブ22によりもたらされる第2の熱エネルギー分布と、b)アブレーションプローブパラメータとの間の関連性を提供する第2の熱エネルギー関数を提供するように構成されたアブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット5を更に備える。計画装置1は、熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが既定のずれ基準を満たすように、第2の熱エネルギー関数を使用することによりアブレーションプローブパラメータを決定するように構成されたアブレーションプローブパラメータ決定ユニット6を更に備える。この実施形態において、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット5及びアブレーションプローブパラメータ決定ユニット2は、2つのアブレーションプローブパラメータが、アブレーションされる腫瘍24に対するアブレーションプローブ22の配置と、アブレーション制御ユニット16を介してアブレーションプローブ22により適用されるパワーとであるように決定されるように構成される。
【0044】
アブレーションプローブパラメータの決定は、既定の初期アブレーションプローブパラメータから、又は、ユーザーにより選択された、又は、アブレーションプローブパラメータ決定ユニット6により自動的に決定された初期アブレーションプローブパラメータにより始まり得る。初期アブレーションプローブパラメータをユーザーが提供することを可能にするために、アブレーションプローブパラメータ決定ユニット6は、対応するユーザーインターフェースを提供するように適応され得る。アブレーションプローブパラメータを自動的に提供するために、アブレーションプローブパラメータ決定ユニット6は、熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布の極大値の値及び位置を使用するように適応され得、以下、この既に決定された第1の熱エネルギー分布はQ
*と表記される。
【0045】
したがって、アブレーションプローブに対する配置及び制御パラメータ、すなわちパワーの初期推測結果は、ユーザーにより選択され、又は、自動的に決定され得る。計画工程の第1の一部分において決定された最適な熱源、すなわち、熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布Q
*は、アブレーションプローブパラメータ最適化に対する目標関数になる。最小化されなければならない対応するずれ、ひいては目的関数は、
【数18】
により規定され得、ここで、
【数19】
は、推測された定常状態アブレーションシミュレーション中の平均パワーであり、又は、時間の関数としてのパワー仕様が考慮される場合、P=L
2([0.t
f])である。
【0046】
更に、式(16)において、Q
G(μ,P)は、特にアブレーションプローブの先端部の周囲においてアブレーションプローブにより特に生成された熱に対応しており、したがって、第2の熱エネルギー分布に対応しており、μはアブレーションプローブの配置を表し、すなわち、μはアブレーションプローブの位置を規定する配置パラメータを規定する。パワー・配置最適化(PP−OPT)問題は、次のように定式化され得る。
【数20】
【0047】
したがって、アブレーションプローブパラメータ決定ユニット6は、式(16)に従って計算されたずれが最小化されるように、最終的なアブレーションプローブパラメータμ
*及びP
*を決定するように適応され得る。この最小値を導出することが、既定のずれ基準であるとみなされ得、すなわち、式(16)により規定されたずれが最小化されるように、配置及びパワーが決定される場合、既定のずれ基準が満たされる。
【0048】
PP−OPT問題は、例えば準ニュートン又は信頼性領域法といった一般的な最適化アルゴリズムを使用して解かれ得る低次元非凸最適化問題である。これらの知られた方法に関連した更なる詳細については、J.Nocedalらによる書籍「Numerical Optimization」、Springer Verlag(2006)を参照されたく、特にチャプター6における準ニュートン法、チャプター7.2における記憶制限準ニュートン法、及びチャプター4における信頼性領域法を参照されたく、同書籍が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
コスト汎関数の非凸性に起因して例えば、取り得るプローブ位置を示すf(μ,P)の極小値のうちの一部又はすべてを決定する遺伝的アルゴリズム(GA)を使用して決定され得る、f(μ,P)に対する複数の極小値が存在する。その後、どのプローブが、及びいくつのプローブが活性化されるかを決定するための組合せ最適化、及び、パワー設定を決定するための連続的最適化の組合せが適用され得る。
【0050】
GMPPルーチンは、腫瘍をアブレーションするための複数のアブレーションプローブの配置を計画するために使用され得る。概して、アブレーションプローブパラメータ決定提供ユニット5及びアブレーションプローブパラメータ決定ユニット6は、初期アブレーションプローブ、及び、この初期アブレーションプローブの取り得る配置及びパワーを考慮するだけでは式(16)により規定されたずれが十分小さくならなかった場合、更なるアブレーションプローブ22、並びに、対応する配置及び対応するパワーが考慮されるように構成され得る。したがって、第1の熱エネルギー分布からの、すなわち目標熱エネルギー分布からの第2の熱エネルギー分布のずれが過度に大きくはないことを確実なものとするために、既定のずれ基準は、ずれの最小が導出されなければならないことだけでなく、この最小値が既定の閾値より小さくなければならないことでもある。したがって、追加的なアブレーションプローブ、ひいては追加的な配置及びパワーパラメータが、式(16)により規定されたずれを小さくするために使用される。特に、GMPPルーチンが使用される場合、シミュレーション中、終了基準が満たされていない限り、アブレーションプローブが繰り返し配置される。繰り返し基準又は停止基準とも呼ばれるこの終了基準は、追加されたアブレーションプローブの最大数、複数のアブレーションプローブの総熱量、結果として得られる第2の熱エネルギー分布Q(μ,P)が生体熱の式(1)などとともに使用される場合に取得される温度分布の評価に基づく。終了基準のうちの少なくとも1つが満たされている場合、計画工程が完了とされる。そうでない場合、次にQ
*は、Q
*−Q(μ
*,P
*)に更新され得、追加的なプローブ配置及びプローブパワーが、例えば、ユーザー入力、又はQ
*−Q(μ
*,P
*)の最大値の値及び位置を使用して初期化され得、及び、式(16)及び(17)に従ったループが再開し得る。
【0051】
熱エネルギー決定ユニット3は、経時的な第1の熱エネルギー分布すなわちQ
*=Q
*(x,t)を決定するように構成され得る。次に、アブレーションプローブパラメータ決定ユニット6は、時間インターバル全体[0,t
f]にわたって平均パワーとして、又は、時間の関数P
*=P
*(t)として、パワーパラメータ、すなわちパワー制御を決定するように構成され得る。第1の熱エネルギー分布を決定するための第1の一部分における、及びアブレーションパラメータを決定するための第2の一部分における目的関数、すなわち式(2)及び式(16)は、連立方程式の終了状態を表し得、又は、同様に時間及び空間にわたって積分された差を含む。
【0052】
計画装置1を使用することにより実行されるワークフローが、以下において、
図4から
図13を参照して示される例を参照して更に説明される。
【0053】
図4は、加熱される人18の領域を表す演算領域のセグメント分けを示す。この例では、腫瘍35及びリスクを抱えた構造物32、33、34、36が、健康な組織31内においてセグメント分けされており、本例では、リスクを抱えた構造物32、33、34、36は脈管である。
図4は、演算領域の例示的な二次元表現であり、腫瘍35は、局所脈管により囲まれた肝腫瘍である。セグメント分けは、熱源シミュレーション、すなわち式(1)から(3)に従った第1の熱エネルギー分布の決定のために、特に、生体熱の式(1)の熱伝導率及び血液灌流パラメータを規定するために使用され得る。
【0054】
計画装置1は、ユーザーにより設定された要求に基づく処置の結果の直感的な実行可能性の調査を可能にする。
図4に例示的に示される領域に対して、腫瘍エリアにわたる目標温度T
dからのずれに対応した式(5)と組み合わされて、式(2)における項の重みλを大きくすることは、この例においてリスクを抱えた構造物である近接した血管に熱損傷を与えるという犠牲を伴って、腫瘍の所望の完全なアブレーションを結果的にもたらす。これは
図5及び
図6に示される。
【0055】
図5は、熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布Qを概略的に、及び例示的に示す。
図6は対応する温度分布を示す。
図6において、輪郭線37は摂氏64度に対応し、アブレーションされる領域を表し、輪郭線38は摂氏47度に対応し、及び損傷のない領域を示している。この例において、これらの2つの輪郭線37、38間における領域に対して、時間・温度情報が存在しないので、どのような要求もされることができない。それにもかかわらず、この例において腫瘍36の100パーセントがアブレーションされることが実証され得る。しかし、重要な構造物の15パーセントが、同様に損傷を受けた状態である。また一方では、リスクを抱えた構造物にわたる温度差の重みが大きくされた場合、アブレーション領域が大幅に縮む。この場合において、及び、この例では、したがって、すぐそばの血管にリスクを与えない完全な腫瘍アブレーションは不可能であると結論づけられ得る。リスクを抱えた構造物にわたって温度差の重みを大きくすることによる結果が
図7及び
図8に示される。
【0056】
図7はこの例に対して、最適な熱源、すなわち、熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布を示し、
図8は、対応する温度分布を示す。
図8において確認され得るように、摂氏64度に対応した輪郭線37は腫瘍35内にあり、すなわち、この場合、腫瘍の36パーセントのみがアブレーションされるのに対し、リスクを抱えた構造物は確実に損傷を受けない。
【0057】
図9及び
図10を参照しながら説明される更なる一例では、腫瘍と血管との間の距離がより大きく、この例では、腫瘍がより小さいので、距離がより大きい。
図9はこの例に対して、最適な熱源、すなわち、熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布を示し、
図10は、対応する空間温度分布を示す。この状況において、腫瘍35は、摂氏64度に対応した輪郭線37によりマーキングされたアブレーションゾーンにより完全にカバーされているのに対し、リスクを抱えたすべての構造物は摂氏47度に対応した輪郭線38の外部に位置している。したがって、この例では、リスクを抱えたすべての構造物が処置によりいかなる手法によっても損傷を受けずに、腫瘍35の100パーセントがアブレーションされる。
【0058】
ユーザーが
図6、
図8、及び
図10に示されるように提示される結果に満足した場合、ユーザーは、熱エネルギー決定ユニット3のユーザーインターフェースを介してこれを示し、その後、アブレーションプローブパラメータが、承認された第1の熱エネルギー分布に基づいて決定され得る。
【0059】
第2の部分、すなわちアブレーションプローブパラメータの決定は、初期アブレーションプローブパワー及びアブレーションプローブ配置を伴う1つのアブレーションプローブを使用して初期化され得、最適な熱源、すなわち、熱エネルギー決定ユニット3により計算された決定された第1の熱エネルギー分布が、目標関数として使用される。計算される、及びアブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布とアブレーションプローブパラメータとの間の関連性を提供する第2の熱エネルギー関数は、もちろんそれぞれのアブレーションプローブに依存した、知られた熱エネルギー関数である。例えば、この熱エネルギー関数はガウス関数に基づき得、このガウス関数のパラメータは、単極ラジオ波アブレーションプローブの放射軸にわたる熱の減衰を模倣するように決定され得る。特に、第1の熱エネルギー関数は、次のように規定され得る。
【数21】
ここで、パラメータcは、ラジオ周波誘導熱源のシミュレーションへのガウシアンパラメータのフィッティングに基づいて固定される。
【0060】
上述のように、μ及びPに対する初期値は、アルゴリズムにより、すなわちアブレーションプローブパラメータ決定ユニット6により自動的に選択されるか、又はユーザーにより提供され得る。したがって、式(16)から式(18)は、まず1つのアブレーションプローブを考慮することにより解かれ得る。次に、繰り返し、決定される配置及びパワーパラメータを伴う更なるアブレーションプローブが考慮され得、各繰り返しステップにおいて更なるアブレーションプローブが追加され、式(16)から式(18)が解かれる。
【0061】
この例において、アブレーションプローブパラメータ決定ユニット6は、k個の異なるアブレーションプローブに対するk個の第2の熱エネルギーサブ分布を決定し、結果として得られる全体的な第2の熱エネルギー分布、すなわち、対象者に適用される結果として得られる実際の第2の熱エネルギー分布は、
Q(x)=Q
G(x;μ
(1),P
(1))+Q
G(x;μ
(2),P
(2))+…+Q
G(x;μ
(k),P
(k)) (19)
により規定される。
【0062】
この結果として得られる第2の熱エネルギー分布は、すなわち、この結果として得られる熱源は、
図11に概略的に、及び例示的に示されている。対応する温度分布が
図12に示されており、この例では、腫瘍35は摂氏64度に対応した輪郭線37内に完全に位置しており、すなわち完全にアブレーションされ、リスクを抱えた構造物はこれらのリスクを抱えた構造物が損傷を受けないように、摂氏47度に対応した輪郭線38の外部に位置している。
【0063】
以下、人の腫瘍をアブレーションするためにアブレーション工程中のアブレーションプローブの動作を説明するアブレーションプローブパラメータを決定するための計画方法の実施形態は、例示的に
図13を参照して説明される。
【0064】
ステップ101において、計算される第1の熱エネルギー分布と空間温度分布との間の関連性を規定する生体熱PDE式(1)などの第1の熱エネルギー関数を提供することにより、及び、腫瘍のアブレーションを含む人に対する所望の処置結果を示す温度ベースの条件を提供することにより、計画方法が初期化され、この実施形態では、温度ベースの条件は、所望の処置結果を示す提供された所望の空間温度分布であって、所望の空間温度分布が、閾温度より上において一部分がアブレーションされる当該閾温度より高い、アブレーションされる一部分内における温度値を含む、所望の空間温度分布と、b)第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布との間のずれに基づいている。ステップ101において、また、計算される、及びアブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布とアブレーションプローブパラメータとの間の関連性を規定する第2の熱エネルギー関数が提供される。例えば、式(18)が提供され得、第2の熱エネルギー分布が、式(18)に従ってそれぞれのアブレーションプローブに対して決定された熱エネルギーサブ分布Qの和により規定され得る。
【0065】
ステップ102においてアブレーションされる腫瘍を含むエリアにおける人の異なるコンポーネントの空間分布が提供され、すなわち、対応する領域セグメント分けが例えば
図4に示されるように提供される。ステップ103において、熱エネルギー決定ユニット3は、温度ベースの条件が満たされるように、すなわち、例えば、所望の処置結果を示す提供された所望の空間温度分布と、第1の熱エネルギー分布を決定するとともに第1の熱エネルギー関数を使用することにより結果的にもたらされる計算された空間温度分布とのずれが最小化されるように、第1の熱エネルギー関数を使用することにより、第1の熱エネルギー分布及び空間温度分布を決定する。特に、ステップ104において、ユーザーが、所望の制約及び/又は重みを選択し得、次に、ステップ105において、最適な熱源を決定するために、すなわち、第1の熱エネルギー分布を決定するために、例えば式(1)から式(5)により規定された連立方程式が解かれる。ステップ106において、決定された第1の熱エネルギー分布を考慮して、例えば摂氏67度の温度閾値より高い温度をもつ領域により規定され得る結果として得られるアブレーションゾーンが十分であるか否かが確認される。このアブレーションゾーンがアブレーションされる腫瘍を完全にカバーしている場合、本方法は、ステップ107に進み得る。そうでない場合、本方法はステップ104に進み、すなわち、ユーザーが制約及び/又は重みを変更し得、第1の熱エネルギー分布が、変更に基づいて再計算され得る。ステップ107において、アブレーションプローブパラメータの決定が初期化され、1つのアブレーションプローブが推測され、ステップ103において決定されてステップ106において承認された最適な熱源が、アブレーションプローブパラメータの決定のための目標関数として使用される。アブレーションプローブパラメータの決定自体は、ステップ108において、第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが既定のずれ基準を満たすように、提供された第2の熱エネルギー関数を使用することにより実行される。特に、ステップ109において、1つのアブレーションプローブの配置を規定する最適な配置パラメータ、及び、決定された配置におけるアブレーションプローブを介して人に適用されるパワーを規定するパワー制御パラメータを決定するために、式(16)から式(18)により規定された連立方程式が解かれる。ステップ110において、熱的な近似が満足のいくものであるか否か、すなわち、例えば、ステップ103において決定された第1の熱エネルギー分布と、ステップ109において決定された配置及びパワーパラメータを考慮してアブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布との間におけるずれが既定の閾値より小さいか否かが確認される。熱的な近似が満足のいくものである場合、本方法は、ステップ112において終了する。そうでない場合、ステップ111において、好適には針であるアブレーションプローブの数が1つずつ増やされ、目標及びコスト関数が更新される。増やされたアブレーションプローブの数、及び、更新された目標及びコスト関数に基づいて、本方法は、ステップ109に進む。
【0066】
計画装置及び計画方法は、好適には経皮アブレーション癌治療に関する文脈においてデバイス制御及び配置問題を解決する。術前熱的処置計画の目標は、熱供給量の伝達が腫瘍の完全なアブレーションをもたらし、周辺の健康な組織、及び、リスクを抱えた近接した臓器に最小限の損傷を与えるか、又は損傷を与えないように、デバイスの、すなわち1つ又は複数のアブレーションプローブの配置、及び、デバイスパワーの制御を決定することである。人に特有のイメージングデータ、例えばコンピュータ断層撮影イメージングデータ、超音波イメージングデータ、磁気共鳴イメージングデータが与えられて、腫瘍ボリューム及び近くの解剖学的構造が、例えばセグメント分けにより識別され得る。負担のかかる臓器、及び、腫瘍の寸法及び位置に基づいてアブレーションモダリティ、すなわち、例えば、ラジオ波アブレーション、集束超音波アブレーション、マイクロ波アブレーション、レーザーアブレーション、寒冷アブレーションなどが、好適には医師であるユーザーにより選択され得る。腫瘍内へのアブレーションプローブの挿入のための方法は、負担のかかる臓器に依存し得るが、好適にはこの挿入はフリーハンドのデバイス配置を伴う。しかし、挿入は、例えばロボットを使用することにより自動的に実行されることも可能である。
【0067】
上述の計画装置及び計画方法は、計画問題を2つの部分に切り分け、完全に自動化され得るか、又はユーザー入力を考慮し得るGMPPアプローチを可能にする。結果として得られるワークフローは非常に適応性がある。特に、それは、異なる入力に簡単に適応され得る。したがって、異なる所望の処置結果の式及び様々なアブレーションモダリティのカバレッジを迅速に達成し得る。更に、ユーザーは、理想的なデバイス配置に関する有益な洞察を提供され、ユーザーの配置の選択の改善を提供する。本説明の始めに言及されている計画装置及び計画方法などの知られた計画装置及び計画方法は、特定のアブレーションモダリティであって、その特定のアブレーションモダリティのためにその計画装置及び計画方法が開発された対象の特定のアブレーションモダリティに対してロバストかつ信頼性の高いものであるが、それらの計画装置及び計画方法は、モダリティを説明する生物物理学モデルに大きく依存し、異なるタイプのアブレーション処置に対して直接調節されることができない。
【0068】
上述の計画装置及び計画方法は、ユーザーの制約及び対話型ユーザー配置に基づいて最適な熱分布の演算を可能にし、最適なデバイス位置、すなわちアブレーションプローブの最適な配置が、好適にはユーザーにより示されるエリア内に自動的に、又は半自動的に達成される。上述のように処置計画問題を2つの部分に切り分けることにより、より高い計画工程の適応可能性が達成される。第1の部分は、最適な熱エネルギー分布又は最適な熱源、すなわち、所望の処置結果を生成するために必要な第1の熱エネルギー分布、すなわち、例えば、所望の空間温度分布を決定する。この第1の部分は、ユーザーにより規定された制約、局所的な幾何学的特性、すなわち人内の異なるコンポーネントの空間分布、及び、熱伝導率及び血液灌流パラメータなどの組織に特有の性質のみに依存すると同時に、使用されるアブレーション処置のタイプに全く依存しない。この情報は、処置要求の実行可能性の第1の評価を提供し、ユーザーがデバイスの初期配置を選び出すためのガイドとなり得る。第2の部分は、デバイス配置及びパワー制御の最適化に関連し、すなわち、目標として第1の部分の最適な熱源を使用したアブレーションプローブパラメータの決定に関連する。アブレーションプローブにより生成された熱エネルギー分布、すなわち第2の熱エネルギー分布が、最適な熱源に対して、すなわち、第1の部分において決定された第1の熱エネルギー分布に対して、決定され、すなわち、シミュレーションされ、又は近づけられ、及び比較される。したがって、様々なアブレーションモダリティによりもたらされる任意の熱関数が、元の最適な熱エネルギー分布に影響を与えることなく、すなわち、決定された第1の熱エネルギー分布に影響を与えることなく、第2の部分において使用され得る。この特徴は、解決策が、同じワークフローを維持しながら、異なるアブレーションモダリティに簡単かつ効果的に適応され得ることを確実なものとする。更に、上述のように、第2の部分は、追加的なアブレーションプローブに対する最適な配置を提案するように繰り返し反復され得る。
【0069】
以下、GMPPアルゴリズムの更なる詳細が説明される。
【0070】
GMPPアルゴリズムは、終了基準のうちの少なくとも1つが満たされるまで、追加的なプローブを繰り返し配置する。特に、繰り返しごとに、k番目のプローブに対応した3つのパラメータ(μ
1(k)、μ
2(k)、P
(k))が、目標熱エネルギーUに基づいて最適化される。目標熱エネルギーUは、第1の部分の最適な熱、すなわち熱エネルギー決定ユニット3により決定された第1の熱エネルギー分布Q
*に等しくなるように初期化され、それから、現在配置されているプローブの熱、すなわち熱エネルギー分布を減算することにより、GMPPの繰り返しごとに更新される。第1の熱エネルギー分布Q
*の例が
図14に示されている。対応する温度分布が
図15に示されており、この図において、線37はアブレーションゾーン、すなわち、例えば摂氏64度の既定の閾値より温度が高い領域をマーキングしており、線38は確実にアブレーションされない領域、すなわち、例えば摂氏47度の更なる既定の閾値より温度が低い領域をマーキングしている。以下の疑似コードが本アイデアをより詳細に説明している。
【0071】
Input:Q
*、終了基準に対する公差、プローブの最大数
Output:paramOpt//アルゴリズムにより配置されたすべてのプローブに対する配置及びパワー値を含む構造
Initialize 繰り返しカウントk=0
Initialize 目標熱エネルギーU=Q
*
Initialize paramOpt=[.]
While 終了基準が満たされていない間 do
Set param0=(μ,P)=initialGuess()
Solve [μ
*,P
*,f
*]=argMin(param0,f(μ,P,U))
Check 終了基準
Update paramOpt[k]=[μ
*,P
*]
Update U=U−Q
G(μ
*,P
*)
Update k=k+1
Go to 4.
【0072】
この例では次式、すなわち、
【数22】
及び、
【数23】
が使用され、argMin()は適切な最小化アルゴリズムをコールする方法であり、このアルゴリズムに対する例が以下で更に与えられる。GMPPアルゴリズムの繰り返しごとに、initialGuess()方法は、現在配置されているプローブの配置及びパワーパラメータに対する初期推測結果を決定する。この方法の可能な実施態様は、プローブに対する配置及びパワー設定をユーザーが選び出すユーザーベースの初期推測結果を含む。代替的に、パワーは、プローブの近傍におけるUの最大値又は平均パワーに基づいて自動的に選び出され得る。initialGuess()は、また、例えばUの最大パワーの位置及び値を選び出すことにより完全に自動化され、param0を決定するためにこの情報を使用し得る。これらの提案においてUの極大値は、プローブの配置及びパワーに対する標示として使用される。しかし、これは提案にすぎない。配置及びパワーの初期推測結果は、ユーザーの経験、領域の幾何学的構成(すなわち、腫瘍の形状及び寸法、及び、リスクを抱えた構造物への近さ)などに基づいて決定され得る。
図16から
図18は、3つのアブレーションプローブに対する3つの初期配置301、302、303とともに、第1の熱エネルギー分布Q
*を示し、
図16は、第1のアブレーションプローブの初期配置を示し、
図17は、第2のアブレーションプローブの初期配置を示し、
図18は、第3のアブレーションプローブの初期配置を示す。したがって、GMPPにおける最適化argmin(.)のコールは、現在の目標熱エネルギー分布Uに基づいて初期推測結果を改善する。
【0073】
この二次元の例では、GMPPの各繰り返しが、3つのパラメータのみを決定し、2つのパラメータはプローブの位置を指定するものであり、3つ目のパラメータは平均パワーに対するものであることに留意されなければならない。しかし、三次元では、プローブ位置を適切に説明するために6つのパラメータが必要とされる。最後に、パワーが時間的に最適化されなければならない場合、パワーパラメータもより高い次元のものとなる。Pの次元は、問題の数値解に対して選択された時間的な離散化、又は、処置中に実施されなければならない所望のパワー更新に依存し、例えば、最先端のラジオ波アブレーション機器は30秒ごとにデバイスパワーを更新する。上述のアイデアの変形例は、各GMPPステップ後のみのパワーの最適化に基づく目標熱エネルギーを含み得、すなわち、配置パラメータは固定され、パワーのみが、
【数24】
を解くことにより最適化される。
【0074】
パワーに対する初期選択は、上述の疑似コードの6行目におけるGMPP argmin()方法により決定された値であり、又は、ゼロに初期化され得ることに留意されなければならない。
【0075】
上述のアイデアの変形例は、各GMPPステップにおいてすべてのパワーを最適化することも有し、すなわち、各ステップにおいて、すべてのパワーP
1、…、P
kが上述の疑似コードの6行目におけるargMin()において最適化されながら、以前に決定された位置は固定されたままである。更に、別の変形例において、パワーの最適化は温度ベースであり得、それについては以下で更に説明される。これらの変形例は、組み合わされてもよい。更に、式(16)における目的関数の変形例も可能性である。例えば、プローブの近さのペナルティー適用が、例えば、
【数25】
により説明されるように、以前に配置されたプローブとの現在配置されているプローブの熱エネルギーの重なりにペナルティーを適用する項を追加することにより含まれ得る。
【0076】
この場合、目標熱エネルギーはQ
*、すなわち、GMPPの繰り返しごとの第1の熱エネルギー分布である。
【0077】
代替的な実現例において、強度変調放射線治療(IMRT)リーフシーケンシングのために、及び、ブラキセラピーカテーテル配置のために使用される「コラム生成」と呼ばれるよく知られたグリーディ法が、argMin()関数により表された連続的最適化を置き換えるために使用されてもよい。コラム生成方法は、例えば、H.E.Romeijnらによる論文「A Column Generation Approach to Radiation Therapy Treatment Planning Using Aperture Modulation」、Society for Industrial and Applied Mathematics、Journal on Optimization、volume 15、issue 3、838〜862頁(2005)に開示されており、同論文が参照により本明細書に組み込まれる。この場合において、空間における取り得るアブレーター位置の三次元離散的グリッドは、好適には例えば腫瘍ボリュームにおいて選択される。この集合からの最善な点が、P
(k)に対する関数f(μ
(k),P
(k),U)の勾配を決定するために使用され、ここで、三次元グリッド状に対するすべてのP
(k)が最初にゼロに設定されるとともに、以前に決定されたP
(1)、…、P
(k−1)がそれらの以前に最適化された値を維持する。(k)がGMPPの現在の繰り返しを表すことに留意されなければならない。概して、適切なヒューリスティックは、この三次元グリッドから、df/dPが最小である(ほとんどの場合、負である)位置μ
*を選択することである。後に、すべての現在選択されているアブレーターの位置のパワー値は、Solve [P,f
*]=argMin(param0,f(μ
*,P,U))を介して最適化される。最初の繰り返しにおいて、この方法は、プローブ配置の初期選択結果に対する最大値Uを使用して位置を選択する前述のアイデアに適合しており、その理由は、それも勾配df/dPが負の最小値である場合だからである。何らかのf変化公差に達したとき、アブレーターの最大数を上回ったとき、及び/又は、勾配がいずれの場所でも正であるとき、すなわち、どの位置もfを改善する方向に向かわないとき繰り返しが終わる。これは、以下の疑似コードにより説明され得る。
【0078】
Initialize P
set={ },μ
set={ },k=0
While 終了停止基準が満たされていない間
Set P(μ
k)=0 for 3Dグリッドにおけるμ
k
if(size(μ
set)>0)
Set P(μ
set)=P
set
End if
////勾配ベースのプローブ選択
//Compute勾配マスク
Compute df/dP(P) over すべてのμ
k
Select 負の最小値のdf/dPをとるμ
i
////選択されたプローブのパワーの最適化
//update選択されたプローブ位置/パワー
μ
set=μ
setU{μ
k}//μパラメータ設定を更新
P
set=P
setU{P
k}//Pパラメータ設定を更新
Init P
set=[0…0]
Optimize P
set=argmin_{P
set}(f(μ
set,P
set))
Update k=k+1
End while
【0079】
本例において、argmin_{P
set}はargmin P
setであり、P
setに対して汎関数f(mu
set,P
set)が最小化され、ここで、P
setは、k番目の繰り返しにおける位置mu
setにおける現在選択されているアブレーター源のパワーである。
【0080】
この例において、終了基準は、例えば、繰り返し最大数、最大の関数f精度、使用するアブレーションプローブの最大数及び/又は、df/dPがいずれの場所でも正である(どのプローブも関数fを更に最小化しない)か否かを確認することにより規定され得る。終了基準に対する更なる例は、a)相対誤差ノルムにおいて測定された、目標熱エネルギーQ
*と現在の加算されたプローブ熱エネルギー
【数26】
との間の差に対する公差に達すること、b)コスト汎関数f(μ
(k),P
(k),U
(k))の値に対する公差に達すること、c)最大繰り返し数に達すること、d)ヒートシンクを配置しようと試みること、すなわちP
(k)≦0であること、及びe)近さ公差に違反していること、すなわち、以前に配置されたプローブに対して過度に近くにプローブを配置することである。
【0081】
本方法の実現例に応じて、上述の又は他の問題関連基準が、GMPPの繰り返しを停止又は調節するために使用され得る。基準は、有意性に従って重み付けされ得、配置の繰り返しを自動的に停止するために使用され、又は、どのように進めるかを決定するためにユーザーと対話するために使用される。例えばユーザーは、異なる初期選択結果を提供し得、GMPPが再度繰り返すことをさせ得る。最後に、上述の例のうちのいくつかにおいて、アルゴリズムがGMPPの繰り返しから抜ける場合、最後に配置されたプローブは、例えばヒートシンク配置の、又は、近さ違反の場合、破棄される。これらの仕様及び調節は用途に依存し、本明細書において提案されている複数のプローブ配置方法の本質に影響を与えない。
【0082】
図13を参照してここまでに説明されている実施形態の変形例において、ステップ110と終了112との間に、目標温度に基づいて各プローブのパワーを最適化する更なるステップが追加される。これは以下で更に詳細に説明される。この追加的なステップにおいて、GMPPアルゴリズムにより配置されたすべてのプローブの配置パラメータが、固定され、所望の処置結果に基づいて最終的なパワーの最適化が実行される。例えば、目標温度ベースの所望の処置結果の式が使用され、及び、K個の配置されたプローブの定常状態のシナリオが考慮される場合、K個の平均パワーP=(P
(1),…,P
(K))は、以下の制約された最小化問題、すなわち、
【数27】
を解くことにより最適化され、ここで、T
Pは、熱源
【数28】
を使用した生体熱の式に対する解である。
【0083】
これは、このステップの1つの取り得る実現例であることに留意されなければならない。他の所望の処置結果も同様に使用され得る。更に、時間(t)に依存した例では、類似の問題が解かれ得、ここで、
P=P(t)=(P
(1),…,P
(K)) (26)
である。
【0084】
この追加的なステップは、それが不必要なプローブを無効化にしたので、計画工程の最終結果を改善し得、すなわちより多くのプローブが必要であるとしてGMPPにより配置されている場合、このステップにより、それらのパワーはゼロに設定される。これは、この追加的なステップが実行された後に結果として得られる熱エネルギー分布を示す
図19に示されている。この例において、第3のアブレーションプローブ303が×印により示されるように無効化されており、第1のアブレーションプローブ301及び第2のアブレーションプローブ302は有効化されたままである。対応する温度場が
図20に示される。
【0085】
各繰り返しステップにおいて1つのプローブパラメータが決定される場合におけるGMPPアルゴリズムにおいて、目標熱エネルギーは、好適には、初期目標Q
*から以前に配置された熱源の和を減算したものに更新される。しかし、同時プローブ配置も可能である。この場合、各繰り返しにおいてプローブの数が増やされ、したがって、決定されるパラメータの数が増やされる間、目標熱エネルギーは常にQ
*である。ユーザーが望ましいプローブの最小数を示し、この入力を使用してGMPPアルゴリズムを初期化してもよいことに留意されたい。そして、本方法は、ユーザープローブに対する配置及びパワー設定を提案し、必要とされる場合は追加的なプローブを配置する。そして、最終的な温度ベースのパワーの最適化が、これらのプローブのうちのいくつが有効なままでなければならないかを決定するために使用され得る。
【0086】
開示されている実施形態に対する他の変形例が、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の考察により、請求項に記載された発明を実施する当業者により理解及び実現され得る。
【0087】
特許請求の範囲において、「備える(含む、有する、もつ)」という用語は、他の要素もステップも排除せず、単数形の表現は複数を排除しない。
【0088】
1つのユニット又はデバイスが、特許請求の範囲に記載されているいくつかの項目の機能を実現してよい。単に特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているということが、利点を得るためにこれらの手段の組合せが使用不可能なことを示すわけではない。
【0089】
1つ若しくは複数のユニット又はデバイスにより実施される、例えば、温度ベースの条件の提供、目標温度分布の提供、熱エネルギー関数の提供などの工程、例えば、第1の熱エネルギー分布の決定、例えばアブレーションプローブパラメータの決定などは、任意の他の数のユニット又はデバイスにより実施され得る。計画方法に従った計画装置のこれらの手順及び/又は制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として、及び/又は、専用ハードウェアとして実施され得る。
【0090】
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一体的に、又は他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な媒体に記憶されてよい/適切な媒体に格納して配布されてよいが、例えばインターネット又は他の有線又は無線電気通信システムを介して他の形態で配布されてもよい。
【0091】
特許請求の範囲における参照符号は、いずれも特許請求の範囲を限定するように解釈されてはならない。
【0092】
本発明は、アブレーションプローブパラメータを決定するための計画装置に関する。熱エネルギー決定ユニットは、計画工程の第1の部分において、対象者に対する所望の処置結果を示す温度ベースの条件が満たされるように、生体熱の式などの熱エネルギー関数を使用することにより第1の熱エネルギー分布を決定する。アブレーションプローブパラメータ決定ユニットは、第2の部分において、第1の熱エネルギー分布と第2の熱エネルギー分布との間のずれが既定のずれ基準を満たすようにアブレーションプローブによりもたらされる第2の熱エネルギー分布をb)アブレーションプローブパラメータに関連付ける第2の熱エネルギー関数を使用することにより、アブレーションプローブパラメータを決定する。2つの部分へのこの切り分けが、異なる種類のアブレーション工程に対するアブレーションプローブパラメータの決定の適応可能性の改善を可能にする。