(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
冷凍サイクル装置は、気体の冷媒を圧縮して昇温させる圧縮機と、昇圧及び昇温された気体の冷媒を放熱凝縮して液化させる凝縮器と、液化された冷媒を減圧膨張させて、その一部を蒸発させる膨張弁と、残りの液体の冷媒を蒸発気化させて、周りから熱を奪い取る蒸発器とを備えている。また、蒸発器において気化された冷媒は圧縮機に還流される。このように、冷凍サイクル装置においては、冷媒が、圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器との間を循環する。また、冷媒は、凝縮器を通過する間に、凝縮器の外部環境に熱を放出する。冷媒は、蒸発器を通過する間に、蒸発器の外部環境から熱を吸収する。凝縮器と蒸発器は、いずれも、冷媒と外部環境の間で熱の収受を行う熱交換器であって、基本的な機械的構成が共通する。
【0003】
冷凍サイクル装置は、冷蔵庫又は冷凍庫の熱源として使用されるが、空気調和装置の熱源としても使用される。冷蔵庫等の熱源として使用される冷凍サイクル装置においては、蒸発器は常に冷蔵庫等の庫内に配置され、凝縮器は常に庫外に配置される。
【0004】
空気調和装置を冷房機として使用する場合は、室内に配置される熱交換器を蒸発器として機能させ、また室外に配置される熱交換器を凝縮器として機能させる必要がある。空気調和装置を暖房機として使用する場合は、室内に配置される熱交換器を凝縮器として機能させ、また室外に配置される熱交換器を蒸発器として機能させる必要がある。そのため、空気調和装置の熱源として使用される冷凍サイクル装置においては、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流れる方向を変更する流路切換装置を備える必要がある。なお、空気調和装置の熱源として使用される冷凍サイクル装置において、室内に配置される熱交換器は利用側熱交換器と呼ばれ、室外に配置される熱交換器は熱源側熱交換器と呼ばれる。
【0005】
従来、空気調和装置の熱源として使用される冷凍サイクル装置においては、四方弁が流路切換装置として多用されている。例えば、特許文献1には、流路切換装置として四方弁を備える車両用空調装置が示されている。
【0006】
四方弁の具体的な構成は特許文献2に示されている。特許文献2に記載の四方弁は、第1〜4のポートが開口する弁ハウジングと、弁ハウジングの内部に配置されて、第1〜4のポートが配置された平面に垂直な軸周りに回転する弁体を備えている。この四方弁においては、弁体を軸周りに回転させることによって、第1のポートと第2のポートとが連通接続されると共に第3のポートと第4のポートとが連通接続する状態と、第1のポートと第4のポートとが連通接続されると共に第2のポートと第3のポートとが連通接続する状態とを切り換えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態に係る冷凍サイクル装置の構成と作用を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面においては、同一または同等の部分に同一の符号を付している。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る冷凍サイクル装置1の構成を示す説明図である。冷凍サイクル装置1は、図示しない車両に搭載されて、当該車両の車室内の空気の温度調整、つまり、車室の冷暖房を行う装置である。また、冷凍サイクル装置1は、二酸化炭素を冷媒として使用する。
【0018】
図1に示すように、冷凍サイクル装置1は、冷媒が流れる方向を変更する流路切換装置2を備えている。流路切換装置2は、冷媒が流入する流入ポート2aと、冷媒が流出する流出ポート2bと、冷媒が流入又は流出する第1及び第2の流出入ポート2c,2dとを備えている。流路切換装置2の詳細な構成については、後述する。
【0019】
流路切換装置2の流入ポート2aと流出ポート2bの間には、圧縮機3が配置されている。流出ポート2bと圧縮機3の間には管路4aが配置されている。そのため、流出ポート2bから流出した冷媒は、管路4aを通って圧縮機3の内部に流入する。また、圧縮機3と流入ポート2aの間には管路4bが配置されている。そのため、圧縮機3の内部で圧縮されて、高温高圧になった冷媒は、管路4bを通って、流入ポート2aに流入する。このように、冷媒は流路切換装置2と圧縮機3の間を循環する。また、管路4aと管路4bによれば、流路切換装置2の流出ポート2bを出発して、圧縮機3を通って、流路切換装置2の流入ポート2aに帰還する第1の環状流路4が形成される。
【0020】
また、
図1に示すように、冷凍サイクル装置1は、利用側熱交換器5と熱源側熱交換器6と膨張弁7を備えている。利用側熱交換器5は管路8aを介して流路切換装置2の第1の流出入ポート2cに接続されている。熱源側熱交換器6は管路8dを介して流路切換装置2の第2の流出入ポート2dに接続されている。膨張弁7は、利用側熱交換器5と熱源側熱交換器6の間に配置されている。膨張弁7は、管路8bを介して利用側熱交換器5に、管路8cを介して熱源側熱交換器6に、それぞれ接続されている。このように、管路8a,8b,8c,8dによれば、流路切換装置2の第1の流出入ポート2cを出発して、利用側熱交換器5、膨張弁7、熱源側熱交換器6を、順に通って、流路切換装置2の第2の流出入ポート2dに帰還する第2の環状流路8が形成される。なお、第2の環状流路8において冷媒が流れる方向は、流路切換装置2によって変更される。流路切換装置2のかかる作用については、後で詳述する。
【0021】
利用側熱交換器5は、空気調整の対象である区画に設置されて、当該区画内の空気を冷却又は加温する熱交換器である。また、利用側熱交換器5は、図示しないファンを備えている。熱源側熱交換器6は、空気調整の対象である区画の外部に設置されて、冷媒に担持される熱を大気に放出、あるいは大気に担持される熱を冷媒に放出させる熱交換器である。熱源側熱交換器6も、図示しないファンを備えている。
【0022】
膨張弁7は、利用側熱交換器5あるいは熱源側熱交換器6から吐出される液化された冷媒を減圧膨張させて、その一部を蒸発させる装置である。
【0023】
また、
図1に示すように、冷凍サイクル装置1は、制御装置9を備えている。制御装置9は、冷凍サイクル装置1の全体を制御するコンピュータである。流路切換装置2、圧縮機3、利用側熱交換器5、熱源側熱交換器6及び膨張弁7は、制御装置9によって制御される。
【0024】
図2は、冷凍サイクル装置1が備える流路切換装置2の構成を示す説明図である。
図2に示すように、流路切換装置2は、流入ポート2aと第1の流出入ポート2cとの間を連絡する第1の連絡流路21と、第1の流出入ポート2cと流出ポート2bとの間を連絡する第2の連絡流路22と、流出ポート2bと第2の流出入ポート2dとの間を連絡する第3の連絡流路23と、第2の流出入ポート2dと流入ポート2aとの間を連絡する第4の連絡流路24とを備えている。また、第1〜4の連絡流路21〜24は、それぞれ第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4を備えている。第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4は制御装置9によって制御されて、第1〜4の連絡流路21〜24のそれぞれを開閉する二方弁である。なお、
図2において、INは第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の流入口を、OUTは第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の流出口を、それぞれ示している。後述するように、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4が開弁されている場合、冷媒は流入口INから流出口OUTに向かって流れる。
【0025】
図3Aと
図3Bは、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の構成と作用を示す図である。
図3Aは閉弁状態にある第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の断面図であり、
図3Bは開弁状態にある第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の断面図である。
図3Aと
図3Bに示すように、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4は、ケーシング31を備えていて、ケーシング31には流入口INと流出口OUTが形成されている。ケーシング31の内部には、弁体32とばね33が配置されている。ばね33は弁体32を弁座34に向かう方向に付勢する弾性部材である。
【0026】
図3Aに示す状態において、弁体32は、ばね33に押されて弁座34に当接している。そのため、ケーシング31から流出口OUTに向かう流路が閉塞されるので、流入口INを通ってケーシング31の内部に流入した冷媒は流出口OUTに流れない。また、
図3Aに示す状態において、ケーシング31の内部にある冷媒の流体圧は、弁体32を弁座34に当接させる方向に作用する。
【0027】
図3Aと
図3Bに示すように、弁体32の裏側、つまり弁体32の弁座34と当接する面の反対側の面には磁性材料で構成されたロッド35が固定されている。また、ケーシング31にはソレノイドコイル36が固定されている。そして、ソレノイドコイル36の中心にはロッド35が挿通されている。そのため、制御装置9によって制御されて、ソレノイドコイル36に通電されると、
図3Bに示すように、ロッド35はソレノイドコイル36に引き寄せられて、
図3Bにおいて上方に移動する。その結果、弁体32は弁座34から離れる。その結果、流入口INを通ってケーシング31の内部に流入した冷媒は流出口OUTを通って流出する。
【0028】
図1に示すように、流路切換装置2の流入ポート2aは圧縮機3の吐出口に接続され、流出ポート2bは圧縮機3の流入口に接続されている。そのため、圧縮機3が動作している場合、つまり冷凍サイクル装置1が動作している場合、流路切換装置2の流入ポート2aにおける冷媒の流体圧は、流出ポート2bにおける冷媒の流体圧よりも、常に高くなる。また、
図2に示すように、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4において、流入口INは流入ポート2aに近い側に、流出口OUTは流出ポート2bに近い側に、それぞれ位置している。そのため、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4が閉弁されている場合に弁体32に作用する冷媒の流体圧は、弁体32を弁座34に押し付ける方向に作用する。つまり、弁体32に作用する冷媒の流体圧は閉弁状態を維持する方向に作用する。このように、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の閉弁状態は冷媒の流体圧によって維持されるので、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4が不用意に開弁することが抑制される。
【0029】
前述したように、流路切換装置2は制御装置9によって制御され、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4は制御装置9によって制御されて開閉される。また、制御装置9は、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の開閉状態を、冷房運転モード、暖房運転モード、均圧モード、返油モード及び停止モードに対応した状態にすることができる。なお、上記モードの変更は、制御装置9に対する手動操作によってなされる。
【0030】
(冷房運転モード)
冷凍サイクル装置1を冷房運転モードで動作させる時、すなわち、冷凍サイクル装置1を冷房機として機能させる時は、第2の電磁開閉弁SV2と第4の電磁開閉弁SV4を開弁させ、第1の電磁開閉弁SV1と第3の電磁開閉弁SV3を閉弁させる。そうすると、
図4に示すように、流路切換装置2において、流入ポート2aと第2の流出入ポート2dの間に冷媒が流れる流路が形成される。また流出ポート2bと第1の流出入ポート2cの間に冷媒が流れる流路が形成される。そのため、圧縮機3から吐出される冷媒は管路4b、流路切換装置2、管路8dを順に辿って、熱源側熱交換器6に流入する。その後、冷媒は、熱源側熱交換器6から、管路8c、膨張弁7及び管路8bを順に辿って、利用側熱交換器5に流入する。利用側熱交換器5に流入した冷媒は管路8aを通って流路切換装置2に流入する。流路切換装置2に流入した冷媒は管路4aを通って、圧縮機3に還流する。このように、冷媒は第2の環状流路8を反時計回りに、つまり、
図4において矢印で示す方向に循環する。
【0031】
前述したように、冷房モードにおいては、冷媒が第2の環状流路8を反時計回りに循環するので、熱源側熱交換器6は凝縮器として機能する。また、利用側熱交換器5は蒸発器として機能する。そのため、熱源側熱交換器6においては冷媒に担持された熱が大気に放出される。利用側熱交換器5においては、利用側熱交換器5が配置された区画内の空気に担持されていた熱が冷媒に吸収される。その結果、利用側熱交換器5が配置された区画内の空気が冷却される。
【0032】
(暖房運転モード)
冷凍サイクル装置1を暖房運転モードで動作させる時、すなわち、冷凍サイクル装置1を暖房機として機能させる時は、第1の電磁開閉弁SV1と第3の電磁開閉弁SV3を開弁させ、第2の電磁開閉弁SV2と第4の電磁開閉弁SV4を閉弁させる。そうすると、
図5に示すように、流路切換装置2において、流入ポート2aと第1の流出入ポート2cの間に冷媒が流れる流路が形成される。また流出ポート2bと第2の流出入ポート2dの間に冷媒が流れる流路が形成される。そのため、圧縮機3から吐出される冷媒は管路4b、流路切換装置2、管路8aを順に辿って、利用側熱交換器5に流入する。その後、冷媒は、利用側熱交換器5から、管路8b、膨張弁7及び管路8cを順に辿って、熱源側熱交換器6に流入する。熱源側熱交換器6に流入した冷媒は管路8dを通って流路切換装置2に流入する。流路切換装置2に流入した冷媒は管路4aを通って、圧縮機3に還流する。このように、冷媒は第2の環状流路8を時計回りに、つまり、
図5において矢印で示す方向に循環する。
【0033】
前述したように、暖房運転モードにおいては、冷媒が第2の環状流路8を時計回りに循環するので、利用側熱交換器5は凝縮器として機能する。また、熱源側熱交換器6は蒸発器として機能する。そのため、利用側熱交換器5においては冷媒に担持された熱が、利用側熱交換器5が配置された区画内の空気に放出される。熱源側熱交換器6においては、大気に担持されていた熱が冷媒に吸収される。その結果、利用側熱交換器5が配置された区画内の空気が加温される。
【0034】
(均圧モード)
冷房運転モードにおいては、熱源側熱交換器6内の冷媒は利用側熱交換器5の冷媒に比べて、高圧の状態にある。一方、暖房運転モードにおいては、熱源側熱交換器6内の冷媒は利用側熱交換器5の冷媒に比べて、低圧の状態にある。そのため、冷房運転モードから直接、暖房運転モードに、あるいは、暖房運転モードから直接、冷房運転モードに切り換えると、高圧の冷媒が圧縮機3に流入するので、圧縮機3に過大な負荷が加わる。このような現象を回避するために、冷凍サイクル装置1においては、以下に説明する均圧モードを経て、冷房運転モードと暖房運転モードを相互に切り換える。
【0035】
均圧モードにおいては、制御装置9に制御されて、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の全てが開弁される。第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の全てが開弁されると、第1の環状流路4及び第2の環状流路8内の冷媒の圧力が均等になる。その後、冷房運転モードあるいは暖房運転モードを選択して、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4のそれぞれを、開弁あるいは閉弁して、その後に圧縮機3を動作させると、圧縮機3に高圧の冷媒が流入することがない。そのため、圧縮機3に過大な負荷が加わることがない。
【0036】
(返油モード)
冷凍サイクル装置1を運転すると、圧縮機3の潤滑油の一部が冷媒に混じって、第1の環状流路4及び第2の環状流路8内に流出する。その結果、圧縮機3において潤滑不良が生じることがある。このような現象を回避するために、冷凍サイクル装置1においては、必要に応じて、以下に説明する返油モードを選択して、第1の環状流路4及び第2の環状流路8内に流出した潤滑油を、圧縮機3に還流させることができる。
【0037】
返油モードにおいては、制御装置9に制御されて、第1の電磁開閉弁SV1が閉弁され、第2〜4の電磁開閉弁SV2〜SV4が開弁される。圧縮機3を停止させた状態において、返油モードを選択すると、第1の環状流路4及び第2の環状流路8内に流出した潤滑油が圧縮機3に還流される。
【0038】
(停止モード)
冷凍サイクル装置1が停止した状態においては、停止モードを選択することができる。停止モードが選択されると、制御装置9に制御されて、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の全てが閉弁される。第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4の全てが閉弁されると、圧縮機3が第2の環状流路8から隔離される。つまり、圧縮機3と第2の環状流路8の間の冷媒の流通が遮断される。その結果、圧縮機3に冷媒が流入しないので、圧縮機3内に冷媒が滞留しない。そのため、圧縮機3内での冷媒寝込みの発生が防止される。
【0039】
(第2の実施の形態)
上記の第1の実施の形態においては、流路切換装置2の第1〜4の連絡流路21〜24のそれぞれに、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4を1台ずつ配置する例を示した。しかしながら、流路切換装置2は、第1〜4の連絡流路21〜24のそれぞれに、第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4が1台ずつ配置されたものには限定されない。流路切換装置2は、第1〜4の連絡流路21〜24のそれぞれに、複数台の第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4を並列に配置しても良い。例えば、
図6に示すように、第1の連絡流路21に2台の第1の電磁開閉弁SV1a,SV1bを、第2の連絡流路22に2台の第2の電磁開閉弁SV2a,SV2bを、第3の連絡流路23に2台の第3の電磁開閉弁SV3a,SV3bを、第4の連絡流路24に2台の第4の電磁開閉弁SV4a,SV4bを、それぞれ配置しても良い。このように、第1〜4の連絡流路21〜24のそれぞれに、複数台の第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4を並列に配置すれば、第1〜4の連絡流路21〜24における流路抵抗が小さくなるので、冷凍サイクル装置1の効率が改善される。
【0040】
(第1の変形例)
第1及び第2の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1に、第2の環状流路8内において冷媒が流れる方向を判別するセンサを備えても良い。例えば、
図7に示すように、流入ポート2aと圧縮機3の間の管路、つまり管路4aに圧力センサP1を、第1の流出入ポート2cと利用側熱交換器5の間の管路、つまり管路8aに圧力センサP2を、流出ポート2bと圧縮機3の間の管路、つまり管路4aに圧力センサP3を、第2の流出入ポート2dと熱源側熱交換器6の間の管路、つまり管路8dに圧力センサP4を、それぞれ備えても良い。なお、圧力センサP1,P2,P3,P4は各管路内を流れる冷媒の圧力の大きさを検知するセンサである。
【0041】
図7に記載の冷凍サイクル装置1において、圧力センサP1〜P4で計測される圧力の値p1〜p4が、p1≧p4>p2≧p3の関係にあれば、
図7において、冷媒が第2の環状流路8内を反時計周りに循環していると判断できる。つまり、冷凍サイクル装置1が、冷房運転サイクルで運転されていると判断できる。
【0042】
また、
図7に記載の冷凍サイクル装置1において、圧力センサP1〜P4で計測される圧力の値p1〜p4が、p1≧p2>p4≧p3の関係にあれば、
図7において、冷媒が第2の環状流路8内を時計周りに循環していると判断できる。つまり、冷凍サイクル装置1が、暖房運転サイクルで運転されていると判断できる。
【0043】
(第2の変形例)
第2の環状流路8内において冷媒が流れる方向を判別するセンサは、
図7に示した4台の圧力センサP1〜P4の組には限定されない。
図8に示すように、冷凍サイクル装置1に2台の圧力センサP2,P4を備えても良い。
【0044】
図8に記載の冷凍サイクル装置1において、圧力センサP2,P4で計測される圧力の値p2,p4が、p4>p2の関係にあれば、
図8において、冷媒が第2の環状流路8内を反時計周りに循環していると判断できる。つまり、冷凍サイクル装置1が、冷房運転サイクルで運転されていると判断できる。
【0045】
また、
図8に記載の冷凍サイクル装置1において、圧力センサP2,P4で計測される圧力の値p2,p4が、p2>p4の関係にあれば、
図8において、冷媒が第2の環状流路8内を時計周りに循環していると判断できる。つまり、冷凍サイクル装置1が、暖房運転サイクルで運転されていると判断できる。
【0046】
(第3の変形例)
第2の環状流路8内において冷媒が流れる方向を判別するセンサは、圧力センサP1〜P4には限定されない。
図9に示すように、第1の流出入ポート2cと利用側熱交換器5の間の管路、つまり管路8aに温度センサT1を、第2の流出入ポート2dと熱源側熱交換器6の間の管路、つまり管路8dに温度センサT2を、それぞれ備えても良い。なお、温度センサT1,T2は各管路内を流れる冷媒の温度を計測するセンサである。
【0047】
図9に記載の冷凍サイクル装置1において、温度センサT1,T2で計測される温度t1,t2が、t2>t1の関係にあれば、
図9において、冷媒が第2の環状流路8内を反時計周りに循環していると判断できる。つまり、冷凍サイクル装置1が、冷房運転サイクルで運転されていると判断できる。
【0048】
また、
図9に記載の冷凍サイクル装置1において、温度センサT1,T2で計測される温度t1,t2が、t1>t2の関係にあれば、
図9において、冷媒が第2の環状流路8内を時計周りに循環していると判断できる。つまり、冷凍サイクル装置1が、暖房運転サイクルで運転されていると判断できる。
【0049】
(第4の変形例)
第2の環状流路8内において冷媒が流れる方向を判別するセンサは、圧力センサP1〜P4あるいは温度センサT1,T2には限定されない。これらに代えて、第2の環状流路8内を流れる冷媒の流速及び流向を直接測定する流速センサF1,F2を備えても良い。すなわち、
図10に示すように、第1の流出入ポート2cと利用側熱交換器5の間の管路、つまり管路8aに流速センサF1を、第2の流出入ポート2dと熱源側熱交換器6の間の管路、つまり管路8dに流速センサF2を、それぞれ備えても良い。
【0050】
なお、上記においては、冷凍サイクル装置1に流速センサF1と流速センサF2の両方を備える例を示したが、流速センサF1,F2の何れか一方を省いてもよい。冷凍サイクル装置1に、流速センサF1,F2の何れか一方を備えていれば、第2の環状流路8内において冷媒が流れる方向を判別することができる。
【0051】
以上説明したように、上記の第1及び第2の実施の形態に係る冷凍サイクル装置1は、流路切換装置2において、従来の四方弁に代えて第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4を備えている。第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4は二方弁であって、四方弁に比べて構造が簡単なので、耐圧性能の強化が容易である。そのため、高圧力で循環される冷媒を使用する場合であっても、流路切換装置2を小型及び軽量に構成することが容易になる。その結果、冷凍サイクル装置1の小型化及び軽量化が容易になる。
【0052】
また、流路切換装置2を構成する第1〜4の電磁開閉弁SV1〜SV4は、互いに独立して開閉させることができるので、流路切換装置2において、暖房運転モードと冷房運転モードに加えて、停止モード、変圧モード、返油モードを選択することができる。そのため、圧縮機3における、冷媒寝込みあるいは潤滑不良の発生が抑制される。
【0053】
また、上記の各変形例に係る冷凍サイクル装置1は、第2の環状流路8に、圧力センサP1〜P4、温度センサT1,T2 あるいは流速センサF1,F2を備えて、第2の環状流路8内において冷媒が流れる方向を確認することができる。そのため、制御が容易である。
【0054】
なお、本発明の技術的範囲は、上記の実施の形態によっては限定されない。本発明は特許請求の範囲に示された技術的思想の限りにおいて、自由に、応用、変形、あるいは改良して実施することができる。
【0055】
特に、本発明の技術的範囲は、二酸化炭素を冷媒として使用する冷凍サイクル装置には限定されない。
【0056】
また、背景技術の説明において、車両用の空気調和装置を例示したが、本発明に係る冷凍サイクル装置の用途は、車両用の空気調和装置には限定されない。
【0057】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【0058】
本出願は、2018年12月25日に出願された日本国特許出願2018−240670号に基づく。本明細書中に日本国特許出願2018−240670号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。