(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
他の画像形成装置との通信により、当該他の画像形成装置に生じた障害の情報を含む情報を取得する取得手段をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の画像形成装置1,3および情報提供システムJSの一例を示す図である。
同図に示すように、情報提供システムJSは、画像形成装置1,3に対して情報を提供するシステムであり、ネットワークNWで画像形成装置1,3と互いに接続されている。
情報提供システムJSは、情報の提供等の画像形成装置1,3の管理を行う機能を主に持つ管理サーバ5と、画像形成装置1,3についての障害発生時期を予測する機能を主に持つ時期予測サーバ7と、を備えている。なお、管理サーバ5および時期予測サーバ7は、物理的に1台のコンピュータの場合でもよく、複数台のコンピュータによる分散処理で実現してもよい。
画像形成装置1,3には、予め付与される固有の番号で一意に特定され、管理サーバ5は、かかる番号で画像形成装置1,3を管理する。
【0009】
画像形成装置1,3は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。この画像形成装置1,3は、プリンタ機能やコピー機能、スキャナ機能、通信機能等の基本機能を備えた所謂「複合機」である。
なお、画像形成装置1,3における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いるとよいが、その他の方式を用いてもよい。
【0010】
管理サーバ5および時期予測サーバ7は、画像形成装置1,3からの情報を基に予め定められた情報処理を行い、また、処理結果を出力する機器であり、例えば、ソフトウェアを実行して演算等を行うためのCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ディスプレイ等の表示装置、コンピュータ本体に対して入力を行うための入力装置等により構成される。この管理サーバ5および時期予測サーバ7としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
【0011】
なお、
図1では、画像形成装置1,3が情報提供システムJSとネットワークNWを介して接続される状況を示しており、画像形成装置1,3は、起動時や故障時のほか、一日一回程度のタイミング、あるいは決まった日にちや時間などに情報提供システムJSとのデータ通信が行われる。
付言すると、画像形成装置1,3は、ネットワークNWを介する接続が物理的にされていなくてもよい。また、画像形成装置1,3は、情報提供システムJSとネットワークNWを介して物理的に接続されているものの、画像形成装置1,3から情報提供システムJSへのデータ送信を行わない状況であってもよい。
【0012】
ここで、画像形成装置1,3が自身の状態を管理会社のサーバに定期的または不定期で通知することにより、管理会社側が画像形成装置1,3の状態を把握し、障害が発生しないように管理するというサービスが提供されている。
しかしながら、このようなサービスは、画像形成装置1,3をネットワークNWに接続し、かつ、サービス提供のための契約を結ぶ必要がある。その一方で、サービス提供を受けていない時点で画像形成装置1,3の管理者ないし利用者がサービスによる効果を推し量ることは一般的に困難であり、また、契約を結ぶことによる費用対効果を見積もることも困難である。このような事情でサービスに加入していない画像形成装置1,3については障害が発生してからの対応になってしまい、障害により画像形成装置1,3を利用できない期間(ダウンタイム)が長くなってしまい、画像形成装置1,3の十分な活用が難しくなるという問題がある。
そこで、本実施の形態では、サービス加入前の段階で加入した場合の効果を管理者等が実感することにより、サービス加入の促進を図ろうとする。より詳細には、本実施の形態では、実際にサービスを利用することで、どれだけ障害を未然に防げるのかを、画像形成装置1,3の利用状況に応じた情報を基に推測し、管理者等に提示することでサービスの効果をより実感してもらい、サービスの契約を促す。なお、画像形成装置1,3の利用状況は、1台の機器からの情報であっても推測することは可能であり、さらには、近傍にある複数台の機器の利用状況を収集することで、より正確な推測が可能になる。
以下、種々の実施の形態における構成および制御について具体的に説明する。
【0013】
〔第1の実施の形態〕
図2は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を説明する図であり、(a)は、画像形成装置1のブロック図であり、(b)は、後述するリスト保持部15により保持される未然防止可否リストの一例を示す図である。なお、画像形成装置3は、画像形成装置1と異なる構成とすることができるが、同じ構成とすることもできるので、以下その説明を省略する。
図2(a)に示すように、第1の実施の形態に係る画像形成装置1は、上述したプリンタ機能等の複数機能を制御する複合機制御部11と、画像形成装置1自身に障害が発生したことを検知する障害検知部12と、を備えている。また、画像形成装置1は、障害に関する情報を含む各種の情報を表示する例えばタッチパネル等で構成の表示部13を備えている。さらに、画像形成装置1は、障害検知部12により検知された障害が未然防止可能なものであるか否かを診断する可否診断部14と、可否診断部14の診断に用いられる未然防止可否リストを保持するリスト保持部15と、を備えている。可否診断部14は特定手段の一例であり、表示部13は表示手段の一例である。また、障害検知部12は、障害認識手段の一例である。
可否診断部14は、障害検知部12により障害が検知された際に診断する場合のほか、表示部13に情報を表示する際に診断してもよい。すなわち、可否診断部14は、障害検知部12により障害が検知された後に、その障害についての診断を行う。言い換えると、可否診断部14は、障害の検知前には診断を行わない。
【0014】
リスト保持部15により保持される未然防止可否リストには、
図2(b)に示すように、障害番号と未然防止可否との対応関係が定められている。ここにいう障害番号は、障害検知部12により検知される障害の内容が特定されるものであり、その情報が障害検知部12から可否診断部14に送信される。
図2(b)に示される例では、障害番号「001−001」および「001−002」は未然防止が可であり、障害番号「001−003」および「099−073」は未然防止が不可である。ここにいう未然防止が可である障害としては、例えば消耗品が原因で発生するものがあり、また、未然防止が不可の障害としては、例えば、センサが付けられないゴムやバネ等の摩耗部品を挙げることができる。また、他の未然防止が不可の障害として、UI(User Interface)のタッチパネルや基板を構成する電子部品など、壊れるまでの時期が個体差等の諸条件により変わるものを挙げることができる。さらに、未然防止が不可の障害として、スキャナの光量低下や読み取り焦点のずれ・縦横の傾き、可動部品の異音の発生、色調整の不具合などを挙げることができる。
【0015】
かかる構成の画像形成装置1において、障害検知部12により障害が検知されると、可否診断部14により、その障害が未然防止可能なものであるか否かがリスト保持部15の未然防止可否リストを用いて診断される。そして、その診断結果が未然防止可の場合には、未然防止可能である旨が表示部13に表示される。かかる表示部13の表示を見ることで、画像形成装置1の管理者ないし利用者は、再発防止が可能になる方策があることを認識できる。
このように、画像形成装置1は、自身に発生した障害を情報提供システムJSに通知することで未然防止が可能な障害であるか否かを判断し、可能な障害の場合は未然防止が可能であることを表示部13に表示し、障害の発生を未然防止する機能を、管理者ないし利用者に訴求することが可能になる。
【0016】
このような障害の検知から未然防止可能の表示までの一連の情報表示制御は、画像形成装置1において行われる。言い換えると、かかる制御は、外部すなわち情報提供システムJS(
図1参照)からの情報を取得せずに実行することが可能である。言い換えると、画像形成装置1は、表示部13に未然防止可能の表示を行う場合に、ネットワークNWを介した情報提供システムJS(
図1参照)との通信を行う必要がない。
また、上述した複合機制御部11、障害検知部12、表示部13、可否診断部14およびリスト保持部15は、画像形成装置1が通常具備する構成であることから、管理会社との保守契約を結ぶことなく、未然防止可能の表示が可能である。
【0017】
次に、第1の実施の形態に係る画像形成装置1の処理手順について説明する。
図3は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1の処理手順を示すフローチャートである。
図3に示す処理手順例では、画像形成装置1において、障害検知部12(
図2(a)参照)により障害の発生が検知されたか否かを判定し(S101)、検知された場合(S101でYes)、可否診断部14は、検知された障害が未然防止可否リストにあるか否かを診断する(S102)。かかる未然防止可否リストは、上述したように、リスト保持部15が保持するものである。
【0018】
検知された障害が未然防止可否リストにある場合(S102でYes)、さらに、可否診断部14は、未然防止可否リストを参照し、検知された障害は未然防止可能であるか否かを判定する(S103)。そして、判定結果が未然防止可である場合(S103でYes)、まず障害対応画像が表示部13に表示され(S104)、次に、今回の障害は未然防止可能であること(例えば
図4(a)の未然防止可能画像)が表示部13に表示される(S105)。
【0019】
ここにいう障害対応画像とは、発生した障害の対応について表示する画像をいう。例えば、発生した障害の対応の仕方を伝えるために表示されるものであり、具体的ないし示唆的に対応内容を示す。すなわち、管理者ないし利用者が、その画像を見ることだけで対応の仕方が分かる場合のほか、表示部13の他の画像あるいは取扱説明書を参照することで、対応の仕方を把握できる場合であってもいい。
また、ここにいう障害対応画像は、情報提供システムJS(
図1参照)との協働によって障害に対応済みであることを管理者ないし利用者に伝える場合に表示されることがある。
付言すると、障害対応画像は、文字や数字だけで図を含まない表示内容(テキスト情報)のほか、図を用いる表示内容でもいい。
【0020】
また、ここにいう未然防止可能画像とは、今回発生した障害を未然に防ぐことを可能にする方策があることを伝えるために表示されるものをいい、今回の障害は未然防止可能なものである旨を表示する。また、未然防止可能画像は、ネットワークNWを介したサービスへの加入を促すための情報が含まれる。すなわち、未然防止可能画像は、今回の障害が再発する可能性を低くすることが可能なやり方(再発防止策)があることを通知するものであり、今回の障害の再発を抑制可能とするための情報を表示する。また、未然防止可能画像における未然防止には、今回の障害再発防止のみならず他の障害の発生防止も含まれるが、今回の障害発生防止に限る例も考えられる。
付言すると、障害対応画像は、文字や数字だけで図を含まない表示内容(テキスト情報)のほか、図を用いる表示内容でもいい。
ここにいう未然防止可能画像は、障害を未然防止可能である旨を示す情報であり、障害の再発を抑制可能とするための情報の一例である。
【0021】
図3に戻って説明を続けると、検知された障害が未然防止可否リストにない場合(S102でNo)または検知された障害が未然防止可能でない場合(S103でNo)には、障害対応画像が表示部13により表示される(S106)。すなわち、かかる場合には、障害対応画像が表示されるだけで、未然防止可能画像は表示されない。
なお、障害検知部12により障害の発生が検知されない場合は(S101でNo)そのまま終了する。
【0022】
図4は、検知された障害が未然防止可のときに表示部13に表示される画像例を説明する図であり、(a)は、その一例を示し、(b)は他の例を示す。
図4(a)の左側の図に示すように、画像形成装置1で障害が検知され、その障害が未然防止可の障害である場合、まず、
図4(a)の右上図に示すように、障害対応画像(
図3のS104、S106参照)として、「障害の発生」というタイトルの画像が表示部13に表示される。かかる障害対応画像は、画像形成装置1に設置されているトナーボトルの残量がなくなり、トナー交換が必要であることを通知するものである。すなわち、トナー交換すれば画像形成装置1の障害は解消することを知らせている。具体的には、表示部13には「トナー交換時期です。トナーを交換してください」という画像が表示され、また、「OK」ボタンも画面上に領域設定されている。
【0023】
図4(a)の右下図に示すように、未然防止可能画像として、「障害の未然防止」というタイトルの画像が表示部13に表示され、また、「閉じる」ボタンも画面上に領域設定されている。より詳細には、障害が発生した画像形成装置1を、ネットワークNWを介して情報提供システムJS(
図1参照)とつなぐことで、今回の障害についての再発防止が可能であることを報知する。
【0024】
また、
図4(b)に示す他の例では、上述の障害対応画像および未然防止可能画像を表示部13に同時に表示している。すなわち、
図4(b)に示す表示部13の画像は、障害コードを示す障害対応画像と、再発防止が情報提供システムJSと接続することで可能になることを示す未然防止可能画像と、を含む。
管理者ないし利用者は、障害対応画像の障害コードにより障害の特定および対処方法を、例えば取扱説明書や表示部13の他の表示内容によって把握することが可能である。
未然防止可能画像は、ネットワークを介したサービスへの加入を促すための情報の一例であり、障害対応画像は、障害認識手段により認識される障害の表示の一例である。
【0025】
〔第2の実施の形態〕
図5は、第2の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を説明する図である。なお、第2の実施の形態に係る画像形成装置1は、上述した第1の実施の形態の場合と共通する構成を備えることから、共通する構成についての説明を省略することがある。
図5に示すように、第2の実施の形態に係る画像形成装置1は、上述の複合機制御部11、障害検知部12、表示部13、可否診断部14およびリスト保持部15のほか、ネットワークNWを通じて情報提供システムJS(
図1参照)と通信する通信部16を備えている。
画像形成装置1の通信部16は、自身の障害情報(例えば障害番号)を基にする再発が抑制される確率を受信する受信手段の一例であり、自身の障害情報を含む情報を情報提供システムJS側に送信する送信手段の一例である。
【0026】
画像形成装置1の通信部16は、画像形成装置1の利用状況(使用状況)、内部状態および障害情報(障害履歴)を情報提供システムJSに送信する。また、通信部16は、情報提供システムJSによる情報処理の結果を受信する。
例えば、画像形成装置1において、障害検知部12による障害の検知内容を通信部16が情報提供システムJSに送信し、情報提供システムJSで処理して処理結果を通信部16が受信する。このため、第2の実施の形態では、情報提供システムJSと協働して、画像形成装置1の障害対応が可能である。
【0027】
図6は、第2の実施の形態に係る情報提供システムJSにおける時期予測サーバ7の構成を説明する図である。
図6に示すように、情報提供システムJSの時期予測サーバ7は、画像形成装置1との間のデータ送受を制御するI/F制御部71と、障害未然対応の基準値を保持する基準値保持部72と、実データおよび基準値を基に、障害対応と障害発生との相関を判断する相関判断部73と、障害対応と障害発生の実データを蓄積する実データ蓄積部74と、を備えている。
【0028】
ここで、基準値保持部72が保持する基準値とは、障害の発生を未然防止するために対処が必要となる条件をいい、どの値になったら対処するのが適切かを統計的に分析および経験値として数値化したものである。例えば、輪転機が備えるベルトの摩耗残量が3mmのときに交換が必須であるという場合の、部品名および3mmというのが、基準値である。かかる基準値は、後述するように、相関判断部73により変更(ないし適正化)される。
【0029】
上述の相関判断部73は、実データ蓄積部74に蓄積されている画像形成装置1から日々送られてくる消耗品の値と障害発生の事実を、基準値保持部72の基準値と比較し、基準値を超えたかどうかを判断する。また、相関判断部73は、基準値を超えていないにもかかわらず障害の発生が繰り返されるときには、基準値を適正化し、これにより、障害発生前の対処を可能にして障害の発生を未然防止できるようにしている。
また、上述の実データ蓄積部74は、画像形成装置1から日々通知される消耗品のデータを保管し、消耗品と関連して発生した障害を実データとして保管するものであり、データベースとして機能する。
【0030】
また、
図6に示すように、情報提供システムJSの時期予測サーバ7は、相関判断部73による判断結果および実データ蓄積部74に蓄積されている実データを基に、障害未然防止確率を導出する予測システム制御部75を備えている。予測システム制御部75により導出される障害未然防止確率は、I/F制御部71により画像形成装置1に送信され、表示部13(
図5参照)に表示される。かかる障害未然防止確率は、画像形成装置1が管理会社側による管理サービスを受けていない場合(画像形成装置1が非管理対象である場合)に導出される。
【0031】
また、予測システム制御部75は、画像形成装置1が管理サービスを受けている場合には、画像形成装置1の種別ごとに、上述の内部状態と障害情報の履歴から、消耗品や部品の交換時期を予測し、消耗品の補充や部品交換の要否を判定する。例えば、障害情報の履歴としては、トナーの残量がなくなり交換部品が画像形成装置1の設置場所にて欠品していることや、トナー回収ボトルが満杯になったこと、紙送り装置の摩耗により紙詰まりの発生頻度が高まったこと、ドラムが摩耗することで複写品質が低下したこと、などを挙げることができる。
そして、予測システム制御部75による判定の結果、補充や交換が必要である場合、管理会社側で消耗品等の配送手配や保守作業員の割り振りを行うことで、管理サービス対象である画像形成装置1に障害が発生しないようにしている。このような対応は、情報提供システムJSの管理サーバ5により行われる障害発生を抑制するための管理サービスの一例である。
さらに、予測システム制御部75は、上述した消耗品の送付や部品の交換により機械のダウンタイムをゼロにした実績を計算する。かかる実績の計算は、管理会社側による管理サービスを受けていない場合の障害未然防止確率の導出に用いることができる。
【0032】
図7は、第2の実施の形態に係る画像形成装置1の処理手順を示すフローチャートである。付言すると、
図7は、第1の実施の形態の場合の処理手順を示す
図3に対応するものであり、より詳細には、
図7のS201〜S203は、
図3のS101〜S103に相当するものであることから、その説明を省略する。なお、情報提供システムJSの管理サーバ5を以下「センター」ということがある。
図7に示す処理手順例では、障害の発生が検知され(S201でYes)、未然防止可否リストを参照し本障害が未然防止可能である場合(S202でYes、S203でYes)、可否診断部14(
図5参照)は、未然防止フラグを「可」に設定する(S204)。これにより、未然防止可能画像が表示部13に表示される(S205)。なお、障害対応画像および未然防止可能画像が表示部13に表示されるようにしてもいい(S104、S105参照)。また、本障害が未然防止可能でない場合(S203でNo)、障害対応画像を表示する一方で未然防止可能画像を表示しないようにしてもいい(S106参照)。
なお、障害の発生が検知されない場合(S201でNo)は、そのまま終了し、また、障害が検知され、その障害が未然防止可否リストにない場合(S202でNo)もそのまま終了する。
【0033】
次に、複合機制御部11は、センター(管理サーバ5)に情報を送って良いかを確認する(S206)。すなわち、表示部13に、障害情報を含む情報を情報提供システムJSに送信することに同意するかを確認する内容を表示する。これに対し、管理者ないし利用者により同意することの操作がなされると(S207でYes)、複合機制御部11は、使用状況や内部状態、障害履歴等を収集し(S208)、収集した情報をセンター(管理サーバ5)に送信する(S209)。
そして、複合機制御部11は、センターから返信があったか否かを確認し(S210)、返信があれば、その内容を表示部13に表示する(S211)。
【0034】
ここにいう使用状況とは、画像形成装置1が持つ複数機能の作動状況を特定する情報をいい、画像形成装置1が設置された日付からの稼動履歴をいう。具体的には、例えばプリンタやコピーにより画像形成された用紙の月間枚数(使用量)等を挙げることができる。
また、ここにいう内部状態とは、画像形成装置1の現在の状態を特定する情報をいい、画像形成装置1に装着されている消耗品や保守部品の状態をいう。例えばトナーの交換時期や、トナー回収ボトルの交換時期等を特定する交換情報ないしメンテナンス情報が含まれる。
さらに、ここにいう障害履歴とは、自身の障害検知部12(
図5参照)により検知された障害についての障害情報をいい、今回の障害情報のほか過去に発生した障害情報を含む。また、障害履歴には、画像形成装置1において実行された障害診断の結果情報を含む。
なお、ここにいう利用状況、内部状態および障害情報を、「利用情報」ということがある。
【0035】
図8は、検知された障害が未然防止可のときに表示部13に表示される画像例を説明する図であり、(a)は、その一例を示し、(b)は他の例を示す。
図8は、第1の実施の形態の場合の処理手順を示す
図4に対応するものである。
図8(a)の上側の図に示すように、画像形成装置1に障害が発生すると、画像形成装置1から管理サーバ5に障害発生の通知が行われる。なお、このような障害発生の通知が行われる場合、管理者ないし利用者の合意があることを前提とし、同意がないときには障害発生の通知が行われない制御例を採用することが考えられる。
【0036】
管理サーバ5は、画像形成装置1からの障害発生の通知を受けると、時期予測サーバ7にその障害内容を通知し、時期予測サーバ7では、予測システム制御部75による障害未然防止確率の推計がなされ、その推計結果が管理サーバ5に通知される。管理サーバ5は、時期予測サーバ7からの障害未然防止確率を画像形成装置1に通知する。
管理サーバ5から時期予測サーバ7に通知される障害内容には、時期予測サーバ7の予測システム制御部75にて障害未然防止確率を推計するのに必要な情報が含まれる。例えば、画像形成装置1における使用量、障害履歴、障害診断、部品交換等の情報である。
【0037】
また、管理サーバ5は、画像形成装置1から障害発生の通知があると、発生した障害に応じた対処を行う。かかる対処は、障害の内容に応じて予め定められたものである。
図8(a)の例では、「エンジニアの派遣」という障害対応を行っている。
このような障害対応は、画像形成装置1の表示部13に表示される。具体的には、
図8(a)に示すように、「障害通知完了」というタイトルと「障害を通知しました。エンジニアの派遣を要請しました」という文字を含む画像が表示部13に表示される。表示部13には、さらに「本障害を未然に防止することが可能です。詳細をご覧になりますか」という文字とその選択肢(「戻る」および「はい」)を含む画像が表示される。
【0038】
そして、選択肢のうち「はい」が選択されると、次の表示として、「障害未然防止確率」というタイトルが表示され、画像形成装置1の利用頻度から事前対処による障害未然防止確率が表示される。具体的には、「お客様の利用頻度から計算すると、事前対処により今回の障害を発生させない確率は、96.5%です」という文字と選択肢(「閉じる」および「その理由」)を含む画像が表示される。かかる確率は、上述したように、時期予測サーバ7の予測システム制御部75によるものである。
なお、選択肢のうち「その理由」が選択されると、確率の計算根拠を示す内容を表示部13に表示するほか、説明員を派遣して説明するという対応が考えられる。
【0039】
また、
図8(b)に示す他の例では、「障害発生」というタイトルと障害対応画像および未然防止可能画像を、選択肢(「いいえ」および「はい」)と共に表示している(
図4(b)参照)。
そして、「障害発生」のタイトル表示時に「はい」が選択されると、今度は「診断の実施可否」というタイトルが表示され、本障害の障害未然防止確率を表示するためには、データをセンター(情報提供システムJSの管理サーバ5)に送る必要があることを通知する。具体的には、「機器の情報を通知することで、障害未然防止確率がわかります。機器のデータをセンターに送ってもよいですか」という文字と選択肢(「戻る」および「はい」)を含む画像が表示される。
上述した「診断の実施可否」のタイトル表示時に「はい」が選択されると、次は「障害未然防止確率」というタイトルが表示され、画像形成装置1の利用頻度から事前対処による障害未然防止確率が表示される。かかる表示内容は、上述した
図8(a)の最下段のものと同じものである。
【0040】
図9は、第2の実施の形態に係る情報提供システムJSの時期予測サーバ7の処理を説明する図であり、(a)はそのフローチャートであり、(b)および(c)は、時期予測サーバ7の処理に用いられるテーブルを示す。
図9(a)に示す処理手順例では、時期予測サーバ7は、障害未然防止確率が要求されているか否かを判定し(S301)、要求されていると判定される場合、要求された機器の利用期間と用紙の使用量から指標値を取得する(S302)。そして、時期予測サーバ7は、機種の分類と指標値から、障害未然防止確率をテーブルから取得し(S303)、取得した障害未然防止確率を管理サーバ5に通知する(S304)。なお、管理サーバ5に通知された障害未然防止確率は、ネットワークNWを介して画像形成装置1に送信される。
【0041】
図9(a)に示す処理手順例では、
図9(b)のテーブルおよび同図(c)のテーブルを用いる。すなわち、上記S302では、用紙の月間使用量に対して指標値を割り振った
図9(b)に示すテーブルを用いる。例えば、月間使用量が4000枚の場合には、指標値が「03」となる。
そして、上記S303では、機種ごとに指標値に対して障害未然防止確率が対応付けられた
図9(c)に示すテーブルを用いる。例えば、指標値「03」であれば、障害未然防止確率は99.6%である。
図9(c)のテーブルは、機種ごとに作成されるものであり(機種分類)、画像形成装置1の機種に応じたテーブルが用いられる。なお、
図9(c)のテーブルは、更新されていく。同テーブルに示す障害未然防止確率は、指標値が大きくなるに従って下がるようにした仮想の値である。障害未然防止確率が100%とはしていない例も考えられ、そのような例にするのは、直近の使用頻度がそれまでよりも高くなった場合には、テーブルで想定されている状況よりも早く障害が発生することがあるからである。
【0042】
上述した処理手順例では、用紙の月間使用量から障害未然防止確率を導き出す場合を説明した。すなわち、最近の使用頻度に着目し、その度合いに応じて障害未然防止確率を導き出す。しかしながら、これに限られず、画像形成装置1が備える各種のセンサの検知結果を用いて障害未然防止確率を導き出してもよい。例えば、センサ検出によりゴムの摩耗量を計測し、その摩耗量に応じて障害未然防止確率を導き出す。
【0043】
図10は、障害未然防止確率を定める他の手法を説明する図であり、(a)は、障害未然防止確率の算出に用いる要素を説明する図であり、(b)は、消耗品や保守部品が原因で発生する障害コード表である。なお、障害コード表は、機種ごとに作成されるものである。
図10(a)に示す場合は、機種コード、月間使用量、保守部品の配送履歴および、配送による関連の障害発生の未然防止成否(以下、「未然防止成否」と略す)を用いて障害未然防止確率を算出する。すなわち、日々発生する消耗品や保守部品の配送により、関連する障害の発生があったかなかったかを蓄積することで、障害未然防止確率を算出する。かかる算出は、予め定められた数式を用いて行われる。
図10(a)の月間使用量は、上述した
図9(a)のテーブルにより指標値を求めるためのものである。また、
図10(a)の未然防止成否は、同図(b)の障害コード表から、配送した保守部品が発生させるおそれのある障害が発生したか否かで判断する。
付言すると、
図10(b)には、消耗品・保守部品の項目と関連する障害コードの項目とが含まれるが、後者は、消耗品や保守部品ごとに発生し得る障害の数や種類は異なる。
【0044】
〔第3の実施の形態〕
図11は、第3の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を説明する図であり、第1の実施の形態の場合を示す
図2(a)および第2の実施の形態の場合を示す
図5に対応するものである。なお、上述した第1および第2の実施の形態の場合と共通する構成についての説明を省略することがある。
図11に示すように、第3の実施の形態に係る画像形成装置1は、上述の複合機制御部11、障害検知部12、表示部13、可否診断部14、リスト保持部15および通信部16を備える。また、画像形成装置1は、ネットワークNWを通じて画像形成装置3(
図1参照)等の他の画像形成装置から情報を収集する情報収集部17、および画像形成装置3等の他の画像形成装置に対して情報を提供する情報提供部18を備える。
情報収集部17は、取得手段の一例であり、通信部16は、自身の障害情報および取得手段により取得される情報を基にする障害が抑制される確率を受信する受信手段の一例である。また、表示部13は、受信手段により受信される確率を表示する表示手段の一例である。
【0045】
画像形成装置1の情報収集部17は、画像形成装置3に要求することで画像形成装置3から情報を収集する。収集された情報は、複合機制御部11に送信され、さらに、通信部16から情報提供システムJS(
図1参照)に送信され、時期予測サーバ7の実データ蓄積部74(
図6参照)に蓄積される。すなわち、情報収集部17が収集する情報は、時期予測サーバ7の予測システム制御部75での障害未然防止確率の導出に用いられる。
なお、情報収集部17による情報の収集は、画像形成装置3への要求を契機に行われる場合のほか、予め定められた条件(例えば予め定められた時間の到来)を満たすことで画像形成装置3から画像形成装置1への送信が行われる場合であってもいい。
このように、第3の実施の形態では、情報収集部17を備えていることから、画像形成装置1が利用されている環境に近い環境での実績値を取得することで、より信憑性の高い効果を示すことが可能になる。
【0046】
また、情報提供部18は、画像形成装置3からの問い合わせを受けると、複合機制御部11からの情報を提供する。情報提供部18により提供される情報は、情報提供システムJSから送信された障害未然防止確率である場合のほか、情報収集部17により収集された情報である場合であってもいい。
【0047】
図12は、第3の実施の形態に係る画像形成装置1の処理手順を示すフローチャートであり、第1の実施の形態の場合を示す
図3および第2の実施の形態の場合を示す
図7に対応するものである。より詳細には、
図12のS401〜S408、S414およびS415は、
図7のS201〜S208、S210およびS211に相当するものであることから、その説明を省略することがある。
図12に示す処理手順例では、情報提供システムJSに情報を送信することに同意する操作があると(S407でYes)、画像形成装置1の複合機制御部11は、画像形成装置1における使用状況や内部状態、障害履歴等を収集する(S408)。また、画像形成装置3等のネットワークNWを通じて接続される他の画像形成装置を検索する(S409)。なお、ここにいう他の画像形成装置を以下「ネット上の複合機」ということがある。
【0048】
検索の結果、ネット上の複合機を検出すると、例えば画像形成装置3等のネット上の複合機を画像形成装置1の表示部13に表示した上で、情報を収集して良いかを確認する(S410、S411)。表示部13には、検索結果で取得した情報が表示される。すなわち、管理者ないし利用者がどの機器のことかを識別できる情報が表示され、例えば、機器の名前や種類、ネットワーク情報(IPアドレス等)などをいう。
そして、管理者等により同意することの操作がなされると(S411でYes)、情報収集部17(
図11参照)は、ネットワークNWを介してネット上の複合機情報を収集する(S412)。収集される情報は、画像形成装置1の障害未然防止確率の導出に用いられるものであり、言い換えると、障害未然防止確率の精度を高めるのに寄与する情報である。例えば、機器の利用状況、消耗品の減り具合などの機器の内部状態を示す情報である。
このようにして収集した情報は、通信部16(
図11参照)によりセンターに送信される(S413)。
センターへの情報送信後にセンターから返信があった場合(S414でYes)、画像形成装置1の表示部13に受信した内容を表示する(S415)。かかる表示は、後述する
図13に例示されている。
【0049】
図13は、検知された障害が未然防止可のときに表示部13に表示される画像例を説明する図であり、第1の実施の形態の場合を示す
図4(a)および第2の実施の形態の場合を示す
図8(a)に対応するものである。
図13の中央に示すように、画像形成装置1に障害が発生した場合、画像形成装置1の情報収集部17がネット上の複合機3A,3B,3Cについての利用情報を収集する。ここにいう利用情報とは、上述したように、利用状況、内部状態および障害情報をいう。
【0050】
そして、
図13の下側に示すように、画像形成装置1において、管理サーバ5による障害対応を管理者ないし利用者に通知するために、表示部13に「障害通知完了」の画面になり、「はい」の選択肢が選択されると、「関連機器情報の通知」の画面に切り替わる。
「関連機器情報の通知」の画面では、「下記の複合機の利用情報を併せて送るとより正確な診断ができます」という文字と具体的な複合機の名称とを含む画像が表示され、また、その選択肢(「送らない」および「送る」)を含む画像も表示される。
【0051】
ここで、「送る」という選択肢が選択されると、
図13の上側に示すように、画像形成装置1の通信部16は、管理サーバ5に関連機器の利用情報を通知し、さらに、管理サーバ5は、その利用情報を時期予測サーバ7に通知する。すなわち、時期予測サーバ7は、画像形成装置1の利用情報のほか、複合機3A,3B,3Cの利用情報を用いて、画像形成装置1における障害未然防止確率を推計する。
【0052】
時期予測サーバ7により推計された障害未然防止確率は、管理サーバ5を介して画像形成装置1に通知され、表示部13の「障害未然防止確率」の画面で管理者ないし利用者に通知される。
【0053】
ここで、複合機3A,3B,3Cの利用情報を用いる場合の障害未然防止確率は98.2%であり、複合機3A,3B,3Cの利用情報を用いない場合の障害未然防止確率である96.5%とは異なる。すなわち、この場合には、複合機3A,3B,3Cの利用情報を用いることで、障害未然防止確率が高まったものである。より詳細には、画像形成装置1は、ネットワークNWを通じて利用情報を管理サーバ5に都度送信しないことから、直近の利用情報しか送信できないという事情がある。こういう事情の下、画像形成装置1を1台使っているオフィスの場合の1台についての障害未然防止確率よりも、画像形成装置1および複合機3A,3B,3Cという4台を使っているオフィスの場合の方が、障害未然防止確率が高くなる障害としては、次のような例がある。
【0054】
〔トナー〕
オフィスにおいて印刷する文書の種類はオフィスごとに偏りがある。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4色のトナーのうち、例えばべた塗りのカラー文書が多いことからYが減りやすい場合、白黒主体なのでBが減りやすいといったことである。このようなどの種類のトナーが減りやすいかは、1台よりも複数台あった方が傾向として正しく読み取れ、結果として、トナー切れが発生するタイミングの予測精度が上がり、障害未然防止確率が高まる。
【0055】
〔原稿送り装置〕
スキャン機能を使う機会が多いオフィスでは、原稿送り装置を使う頻度が高くなる。その結果、原稿送りのベルトが摩耗する等により原稿を送ったときに原稿がずれて曲がったスキャンになる。もし、複数台あれば、原稿送り装置を使ったスキャン回数がオフィス全体として把握でき、単体機の予測精度の向上に役立つ。
【0056】
〔ステープル〕
客先に提出する書類が多いオフィスでは、ステープルを多く使う傾向にある。ステープルを使える機器が複数台あれば、その使用量の予測や使用量から故障予知の精度も上がる。
このような種々の例を、上述の障害未然防止確率が高くなる障害として挙げることができる。
【0057】
ここで、複合機3A,3B,3Cの利用情報の中から、画像形成装置1の利用情報に近いもの例えば複合機3Aを特定し、複合機3Aのダウンタイムをゼロにした実績を計算する。言い換えると、画像形成装置1の環境における利用状況と近い利用状況において、機械のダウンタイムをゼロにした実績を計算する。こうして、画像形成装置1についての障害未然防止確率が高まる。
この場合の複合機3A,3B,3Cは、管理サービスを受けない非管理対象の場合であっても、管理サービスを受ける管理対象の場合であってもいい。また、複合機3A,3B,3Cは、画像形成装置1と同じ会社が所有するものであっても、異なる会社が所有するものであってもよい。
【0058】
さらに、画像形成装置1が複合機3A,3B,3Cと同じ会社内に設置されている場合について説明する。前提条件として、画像形成装置1および複合機3A,3B,3Cという4台が同じオフィスに設置されている。複合機3A,3B,3Cが管理対象であり、障害の再発抑制対応を行っている。その一方で、画像形成装置1は非管理対象であり、障害の再発抑制対応を行っていない。
このような場合、複合機3A,3B,3Cという3台のうち少なくとも1台の情報を用いることで、画像形成装置1の障害未然防止確率を推計する。このような推計は、複合機3A,3B,3Cの情報を用いない場合とは異なる解析手法で行われる。推計された障害未然防止確率が画像形成装置1の表示部13に表示される。
より詳細には、例えば複合機3Aが画像形成装置1の利用状況に近い場合、複合機3Aにおける障害の再発抑制対応を行ったことによる実績が、画像形成装置1の表示部13に上述の未然防止可能画像が表示される際に表示される。画像形成装置1の管理者が複合機3A,3B,3Cの管理者とは違うときには、管理対象の複合機3Aに基づく障害未然防止確率を認識することで、管理サービスの有用性を画像形成装置1の管理者が意識することが期待される。
なお、このようにして画像形成装置1の表示部13に表示される情報は、障害の再発抑制対応を行った他の画像形成装置に関する情報の一例である。
【0059】
図14は、第3の実施の形態に係る情報提供システムJSの処理手順を示すフローチャートであり、第2の実施の形態の場合を示す
図9(a)に対応するものである。
図14に示す処理手順例では、時期予測サーバ7は、障害未然防止確率が要求されていると判定する場合(S501でYes)、送信された機器群から使用量を算出する(S502)。
ここにいう機器群とは、ネットワークNWを介して画像形成装置1と接続可能な機器をいい、画像形成装置1の障害未然防止確率の導出に寄与し得る情報を持つ機器である。すなわち、時期予測サーバ7は、画像形成装置1についての直近の利用情報を取得できるものの、過去の利用情報を画像形成装置1から取得することが困難である。そこで、同じネットワークNWにある機器群から直近の利用情報を取得することで、画像形成装置1の障害未然防止確率の精度を高めるために、機器群からの利用情報を取得し、上述したように、機器群の使用量を算出する。
【0060】
そして、時期予測サーバ7は、画像形成装置1の使用量と上述したS502で算出した機器群の使用量とを比較し、その結果を基に、画像形成装置1の使用量に補正係数を掛けて補正する。すなわち、画像形成装置1の使用量が機器群の使用量に比べて多いのか少ないのかを判定し、判定結果に応じて補正係数を決定し、画像形成装置1についての補正使用量を算出する。
なお、機器群の使用量として、複数の機器の使用量の平均値を用いてもよい。
【0061】
時期予測サーバ7は、こうして算出した画像形成装置1の使用量(補正使用量)から指標値をテーブル(
図9(b)参照)から取得し(S503)、機種の分類と指標値から、障害未然防止確率をテーブルから取得し(S504)、取得した障害未然防止確率を管理サーバ5に通知する(S505)。
【0062】
このように、本実施の形態では、管理サービスに加入していない画像形成装置1に対し、加入した場合の効果を数値で通知することで管理者等がサービスの効果を実感し易くなり、サービス加入の促進を図ることが可能になる。
【0063】
なお、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態には限定されない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々に変更したり代替態様を採用したりすることが可能なことは、当業者に明らかである。